説明

半導体試験装置および測定装置

【課題】電気的特性試験の信頼性が高く、短時間で試験可能な半導体試験装置および測定装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体試験装置1は、プローバ2、測定装置3、電子制御装置4を備えており、半導体素子10のゲート漏れ電流測定、ゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧測定、ゲート・ソース間の降伏電圧測定、およびゲート閾値電圧測定が可能である。測定装置3は、可変電圧源E1と、可変電圧源E2と、電流計I1と、電流計I2とを備えている。プローバ2の各プローブ電極2a〜2cは、半導体素子10の各電極と1対1に接触している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の電気的特性を試験する半導体試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図8は、特許文献1に記載の半導体試験装置101の構成を示すブロック図である。半導体試験装置101は、被測定対象である半導体素子110の電気的特性を試験する装置であり、プローバ102、測定装置103、電子制御装置104およびプリンタ105を備えている。プローバ102は、6つのプローブ電極102a〜102fを有しており、プローブ電極102a・102bは、半導体素子110のアノード電極に接触し、プローブ電極102c・102dは、半導体素子110のゲート電極に接触し、プローブ電極102e・102fは、半導体素子110のカソード電極に接触する。
【0003】
測定装置103は、スイッチS101〜S105、プログラマブル電源E101・E102、電圧計V101および電流計I101を備えている。スイッチS101〜S105の開閉制御は、電子制御装置104によって行われ、測定結果はプリンタ105から出力される。
【0004】
ここで、半導体素子110のゲート・アノード間の逆耐圧を測定する場合、スイッチS104・S105を開き、スイッチS101〜S103を閉じて、電圧計V101によってゲート・アノード間電圧を測定する。また、半導体素子110のゲート・アノード間のリーク電流を測定する場合、スイッチS102〜S105を開き、スイッチS101を閉じて、電流計I101によってゲート・アノード間のリーク電流を測定する。
【0005】
また、半導体素子110のゲート・カソード間の逆耐圧を測定する場合、スイッチS101・S102を開き、スイッチS103〜S105を閉じて、電圧計V101によってゲート・カソード間電圧を測定する。また、半導体素子110のゲート・カソード間のリーク電流を測定する場合、スイッチS101〜S104を開き、スイッチS105を閉じて、電流計I101によってゲート・カソード間のリーク電流を測定する。
【0006】
以上のように、半導体試験装置101では、半導体素子110の逆耐圧測定およびリーク電流測定の両方が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−186279号公報(1994年7月8日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示の構成では、半導体素子の1つの電極に2本のプローブ電極を接触させる必要があるため、プローブ電極の位置合わせには高い精度が要求される。しかしながら、近年は半導体素子の微細化が進んでいるため、プローブ電極と半導体素子との電気的接続を確実に行うことがさらに困難となっている。このため、特許文献1に開示の構成では、電気的特性試験の信頼性の低下を招くおそれがある。
【0009】
また、特許文献1に開示の構成は、半導体素子の1つの電極に2本のプローブ電極を接触させる構成であるため、半導体素子の1つの電極に1本のプローブ電極を接触させる構成に比べ、同一のプローバで一度に測定可能な半導体素子は、半数となる。例えば、50本のプローブ電極を有するプローバでは、半導体素子の1つの電極に1本のプローブ電極を接触させる場合、1つの半導体素子に3本のプローブ電極が必要となるため、1つのプローバで、同時に試験可能な半導体素子の数は16である。一方、特許文献1に開示の構成では、1つの半導体素子に6本のプローブ電極が必要となるため、1つのプローバで、同時に試験可能な半導体素子の数は8となる。また、1つの半導体素子に接続するプローブ電極の数が多くなると、接続不良が発生する可能性も増大する。このように、特許文献1に開示の構成は、電気的特性試験の信頼性が低く、試験の所要時間の短縮が難しいという問題を有している。
【0010】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、電気的特性試験の信頼性が高く、短時間で試験可能な半導体試験装置および測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明に係る半導体試験装置は、制御電極と第1の被制御電極と第2の被制御電極とを有している半導体素子を試験する半導体試験装置であって、上記第1の被制御電極に接触させるための第1の接触部と、上記制御電極に接触させるための第2の接触部と、上記第2の被制御電極に接触させるための第3の接触部とを含む接続治具と、上記接続治具に接続され、上記第1〜第3の接触部を介して、上記半導体素子にテスト信号を供給し、上記半導体素子からの出力信号を測定する測定装置とを備え、上記測定装置は、上記第1の接触部と上記第3の接触部とに接続される第1の可変電圧源と、上記第1の可変電圧源と上記第3の接触部との間の第1の接続点と上記第2の接触部とに接続される第2の可変電圧源と、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第1の電流検知手段と、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第2の電流検知手段とを備えることを特徴としている。
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明に係る測定装置は、制御電極と第1の被制御電極と第2の被制御電極とを有している半導体素子を試験する半導体試験装置に用いられ、上記第1の被制御電極に接触させるための第1の接触部と、上記制御電極に接触させるための第2の接触部と、上記第2の被制御電極に接触させるための第3の接触部とを含む接続治具に接続され、上記第1〜第3の接触部を介して、上記半導体素子にテスト信号を供給し、上記半導体素子からの出力信号を測定する測定装置であって、上記第1の接触部と上記第3の接触部とに接続される第1の可変電圧源と、上記第1の可変電圧源と上記第3の接触部との間の第1の接続点と上記第2の接触部とに接続される第2の可変電圧源と、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第1の電流検知手段と、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第2の電流検知手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、半導体試験装置は、従来構成と同様に、半導体素子の制御電極の漏れ電流の測定、および半導体素子の制御電極・第1の被制御電極間および制御電極・第2の被制御電極間の逆耐圧の測定が可能である。具体的には、半導体素子の制御電極の漏れ電流を測定する場合、測定装置では、第1の可変電圧源の出力を0V、第2の可変電圧源の出力を正電圧または負電圧とすることにより、第2の電流検知手段の検知結果から、制御電極の漏れ電流の有無を検知できる。また、半導体素子の制御電極・第1の被制御電極間および制御電極・第2の被制御電極間の逆耐圧を測定する場合、測定装置では、第1の可変電圧源の出力を0V、第2の可変電圧源の出力を半導体素子の制御電極の漏れ電流測定の場合と逆の電圧とすることにより、第2の可変電圧源の出力および第2の電流検知手段の検知結果から、制御電極・第1の被制御電極間および制御電極・第2の被制御電極間の逆耐圧を測定できる。
【0014】
ここで、接続治具の第1〜第3の接触部は、それぞれ半導体素子の制御電極、第1の被制御電極および第2の被制御電極に接触している。すなわち、半導体素子の1つの電極には1つの接触部を接触させる構成である。したがって、半導体素子の1つの電極に2つの接触部を接触させる従来の構成に比べ、接触部と半導体素子との位置合わせが容易である。また、1つの半導体素子に接触させる接触部の数は、半導体素子の1つの電極に2つの接触部を接触させる従来の構成に比べ、半分で済む。
【0015】
さらに、本発明に係る半導体試験装置は、従来構成における試験項目に加え、半導体素子の制御電極・第2の被制御電極間の降伏電圧の測定、および半導体素子の制御電極の閾値電圧の測定も可能となっている。具体的には、半導体素子の制御電極・第2の被制御電極間の降伏電圧を測定する場合、測定装置では、第2の可変電圧源の出力を0V、第1の可変電圧源の出力を正電圧または負電圧とすることにより、第1の可変電圧源の出力電圧および第1の電流検知手段の検知結果から、制御電極・第2の被制御電極間の降伏電圧を測定できる。半導体素子の制御電極の閾値電圧を測定する場合、第1の可変電圧源の出力電圧を一定に保ち、第2の可変電圧源の出力電圧を変化させることにより、第1の電流検知手段の計測値が所定値になったときの第2の可変電圧源の出力電圧から、制御電極の閾値電圧を測定できる。このように、従来構成よりも多くの電気的特性を試験できるので、電気的特性試験の信頼性をさらに向上させることができる。
【0016】
したがって、電気的特性試験の信頼性が高く、短時間で試験可能な半導体試験装置および測定装置を提供できるという効果を奏する。
【0017】
本発明に係る半導体試験装置では、上記測定装置は、第1のスイッチと第2のスイッチとを備え、上記第1のスイッチと上記第1の可変電圧源とで、第1の直列回路を構成し、上記第1の直列回路と上記第2のスイッチとは、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間で並列接続され、上記第1の電流検知手段は、上記第1の直列回路と上記第2のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第1の接触部側の接続点である第2の接続点と、上記第1の接触部との間に設けられることが好ましい。
【0018】
本発明に係る測定装置では、第1のスイッチと第2のスイッチとを備え、上記第1のスイッチと上記第1の可変電圧源とで、第1の直列回路を構成し、上記第1の直列回路と上記第2のスイッチとは、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間で並列接続され、上記第1の電流検知手段は、上記第1の直列回路と上記第2のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第1の接触部側の接続点である第2の接続点と、上記第1の接触部との間に設けられることが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、半導体素子の制御電極の漏れ電流を測定する場合、および半導体素子の制御電極・第1の被制御電極間および制御電極・第2の被制御電極間の逆耐圧を測定する場合に、測定装置では、第1のスイッチをOFF、第2のスイッチをONとすることにより、第1の可変電圧源の出力が0Vである状態を実現できる。このとき、第1の可変電圧源は、第1の接触部および第3の接触部から切り離されているので、第1および第2の電流検知手段における測定結果は、第1の可変電圧源の内部抵抗の影響を受けることはない。したがって、電気的特性試験の信頼性をさらに向上させることができる。
【0020】
本発明に係る半導体試験装置では、上記測定装置は、第3のスイッチと第4のスイッチとを備え、上記第3のスイッチと上記第2の可変電圧源とは、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間で第2の直列回路を構成し、上記第2の直列回路と上記第4のスイッチとは、上記第2の接触部と上記第3の接触部との間で並列接続され、上記第2の電流検知手段は、上記第2の直列回路と上記第4のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第2の接触部側の接続点である第3の接続点と、上記第2の接触部との間に設けられることが好ましい。
【0021】
本発明に係る測定装置では、第3のスイッチと第4のスイッチとを備え、上記第3のスイッチと上記第2の可変電圧源とは、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間で第2の直列回路を構成し、上記第2の直列回路と上記第4のスイッチとは、上記第2の接触部と上記第3の接触部との間で並列接続され、上記第2の電流検知手段は、上記第2の直列回路と上記第4のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第2の接触部側の接続点である第3の接続点と、上記第2の接触部との間に設けられることが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、半導体素子の制御電極・第2の被制御電極間の降伏電圧を測定する場合に、測定装置では、第3のスイッチをOFF、第4のスイッチをONとすることにより、第2の可変電圧源の出力が0Vである状態を実現できる。このとき、第2の可変電圧源は、第2の接触部および第3の接触部から切り離されているので、第1および第2の電流検知手段における測定結果は、第2の可変電圧源の内部抵抗の影響を受けることはない。したがって、電気的特性試験の信頼性をさらに向上させることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明に係る半導体試験装置は、制御電極と第1の被制御電極と第2の被制御電極とを有している半導体素子を試験する半導体試験装置であって、上記第1の被制御電極に接触させるための第1の接触部と、上記制御電極に接触させるための第2の接触部と、上記第2の被制御電極に接触させるための第3の接触部とを含む接続治具と、上記接続治具に接続され、上記第1〜第3の接触部を介して、上記半導体素子にテスト信号を供給し、上記半導体素子からの出力信号を測定する測定装置とを備え、上記測定装置は、上記第1の接触部と上記第3の接触部とに接続される第1の可変電圧源と、上記第1の可変電圧源と上記第3の接触部との間の第1の接続点と上記第2の接触部とに接続される第2の可変電圧源と、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第1の電流検知手段と、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第2の電流検知手段とを備えている。
【0024】
また、本発明に係る測定装置は、制御電極と第1の被制御電極と第2の被制御電極とを有している半導体素子を試験する半導体試験装置に用いられ、上記第1の被制御電極に接触させるための第1の接触部と、上記制御電極に接触させるための第2の接触部と、上記第2の被制御電極に接触させるための第3の接触部とを含む接続治具に接続され、上記第1〜第3の接触部を介して、上記半導体素子にテスト信号を供給し、上記半導体素子からの出力信号を測定する測定装置であって、上記第1の接触部と上記第3の接触部とに接続される第1の可変電圧源と、上記第1の可変電圧源と上記第3の接触部との間の第1の接続点と上記第2の接触部とに接続される第2の可変電圧源と、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第1の電流検知手段と、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第2の電流検知手段とを備えている。
【0025】
これによって、半導体素子の一電極に1本のプローブ電極を接続するだけで試験が可能となるので、接続精度や接続信頼性が高く、かつ、従来より多数の半導体素子の接続が可能となり、短時間で試験可能な半導体試験装置および測定装置を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体試験装置の構成を示すブロック図である。
【図2】半導体素子のゲート漏れ電流を測定する場合における、上記半導体試験装置の回路接続を示すブロック図である。
【図3】半導体素子のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合における、上記半導体試験装置の回路接続を示すブロック図である。
【図4】半導体素子のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合における、上記半導体試験装置の回路接続を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体試験装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の変形例に係る半導体試験装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の他の変形例に係る半導体試験装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の半導体試験装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
〔実施形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図4に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0028】
図1は、本実施形態に係る半導体試験装置1の構成を示すブロック図である。半導体試験装置1は、被測定対象である半導体素子10の電気的特性を試験する装置であり、プローバ2、測定装置3、電子制御装置4を備えている。半導体素子10は、ゲート電極(制御電極)、ドレイン電極(第1の被制御電極)、およびソース電極(第2の被制御電極)を有するNMOSトランジスタである。
【0029】
プローバ2は、3つのプローブ電極2a・2b・2cを有している。ここで、プローブ電極2a・2b・2cは、それぞれ特許請求の範囲に記載の第1の接触部、第2の接触部、および第3の接触部に相当する。プローブ電極2aは、半導体素子10のドレイン電極に接触し、プローブ電極2bは、半導体素子10のゲート電極に接触し、プローブ電極2cは、半導体素子10のソース電極に接触している。すなわち、本実施形態では、プローバ2の各プローブ電極は、半導体素子10の各電極と1対1に接触している。
【0030】
測定装置3は、プローバ2に接続されており、プローブ電極2a・2b・2cを介して、半導体素子10にテスト信号を供給するとともに、半導体素子10の出力を計測する機能を有している。具体的には、測定装置3は、可変電圧源E1と、可変電圧源E2と、電流計I1と、電流計I2とを備えている。可変電圧源E1・E2は、正負の電圧を出力可能な両極性の可変電圧源である。可変電圧源E1は、プローブ電極2aとプローブ電極2cとに接続されている。可変電圧源E2は、可変電圧源E1とプローブ電極2cとの接続点K1と、プローブ電極2bとに接続されている。
【0031】
また、電流計I1は、プローブ電極2aと可変電圧源E1との間に設けられており、プローブ電極2aと接続点K1との間に流れる電流を検知する。また、電流計I2は、プローブ電極2bと可変電圧源E2との間に設けられており、プローブ電極2bと接続点K1との間に流れる電流を検知する。なお、電流計I1は、可変電圧源E1と接続点K1との間に設けられていてもよく、電流計I2は、可変電圧源E2と接続点K1との間に設けられていてもよい。
【0032】
電子制御装置4は、測定装置3と通信可能に接続されており、自身にインストールされたプログラムに従って、可変電圧源E1・E2の出力電圧を制御する機能を有している。測定装置3と電子制御装置4との間は、例えば、RS−485、RS−422、RS232、GP−IBまたはUSBによって接続されている。
【0033】
本実施形態に係る半導体試験装置1は、半導体素子10のゲート漏れ電流測定、ゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧測定、ゲート・ソース間の降伏電圧測定、およびゲート閾値電圧測定が可能となっている。電子制御装置4は、可変電圧源E1・E2の出力電圧を変化させることにより、測定装置3から半導体素子10の測定項目に応じたテスト信号が入力される。測定装置3は、テスト信号に対する半導体素子10の出力電流を電流計I1・I2によって計測し、電流計I1・I2の測定値および可変電圧源E1・E2の出力値に基づいて、半導体素子10の電気的特性が試験される。
【0034】
まず、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する場合、電子制御装置4は、可変電圧源E1の出力を0Vとするとともに、可変電圧源E2の出力を正電圧に制御する。これにより、図2に示すように、半導体素子10のドレイン電極とソース電極との間の電位差が0Vとなり、半導体素子10のゲート電極に正電圧が印加された状態となる。このとき、測定装置3では、可変電圧源E2の出力電圧をモニタするとともに、電流計I2によって、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する。
【0035】
続いて、半導体素子10のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合、電子制御装置4は、図2に示す状態から、可変電圧源E2の出力を負電圧に制御する。これにより、図3に示すように、半導体素子10のドレイン電極とソース電極との間の電位差が0Vとなり、半導体素子10のゲート電極に負電圧が印加された状態となる。このとき、可変電圧源E2の出力を所定値に制御した状態で、電流計I2によって半導体素子10のゲート電流の有無を測定する。
【0036】
続いて、半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合、電子制御装置4は、可変電圧源E2の出力を0Vとするとともに、可変電圧源E1の出力を正電圧に制御する。これにより、図4に示すように、可変電圧源E1の出力電圧が半導体素子10のドレイン電極とソース電極との間に印加され、半導体素子10のゲート電極には、電圧が印加されない状態となる。なお、可変電圧源E1の出力は負電圧であってもよい。このとき、可変電圧源E1の出力電圧をモニタするとともに、電流計I1によって、半導体素子10のドレイン電流の有無を測定する。
【0037】
続いて、半導体素子10のゲート閾値電圧を測定する場合、電子制御装置4は、可変電圧源E1の出力電圧を一定に保ち、可変電圧源E2の出力電圧を増大させる。可変電圧源E2の出力電圧の増大に伴って、電流計I1に流れる電流も増大する。電流計I1の計測値が所定値になったときの可変電圧源E2の出力電圧をモニタすることにより、半導体素子10のゲート閾値電圧が計測できる。
【0038】
測定装置3における測定結果は、電子制御装置4に送信され、電子制御装置4の図示しないモニタに表示される。
【0039】
以上のように、本実施形態に係る半導体試験装置1は、特許文献1に記載の構成と同様、半導体素子10のゲート漏れ電流測定、およびゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧測定が可能であり、これに加えて、半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧測定、およびゲート閾値電圧測定も可能となっている。また、本実施形態では、半導体素子10の1つの電極に1本のプローブ電極を接触させる構成である。よって、半導体素子10の各電極とプローブ電極との位置合わせが容易であり、1つのプローバで同時に試験可能な半導体素子の数も、特許文献1に記載の構成に比べて2倍となる。このため、電気的特性試験の信頼性を従来に比べ向上させることができるとともに、電気的特性試験の試験時間を短縮できる。
【0040】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施の形態について図5〜図7に基づいて説明すれば以下のとおりである。前述の実施形態1では、可変電圧源E1および可変電圧源E2の出力電圧を0Vとすることにより、半導体素子10のドレイン・ソース間およびゲート・ソース間を短絡させる構成であった。しかしながら、可変電圧源E1・E2の出力電圧を0Vに制御しても、可変電圧源E1・E2の内部抵抗により、電流計I1・I2の計測値に誤差が生じる。このため、実施形態1では、測定装置における測定結果に対し、可変電圧源E1・E2の内部抵抗を考慮した補正が必要となる。そこで、本実施形態では、可変電圧源E1・E2の内部抵抗の影響を軽減して、測定精度を向上させる構成について説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0041】
図5は、本実施形態に係る半導体試験装置11の構成を示すブロック図である。半導体試験装置11は、図1に示す半導体試験装置1において、測定装置3を測定装置13に置き換えた構成であり、測定装置13は、測定装置3において、さらにスイッチS1とスイッチS2を備えた構成である。スイッチS1・S2のON/OFFは、電子制御装置4によって制御される。
【0042】
スイッチS1と可変電圧源E1とは直列回路(第1の直列回路)を構成しており、当該直列回路とスイッチS2とは、プローブ電極2aと接続点K1との間で並列接続されている。また、電流計I1は、スイッチS1とスイッチS2との接続点K2と、プローブ電極2aとの間に設けられている。
【0043】
以上の構成により、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS1をON、スイッチS2をOFFにするとともに、可変電圧源E2の出力を正電圧に制御する。このとき、測定装置13の回路の接続状態は、図2に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0044】
また、半導体素子10のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS1をON、スイッチS2をOFFにするとともに、可変電圧源E2の出力を負電圧に制御する。このとき、測定装置13の回路の接続状態は、図3に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0045】
また、半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合、電子制御装置4は、可変電圧源E2の出力を0Vとするとともに、スイッチS1をOFF、スイッチS2をONに制御する。このとき、測定装置13の回路の接続状態は、図4に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0046】
また、半導体素子10のゲート閾値電圧を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS1をON、スイッチS2をOFFに制御して、可変電圧源E1の出力電圧を一定に保ち、可変電圧源E2の出力電圧を増大させる。このとき、測定装置13では、電流計I1の計測値が所定値になったときの可変電圧源E2の出力電圧をモニタすることにより、半導体素子10のゲート閾値電圧が計測できる。
【0047】
以上のように、測定装置13では、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する場合、および半導体素子10のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合に、可変電圧源E1の出力を0Vとする代わりに、スイッチS1をOFF、スイッチS2をONに制御することにより、半導体素子10のドレイン・ソース間の電位差を0Vとしている。このとき、可変電圧源E1は、プローブ電極2aおよびプローブ電極2cから切り離されているので、電流計I1・I2における測定結果は、可変電圧源E1の内部抵抗の影響を受けることはない。したがって、電気的特性試験の信頼性をさらに向上させることができる。
【0048】
なお、図5に示す測定装置13では、スイッチS1と可変電圧源E1とからなる直列回路は、接続点K2から接続点K1に向かって、スイッチS1、可変電圧源E1の順に接続される構成であったが、接続点K2から接続点K1に向かって、可変電圧源E1、スイッチS1の順に接続される構成であってもよい。
【0049】
図6は、本実施形態に変形例に係る半導体試験装置21の構成を示すブロック図である。半導体試験装置21は、図1に示す半導体試験装置1において、測定装置3を測定装置23に置き換えた構成であり、測定装置23は、測定装置3において、さらにスイッチS3とスイッチS4を備えた構成である。スイッチS3・S4のON/OFFは、電子制御装置4によって制御される。
【0050】
スイッチS3と可変電圧源E2とは直列回路(第2の直列回路)を構成しており、当該直列回路とスイッチS4とは、プローブ電極2bとプローブ電極2cとの間で並列接続されている。また、電流計I2は、スイッチS3とスイッチS4との接続点K3と、プローブ電極2bとの間に設けられている。
【0051】
以上の構成により、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する場合、電子制御装置4は、可変電圧源E1の出力を0Vとするとともに、スイッチS3をON、スイッチS4をOFFとして、可変電圧源E2の出力を正電圧に制御する。このとき、測定装置23の回路の接続状態は、図2に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0052】
また、半導体素子10のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合、電子制御装置4は、可変電圧源E1の出力を0Vとするとともに、スイッチS3をON、スイッチS4をOFFとして、可変電圧源E2の出力を負電圧に制御する。このとき、測定装置23の回路の接続状態は、図3に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0053】
また、半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合、電子制御装置4は、可変電圧源E1の出力を正電圧に制御するとともに、スイッチS3をOFF、スイッチS4をONに制御する。このとき、測定装置23の回路の接続状態は、図4に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0054】
また、半導体素子10のゲート閾値電圧を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS3をON、スイッチS4をOFFに制御して、可変電圧源E1の出力電圧を一定に保ち、可変電圧源E2の出力電圧を増大させる。このとき、測定装置23では、電流計I1の計測値が所定値になったときの可変電圧源E2の出力電圧をモニタすることにより、半導体素子10のゲート閾値電圧が計測できる。
【0055】
以上のように、測定装置23では、半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合に、可変電圧源E2の出力を0Vとする代わりに、スイッチS3をOFF、スイッチS4をONに制御することにより、半導体素子10のゲート・ソース間の電位差を0Vとしている。このとき、可変電圧源E2は、プローブ電極2bおよびプローブ電極2cから切り離されているので、電流計I1・I2における測定結果は、可変電圧源E2の内部抵抗の影響を受けることはない。したがって、電気的特性試験の信頼性をさらに向上させることができる。
【0056】
なお、図6に示す測定装置23では、スイッチS3と可変電圧源E2とからなる直列回路は、接続点K3から接続点K1に向かって、スイッチS3、可変電圧源E2の順に接続される構成であったが、接続点K3から接続点K1に向かって、可変電圧源E2、スイッチS3の順に接続される構成であってもよい。
【0057】
図7は、本実施形態に他の変形例に係る半導体試験装置31の構成を示すブロック図である。半導体試験装置31は、図1に示す半導体試験装置1において、測定装置3を測定装置33に置き換えた構成であり、測定装置33は、測定装置3において、さらに4つのスイッチS1〜スイッチS4を備えた構成である。
【0058】
測定装置33では、スイッチS1・S2の配置は、図5に示す測定装置13におけるスイッチS1・S2の配置と同様であり、スイッチS3・S4の配置は、図6に示す測定装置23におけるスイッチS3・S4の配置と同様である。
【0059】
以上の構成により、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS1をOFF、スイッチS2をON、スイッチS3をON、スイッチS4をOFFとして、可変電圧源E2の出力を正電圧に制御する。このとき、測定装置33の回路の接続状態は、図2に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0060】
また、半導体素子10のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS1をOFF、スイッチS2をON、スイッチS3をON、スイッチS4をOFFとして、可変電圧源E2の出力を負電圧に制御する。このとき、測定装置33の回路の接続状態は、図3に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0061】
また、半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS1をON、スイッチS2をOFF、スイッチS3をOFF、スイッチS4をONとして、可変電圧源E1の出力を正電圧に制御する。このとき、測定装置33の回路の接続状態は、図4に示す測定装置3の回路の接続状態と等価になる。
【0062】
また、半導体素子10のゲート閾値電圧を測定する場合、電子制御装置4は、スイッチS1をON、スイッチS2をOFF、スイッチS3をON、スイッチS4をOFFに制御して、可変電圧源E1の出力電圧を一定に保ち、可変電圧源E2の出力電圧を増大させる。このとき、測定装置33では、電流計I1の計測値が所定値になったときの可変電圧源E2の出力電圧をモニタすることにより、半導体素子10のゲート閾値電圧が計測できる。
【0063】
以上のように、測定装置33では、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する場合、および半導体素子10のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合は、可変電圧源E1の出力を0Vとする代わりに、スイッチS1をOFF、スイッチS2をONに制御することにより、半導体素子10のドレイン・ソース間の電位差を0Vとしている。このとき、可変電圧源E1は、プローブ電極2aおよびプローブ電極2cから切り離されているので、電流計I1・I2における測定結果は、可変電圧源E1の内部抵抗の影響を受けることはない。また、半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合に、可変電圧源E2の出力を0Vとする代わりに、スイッチS3をOFF、スイッチS4をONに制御することにより、半導体素子10のゲート・ソース間の電位差を0Vとしている。このとき、可変電圧源E2は、プローブ電極2bおよびプローブ電極2cから切り離されているので、電流計I1・I2における測定結果は、可変電圧源E2の内部抵抗の影響を受けることはない。したがって、測定装置33では、半導体素子10のゲート漏れ電流を測定する場合、半導体素子10のゲート・ドレイン間およびゲート・ソース間の逆耐圧を測定する場合、および半導体素子10のゲート・ソース間の降伏電圧を測定する場合のいずれの場合においても、可変電圧源E1・E2の内部抵抗の影響を受けないので、電気的特性試験の信頼性をさらに向上させることができる。
【0064】
〔実施形態の総括〕
上記の各実施形態では、半導体試験装置の試験対象がNMOSトランジスタである例について説明したが、本発明に係る半導体試験装置は、パワーMOSFETやIGBT等の半導体素子に対しても適用可能である。可変電圧源の出力やスイッチの切替制御は、試験対象に応じて適宜変更される。例えば、PMOSトランジスタの電気的特性を試験する場合は、可変電圧源の出力の正負を、NMOSトランジスタの電気的特性を試験する場合の逆にすればよい。
【0065】
また、上記の各実施形態では、半導体素子への接続治具がプローバである構成、すなわち、前工程においてウェハ状態の半導体素子の電気的特性を試験する構成について説明したが、本発明は、後工程におけるバーンインテストにも適用可能である。バーンインテストでは、半導体素子への接続治具としてバーンインボードが用いられる。この場合においても、バーンインボードの各端子と半導体素子の各電極とは1対1で接触される。
【0066】
本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、半導体素子の電気的特性を試験する半導体試験装置に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 半導体試験装置
2 プローバ(接続治具)
2a プローブ電極(第1の接触部)
2b プローブ電極(第2の接触部)
2c プローブ電極(第3の接触部)
3 測定装置
4 電子制御装置
10 半導体素子
11 半導体試験装置
13 測定装置
21 半導体試験装置
23 測定装置
31 半導体試験装置
33 測定装置
E1 可変電圧源(第1の可変電圧源)
E2 可変電圧源(第2の可変電圧源)
I1 電流計(第1の電流検知手段)
I2 電流計(第2の電流検知手段)
K1 接続点(第1の接続点)
K2 接続点(第2の接続点)
K3 接続点(第3の接続点)
S1 スイッチ(第1のスイッチ)
S2 スイッチ(第2のスイッチ)
S3 スイッチ(第3のスイッチ)
S4 スイッチ(第4のスイッチ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御電極と第1の被制御電極と第2の被制御電極とを有している半導体素子を試験する半導体試験装置であって、
上記第1の被制御電極に接触させるための第1の接触部と、上記制御電極に接触させるための第2の接触部と、上記第2の被制御電極に接触させるための第3の接触部とを含む接続治具と、
上記接続治具に接続され、上記第1〜第3の接触部を介して、上記半導体素子にテスト信号を供給し、上記半導体素子からの出力信号を測定する測定装置とを備え、
上記測定装置は、
上記第1の接触部と上記第3の接触部とに接続される第1の可変電圧源と、
上記第1の可変電圧源と上記第3の接触部との間の第1の接続点と上記第2の接触部とに接続される第2の可変電圧源と、
上記第1の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第1の電流検知手段と、
上記第2の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第2の電流検知手段とを備えることを特徴とする半導体試験装置。
【請求項2】
上記測定装置は、第1のスイッチと第2のスイッチとを備え、
上記第1のスイッチと上記第1の可変電圧源とで、第1の直列回路を構成し、
上記第1の直列回路と上記第2のスイッチとは、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間で並列接続され、
上記第1の電流検知手段は、上記第1の直列回路と上記第2のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第1の接触部側の接続点である第2の接続点と、上記第1の接触部との間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項3】
上記測定装置は、第3のスイッチと第4のスイッチとを備え、
上記第3のスイッチと上記第2の可変電圧源とは、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間で第2の直列回路を構成し、
上記第2の直列回路と上記第4のスイッチとは、上記第2の接触部と上記第3の接触部との間で並列接続され、
上記第2の電流検知手段は、上記第2の直列回路と上記第4のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第2の接触部側の接続点である第3の接続点と、上記第2の接触部との間に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体試験装置。
【請求項4】
制御電極と第1の被制御電極と第2の被制御電極とを有している半導体素子を試験する半導体試験装置に用いられ、
上記第1の被制御電極に接触させるための第1の接触部と、上記制御電極に接触させるための第2の接触部と、上記第2の被制御電極に接触させるための第3の接触部とを含む接続治具に接続され、
上記第1〜第3の接触部を介して、上記半導体素子にテスト信号を供給し、上記半導体素子からの出力信号を測定する測定装置であって、
上記第1の接触部と上記第3の接触部とに接続される第1の可変電圧源と、
上記第1の可変電圧源と上記第3の接触部との間の第1の接続点と上記第2の接触部とに接続される第2の可変電圧源と、
上記第1の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第1の電流検知手段と、
上記第2の接触部と上記第1の接続点との間の電流を検知する第2の電流検知手段とを備えることを特徴とする測定装置。
【請求項5】
第1のスイッチと第2のスイッチとを備え、
上記第1のスイッチと上記第1の可変電圧源とで、第1の直列回路を構成し、
上記第1の直列回路と上記第2のスイッチとは、上記第1の接触部と上記第1の接続点との間で並列接続され、
上記第1の電流検知手段は、上記第1の直列回路と上記第2のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第1の接触部側の接続点である第2の接続点と、上記第1の接触部との間に設けられることを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
【請求項6】
第3のスイッチと第4のスイッチとを備え、
上記第3のスイッチと上記第2の可変電圧源とは、上記第2の接触部と上記第1の接続点との間で第2の直列回路を構成し、
上記第2の直列回路と上記第4のスイッチとは、上記第2の接触部と上記第3の接触部との間で並列接続され、
上記第2の電流検知手段は、上記第2の直列回路と上記第4のスイッチを有する回路とを接続する接続点のうち上記第2の接触部側の接続点である第3の接続点と、上記第2の接触部との間に設けられることを特徴とする請求項4または5に記載の測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−210330(P2010−210330A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55101(P2009−55101)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(000108797)エスペック株式会社 (282)
【Fターム(参考)】