半田付け端子の表面の処理方法
【課題】 半田付け端子の全面に金メッキを施しながら、半田が端子部から接点部へと上がることを防ぐことができる半田付け端子の表面の処理方法を提供する。
【解決手段】 端子部と接点部とを設けて形成され、下地メッキ9の表面に金メッキ8を施した半田付け端子1において、端子部2と接点部3との間の部分において半田付け端子1の表面にレーザーLを照射し、レーザーLのエネルギーで半田付け端子1の一部を加熱して、金メッキ8の層に下地メッキ9の金属を拡散させる。
【解決手段】 端子部と接点部とを設けて形成され、下地メッキ9の表面に金メッキ8を施した半田付け端子1において、端子部2と接点部3との間の部分において半田付け端子1の表面にレーザーLを照射し、レーザーLのエネルギーで半田付け端子1の一部を加熱して、金メッキ8の層に下地メッキ9の金属を拡散させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半田付け端子の端子部を半田付けする前の前処理として行なわれる、半田付け端子の表面の処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図17はコネクタ(ソケット)Aの一例を示すものであり、コネクタ基台10に多数本の半田付け端子(コネクタ端子)1を平行に2列取り付けることによって形成されている。半田付け端子1は一端部に端子部2を、他端部に接点部3を設けるように折り曲げ加工して形成されており、端子部2がコネクタ基台10の下面に配置されるように取り付けてある。また半田付け端子1の表面には一般に、Niメッキの下地メッキを施した上に、金メッキが施してある。
【0003】
そしてこのような半田付け端子1を組み込んで形成したコネクタAは、図18に示すようにプリント配線板11に実装して使用されるものであり、プリント配線板11の上にコネクタAを配置して、半田付け端子1の端子部2をプリント配線板11に半田付けすることによって、コネクタAの実装を行なうようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記のようにプリント配線板11の上にコネクタAを配置して、半田付け端子1の端子部2を半田付けするにあたって、半田付け端子1の表面の全面には金メッキが施してあるので、金に対する半田の濡れ易さなどから、半田が端子部2から接点部3へと半田付け端子1の金メッキを施した表面に沿って上がり、この結果、端子部2に十分な量の半田が残らず、プリント配線板11との半田接合強度が不足するおそれがあるという問題がある。
【0005】
そこで、半田付け端子1のうち、表面を金メッキで被覆することが必要な端子部2と接点部3のみに金メッキを施し、端子部2と接点部3の間の部分には金メッキが施されないように、部分金メッキを行なうことが検討されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。このように端子部2と接点部3の間に金メッキを施さず、ニッケルの下地メッキを露出させたままにしておくことによって、ニッケルに対する半田の濡れ難さなどから、端子部2から接点部3へと半田が上がることを遮断して防ぐことができるのである。
【特許文献1】特開2002−8753号公報(段落[0028])
【特許文献2】特開平2−15662号公報(特許請求の範囲、第3頁)
【特許文献3】特開平6−204377号公報(特許請求の範囲、第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、半田付け端子1は図16に示すように長尺の金属帯板12にその長手方向の側端縁に沿って多数本突設して形成されているものであり、これをフープ材13の態様にして、フープ材13を長手方向に送りながら金メッキ浴に浸漬することによって、半田付け端子1に金メッキを施すようにしてある。従って半田付け端子1は全体が金メッキ浴に浸漬されるので、半田付け端子1に部分的に金メッキを施すようにすることは難しく、敢えて半田付け端子1に部分的に金メッキを施すようにすればフープ材13の送り速度を数分の一程度に減速せざるを得なくなり、生産性に問題が生じることになるものであった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、半田付け端子の全面に金メッキを施しながら、半田が端子部から接点部へと上がることを防ぐことができる半田付け端子の表面の処理方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る半田付け端子の表面の処理方法は、端子部2と接点部3とを設けて形成され、下地メッキ9の表面に金メッキ8を施した半田付け端子1において、端子部2と接点部3との間の部分にレーザーを照射して加熱し、金メッキ8の層に下地メッキ9の金属を拡散させることを特徴とするものである。
【0009】
この発明によれば、金メッキの層のうち下地メッキの金属が拡散した部分は半田の濡れ性が低くなり、半田付け端子の端子部をプリント配線板などに半田付けする際に、半田が端子部から金メッキの表面を上がっても、下地メッキの金属が拡散した箇所で半田上がりは停止し、半田が接点部にまで上がって端子部に十分な量の半田が残らなくなることを防ぐことができ、プリント配線板への端子部の半田接合強度を高く保つことができる。また、金メッキを部分的に除去する必要はないので、耐腐食性に問題が生じることもない。
【0010】
また請求項2の発明は、請求項1において、端子部2と接点部3との間の部分の2面を同時にレーザー照射できる方向に半田付け端子1を設置してレーザーを2面照射し、この2面照射を端子部2と接点部3との間の部分の全周に行うことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、半田付け端子の全周に亘って金メッキを除去、あるいは金メッキの層に下地メッキ金属を拡散させることができ、半田上がりを確実に防止することができる。さらに1回の照射で2面を同時に照射するので照射回数を低減することができて効率の向上を図ることができる。
【0012】
また請求項3の発明は、請求項2において、端子部2と接点部3との間のレーザー照射部以外の部分へのレーザーの照射を最小限に抑える方向に半田付け端子1を設置することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、レーザー照射部以外の部分へのレーザーの影響を最小限に抑えることができる。
【0014】
また請求項4の発明は、請求項2または3において、レーザー照射は、端子部2から接点部3への半田上がりを防止可能な幅より広いスポット径Dを有する波長1100nm以下のレーザーを一方向にずらしながら一列に照射してナゲットNを形成し、隣り合うナゲットNは互いに重複する部分を形成して、該重複した部分の半田上がり方向の幅は半田上がりを防止可能な幅より広いことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、生産性の向上、及び照射位置の位置ずれ防止を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明では、半田付け端子の全面に金メッキを施しながら、半田が端子部から接点部へと上がることを防ぐことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(実施形態1)
半田付け端子(コネクタ端子)1は既述のように、一端部に端子部2を、他端部に接点部3を設けるように折り曲げ加工して形成されているものであり、端子部2と接点部3の間の部分はU字状に屈曲する屈曲部19として形成されており、長尺の金属帯板12をプレス加工することによって、既述の図16のように金属帯板12の長手方向の一側端縁に沿って多数本を平行に配列して、金属帯板12と一体に形成してある。そして多数本の半田付け端子1を一体に設けた金属帯板12をフープ材13の態様にして長手方向に送ることによって、多数本の各半田付け端子1に生産性高く加工を行なうことができるようにしてある。すなわち、フープ材13を長手方向に送りながらニッケル浴に浸漬することによって、まず半田付け端子1の表面の全面にニッケルの下地メッキを施し、さらにフープ材13を長手方向に送りながら金メッキ浴に浸漬することによって、下地メッキの上から、半田付け端子1の表面の全面に金メッキを施すことができるものである。
【0019】
しかしながら、金メッキを除去して下地メッキを露出させることによって半田上がりを停止させるようにした場合には、半田付け端子1の一部においてNiの下地メッキが露出し、この部分で耐腐食性に問題が生じるおそれがある。
【0020】
そこで、請求項1の発明では、半田付け端子1の表面の全面にフープ材13の態様で下地メッキ9及び金メッキ8を施した後、端子部2と接点部3との間の部分を加熱するようにしてある。このように加熱を行なうと、金メッキ8の下側の下地メッキ9のニッケル金属が金メッキ8の層に拡散し、図1(b)のように金メッキ8のこの部分の層にAu−Niの合金層8aが形成される。金メッキ8を加熱して合金層8aを形成する箇所は端子部2と接点部3との間であればどの箇所であってもよいが、端子部2に近い箇所であることが望ましい。
【0021】
このように端子部2と接点部3の間の部分の金メッキ8に合金層8aを形成した後、半田付け端子1を帯板12から切り離し、半田付け端子1をコネクタ基台10の両側部にそれぞれ複数本ずつ平行に取り付けることによって、既述の図17のようなコネクタAを作製することができるものである。そして、このように半田付け端子1を組み込んで形成したコネクタAをプリント配線板11に実装するにあたって、既述の図18のようにプリント配線板11の上にコネクタAを配置し、半田付け端子1の端子部2をプリント配線板11に半田付けする際に、半田が端子部2から金メッキの表面を上がっても、Au−Niの合金層8aは半田の濡れ性が低いので、合金層8aの箇所で半田上がりは停止し、それ以上半田は上がらなくなる。従って、半田が接点部3にまで上がって端子部2に十分な量の半田が残らなくなることを防ぐことができ、プリント配線板11への端子部2の半田接合強度を高く保つことができるものである。またこのものでは、金メッキ8を部分的に除去して下地メッキ9を露出させるものではないので、耐腐食性に問題が生じることもないものである。
【0022】
半田付け端子1の表面の金メッキ8の一部に合金層8aを形成するには、例えば、図1(a)及び図2に示すように端子部2と接点部3との間の部分において半田付け端子1の表面にレーザーLを照射し、レーザーLのエネルギーで半田付け端子1の一部を加熱することによって行なうことができる。ここで、レーザーLの出力は、金メッキ8をレーザーLの照射で除去する場合よりも低出力にする必要があり、レーザーLの出力条件は数W〜数100Wの範囲(例えば10〜30W)に調整し、照射時間を数nsに設定するのが良好である。またレーザーLのモードはパルス又は連続波(CW)のいずれでもよい。
【0023】
(実施形態2)
本実施形態では、実施形態1の図1、図2で説明したレーザー(電磁波)照射の他の形態について以下説明する。請求項2の発明では、端子部2と接点部3との間の部分の2面を同時にレーザー照射できる方向に半田付け端子1を設置してレーザーを2面照射し、この2面照射を端子部2と接点部3との間の部分の全周に行うようにし、さらに請求項3の発明では、端子部2と接点部3との間のレーザー照射部以外の部分へのレーザーの照射を最小限に抑える方向に半田付け端子1を設置したものである。これはレーザー装置(電磁波装置)を2台用い、各々のレーザー装置において、加工点を中心として半田付け端子1の端子部2と接点部3との間の部分の2面に対して同時にレーザー照射しており、まず第1のレーザー装置によるレーザー照射を図3〜図6に示す。ここで照射部は端子部2に近く、端子部2から略L字に折曲した箇所であって、その全周は面S1〜S4で構成される。まず、レーザーL1の照射方向に対して照射部の接点部3側の面S1を垂直にし、半田付け端子1を面S1の面方向に搬送することによって1回の照射で面S1のみを照射するように配置したときを基準位置とし、この基準位置においては半田付け端子1を搬送する送り方向角度φ1=0°、送り方向角度φ1に対して垂直方向の傾きである照射角度θ1=0°とする。そして、送り方向角度φ1=40°(図4参照)、照射角度θ1=45°(図5(図4のA1方向からみた図)参照)に角度調節することで、照射部の面S1及び面S2の2面をレーザーL1によって同時にレーザー照射することができるとともに(図4〜図6中の太線部にレーザーL1の照射による加工箇所を示す)、該照射部以外の部分へのレーザー照射の影響を最小限に抑えている。
【0024】
次に、第2のレーザー装置によるレーザー照射を図7〜図11に示す。レーザーL2の照射方向に対して照射部の端子部2側の面S3を垂直にした状態で、半田付け端子1を面S3の面方向に搬送することによって1回の照射で面S3のみを照射するように配置したときを基準位置とし、この基準位置においては半田付け端子1を搬送する送り方向角度φ2=0°、送り方向角度φ2に対して垂直方向の傾きである照射角度θ2=0°とする。そして、送り方向角度φ2=40°(図8参照)、照射角度θ2=15°(図9(図8のA2方向からみた図)参照)に角度調節することで、照射部の面S3及び面S4の2面を同時にレーザーL2によってレーザー照射することができるとともに(図8〜図10中の破線部にレーザーL2の照射による加工箇所を示す)、該照射部以外の部分へのレーザー照射の影響を最小限に抑えている。なお、図11は第2のレーザー装置によるレーザー照射の斜視図を示す。
【0025】
このように半田付け端子1の照射部の全周(面S1〜S4)に亘ってレーザーを照射し、加熱して金−ニッケルの合金層を形成することができ、端子部2から接点部3への半田上がりを確実に防止している。さらに、1回の照射で照射部の2面を同時に照射するので照射回数を低減することができて効率の向上を図っている。
【0026】
(実施形態3)
本実施形態では、実施形態1、及び実施形態2で説明したレーザー(電磁波)照射についてレーザーLのモードがパルスの場合について以下詳述する。請求項4の発明では、レーザー照射は、端子部2から接点部3への半田上がりを防止可能な幅より広いスポット径を有する波長1100nm以下のレーザーを一方向にずらしながら一列に照射してナゲットを形成し、隣り合うナゲットは互いに重複する部分を形成して、該重複した部分の半田上がり方向の幅は半田上がりを防止可能な幅より広くしたものである。ここでスポット径は照射物に当たるレーザーLのビーム径であり、ナゲット径はレーザーLが照射物に当たった後の照射物の加工跡のことであり、互いの径の大きさは殆ど等しくなる。
【0027】
従来のレーザーLは図19に示すように、ほぼ円形のナゲットN’を半田付け端子1の照射部に直線状に複数列形成しており、照射パルス数が多いことによる生産性の低下、及び複数列の照射による照射位置の位置ずれが発生していた。
【0028】
対して本実施形態のレーザーLによるナゲットNは図12に示すようにナゲット径Dを有するほぼ円形で、ナゲットNを形成するためのレーザースポット径D’は半田上がりを防止するための必要最小限幅より大きい値に設定されており、ここでは半田上がりを防止できる必要最小限幅0.13mmに対してスポット径D’=0.15mmに設定されている。そして、このナゲットNを図13に示すように一方向(矢印方向)にずらしながら一列形成して、互いに隣り合うナゲットNは重複部分を形成しており、その重複部分の半田上がり方向の幅は必要最小限幅0.13mm以上に形成されて重複部分でも半田上がりを防止している。さらに一列照射を行うことで、従来の複数列照射に比べて、照射パルス数の低減による生産性の向上、及び照射位置の位置ずれ防止を図っている。
【0029】
図14は隣り合う2つのナゲットNが重複した状態を示しており、ナゲット径Dでバイトサイズ(ナゲットNのピッチ間隔)Bの間隔で形成されており、隣り合うナゲットNの半田上がり方向の重複部分幅H=√(D2−B2)となる。そして、隣り合うナゲットNに対して常に重複部分を形成し、この重複部分幅Hを半田上がりを防止するための必要最小限幅以上とするために、バイトサイズBをナゲット径Dの半分以下(0<B≦D/2)としている。
【0030】
図15(a)〜(g)は、ナゲット径D=0.15mmのナゲットNのバイトサイズBを変化させることによる重複部分幅Hの変化を示しており、(a):バイトサイズB=0mm、重複部分幅H=0.15mm、(b):バイトサイズB=0.008mm、重複部分幅H≒0.150mm、(c):バイトサイズB=0.016mm、重複部分幅H=0.149mm、(d):バイトサイズB=0.032mm、重複部分幅H=0.147mm、(e):バイトサイズB=0.048mm、重複部分幅H=0.142mm、(f):バイトサイズB=0.075mm、重複部分幅H=0.130mm、(g):バイトサイズB=0.15mm、重複部分幅H=0mmの各状態を示す。まず、(b)〜(f)において重複部分幅Hは半田上がりを防止するための必要最小限幅以上であって、加熱することで金−ニッケルの合金層を形成することができ、半田上がりを確実に防止している。対して(a)は同一箇所に照射し続ける状態であって、金メッキ8、ニッケルの下地メッキ9が除去されて、半田付け端子1の銅部分が露出してしまい、(g)は重複部分幅Hがない状態であって、半田上がりが発生してしまう。
【0031】
またレーザーLは、金−ニッケルの合金層8aを形成させるために、1パルス当たりのエネルギーとして1〜5mJ/pulse、単位面積当たりのエネルギーとして400〜2000mJ/mm2を確保している。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態1の半田付け端子の表面の処理方法を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ拡大した一部の断面図である。
【図2】同上を示す正面図である。
【図3】実施形態2の半田付け端子の表面の処理方法を示す斜視図である。
【図4】同上のレーザー照射時の送り方向角度を示す平面図である。
【図5】同上のレーザー照射角度を示す平面図である。
【図6】同上のレーザー照射時の送り方向を示す平面図である。
【図7】同上を示す斜視図である。
【図8】同上のレーザー照射時の送り方向角度を示す平面図である。
【図9】同上のレーザー照射角度を示す平面図である。
【図10】同上のレーザー照射時の送り方向を示す平面図である。
【図11】同上を示す斜視図である。
【図12】実施形態3のナゲット形状を示す平面図である。
【図13】同上のレーザー照射を示す平面図である。
【図14】同上のレーザー照射の重複部分を示す平面図である。
【図15】同上のレーザー照射を示すものであり、(a)〜(g)はそれぞれバイトサイズを変化させたときの平面図である。
【図16】金属帯材に半田付け端子を一体に設けて形成されるフープ材を示すものであり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図17】コネクタのソケットを示すものであり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図18】コネクタのソケットをプリント配線板に実装する状態を示す断面図である。
【図19】従来のレーザー照射を示す平面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 半田付け端子
8 金メッキ
9 下地メッキ
L レーザ
【技術分野】
【0001】
本発明は、半田付け端子の端子部を半田付けする前の前処理として行なわれる、半田付け端子の表面の処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図17はコネクタ(ソケット)Aの一例を示すものであり、コネクタ基台10に多数本の半田付け端子(コネクタ端子)1を平行に2列取り付けることによって形成されている。半田付け端子1は一端部に端子部2を、他端部に接点部3を設けるように折り曲げ加工して形成されており、端子部2がコネクタ基台10の下面に配置されるように取り付けてある。また半田付け端子1の表面には一般に、Niメッキの下地メッキを施した上に、金メッキが施してある。
【0003】
そしてこのような半田付け端子1を組み込んで形成したコネクタAは、図18に示すようにプリント配線板11に実装して使用されるものであり、プリント配線板11の上にコネクタAを配置して、半田付け端子1の端子部2をプリント配線板11に半田付けすることによって、コネクタAの実装を行なうようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記のようにプリント配線板11の上にコネクタAを配置して、半田付け端子1の端子部2を半田付けするにあたって、半田付け端子1の表面の全面には金メッキが施してあるので、金に対する半田の濡れ易さなどから、半田が端子部2から接点部3へと半田付け端子1の金メッキを施した表面に沿って上がり、この結果、端子部2に十分な量の半田が残らず、プリント配線板11との半田接合強度が不足するおそれがあるという問題がある。
【0005】
そこで、半田付け端子1のうち、表面を金メッキで被覆することが必要な端子部2と接点部3のみに金メッキを施し、端子部2と接点部3の間の部分には金メッキが施されないように、部分金メッキを行なうことが検討されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。このように端子部2と接点部3の間に金メッキを施さず、ニッケルの下地メッキを露出させたままにしておくことによって、ニッケルに対する半田の濡れ難さなどから、端子部2から接点部3へと半田が上がることを遮断して防ぐことができるのである。
【特許文献1】特開2002−8753号公報(段落[0028])
【特許文献2】特開平2−15662号公報(特許請求の範囲、第3頁)
【特許文献3】特開平6−204377号公報(特許請求の範囲、第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、半田付け端子1は図16に示すように長尺の金属帯板12にその長手方向の側端縁に沿って多数本突設して形成されているものであり、これをフープ材13の態様にして、フープ材13を長手方向に送りながら金メッキ浴に浸漬することによって、半田付け端子1に金メッキを施すようにしてある。従って半田付け端子1は全体が金メッキ浴に浸漬されるので、半田付け端子1に部分的に金メッキを施すようにすることは難しく、敢えて半田付け端子1に部分的に金メッキを施すようにすればフープ材13の送り速度を数分の一程度に減速せざるを得なくなり、生産性に問題が生じることになるものであった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、半田付け端子の全面に金メッキを施しながら、半田が端子部から接点部へと上がることを防ぐことができる半田付け端子の表面の処理方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る半田付け端子の表面の処理方法は、端子部2と接点部3とを設けて形成され、下地メッキ9の表面に金メッキ8を施した半田付け端子1において、端子部2と接点部3との間の部分にレーザーを照射して加熱し、金メッキ8の層に下地メッキ9の金属を拡散させることを特徴とするものである。
【0009】
この発明によれば、金メッキの層のうち下地メッキの金属が拡散した部分は半田の濡れ性が低くなり、半田付け端子の端子部をプリント配線板などに半田付けする際に、半田が端子部から金メッキの表面を上がっても、下地メッキの金属が拡散した箇所で半田上がりは停止し、半田が接点部にまで上がって端子部に十分な量の半田が残らなくなることを防ぐことができ、プリント配線板への端子部の半田接合強度を高く保つことができる。また、金メッキを部分的に除去する必要はないので、耐腐食性に問題が生じることもない。
【0010】
また請求項2の発明は、請求項1において、端子部2と接点部3との間の部分の2面を同時にレーザー照射できる方向に半田付け端子1を設置してレーザーを2面照射し、この2面照射を端子部2と接点部3との間の部分の全周に行うことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、半田付け端子の全周に亘って金メッキを除去、あるいは金メッキの層に下地メッキ金属を拡散させることができ、半田上がりを確実に防止することができる。さらに1回の照射で2面を同時に照射するので照射回数を低減することができて効率の向上を図ることができる。
【0012】
また請求項3の発明は、請求項2において、端子部2と接点部3との間のレーザー照射部以外の部分へのレーザーの照射を最小限に抑える方向に半田付け端子1を設置することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、レーザー照射部以外の部分へのレーザーの影響を最小限に抑えることができる。
【0014】
また請求項4の発明は、請求項2または3において、レーザー照射は、端子部2から接点部3への半田上がりを防止可能な幅より広いスポット径Dを有する波長1100nm以下のレーザーを一方向にずらしながら一列に照射してナゲットNを形成し、隣り合うナゲットNは互いに重複する部分を形成して、該重複した部分の半田上がり方向の幅は半田上がりを防止可能な幅より広いことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、生産性の向上、及び照射位置の位置ずれ防止を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明では、半田付け端子の全面に金メッキを施しながら、半田が端子部から接点部へと上がることを防ぐことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(実施形態1)
半田付け端子(コネクタ端子)1は既述のように、一端部に端子部2を、他端部に接点部3を設けるように折り曲げ加工して形成されているものであり、端子部2と接点部3の間の部分はU字状に屈曲する屈曲部19として形成されており、長尺の金属帯板12をプレス加工することによって、既述の図16のように金属帯板12の長手方向の一側端縁に沿って多数本を平行に配列して、金属帯板12と一体に形成してある。そして多数本の半田付け端子1を一体に設けた金属帯板12をフープ材13の態様にして長手方向に送ることによって、多数本の各半田付け端子1に生産性高く加工を行なうことができるようにしてある。すなわち、フープ材13を長手方向に送りながらニッケル浴に浸漬することによって、まず半田付け端子1の表面の全面にニッケルの下地メッキを施し、さらにフープ材13を長手方向に送りながら金メッキ浴に浸漬することによって、下地メッキの上から、半田付け端子1の表面の全面に金メッキを施すことができるものである。
【0019】
しかしながら、金メッキを除去して下地メッキを露出させることによって半田上がりを停止させるようにした場合には、半田付け端子1の一部においてNiの下地メッキが露出し、この部分で耐腐食性に問題が生じるおそれがある。
【0020】
そこで、請求項1の発明では、半田付け端子1の表面の全面にフープ材13の態様で下地メッキ9及び金メッキ8を施した後、端子部2と接点部3との間の部分を加熱するようにしてある。このように加熱を行なうと、金メッキ8の下側の下地メッキ9のニッケル金属が金メッキ8の層に拡散し、図1(b)のように金メッキ8のこの部分の層にAu−Niの合金層8aが形成される。金メッキ8を加熱して合金層8aを形成する箇所は端子部2と接点部3との間であればどの箇所であってもよいが、端子部2に近い箇所であることが望ましい。
【0021】
このように端子部2と接点部3の間の部分の金メッキ8に合金層8aを形成した後、半田付け端子1を帯板12から切り離し、半田付け端子1をコネクタ基台10の両側部にそれぞれ複数本ずつ平行に取り付けることによって、既述の図17のようなコネクタAを作製することができるものである。そして、このように半田付け端子1を組み込んで形成したコネクタAをプリント配線板11に実装するにあたって、既述の図18のようにプリント配線板11の上にコネクタAを配置し、半田付け端子1の端子部2をプリント配線板11に半田付けする際に、半田が端子部2から金メッキの表面を上がっても、Au−Niの合金層8aは半田の濡れ性が低いので、合金層8aの箇所で半田上がりは停止し、それ以上半田は上がらなくなる。従って、半田が接点部3にまで上がって端子部2に十分な量の半田が残らなくなることを防ぐことができ、プリント配線板11への端子部2の半田接合強度を高く保つことができるものである。またこのものでは、金メッキ8を部分的に除去して下地メッキ9を露出させるものではないので、耐腐食性に問題が生じることもないものである。
【0022】
半田付け端子1の表面の金メッキ8の一部に合金層8aを形成するには、例えば、図1(a)及び図2に示すように端子部2と接点部3との間の部分において半田付け端子1の表面にレーザーLを照射し、レーザーLのエネルギーで半田付け端子1の一部を加熱することによって行なうことができる。ここで、レーザーLの出力は、金メッキ8をレーザーLの照射で除去する場合よりも低出力にする必要があり、レーザーLの出力条件は数W〜数100Wの範囲(例えば10〜30W)に調整し、照射時間を数nsに設定するのが良好である。またレーザーLのモードはパルス又は連続波(CW)のいずれでもよい。
【0023】
(実施形態2)
本実施形態では、実施形態1の図1、図2で説明したレーザー(電磁波)照射の他の形態について以下説明する。請求項2の発明では、端子部2と接点部3との間の部分の2面を同時にレーザー照射できる方向に半田付け端子1を設置してレーザーを2面照射し、この2面照射を端子部2と接点部3との間の部分の全周に行うようにし、さらに請求項3の発明では、端子部2と接点部3との間のレーザー照射部以外の部分へのレーザーの照射を最小限に抑える方向に半田付け端子1を設置したものである。これはレーザー装置(電磁波装置)を2台用い、各々のレーザー装置において、加工点を中心として半田付け端子1の端子部2と接点部3との間の部分の2面に対して同時にレーザー照射しており、まず第1のレーザー装置によるレーザー照射を図3〜図6に示す。ここで照射部は端子部2に近く、端子部2から略L字に折曲した箇所であって、その全周は面S1〜S4で構成される。まず、レーザーL1の照射方向に対して照射部の接点部3側の面S1を垂直にし、半田付け端子1を面S1の面方向に搬送することによって1回の照射で面S1のみを照射するように配置したときを基準位置とし、この基準位置においては半田付け端子1を搬送する送り方向角度φ1=0°、送り方向角度φ1に対して垂直方向の傾きである照射角度θ1=0°とする。そして、送り方向角度φ1=40°(図4参照)、照射角度θ1=45°(図5(図4のA1方向からみた図)参照)に角度調節することで、照射部の面S1及び面S2の2面をレーザーL1によって同時にレーザー照射することができるとともに(図4〜図6中の太線部にレーザーL1の照射による加工箇所を示す)、該照射部以外の部分へのレーザー照射の影響を最小限に抑えている。
【0024】
次に、第2のレーザー装置によるレーザー照射を図7〜図11に示す。レーザーL2の照射方向に対して照射部の端子部2側の面S3を垂直にした状態で、半田付け端子1を面S3の面方向に搬送することによって1回の照射で面S3のみを照射するように配置したときを基準位置とし、この基準位置においては半田付け端子1を搬送する送り方向角度φ2=0°、送り方向角度φ2に対して垂直方向の傾きである照射角度θ2=0°とする。そして、送り方向角度φ2=40°(図8参照)、照射角度θ2=15°(図9(図8のA2方向からみた図)参照)に角度調節することで、照射部の面S3及び面S4の2面を同時にレーザーL2によってレーザー照射することができるとともに(図8〜図10中の破線部にレーザーL2の照射による加工箇所を示す)、該照射部以外の部分へのレーザー照射の影響を最小限に抑えている。なお、図11は第2のレーザー装置によるレーザー照射の斜視図を示す。
【0025】
このように半田付け端子1の照射部の全周(面S1〜S4)に亘ってレーザーを照射し、加熱して金−ニッケルの合金層を形成することができ、端子部2から接点部3への半田上がりを確実に防止している。さらに、1回の照射で照射部の2面を同時に照射するので照射回数を低減することができて効率の向上を図っている。
【0026】
(実施形態3)
本実施形態では、実施形態1、及び実施形態2で説明したレーザー(電磁波)照射についてレーザーLのモードがパルスの場合について以下詳述する。請求項4の発明では、レーザー照射は、端子部2から接点部3への半田上がりを防止可能な幅より広いスポット径を有する波長1100nm以下のレーザーを一方向にずらしながら一列に照射してナゲットを形成し、隣り合うナゲットは互いに重複する部分を形成して、該重複した部分の半田上がり方向の幅は半田上がりを防止可能な幅より広くしたものである。ここでスポット径は照射物に当たるレーザーLのビーム径であり、ナゲット径はレーザーLが照射物に当たった後の照射物の加工跡のことであり、互いの径の大きさは殆ど等しくなる。
【0027】
従来のレーザーLは図19に示すように、ほぼ円形のナゲットN’を半田付け端子1の照射部に直線状に複数列形成しており、照射パルス数が多いことによる生産性の低下、及び複数列の照射による照射位置の位置ずれが発生していた。
【0028】
対して本実施形態のレーザーLによるナゲットNは図12に示すようにナゲット径Dを有するほぼ円形で、ナゲットNを形成するためのレーザースポット径D’は半田上がりを防止するための必要最小限幅より大きい値に設定されており、ここでは半田上がりを防止できる必要最小限幅0.13mmに対してスポット径D’=0.15mmに設定されている。そして、このナゲットNを図13に示すように一方向(矢印方向)にずらしながら一列形成して、互いに隣り合うナゲットNは重複部分を形成しており、その重複部分の半田上がり方向の幅は必要最小限幅0.13mm以上に形成されて重複部分でも半田上がりを防止している。さらに一列照射を行うことで、従来の複数列照射に比べて、照射パルス数の低減による生産性の向上、及び照射位置の位置ずれ防止を図っている。
【0029】
図14は隣り合う2つのナゲットNが重複した状態を示しており、ナゲット径Dでバイトサイズ(ナゲットNのピッチ間隔)Bの間隔で形成されており、隣り合うナゲットNの半田上がり方向の重複部分幅H=√(D2−B2)となる。そして、隣り合うナゲットNに対して常に重複部分を形成し、この重複部分幅Hを半田上がりを防止するための必要最小限幅以上とするために、バイトサイズBをナゲット径Dの半分以下(0<B≦D/2)としている。
【0030】
図15(a)〜(g)は、ナゲット径D=0.15mmのナゲットNのバイトサイズBを変化させることによる重複部分幅Hの変化を示しており、(a):バイトサイズB=0mm、重複部分幅H=0.15mm、(b):バイトサイズB=0.008mm、重複部分幅H≒0.150mm、(c):バイトサイズB=0.016mm、重複部分幅H=0.149mm、(d):バイトサイズB=0.032mm、重複部分幅H=0.147mm、(e):バイトサイズB=0.048mm、重複部分幅H=0.142mm、(f):バイトサイズB=0.075mm、重複部分幅H=0.130mm、(g):バイトサイズB=0.15mm、重複部分幅H=0mmの各状態を示す。まず、(b)〜(f)において重複部分幅Hは半田上がりを防止するための必要最小限幅以上であって、加熱することで金−ニッケルの合金層を形成することができ、半田上がりを確実に防止している。対して(a)は同一箇所に照射し続ける状態であって、金メッキ8、ニッケルの下地メッキ9が除去されて、半田付け端子1の銅部分が露出してしまい、(g)は重複部分幅Hがない状態であって、半田上がりが発生してしまう。
【0031】
またレーザーLは、金−ニッケルの合金層8aを形成させるために、1パルス当たりのエネルギーとして1〜5mJ/pulse、単位面積当たりのエネルギーとして400〜2000mJ/mm2を確保している。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態1の半田付け端子の表面の処理方法を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ拡大した一部の断面図である。
【図2】同上を示す正面図である。
【図3】実施形態2の半田付け端子の表面の処理方法を示す斜視図である。
【図4】同上のレーザー照射時の送り方向角度を示す平面図である。
【図5】同上のレーザー照射角度を示す平面図である。
【図6】同上のレーザー照射時の送り方向を示す平面図である。
【図7】同上を示す斜視図である。
【図8】同上のレーザー照射時の送り方向角度を示す平面図である。
【図9】同上のレーザー照射角度を示す平面図である。
【図10】同上のレーザー照射時の送り方向を示す平面図である。
【図11】同上を示す斜視図である。
【図12】実施形態3のナゲット形状を示す平面図である。
【図13】同上のレーザー照射を示す平面図である。
【図14】同上のレーザー照射の重複部分を示す平面図である。
【図15】同上のレーザー照射を示すものであり、(a)〜(g)はそれぞれバイトサイズを変化させたときの平面図である。
【図16】金属帯材に半田付け端子を一体に設けて形成されるフープ材を示すものであり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図17】コネクタのソケットを示すものであり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図18】コネクタのソケットをプリント配線板に実装する状態を示す断面図である。
【図19】従来のレーザー照射を示す平面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 半田付け端子
8 金メッキ
9 下地メッキ
L レーザ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子部と接点部とを設けて形成され、下地メッキの表面に金メッキを施した半田付け端子において、端子部と接点部との間の部分にレーザーを照射して加熱し、金メッキの層に下地メッキの金属を拡散させることを特徴とする半田付け端子の表面の処理方法。
【請求項2】
端子部と接点部との間の部分の2面を同時にレーザー照射できる方向に半田付け端子を設置してレーザーを2面照射し、この2面照射を端子部と接点部との間の部分の全周に行うことを特徴とする請求項1に記載の半田付け端子の表面の処理方法。
【請求項3】
端子部と接点部との間のレーザー照射部以外の部分へのレーザーの照射を最小限に抑える方向に半田付け端子を設置することを特徴とする請求項2記載の半田付け端子の表面の処理方法。
【請求項4】
レーザー照射は、端子部から接点部への半田上がりを防止可能な幅より広いスポット径を有する波長1100nm以下のレーザーを一方向にずらしながら一列に照射してナゲットを形成し、隣り合うナゲットは互いに重複する部分を形成して、該重複した部分の半田上がり方向の幅は半田上がりを防止可能な幅より広いことを特徴とする請求項2または3に記載の半田付け端子の表面の処理方法。
【請求項1】
端子部と接点部とを設けて形成され、下地メッキの表面に金メッキを施した半田付け端子において、端子部と接点部との間の部分にレーザーを照射して加熱し、金メッキの層に下地メッキの金属を拡散させることを特徴とする半田付け端子の表面の処理方法。
【請求項2】
端子部と接点部との間の部分の2面を同時にレーザー照射できる方向に半田付け端子を設置してレーザーを2面照射し、この2面照射を端子部と接点部との間の部分の全周に行うことを特徴とする請求項1に記載の半田付け端子の表面の処理方法。
【請求項3】
端子部と接点部との間のレーザー照射部以外の部分へのレーザーの照射を最小限に抑える方向に半田付け端子を設置することを特徴とする請求項2記載の半田付け端子の表面の処理方法。
【請求項4】
レーザー照射は、端子部から接点部への半田上がりを防止可能な幅より広いスポット径を有する波長1100nm以下のレーザーを一方向にずらしながら一列に照射してナゲットを形成し、隣り合うナゲットは互いに重複する部分を形成して、該重複した部分の半田上がり方向の幅は半田上がりを防止可能な幅より広いことを特徴とする請求項2または3に記載の半田付け端子の表面の処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2008−300359(P2008−300359A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−187782(P2008−187782)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【分割の表示】特願2003−348740(P2003−348740)の分割
【原出願日】平成15年10月7日(2003.10.7)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【分割の表示】特願2003−348740(P2003−348740)の分割
【原出願日】平成15年10月7日(2003.10.7)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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