単段力率補正及び電力変換回路
電力変換器は、低減された構成部品数及び定格を伴う単段構成において高力率を達成するとともに、定負荷電力を供給する。前記電力変換器は、負荷に電流を供給するスイッチングハーフブリッジに整流ライン入力を選択する。入力及び供給エネルギから前記負荷にエネルギを貯蔵するために、シャントスイッチ及びキャパシタの一連の組み合わせは前記負荷に接続される。前記スイッチは、高力率を達成するために、前記入力電圧に同期して正弦波電流を得るとともに、前記負荷に供給される定電力を達成する導通角で動作される。前記回路は、電子安定器又はAC/DC変換器の一部として共振負荷で用いられる先の電力変換木にわたって簡易化した構成を提供する。前記電力変換器構成及び動作はまた、前記入力ライン電力での低全高調波ひずみを達成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、力率補正(PFC)を伴う電力変換器及び安定器制御に関し、さらに具体的には、PFC回路を組み込む単段電力変換器、又は安定器制御に関する。
本願は、発明の名称を新しい単段PFC及びバラスト制御回路/汎用変換器として2003年2月27日に出願された米国仮出願番号60/450,572に基づくとともに、その利益を主張し、その優先権主張がここでなされ、開示内容が引用によってここに組込まれる。
【背景技術】
【0002】
力率補正(PFC)回路を備える電子安定器及び電力変換器は、関連産業では周知のものである。一般的に、好ましくは入力力率を1に(to unity)補正するために、電子安定器を備えるどんなタイプの一般的な電力変換器でもそれらの入力をPFC回路に接続する。電力ラインに接続された負荷が、結合インピーダンスなしに単なる抵抗負荷として見えることが望まれ、かつ、調節性要求(regulatory demand)に従ってしばしば必要とされる。すなわち、接続された前記負荷が単なる抵抗に見えるように、ライン入力によって供給された交流電圧及び電流は互いに同期するように維持される。前記入力電圧及び電流が同期している場合、前記力率は1に近づく。従って、キャパシタンス又はインピーダンスからの見かけ上の影響なしに、前記入力ライン上の単なる抵抗であるように見える負荷を供給する。そうでなければ、前記影響は、前記電圧及び電流が互いに同期しない場合に発生する。
【0003】
最大力率を達成するために、一般的に力率補正回路は、電力ライン入力に接続される。一般的に、前記PFC回路はまた、電力変換アプリケーションで用いるインバータに供給される定(regulated)DCバス電圧を生成する。一般的な電力変換器アプリケーションには、蛍光灯で用いる電子安定器がある。多くの場合、電子安定器は、DCバス電圧により給電される電力インバータから成る。前記電力インバータは、蛍光灯を予熱し、点灯し、通常稼動状態の間、通常供給電力を供給するために制御される。そのようなアプリケーションの簡単なブロック図は、図1に示される。図1で説明される前記電子安定器は、ランプに電力を供給するためにハーフブリッジ共振出力段を備える。前記電力ライン入力に接続された前記PFC回路は、一般的に、高電圧スイッチと、インダクタと、ダイオードと、高電圧DCバスキャパシタと、PFC制御回路とを用いるブートタイプ変換器として実現される。一般的に、前記電子安定器出力段は、2つの高電圧スイッチと、共振インダクタと、共振キャパシタと、DCブロッキングキャパシタと、安定制御回路とを用いるハーフブリッジ駆動共振負荷によって実現される。従来の電子安定回路の簡易化した回路図は、図2に示されている。
【0004】
図2に示された従来のハーフブリッジ電子安定器出力段構成は、スイッチングハーフブリッジに接続されるDCバスキャパシタ Cbusを備える。図2の前記回路図に示すように、ハイサイドハーフブリッジスイッチM1及びDCバスキャパシタ Cbusバスは、単一のノードでともに接続される。図2の従来の電子安定器のスイッチが入れられる場合、まず、入力電力は、DCバスキャパシタCbusを充電するために用いられ、次に、Cbusは、前記電子安定器の動作中、前記ハーフブリッジ共振出力段に電力を供給する。インダクタLpfcと、スイッチMpfcと、ダイオードDpfcとから成る前記PFC回路は、スタートアップ中、バスキャパシタCbusを充電するために動作する。この従来の回路技術では、一般的に電力は、負荷を通じて単一方向に流れ込み、かつ、バスキャパシタCbusは、電力伝送の全サイクルに通じて電力を前記負荷に供給する。従って、バスキャパシタCbusは、ピーク電力伝送に耐えるように定めなければならず、かつ、スイッチMpfc、M1及びM2はまた、高ピークバス電圧に耐えるように定めなければならない。
【0005】
入力PFC回路によって電力変換器回路を実現し、かつ、同時に前記回路を簡略化するのに必要とされる定格を低減することが望まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、共振負荷に対する汎用電力供給のための単段PFC及び電力変換器を提供する。従来のハーフブリッジ電力変換器の回路技術を改善することによって、本発明は、効率を上げ、かつ、部品数を減らす。これらは、従来設計より改善される。回路サイズ及び電力消費が低減されるように、本発明の回路構成はまた、コンポーネント定格に対する要求を低減する。単段電力変換器及びPFC回路は、全スイッチでのソフトスイッチングを得ることができ、それにより、スイッチング損失を低減し、かつ、その上、電力消費を低減する。
【0007】
本発明によると、その機能は、前記負荷に定電力を供給する機能に結合されるので、力率補正のための従来のブースト変換器が排除される。前記回路は、双方向の電力潮流制御を行うとともに1に近い力率を得る。スイッチングハーフブリッジは、DCバスキャパシタに対する定格要求を低減するとともに、従来の入力インダクタが省略されるのを可能にする整流ライン入力電圧に接続される。前記電力変換器内のスイッチを的確に制御することによって、正弦波電流は、高力率を得るためにライン入力から得られる。前記従来の電力変換器では、前記ブースト変換器内の前記キャパシタは、負荷及び入力条件が変化しても定電圧を維持するために機能し、かつ、それにより非常に大きなものとなっていた。本発明では、前記ブースト変換器は排除され、かつ、前記バスキャパシタは定電圧の維持を必要としないが、むしろ入力と負荷との間で電力を変換するためのエネルギ貯蔵デバイスとして機能する。従って、前記バスキャパシタは、2〜4倍まで低減される。
【0008】
種々のスイッチに対する導通角は、高力率を維持するとともに定負荷電力を達成するために導き出される。さらに、前記入力の全高調波ひずみは、一般的に低減され、それによって、放射性及び伝導性の電磁波妨害(EMI)が制限される。
【0009】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面について言及する、以下の本発明の説明から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
添付の図面を参照して、以下でさらに詳細に本願発明を説明する。
ここで図3を参照すると、力率補正(PFC)による単段ステージ電力変換器のブロック図がブロック30として図示されている。前記単段ステージ電力変換器は、蛍光灯32に電力を供給する電灯安定器に対して共振負荷のような負荷を駆動するものとして図示される。
【0011】
ここで図4を参照すると、本発明による前記単段電力変換器の回路図は、概して回路40として図示されている。回路40は、スイッチM1及びM2から成るスイッチングハーフブリッジを備えている。前記スイッチングハーフブリッジは、インダクタLと、キャパシタCと、DCキャパシタCDCと、ランプ32とから成る単一のRCL安定共振出力段に接続される。スイッチM1及びM2は、相補的な方法で動作する。すなわち、両スイッチは、同時にはオンにならない。さらに、スイッチM1及びM2が順にターンオン及びオフされる場合、短絡状態を避けるために、順にスイッチングする間、デッドタイムが導入される。典型的なデッドタイムは、およそ2秒である。スイッチM3は、前記スイッチングハーフブリッジの中央ノードにDCバスキャパシタCBUSを接続する。回路40は、単一のインダクタLを採用するとともに、キャパシタCBUSに対する電気容量要求を低減することにより、図2に示された従来の電子安定回路20と異なる。キャパシタCBUSに対する定格要求を低減することにより、コストを低減し、かつ、前記電子安定器の信頼性を改善するために、非電解タイプのキャパシタが前記回路内で用いられる。
【0012】
共振ネットワークはまた、圧電変圧装置によって置き替えられ、かつ、AC/DC変換器の場合、前記ランプはまた、抵抗負荷に結合された変圧器によって置き替えられる。従って、本発明の前記回路はまた、力率補正を伴う汎用変換器として用いられるのに適し、かつ、コスト及び部品数を低減させる。
【0013】
電子安定回路40は、図示のように接続される場合、前記負荷を通じて双方向電力潮流を取得する。前記負荷は、例えば、前記整流ライン入力電圧が高い場合、前記スイッチングハーフブリッジを通じて整流ライン入力から電力を受信し、そしてまた、前記整流ライン入力電圧が低い場合、前記バスキャパシタCBUSから電力が供給される。この構成では、キャパシタCBUSは、図2の従来の回路20の場合のように、全入力サイクルよりはむしろ前記入力ライン電圧サイクルの一部分に電力を供給する。スイッチM1、M2及びM3は、高力率を得るために、前記ライン入力からの正弦波電流を得るように制御される。前記回路構成は、前記入力と同様に好都合な全高調波ひずみ(THD)を取得する。前記ハーフブリッジは、THDを許容レベルまで低減するように慎重には制御されないブースト回路を用いずに、前記入力に対する有意性を取得する。さらに、スイッチM1、M2及びM3の制御は、バスキャパシタCBUS上の電荷を維持し、かつ、前記負荷に定電力を供給する。この構成では、前記共振出力段は、インダクタLと、キャパシタCと、ランプ32と、DCバスキャパシタCBUSとを備える。
【0014】
回路40の技術は、各スイッチが特有の機能を有するように動作するように構成される。例えば、スイッチM1は、高力率を達成するために、整流ライン入力から共振ランプ負荷に電流を供給し、かつ、前記ライン入力から正弦波電流を得るようにオンとオフとが切り替えられる。スイッチM2は、前記共振回路での双方向電流潮流を維持するために、回路40内の再循環経路を取得するようにオンとオフとが切り替えられる。前記負荷に供給される定電力を維持するために、スイッチM3は、前記ライン入力電圧が高い場合、DCバスキャパシタCBUSを充電するように動作し、かつ、前記ライン入力電圧が低い場合、前記負荷に電流を供給する。ソフトスイッチングが各スイッチで発生するように、スイッチM1-M3の機能を設定することが可能である。スイッチターンオン/ターンオフ機能は、各スイッチに対するハードスイッチング又は非ゼロ電圧スイッチングを防ぐように、この場合には特有カーブに従って設定される。
【0015】
前記入力ライン電圧及び電流が正弦波曲線になり、かつ、互いに同期するように制御されるので、回路40は、1に近づく高力率を取得する。この高力率によって、回路40は、前記ライン入力電圧に負荷抵抗として見え、それにより、前記ライン入力におけるインピーダンスを低減し、かつ、規制基準のもとで適合する。ここで図5を参照すると、前記整流ライン入力は、全波整流を達成するために、全ブリッジ整流器の出力であると仮定する。図5は、一般的に標準の場合であるか、又はほぼ理想的な全波整流器であるかのように、全波整流電圧及び電流が互いに同期していることを示している。この場合、前記入力電力は、前記入力電圧と電流を一緒に掛け合わせることにより決定される。式(1)は、前記入力電力を表している。
【0016】
【数1】
【0017】
前記変換器の目的が前記負荷に定電力を供給することである場合、バスキャパシタCBUSによって供給された前記電力は、前記入力電力から前記負荷電力を引き算することにより決定され、それは式(2)及び(3)で表される。
【0018】
【数2】
【0019】
【数3】
【0020】
次に図6を参照すると、前記ライン入力電圧の全サイクルにわたる入力電力と、負荷電力と、キャパシタ電力とを示すグラフが提供される。定負荷電力を維持するために、前記キャパシタ電力が入力電力でどのように変化するか注目すべきである。
【0021】
定負荷電力の前記意図目的を達成するために、スイッチM1及びM3の導通角が決定される。スイッチM1に対する導通角α及びスイッチM3に対する導通角βは、前記ライン入力周波数よりもより高い周波数になりがちである1負荷電流サイクル全体に関して解かれる。導通角αは、ある瞬間のライン入力電流と平均高周波数負荷電流との間の関係を用いることで決定され、かつ、それは以下の式(4)〜(6)で表される。
【0022】
【数4】
【0023】
【数5】
【0024】
【数6】
【0025】
導通角βは、前記キャパシタ電力及び前記平均高周波数負荷電流との間の関係を用いることで決定され、かつ、それは以下の式(7)で表される。
【0026】
【数7】
【0027】
ここで図7を参照すると、導通角α及びβのグラフ表示が表されている。図7のグラフは、標準的なライン入力電圧と、負荷電力と、キャパシタ電圧と、キャパシタ値とに対する前記ライン入力電圧の1サイクル全体にわたって、導通角α及びβが動的にどのように変化するかを示している。
【0028】
次に図8を参照すると、入力電圧と電流との関係が、バスキャパシタCBUSに対する電流と電圧の関係上に重ね合わせて示されている。図示の電圧及び電流は、標準的な入力電圧及び負荷電力に対して供給される。
【0029】
導通角α及びβは、前記入力ライン電圧の各低周波数サイクルの間、α及びβに対する値に基づいて、各高周波数負荷電流サイクルの間のある特定時間及び期間にスイッチM1、M2及びM3をターンオン及びターンオフするのに用いられる。各スイッチに対する導通角は、以下の表1に集約される。
【0030】
【表1】
【0031】
前記導通角及びスイッチ操作は、以下の図9〜11を参照しながらさらに詳細に説明される。
【0032】
ここで図9を参照すると、カレントループ図は、異なるスイッチング及び導通サイクル間での電流経路及びループの状況を示している。図10及び11を参照すると、各電流経路又はループの発生及び持続期間は、電流負荷及びスイッチングサイクルを参照して説明される。例えば、図10は、β≧0の場合、標準的な共振負荷電流の1周期の間でのスイッチM1、M2及びM3に対してそれぞれに対応するオン及びオフの時間を示している。スイッチM1は、βからα2度までの角度の間、入れられる。図9に示された電流iAは、VinからスイッチM1を通じるとともに、前記共振負荷を通じてVinへの帰路接地(return ground)に戻るように流れる。そのとき、α2から180度までの角度の間、スイッチM1は切られ、かつ、スイッチM3が入れられる。電流iCは、キャパシタCBUSから、スイッチM3を通じるとともに、前記共振負荷を通じてキャパシタCBUSへの帰路接地に戻るように流れる。180から360度では、スイッチM3は切られ、かつ、スイッチM2は入れられる。電流iDは、前記共振負荷から、スイッチM2を通じて前記共振負荷への帰路接地に戻るように流れる。スイッチM2は、0からβまでそのままの状態であり、かつ、電流IDは、前記共振負荷の帰路接地から、スイッチM2を通じて前記共振負荷に戻るように流れる。そのとき、スイッチM1が再びターンオンされると、前記サイクルはそれ自体を繰り返す。
【0033】
図11は、β<0の場合、標準的な共振負荷電流の1周期の間、スイッチM1、M2及びM3のそれぞれに対応するオン及びオフの時間を示している。0からα1度までの角度の間、スイッチM1は入れられる。電流iAは、VinからスイッチM1を通じるとともに、前記共振負荷を通じて電圧Vinへの帰路接地に戻るように流れる。そのとき、α1から180度までの角度の間、スイッチM1は切られ、かつ、スイッチM2は入れられる。電流iBは、前記共振負荷の帰路接地から、スイッチM2のボディダイオードを通じて前記共振負荷に戻るように流れる。そのとき、180度から360度までスイッチM2は切られ、かつ、スイッチM3は入れられる。電流iEは、前記共振負荷からスイッチM3を通じるとともに、キャパシタCBUSを通じて流れ、かつ、前記共振負荷への接地に戻る。そのとき、スイッチM1が再びターンオンされると、前記サイクルはそれ自体を繰り返す。
【0034】
図7に示すように、前記ライン入力電圧の低周波数サイクルの間、導通角α及びβが変化するとき、スイッチの導通角は、平均ライン入力電流が正弦波になり、かつ、前記入力電圧と同期するように制御される。この制御体系は、定負荷電力を維持するとともに、低全高調波ひずみを伴う高力率を達成する。安定した動作状態において、高周波数電流は、前記入力ライン電圧が高い場合に前記ライン及び充電バスキャパシタCBUSから負荷電流を得ることによって、または、前記ライン入力電圧が低い場合に前記キャパシタから負荷電流を得ることによって、または、必要な場合に負荷電流を再循環させることによって、一定振幅で前記共振負荷を通じて流れる。
【0035】
本発明による前記単段安定器制御及びPFC回路は、単一のインダクタ及び要求を等級付けする(grading requirement)より低いDCバスキャパシタンスを含む多くの利点を提供する。前記回路は、電子安定器電力変換器のために、低入力電流全高調波ひずみと、低減された構成部品数、サイズ及びコストとによって、より効果的な構成での高力率を得る。
【0036】
本発明を特定の実施形態に関して説明してきたが、多くの他の変形および変更および他の用途は、当業者にとって明らかである。従って、本発明は、ここでの特定の開示内容によって限定されるべきではないことは明らかであり、添付の請求項によってのみ限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】単独PFC及び出力段を伴う従来の電力変換器のブロック図である。
【図2】蛍光灯を駆動するための従来の電力変換器の簡易化した回路図である。
【図3】結合PFC及び出力段を伴う本発明による電力変換器のブロック図である。
【図4】蛍光灯を駆動するための本発明による回路技術を示す簡易化した回路図である。
【図5】整流ライン入力電圧及び電流を示すグラフである。
【図6】入力電力と、負荷電力と、キャパシタ電力とを示すグラフである。
【図7】本発明による電力変換器内のスイッチに対する導通角を示すグラフである。
【図8】入力電流及び電圧とバスキャパシタ電圧及び電流を示すグラフである。
【図9】本発明による双方向電力潮流を示す簡易化した回路図である。
【図10】本発明による回路内の導通角スイッチングを示すグラフ及びタイミング図である。
【図11】本発明の電力変換器による導通角スイッチングを示すグラフ及びタイミング図である。
【符号の説明】
【0038】
30 結合PFC及び電力変換器出力段
32 ランプ(蛍光灯)
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、力率補正(PFC)を伴う電力変換器及び安定器制御に関し、さらに具体的には、PFC回路を組み込む単段電力変換器、又は安定器制御に関する。
本願は、発明の名称を新しい単段PFC及びバラスト制御回路/汎用変換器として2003年2月27日に出願された米国仮出願番号60/450,572に基づくとともに、その利益を主張し、その優先権主張がここでなされ、開示内容が引用によってここに組込まれる。
【背景技術】
【0002】
力率補正(PFC)回路を備える電子安定器及び電力変換器は、関連産業では周知のものである。一般的に、好ましくは入力力率を1に(to unity)補正するために、電子安定器を備えるどんなタイプの一般的な電力変換器でもそれらの入力をPFC回路に接続する。電力ラインに接続された負荷が、結合インピーダンスなしに単なる抵抗負荷として見えることが望まれ、かつ、調節性要求(regulatory demand)に従ってしばしば必要とされる。すなわち、接続された前記負荷が単なる抵抗に見えるように、ライン入力によって供給された交流電圧及び電流は互いに同期するように維持される。前記入力電圧及び電流が同期している場合、前記力率は1に近づく。従って、キャパシタンス又はインピーダンスからの見かけ上の影響なしに、前記入力ライン上の単なる抵抗であるように見える負荷を供給する。そうでなければ、前記影響は、前記電圧及び電流が互いに同期しない場合に発生する。
【0003】
最大力率を達成するために、一般的に力率補正回路は、電力ライン入力に接続される。一般的に、前記PFC回路はまた、電力変換アプリケーションで用いるインバータに供給される定(regulated)DCバス電圧を生成する。一般的な電力変換器アプリケーションには、蛍光灯で用いる電子安定器がある。多くの場合、電子安定器は、DCバス電圧により給電される電力インバータから成る。前記電力インバータは、蛍光灯を予熱し、点灯し、通常稼動状態の間、通常供給電力を供給するために制御される。そのようなアプリケーションの簡単なブロック図は、図1に示される。図1で説明される前記電子安定器は、ランプに電力を供給するためにハーフブリッジ共振出力段を備える。前記電力ライン入力に接続された前記PFC回路は、一般的に、高電圧スイッチと、インダクタと、ダイオードと、高電圧DCバスキャパシタと、PFC制御回路とを用いるブートタイプ変換器として実現される。一般的に、前記電子安定器出力段は、2つの高電圧スイッチと、共振インダクタと、共振キャパシタと、DCブロッキングキャパシタと、安定制御回路とを用いるハーフブリッジ駆動共振負荷によって実現される。従来の電子安定回路の簡易化した回路図は、図2に示されている。
【0004】
図2に示された従来のハーフブリッジ電子安定器出力段構成は、スイッチングハーフブリッジに接続されるDCバスキャパシタ Cbusを備える。図2の前記回路図に示すように、ハイサイドハーフブリッジスイッチM1及びDCバスキャパシタ Cbusバスは、単一のノードでともに接続される。図2の従来の電子安定器のスイッチが入れられる場合、まず、入力電力は、DCバスキャパシタCbusを充電するために用いられ、次に、Cbusは、前記電子安定器の動作中、前記ハーフブリッジ共振出力段に電力を供給する。インダクタLpfcと、スイッチMpfcと、ダイオードDpfcとから成る前記PFC回路は、スタートアップ中、バスキャパシタCbusを充電するために動作する。この従来の回路技術では、一般的に電力は、負荷を通じて単一方向に流れ込み、かつ、バスキャパシタCbusは、電力伝送の全サイクルに通じて電力を前記負荷に供給する。従って、バスキャパシタCbusは、ピーク電力伝送に耐えるように定めなければならず、かつ、スイッチMpfc、M1及びM2はまた、高ピークバス電圧に耐えるように定めなければならない。
【0005】
入力PFC回路によって電力変換器回路を実現し、かつ、同時に前記回路を簡略化するのに必要とされる定格を低減することが望まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、共振負荷に対する汎用電力供給のための単段PFC及び電力変換器を提供する。従来のハーフブリッジ電力変換器の回路技術を改善することによって、本発明は、効率を上げ、かつ、部品数を減らす。これらは、従来設計より改善される。回路サイズ及び電力消費が低減されるように、本発明の回路構成はまた、コンポーネント定格に対する要求を低減する。単段電力変換器及びPFC回路は、全スイッチでのソフトスイッチングを得ることができ、それにより、スイッチング損失を低減し、かつ、その上、電力消費を低減する。
【0007】
本発明によると、その機能は、前記負荷に定電力を供給する機能に結合されるので、力率補正のための従来のブースト変換器が排除される。前記回路は、双方向の電力潮流制御を行うとともに1に近い力率を得る。スイッチングハーフブリッジは、DCバスキャパシタに対する定格要求を低減するとともに、従来の入力インダクタが省略されるのを可能にする整流ライン入力電圧に接続される。前記電力変換器内のスイッチを的確に制御することによって、正弦波電流は、高力率を得るためにライン入力から得られる。前記従来の電力変換器では、前記ブースト変換器内の前記キャパシタは、負荷及び入力条件が変化しても定電圧を維持するために機能し、かつ、それにより非常に大きなものとなっていた。本発明では、前記ブースト変換器は排除され、かつ、前記バスキャパシタは定電圧の維持を必要としないが、むしろ入力と負荷との間で電力を変換するためのエネルギ貯蔵デバイスとして機能する。従って、前記バスキャパシタは、2〜4倍まで低減される。
【0008】
種々のスイッチに対する導通角は、高力率を維持するとともに定負荷電力を達成するために導き出される。さらに、前記入力の全高調波ひずみは、一般的に低減され、それによって、放射性及び伝導性の電磁波妨害(EMI)が制限される。
【0009】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面について言及する、以下の本発明の説明から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
添付の図面を参照して、以下でさらに詳細に本願発明を説明する。
ここで図3を参照すると、力率補正(PFC)による単段ステージ電力変換器のブロック図がブロック30として図示されている。前記単段ステージ電力変換器は、蛍光灯32に電力を供給する電灯安定器に対して共振負荷のような負荷を駆動するものとして図示される。
【0011】
ここで図4を参照すると、本発明による前記単段電力変換器の回路図は、概して回路40として図示されている。回路40は、スイッチM1及びM2から成るスイッチングハーフブリッジを備えている。前記スイッチングハーフブリッジは、インダクタLと、キャパシタCと、DCキャパシタCDCと、ランプ32とから成る単一のRCL安定共振出力段に接続される。スイッチM1及びM2は、相補的な方法で動作する。すなわち、両スイッチは、同時にはオンにならない。さらに、スイッチM1及びM2が順にターンオン及びオフされる場合、短絡状態を避けるために、順にスイッチングする間、デッドタイムが導入される。典型的なデッドタイムは、およそ2秒である。スイッチM3は、前記スイッチングハーフブリッジの中央ノードにDCバスキャパシタCBUSを接続する。回路40は、単一のインダクタLを採用するとともに、キャパシタCBUSに対する電気容量要求を低減することにより、図2に示された従来の電子安定回路20と異なる。キャパシタCBUSに対する定格要求を低減することにより、コストを低減し、かつ、前記電子安定器の信頼性を改善するために、非電解タイプのキャパシタが前記回路内で用いられる。
【0012】
共振ネットワークはまた、圧電変圧装置によって置き替えられ、かつ、AC/DC変換器の場合、前記ランプはまた、抵抗負荷に結合された変圧器によって置き替えられる。従って、本発明の前記回路はまた、力率補正を伴う汎用変換器として用いられるのに適し、かつ、コスト及び部品数を低減させる。
【0013】
電子安定回路40は、図示のように接続される場合、前記負荷を通じて双方向電力潮流を取得する。前記負荷は、例えば、前記整流ライン入力電圧が高い場合、前記スイッチングハーフブリッジを通じて整流ライン入力から電力を受信し、そしてまた、前記整流ライン入力電圧が低い場合、前記バスキャパシタCBUSから電力が供給される。この構成では、キャパシタCBUSは、図2の従来の回路20の場合のように、全入力サイクルよりはむしろ前記入力ライン電圧サイクルの一部分に電力を供給する。スイッチM1、M2及びM3は、高力率を得るために、前記ライン入力からの正弦波電流を得るように制御される。前記回路構成は、前記入力と同様に好都合な全高調波ひずみ(THD)を取得する。前記ハーフブリッジは、THDを許容レベルまで低減するように慎重には制御されないブースト回路を用いずに、前記入力に対する有意性を取得する。さらに、スイッチM1、M2及びM3の制御は、バスキャパシタCBUS上の電荷を維持し、かつ、前記負荷に定電力を供給する。この構成では、前記共振出力段は、インダクタLと、キャパシタCと、ランプ32と、DCバスキャパシタCBUSとを備える。
【0014】
回路40の技術は、各スイッチが特有の機能を有するように動作するように構成される。例えば、スイッチM1は、高力率を達成するために、整流ライン入力から共振ランプ負荷に電流を供給し、かつ、前記ライン入力から正弦波電流を得るようにオンとオフとが切り替えられる。スイッチM2は、前記共振回路での双方向電流潮流を維持するために、回路40内の再循環経路を取得するようにオンとオフとが切り替えられる。前記負荷に供給される定電力を維持するために、スイッチM3は、前記ライン入力電圧が高い場合、DCバスキャパシタCBUSを充電するように動作し、かつ、前記ライン入力電圧が低い場合、前記負荷に電流を供給する。ソフトスイッチングが各スイッチで発生するように、スイッチM1-M3の機能を設定することが可能である。スイッチターンオン/ターンオフ機能は、各スイッチに対するハードスイッチング又は非ゼロ電圧スイッチングを防ぐように、この場合には特有カーブに従って設定される。
【0015】
前記入力ライン電圧及び電流が正弦波曲線になり、かつ、互いに同期するように制御されるので、回路40は、1に近づく高力率を取得する。この高力率によって、回路40は、前記ライン入力電圧に負荷抵抗として見え、それにより、前記ライン入力におけるインピーダンスを低減し、かつ、規制基準のもとで適合する。ここで図5を参照すると、前記整流ライン入力は、全波整流を達成するために、全ブリッジ整流器の出力であると仮定する。図5は、一般的に標準の場合であるか、又はほぼ理想的な全波整流器であるかのように、全波整流電圧及び電流が互いに同期していることを示している。この場合、前記入力電力は、前記入力電圧と電流を一緒に掛け合わせることにより決定される。式(1)は、前記入力電力を表している。
【0016】
【数1】
【0017】
前記変換器の目的が前記負荷に定電力を供給することである場合、バスキャパシタCBUSによって供給された前記電力は、前記入力電力から前記負荷電力を引き算することにより決定され、それは式(2)及び(3)で表される。
【0018】
【数2】
【0019】
【数3】
【0020】
次に図6を参照すると、前記ライン入力電圧の全サイクルにわたる入力電力と、負荷電力と、キャパシタ電力とを示すグラフが提供される。定負荷電力を維持するために、前記キャパシタ電力が入力電力でどのように変化するか注目すべきである。
【0021】
定負荷電力の前記意図目的を達成するために、スイッチM1及びM3の導通角が決定される。スイッチM1に対する導通角α及びスイッチM3に対する導通角βは、前記ライン入力周波数よりもより高い周波数になりがちである1負荷電流サイクル全体に関して解かれる。導通角αは、ある瞬間のライン入力電流と平均高周波数負荷電流との間の関係を用いることで決定され、かつ、それは以下の式(4)〜(6)で表される。
【0022】
【数4】
【0023】
【数5】
【0024】
【数6】
【0025】
導通角βは、前記キャパシタ電力及び前記平均高周波数負荷電流との間の関係を用いることで決定され、かつ、それは以下の式(7)で表される。
【0026】
【数7】
【0027】
ここで図7を参照すると、導通角α及びβのグラフ表示が表されている。図7のグラフは、標準的なライン入力電圧と、負荷電力と、キャパシタ電圧と、キャパシタ値とに対する前記ライン入力電圧の1サイクル全体にわたって、導通角α及びβが動的にどのように変化するかを示している。
【0028】
次に図8を参照すると、入力電圧と電流との関係が、バスキャパシタCBUSに対する電流と電圧の関係上に重ね合わせて示されている。図示の電圧及び電流は、標準的な入力電圧及び負荷電力に対して供給される。
【0029】
導通角α及びβは、前記入力ライン電圧の各低周波数サイクルの間、α及びβに対する値に基づいて、各高周波数負荷電流サイクルの間のある特定時間及び期間にスイッチM1、M2及びM3をターンオン及びターンオフするのに用いられる。各スイッチに対する導通角は、以下の表1に集約される。
【0030】
【表1】
【0031】
前記導通角及びスイッチ操作は、以下の図9〜11を参照しながらさらに詳細に説明される。
【0032】
ここで図9を参照すると、カレントループ図は、異なるスイッチング及び導通サイクル間での電流経路及びループの状況を示している。図10及び11を参照すると、各電流経路又はループの発生及び持続期間は、電流負荷及びスイッチングサイクルを参照して説明される。例えば、図10は、β≧0の場合、標準的な共振負荷電流の1周期の間でのスイッチM1、M2及びM3に対してそれぞれに対応するオン及びオフの時間を示している。スイッチM1は、βからα2度までの角度の間、入れられる。図9に示された電流iAは、VinからスイッチM1を通じるとともに、前記共振負荷を通じてVinへの帰路接地(return ground)に戻るように流れる。そのとき、α2から180度までの角度の間、スイッチM1は切られ、かつ、スイッチM3が入れられる。電流iCは、キャパシタCBUSから、スイッチM3を通じるとともに、前記共振負荷を通じてキャパシタCBUSへの帰路接地に戻るように流れる。180から360度では、スイッチM3は切られ、かつ、スイッチM2は入れられる。電流iDは、前記共振負荷から、スイッチM2を通じて前記共振負荷への帰路接地に戻るように流れる。スイッチM2は、0からβまでそのままの状態であり、かつ、電流IDは、前記共振負荷の帰路接地から、スイッチM2を通じて前記共振負荷に戻るように流れる。そのとき、スイッチM1が再びターンオンされると、前記サイクルはそれ自体を繰り返す。
【0033】
図11は、β<0の場合、標準的な共振負荷電流の1周期の間、スイッチM1、M2及びM3のそれぞれに対応するオン及びオフの時間を示している。0からα1度までの角度の間、スイッチM1は入れられる。電流iAは、VinからスイッチM1を通じるとともに、前記共振負荷を通じて電圧Vinへの帰路接地に戻るように流れる。そのとき、α1から180度までの角度の間、スイッチM1は切られ、かつ、スイッチM2は入れられる。電流iBは、前記共振負荷の帰路接地から、スイッチM2のボディダイオードを通じて前記共振負荷に戻るように流れる。そのとき、180度から360度までスイッチM2は切られ、かつ、スイッチM3は入れられる。電流iEは、前記共振負荷からスイッチM3を通じるとともに、キャパシタCBUSを通じて流れ、かつ、前記共振負荷への接地に戻る。そのとき、スイッチM1が再びターンオンされると、前記サイクルはそれ自体を繰り返す。
【0034】
図7に示すように、前記ライン入力電圧の低周波数サイクルの間、導通角α及びβが変化するとき、スイッチの導通角は、平均ライン入力電流が正弦波になり、かつ、前記入力電圧と同期するように制御される。この制御体系は、定負荷電力を維持するとともに、低全高調波ひずみを伴う高力率を達成する。安定した動作状態において、高周波数電流は、前記入力ライン電圧が高い場合に前記ライン及び充電バスキャパシタCBUSから負荷電流を得ることによって、または、前記ライン入力電圧が低い場合に前記キャパシタから負荷電流を得ることによって、または、必要な場合に負荷電流を再循環させることによって、一定振幅で前記共振負荷を通じて流れる。
【0035】
本発明による前記単段安定器制御及びPFC回路は、単一のインダクタ及び要求を等級付けする(grading requirement)より低いDCバスキャパシタンスを含む多くの利点を提供する。前記回路は、電子安定器電力変換器のために、低入力電流全高調波ひずみと、低減された構成部品数、サイズ及びコストとによって、より効果的な構成での高力率を得る。
【0036】
本発明を特定の実施形態に関して説明してきたが、多くの他の変形および変更および他の用途は、当業者にとって明らかである。従って、本発明は、ここでの特定の開示内容によって限定されるべきではないことは明らかであり、添付の請求項によってのみ限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】単独PFC及び出力段を伴う従来の電力変換器のブロック図である。
【図2】蛍光灯を駆動するための従来の電力変換器の簡易化した回路図である。
【図3】結合PFC及び出力段を伴う本発明による電力変換器のブロック図である。
【図4】蛍光灯を駆動するための本発明による回路技術を示す簡易化した回路図である。
【図5】整流ライン入力電圧及び電流を示すグラフである。
【図6】入力電力と、負荷電力と、キャパシタ電力とを示すグラフである。
【図7】本発明による電力変換器内のスイッチに対する導通角を示すグラフである。
【図8】入力電流及び電圧とバスキャパシタ電圧及び電流を示すグラフである。
【図9】本発明による双方向電力潮流を示す簡易化した回路図である。
【図10】本発明による回路内の導通角スイッチングを示すグラフ及びタイミング図である。
【図11】本発明の電力変換器による導通角スイッチングを示すグラフ及びタイミング図である。
【符号の説明】
【0038】
30 結合PFC及び電力変換器出力段
32 ランプ(蛍光灯)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
整流ライン入力に接続され、入力電圧に同期して前記整流ライン入力から正弦波電流を得るためのスイッチングハーフブリッジと、
前記ハーフブリッジに接続され、電流を前記スイッチングハーフブリッジに、またはスイッチングハーフブリッジから分流するためのシャントスイッチと、
前記シャントスイッチに接続され、前記シャントスイッチによって分流された電流に関するエネルギを貯蔵または放出するためのエネルギ貯蔵デバイスと
を備えることを特徴とする整流ライン入力を使用する電力変換器回路。
【請求項2】
前記エネルギ貯蔵デバイスは、キャパシタであることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項3】
前記スイッチングハーフブリッジに接続された共振出力段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項4】
前記共振出力段は、さらにランプを備えることを特徴とする請求項3に記載の電力変換器。
【請求項5】
前記スイッチングハーフブリッジに接続された圧電変圧器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項6】
前記圧電変圧器に接続された共振負荷をさらに備え、それにより、AC/DC変換器を形成することを特徴とする請求項5に記載の電力変換器。
【請求項7】
前記ハーフブリッジ及びシャントスイッチは、定負荷電力を達成するように動作することを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項8】
前記ハーフブリッジ及びシャントスイッチは、以下の式に従って定負荷電力を達成するように動作することを特徴とする請求項7に記載の電力変換器。
【数1】
ここで、M1及びM2は、それぞれ高ハーフブリッジスイッチ及び低ハーフブリッジスイッチを表し、
M3は、前記シャントスイッチを表し、
α,α1,α2及びβは、関連スイッチがオンである時間周期の間の導通角を表し、
Pinは入力電力を表し、
Vinは入力電圧を表し、
iloadは負荷電流を表し、
Pcbusはエネルギ貯蔵デバイス電力を表し、かつ、
Vcbusはエネルギ貯蔵デバイス電圧を表す。
【請求項9】
電力変換器入力に接続されたスイッチングハーフブリッジと、ハーフブリッジ及びエネルギ貯蔵デバイスに接続されたシャントスイッチとから成る電力変換器回路を動作させる方法であって、
負荷に供給する定電力を達成するために、前記ハーフブリッジとシャントスイッチを切り替える段階と、
高力率を達成するために、入力電圧に同期して前記電力変換器入力から正弦波電流を得るために前記ハーフブリッジとシャントスイッチとを切り替える段階と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項10】
以下の式に従って、前記ハーフブリッジ及びシャントスイッチを動作させる段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【数2】
ここで、M1及びM2は、それぞれ高ハーフブリッジスイッチ及び低ハーフブリッジスイッチを表し、
M3は、前記シャントスイッチを表し、
α,α1,α2及びβは、関連スイッチがオンである時間周期の間の導通角を表し、
Pinは入力電力を表し、
Vinは入力電圧を表し、
iloadは負荷電流を表し、
Pcbusはエネルギ貯蔵デバイス電力を表し、かつ、
Vcbusはエネルギ貯蔵デバイス電圧を表す。
【請求項11】
高力率を達成するために、前記負荷に電流を供給し、かつ、前記入力から正弦波電流を得るために、前記ハーフブリッジ内のスイッチを切り替える段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
負荷電流に対する再循環経路を得るために前記ハーフブリッジ内のスイッチを切り替える段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記エネルギ貯蔵デバイスと、前記入力と前記負荷との間でエネルギを変換するために前記シャントスイッチを切り替える段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記スイッチは、MOSFETであることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項1】
整流ライン入力に接続され、入力電圧に同期して前記整流ライン入力から正弦波電流を得るためのスイッチングハーフブリッジと、
前記ハーフブリッジに接続され、電流を前記スイッチングハーフブリッジに、またはスイッチングハーフブリッジから分流するためのシャントスイッチと、
前記シャントスイッチに接続され、前記シャントスイッチによって分流された電流に関するエネルギを貯蔵または放出するためのエネルギ貯蔵デバイスと
を備えることを特徴とする整流ライン入力を使用する電力変換器回路。
【請求項2】
前記エネルギ貯蔵デバイスは、キャパシタであることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項3】
前記スイッチングハーフブリッジに接続された共振出力段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項4】
前記共振出力段は、さらにランプを備えることを特徴とする請求項3に記載の電力変換器。
【請求項5】
前記スイッチングハーフブリッジに接続された圧電変圧器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項6】
前記圧電変圧器に接続された共振負荷をさらに備え、それにより、AC/DC変換器を形成することを特徴とする請求項5に記載の電力変換器。
【請求項7】
前記ハーフブリッジ及びシャントスイッチは、定負荷電力を達成するように動作することを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項8】
前記ハーフブリッジ及びシャントスイッチは、以下の式に従って定負荷電力を達成するように動作することを特徴とする請求項7に記載の電力変換器。
【数1】
ここで、M1及びM2は、それぞれ高ハーフブリッジスイッチ及び低ハーフブリッジスイッチを表し、
M3は、前記シャントスイッチを表し、
α,α1,α2及びβは、関連スイッチがオンである時間周期の間の導通角を表し、
Pinは入力電力を表し、
Vinは入力電圧を表し、
iloadは負荷電流を表し、
Pcbusはエネルギ貯蔵デバイス電力を表し、かつ、
Vcbusはエネルギ貯蔵デバイス電圧を表す。
【請求項9】
電力変換器入力に接続されたスイッチングハーフブリッジと、ハーフブリッジ及びエネルギ貯蔵デバイスに接続されたシャントスイッチとから成る電力変換器回路を動作させる方法であって、
負荷に供給する定電力を達成するために、前記ハーフブリッジとシャントスイッチを切り替える段階と、
高力率を達成するために、入力電圧に同期して前記電力変換器入力から正弦波電流を得るために前記ハーフブリッジとシャントスイッチとを切り替える段階と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項10】
以下の式に従って、前記ハーフブリッジ及びシャントスイッチを動作させる段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【数2】
ここで、M1及びM2は、それぞれ高ハーフブリッジスイッチ及び低ハーフブリッジスイッチを表し、
M3は、前記シャントスイッチを表し、
α,α1,α2及びβは、関連スイッチがオンである時間周期の間の導通角を表し、
Pinは入力電力を表し、
Vinは入力電圧を表し、
iloadは負荷電流を表し、
Pcbusはエネルギ貯蔵デバイス電力を表し、かつ、
Vcbusはエネルギ貯蔵デバイス電圧を表す。
【請求項11】
高力率を達成するために、前記負荷に電流を供給し、かつ、前記入力から正弦波電流を得るために、前記ハーフブリッジ内のスイッチを切り替える段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
負荷電流に対する再循環経路を得るために前記ハーフブリッジ内のスイッチを切り替える段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記エネルギ貯蔵デバイスと、前記入力と前記負荷との間でエネルギを変換するために前記シャントスイッチを切り替える段階をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記スイッチは、MOSFETであることを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2006−519577(P2006−519577A)
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501202(P2006−501202)
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/005843
【国際公開番号】WO2005/093960
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(597161115)インターナショナル レクティフィアー コーポレイション (71)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/005843
【国際公開番号】WO2005/093960
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(597161115)インターナショナル レクティフィアー コーポレイション (71)
【Fターム(参考)】
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