説明

化粧又は美容薬品のための使用における治療用リン酸カルシウム、及び製造方法、及び使用

本発明は、化粧薬品、栄養補給薬品、美容薬品における使用のためのリン酸カルシウム(「CAP」)粒子に関する。当該粒子は、化粧品、栄養補給品又は因子のための担体として、材料のための持続放出マトリクスとして、及び化粧薬品における充填剤として使用され得る。当該粒子は、局所的に又は注入されて、あるいは他の好適なデリバリー方法により適用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年11月1日に出願した米国特許出願番号第60/623,958号の利益を主張し、その全内容を本願明細書中に援用する。
【0002】
本発明の分野
本発明は、美容薬品における使用のための新規リン酸カルシウムコア粒子、それら粒子の製造方法、及び医薬品、増殖因子、並びに/又は組織修復化学物質及び生化学物質のためのデリバリー媒体として、矯正外科手術又は美容整形におけるそれら粒子の使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の記載
ナノメータースケールの粒子は、担体粒子、タンパク質の如き生物学的活性分子の支持体、及びウイルスデコイとしての使用のために提案される。米国特許第5,178,882号、同第5,219,577号、同第5,306,508号、同第5,334,394号、同第5,460,830号、同第5,460,831号、同第5,462,750号、及び同第5,464,634号を参照すること、そしてそれら各々の全内容を、本願明細書中に援用する。
【0004】
しかしながら、上記特許内に開示された粒子は、通常、極端に小さく10〜200nmの範囲の大きさである。この大きさの粒子は、一貫性の程度を生み出すことが困難であり、そしてそれらの形態学は詳細に記載されていない。これらの特許の内、持続放出マトリクスとしてナノ粒子の使用を開示するものは無い。さらに、これらの特許は、美容薬品又は治療薬のためのアジュバント又はデリバリー媒体のいずれかとしてのリン酸カルシウム粒子の使用を開示しない。
【0005】
当該文献中に、リン酸カルシウム粒子をワクチンアジュバントとして使用する示唆があるが、しかし、リン酸カルシウム粒子は、通常、劣ったアジュバント活性に起因して、他のアジュバントに代わるものとして不適当であると考慮される。例えば、Goto et al.,Vaccine,vol.15,No.12/13(1997)を参照のこと。さらに、評価されたリン酸カルシウムは、通常、微粒子(>1000nmの直径)であり、本発明のコア粒子と対照的に、粗く、及び楕円形の形状を有した。
【0006】
その結果、重要な必要性は、単純に及び一貫して製造され得る生物学的活性成分のためのコア材料又は担体としてのリン酸カルシウムコア粒子の有用性を残している。さらなる必要性は、美容薬品、及び薬物のためのアジュバント、及びデリバリー媒体として、並びに化粧、栄養補給、又は美容適用における使用のための制御放出マトリクスとして効果的に使用され得るリン酸カルシウムコア粒子を残している。
【0007】
発明者の提出した特許及び係属中の特許出願は、多様なCAP粒子、及びそれらの使用方法を開示する。本願明細書中にその全内容を引用することにより援用する米国特許第6,355,271号は、発明者の新規治療リン酸カルシウム粒子、並びにそれらの製造、及び使用の方法を開示する。さらに、係属中の米国特許出願第09/794,576号、同第09/932,538号、同第09/932,503号、同第10/306,062号、及び同第10/824,097号は、発明者のリン酸カルシウム粒子の他の組成物、及び使用を開示する。これらの各出願の全内容を、本願明細書中に引用することにより援用する。
【発明の開示】
【0008】
本発明の説明
本発明は、新規リン酸カルシウム(「CAP」)コア粒子、それらの製造方法、化粧用薬品、栄養補給薬品、又は美容薬品における、生物学的活性成分のためのコア又は担体として、制御放出マトリクスとして、及び美容治療のための充填剤としてのそれらの使用方法に関する。当該コア粒子は、好ましくは約200nm〜約4000nm、より好ましくは約300nm〜約1000nmの直径をもち、そしてそれらは、実質的に球形状を有し、及び実質的に滑らかな表面を有する。
【0009】
本発明は、当該コア粒子の表面上でコートされ、及び/又は当該コア粒子内に分散され又は浸透される材料を有する新規リン酸カルシウムコア粒子、並びにそれらの使用方法にも関する。
【0010】
本発明は、表面変性剤の少なくとも一部のコーティング又は当該コア粒子中に浸透された表面変性剤、あるいはその両方を有する、新規コア粒子の組み合わせにも関する。もし化粧用、栄養補給用、又は美容用材料を当該粒子上に少なくとも一部コートしたならば、当該材料は、当該表面変性剤によって、当該粒子に場合により接着されるかもしれない、ここで、他の生物学的接着剤は本発明内に使用可能であるけれども、当該表面変性剤は、セロビオース又はポリエチレングリコール(PEG)の如き「接着剤」として作用する。
【0011】
本発明は、当該コア粒子内に浸透された化粧用、栄養補給用又は美容用の剤と、新規コア粒子との組み合わせにも関し、長時間に渡り患者の中に当該材料を放出する持続放出マトリクスを形成する。
【0012】
さらなる態様は、化粧用、栄養補給用又は再建用の外科手術における独立型充填剤としての新規リン酸カルシウム粒子の使用に関する。当該リン酸カルシウム粒子は、筋肉内に注入され得、そして固体基盤又は半固体基盤として、あるいは支持基盤として使用され得る。リン酸カルシウム粒子の注入のための様々な使用は、皮膚を滑らかにし、及びしわ又は他の皮膚の不ぞろいを減らすための作用において充填剤としての使用を含む。
【0013】
本発明の他の態様は、当該粒子と患者の皮膚の表面を治療する際の使用のための微量皮膚剥離成分との組み合わせに関する。さらなる態様は、当該粒子と、局所的に適用され得る、体の粘膜面に適用され得る、又は注入され得る他の皮膚治療剤との組み合わせの使用に関する。
【0014】
特定の態様において、本発明は、化粧用、栄養補給用又は美容用の薬剤又は薬品(以下に詳細に記載され、「美容因子」として集合的に言及される。)を、化粧用、栄養補給用、美容用適用において有用な薬剤との組み合わせ又は併用における当該新規コア粒子の投与により、それらを必要とする患者に提供する方法に関する、ここで当該薬剤は、当該コア粒子上に少なくとも一部コートされ、及び/又はそれらの中に浸透される。
【0015】
この態様のリン酸カルシウムコア粒子は、患者の応答の規模、質、及び/又は持続時間を高めることにより、共に投与される当該薬剤の効果を著しく増大し得ると考えられる。この拡張された生物学的利用能は、所望の効果を達成するために必要な量を低減し得、それ故、費用と安全性問題の双方における低減をもたらす。当該リン酸カルシウム粒子は、「半減期」又は「活性剤」の安定性、あるいは併用投与される美容因子をも改良し得る。この態様のリン酸カルシウム粒子は、局所適用、体の粘膜面、及び注入を介するデリバリーを含む、本発明者らの特許出願にあらかじめ記載される他の方法により患者に提供され得る。
【0016】
本発明の他の態様において、本発明は、化粧用、栄養補給用又は美容用の処置におけるデリバリー媒体としての本発明者等の新規リン酸カルシウム粒子の使用にも関する。本発明のリン酸カルシウム粒子は、局所的、経皮、皮下、経粘膜で、あるいは筋肉内又は組織内注入を通してデリバリーされ得る。本発明の新規リン酸カルシウム粒子を介してデリバリーされる薬剤の例は、他の知られた充填剤、及び/又は生物化学薬品との併用における、ワクチン、抗痛剤、抗炎症剤、抗がん剤、及び抗生物質、にきび抑制治療薬、毛穴低減治療薬、日焼け損傷治療薬、湿疹又は他の皮膚状態治療薬、損傷毛細血管治療薬、ビタミン剤、ミネラル剤、ハーブ、筋弛緩剤、増殖因子、組織修復薬品、筋肉収縮の阻害剤を含む。かかる剤の例は、ビタミン、ミネラル、栄養物、上皮細胞増殖因子、繊維芽細胞増殖因子、コラーゲン、インターロイキン−1、及び腫瘍壊死因子を非制限的に含む。あるいは、もし好まれれば、抗上皮細胞増殖因子、抗繊維芽細胞増殖因子、抗IL−1、及び抗腫瘍壊死因子の如き剤が、デリバリーされ得る。
【0017】
本発明は、「独立」体又は化粧用薬品との併用のいずれかで、それらを必要としている患者にリン酸カルシウム粒子の有効量を投与することによる、生理的、代謝的、化粧的、及び美容的病状の治療方法にも関する。本発明の治療組成物は、高安定性であり、及び促進された生体内利用性、改良された安定性、効果又は生体内投与後の増大された「半減期」を示し得る。これらの治療組成物は、化粧用、栄養補給用、及び美容用の剤の制御放出を含む、好ましい生物機能学をも示し得る。本発明は、個別使用のためのコア粒子、表面上を少なくとも一部コーティングされた材料を有するコア粒子、及びそれらに浸透される材料を有するコア粒子の如き、上記新規リン酸カルシウムコア粒子の製造方法にも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
特定態様の詳細な説明
本発明は、概して、新規リン酸カルシウムコア粒子、それらの製造方法、並びに、薬物及び治療因子の機能促進ためのアジュバントとして、栄養補給用薬品及び美容薬品のためのデリバリー媒体として、美容薬品のための制御放出マトリクスとして、そして化粧用薬品の使用のための「独立」充填剤として、当該コア粒子を使用する方法に関する。本発明は、当該コア粒子の表面上を少なくとも一部コーティングされる、当該コア粒子の中に分散される又は浸透される所望の材料を有する新規リン酸カルシウムコア粒子、及びそれらを使用する方法にも関する。当該コア粒子の表面上で少なくとも部分的にコートされる又は当該コア粒子の中に浸透される好適な材料の非制限的な例は、しわ、及び/又は皮膚の欠陥を治療すること;皮膚の弾力性、湿度、及び/又は外観をよくすること;皮膚を増強するミネラル、及びビタミンをデリバリーすること;充填剤として作用すること;皮膚剥離術又は剥奪作用の如き皮膚の表面をすり減らすこと;内在する皮膚細胞に栄養(例えば、栄養物又はビタミン、ミネラル又は増殖因子、「栄養補給食品」としてまとめて言及される全ての型のもの)を供給すること;湿疹、にきび、酒さ、ほくろ、しわなどの如き他の皮膚症状を処置することなどを意図する美容因子を含む。
【0019】
本発明のコア粒子は、場合により、上述の材料を当該コア粒子に付着する手助けとなり得る表面変性剤の少なくとも一部のコーティングを有し得、又は当該粒子に浸透する表面変性剤を有し得、あるいはその双方を有し得る。かかる剤の好ましい型は、ポリエチレングリコール又は他のモノ−又はジサッカリドなどである。
【0020】
本発明のある態様は、様々な栄養補給食品、及び化粧又は美容因子の化学的、及び/又は生物学的機能の各々を、デリバリーすること、アジュバントにすること、あるいは、促進することに好適なリン酸カルシウムコア粒子に関し、当該粒子は非コート状態で投与される。当該コア粒子は、化粧剤、栄養剤又は美容剤のための支持体としての使用、並びにかかる製品、及び薬品のための制御又は持続放出マトリクスを提供するための使用にもまた適する。本発明の他の態様は、充填剤としてのリン酸カルシウムの使用にも関し、言い換えると、当該粒子は、「独立型」粒子としてデリバリーされ得る。
【0021】
本発明のリン酸カルシウムコア粒子は、約200nm〜約4000nm、より好ましくは約200nm〜約2000nmの平均粒径をもつ。本明細書中に記載される適用について、約200nm〜約1000nmの平均粒径は、十分であり望まれる。本発明のコア粒子は、一般的に及び実質的に球形状である形態、並びに実質的に滑らかである表面を有する。
【0022】
本明細書中に使用される用語「実質的に滑らか」とは、本質的に100nm又はそれ超の大きさを有する表面の特徴又はむらを有さないこと意味する。面が上記の型の多くの表面むらを含まない限り、当該コア粒子は、面を刻み又は角を形成し得、そしてこの定義の範囲内にさらに含まれる。本明細書中に使用される用語「実質的に球状」とは、実質的に円又は楕円形状である粒子をいい、そして面を刻まず及び滑らかである粒子、又はほとんど面がない粒子、並びにいくつかの又は多くの面を有する多面体である粒子を含む。
【0023】
他の態様において、本発明のコア粒子は、材料で少なくとも一部がコートされ得、ここで当該材料は、当該コア粒子の表面上に配置され、場合により、当該材料を変性することなく当該材料を当該コア粒子に結合するのに十分な表面変性剤により適所に保持される。
【0024】
本発明における使用に適した表面変性剤は、当該材料を変性することなしに、当該コア粒子の表面に材料を結合するのに十分な、当該コア粒子に対する閾値表面エネルギーを提供する基質を含む。好適な表面変性剤の例は、米国特許第5,460,830号、同第5,462,751号、同第5,460,831号、及び5,219,577号に記載のものを含み、引用によりその全内容を本願明細書中に援用する。好適な表面変性剤の非制限的な例は、セロビオース又はオリゴヌクレオチドの如き、塩基又は変性糖を含み得、それら全ては米国特許第5,219,577号に記載される。好適な表面変性剤は、炭水化物、炭水化物誘導体、及び例えば米国特許第5,460,830号に記載されるような多数の−OH側基により特徴付けられる炭水化物様成分と一緒の他の高分子をも含む。ポリエチレングリコール(PEG)は、特に好適な表面変性剤である。
【0025】
本発明の粒子は、いくつかのしわ薬品、皮膚充填剤、皮膚促進剤、局所薬品、ビタミン及びミネラル、及び/又は下記の静脈治療薬、あるいはいくつかの類似物質と結合され得る。(本明細書中に提供される例は、非制限的であることを意図する。)当該粒子は、さらに又はあるいは単独でデリバリーされ、皮膚充填剤として作用する。
【0026】
特定の態様において、当該粒子は、実施例1に記載されるように形成され得、そしてもしそれらが美容因子の担体として使用されるように意図されるならば、組成物(実施例中、及び下記「美容因子」において言及される。)は、当該粒子内に少なくとも部分的に浸透されるように、又は当該粒子上にコートされ得るようにといったいずれかのように、あるいは双方の組み合わせのように、粒子形成の間、製剤に添加され得る。
【0027】
下記の実施例は、本発明のコア粒子を製造するために使用され得る1つの方法を提供するが、他の方法が提供され得、及び本発明の範囲内であると考慮されることを理解されるべきである。さらに、上述の通り、美容因子を形成し得る又は本発明の粒子を使用してデリバリーされ得る当該材料の例は、ほんの例示として提供されただけであり、他の美容薬品又は薬物が記載された粒子を使用してデリバリーされ得、又はアジュバントとされ得ることが意図される。
【実施例】
【0028】
CaClの12.5mM溶液を製造する(例えば、CaClの1〜2gを、無菌状態下、完全に溶解するまで800mLの滅菌GDP水中に混合し、そしてそれを1Lまで希釈し、そしてろ過することにより)。次いで、クエン酸ナトリウムの15.625mM溶液を、製造する(例えば、0.919gのクエン酸ナトリウムを、無菌法を使用し混合しながら、200mLの滅菌GDP水に溶解し、そしてろ過することにより)。次いで、第二リン酸ナトリウムの12.5mM溶液を製造する(例えば、1.775gのリン酸ナトリウムを、無菌法を使用し混合しながら、1Lの滅菌GDP水に溶解し、そしてろ過することにより)。
【0029】
塩化カルシウム溶液を、クエン酸ナトリウム溶液と混合し、十分に混合する。次いで、リン酸ナトリウムを、混合しながら添加する。粒子が形成し始めるにつれて、濁りが現れる。ある態様において、当該粒子は、それ自体で(充填剤として)使用され得る、以下にその詳細を記載する。他の態様において、美容因子(本明細書中に記載される美容因子、さらに、皮膚の治療のために使用され得る、換言すれば、当該皮膚の様相をよくするための他の美容因子又は成分を意図する。)を、これらの粒子の形成の間に添加し得る。これは、少なくとも一部がその中に組み込まれる美容因子を有する粒子の形成を意図した。
【0030】
さらなる態様において、美容因子を、既に形成された粒子の溶液に添加し得る。この場合、当該懸濁液を数分間混合に供し、そして、混合を、層流フード下、約48時間続け得る。混合後、当該粒子を、室温で、約30分間、高出力設定で超音波分解(ソニケート)し得る。製造後、当該粒子を、使用前約7日間の間、平衡にも供し得る。
【0031】
次いで、典型的に、「接着剤」1mL対粒子溶液20mLの比でリン酸カルシウム粒子の懸濁液に添加された当該接着剤の溶液中でそれらを懸濁することにより、セロビオース(又はポリエチレングリコール又は他の生物学的「接着剤」)を、当該粒子に適用し得る。当該混合物を緩やかに混合し、一晩置く。次いで、少なくとも一部がコートされた粒子を、美容因子の溶液に接触させる。
【0032】
I.しわ治療薬
本発明の第1態様は、コア担体又はアジュバントとして、及び上記実施例における美容因子となり得る筋弛緩剤又は皮膚充填剤の如き、しわ治療薬と組み合わせてデリバリーされるリン酸カルシウム粒子に関する。他の態様は、皮膚充填剤としての使用のために単独でデリバリーされる当該粒子に関する。顔のしわの線、及びしわは、皮膚の中の支持層の破壊により生ずる。Botoxの如き、注入治療は、下層にある筋肉を緩ませることができ、当該皮膚を和らがせることが可能である。コラーゲン、及びレスチランの如き注入可能な移植片は、当該皮膚の天然支持層を補充し、顔のしわの線、及び多くの型の傷を滑らかにする。かかる治療薬は、将来は局所的に、さもなければ様々な場所でデリバリーされ得ることが予見されるけれども、当該治療薬は、典型的に注入される。
【0033】
2つの異なる種類の顔のしわがあり、静的なものと動的なものである。静的なしわは、いつも顔上にある線、及び折り目である。動的なしわは、顔の表情において生ずる筋肉の動きに際して出現する線である(カラスの足跡、しかめ面又は額の線)。Botox(登録商標)は、動的なしわを止めるために設計される。それは、神経終末が筋肉に収縮するように伝達することを妨害する。Botox(登録商標)又はA型ボツリヌス毒素は、線やしわを引き起こす筋肉内に注入されるFDA認可治療薬である。一般的に治療領域は、眉間のしわ、目の周りのしわ、及び額上の横線を含む。処置された筋肉が弱まるにつれて、筋肉を覆う皮膚も弛緩され、しわが柔らかくなり始める。Botox(又は他の筋弛緩成分又は組成物)は、上記実施例における美容因子として使用され得る。当業者は、適した濃度、及び用量を決定できるだろう。
【0034】
しわ治療薬の他の型は、皮膚充填剤である。Botox(登録商標)は、充填剤ではない。それは、顔が動かないときに存在する皮膚の線やくぼみを充填又は膨らませないだろう。深く刻まれた静的な線を改善するために、当該線を膨らませる「皮膚充填剤」と呼ばれる治療薬がある。本明細書中に記載されるリン酸カルシウム粒子のデリバリーは、皮膚充填剤として使用され得る。それらは、単独で、医薬として許容される賦形剤との組み合わせで、又は他の皮膚充填剤(例えば以下に議論されるもの)との組み合わせで、デリバリーされ得、目の周辺、額、口の周り、及び他の皮膚表面の細い線を減少させる。
【0035】
理論に束縛されることなく、本発明のリン酸カルシウム粒子は、ヒアルロン酸、コラーゲン、及びヒドロキシアパタイトについて記載されるものと同様の皮膚充填作用を有することが信じられる。しかしながら、本発明の粒子の物理化学的特性(大きさ、化学的組成、製造方法、及び生物学的利用能を含む。)、及びその様々な投与経路(局所的、皮下、皮内、筋肉内、眼内)を理由として、並びに非刺激効果、生体適合性、非アレルギー誘導効果、及びより長い半減期を理由として、より良い機能特性(例えば、使用後の皮膚の美観を損なうことはないこと、なぜならば、粒子は表面直径において通常5ミクロン未満であり、及びより大きな粒子の充填剤のように凝集又は塊になりそうもないからである。)を有しそうである。
【0036】
前述の通り、他の皮膚充填剤、デリバリー媒体、制御又は持続放出機構、アジュバント、及び/又はさらなる皮膚充填剤として作用する粒子との併用で上記リン酸カルシウム粒子をデリバリーすることも可能である。例えば、コラーゲンは、しわを治療するために一般的に使用される皮膚充填剤である。注入を通してコラーゲンの供給を補充することは、顔の線、笑顔の深い折り目、及び傷を滑らかにし得る。口唇線をよくする際にも成功する。自然薬品であるので、コラーゲンは皮膚の表面下に注入され得、そして拒絶されないだろう。この治療薬は、通常、皮膚の外観において即時の及び視覚的な違いを提供する。注入されたコラーゲン、及び脂肪は、当該皮膚の質感、及び輪郭の外観を改善するために主に使用される。それらは、深い顔のしわ、折り目及び額のしわ、「こけた」ほほ、皮膚のくぼみ、及びいくつかの型の傷を満たすことを補助し得、そして唇に丸い溝の様相を加え得る。当該コラーゲンは、患部に直接的に注入される。
【0037】
さらに、ウシコラーゲンは、顔のしわの治療のための選択の議論の余地の無い充填剤である、というのは、注入可能な皮膚充填剤は、最初に取り入れられ、その持続の短い効果、及びアレルギー反応の可能性がその潜在性を限定していたからである。昨今、ヒトの生体工学処理されたコラーゲンであるヒト由来コラーゲンが、顔のしわ、にきびの瘢痕化、及び唇の再生を治療するためにFDAにより認可された。アレルギーの危険性を引き起こさないので、ヒト生体工学処理コラーゲンは、ウシコラーゲンよりも改良されたものであるけれども、皮膚科医は、年齢を重ねた肌において失われる第1成分の内の1つであるヒアルロン酸と安全に及び効果的に置換できる他の改良された充填剤を探し続けている。
【0038】
ヒアルロン酸は、天然に生ずるポリサッカリドであり、皮膚の通常成分である。皮膚内に注入されたとき(通常はゲル形状で)、水と結合し、そして水を皮膚内に引き込み、ふっくらと質感のある皮膚を増大し、そして、口やほほの周りの皮膚の大きな折れ目に補充する。ヒアルロン酸ゲルの主な利点の内の1つは、患者に対するアレルギー反応の危険性を引き起こさず、かつ注入によって動物の疾病を感染される危険性がないことである。
【0039】
ヒアルロン酸のいくつかの商業的型は、Restylane(レスチレン)、Hylaform(ヒラフォーム)、及びHylaform Plus(ヒラフォームプラス)である。Restylane、及びHylaformは、局部麻酔薬を含まず、患者は、治療前に局所的又は局部麻酔を使用する際により快適である。現在のところ、動向は、ヒアルロン酸、及びコラーゲンの混合治療を使用し、それぞれの充填剤の利点を最大化することである。コラーゲンの最初の注入は、当該領域を麻痺させ、支持体及び構造体を与え、そして傷つくことを防ぐために皮膚を安定化し得る。その後ヒアルロン酸を注入するとき、患者は、当該コラーゲンの注入により麻痺しており(痛みを低減し)、及び傷つきそうにないが、しかし、皮膚中の体積、及び水分含量を添加する利益をさらに受け入れる。これらの充填剤を一緒に使用するとき、皮膚の老化につれて失われた2つの主な皮膚成分が置き換えられ、より若々しくそして自然な外観を生じ得る。Juvederm(ジュビダーム)は、顔の線やしわを充填し、唇を美しくし、及び顔の小さな傷やわずかな欠点を修正するための注入可能型のヒアルロン酸の他の型である。ヒアルロン酸は、これらの目的のための最も人気のある材料であり、長い時間をかけて、安全性と効果の両方を例証している。
【0040】
横線に関する最近の注入可能な皮膚充填剤の内の1つは、ポリメチルメタクリレートであり、微小化プラスチック球とウシコラーゲンとの混合物から製造される。ポリメチルメタクリレートを皮膚に注入するとき、コラーゲンは、注入後放散するまで、当該合成された球を適当な場所に保持するように働き、しわを「下支え」するために当該球を置き去りにする。これらの球は、コラーゲンの体内での自らの産生を刺激し、次いで当該球の周囲に形成させる。ポリメチルメタクリレートの主な利点はその永続性であるが、もし適切に注入されなかったらその失墜ともなるだろう。
【0041】
ポリメチルメタクリレートの永続的な効果ではないがコラーゲンより長く続く効果を望む患者のために、メチルセルロース媒体を伴うヒドロキシアパタイトとして知られる新たな充填剤が、注入可能な皮膚充填剤として研究されている。この充填剤中に使用される合成化合物は、欠落する骨を置き換えるために使用される基質であるカルシウムヒドロキシアパタイトのビーズを含む。もし適切に注入されないならば、当該カルシウムビーズは、一緒に塊となり、治療領域における群生をもたらす。
【0042】
例えば、Radiance(又はRadiesse)は、顔の線や折れ目の外観を低減することを目的としたカルシウムヒドロキシアパタイト充填剤の1つの例である。当該製品は、数ヶ月間とは対照的に、数年間持続することを意図するものとして注入可能である。Radianceは、ゲル形状中に混合されたカルシウムヒドロキシアパタイト(ヒトの骨の誘導体)マイクロスフィアからなる。多くの研究において、この製品は、顔の組織の如き軟組織中に注入されるとき、長期間に渡り、柔らかさを保つことがわかっている。
【0043】
Radiance(又はRadiesse)は、美容適用としてFDAに認可されていないが、しかし、放射線組織マーキング、及び声帯不全のために認可されている。当該組成物は、25〜45ミクロン、及び150ミクロン以下のカルシウムヒドロキシアパタイトのマイクロスフィアから製造される。当該粒子は、ファゴサイトーシスを避けるように十分に大きくなければならない。米国特許第6,558,612号を参照のこと、そしてそれは、15ミクロンより小さい粒子が細胞により飲み込まれ、リンパ系によりその部位から除去されることも述べる。
【0044】
本発明のリン酸カルシウム粒子は、デリバリー媒体、アジュバント、あるいは分離し別個の皮膚充填剤として、1若しくは複数のこれらの皮膚充填剤と併用しても使用され得る。上述のように、いくつかの上記成分又は類似成分は、上記実施例において美容因子として使用され得る。当業者は、適切な濃度、及び用量を決定することができるだろう。
【0045】
II.他の皮膚の刺激薬
リン酸カルシウム粒子は、他の注入可能な皮膚処置薬又は皮膚刺激薬との組み合わせでもデリバリーされ得、そして上記実施例における美容因子として使用され得る。例えば、ポリ−L乳酸は、皮膚充填剤とは全く考慮されないが、「皮膚刺激薬」と考えられる。というのは、皮膚を刺激しコラーゲンを生成し、長時間に渡り緩やかな修正を提供するからである。本発明の粒子は、持続効果をも有するであろうことも可能である。しわのFDA認可のためのポリ−L乳酸の調査研究が、まさに始まる。ポリ−L乳酸の1つの例は、Sculptra(登録商標)(ポリ−L乳酸)であり、取引名New−Fill(登録商標)の下、1999年以来使用されている。それは、ヒト免疫不全ウイルスと一緒に、ヒトに、顔の脂肪消失(脂肪組織萎縮症)の痕跡の修復、及び/又は修正のために使用される。顔の脂肪消失、又は脂肪組織萎縮症は、皮膚の下の脂肪の消失であり、こけたほほ、くぼみ、及びくぼんだ目をもたらし得る。Sculptra(登録商標)は、脂肪消失の領域における皮膚の表面下に注入される。即時ではないけれども、効果は、最初の治療後、2年間以下、持続し得る。
【0046】
Cymetraは、他の注入可能な製品であるが、しかしヒト細胞由来である。それは、手術、傷又は疾患により生じた不十分な又は損傷した組織を修復又は置換するために使用される、AlloDerm組織の微小化された(乾燥粉末)注入可能形状である。それは、深いしわを滑らかにし、にきびの瘢痕化を修復し、及び他の顔の再建方法のためにも使用され得る。それは、皮膚の下に注入され、そして加齢を使い果たしたまさに基質を補充する。
【0047】
さらに、それは、当該注入された「足場」を再生するために自身の組織/細胞を刺激するものである。それは、あたかもを、皮膚の下に設計図を注入し、老化及び太陽により損傷された皮膚を修復するために自身の体に直接作用するようなものである。それは、組織を修復するためには不可欠である全要素(コラーゲン、エラスチン、及びプロテオグリカン)を含む。コラーゲンと同様に、Cymetraは、所望の効果を達するために、数回の注入をしばしば必要とし、定期的な維持注入を必要とするだろう。
【0048】
本発明のリン酸カルシウムは、上記美容因子、並び特定の増殖因子、botox、ビタミン及びミネラルのためのデリバリー媒体として、アジュバントとして、あるいは分離し別個の皮膚充填剤として、1又は複数のこれらの皮膚刺激物との併用にも使用され得る。上述のように、上記成分のいくつか又は類似成分は、上記実施例において美容因子として使用され得る。当業者は、適切な濃度、及び用量を決定することができるだろう。
【0049】
III.局所的治療薬
本発明の他の態様は、微小皮膚剥離剤又はケミカルピールの如き局所治療薬との組み合わせでデリバリーされるリン酸カルシウム粒子を含む。ピーリング、及び微小皮膚剥離術は、傷、変色、しわ、日焼けによる損傷、にきびになりやすい及び老化した皮膚、並びに他の皮膚の欠点を著しく改善し得る。他のケミカルピール又は微晶皮膚剥離剤は、上記実施例における美容因子となり得る。
【0050】
ケミカルピールは、顔の皮膚の質感を滑らかにし、及び改善するために化学溶液を使用する。当該方法の間に、皮膚の損傷した外層を除去する。ケミカルピールは、通常、美容上の理由のために実施され、及び、しわ、傷、及びむらのある皮膚の配色を有する人の手助けとなり得る。ケミカルピールは、前がん状態の皮膚の成長を除去し、にきびによる顔の傷を和らげ、及びにきびをも制御し得る。TCA(トリクロロ酢酸)は、長年に渡り皮膚ピーリングを実施するために使用されている非毒性化学品である。本発明のリン酸カルシウム粒子は、TCA単独としての所望の効果と同じ効果を有することを必要とするTCAの量を低減するのに役立ち得る;当該粒子は、より長期に渡りTCAの効果を局在するのに役立ち得る。
【0051】
他の皮膚再生治療は、微小皮膚剥離術であり、それは、表面の死細胞を皮膚から除去し、そして、コラーゲン及びエラスチン組織との併用で、その後のふっくらとした、新鮮な、健康な細胞をもたらす。微小皮膚剥離術は、粉末状にされた微結晶が、顔、首、襟首、背中、及び/又は手の全領域に渡り滑るハンドピースを利用する、漸進的皮膚再生治療である。次いで、当該結晶は、磨かれた皮膚に沿って吸引される。この技術は、にきびによる傷、日焼けにより損傷した皮膚、明るくなった褐斑病、及び不規則な質感の又は油性の皮膚の治療を補助するための穏やかな研磨を与える。それは、細い線やしわをも柔らかくし、大きな毛穴の外観をも低減し、そして毛穴の黒ずみを緩めることも補助し得る。
【0052】
当該結晶は、シリカゲル結晶、微晶質の酸化アルミニウム、アルミナ結晶、酸化マグネシウム結晶、重炭酸ナトリウム結晶、抗酸化物質、又は微晶皮膚剥離術のために通常使用される他の材料となり得る。それらは、いかなる形態、及び粒ともなり得、そして家庭内の使用か、あるいは診療所のみの使用かのいずれかとなり得る。上述のように、上記成分のいくつかは、上記実施例における美容因子として使用され得、微小皮膚剥離術のために使用され得る他の材料を含む。当業者は、適切な濃度、及び用量を決定することができるだろう。
【0053】
本発明のリン酸カルシウム粒子は、デリバリー媒体、アジュバント、あるいは個別及び特異的皮膚充填剤として、1若しくは複数のケミカルピール又は微小皮膚剥離剤と併用しても使用され得る。上述のように、上記成分のいくつか又は類似成分は、上記実施例において美容因子として使用され得る。当業者は、適切な濃度、及び用量を決定することができるだろう。
【0054】
IV.ビタミン、及びミネラルのデリバリー
あるスキンケア製品は、ビタミン、ミネラル、及びアルファ−ヒドロキシ酸を皮膚にデリバリーする。例えば、局所的ビタミンC、ビタミンE、及びビタミンA製品、保湿剤、広域日焼け止め剤、及びアルファ−ヒドロキシ酸製品である。皮膚の外観、及び質感をよくすることを目的とした皮膚のビタミン、ミネラル、ハーブ又は他の有機治療薬は、上記実施例における美容因子となり得る。治療は、局所的な又は皮膚下の中胚葉性組織中への注入を介するものとなり得る。
【0055】
局所性治療薬をデリバリーすることを補助することを目的とするある手段は、活性成分の浸透の主な障害となる表皮層を刺すための「極微針」の使用である。いったんこの層が破られると、スキンケア製品の活性成分は、当該製品を局所的に適用するよりも、より効果的に皮膚の深くに到達できる。表皮層のより下層に浸透できるビタミンの値が高ければ高いほど、より多くのコラーゲンが天然コラーゲン生成を生ずるようにさせられる。
【0056】
上述のように、上記成分のいくつか又は類似するビタミン剤、ミネラル剤又はハーブ剤は、上記実施例において美容因子として使用され得る。当業者は、適切な濃度、及び用量を決定することができるだろう。
【0057】
V.静脈治療薬
硬化療法は、クモ状静脈、及び拡張蛇行静脈の除去のためによく行われる静脈治療の選択肢である。これらの静脈は、足に見られるが、しかし類似の治療薬は、患者の顔上により顕著に見られ得る酒さ又は静脈にデリバリーされ得る。硬化療法の処置の間、硬化液は、極微針を介して静脈中に注入される。本分野において知られる硬化剤は、本発明と共に、上記実施例における美容因子として使用され得る。当該硬化液は、静脈を白くさせ(白色に変わる)、次いで徐々に消失させる。硬化療法は、足の外観をよくし得るが、しかし下肢の血行をも改善し得る。かかる静脈の低減、及び除去は、血流を別の経路に供し、そしてそれらに関する痛み又は疲労を最小とするよう補助する。
【0058】
上述のように、上記成分のいくつかは、上記実施例において美容因子として使用され得る。当業者は、適切な濃度、及び用量を決定することができるだろう。
【0059】
本発明のリン酸カルシウム粒子の活性は、上記治療薬の優れた担体であることに加えて、当該治療薬の活性をも促進し得る。すなわち、刺激薬又はアジュバントとして作用することによることが理解されるべきである。デリバリーされる組成物の持続放出を提供するためにも使用され得る。治療を受ける組織におけるリン酸カルシウムの存在は、当該細胞の活性値を増大する補助となり得、その結果、デリバリーされる成分の活性を促進するだろう。上述の通り、本発明のリン酸カルシウムは、単独でも活性であり、例えば、しわの外観を少なくするために、皮膚充填剤としてデリバリーされ得る。
【0060】
もし注入されたならば、医薬として許容される賦形剤が、当該粒子を運ぶために使用され得るだろう。もし局所的に適用されたならば、当該粒子は、クリーム、ゲル、軟膏、ローション、オイル、又は他の許容されるデリバリー媒体の中に組み込まれ得るだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に粒子をコーティングし又は当該粒子に浸透し、あるいはその両方である美容因子を有し約200nm〜4000nmの範囲の直径をもつ、リン酸カルシウム粒子を含む、1又は複数の皮膚症状を治療するための組成物。
【請求項2】
前記組成物が、局所的デリバリー又は注入を介して、皮膚層にデリバリーされるように適合される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記美容因子が、しわ治療薬、筋弛緩剤、皮膚充填剤、経皮刺激薬、局所治療薬、ビタミン、ミネラル又はハーブ、あるいは静脈治療薬を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記リン酸カルシウム粒子が、100nm超の表面のむらがなく滑らかである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記リン酸カルシウム粒子が、球状の、円形の、又は楕円形の形状である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記リン酸カルシウム粒子が、当該粒子を覆う表面変性剤の少なくとも一部の層でコートされ又は当該層を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記表面変性剤が、塩基性糖、変性糖、オリゴヌクレオチド、炭水化物、炭水化物誘導体、セロビオース、又はポリエチレングリコールである、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記リン酸カルシウム粒子が、滑らか又は実質的に滑らかである、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
皮膚の細い線又はしわを充填するための方法であって、以下のステップ:
(a)200nm〜4000nmの範囲の直径をもつリン酸カルシウム粒子を含む組成物を作成し;
(b)リン酸カルシウム粒子を含む組成物を、前記線又はしわに注入する、
を含む、前記方法。
【請求項10】
前記組成物が、美容因子をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記美容因子が、しわ治療薬、筋弛緩剤、皮膚充填剤、経皮刺激薬、局所治療薬、ビタミン、ミネラル又はハーブ、あるいは静脈治療薬を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記リン酸カルシウム粒子が、100nm超の表面のむらがなく滑らかである、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記リン酸カルシウム粒子が、球状の、円形の、又は楕円形の形状である、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記リン酸カルシウム粒子が、滑らか又は実質的に滑らかである、請求項9に記載の方法。

【公表番号】特表2008−518956(P2008−518956A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539298(P2007−539298)
【出願日】平成17年11月1日(2005.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/039496
【国際公開番号】WO2006/050368
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(507143576)バイオサンテ ファーマシューティカルズ,インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】