半導体ウエハのメッキ治具、治具装着装置、半導体ウエハのメッキ装置
【課題】シールパッキンの締め付け作業が容易で且つシールパッキンの外周近傍に均一に締め付け力を作用させることができる半導体ウエハのメッキ治具を提供する。
【解決手段】半導体ウエハのメッキ治具110は第1保持部材111と第2保持部材112と係止部114bを有する固定リング114とを具備する。第1保持部材111と第2保持部材112との間に半導体ウエハ116を着脱可能に保持することができる。第1保持部材111及び第2保持部材112の何れかには、固定リング114の係止部114bに係脱可能に係止することができる被係止部120が設けられている。固定リング114が固定位置にある場合には固定リング114の係止部114bと被係止部120とが係脱可能に係止することにより第1保持部材111及び第2保持部材112が固定される。
【解決手段】半導体ウエハのメッキ治具110は第1保持部材111と第2保持部材112と係止部114bを有する固定リング114とを具備する。第1保持部材111と第2保持部材112との間に半導体ウエハ116を着脱可能に保持することができる。第1保持部材111及び第2保持部材112の何れかには、固定リング114の係止部114bに係脱可能に係止することができる被係止部120が設けられている。固定リング114が固定位置にある場合には固定リング114の係止部114bと被係止部120とが係脱可能に係止することにより第1保持部材111及び第2保持部材112が固定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハのメッキ治具及び半導体ウエハのメッキ装置に関する。半導体ウエハのメッキ治具とは、半導体ウエハを電解メッキする場合に半導体ウエハを保持するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハに電解メッキを行う場合には、メッキ治具は、半導体ウエハを保持した状態で、半導体ウエハの導電膜に通電ピンが接触するように構成されている。そして、メッキ槽の電解メッキ液中に、半導体ウエハを保持した状態のメッキ治具を浸漬し、メッキ液及び通電ピンを通して、半導体ウエハに電流を流して、電解メッキを行う。
【0003】
従来のメッキ治具では、通電ピンをシールする方法としては、半導体ウエハ面と該半導体ウエハを保持する保持部材の双方にまたがるシールパッキンを使用し、該シールパッキンを複数のボルトで締め付けることにより、均等に面圧を加えてシールされている。しかし、複数のボルトで締め付けることにより均一に面圧を加えて通電ピンをシールする方法は、作業性が悪い。また、個々のボルトにかかる力を均等にすることが難しいので、力が不均一の場合は電解メッキ液が浸透する場合がある。
【0004】
そこで、本発明の第1の側面は、上述の点に鑑みてなされたもので、シールパッキンの締め付け作業が容易で且つシールパッキンの外周近傍に均一に締め付け力を作用させることができる半導体ウエハのメッキ治具を提供することを第1の目的とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、第1保持部材と;第2保持部材と;固定位置と開放位置に移動可能であり、係止部を有する固定リングと;を具備する半導体ウエハのメッキ治具であって、前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に半導体ウエハを着脱可能に保持することができ、前記第1保持部材及び前記第2保持部材の何れかには、前記固定リングの係止部に係脱可能に係止することができる被係止部が設けられ、前記固定リングが固定位置にある場合には前記固定リングの係止部と前記被係止部とが係脱可能に係止することにより前記第1保持部材及び前記第2保持部材が固定され、前記固定リングが開放位置にある場合には半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に置くことができるように、又は、半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間から取り外すことができるように、前記第1保持部材及び前記第2保持部材の固定が開放される半導体ウエハのメッキ治具が提供される。
【0006】
また、本発明の半導体ウエハのメッキ治具へ半導体ウエハを装着させる治具装着装置であって、半導体ウエハをメッキ治具に着脱可能に係止するための係止装置と、前記係止装置を上下動可能に且つ回転可能に軸支する駆動軸と、を具備する治具装着装置も提供される。
【0007】
さらに、本発明によれば、半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハをメッキ治具に収納することができ、かつ、半導体ウエハを収納したメッキ治具から半導体ウエハをウエハカセットに収納することができるロード・アンロードステーションと;半導体ウエハを収納した前記メッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができるメッキ槽部と;半導体ウエハを収納した前記メッキ治具を前記ロード・アンロードステーションと前記メッキ槽部との間で搬送する搬送装置と;を備えた半導体ウエハのメッキ装置が提供される。前記ロード・アンロードステーションには、本発明の治具装着装置が配置されていることが好ましい。
【好ましい実施形態】
【0008】
以下、本発明の実施態様を図面に基づいて説明する。
【0009】
まず、本発明の参考例として半導体ウエハのメッキ冶具について説明する。図1、2、3A及び3Bは、参考例の半導体ウエハのメッキ治具の一実施態様を示す。一方、図7A、7B、8、9及び10は、本発明の第1の側面の半導体ウエハのメッキ治具の一実施態様を示す。
【0010】
図1は、参考例の半導体ウエハのメッキ治具の外観構成を示す斜視図である。図示するように、メッキ治具10は、板状で電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなる第1保持部材11と、環状のシールパッキン13が設けられた板状で電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなる第2保持部材12とを具備し、該第2保持部材12は第1保持部材11にヒンジ機構14を介して連結されている。また、第1保持部材11の反ヒンジ機構14の側の端部には取っ手15が設けられている。
【0011】
第1保持部材11の上面には半導体ウエハ16が収容される該半導体ウエハ16と略同形状のウエハ収容凹部が形成され、該ウエハ収容凹部の外周部には複数個(図では4個)の第1通電部材17が等間隔で、且つその上面が該第1保持部材11の上面と略一致するように設けられている。また、第2保持部材12には中央部分に半導体ウエハ16より若干小さい内径の穴12aが形成され、その上面周縁部に上記環状のシールパッキン13が設けられている。
【0012】
上記シールパッキン13は断面が逆U字状であり、該逆U字状の一方の先端部13aが第1保持部材11の上面に接し、もう一方の先端部13bが半導体ウエハ16の表面に接するような幅寸法となっている。また、シールパッキン13の先端部は第2保持部材12の上面より所定寸法突出している。また、シールパッキン13の先端部13aと先端部13bの間に収まるように所定の間隔で複数個(図では4個)の通電部材収納穴13cが形成され、該通電部材収納穴13cに後述する第2通電部材18が収容されるようになっている。
【0013】
上記構造の半導体ウエハのメッキ治具10において、第1保持部材11のウエハ収納凹部に半導体ウエハ16を収容した後、第2保持部材12をヒンジ機構14を介して第1保持部材11の上に重ねることにより、シールパッキン13の一方の先端部13aが第1保持部材11の上面に接し、もう一方の先端部13bが半導体ウエハ16の表面に接して、第1保持部材11との間に半導体ウエハ16の周縁部が挟持されて保持される。また、第2保持部材12の穴12a内には半導体ウエハ16の表面が露出する。
【0014】
図2は第2保持部材12を第1保持部材11の上に重ねた場合の第1通電部材17とシールパッキン13の位置関係を示す図である。図示するように、シールパッキン13の一方の先端部13aが第1保持部材11の上面に接し、もう一方の先端部13bが半導体ウエハ16の上面に接している。また、第2通電部材18は円柱状でその先端面に凹溝18aが形成されて断面が逆U字状になっており、一方の先端部18bが半導体ウエハ16の上面に露出する導電膜に接し、もう一方の先端部18cが第1通電部材17の上面に接するように、バネ部材19を介して第2保持部材12に取付けられている。また、第1通電部材17は第1保持部材11の中を貫通する導電部材20を通して、外部の電極端子(図示せず)に接続されるようになっている。
【0015】
図3A及び図3Bは、第2保持部材12を第1保持部材11の上に重ねた状態を示す図である。図3Aは正面図であり、図3Bは側面図である。図示するように、第2保持部材12を第1保持部材11の上に重ね、ヒンジ機構14の反対側の辺をクランプ21で挟持している。これにより、半導体ウエハ16は上記のように、第1保持部材11とシールパッキン13の間に保持され、且つ第1通電部材17及び第2通電部材18を介して、導電部材20が半導体ウエハ16の上面の導電膜に確実に導通することになる。これにより半導体ウエハ16の上面の導電膜は外部の電極端子に接続される。
【0016】
図4は上記構造のメッキ治具10を用いた電解メッキ装置の概略構成を示す図である。同図において、30はメッキ液槽であり、該メッキ液槽30内に陽極電極31と上記半導体ウエハ16を保持したメッキ治具10がセットされている。ポンプ35及びフィルタ32を介して電解メッキ液をメッキ液槽30内に送り、該電解メッキ液をメッキ液槽30からオーバーフローさせて循環させる。一方、陽極電極31と上記メッキ治具10の導電部材20に接続された外部電極端子33にそれぞれ直流電源34の+端子、−端子を接続し、直流電流を供給することにより、半導体ウエハ16の表面に電解メッキ膜を形成する。
【0017】
上記のように本メッキ治具は通電部材を第1保持部材11と第2保持部材12に分けて(第1通電部材17と第2通電部材18として)取付け、第1保持部材11に半導体ウエハ16を収容する凹部と配線として導電部材20を取付け、第2保持部材12には通電ピンとして第2通電部材18のみを取付けたので、半導体ウエハ16の装着作業が容易になる。また、通電ピンとなる第2通電部材18の断面を逆U字状に形成すると共に、バネ部材19を介して第2保持部材に取付け、該逆U字状の先端が第1通電部材17と半導体ウエハ16の導電膜の双方に接触するように構成したので、例えば、図5に示すように、半導体ウエハ16の上面と第1通電部材17の上面との間に段差がある場合でも半導体ウエハ16の導電膜に確実に通電することが可能となる。
【0018】
図6はヒンジ機構14の一例を示す図で、ヒンジ継手14aが第1保持部材11に取付けられ、該ヒンジ継手14aに係合するヒンジピン14bが第2保持部材12に取付けられている。
【0019】
なお、上記構造のメッキ治具10において、第2通電部材18はバネ部材19を介して第2保持部材に取付けるように構成したが、バネ部材19に限定されるものではなく、弾性体部材であればよい。
【0020】
図7A、7B及び図8は本発明の半導体ウエハのメッキ治具の外観構成を示す斜視図である。図示するように、本メッキ治具110は、板状の第1保持部材111と、リング状のシールパッキン113が取付けられた第2保持部材112と、固定リング(締め付けリング)114とを具備する構成である。
【0021】
第1保持部材111は電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなり、図示するように矩形状板状体であり、その中央分に半導体ウエハ116が収容されるウエハ収容凹部が形成され、該ウエハ収容凹部の外周近傍には複数個(図では8個)の第1通電部材117が等間隔で、且つその上面が該第1保持部材111の上面と略一致するように設けられている。また、第1通電部材117の外側には複数個(図では8個)の逆L字状の爪120が等間隔に設けられている。
【0022】
第2保持部材112は電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなり、図示するように、環状のリング部112aと直線状の支持部112bが一体的に形成されている。シールパッキン113は断面が逆U字状のゴム材等の弾性体からなる電気絶縁材料からなり、図示するように、第2保持部材112のリング部112aの一方の面に貼り付けられている。また、シールパッキン113の断面逆U字状の両先端部の間には通電部材収納穴113aが複数個(図では8個)等間隔で設けられ、該通電部材収納穴113aには後に上述するように第2通電部材118が収納されている(図7B参照)。
【0023】
固定リング(締め付けリング)114の外周には所定の間隔で複数個(図では8個)の突起部114bが形成され、上面には所定の間隔で複数個(図では3個)の回転案内溝114aが形成されている。該回転案内溝114aには第2保持部材112のリング部112aの上面に等間隔で設けられリング保持部材119が貫通している。これにより、固定リング(締め付けリング)114は第2保持部材112の上面を回転(摺動)できるようになっている。即ち、固定リング(締め付けリング)114は、回転案内溝114aを貫通する複数個(図では3個)のリング保持部材119で案内されてリング部112aの上面を所定量移動できるようになっている。また、第2保持部材112の支持部112bの一端は第1保持部材111の端部にヒンジ機構115により回動自在に連結されている。
【0024】
上記構成のメッキ治具110において、第2保持部材112をヒンジ機構115を介して回転し、上記ウエハ収容凹部に半導体ウエハ116が収容された第1保持部材11上に重ね合わせ、固定リング(締め付けリング)114を矢印A方向に押すことにより、固定リング(締め付けリング)114を所定量移動し、突起部114bが逆L字状の爪120の内側に滑り込み、第1保持部材111と第2保持部材112が互いに締め付けられる。
【0025】
上記第2保持部材112をヒンジ機構115を介して回転して第1保持部材111上に重ね合わせ、固定リング(締め付けリング)114で締め付けた状態で、図9に示すようにシールパッキン113の断面逆U字状の一方の先端部13bは第1保持部材111の凹部に収容された半導体ウエハの縁部上面に当接し、他方の先端部113cはその外側の第1保持部材111の上面に当接する。
【0026】
また、第2通電部材118は導電材料からなる円柱体で、その先端に溝118aを設けて断面逆U字状にした形状であり、そして後端をバネ部材121を介してシールパッキン113又は第2保持部材112に取付けている。上記のように第1保持部材11に第2保持部材112を重ね合わせた状態では、図10に示すように、第2通電部材118の一方の先端部18bは半導体ウエハ116上面の導電膜に接触し、もう一方の先端部18cは第1通電部材117に当接するように構成している。なお、該第1通電部材117は第1保持部材111の内部を貫通する導電体22に接続され、該導電体22は図示しない外部電極に接続されている。
【0027】
この実施態様のメッキ治具は上記のように、固定リング(締め付けリング)114の外周に所定の間隔で突起部114bを形成し、該固定リング(締め付けリング)114を回転させることにより、第1保持部材111に一体的に取付けた逆L字状の爪120の内側に突起部114bを滑り込ませ、第1保持部材111と第2保持部材112を固定する(締め付ける)ように構成したので、シールパッキン113に均等に面圧が加わり、シール性がよくなる。なお、該第1通電部材117は第1保持部材111の内部を貫通する導電体22に接続され、該導電体22は図示しない外部電極に接続されている。
【0028】
なお、図10の実施態様では、第1保持部材111に第2保持部材112を重ね合わせた状態では、第2通電部材118の一方の先端部118bは半導体ウエハ116上面の導電膜に接触し、もう一方の先端部118cは第1通電部材117に当接するように構成した。
【0029】
しかし、第1保持部材111に設けた第1通電部材117を除去してもよい。図11に示すように、通電部材123を半導体ウエハ116上面の導電膜にのみ接触するように構成し、第2保持部材112に外部電極に接続される電導体122を設け、該導電体122をバネ部材121を介して通電部材123に接続するように構成にしても良い。
【0030】
図7A、7B、8及び9の実施態様のメッキ治具110も、図4に示すメッキ装置に用いることができる。
【0031】
本発明の半導体ウエハのメッキ治具は、半導体ウエハのメッキ装置に好適に用いることができる。
【0032】
ディップ式の半導体メッキ装置では治具に半導体ウエハを装着する必要があるが、従来はこれを人手で行っていた。ウエハが大形化すると人手による作業は著しく困難になるので、8インチ対応のメッキ装置からは全自動の半導体メッキ装置が要望されている。半導体メッキ装置では、ウエハを収納したウエハカセットを所定の位置に置き、スタートボタンを押すだけで、自動的にウエハがメッキされ、ウエハが元のウエハカセットに収納される。
【0033】
図12及び図13に、本発明の半導体ウエハのメッキ治具を好適に用いることができる、半導体メッキ装置の一実施態様を示す。図12で、半導体メッキ装置200には、半導体ウエハを収納したウエハカセットを搬入するための搬入口201と、ロード・アンロードステーション、メッキ槽部等を制御するための制御パネル202と、シグナルタワー203と、制御パネル202と電気的に接続している電装ボックス204とを有する。
【0034】
図13で、半導体メッキ装置は、ロード・アンロードステーション210と、メッキ槽部240とを有する。ロード・アンロードステーション210では、半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハを取り出し、メッキ治具に着脱可能に固定することができ、かつ、半導体ウエハを着脱可能に固定したメッキ治具から半導体ウエハを取り出し、ウエハカセットに収納することができる。本発明のメッキ治具を用いることにより、このようなロード・アンロードステーション210が可能になった。一方、メッキ槽部240では、半導体ウエハを収納したメッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができる。
【0035】
即ち、本発明の第3の側面では、半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハをメッキ治具に収納することができ、かつ、半導体ウエハを収納したメッキ治具から半導体ウエハをウエハカセットに収納することができるロード・アンロードステーションと;半導体ウエハを収納した前記メッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができるメッキ槽部と;を備えた半導体ウエハのメッキ装置が提供される。
【0036】
ロード・アンロードステーション210には、ウエハを収納したウエハカセットを置くことができるテーブルユニット212、ウエハ搬送ロボット216、ウエハセンタリング装置218、スピン乾燥装置219が配置されていてもよい。テーブルユニット212には、ウエハカセット内部のウエハの存在を検知するためのセンサ装置214が配置されていることが好ましい。センサ装置は、ウエハカセット内部の所定位置にウエハの存在の有無を検知するためのセンサと、センサを移動するための駆動装置とを有する。典型的には、センサは上下に移動する。ウエハ搬送ロボット216は、ウエハカセットからウエハを取り出し、そして、治具装着台へ搬送することができる。ウエハ搬送ロボット216は、治具装着台からウエハを搬送し、ウエハカセットに収納することもできる。ウエハ搬送ロボット216は、好ましくは、回転方向に動くことができる。スピン乾燥装置219は、メッキされた半導体ウエハを乾燥することができる。
【0037】
ロード・アンロードステーション210には、一つ又は複数のウエハ着脱テーブル222a、222bが配置された台220が配置されていてもよい。ウエハ着脱テーブル222a、222bは、それぞれ、ウエハ着脱テーブル222b、222cの位置に移動することができる。ウエハ着脱テーブル222bの上部には、ウエハを治具に装着するための治具装着装置が配置されている。治具装着装置の一実施態様は、図14A及び図14Bに記載されている。ロード・アンロードステーション210には、ウエハと治具とが電気的に接続しているか否か確認するための、通電確認装置(図示されていない。)が配置されていることが好ましい。
【0038】
半導体メッキ装置200には、治具232を収納するための治具ストッカ230が配置されていてもよい。図13の実施態様では、治具ストッカ230には、治具232を縦置きに2列、各列に13枚、収納できるようになっている。治具ストッカ230は、治具の有無を判別するためのセンサを有することが好ましい。
【0039】
メッキ槽部240には、メッキ槽250、水洗槽260及び乾燥槽270が配置されていてもよい。メッキ槽250は複数の区画(compartment)252を有することが好ましく、各々の区画では、1枚のウエハを収納した一つの治具がメッキ液に浸漬され、メッキされる。即ち、各々の区画に、治具挿入部、治具への通電装置及びアノードを備えていることが好ましい。ウエハと対向するアノードの露出面はウエハと同心円状となっていることが好ましい。攪拌装置258については、複数の区画を一つの攪拌装置で攪拌してもよい。例えば、ウエハ面と平行に攪拌棒を駆動させて、例えば、二つの区画に駆動棒を駆動させてもよい。また、攪拌棒の移動速度を可変としてもよい。
【0040】
水洗槽260では、純水を下からアッパーフローで流しなから治具及び治具内部のウエハメッキ面を洗浄することが好ましい。更にクイックダンプ機能を備え、洗浄効果を高めることが好ましい。
【0041】
乾燥槽270では、水洗槽260から取り出した治具及び治具内部のウエハを乾燥することが好ましい。乾燥槽270では、例えば、気体を治具にブローして、水滴を下へ落してもよい。
【0042】
次いで、治具を治具着脱テーブル222a、222bへ搬送し、治具からウエハを取り出し、ウエハカセットにウエハを収納する。
【0043】
治具は、治具搬送ロボットが搬送経路280を移動することにより、ロード・アンロードステーション210とメッキ槽部240との間を搬送することができる。
【0044】
ロード・アンロードステーション210の天井には図示されていない、HEPAフィルタを設けて、清浄な空気をダウンフローで流すことが好ましい。これにより、メッキ槽250から蒸発した蒸気がロード・アンロードステーション210へ来ないようにすることができる。
【0045】
異常発生時には警報信号出力及び異常表示後、半導体メッキ装置が自動的に停止することが好ましい。もっとも、異常が軽度の場合には、メッキ終了まで通電を継続することが好ましい。
【0046】
半導体ウエハのメッキ装置の操作方法は、次の通りである。まず、ウエハが収納されたウエハカセットからウエハを取り出し、メッキ治具に装着する。これは、ウエハカセットからウエハを取り出す工程と、治具232を治具ストッカ230からウエハ着脱テーブル222bに搬送する工程とを有する。
【0047】
より詳しくは、ウエハカセットをロードステーションの所定の位置にセットする。そして、スタートボタンを押すと、治具搬送ロボット(図示されていない)が治具232を治具ストッカ230から取り出し、ウエハ脱着テーブル222bに置く。一方、ウエハ搬送ロボット216が、ウエハをウエハカセットから取り出し、ウエハ脱着テーブル222bの治具の上に置く。
【0048】
次に、治具装着装置が、ウエハ脱着テーブル222bにて、ウエハを治具にセットする。次いで、ウエハが装着された治具を載せたウエハ脱着テーブル222bが、ウエハ脱着テーブル222aに移動する。次いで、治具搬送ロボット(図示されていない)が、ウエハ脱着テーブル222a上のウエハが装着された治具をメッキ槽250中の区画252に搬送し、所定の時間通電しメッキする。
【0049】
メッキが終了すると、治具搬送ロボットにより、治具は水洗槽260に運ばれ、水洗した後、乾燥槽270で、気体がブローされて水滴を取る。
【0050】
次いで、治具搬送ロボットにより、治具が治具装着台に搬送され、治具装着台でウエハが治具から取り外される。そして、ウエハは、スピン乾燥機219中のスピン乾燥槽へ搬送される。一方、治具はストッカ230に搬送され、収納される。ウエハはスピン乾燥槽でリンスしながら回転させ、最後に高速回転させて乾燥させる。乾燥したウエハは、元のウエハカセットに収納され、すべてのウエハの処理が終ると、終了のブザーが鳴り、装置はスタンバイ状態となる。
【0051】
図14Aに、治具装着装置の一実施態様を示す。治具装着装置300は、図示されていない駆動装置と、軸方向に往復運動が可能であり、かつ、回転可能な軸302と、軸302に固定された円盤304と、円盤304に固定された円盤306とを有する。円盤306には、メッキ治具に着脱可能に係止するための係止装置が設けられている。この実施態様では、係止装置として、複数のピン310a、310bが設けられている。
【0052】
図14Bに示すように、駆動装置により、軸302が下方に移動したときには、ピン310a、310bは、それぞれ、メッキ治具320の凹部322a、322bに挿入される。そして、駆動装置により、軸302が時計方向又は逆時計方向に一定の角度、回転したときには、ピン310a、310bがメッキ治具320を一定の角度、回転して、メッキ治具320がその内部の半導体ウエハを締め付け、固定する。そして、駆動装置により、軸302を上方に移動し、ピン310a、310bをメッキ治具から取り外す。
【0053】
例えば、メッキ治具320が、図8の実施態様の場合には、治具装着装置300の軸が下方に移動したときに、ピン310a、310bが、リング保持部材119が配置されている溝に挿入されるようにする。そして、ピン310a、310bが一定の角度、回転したときには、ピン310a、310bがリング保持部材119を回して、固定リング(締め付けリング)114を締め付け、半導体ウエハを固定する。
【0054】
この操作を逆にすることにより、治具装着装置300を用いて、メッキ治具320の固定リング(締め付けリング)114を反対方向に回転させ、閉まっていたリング114を開くこともできる。
【0055】
以上説明したように本発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0056】
参考例では、半導体ウエハ16の装着作業が容易になる。
【0057】
また、シールパッキンには、断面が逆U字状で、該逆U字状先端部の一方が第1保持部材の表面に接し、もう一方の先端部が半導体ウエハ面に接し、両先端部の間に第2通電部材が収まるような穴が形成され、第2通電部材は第2保持部材に弾性体部材を介して取付ける構成としたので、構造が簡単で且つ通電接触部はシールパッキンで完全にシールされる。
【0058】
更に、第2通電部材は側面が逆U字状をしており、該逆U字状の先端は第1保持部材に設けられた第1通電部材と保持された半導体ウエハ面に露出する導電膜を跨ぐように弾性体部材を介して第2保持部材に取付けた構成とするので、半導体ウエハの導電膜に確実に通電することができる。
【0059】
本発明では、固定リング(締め付けリング)で第2保持部材を第1保持部材に押し付ける構成としたので、シールパッキンに均等に面圧が加わり、シール性がよくなる。
【0060】
また、突起部が逆L字状の爪を用いることにより、シールのための作業が極めて容易となる。
【0061】
更に、ヒンジ機構を中心に開閉できるように構成していることにより、第1保持部材と前第2保持部材の位置合わせが容易になる。
【0062】
更にまた、固定リング(締め付けリング)は該第2保持部材上を所定寸法回転できるよう構成することにより、固定リング(締め付けリング)と爪との位置合わせが容易で、作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の第2保持部材を第1保持部材の上に重ねた場合の第1通電部材とシールパッキンの位置関係を示す断面説明図である。
【図3】図3Aは、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の正面図である。図3Bは、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の側面図である。
【図4】図4は、参考例の他の実施態様の半導体電解メッキ装置の概略断面図である。
【図5】図5は、参考例の他の実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の第2保持部材を第1保持部材の上に重ねた場合の第1通電部材とシールパッキンの位置関係を示す断面説明図である。
【図6】図6は、ヒンジ機構の一実施態様を示す断面図である。
【図7】図7Aは、本発明の他の実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の外観を示す斜視図であり、第1保持部材を開いた状態の斜視図である。図7Bは、図7AのB部分の拡大図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の外観を示す斜視図であり、図7Aの第1保持部材を閉じた状態の斜視図である。
【図9】図9は、図8のC−C断面を示す断面図である。
【図10】図10は、締め付け固定時における第1通電部材と第2通電部材の位置関係の一態様を示す断面図である。
【図11】図11は、締め付け固定時における通電部材と半導体ウエハの位置関係の他の態様を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明の半導体ウエハのメッキ装置の一実施態様を示す側面図である。
【図13】図13は、本発明の半導体ウエハのメッキ装置の一実施態様を示す平面図である。
【図14】図14Aは、本発明の治具装着装置の一実施態様の断面図である。図14Bは、本発明の半導体ウエハのメッキ治具の一実施態様の断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハのメッキ治具及び半導体ウエハのメッキ装置に関する。半導体ウエハのメッキ治具とは、半導体ウエハを電解メッキする場合に半導体ウエハを保持するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハに電解メッキを行う場合には、メッキ治具は、半導体ウエハを保持した状態で、半導体ウエハの導電膜に通電ピンが接触するように構成されている。そして、メッキ槽の電解メッキ液中に、半導体ウエハを保持した状態のメッキ治具を浸漬し、メッキ液及び通電ピンを通して、半導体ウエハに電流を流して、電解メッキを行う。
【0003】
従来のメッキ治具では、通電ピンをシールする方法としては、半導体ウエハ面と該半導体ウエハを保持する保持部材の双方にまたがるシールパッキンを使用し、該シールパッキンを複数のボルトで締め付けることにより、均等に面圧を加えてシールされている。しかし、複数のボルトで締め付けることにより均一に面圧を加えて通電ピンをシールする方法は、作業性が悪い。また、個々のボルトにかかる力を均等にすることが難しいので、力が不均一の場合は電解メッキ液が浸透する場合がある。
【0004】
そこで、本発明の第1の側面は、上述の点に鑑みてなされたもので、シールパッキンの締め付け作業が容易で且つシールパッキンの外周近傍に均一に締め付け力を作用させることができる半導体ウエハのメッキ治具を提供することを第1の目的とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、第1保持部材と;第2保持部材と;固定位置と開放位置に移動可能であり、係止部を有する固定リングと;を具備する半導体ウエハのメッキ治具であって、前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に半導体ウエハを着脱可能に保持することができ、前記第1保持部材及び前記第2保持部材の何れかには、前記固定リングの係止部に係脱可能に係止することができる被係止部が設けられ、前記固定リングが固定位置にある場合には前記固定リングの係止部と前記被係止部とが係脱可能に係止することにより前記第1保持部材及び前記第2保持部材が固定され、前記固定リングが開放位置にある場合には半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に置くことができるように、又は、半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間から取り外すことができるように、前記第1保持部材及び前記第2保持部材の固定が開放される半導体ウエハのメッキ治具が提供される。
【0006】
また、本発明の半導体ウエハのメッキ治具へ半導体ウエハを装着させる治具装着装置であって、半導体ウエハをメッキ治具に着脱可能に係止するための係止装置と、前記係止装置を上下動可能に且つ回転可能に軸支する駆動軸と、を具備する治具装着装置も提供される。
【0007】
さらに、本発明によれば、半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハをメッキ治具に収納することができ、かつ、半導体ウエハを収納したメッキ治具から半導体ウエハをウエハカセットに収納することができるロード・アンロードステーションと;半導体ウエハを収納した前記メッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができるメッキ槽部と;半導体ウエハを収納した前記メッキ治具を前記ロード・アンロードステーションと前記メッキ槽部との間で搬送する搬送装置と;を備えた半導体ウエハのメッキ装置が提供される。前記ロード・アンロードステーションには、本発明の治具装着装置が配置されていることが好ましい。
【好ましい実施形態】
【0008】
以下、本発明の実施態様を図面に基づいて説明する。
【0009】
まず、本発明の参考例として半導体ウエハのメッキ冶具について説明する。図1、2、3A及び3Bは、参考例の半導体ウエハのメッキ治具の一実施態様を示す。一方、図7A、7B、8、9及び10は、本発明の第1の側面の半導体ウエハのメッキ治具の一実施態様を示す。
【0010】
図1は、参考例の半導体ウエハのメッキ治具の外観構成を示す斜視図である。図示するように、メッキ治具10は、板状で電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなる第1保持部材11と、環状のシールパッキン13が設けられた板状で電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなる第2保持部材12とを具備し、該第2保持部材12は第1保持部材11にヒンジ機構14を介して連結されている。また、第1保持部材11の反ヒンジ機構14の側の端部には取っ手15が設けられている。
【0011】
第1保持部材11の上面には半導体ウエハ16が収容される該半導体ウエハ16と略同形状のウエハ収容凹部が形成され、該ウエハ収容凹部の外周部には複数個(図では4個)の第1通電部材17が等間隔で、且つその上面が該第1保持部材11の上面と略一致するように設けられている。また、第2保持部材12には中央部分に半導体ウエハ16より若干小さい内径の穴12aが形成され、その上面周縁部に上記環状のシールパッキン13が設けられている。
【0012】
上記シールパッキン13は断面が逆U字状であり、該逆U字状の一方の先端部13aが第1保持部材11の上面に接し、もう一方の先端部13bが半導体ウエハ16の表面に接するような幅寸法となっている。また、シールパッキン13の先端部は第2保持部材12の上面より所定寸法突出している。また、シールパッキン13の先端部13aと先端部13bの間に収まるように所定の間隔で複数個(図では4個)の通電部材収納穴13cが形成され、該通電部材収納穴13cに後述する第2通電部材18が収容されるようになっている。
【0013】
上記構造の半導体ウエハのメッキ治具10において、第1保持部材11のウエハ収納凹部に半導体ウエハ16を収容した後、第2保持部材12をヒンジ機構14を介して第1保持部材11の上に重ねることにより、シールパッキン13の一方の先端部13aが第1保持部材11の上面に接し、もう一方の先端部13bが半導体ウエハ16の表面に接して、第1保持部材11との間に半導体ウエハ16の周縁部が挟持されて保持される。また、第2保持部材12の穴12a内には半導体ウエハ16の表面が露出する。
【0014】
図2は第2保持部材12を第1保持部材11の上に重ねた場合の第1通電部材17とシールパッキン13の位置関係を示す図である。図示するように、シールパッキン13の一方の先端部13aが第1保持部材11の上面に接し、もう一方の先端部13bが半導体ウエハ16の上面に接している。また、第2通電部材18は円柱状でその先端面に凹溝18aが形成されて断面が逆U字状になっており、一方の先端部18bが半導体ウエハ16の上面に露出する導電膜に接し、もう一方の先端部18cが第1通電部材17の上面に接するように、バネ部材19を介して第2保持部材12に取付けられている。また、第1通電部材17は第1保持部材11の中を貫通する導電部材20を通して、外部の電極端子(図示せず)に接続されるようになっている。
【0015】
図3A及び図3Bは、第2保持部材12を第1保持部材11の上に重ねた状態を示す図である。図3Aは正面図であり、図3Bは側面図である。図示するように、第2保持部材12を第1保持部材11の上に重ね、ヒンジ機構14の反対側の辺をクランプ21で挟持している。これにより、半導体ウエハ16は上記のように、第1保持部材11とシールパッキン13の間に保持され、且つ第1通電部材17及び第2通電部材18を介して、導電部材20が半導体ウエハ16の上面の導電膜に確実に導通することになる。これにより半導体ウエハ16の上面の導電膜は外部の電極端子に接続される。
【0016】
図4は上記構造のメッキ治具10を用いた電解メッキ装置の概略構成を示す図である。同図において、30はメッキ液槽であり、該メッキ液槽30内に陽極電極31と上記半導体ウエハ16を保持したメッキ治具10がセットされている。ポンプ35及びフィルタ32を介して電解メッキ液をメッキ液槽30内に送り、該電解メッキ液をメッキ液槽30からオーバーフローさせて循環させる。一方、陽極電極31と上記メッキ治具10の導電部材20に接続された外部電極端子33にそれぞれ直流電源34の+端子、−端子を接続し、直流電流を供給することにより、半導体ウエハ16の表面に電解メッキ膜を形成する。
【0017】
上記のように本メッキ治具は通電部材を第1保持部材11と第2保持部材12に分けて(第1通電部材17と第2通電部材18として)取付け、第1保持部材11に半導体ウエハ16を収容する凹部と配線として導電部材20を取付け、第2保持部材12には通電ピンとして第2通電部材18のみを取付けたので、半導体ウエハ16の装着作業が容易になる。また、通電ピンとなる第2通電部材18の断面を逆U字状に形成すると共に、バネ部材19を介して第2保持部材に取付け、該逆U字状の先端が第1通電部材17と半導体ウエハ16の導電膜の双方に接触するように構成したので、例えば、図5に示すように、半導体ウエハ16の上面と第1通電部材17の上面との間に段差がある場合でも半導体ウエハ16の導電膜に確実に通電することが可能となる。
【0018】
図6はヒンジ機構14の一例を示す図で、ヒンジ継手14aが第1保持部材11に取付けられ、該ヒンジ継手14aに係合するヒンジピン14bが第2保持部材12に取付けられている。
【0019】
なお、上記構造のメッキ治具10において、第2通電部材18はバネ部材19を介して第2保持部材に取付けるように構成したが、バネ部材19に限定されるものではなく、弾性体部材であればよい。
【0020】
図7A、7B及び図8は本発明の半導体ウエハのメッキ治具の外観構成を示す斜視図である。図示するように、本メッキ治具110は、板状の第1保持部材111と、リング状のシールパッキン113が取付けられた第2保持部材112と、固定リング(締め付けリング)114とを具備する構成である。
【0021】
第1保持部材111は電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなり、図示するように矩形状板状体であり、その中央分に半導体ウエハ116が収容されるウエハ収容凹部が形成され、該ウエハ収容凹部の外周近傍には複数個(図では8個)の第1通電部材117が等間隔で、且つその上面が該第1保持部材111の上面と略一致するように設けられている。また、第1通電部材117の外側には複数個(図では8個)の逆L字状の爪120が等間隔に設けられている。
【0022】
第2保持部材112は電気絶縁材料(例えば合成樹脂材)からなり、図示するように、環状のリング部112aと直線状の支持部112bが一体的に形成されている。シールパッキン113は断面が逆U字状のゴム材等の弾性体からなる電気絶縁材料からなり、図示するように、第2保持部材112のリング部112aの一方の面に貼り付けられている。また、シールパッキン113の断面逆U字状の両先端部の間には通電部材収納穴113aが複数個(図では8個)等間隔で設けられ、該通電部材収納穴113aには後に上述するように第2通電部材118が収納されている(図7B参照)。
【0023】
固定リング(締め付けリング)114の外周には所定の間隔で複数個(図では8個)の突起部114bが形成され、上面には所定の間隔で複数個(図では3個)の回転案内溝114aが形成されている。該回転案内溝114aには第2保持部材112のリング部112aの上面に等間隔で設けられリング保持部材119が貫通している。これにより、固定リング(締め付けリング)114は第2保持部材112の上面を回転(摺動)できるようになっている。即ち、固定リング(締め付けリング)114は、回転案内溝114aを貫通する複数個(図では3個)のリング保持部材119で案内されてリング部112aの上面を所定量移動できるようになっている。また、第2保持部材112の支持部112bの一端は第1保持部材111の端部にヒンジ機構115により回動自在に連結されている。
【0024】
上記構成のメッキ治具110において、第2保持部材112をヒンジ機構115を介して回転し、上記ウエハ収容凹部に半導体ウエハ116が収容された第1保持部材11上に重ね合わせ、固定リング(締め付けリング)114を矢印A方向に押すことにより、固定リング(締め付けリング)114を所定量移動し、突起部114bが逆L字状の爪120の内側に滑り込み、第1保持部材111と第2保持部材112が互いに締め付けられる。
【0025】
上記第2保持部材112をヒンジ機構115を介して回転して第1保持部材111上に重ね合わせ、固定リング(締め付けリング)114で締め付けた状態で、図9に示すようにシールパッキン113の断面逆U字状の一方の先端部13bは第1保持部材111の凹部に収容された半導体ウエハの縁部上面に当接し、他方の先端部113cはその外側の第1保持部材111の上面に当接する。
【0026】
また、第2通電部材118は導電材料からなる円柱体で、その先端に溝118aを設けて断面逆U字状にした形状であり、そして後端をバネ部材121を介してシールパッキン113又は第2保持部材112に取付けている。上記のように第1保持部材11に第2保持部材112を重ね合わせた状態では、図10に示すように、第2通電部材118の一方の先端部18bは半導体ウエハ116上面の導電膜に接触し、もう一方の先端部18cは第1通電部材117に当接するように構成している。なお、該第1通電部材117は第1保持部材111の内部を貫通する導電体22に接続され、該導電体22は図示しない外部電極に接続されている。
【0027】
この実施態様のメッキ治具は上記のように、固定リング(締め付けリング)114の外周に所定の間隔で突起部114bを形成し、該固定リング(締め付けリング)114を回転させることにより、第1保持部材111に一体的に取付けた逆L字状の爪120の内側に突起部114bを滑り込ませ、第1保持部材111と第2保持部材112を固定する(締め付ける)ように構成したので、シールパッキン113に均等に面圧が加わり、シール性がよくなる。なお、該第1通電部材117は第1保持部材111の内部を貫通する導電体22に接続され、該導電体22は図示しない外部電極に接続されている。
【0028】
なお、図10の実施態様では、第1保持部材111に第2保持部材112を重ね合わせた状態では、第2通電部材118の一方の先端部118bは半導体ウエハ116上面の導電膜に接触し、もう一方の先端部118cは第1通電部材117に当接するように構成した。
【0029】
しかし、第1保持部材111に設けた第1通電部材117を除去してもよい。図11に示すように、通電部材123を半導体ウエハ116上面の導電膜にのみ接触するように構成し、第2保持部材112に外部電極に接続される電導体122を設け、該導電体122をバネ部材121を介して通電部材123に接続するように構成にしても良い。
【0030】
図7A、7B、8及び9の実施態様のメッキ治具110も、図4に示すメッキ装置に用いることができる。
【0031】
本発明の半導体ウエハのメッキ治具は、半導体ウエハのメッキ装置に好適に用いることができる。
【0032】
ディップ式の半導体メッキ装置では治具に半導体ウエハを装着する必要があるが、従来はこれを人手で行っていた。ウエハが大形化すると人手による作業は著しく困難になるので、8インチ対応のメッキ装置からは全自動の半導体メッキ装置が要望されている。半導体メッキ装置では、ウエハを収納したウエハカセットを所定の位置に置き、スタートボタンを押すだけで、自動的にウエハがメッキされ、ウエハが元のウエハカセットに収納される。
【0033】
図12及び図13に、本発明の半導体ウエハのメッキ治具を好適に用いることができる、半導体メッキ装置の一実施態様を示す。図12で、半導体メッキ装置200には、半導体ウエハを収納したウエハカセットを搬入するための搬入口201と、ロード・アンロードステーション、メッキ槽部等を制御するための制御パネル202と、シグナルタワー203と、制御パネル202と電気的に接続している電装ボックス204とを有する。
【0034】
図13で、半導体メッキ装置は、ロード・アンロードステーション210と、メッキ槽部240とを有する。ロード・アンロードステーション210では、半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハを取り出し、メッキ治具に着脱可能に固定することができ、かつ、半導体ウエハを着脱可能に固定したメッキ治具から半導体ウエハを取り出し、ウエハカセットに収納することができる。本発明のメッキ治具を用いることにより、このようなロード・アンロードステーション210が可能になった。一方、メッキ槽部240では、半導体ウエハを収納したメッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができる。
【0035】
即ち、本発明の第3の側面では、半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハをメッキ治具に収納することができ、かつ、半導体ウエハを収納したメッキ治具から半導体ウエハをウエハカセットに収納することができるロード・アンロードステーションと;半導体ウエハを収納した前記メッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができるメッキ槽部と;を備えた半導体ウエハのメッキ装置が提供される。
【0036】
ロード・アンロードステーション210には、ウエハを収納したウエハカセットを置くことができるテーブルユニット212、ウエハ搬送ロボット216、ウエハセンタリング装置218、スピン乾燥装置219が配置されていてもよい。テーブルユニット212には、ウエハカセット内部のウエハの存在を検知するためのセンサ装置214が配置されていることが好ましい。センサ装置は、ウエハカセット内部の所定位置にウエハの存在の有無を検知するためのセンサと、センサを移動するための駆動装置とを有する。典型的には、センサは上下に移動する。ウエハ搬送ロボット216は、ウエハカセットからウエハを取り出し、そして、治具装着台へ搬送することができる。ウエハ搬送ロボット216は、治具装着台からウエハを搬送し、ウエハカセットに収納することもできる。ウエハ搬送ロボット216は、好ましくは、回転方向に動くことができる。スピン乾燥装置219は、メッキされた半導体ウエハを乾燥することができる。
【0037】
ロード・アンロードステーション210には、一つ又は複数のウエハ着脱テーブル222a、222bが配置された台220が配置されていてもよい。ウエハ着脱テーブル222a、222bは、それぞれ、ウエハ着脱テーブル222b、222cの位置に移動することができる。ウエハ着脱テーブル222bの上部には、ウエハを治具に装着するための治具装着装置が配置されている。治具装着装置の一実施態様は、図14A及び図14Bに記載されている。ロード・アンロードステーション210には、ウエハと治具とが電気的に接続しているか否か確認するための、通電確認装置(図示されていない。)が配置されていることが好ましい。
【0038】
半導体メッキ装置200には、治具232を収納するための治具ストッカ230が配置されていてもよい。図13の実施態様では、治具ストッカ230には、治具232を縦置きに2列、各列に13枚、収納できるようになっている。治具ストッカ230は、治具の有無を判別するためのセンサを有することが好ましい。
【0039】
メッキ槽部240には、メッキ槽250、水洗槽260及び乾燥槽270が配置されていてもよい。メッキ槽250は複数の区画(compartment)252を有することが好ましく、各々の区画では、1枚のウエハを収納した一つの治具がメッキ液に浸漬され、メッキされる。即ち、各々の区画に、治具挿入部、治具への通電装置及びアノードを備えていることが好ましい。ウエハと対向するアノードの露出面はウエハと同心円状となっていることが好ましい。攪拌装置258については、複数の区画を一つの攪拌装置で攪拌してもよい。例えば、ウエハ面と平行に攪拌棒を駆動させて、例えば、二つの区画に駆動棒を駆動させてもよい。また、攪拌棒の移動速度を可変としてもよい。
【0040】
水洗槽260では、純水を下からアッパーフローで流しなから治具及び治具内部のウエハメッキ面を洗浄することが好ましい。更にクイックダンプ機能を備え、洗浄効果を高めることが好ましい。
【0041】
乾燥槽270では、水洗槽260から取り出した治具及び治具内部のウエハを乾燥することが好ましい。乾燥槽270では、例えば、気体を治具にブローして、水滴を下へ落してもよい。
【0042】
次いで、治具を治具着脱テーブル222a、222bへ搬送し、治具からウエハを取り出し、ウエハカセットにウエハを収納する。
【0043】
治具は、治具搬送ロボットが搬送経路280を移動することにより、ロード・アンロードステーション210とメッキ槽部240との間を搬送することができる。
【0044】
ロード・アンロードステーション210の天井には図示されていない、HEPAフィルタを設けて、清浄な空気をダウンフローで流すことが好ましい。これにより、メッキ槽250から蒸発した蒸気がロード・アンロードステーション210へ来ないようにすることができる。
【0045】
異常発生時には警報信号出力及び異常表示後、半導体メッキ装置が自動的に停止することが好ましい。もっとも、異常が軽度の場合には、メッキ終了まで通電を継続することが好ましい。
【0046】
半導体ウエハのメッキ装置の操作方法は、次の通りである。まず、ウエハが収納されたウエハカセットからウエハを取り出し、メッキ治具に装着する。これは、ウエハカセットからウエハを取り出す工程と、治具232を治具ストッカ230からウエハ着脱テーブル222bに搬送する工程とを有する。
【0047】
より詳しくは、ウエハカセットをロードステーションの所定の位置にセットする。そして、スタートボタンを押すと、治具搬送ロボット(図示されていない)が治具232を治具ストッカ230から取り出し、ウエハ脱着テーブル222bに置く。一方、ウエハ搬送ロボット216が、ウエハをウエハカセットから取り出し、ウエハ脱着テーブル222bの治具の上に置く。
【0048】
次に、治具装着装置が、ウエハ脱着テーブル222bにて、ウエハを治具にセットする。次いで、ウエハが装着された治具を載せたウエハ脱着テーブル222bが、ウエハ脱着テーブル222aに移動する。次いで、治具搬送ロボット(図示されていない)が、ウエハ脱着テーブル222a上のウエハが装着された治具をメッキ槽250中の区画252に搬送し、所定の時間通電しメッキする。
【0049】
メッキが終了すると、治具搬送ロボットにより、治具は水洗槽260に運ばれ、水洗した後、乾燥槽270で、気体がブローされて水滴を取る。
【0050】
次いで、治具搬送ロボットにより、治具が治具装着台に搬送され、治具装着台でウエハが治具から取り外される。そして、ウエハは、スピン乾燥機219中のスピン乾燥槽へ搬送される。一方、治具はストッカ230に搬送され、収納される。ウエハはスピン乾燥槽でリンスしながら回転させ、最後に高速回転させて乾燥させる。乾燥したウエハは、元のウエハカセットに収納され、すべてのウエハの処理が終ると、終了のブザーが鳴り、装置はスタンバイ状態となる。
【0051】
図14Aに、治具装着装置の一実施態様を示す。治具装着装置300は、図示されていない駆動装置と、軸方向に往復運動が可能であり、かつ、回転可能な軸302と、軸302に固定された円盤304と、円盤304に固定された円盤306とを有する。円盤306には、メッキ治具に着脱可能に係止するための係止装置が設けられている。この実施態様では、係止装置として、複数のピン310a、310bが設けられている。
【0052】
図14Bに示すように、駆動装置により、軸302が下方に移動したときには、ピン310a、310bは、それぞれ、メッキ治具320の凹部322a、322bに挿入される。そして、駆動装置により、軸302が時計方向又は逆時計方向に一定の角度、回転したときには、ピン310a、310bがメッキ治具320を一定の角度、回転して、メッキ治具320がその内部の半導体ウエハを締め付け、固定する。そして、駆動装置により、軸302を上方に移動し、ピン310a、310bをメッキ治具から取り外す。
【0053】
例えば、メッキ治具320が、図8の実施態様の場合には、治具装着装置300の軸が下方に移動したときに、ピン310a、310bが、リング保持部材119が配置されている溝に挿入されるようにする。そして、ピン310a、310bが一定の角度、回転したときには、ピン310a、310bがリング保持部材119を回して、固定リング(締め付けリング)114を締め付け、半導体ウエハを固定する。
【0054】
この操作を逆にすることにより、治具装着装置300を用いて、メッキ治具320の固定リング(締め付けリング)114を反対方向に回転させ、閉まっていたリング114を開くこともできる。
【0055】
以上説明したように本発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0056】
参考例では、半導体ウエハ16の装着作業が容易になる。
【0057】
また、シールパッキンには、断面が逆U字状で、該逆U字状先端部の一方が第1保持部材の表面に接し、もう一方の先端部が半導体ウエハ面に接し、両先端部の間に第2通電部材が収まるような穴が形成され、第2通電部材は第2保持部材に弾性体部材を介して取付ける構成としたので、構造が簡単で且つ通電接触部はシールパッキンで完全にシールされる。
【0058】
更に、第2通電部材は側面が逆U字状をしており、該逆U字状の先端は第1保持部材に設けられた第1通電部材と保持された半導体ウエハ面に露出する導電膜を跨ぐように弾性体部材を介して第2保持部材に取付けた構成とするので、半導体ウエハの導電膜に確実に通電することができる。
【0059】
本発明では、固定リング(締め付けリング)で第2保持部材を第1保持部材に押し付ける構成としたので、シールパッキンに均等に面圧が加わり、シール性がよくなる。
【0060】
また、突起部が逆L字状の爪を用いることにより、シールのための作業が極めて容易となる。
【0061】
更に、ヒンジ機構を中心に開閉できるように構成していることにより、第1保持部材と前第2保持部材の位置合わせが容易になる。
【0062】
更にまた、固定リング(締め付けリング)は該第2保持部材上を所定寸法回転できるよう構成することにより、固定リング(締め付けリング)と爪との位置合わせが容易で、作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の第2保持部材を第1保持部材の上に重ねた場合の第1通電部材とシールパッキンの位置関係を示す断面説明図である。
【図3】図3Aは、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の正面図である。図3Bは、参考例の一実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の側面図である。
【図4】図4は、参考例の他の実施態様の半導体電解メッキ装置の概略断面図である。
【図5】図5は、参考例の他の実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の第2保持部材を第1保持部材の上に重ねた場合の第1通電部材とシールパッキンの位置関係を示す断面説明図である。
【図6】図6は、ヒンジ機構の一実施態様を示す断面図である。
【図7】図7Aは、本発明の他の実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の外観を示す斜視図であり、第1保持部材を開いた状態の斜視図である。図7Bは、図7AのB部分の拡大図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施態様の半導体ウエハのメッキ治具の外観を示す斜視図であり、図7Aの第1保持部材を閉じた状態の斜視図である。
【図9】図9は、図8のC−C断面を示す断面図である。
【図10】図10は、締め付け固定時における第1通電部材と第2通電部材の位置関係の一態様を示す断面図である。
【図11】図11は、締め付け固定時における通電部材と半導体ウエハの位置関係の他の態様を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明の半導体ウエハのメッキ装置の一実施態様を示す側面図である。
【図13】図13は、本発明の半導体ウエハのメッキ装置の一実施態様を示す平面図である。
【図14】図14Aは、本発明の治具装着装置の一実施態様の断面図である。図14Bは、本発明の半導体ウエハのメッキ治具の一実施態様の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1保持部材と;
第2保持部材と;
固定位置と開放位置に移動可能であり、係止部を有する固定リングと;
を具備する半導体ウエハのメッキ治具であって、
前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に半導体ウエハを着脱可能に保持することができ、
前記第1保持部材及び前記第2保持部材の何れかには、前記固定リングの係止部に係脱可能に係止することができる被係止部が設けられ、
前記固定リングが固定位置にある場合には、前記固定リングの係止部と前記被係止部とが係脱可能に係止することにより、前記第1保持部材及び前記第2保持部材が固定され、
前記固定リングが開放位置にある場合には、半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に置くことができるように、又は、半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間から取り外すことができるように、前記第1保持部材及び前記第2保持部材の固定が開放される半導体ウエハのメッキ治具。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体ウエハのメッキ治具へ半導体ウエハを装着させる治具装着装置であって、
半導体ウエハをメッキ治具に着脱可能に係止するための係止装置と、
前記係止装置を上下動可能に且つ回転可能に軸支する駆動軸と、
を具備する治具装着装置。
【請求項3】
半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハをメッキ治具に収納することができ、かつ、半導体ウエハを収納したメッキ治具から半導体ウエハをウエハカセットに収納することができるロード・アンロードステーションと;
半導体ウエハを収納した前記メッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができるメッキ槽部と;
半導体ウエハを収納した前記メッキ治具を前記ロード・アンロードステーションと前記メッキ槽部との間で搬送する搬送装置と;
を備えた半導体ウエハのメッキ装置。
【請求項4】
前記ロード・アンロードステーションには、請求項2に記載の治具装着装置が配置されている、請求項3に記載の半導体ウエハのメッキ装置。
【請求項1】
第1保持部材と;
第2保持部材と;
固定位置と開放位置に移動可能であり、係止部を有する固定リングと;
を具備する半導体ウエハのメッキ治具であって、
前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に半導体ウエハを着脱可能に保持することができ、
前記第1保持部材及び前記第2保持部材の何れかには、前記固定リングの係止部に係脱可能に係止することができる被係止部が設けられ、
前記固定リングが固定位置にある場合には、前記固定リングの係止部と前記被係止部とが係脱可能に係止することにより、前記第1保持部材及び前記第2保持部材が固定され、
前記固定リングが開放位置にある場合には、半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間に置くことができるように、又は、半導体ウエハを前記第1保持部材と前記第2保持部材との間から取り外すことができるように、前記第1保持部材及び前記第2保持部材の固定が開放される半導体ウエハのメッキ治具。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体ウエハのメッキ治具へ半導体ウエハを装着させる治具装着装置であって、
半導体ウエハをメッキ治具に着脱可能に係止するための係止装置と、
前記係止装置を上下動可能に且つ回転可能に軸支する駆動軸と、
を具備する治具装着装置。
【請求項3】
半導体ウエハを収納したウエハカセットから半導体ウエハをメッキ治具に収納することができ、かつ、半導体ウエハを収納したメッキ治具から半導体ウエハをウエハカセットに収納することができるロード・アンロードステーションと;
半導体ウエハを収納した前記メッキ治具をメッキ槽中のメッキ液に浸漬させ、半導体ウエハをメッキすることができるメッキ槽部と;
半導体ウエハを収納した前記メッキ治具を前記ロード・アンロードステーションと前記メッキ槽部との間で搬送する搬送装置と;
を備えた半導体ウエハのメッキ装置。
【請求項4】
前記ロード・アンロードステーションには、請求項2に記載の治具装着装置が配置されている、請求項3に記載の半導体ウエハのメッキ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−169792(P2007−169792A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25540(P2007−25540)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【分割の表示】特願2000−601287(P2000−601287)の分割
【原出願日】平成11年5月18日(1999.5.18)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【分割の表示】特願2000−601287(P2000−601287)の分割
【原出願日】平成11年5月18日(1999.5.18)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】
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