説明

医薬アリールエタノールアミン化合物

本発明は、式(I)の新規化合物、ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に許容可能な誘導体、それらの製造プロセス、それらを含む医薬組成物、ならびに治療におけるそれらの使用、特に呼吸器疾患の予防および治療におけるそれらの使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェネタノールアミン誘導体、その製造方法、それを含む組成物ならびに医学、特に呼吸器疾患の予防および治療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特定のフェネタノールアミン化合物が、β2-アドレナリン受容体に対する選択的刺激作用を有し、従って気管支喘息および関連障害の治療における有用性を有するものとして当該分野で公知である。従って、GB 2 140 800は、現在、そのような医学的症状の治療において臨床的に用いられている4-ヒドロキシ-α1-[[[6-(4-フェニルブトキシ)ヘキシル]アミノ]メチル]-1,3-ベンゼンジメタノール1-ヒドロキシ-2-ナフタレンカルボキシレート(サルメテロールキシナフォエート)等のフェネタノールアミン化合物を記載している。
【0003】
サルメテロールおよび他の市販のβ2-アドレナリン受容体アゴニストは有効な気管支拡張剤であるが、最大作用期間は約12時間であり、従って1日2回の投与がしばしば必要となる。従って、β2-アドレナリン受容体に対して強力かつ選択的な刺激作用を有し、有利な作用プロフィールを有する化合物の臨床的な必要性がある。
【発明の開示】
【0004】
本発明によれば、式(I):
【化1】

【0005】
(式中、Ar1は:
【化2】

【0006】
(ここで、R4は水素、ハロゲン、-(CH2)qOR7、-NR7C(O)R8、-NR7SO2R8、-SO2NR7R8、-NR7R8、-OC(O)R9もしくはOC(O)NR7R8であり、
およびR3は水素、ハロゲンもしくはC1-4アルキルを表し;
またはR4は-NHR10を表し、R3は-NHR10と一緒になって5-または6員ヘテロ環を形成し;
R5は、水素、ハロゲン、-OR7または-NR7R8を表し;
R6は、水素、ハロゲン、ハロC1-4アルキル、-OR7、-NR7R8、-OC(O)R9またはOC(O)NR7R8を表し;
R7およびR8は各々独立に、水素もしくはC1-4アルキルを表すか、または-NR7R8、-SO2NR7R8および-OC(O)NR7R8の基において、R7およびR8は独立に、水素もしくはC1-4アルキルを表すか、またはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、5-、6-もしくは7員窒素含有環を形成し、
R9は、非置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシもしくはハロC1-4アルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよいアリール(例えば、フェニルもしくはナフチル)基であり;および
qは、0または1〜4の整数である)
から選択される基であり;
Ar2は基:
【化3】

【0007】
(ここで、R11は、水素、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロ、C1-6ハロアルキル、XCO2R16、-XC(O)NR15R16、-XNR14C(O)R15、-XNR14C(O)NR15R16、-XNR14C(O)NC(O)NR15R16、-XNR14SO2R15、-XSO2NR17R18、XSR14、XSOR14、XSO2R14、-XNR15R16、-XNR14C(O)OR15、もしくはXNR14SO2NR15R16から選択されるか、
またはR11は、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、シアノ、ニトロ、CONR15R16、-NR14C(O)R15、SR14、SOR14、-SO2R14、-SO2NR17R18、-CO2R16、-NR15R16から独立に選択される1もしくは2個の基によりそれぞれ置換されていてもよい-X-アリール、-X-ヘテロアリール(hetaryl)もしくは-X-(アリールオキシ)、またはヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ハロ、C1-6アルキルもしくはC1-6ハロアルキルから独立に選択される1もしくは2個の基により置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
Xは、-(CH2)r -またはC2-6アルケニレンであり;
rは、0〜6、好ましくは0〜4の整数であり;
R14およびR15は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6アルキル)-およびアリール(C1-6アルキル)-から選択され、R14およびR15はそれぞれ独立に、ハロ、C1-6アルキル、C3-7 シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、-NHC(O)(C1-6アルキル)、-SO2(C1-6アルキル)、-SO2(アリール)、-CO2Hおよび-CO2(C1-4アルキル)、-NH2、-NH(C1-6アルキル)、アリール(C1-6アルキル)-、アリール(C2-6アルケニル)-、アリール(C2-6アルキニル)-、ヘテロアリール(C1-6アルキル)-、-NHSO2アリール、-NH(ヘテロアリールC1-6アルキル)、-NHSO2ヘテロアリール、-NHSO2(C1-6アルキル)、-NHC(O)アリールもしくは-NHC(O)ヘテロアリールから独立に選択される1または2個の基により置換されていてもよく:
またはR14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-、6-もしくは7-員窒素含有環を形成し;
またはR11が-XNR14C(O)NR15R16である場合、R14およびR15は、それらが結合している基R1の-NC(O)N-部分と一緒になって、飽和または不飽和環、好ましくは5-、6-もしくは7-員環、例えばイミダゾリジン環(イミダゾリジン-2,4-ジオン等)を形成し得;
またはR11が-XNR14C(O)OR15である場合、R14およびR15は、それらが結合している基R11の-NC(O)O-部分と一緒になって、飽和もしくは不飽和環、好ましくは5-、6-もしくは7-員環、例えばオキサゾリジン環(オキサゾリジン-2,4-ジオン等)を形成し得;
R16は、水素、C1-6アルキルおよびC3-7シクロアルキルから選択され;
または R11が-XC(O)NR15R16もしくは-XNR14C(O)NR15R16である場合、R15およびR16は、それらが結合している窒素と一緒になって、5-、6-もしくは7-員窒素含有環を形成し得;
R17およびR18 は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6アルキル)- およびアリール(C1-6アルキル)-から選択されるか、またはR17およびR18は、それらが結合している窒素と一緒になって、5-、6-もしくは7-員窒素含有環を形成し;
ならびにR17およびR18はそれぞれ、ハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6ハロアルキルから独立に選択される1または2個の基により置換されていてもよく;
R12は、水素、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、アリール、アリール(C1-6アルキル)-、C1-6ハロアルコキシ、およびC1-6ハロアルキルから選択され;
R13は、水素、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、アリール、アリール(C1-6アルキル)-、C1-6ハロアルコキシ、およびC1-6ハロアルキルから選択される)
であり;
R1およびR2は独立に、水素およびC1-4アルキルから選択され、但しR1およびR2中の炭素原子の総数は4以下であり;
R1aおよびR2aの一方は、水素およびC1-4アルキルから選択され、R1aおよびR2aの他方は水素またはC1-4アルキルを表し、但しR1aおよびR2a中の炭素原子の総数は4以下であり;
mは、1〜3の整数であり;
nは、1〜4の整数であり;ならびに
pは、0または1〜3の整数であり;
----は、単結合または二重結合を表す)
の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体が提供される。
【0008】
特定の実施形態では、本発明は:
R1aおよびR2aはそれぞれ水素を表し;
基Ar1においては以下のいずれかであること:
R4は、ハロゲン、-(CH2)qOR7、-NR7C(O)R8、-NR7SO2R8、-SO2NR7R8、-NR7R8、-OC(O)R9もしくはOC(O)NR7R8を表し、R3は、水素もしくはC1-4アルキルを表すか;または
R4は、-NHR10を表し、R3と-NHR10とは一緒になって5-もしくは6-員ヘテロ環を形成する;
こと以外は本明細書に定義された通りの式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を提供する。
【0009】
式(I)の化合物においては、基Ar1は上記基(a)および(b)から選択されることが好ましい。これらの基(a)および(b)では、 R4がハロゲンを表す場合、これは塩素またはフッ素であることが好ましい。R7およびR8はそれぞれ独立に、水素またはメチルを表すことが好ましい。R9は置換フェニルを表すことが好ましい。整数qは、0または1を表すことが好ましい。従って、例えば-(CH2)qOR7はOHまたは-CH2OHを表すことが好ましく;
NR7C(O)R8は、-NHC(O)Hを表すことが好ましく;
-SO2NR7R8は、-SO2NH2またはSO2NHCH3を表すことが好ましく;
NR7R8は、-NH2を表すことが好ましく;
-OC(O)R9は、置換ベンゾイルオキシ(例えば、OC(O)-C6H4-(p-CH3))を表すことが好ましく;ならびに
-OC(O)NR7R8は、OC(O)N(CH3)2を表すことが好ましい。
【0010】
R4がNHR10を表し、R3と一緒になって5-または6-員ヘテロ環を形成する場合、-NHR10-R3-は以下の基を表すことが好ましい:
-NH-CO-R19-(ここで、R19は、アルキル、アルケニルもしくはアルキルオキシ部分);
-NH-SO2R20-(ここで、R20は、アルキルオキシ部分);
-NH-R21-(ここで、R21は、COOR22(ここで、R22はC1-4アルキル)で置換されていてもよいアルキルもしくはアルケニル部分);または
NH-CO-S-;
ここで、該アルキルおよびアルケニルの基および部分は1または2個の炭素原子を含む。
【0011】
特に好ましい基(a)および(b)は、以下の基(i)〜(xxi)から選択され得る:
【化4】


【0012】
(式中、(xv)中の点線は単結合または二重結合を表す)。
【0013】
Ar1は、基(i)を表すことが最も好ましい。
【0014】
式(I)の化合物では、基Ar2において基R11は、水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ、ハロ、-NR14C(O)NR15R16、-NR14SO2R15およびXSO2NR17R18(ここで、R14〜R18は、上記定義したとおりであり、より好適にはここでR14は水素、そしてR15は水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルおよびアリールから選択され、上記定義したように置換されていてもよい)から好適に選択される。
【0015】
R11は、シアノ、-CONR15R16、SR14、SOR14およびSO2R14(ここで、R14、R15およびR16は、上記定義したとおりであるか、またはより好適にはここでR14はC1-6アルキルもしくはC3-7シクロアルキルから選択され、R15およびR16は独立に、水素およびC1-6アルキルから選択される)からも好適に選択され得る。
【0016】
式(I)の化合物において、R12およびR13はそれぞれ水素を表すことが好ましい。
【0017】
R11が水素を表す場合、R12およびR13はそれぞれ好適にハロゲン(例えば、塩素)またはC1-6アルキル(例えば、メチル)を表し得る。
【0018】
式(I)の化合物において、R1およびR2は独立に水素およびメチルから選択されることが好ましく、R1およびR2は両方とも水素であることがより好ましい。
【0019】
R1aおよびR2aは、水素およびメチルから独立に選択されることが好ましく、R1aおよびR2aは両方とも水素であることがより好ましい。
【0020】
式(I)の化合物において、mおよびnはそれぞれ独立に、1または2であることが好適であり;pは0または1であることが好適である。
【0021】
式(I)の化合物において、基R11は、O(CH2)pCR1aR2a-結合に関してメタ位に結合していることが好ましい。
【0022】
Xの定義において、アルケニレンという用語は、シスおよびトランス構造の両方を含む。適切なアルケニレン基の例としては、-CH=CH-が挙げられる。
【0023】
Xは、(CH2)r(ここで、Rは0、1もしくは2、またはC2-アルケニレン)を表すことが好ましい。
【0024】
式(I)の化合物において、アリールの基または部分は、例えば、フェニルまたはナフチルであり得る。
【0025】
式(I)の化合物において、ヘテロアリール基は、例えば、ピロリル、フリル、チエニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、テトラゾリル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、チアゾリル、またはチアジアゾリルであり得る。
【0026】
本発明は、上記した具体的かつ好ましい基の全ての組み合わせを網羅することが理解されよう。
【0027】
本発明の好適な化合物としては:
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(6-クロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(5-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゾニトリル;
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンズアミド;
4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルチオ)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[({5-[4-(メチルスルフィニル)フェニル]ピリジン-3-イル}メトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール;
N-{3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]フェニル}尿素;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-クロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-フルオロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(3,5-ジメチルベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(1-フェニルエトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-({2-[(3R)-3-({[3-(メチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)エチル]フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[3-(2,6-ジクロロフェニル)プロポキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゼンスルホンアミド;
6-{2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-オール;
N-(5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニル)メタンスルホンアミド;
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-フルオロフェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-3-メチルフェノール;
(1R)-1-(4-アミノ-3,5-ジクロロフェニル)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エタノール;
5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニルホルムアミド;
ならびにその塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体が挙げられる。
【0028】
式(I)の化合物は、非対称中心、すなわち、基:
【化5】

【0029】
の炭素原子を含む。本発明は、実質的に純粋な形態または任意の比率で混合された形態で、(S)および(R)鏡像異性体の両方を含む。好ましくは、本発明の化合物は(R)鏡像異性体の形態にある。
【0030】
同様に、R1およびR2が異なる基である場合、またはR1aおよびR2aが異なる基である場合、それらが結合している炭素原子は非対称中心であり、本発明は実質的に純粋な形態または任意の比率で混合された形態において、この中心での(S)および(R)鏡像異性体の両方を含む。
【0031】
さらに、----が単結合を表わす場合、-(CH2)-部分が結合しているベンゾジオキサン環の炭素原子はさらなる非対称中心を表わし、本発明は、実質的に純粋な形態または任意の比率で混合された形態において、この中心での(S)および(R)鏡像異性体の両方を含む。
【0032】
従って、式(I)の化合物は、すべての鏡像異性体およびジアステレオマーならびに任意の比率でのその混合物を含む。
【0033】
医学における使用に好適な式(I)の化合物の塩および溶媒和物は、対イオンまたは会合溶媒が製薬上許容されるものである。しかしながら、製薬上許容されない対イオンまたは会合溶媒を有する塩および溶媒和物は、例えば、式(I)の他の化合物ならびにその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、および生理学的に機能的な誘導体の製造における中間体としての使用に関して、本発明の範囲内にある。
【0034】
用語「生理学的に機能的な誘導体」とは、例えば、体内で変換可能であることにより、式(I)の遊離化合物と同じ生理学的機能を有する式(I)の化学的誘導体を意味する。本発明に従えば、生理学的に機能的な誘導体の例としてはエステルが挙げられる。
【0035】
本発明に従う好適な塩としては、有機および無機の酸または塩基と共に形成されるものが挙げられる。製薬上許容し得る酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフェニル酢酸、スルファミン酸、スルファニル酸、コハク酸、オキサロ酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、オキサロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アリールスルホン酸(例えば、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸またはナフタレンジスルホン酸)、サリチル酸、グルタル酸、グルコン酸、トリカルバリン酸(tricarballic)、桂皮酸、置換桂皮酸(例えば、フェニル、メチル、メトキシまたはハロ置換桂皮酸、例えば、4-メチルおよび4-メトキシ桂皮酸)、アスコルビン酸、オレイン酸、ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸(例えば、1-または3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸)、ナフタレンアクリル酸(例えば、ナフタレン-2-アクリル酸)、安息香酸、4-メトキシ安息香酸、2-または4-ヒドロキシ安息香酸、4-クロロ安息香酸、4-フェニル安息香酸、ベンゼンアクリル酸(例えば、1,4-ベンゼンジアクリル酸)およびイセチオン酸から形成されるものが挙げられる。製薬上許容し得る塩基塩としては、アンモニウム塩、ナトリウムおよびカリウムのものなどのアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウムのものなどのアルカリ土類金属塩ならびにジシクロヘキシルおよびN-メチル-D-グルカミンなどの有機塩基との塩が挙げられる。
【0036】
式(I)の化合物の製薬上許容し得るエステルはC1-6アルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、またはアミノ酸エステルに変換されたヒドロキシル基を有してもよい。
【0037】
上述のように、式(I)の化合物は、以下に記載のヒトβ-アドレナリン受容体を用いてトランスフェクトした細胞系またはこれらの細胞由来の膜から読み出される機能的遺伝子またはリポーター遺伝子を用いて証明されるように、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストである。本発明による化合物はまた、迅速な作用開始と長い効果期間とを組み合わせる能力をも有する。さらに、特定の化合物(例えば、上記に示された特に好ましい化合物)は、現存する長時間作用β2-アゴニスト気管支拡張剤と比較して、動物モデルにおいて肺の保持力の改善および経口吸収の低下をもたらす薬物動態特性を示した。そのようなものとして、本発明の化合物は1日1回の投与に好適である。
【0038】
従って、式(I)の化合物並びにその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、および生理学的に機能的な誘導体は、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが適応となる臨床症状の予防および治療において有用である。そのような症状としては、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば、慢性および呼吸困難性気管支炎、肺気腫)、気道感染および上気道疾患(例えば、季節性およびアレルギー性鼻炎などの鼻炎)などの可逆性気道閉塞に関連する疾患が挙げられる。
【0039】
治療し得る他の症状としては、早産、抑鬱症、鬱血性心疾患、皮膚疾患(例えば、炎症性、アレルギー性、乾癬性、および増殖性皮膚疾患)、ペプシン酸度の低下が望ましい症状(例えば、消化性潰瘍および胃潰瘍)ならびに筋肉消耗性疾患が挙げられる。
【0040】
従って、本発明は、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが適応となる、ヒトなどの哺乳動物における臨床症状の予防または治療のための方法であって、治療上有効量の式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体の投与を含む前記方法を提供する。特に、本発明は、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染もしくは上気道疾患などの可逆性気道閉塞に関連する疾患の予防または治療のためのそのような方法を提供する。さらなる態様において、本発明は早産、抑鬱症、鬱血性心疾患、皮膚疾患(例えば、炎症性、アレルギー性、乾癬性、および増殖性皮膚疾患)、ペプシン酸度の低下が望ましい症状(例えば、消化性潰瘍および胃潰瘍)もしくは筋肉消耗性疾患から選択される臨床症状の予防または治療のためのそのような方法を提供する。
【0041】
また、医学的治療における使用、特に、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが適応となる、ヒトなどの哺乳動物における臨床症状の予防または治療における使用のための式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体も提供される。特に、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染もしくは上気道疾患などの可逆性気道閉塞に関連する疾患の予防または治療のための式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体が提供される。さらなる態様において、早産、抑鬱症、鬱血性心疾患、皮膚疾患(例えば、炎症性、アレルギー性、乾癬性、および増殖性皮膚疾患)、ペプシン酸度の低下が望ましい症状(例えば、消化性潰瘍および胃潰瘍)もしくは筋肉消耗性疾患から選択される臨床症状の予防または治療のための式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体が提供される。
【0042】
本発明はまた、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが適応となる臨床症状、例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染もしくは上気道疾患などの可逆性気道閉塞に関連する疾患の予防または治療のための薬剤の製造における、式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体の使用も提供する。さらなる態様においては、早産、抑鬱症、鬱血性心疾患、皮膚疾患(例えば、炎症性、アレルギー性、乾癬性、および増殖性皮膚疾患)、ペプシン酸度の低下が望ましい症状(例えば、消化性潰瘍および胃潰瘍)もしくは筋肉消耗性疾患から選択される臨床症状の予防または治療のための薬剤の製造における、式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体が提供される。
【0043】
治療効果を達成するのに必要とされる式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体の量は勿論、特定の化合物、投与経路、治療下の被験体、および治療しようとする特定の障害または疾患に応じて変化するであろう。本発明の化合物を、0.0005 mg〜10 mg、好ましくは0.005 mg〜0.5 mg、例えば0.05mg〜0.5mgの用量での吸入により投与することができる。成人のヒトのための用量範囲は、一般的には1日あたり0.0005 mg〜10 mg、好ましくは1日あたり0.01 mg〜1 mgであり、最も好ましくは1日あたり0.05mg〜0.5mgである。
【0044】
式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体を単独で投与することも可能であるが、医薬製剤としてそれを存在させるのが好ましい。
【0045】
従って、本発明はさらに、式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体、および製薬上許容し得る担体もしくは賦形剤、および必要に応じて1種以上の他の治療成分を含む医薬製剤を提供する。
【0046】
本明細書においては以後、用語「活性成分」とは式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能的な誘導体を意味するものとする。
【0047】
前記製剤としては、経口、非経口(皮下、皮内、筋肉内、静脈内および関節内など)、吸入(様々な型の定量圧式エアロゾル、ネブライザーもしくはインサフレーターの手段により作製することができる微粒子の粉末または霧)、直腸および局所(真皮、頬、舌下および眼内など)投与に好適なものが挙げられるが、最も好適な経路は、例えば、レシピエントの症状および障害に依存する。前記製剤は、単位投与剤形中で提供することが都合がよく、製薬業界で公知の任意の方法により製造することができる。全ての方法は前記活性成分を、1種以上の補助成分を構成する担体と結合させる工程を含む。一般的には、前記製剤を、前記活性成分と液体担体もしくは微細に分割した固体担体またはその両方とを均一かつ密接に結合させた後、必要に応じて、生成物を所望の製剤に形状化することにより製造する。
【0048】
経口投与に好適な本発明の製剤を、各々所定量の活性成分を含有するカプセル剤、カシェ剤または錠剤などの別々の単位;粉末または顆粒;水性液体もしくは非水性液体中での溶液または懸濁液;または水中油液体乳濁液もしくは油中水液体乳濁液として提供することができる。前記活性成分をボーラス剤、舐剤またはペースト剤として提供することもできる。
【0049】
錠剤は、必要に応じて1種以上の補助成分と共に圧縮または成型することにより作製することができる。圧縮錠剤は、好適な機械中で、粉末または顆粒などの自由流動形態の活性成分と、必要に応じて結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、潤滑化剤、界面活性剤または分散剤とを混合して圧縮することにより製造することができる。成型錠剤は、好適な機械中で、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末化化合物の混合物を成型することにより作製することができる。錠剤は、必要に応じて被覆するか、または切り目を入れてもよく、活性成分のゆっくりした、または制御された放出を提供するように製剤化することができる。
【0050】
非経口投与のための製剤としては、酸化防止剤、バッファー、静菌剤、および製剤を意図されるレシピエントの血液と等張性にさせる溶質を含んでもよい水性および非水性滅菌注入溶液;ならびに懸濁剤および増ちょう剤を含んでもよい水性および非水性滅菌懸濁液が挙げられる。この製剤を、例えば、密封されたアンプルおよびバイアルなどの単回投与または複数回投与用容器中で提供し、使用直前に、例えば、生理食塩水または注入用水などの滅菌液体担体の添加のみを要する凍結乾燥状態で保存することができる。即席注入溶液および懸濁液を、先に記載された種類の滅菌粉末、顆粒および錠剤から製造することができる。
【0051】
吸入による肺への局所送達のための乾燥粉末組成物は、吸入器または絶縁体における使用のために、例えば、ゼラチンのカプセルおよびカートリッジ、または、例えば、薄層化アルミニウムホイルのブリスター中で提供することができる。粉末ブレンド製剤は、一般的には本発明の化合物の吸入のための粉末混合物および単糖、二糖もしくは多糖(例えばラクトースまたはスターチ)などの好適な粉末基剤(担体/希釈剤/賦形剤物質)を含む。ラクトースの使用が好ましい。
【0052】
各カプセルまたはカートリッジは、一般的には、別の治療上の活性成分と組合せてもよい20μg〜10 mgの式(I)の化合物を含んでもよい。あるいは、本発明の化合物を、賦形剤を用いずに提供することができる。製剤の包装は、単回投与または複数回投与送達に好適なものであってよい。複数回投与送達の場合、製剤を予め定量する(例えば、Diskus、GB2242134、米国特許第6,632,666号、5,860,419号、5,873,360号および5,590,645号もしくはDiskhaler、GB2178965、2129691および2169265、米国特許第4,778,054号、4,811,731号、5,035,237号を参照。その開示内容は参照により本明細書に組み入れられる)か、または使用時に定量する(例えば、Turbuhaler、EP69715または米国特許第6,321,747号に記載されたデバイスを参照。これらの開示内容は参照により本明細書に組み入れられる)ことができる。単回投与用デバイスの例はRotahaler(GB 2064336および米国特許第4,353,656号を参照。これらの開示内容は参照により本明細書に組み入れられる)である。Diskusの吸入デバイスは、その長さに沿って配置された複数の凹部を有する基部シートおよび複数の容器を規定する気密的であるが剥がれるように密封された蓋シートから形成された長いストリップを含み、各容器はその中に、好ましくはラクトースと混合された式(I)の化合物を含む吸入可能製剤を有する。このストリップはロールに巻き取れるように十分に可撓性であるのが好ましい。蓋シートおよび基本シートは、好ましくは互いに密封されていない先導末端部分を有し、該先導末端部分の少なくとも一方は巻き取り手段に取り付けられるように構築される。また、基本シートと蓋シートの間の気密シートはその全体の幅に渡って伸びているのが好ましい。蓋シートは、前記基本シートの最初の末端から長軸方向に基本シートから剥がすことができるのが好ましい。
【0053】
吸入による肺への局所送達のためのスプレー組成物を、例えば、定量噴霧式吸入器などの加圧した包装から送達される水性溶液もしくは懸濁液として、またはエアロゾルとして、好適な液体推進剤を用いて製剤化することができる。吸入に好適なエアロゾル組成物は懸濁液であっても溶液であってもよく、一般的には、必要に応じて別の治療上の活性成分およびフルオロカーボンもしくは水素含有クロロフルオロカーボンまたはその混合物、特に、ヒドロフルオロアルカン、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、特に1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパンまたはその混合物などの好適な推進剤と組合せた式(I)の化合物を含む。二酸化炭素または他の好適な気体を推進剤として用いることもできる。エアロゾル組成物は賦形剤を含まなくてもよく、必要に応じてオレイン酸またはレシチンなどの界面活性剤およびエタノールなどの共溶媒などの当業界で公知のさらなる製剤賦形剤を含んでもよい。加圧製剤は一般的には、バルブ(例えば、定量用バルブ)を用いて閉じられ、マウスピースを備えた作動装置中に固定されたキャニスター(例えば、アルミニウムキャニスター)中で保持することができる。
【0054】
吸入による投与のための薬剤は制御された粒子径を有するのが望ましい。気管支系への吸入のための最適な粒子径は通常1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。20μmを超える径を有する粒子は、吸入された場合には小さい気道に到達するには一般的には大きすぎる。これらの粒子径を達成するために、製造する活性成分の粒子を、例えば微粉状化などの従来の手段により径を減少させることができる。所望の画分を、空気分類または篩により分離することができる。この粒子は結晶であるのが好ましい。ラクトースなどの賦形剤を用いる場合、一般的には、賦形剤の粒子径は本発明内の吸入される薬剤よりも大きいであろう。賦形剤がラクトースである場合、それは典型的には粉砕されたラクトースとして存在し、85%を超えるラクトース粒子が60〜90μmのMNDを有し、15%未満が15μm未満のMNDを有するであろう。
【0055】
経鼻スプレーは、増ちょう剤、pHを調整するためのバッファー塩もしくは酸もしくはアルカリ、等張性調整剤または酸化防止剤などの薬剤を添加した水性または非水性ビヒクルを用いて製剤化することができる。
【0056】
噴霧による吸入のための溶液は、酸もしくはアルカリ、バッファー塩、等張性調整剤または抗微生物剤などの薬剤を添加した水性ビヒクルを用いて製剤化することができる。これらを、濾過もしくはオートクレーブ中での加熱により滅菌するか、または非滅菌製品として提供することができる。
【0057】
直腸投与のための製剤は、ココアバターまたはポリエチレングリコールなどの通常の担体を含む坐剤として提供することができる。
【0058】
例えば、頬または舌下などの口中での局所投与のための製剤としては、スクロースおよびアカシアもしくはトラガカントなどの香料基剤中に活性成分を含むロゼンジ剤、ならびにゼラチンおよびグリセリンもしくはスクロースおよびアカシアなどの基剤中に活性成分を含むトローチ剤が挙げられる。
【0059】
好ましい単位投与製剤は、前記の有効量、またはその好適な画分の活性成分を含むものである。
【0060】
特に上記した成分に加えて、本発明の製剤は目的の製剤のタイプに応じて当業界で従来的な他の薬剤を含んでもよく、例えば、経口投与に好適なものは香料を含んでもよいことを理解すべきである。
【0061】
本発明による化合物および医薬製剤を1種以上の他の治療剤、例えば、抗炎症剤、抗コリン剤(特にM1、M2、M1/M2もしくはM3受容体アンタゴニスト)、他のβ2-アドレナリン受容体アゴニスト、抗感染剤(例えば、抗生物質、抗ウイルス剤)、または抗ヒスタミン剤と組合せて用いるか、またはこれを含んでもよい。かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体と、1種以上の他の治療的に活性な薬剤、例えば、抗炎症剤(例えば、コルチコステロイドもしくはNSAID)、抗コリン剤、別のβ2-アドレナリン受容体アゴニスト、抗感染剤(例えば、抗生物質もしくは抗ウイルス剤)、または抗ヒスタミン剤とを含む組合せ物を提供する。好ましいものは、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体と、コルチコステロイド、および/または抗コリン剤、および/またはPDE-4阻害剤とを含む組合せ物である。好ましい組合せ物は1または2種の他の治療剤を含むものである。
【0062】
当業者にとっては、好適には、他の治療成分を、塩(例えば、アルカリ金属もしくはアミン塩として、または酸付加塩として)、またはプロドラッグの形態で、またはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、または溶媒和物(例えば、水和物)として用いて、該治療成分の活性および/または安定性および/または物理的特徴(例えば、溶解性)を最適化することができることが明らかであろう。また、好適には、前記治療成分を光学的に純粋な形態で用いることができることも明らかであろう。
【0063】
好適な抗炎症剤としてはコルチコステロイドおよびNSAIDが挙げられる。本発明の化合物と組み合わせて用いることができる好適なコルチコステロイドは、経口用および吸入用コルチコステロイドならびに抗炎症活性を有するそのプロドラッグである。例としては、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)エステル、ベクロメタゾンエステル(例えば、17-プロピオン酸エステルまたは17,21-ジプロピオン酸エステル)、ブデソニド、フルニソリド、モメタゾンエステル(例えば、フロエートエステル)、トリアムシノロンアセトニド、ロフレポニド、シクレソニド、プロピオン酸ブチキソコート、RPR-106541、およびST-126が挙げられる。好ましいコルチコステロイドとしては、プロピオン酸フルチカゾン、および6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-フルオロメチルエステルが挙げられるが、より好ましくは、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-フルオロメチルエステルである。
【0064】
好適なNSAIDとしては、クロモグリケートナトリウム、ネドクロミルナトリウム、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤(例えば、テオフィリン、PDE4阻害剤もしくは混合PDE3/PDE4阻害剤)、ロイコトリエンアンタゴニスト、ロイコトリエン合成の阻害剤、iNOS阻害剤、トリプターゼおよびエラスターゼ阻害剤、β-2インテグリンアンタゴニストおよびアデノシン受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト(例えば、アデノシン2aアゴニスト)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、ケモカインアンタゴニスト)またはサイトカイン合成の阻害剤が挙げられる。好適な他のβ2-アドレナリン受容体アゴニストとしては、サルメテロール(例えば、キシナフォエートとして)、サルブタモール(例えば、硫酸塩もしくは遊離塩基として)、ホルモテロール(例えば、フマル酸塩として)、フェノテロールまたはテルブタリンおよびその塩が挙げられる。
【0065】
特に興味深いのは、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤または混合PDE3/PDE4阻害剤と組合せた式(I)の化合物の使用である。本発明のこの態様において有用なPDE4-特異的阻害剤は、PDE4酵素を阻害することが知られているか、またはPDE4阻害剤として作用することが発見されており、PDEファミリーの他のメンバーを阻害する化合物ではなく、PDE4阻害剤のみである任意の化合物ならびにPDE4であってよい。一般的には、高い親和性でロリプラムに結合するPDE4触媒形態のIC50を低い親和性でロリプラムに結合する形態のIC50で割ったものとみなされる、約0.1以上のIC50比を有するPDE4阻害剤を使用するのが好ましい。本発明の開示のために、低い親和性でRおよびSロリプラムに結合するcAMP触媒部位を「低親和性」結合部位(LPDE4)と命名し、高い親和性でロリプラムに結合するこの触媒部位の他の形態を「高親和性」結合部位(HPDE4)を命名する。この用語「HPDE4」を、ヒトPDE4を指すのに用いる「hPDE4」と混同してはならない。
【0066】
IC50比を決定するための方法は参照により本明細書に組み入れられる米国特許第5,998,428号に説明されている。また、前記アッセイの別の記載についてはPCT出願WO 00/51599を参照されたい。
【0067】
本発明における使用の好ましいPDE4阻害剤は、有益な治療比を有する化合物、すなわち、酵素が低い親和性でロリプラムに結合する形態にあり、それによって高い親和性でロリプラムに結合する形態の阻害に関連することが明らかである副作用を低減する、cAMP触媒活性を優先的に阻害する化合物である。これを記述する別の方法は、好ましい化合物は高い親和性でロリプラムに結合するPDE4触媒形態のIC50を低い親和性でロリプラムに結合する形態のIC50で割ったものとみなされる、約0.1以上のIC50比を有するであろうということである。
【0068】
この基準のさらなる改良版(refinement)は、PDE4阻害剤は約0.1以上のIC50比を有し;該比は、基質として1μM[3H]-cAMPを用いて低い親和性でロリプラムに結合する形態のPDE4触媒活性を阻害するIC50値に対する、高い親和性でロリプラムに結合するPDE4の形態への1 nMの[3H]R-ロリプラムの結合と競合するIC50値の比である。
【0069】
最も好ましいものは、0.5を超えるIC50比を有するPDE4阻害剤、および特に1.0を超える比を有する化合物である。好ましい化合物はシス4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸、2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オンおよびシス-[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール]であり;これらは低親和性結合部位に優先的に結合し、0.1以上のIC50比を有する化合物の例である。
【0070】
目的の他の化合物としては、
1996年9月3日発行の米国特許第5,552,438号に記載の化合物が挙げられ、この特許および化合物は参照によりその開示全体が本明細書に組み入れられるものとする。米国特許第5,552,438号に開示されている、特定の目的の化合物は、シス-4-シアノ-4-[3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]シクロヘキサン-1-カルボン酸(シロマラストとしても知られる)およびその塩、エステル、プロドラッグまたは物理的形態;
elbionからのAWD-12-281(Hofgen, N.ら、15版 EFMC Int Symp Med Chem (Sept 6-10, Edinburgh) 1998, Abst P.98; CAS参照番号247584020-9);NCS-613と命名された9-ベンジルアデニン誘導体(INSERM);ChiroscienceおよびSchering-PloughからのD-4418;CI-1018(PD-168787)として同定され、Pfizerに属するベンゾジアゼピンPDE4阻害剤;WO99/16766中でKyowa Hakkoにより開示されたベンゾジオキソール誘導体;Kyowa HakkoからのK-34;NappからのV-11294A (Landells, L.J.ら、Eur Resp J [Annu Cong Eur Resp Soc (Sept 19-23, Geneva) 1998] 1998, 12 (Suppl. 28): Abst P2393);Byk-Guldenからのロフルミラスト(CAS参照番号162401-32-3)およびフタラジノン(WO99/47505、その開示は参照により本明細書に組み入れられるものとする);Byk-Gulden、現在はAltanaにより製造および公開された混合PDE3/PDE4阻害剤であるプマフェントリン、(-)-p-[(4aR*,10bS*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ[c][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド;Almirall-Prodesfarmaにより開発中のアロフィリン;VernalisからのVM554/UM565;またはT-440(Tanabe Seiyaku; Fuji, K.ら、J Pharmacol Exp Ther,1998, 284(1): 162)およびT2585である。
【0071】
他の可能性のあるPDE-4および混合PDE3/PDE4阻害剤としては、WO01/13953に列挙されたものが挙げられ、その開示は参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0072】
好適な抗コリン剤は、ムスカリン受容体に対するアンタゴニストとして働く化合物、特にM1およびM2受容体のアンタゴニストである化合物である。例示的な化合物としては、アトロピン、スコポラミン、ホマトロピン、ヒヨスチアミンなどにより示されるベラドンナ植物のアルカロイドが挙げられる;これらの化合物は通常は4級アミンである塩として投与される。これらの薬剤、特にその塩形態は、いくつかの市販の起源から容易に入手可能であり、または文献データ、すなわち、アトロピン-CAS-51-55-8もしくはCAS-51-48-1(無水形態)、硫酸アトロピン-CAS-5908-99-6;酸化アトロピン-CAS-4438-22-6もしくはそのHCl塩-CAS-4574-60-1および硝酸メチルアトロピン-CAS-52-88-0、ホマトロピン-CAS-87-00-3、臭化水素塩-CAS-51-56-9、臭化メチル塩-CAS-80-49-9、ヒヨスチアミン(d,l)-CAS-101-31-5、臭化水素塩-CAS-306-03-6および硫酸塩-CAS-6835-16-1、スコピラミン-CAS-51-34-3、臭化水素塩-CAS-6533-68-2、臭化メチル塩-CAS-155-41-9から製造もしくは調製することができる。
【0073】
好ましい抗コリン剤としては、Atroventの名で販売されているイプラトロピウム(例えば、臭化物として)、オキシトロピウム(例えば、臭化物として)およびチオトロピウム(例えば、臭化物として)(CAS-139404-48-1)が挙げられる。また興味深いのは、メタンテリン(CAS-53-46-3)、臭化プロパンテリン(CAS-50-34-9)、アニソトロピンメチルブロミドまたはValpin 50 (CAS-80-50-2)、臭化クリジニウム(Quarzan, CAS-3485-62-9)、コピロレート (Robinul)、ヨウ化イソプロパミド (CAS-71-81-8)、臭化メペンゾレート(米国特許第2,918,408号)、塩化トリジヘキセチル(Pathilオン, CAS-4310-35-4)、およびヘキソシクリウムメチルサルフェート(Tral, CAS-115-63-9)である。また、塩酸シクロペントレート(CAS-5870-29-1)、トロピカミド(CAS-1508-75-4)、塩酸トリヘキシフェニジル(CAS-144-11-6)、ピペンゼピン(CAS-29868-97-1)、テレンゼピン(CAS-80880-90-9)、AF-DX 116、またはメトクトラミン、およびWO01/04118に開示された化合物(この開示は参照により本明細書に組み入れられるものとする)も参照されたい。
【0074】
好適な抗ヒスタミン剤(H1-受容体アンタゴニストとも呼ばれる)としては、H1-受容体を阻害し、ヒトへの使用にとって安全であることが知られている任意の1種以上のアンタゴニストが挙げられる。全てはH1-受容体とヒスタミンとの相互作用の可逆的、競合的な阻害剤である。これらの阻害剤の大部分、ほとんど第1世代のアンタゴニストは、下記式:
【化6】

【0075】
により表されるコア構造を有する。
【0076】
この一般化された構造は、一般的に利用可能な、エタノールアミン、エチレンジアミン、およびアルキルアミンの3つの型の抗ヒスタミン剤を表す。さらに、他の第1世代の抗ヒスタミン剤としては、ピペリジンおよびフェノチアジンに基づくものとして特徴付けることができるものが挙げられる。非鎮静性である第2世代のアンタゴニストは、それらがコアエチレン基(アルキルアミン)を保持し、ピペラジンまたはピペリジンを有する第3アミン基を模倣するという点で類似した構造活性相関を有する。例示的なアンタゴニストとしては以下のもの:
エタノールアミン:マレイン酸カルビノキサミン、フマル酸クレマスチン、塩酸ジフェニルヒドラミン、およびジメンヒドリネート、エチレンジアミン:ピリルアミンアムレエート、トリペレナミンHCl、およびクエン酸トリペレナミン、アルキルアミン:クロロフェニラミンおよびマレイン酸塩などのその塩、ならびにアクリバスタチン、ピペラジン:ヒドロキシジンHCl、パモ酸ヒドロキシジン、シクリジンHCl、乳酸シクリジン、メクリジンHCl、およびセトリジンHCl、ピペリジン:アステミゾール、レボカバスチンHCl、ロラタジンまたはそのデスカルボエトキシ類似体、ならびに塩酸テルフェナジンおよび塩酸フェキソフェナジンまたは別の製薬上許容し得る塩、
が挙げられる。
【0077】
塩酸アゼラスチンは、PDE4阻害剤と組み合わせて用いることができるさらに別のH1受容体アンタゴニストである。
【0078】
好ましい抗ヒスタミン剤の例としては、メタピリレンおよびロラタジンが挙げられる。
【0079】
本発明はかくして、さらなる態様において、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体とPDE4阻害剤とを含む組合せを提供する。
【0080】
本発明はかくして、さらなる態様において、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体とコルチコステロイドとを含む組合せを提供する。
【0081】
本発明はかくして、さらなる態様において、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体と抗コリン剤とを含む組合せを提供する。
【0082】
本発明はかくして、さらなる態様において、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体と抗ヒスタミン剤とを含む組合せを提供する。
【0083】
本発明はかくして、さらなる態様において、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体とPDE4阻害剤およびコルチコステロイドとを含む組合せを提供する。
【0084】
本発明はかくして、さらなる態様において、式(I)の化合物または製薬上許容し得るその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体と抗コリン剤およびPDE-4阻害剤とを含む組合せを提供する。
【0085】
上記の組合せを、医薬製剤の形態における使用のために提供することができ、かくして生理学的に許容し得る希釈剤もしくは担体と一緒に上記の組合せを含む医薬製剤は本発明のさらなる態様を表す。
【0086】
そのような組合せの個々の化合物を、個別のものを連続的もしくは同時的に、または混合した医薬製剤として投与することができる。公知の治療剤の好適な用量は当業者であれば容易に理解できるであろう。
【0087】
本発明のさらなる態様によれば、式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を調製するための方法であって、以下に定義するステップ(a)または(b)を含み、その後以下のステップ:
(i)任意の保護基を必要に応じて除去するステップ;
(ii)鏡像異性体の混合物から鏡像異性体を必要に応じて分離するステップ;
(iii)生成物を、対応するその塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体に必要に応じて変換するステップ
を任意の順序で含む、方法が提供される。
【0088】
1つの一般的なステップ(a)では、式(I)の化合物は、例えば式(II):
【化7】

【0089】
(式中、R1、R2、R1a、R2a、m、n、pおよび----は、式(I)の化合物について定義した通りであり、Ar1aは任意に保護された形態のAr1を表し;Ar2aは任意に保護された形態のAr2を表し;R23およびR24は各々独立に水素または保護基のいずれかであるが、但し式(II)の化合物は少なくとも1個の保護基を含む)
で表される保護された中間体、またはその塩もしくは溶媒和物を脱保護することにより得ることができる。
【0090】
好ましい基Ar1の任意に保護された形態Ar1aは:
【化8】


【0091】
(式中、R25およびR26は各々独立に、水素または保護基のいずれかであるが、但しR25およびR26の少なくとも1つが保護基である)から選択され得る。Ar1が基(vii)、(xi)、(xii)、(xiii)または(xiv)を表す場合、Ar1の保護は不要であることが理解されよう。
【0092】
適切な保護基は、Theodora W GreeneおよびPeter G M Wutsによる"Protective Groups in Organic Synthesis"、第3版(John Wiley and Sons、1999)に記載されるもののような任意の従来保護基であり得る。R25およびR26で表される適切なヒドロキシル保護基の例は、酢酸エステル等のエステル、ベンジル、ジフェニルメチルまたはトリフェニルメチル等のアラルキル基、およびテトラヒドロピラニルである。R23で表される適切なアミノ保護基の例としては、ベンジル、α-メチルベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、およびトリクロロアセチルまたはトリフルオロアセチル等のアシル基が挙げられる。
【0093】
当業者には理解されるように、そのような保護基の使用は、別の基の存在下での一方の基の選択的除去を容易にし、従って単一のアミノまたはヒドロキシル基の選択的な官能化を可能にする、式(II)の化合物中の基の直行的な保護を含み得る。例えば、-CH(OH)基を、例えば、トリエチルシリル等のトリアルキルシリル基を使用して、-CH(OR24)として直行的に保護することができる。当業者であればまた、Theodora W GreeneおよびPeter G M Wuts(上記参照)に記載されるように従来の手段により利用可能な他の直行的な保護戦略も理解できるであろう。
【0094】
式(I)の化合物を得るための脱保護は、従来技術を用いて行うことができる。従って、例えば、R25、R26および/またはR23がアラルキル基である場合、これを、金属触媒(例えば、活性炭上のパラジウム)の存在下での水素添加により切断することができる。
【0095】
R25および/またはR26がテトラヒドロピラニルである場合、これを、酸性条件下での加水分解により切断できる。R23で表されるアシル基を、例えば、水酸化ナトリウム等の塩基を用いる加水分解により除去することができるか、またはトリクロロエトキシカルボニル等の基を、例えば、亜鉛および酢酸を用いる還元により除去することができる。他の脱保護方法はTheodora W GreeneおよびPeter G M Wuts(上記参照)から知ることができる。ステップ(a)の特定の実施形態において、R25およびR26は一緒になって、式(III):
【化9】

【0096】
(式中、----、R1、R2、R1a、R2a、R23、R24、m、nおよびpは式(II)の化合物について定義された通りであり、R27およびR28は水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキルもしくはアリールから独立に選択されるか、またはR27およびR28は一緒になって、C3-7シクロアルキル環を形成する)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物中におけるような保護基を表してもよい。好適な態様では、R27およびR28は両方ともメチルである。
【0097】
式(III)の化合物を、例えば、好適な溶媒中の酢酸もしくは塩酸等の希釈水性酸を用いる加水分解により、または、通常もしくは上昇した温度で、酸(例えば、トルエンスルホン酸)もしく塩(ピリジニウムトシラートなど)等の触媒の存在下にてエタノール等のアルコール中でのトランスケタール化により、式(I)の化合物に変換することができる。
【0098】
式(III)に示される保護基R25、R26、R23およびR24(R25およびR26により形成される環化保護基を含む)を、単一の工程で、または連続的に除去することができることが理解されるであろう。保護基を除去する厳密な順序は、部分的には前記基の性質に依存し、当業者に容易に理解されるであろう。好ましくは、R25およびR26が一緒になって式(III)のような保護基を形成する場合、この保護基を、CH(OH)部分上の任意の保護基と共に除去した後、R23を除去する。
【0099】
R23が水素である式(II)または(III)の化合物は、式(IV):
【化10】

【0100】
(式中、----、Ar1a、Ar2a、R1、R2、R1a、R2a、m、nおよびpは式(II)または(III)の化合物について定義した通りである)
の対応する化合物またはその塩もしくは溶媒和物から製造することができる。
【0101】
式(IV)の化合物から式(II)または(III)の化合物への変換は、テトラヒドロフラン等の好適な溶媒中の塩基(例えば、トリメチルシラノール酸カリウム(potassium trimethylsilanolate)等の非水性塩基、または水性水酸化ナトリウム等の水性塩基)で処理することにより行うことができる。
【0102】
式(IV)の化合物は、式(V):
【化11】

【0103】
(式中、Ar1a、R1、R2、mおよびnは式(II)の化合物について定義した通りである)の対応する化合物、またはその塩もしくは溶媒和物から;
式(VI):
L(CH2)pCR1aR2aR2 (VI)
(式中、R1a、R2a、pおよびAr2aは、化合物(IV)について定義した通りであり、Lは脱離基である)
の化合物との反応により、調製することができる。
【0104】
式(V)の化合物と、式(VI)の化合物との反応は、適切な溶剤(例えば、ジメチルホルムアミド)中、水素化ナトリウム等の塩基の存在下において都合よく行われる。
【0105】
式(VI)の化合物は、市販されているか、当業者に周知の方法により調製され得る。
【0106】
式(V)の化合物は、式(VII):
【化12】

【0107】
(式中、----、Ar1a、R1、R2、R23、R24、mおよびnは、式(II)の化合物について上記定義したとおりであり、R29は保護基、例えばピバロイル等のエステル形成基である)
の対応する化合物から調製され得る。
【0108】
式(VII)の化合物は、テトラヒドロフラン等の溶剤中での1,1-カルボニルジイミダゾール等の試薬との反応により、式(V)の化合物に変換され得る。保護基R29は、当該分野で公知の任意の適切な方法(例えば、トリアルキルシラノール酸(例えば、トリメチルシラノール酸カリウム)と、 テトラヒドロフラン等の溶剤における反応)により除去され得る。
【0109】
式(VII)の化合物は、式(VIII):
【化13】

【0110】
(式中、Ar1a、R23およびR24は、式(II)について定義した通りである)
の化合物を;
式(IX):
【化14】

【0111】
(式中、----、R1、R2、mおよびnは、式(II)について定義した通りであり、Lは例えば、ハロ基(典型的に ブロモまたはヨード)等の脱離基、またはアルキルスルホネート(典型的にメタンスルホネート)、アリールスルホネート(典型的にトルエンスルホネート)またはハロアルキルスルホネート(典型的に、トリフルオロメタンスルホネート)等のスルホネートであり、R29は保護基(例えば、ピバロイル)である)
の化合物と反応させることにより調製され得る。
【0112】
式(VIII)の化合物と、式(IX)の化合物との反応は、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶剤中で都合良く行われ得る。
【0113】
式(VIII)の化合物は、当該分野で公知であるか(例えば、EPA 0947498)、または例えばWO 02/066422に記載されているような公知方法を用いて当業者により容易に調製され得る。
【0114】
Ar1が基(v)である化合物(VIII)の調製に関するこれ以上の詳細はDE3524990で;Ar1が基(ii)、(viii)および(xvi)である化合物(XIII)の調製に関してはEP-A-162576で;Ar1が基(iv)である化合物(VIII)の調製に関してはEP-A-220054で;Ar1が基(xi)である化合物(VIII)の調製に関してはGB2165542で;ならびにAr1が基(c)である化合物(VIII)の調製に関してはGB2230523で知ることができる。
【0115】
式(IX)の化合物は、式(X):
【化15】

【0116】
(式中、R30は水素、またはトリアルキルシリル基(例えば、t-ブチルジメチルシリル)等の保護基であり、----、R1、R2、mおよびnは式(IX)について定義した通りであり、R29は保護基(例えば、ベンジル)である)
の対応する化合物から調製され得る。
【0117】
従って、例えば式(X)の化合物(ここで、R30は水素を表す)を、スルホニルハライド(例えば、塩化メタンスルホニル、またはp-塩化トルエンスルホニル)と反応させて、式(IX)の化合物(ここで、Lはスルホネート)を得ることができる。該スルホネートは、所望であれば、テトラアルキルアンモニウムハライド(テトラブチルアンモニウムヨウ化物等)と、適切な溶剤(例えば、アセトニトリル)中で反応させて、対応するハロゲン化物に変換されてもよい。R30が保護基を表す場合、基Lの形成前に、これを従来方法により除去してもよい。従って、例えばR30がトリアルキルシリル基を表す場合、これは、例えば、テトラブチルフッ化アンモニウムとの反応により除去できる。保護基R29は、所望であれば、異なる保護基と交換して、その後の反応ステップを促進してもよい。従って、式(IX)の化合物中のR29がベンジル基の場合、所望であれば、これを除去して、例えば、ピバロイル基と置き換えてもよい。適切な保護基の選択は、当業者に明らかである。
【0118】
式(X)の化合物は、式(XI):
【化16】

【0119】
(式中、R1、R2、R30、mおよびnは式(X)について定義した通りであり、R29はベンジル等の保護基、xおよびyはx+yの和が1であるようにそれぞれ0または1である)の化合物から調製され得る。
【0120】
化合物(XI)の環化は、ヨウ化第一銅および1,10-フェナントロリンの存在下での、トルエン等の溶剤中での炭酸セシウムまたは炭酸カリウム等の塩基との反応により行うことができる。必要または所望であれば、環化反応の生成物を、さらに反応させて、基R30を導入してもよい。
【0121】
所望であれば、標準的な脱保護および保護技術を採用して保護基R29を異なる保護基と置換して、例えば、化合物(X)のさらなる反応を促してもよい。従って、例えば、式(XI)の化合物において、R29はベンジルであることが都合がよいが、後続する段階においてはピバロイル等のアシル基が好ましい。
【0122】
式(XI)の化合物(ここで、x = 1およびy = 0)は、式(XII):
【化17】

【0123】
(式中、R1、R2、R30およびmは、式(XI)について定義した通り)の化合物を、ヨウ素の溶液と、水酸化ナトリウム等の塩基の存在下、エタノール等の溶剤中で反応させて、ヨード置換化合物を形成することにより調製され得る。その後、これを、式(XIII):
【化18】

【0124】
の化合物と、塩基条件下で(例えば、炭酸セシウムを用いて)、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶剤中で、反応させてもよい。
【0125】
式(XI)中の部分:
【化19】

【0126】
の構造、つまり式(I)の化合物の構造は、ベンゾジオキサン環中の不斉炭素原子に関して、採用する式(XIII)の化合物の構造に依存することが理解されよう。一実施形態では、式(XIII)の化合物は、例えば(S)-(+)-ベンジルグリシジルエーテルであり得る。
【0127】
式(XI)の化合物(ここで、x = 0およびy = 1)は、式(XIV):
【化20】

【0128】
(式中、R1、R2、R30およびnは、化合物(XI)について上記定義したとおり)の化合物から;
例えば、ルイス酸として作用する水素化物還元剤(ジイソブチル水素化アルミニウム等)、またはトリフルオロ酢酸等の有機酸を用いた、トリエチルシラン等の還元剤の存在下における1,3-ジオキサン環の開環(cleavage)により、調製され得る。
【0129】
式(XIV)の化合物は、上記定義した式(XII)の化合物を、上述したように、塩基の存在下にてヨウ素の溶液と反応させてヨード置換化合物を形成し、その後、式(XV):
【化21】

【0130】
(式中、L1は脱離基、例えば、メタンスルホネート等のスルホネート)の化合物と反応させることにより調製され得る。
【0131】
式(XV)の化合物は、標準的な方法により、市販されている前駆体から調製され得る。
【0132】
式(XII)および(XIII)の化合物は、市販されているか、または標準的な方法により調製され得る。
【0133】
式(IV)の化合物もまた、式(XVI):
【化22】

【0134】
(ここで、Ar1は式(II)の化合物について定義した通りである)の化合物、またはその塩もしくは溶媒和物と、式(XVII):
【化23】

【0135】
(式中、----、R1、R2、R1a、R2a、m、nおよびpは、式(II)の化合物について定義した通りであり、Lは式(IX)について定義したような脱離基である)の化合物と反応させることにより調製され得る。
【0136】
式(XIV)の化合物と、式(XVII)の化合物とのカップリングは、金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム等の塩基、または炭酸セシウム等の無機塩基の存在下にて、例えば、N,N-ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフラン等の非プロトン性溶剤中にて行うことができる。
【0137】
式(XVI)の化合物は、WO 02/066422に記載されるように調製され得る。
【0138】
式(XVII)の化合物は、上記定義した式(IX)の化合物と、上記定義した式(VI)の化合物とを、例えば、化合物(V)と化合物(VI)との反応について上記記載した条件を使用して反応させることにより調製され得る。
【0139】
先のステップ(b)においては、式(I)、(II)または(III)の化合物は、式
【化24】

【0140】
(式中、Ar1a、R23およびR24は、式(II)について定義した通り)のアミンと、上記定義した式(XVII):
【化25】

【0141】
の化合物とのアルキル化の後、
存在する任意の保護基を、式(II)および(III)の化合物の脱保護について上述した従来方法により除去することにより調製され得る。
【0142】
化合物(VIII)および(XVII)の反応は、トリアルキルアミン等の有機塩基の存在下で、例えば、N,N-ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリル等の適切な溶剤中にて任意に行われる。
【0143】
上記ルート(a)または(b)のいずれにおいても、様々な基および部分が分子に導入される合成ステップの厳密な順序は色々であることが理解されよう。プロセスの一段階において導入される基または部分がその後の形質転換および反応により影響を受けないことを確実にすること、およびそれに応じて合成ステップの順序を選択することは当業者の範囲内である。
【0144】
本発明の鏡像異性体化合物は、(i)例えば、キラルクロマトグラフィーカラムの使用、酵素的分解方法によって、もしくは適切なジアステレオ異性体を調製および分離することによって対応するラセミ混合物の成分を分離することにより、または(ii)上述した方法により適切なキラル中間体から直接合成することにより、得ることができる。
【0145】
式(I)の化合物から、対応する塩への任意の変換は、適切な酸または塩基との反応により都合よく行われ得る。式(I)の化合物から、対応する溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体への任意の変換は、当業者に公知の方法により行われ得る。
【0146】
さらなる態様によれば、本発明は、式(I)の化合物、例えば:上記定義した式(II)、(III)および(IV)の化合物、またはその光学異性体、塩もしくは保護された誘導体を調製するための新規中間体を提供する。
【0147】
本発明をより良く理解するために、以下の実施例を例示として挙げる。
【0148】
合成例
実施例を通して、以下の略語を使用する:
LCMS:液体クロマトグラフィー質量スペクトル法
MS:質量スペクトル
TSP+ve :サーモスプレー質量スペクトルポジティブモード
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
RT : 保持時間
THF:テトラヒドロフラン(tetrahydofuran)
DCM : ジクロロメタン
DMF : N,N-ジメチルホルムアミド
EtOAc : 酢酸エチル
Et2O : ジエチルエーテル
EtOH : エタノール
MeOH : メタノール
MeCN : アセトニトリル
AcOH : 氷酢酸
PE : 石油エーテル
bp : 沸点
ca : 約
h : 時間
min : 分
温度は全て摂氏で示す。
【0149】
シリカゲルは、Merckシリカゲル60商品番号7734を指す。
【0150】
フラッシュシリカゲルは、Merckシリカゲル60商品番号9385を指す。
【0151】
Biotageは、フラッシュ12iクロマトグラフィーモジュール上で動くKP-Silを含む、パック済みシリカゲルカートリッジを指す。
【0152】
SPE Bond Elutは、通常は減圧下での平行精製において用いられるパック済みカートリッジである。これらはVarianから商業的に入手可能である。
【0153】
LCMSは、Supelcosil LCABZ+PLUSカラム(3.3 cm×4.6 mm ID)上で、水中の0.1%HCO2Hおよび0.01 M酢酸アンモニウム(溶媒A)、ならびにアセトニトリル中の0.05%HCO2Hおよび5%の水(溶媒B)で溶出させ、以下の溶出勾配:0〜0.7分0% B、0.7〜4.2分 100%B、4.2〜5.3分 0%B、5.3〜5.5分 0%Bを3 ml/分の流速で用いて行った。質量スペクトルを、電子スプレーポジティブおよびネガティブモード(ES+veおよびES-ve)を用いて、Fisons VGプラットホーム質量分析装置上で記録した。
【0154】
HPLCは、LCABZ+PLUSカラム(3.3 cm x 4.6 mm ID)上で、水中の0.1%ギ酸および0.01 M酢酸アンモニウム(溶剤A)、ならびにアセトニトリル中の0.05%ギ酸、5%水(溶剤B)で溶出して、以下の溶出勾配:0〜1分0%B、1〜10分100%B、10〜13分100%B、13〜15分0%Bを、1ml/分の流速にて使用して行った。
【0155】
質量指向型(mass directed)分取HPLCは、10 cm×2.54 cm ID ABZ+カラム上で、延長ポンプヘッド(pump head)を有するWaters 600ポンプ、Waters 2700オートサンプラー、Waters 996ダイオードアレイおよびGilson 202画分コレクターから構成されるWaters FractionLynx系上で、水中の0.1%ギ酸(溶剤A)およびアセトニトリル中の0.1%ギ酸(溶剤B)により、以下の溶出勾配:0.0〜1.0分15%B、1.0〜10.0分55%B、10.0〜14.5分99%B、14.5〜14.9分99%B、14.9〜15.0分15%Bを、20 ml/分の流速で使用し、200-320 nmで検出し、室温にて行った。質量スペクトルは、電子スプレーポジティブおよびネガティブモード、交互走査(alternate scans)を使用して、Micromass ZMD質量分光計上に記録した。使用したソフトウェアは、OpenLynxおよびFractionLynxのオプションの付いたMassLynx 3.5であった。
【実施例1】
【0156】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノールおよび(2E)-ブタ-2-エン二酸(enedioic acid)(1:2)
i)4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノール
EtOH(900ml)中のヨウ素(100g)の溶液を、2時間かけて、室温にて、2M NaOH溶液(900ml)中の4-ヒドロキシフェネチルアルコール(54.8g)の攪拌溶液にゆっくりと添加した。溶液を濃縮し(50%容量)、50%HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。抽出物を、水性亜硫酸ナトリウム(300ml)、水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を蒸発乾燥させ、残留物を、PE-EtOAc(2:1、700ml)から再結晶化させて、所望の化合物(34.7g)を得た。母液をシリカ上で蒸発させて、DCM-イソプロパノール(95:5)で溶出するシリカ(500g)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。適切な画分を第1のバッチと組み合わせて、PE-EtOAc(2:1、500ml)から再結晶化させて、表題の化合物(27.6g)を得た。LCMS RT=2.75 分。母液の濃縮により第2の産物(24.3g)を得た。
【0157】
ii)(2R)-1-(ベンジルオキシ)-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノキシ]プロパン-2-オール
DMF(600ml)中の、4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノール(36g)、(S)-(+)-ベンジル グリシジルエーテル(25g)および炭酸セシウム(53g)の攪拌混合物を、90℃にて18時間加熱した。混合物を冷却し、2M HClに注ぎ、EtOAcに抽出した。組み合わせた抽出物を2M NaOH、水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。残留固体を、ジエチルエーテルで粉末化して、表題の化合物(44g)を得た。LCMS RT=3.35 分。
【0158】
iii)2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エタノール
トルエン(400ml)中の、(2R)-1-(ベンジルオキシ)-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノキシ]プロパン-2-オール(44g)、炭酸セシウム(66g)、ヨウ化第一銅(1.9g)および1,10-フェナントロリン(1.9g)の攪拌混合物を、110℃にて18時間加熱した。混合物を冷却し、セライト(celite)を通して濾過し、濾過液をシリカゲル(200g)で蒸発させた。残留物を、ジエチルエーテルで溶出するシリカ(600g)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(25g)を得た。LCMS RT=3.37分。
【0159】
iv)2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチルメタンスルホン酸
メタンスルホニル塩化物(8.8ml)を、ピリジン(120ml)中の2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エタノール(19g)の攪拌した冷却(氷浴)溶液に添加した。次いで、溶液を1.5時間、室温にて攪拌した。溶液を5M HCl(600ml)に注ぎ、DCMに抽出した。抽出物を飽和NaHCO3、水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を蒸発させ、残留油を、ジエチルエーテル-シクロヘキサン(4:1)で溶出するシリカ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。適切な画分を蒸発させて、表題の化合物(19g)を得た。LCMS RT=3.44 分。
【0160】
v)2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチルメタンスルホン酸
EtOH(400ml)およびEtOAc(400ml)中の2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチルメタンスルホン酸(19g)の溶液を、炭素上の10%パラジウム(3g)および炭素上の20%水酸化パラジウム(水中60%ペースト、7g)の存在下で、24時間、室温にて水素添加した。混合物をセライトを通して濾過し、濾過液を蒸発乾燥させて、表題の化合物(15g)を得た。LCMS RT=2.42分。
【0161】
vi)((2S)-7-{2-[(メチルスルホニル]オキシ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メチルピバレート
塩化ピバロイル(15.6ml)を、ピリジン(120ml)中の2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチルメタンスルホン酸(15g)の攪拌した冷却(氷浴)溶液に添加した。溶液を室温にて1時間攪拌し、5M HCl(500ml)に注ぎ、DCMに抽出した。抽出物を飽和NaHCO3、水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、表題の化合物(19g)を得た。LCMS RT=3.3 分。
【0162】
vii)[(2S)-7-(2-ヨードエチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メチルピバレート
MeCN(200ml)中の((2S)-7-{2-[(メチルスルホニル]オキシ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メチルピバレート(13g)およびテトラブチルアンモニウムヨウ化物(52g)の溶液を、70℃にて4時間加熱した。溶剤を、ほぼ乾燥するまで濃縮させ、水(800ml)で希釈し、ジエチルエーテル(500ml)で抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)および蒸発させて、表題の化合物(13.5g)を得た。LCMS RT=3.88分。
【0163】
viii)[(2S)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メチルピバレート
DMF(15ml)中の[(2S)-7-(2-ヨードエチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メチルピバレート(4.4g)および(1R)-2-アミノ-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール(WO 0266422 A1)(4.8g)の混合物を、20時間、室温にて攪拌した。混合物を、水に注ぎ、ジエチルエーテルに抽出した。組み合わせた抽出物を、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)および蒸発乾燥させた。残留油を、DCM-EtOH-0.88アンモニア(200:8:1)で溶出し、シリカ(90g)のbiotageTM カートリッジ上で精製して、表題の化合物(1.7g)を得た。LCMS RT=2.66分。
【0164】
ix)((2S)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メチルピバレート
1,1-カルボニルジイミダゾール(1.6g)を、乾燥THF(50ml)中の[(2S)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メチルピバレート(3.3g)の攪拌溶液に添加した。18時間後、溶液を蒸発乾燥させ、水(100ml)で希釈し、ジエチルエーテルに抽出した。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させ、残留油を、ジエチルエーテルを溶出液として使用してシリカ(90g)のbiotageTMカートリッジ上で精製した。画分を蒸発させて、表題の化合物(2.9g)を得た。LCMS RT=3.64分。
【0165】
x)(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-{2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン
THF(50ml)中の((2S)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メチルピバレート(2.9g)およびトリメチルシラノール酸カリウム(2.8g)の溶液を、2時間、室温にて攪拌した。溶液を、水に注ぎ、DCMに抽出した。抽出物を乾燥(Na2SO4)、および蒸発させて、表題の化合物(1.7g)を得た。LCMS RT=2.91分。
【0166】
xi)(5R)-3-[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル]オキシ}メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル]-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
水素化ナトリウム(油中60%分散、0.02g)を、DMF(4ml)中の(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-{2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン(0.121g)の溶液に、室温にて添加した。15分後、2,6-ジクロロベンジルブロミド(0.1g)を添加し、混合物を1時間攪拌した。次いで、混合物を水性塩化アンモニウム溶液に注ぎ、EtOAcに抽出した。抽出物を水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)および蒸発させた。残留油を、ジエチルエーテルで溶出してbiotageTMカートリッジ(8g)上で精製した。適切な画分を蒸発させて、表題の化合物(0.108g)を得た。LCMS RT=3.87分。
【0167】
xii)(1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル]オキシ}メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル}アミノ}-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
THF(5ml)中の(5R)-3-[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(0.108g)およびトリメチルシラノール酸カリウム(0.248g)の攪拌溶液を、80℃にて1時間加熱した。混合物を、リン酸緩衝溶液(pH 5)に注ぎ、EtOAcに抽出した。抽出物を水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)および蒸発させた。残留油を、DCM-EtOH-0.88アンモニアで溶出して、シリカ(4g)のbiotageTMカートリッジ上で精製させた。適切な画分を蒸発させて、表題の化合物(0.058g)を得た。LCMS RT=3.00分。
【0168】
xiii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
氷AcOH(5ml)および水(0.3ml)中の(1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル}アミノ}-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール(0.05g)の攪拌溶液を、80℃にて1時間加熱した。溶剤を蒸発させて、表題の化合物を得た。1H NMR CD3OD=7.41(d,8Hz,2H)、7.34。
【0169】
-7.30(m,2H)、7.15(dd,8,2Hz,1H)、6.81-6.77(m,3H)、6.72(dd,8,2 Hz,1H)、4.85(m、H2Oにより不明瞭)、4.65(s,2H)、4.31(m,1H)、4.28(m,1H)、4.03(dd,11,7Hz,1H)、3.81(dd,10.5,5Hz,1H)、3.77(dd10.5,5Hz,1H)、3.21(t,8Hz,2H)、3.13(m,1H)、3.11(m,1H)、2.89(m,2H)。
【0170】
xiv)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ]-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノールおよび(2E)-ブタ-2-エン二酸(1:2)
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸を、DCM-EtOH-0.88アンモニア(25:8:1)で溶出してシリカ(4g)のbiotageTMカートリッジ上で精製した。適切な画分を蒸発させ、残留油をMeOH(5ml)に溶解し、0.5等量のフマル酸で処理した。溶剤を除去して、表題の化合物(0.25g)を得た。LCMS RT=2.66分;ES+ve 537(MH+)。
【実施例2】
【0171】
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル)アミノ)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
(1R)-2-アミノ-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール(WO 0266422 A1)、およびベンジルアルコールを使用して、実施例1viii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.72分。
【0172】
ii)4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例1xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.60分; ES+ve 466(MH)+
【実施例3】
【0173】
4-{(1R)-2-[(2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)4-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-2-ヨードフェノール
tert-ブチルジメチルシリル塩化物(1.21g)を、DMF(15ml)中の4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノール(2.0g)およびイミダゾール(0.54g)の攪拌溶液に添加した。1時間後、溶液を水に注ぎ、ジエチルエーテルに抽出した。抽出物を乾燥(Na2SO4)および蒸発させ、残留油を、ヘキサン-ジエチルエーテル(7:3)を溶出液として用いて、シリカ(40g)のbiotageTMカートリッジ上で精製した。画分を蒸発させて、表題の化合物(2.2g)を得た。LCMS RT=4.07分。
【0174】
ii)(2S)-1-(ベンジルオキシ)-3-[4-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-2-ヨードフェノキシ]プロパン-2-オール
DMF(1ml)中の4-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)-2-ヨードフェノール(0.5g)、(R)-(-)-ベンジルグリシジルエーテル(0.26g)および炭酸カリウム(0.219g)の攪拌混合物を、90℃にて1時間加熱した。混合物を冷却し、DCM(20ml)で希釈し、セライトを通して濾過した。濾過液を蒸発させ、残留油を、ヘキサン-ジエチルエーテル(4:1)を溶出液として用いて、シリカ(8g)のbiotageTMカートリッジ上で精製した。画分を蒸発させて、表題の化合物を透明の油(0.306g)として得た。LCMS RT=4.31分。
【0175】
iii)(2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン
実施例1iii)に記載の方法と同様の方法で調製した。LCMS RT=4.31分。
【0176】
iv) 2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エタノール
THF(10ml)中の(2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(0.15g)およびシリカ上のテトラブチルフッ化アンモニウム(1.6g)の溶液を、2時間、室温にて攪拌した。混合物をセライトを通して濾過し、濾過液を蒸発乾燥させた。残留油を、ヘキサン-ジエチルエーテル(3:2)で溶出して、シリカ(4g)のbiotageTMカートリッジ上で精製した。画分を蒸発させて、表題の化合物(0.07g)を得た。LCMS RT=3.11分。
【0177】
v)2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル4-メチルベンゼンスルホン酸
4-メチルベンゼンスルフィル塩化物を用いて、実施例1iv)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.87分。
【0178】
vi)(1R)-2-[(2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル]アミノ]-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例1viii)に記載の方法と同様の方法を用いて調製した。LCMS RT=2.86分。
【0179】
vii)4-{(1R)-2-[(2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例1xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.50分; ES+ve 466 (MH+)。
【実施例4】
【0180】
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール酢酸
i)(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-(2-{(3R)-3-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
実施例1xi)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.00分。
【0181】
ii)(1R)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-[(2-{(3R)-3-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エタノール
実施例1xii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。
【0182】
LCMS RT=2.30分。
【0183】
iii)2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール酢酸
実施例1xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。
LCMS RT=1.93分 ES+ve 467(MH)+
【実施例5】
【0184】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(6-クロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)(5R)-3-[2-((3R)-3-{[(6-クロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
実施例1xi)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。
【0185】
LCMS RT=3.52分。
【0186】
ii)(1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(6-クロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例1xii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。
【0187】
LCMS RT=2.70分。
【0188】
iii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(6-クロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例1xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。
【0189】
LCMS RT=2.36分 ES+ve 500(MH)+
【実施例6】
【0190】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)5R)-3-[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
水素化ナトリウム(油中60%分散、0.04g)を、DMF(3ml)中の(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-{2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン(実施例1x)(0.15g)の攪拌溶液に室温にて添加した。10分後、2,6-ジクロロ-3-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩(0.2g)(Helvetica chimica Acta 1976、59,179-90)を添加し、溶液を1時間攪拌した。混合物をリン酸緩衝溶液(ph5 30ml)に注ぎ、DCM(3×25ml)に抽出した。組合わせた抽出物を乾燥(Na2SO4)および蒸発乾燥させた。残留油を、ジエチルエーテルで溶出して、シリカ(8g)のbiotageTMカートリッジ上で精製した。適切な画分を蒸発させて、表題の化合物(0.076g)を得た。LCMS RT=3.71分。
【0191】
ii)(1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例1xii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.86 分。
【0192】
iii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例1xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。
【0193】
LCMS RT=2.86分; ES +ve 535(MH+)。
【実施例7】
【0194】
4-{(1R)-2-[(2-{2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イルメタンスルホン酸
メタンスルホニル塩化物(2.3ml)を、DCM(50ml)中の1,3-O-ベンジリデングリセロール(1.8g)(Fluka)およびトリエチルアミン(2.1ml)の溶液に、約-5℃にて、窒素下で滴下した。反応混合物を室温にて18時間攪拌した。2N HClで反応を止め、有機層を分離した。有機層を飽和NaHCO3、塩水で洗浄し、乾燥させた(MgSO4)。溶剤を真空下で蒸発させ、残留物を、EtOAc-シクロヘキサン混合物で溶出し、シリカSPE bond elutで精製して、表題の化合物(0.47g)を得た。LCMS RT=2.84分。
【0195】
ii)2-{3-ヨード-4-[(2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イル)オキシ]フェニル}エタノール
DMF(6ml)中の4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノール(0.7g)(実施例1i)、2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イルメタンスルホン酸(0.47g)および炭酸セシウム(0.65g)の攪拌混合物を、80℃にて窒素下で、66時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、2M炭酸ナトリウムで処理し、EtOAcで抽出した。EtOAc抽出物を組み合わせ、乾燥(MgSO4)させ、真空下で蒸発させ、残留物を得た。これを、EtOAc-シクロヘキサン混合物で溶出するシリカSPE bond elutで精製して、表題の化合物(0.26g)を得た。LCMS RT=3.28分。
【0196】
iii)tert-ブチル(2-{3-ヨード-4-[(2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イル]オキシ}フェニル)エトキシ)ジメチルシラン
DMF(2ml)中の2-{3-ヨード-4-[(2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イル]オキシ}フェニル}エタノール(0.26g)、イミダゾール(0.08g)、tert-ブチルジメチルシリル塩化物(0.169g)の溶液を、室温にて、窒素下で18時間攪拌した。反応混合物を水で止め、EtOAcで抽出した。抽出物を組み合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空下で蒸発させた。残留物を、EtOAc-シクロヘキサン混合物で溶出するシリカSPE bond elutで精製して、表題の化合物(0.26g)を得た。LCMS RT=4.33分。
【0197】
iv)3-(ベンジルオキシ)-2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノキシ]プロパン-1-オール
トルエン(1M、0.7ml)中のジイソブチル水素化アルミニウムを、乾燥DCM(5ml)中のtert-ブチル(2-{3-ヨード-4-[(2-フェニル-1,3-ジオキサン-5-イル]オキシ}フェニル)エトキシ)ジメチルシラン(0.25g)の溶液に、5℃にて窒素下で添加した。溶液を、室温にて1時間攪拌した。飽和NaHCO3で反応を止め、EtOAcで抽出した。抽出物を組み合わせ、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下で蒸発させた。残留物を、EtOAc-シクロヘキサン混合物で溶出するシリカSPE bond elutで精製して、表題の化合物(0.167g)を得た。LCMS RT=3.14分。
【0198】
v)2-{2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エタノール
トルエン(5ml)中の3-(ベンジルオキシ)-2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヨードフェノキシ]プロパン-1-オール(0.167g)、炭酸セシウム(0.254g)、ヨウ化第一銅(8mg)および1,10-フェナントロリン(phenanthraline)(8mg)の混合物を、115℃にて、窒素下で18時間加熱した。水で反応を止め、EtOAcで抽出した。組み合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO4)、真空下で蒸発させた。残留物を、EtOAc-シクロヘキサン混合物で溶出して、シリカSPE bond elut上で精製して、表題の化合物(52mg)を得た。LCMS RT=3.23分。
【0199】
vi)2-[(ベンジルオキシ)メチル]-6-(2-ブロモエチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン
DCM(5ml)中の2-{2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エタノール(52mg)、PPh3(81mg)および炭素テトラブロミド(103mg)の混合物を、室温にて窒素下で18時間攪拌した。水を添加し、反応混合物をEtOAcで抽出した。組み合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO4)、真空下で蒸発させた。残留物を、EtOAc-シクロヘキサン混合物で溶出するシリカSPE bond elutにより精製して、表題の化合物(53mg)を得た。LCMS RT=3.83分。
【0200】
vii)(1R)-2-[(2-{2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例1viii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.76分。
【0201】
viii)4-{(1R)-2-[(2-{2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例1xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.46分、ES+ve 466 (MH)+
【実施例8】
【0202】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(5-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)(5R)-3-[2-((3R)-3-{[(5-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
3-ブロモ-5-クロロメチルピリジン塩酸塩(Nucleosides and Nucleotides(1994)、13(10)、2345-66)を用いて、実施例1xi)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.41分。
【0203】
ii)(1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(5-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例1xii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.72分。
【0204】
iii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(5-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例1xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.32分; ES+ve 547 (MH)+
【実施例9】
【0205】
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゾニトリル酢酸
i)3-{[((2R)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メトキシ]メチル}ベンゾニトリル
窒素下にあるDMF(5ml)中の(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-{2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン(実施例1x))(184.4mg)の溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、20mg)で処理し、20℃にて15分攪拌した。DMF(3ml)中の3-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(90.0mg)の溶液を添加し、混合物を20℃にて18時間攪拌した。混合物をリン酸緩衝液(pH6.5、10ml)および水(10ml)で止め、混合物をEtOAc(2×15ml)で抽出した。組み合わせた有機層を水(5ml)、塩水(2ml)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過した。溶剤を真空下で蒸発させ、残留物を、EtOAc-PE(1:3)で溶出してシリカ(FlashmasterTMカラムクロマトグラフィー、10g)上でクロマトグラフィーにかけて、表題の化合物(154mg)を得た。LCMS RT=3.65分。
【0206】
ii)3-({[(2R)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メトキシ}メチル)ベンゾニトリル
窒素下にあるTHF(5ml)中の3-{[((2R)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メトキシ]メチル}ベンゾニトリル(154mg)の溶液を、トリメチルシラノール酸カリウム(180mg)で処理し、70℃にて4時間加熱した。混合物を20℃まで冷却し、リン酸緩衝液(pH6.5ml、15ml)および水(15ml)で止めた。混合物をEtOAc(30ml)で抽出し、組み合わせた有機抽出物を水(10ml)、塩水(2ml)で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。これを真空下で蒸発させて、表題の化合物および化合物10ii)の1:1混合物を得た。混合物を、DCM-EtOH-アンモニア(150:8:1、その後100:8:1)で溶出するシリカ(FlashmasterカラムクロマトグラフィーTM、10g)上でのクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(61.6mg)を得た。LCMS RT=2.68分。
【0207】
iii)3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゾニトリル酢酸
3-({[(2R)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メトキシ}メチル)ベンゾニトリル(61.6mg)を氷AcOH(5ml)および水(5ml)に溶解し、溶液を70℃まで0.5時間加熱した。混合物を20℃まで冷却し、溶剤を真空下で蒸発させて、黄色い油を得た。これを、質量指向型自動分取HPLCにより精製し、酢酸を添加し、溶剤を除去して、表題の化合物(40.9mg)を得た。LCMS RT 2.39分、ES+ve 491(MH+)。
【実施例10】
【0208】
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンズアミド酢酸
i)3-({[(2R)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メトキシ}メチル)ベンズアミド
窒素下にあるTHF(5ml)中の3-{[((2R)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メトキシ]メチル}ベンゾニトリル(実施例9i))(154mg)の溶液を、トリメチルシラノール酸カリウム(180mg)で処理し、70℃にて4時間加熱した。混合物を20℃まで冷却し、リン酸緩衝液(pH6.5ml、15ml)および水(15ml)で止めた。混合物をEtOAc(30ml)で抽出し、組み合わせた有機抽出物を水(10ml)、塩水(2ml)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濾過した。溶剤を真空下で蒸発させて、表題の化合物および化合物(9ii))の1:1 混合物を得た。混合物を、DCM-EtOH-アンモニア(150:8:1、次いで100:8:1)で溶出するシリカ(FlashmasterカラムクロマトグラフィーTM、10g)上でのクロマトグラフィーで精製して、表題の化合物(37.8mg)を得た。LCMS RT=2.44分。
【0209】
ii)3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンズアミド酢酸
実施例1(xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して、表題の化合物(23.9mg)を得た。LCMS RT 2.23分、ES+ve 509(MH+)。
【実施例11】
【0210】
4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルチオ)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)1-(ブロモメチル)-3-(シクロペンチルチオ)ベンゼン
乾燥DCM(100mL)中の1-(ヒドロキシメチル)-3-(シクロペンチルチオ)ベンゼン(WO 0324439 A1、4.6g)の溶液を、PPh3(14.5g)、および分割的に炭素テトラブロミド(18.4g)で処理した。反応混合物を、室温にて3時間攪拌した後に、EtOAcと水との間で分離させた。有機相を乾燥させ(MgSO4)、真空下で濃縮した。残留物を、シクロヘキサン中のEtOAc(0-50%)の勾配を用いたクロマトグラフィー(SPE bond elut)により精製して、表題の化合物(1.1g)を得た。LCMS RT=3.98分。
【0211】
ii)(5R)-3-{2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルチオ)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
窒素下にあるDMF(10ml)中の(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-{2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン(実施例1x))(340mg)の溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、46.21mg)で処理し、20℃にて15分攪拌した。DMF(3ml)中の1-(ブロモメチル)-3-(シクロペンチルチオ)ベンゼン(230mg)の溶液を添加し、混合物を20℃にて18時間攪拌した。混合物をリン酸緩衝液(pH6.5、10ml)および水で止め、混合物をEtOAcで抽出した。組み合わせた有機層を水、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過した。溶剤を真空下で蒸発させて、黄色い油を得て、これをEtOAc-シクロヘキサン(1:1)で溶出するシリカ(FlashmasterカラムクロマトグラフィーTM、70g)上で精製して、表題の化合物(361.4mg)を得た。LCMS RT 4.09分。
【0212】
iii)(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルチオ)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例9(ii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製し、表題の化合物(38.7mg)を得た。LCMS RT 3.15分。
【0213】
iv)4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルチオ)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例9(iii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製し、表題の化合物(33.3mg)を得た。LCMS RT 2.96分、ES+ve 566 (MH+)。
【実施例12】
【0214】
4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
i)(5R)-3-{2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
乾燥DCM(20ml)中の(5R)-3-{2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルチオ)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(実施例11ii)(296.4mg)の攪拌した冷却溶液を、3-クロロペルオキシ安息香酸(57〜86%、320mg)で処理した。溶液をDCM(30ml)で希釈し、水性亜硫酸ナトリウムで洗浄した。抽出物を水(50ml)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)および真空下で蒸発乾燥させて、表題の化合物(330.2mg)を得た。LCMS RT 3.57分。
【0215】
ii)(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例9(ii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製し、DCM-MeOH-アンモニア(250:8:1)で溶出するシリカ(BiotageTM、8g)上でクロマトグラフィーにかけて、表題の化合物(114.9mg)を得た。LCMS RT 2.85分。
【0216】
iii)4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール酢酸
実施例9(iii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製し、表題の化合物(102.7mg)を得た。LCMS RT 2.48分、ES+ve 598(MH+)。
【実施例13】
【0217】
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[({5-[4-(メチルスルフィニル)フェニル]ピリジン-3-イル}メトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール酢酸
i)(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-(2-{(3R)-3-[({5-[4-(メチルスルフィニル)フェニル]ピリジン-3-イル}メトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
ジメトキシエタン(4ml)および2N炭酸ナトリウム溶液(3ml)中の(5R)-3-[2-((3R)-3-{[(5-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(実施例8i))(0.072g)、4-(メチルスルフィニル)フェニルボロン酸(0.045g)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.02g)の溶液を、85℃にて20分加熱した。混合物を2N炭酸ナトリウム溶液(30ml)に注ぎ、DCM(3×20ml)に抽出した。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。残留油を、10%MeOH-EtOAcを溶出液として用いてbiotageTMシリカカートリッジ(4g)上で精製した。適切な画分を蒸発させて、表題の化合物(0.067g)を得た。LCMS RT=3.09分。
【0218】
ii)(1R)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-[(2-{(3R)-3-[({5-[4-(メチルスルフィニル)フェニル]ピリジン-3-イル}メトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エタノール
実施例1(xii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.48分。
【0219】
iii)2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[({5-[4-(メチルスルフィニル)フェニル]ピリジン-3-イル}メトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール酢酸
実施例1(xiii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.17分: ES+ ve 605(MH+)。
【実施例14】
【0220】
N-{3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]フェニル}尿素ホルメート
i)N-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]尿素
3-[(アミノカルボニル)アミノ]安息香酸(500mg)を乾燥THF(25ml)に懸濁させて、混合物を窒素下で0℃まで冷却した。ボラン-THF複合体(1M、8.3ml)を、20分かけてゆっくりと添加し、混合物を室温にて16時間攪拌した。混合物を再度0℃まで冷却し、水、そしてHCl(2N)を注意深く添加した。反応混合物をEtOAcで抽出し、有機層を塩水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を蒸発により除去し、MeOHを添加し、混合物を濾過して、白色固体を得た。isoluteTMSPEアミノプロピルカラムを用いて、固体を精製した。これにより表題の化合物(65mg)を得た。LCMS RT=1.5分。
【0221】
ii)N-[3-(ブロモメチル)フェニル]尿素
N-[3-(ヒドロキシメチル)フェニル]尿素(25mg)を乾燥DCM(1ml)に窒素雰囲気下で懸濁させた。三臭化リン(18μl)を添加し、混合物を20℃にて2時間攪拌した。溶液は精製することなく使用した。LCMS RT=2.5分。
【0222】
iii)N-(3-{[((2R)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メトキシ]メチル}フェニル)尿素
(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-{2-[(3R)-3-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン(実施例1x)(31mg)およびテトラブチル硫酸水素アンモニウム(3mg)を、水(0.5ml)中のNaOH(250mg)の溶液に添加した。DCM(1ml)中のN-[3-(ブロモメチル)フェニル]尿素の溶液を、攪拌混合物に添加し、反応混合物を45℃にて16時間加熱した。水(0.5ml)を添加し、有機相を分離させた。溶剤を除去して、表題の化合物を得て、これをさらに精製することなく実施例14iv)において使用した。LCMS RT=3.23分。
【0223】
iv)N-[3-({[(2R)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メトキシ}メチル)フェニル]尿素
乾燥THF(1ml)中のN-(3-{[((2R)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メトキシ]メチル}フェニル)尿素(実施例14iv)の攪拌溶液に、トリメチルシラノール酸カリウム(80mg)を添加し、反応混合物を65℃で2時間加熱した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。溶剤を除去して、表題の化合物を得た。LCMS RT=2.5分。
【0224】
v)N-{3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]フェニル}尿素ホルメート
氷AcOH(1ml)および水(0.5ml)中のN-[3-({[(2R)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メトキシ}メチル)フェニル]尿素の溶液を、70℃にて1時間加熱した。溶剤を除去し、質量指向型自動分取HPLCにより残留物を精製して、表題の化合物(1.4mg)を得た。LCMS RT=2.23分 ES+ve 524(MH)+
【実施例15】
【0225】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-クロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール
i)(5R)-3-[2-((3R)-3-{[(4-クロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
1-(ブロモメチル)-4-クロロベンゼンを用いて、実施例14iii)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.8分。
【0226】
ii)(1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-クロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール
実施例14iv)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.8分。
【0227】
iii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-クロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール
実施例14v)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。粗生成物を、質量指向型自動分取HPLCを使用した後、DCM-MeOH-水性アンモニア(94:6:1)を用いるSPE bond elutカラム上でのクロマトグラフィーにより、精製した。これにより、表題の化合物(4.3mg)を得た。LCMS RT=2.6分 ES+ve 500、502(MH)+
【実施例16】
【0228】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-フルオロベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノールホルメート
i)(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-[2-((3R)-3-{[(4-フルオロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル]-1,3-オキサゾリジン-2-オン
1-(ブロモメチル)-4-フルオロベンゼンを用いて、実施例14iii)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.7分。
【0229】
ii)(1R)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-フルオロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ}エタノール
実施例14iv)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.7分。
【0230】
iii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-フルオロベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノールホルメート
実施例14v)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.5分 ES+ve 484(MH)+
【実施例17】
【0231】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(3,5-ジメチルベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノールホルメート
i)(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-[2-((3R)-3-{[(3,5-ジメチルベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル]-1,3-オキサゾリジン-2-オン
1-(ブロモメチル)-3,5-ジメチルベンゼンを用いて、実施例14iii)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.9分。
【0232】
ii)(1R)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-{[2-((3R)-3-{[(3,5-ジメチルベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ}エタノール
実施例14iv)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.8分。
【0233】
iii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(3,5-ジメチルベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノールホルメート
実施例14v)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.6分 ES+ve 494(MH)+
【実施例18】
【0234】
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(1-フェニルエトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノールホルメート
i)(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-(2-{(3R)-3-[(1-フェニルエトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
(1-ブロモエチル)ベンゼンを用いて、実施例14iii)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.8分。
【0235】
ii)(1R)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-[(2-{(3R)-3-[(1-フェニルエトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エタノール
実施例14iv)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.7分。
【0236】
iii)2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(1-フェニルエトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノールホルメート
実施例14v)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.5分 ES+ve 480(MH)+
【実施例19】
【0237】
2-(ヒドロキシメチル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-({2-[(3R)-3-({[3-(メチルスルホニル)ベンジル}オキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル]アミノ]エチル]フェノールホルメート
i)(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-3-{2-[(3R)-3-({[3-(メチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン
1-(ブロモメチル)-3-(メチルスルホニル)ベンゼン(WO 9910316 A1)を用いて、実施例14iii)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.4分。
【0238】
ii)(1R)-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(メチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ)エタノール
実施例14iv)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.5分。
【0239】
iii)2-(ヒドロキシメチル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-({2-[(3R)-3-({[3-(メチルスルホニル)ベンジル}オキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル]アミノ]エチル]フェノールホルメート
実施例14v)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.3分 ES+ve 544(MH)+
【実施例20】
【0240】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[3-(2,6-ジクロロフェニル)プロポキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノールホルメート
i)(5R)-3-[2-((3R)-3-{[3-(2,6-ジクロロフェニル)プロポキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-
2-(3-ブロモプロピル)-1,3-ジクロロベンゼン(Journal of Medicinal Chemistry 1967、10、391-400)を用いて、実施例14iii)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=4.1分。
【0241】
ii)(1R)-2-{[2-((3R)-3-{[3-(2,6-ジクロロフェニル)プロポキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)エタノール-
実施例14iv)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.3分。
【0242】
iii)4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[3-(2,6-ジクロロフェニル)プロポキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノールホルメート
実施例14v)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.9分ES+ve 562、564(MH)+
【実施例21】
【0243】
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゼンスルホンアミドギ酸塩(formate)
i)3-(ブロモメチル)-N,N-ビス{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}ベンゼンスルホンアミド
臭化亜鉛(690mg)を、トルエン(20ml)中の3-(ヒドロキシメチル)-N,N-ビス{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}ベンゼンスルホンアミド(WO 0324439 A1)(910mg)およびPPh3(1.1g)の溶液に添加した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.8ml)を滴下し、得られた混合物を室温にて窒素下で16時間攪拌した。溶剤を除去し、残留物を、シクロヘキサン-EtOAc(8:1)を溶出液として用いるシリカSPE bond elutにより精製した。これにより、表題の化合物(200mg)を得た。LCMS RT=4.29分。
【0244】
ii)3-{[((2R)-7-{2-[(5R)-5-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]エチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル)メトキシ]メチル}-N,N-ビス{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}ベンゼンスルホンアミド
3-(ブロモメチル)-N,N-ビス{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}ベンゼンスルホンアミドを用いて、実施例14iii)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=4.4分。
【0245】
iii)3-({[(2R)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メトキシ}メチル)-N,N-ビス{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}ベンゼンスルホンアミド)
実施例14iv)で採用した方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=3.5分。
【0246】
iv)3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゼンスルホンアミドギ酸塩
氷AcOH(5ml)および水(2.5ml)中の3-({[(2R)-7-(2-{[(2R)-2-(2,2-ジメチル-4H-1,3-ベンゾジオキシン-6-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル]メトキシ}メチル)-N,N-ビス{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}ベンゼンスルホンアミド(132mg)の溶液を、70℃にて24時間加熱した。溶剤を除去して、残留物を得て、これを質量指向型分取HPLCを用いて精製した。これにより、表題の化合物(21mg)を得た。LCMS RT=2.18分 ES+ve 545(MH)+
【実施例22】
【0247】
6-{2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-オール
i)(2R)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]-7-(2-ヨードエチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン
MeCN(150ml)中の2-{(2R)-2-[(ベンジルオキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチルメタンスルホン酸(実施例1iv))(11g)およびテトラブチルアンモニウムヨウ化物(34 g)の攪拌溶液を、70℃にて3時間加熱した。混合物を、真空下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルと水との間で分離させた。有機抽出物を、水性メタ重亜硫酸ナトリウムで洗浄し、乾燥(Na2SO4)および蒸発させて、表題の化合物(8.6 g)を得た。LCMS RT=3.84分。
【0248】
ii)2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-(2-フェニル-4H-[1,3]ジオキシノ[5,4-b]ピリジン-6-イル)エタノール
(2R)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]-7-(2-ヨードエチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン(71mg)を、DMF(2ml)中の2-アミノ-1-(2-フェニル-4H-[1,3]ジオキシノ[5,4-b]ピリジン-6-イル)エタノール(54mg)(EP220054A2)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.084ml)の溶液に添加した。得られた混合物を、室温にて窒素下で72時間攪拌した。DMFを40℃にて窒素でブローオフ(blown off)し、残留物を、MeOH-DCM混合物で溶出するシリカSPE bond elutにより精製して、表題の化合物(48mg)を得た。LCMS RT=2.9分。
【0249】
iii)6-{2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-オール
2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ]-1-(2-フェニル-4H-[1,3]ジオキシノ[5,4-b]ピリジン-6-イル)エタノール(48mg)を、氷AcOH(2ml)および水(1ml)に溶解した。溶液を80℃にて30分間加熱した。溶剤を除去し、残留物を、MeOH-DCM混合物で溶出するシリカSPE bond elutにより精製して、表題の化合物(31mg)を得た。LCMS RT=2.4分、ES+ve 467(MH)+
【実施例23】
【0250】
N-(5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニル)メタンスルホンアミド
i)N-[2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-1-ヒドロキシ-2-{[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}エチル)フェニル]メタンスルホンアミド
乾燥DMF(30ml)中のN-[2-(ベンジルオキシ)-5-(ブロモアセチル)フェニル]メタンスルホンアミド(Journal of Medicinal Chemistry (1980)、23(7)、738-44)(1.15g)の溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(1.06ml)および(S)-フェニルグリシノール(474mg)で処理し、反応混合物を室温にて4時間攪拌した。反応混合物を、真空下で濃縮させ、残留物をMeOH(50ml)に再懸濁させた。反応混合物を0℃まで冷却し、CaCl2(1.27g)で処理した。反応混合物を0℃にて30分攪拌した後、NaBH4(218mg)を分割的に添加して、温度が10℃を確実に上回らないようにした。添加終了後、反応混合物を室温まで温め、さらに74時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮させ、残留物をEtOAcと水との間で分離させた。有機相を乾燥させ、真空下で濃縮させた。シリカ(SPE、DCM〜DCM-MeOH-NH3(aq)100:10:1の勾配)上でのクロマトグラフィーにより、表題の化合物(85mg)を得た。LCMS RT=2.48分。
【0251】
ii)N-{5-[(1R)-2-アミノ-1-ヒドロキシエチル]-2-ヒドロキシフェニル}メタンスルホンアミド
水酸化パラジウム(40mg、50%水)を、窒素で流し(flush)、MeOH(80ml)および氷AcOH(0.5ml)中のN-[2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-1-ヒドロキシ-2-{[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}エチル)フェニル]メタンスルホンアミド(400mg)の溶液で処理した。反応混合物を水素下で16時間攪拌した後、反応混合物を窒素で流し、濾過して触媒を除去し、真空下で濃縮させた。残留物をクロマトグラフィー(OASISカートリッジ、水、5%MeOH含有水、50%MeOH含有水およびMeOHで溶出)により精製して、表題の化合物(182mg)を得た。δH(400MHz、CD3OD) 7.38(1H、d、J 2Hz)、7.12(1H、dd、J 2、8Hz)、6.90(1H、d、J 8Hz)、4.78(1H、dd、J 2、10Hz)、 3.08(1H、dd、J 2、15Hz)、2.98(1H、bd、J 10Hz)、2.93(3H、s)。
【0252】
iii)N-(5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニル)メタンスルホンアミド
実施例22ii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。
【0253】
LCMS RT=2.6 分 ES+ve 529(MH)+
【実施例24】
【0254】
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル}-2-フルオロフェノール
i)2-アジド-1-[4-(ベンジルオキシ)-3-フルオロフェニル]エタノン
乾燥DMF(2.5ml)中の2-ブロモ-1-[4-(ベンジルオキシ)-3-フルオロフェニル]エタノン(J. Med. Chem. 1980、23、738-744)(1g)の溶液を、15℃まで冷却し、アジ化ナトリウム(220mg)で分割的に処理した。添加終了後、反応混合物をさらに1時間攪拌した。反応混合物をEtOAcと水との間で分離させた。有機相を水で洗浄し、組み合わせた水性相をEtOAcで逆抽出した。組み合わせた有機相を飽和NaHCO3(aq)で3回洗浄し、組み合わせた洗浄物をEtOAcで逆抽出した。組み合わせた有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮させた。残留物を、ヘキサン-EtOAc(4:1および2:1)で溶出するシリカ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(810mg)を得た。LCMS RT=3.61分。
【0255】
ii)(1R)-2-アジド-1-[4-(ベンジルオキシ)-3-フルオロフェニル]エタノール
THF(2M、0.03 ml)中のボラン-硫化ジメチル溶液を、トルエン(1M、0.06ml)中の(R)-2-メチル-CBS-オキサザボロリジンの溶液に0℃にて攪拌しながら添加した。反応混合物を15分間攪拌した後、THF中の2-アジド-1-[4-(ベンジルオキシ)-3-フルオロフェニル]エタノン(100mg)の溶液を滴下した。さらにTHF(2M、0.03ml)中のボラン-硫化ジメチルを滴下し、反応混合物を0℃にて2時間攪拌した。2M HCl(aq)(2ml)を滴下し、反応混合物を10分間攪拌した後に、反応混合物をジエチルエーテルと水との間で分離させた。有機相を、2M HCl(aq)で2回、飽和NaHCO3(aq)、水および塩水で3回洗浄した。有機相を乾燥させ、真空下で濃縮させた。残留物を、DCMで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(470mg)を得た。LCMS RT=3.36分。
【0256】
iii)(1R)-2-アミノ-1-[4-(ベンジルオキシ]-3-フルオロフェニル]エタノール
THF(8mL)および水(2ml)中の(1R)-2-アジド-1-[4-(ベンジルオキシ]-3-フルオロフェニル]エタノール(410mg)の溶液を、PPh3(410mg)で処理し、1時間攪拌した後、さらにPPh3(220mg)を添加した。さらに4時間攪拌した後、反応混合物を真空下で濃縮させ、残留物をEtOAcと水との間で分離させた。有機相を5%NaHCO3(aq)で3回洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮させた。残留物を、DCM、1%MeOH含有DCM、2%MeOH含有DCM、5%MeOH含有0.5% Et3N含有DCM、および最終的に20%MeOH含有1%Et3N含有DCM)で溶出するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(260mg)を得た。LCMS RT=2.16分。
【0257】
iv)4-[(1R)-2-アミノ-1-ヒドロキシエチル]-2-フルオロフェノール
炭素上パラジウム(10重量%Pd、湿潤、50mg)を、窒素で流し、EtOH(25ml)、EtOAc(25ml)および氷AcOH(10ml)中の(1R)-2-アミノ-1-[4-(ベンジルオキシ)-3-フルオロフェニル]エタノール(500mg)の溶液で処理した。反応混合物を水素下で5時間攪拌した後、反応混合物を窒素で流し、濾過して触媒を除去し、真空下で濃縮させた。残留物を、DCM、MeOHおよびDCM-MeOH-NH3(aq) 100:10:1)で溶出するクロマトグラフィー(SCX bond elutカートリッジ)により精製して、表題の化合物(308mg)を得た。1H NMR(CD3OD)=7.05(1H、dd、J 2、12Hz)、6.94(1H、dd、J 2、9Hz)、6.86(1H、t、J 9Hz)、4.54(1H、dd、J 5、8Hz)、 2.78(1H、d、J 5Hz)、2.77(1H、d、J 8Hz)。
【0258】
v)4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル}-2-フルオロフェノール
実施例22ii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.6分; ES+ve 454(MH)+
【実施例25】
【0259】
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル}-3-メチルフェノール
i)1-{2-メチル-4-[(フェニルメチル]オキシ}フェニル}エタノン
ベンジルブロミド(20ml、28.76g、168.2mmol)を、2-ブタノン(250ml)中の(1-(4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)エタノン(25.57g、168.3mmol)および炭酸カリウム(34.7g、251.07mmol)の攪拌混合物に添加した。反応混合物を、還流まで17時間加熱した後、室温まで冷却し、濾過した。沈降物を、2-ブタノンで洗浄し、組み合わせた濾過液および洗浄物を真空下で濃縮した。残留物をシクロヘキサンに懸濁させて、0℃まで冷却した。沈降物を濾過して、表題の化合物(35.3g)を得た。LCMS RT=3.46分。
【0260】
ii)1-[4-(ベンジルオキシ]-2-メチルフェニル]-2-ブロモエタノン
フェニルトリメチルアンモニウムブロミド(7.8g)を、乾燥THF(50ml)中の1-[4-(ベンジルオキシ]-2-メチルフェニル]エタノン(5.7g)の攪拌溶液に分割的に添加して、温度が10℃を確実に超えないようにした。フェニルトリメチルアンモニウムブロミドのさらなる部分(1.2g)を添加した。水を反応混合物に添加し、沈降物を濾過回収した。沈降物を、シクロヘキサン-DCM(1:1)を用いるシリカ上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(5.2g)を得た。LCMS RT=3.60分。
【0261】
iii)(1R)-1-[4-(ベンジルオキシ)-2-メチルフェニル]-2-{[(1S)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]アミノ}エタノール
実施例23i)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.64分。
【0262】
iv)4-[(1R)-2-アミノ-1-ヒドロキシエチル]-3-メチルフェノール
実施例23ii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=1.91分。
【0263】
v)4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル}-3-メチルフェノール
実施例22ii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.6分; ES+ve 450(MH)+
【実施例26】
【0264】
(1R)-1-(4-アミノ-3,5-ジクロロフェニル)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル]アミノ]エタノール
i)(1R)-2-アミノ-1-(4-アミノ-3,5-ジクロロフェニル)エタノール(EP 460924 A1)を用いる、実施例22ii)に記載の方法と同様の方法を採用して調製した。LCMS RT=2.8分; ES+ve 503(MH)+
【実施例27】
【0265】
5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニルホルムアミド
i){5-{(1R)-2-[ビス(フェニルメチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}ホルムアミド
{5-[(2R)-2-オキシラニル]-2-[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}ホルムアミド(WO 0276933)(200mg)およびジベンジルアミン(0.75ml)の混合物を、電子レンジで150℃にて30 分加熱した。混合物を20℃まで冷却させ、0%〜50%EtOAc含有シクロヘキサン(GradmasterTM)の勾配を使用するシリカSPE bond elutカートリッジ(10g)上で精製した。適切な画分を真空下で蒸発させ、残留物を質量指向型自動分取HPLCによりさらに精製して、表題の化合物(123mg)を得た。LCMS RT=2.75分。
【0266】
ii)(5-{(1R)-2-[ビス(フェニルメチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニル)ホルムアミド
EtOAc(15ml)およびEtOH(15ml)中の{5-{(1R)-2-[ビス(フェニルメチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}ホルムアミド(1.40g)の溶液を、炭素上の10%パラジウム(140mg)の存在下で水素添加した。水素摂取が止んだら、混合物をセライトを通して濾過し、溶剤を真空下で蒸発させ、残留物を、0%〜5%MeOH含有DCM(GradmasterTM)の勾配を用いるシリカSPE bond elutカートリッジ(70g)上で精製した。適切な画分を真空下で蒸発させて、表題の化合物(380mg)を得た。LCMS RT=2.17分。
【0267】
iii){5-{(1R)-2-[ビス(フェニルメチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-[({[2-(トリメチルシリル)エチル]オキシ}メチル)オキシ]フェニル}ホルムアミド
窒素下にあるDMF(10ml)中の(5-{(1R)-2-[ビス(フェニルメチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニル)ホルムアミド(354mg)の溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、38mg)で処理し、混合物を、20℃にて10分間攪拌した。2-(トリメチルシリル)エトキシ塩化メチル(0.17ml)を添加し、混合物を20℃にて3時間攪拌した。リン酸緩衝溶液(pH 6.5)および水を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物を、水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。真空下での溶剤の蒸発により、残留物を得て、これを、0%〜2%MeOH含有DCM(GradmasterTM)の勾配を用いるシリカSPE bond elutカートリッジ(20g)上で精製した。適切な画分を真空下で蒸発させて、表題の化合物(286mg)を得た。LCMS RT=3.08分。
【0268】
iv){5-[(1R)-2-アミノ-1-ヒドロキシエチル]-2-[({[2-(トリメチルシリル)エチル]オキシ}メチル)オキシ]フェニル}ホルムアミド
EtOAc(8ml)およびEtOH(8ml)中の{5-{(1R)-2-[ビス(フェニルメチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-[({[2-(トリメチルシリル)エチル]オキシ}メチル)オキシ]フェニル}ホルムアミド(90mg)の溶液を、炭素上10%パラジウム(40mg)および炭素上20%水酸化パラジウム(20mg)の存在下で水素添加した。水素摂取が止んだら、混合物をセライトを通して濾過し、溶剤を真空下で蒸発させて、表題の化合物(52mg)を得た。LCMS RT=2.31分。
【0269】
v)(2R)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]-7-(2-ブロモエチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン
テトラブチルアンモニウムブロミド(148mg)を、MeCN(1ml)中の2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチルメタンスルホン酸(実施例1iv)}(58mg)の溶液に添加し、得られた溶液を70℃にて2時間加熱した。混合物をDCMと水との間で分離させ、有機抽出物を真空下で濃縮させた。得られた残留物を、シクロヘキサン-EtOAc混合物で溶出するシリカSPE bond elutカートリッジ上でのクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物(37mg)を得た。LCMS RT=3.8分。
【0270】
vi)5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル}アミノ}-1-ヒドロキシエチル}-2-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}フェニルホルムアミド
DMF(0.5ml)中の(2R)-2-[(ベンジルオキシ]メチル]-7-(2-ブロモエチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン(28mg)、{5-[(1R)-2-アミノ-1-ヒドロキシエチル]-2-[({[2-(トリメチルシリル)エチル]オキシ}メチル)オキシ]フェニル}ホルムアミド(25mg)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(28μl)の溶液を、70℃にて72時間加熱した。反応混合物を、水性NaHCO3とEtOAcとの間で分離させ、組み合わせた抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を除去して、表題の化合物(55mg)を得た。LCMS RT=3.1分。
【0271】
vii)5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニルホルムアミド
5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}フェニルホルムアミド(55mg)を氷AcOH(2ml)および水(1ml)に溶解し、溶液を70℃にて7時間加熱した。溶剤を除去し、残留物をMeOHと共沸(azeotroped)させて、表題の化合物を得た。LCMS RT=2.4分 ES+ve 479(MH)+
【0272】
生物学的活性
ヒトβ1、2および3受容体に対する化合物の効力および固有活性のin vitro測定
方法1
実施例1〜4の化合物の効力を、ヒトβ2アドレナリン受容体でトランスフェクトしたカエルメラニン細胞(melanophore)を用いて決定した。細胞をメラトニンとインキュベートして、色素凝集を誘発した。ヒトβ2アドレナリン受容体に作用する化合物により色素分散を誘発した。テスト化合物のβ2アゴニスト活性を、メラニン色素単層にわたる光透過における変化(色素分散の結果)を誘発する能力により評価した。ヒトβ2アドレナリン受容体に対して、これらの実施例の化合物は1μM未満のIC50値を有していた。
【0273】
方法2
ヒトβ2、1および3受容体に対する本発明の化合物の効力も、リポーター遺伝子と共にヒト受容体を同時発現しているチャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて決定した。これらの細胞から誘導した全細胞または膜のいずれかを使用して調査した。
【0274】
3つのβ-受容体を、Gs G-タンパク質を介して結合させ、アデニル酸シクラーゼを刺激して、細胞中のcAMPレベルを高める。直接的なcAMP測定のために、膜または細胞のいずれかをHitHunter酵素断片補完キット(DiscoveRx)またはFP2蛍光偏光キット(Perkin Elmer)のいずれかと用いて、存在するcAMPのレベルを定量した。これらのアッセイにより、様々な受容体に対する化合物のアゴニスト効力および固有活性の測定値が得られる。
【0275】
細胞中のリポーター遺伝子も、β1および3受容体に対する効力を定量するために使用した。これは、ホタルルシフェラーゼ遺伝子の上流にあるcAMP応答エレメントを用いたcAMPレベルのリポーターである。アゴニストでの受容体の刺激の後、ルシフェラーゼレベルの増加を、細胞中のcAMPのレベルの定量として測定する。
【0276】
このアッセイでは、ヒトβ-2受容体に対する化合物の効力は、pEC50値として表す。実施例1〜15、17〜19および22〜26の化合物は、pEC50が>6であった。
【0277】
本明細書および特許請求の範囲が一部をなす本出願は、任意の後続出願に関する優先権のための基礎として用いることができる。そのような後続出願の特許請求の範囲は、本明細書に記載の任意の特徴または特徴の組合せに関しうる。これらは製品、組成物、方法、または使用クレームの形態を取ることができ、また限定しない例として、本出願の特許請求の範囲を含んでもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、Ar1は:
【化2】

(ここで、R4は水素、ハロゲン、-(CH2)qOR7、-NR7C(O)R8、-NR7SO2R8、-SO2NR7R8、-NR7R8、-OC(O)R9もしくはOC(O)NR7R8であり、
かつR3は、水素、ハロゲンもしくはC1-4アルキルを表すか;
またはR4は、-NHR10を表し、かつR3は-NHR10と一緒になって5-または6員ヘテロ環を形成し;
R5は、水素、ハロゲン、-OR7または-NR7R8を表し;
R6は、水素、ハロゲン、ハロC1-4アルキル、-OR7、-NR7R8、-OC(O)R9またはOC(O)NR7R8を表し;
R7およびR8は各々独立に、水素もしくはC1-4アルキルを表すか、または-NR7R8、-SO2NR7R8および-OC(O)NR7R8の基において、R7およびR8は独立に、水素もしくはC1-4アルキルを表すか、またはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、5-、6-もしくは7員窒素含有環を形成し、
R9は、非置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシもしくはハロC1-4アルキルから選択される1個以上の置換基により置換されていてもよいアリール(例えば、フェニルもしくはナフチル)基であり;および
qは、0または1〜4の整数である)
から選択される基であり、
Ar2は基:
【化3】

(ここで、R11は、水素、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロ、C1-6ハロアルキル、XCO2R16、-XC(O)NR15R16、-XNR14C(O)R15、-XNR14C(O)NR15R16、-XNR14C(O)NC(O)NR15R16、-XNR14SO2R15、-XSO2NR17R18、XSR14、XSOR14、XSO2R14、-XNR15R16、-XNR14C(O)OR15、もしくはXNR14SO2NR15R16から選択されるか、
またはR11は、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、シアノ、ニトロ、CONR15R16、-NR14C(O)R15、SR14、SOR14、-SO2R14、-SO2NR17R18、-CO2R16、-NR15R16から独立に選択される1もしくは2個の基によりそれぞれ置換されていてもよい-X-アリール、-X-ヘテロアリールもしくは-X-(アリールオキシ)、またはヒドロキシ、C1-6アルコキシ、ハロ、C1-6アルキルもしくはC1-6ハロアルキルから独立に選択される1もしくは2個の基により置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
Xは、-(CH2)r -またはC2-6アルケニレンであり;
rは、0〜6、好ましくは0〜4の整数であり;
R14およびR15は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6アルキル)-およびアリール(C1-6アルキル)-から選択され、R14およびR15はそれぞれ独立に、ハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、-NHC(O)(C1-6アルキル)、-SO2(C1-6アルキル)、-SO2(アリール)、-CO2Hおよび-CO2(C1-4アルキル)、-NH2、-NH(C1-6アルキル)、アリール(C1-6アルキル)-、アリール(C2-6アルケニル)-、アリール(C2-6アルキニル)-、ヘテロアリール(C1-6アルキル)-、-NHSO2アリール、-NH(ヘテロアリールC1-6アルキル)、-NHSO2ヘテロアリール、-NHSO2(C1-6アルキル)、-NHC(O)アリールもしくは-NHC(O)ヘテロアリールから独立に選択される1または2個の基により置換されていてもよく:
R14およびR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-、6-もしくは7-員窒素含有環を形成し;
またはR11が-XNR14C(O)NR15R16である場合、R14およびR15は、それらが結合している基R1の-NC(O)N-部分と一緒になって、飽和または不飽和環、好ましくは5-、6-もしくは7-員環、例えばイミダゾリジン-2,4-ジオンのようなイミダゾリジン環を形成し得;
またはR11が-XNR14C(O)OR15である場合、R14およびR15は、それらが結合している基R11の-NC(O)O-部分と一緒になって、飽和もしくは不飽和環、好ましくは5-、6-もしくは7-員環、例えばオキサゾリジン-2,4-ジオンのようなオキサゾリジン環を形成し得;
R16は、水素、C1-6アルキルおよびC3-7シクロアルキルから選択され;
または R11が-XC(O)NR15R16もしくは-XNR14C(O)NR15R16である場合、R15およびR16は、それらが結合している窒素と一緒になって、5-、6-もしくは7-員窒素含有環を形成し得;
R17およびR18 は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1-6アルキル)-およびアリール(C1-6アルキル)-から選択されるか、またはR17およびR18は、それらが結合している窒素と一緒になって、5-、6-もしくは7-員窒素含有環を形成し;
ならびにR17およびR18はそれぞれ、ハロ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6ハロアルキルから独立に選択される1または2個の基により置換されていてもよく;
R12は、水素、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、アリール、アリール(C1-6アルキル)-、C1-6ハロアルコキシおよびC1-6ハロアルキルから選択され;
R13は、水素、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、アリール、アリール(C1-6アルキル)-、C1-6ハロアルコキシおよびC1-6ハロアルキルから選択される)
であり
R1およびR2は独立に、水素およびC1-4アルキルから選択され、但しR1およびR2中の炭素原子の総数は4以下であり;
R1aおよびR2aの一方は、水素およびC1-4アルキルから選択され、R1aおよびR2aの他方は水素またはC1-4アルキルを表し;
mは、1〜3の整数であり;
nは、1〜4の整数であり;ならびに
pは、0または1〜3の整数であり;
----は、単結合または二重結合を表す)
の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体。
【請求項2】
R1aおよびR2aはそれぞれ水素を表し;
基Ar1においては以下のいずれかであること:
R4は、ハロゲン、-(CH2)qOR7、-NR7C(O)R8、-NR7SO2R8、-SO2NR7R8、-NR7R8、-OC(O)R9もしくはOC(O)NR7R8を表し、R3は、水素もしくはC1-4アルキルを表すか;または
R4は、-NHR10を表し、R3は-NHR10と一緒になって5-もしくは6-員ヘテロ環を形成する;
以外は請求項1に定義した式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体。
【請求項3】
基Ar1が、請求項1で定義した基(a)および(b)から選択される、請求項1または2のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
基Ar2において、R11が水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ、ハロ、-NR14C(O)NR15R16、-NR14SO2R15およびXSO2NR17R18(ここで、R14〜R18は、請求項1で定義したとおり)から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
基Ar2において、R11がシアノ、-CONR15R16、SR14、SOR14およびSO2R14(ここで、R14、R15およびR16は、上記定義したとおり)から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
R12およびR13がそれぞれ水素を表す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
R11が水素を表し、R12およびR13がそれぞれハロゲンまたはC1-6アルキルを表す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
R1およびR2は両方とも水素である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
mおよびnはそれぞれ独立に1または2であり、pは0または1である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{(3S)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(ピリジン-3-イルメトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(6-クロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(5-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゾニトリル;
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンズアミド;
4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルチオ)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-[(1R)-2-({2-[(3R)-3-({[3-(シクロペンチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[({5-[4-(メチルスルフィニル)フェニル]ピリジン-3-イル}メトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール;
N-{3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]フェニル}尿素;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-クロロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(4-フルオロベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[(3,5-ジメチルベンジル)オキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-{(1R)-1-ヒドロキシ-2-[(2-{(3R)-3-[(1-フェニルエトキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エチル}フェノール;
2-(ヒドロキシメチル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-({2-[(3R)-3-({[3-(メチルスルホニル)ベンジル]オキシ}メチル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル]エチル}アミノ)エチル]フェノール;
4-((1R)-2-{[2-((3R)-3-{[3-(2,6-ジクロロフェニル)プロポキシ]メチル}-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル)エチル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
3-[({(2R)-7-[2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-2-イル}メトキシ)メチル]ベンゼンスルホンアミド;
6-{2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-オール;
N-(5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニル)メタンスルホンアミド;
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-フルオロフェノール;
4-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-3-メチルフェノール;
(1R)-1-(4-アミノ-3,5-ジクロロフェニル)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]エタノール;
5-{(1R)-2-[(2-{(3R)-3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン-6-イル}エチル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-ヒドロキシフェニルホルムアミド;
から選択される式(I)の化合物、ならびにその塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体。
【請求項11】
選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが適応となる、ヒト等の哺乳動物における臨床症状の予防または治療のための方法であって、治療上有効量の請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を投与することを含む、方法。
【請求項12】
医学的治療において使用するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体および製薬上許容し得る担体または賦形剤を含み、1種以上の他の治療成分を含んでもよい医薬製剤。
【請求項14】
選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが適応となる臨床症状を予防または治療するための医薬の製造における、請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の使用。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の調製方法であって:
(a)例えば、式(II)
【化4】

(式中、R1、R2、R1a、R2a、m、n、pおよび----は、式(I)の化合物について定義した通りであり、Ar1aは場合によって保護された形態のAr1を表し;Ar2aは場合によって保護された形態のAr2を表し;R23およびR24は各々独立に水素または保護基のいずれかであるが、但し式(II)の化合物は少なくとも1個の保護基を含む)
で表される保護された中間体、またはその塩もしくは溶媒和物を脱保護するステップ;
(b)式:
【化5】

(式中、Ar1a、R23およびR24は、式(II)について定義した通り)で表されるアミンと、式(XV):
【化6】

(式中、----、Ar2、R1、R2、R1a、R2a、m、nおよびpは、式(II)の化合物について定義した通りであり、Lは式(IX)について定義した脱離基である)
で表される化合物でアルキル化するステップ;
を含み、その後、以下のステップ:
(i)任意の保護基を必要に応じて除去するステップ;
(ii)鏡像異性体の混合物から鏡像異性体を必要に応じて分離するステップ;
(iii)生成物を対応するその塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体に必要に応じて変換するステップ
を任意の順序で含む、方法。

【公表番号】特表2006−506373(P2006−506373A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545914(P2004−545914)
【出願日】平成15年10月20日(2003.10.20)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011648
【国際公開番号】WO2004/037807
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】