説明

印刷媒体供給装置及び画像形成装置

【課題】印刷媒体収容部内の印刷媒体の有無を検出する検出部材を引き上げることで当該検出部材が印刷媒体収容部を収納部から引き出す際の邪魔となることがないようにする。
【解決手段】給紙カセットを収納部内に収納した状態から当該給紙カセットを引き出すと、給紙カセットの突起がリンク部材71の突起76と突き当たった状態が解除され、リンク部材71がトーションバネ73の付勢力により矢印72の向きに回転し、検出部53の突起74に連結部材75が係わり合って、連結部材75により検出部53が引き上げられて退避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷媒体供給装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、画像形成に供する用紙などを収容した給紙カセットを備えている。この給紙カセットは画像形成装置の筐体下部に設けられた収容部内に収容、引出し自在である。
【0003】
収容部内には給紙カセット内に積層収容された用紙の上に下がってきて当該用紙の最上層に接触し、用紙がなくなったときはその高さにより用紙がないことを検知するアクチュエータ検出部が設けられている。すなわち、このアクチュエータ検出部の高さ位置をフォトセンサなどの検出器で検出すれば、給紙カセット内に用紙がないことを検出することができる。
【特許文献1】特開平05‐246608号公報
【特許文献2】特開平05‐306041号公報
【特許文献3】特開2004‐292093号公報
【特許文献4】特許第3941718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、検出部材が印刷媒体収容部を収納部から引き出す際の邪魔となることがないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、印刷媒体を積層して収容する印刷媒体収容部と、前記印刷媒体収容部が引出し自在に収納される収納部と、前記収納部内に設けられ前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を送り出す印刷媒体搬出装置と、前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部側に向かう方向及び前記印刷媒体収容部側から退避する方向に移動自在とされ、前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されているときには前記印刷媒体に接して前記印刷媒体の有無を検出する検出部材と、前記印刷媒体収容部を前記収納部に収容する際には当該収容動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面に接触させ、前記印刷媒体収容部を前記収納部から引き出す際には当該引出し動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面から非接触となるように退避させる進退機構と、を備えている印刷媒体供給装置である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷媒体供給装置において、前記印刷媒体収容部に設けられた突起部をさらに備え、前記進退機構は、前記収納部内に回転自在に設けられ、付勢部材により一方向に回転するように付勢されていて前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されたときは前記突起部に突き当たって前記付勢部材による付勢方向とは逆方向に回転する回転部材と、前記回転部材の回転動作に連動して、前記回転部材が前記突起部に突き当たっていないときは前記検出部材を前記収納部の底面側から引き上げ、前記回転部材が前記突起部に突き当たっているときは前記検出部材の前記底面側からの引き上げを解除するように切り替える第1の切替部材と、を備えている。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の印刷媒体供給装置において、前記印刷媒体搬出装置は、前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を取り出す取出装置をさらに備え、前記回転部材は、その回転動作により、前記突起部に突き当たっていないときは前記取出装置を前記収納部の底面側から引き上げ、前記突起部に突き当たっているときは前記取出装置の前記底面側からの引き上げを解除するように切り替える第2の切替部材をさらに備える。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかの一項に記載の印刷媒体供給装置において、前記印刷媒体収容部に収容された前記印刷媒体の収容量にともなう前記検出手段の回転停止位置によって、前記印刷媒体の有無を検出する第1の検出器をさらに備える。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の印刷媒体供給装置において、前記第1の検出器は、前記回転部材が前記突起部に突き当たっているときには前記印刷媒体収容部内の前記印刷媒体がないときの回転停止位置で前記検出部材を検知し、前記印刷媒体があるときの回転停止位置で前記検出部材を検知せず、また、前記回転部材が前記突起部に突き当たっていないときの回転停止位置では前記検出部材を検知しないものである。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の印刷媒体供給装置において、前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部の前記収納部内への収容の有無を検知する第2の検出器をさらに備えている。
【0011】
請求項7に記載の発明は、印刷媒体を積層して収容する印刷媒体収容部と、前記印刷媒体収容部が引出し自在に収納される収納部と、前記収納部内に設けられ前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を送り出す印刷媒体搬出装置と、前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部側に向かう方向及び前記印刷媒体収容部側から退避する方向に移動自在とされ、前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されているときには前記印刷媒体に接して前記印刷媒体の有無を検出する検出部材と、前記印刷媒体収容部を前記収納部に収容する際には当該収容動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面に接触させ、前記印刷媒体収容部を前記収納部から引き出す際には当該引出し動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面から非接触となるように退避させる進退機構と、前記印刷媒体搬出装置で送り出された印刷媒体に対して画像形成を行う作像器と、を備えている画像形成装置である。
【0012】
請求項8に記載の発明は、印刷媒体を積層して収容する印刷媒体収容部と、前記印刷媒体収容部が引出し自在に収納される収納部と、前記収納部内に設けられ前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を送り出す印刷媒体搬出装置と、前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部側に向かう方向及び前記印刷媒体収容部側から退避する方向に移動自在とされ、前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されているときには前記印刷媒体に接して前記印刷媒体の有無を検出する検出部材と、前記印刷媒体収容部に設けられた突起部と、前記収納部内に回転自在に設けられ、付勢部材により一方向に回転するように付勢されていて前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されたときは前記突起部に突き当たって前記付勢部材による付勢方向とは逆方向に回転する回転部材と、前記回転部材に一端が回転自在に連結されていて、他端側は、前記回転部材の回転動作に連動して、前記回転部材が前記突起部に突き当たっていないときは前記検出部材に係わり合って前記収納部の底面側から引き上げ、前記回転部材が前記突起部に突き当たっているときは前記係わり合いを解除する連結部材と、を備えている印刷媒体供給装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、印刷媒体収納部内の印刷媒体の有無を検出する検出部材が印刷媒体収容部を収納部から引き出す際の邪魔にならないようにすることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、検出部材の引き上げを印刷媒体収容部の収容の引き出し動作に連動させることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、取出装置が印刷媒体収容部を収納部から引き出す際の邪魔にならないようにすることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、検出手段の停止位置で印刷媒体の有無を検出することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、第1の検出器が、回転部材が突起部に突き当たっているときに印刷媒体収容部内の印刷媒体があるときと同様に、回転部材が突起部に突き当たっていないときの回転位置では検出部材を検知しなくても、印刷媒体があると誤検出しないようにすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、印刷媒体収容部が収納部に収納されていないことを検出することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、印刷媒体収納部内の印刷媒体の有無を検出する検出部材が印刷媒体収容部を収納部から引き出す際の邪魔にならないようにすることができる。
【0020】
請求項8に記載の発明によれば、印刷媒体収納部内の印刷媒体の有無を検出する検出部材が印刷媒体収容部を収納部から引き出す際の邪魔にならないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態の画像形成装置の概略構成を示す説明図である。
【0023】
この画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)及びシアン(C)の各色に対応した4本の感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cを備えた所謂タンデム型のカラープリンタであり、色毎の画情報に応じたトナー像を所定のタイミングで各感光体ドラム1Y,1M,1K,1C上に形成する。また、各感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cに形成されたトナー像は第1中間転写ドラム2a,2bに一次転写された後、この第1中間転写ドラム2a,2bから第2中間転写ドラム3へと二次転写され、最終的には第2中間転写ドラム3に接する最終転写ロール4によって、かかる第2中間転写ドラム3から用紙Pへ最終転写されるようになっている。
【0024】
各感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cには既知の電子写真プロセスによってトナー像が形成される。すなわち、感光体ドラムを帯電ロール10によって所定の背景部電位に一様帯電させた後、ラスタ走査装置11から発せられる光ビームBmで感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cを露光し、画情報に応じた静電潜像を感光体ドラム上に形成する。そして、この静電潜像を現像器12によってトナー現像することより、感光体ドラム上に静電潜像を可視像化したトナー像が形成される。尚、図中において符号13はトナー像を第1中間転写ドラム2a,2bに転写した後の感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cの表面を清掃するクリーナである。
【0025】
上記第1中間転写ドラム2は2色の感光体ドラムに対して1本ずつ、計2本が設けられており、一方の第1中間転写ドラム2aに対してはイエロー及びマゼンタの感光体ドラム1Y,1Mからトナー像が転写され、他方の第1中間転写ドラム2aに対してはブラック及びシアンの感光体ドラム1K,1Cからトナー像が転写され、各第1中間転写ドラム2a,2b上では2色のトナー像が重ね合わされるようになっている。また、上記第2中間転写ドラム3は一対の第1中間転写ドラム2a,2bの双方に対して接しており、一方の第1中間転写ドラム2aからイエロー及びマゼンタのトナー像が転写された後に、他方の第1中間転写ドラム2bからブラック及びシアンのトナー像が転写され、4色のトナー像が第2中間転写ドラム3上で重なり合うようになっている。
【0026】
画像形成装置の筐体の下部には、用紙供給装置31が設けられている。この用紙供給装置31は、印刷媒体となる用紙Pが積層収容される給紙カセット32と、給紙カセット32が収納、引き出し自在に収納される収納部33とを備えている。
【0027】
用紙Pが積層収容された給紙カセット32が収納部33に収納されているときは、用紙Pは給紙カセット32からピックアップロール62によって搬出され、搬送ロール63、用紙Pの搬送姿勢を整えるレジストレーションロール23を経て最終転写ロール4が配設されたトナー像の最終転写位置にまで送り込まれる。最終転写ロール4は第2中間転写ドラム3に対して予め定められた線圧で圧接して所定幅のニップ領域を形成している。用紙Pはこのニップ領域を通過する際、電気的な静電吸引力と機械的な圧接力によってトナー像の転写を受ける。
【0028】
このようにしてトナー像が最終転写された用紙Pは、加熱定着器5を経てトナー像の定着がなされた後、出口ロール24を経てプリンタ筐体25の上部に設けられた排紙トレイ26に排出される。
【0029】
次に、用紙供給装置31について詳細に説明する。
【0030】
図2は、給紙カセット32の平面図である。
【0031】
給紙カセット32は、ケース41内にボトムプレート42が設けられ、このボトムプレート42上に用紙Pが積層収容される。また、ケース41内には用紙Pをそのサイズに応じて位置決めして案内するガイドプレート43〜45が設けられている。給紙カセット32は、把持部46を持って矢印47の向きに押すことにより収納部33内に収納でき、また、把持部46を持って矢印48の向きに引くことにより収納部33から引き出すことができる。ボトムプレート42上の用紙Pは最上位のものから1枚ずつ取り出されて矢印49の向きに搬送される。
【0032】
図3は、収納部33内に給紙カセット32を収納したときの給紙カセット32の一部と上部装置51との配置関係を示す斜視図である。
【0033】
上部装置51は、収納部33内で画像形成装置本体側に取り付けられており、収納部33内に給紙カセット32を収納したときには、給紙カセット32の挿入方向と直交する方向で用紙Pを送出する側の(矢印49方向側の端部から見て)上方に位置している。
【0034】
上部装置51は、ボトムプレート42上の用紙Pの有無を検出する用紙検出装置52と、用紙検出装置52の検出部53を駆動する検出部駆動機構54と、ボトムプレート42上の用紙Pを最上位のものから1枚ずつ取り出して矢印49の向きに搬送する用紙取出搬送装置55とを備えている。
【0035】
図4〜図6は、用紙検出装置52及び検出部駆動機構54の動作を説明する斜視図、図7及び図8は、用紙取出搬送装置55を下側から見た斜視図、図9及び図10は、用紙検出装置52及び用紙取出搬送装置55を下側から見たこれらの動作を説明する斜視図、図11及び図12は、用紙取出搬送装置55の動作を説明する正面図、図13及び図14は、用紙取出搬送装置55の動作を説明する側面図である。
【0036】
主に図3〜図6、図9、図10に明らかなように、用紙検出装置52は、基端側が正逆回転自在に上部装置51の筐体に取り付けられ、検出部駆動機構54の影響を受けないときは尾端側が自重によりボトムプレート42に向けて回転する検出部53と、上部装置51の筐体に取り付けられ、検出部53の回転に応じて、検出部53の突起部55(図5、図6)の検出/非検出を行うフォトセンサ56とを備えている。
【0037】
用紙検出装置52は、ボトムプレート42上の用紙Pがないときは検出部53の尾端側が下がってボトムプレート42のボトムプレート検出孔57に入り込み、検出部53の突起部55がフォトセンサ56を遮断することにより、ボトムプレート42上の用紙Pがないことを検出することができる。
【0038】
図3、図7〜図14に明らかなように、印刷媒体搬出装置となる用紙取出搬送装置55は、上部装置51のハウジング61に設けられ、図示しないモータの駆動により回転し、ボトムプレート42上の積層された用紙Pの束から最上位の用紙Pを取り出すピックアップロール62と、上部装置51の筐体に設けられ、図示しないモータの駆動により回転し、ピックアップロール62の回転で取り出された用紙Pを搬送する取出装置となる搬送ロール63とを備えている。
【0039】
搬送ロール63は、ピックアップロール62より用紙Pの搬送方向(矢印49の向き)の下流側に位置している。用紙取出搬送装置55は、この搬送ロール63の回転軸64を回転中心として正逆方向に回転することができる。すなわち、回転軸64を中心としてハウジング61及びピックアップロール62が回転し、もって、ピックアップロール62は上下に移動することができる(図9と図10、図11と図12、図13と図14のピックアップロール62と搬送ロール63の位置の違いを参照)。
【0040】
図3〜図10に明らかなように、検出部駆動機構54は、上部装置51の筐体に正逆回転自在に取り付けられたリンク部材71と、リンク部材71に取り付けられ、当該リンク部材71を用紙Pを送り出す方向の手前から見て反時計回り(矢印72の向き図4〜図6参照)に回転させるように付勢するトーションバネ73と、軸状の部材であって、一端がリンク部材71に正逆回転自在に取り付けられ、他端が検出部53の突起74と係わり合う連結部材75とを備えている。リンク部材71からは給紙カセット32側に向かって突起76が延びている。さらに、リンク部材71からはハウジング61側に向かって突上部材78が延びている。
【0041】
図2、図15に示すように、給紙カセット32の当該給紙カセット32を収納部33内に収納したときにリンク部材71と向き合う位置には、突起77が延び出ている。収納部33に給紙カセット32に収納すると、給紙カセット32の突起77がリンク部材71の突起76と突き当たり、突起76が突起77に押されてリンク部材71がトーションバネ73の付勢力に抗して矢印76の向き(図4〜図6参照)に回転し、検出部53の突起74から連結部材75が外れて検出部53が解除され、これにより検出部53は自重により下がって、給紙カセット32内に用紙Pが収容されているときは当該用紙Pの束の上に先端部分が接した状態で停止する(図4の状態)。
【0042】
この場合においては、検出部53の突起部55はフォトセンサ56を遮断しないので(図4参照)、フォトセンサ56は給紙カセット32内に用紙Pが収容されていることを検出する。
【0043】
また、この場合においては、突上部材78が下がっていて、ハウジング61及びピックアップロール62は解除されているので、当該ハウジング61及びピックアップロール62は自重により下がり(図9、図12、図14の状態)、ピックアップロール62が給紙カセット32内に積層収容された用紙Pの束の上に接する。
【0044】
次に、給紙カセット32を収納部33内に収納した状態で、給紙カセット32内の用紙Pがなくなると、検出部53は自重によりさらに下がって、ボトムプレート検出孔57の中に落ち込む(図3、図5、図9の状態)。
【0045】
このとき、検出部53の突起部55はフォトセンサ56を遮断し(図5参照)、もって、フォトセンサ56は給紙カセット32内に用紙Pが収容されていないことを検出する。
【0046】
このように給紙カセット32が収納部33内に収納された状態から給紙カセット32を引き出すと、給紙カセット32の突起77がリンク部材71の突起76と突き当たった状態が解除され、リンク部材71がトーションバネ73の付勢力により矢印72の向き(図4〜図6参照)に回転し、検出部53の突起74に連結部材75が係わり合って、連結部材75により検出部53は引き上げられて退避する(図6、図10の状態)。
【0047】
よって、本構成を備えない場合に比べ、検出部53を引き上げて退避させることで、検出部53が給紙カセット32の引き出しの邪魔となることがない。
【0048】
また、本構成を備えない場合に比べ、少ない部品点数により検出部駆動機構54を構成することができる。
【0049】
さらに、この場合には、リンク部材71の突上部材78がハウジング61を突き上げて、ハウジング61、ひいてはピックアップロール62が搬送ロール63の回転軸を中心に回転して引き上げられ退避する(図7、図8、図10、図11、図13の状態)。
【0050】
よって、本構成を備えない場合に比べ、ピックアップロール62が給紙カセット32を収納部33から引き出す際の邪魔にならないようにするための機構の部品点数を削減することができる。
【0051】
さらに、図6に示すように、給紙カセット32を収納部33から引き出した状態では、検出部53の突起部55はフォトセンサ56を遮断しない。これは、図4に示す給紙カセット32を収納部33に収納した状態で給紙カセット32内に用紙Pが残っている場合と同様の検出となる。
【0052】
図16に示すように、給紙カセット32の把持部46側とは反対側(当該給紙カセット32を収納部33したときの奥部)には、凸状片81(図2も参照)が設けられ、給紙カセット32を収納部33に収納したときの収納部33の奥部の凸状片81と対峙する位置にはプッシュ式のスイッチ82が設けられている。
【0053】
そして、給紙カセット32を収納部33に収納した状態では凸状片81がスイッチ82を押圧してスイッチ82はオンとなるが、給紙カセット32を収納部33から引き出した状態では凸状片81がスイッチ82を押圧しないのでスイッチ82はオフとなる。
【0054】
よって、図6のフォトセンサ56の検出が図4の場合と同じとなっても、給紙カセット32内に用紙Pが残っていると誤検出しないようにすることができる。
【0055】
なお、以上説明した例は画像形成装置内に本発明の印刷媒体供給装置を適用した用紙供給装置31を設けた場合の例で説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、本発明の印刷媒体供給装置を適用した用紙供給装置31を画像形成装置と別体の独立した装置として他の画像形成装置に用紙を供給する装置として実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施の形態である画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】給紙カセットの平面図である。
【図3】収納部内に給紙カセットを収納したときの給紙カセットの一部と上部装置との配置関係を示す斜視図である。
【図4】用紙検出装置及び検出部駆動機構の動作を説明する斜視図である。
【図5】用紙検出装置及び検出部駆動機構の動作を説明する斜視図である。
【図6】用紙検出装置及び検出部駆動機構の動作を説明する斜視図である。
【図7】用紙取出搬送装置を下側から見た斜視図である。
【図8】用紙取出搬送装置を下側から見た斜視図である。
【図9】用紙検出装置及び用紙取出搬送装置を下側から見たこれらの動作を説明する斜視図である。
【図10】用紙検出装置及び用紙取出搬送装置を下側から見たこれらの動作を説明する斜視図である。
【図11】用紙取出搬送装置の動作を説明する正面図である。
【図12】用紙取出搬送装置の動作を説明する正面図である。
【図13】用紙取出搬送装置の動作を説明する側面図である。
【図14】用紙取出搬送装置の動作を説明する側面図である。
【図15】給紙カセットの突起とリンク部材の突起とが突き当たった状態を示す給紙カセットの側面図である。
【図16】凸状片とプッシュ式のスイッチについて説明する斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
31 用紙供給装置
52 用紙検出装置
54 検出部駆動機構
55 用紙取出搬送装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体を積層して収容する印刷媒体収容部と、
前記印刷媒体収容部が引出し自在に収納される収納部と、
前記収納部内に設けられ前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を送り出す印刷媒体搬出装置と、
前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部側に向かう方向及び前記印刷媒体収容部側から退避する方向に移動自在とされ、前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されているときには前記印刷媒体に接して前記印刷媒体の有無を検出する検出部材と、
前記印刷媒体収容部を前記収納部に収容する際には当該収容動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面に接触させ、前記印刷媒体収容部を前記収納部から引き出す際には当該引出し動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面から非接触となるように退避させる進退機構と、
を備えている印刷媒体供給装置。
【請求項2】
前記印刷媒体収容部に設けられた突起部をさらに備え、
前記進退機構は、
前記収納部内に回転自在に設けられ、付勢部材により一方向に回転するように付勢されていて前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されたときは前記突起部に突き当たって前記付勢部材による付勢方向とは逆方向に回転する回転部材と、
前記回転部材の回転動作に連動して、前記回転部材が前記突起部に突き当たっていないときは前記検出部材を前記収納部の底面側から引き上げ、前記回転部材が前記突起部に突き当たっているときは前記検出部材の前記底面側からの引き上げを解除するように切り替える第1の切替部材と、
を備えている請求項1に記載の印刷媒体供給装置。
【請求項3】
前記印刷媒体搬出装置は、前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を取り出す取出装置をさらに備え、
前記回転部材は、その回転動作により、前記突起部に突き当たっていないときは前記取出装置を前記収納部の底面側から引き上げ、前記突起部に突き当たっているときは前記取出装置の前記底面側からの引き上げを解除するように切り替える第2の切替部材をさらに備える、
請求項2に記載の印刷媒体供給装置。
【請求項4】
前記印刷媒体収容部に収容された前記印刷媒体の収容量にともなう前記検出手段の回転停止位置によって、前記印刷媒体の有無を検出する第1の検出器をさらに備える請求項1〜3の何れかの一項に記載の印刷媒体供給装置。
【請求項5】
前記第1の検出器は、前記回転部材が前記突起部に突き当たっているときには前記印刷媒体収容部内の前記印刷媒体がないときの回転停止位置で前記検出部材を検知し、前記印刷媒体があるときの回転停止位置で前記検出部材を検知せず、また、前記回転部材が前記突起部に突き当たっていないときの回転停止位置では前記検出部材を検知しないものである、請求項4に記載の印刷媒体供給装置。
【請求項6】
前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部の前記収納部内への収容の有無を検知する第2の検出器をさらに備えている請求項5に記載の印刷媒体供給装置。
【請求項7】
印刷媒体を積層して収容する印刷媒体収容部と、
前記印刷媒体収容部が引出し自在に収納される収納部と、
前記収納部内に設けられ前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を送り出す印刷媒体搬出装置と、
前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部側に向かう方向及び前記印刷媒体収容部側から退避する方向に移動自在とされ、前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されているときには前記印刷媒体に接して前記印刷媒体の有無を検出する検出部材と、
前記印刷媒体収容部を前記収納部に収容する際には当該収容動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面に接触させ、前記印刷媒体収容部を前記収納部から引き出す際には当該引出し動作に連動して前記検出部材を前記印刷媒体の上面から非接触となるように退避させる進退機構と、
前記印刷媒体搬出装置で送り出された印刷媒体に対して画像形成を行う作像器と、
を備えている画像形成装置。
【請求項8】
印刷媒体を積層して収容する印刷媒体収容部と、
前記印刷媒体収容部が引出し自在に収納される収納部と、
前記収納部内に設けられ前記印刷媒体収容部から前記印刷媒体を送り出す印刷媒体搬出装置と、
前記収納部内に設けられ、前記印刷媒体収容部側に向かう方向及び前記印刷媒体収容部側から退避する方向に移動自在とされ、前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されているときには前記印刷媒体に接して前記印刷媒体の有無を検出する検出部材と、
前記印刷媒体収容部に設けられた突起部と、
前記収納部内に回転自在に設けられ、付勢部材により一方向に回転するように付勢されていて前記収納部に前記印刷媒体収容部が収納されたときは前記突起部に突き当たって前記付勢部材による付勢方向とは逆方向に回転する回転部材と、
前記回転部材に一端が回転自在に連結されていて、他端側は、前記回転部材の回転動作に連動して、前記回転部材が前記突起部に突き当たっていないときは前記検出部材に係わり合って前記収納部の底面側から引き上げ、前記回転部材が前記突起部に突き当たっているときは前記係わり合いを解除する連結部材と、
を備えている印刷媒体供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−100349(P2010−100349A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−270531(P2008−270531)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】