説明

半導体装置

【課題】絶縁層の電気的絶縁特性が損なわれることなく、かつ良好な放熱性を確保する。
【解決手段】半導体チップ20と、導電性を有しかつ帯板状に形成されて、その長手方向の一端部が半導体チップに電気接続されるリード30と、半導体チップから生じる熱を放散する放熱部材40と、少なくともリードの他端部が露出するように、リードの一端部及び半導体チップを封止するモールド樹脂50とを備える。放熱部材40は、半導体チップ及びリードにそれぞれ電気接続される金属箔41、半導体チップから生じる熱を放散する放熱部42、及び放熱部と金属箔との間に介装される絶縁層43を有する。金属箔41は、半導体チップが搭載されかつリードに電気接続されるチップ搭載部41Aと、半導体チップ及びリードにそれぞれ電気接続されるリード接続部41Bに分離して形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップをモールド樹脂で封止する半導体装置では、半導体チップから生じる熱を如何に効率よく放散させるかという課題がある。特に、半導体チップの小型化並びに高性能化が進む近年では、放熱の問題がより大きなウエイトを占めるようになった。
このような課題に対処する半導体装置として、例えば、特許文献1では、半導体チップが搭載されるダイパッド(リードフレーム)の半導体チップとは逆側の面に絶縁層を介して金属板を接合させ、金属板からの放熱を利用して半導体チップを積極的に冷却するものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−151619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した従来の半導体装置では、絶縁層とダイパッドとを接合させる手段として加熱プレスを採用しているが、このような加熱プレスによる接合であると、絶縁層をダイパッドへ接合させる際に、所定高温(例えば180℃)下で所定圧力をもって絶縁層をダイパッドに押圧させなければならず、このとき、絶縁層が変形して所定厚さを維持することができずに薄くなったりあるいは損傷したりして、所望の電気的絶縁特性が得られなくなるおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記事情を考慮し、絶縁層の電気的絶縁特性が損なわれることなく、かつ良好な放熱性が得られる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために、本発明の半導体装置は、半導体チップと、導電性を有しかつ帯板状に形成されて、その長手方向の一端部が前記半導体チップに電気接続されるリードと、前記半導体チップから生じる熱を放散する放熱部材と、少なくとも前記リードの他端部が露出するように、該リードの一端部及び前記半導体チップを封止するモールド樹脂とを備え、前記放熱部材が、前記半導体チップ及び前記リードにそれぞれ電気接続される金属箔、前記半導体チップから生じる熱を放散する放熱部、及び前記放熱部と前記金属箔との間に介装される絶縁層を有し、前記金属箔が、前記半導体チップが搭載されかつ前記リードに電気接続されるチップ搭載部と、前記半導体チップ及び前記リードにそれぞれ電気接続されるリード接続部とに分離して形成されていることを特徴とする。
【0007】
前記半導体装置によれば、金属箔からなるチップ搭載部に半田を介して半導体チップを接合させることができるため、半導体チップをチップ搭載部に接合させる際に絶縁層に無用な押圧力が加わることがなく、絶縁層が損傷等されてその電気的絶縁性能が損なわれるといった事態を回避できる。
【0008】

また、上記半導体装置によれば、半導体チップから生じる熱が放熱部材、つまり金属箔からなるチップ搭載部、絶縁層及び放熱部を介して直接放散される。したがって、良好な放熱性が確保される。
また、金属箔からなるチップ搭載部は、半導体チップと直接接触して該半導体チップから生じる熱を放熱部に伝達する機能のほか、半導体チップをリードに電気接続する機能も同時に果たす。このように2つの機能を同時に果たすので部品点数を削減できる。加えて、金属箔はそれ自体薄いので、その分、当該半導体装置を薄くすることができる。
【0009】
そして、前記半導体装置においては、前記放熱部が、前記絶縁層の前記金属箔とは逆側に接合される金属板と、該金属板の前記絶縁層とは逆側に接合される放熱フィンからなることが好ましい。
この構成では、放熱フィンを備えるため、半導体チップから生じる熱を積極的に放散することによって高い放熱性が得られる。このため、発熱量の比較的大きな半導体装置に用いて好適である。
【0010】
そして、前記半導体装置においては、前記放熱部が、前記絶縁層の前記金属箔とは逆側に接合される放熱フィンからなっていてもよい。
この場合には、放熱フィンを備えるため、半導体チップから生じる熱を積極的に放散することによって高い放熱性が得られるのは前者と共通する。ここでは、それに加え、放熱フィンの金属箔側に金属板を有しないので、より高い放熱性が得られかつ構成の簡素化も図れる。
【0011】
また、前記半導体装置においては、前記放熱部が、前記絶縁層の前記金属箔とは逆側に接合される金属板からなっていてもよい。
この場合には、放熱部として単なる金属板を用いているので、放熱量としては比較的小さくなるものの、製造のための加工が容易となり、また半導体装置のコンパクト化が実現できる。発熱量の比較的小さな半導体装置に用いて好適である。
【0012】
また、前記半導体装置においては、前記リードが複数互いに間隔をあけて配置され、かつ、該リードの他端部がそれぞれ同じ方向へ突出していることが好ましい。
この場合、リードの他端部がそれぞれ同じ方向へ突出しているから、いわゆるスルーホール実装タイプの半導体装置となる。表面実装タイプのものに比べ、リードを介して回路基板側に応力を逃がすことができるため、回路基板から外れにくい利点が得られる。
【0013】
さらに、前記半導体装置においては、前記絶縁層がポリイミドからなるのが好ましい。
この場合、絶縁層をエポキシ樹脂で形成する場合と比べ、絶縁層を薄く設定しても、高い絶縁耐圧を確保することが可能となる。また、絶縁層の厚さを薄く設定できることで、半導体チップからの熱を導電性層から放熱部に効率よく伝達することができ、半導体チップの熱をさらに効率よく逃がすことが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、絶縁層の電気的絶縁特性が損なわれることなく、かつ良好な放熱性が得られる他、半導体装置全体を薄く作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1及び図2を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る半導体装置を示す斜視図、図2は、実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
図1に示すように本実施形態に係る半導体装置1は、半導体装置1から複数のリード30が同じ方向に延びて突出し、該リード30の端部が回路基板(図示略)のホールに挿入されて固定される、いわゆるスルーホール実装タイプの半導体装置である。
【0017】
この半導体装置1は、半導体チップ20と、導電性を有しかつ帯板状に形成されてその長手方向の一端部が半導体チップ20に電気接続される複数(図示例では4つ)のリード30(30A,30B)と、半導体チップ20の下面に接合される放熱部材40と、半導体チップ20、リード30の一部を封止するモールド樹脂50とを備えて構成されている。
【0018】
放熱部材40は、半導体チップ20及び後述する接続板21に半田を介して接合される金属箔41と、半導体チップ20から生じる熱を放散する放熱部42と、放熱部42及び金属箔41との間に介装される絶縁層43とを備える。
金属箔41は、例えば銅箔などのように熱伝導率の高い金属材料を薄膜状に形成したものであり、その厚みは例えば、18μm以上300μm未満に設定される。
【0019】
放熱部42は、絶縁層43の金属箔とは逆側に接合された金属板45と、金属板45の絶縁層43とは逆側に接合された放熱フィン46から構成されている。
金属板45は、例えばアルミニウム(Al)や銅(Cu)などのように熱伝導率の高い金属材料によって構成されており、その厚みは例えば18μm以上300μm以下に設定される。
【0020】
放熱フィン46は、金属板45と同様な材料、例えばアルミニウム(Al)や銅(Cu)などのように熱伝導率の高い金属材料によって構成されるものであって、金属板45に接合される板状の基板部46Aと、この基板部46Aの片側に平行に立設された複数のフィン46Bとからなる(図1参照)。
【0021】
絶縁層43は、例えばエポキシ樹脂、フィラー入りのエポキシ樹脂によって構成されてもよいが、絶縁層43の厚みをより薄く設定することを考慮すれば、例えばポリイミド(PI)によって構成されることが好ましい。なお、絶縁層43がポリイミドからなる場合、その厚みは例えば、25μm以上150μm以下に設定することができる。
【0022】
これら絶縁層43及び金属板45の平面視の形状は、互いに等しくなるように設定されている。すなわち、絶縁層43及び金属板45は、半導体チップ20等を封止するモールド樹脂50の下面と同じ形状となるように形成されている。
【0023】
前記金属箔41は、絶縁層43や金属板45と同じ形状に形成されていて、一旦それらと一体的に重ねて接合された後、後工程で個々のチップ搭載部41A及びリード接続部41Bの形状となるように個々に分離して形成される。つまり、分離して形成された金属箔の一つは、半導体チップ20を搭載し得るチップ搭載部41Aとなり、また、分離して形成された金属箔の他は、半導体チップ20から延びる接続板21と電気接続されるリード接続部41Bとなる。
【0024】
さらに、前記放熱フィン46の半導体チップ側からの平面視形状は、絶縁層43及び金属板45の平面視形状よりも大となるように、それらから外方へ張り出すように形成されている。その形状及び大きさ並びにフィン46Bの具体的形状は、放熱対象である半導体チップ20からの放熱量に応じて適宜決定される。
【0025】
半導体チップ20は、例えばダイオードやトランジスタ等のように通電によって発熱する半導体素子であり、平面視矩形の板状に形成されてその上面及び下面の両方に電極パッドを有して構成されている。この半導体チップ20は、その下面が半田によってチップ搭載部41Aの上面に接合されることで、チップ搭載部41Aの上面に重ねて固定されると共に、チップ搭載部41Aに電気接続されている。
【0026】
また、半導体チップ20は上面に形成された電極パッドに接続板21の一端が半田を介して接合されており、これら複数の半導体チップ20のうちいくつかは(この実施形態では2個)、上側の電極パッドから延びる接続板21の他端が当該半導体チップ20を固定されたチップ搭載部41Aとは異なる他のチップ搭載部41Aに半田を介して接合されている。これにより、半導体チップ20はこれら他のチップ搭載部41Aにも電気接続されている。また、半導体チップ20のうち他のいくつかは(この実施形態では2個)、上側の電極パッドから延びる接続板21の他端がリード接続部41Bの上面に半田を介して接合されることで、リード接続部41Bに電気接続されている。
【0027】
各リード30は、例えば銅などのように電気抵抗が少なくかつ熱伝導率の高い金属材料を帯板状に形成して構成されている。各リード30の長手方向の一端部31は、後述するモールド樹脂50内に埋設される部分であり、チップ搭載部41Aを介して半導体チップ20に電気接続されている。なお、各リード30の一端部31は、金属箔41が存する面と平行な面に沿って互いに間隔をあけて配されている。
【0028】
一方、各リード30の他端部32は、モールド樹脂50の側面から外部に突出する部分であり、例えば回路基板に形成されたホールに挿入され、この状態で半田により接合されることで、回路基板に電気接続される。さらに、各リード30は、回路基板のホールにそろって挿入されるよう、先端が同じ長さに揃えられている。なお、それらリードの突出長は、必要に応じて異なっていても良い。
【0029】
複数のリード30は、チップ搭載部41Aに電気接続される第一リード30Aと、リード接続部41Bに電気接続される第二リード30Bに大別される。すなわち、第一リード30Aの一端部31は、図2において下方に屈曲された後、チップ搭載部41Aに連結されて電気接続されている。一方、第二リード30Bの一端部31は、下方に屈曲された後、」リード接続部41Bに連結されて電気接続されている。
【0030】
モールド樹脂50は、その内部に半導体チップ20、接続板21、リード30の一端部31、チップ搭載部41A及びリード接続部41Bを埋設するように、また、リード30の他端部32をモールド樹脂50の外部に突出させるように形成されている。また、モールド樹脂50は、放熱部材40の下面40b側が露出するように、放熱部材40の上面40aを埋設している。
【0031】
次に、上記構成の半導体装置1の製造方法の一例について説明する。
半導体装置1を製造する場合には、はじめに、予め互いに接合されて一体的に形成された、平面視同一形状の金属箔41、絶縁層43、金属板45からなる、放熱部材40の一部の層状部材うち金属箔41について、チップ搭載部41A及びリード接続部41Bに対応する領域のみを残すようにエッチング加工を施す。
その後、これら残されたチップ搭載部41A及びリード接続部41Bの所領箇所に半田ペーストを塗布する。
【0032】
次いで、これらチップ搭載部41A上の半田ペーストが塗布された部分に半導体チップ20を載置する。また、載置した半導体チップ20の上面にも電極パッド上に半田ペーストを塗布する。そして、半導体チップ20の電極パッド、チップ搭載部41A及びリード接続部41B上のそれぞれの半田ペースト塗布面に、接続板21の一端および他端が合致するよう、該接続板21をそれら半導体チップ20等上に搭載する。また、チップ搭載部41A及びリード接続部41Bの別の半田ペースト塗布面上に、リード30A、30Bの一端部側を載置する。
この状態で、リフローを実施することにより、溶融する半田を介して、半導体チップ20がチップ搭載部41Aに固定され、接続板21が半導体チップ20上の電極パッド及びリード接続部41Bに固定され、また、リード30の一端部がチップ搭載部41A及びリード接続部41Bに固定される。同時に、半導体チップ20に関する電気接続が完了する。
【0033】
その後、前記リード30の他端部32を露出させた状態で、半導体チップ20の電気接続した部分、すなわち、リード30の一端部31、前記金属箔41の上面、前記半導体チップ20及び接続板21をそれぞれモールド樹脂50により封止する。
なお、放熱フィン46の金属板45への固定は、モールド樹脂50による封止を行なった後に行なってもよく、あるいは、半導体チップをリフローにより電気接続する前の工程で行なってもよい。
以上の工程を経て、図1及び図2に示した半導体装置1を製造することができる。
【0034】
本実施形態の半導体装置1によれば、金属箔からなるチップ搭載部41Aに半田を介して半導体チップ20を接合させることができるため、半導体チップ20をチップ搭載部41Aに接合させる際に絶縁層43に無用な押圧力が加わることがなく、絶縁層43が損傷等されてその電気的絶縁性能が損なわれるといった事態を回避できる。
【0035】
また、チップ搭載部41Aは、半導体チップ20よりも広い面積を有して該半導体チップ20の下面全域に当接しているので、製造途中あるいは完成後において、半導体チップ20に何らかの押圧力が加わる場合であっても、そのような押圧力をチップ搭載部41A並びにその下側の絶縁層43に逃がすことができ、半導体チップ20の下面をその一部で支持する場合に比べ、半導体チップ20が損傷するのを回避できる。
【0036】
また、上記半導体装置1によれば、半導体チップ20から生じる熱が放熱部材40、つまり金属箔41からなるチップ搭載部41A、絶縁層43及び放熱部42を介して直接放散される。したがって、良好な放熱性が確保される。
また、金属箔からなるチップ搭載部41Aは、半導体チップ20と直接接触して該半導体チップから生じる熱を放熱部42に伝達する機能のほか、半導体チップ20をリード30に電気接続する機能も同時に果たす。このように2つの機能を同時に果たすので部品点数を削減できる。加えて、金属箔はそれ自体薄いので、その分、当該半導体装置1を薄くすることができる。
【0037】
また、本実施形態の半導体装置1では、チップ搭載部41Aが半導体チップ20及びリード30に、またリード接続部41Bが半導体チップ20から延びる接続板21及びリード30にそれぞれ電気接続されて半導体装置1の電流経路を構成しているが、放熱部材40の金属箔41と金属板45との間に絶縁層43を設けているため、半導体装置1の電流経路が、放熱部材40を介して回路基板に短絡することも防止できる
【0038】
また、前記半導体装置1においては、放熱部42を金属板45と放熱フィン46によって構成し、しかも、放熱フィン46として、その平面視形状が絶縁層43や金属板45の平面視形状よりも大きいものを用いているので、半導体チップ20から生じる熱をより積極的に放散することができる。このため、発熱量の比較的大きな半導体装置に用いて好適である。
【0039】
また、本実施形態の半導体装置1においては、前記リード30が複数互いに間隔をあけて配置され、かつ、該リード30の他端部32がそれぞれ同じ方向へ突出して形成する、いわゆるスルーホール実装タイプの半導体装置であるから、表面実装タイプのものに比べ、リード30を介して回路基板側に応力を逃がすことができるため、回路基板から外れにくい利点が得られる。
【0040】
さらに、前記半導体装置においては、前記絶縁層43としてポリイミドを用いる場合、絶縁層をエポキシ樹脂で形成する場合と比べ、絶縁層を薄く設定しても、高い絶縁耐圧を確保することが可能となる。また、絶縁層の厚さを薄く設定できることで、半導体チップからの熱を導電性層から金属板に効率よく伝達することができ、半導体チップの熱をさらに効率よく逃がすことが可能となる。
【0041】
以上、実施形態により本発明の詳細を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、本発明をスルーホール実装タイプの半導体装置1に適用した例を示したが、これに限られることなく、表面実装タイプの半導体装置にも本発明は適用可能である。
【0042】
また、前記実施形態では放熱部材40の放熱部42を金属板45と放熱フィン46により構成したが、これに限られることなく、放熱部42を放熱フィン46のみによって構成してもよい。この場合、放熱フィン46を備えるため、半導体チップ20から生じる熱を積極的に放散することによって高い放熱性が得られるのは前記実施形態と共通するが、この構成では、それに加えて、放熱フィンの金属箔側に金属板45を有しないので、より高い放熱性が得られかつ構成の簡素化が図れる。
【0043】
また、放熱部42を金属板45のみによって構成してもよい。この場合、放熱部として単なる金属板によって構成するので、半導体チップからの熱を放散する放熱量としては比較的小さくなるものの、製造のための加工が容易となり、また装置のコンパクト化が実現できる。発熱量の比較的小さな半導体装置に用いて好適である。
【0044】
また、前記実施形態では、半導体装置に備える半導体チップ20の数は4つとしたが、これに限られることなく、半導体チップ20の数は、単数であっても、あるいは4以外の複数であっても良い。なお、半導体チップ20の数が変われば、それに応じてリード30、チップ搭載部41A、リード接続部41Bの数も適宜変化する。
【符号の説明】
【0045】
1 半導体装置
10 ダイパッド
20 半導体チップ
21 接続板
30 リード
30A 第一リード
30B 第二リード
31 リードの一端部
32 リードの他端部
40 放熱部材
41 金属箔
41A チップ搭載部
41B リード接続部
42 放熱部
43 絶縁層
45 金属板
46 放熱フィン
50 モールド樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップと、
導電性を有しかつ帯板状に形成されて、その長手方向の一端部が前記半導体チップに電気接続されるリードと、
前記半導体チップから生じる熱を放散する放熱部材と、
少なくとも前記リードの他端部が露出するように、該リードの一端部及び前記半導体チップを封止するモールド樹脂とを備え、
前記放熱部材が、前記半導体チップ及び前記リードにそれぞれ電気接続される金属箔、前記半導体チップから生じる熱を放散する放熱部、及び前記放熱部と前記金属箔との間に介装される絶縁層を有し、
前記金属箔が、前記半導体チップが搭載されかつ前記リードに電気接続されるチップ搭載部と、前記半導体チップ及び前記リードにそれぞれ電気接続されるリード接続部とに分離して形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記放熱部が、前記絶縁層の前記金属箔とは逆側に接合される金属板と、該金属板の前記絶縁層とは逆側に接合される放熱フィンからなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記放熱部が、前記絶縁層の前記金属箔とは逆側に接合される放熱フィンからなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記放熱部が、前記絶縁層の前記金属箔とは逆側に接合される金属板からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記リードが複数互いに間隔をあけて配置され、かつ、該リードの他端部がそれぞれ同じ方向へ突出していること特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記絶縁層がポリイミドからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。






【図1】
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【図2】
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