半導体装置の製造方法
【課題】 シリコン基板の側面を封止膜で覆い、下面を下層保護膜で覆った構造の半導体装置の製造に際し、シリコン基板の厚さをより一層薄くする。
【解決手段】 封止膜11を形成した後に、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側を回転研削砥石部30を用いて研削して凹部31を形成し、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分を薄くする。この場合、封止膜11の存在および半導体ウエハ21の周辺部の残存により、半導体ウエハ21の厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができ、ひいてはシリコン基板1の厚さをより一層薄くすることができる。例えば、シリコン基板1の厚さは20〜30μmとかなり薄くすることができる。
【解決手段】 封止膜11を形成した後に、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側を回転研削砥石部30を用いて研削して凹部31を形成し、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分を薄くする。この場合、封止膜11の存在および半導体ウエハ21の周辺部の残存により、半導体ウエハ21の厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができ、ひいてはシリコン基板1の厚さをより一層薄くすることができる。例えば、シリコン基板1の厚さは20〜30μmとかなり薄くすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置には、CSP(Chip Size Package)と呼ばれるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この半導体装置では、半導体基板上に設けられた絶縁膜の上面に複数の配線が設けられ、配線の接続パッド部上面に柱状電極が設けられ、配線を含む絶縁膜の上面に封止膜がその上面が柱状電極の上面と面一となるように設けられている。この場合、半導体基板の側面および下面を保護するために、半導体基板の側面を封止膜で覆い、下面を下層保護膜で覆っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−144121号公報(図15)
【0004】
ところで、上記従来の半導体装置の製造方法では、まず、ウエハ状態の半導体基板(以下、半導体ウエハという)の上面側に、絶縁膜、配線および柱状電極が形成されたものを準備する。次に、半導体ウエハの下面を、ダイシングテープの上面に剥離層を介して設けられた下層保護膜の上面に貼り付ける。
【0005】
次に、絶縁膜側から各半導体装置形成領域間にハーフカットにより下層保護膜の厚さ方向の中間位置まで達する所定幅の溝を形成する。この状態では、溝の形成により、半導体ウエハは個々の半導体基板に分離されている。次に、溝内およびその上方と配線および柱状電極を含む絶縁膜の上面に封止膜を形成する。次に、溝の幅方向中央部において封止膜および下層保護膜を切断する。
【0006】
次に、柱状電極および封止膜の上面にサポートテープを貼り付ける。次に、ダイシングテープおよび剥離層を剥離し、下層保護膜をそのまま残存させる。次に、サポートテープを剥離する。かくして、半導体基板の側面を封止膜で覆い、下面を下層保護膜で覆った構造の半導体装置が得られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記従来の半導体装置の製造方法では、半導体基板の厚さを薄くする場合には、半導体ウエハの下面を下層保護膜の上面に貼り付ける前に、半導体ウエハの下面を研削することになる。しかしながら、半導体ウエハの下面を研削するとき、その上面側に封止膜が形成されていないので、半導体ウエハの厚さを薄くし過ぎると、半導体ウエハが割れやすくなるため、半導体基板の厚さを薄くするのに限界があるという問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、半導体基板の厚さをより一層薄くすることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、一面上に集積回路に接続された電極用接続パッド部および、該電極用接続パッド部に接続された外部接続用バンプ電極が形成された半導体ウエハの底面を研削し、該半導体ウエハの底面に下層保護膜を形成した後、個々の半導体装置に分離する半導体装置の製造方法において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成して、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程と、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程と、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削して、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程と、を有することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の前に、前記電極用接続パッド部および前記外部接続用バンプ電極を含む前記絶縁膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部の内側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分の厚さを20〜30μmとする工程であることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記溝の深さは、前記半導体基板の上面下において、前記半導体基板の厚さプラス30〜50μmとすることを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部の幅は2〜3mmであることを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程は、一部を前記半導体ウエハの外側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とするものである。
請求項15に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記凹部の内面に遮光膜を形成する工程を有することを特徴とするものである。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、前記遮光膜は金属によって形成することを特徴とするものである。
請求項17に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの一面上に絶縁膜を形成する工程を有し、前記電極用接続パッド部は、前記絶縁膜上に形成された配線の接続パッド部であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成して、半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くしているので、半導体ウエハの周辺部の残存により、半導体ウエハの厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハが割れにくいようにすることができ、ひいては半導体基板の厚さをより一層薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の第1実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図。
【図2】図1に示す半導体装置の製造方法の一例において、当初準備したものの断面図。
【図3】図2に続く工程の断面図。
【図4】図3に続く工程の断面図。
【図5】図4に続く工程の断面図。
【図6】図5に続く工程の断面図。
【図7】図6に続く工程の断面図。
【図8】図7に続く工程の断面図。
【図9】図8に続く工程の断面図。
【図10】図9に続く工程の断面図。
【図11】図10に続く工程の断面図。
【図12】図11に続く工程の断面図。
【図13】図12に続く工程の断面図。
【図14】図13に続く工程の断面図。
【図15】図14に続く工程の断面図。
【図16】図15に続く工程の断面図。
【図17】この発明の第2実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図。
【図18】図17に示す半導体装置の製造方法の一例において、所定の工程の断面図。
【図19】図18に続く工程の断面図。
【図20】図19に続く工程の断面図。
【図21】図20に続く工程の断面図。
【図22】図21に続く工程の断面図。
【図23】図22に続く工程の断面図。
【図24】図23に続く工程の断面図。
【図25】図24に続く工程の断面図。
【図26】図25に続く工程の断面図。
【図27】図26に続く工程の断面図。
【図28】図27に続く工程の断面図。
【図29】図28に続く工程の断面図。
【図30】図29に続く工程の断面図。
【図31】図30に続く工程の断面図。
【図32】この発明の第3実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図。
【図33】図30に示す半導体装置の製造方法の一例において、所定の工程の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図を示す。この半導体装置は、一般的にはCSPと呼ばれるものであり、シリコン基板(半導体基板)1を備えている。シリコン基板1の上面には所定の機能の集積回路を構成する素子、例えば、トランジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサ等の素子(図示せず)が形成され、その上面周辺部には、上記集積回路の各素子に接続されたアルミニウム系金属等からなる接続パッド2が設けられている。接続パッド2は2個のみを図示するが、実際にはシリコン基板1の上面周辺部に多数配列されている。
【0013】
接続パッド2の中央部を除くシリコン基板1の上面には酸化シリコン等からなるパッシベーション膜(絶縁膜)3が設けられ、接続パッド2の中央部はパッシベーション膜3に設けられた開口部4を介して露出されている。パッシベーション膜3の上面にはポリイミド系樹脂等からなる保護膜(絶縁膜)5が設けられている。パッシベーション膜3の開口部4に対応する部分における保護膜5には開口部6が設けられている。
【0014】
保護膜5の上面には配線7が設けられている。配線7は、保護膜5の上面に設けられた銅等からなる下地金属層8と、下地金属層8の上面に設けられた銅からなる上部金属層9との2層構造となっている。配線7の一端部は、保護膜5の開口部6およびパッシベーション膜3の開口部4を介して接続パッド2に接続されている。
【0015】
配線7の接続パッド部(電極用接続パッド部)上面には銅からなる柱状電極(外部接続用バンプ電極)10が設けられている。配線7を含む保護膜5の上面において柱状電極10の周囲およびシリコン基板1、パッシベーション膜3、保護膜5の側面にはエポキシ系樹脂等からなる封止膜11が設けられている。柱状電極10は、その上面が封止膜11の上面と面一乃至数μm低くなるように設けられている。柱状電極10の上面には半田ボール12が設けられている。
【0016】
ここで、シリコン基板1、パッシベーション膜3および保護膜5の側面に設けられた封止膜11の下面はシリコン基板1の下面と面一となっている。シリコン基板1の下面およびシリコン基板1、パッシベーション膜3および保護膜5の側面に設けられた封止膜11の下面にはエポキシ系樹脂等からなる下層保護膜13が設けられている。この状態では、シリコン基板1の側面は封止膜11によって覆われ、シリコン基板1の下面および封止膜11の下面は下層保護膜13によって覆われている。
【0017】
ここで、この半導体装置の厚さを示せば、限定する意味ではないが、シリコン基板1の下面から封止膜11の上面までの厚さは100μm程度であり、柱状電極10の高さは50μm程度であり、シリコン基板1の厚さは20〜30μmのかなり薄いものとなっている。
【0018】
次に、この半導体装置の製造方法の一例について説明する。まず、図2に示すように、ウエハ状態のシリコン基板(以下、半導体ウエハ21という)上に、接続パッド2、パッシベーション膜3、保護膜5、下地金属層8および上部金属層9からなる2層構造の配線7および柱状電極10が形成されたものを準備する。
【0019】
この場合、市販されている半導体ウエハ21の厚さは、図1に示すシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)よりもかなり厚くなっている。例えば、半導体ウエハ21の直径が300mm(12インチ)、200mm(8インチ)であると、厚さは775μm程度、670μm程度とかなり厚くなっている。勿論、本発明は、市販品以外の半導体ウエハを用いて製造することができるものであり、半導体ウエハ21の厚さも、以下に示す製造方法に適したものを採用することができるものであって、上記市販品の半導体ウエハ21の厚さは、単なる参考である。ここで、図2において、符号22で示す領域はダイシングストリートである。ダイシングストリート22で囲まれた半導体装置形成領域は3個のみを図示するが、実際には半導体ウエハ21の周辺部を除く領域の行方向および列方向に多数配列されている。
【0020】
さて、図2に示すものを準備したら、次に、図3に示すように、ブレード23を準備する。このブレード23は円板状の砥石からなり、その刃先の断面形状は半円形状となっており、その厚さはダイシングストリート22の幅よりもある程度厚くなっている。例えば、ブレード23の厚さは30〜60μmであり、その刃先の半円形状部の長さは15〜30μmである。
【0021】
そして、このブレード23を用いて、ダイシングストリート22およびその両側に対応する部分における保護膜5、パッシベーション膜3および半導体ウエハ21に溝24を形成する。この場合、半導体ウエハ21の上面下における溝24の深さは、図1に示すシリコン基板1の厚さとブレード23の刃先の半円形状部の長さとの和よりもやや深く、例えばシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)プラス30〜50μmとする。
【0022】
ここで、半導体ウエハ21の直径が300mm(12インチ)、200mm(8インチ)であると、当初の厚さは775μm程度、670μm程度であるのに対し、半導体ウエハ21の上面下における溝24の深さをシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)プラス30〜50μmとすると、半導体ウエハ21の当初の厚さに対して溝24の深さはかなり浅くなる。このように、溝24の深さがかなり浅いと、溝24を形成しても、半導体ウエハ21が反りにくく、また強度が低下しにくいようにすることができる。
【0023】
次に、図4に示すように、溝24内およびその上方と配線7および柱状電極10を含む保護膜5の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂をスピンコート法、スクリーン印刷法等により塗布し、硬化させることにより、封止膜11をその厚さが柱状電極10の高さよりも厚くなるように形成する。したがって、この状態では、柱状電極10の上面は封止膜11によって覆われている。
【0024】
次に、封止膜11の上面側を適宜に研削し、図5に示すように、柱状電極10の上面を露出させ、且つ、この露出された柱状電極10の上面を含む封止膜11の上面を平坦化する。柱状電極10の上面にバリや酸化膜が形成されている場合には、柱状電極10の上面を数μmエッチングして、これらを除去する。次に、図6に示すように、柱状電極10および封止膜11の上面に、基材フィルム26の下面に粘着剤27が設けられた第1の保護テープ25を貼り付ける。
【0025】
次に、図6に示すものの上下を反転して、図7に示すように、半導体ウエハ21の底面(封止膜11等が形成された面とは反対の面)を上に向ける。次に、図8に示すように、研削装置28を準備する。この研削装置28は、回転円板29の下面に該回転円板29よりもやや大きめの研削砥石部30が設けられたものを有し、駆動手段(図示せず)の駆動により、回転円板29と共に研削砥石部30が回転されるようになっている。
【0026】
そして、研削砥石部30の下面を半導体ウエハ21の底面に当接させる。この場合、研削砥石部30の所定の周側面は半導体ウエハ21の所定の周側面よりもやや内側(例えば2〜3mm内側)に位置させる。研削砥石部30の直径は、余り小さいと、加工効率が低下するので、限定する意味ではないが、半導体ウエハ21の直径、または、以下に説明するが、加工によって形成される溝31の直径の1/4〜3/4程度が望ましい。
【0027】
そして、回転円板29と共に研削砥石部30を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置(少なくとも溝24の断面半円形状部の仮想下面)まで徐々に下降させると、図9に示すように、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側および溝24内に形成された封止膜11が研削砥石部30によって研削され、凹部31が形成される。
【0028】
凹部31は、半導体ウエハ21の厚さが、例えば20〜30μm程度となる深さに形成し、半導体ウエハ21に形成された溝24の半円形状部を超え、溝24の直線状部の中間位置まで達するように形成する。この状態では、凹部31の形成により、半導体ウエハ21の周辺部を除いて、半導体ウエハ21は個々のシリコン基板1に分離される。また、半導体ウエハ21は、封止膜11が充填された溝24の直線状部の中間位置まで除去されるため、個々に分離されたシリコン基板1の側面は垂直な平面となる。
【0029】
この場合、封止膜11を形成し、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側を研削して凹部31を形成して、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分を薄くしているので、封止膜11の存在および半導体ウエハ21の周辺部の残存により、半導体ウエハ21の厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができ、ひいてはシリコン基板1の厚さをより一層薄くすることができる。すなわち、は半導体ウエハ21の周辺部を除く部分つまりシリコン基板1の厚さは20〜30μmとかなり薄くすることができる。溝31の周囲に残存する半導体ウエハ21の周辺部の幅は例えば2〜3mmである。
【0030】
ここで、半導体ウエハ21には、その外周部に位置決め用のノッチが形成されたものと、オリエンテーションフラット部(外周形状が直線状となっている部分)を有するものとがある。ノッチが形成された半導体ウエハ21の場合には、ノッチの半導体ウエハ21の直径方向への長さが2mm未満であると、凹部31を形成したとき、半導体ウエハ21の周辺部の一部が欠けることはない。
【0031】
一方、オリエンテーションフラット部を有する半導体ウエハ21の場合には、半導体ウエハ21の外周側面から凹部31の内面までの厚さが余り薄いと、凹部31を形成したとき、半導体ウエハ21がオリエンテーションフラット部において、側面の一部が欠けることになるが、それでも半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができる。また、オリエンテーションフラット部を有する半導体ウエハ21の場合でも、半導体ウエハ21の外周側面から凹部31の内面までの厚さを調整して、オリエンテーションフラット部においても、側面に欠けが生じないようにすることもできる。
【0032】
次に、柱状電極10および封止膜11の下面から第1の保護テープ25を剥離する。次に、図10に示すように、凹部31内におけるシリコン基板1の上面およびその周囲に形成された封止膜11の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂を印刷法、ディスペンサ法等により塗布し、硬化させることにより、下層保護膜13を形成する。この場合、下層保護膜13の上面は、直ぐ後の工程で研削するので、半導体ウエハ21の上面と面一、それよりも上側、下側のいずれであってもよい。
【0033】
次に、図11に示すように、柱状電極10および封止膜11の下面に、基材フィルム33の上面に粘着剤34が設けられた第2の保護テープ32を貼り付ける。ここで、図9に示す第1の保護テープ25を剥離し、下層保護膜13を形成した後に、再度第2の保護テープ32を貼り付けるのは、下層保護膜13を硬化させて形成するとき、第1の保護テープ25がそのときの硬化温度に耐えることができないからである。
【0034】
次に、図12に示すように、回転円板35の下面に該回転円板35よりもやや小さめの研削砥石部36が設けられたものを準備する。そして、研削砥石部36の下面を半導体ウエハ21および下層保護膜13の上面に当接させる。この場合、研削砥石部36の所定の周側面は半導体ウエハ21の所定の周側面よりもやや外側に位置させる。この場合も、研削砥石部30の直径は、半導体ウエハ21の直径の1/4〜3/4程度が望ましい。
【0035】
そして、回転円板35と共に研削砥石部36を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置(残すべき下層保護膜13の厚さに対応する高さ位置)まで徐々に下降させると、図13に示すように、下層保護膜13および半導体ウエハ21が研削砥石部36によって研削され、下層保護膜13の厚さが予め設定された厚さとなる。
【0036】
この場合、シリコンからなる半導体ウエハ21と樹脂からなる下層保護膜13とを同時に研削するため、研削砥石部36の砥石としては、仕上げ時点でのメッシュサイズ♯360(平均粒径40〜60μm)〜♯1500(平均粒径5〜10μm)の砥石を用いる方が望ましい。これよりも細かい砥石では、樹脂の影響で砥粒が目詰まりしてしまい、研削加工ができなくなってしまい、好ましくない。一方、これよりも粗い砥石では、仕上がりが汚くなってしまい、好ましくない。
【0037】
次に、柱状電極10および封止膜11の下面から第2の保護テープ32を剥離する。次に、第2の保護テープ32を剥離した後の図13に示すものの上下を反転して、図14に示すように、柱状電極10および封止膜11が形成された面側を上に向ける。次に、図15に示すように、柱状電極10の上面に半田ボール12を形成する。次に、図16に示すように、ダイシングストリート22に沿って封止膜11および下層保護膜13を切断すると、図1に示す半導体装置が複数個得られる。
【0038】
ところで、上記の半導体装置の製造方法では、図3に示すように、半導体ウエハ21の上面側にハーフカットにより溝24を形成した後に、図4に示すように、溝24内およびその上方と配線7および柱状電極10を含む保護膜5の上面に封止膜11を形成しているので、すなわち、溝24の形成により半導体ウエハ21の強度がやや低下した状態において封止膜11を形成しているので、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる封止膜11を硬化させて形成するとき、封止膜11と半導体ウエハ21との熱膨張係数差に起因して、半導体ウエハ21が反りやすい。そこで、次に、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる封止膜11を硬化させて形成するとき、半導体ウエハ21が反りにくいようにすることができる実施形態について説明する。
【0039】
(第2実施形態)
図17はこの発明の第2実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図を示す。この半導体装置において、図1に示す半導体装置と異なる点は、シリコン基板1の下面のみに下層保護膜13を設け、シリコン基板1、パッシベーション膜3、保護膜5および下層保護膜13の側面を封止膜11で覆った点である。この場合、シリコン基板1、パッシベーション膜3、保護膜5および下層保護膜13の側面に設けられた封止膜11の下面は下層保護膜13の下面と面一となっている。
【0040】
次に、この半導体装置の製造方法の一例について説明する。この場合、図2に示すものを準備した後に、図18に示すように、配線7、柱状電極10および保護膜5の上面に、基材フィルム42の下面に粘着剤43が設けられた第1の保護テープ41を貼り付ける。次に、図18に示すものの上下を反転して、図19に示すように、半導体ウエハ21の底面(封止膜11等が形成された面とは反対の面)を上に向ける。
【0041】
次に、図20に示すように、図9に示す場合と同様の回転円板29および研削砥石部30を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置まで徐々に下降させると、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側が研削砥石部30によって研削され、凹部31が形成される。
【0042】
この場合、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側を研削して凹部31を形成して、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分を薄くしているので、半導体ウエハ21の周辺部の残存により、半導体ウエハ21の厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができ、ひいては図17に示すシリコン基板1の厚さをより一層薄くすることができる。すなわち、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分(シリコン基板1)の厚さは20〜30μmとかなり薄くすることができる。溝31の周囲に残存する半導体ウエハ21の周辺部の幅は例えば2〜3mmである。
【0043】
次に、配線7、柱状電極10および保護膜5の下面から第1の保護テープ41を剥離する。次に、図21に示すように、凹部31内における半導体ウエハ21の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂を印刷法、ディスペンサ法等により塗布し、硬化させることにより、下層保護膜13を形成する。次に、必要に応じて、下層保護膜13および半導体ウエハ21の上面を軽く研削し、下層保護膜13および半導体ウエハ21の上面を平坦化する。次に、図21に示すものの上下を反転して、図22に示すように、柱状電極10が形成された面側を上に向ける。
【0044】
次に、図23に示すように、図3に示す場合と同様のブレード23を用いて、ダイシングストリート22およびその両側に対応する部分における保護膜5、パッシベーション膜3、半導体ウエハ21および下層保護膜13に溝24を形成する。この状態では、溝24の形成により、半導体ウエハ21はその周辺部を除いて個々のシリコン基板1に分離されている。この場合、シリコン基板1の上面下の溝24の深さは、シリコン基板1の厚さとブレード23の刃先の半円形状部の長さとの和よりもやや深く、例えばシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)プラス30〜50μmとする。
【0045】
ここで、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる下層保護膜13を硬化させて形成した後に、ダイシングストリート22およびその両側の部分における保護膜5、パッシベーション膜3、半導体ウエハ21および下層保護膜13に溝24を形成しているので、すなわち、半導体ウエハ21の上面側に強度低下の原因となる溝を形成しない状態において下層保護膜13を硬化させて形成し、その後に半導体ウエハ21の上面側に溝24を形成しているので、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる下層保護膜13を硬化させて形成するとき、半導体ウエハ21が反りにくいようにすることができる。
【0046】
次に、図24に示すように、溝24内およびその上方と配線7および柱状電極10を含む保護膜5の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂をスピンコート法、スクリーン印刷法等により塗布し、硬化させることにより、封止膜11をその厚さが柱状電極10の高さよりも厚くなるように形成する。したがって、この状態では、柱状電極10の上面は封止膜11によって覆われている。
【0047】
この場合、シリコン基板1の下面にはエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる比較的厚い下層保護膜13が既に形成されているので、シリコン基板1の上面側にエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる比較的薄い封止膜11を硬化させて形成するとき、半導体ウエハ21が反りにくいようにすることができる。ここで、下層保護膜13の材料は封止膜11の材料と同一である方が望ましい。
【0048】
次に、封止膜11の上面側を適宜に研削し、図25に示すように、柱状電極10の上面を露出させ、且つ、この露出された柱状電極10の上面を含む封止膜11の上面を平坦化する。柱状電極10の上面にバリや酸化膜が形成されている場合には、柱状電極10の上面を数μmエッチングして、これらを除去する。次に、図26に示すように、柱状電極10および封止膜11の上面に、基材フィルム45の下面に粘着剤46が設けられた第2の保護テープ44を貼り付ける。
【0049】
次に、図26に示すものの上下を反転して、図27に示すように、下層保護膜13が形成された面側を上に向ける。次に、図28に示すように、図12に示す場合と同様の回転円板35および研削砥石部36を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置(残すべき下層保護膜13の厚さに対応する高さ位置)まで徐々に下降させると、下層保護膜13および半導体ウエハ21が研削砥石部36によって研削され、下層保護膜13の厚さが予め設定された厚さとなる。
【0050】
次に、柱状電極10および封止膜11の下面から第2の保護テープ44を剥離する。次に、第2の保護テープ44を剥離した後の図28に示すものの上下を反転して、図29に示すように、柱状電極10および封止膜11が形成された面側を上に向ける。次に、図30に示すように、柱状電極10の上面に半田ボール12を形成する。次に、図31に示すように、ダイシングストリート22に沿って封止膜11を切断すると、図17に示す半導体装置が複数個得られる。
【0051】
(第3実施形態)
図32はこの発明の第3実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図を示す。この半導体装置において、図1に示す半導体装置と異なる点は、シリコン基板1およびその周囲に設けられた封止膜11の下面と下層保護膜13との間に銅等の金属からなる遮光膜14を設けた点である。遮光膜14は、シリコン基板1の底面側からの光照射に起因する集積回路の誤動作を防止するためのものである。
【0052】
次に、この半導体装置の製造方法の一例について説明する。この場合、図9に示す工程後に、図33に示すように、凹部31内におけるシリコン基板1の上面およびその周囲に形成された封止膜11の上面、溝31の内壁面および溝31の外周部における半導体ウエハ21の上面に、スパッタ法、真空蒸着法等により、銅等の金属からなる遮光膜14を形成する。以下、上記第1実施形態の場合と同様の工程を経ると、図32に示す半導体装置が複数個得られる。
【0053】
なお、上記第2実施形態の場合においても、シリコン基板1と下層保護膜13との間に遮光膜を設けることが可能である。その場合の製造方法は、図20に示す工程後に、半導体ウエハ21の上面全体に遮光膜を形成すればよい。この後、図21〜図30の工程を経ると、図17を参照して説明するが、シリコン基板1と下層保護膜13との間に両部材と同一の外形を有する遮光膜が設けられ、シリコン基板1、遮光膜および下層保護膜13の外周側面が封止膜11の側面で覆われた半導体装置が得られる。
【符号の説明】
【0054】
1 シリコン基板
2 接続パッド
3 パッシベーション膜
5 保護膜
7 配線
10 柱状電極
11 封止膜
12 半田ボール
13 下層保護膜
14 遮光膜
21 半導体ウエハ
22 ダイシングストリート
23 ブレード
24 溝
25、41 第1の保護テープ
30、36 研削砥石部
31 凹部
32、44 第2の保護テープ
【技術分野】
【0001】
この発明は半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置には、CSP(Chip Size Package)と呼ばれるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この半導体装置では、半導体基板上に設けられた絶縁膜の上面に複数の配線が設けられ、配線の接続パッド部上面に柱状電極が設けられ、配線を含む絶縁膜の上面に封止膜がその上面が柱状電極の上面と面一となるように設けられている。この場合、半導体基板の側面および下面を保護するために、半導体基板の側面を封止膜で覆い、下面を下層保護膜で覆っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−144121号公報(図15)
【0004】
ところで、上記従来の半導体装置の製造方法では、まず、ウエハ状態の半導体基板(以下、半導体ウエハという)の上面側に、絶縁膜、配線および柱状電極が形成されたものを準備する。次に、半導体ウエハの下面を、ダイシングテープの上面に剥離層を介して設けられた下層保護膜の上面に貼り付ける。
【0005】
次に、絶縁膜側から各半導体装置形成領域間にハーフカットにより下層保護膜の厚さ方向の中間位置まで達する所定幅の溝を形成する。この状態では、溝の形成により、半導体ウエハは個々の半導体基板に分離されている。次に、溝内およびその上方と配線および柱状電極を含む絶縁膜の上面に封止膜を形成する。次に、溝の幅方向中央部において封止膜および下層保護膜を切断する。
【0006】
次に、柱状電極および封止膜の上面にサポートテープを貼り付ける。次に、ダイシングテープおよび剥離層を剥離し、下層保護膜をそのまま残存させる。次に、サポートテープを剥離する。かくして、半導体基板の側面を封止膜で覆い、下面を下層保護膜で覆った構造の半導体装置が得られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記従来の半導体装置の製造方法では、半導体基板の厚さを薄くする場合には、半導体ウエハの下面を下層保護膜の上面に貼り付ける前に、半導体ウエハの下面を研削することになる。しかしながら、半導体ウエハの下面を研削するとき、その上面側に封止膜が形成されていないので、半導体ウエハの厚さを薄くし過ぎると、半導体ウエハが割れやすくなるため、半導体基板の厚さを薄くするのに限界があるという問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、半導体基板の厚さをより一層薄くすることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、一面上に集積回路に接続された電極用接続パッド部および、該電極用接続パッド部に接続された外部接続用バンプ電極が形成された半導体ウエハの底面を研削し、該半導体ウエハの底面に下層保護膜を形成した後、個々の半導体装置に分離する半導体装置の製造方法において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成して、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程と、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程と、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削して、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程と、を有することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の前に、前記電極用接続パッド部および前記外部接続用バンプ電極を含む前記絶縁膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部の内側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分の厚さを20〜30μmとする工程であることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記溝の深さは、前記半導体基板の上面下において、前記半導体基板の厚さプラス30〜50μmとすることを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部の幅は2〜3mmであることを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程は、一部を前記半導体ウエハの外側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とするものである。
請求項15に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記凹部の内面に遮光膜を形成する工程を有することを特徴とするものである。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、前記遮光膜は金属によって形成することを特徴とするものである。
請求項17に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの一面上に絶縁膜を形成する工程を有し、前記電極用接続パッド部は、前記絶縁膜上に形成された配線の接続パッド部であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成して、半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くしているので、半導体ウエハの周辺部の残存により、半導体ウエハの厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハが割れにくいようにすることができ、ひいては半導体基板の厚さをより一層薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の第1実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図。
【図2】図1に示す半導体装置の製造方法の一例において、当初準備したものの断面図。
【図3】図2に続く工程の断面図。
【図4】図3に続く工程の断面図。
【図5】図4に続く工程の断面図。
【図6】図5に続く工程の断面図。
【図7】図6に続く工程の断面図。
【図8】図7に続く工程の断面図。
【図9】図8に続く工程の断面図。
【図10】図9に続く工程の断面図。
【図11】図10に続く工程の断面図。
【図12】図11に続く工程の断面図。
【図13】図12に続く工程の断面図。
【図14】図13に続く工程の断面図。
【図15】図14に続く工程の断面図。
【図16】図15に続く工程の断面図。
【図17】この発明の第2実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図。
【図18】図17に示す半導体装置の製造方法の一例において、所定の工程の断面図。
【図19】図18に続く工程の断面図。
【図20】図19に続く工程の断面図。
【図21】図20に続く工程の断面図。
【図22】図21に続く工程の断面図。
【図23】図22に続く工程の断面図。
【図24】図23に続く工程の断面図。
【図25】図24に続く工程の断面図。
【図26】図25に続く工程の断面図。
【図27】図26に続く工程の断面図。
【図28】図27に続く工程の断面図。
【図29】図28に続く工程の断面図。
【図30】図29に続く工程の断面図。
【図31】図30に続く工程の断面図。
【図32】この発明の第3実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図。
【図33】図30に示す半導体装置の製造方法の一例において、所定の工程の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図を示す。この半導体装置は、一般的にはCSPと呼ばれるものであり、シリコン基板(半導体基板)1を備えている。シリコン基板1の上面には所定の機能の集積回路を構成する素子、例えば、トランジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサ等の素子(図示せず)が形成され、その上面周辺部には、上記集積回路の各素子に接続されたアルミニウム系金属等からなる接続パッド2が設けられている。接続パッド2は2個のみを図示するが、実際にはシリコン基板1の上面周辺部に多数配列されている。
【0013】
接続パッド2の中央部を除くシリコン基板1の上面には酸化シリコン等からなるパッシベーション膜(絶縁膜)3が設けられ、接続パッド2の中央部はパッシベーション膜3に設けられた開口部4を介して露出されている。パッシベーション膜3の上面にはポリイミド系樹脂等からなる保護膜(絶縁膜)5が設けられている。パッシベーション膜3の開口部4に対応する部分における保護膜5には開口部6が設けられている。
【0014】
保護膜5の上面には配線7が設けられている。配線7は、保護膜5の上面に設けられた銅等からなる下地金属層8と、下地金属層8の上面に設けられた銅からなる上部金属層9との2層構造となっている。配線7の一端部は、保護膜5の開口部6およびパッシベーション膜3の開口部4を介して接続パッド2に接続されている。
【0015】
配線7の接続パッド部(電極用接続パッド部)上面には銅からなる柱状電極(外部接続用バンプ電極)10が設けられている。配線7を含む保護膜5の上面において柱状電極10の周囲およびシリコン基板1、パッシベーション膜3、保護膜5の側面にはエポキシ系樹脂等からなる封止膜11が設けられている。柱状電極10は、その上面が封止膜11の上面と面一乃至数μm低くなるように設けられている。柱状電極10の上面には半田ボール12が設けられている。
【0016】
ここで、シリコン基板1、パッシベーション膜3および保護膜5の側面に設けられた封止膜11の下面はシリコン基板1の下面と面一となっている。シリコン基板1の下面およびシリコン基板1、パッシベーション膜3および保護膜5の側面に設けられた封止膜11の下面にはエポキシ系樹脂等からなる下層保護膜13が設けられている。この状態では、シリコン基板1の側面は封止膜11によって覆われ、シリコン基板1の下面および封止膜11の下面は下層保護膜13によって覆われている。
【0017】
ここで、この半導体装置の厚さを示せば、限定する意味ではないが、シリコン基板1の下面から封止膜11の上面までの厚さは100μm程度であり、柱状電極10の高さは50μm程度であり、シリコン基板1の厚さは20〜30μmのかなり薄いものとなっている。
【0018】
次に、この半導体装置の製造方法の一例について説明する。まず、図2に示すように、ウエハ状態のシリコン基板(以下、半導体ウエハ21という)上に、接続パッド2、パッシベーション膜3、保護膜5、下地金属層8および上部金属層9からなる2層構造の配線7および柱状電極10が形成されたものを準備する。
【0019】
この場合、市販されている半導体ウエハ21の厚さは、図1に示すシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)よりもかなり厚くなっている。例えば、半導体ウエハ21の直径が300mm(12インチ)、200mm(8インチ)であると、厚さは775μm程度、670μm程度とかなり厚くなっている。勿論、本発明は、市販品以外の半導体ウエハを用いて製造することができるものであり、半導体ウエハ21の厚さも、以下に示す製造方法に適したものを採用することができるものであって、上記市販品の半導体ウエハ21の厚さは、単なる参考である。ここで、図2において、符号22で示す領域はダイシングストリートである。ダイシングストリート22で囲まれた半導体装置形成領域は3個のみを図示するが、実際には半導体ウエハ21の周辺部を除く領域の行方向および列方向に多数配列されている。
【0020】
さて、図2に示すものを準備したら、次に、図3に示すように、ブレード23を準備する。このブレード23は円板状の砥石からなり、その刃先の断面形状は半円形状となっており、その厚さはダイシングストリート22の幅よりもある程度厚くなっている。例えば、ブレード23の厚さは30〜60μmであり、その刃先の半円形状部の長さは15〜30μmである。
【0021】
そして、このブレード23を用いて、ダイシングストリート22およびその両側に対応する部分における保護膜5、パッシベーション膜3および半導体ウエハ21に溝24を形成する。この場合、半導体ウエハ21の上面下における溝24の深さは、図1に示すシリコン基板1の厚さとブレード23の刃先の半円形状部の長さとの和よりもやや深く、例えばシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)プラス30〜50μmとする。
【0022】
ここで、半導体ウエハ21の直径が300mm(12インチ)、200mm(8インチ)であると、当初の厚さは775μm程度、670μm程度であるのに対し、半導体ウエハ21の上面下における溝24の深さをシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)プラス30〜50μmとすると、半導体ウエハ21の当初の厚さに対して溝24の深さはかなり浅くなる。このように、溝24の深さがかなり浅いと、溝24を形成しても、半導体ウエハ21が反りにくく、また強度が低下しにくいようにすることができる。
【0023】
次に、図4に示すように、溝24内およびその上方と配線7および柱状電極10を含む保護膜5の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂をスピンコート法、スクリーン印刷法等により塗布し、硬化させることにより、封止膜11をその厚さが柱状電極10の高さよりも厚くなるように形成する。したがって、この状態では、柱状電極10の上面は封止膜11によって覆われている。
【0024】
次に、封止膜11の上面側を適宜に研削し、図5に示すように、柱状電極10の上面を露出させ、且つ、この露出された柱状電極10の上面を含む封止膜11の上面を平坦化する。柱状電極10の上面にバリや酸化膜が形成されている場合には、柱状電極10の上面を数μmエッチングして、これらを除去する。次に、図6に示すように、柱状電極10および封止膜11の上面に、基材フィルム26の下面に粘着剤27が設けられた第1の保護テープ25を貼り付ける。
【0025】
次に、図6に示すものの上下を反転して、図7に示すように、半導体ウエハ21の底面(封止膜11等が形成された面とは反対の面)を上に向ける。次に、図8に示すように、研削装置28を準備する。この研削装置28は、回転円板29の下面に該回転円板29よりもやや大きめの研削砥石部30が設けられたものを有し、駆動手段(図示せず)の駆動により、回転円板29と共に研削砥石部30が回転されるようになっている。
【0026】
そして、研削砥石部30の下面を半導体ウエハ21の底面に当接させる。この場合、研削砥石部30の所定の周側面は半導体ウエハ21の所定の周側面よりもやや内側(例えば2〜3mm内側)に位置させる。研削砥石部30の直径は、余り小さいと、加工効率が低下するので、限定する意味ではないが、半導体ウエハ21の直径、または、以下に説明するが、加工によって形成される溝31の直径の1/4〜3/4程度が望ましい。
【0027】
そして、回転円板29と共に研削砥石部30を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置(少なくとも溝24の断面半円形状部の仮想下面)まで徐々に下降させると、図9に示すように、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側および溝24内に形成された封止膜11が研削砥石部30によって研削され、凹部31が形成される。
【0028】
凹部31は、半導体ウエハ21の厚さが、例えば20〜30μm程度となる深さに形成し、半導体ウエハ21に形成された溝24の半円形状部を超え、溝24の直線状部の中間位置まで達するように形成する。この状態では、凹部31の形成により、半導体ウエハ21の周辺部を除いて、半導体ウエハ21は個々のシリコン基板1に分離される。また、半導体ウエハ21は、封止膜11が充填された溝24の直線状部の中間位置まで除去されるため、個々に分離されたシリコン基板1の側面は垂直な平面となる。
【0029】
この場合、封止膜11を形成し、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側を研削して凹部31を形成して、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分を薄くしているので、封止膜11の存在および半導体ウエハ21の周辺部の残存により、半導体ウエハ21の厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができ、ひいてはシリコン基板1の厚さをより一層薄くすることができる。すなわち、は半導体ウエハ21の周辺部を除く部分つまりシリコン基板1の厚さは20〜30μmとかなり薄くすることができる。溝31の周囲に残存する半導体ウエハ21の周辺部の幅は例えば2〜3mmである。
【0030】
ここで、半導体ウエハ21には、その外周部に位置決め用のノッチが形成されたものと、オリエンテーションフラット部(外周形状が直線状となっている部分)を有するものとがある。ノッチが形成された半導体ウエハ21の場合には、ノッチの半導体ウエハ21の直径方向への長さが2mm未満であると、凹部31を形成したとき、半導体ウエハ21の周辺部の一部が欠けることはない。
【0031】
一方、オリエンテーションフラット部を有する半導体ウエハ21の場合には、半導体ウエハ21の外周側面から凹部31の内面までの厚さが余り薄いと、凹部31を形成したとき、半導体ウエハ21がオリエンテーションフラット部において、側面の一部が欠けることになるが、それでも半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができる。また、オリエンテーションフラット部を有する半導体ウエハ21の場合でも、半導体ウエハ21の外周側面から凹部31の内面までの厚さを調整して、オリエンテーションフラット部においても、側面に欠けが生じないようにすることもできる。
【0032】
次に、柱状電極10および封止膜11の下面から第1の保護テープ25を剥離する。次に、図10に示すように、凹部31内におけるシリコン基板1の上面およびその周囲に形成された封止膜11の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂を印刷法、ディスペンサ法等により塗布し、硬化させることにより、下層保護膜13を形成する。この場合、下層保護膜13の上面は、直ぐ後の工程で研削するので、半導体ウエハ21の上面と面一、それよりも上側、下側のいずれであってもよい。
【0033】
次に、図11に示すように、柱状電極10および封止膜11の下面に、基材フィルム33の上面に粘着剤34が設けられた第2の保護テープ32を貼り付ける。ここで、図9に示す第1の保護テープ25を剥離し、下層保護膜13を形成した後に、再度第2の保護テープ32を貼り付けるのは、下層保護膜13を硬化させて形成するとき、第1の保護テープ25がそのときの硬化温度に耐えることができないからである。
【0034】
次に、図12に示すように、回転円板35の下面に該回転円板35よりもやや小さめの研削砥石部36が設けられたものを準備する。そして、研削砥石部36の下面を半導体ウエハ21および下層保護膜13の上面に当接させる。この場合、研削砥石部36の所定の周側面は半導体ウエハ21の所定の周側面よりもやや外側に位置させる。この場合も、研削砥石部30の直径は、半導体ウエハ21の直径の1/4〜3/4程度が望ましい。
【0035】
そして、回転円板35と共に研削砥石部36を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置(残すべき下層保護膜13の厚さに対応する高さ位置)まで徐々に下降させると、図13に示すように、下層保護膜13および半導体ウエハ21が研削砥石部36によって研削され、下層保護膜13の厚さが予め設定された厚さとなる。
【0036】
この場合、シリコンからなる半導体ウエハ21と樹脂からなる下層保護膜13とを同時に研削するため、研削砥石部36の砥石としては、仕上げ時点でのメッシュサイズ♯360(平均粒径40〜60μm)〜♯1500(平均粒径5〜10μm)の砥石を用いる方が望ましい。これよりも細かい砥石では、樹脂の影響で砥粒が目詰まりしてしまい、研削加工ができなくなってしまい、好ましくない。一方、これよりも粗い砥石では、仕上がりが汚くなってしまい、好ましくない。
【0037】
次に、柱状電極10および封止膜11の下面から第2の保護テープ32を剥離する。次に、第2の保護テープ32を剥離した後の図13に示すものの上下を反転して、図14に示すように、柱状電極10および封止膜11が形成された面側を上に向ける。次に、図15に示すように、柱状電極10の上面に半田ボール12を形成する。次に、図16に示すように、ダイシングストリート22に沿って封止膜11および下層保護膜13を切断すると、図1に示す半導体装置が複数個得られる。
【0038】
ところで、上記の半導体装置の製造方法では、図3に示すように、半導体ウエハ21の上面側にハーフカットにより溝24を形成した後に、図4に示すように、溝24内およびその上方と配線7および柱状電極10を含む保護膜5の上面に封止膜11を形成しているので、すなわち、溝24の形成により半導体ウエハ21の強度がやや低下した状態において封止膜11を形成しているので、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる封止膜11を硬化させて形成するとき、封止膜11と半導体ウエハ21との熱膨張係数差に起因して、半導体ウエハ21が反りやすい。そこで、次に、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる封止膜11を硬化させて形成するとき、半導体ウエハ21が反りにくいようにすることができる実施形態について説明する。
【0039】
(第2実施形態)
図17はこの発明の第2実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図を示す。この半導体装置において、図1に示す半導体装置と異なる点は、シリコン基板1の下面のみに下層保護膜13を設け、シリコン基板1、パッシベーション膜3、保護膜5および下層保護膜13の側面を封止膜11で覆った点である。この場合、シリコン基板1、パッシベーション膜3、保護膜5および下層保護膜13の側面に設けられた封止膜11の下面は下層保護膜13の下面と面一となっている。
【0040】
次に、この半導体装置の製造方法の一例について説明する。この場合、図2に示すものを準備した後に、図18に示すように、配線7、柱状電極10および保護膜5の上面に、基材フィルム42の下面に粘着剤43が設けられた第1の保護テープ41を貼り付ける。次に、図18に示すものの上下を反転して、図19に示すように、半導体ウエハ21の底面(封止膜11等が形成された面とは反対の面)を上に向ける。
【0041】
次に、図20に示すように、図9に示す場合と同様の回転円板29および研削砥石部30を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置まで徐々に下降させると、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側が研削砥石部30によって研削され、凹部31が形成される。
【0042】
この場合、半導体ウエハ21の周辺部を除く底面側を研削して凹部31を形成して、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分を薄くしているので、半導体ウエハ21の周辺部の残存により、半導体ウエハ21の厚さをより一層薄くしても、半導体ウエハ21が割れにくいようにすることができ、ひいては図17に示すシリコン基板1の厚さをより一層薄くすることができる。すなわち、半導体ウエハ21の周辺部を除く部分(シリコン基板1)の厚さは20〜30μmとかなり薄くすることができる。溝31の周囲に残存する半導体ウエハ21の周辺部の幅は例えば2〜3mmである。
【0043】
次に、配線7、柱状電極10および保護膜5の下面から第1の保護テープ41を剥離する。次に、図21に示すように、凹部31内における半導体ウエハ21の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂を印刷法、ディスペンサ法等により塗布し、硬化させることにより、下層保護膜13を形成する。次に、必要に応じて、下層保護膜13および半導体ウエハ21の上面を軽く研削し、下層保護膜13および半導体ウエハ21の上面を平坦化する。次に、図21に示すものの上下を反転して、図22に示すように、柱状電極10が形成された面側を上に向ける。
【0044】
次に、図23に示すように、図3に示す場合と同様のブレード23を用いて、ダイシングストリート22およびその両側に対応する部分における保護膜5、パッシベーション膜3、半導体ウエハ21および下層保護膜13に溝24を形成する。この状態では、溝24の形成により、半導体ウエハ21はその周辺部を除いて個々のシリコン基板1に分離されている。この場合、シリコン基板1の上面下の溝24の深さは、シリコン基板1の厚さとブレード23の刃先の半円形状部の長さとの和よりもやや深く、例えばシリコン基板1の厚さ(20〜30μm)プラス30〜50μmとする。
【0045】
ここで、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる下層保護膜13を硬化させて形成した後に、ダイシングストリート22およびその両側の部分における保護膜5、パッシベーション膜3、半導体ウエハ21および下層保護膜13に溝24を形成しているので、すなわち、半導体ウエハ21の上面側に強度低下の原因となる溝を形成しない状態において下層保護膜13を硬化させて形成し、その後に半導体ウエハ21の上面側に溝24を形成しているので、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる下層保護膜13を硬化させて形成するとき、半導体ウエハ21が反りにくいようにすることができる。
【0046】
次に、図24に示すように、溝24内およびその上方と配線7および柱状電極10を含む保護膜5の上面に、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂をスピンコート法、スクリーン印刷法等により塗布し、硬化させることにより、封止膜11をその厚さが柱状電極10の高さよりも厚くなるように形成する。したがって、この状態では、柱状電極10の上面は封止膜11によって覆われている。
【0047】
この場合、シリコン基板1の下面にはエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる比較的厚い下層保護膜13が既に形成されているので、シリコン基板1の上面側にエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂からなる比較的薄い封止膜11を硬化させて形成するとき、半導体ウエハ21が反りにくいようにすることができる。ここで、下層保護膜13の材料は封止膜11の材料と同一である方が望ましい。
【0048】
次に、封止膜11の上面側を適宜に研削し、図25に示すように、柱状電極10の上面を露出させ、且つ、この露出された柱状電極10の上面を含む封止膜11の上面を平坦化する。柱状電極10の上面にバリや酸化膜が形成されている場合には、柱状電極10の上面を数μmエッチングして、これらを除去する。次に、図26に示すように、柱状電極10および封止膜11の上面に、基材フィルム45の下面に粘着剤46が設けられた第2の保護テープ44を貼り付ける。
【0049】
次に、図26に示すものの上下を反転して、図27に示すように、下層保護膜13が形成された面側を上に向ける。次に、図28に示すように、図12に示す場合と同様の回転円板35および研削砥石部36を自転させながら半導体ウエハ21の中心を中心にして公転させ、且つ、予め設定された高さ位置(残すべき下層保護膜13の厚さに対応する高さ位置)まで徐々に下降させると、下層保護膜13および半導体ウエハ21が研削砥石部36によって研削され、下層保護膜13の厚さが予め設定された厚さとなる。
【0050】
次に、柱状電極10および封止膜11の下面から第2の保護テープ44を剥離する。次に、第2の保護テープ44を剥離した後の図28に示すものの上下を反転して、図29に示すように、柱状電極10および封止膜11が形成された面側を上に向ける。次に、図30に示すように、柱状電極10の上面に半田ボール12を形成する。次に、図31に示すように、ダイシングストリート22に沿って封止膜11を切断すると、図17に示す半導体装置が複数個得られる。
【0051】
(第3実施形態)
図32はこの発明の第3実施形態としての製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図を示す。この半導体装置において、図1に示す半導体装置と異なる点は、シリコン基板1およびその周囲に設けられた封止膜11の下面と下層保護膜13との間に銅等の金属からなる遮光膜14を設けた点である。遮光膜14は、シリコン基板1の底面側からの光照射に起因する集積回路の誤動作を防止するためのものである。
【0052】
次に、この半導体装置の製造方法の一例について説明する。この場合、図9に示す工程後に、図33に示すように、凹部31内におけるシリコン基板1の上面およびその周囲に形成された封止膜11の上面、溝31の内壁面および溝31の外周部における半導体ウエハ21の上面に、スパッタ法、真空蒸着法等により、銅等の金属からなる遮光膜14を形成する。以下、上記第1実施形態の場合と同様の工程を経ると、図32に示す半導体装置が複数個得られる。
【0053】
なお、上記第2実施形態の場合においても、シリコン基板1と下層保護膜13との間に遮光膜を設けることが可能である。その場合の製造方法は、図20に示す工程後に、半導体ウエハ21の上面全体に遮光膜を形成すればよい。この後、図21〜図30の工程を経ると、図17を参照して説明するが、シリコン基板1と下層保護膜13との間に両部材と同一の外形を有する遮光膜が設けられ、シリコン基板1、遮光膜および下層保護膜13の外周側面が封止膜11の側面で覆われた半導体装置が得られる。
【符号の説明】
【0054】
1 シリコン基板
2 接続パッド
3 パッシベーション膜
5 保護膜
7 配線
10 柱状電極
11 封止膜
12 半田ボール
13 下層保護膜
14 遮光膜
21 半導体ウエハ
22 ダイシングストリート
23 ブレード
24 溝
25、41 第1の保護テープ
30、36 研削砥石部
31 凹部
32、44 第2の保護テープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面上に集積回路に接続された電極用接続パッド部および、該電極用接続パッド部に接続された外部接続用バンプ電極が形成された半導体ウエハの底面を研削し、該半導体ウエハの底面に下層保護膜を形成した後、個々の半導体装置に分離する半導体装置の製造方法において、
前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成して、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程と、
前記凹部内に下層保護膜を形成する工程と、
前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削して、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の発明において、前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の前に、前記電極用接続パッド部および前記外部接続用バンプ電極を含む前記絶縁膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部の内側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項11】
請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分の厚さを20〜30μmとする工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項9に記載の発明において、前記溝の深さは、前記半導体基板の上面下において、前記半導体基板の厚さプラス30〜50μmとすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部の幅は2〜3mmであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程は、一部を前記半導体ウエハの外側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記凹部の内面に遮光膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項14に記載の発明において、前記遮光膜は金属によって形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの一面上に絶縁膜を形成する工程を有し、前記電極用接続パッド部は、前記絶縁膜上に形成された配線の接続パッド部であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項1】
一面上に集積回路に接続された電極用接続パッド部および、該電極用接続パッド部に接続された外部接続用バンプ電極が形成された半導体ウエハの底面を研削し、該半導体ウエハの底面に下層保護膜を形成した後、個々の半導体装置に分離する半導体装置の製造方法において、
前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成して、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程と、
前記凹部内に下層保護膜を形成する工程と、
前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削して、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の発明において、前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載の発明において、前記凹部内に下層保護膜を形成する工程の後、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の前に、ダイシングストリートおよびその両側に対応する部分における前記半導体ウエハの一面側に溝を形成する工程と、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を薄くする工程の後、前記ダイシングストリートに沿って前記封止膜および前記下層保護膜を切断して、個々の半導体装置に分離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の前に、前記電極用接続パッド部および前記外部接続用バンプ電極を含む前記絶縁膜上に第1の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記第1の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の発明において、前記外部接続用バンプ電極の周囲に封止膜を形成する工程の後に、前記外部接続用バンプ電極および前記封止膜上に第2の保護テープを貼り付ける工程を有し、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程の後に、前記第2の保護テープを剥離する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部の内側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項11】
請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程は、前記半導体ウエハの周辺部を除く部分の厚さを20〜30μmとする工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項9に記載の発明において、前記溝の深さは、前記半導体基板の上面下において、前記半導体基板の厚さプラス30〜50μmとすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
請求項10に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部の幅は2〜3mmであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部および前記下層保護膜を研削する工程は、一部を前記半導体ウエハの外側に配置された円板状の研削砥石部を自転させながら前記半導体ウエハの中心を中心にして公転させ、且つ、徐々に下降させる工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの周辺部を除く底面側を研削して凹部を形成する工程の後に、前記凹部の内面に遮光膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項14に記載の発明において、前記遮光膜は金属によって形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項1に記載の発明において、前記半導体ウエハの一面上に絶縁膜を形成する工程を有し、前記電極用接続パッド部は、前記絶縁膜上に形成された配線の接続パッド部であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2010−238901(P2010−238901A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84999(P2009−84999)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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