説明

半導体発光素子及びその製造方法

【課題】光取り出し効率の高い半導体発光素子を提供する。
【解決手段】半導体発光素子10は、基板11の表面に半導体層12が積層されて構成されている。基板11は、少なくとも1つの側面11aが中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の表面に半導体層が積層されて構成された半導体発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体発光素子では、光取り出し効率が高いことが望まれる。
【0003】
特許文献1には、サファイア基板の半導体層が積層されたのとは反対側の裏面を粗面化した半導体発光素子が開示されており、これにより光取り出し効率の向上を図ることができる、と記載されている。また、特許文献1には、その製造方法として、複数の半導体発光素子が作り込まれたサファイアウエハの裏面の分割すべき箇所にダイヤモンドスクライブ法又はレーザスクライブ法により溝を形成し、その溝を含むサファイアウエハの裏面にサンドブラスト法により粗面化した後、機械的に個々の半導体発光素子に劈開して分割することが開示されている。
【0004】
一方、ソーワイヤによりシリコンインゴットをスライスしてシリコンウエハを得る技術は広く知られている(例えば、特許文献2〜7)。
【特許文献1】特開2006−245066号公報
【特許文献2】特開2000−71160号公報
【特許文献3】特開2001−105295号公報
【特許文献4】特開2001−287146号公報
【特許文献5】特開2006−179677号公報
【特許文献6】特開2007−196312号公報
【特許文献7】特開2007−203417号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、光取り出し効率の高い半導体発光素子及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の半導体発光素子は、基板の表面に半導体層が積層されて構成されたものであって、
上記基板は、少なくとも1つの基板側面が中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する。
【0007】
本発明の半導体発光素子の製造方法は、複数の半導体発光素子が作り込まれたウエハを、間隔をおいて並行して走行するソーワイヤでマルチ切断することにより個々の半導体発光素子に分割する工程を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、基板の少なくとも1つの基板側面が中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する。半導体発光素子(基板及び半導体層)の屈折率と素子外部の屈折率との差異に起因する全反射角の制約から、発光した光の多くは素子内部に閉じ込められる。そして、その素子内部に閉じ込められた光の一部は、基板内を通過し、中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである基板の基板側面の部分と素子外部との界面に入射したとき、種々の反射角で界面から基板(半導体発光素子)側に反射される。種々の反射角で反射された光の一部は、全反射角の制約から解放され、素子内部に閉じ込められずに素子外部に出射する確率が高められることとなり、その結果、高い光取り出し効率を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る半導体発光素子10を示す。
【0011】
実施形態1に係る半導体発光素子10は、基板11の表面に半導体層12が積層されて構成され、例えば発光ダイオード等として使用されるものである。
【0012】
基板11は、矩形板状に形成されている(つまり、半導体発光素子10として矩形板状に分割形成されている)。基板11は、縦及び横の寸法が厚さよりも大きい薄板状であってもよく、また、縦及び横の寸法が厚さよりも小さい厚板状であってもよい。後者の場合、後述のソーワイヤを用いてウエハを切断する特徴を生かすことができる。定量的には、基板11は、例えば、縦及び横が100〜1000μm、並びに厚さが50〜200μmであり、最大側辺の長さの基板厚さに対する比であるアスペクト比が0.3〜30であることが好ましい。なお、半導体層12の厚さは基板11の厚さに比べて非常に小さいので、このアスペクト比が半導体発光素子10にも相当する。
【0013】
基板11としては、例えば、サファイア基板、SiC基板、及びGaN基板等が挙げられる。なお、サファイアはAlのコランダム構造の単結晶である。
【0014】
基板11は、表面及び裏面の法線方向がa軸方向(a面<{11−20}面>の面方位)、c軸方向(c面<{0001}面>の面方位)、m軸方向(m面<{1−100}面>の面方位)、若しくはr軸方向(r面<{1−102}面>の面方位)であってもよく、又は他の結晶面の面方位であってもよい。基板11は、各基板側面11aの法線方向がa軸方向(a面<{11−20}面>の面方位)、c軸方向(c面<{0001}面>の面方位)、m軸方向(m面<{1−100}面>の面方位)、若しくはr軸方向(r面<{1−102}面>の面方位)であってもよく、又は他の結晶面の面方位であってもよい。
【0015】
基板11は、少なくとも1つの基板側面11aが中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである粗面化した部分を有する(図1では基板側面11aの全面)。ここで、中心線平均粗さ(Ra)は、レーザー顕微鏡非接触式粗さ測定機によりJIS B 0601−2001規定に基づいて測定される。
【0016】
このように、基板11の少なくとも1つの基板側面11aが中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する。半導体発光素子10(基板11及び半導体層12)の屈折率と素子外部の屈折率との差異に起因する全反射角の制約から、発光した光の多くは素子内部に閉じ込められる。そして、その素子内部に閉じ込められた光の一部は、基板11内を通過し、中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである基板11の基板側面11aの部分と素子外部との界面に入射したとき、種々の反射角で界面から基板11(半導体発光素子10)側に反射される。種々の反射角で反射された光の一部は、全反射角の制約から解放され、素子内部に閉じ込められずに素子外部に出射する確率が高められることとなり、その結果、高い光取り出し効率を得ることができる。
【0017】
このような観点からは、基板11は、基板側面11aの中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分が、当該基板側面11aの面積の10%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、100%であること、つまり、当該基板側面11aの全面であることが最も好ましい。また、基板11は、全ての基板側面11aが中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有することが好ましく、全ての基板側面11aの全面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmであることが最も好ましい。基板側面11aの全面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである場合、基板側面11aは、不規則であるが均一な単一の表面態様が表面に現れる。
【0018】
かかる中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分の具体的態様としては、例えば、当該基板側面11aにおいて横方向に帯状あるいは筋状に延びる部分が挙げられ、また、ソーワイヤ23による切断面がそれに相当する。
【0019】
半導体層12は、例えば、バッファ層、n型GaN層、発光層である多重量子井戸層、p型GaN層、及び電極が積層された構成を有する。半導体層12は、厚さが例えば4〜10μmである。
【0020】
半導体層12は、より高い光取り出し効率を得ることができる観点から、基板11における中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する基板側面11aに対応した層側面12aが、基板11のその部分に連続して中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmであることが好ましい。
【0021】
次に、実施形態1に係る半導体発光素子10の製造方法について説明する。なお、半導体発光素子10は、基板11の全ての基板側面11aの全面及び半導体層12の全ての層側面12aの全面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである構成のものである。
【0022】
まず、有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE)、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の技術を組み合わせて公知の方法によりウエハ11’の表面に半導体層12を形成し、電子ビーム蒸着装置、ドライエッチングなどの公知のウエハプロセスを使って複数の半導体発光素子10をマトリクス状に作り込む。
【0023】
ここで、ウエハ11’は、例えば、厚さが0.3〜3.0mm、及び直径が50〜300mmである。そして、直径50mmのウエハ11’の場合で、1枚のウエハ11’には5000〜12000個の半導体発光素子10を作り込むことができる。
【0024】
続いて、マルチワイヤソー装置20のワーク取付部21に粘着シート22でウエハ11’を貼設し、図2に示すように、ワーク取付部21を半導体発光素子10の1つ分の間隔をおいて並行して走行するソーワイヤ23に近づけてウエハ11’を当接させる。このとき、ウエハ11’及び半導体層12は、各々、半導体発光素子10間に延びる複数の切断部がストライプ状に形成され、粘着シート22に貼設された状態で、複数の半導体発光素子10が一列の並んだ短冊状にマルチ切断されて分割される。図3に示すように、ソーワイヤ23による切断面は半導体発光素子10の基板11の基板側面11a及び半導体層12の層側面12aとなるが、それらの基板側面11a及び層側面12aは中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmとなる。なお、ワーク取付部21には、半導体層12が構成された表面側が粘着シート22に貼り付けられるようにウエハ11’を設けてもよく、また、その裏面側が粘着シート22に貼り付けられるようにウエハ11’を設けてもよい。また、ウエハ11’の厚さが例えば80〜200μmとなるように、事前に裏面側に研削加工を施してもよい。なお、図2及び3に示すようなウエハ11’を走行するソーワイヤ23の列に対して下降させる方式とは逆に、ウエハ11’をソーワイヤ23の列に対して上昇させる方式であってもよく、また、静止支持されたウエハ11’に対して走行するソーワイヤ23の列を上方から降下させる又は下方から上昇させる方式であってもよい。
【0025】
ここで、このソーワイヤ23によるウエハ11’の切断加工は、遊離砥粒方式及び固定砥粒方式のいずれで行ってもよい。前者の場合、例えば、ソーワイヤ23として、ピアノ線、硬鋼線等のFe系金属線、或いは、タングステン線、インコネル(Ni−Cr−Fe系合金)等の金属線を用い、砥粒メディアとして、人工研磨石、ケイ石、砂、金属球等を用いればよい。後者の場合、例えば、ソーワイヤ23として、例えば、上記金属線にダイヤモンド砥粒等を固定したものを用いればよい。ソーワイヤ23の外径は例えば50〜200μmである。また、加工時におけるソーワイヤ23の張力は例えば3〜50N、線速は例えば100〜1000m/min、及びウエハ11’の厚さ方向の移動速度は例えば50〜1000μm/minである。
【0026】
そして、ワーク取付部21に設けたウエハ11’をその法線方向を軸として90°回転させ、上記と同様にワーク取付部21を並行して走行するソーワイヤ23に近づけてウエハ11’を当接させる。このとき、ウエハ11’は、各々、半導体発光素子10間に延びる複数の切断部がストライプ状に形成され、その結果、縦横に複数の切断部が格子状に形成され、粘着シート22に貼設された状態でマルチ切断されて、複数の半導体発光素子10が個々に分割される。
【0027】
なお、上記のようにソーワイヤ23によりウエハ11’の全厚さを切断せず、ソーワイヤ23によりウエハ11’の中間厚さまでを切断して、複数の半導体発光素子10を個々に分割するように格子状に溝部を形成し、その後、その溝部で機械的に劈開して分割するようにしてもよい。但し、この場合は、基板側面11aの一部だけがソーワイヤ23による切断面となる。
【0028】
(実施形態2)
図4は実施形態2に係る半導体発光素子10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。
【0029】
実施形態2に係る半導体発光素子10では、基板11の一方の対向する一対の基板側面11aが基板11の表面の法線方向に対して同じ角度だけ傾斜した平面に形成されている。そして、それらの一対の基板側面11a及びそれらに対応した半導体層12の層側面12aの中心線平均粗さ(Ra)は50〜1000nmである。この傾斜角度は基板11の表面の法線方向に対して例えば4〜60°である。
【0030】
この半導体発光素子10では、上記の構成により他方の対向する一対の基板側面11aが非矩形の平行四辺形に形成されている。光取り出し効率の向上の観点からは、このように半導体発光素子10が非矩形の面を有すことが好ましい。従って、一方の対向する一対の基板側面11aに加えて他方の対向する一対の基板側面11aもが基板11の表面の法線方向に対して同じ角度だけ傾斜した平面であって、全ての基板側面11aが非矩形の平行四辺形に形成された構成、或いは、一方の対向する一対の基板側面11aに加えて表面及び裏面の形状もが非矩形の平行四辺形に形成された構成であることが好ましく、表面、裏面、及び全ての基板側面11aのいずれもが非矩形の平行四辺形に形成された構成であることがより好ましい。
【0031】
この半導体発光素子10を製造するには、図5に示すように、ソーワイヤ23とウエハ11’とを横方向に所定の相対移動をさせながら、ソーワイヤ23によりウエハ11’及び半導体層12を厚さ方向に切断すればよい。
【0032】
その他の構成、製造条件、及び作用効果は実施形態1と同一である。
【0033】
(実施形態3)
図6は実施形態3に係る半導体発光素子10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。
【0034】
実施形態3に係る半導体発光素子10では、基板11の対向する一対の基板側面11aの一方が断面くの字に突出し且つ他方が断面くの字に没入して形成されている。そして、それらの一対の基板側面11a及びそれらに対応した半導体層12の層側面12aの中心線平均粗さ(Ra)は50〜1000nmである。なお、もう1つの対向する一対の基板側面11a及び層側面12aも同様の構成を有していてもよい。
【0035】
この半導体発光素子10を製造するには、図7に示すように、ソーワイヤ23とウエハ11’とを横方向に所定の相対移動をさせながら、ソーワイヤ23によりウエハ11’を厚さ方向に切断すればよい。
【0036】
その他の構成、製造条件、及び作用効果は実施形態1と同一である。
【0037】
(実施形態4)
図8は実施形態4に係る半導体発光素子10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。
【0038】
実施形態4に係る半導体発光素子10では、基板11の対向する一対の基板側面11aの一方が断面円弧状に突出し且つ他方が断面円弧状に没入した曲面に形成されている。そして、それらの一対の基板側面11a及びそれらに対応した半導体層12の層側面12aの中心線平均粗さ(Ra)は50〜1000nmである。なお、もう1つの対向する一対の基板側面11a及び層側面12aも同様の構成を有していてもよい。
【0039】
この半導体発光素子10を製造するには、図9に示すように、ソーワイヤ23とウエハ11’とを横方向に所定の相対移動をさせながら、ソーワイヤ23によりウエハ11’を厚さ方向に切断すればよい。
【0040】
その他の構成、製造条件、及び作用効果は実施形態1と同一である。
【0041】
(実施形態5)
図10は実施形態5に係る半導体発光素子10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。
【0042】
実施形態5に係る半導体発光素子10では、基板11の各基板側面11aは、半導体層12が構成された表面側の部分が基板11の法線方向と平行に延びる垂直面と、それに続く部分が曲率半径が例えば50〜1000μmの断面円弧状に内側に没入した曲面と、さらにそれに続く部分が裏面側に向かって基板11の法線方向と平行に延びる垂直面とで構成されている。そして、表面側の垂直面は平坦であり、曲面及び裏面側の垂直面は中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである。基板側面11aにおける表面側の垂直面と曲面及び裏面側の垂直面との面積割合は、前者よりも後者の方が多いことが好ましい。
【0043】
この半導体発光素子10を製造するには、図11に示すように、ソーワイヤ23によりウエハ11’を裏面側からの中間厚さ(例えば全厚さの10〜90%)まで切断して、複数の半導体発光素子10を個々に分割するように格子状に溝部を形成し、その後、その溝部で機械的に劈開して分割すればよい。
【0044】
その他の構成、製造条件、及び作用効果は実施形態1と同一である。
【0045】
(実施形態6)
図12は実施形態6に係る半導体発光素子10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。
【0046】
実施形態6に係る半導体発光素子10では、基板11の各基板側面11aは、半導体層12が構成された表面側の周縁の部分が曲率半径が例えば50〜1000μmの断面円弧状の曲面と、それに続く部分が裏面側に向かって基板11の法線方向と平行に延びる垂直面とで構成されている。また、半導体層12の各層側面12aは、基板側面11aの曲面に連続した断面円弧状の曲面に形成されている。そして、基板側面11a及び層側面12aの曲面は中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmであり、基板側面11aの垂直面は平坦である。
【0047】
この半導体発光素子10を製造するには、図13に示すように、ソーワイヤ23によりウエハ11’及び半導体層12を表面側からの中間厚さ(例えば全厚さの10〜80%)まで切断して、複数の半導体発光素子10を個々に分割するように格子状に溝部を形成し、その後、その溝部で機械的に劈開して分割すればよい。
【0048】
その他の構成、製造条件、及び作用効果は実施形態1と同一である。
【0049】
(その他の実施形態)
上記実施形態1〜6では、平面視で四角形の半導体発光素子10としたが、特にこれに限定されるものではなく、並行して走行するソーワイヤーの切断する方向の二つ以上の組み合わせで分割できればよく、平行四辺形、菱形、三角形等の平面視で非矩形の形状に形成されたものであってもよい。ソーワイヤ23により半導体発光素子10を分割する場合、ダイヤモンドスクライブやレーザスクライブの後に劈開して半導体発光素子10を分割する場合のように結晶方位によって分割方向の制約を受けないので、デザインの自由度が高くなる。
【0050】
上記実施形態1〜6では、ソーワイヤ23を用いて半導体発光素子10を製造したが、特にこれに限定されるものではなく、ダイシング加工、バンドソー加工等の方法により、基板11の基板側面11aに中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を形成加工することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、基板の表面に半導体層が積層されて構成された半導体発光素子及びその製造方法について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】実施形態1の半導体発光素子の側面図である。
【図2】ソーワイヤによるウエハの切断方法を示す説明図である。
【図3】実施形態1の半導体発光素子の製造方法を示す説明図である。
【図4】実施形態2の半導体発光素子の側面図である。
【図5】実施形態2の半導体発光素子の製造方法を示す説明図である。
【図6】実施形態3の半導体発光素子の側面図である。
【図7】実施形態3の半導体発光素子の製造方法を示す説明図である。
【図8】実施形態4の半導体発光素子の側面図である。
【図9】実施形態4の半導体発光素子の製造方法を示す説明図である。
【図10】実施形態5の半導体発光素子の側面図である。
【図11】実施形態5の半導体発光素子の製造方法を示す説明図である。
【図12】実施形態6の半導体発光素子の側面図である。
【図13】実施形態6の半導体発光素子の製造方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0053】
10 半導体発光素子
11 基板
11’ ウエハ
11a 基板側面
12 半導体層
12a 層側面
20 マルチワイヤソー装置
21 ワーク取付部
22 粘着シート
23 ソーワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面に半導体層が積層されて構成された半導体発光素子であって、
上記基板は、少なくとも1つの基板側面が中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する半導体発光素子。
【請求項2】
請求項1に記載された半導体発光素子において、
上記基板側面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分がソーワイヤによる切断面である半導体発光素子。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された半導体発光素子において、
上記基板側面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分が該基板側面の全面である半導体発光素子。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板は、全ての基板側面が中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する半導体発光素子。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板側面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分が上記基板の法線方向に対して傾斜した平面を含む半導体発光素子。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板側面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分が複数の平面を含む半導体発光素子。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板側面の中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分が曲面を含む半導体発光素子。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板は、最大側辺の長さの基板厚さに対する比であるアスペクト比が0.3〜30である半導体発光素子。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板は、非矩形の基板側面を有する半導体発光素子。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板は、平面視で非矩形の形状に形成されている半導体発光素子。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記基板が、サファイア基板、SiC基板、又はGaN基板である半導体発光素子。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれかに記載された半導体発光素子において、
上記半導体層は、上記基板における中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである部分を有する基板側面に対応した層側面が、該基板の該部分に連続して中心線平均粗さ(Ra)が50〜1000nmである半導体発光素子。
【請求項13】
複数の半導体発光素子が作り込まれたウエハを、間隔をおいて並行して走行するソーワイヤでマルチ切断することにより個々の半導体発光素子に分割する工程を含む半導体発光素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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