説明

医療製袋用積層フィルム及びこれを用いた医療用製袋

【課題】放射線滅菌後も高い透明性を有し、機械的特性、柔軟性、製袋性にも優れた医療製袋用積層フィルム並びにこれを用いた医療用製袋を提供する。
【解決手段】ポリエチレン樹脂を含む外層材と、ポリエチレン樹脂とメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂との混合材を含む中層材と、ポリエチレン樹脂を含む内層材とから構成され、前記中層材に用いられる前記ポリエチレン樹脂の含有量が、前記混合材全体に対して50重量%以上、95重量%以下であり、且つ前記メタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の含有量が、5重量%以上、50重量%以下である医療製袋用積層フィルム並びに所定の形状に前記積層フィルムをヒートシールし、該ヒートシールされた所定の形状に沿って前記積層フィルムを裁断若しくは打ち抜いて形成されてなるシート本体から構成される医療用製袋。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療製袋用積層フィルム及びこれを用いた医療用製袋に関する。
【背景技術】
【0002】
膵臓、腎臓、S字結腸、腹部大動脈瘤等の手術の際、術野を確保するために小腸等を一時的に保管したり、あるいは臓器提供者から摘出した腎臓あるいは心臓等を臓器受容者のところまで運搬するまで保管したりする際に、アイソレーションバッグと呼ばれる医療用製袋が用いられている。
【0003】
この医療用製袋の材料としては、輸送時、保管時及び使用時の便宜性を考慮し、ポリエチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレフィン系の合成樹脂製の袋が使用されることが多く、ポリオレフィン系合成樹脂からなる医療用製袋が数多く提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。ここで、保管した臓器の状態を容易に目視観察できるように医療用製袋を形成する素材フィルムに透明性の高い材料である高圧法低密度ポリエチレン系、直鎖状低密度ポリエチレン系、ポリプロピレン系の材料が用いられている。
【0004】
しかしながら、一般に、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンは機械的特性、透明性に劣り、ポリプロピレン系は機械的特性に優れるが、柔軟性、製袋性に劣る問題があった。
そこで、これら機械的特性と柔軟性を両立するためにポリプロピレン系と直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を積層する方法(例えば、特許文献3、4参照)やメタロセン系触媒で製造されたポリプロピレン系樹脂を用いる方法(例えば、特許文献5〜7参照)が提案されているが、これらは医療用製袋とした場合、シール強度と外観を両立することが困難であるばかりか、放射線照射によってポリプロピレンが分解することにより機械的特性が低下するとの理由で、放射線滅菌には適さないものであった。
【0005】
【特許文献1】特開平5−293168号公報
【特許文献2】特開平9−75444号公報
【特許文献3】特開平6−169974号公報
【特許文献4】特開平7−164604号公報
【特許文献5】特開平9−99036号公報
【特許文献6】特開2000−178319号公報
【特許文献7】特開2001−172451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解決しようとするものであって、EOG滅菌のみならず、放射線滅菌後も高い透明性を有し、機械的特性、柔軟性、製袋性にも優れた医療製袋用積層フィルム並びにこれを用いた医療用製袋を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)〜(5)に記載の本発明により達成される。
(1)共押出により形成された3層構造の積層フィルムであって、
ポリエチレン樹脂を含む外層材と、ポリエチレン樹脂とメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂との混合材を含む中層材と、ポリエチレン樹脂を含む内層材と、から構成され、前記中層材に用いられる前記ポリエチレン樹脂の含有量が、前記混合材全体に対して重量%以上、95重量%以下であり、且つ前記メタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の含有量が、5重量%以上、50重量%以下であることを特徴とする医療製袋用積層フィルム。
(2)前記外層材、中層材及び内層材に用いられるポリエチレン樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5以下である(1)に記載の医療製袋用積層フィルム。
(3)前記中層材に用いられるメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.0以下である(1)に記載の医療製袋用積層フィルム。
(4)(1)乃至(3)のいずれかに記載の医療製袋用積層フィルムをヒートシールし、該ヒートシールされた所定の形状に沿って前記積層フィルムを裁断若しくは打ち抜いて形成されてなるシート本体から構成されることを特徴とする医療用製袋。
(5)放射線で滅菌してなる(4)記載の医療用製袋。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、EOG滅菌のみならず、放射線滅菌後も高い透明性を有し、機械的特性、柔軟性、製袋性にも優れた医療製袋用積層フィルム並びにこれを用いた医療用製袋を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る医療製袋用積層フィルムの第一実施形態を示す概略斜視図である。
【0010】
第一実施形態に係る医療製袋用積層フィルム(以下、単に「積層フィルム」ということがある)は、ポリエチレン樹脂を含む外層材と、ポリエチレン樹脂とメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂との混合材を含む中層材と、ポリエチレン樹脂を含む内層材と、から構成される。即ち、本発明の積層フィルムは、円内の拡大断面図に示すように3層構造を有する。
【0011】
本発明の積層フィルム(1)の外層材(2)、内層材(4)に用いるポリエチレン樹脂及び中層材(3)に用いる1成分であるポリエチレン樹脂は、低密度ポリエチレン樹脂を用いるのが好ましい。低密度ポリエチレンを用いることで透明性の優れた積層フィルムを得ることが出来る。
【0012】
また、上記ポリエチレン樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5以下であるグレードが好ましい。上記比の分子量範囲が狭いグレードのポリエチレン樹脂を用いることで機械的強度の優れた積層フィルムを得ることが出来る。このようなポリエチレン樹脂の例としては、直鎖型低密度ポリエチレン樹脂があげられる。また、3層構造の外層材(2)、内層材(4)に用いるポリエチレン樹脂及び中層材(3)に用いる1成分であるポリエチレン樹脂は、同一グレードであっても違うグレードでも良いが、性能に問題のない限り、装置、製法が簡略化できるので、経済的観点から3成分はいずれも同じグレードを用いることが好ましい。
【0013】
このような外層材(2)、中層材(3)と内層材(4)を備えた本発明の積層フィルム(1)を共押出しする方法は、特に限定されず、Tダイによる共押出成形、インフレーション成形、水冷インフレーション法のいずれであってもよい。ここで、ポリエチレン樹脂とメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂との混合材を含む中層材(3)は、予め所定の成分を溶融混練し、ペレット化したものを使用してもいいし、押出成形時に定量フィーダー等で所定の割合で各成分を供給してもいい。
【0014】
この中層材(3)の厚みは、材質等に応じて適宜設定することができるが、好ましくは40μm以上、300μm以下、より好ましくは60μm以上、150μm以下である。厚みを上記範囲とすることで透明性、柔軟性と強度に優れる積層フィルムが得られる。
【0015】
本発明の積層フィルム(1)においては、後述する如くメタロセン触媒により重合された超低密度ポリエチレン樹脂を用いることによって、従来のポリエチレン樹脂を用いたフィルムに比べて高い強度が得られるため、例えば、従来200〜300μm程度の厚みが強度上要求されるフィルムを100μm程度にまで薄くすることが可能である。
【0016】
本発明の積層フィルムの中層材(3)に用いられる前記ポリエチレン樹脂の含有量は、前記混合材全体に対して50重量%以上、95重量%以下であり、且つ前記メタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の含有量が、5重量%以上、50重量%以下であることを特徴とする。更に好ましくはポリエチレン樹脂の含有量は、60重量%以上、80重量%以下、前記メタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の含有量が20重量%以上、60重量%以下である。
上記ポリエチレン樹脂及び直鎖状超低密度ポリエチレンの含有量を上記範囲とすることで、中層材(3)は高い透明性を有しながら、剛性、機械的特性も得られる。この効果が得られる理由としては、メタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂は、通常の直鎖状低密度ポリエチレンに比べ、分子量、コモノマーの分布が均一であるとされ、上記ポリエチレン樹脂との相乗効果によって得られるものと推測される。
ここでメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の含有量が上記下限値未満の場合は透明性、柔軟性が不十分となり、上記上限値を超えると成形性が悪くなるのみならず、機械的特性、剛性が不十分となる場合がある。
【0017】
本発明の積層フィルム(1)の内層材(4)を形成する1成分であるメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.0以下であることが好ましく、より好ましくは2.8以下である。
【0018】
また、外層材(2)、中層材(3)および内層材(4)には、それぞれ必要な特性が保持される限り、各種安定剤、無機充填材あるいは各種樹脂を含有してもよいことは言及するまでもない。
【0019】
3層構造フィルムの外層材(2)と中層材(3)と内層材(4)の厚みの比率は、外層材(2)を1としたときに中層材(3)が2以上、5以下、内層材(4)が1以上、2以下であることが好ましい。それぞれの比率を上記範囲内にすることにより、透明性を保ちながら柔軟性、機械的特性、製袋性良好なフィルムを得ることが出来ると共にスリット加工等の公知の方法で所定の寸法にすることが容易にできる。
【0020】
以上が本発明に係る医療容器用積層フィルム(1)の構成及び製造方法であり、本発明に係る医療用製袋は上記した本発明の積層フィルム(1)を使用して製造される。
すなわち、本発明の医療用製袋は、上記本発明の医療製袋用積層フィルム(1)を用いて、所定の形状に上記積層フィルム(1)をヒートシールし、該ヒートシールされた所定の形状に沿って前記積層フィルム(1)を裁断若しくは打ち抜いて形成されてなるシート本体から構成されることを特徴とする。この積層フィルム(1)の内層材(3)同士を図2のように中心で折り曲げて、密着させて所定の輪郭形状、即ち所望の袋外形に合わせてヒートシールした後、該ヒートシール部(5)に沿って前記積層フィルム(1)を裁断するか若しくは打ち抜くことによって図3のような製袋が製造される。
【0021】
本発明の医療用製袋は必要に応じて、図4のように所定箇所に、医療用製袋の開口部を閉じるための口ひも(6)、あるいはガーゼやゴムシートからなる滑り止め(7)を設置することができる。口ひも(6)を設置する場合は、口ひも(6)を通す箇所にあわせて積層フィルム(1)の外層材(2)同士をヒートシールする。このときひもに止め具(8)を付設しておくと、鉗子などで口ひもを止める必要がなくなる。
【0022】
通常、医療用製袋は通常滅菌を実施して、医療現場に提供される。
本発明の医療用製袋の滅菌方法としては、例えばエチレンガス滅菌、放射線滅菌を用いることができる。放射線滅菌の場合は、EOガスを使用することがないために、アレルギー源とされる残留EOの蒸散を待つまでなく(通常1週間程度の蒸散期間が必要とされる。)、直ちに医療現場に提供することができるので好ましい。
【0023】
放射線滅菌としては、γ線、電子線が一般的に用いられる。特に医療用製袋の滅菌では厚みが薄く、透過力がさほど必要ないことを考慮すると、処理時間が短くて済むこと及び空気中で滅菌処理ができるという観点から、電子線が好適である。その照射条件は、制限されるものではないが、総線量として5〜80kGyが好ましく、更に好ましくは10〜60kGyである。放射線の総線量を上記範囲とすることで、十分な滅菌が可能であり、且つ製袋の柔軟性を保ちながら黄変を防止できる。
【実施例】
【0024】
以下、本発明に係る実施例及び比較例を示すことによって、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0025】
(実施例1)
3台の40mmφフィルム成形機(池貝社製 FS40)にて、400mm幅の3層共押出T字型ダイスを用い常法により、外層材に低密度ポリエチレン樹脂(MFR1.0、密度0.920g/cm3 Mw/Mnが3.4)(以下、PE−1と略)、中層材がPE−1とメタロセン触媒で重合されたL−LDPE(MFR3.8、密度0.903g/cm3 Mw/Mnが2.8)(以下、「PE−2」と略す)を60:40の比率で混合したものであり、内層材はPE−1である三層積層フィルムを製造した。
成形温度は185℃であり、厚み80μm、幅380mm、各層材の厚み比を外層材:中層材:内層材=1:5:1とした積層フィルムを得た。
【0026】
(実施例2)
実施例1において、中層材のPE−1とPE−2との比率を80:20の比率で混合し、成形温度は185℃であり、厚み80μm、幅380mm、各層の厚み比を外層材:中層材:内層材=1:2:2とした以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0027】
(比較例1)
実施例1において、中層材をPE−1のみから形成した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0028】
(比較例2)
実施例1において、中層材をPE−1とPE−2を60:40の比率で混合したもので形成した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0029】
(比較例3)
実施例1において、中層材をチーグラー触媒で重合されたL−LDPE(MFR2、0 密度0.900g/cm3 Mw/Mn3.3)とPE−1を80:20の比率で混合したもので形成した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0030】
(比較例4)
実施例1において、チーグラー触媒で重合されたランダムPP(MFR4.0、密度0.900g/cm3 Mw/Mn3.4)とPE−1を80:20の比率で混合したもので形成した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0031】
実施例及び比較例で得られたフィルムについて特性を評価した。
評価方法は次のとおりである。
【0032】
(1)透明性:JIS K7105に準拠してヘイズ値を測定した。
【0033】
(2)柔軟性:JIS Z1702に準拠して、引張弾性率を測定した。
【0034】
(3)破断強度:JIS Z1702に準拠して、引張破断強度を測定した。
【0035】
(4)シール強度:得られたフィルム内層を重ね合せ、ヒートシールを行い(条件:シール温度180℃、シール時間1.2秒、シール圧力0.8MPa)、シール部を巾15mmで切り出してシール強度を測定した。
【0036】
(5)耐放射線劣化性:加速電圧200KeVで総量40KGyの線量で処理した後に、ISO11737放射線滅菌に記載された、劣化加速試験方法(60℃×7日間)で処理した後に、再度JIS Z1702に準拠し、破断強度を測定した。
結果を表1に示す
【0037】
【表1】

【0038】
表1に示すように、本発明の積層フィルムを用いた実施例1、2は、透明性及び柔軟性、破断強度の機械的特性及び製袋時のヒートシール強度、及び耐放射線劣化性に優れており、医療用製袋用フィルムに要求される透明性、柔軟性、機械的強度、製袋性(シール強度)の全ての評価項目で優れた特性を有していた。また、耐放射線劣化性にも優れているので、放射線滅菌が可能であることが示された。
これに対して、本発明の積層フィルムを用いない比較例1〜4では、医療用製袋用フィルムに要求される透明性、柔軟性、機械的強度、製袋性(シール強度)の全ての評価項目を満たし、かつ耐放射線劣化性に優れたものは無かった。
具体的には、中層材が低密度ポリエチレン樹脂のみから構成されている比較例1では透明性及び柔軟性が低く、中層材のメタロセン触媒で重合されたL−LDPEの比率を請求項の範囲より多くした比較例2では成形性が悪くなり、中層材が平滑でなくなるために、積層フィルムのヘイズが悪くなった。中層材を形成する成分をチーグラー触媒で重合されたL−LDPEに置き換えた比較例3では破断強度が低かった。また、中層材を形成する成分をチーグラー触媒で重合されたランダムPPに置き換えた比較例4では、放射線照射前の特性は優れるが、耐放射線劣化性に劣っていた。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る医療用積層フィルムの第一実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る医療用容器の製造工程の一部であるヒートシール工程を示す概略平面図である。
【図3】本発明に係る医療用容器の本体を積層フィルムから裁断又は打ち抜いた状態を示す図である。
【図4】本発明に係る医療用容器の一例を示す外観図である。
【符号の説明】
【0040】
1 積層フィルム
2 外層材
3 中層材
4 内層材
5 ヒートシール部
6 口ひも
7 滑り止め
8 止め具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共押出により形成された3層構造の積層フィルムであって、
ポリエチレン樹脂を含む外層材と、ポリエチレン樹脂とメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂との混合材を含む中層材と、ポリエチレン樹脂を含む内層材とから構成され、前記中層材に用いられる前記ポリエチレン樹脂の含有量が、前記混合材全体に対して50重量%以上、95重量%以下であり、且つ前記メタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の含有量が、5重量%以上、50重量%以下であることを特徴とする医療製袋用積層フィルム。
【請求項2】
前記外層材、中層材及び内層材に用いられるポリエチレン樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、3.5以下である請求項1に記載の医療製袋用積層フィルム。
【請求項3】
前記中層材に用いられるメタロセン触媒により重合された直鎖状超低密度ポリエチレン樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、3.0以下である請求項1に記載の医療製袋用積層フィルム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の医療製袋用積層フィルムをヒートシールし、該ヒートシールされた所定の形状に沿って前記積層フィルムを裁断若しくは打ち抜いて形成されてなるシート本体から構成されることを特徴とする医療用製袋。
【請求項5】
放射線で滅菌してなる請求項4記載の医療用製袋。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−234044(P2009−234044A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83194(P2008−83194)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】