説明

半導体検査装置

【課題】
既製のInfiniBand(R)制御を用いる画像分配制御部は、単一CPU上のOSでバッファメモリ制御と分配処理を行うため、競合が発生し分配レイテンシが変動してしまい、半導体外観検査装置には適用不可であった。
【解決手段】
検査部と、検出部と、前記検出部で検出された反射光に基づく画像を処理して該被検査対象の表面を検査する処理部とを備えた半導体検査装置であって、前記処理部は、該画像を分配する画像分配制御部と前記画像分配制御部により分配された画像を処理する画像処理部とを備え、前記画像分配制御部は、該画像の入力画像量をカウントする画像バッファカウンタと、該画像に関する情報を格納する分配制御テーブルと、入力画像量と前記分配制御テーブルからの該画像に関する情報に基づき該画像の分配開始タイミングを決定する分配タイミング制御回路と、を有することを特徴とする半導体検査装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の半導体集積回路装置の微細化、基板配線の高密度化等により、半導体ウェーハ上に形成される回路パターンは急速に微細化している。これに伴い、ウェーハ外観検査装置、走査型電子顕微鏡などに代表される半導体外観検査装置(半導体検査装置)では、要求される画像処理能力が年々増大しており、画像処理装置には、同時に処理できる画像データ量の増大に対応するスケーラビリティと、画像処理方式の更新に対応する画像処理装置構成のフレキシビリティの確保が求められている。
【0003】
画像処理装置のスケーラビリティの確保に対応する検査装置として、特許文献1(特開2005−274172号公報)には、「表面にパターンが形成された試料を載置して少なくとも一方向に連続的に移動可能なステージ手段と、該ステージ手段が一方向に連続的に移動しているときに該ステージ手段に載置した前記試料を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像して得られた前記試料の画像を一部が重複する複数の連続した部分画像に分割する分割部と該分割部で分割された連続した部分画像を複数のプロセッサエレメントを用いて並列に処理する処理部を複数備えて前記試料表面のパターンの欠陥を検出する画像処理手段と、前記ステージ手段と前記撮像手段と前記画像処理手段とを制御する制御手段とを備えたことを特徴とするパターン検査装置。」が開示されており、複数のプロセッサエレメントを用いて並列に処理する処理部を複数備えることにより、同時に処理できる画像データ量の増大に対応するスケーラビリティを達成するパターン検査装置が報告されている。
【0004】
また、非特許文献1(InfiniBand Trade Association http://www.infinibandta.com.)には、スケーラビリティとフレキシビリティの確保の観点では、データ分配ネットワークとして、汎用スーパコンピュータの分野でトレンドとなっているInfiniBand(R)アーキテクチャが多く用いられることが開示されている。
【0005】
また、非特許文献2(NASA Advanced Supercomputing Division:NAS Computing Resources - Pleiades Supercomputer:http://www.nas.nasa.gov/Resources/Systems/pleiades.html(2009))には、InfiniBand(R)を汎用スーパコンピュータに適用した例が開示されている。
【0006】
InfiniBand(R)は、データ伝送容量で複数世代に対応するスケーラビリティを有する。2001年にSDR(Single Data Rate、2.5Gbps/1X)規格でスタートしたInfiniBand(R)は、EDR(Eight x Data Rate、20Gbps/1X)までの規格が提示されている。また、最大で6万4千個のプロセッサノード(端末)を管理可能であり、要求処理性能増加に対するスケーラビリティも有している。また、スイッチ型のファブリックを採用するアーキテクチャであり、ネットワークトポロジに柔軟性がある。以上から、InfiniBand(R)アーキテクチャは、データ伝送容量、要求処理性能増加に対するスケーラビリティとネットワークトポロジの柔軟性を持ち、速度向上要求に対する複数世代に対応したスケーラビリティと、顧客要求、機能向上等による画像処理アルゴリズム開発に対する柔軟性の確保を達成し、半導体外観検査装置や科学システムが持つ高性能化ニーズに合致している。
【0007】
InfiniBand(R)アーキテクチャを採用するネットワーク(以下InfiniBand(R)ネットワーク)は通常、CPU、OSおよびドライバソフトウェアを搭載したワークステーションで構成するが、リアルタイム性は考慮されていないため、半導体外観検査装置には適用不可であり、また、組み込み容易性の観点から、圧倒的な小型化の実現が必要であった。
【0008】
InfiniBand(R)ネットワークのように汎用のネットワークプロトコルをリアルタイム性が要求される装置に適用した例としては、特許文献2(特開2009−181203)が挙げられる。特許文献2には、「リアルタイム性を要求される処理を実施する場合、CPUの共通メモリへのアクセスの際の優先順位を、リアルタイム性の要求されない処理を実施する際の処理と比較して高く設定すると共に、CPUの優先度が高く設定されている場合は、共通メモリへアクセスする際の最大バースト長を通常と比較して短くするよう、バス調停を実施するバス調停装置。」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−274172号公報
【特許文献2】特開2009−181203号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】InfiniBand Trade Association. http://www.infinibandta.com.
【非特許文献2】NASA Advanced Supercomputing Division:NAS Computing Resources - Pleiades Supercomputer:http://www.nas.nasa.gov/Resources/Systems/pleiades.html (2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
大容量データを複数のコンピュータでリアルタイムに処理する半導体外観検査装置では、入力したデータを一定サイズに分割し、並列の各コンピュータへ順次分配し処理を行う。ここで、各プロセッサへ順次分配するレイテンシにばらつきが生じた場合、並列処理装置の各プロセッサにおいて処理データの到着タイミングにずれが生じる。このずれが蓄積されると、データ処理の一貫性や制御シーケンスの破綻を招く。つまり、画像分配制御部から各コンピュータへデータを順次分配するレイテンシの時間管理が重要である。
【0012】
しかし、特許文献2記載のバス調停装置によっては、単一のCPUバスを複数の通信手段とCPUとバス調停回路で共用しているため、大容量データを主記憶に書き込み(バッファリング)しそのデータを各コンピュータへデータを順次分配する場合、それぞれのデータの競合が発生し順次分配するレイテンシの時間管理ができないという課題と、CPUのソフトウェア制御による伝送スケジュール(タイミング)制御を行っているため大容量データの主記憶への書き込み(バッファリング)制御とソフトウェア処理による伝送スケジュール(タイミング)制御に競合が発生し、連続した大容量データの主記憶への書き込み(バッファリング)がソフトウェア処理により中断されるか、もしくは、CPUのソフトウェア制御が大容量データの主記憶への書き込み(バッファリング)等の割込みにより中断されるため順次分配するレイテンシの時間管理ができないという課題があり、主記憶へのデータのバッファリングと分配制御に関する競合の問題とCPUのデータ伝送スケジュール(タイミング)制御により発生する競合の問題を解決することが必要である。
【0013】
本発明は、汎用並列処理装置のリアルタイム性を高め高性能な半導体外観検査装置を低コストに実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば次のとおりである。
(1)被検査対象の表面を撮像する検査部と、前記検査部により撮像された該被検査対象の表面の反射光を検出する検出部と、前記検出部により検出された該被検査対象の表面からの反射光に基づく画像を処理して該被検査対象の表面を検査する処理部とを備えた半導体検査装置であって、前記処理部は、該画像を分配する画像分配制御部と前記画像分配制御部により分配された画像を処理する画像処理部とを備え、前記画像分配制御部は、該画像の入力画像量をカウントする画像バッファカウンタと、該画像に関する情報を格納する分配制御テーブルと、前記画像バッファカウンタにてカウントされた入力画像量と前記分配制御テーブルからの該画像に関する情報に基づき該画像の分配開始タイミングを決定する分配タイミング制御回路と、を有することを特徴とする半導体検査装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、汎用並列処理装置のリアルタイム性を高め、高性能で低コストな半導体外観検査装置を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る半導体外観検査装置の第一の実施例の説明図である。
【図2】本発明に係る半導体外観検査装置の並列画像処理の様子を示す説明図である。
【図3】本発明に係る半導体外観検査装置の分配制御テーブルの一例である。
【図4】本発明に係る半導体外観検査装置の分配制御シーケンス図(1)である。
【図5】本発明に係る半導体外観検査装置の分配制御シーケンス図(2)である。
【図6】本発明に係る半導体外観検査装置のプロセッサへの画像順次分配の流れを示す図である。
【図7】InfiniBand(R)ネットワーク制御を用いた従来の半導体外観検査装置の説明図である。
【図8】InfiniBand(R)ネットワーク制御を用いた従来の半導体外観検査装置における画像分配制御の流れの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0017】
ここで、本発明に係る半導体製造装置の実施の形態について、半導体検査装置を例として、図面を参照して説明する。半導体検査装置の具体例としては、光学式やSEM式外観検査装置及びSEM測長装置などがある。
【0018】
図1は本発明に係る半導体外観検査装置の第一の実施例の説明図である。半導体外観検査装置62は、被検査基板16に電子線を照射し、被検査基板16から二次電子を発生させる検査室1、予備室(本実施例では図示せず)、被検査基板16から発生する二次電子を検出する二次電子検出部55、二次電子検出部55で検出した二次電子に基づく画像データを処理して被検査基板上を検査する処理部、検査室1での検査条件を制御したり、画像処理装置63により処理されたデータをモニタ表示等する制御部(全体制御部)39とを備えて構成される。
【0019】
ここで、処理部は、二次電子に基づく画像データを分配する画像分配制御部60と、画像分配制御部60で分配した画像データを処理する画像処理部(画像処理装置)63とを備える。
【0020】
検査室1は、真空排気され、照射系、検出系、ステージ系とにより構成される。
照射系は、電子銃4、電子線5の引き出し電極3、コンデンサレンズ2、ブランキング偏向器6、走査偏向器8、絞り7、対物レンズ13、反射板9、ExB偏向器12とを備えて構成されている。
ステージ系は、被検査対象物である被検査基板16を載置する試料台15と、試料台15の上に搭載されたXステージ17とYステージ18とを備えて構成され、照射系により被検査基板16からの発生した二次電子11を、検出系である二次電子検出器10により検出して二次電子検出部55に送る。
【0021】
被検査基板16は半導体ウェーハ、チップあるいは液晶、マスク等の微細回路パターンを有する基板である。
【0022】
被検査基板16の画像を取得するためには、細く絞った電子線5を該被検査基板16に照射し、二次電子11を発生させ、これらを電子線5の走査およびXステージ17、Yステージ18の移動と同期して検出することで該被検査基板16の画像を得る。
電子線5の加速は、電子銃4に高電圧の負の電位を印加することでなされる。これにより、電子線5はその電位に相当するエネルギーで試料台15の方向に進み、コンデンサレンズ2で収束され、さらに対物レンズ13により細く絞られて試料台15の上のXステージ17、Yステージ18の上に搭載された被検査基板16に照射される。
被検査基板16上に電子線5を照射することによって発生した二次電子11は、被検査基板16に印加された負の電圧により加速される。被検査基板16の上方に、電界と磁界の両方によって電子線5の軌道へは影響を与えずに二次電子の軌道を曲げるためのExB偏向器12が配置され、これにより加速された二次電子11は所定の方向へ偏向される。ExB偏向器12にかける電界と磁界の強度により、この偏向量を調整することができる。ExB偏向器12により偏向された二次電子11は、所定の条件で反射板9に衝突する。
【0023】
この反射板9に加速された二次電子11が衝突すると、反射板9からは数eVから50eVのエネルギーを持つ第二の二次電子が発生する。二次電子検出器10は、二次電子11が反射板9に衝突して発生した第二の二次電子を、電子線5の走査のタイミングと連動して検出するように構成されている。
【0024】
ここで、装置各部の動作命令および動作条件は、全体制御部39から入出力される。
ブランキング偏向器6には、走査信号およびブランキング信号を発生する偏向制御部25が接続される。走査偏向器8による電子ビームの偏向の周波数や偏向幅等は、全体制御部39からの指令に基づいて偏向制御部25により、電子ビーム5を被対象基板16上で2次元走査するよう制御される。なお、電子線5をブランキングする必要があるときには、ブランキング偏向器6により電子線5が偏向されて、電子線が絞り7を通過しないように制御できる。
また、対物レンズ13の開口数等は、全体制御部39からの指令に基づいて対物レンズ制御部26により制御される。
ここで、Xステージ17、Yステージ18は、制御部(全体制御部)39から得られるステージ制御信号を基にx−y軸方向に駆動制御するステージ駆動制御部28によって制御される。
【0025】
二次電子検出部55は、プリアンプ20、AD変換器21、高圧電源24、プリアンプ駆動電源22、AD変換器駆動電源23、逆バイアス電源19を備えて構成される。また、二次電子検出部55の一部でもある二次電子検出器10は、検査室1内の対物レンズ13の上方に配置され、被検査基板16からの二次電子を検出する。
二次電子検出器10の出力信号は、二次電子検出部55のプリアンプ20で増幅され、AD変換器21によりデジタルデータとなる。AD変換器21は、二次電子検出器10が検出したアナログ信号をプリアンプ20によって増幅した後に直ちにデジタル信号に変換して、画像分配制御部60に伝送するように構成されている。
このAD変換されたSEM画像は、画像分配制御部60を介して画像処理手段(画像処理装置)63に送られ、処理される。例えば、測長用SEMの場合には、画像処理部63において、指定された画像中のパターン間の距離の測定を行う。また観察用SEM(SEM画像に基づく外観検査)の場合には、画像処理部63において、画像の強調等の処理が行われる。
そして、取り込まれた電子線画像あるいは光学画像はモニタ53に表示される。
【0026】
次に、画像分配制御部60の詳細な実施形態を説明する。
画像分配制御部60は、画像バッファカウンタ32、分配制御テーブル33、分配タイミング制御回路35、ネットワークシーケンス制御回路36、ネットワークインターフェース回路37、ダイレクトメモリアクセス回路38、メモリバス調停回路40、主記憶41とを備えて構成される。
画像分配制御部60は、二次電子検出部55から出力された連続画像データ34を処理単位画像に分割し、画像処理装置63に備えられた所定のプロセッサエレメント48、49、・・・51に分配する機能を有する。
まず、連続画像データ34が画像分配制御部60に入力されると、画像バッファカウンタ32にて入力画像量をカウントする。次に、画像バッファカウンタ32にて入力画像量がカウントされた後の連続画像データ70を分配制御テーブル33に入力する。分配制御テーブル33には、連続画像データ70の分割範囲、分割サイズ、分配先プロセッサエレメントなどがまとめられている。分配制御テーブル33に従い、連続画像データ70を分割し、個々のプロセッサエレメントを示すID番号、画像サイズ、物理アドレスを意味するヘッダ情報を連続画像データ70に付加した後、付加された連続画像データ71はメモリバス調停回路40、メモリバス72を経て、画像分配制御部60内の主記憶41に格納される。ここで、メモリバス調停回路40はバッファリング(書き込み)を行う連続画像データ71、読み出しと書き込みを行う分配データ74からの主記憶41へのアクセスを調停する。調停方法は一例として、それぞれのアクセスを交互に処理するラウンドロビン方式であり、連続画像データ71、分配データ74のそれぞれのバス速度の倍の速さで調停処理を行う。
【0027】
ここで、画像座標値とはウェハ上の画像位置を表す値である。分配制御テーブル33に複数行格納された画像座標値は、画像処理装置63に備えられた所定のプロセッサエレメント48、49、・・・51で処理するそれぞれの画像データの固まりをウェハ上のスキャン画像座標の範囲として表している。すなわち、分配制御テーブル33において画像座標値100から200の範囲の連続画像データ34はプロセッサエレメントID3に画像分配するものとする。つまり、分配制御テーブル33に複数行格納された画像座標値は分配開始の基準値として用いているといえる。
【0028】
分配タイミング制御回路35は、画像バッファカウンタ32のカウンタ値78と分配制御テーブル33の情報79とを入力されるため、画像バッファカウンタの出力(カウンタ値)78と分配制御テーブル33中の画像座標値とを比較し、両方の値が同値となった場合に、一定量の画像データが主記憶41にバッファリングされたことを検知する。一定量の画像データのバッファリングを検知した後、分配タイミング制御回路35はネットワークシーケンス制御回路36に対し分配開始指示77を送る。
【0029】
ここで、特許文献2と本発明の分配タイミング制御と分配開始指示を行う制御の違いについて説明する。
特許文献2においては、PLCネットワークへのデータ伝送スケジュール(タイミング)をCPUがソフトウェア処理にて生成する。そして、リアルタイム性を維持するためにスケジュール(タイミング)生成を行う際、バス調停回路は優先度をCPU側に一時的に高くする制御を行うと記載がある。この特許文献2のCPUによるスケジューリング(タイミング)生成方式を、仮に本発明の半導体外観検査装置の画像分配に適用した場合を想定する。つまり、二次電子検出部55から出力された連続画像データ34を画像処理装置63に備えられた所定のプロセッサエレメント48、49、・・・51に分配するスケジューリング(タイミング)制御をCPUが行うとする。
この場合、CPUの割込みによるスケジューリング(タイミング)制御が主記憶41のメモリバス調停処理(505)において高い優先度で実行される。つまり、バス調停回路(505)は連続画像データ34を停止し、CPUのスケジューリング(タイミング)制御による主記憶41へのアクセスを優先する。しかし、本発明による半導体外観検査装置においては二次電子検出部55から出力された連続画像データ34を停止することは不可能であり、CPUのスケジューリング処理により画像入力側バスがオーバーフローするため、画像分配処理が不可能となり装置は処理を停止する。
また、スケジューリング(タイミング)制御のCPU処理中は、特許文献2ではPLCネットワークのデータ伝送も行われていないことから、仮に、本発明の半導体外観検査装置の画像分配に適用した場合、プロセッサエレメント48、49、・・・51への分配処理が停止することとなり、分配処理も遅延し分配レイテンシはばらつきが発生する。
【0030】
以上より、本発明が対象とする半導体外観検査装置においては、画像分配処理のスケジューリング処理を特許文献2の制御方式であるCPUを用いたソフトウェア処理で行うことは困難であり、これに対し本発明では、画像の入力画像量をカウントする画像バッファカウンタ32と、画像に関する情報を格納する分配制御テーブル33と、画像バッファカウンタ32にてカウントされた入力画像量と前記分配制御テーブルからの画像に関する情報に基づき画像の分配開始タイミングを決定する分配タイミング制御回路35を具備することで、スケジューリング(タイミング)制御を実現した。
【0031】
ネットワークシーケンス制御回路36はネットワークインタフェース回路37を制御する回路であり、分配タイミング制御回路35からの指示77によって、画像処理装置63内並列プロセッサ48、49、・・・、51への画像データ分配処理を行うよう、ネットワークインタフェース回路37を制御する。
【0032】
次に、ネットワークシーケンス制御回路36は、主記憶41よりヘッダ付き画像データの読み出しを行う。この際、ダイレクトメモリアクセス回路38を通じ主記憶41の物理アドレスに対し直接アクセスを行う。主記憶41より読み出されたヘッダ付き画像データをネットワークシーケンス制御回路36はバス76を通じて読み込み、ヘッダ情報の画像サイズ、転送先PE、転送先アドレス情報を読み込む。これら情報を用い、ネットワークシーケンス制御回路36は、ネットワークインタフェース回路37を制御する。ネットワークインタフェース回路37はネットワークシーケンス制御回路36により、画像分配ネットワーク43を通じた画像データ分配処理を行う。
【0033】
次に、画像処理装置63の詳細な実施形態を説明する。
【0034】
画像処理装置63は、画像分配制御部60で分割された画像データの経路を切り替える経路スイッチ42、経路スイッチ42により切り替えられた画像データの処理を行うプロセッサエレメント48、49、50・・・51で構成される。
画像分配制御部60で連続画像データを基本画像単位への画像切出しを行い、画像処理装置63の複数のプロセッサに割付けることで欠陥検査を行う。
二次電子検出器10で検出された被検査基板16の画像信号は、主記憶41、あるいはプロセッサエレメント48、49、50・・・51に記憶される。
【0035】
図2は、本発明に係る半導体外観検査装置の並列画像処理の様子を示す説明図である。
ここでは、ダイ単位入力画像を一定量に分割する処理について示す。
図2においては、5個のプロセッサエレメント410〜414(図1の48・・・51に相当)、各プロセッサエレメント410〜414内の画像データ分配および画像処理のタイミングを表している。
二次電子検出部55から画像分配制御部60に送られる連続画像データ34のダイ(1)における最初の画像415をプロセッサエレメント410に、ダイスキャン連続画像データ(ダイ(1))のうち2番目の画像416をプロセッサエレメント411に、というように、以下同様に、画像417〜419をそれぞれプロセッサエレメント412〜414に順次転送する。ここで、ダイ(1)に関する検出データでプロセッサエレメント410〜414にそれぞれ転送されたデータを第1画像データとする。
次に、被検査対象(ウェーハ)上のスキャンを引き続き行い、次のダイ(2)401のスキャン画像404を、プロセッサエレメント410〜414に転送する。ダイ(1)と同様に、ダイスキャン連続画像データのうち最初の画像420をプロセッサエレメント410に、2番目の画像421をプロセッサエレメント411に、以下同様に、画像422〜424をプロセッサエレメント412〜414まで順に転送する。
【0036】
ダイ(2)に関する検出データでプロセッサエレメント410〜414にそれぞれ転送されたデータを第2画像データとする。
プロセッサエレメントでは分配されたデータを画像処理する。例えばプロセッサエレメント410においては、ダイ(2)401の画像420を分配407した後、画像処理408を連続して行う。
ここで、画像検出からプロセッサエレメントへの画像分配の間隔を、画像分配レイテンシ409と呼ぶことにする。
以上が、本発明に係る半導体外観検査装置における画像分割方法である。
【0037】
図1において、プロセッサエレメント48〜51は、連続した画像データを入力として同一機能をもつ。各プロセッサエレメントは基本画像データ単位に分割して切り出した画像についてそれぞれ欠陥判定処理を行い、その中で検出された欠陥情報は経路スイッチ42を通して全体制御部39に格納される。モニタ53にその位置や欠陥数等が表示される。
【0038】
ここで、従来技術として、既存のInfiniBand(R)ネットワーク構成を用いた画像分配制御部を備える半導体外観検査装置の一実施例を図7および図8を用いて説明する。
図7はInfiniBand(R)ネットワーク制御を用いた従来の半導体外観検査装置の説明図、図8はInfiniBand(R)ネットワーク制御を用いた従来の半導体外観検査装置における画像分配制御の流れの説明図である。
【0039】
画像分配制御部200となるワークステーションは、単一のCPU201、オペレーティングシステム(OS)204とネットワークインタフェース回路17を制御するドライバソフトウェア202が搭載される。
【0040】
画像分配制御部200は、一定サイズのデータをバッファ処理ソフトウェア203を用いてメモリ14内にバッファリングした後、伝送制御ソフトウェア203を起動し、処理データを各コンピュータ48、49、・・・51へInfiniBand(R)ネットワーク43を通じ順次分配する。
制御の流れを、図8のシーケンス図を用いて説明する。SEM画像検出処理によりウェハ表面画像が検出される(800)。この検出画像データは画像分配制御部200に入力される。データ入力により、ネットワークインタフェース回路を制御するネットワーク通信制御ドライバソフトウェアは、割込みを用いてCPUに通知を行う(802)。
【0041】
CPUはバッファ処理ソフトウェアを起動し、データのバッファリング処理を開始する(803)。分配制御ソフトウェアによる割り込みが発生していなければ(804)、入力された画像データを主記憶に格納開始する(805)。分配制御ソフトウェアによる割込みが発生していなければ(806)、OSのインタフェースを用い画像データを主記憶に格納する。OSは、ユーザ領域の仮想メモリアドレスから物理メモリアドレスへの変換を行い(807)、所望の画像データを主記憶に格納する(808)。
一定サイズの受信データを全て書き込み終了したら(809)、バッファ処理ソフトウェアは分配処理ソフトウェアを起動し、分配処理を開始する(810)。ここでバッファ処理ソフトウェアによる割込みが発生していなければ(812)、分配処理ソフトウェアはネットワーク通信制御ドライバソフトウェアを用い(811)、分配ネットワークを通じた、並列プロセッサへの順次分配を行う。
【0042】
ネットワーク通信制御ドライバソフトウェアは、画像データを主記憶から読み出し開始する(813)。ここでバッファ処理ソフトウェアによる割込みが発生していなければ(814)、OSのインタフェースを用い、画像データを主記憶から読み出す。
OSは、ユーザ領域の仮想メモリアドレスから物理メモリアドレスへの変換を行い(807)、所望の画像データを主記憶から読み出す(815)。読み出された画像データはネットワークインタフェース回路を通じ、分配ネットワークを通じで、並列プロセッサに順次分配される。全ての分配画像データを読み出し終了したら(816)、画像分配制御を終了する(817)。
ここで、ネットワークシーケンス制御回路の立ち上がりから各プロセッサエレメントへの分配レイテンシ時間にはばらつきが生じる。この理由を図7を用いて説明する。
【0043】
これは、単一CPU201上のOS204で分配処理とバッファメモリ制御を行うので、以下に示す2つの競合が発生し分配レイテンシが変動するためである。
1つ目の競合は、バッファメモリ制御に関する。OS204の管理下では、メモリアクセスの際、仮想メモリアドレスと物理メモリアドレスの変換処理205を行うが、分配制御部200においてはバッファ処理と分配処理203でメモリアクセス208が発生するため競合状態となる。分配処理中にバッファ処理によるアドレス変換要求割込みが発生した場合、分配処理が停止し分配レイテンシが変動する。
2つ目の競合は、分配制御とバッファリング処理に関する。分配制御部200において、各プロセッサ48、49、・・・51へデータを順次分配中にも並行して処理データ34をバッファリングするので、ネットワーク通信制御ドライバソフトウェア200がCPU201に割り込みをかけ、タスクをバッファ処理203へ変更する。このため、データ分配が停止しレイテンシが変化する。
【0044】
このように、単一CPU201上のOS204で動作するタスクとして分配制御とバッファリング処理が競合するので、割込みによる分配レイテンシの揺れが発生する。
【0045】
ここで、本発明の特徴である、並列プロセッサへの画像データ順次分配レイテンシの揺れを抑える画像分配制御部を備える半導体外観検査装置の画像分配処理を説明する。
構成としては、図1に示す画像分配制御部および図3に示す分配制御テーブルを具備するものとする。
【0046】
図4は、本発明に係る半導体外観検査装置の分配制御シーケンス図(1)である。
SEM画像検出処理によりウェハ表面画像が検出される(500)。この検出画像データは画像分配制御部60に入力され、画像バッファカウンタを通過する。この際、画像バッファカウンタはカウンタの値を+1する(501)。次に、画像データを分配制御テーブルに送り、分配制御テーブル情報を画像データに付加する(502)のと同時に、分配タイミング制御回路を起動する(504)。分配制御情報を付加した画像データは、メモリバス調停処理(505)を経て、画像データを主記憶に格納する(503)。画像データの主記憶への格納処理は以上である。
【0047】
次に、分配タイミング制御回路が起動された後の処理を説明する。図5のシーケンス図を用いて説明する。分配タイミング制御回路が起動されたら(600)、分配タイミング制御回路は画像バッファカウンタの値と分配制御テーブルの画像座標値を比較する(601)。もしこの結果がイコール(等値)であった場合、分配タイミング制御回路はネットワークシーケンス制御回路を起動する(602)。以上で、分配タイミング制御回路の処理を終了する(603)。
【0048】
図6は、本発明に係る半導体外観検査装置のプロセッサへの画像順次分配の流れを示す図である。
SEM画像検出処理により、ダイ(1)の検出データが出力される。この検出画像データは画像分配制御部に入力され画像バッファカウンタを通過する。次に、分配制御データを付加し、メモリバス調停回路に入力、メモリ書込み処理を行う。ここで、メモリバス調停回路は画像データの入力速度に対して倍速のバス速度を持ち、倍速で調停処理を行うものとする。分配タイミング制御回路によりネットワークシーケンス制御が立ち上がり、メモリバス調停回路に対し読み出しリクエストが発行される。メモリバス調停回路は、分配ネットワークの伝送速度の倍速で調停処理を行い、所望の画像データを読み出す。読み出された画像データはネットワークインタフェース回路により各プロセッサエレメントへ分配ネットワークを通じ順次分配される。この処理は、ダイ(1)、ダイ(2)をスキャンするカメラ702の移動に応じ、連続に行われる。
ここで、ネットワークシーケンス制御回路の立ち上がりから各プロセッサエレメントへの分配レイテンシ時間715、716、717、718はそれぞれほぼ同一となる。これを、図1を用いて説明する。
【0049】
先ず、本実施例では、データバスの経路をバッファ処理34、70、71と分配処理74、73、61に分離し、メモリバス調停回路40を持つバス構成とした。また、通信パケットを解析し物理メモリアドレスに直接アクセスするダイレクトメモリアクセス回路38を具備した。これにより、バッファメモリ制御と分配処理からの主記憶41へのアクセスにCPU、OSを不要とし、独立制御を可能として競合を解決した。
【0050】
次に、分配制御とバッファリング処理の競合による、分配処理レイテンシの変化を抑止するため、分配制御テーブル33による分配タイミング制御35を行うとともに、InfiniBand(R)ネットワーク通信処理をシーケンス制御回路36で構成することとした。分配制御テーブル33は、伝送データサイズ、分配先プロセッサ番号などを持ち、データ入力時にあらかじめこれらパラメタをデータに付加することで、分配制御処理の負荷を軽減する。
【0051】
また、データ量を監視し、一定間隔で分配処理を起動する分配タイミング制御回路35と連携するネットワーク通信処理シーケンス制御回路36を具備する。これは、CPUとOSを用いないでネットワーク制御を実現し、InfiniBand(R)ネットワークへの分配制御時間が予測可能であり、途中の割り込み等による処理中断も発生しないことから、分配レイテンシ時間715、716、717、718はそれぞれほぼ同一となり、割込みによる分配レイテンシの揺れを抑える。
【0052】
以上から、既存の方式では、分配レイテンシに揺れが生じていたのに対し、本特許では、レイテンシの揺れを一定化し、十分なリアルタイム性を持つ並列処理装置を実現可能とした。
【0053】
本発明では、図1の画像バッファカウンタ32と分配制御テーブル33の値を用いる分配タイミング制御回路35、分配タイミング制御回路35により起動されるネットワークシーケンス制御回路36を組み合わせてバススケジューリング機構を構成しており、これにより分配レイテンシの一定化を実現することが可能となり、十分なリアルタイム性を持つ並列処理装置を実現可能とした。また、CPUやOSを用いずネットワークインタフェース回路の制御をハードウェア化したことで、低レイテンシ化を実現しデータ処理完了までの時間を短縮し、半導体検査において高スループット化を達成可能とした。また、分配制御をCPUとOSを用いずに実現でき、分配制御部の小型化を実現し、装置に組込み可能とした。また、リアルタイム性向上により、並列制御部のバッファメモリサイズを小さくすることで、装置の小型化と低コスト化を実現可能とした。また、以上より、リアルタイム性を高めた汎用並列処理装置を半導体外観検査装置に用い、高スループットな半導体外観検査装置を低コストに提供することを可能とした。
【実施例2】
【0054】
本発明に係る半導体検査装置の第二の実施の形態を以下に示す。
分配タイミング制御回路35が画像バッファカウンタ32と分配制御テーブル33の条件により分配開始を決定したとき、ネットワークシーケンス回路36がネットワークインタフェース回路37を動作させ、分配制御途中であるとする場合、ネットワークシーケンス制御回路36は分配タイミング制御回路35からのリクエストをバッファに保持し、ネットワークインタフェース回路37による分配制御終了の後、新たな分配制御を開始するバススケジューリング機構を備えた半導体検査装置を構成することで、分配レイテンシの一定化を実現することが可能となる。
【実施例3】
【0055】
本発明に係る半導体検査装置の第三の実施の形態を以下に示す。
ネットワークシーケンス制御回路36にタイマを設け、一定間隔でネットワークインタフェース回路37を用いた分配制御を起動する制御を行うバススケジューリング機構を備えた半導体検査装置を構成する。タイマにより一定間隔で分配タイミング制御回路35からの分配起動信号77を待機し、分配起動指示がある場合、ネットワークインタフェース回路37を用い分配制御を行うことで、分配レイテンシの一定化を実現することが可能となる。
【0056】
また、本発明に係る半導体検査装置は、既存の図7に示したInfiniBand(R)ネットワーク制御と異なり、CPU、OS、ドライバソフトウェア、バッファ処理ソフトウェア、分配処理ソフトウェアを用いない構成であってもよい。この場合、CPUやOSを用いず、ネットワークインタフェース回路の制御をハードウェア化したことで、低レイテンシ化を実現し、データ処理完了までの時間を短縮し、半導体検査において高スループット化を達成可能とする効果と分配制御部の小型化を実現し、装置に組込み可能とする効果を得ることができる。
また、ネットワークシーケンス制御回路とネットワークインタフェース回路の組み合わせによるInfiniBand(R)ネットワークを具備する構成であってもよい。この場合は、InfiniBand(R)ネットワークで構成される汎用並列処理装置を画像処理装置として用いることが可能となるという効果を得ることができる。
また、InfiniBand(R)ネットワークではなく、ネットワークシーケンス制御回路とネットワークインタフェース回路の組み合わせによりプロトコル処理が必要な汎用のネットワークプロトコルを用いる構成であってもよい。この場合は、汎用のネットワークプロトコルで構成される汎用並列処理装置を画像処理装置として用いることが可能となる。
【0057】
また、InfiniBand(R)ネットワークではなく、ネットワークシーケンス制御回路とネットワークインタフェース回路の組み合わせによりイーサネット(登録商標)プロトコルを用いる構成であってもよい。この場合は、イーサネットプロトコルで構成される汎用並列処理装置を画像処理装置として用いることが可能となる。
また、InfiniBand(R)ネットワークを用い、図1においてデータバスの経路をバッファ処理34、70、71と分配処理74、73、61に分離した構造とし、バッファメモリ制御と分配処理からの主記憶アクセスにCPU、OSを不要とし、独立制御を実現する構成であってもよい。この場合は、主記憶へのデータのバッファリングと分配制御に関する競合の解決と、データ伝送スケジュール(タイミング)制御により発生する競合を解決することができる。
また、連続画像データが入力されるポートはネットワークインタフェース回路を介さずに、直接、分配制御部60に画像を入力する構成であってもよい。この場合は、装置の低コスト化と、ネットワークインタフェースを介さないことによる低レイテンシ化を実現することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 検査室、2 コンデンサレンズ、3 電子線の引き出し電極、4 電子銃、5 電子線、6 ブランキング偏向器、7 絞り、8 走査偏向器、9 反射板、10 二次電子検出器、11 二次電子、12 ExB偏向器、13 対物レンズ、15 試料台、16 被対象基板、17 Xステージ、18 Yステージ、19 逆バイアス電源、20 プリアンプ、21 AD変換器、22 プリアンプ駆動電源、23 AD変換器駆動電源、24 高圧電源、25 偏向制御部、26 対物レンズ制御部、28 ステージ駆動制御部、30 バッファメモリ、32 画像分割制御部、33 分配テーブル、39 全体制御部(制御部)、42 経路スイッチ、48、49、50、51、900 プロセッサエレメント、53 モニタ、55 二次電子検出部、62 SEM式外観検査装置、63 画像処理部、306、307、308、309、310 プロセッサエレメント、800 転送先プロセッサエレメントのID、801 ウェーハ上の分割番号、802 ウェーハ上の画像座標、803 転送画像サイズ、804 ウェーハ画像データ、901 入出力コントローラ、902 画像メモリ、903 プロセッサ装置、904 プロセッサエレメントID

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査対象の表面を撮像する検査部と、
前記検査部により撮像された該被検査対象の表面の反射光を検出する検出部と、
前記検出部により検出された該被検査対象の表面からの反射光に基づく画像を処理して該被検査対象の表面を検査する処理部とを備えた半導体検査装置であって、
前記処理部は、該画像を分配する画像分配制御部と前記画像分配制御部により分配された画像を処理する画像処理部とを備え、
前記画像分配制御部は、該画像の入力画像量をカウントする画像バッファカウンタと、該画像に関する情報を格納する分配制御テーブルと、前記画像バッファカウンタにてカウントされた入力画像量と前記分配制御テーブルからの該画像に関する情報に基づき該画像の分配開始タイミングを決定する分配タイミング制御回路と、を有することを特徴とする半導体検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の半導体検査装置であって、
さらに、前記画像分配制御部は、前記分配タイミング制御回路からの分配開始タイミングの指示に基づいて前記画像処理部への該画像の分配処理を行う指示を出すネットワークシーケンス制御回路と、前記ネットワークシーケンス制御回路からの該画像の分配処理に関する指示に基づき前記画像処理部への該データの分配を行うネットワークインターフェース回路と、を有することを特徴とする半導体検査装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体検査装置であって、
前記ネットワークシーケンス制御回路が前記分配タイミング制御回路からの分配開始タイミングの指示を受けた際に前記ネットワークインターフェース回路において画像の分配制御中であった場合には、前記ネットワークシーケンス制御回路は前記分配タイミング制御回路からの分配開始タイミングをバッファに保持し、前記ネットワークインターフェース回路における画像の分配制御終了後に分配開始タイミングの指示を前記ネットワークインターフェース回路に送信することを特徴とする半導体検査装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の半導体検査装置であって、
前記ネットワークシーケンス制御回路はタイマを備え、前記タイマにより所定の間隔で前記分配タイミング制御回路からの分配開始タイミングの指示を前記ネットワークインターフェース回路に送信することを特徴とする半導体検査装置。
【請求項5】
請求項2記載の半導体検査装置であって、
前記分配タイミング制御回路では、前記画像バッファカウンタからのカウンタ値と前記分配制御テーブルからの分配制御テーブルの座標位置とが等しい場合に前記ネットワークシーケンス制御回路を起動するための分配開始タイミングを指示することを特徴とする半導体検査装置。
【請求項6】
請求項2記載の半導体検査装置であって、
前記検出部で検出された反射光に基づく画像は、前記ネットワークインターフェース回路を介さずに、前記検出部から直接前記画像分配制御部に送信されることを特徴とする半導体検査装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体検査装置であって、
前記画像処理部は、前記画像分配制御部から送信される該画像を複数の並列プロセッサで処理することを特徴とする半導体検査装置。
【請求項8】
請求項7記載の半導体検査装置であって、
前記画像処理部は、前記画像分配制御部により分割された該画像の経路を切替えて前記複数の並列プロセッサのいずれかに送信することを特徴とする半導体検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−13473(P2012−13473A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148491(P2010−148491)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】