説明

卓上電子機器

【課題】低コストであり、かつ簡単な操作で高さを調整することができる高さ調整機構を備えた卓上電子機器を提供する。
【解決手段】筐体側脚部113の円孔部1136に円柱脚203の円柱部2036が挿入される。円柱部2036の一方の底面には円板部2039が設けられており、この円板部の外周に壁面が複数の段差を有する凸部2035が設けられている。また、筐体側脚部113に、凸部2035に対応する壁面が複数の段差を有する凸部1135を設ける。円柱部2036の他方の底面には係合キャップ201が係合し、円柱部2036の側面にスプリング202が巻かれる。円柱脚203を回転させ、凸部1135と凸部2035が摺動することで容易に高さを変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、机上に設置して使用する卓上電子機器に関し、特に脚部の高さ調整機構を備えた卓上電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔地において音声会議(通信会議)を行うために、スピーカとマイクとを一体に備えた音声会議装置が普及している(例えば特許文献1参照)。音声会議装置は、マイクで収音した音声を接続先に送信し、接続先から受信した音声をスピーカから放音する。複数人同士で会議を行う場合、この様な音声会議装置は会議参加者の中心(会議机の中心等)に設置されることが多い。
【0003】
しかし、特許文献1に記載の装置を、水平でない撓んだ机に設置すると、装置本体ががたつくという問題があった。すなわち、設置する机が水平でないために、装置本体の一部、または装置本体底部に設置された複数の脚部のいずれかが机に接触せずに浮いてしまうという状態となる。
【0004】
そこで、脚部の高さを調整することができる機構を備えることも考えられる(例えば特許文献2参照)。特許文献2に示すように、高さ調整機構は、脚部と本体とをねじで篏合させ、脚部を回転させることで高さを調整することが一般的である。
【特許文献1】特開平8−204803号公報
【特許文献2】特開2000−286563号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、一般的な高さ調整機構では、ある程度高さを変更するためには脚部を多数回転しなければならず、時間がかかって煩雑であった。また、調整した高さでロックされないため、装置本体を動かすときに脚部が動いてしまう(回転してしまう)という問題も有った。
【0006】
特許文献2に記載の脚取付構造では、粗調整、微調整ができるものであり、脚の抜けを防止するストッパを備えたものであるが、装置本体、脚部ともに金属素材のねじが必要であるため、高い加工精度が必要となり、コストがかかるという問題が有った。
【0007】
この発明は、低コストであり、かつ簡単な操作で高さを調整することができる高さ調整機構を備えた卓上電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の卓上電子機器は、少なくとも3つ以上の脚部を有する筐体を備えた卓上電子機器であって、前記脚部のうち一部、または全部は、前記筐体と一体成型してなる筐体側脚部と、該筐体側脚部と摺動する回転脚部とからなり、前記筐体側脚部は、壁面が複数の段差を有する円筒状凸部と、前記円筒状凸部の筒内部に設けられた円孔部と、を備え、前記回転脚部は、前記円孔部に挿入される円柱部と、前記円柱部の一方の底面に設けられ、該円柱部の底面よりも底面積の大きい円板部と、前記円板部の外周側に設けられ、前記筐体側脚部の円筒状凸部の各段差とかみあう1、または複数の段差を有する回転脚部側円筒状凸部と、前記円柱部の他方の底面と係合し、前記円孔部よりも面積の大きい係合円板部と、前記筐体の内部側で、前記係合円板部と、前記円孔部の周囲と、の間に挿入され、前記円柱部の側面に巻かれるスプリングと、を備えたことを特徴とする。
【0009】
この構成では、筐体の脚部のうち一部、または全部は、筐体側脚部と、この筐体側脚部と摺動する回転脚部と、からなる。筐体側脚部には、複数の段差を有する円筒状の凸部が形成されている。円筒状の凸部の内側には、筐体側脚部には円孔が設けられ、この円孔に回転脚部の円柱部が挿入される。円柱部の一方の底面には円板部が有り、この円板部の外周には円筒状の凸部が形成されている。この回転脚部側の円筒状の凸部は、筐体側脚部の円筒状の凸部の段差とかみあう段差を有する。また、円柱部の他方の底面は、筐体内側において、円孔部よりも面積の大きい係合円板部と係合する。円柱部側面にはスプリングが巻かれ、筐体側脚部の円筒状凸部は、回転脚部側の円筒状凸部に押圧される。この回転脚部を回転させると、上記段差により、筐体外側へ突出する円柱部の高さが変更される。回転脚部を回転させるだけで、脚部の高さを大きなストロークで変更することができる。
【0010】
この発明は、さらに、前記回転脚部側円筒状凸部は、前記筐体側脚部の円筒状凸部の段差と同数の段差を有することを特徴とする。
【0011】
この構成では、回転脚部側の凸部と筐体側脚部の凸部は同数の段差を有する。したがって、筐体がより安定し、回転脚部の回転が容易となる。
【0012】
この発明は、さらに、前記円筒状凸部、および前記回転脚部側円筒状凸部の各段差の端部にスロープを設け、前記円筒状凸部、および前記回転脚部側円筒状凸部の各段差は、それぞれ前記スロープで結ばれることを特徴とする。
【0013】
この構成では、各段差の端部にスロープを設けたことで、回転脚部の回転を容易にし、高さ変更をさらに容易にする。
【0014】
この発明は、さらに、前記円筒状凸部の複数の段差のそれぞれ中央付近に溝部を設け、前記回転脚部側円筒状凸部の1または複数の段差のうち、最も高い段差の中央付近に前記溝部とかみあう突起部を設けたことを特徴とする。
【0015】
この構成では、筐体側脚部の円筒状凸部の段差に溝を設け、回転脚部側の円筒状凸部の段差に突起部を設ける。これにより、溝と突起部がストッパとして働く。
【0016】
この発明は、さらに、前記円板部の最外周に設けられ、一部が切り欠きされているリブと、前記円筒状凸部よりも外周側の一部に設けられ、前記切り欠きされているリブの端部と接触するストップ壁と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
この構成では、円板部の最外周にリブを設け、このリブの切り欠き部分と、筐体側のストップ壁が接触することで、エンドレスに回転することを防ぐ。
【0018】
この発明は、さらに、前記リブの外側に設けられたレバーと、前記円板部の底面側に前記複数の段差の高さを示す複数の刻印と、を備え、前記筐体の底面に、前記刻印を指す指示部を設けたことを特徴とする。
【0019】
この構成では、リブの外側にレバーを設ける。レバーはどのような形状であってもよいが、例えば小さい四角形状の突起であればよい。また、円板部の底面に複数の刻印を設け、筐体の底面には刻印を指す指示部を設ける。回転脚部を回転させたときに、回転脚部の底面の刻印と筐体の指示部が対応して、現時点の調整高さを容易に視認することができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、筐体と回転脚部が摺動し、筐体側に設けた複数の段差と回転脚部側に設けた段差が対応してかみあうことにより、回転脚部を回転させるという簡単な操作で脚部の高さを調整することができる。
【0021】
また、金属ねじを用いない構成であるため、高度な加工精度も必要なく、低コストで高さ調整機構を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図面を参照して、本発明の卓上電子機器に係る実施形態として、放収音装置について説明する。図1(A)はこの実施形態に係る放収音装置の平面図(上面図)であり、同図(B)は正面図、同図(C)は背面図、同図(D)は左側面図、同図(E)は右側面図である。図2は放収音装置の底面図(下面図)である。図3は、上部筐体12、および内部の回路基板を外した状態の下部筐体11の単独斜視図である。図3(A)は、上面側から見た図であり、同図(B)は底面側から見た図である。
【0023】
図1(A)の平面図において紙面右側をX方向、左側を−X方向、上側をY方向、下側を−Y方向とする。同図(B)の正面図において紙面右側をX方向、左側を−X方向、上側をZ方向、下側を−Z方向とする。
【0024】
この放収音装置は、円盤形状の筐体1からなり、筐体1はZ方向が開口した皿形の下部筐体11と、その皿形の下部筐体11の開口部を覆うように係合する上部筐体12と、からなる。下部筐体11の底面には複数のねじ孔が空いており、このねじ孔にねじが挿入され、上部筐体12とねじ止される。
【0025】
図1(A)において、上部筐体12の正面側(−Y方向)には、LCDからなる表示部14と、複数の操作釦からなる操作部15が設置されている。表示部14は、放収音装置の状態等、種々の情報を表示する。操作部15は、ユーザが操作を行うためのインタフェースである。また、図示はしないが、この放収音装置は、筐体1の内部に同心円上に等間隔に配置された複数のマイクを備えており、これら複数のマイクが上部筐体12の上面から覗くようになっている。各マイクは、収音方向(強い感度を有する方向)が筐体1の上面から見て中心方向になるように上部筐体12から覗くように設置されている。
【0026】
図1(C)において、下部筐体11の背面側(Y方向)には、四角開口部13が設けられ、この四角開口部13から筐体内部に設置された基板のインタフェース部131が覗くようになっており。インタフェース部131は、電源端子やオーディオ端子、モジュラー端子、ネットワーク端子等が設置されている。
【0027】
下部筐体11の底面側(−Z方向)には複数(同図においては3つ)の脚部111、および回転脚部112が設置されている。脚部111は、下部筐体11の正面方向(−Y方向)、背面方向(Y方向)、および右側面方向(X方向)に設置されており、回転脚部112は、左側面方向(−X方向)に設置されている。
【0028】
各脚部111、および回転脚部112の間(X,Y方向、X,−Y方向、−X,Y方向、および−X,−Y方向)には、4つの孔部16が同心円上に等間隔に設けられており、この孔部16から筐体内部に設置されたスピーカユニットが覗くようになっている。すなわち、各スピーカは、放音方向が筐体1の外側斜め下方向になるように下部筐体11に設置されており、4つのスピーカがそれぞれ異なる方向に音声を放音する。なお、孔部16には下部筐体11と一体成型である格子状の保護枠が設けられており、スピーカユニットが外部に露出しないようになっている。
【0029】
脚部111は、底面が楕円の楕円柱形状であり、下部筐体11と樹脂金型による一体成型である。脚部111の底面には直方体形状のクッションシートが貼られている。このクッションシートが机に接触し、放収音装置の筐体1を安定に(水平に)設置できるようになっている。
【0030】
回転脚部112は、円柱形状の回転脚部であり、筐体側脚部113(図4参照)と摺動する。この回転脚部112を回転させることで、脚の高さを変更することができる。
【0031】
図4は、回転脚部112と下部筐体11の接続を解除した場合の斜視図である。図5(A)は、回転脚部112と筐体側脚部113の拡大図であり、図5(B)は、同図(A)に示す線分A−Aを含む平面の断面図である。図6(A)は、回転脚部112と筐体側脚部113の接続を解除した場合の拡大図である。
【0032】
筐体側脚部113は、下部筐体11と樹脂一体成型であり、図6(A)に示すように、複数の段差を有する筒状の凸部1135と、この筒状の凸部1135の内側に円孔部1136を有している。
【0033】
回転脚部112は、係合キャップ201、スプリング202、円柱脚203、およびクッションシート204からなる。円柱脚203の円柱部2036、およびその先端の係合爪2038が下部筐体11の外側から円孔部1136に挿入され、下部筐体11の内側で円柱部2036にスプリング202が巻かれ、係合爪2038と係合キャップ201が係合する。円柱部2036の側面と円孔部1136の側面は略同一径であり、回転脚部112を回転させるとこれら側面が摺動する。この円柱脚203と係合キャップ201との係合について図6(B)、および同図(C)を用いて説明する。
【0034】
図6(B)は円柱脚203の拡大図であり、同図(C)は、係合キャップ201の拡大図である。円柱脚203の円柱部2036の一方の先端(本発明における他方の底面に相当する)には、4つのかぎ爪からなる係合爪2038が設けられている。係合キャップ201は桶形状からなり、桶の底面円板(本発明における係合円板部に相当する)に4つの扇形孔部2018が設けられており、この4つの扇形孔部2018に係合爪2038がそれぞれ篏入することで、円柱脚203と係合キャップ201が係合する。
【0035】
上記の様にして円柱脚203と係合キャップ201が係合し、円柱部2036にスプリング202が巻かれることで、図5(B)に示すように、円柱脚203が筐体側脚部113に押圧され、これらが摺動することとなる。
【0036】
円柱脚203の円柱部2036の他方の先端(本発明における一方の底面に相当する)には、円板部2039が設けられている。この円板部2039の最外周には、円柱部2036の方向に向かって突出したリブ2037が設けられており、リブ2037は所定角度(本実施形態では135度程度)の切り欠きを有する。また、円板部2039の外周(ただしリブ2037よりも内周側)には、壁面が複数の段差(本実施形態では60度ごとに3段)を有する円筒状の凸部2035が設けられている。円筒状の凸部2035は、中心を挟んで最も高い段差、中段差、最も低い段差、3つの壁面が対向しており、各段差はスロープ2034で結ばれる。
【0037】
筐体側脚部113には、円孔部1136の周囲に上記凸部2035と同径の円筒状の凸部1135が設けられており、この凸部1135も、中心を挟んで最も高い段差、中段差、最も低い段差、3つの壁面が対向しており、各段差はスロープ1134で結ばれる。円柱脚203が筐体側脚部113に押圧されると、これら凸部2035と凸部1135が接触する。円柱脚203を回転させることで、最も高い段差、中段差、最も低い段差、の接触面が変更され、回転脚部112の高さが変更される。
【0038】
例えば図5に示す状態(3段階のうち中段)では、円柱脚203の凸部2035のうち最も高い段差が筐体側脚部113の凸部1135の中段差と接触し、円柱脚203の凸部2035のうち中段差が筐体側脚部113の凸部1135の最も高い段差と接触する。この状態から回転脚部112を回転させ、円柱脚203の凸部2035のうち最も高い段差を、筐体側脚部113の凸部1135の最も高い段差と接触させると、回転脚部112は最も高い状態となる。逆に、円柱脚203の凸部2035のうち最も高い段差を筐体側脚部113の凸部1135の最も低い段差と接触させ、凸部2035の中段差を凸部1135の中段差に接触させ、凸部2035の最も低い段差を凸部1135の最も高い段差に接触させると、回転脚部112は最も低い状態となる。
【0039】
このように、回転脚部112を回転させ、最も高い段差、中段差、最も低い段差、の接触面を変更することで、脚部の高さを大きなストロークで変更することができる。なお、各段差は、スロープで結ばれているため、容易に回転させることができる。
【0040】
また、図6(A)に示すように、筐体側脚部113の凸部1135の各段差の略中央位置には溝1133が設けられており、図6(B)に示すように、円柱脚203の凸部2035のうち最も高い段差の略中央位置には、小さな突起部2033が設けられている。この溝1133に突起部2033がはまることにより、3段階の高さを保持することができる。すなわち、溝1133と突起部2033は、簡易的なストッパとして機能する。なお、本実施形態では、中心を挟んで対向する壁面の段差の一方にのみ溝と突起部を設ける例を示しているが、無論両方の壁面の段差に設けてもよい。
【0041】
また、筐体側脚部113には、上記リブ2037の切り欠き端部と接触するストップ壁1137が設けられている。ストップ壁1137は、円孔部1136の中心から、円板部2039の半径に相当する距離だけ離れた位置に設けられている。したがって、回転脚部112を回転させ、この回転脚部112を最も低い状態、または高い状態とした場合、円板部2039の最外周に設けられたリブ2037の切り欠き端部と接触するようになっている。これにより、回転脚部112をエンドレスに回転することを防止する。
【0042】
さらに、筐体側脚部113のストップ壁1137の近傍には、長方形と円が融合した形状の指示部1131が設けられており、回転脚部112の円板部2039の底面には「H」、「M」、「L」の3つの刻印2032が設けられている。なお、指示部1131は、樹脂成型用のゲートを兼ねている。これらの刻印は、約60度毎に設けられており、「M」の刻印2032は、凸部2035の最も高い段差の位置の円板部2039の反対面に設けられている。「L」の刻印2032は、凸部2035の中段差の位置の円板部2039の反対面に設けられている。したがって、回転脚部112を回転させ、この回転脚部112を最も低い状態としたときに、「L」の刻印2032が指示部1131と向かいあうこととなり、回転脚部112を最も高い状態としたときに、「H」の刻印2032が指示部1131と向かいあうこととなり、回転脚部112を通常状態としたときに、「M」の刻印2032が指示部1131と向かいあうこととなる。これにより、現時点の調整高さを容易に視認することができる。なお、指示部の形状は、上記の様な長方形と円が融合した形状に限定するものではなく、例えば三角形などでもよい。
【0043】
また、回転脚部112のリブ2037の外側には、四角柱形状のレバー2031が設けられており、このレバー2031を摘んだり、押したりすることで、容易に回転脚部112を回転させることができる。なお、レバーの形状は同図に示した四角柱形状に限定するものではない。
【0044】
以上のように、本実施形態の放収音装置における回転脚部は、60度程度の少ない回転角度でありながら、大きなストロークの高さ調整をすることができる。また、上記の円柱脚203、筐体側脚部113は、それぞれ樹脂一体成型であり、金属ねじに比較して、高度な加工精度を必要とせず、低コストで実現することができる。
【0045】
なお、本実施形態では、楕円柱形状の脚部111を3つ、回転脚部112を1つとする構成について説明したが、この構成に限定するものではない。さらに多数の脚部を設けてもよいし、脚部111の形状は楕円柱形状でなく、円柱形状であってもよい。また、全ての脚部を回転脚部112としてもよい。
【0046】
また、本実施形態では卓上電子機器として、マイクとスピーカを一体の筐体に備えた放収音装置について説明したが、無論、他の電子機器であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】放収音装置の平面図、正面図、背面図、左側面図、および右側面図である。
【図2】放収音装置の底面図である。
【図3】上部筐体12、および内部の回路基板を外した状態の下部筐体11の単独斜視図である。
【図4】回転脚部112と下部筐体11の係合を解除した場合の斜視図である。
【図5】回転脚部112と筐体側脚部113の拡大図である。
【図6】回転脚部112と筐体側脚部113の係合を解除した場合の拡大図である。
【符号の説明】
【0048】
11−下部筐体
112−回転脚部
201−係合キャップ
202−スプリング
203−円柱脚
204−クッションシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つ以上の脚部を有する筐体を備えた卓上電子機器であって、
前記脚部のうち一部、または全部は、前記筐体と一体成型してなる筐体側脚部と、該筐体側脚部と摺動する回転脚部とからなり、
前記筐体側脚部は、壁面が複数の段差を有する円筒状凸部と、
前記円筒状凸部の筒内部に設けられた円孔部と、を備え、
前記回転脚部は、前記円孔部に挿入される円柱部と、
前記円柱部の一方の底面に設けられ、該円柱部の底面よりも底面積の大きい円板部と、
前記円板部の外周側に設けられ、前記筐体側脚部の円筒状凸部の各段差とかみあう1、または複数の段差を有する回転脚部側円筒状凸部と、
前記円柱部の他方の底面と係合し、前記円孔部よりも面積の大きい係合円板部と、
前記筐体の内部側で、前記係合円板部と、前記円孔部の周囲と、の間に挿入され、前記円柱部の側面に巻かれるスプリングと、
を備えた卓上電子機器。
【請求項2】
前記回転脚部側円筒状凸部は、前記筐体側脚部の円筒状凸部の段差と同数の段差を有する請求項1に記載の卓上電子機器。
【請求項3】
前記円筒状凸部、および前記回転脚部側円筒状凸部の各段差の端部にスロープを設け、
前記円筒状凸部、および前記回転脚部側円筒状凸部の各段差は、それぞれ前記スロープで結ばれる請求項1、または請求項2に記載の卓上電子機器。
【請求項4】
前記円筒状凸部の複数の段差のそれぞれ中央付近に溝部を設け、
前記回転脚部側円筒状凸部の1または複数の段差のうち、最も高い段差の中央付近に前記溝部とかみあう突起部を設けた請求項1、請求項2、または請求項3に記載の卓上電子機器。
【請求項5】
前記円板部の最外周に設けられ、一部が切り欠きされているリブと、
前記円筒状凸部よりも外周側の一部に設けられ、前記切り欠きされているリブの端部と接触するストップ壁と、を備えた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の卓上電子機器。
【請求項6】
前記リブの外側に設けられたレバーと、
前記円板部の底面側に前記複数の段差の高さを示す複数の刻印と、を備え、
前記筐体の底面に、前記刻印を指す指示部を設けた請求項5に記載の卓上電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−79252(P2008−79252A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259251(P2006−259251)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】