説明

半導体ウェハを操作するための改善されたロボット

【課題】半導体製造用の処理装置内のステーション間で半導体ウェハを移送するための容量が実質的に改善されたロボットを提供する。
【解決手段】半導体ウェハWを処理するための装置10は、一度に二枚のウェハWを二つの別個の移送面上で独立して操作するロボット14を有する。ロボット14は、各々の一端を第1の水平面内で中心垂直軸を中心に独立回転するように取り付けられた左右のアームを有し、前記アームの他端が運動可能に一つに接合され、かつその上にウェハWを載せて運搬できるブレードを保持し、前記アームがそれらの中心付近で水平方向に屈曲可能であり、中心軸から半径に沿って延長可能であるように構成された第1のアーム組立体と、前記第1の組立体と実質的に同一であり、前記第1の平面の上にわずかに離して配置された水平面内で回転可能な第2のアーム組立体とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造用の処理装置内のステーション間で半導体ウェハを移送するための容量が実質的に改善された自動制御ロボット(機械的機構)に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路(IC)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)等のような半導体の製造では、半導体が製造される大きく薄いウェハ(典型的にはシリコン)を一つの処理チャンバから別の処理チャンバへ頻繁に移送しなければならない。ウェハのこの移送は、完全に清浄な条件下で、かつしばしば減圧して行わなければならない。この目的のために、ウェハを一台の装置内の処理チャンバから処理チャンバへ、または一台の装置から別の装置へ移送するための様々な機械的構成が考案されてきた。
【0003】
多数のウェハをクリーン・ルーム条件下で安全かつ効率的に一つの場所から別の場所に運搬することができるように、ウェハをカセット内に装填することは、通常の慣行である。ウェハを装填したカセットは次いで、所望のガス圧および雰囲気を成立させることができる入力/出力(I/O)チャンバ(「ロード・ロック」チャンバ)内に挿入される。ウェハは一枚ずつ、それらのそれぞれのカセットからI/Oチャンバへ、およびI/Oチャンバからそれぞれのカセットへ供給される。ウェハの操作効率の観点から、I/Oチャンバを多数の処理チャンバに近接して配置し、2枚以上のウェハを近くで同時に処理できるようにすることが望ましい。このために、二つまたはそれ以上のチャンバが、気密封止可能であってI/Oチャンバおよび処理チャンバの両方に連通した移送チャンバの周辺の位置に配置される。移送チャンバ内には、自動制御ウェハ・ハンドリング機構またはロボットが配置され、これはI/Oチャンバから供給されたウェハを受け取り、次いで各ウェハを選択された処理チャンバ内へ移送する。一つのチャンバ内で処理された後、ウェハはロボットによってそこから引き出され、別の処理チャンバ内に挿入されるか、またはI/Oチャンバおよび最終的にそれぞれのカセットに戻される。
【0004】
半導体ウェハは、それらが本質的に脆いため、容易に欠けたり掻き傷が付く。従って、損傷を防止するために、それらは非常に注意を払って取り扱われる。ウェハを操作するロボット機構は、ウェハを確実に、しかも表面に掻き傷を付けたり脆いウェハの縁が欠けたりすることなく保持する。ロボットは、振動または突然の停止または急動作なしに、円滑にウェハを移動させる。ロボットの振動は、ウェハを保持するロボットのブレードとウェハ表面との間に摩耗を生じる可能性がある。そのような振動によって生じるウェハの「ダスト」すなわち摩耗粒子は、続いて他のウェハの表面汚染や、望ましくない状態を引き起こしかねない。結果として、ロボットの設計には、ロボットの可動部が空動きまたは遊びなく円滑に作動し、ウェハを保持する際に要求される穏やかさを備えつつ、しかもウェハを迅速かつ正確に位置間で移動できることを保証する注意深い方策が要求される。これらの複雑な要件のため、従前のロボット機構は、合理的な大きさの移送チャンバ内に設けられた制限された空間で、二枚以上のウェハを同時に操作することができなかった。二枚のウェハを同時に独立して操作することができ、それによりウェハ処理装置のスループットを高めるロボットを提供することが望ましい。また、そのような二重容量のロボットを、従前のロボットと共に使用されたものと実質的に同じ大きさの移送チャンバ内に配置できることが望ましい。これはまた、二重容量ロボットを従来の設計および大きさのウェハ処理装置に容易に収めることをも可能にする。
【発明の概要】
【0005】
本発明に従って、その一つの特定の実施形態で、従前のロボットの2倍のウェハ移動および移送能力を有する、半導体ウェハを操作するための改善されたロボットを提供する。この改善されたロボットは、第1の水平面内で中心垂直軸を中心に独立回転するように各々一端に取り付けられた左右アームを有する第1のアーム組立体を含み、アームの他端は可動的に一つに接合され、かつ上にウェハを載せて搬送することができるブレードを保持し、アームはそれらの中心付近で水平方向に屈曲可能であるので、それらを折り曲げてブレードを中心軸の方向に後退させて所望の角度位置へ回転することができ、アームは、アームをそれらの中心付近で一緒に動かしてアームを相互の方向に移動させかつブレードを中心軸から所望の量だけ延長させることによって、中心軸から延長可能である。ロボットはさらに、第1の組立体と実質的に同一であって、第1の平面の上にわずかに間隔を開けた第2の水平面内で回転可能である第2のアーム組立体を含み、第2の組立体の作動は第1の組立体の作動と実質的に同一であるが、それとは独立している。
【0006】
本発明のよりよい理解は、その多くの利点のより完全な評価と共に、添付の図面および請求の範囲と併せて提示する以下の説明を検討することから最もよく得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の特徴を具現化する改善されたウェハ・ハンドリング・ロボットを収容する移送チャンバを、移送チャンバの周囲に配置された入力/出力(I/O)チャンバおよび複数の処理チャンバと共に含む半導体ウェハ処理装置の一部分を切り欠いた略平面図である。
【図2】本発明の特徴を具現化する移送チャンバおよび改善されたロボットの一部分の部分切欠き斜視図である。
【図3】図2の改善されたロボットの部分を切り欠き他の部分を断面で示す略側面図である。
【図4】同様の動作特性を有する先行技術のロボットの能力と比較して、本発明の特徴を具現化する改善されたロボットによって得られるウェハ・ハンドリング能力の改善を示すグラフである。 図面は必ずしも一定の比率で縮小されていない。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここで図1を参照すると、移送チャンバ12と、本発明の特徴を具現化し移送チャンバ12内に含まれる改善されたウェハ・ハンドリング・ロボット14と、移送チャンバ12の周囲でそれに接合された入力/出力(I/O)チャンバ16と、移送チャンバ12の周囲に沿って同様に接合された4つの処理チャンバ18とを含む半導体ウェハ処理装置10の一部分を切り欠いた略平面図が示されている。I/Oチャンバ16および処理チャンバ18は、移送チャンバ12の基本構造と同様に、関連技術分野でよく知られている。ロボット14は、特定の種類および特定の数のそのようなチャンバでの使用に限定されない。ロボット14は例として、移送チャンバ12の床つまりチャンバ床19に取り付け、本書で後述するように床19のアクセス開口部(ここでは図示せず)の周囲で密封される。移送チャンバ12を覆う頂壁またはカバーは図示しない。ここでは円形として示されているが、特定の適用例における移送チャンバ12は楕円形とすることができる。
【0009】
I/Oチャンバ16は、ここに示す通り、それぞれのウェハ保持カセット20をそれらに取り付けるように適合されており、そのうちの二つが図示されており、それらの各々が多数のウェハ(図示せず)をカセット内にわずかに離して配置された縦段または棚上に保持することができる。カセット20は、前述の通り、ウェハをクリーン・ルーム状態で装置10のような一台の装置から別の場所へおよびその逆に運搬する望ましい方法を提供する。各I/Oチャンバ16内には、カセット20内のそれぞれの棚上の選択されたウェハを指定された段に移動するための機構があり、その段でロボット14がウェハをI/Oチャンバ16から取り出すことができる。次いでロボット14は、続いて処理チャンバ20のうち選択された一つに挿入するためにウェハを移送チャンバ12内に運び込む。処理後、ウェハはロボット14によって処理チャンバ18から取り出され、選択されたI/Oチャンバ16に戻され、そこからカセット20内のそのそれぞれの段に戻される。図1に破線で輪郭を示した2枚のウェハWは、ロボット14によって保持された状態を示している。例として、ウェハWは直径300ミリメートル(mm)とすることができるが、本発明は特定の直径のウェハの使用に限定されない。I/Oチャンバ16および移送チャンバ12は、各カセット20に一つある「スリット弁」スロット22によって相互に相手から気密封止され、このスロット22は移送チャンバ12の周壁23内に配置され、自動的に開閉してウェハのチャンバ内外への移送を可能にする。そのようなスリット弁スロット22は関連技術分野でよく知られており、ここではこれ以上説明しない。同様のスリット弁スロット22は、移送チャンバ12をそれぞれの処理チャンバ18から封止する。スリット弁スロット22は、例として、壁23のI/Oチャンバ16および処理チャンバ18へのそれぞれの入口で、破線24で示すそれぞれの半径位置に配置された状態で示される。
【0010】
ここで図2を参照すると、移送チャンバ12および本発明の特徴を具現化するロボット14の部分切欠き斜視図が示されている。I/Oチャンバ16および処理チャンバ18は示されていない。ロボット14は垂直中心軸25に沿って整列し、ハブ26と、上部または第1の延長可能アームの対28および29と、第1のアーム対に対して逆転または上下を逆向きにした下部または第2の実質的に同一のアームの対31および32とを含む。これにより、アーム対を平行な水平面内に垂直方向にわずかに離して一緒に配置することが可能になる(図3も参照されたい)。上部アーム28および29の内端は、上部の、別個に回転可能な細い環状体の対34および36にそれぞれ不動に固定され(図3も参照されたい)、これらのアーム28および29の外端は、上部ウェハ保持ブレード40を支持しそれを半径方向に整列した状態で保持するリスト機構38によって一つに歯車結合される。下部延長可能アーム対31および32は同様に、第2の下部の細い環状体の対42および44にそれぞれ固定された内端を有し、これらの環状体は軸受上でハブ26を中心に回転可能であり、上部の環状体の対34および36の下の短い距離に、46で示す(図3も参照されたい)狭い直径の垂直間隙だけ離して配置される。下部アーム31および32の外端は、下部ウェハ保持ブレード50を水平方向に支持しそれを半径方向に整列した状態で保持するリスト機構48によって一つに歯車結合される。二つのウェハ保持ブレード40および50はハブ26と半径方向に整列するが、各ブレードは他のブレードから独立して延長可能または後退可能であり、かつ回転可能でもある。各ブレード40および50は、ウェハWの輪縁または縁と係合して(図1参照)それをそれぞれのブレード上に配置する前部リップ52および後部ショルダ54を有する。各ブレード40または50の各後部ショルダ54にあり、それぞれリスト機構38または48内に含まれる後退可能な戻り止めまたはフィンガ機構(図示せず)はウェハWの縁に自動的に係合し、ウェハがチャンバの内外に移動するときにそれを定位置に保持するのに役立つ。ブレードがチャンバ16または18内に完全に挿入されると、各戻り止め機構はそのリスト機構38または48によって自動的に切り離され、ウェハは開放されて、さらなる機構(図示せず)によってそれぞれのブレード40または50から離昇するか、またはそれらに載置される。図2では、上部および下部アーム対28、29および31、32が折り曲げられ、それらのそれぞれのリスト機構38および48が部分的に垂直ハブ間隙46内に後退し、それにより移送チャンバ12に必要な内径が最小になる状態で示される。アーム28、29および31、32は各々、その中心付近にそれぞれ4つのエルボ軸受58のうち一つを備えており、これによりアームはそれらのそれぞれの水平面内で図示するように折り曲げ位置に容易に屈曲することができるが、これらの軸受58はそれぞれのアーム28、29および31、32の外側部分の垂直方向の遊びまたは上下方向の空動きは食い止める。
【0011】
上部アーム対28、29は、アームが支持されている環状体34および36を相互に反対方向に少しずつ同量だけ回転させることによって(例えば半径24の一つに沿って)延長されて、そのブレード40を選択されたスリット弁スロット22内に(およびチャンバ16、および18のうちの一つの中に)移動させることができる(図3も参照されたい)。従って、アーム28および29が相互にほぼ平行になるまで、環状体34を軸25を中心に反時計方向に回転し、同時に環状体36を時計方向に回転することにより、アーム28および29はまっすぐになる。これにより、ウェハ保持ブレード40は、半径24に沿ってハブ26から、選択されたスリット弁スロット22を通って、外向きに完全に延長される。その後、アーム28および29は環状体34、36の反対の動作によって折り曲げられて図示した位置に戻って、ブレード40を後退させ、それを選択されたチャンバ16または18内に挿入できるように異なる角度位置まで回転することを可能にする。ウェハ保持ブレード50およびアーム31、32は、それらのそれぞれの環状体42および44の選択的回転によって同様に制御される。別個の水平ブレード40および50が垂直方向にごくわずかに離して配置されるので、各ブレード(およびそれによって保持されるウェハ)は、スリット弁スロット22内を抵触することなく水平方向に容易に通過することができる。ロボット14ならびにそのアーム28、29および31、32およびスリット弁スロット22の作動の順序付けは、コンピュータ(図示せず)によって制御され、関連技術分野でよく知られている。
【0012】
ここで図3を参照すると、本発明に従って提供されるロボット14の一部分を切り欠き、他の部分を断面にし、さらに他の部分を図式化した略側面図が示されている。ロボット14のハブ26の底部は、移送チャンバ12の床19(ここではそれ以外は図示せず)にある、59で示す円形アクセス開口部の周囲で密閉される。ハブ26はその頂部付近に、アルミニウムなどの非磁性材料の薄い円筒形の第1の垂直壁60を有し、その頂部には密封板62が固定される。この薄壁60の底端は、ハブ間隙46(図2も参照されたい)を形成する環状部材64に固定(および封着)される。環状部材64の底端は、第1の壁60と軸方向に整列した薄い円筒形の第2の垂直壁66(同じく非磁性)の上端に封着される。第2の壁66の下端は環状ディスク68に固定および封着され、これは次に開口部58の周囲でチャンバ床19に封着される。
【0013】
上部アーム28、29および下部アーム31、32(図3では一部分を切り欠いた状態で示される)は、相互に対して逆転していることを除いては、実質的に同一である。これらのアームはそれらの外側部分に沿って、図3に示すように相互に向き合いかつ69で示す小さい垂直方向の間隔だけ離された水平方向の平坦な表面を有する。このわずかな間隔69により、アーム(ならびにそれらのそれぞれのリスト38および48)は、部分的にハブ間隙46内に引っ込むことができる(図2も参照されたい)。ウェハ保持ブレード40および50(図3には図示せず)もまた、垂直方向に関して充分に接近しているので、これらのブレードは両方とも、前述した通り、スリット弁スロット22(図2参照)内に容易に嵌合する。
【0014】
アーム28が固定されている(図2も参照されたい)最上部の回転可能な環状体34は、軸受組立体70によってハブ26上に回転可能に支持され、軸受組立体70は次に(アーム29が取り付けられている)環状体36の上部によって支持される。環状体36は軸受組立体72によって回転可能に支持され、軸受組立体72は次に、環状部材64の真上のハブ26の固定部によって支持される。従って、環状体34および36は、前述した通り、独立して相互に反対方向に、または同時に一緒に回転することができる。(アーム31、32に取り付けられた)二つの下部環状体42および44は、実質的に同じ方法で、軸受組立体74および軸受組立体76によって回転可能に支持され、同様に作動可能である。
【0015】
最上部の環状体34は、軸25と整列しかつハブ26を通じておよびチャンバ床19の開口部59を通じて第1のサーボ・モータ86まで下向きに延びる垂直回転可能駆動軸84の上端に、磁気結合組立体80を介して薄いハブ壁60(磁場に対して透明である)を通して回転可能に結合される。モータ86は、床19に取り付けられた垂直支持枠90内に保持され、モータ86の回転可能部は、軸84をいずれかの方向に駆動し、それ(および環状体34)を高い角精度で位置決めする。磁気結合組立体80(関連技術分野でよく知られている)は、軸84の回転を環状体34に緊密に結合するので、環状体34の回転に角度遊びまたは誤差が無い。薄壁60および薄壁66は、ハブ26の内側および外側の回転部材間に気密封止をもたらす。環状体36は、環状体34に関して上述したのと実質的に同じように、サーボ・モータ96まで下向きに延びる軸94の上端に、磁気結合組立体92によって回転可能に結合され、環状体42は、サーボ・モータ102まで下向きに延びる軸100の上端に、磁気結合組立体98を介して回転可能に結合され、環状体44は、サーボ・モータ108まで下向きに延びる短い垂直軸106に、磁気結合組立体104を介して回転可能に結合される。磁気結合組立体80、92、98および104は実質的に相互に同一である。軸84、94、100および106は相互に同軸であり、軸25と整列し、独立して回転可能である。サーボ・モータ86、96、102および108は相互に同一であり、独立して回転可能であり、特定の軸84、94、100および106がその中を通ることができる中空コアを有し、枠90上に支持される。これらのサーボ・モータは市販されている。それぞれのモータおよび軸に関連付けられる軸受は図示されない。これらのモータの作動はコンピュータ(図示せず)によって制御され、関連技術分野でよく知られている。
【0016】
ここで図4を参照すると、4つの処理チャンバを有するウェハ処理装置について、1時間当たりのウェハ処理量(Wph)の値を縦軸に示し、「チャンバ作動」時間を秒単位で横軸に示すグラフ120が示されている。「Wph」の値は、「チャンバ作動」時間とチャンバ間でウェハを移送するために要する時間の組合せを使用して計算される。グラフ120は、本発明によって提供される(ロボット14のように2枚のウェハを同時に操作することができる)改善された二重ウェハ・ハンドリング・ロボットを利用する(装置10のような)装置の改善された生産性を示す第1の曲線122と、(一度に一枚のウェハしか操作できない)単一ウェハ・ハンドリング・ロボットを持つ以外は同様の装置の「Wph」を示す第2の曲線124とを有する。約100秒より短いチャンバ作動時間で、本発明を具現化するロボットによって提示されるウェハ処理量(Wph)は、曲線122によって示されるように、曲線124によって示される本発明を使用しないロボットのウェハ処理量より著しく優れている。また約50秒より短い作動時間では、本発明によって提供されるウェハの処理量は、本発明を使用しない場合の処理量の2倍以上である。
【0017】
本発明の上記説明は、解説することを意図したものであって、それを限定するものではない。当業者は記述した実施形態の様々な変形例または変更例を思いつくことができ、また請求の範囲に記載する本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それらを作成することができるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理装置においてウェハを操作するためのロボットであって、
少なくとも一つのハブ壁を有するハブと、
前記ハブによって支持された第1の軸受組立体と、
前記第1の軸受組立体によって回転可能に支持された第1の環状体と、
前記第1の環状体によって支持された第2の軸受組立体と、
前記第2の軸受組立体によって回転可能に支持された第2の環状体と、
前記ハブによって支持された第3の軸受組立体と、
前記第3の軸受組立体によって回転可能に支持された第3の環状体と、
前記第3の環状体によって支持された第4の軸受組立体と、
前記第4の軸受組立体によって回転可能に支持された第4の環状体と、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第1の環状体に固定された近端を有する第1のアームと、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第2の環状体に固定された近端を有する第2のアームであって、前記第1及び第2のアームは移動可能に一つに接合され且つ第1のウェハ保持ブレードを支持する遠端をそれぞれ有する、第2のアームと、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第3の環状体に固定された近端を有する第3のアームと、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第4の環状体に固定された近端を有する第4のアームであって、前記第3及び第4のアームは移動可能に一つに接合され且つ第2のウェハ保持ブレードを支持する遠端をそれぞれ有する、第4のアームと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第1の環状体に磁気的に結合された第1の磁気結合組立体と、
前記第1の磁気結合組立体を回転するように構成された第1のサーボ・モータと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第2の環状体に磁気的に結合された第2の磁気結合組立体と、
前記第2の磁気結合組立体を回転するように構成された第2のサーボ・モータと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第3の環状体に磁気的に結合された第3の磁気結合組立体と、
前記第3の磁気結合組立体を回転するように構成された第3のサーボ・モータと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第4の環状体に磁気的に結合された第4の磁気結合組立体と、
前記第4の磁気結合組立体を回転するように構成された第4のサーボ・モータと、
を備えた、ロボット。
【請求項2】
前記ハブが、前記第1の環状体と第4の環状体との間に垂直な間隙を有し、前記第1、第2、第3及び第4のアームはそれぞれ一部が前記垂直な間隙内に後退可能である、請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記サーボ・モータが、前記ハブの下方で互いに垂直な関係で枠に支持され、同軸の回転可能軸を介して前記磁気結合組立体に結合されている、請求項1に記載のロボット。
【請求項4】
前記第1及び第2のアームが第1のアーム対を成し、及び前記第3及び第4のアームが第2のアーム対を成し、前記第1及び第2のアーム対は実質的に同一である、請求項1に記載のロボット。
【請求項5】
前記第1及び第2のアーム対が互いに対して反転される、請求項4に記載のロボット。
【請求項6】
半導体ウェハを処理するための装置であって、
中心垂直軸と、床と、外周壁とを有する気密封止可能な移送チャンバと、
入力/出力(I/O)チャンバと、前記移送チャンバの前記外周壁の周囲に軸からそれぞれの半径位置に角度間隔をおいて配置された複数の処理チャンバと、
それぞれのチャンバの気密封止を提供するために前記移送チャンバ、I/Oチャンバ、及び処理チャンバの間の間隔をおいた半径位置にそれぞれ配置された複数のスリット弁スロットと、
前記移送チャンバの垂直軸に沿って整列され、その床に固定されたハブであって、少なくとも一つのハブ壁を有するハブと、
前記ハブによって支持された第1の軸受組立体と、
前記第1の軸受組立体によって回転可能に支持された第1の環状体と、
前記第1の環状体によって支持された第2の軸受組立体と、
前記第2の軸受組立体によって回転可能に支持された第2の環状体と、
前記ハブによって支持された第3の軸受組立体と、
前記第3の軸受組立体によって回転可能に支持された第3の環状体と、
前記第3の環状体によって支持された第4の軸受組立体と、
前記第4の軸受組立体によって回転可能に支持された第4の環状体と、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第1の環状体に固定された近端を有する第1のアームと、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第2の環状体に固定された近端を有する第2のアームであって、前記第1及び第2のアームは移動可能に一つに接合され且つ第1のウェハ保持ブレードを支持する遠端をそれぞれ有する、第2のアームと、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第3の環状体に固定された近端を有する第3のアームと、
その中心部分で水平方向に屈曲可能で且つ前記第4の環状体に固定された近端を有する第4のアームであって、前記第3及び第4のアームは移動可能に一つに接合され且つ第2のウェハ保持ブレードを支持する遠端をそれぞれ有する、第4のアームと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第1の環状体に磁気的に結合された第1の磁気結合組立体と、
前記第1の磁気結合組立体を回転するように構成された第1のサーボ・モータと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第2の環状体に磁気的に結合された第2の磁気結合組立体と、
前記第2の磁気結合組立体を回転するように構成された第2のサーボ・モータと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第3の環状体に磁気的に結合された第3の磁気結合組立体と、
前記第3の磁気結合組立体を回転するように構成された第3のサーボ・モータと、
少なくとも一つのハブ壁を介して前記第4の環状体に磁気的に結合された第4の磁気結合組立体と、
前記第4の磁気結合組立体を回転するように構成された第4のサーボ・モータと、
を備えた、装置。
【請求項7】
前記第1及び第2のウェハ保持ブレードが、前記スリット弁スロット内を通過できるように、各水平面内に配置されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ハブが、前記第1の環状体と前記第4の環状体との間に垂直な間隙を有し、前記第1、第2、第3及び第4のアームはそれぞれ一部が前記垂直な間隙内に後退可能である、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記サーボ・モータが、前記ハブの下方で互いに垂直な関係で枠に支持され且つ前記ハブ及び中心軸と垂直方向に整列され、同軸の回転可能軸を介して前記磁気結合組立体に結合されている、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記第1及び第2のアームが第1のアーム対を成し、及び前記第3及び第4のアームが第2のアーム対を成し、前記第1及び第2のアーム対は実質的に同一である、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記第1及び第2のアーム対が互いに対して反転される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1、第2、第3及び第4のアームがそれぞれ、アームを水平方向に屈曲可能とするが垂直方向には屈曲可能としない各エルボ軸受を有する、請求項6に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−39125(P2012−39125A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−193437(P2011−193437)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【分割の表示】特願2001−117115(P2001−117115)の分割
【原出願日】平成13年4月16日(2001.4.16)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】