説明

半導体素子

【課題】ボンディングワイヤを接合する電極パッドを備えた半導体素子において、電極パッドとボンディングワイヤとの接合強度の劣化を抑制できるようにする。
【解決手段】半導体材料からなる素子本体1の主面1aに形成されて第一金属材料からなるボンディングワイヤ2を接合するための電極パッド3が、第一金属材料よりも小さく、かつ、半導体材料よりも大きい熱膨張係数の第二金属材料からなり、素子本体1の主面1aに互いに間隔をあけて立設された複数の第二金属層4と、第一金属材料からなり、素子本体1の主面1a上において少なくとも第二金属層4の間を埋めるように形成された第一金属層5と、によって構成された半導体素子を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パワーデバイス等をなす半導体装置には、半導体素子に備える電極パッドにボンディングワイヤを接合して構成されるものがある。この種の半導体装置において、ボンディングワイヤをアルミニウム(Al)等の柔らかい金属材料により構成する場合には、半導体素子の電極パッドをボンディングワイヤと同種の金属材料によって形成することが多い。そして、電極パッドとボンディングワイヤとの接合部分に同種の金属材料同士が金属結合してなる合金を形成することで、電極パッドとボンディングワイヤとの接合強度の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−303845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、半導体素子は、シリコン(Si)等の半導体材料からなる素子本体の主面に電極パッドを形成して構成されているが、シリコン等の半導体材料の熱膨張係数は、電極パッドやボンディングワイヤを構成する金属材料よりも非常に小さい。このため、上記従来の半導体装置に対して熱サイクル試験や熱疲労試験を実施した場合には、前述した熱膨張係数の差に基づいて電極パッドとボンディングワイヤとの接合部分にかかる応力が大きくなり、その接合強度が劣化してしまう、また、ボンディングワイヤが電極パッドから剥がれてしまう、という問題がある。
【0005】
なお、従来の半導体素子の電極パッドには、アルミニウム等の金属材料からなるボンディングワイヤよりも熱膨張係数の小さいニッケル(Ni)等の金属材料のみによって形成したものもある。しかしながら、この構成では、互いに熱膨張係数が異なる金属材料同士の接合面積が大きくなってしまうため、熱サイクル試験や熱疲労試験を実施した際に、熱膨張係数の差に基づいて電極パッドとボンディングワイヤとの接合部分にかかる応力が非常に大きくなり、結果として、前述と同様に接合部分の強度が劣化したり、ボンディングワイヤが電極パッドから剥がれてしまったりする。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、電極パッドとボンディングワイヤとの接合強度の劣化を抑制できる半導体素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために、本発明の半導体素子は、半導体材料からなる素子本体の主面に形成されて第一金属材料からなるボンディングワイヤを接合するための電極パッドを備え、前記電極パッドが、前記第一金属材料よりも小さく、かつ、前記半導体材料よりも大きい熱膨張係数の第二金属材料からなり、前記素子本体の主面に互いに間隔をあけて立設された複数の第二金属層と、前記第一金属材料からなり、前記素子本体の主面上において少なくとも前記第二金属層の間を埋めるように形成された第一金属層と、によって構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の半導体素子は、半導体材料からなる素子本体の主面に形成されて第一金属材料からなるボンディングワイヤを接合するための電極パッドを備え、前記電極パッドが、前記第一金属材料からなり、前記素子本体の主面に形成された第一金属層と、前記第一金属材料よりも小さく、かつ、前記半導体材料よりも大きい熱膨張係数の第二金属材料からなり、前記第一金属層上に互いに間隔をあけて立設された複数の第二金属層と、によって構成されていることを特徴とする。
【0009】
これらの半導体素子によれば、ボンディングワイヤを電極パッドに接合して半導体装置を構成した状態では、ボンディングワイヤと第一金属層とが同種の金属材料(第一金属材料)同士の金属結合によって接合する。また、ボンディングワイヤや第一金属層をなす第一金属材料と、第二金属材料からなる複数の第二金属層とが、異種の金属材料(第一・第二金属材料)同士の金属結合によって接合する。
【0010】
そして、この接合状態においては、ボンディングワイヤや第一金属層をなす第一金属材料が複数の第二金属層の間に入り込んでいるため、熱サイクル試験や熱疲労試験の実施によって生じる第一金属材料の熱膨張収縮が、熱膨張係数の小さい第二金属層によって抑えられる。したがって、第一金属材料からなる第一金属層とボンディングワイヤとの接合部分にかかる応力を緩和することができ、これによって、第一金属層とボンディングワイヤとの接合強度の劣化を抑制できる。
【0011】
また、上記構成の半導体素子によれば、第一金属材料と各第二金属層との接合強度の劣化を抑制することもできる。
具体的に説明すれば、従来のように電極パッドが一つの第二金属層のみによって形成される場合、ボンディングワイヤをなす第一金属材料と第二金属層との接合面積は、電極パッドとボンディングワイヤとの接合面積そのものとなり大きくなる。このため、半導体装置に対して熱サイクル試験や熱疲労試験を実施すると、第一金属材料と第二金属材料との熱膨張係数の差に基づいて第一金属材料と第二金属層との接合部分に作用する応力が大きくなる。
【0012】
これに対して、本発明の半導体素子では、複数の第二金属層を互いに間隔をあけて配列することで電極パッドを構成しているため、第一金属材料と各第二金属層との接合面積が、電極パッド全体とボンディングワイヤとの接合面積と比較して十分に小さくなる。これにより、半導体装置に対して熱サイクル試験や熱疲労試験を実施しても、第一金属材料と第二金属材料との熱膨張係数の差に基づいて第一金属材料と各第二金属層との接合部分に作用する応力の大きさも小さくなる。したがって、熱サイクル試験や熱疲労試験による第一金属材料と各第二金属層との接合強度の劣化を抑制することもできる。
以上のことから、電極パッドとボンディングワイヤとの接合強度の劣化を抑えて、ボンディングワイヤが電極パッドから剥がれることを抑制することが可能となる。
【0013】
そして、前記第二金属層の間に前記第一金属層が形成されている前記半導体素子においては、前記主面の上方に延びる各第二金属層の先端が外方に露出してもよい。
この構成では、ボンディングワイヤを第一金属層及び第二金属層の両方に直接接合することができる。すなわち、ボンディングワイヤが、第一金属層に対して同種の金属材料同士の金属結合によって接合されると共に、第二金属層に対して異種の金属材料同士の金属結合によって接合される。したがって、電極パッドとボンディングワイヤとの接合強度のさらなる向上を図ることができる。
【0014】
さらに、前記第二金属層の間に前記第一金属層が形成されている前記半導体素子においては、複数の前記第二金属層が、前記第一金属層に埋設されていてもよい。
この構成では、複数の第二金属層を素子本体の主面に形成した後に、これら複数の第二金属層を覆うように第一金属層を素子本体の主面に形成するだけでよい。すなわち、第二金属層の先端を外方に露出させる構成と比較して、電極パッドを効率よく形成することができる。
【0015】
また、前記半導体素子においては、複数の前記第二金属層が、互いに平行するように、それぞれ前記主面に沿う同一方向に延在していることが好ましい。
【0016】
この半導体素子では、ボンディングワイヤを電極パッドに接合した状態で、第一金属層やボンディングワイヤが、熱サイクル試験や熱疲労試験によって複数の第二金属層の配列方向(素子本体の主面に沿って各第二金属層の延在方向と直交する方向)に膨張収縮することを顕著に抑えることができる。
特に、ウェッジボンディングによりボンディングワイヤを電極パッドに接合する場合には、電極パッドとボンディングワイヤとの接合部分が、ボンディングワイヤの長手方向に延びることになるが、ウェッジボンディングに際して、ボンディングワイヤの長手方向を素子本体の主面に沿う第二金属層の延在方向と交差させることで、熱サイクル試験や熱疲労試験に基づいて、第一金属層とボンディングワイヤとの接合部分にかかる応力を顕著に緩和することができる。したがって、第一金属層とボンディングワイヤとの接合強度の劣化をさらに抑制できる。
【0017】
さらに、前記半導体素子においては、前記主面に沿って互いに交差する二方向に延在し、平面視で格子形状を呈することが好ましい。
この構成では、ウェッジボンディングによりボンディングワイヤを電極パッドに接合する際に、ボンディングワイヤの長手方向と第二金属層の延在方向との関係を考慮せずとも、互いに異なる方向に延在する二種類の第二金属層の少なくとも一方と交差させることができる。すなわち、熱サイクル試験や熱疲労試験に基づいて第一金属層とボンディングワイヤとの接合部分にかかる応力の顕著な緩和を、容易に実現することができる。
【0018】
また、前記半導体素子においては、複数の前記第二金属層が、それぞれ平面視で点状に形成されていてもよい。
【0019】
さらに、前記半導体素子においては、前記第二金属材料が、前記第一金属材料よりも硬い金属材料であるとよい。
この半導体素子によれば、第一金属材料と第二金属材料との接合強度が、第一金属材料同士の接合強度よりも高くなるため、電極パッドとボンディングワイヤとの接合強度の向上をさらに図ることができる。
【0020】
また、前記半導体素子においては、前記主面の上方に延びる各第二金属層の先端部に、側方に突出する係合突起が形成されていることが好ましい。
この構成では、ボンディングワイヤを接合した状態で、第二金属層の係合突起の下側にボンディングワイヤや第一金属層をなす第一金属材料が入り込むことで、これらボンディングワイヤや第一金属層が複数の第二金属層と係合する。このため、複数の第二金属層の間に入り込んだボンディングワイヤや第一金属層が素子本体の主面から離間することを防止でき、素子本体に対するボンディングワイヤや第一金属層の接合強度を向上させることができる。
【0021】
さらに、前記半導体素子においては、各第二金属層の側面が、前記主面の上方に向くように傾斜しているとよい。
この半導体素子では、第二金属層が末広がりの形状となり、隣り合う第二金属層間の隙間が、素子本体の主面から上方に向かうにしたがって大きくなる。このため、半導体装置に対して熱サイクル試験や熱疲労試験を実施した際には、第二金属層の間に入り込んだ第一金属材料のうち、素子本体の主面の上方に延びる第二金属層の先端側に位置する部分が、第二金属層の基端側に位置する部分よりも大きく熱膨張収縮することになる。
【0022】
したがって、例えばボンディングワイヤのように第一金属材料のうち第二金属層の先端よりも上方に位置する部分が、熱サイクル試験や熱疲労試験によって熱膨張収縮したとしても、第二金属層の間に入り込んだ第一金属材料のうち第二金属層の先端側に位置する部分が熱膨張収縮することで、第一金属層及びボンディングワイヤをなす第一金属材料のうち、第二金属層の間に挟まれた部分と、第二金属層の先端よりも上方に位置する部分との間に生じる応力を緩和することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、熱サイクル試験や熱疲労試験に基づく、第一金属層とボンディングワイヤとの接合強度の劣化、及び、ボンディングワイヤや第一金属層をなす第一金属材料と各第二金属層との接合強度の劣化を抑制することができるため、電極パッドとボンディングワイヤとの接合強度の劣化を抑えて、ボンディングワイヤが電極パッドから剥がれることを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第一実施形態に係る半導体素子の電極パッドを示す断面図である。
【図2】図1の電極パッドを示す平面図である。
【図3】図1,2の電極パッドを形成する方法の一例を示す図である。
【図4】図1に示す電極パッドにボンディングワイヤを接合した状態を示す断面図である。
【図5】図2に示す電極パッドにボンディングワイヤを接合した状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第二実施形態に係る半導体素子の電極パッドの一部を示す拡大断面図である。
【図7】図6に示す電極パッドの変形例を示す拡大断面図である。
【図8】本発明の第三実施形態に係る半導体素子の電極パッドの一部を示す拡大断面図である。
【図9】本発明の第四実施形態に係る半導体素子の電極パッドを示す断面図である。
【図10】本発明の第五実施形態に係る半導体素子の電極パッドを示す断面図である。
【図11】本発明の第六実施形態に係る半導体素子の電極パッドを示す平面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る半導体素子の電極パッドを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔第一実施形態〕
以下、図1〜5を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1,2に示すように、この実施形態に係る半導体素子は、半導体材料であるシリコン(Si)からなる素子本体1の平坦な主面1aに、ボンディングワイヤ2を接合するための電極パッド3を形成して構成されている。なお、本実施形態では、ボンディングワイヤ2がアルミニウム(Al)(第一金属材料)からなるものとして説明する。
【0026】
電極パッド3は、ニッケル(Ni)(第二金属材料)からなり、素子本体1の主面1aに互いに間隔をあけて立設された複数のNi金属層(第二金属層)4と、ボンディングワイヤ2と同様のアルミニウムからなり、素子本体1の主面1a上においてNi金属層4の間を埋めるように形成されたAl金属層(第一金属層)5とによって構成されている。すなわち、Ni金属層4の熱膨張係数は、Al金属層5よりも小さく、かつ、素子本体1よりも大きい。また、Ni金属層4はAl金属層5よりも硬い。
【0027】
各Ni金属層4は、その配列方向(図1における紙面左右方向)に沿う幅寸法が、Ni金属層4の高さ方向(図1における紙面上下方向)にわたって一定とされている。また、複数のNi金属層4は、互いに平行するように、それぞれ素子本体1の主面1aに沿う一方向(図2における紙面上下方向)に延在している。なお、図示例では、複数のNi金属層4が、等間隔に配列されているが、例えば不等間隔で配列されていてもよい。
そして、各Ni金属層4の側面はAl金属層5によって覆われ、素子本体1の主面1aの上方に延びる各Ni金属層4の先端が外方に露出している。なお、図示例の電極パッド3においては、Ni金属層4及びAl金属層5の高さ寸法が同等に設定されているが、例えばNi金属層4の高さ寸法は、Al金属層5よりも低くあるいは高く設定されてもよい。すなわち、電極パッド3の上面は、Ni金属層4とAl金属層5とで平坦面に形成されてもよいし、Ni金属層4とAl金属層5との高さ寸法の差によって凹凸面に形成されてもよい。
【0028】
次に、上記構成の半導体素子に電極パッド3を形成する方法の一例について、図3を参照して説明する。
電極パッド3の形成に際しては、はじめに図3(a)に示すように、素子本体1の主面1aのうち電極パッド3の形成予定領域全体にNi金属層4用のニッケル膜11を形成する。次いで、フォトリソグラフィによりニッケル膜11の上面のうちニッケル膜をNi金属層4として残す領域のみにレジスト膜12を形成した上で、図3(b)に示すように、ニッケル膜11のうちレジスト膜12に覆われていない部分をエッチング(例えばウェットエッチング)により除去する。なお、このエッチング後には、上記レジスト膜12を除去する。これにより、互いに間隔をあけて素子本体1の主面1aに立設された複数のNi金属層4が形成される。
【0029】
その後、図3(c)に示すように、複数のNi金属層4を覆うようにAl金属層5用のアルミニウム膜13を、素子本体1の主面1aのうち電極パッド3の形成予定領域全体に形成する。さらに、フォトリソグラフィによりアルミニウム膜13の上面のうち複数のNi金属層4と重ならない領域のみにレジスト膜14を形成した上で、図3(d)に示すように、アルミニウム膜13のうちレジスト膜14に覆われていない部分をエッチング(例えばウェットエッチング)により除去し、複数のNi金属層4の先端を露出させる。なお、このエッチング後には、上記レジスト膜14を除去する。これにより、複数のNi金属層4の間を埋めるAl金属層5が形成され、電極パッド3の形成が完了する。
なお、図3(e)に示すように、電極パッド3の上面を平坦面とする場合には、例えばAl金属層5の形成後に、Ni金属層4の先端よりも突出するAl金属層5の先端部分を研磨等により除去すればよい。
【0030】
次に、本実施形態の電極パッド3にボンディングワイヤ2を接合して半導体装置を構成した状態について、図4,5を参照して説明する。
ボンディングワイヤ2を電極パッド3に接合した状態では、例えば図4に示すように、ボンディングワイヤ2が、Al金属層5に対して同種の金属材料同士の金属結合によって接合されると共に、Ni金属層4に対して異種の金属材料同士の金属結合によって接合されることになる。
【0031】
そして、図4,5に示すように、ボンディングワイヤ2を電極パッド3に押し付けるウェッジボンディングによって、ボンディングワイヤ2を電極パッド3に接合する場合には、電極パッド3とボンディングワイヤ2との接合部分がボンディングワイヤ2の長手方向(図5における紙面左右方向)に延びることになる。そして、本実施形態では、このボンディングワイヤ2の長手方向を、素子本体1の主面1aに沿うNi金属層4の延在方向(図5における紙面上下方向)に対して直交させている。
【0032】
なお、Ni金属層4の高さ寸法がAl金属層5に対して同等以下に設定されている電極パッド3では、上述したボンディングワイヤ2の接合の有無に関わらず、複数のNi金属層の間にはAl金属層5のみが介在する場合がある。ただし、ウェッジボンディング等によりAl金属層5がボンディングワイヤ2によって押し潰された場合には、ボンディングワイヤ2を接合した状態で、複数のNi金属層4の間にはAl金属層5及びボンディングワイヤ2の両方が介在することもある。
一方、Ni金属層4の高さ寸法がAl金属層5よりも高く設定されている電極パッド3では、ボンディングワイヤ2を接合した状態で、複数のNi金属層4の間にはAl金属層5及びボンディングワイヤ2の両方が介在することになる。
【0033】
以上説明したように、本実施形態に係る半導体素子によれば、ボンディングワイヤ2を接合した状態では、Al金属層5やボンディングワイヤ2が複数のNi金属層4の間に入り込んでいるため、半導体装置に対する熱サイクル試験や熱疲労試験の実施によって生じるAl金属層5やボンディングワイヤ2の熱膨張収縮が、熱膨張係数の小さいNi金属層4によって抑えられる。したがって、同じ金属材料からなるAl金属層5とボンディングワイヤ2との接合部分にかかる応力を緩和することができる。その結果として、従来のように電極パッド3がAl金属層5のみによって形成される場合と比較し、Al金属層5とこれに接合されたボンディングワイヤ2との接合強度の劣化を抑制できる。
【0034】
また、本実施形態に係る半導体素子によれば、複数のNi金属層4を互いに間隔をあけて配列することで電極パッド3を構成しているため、Al金属層5及びボンディングワイヤ2と各Ni金属層4との各接合面積が、電極パッド3全体とボンディングワイヤ2との接合面積と比較して十分に小さくなる。これにより、半導体装置に対して熱サイクル試験や熱疲労試験を実施しても、Al金属層5やボンディングワイヤ2とNi金属層4との熱膨張係数の差に基づいて、Al金属層5及びボンディングワイヤ2とNi金属層4との各接合部分に作用する応力の大きさも小さくなる。したがって、従来のように電極パッド3がNi金属層4のみによって形成される場合と比較し、熱サイクル試験や熱疲労試験によるAl金属層5及びボンディングワイヤ2とNi金属層4との接合強度の劣化を抑制することもできる。
以上のことから、電極パッド3とボンディングワイヤ2との接合強度の劣化を抑制でき、ボンディングワイヤ2が電極パッド3から剥がれることを抑制することが可能となる。
【0035】
さらに、本実施形態に係る半導体素子によれば、各Ni金属層4の先端が外方に露出していることで、ボンディングワイヤ2がAl金属層5及びNi金属層4の両方に接合されるため、また、ボンディングワイヤ2やAl金属層5が、アルミニウムよりも硬いニッケルからなるNi金属層4に接合されることで、ボンディングワイヤ2やAl金属層5とNi金属層4との接合強度が、ボンディングワイヤ2とAl金属層5との接合強度よりも高くなるため、電極パッド3とボンディングワイヤ2との接合強度の向上をさらに図ることができる。
【0036】
また、複数のNi金属層4が、互いに平行するようにそれぞれ素子本体1の主面1aに沿う一方向(図5における紙面上下方向)に延在していることで、ボンディングワイヤ2を電極パッド3に接合した状態で、Al金属層5やボンディングワイヤ2が、熱サイクル試験や熱疲労試験によって複数のNi金属層4の配列方向(図4,5における紙面左右方向)に膨張収縮することを顕著に抑えることができる。
特に、前述したように、ウェッジボンディングによりボンディングワイヤ2を電極パッド3に接合する際に、ボンディングワイヤ2の長手方向をNi金属層4の延在方向に直交させた場合には、熱サイクル試験や熱疲労試験に基づいて、Al金属層5とボンディングワイヤ2との接合部分にかかる応力をさらに顕著に緩和することができる。したがって、第一金属層とボンディングワイヤ2との接合強度の劣化をさらに抑制できる。
なお、本実施形態では、ウェッジボンディングに際してボンディングワイヤ2の長手方向をNi金属層4の延在方向に直交させているが、少なくとも交差していれば、上述と同様の効果を奏する。
【0037】
〔第二実施形態〕
次に、図6を参照して本発明の第二実施形態について説明する。
この実施形態に係る半導体素子は、図6に示すように、第一実施形態の半導体素子と比較して、電極パッド3を構成する各Ni金属層4の断面形状のみが異なっている。
すなわち、各Ni金属層4の先端部には、その側方(図6における紙面左右方向)に突出する係合突起15が形成されている。なお、図示例では、各Ni金属層4の基端部にも係合突起15と同様の突起16が側方に突出して形成されており、これにより、各Ni金属層4は、その高さ方向(図6における紙面上下方向)の中途部に括れを有する形状を呈している。この括れ形状のNi金属層4は、例えば第一実施形態において記載したように、Ni金属層4の形成時にウェットエッチングを実施することで、形成することが可能である。
【0038】
本実施形態の半導体素子によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、ボンディングワイヤ2を電極パッド3に接合した状態で、Al金属層5やボンディングワイヤ2がNi金属層4の係合突起15の下側に入り込むことで、これらAl金属層5やボンディングワイヤ2が複数のNi金属層4と係合する。このため、複数のNi金属層4の間に入り込んだAl金属層5やボンディングワイヤ2が素子本体1の主面1aから離間することを防止でき、素子本体1に対するAl金属層5やボンディングワイヤ2の接合強度を向上させることができる。
なお、係合突起15は、図6に示すものに限らず、例えば図7に示すように、各Ni金属層4の側面4cを素子本体1の主面1a側に向くように傾斜させることで形成されてもよい。また、このNi金属層4は、その配列方向に沿う幅寸法が、素子本体1の主面1aの上方に向かうにしたがって大きくなるテーパ状に形成されている。
【0039】
〔第三実施形態〕
次に、図8を参照して本発明の第三実施形態について説明する。
本実施形態に係る半導体素子は、図8に示すように、第一実施形態の半導体素子と比較して、電極パッド3を構成するNi金属層4の断面形状のみが異なっている。
すなわち、各Ni金属層4の側面4cが素子本体1の主面1aの上方に向くように傾斜している。そして、各Ni金属層4は、複数のNi金属層4の配列方向に沿う幅寸法が素子本体1の主面1aの上方に向かうにしたがって小さくなる末広がりのテーパ状に形成されている。
【0040】
本実施形態の半導体素子によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態の半導体素子によれば、隣り合うNi金属層4間の隙間が、素子本体1の主面1aから上方に向かうにしたがって大きくなる。このため、半導体装置に対して熱サイクル試験や熱疲労試験を実施した際には、Ni金属層4の間に入り込んだAl金属層5やボンディングワイヤ2のうち、素子本体1の主面1aの上方に延びるNi金属層4の先端側に位置する部分が、Ni金属層4の基端側に位置する部分よりも大きく熱膨張収縮することになる。
このことから、Al金属層5やボンディングワイヤ2のうちNi金属層4の先端よりも上方に位置する部分が、熱サイクル試験や熱疲労試験によって熱膨張収縮したとしても、Ni金属層4の間に入り込んだAl金属層5やボンディングワイヤ2のうちNi金属層4の先端側に位置する部分が熱膨張収縮することで、同一の金属材料からなるAl金属層5やボンディングワイヤ2のうち、Ni金属層4の間に挟まれた部分と、Ni金属層4の先端よりも上方に位置する部分との間に生じる応力を緩和することができる。したがって、電極パッド3とボンディングワイヤ2との接合強度向上を図ることができる。
【0041】
〔第四実施形態〕
次に、図9を参照して本発明の第四実施形態について説明する。
この実施形態に係る半導体素子は、図9に示すように、第一実施形態の半導体素子と比較して、電極パッド3を構成する複数のNi金属層4がAl金属層5に埋設されている点で異なっている。
すなわち、この電極パッド3においては、Al金属層5の厚さ寸法が各Ni金属層4の高さ寸法よりも高く設定されている。これにより、Al金属層5は、第一実施形態のように、複数のNi金属層4の間を埋めるように形成されることに加え、各Ni金属層4の先端も覆っている。
なお、この実施形態における各Ni金属層4の断面形状は、第一〜第三実施形態に記載したいずれの形状でも適用することが可能である。
【0042】
この電極パッド3は、第一実施形態と同様に、図3(a),(b)に示すように、複数のNi金属層4を素子本体1の主面1aに形成した後、図3(c)に示すように、複数のNi金属層4を覆うようにアルミニウム膜13を形成するだけでAl金属層5を形成することが可能である。すなわち、この電極パッド3は、第一実施形態の電極パッド3と比較して、効率よく形成することができる。
【0043】
なお、本実施形態の電極パッド3にボンディングワイヤ2を接合した状態では、第一実施形態のように、ボンディングワイヤ2がNi金属層4に対して接合されない場合があるものの、第一実施形態と同様の効果を奏する。
例えば、本実施形態の電極パッド3では、Al金属層5が複数のNi金属層4の間に入り込んでいるため、熱サイクル試験や熱疲労試験の実施によって生じるAl金属層5やボンディングワイヤ2の熱膨張収縮が、熱膨張係数の小さいNi金属層4によって抑えられる。したがって、第一実施形態と同様に、同じ金属材料からなるAl金属層5とボンディングワイヤ2との接合部分にかかる応力を緩和することは可能である。
また、Al金属層5と各Ni金属層4との各接合面積が、電極パッド3全体とボンディングワイヤ2との接合面積と比較して十分に小さいため、熱サイクル試験や熱疲労試験を実施しても、熱膨張係数の差に基づいてAl金属層5とNi金属層4との各接合部分に作用する応力の大きさを小さくすることもできる。
【0044】
〔第五実施形態〕
次に、図10を参照して本発明の第五実施形態について説明する。
この実施形態に係る半導体素子は、図10に示すように、第一実施形態の半導体素子と比較して、電極パッド3を構成する複数のNi金属層4がAl金属層5上に立設されている点で異なっている。
すなわち、この電極パッド3は、素子本体1の主面1aのうち電極パッド3の形成領域全体に形成されたAl金属層5と、Al金属層5上に互いに間隔をあけて立設された複数のNi金属層4とを備えて構成されている。なお、Al金属層5及びNi金属層4をそれぞれ構成する金属材料や、複数のNi金属層4の配列間隔などは、第一実施形態のものと同様である。また、各Ni金属層4の断面形状は、第一〜第三実施形態に記載したいずれの形状でも適用することが可能である。
【0045】
上記構成の半導体素子に電極パッド3を形成する場合には、素子本体1の主面1aのうち電極パッド3の形成予定領域全体にAl金属層5を形成した後に、第一実施形態と同様のフォトリソグラフィ及びエッチングを実施する(図3(a),(b)参照)ことで、複数のNi金属層4をAl金属層5上に形成すればよい。
そして、この電極パッド3にボンディングワイヤ2を接合する際には、ボンディングワイヤ2が複数のNi金属層4の間に入り込んだ上でAl金属層5に接触する。すなわち、ボンディングワイヤ2は、第一実施形態の場合と同様に、Al金属層5に対して同種の金属材料同士の金属結合によって接合されると共に、Ni金属層4に対して異種の金属材料同士の金属結合によって接合されることになる。
【0046】
本実施形態の半導体素子によれば、ボンディングワイヤ2を接合した状態では、ボンディングワイヤ2が複数のNi金属層4の間に入り込んでいるため、熱サイクル試験や熱疲労試験の実施によって生じるボンディングワイヤ2の熱膨張収縮が、熱膨張係数の小さいNi金属層4によって抑えられる。したがって、第一実施形態の場合と同様に、同じ金属材料からなるAl金属層5とボンディングワイヤ2との接合部分にかかる応力を緩和することができる。
また、ボンディングワイヤ2やAl金属層5と各Ni金属層4との各接合面積が、電極パッド3全体とボンディングワイヤ2との接合面積と比較して十分に小さいため、第一実施形態の場合と同様に、熱サイクル試験や熱疲労試験を実施しても、熱膨張係数の差に基づいてボンディングワイヤ2やAl金属層5とNi金属層4との各接合部分に作用する応力の大きさを小さくすることもできる。
【0047】
また、第二実施形態と同様に、Ni金属層4に係合突起15,17(図6,7参照)を形成した場合には、ボンディングワイヤ2を接合した状態で、ボンディングワイヤ2がNi金属層4の係合突起15,17の下側に入り込むことにより、第二実施形態の場合と同様に、ボンディングワイヤ2を複数のNi金属層4に係合させることが可能となる。
【0048】
さらに、第三実施形態と同様に、各Ni金属層4の断面が末広がりのテーパ状に形成されて、隣り合うNi金属層4間の隙間が素子本体1の主面1aから上方に向かうにしたがって大きくなる場合には、半導体装置に対して熱サイクル試験や熱疲労試験を実施した際に、Ni金属層4の間に入り込んだボンディングワイヤ2のうち、素子本体1の主面1aの上方に延びるNi金属層4の先端側に位置する部分が、Ni金属層4の基端側に位置する部分よりも大きく熱膨張収縮することになる。
このことから、ボンディングワイヤ2のうちNi金属層4の先端よりも上方に位置する部分が、熱サイクル試験や熱疲労試験によって熱膨張収縮したとしても、Ni金属層4の間に入り込んだボンディングワイヤ2のうちNi金属層4の先端側に位置する部分が熱膨張収縮することで、ボンディングワイヤ2のうち、Ni金属層4の間に挟まれた部分と、Ni金属層4の先端よりも上方に位置する部分との間に生じる応力を緩和することができる。したがって、電極パッド3とボンディングワイヤ2との接合強度向上を図ることができる。
【0049】
〔第六実施形態〕
次に、図11を参照して本発明の第六実施形態について説明する。
この実施形態に係る半導体素子は、図11に示すように、第一実施形態の半導体素子と比較して、Ni金属層4が平面視で格子状に形成されている点で異なっている。
すなわち、この電極パッド3では、複数のNi金属層4が、素子本体1の主面1aに沿って互いに交差する二方向に延在し、同一方向に延在するNi金属層4同士が互いに間隔をあけて配されていることで、平面視で格子形状を呈している。なお、図示例では、異なる方向に延在するNi金属層4同士が、互いに直交しているが、例えば鋭角あるいは鈍角で交差していればよい。
【0050】
また、この電極パッド3においてAl金属層5及びNi金属層4をそれぞれ構成する金属材料は、第一実施形態のものと同様である。また、各Ni金属層4の断面形状は、第一〜第三実施形態に記載したいずれの形状でも適用することが可能である。
さらに、この電極パッド3では、第一、第四実施形態のように、Al金属層5が複数のNi金属層4の間を埋めるように形成されていてもよいし、第五実施形態のように、Al金属層5上にNi金属層4を立設させてもよい。また、この電極パッド3では、第一実施形態のように、各Ni金属層4の先端を外方に露出させてもよいし、第四実施形態のように、複数のNi金属層4をAl金属層5に埋設してもよい。
【0051】
本実施形態に係る半導体素子によれば、第一〜第六実施形態と同様の効果を奏する。
また、ウェッジボンディングによりボンディングワイヤ2を電極パッド3に接合する際には、第一実施形態のようにボンディングワイヤ2の長手方向とNi金属層4の延在方向との関係を考慮せずとも、互いに異なる方向に延在するに種類のNi金属層4の少なくとも一方と交差させることができる。すなわち、熱サイクル試験や熱疲労試験に基づいてAl金属層5とボンディングワイヤ2との接合部分にかかる応力の顕著な緩和を、容易に実現することができる。
【0052】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第一実施形態や第六実施形態においては、各Ni金属層4が、素子本体1の主面1aに沿う一方向に延在する平面視で線状に形成されるとしたが、少なくとも複数のNi金属層が素子本体の主面に沿って互いに間隔をあけて立設されていればよいため、例えば図12に示すように、各Ni金属層4が平面視で点状に形成されていてもよい。なお、図12においては、各Ni金属層4が平面視円形状に形成されているが、例えば多角形状など任意の平面視形状であってよい。また、図12においては、複数のNi金属層4が等間隔に配列されているが、例えば不等間隔で配列されていてもよい。
【0053】
また、全ての実施形態において、電極パッド3は、Al金属層5及びNi金属層4によって形成されるとしたが、これに限ることは無く、少なくともボンディングワイヤ2と同様の第一金属材料からなる第一金属層と、熱膨張係数が第一金属材料よりも小さく、かつ、素子本体1をなす半導体材料よりも大きい第二金属材料からなる第二金属層と、によって形成されればよい。ただし、電極パッド3とボンディングワイヤ2との接合強度をさらに向上させるためには、第二金属材料を第一金属材料よりも硬い金属材料とすることがより好ましい。
【符号の説明】
【0054】
1 素子本体
1a 主面
2 ボンディングワイヤ
3 電極パッド
4 Ni金属層(第二金属層)
5 Al金属層(第二金属層)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体材料からなる素子本体の主面に形成されて第一金属材料からなるボンディングワイヤを接合するための電極パッドを備える半導体素子であって、
前記電極パッドが、前記第一金属材料よりも小さく、かつ、前記半導体材料よりも大きい熱膨張係数の第二金属材料からなり、前記素子本体の主面に互いに間隔をあけて立設された複数の第二金属層と、前記第一金属材料からなり、前記素子本体の主面上において少なくとも前記第二金属層の間を埋めるように形成された第一金属層と、によって構成されていることを特徴とする半導体素子。
【請求項2】
前記主面の上方に延びる各第二金属層の先端が外方に露出していることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
複数の前記第二金属層が、前記第一金属層に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
半導体材料からなる素子本体の主面に形成されて第一金属材料からなるボンディングワイヤを接合するための電極パッドを備える半導体素子であって、
前記電極パッドが、前記第一金属材料からなり、前記素子本体の主面に形成された第一金属層と、前記第一金属材料よりも小さく、かつ、前記半導体材料よりも大きい熱膨張係数の第二金属材料からなり、前記第一金属層上に互いに間隔をあけて立設された複数の第二金属層と、によって構成されていることを特徴とする半導体素子。
【請求項5】
複数の前記第二金属層が、互いに平行するように、それぞれ前記主面に沿う同一方向に延在していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項6】
複数の前記第二金属層が、前記主面に沿って互いに交差する二方向に延在し、平面視で格子形状を呈することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項7】
複数の前記第二金属層が、それぞれ平面視で点状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記第二金属材料が、前記第一金属材料よりも硬い金属材料であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記主面の上方に延びる各第二金属層の先端部に、側方に突出する係合突起が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項10】
各第二金属層の側面が、前記主面の上方に向くように傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の半導体素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−9758(P2012−9758A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146351(P2010−146351)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(000002037)新電元工業株式会社 (776)
【Fターム(参考)】