説明

印刷履歴管理システム

【課題】 画像形成装置で電子文書が保存して印刷され、設定変更されて利用される場合も、保存電子文書削除の際、利用関係にある電子文書も一括削除可能にする。
【解決手段】 画像形成装置30でジョブ保存部230に保存される印刷ジョブ(または、設定変更印刷ジョブ)が削除されると、関連ジョブ削除要求機能237が、文書管理装置50に、該印刷ジョブ(設定変更印刷ジョブ)の管理IDを用いて関連ジョブの削除を要求し、文書管理装置50では、関連ジョブ一括削除機能255が、該関連ジョブ削除要求に含まれる管理IDに対応する旧管理ID、及び該旧管理IDを基に生成されたIDの値を含む管理IDを有する電子文書を保存する画像形成装置30を特定し、該画像形成装置30のジョブ保存部230から当該関連ジョブを一括削除する一括削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷履歴管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
クライアント端末、情報管理サーバ、複合機等の装置を通信接続し、クライアント端末で生成した情報や、複合機でのスキャンにより得た情報等を情報管理サーバに蓄積、管理するシステムが知られている。
【0003】
この種のシステムにおいて、文書管理サーバ等には、様々な情報が蓄積され、その情報内容や有効期限等も多岐にわたるため、不要となった情報を削除して情報管理を効率化することが望まれる。
【0004】
この種のシステムの一例として、下記特許文献1には、不要になった情報を蓄積手段から迅速に探し出し、削除して蓄積手段の容量を確保することを目的とし、蓄積手段に蓄積される電子情報の特徴量を予め抽出しておき、クライアント等から指示された特徴量に基づき蓄積手段に蓄積された電子情報が削除対象か否かを判定し、削除対象の電子情報を蓄積手段から削除する技術が開示されている。
【0005】
また、下記特許文献2には、ボックス投入者がボックス内の画像を誰が印刷したか、何人印刷したかを容易に知ることができる印刷装置が開示されている。
【特許文献1】特開2002−132547号公報
【特許文献2】特開2006−168020号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、画像形成装置で電子文書が保存して印刷され、設定変更して利用される場合でも、保存された電子文書の削除に際し、利用関係にある電子文書も一括削除することができる印刷履歴管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の印刷履歴管理システムの発明は、電子文書の印刷指示を行う文書処理装置と、前記印刷指示に基づき、指定された情報保存部に前記電子文書を保存して印刷する画像形成装置と、前記電子文書の操作履歴を管理する管理装置とを備え、前記文書処理装置は、前記電子文書の印刷に際し、該電子文書の管理識別情報を用いて印刷履歴の登録を要求する印刷履歴登録要求手段を具備し、前記画像形成装置は、前記情報保存部に保存された電子文書の印刷設定を変更した場合に、該設定変更前の電子文書の管理識別情報を用いて当該設定変更した履歴の登録を要求する設定変更履歴登録要求手段と、前記情報保存部に保存された電子文書または前記設定変更した電子文書の削除に際し、該削除された電子文書の管理識別情報を用いて関連する保存文書の削除を要求する保存文書削除要求手段とを具備し、前記管理装置は、前記文書処理装置からの前記印刷履歴登録要求、及び前記設定変更履歴登録要求に基づき、前記管理識別情報を旧管理識別情報とする新管理識別情報を生成し、該新管理識別情報及び旧管理識別情報の組み合わせに対応して、前記画像形成装置における前記電子文書の操作履歴を管理する管理手段と、前記画像形成装置からの前記保存文書削除要求に基づき、前記管理識別情報に対応する旧管理識別情報、及び該旧管理識別情報を基に生成された管理識別情報の値を含む管理識別情報を有する電子文書を、該当画像形成装置の前記情報保存部から一括削除する一括削除手段とを具備する。
【0008】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記管理装置は、前記文書処理装置から、前記管理手段により登録の履歴が管理される電子文書の削除要求を受付けて該電子文書を削除する削除手段を有し、前記一括削除手段は、前記削除手段が削除した電子文書の管理識別情報に対応する旧管理識別情報、及び該旧管理識別情報を基に生成された管理識別情報の値を含む管理識別情報を有する電子文書を、該当画像形成装置の前記情報保存部から一括削除する。
【0009】
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記管理手段は、前記画像形成装置からの前記設定変更履歴登録要求に当該設定変更後の電子文書を複数部数印刷する設定が含まれている場合、該各部数毎に固有の管理識別情報を生成し、該各管理識別情報に対応して当該各電子文書の変更履歴を管理し、前記画像形成装置は、前記管理手段から前記各管理識別情報を取得し、前記変更設定後に再保存された前記設定変更電子文書の各部数毎に各々対応する管理識別情報を付与する手段を具備する。
【0010】
請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至3のいずれか記載の発明において、前記管理装置は、前記管理識別情報に対応して印字制限情報を管理する印字制限情報管理手段と、前記画像形成装置からの印刷許否判定要求に基づき、該要求に用いられる管理識別情報に対応する印字制限情報に基づいて該印刷の許否を判定し、該許否判定結果を応答送出する応答送出手段とを有し、前記画像形成装置は、前記情報保存部に保存された電子文書の印刷に際し、該電子文書の管理識別情報を用いて該印刷の許否判定を要求し、該許否判定要求に対して前記応答送出手段から応答送出される前記許否判定結果に応じて前記電子文書の印刷の許否を制御する印刷許否制御手段とを具備する。
【0011】
請求項5記載の発明は、上記請求項1乃至4のいずれか記載の発明において、前記管理装置は、前記文書処理装置からの更新された電子文書の登録要求に基づき、更新前の電子文書の管理識別情報に対する新管理識別情報を生成し、該新管理識別情報に対応付けて該更新電子文書の登録履歴を管理する手段と、前記画像形成装置からの情報変更状況問合せに基づき、該問合せに用いられる管理識別情報に対応する新管理識別情報が存在する場合、該新管理識別情報に対応付けられた前記更新電子文書を取得して前記画像形成装置に配信する配信手段を有し、前記画像形成装置は、前記情報保存部内の電子文書の設定変更印刷に際し、該電子文書の管理識別情報が変更されているか否かに関する情報変更状況を問い合わせる問合せ手段と、前記情報変更状況の問合せに対して前記管理装置から配信される前記更新電子文書を受信し、前記設定変更印刷対象の電子文書を該更新電子文書に差し替える差替え手段とを具備する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、画像形成装置で、親展ボックスに保存された印刷ジョブがユーザにより削除された場合、同装置、及び他の画像形成装置の保持される、該印刷ジョブの元の文書を利用した印刷ジョブ、該印刷ジョブを設定変更したボックス保存印刷ジョブについても一斉に削除できる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、クライアント端末から、画像形成装置の親展ボックスに保存された印刷ジョブが削除された場合、該印刷ジョブを設定変更したボックス保存印刷ジョブについても一斉に削除できる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、画像形成装置で親展ボックスに保存されるジョブを複数部印刷する時、各ジョブ毎に管理IDを付与し、配布された場合でもジョブ単位で管理できる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、画像形成装置で親展ボックスに保存されるジョブを印刷する時、管理サーバに問い合わせて、印刷の可否や編集制限を制御できる他、1部しか印字できない文書の複数部印刷や、両面でしか印刷できない文書の片面印刷等を規制できる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、画像形成装置で親展ボックスに保存されるジョブを印刷変更する際、元の管理IDが更新されている場合も、最新の文書内容に更新して印刷できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明に係わる文書操作履歴管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【0019】
このシステムは、複数のクライアント端末10(10−1,10−2,…)、画像形成装置30、文書管理装置50の各装置を、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等で構成されたネットワーク(NW)90を介して接続して構成される。
【0020】
各装置は、例えば、図2〜図4に示すように、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)、主記憶手段としてのメモリであるROM(Read Oniy Memory)やRAM(Random Access Memory)、周辺記憶手段としてのハードディスク、入力インタフェース、通信インタフェース等から構成される。
【0021】
なお、図1のシステム構成において、画像形成装置30、文書管理装置50についても、それぞれ、複数台配置しても良い。
【0022】
図2は、図1におけるクライアント端末10の機能構成を示すブロック図である。
【0023】
クライアント端末10は、PC(パーソナル・コンピュータ)等の汎用コンピュータにより実現され、図2に示すように、キーボードやマウス等の入力デバイスから成る入力/操作部11、操作ガイダンスや動作状態等の各種情報を表示する表示部12、動作プログラム等の各種情報を記憶する記憶部13、装置全体の制御を行う制御部14、画像形成装置30や文書管理装置50とNW90を介して通信する際の通信インタフェースを司る通信インタフェース(I/F)部15を備えて構成される。
【0024】
制御部14には、入力/操作部11での所定の操作に応じて文書ファイル(電子文書データ:以下、電子文書)に対する各種の操作〔生成、保存(登録)、表示(閲覧)、編集、印刷指示等〕に関する処理を行うアプリケーション部141、文書管理装置50に対して電子文書、文書操作権限情報、文書に対する上記操作に係わるメタ情報等の情報を登録する情報登録処理、及び、文書管理装置50から電子文書や文書操作権限情報等の情報を取得する情報取得処理を行う情報登録/取得部142、入力/操作部11での所定の印刷指示操作に基づき印刷対象の電子文書の印刷ジョブを生成して画像形成装置30に送出する印刷ジョブ生成部143、文書に対して各種操作がなされることにより情報登録/取得部142がメタ情報を登録する際、該操作を管理するための管理識別情報(管理ID)、操作者の識別情報、操作状況(利用端末のIPアドレスや操作日時等)など、該操作に係わる属性情報を生成する操作属性情報生成部144、電子文書に対する操作に際し文書管理装置50におけるユーザ属性情報管理機能と協働してユーザ認証の制御を行うユーザ認証制御部145、電子文書に対する操作に際して、上記情報登録/取得部142が文書管理装置50の文書操作権限(ポリシー)管理機能から取得した文書操作権限情報に基づいて当該文書処理を実行するか禁止するかの文書処理許否制御を行う文書処理許否制御部146を具備して構成される。
【0025】
図3は、図1における画像形成装置30の機能構成を示すブロック図である。
【0026】
この画像形成装置30は、例えば、原稿読取(スキャン)、複写(コピー)、印刷(プリント)、FAX(ファクシミリ通信)等の複数の機能を有する複合機であり、図3に示すように、プラテン上にセットされる原稿(紙文書)の画像をスキャンし、電気的な画像信号(画像データ)に変換する読取部(スキャナ部)31、読取部31により紙文書をスキャンして得られたスキャンデータや、クライアント端末10から送られてくる印刷ジョブから印刷データを生成するための画像処理を行う画像処理部32、スキャンデータや動作プログラム等の各種情報を記憶する記憶部33、画像処理部32により生成された印刷データに基づき電子写真プロセスを実行して記録媒体(記録用紙)に該印刷データに対応する画像を形成する画像形成部34、タッチパネル機能を有する大型ビットマップディスプレイ等から成る表示/操作部35、スキャン、コピー、プリント及びFAX等の各機能に係わる該当各部の動作制御等、装置全体の制御を行なう制御部36、クライアント端末10や文書管理装置50とNW90を介して通信する際の通信インタフェースを司る通信インタフェース(I/F)部37を備えて構成される。
【0027】
制御部36には、印刷制御部361、設定変更制御部362、情報登録/取得部363、ジョブ削除制御部364、ユーザ認証制御部365、文書処理許否制御部366が設けられる。
【0028】
印刷制御部361は、クライアント端末10から通信I/F部37を通じて受信される印刷ジョブ、あるいは、読取部31により紙文書をスキャンして得られるスキャンデータを基に画像処理部32で印刷データを生成させ、画像形成部34で該印刷データに基づく画像を記録用紙に形成(印刷)して紙文書として出力する印刷制御を行う。
【0029】
設定変更制御部362は、表示/操作部35からの指示操作に基づき、例えば、記憶部331に設けられる親展ボックス331に保存される印刷ジョブの設定を変更する処理を行う。
【0030】
なお、親展ボックスとは、スキャンデータや受信したファクシミリのデータ等を保存するための保存領域であり、利用者単位や部署単位で設定しておくことによって私書箱のように利用することが可能となる。
【0031】
情報登録/取得部363は、紙文書のスキャンやコピーの操作が行われた場合に、該操作により派生した文書であることを識別する文書ID等を含む文書属性情報を生成し、該文書属性情報を該操作に係わるメタ情報と共に登録するなどの情報登録処理、及び、文書管理装置50から、上記スキャンやコピー時のスキャンデータから抽出される文書ID等に基づき該スキャンやコピーに関する操作権限情報を取得するなどの情報取得処理を行う。
【0032】
ジョブ削除制御部364は、親展ボックス331に保存された印刷ジョブを削除する処理を行う。
【0033】
ユーザ認証制御部365は、紙文書のスキャンやコピー等に際してユーザから該ユーザを識別するためのユーザIDやパスワードを取得し、文書管理装置20と協働して該ユーザIDやパスワードに基づくユーザ認証の制御を行う。
【0034】
文書処理許否制御部366は、ユーザ認証制御部365によるユーザ認証完了後、文書管理装置50と協働し、例えば、読取部31で紙文書の画像をスキャンして得たスキャンデータから抽出した付加データ(文書ID)と、ユーザ認証時にユーザから取得したユーザIDに基づき、対応する文書に対する文書処理(スキャン、コピー、FAX送信等)に関する操作権限を文書管理装置50から取得し、該取得した操作権限に基づいて該文書処理(スキャン、コピー、FAX送信等)を実行するか禁止するかの文書処理許否制御を行う。
【0035】
図4は、図1における文書管理装置50の機能構成を示すブロック図である。
【0036】
文書管理装置50は、汎用のコンピュータから成り、図4に示すように、クライアント端末10や画像形成装置30とNW90を介して通信する際の通信インタフェースを司る通信インタフェース(I/F)部51、動作プログラム等の各種情報を記憶する記憶部52、例えば、ハードディスク駆動装置(HDD)で構成され、クライアント端末10から登録要求された電子文書等の情報を記憶する記憶装置53、装置全体の制御を行なう制御部54を具備して構成される。
【0037】
制御部54には、クライアント端末10や画像形成装置30から各種の情報の登録または取得要求を受付け、要求された情報の登録または検索の実行を後述の情報管理部542または情報取得配信処理部543に指示する処理要求受付部541、処理要求受付部541からの情報登録指示に基づき、要求された情報(電子文書、文書操作権限情報、電子文書または紙文書操作時におけるメタ情報等)を記憶部52または記憶装置53に登録すると共に、登録された情報の管理を行う情報管理部542、処理要求受付部541からの情報検索指示に基づき、取得要求された情報(文書操作権限情報、ユーザ認証情報等)を記憶部52または記憶装置53から検索して、要求元の装置に配信する処理を行う情報取得配信処理部543、画像形成装置30をユーザが利用する際に該ユーザが入力したユーザIDに基づき当該ユーザの認証制御を行うユーザ認証制御部544、例えば、ある画像形成装置30で親展ボックス331からボックス保存印刷ジョブが削除された際、該画像形成装置30からの要求に基づき、当該印刷ジョブに対して派生関係にある印刷ジョブを親展ボックスに保存する各画像形成装置30を特定して、該各画像形成装置30の親展ボックス331から当該印刷ジョブを一括削除する制御を行なうジョブ削除制御部545が備わる。
【0038】
上記構成を有する本発明のシステムにおいて、ユーザは、クライアント端末10を用いて、電子文書を生成して文書管理装置50に登録でき、また、生成(若しくは文書管理装置50から取得)した電子文書を画像形成装置30に印刷指示して印刷出力させることができる。
【0039】
特に、このシステムにおいて、画像形成装置30は、例えば、記憶部33内に、各ユーザにそれぞれ割り当てられる親展ボックス331(図3参照)を設けた構成を有する。
【0040】
これにより、ユーザは、クライアント端末10から、所望の画像形成装置30の親展ボックス331を指定して電子文書のボックス保存印刷を指示し、該親展ボックス331に該電子文書の印刷ジョブを保存する保存印刷を行うことができる。
【0041】
また、ユーザは、画像形成装置30を用いて、親展ボックス331に保存した印刷ジョブを実行できると共に、設定変更制御部362の制御により、該印刷ジョブの設定(印刷設定等)を変更でき、更には、該変更後の印刷ジョブを実行できる。
【0042】
かかる構成を前提とし、このシステムでは、親展ボックス331に印刷ジョブが保存され、該保存印刷ジョブが設定変更されて保存される場合にも、文書管理装置50において、親展ボックス331内の印刷ジョブ(元の印刷ジョブ)と、該元の印刷ジョブを設定変更して保存した印刷ジョブ(変更印刷ジョブ)との派生関係(利用関係)が識別できるように新、旧の管理識別情報(管理ID)を付加して管理し、例えば、親展ボックス331から元の印刷ジョブ、あるいは変更印刷ジョブが削除されると、該削除された印刷ジョブの管理IDに対応する旧ID、及び該旧IDを基に生成されたIDの値を含む管理IDを持つ印刷ジョブを、該当する画像形成装置30の親展ボックス31から一括削除できるようにしたものである。
【0043】
この機能を実現するため、本発明に係わるシステムの各装置は、それぞれ、図1におけるシステム構成中に各符号を付して示す処理機能を有する。
【0044】
例えば、クライアント端末10において、情報登録/取得部142は、ユーザにより生成された電子文書を文書管理装置50に登録する指示操作が行われると、操作属性情報生成部144により該文書に対応する管理ID(例えば、該文書を識別する文書IDを用いる)を生成させ、文書管理装置50に対して、該管理IDを通知して該文書登録に係わる操作履歴の登録(生成)を要求する登録履歴生成要求機能210を有する。
【0045】
また、情報登録/取得部142は、ユーザによる、生成(あるいは取得)した電子文書の画像形成装置30の親展ボックス331に対するボックス保存印刷に際し、文書管理装置50に対し、該電子文書の管理IDとその印刷内容を通知してボックス保存印刷履歴の登録を要求する保存印刷履歴登録要求機能215を有する。
【0046】
また、画像形成装置30において、記憶部34には、クライアント端末10からの電子文書のボックス保存印刷指示に基づき該電子文書の印刷ジョブを保存するジョブ保存部230〔親展ボックス331(図3参照)に相当〕が設けられる。
【0047】
また、制御部36には、表示/操作部35での所定のキー操作に応じて、ジョブ保存部230に保存された印刷ジョブの設定を変更するジョブ設定変更機能233〔設定変更制御部362(図3参照)に相当〕と、該ジョブ設定変更機能233による、親展ボックス331に保存された印刷ジョブの印刷設定変更に際し、文書管理装置50に対し、該設定変更前の印刷ジョブの管理IDと設定変更された印刷内容を通知して当該設定変更履歴の登録を要求する設定変更履歴登録要求機能235と、親展ボックス331に保存された印刷ジョブ(保存印刷または設定変更印刷ジョブ)の削除に際し、文書管理装置50に対し、該削除された印刷ジョブの管理IDを通知して該印刷ジョブの関連ジョブの削除を要求する関連ジョブ削除要求機能237とを有する。
【0048】
また、文書管理装置50において、情報管理部542は、クライアント端末10(登録履歴生成要求機能210)からの上記登録履歴生成要求に基づき、該要求に含まれる管理IDと該要求に含まれる印刷内容等のメタデータを対応付けて後述の文書操作履歴管理テーブル521(図5参照)に操作履歴(文書登録履歴)として登録、管理する登録履歴管理機能250と、クライアント端末10(保存印刷履歴登録要求機能215)からの上記保存印刷履歴登録要求、及び画像形成装置30(設定変更履歴登録要求機能235)からの上記設定変更履歴登録要求に基づき、該要求に含まれる管理IDを旧管理IDとする新管理IDを生成し、該新、旧管理IDの組み合わせに対応して、画像形成装置30における保存印刷、及び設定変更の操作履歴を文書操作履歴管理テーブル521に登録、管理する操作履歴管理機能253とを有する。
【0049】
更に、制御部54は、画像形成装置30(関連ジョブ削除要求機能237)からの上記保存ジョブ削除要求に基づき、該要求に含まれる管理IDに対応する旧ID、及び該旧IDを基に生成されたIDに対応して上記操作履歴管理機能253により文書操作履歴管理テーブル521を用いて管理される保存印刷、及び設定変更の操作履歴を検索して、該操作履歴から、当該操作の利用端末である画像形成装置30を特定し、該画像形成装置30の該当する親展ボックス331から、上記保存ジョブ削除要求に含まれる管理IDに対応する旧ID、及び該旧IDを基に生成されたIDの値を含む管理IDを持つ印刷ジョブを一括削除する関連ジョブ一括削除機能255を有する。
【0050】
図5は、文書管理装置50の文書操作履歴管理テーブル521に登録される文書操作履歴情報の一例を示す表図である。
【0051】
図5において、文書操作履歴管理テーブル521には、操作ID、管理ID(操作されたジョブの操作履歴を管理する)、利用者ID、操作日時、利用端末(IPアドレス)、操作内容(印刷内容)等の各情報項目から成る文書操作履歴情報が登録される。
【0052】
上記登録情報項目中、管理IDは、文書登録、ボックス保存印刷や、ボックス保存印刷ジョブの設定変更保存等の操作により派生したジョブのついてその派生元のジョブを管理する派生元ID〔旧ID(Old ID)〕と、当該派生ジョブを管理する派生ID〔新ID(New ID)〕との組み合わせにより構成される。
【0053】
これにより、新規に文書を登録したり、新規にボックス保存印刷を実行する等、派生元を利用せずになされた操作による派生ジョブについては、管理IDとしては、当該派生ジョブのID(新ID)のみが用いられる。
【0054】
この文書操作履歴管理テーブル521の登録情報中、符号(A)で示す欄内の情報は、利用者ID=00001の利用者が、IPアドレス=123.456.789.011のクライアント端末10で、2006年9月10日15時00分に、6頁(枚)から成る電子文書を文書管理装置50に登録した場合に登録された文書操作履歴情報である。
【0055】
この操作に際しては、管理IDとして、例えば、“10001:登録対象電子文書の管理ID”の値の新IDのみが登録される。
【0056】
また、符号(B)で示す欄内の情報は、利用者ID=00001の利用者が、IPアドレス=123.456.789.011のクライアント端末10で、2006年9月10日16時50分に、上記6頁から成る電子文書を、〔6枚,両面,1部、ボックス保存印刷〕という設定で、ある画像形成装置30の親展ボックス331を指定してボックス保存印刷した場合に登録される文書操作履歴情報である。
【0057】
この操作に際しては、管理IDとして、例えば、“10001:印刷対象の電子文書の管理ID”の値を持つ旧IDと、例えば、“10001−11”の値を持つ新IDとが組み合わせて登録される。
【0058】
また、符号(C)で示す欄内の情報は、利用者ID=00001の利用者が、IPアドレス=123.456.789.311の画像形成装置30で、親展ボックス331に〔6枚,両面,1部,ボックス保存印刷〕という設定で保存されている印刷ジョブを、2006年9月10日16時52分に、〔6枚,片面,2部〕という印刷設定に変更した場合に登録される文書操作履歴情報である。
【0059】
この操作に際しては、管理IDとして、例えば、“10001−11:変更設定対象の印刷ジョブの管理ID”の値を持つ旧IDと、例えば、“10001−11−1”の値を持つ新IDとが組み合わせて登録される。
【0060】
また、符号(D)で示す欄内の情報は、当該画像形成装置30で上記設定変更後の印刷ジョブに基づいて印刷を開始した場合に登録される文書操作履歴情報であり、符号(E)で示す欄内の情報は、当該画像形成装置30での上記設定変更後の印刷ジョブに基づく印刷が終了した場合に登録される文書操作履歴情報である。
【0061】
これら印刷開始、及び印刷終了の操作に際しては、それぞれ、例えば、“10001−11−1:印刷対象である変更設定後印刷ジョブの管理ID”の値を持つ旧IDと、“10001−11−1−1(印刷開始に対応)”、及び“10001−11−1−2(印刷終了に対応)”の値を持つ新IDとが組み合わせて登録される。
【0062】
また、符号(F)で示す欄内の情報は、利用者ID=00005の利用者が、IPアドレス=123.456.789.311の画像形成装置30で、親展ボックス331に〔6枚,両面,1部、ボックス保存印刷〕という設定で保存されている印刷ジョブを、2006年9月11日10時00分に、〔6枚,両面,1部〕という印刷設定に変更した場合に登録される文書操作履歴情報である。
【0063】
この操作に際しては、管理IDとして、例えば、“10001−11:変更設定対象の印刷ジョブの管理ID”の値を持つ旧IDと、例えば、“10001−11−2”の値を持つ新IDとが組み合わせて登録される。
【0064】
また、符号(G)で示す欄内の情報は、当該画像形成装置30で上記設定変更後の印刷ジョブに基づいて印刷を開始した場合に登録される文書操作履歴情報であり、符号(H)で示す欄内の情報は、当該画像形成装置30での上記設定変更後の印刷ジョブに基づく印刷が終了した場合に登録される文書操作履歴情報である。
【0065】
これら印刷開始、及び印刷終了の操作に際しては、それぞれ、例えば、“10001−11−2:印刷対象である変更設定後印刷ジョブの管理ID”の値を持つ旧IDと、“10001−11−2−1(印刷開始に対応)”、及び“10001−11−2−2(印刷終了に対応)”の値を持つ新IDとが組み合わせて登録される。
【0066】
また、符号(I)で示す欄内の情報は、利用者ID=00001の利用者が、IPアドレス=123.456.789.311の画像形成装置30で、親展ボックス331に〔6枚,両面,1部、ボックス保存印刷〕という設定で保存されている印刷ジョブを、2006年9月11日10時01分に削除した場合に登録される文書操作履歴情報である。
【0067】
この操作に際しては、管理IDとして、例えば、“10001:削除対象印刷ジョブの元文書の管理ID”の値を持つ旧IDと、例えば、“10001−11:削除対象印刷ジョブの管理ID”の値を持つ新IDとが組み合わせて登録される。
【0068】
また、符号(j),(k)で示す欄内の情報は、利用者ID=00001の利用者が、IPアドレス=123.456.789.311の画像形成装置30で、上記(I)欄で操作履歴が管理される印刷ジョブ〔親展ボックス331に(6枚,両面,1部、ボックス保存印刷)という設定で保存されている上記印刷ジョブ〕を、2006年9月11日10時01分に削除するのに伴って、該削除された印刷ジョブの旧ID(=10001)の値を持つ2つのボックス保存印刷ジョブが同時に削除されることにより登録される文書操作履歴情報である。
【0069】
これら2つのボックス保存印刷ジョブの削除に際しては、管理IDとして、それぞれ、例えば、“10001:当該印刷ジョブの元文書の管理ID”の値を持つ旧IDと、“10001−12(該元文書による2回目のボックス保存印刷ジョブの管理ID)”、及び“10001−13(該元文書による3回目のボックス保存印刷ジョブの管理ID)”の値を持つ新IDとが組み合わせて登録される。
【0070】
なお、上記符号(I)欄で操作履歴が管理される印刷ジョブの削除に際しては、更に、該削除された印刷ジョブの新ID(=10001−11)にその派生に応じて枝番号を付加した新ID(=10001−11−1)、(=10001−11−2)の値を持つ各印刷ジョブ〔上記符号(C)欄、及び(F)欄で操作履歴が管理される設定変更印刷ジョブ〕も上記(J)欄、及び(K)欄で操作履歴が管理されるボックス保存印刷ジョブと同時に一括削除されるが、これらの操作履歴については、図5においてはこれについての図示を省略している。
【0071】
更に、文書管理装置50において、情報管理部542は、クライアント端末10から電子文書の登録履歴生成要求を受付けた際、登録履歴情報〔例えば、図5の符号(A)欄内の情報〕示される)に先立ち、該登録要求された電子文書を、例えば、記憶装置53に設けたデータベース(DB)の空き領域に格納すると共に、該格納場所を、当該文書登録要求により通知された管理ID(例えば、該登録要求された文書を識別する文書ID)に対応付けて、例えば、記憶部52内に設けられる登録文書管理テーブル(TB)522に登録、管理する処理機能を更に有する。
【0072】
図6は、文書管理装置50における記憶装置53及び登録文書管理テーブル522を用いた情報管理形態の一例を示す概念図である。
【0073】
図6の例によれば、クライアント端末10からの電子文書1の登録/履歴生成要求を受けることにより、例えば、図5の符号(A)欄の文書操作履歴情報の登録に先立って該電子文書1を記憶装置53のftp://xxxxxに格納する際、該電子文書1の文書ID(=10001:該文書1の管理ID)に対応して、該電子文書1の格納場所(=ftp://xxxxx)の情報が登録される。
【0074】
同様に、クライアント端末10から電子文書2,3,…の登録履歴生成要求を受け付け、該電子文書2,3,…を、各々、記憶装置53のftp://xxxxy,ftp://xxxxz,…に格納する際、該電子文書2,3,…の文書ID(=10002:該文書の管理ID),(=10003:該文書の管理ID),…にそれぞれ対応して、該各電子文書2,3,…の格納場所ftp://xxxxy,ftp://xxxxz,…が登録される。
【0075】
更に、情報管理部542は、例えば、記憶部52に設けられる操作権限管理テーブル(TB)523を用いて、文書毎にその操作権限情報の管理を行う。
【0076】
この制御を行なうために、情報管理部542は、例えば、上述した文書登録操作履歴の生成、登録に続いてユーザから該文書の操作権限情報の入力を受け付け(図9のステップS1081参照)、該入力された操作権限情報を操作権限管理テーブル523に設定する。
【0077】
図7は、文書管理装置50における操作権限管理テーブル523に登録される情報の一例を示す表図である。
【0078】
この例の操作権限管理テーブル523によれば、登録した電子文書の文書IDに対応して、例えば、閲覧、印刷、スキャン、コピー等の各種別の文書操作に関するセキュリティレベル別の操作許否条件〔例えば、フラグ“1”有りが許可を示し、フラグ“1”なしが操作禁止〕が設定されている。
【0079】
ここで、セキュリティレベルa,b,cは、例えば、一般社員、部長、役員等の肩書きによって区分けができる。
【0080】
一方で、情報管理部542は、例えば、記憶部52内に設けられるユーザ属性情報管理テーブル(不図示)を用いて、ユーザが上記のどの肩書き(セキュリティレベル)に属するかを対応付けたユーザ属性情報を保持、管理している。
【0081】
これにより、ユーザがクライアント端末10や画像形成装置30を利用する際、該ユーザのユーザIDを取り込み、上記ユーザ属性情報を参照して該ユーザIDに対応するセキュリティレベル(肩書き)を特定したうえで、更に、操作権限管理テーブル523から当該文書操作に対する当該セキュリティレベルの操作許否条件を特定することで当該文書に対する操作許否制御が実現できる。
【0082】
なお、操作権限管理テーブル523に設定する操作権限情報としては、上述した設定の他、印刷を制限する条件を示す情報〔印刷枚数や、片面(または、両面)でしか印刷を許可しない、白黒(または、カラー)でしか印刷を許可しない等〕を設定するようにしても良い。
【0083】
図8は、上述した機能構成を有する各装置を通信接続して成る本発明のシステム(図1参照)の運用形態の一例を示す概念図である。
【0084】
図8においては、クライアント端末10−1で文書1を生成して文書管理装置50に登録し(図中、符号「1」参照)、該文書1を画像形成装置30−1に必要に応じて複数回ボックス保存印刷指示する(同、符号「2a−1」,「2a−2」,「2a−3」参照)ことにより親展ボックス331内に印刷ジョブ(Job11),(Job12),(Job13)を保存すると共に、同様に、画像形成装置30−2にも該文書1を複数回ボックス保存印刷指示する(同、符号「2b−1」,「2b−2」参照)ことによりその親展ボックス331内に印刷ジョブ(Job21),(Job22)を保存し、その後、画像形成装置30−1で、上記ボックス保存印刷指示に基づく印刷ジョブ(Job11)を設定変更(同、「3a−1」参照)して印刷ジョブ(Job11−1)として実施し、更に、該印刷ジョブ(Job11)を設定変更(同、「3a−2」参照)して印刷ジョブ(Job11−2)として実施した後、画像形成装置30−1で、親展ボックス331内の印刷ジョブ(Job11)を削除する(同、「4a」)か、若しくは、クライアント端末10−1から、文書管理装置50の記憶装置53に記憶される文書1を削除(同、「4b」)する運用形態を例示している。
【0085】
図1に示す本発明のシステム構成(図1参照)によれば、図8に示す運用形態において、クライアント端末10−1から画像形成装置30−1、30−2に対して文書のボックス保存印刷が指示される(または、画像形成装置30−1,30−2で、親展ボックス331に保存されている印刷ジョブの設定変更が行なわれる)と、該文書(同、該印刷ジョブ)の管理IDと印刷設定内容(同、変更設定内容)を含む保存印刷履歴登録要求(同、設定変更履歴登録要求)が文書管理装置50に送られ、文書管理装置50では、操作履歴管理機能253が、該保存印刷履歴登録要求(同、設定変更履歴登録要求)に含まれる管理ID(旧ID)に枝番号を付加して該ボックス保存印刷(同、設定変更)操作に対応する新IDを生成し、文書操作履歴管理テーブル521に、当該新、旧IDに対応付けて保存印刷履歴(同、設定変更履歴)を登録、管理する。
【0086】
その後、画像形成装置30−1で親展ボックス331に保存される印刷ジョブ(または、設定変更後の印刷ジョブ)が削除されると、関連ジョブ削除要求機能237が、文書管理装置50に対し、該印刷ジョブ(設定変更印刷ジョブ)の管理IDを用いて関連ジョブの削除を要求し、文書管理装置50では、関連ジョブ一括削除機能255が、該関連ジョブ削除要求に含まれる管理IDに対応する旧ID、及び該旧IDを基に生成されたIDの値を含む管理IDを有する印刷ジョブを保存する画像形成装置30−1,30−2を特定し、該画像形成装置30−1,30−2の親展ボックス331から該当する関連ジョブを一括削除する。
【0087】
図8に例示する運用形態を踏まえ、以下、本発明のシステムにおける処理動作についてより詳しく説明する。
【0088】
図9は、本発明のシステムにおける文書生成、登録処理に係わるクライアント端末10と文書管理装置50間の制御シーケンスを示す図である。
【0089】
図9に示す文書生成、登録処理に際し、クライアント端末10は、入力/操作部11での所定のユーザ操作に基づき、アプリケーション部141に指示してアプリケーション(文書処理アプリケーション)を起動し(ステップS101)、ユーザにより文書生成メニューが選択されると、表示部12に編集画面を表示して文書情報の入力を受付け、文書を生成する(ステップS102)。
【0090】
上記文書の生成が完了すると、操作属性情報生成部144は、ユーザにより入力/操作部11を用いて文書管理装置50に対する文書登録操作がなされたか否かを監視する(ステップS103)。
【0091】
ここで、文書登録操作がなされた場合(ステップS103YES)、例えば、表示部12に表示した登録設定画面を用いて所望の文書IDをユーザに入力させる等の方法により、該電子文書データを識別する文書IDを生成する(ステップS104)。
【0092】
なお、上記ステップS102では、例えば、上記ステップS103で登録先に指定される文書管理装置50以外の文書管理装置50等から電子文書データを取得する処理も許容し、該取得した電子文書データに対して登録操作がなされた場合(ステップS103YES)には、該電子文書データに対応する文書IDを取得する(ステップS104)ようにしても良い。
【0093】
上記処理によって文書IDが生成(または、取得)され(ステップS102)、登録操作が行なわれる(ステップS103YES)ことにより、文書IDが生成(または、取得)された後(ステップS104)、情報登録/取得部142は、ステップS102で生成(または、取得)した電子文書データを登録する処理(ステップS105)と、ステップS104で生成(または、取得)した文書IDに対応して該文書の登録履歴を登録する処理(ステップS106)を順次実施する。
【0094】
ステップS105での電子文書データの登録処理に際し、情報登録/取得部142は、上記電子文書データ、文書ID(上記ステップS104で生成、または取得)を含む電子文書登録要求を登録先として指定された文書管理装置50に送出する(ステップS1051)。
【0095】
これに対し、文書管理装置50では、クライアント端末10が送出した上記電子文書登録要求を処理要求受付部541で受付けると、情報管理部542が、該登録要求に含まれる電子文書を、例えば、記憶装置53に設けたデータベース(DB)に格納すると共に、該格納場所と、当該登録要求に含まれる文書IDを対応付けて、例えば、記憶部52内に設けられる登録文書管理テーブル522に登録(図6参照)する(ステップS501:電子文書登録処理)。
【0096】
また、上記ステップS106での文書登録履歴処理に際し、情報登録/取得部142は、該電子文書データの生成に際して操作属性情報生成部144により生成された文書ID、該文書登録に関する各種メタデータ(操作属性情報)を含む操作履歴登録要求(登録履歴生成要求)を文書管理装置50に送出する(ステップS1061)。
【0097】
この処理に際し、操作属性情報生成部144は、上記メタデータとして、該文書を生成した利用者の利用者ID、該文書の生成日時、該文書を生成したクライアント端末10のIPアドレス、該文書の操作内容(この場合は「登録」:例えば、頁数、印刷部数、片面印刷、両面印刷等の設定内容も含む)等の情報を生成する。
【0098】
これに対し、文書管理装置50では、クライアント端末10が送出した上記登録履歴生成要求を処理要求受付部541で受付けると、情報管理部542が、該要求に含まれる文書ID、各種メタデータを対応付けて、例えば、記憶部52の文書操作履歴管理テーブル521に文書操作履歴情報(図5参照)として格納する(ステップS502:電子文書操作履歴登録処理)。
【0099】
具体例を挙げると、クライアント端末10からの上記ステップS102で生成された、例えば、図6に示す電子文書1の登録に際しては、該クライアント端末10からの登録履歴生成要求に含まれる文書ID(=10001)及び該文書のメタデータに基づき、文書操作履歴管理テーブル521には、図5の符号(A)欄に示すように、管理IDに関して、該文書ID(=10001)を新IDとするエントリが新たに生成され、該エントリ内の利用者ID,操作日時,利用端末(IPアドレス),操作種別の各情報項目欄には、該登録履歴生成要求にメタデータとして含まれる利用者の利用者ID、該文書の生成日時、クライアント端末のIPアドレス、該操作内容(=「登録」,6枚)の各情報が操作(登録)履歴情報として格納される。
【0100】
また、クライアント端末10は、上記ステップS105、S106での電子文書データ及びメタデータの登録に際し、該登録された電子文書データに対する操作権限の登録設定処理も併せて行う。
【0101】
この場合の操作権限登録設定処理は、例えば、上記ステップS105、S106での電子文書データ及びメタデータの登録処理の終了後、操作権限設定要求があるか否かを監視し(ステップS107)、設定要求がある場合(ステップS107YES)、ユーザによって入力された設定内容情報を含む権限設定要求を文書管理装置50に送り(ステップS1081)、該文書権限設定要求を受けて文書管理装置50では情報管理部542が該設定内容を操作権限管理テーブル523に設定する処理(ステップS503)を行うようにすれば良い。
【0102】
これにより、上述した電子文書1及びそのメタデータの登録後の該電子文書1(文書ID=10001)に対する操作権限登録処理に際しては、操作権限管理テーブル523には、閲覧、印刷、スキャン、コピー等の各項目に関して、例えば、図7に示す内容の文書操作権限情報が設定される。
【0103】
なお、この場合において、例えば、「印刷」に関する操作権限については、許可〔=フラグ“1”〕、不許可〔=フラグ“なし”〕のみならず、何枚まで印刷を許可するか、どの種類の印刷(片面/両面)を許可するか等の印刷制限情報を併せ設定しても良い。
【0104】
図10は、本発明のシステムにおける電子文書の印刷処理に係わるクライアント端末10と画像形成装置30及び文書管理装置50間の制御シーケンスを示す図である。
【0105】
図10に示す電子文書印刷処理に際し、クライアント端末10は、例えば、図9のステップS101と同様にアプリケーションを起動し(ステップS111)、更に、図9のステップS102と同様の処理により電子文書データを生成、または取得する(ステップS112)。
【0106】
電子文書データの生成(または、取得)が終了すると、操作属性情報生成部144は、ユーザにより入力/操作部11を用いて該電子文書に対する印刷開始操作がなされたか否かを監視し(ステップS113)、所望の画像形成装置30を出力先として指定した印刷開始操作がなされた場合(ステップS113YES)は、該電子文書の印刷による派生文書を識別するための文書IDを生成(または、取得)する(ステップS114)。
【0107】
次に、印刷ジョブ生成部143は、上記ステップS112で生成(または取得)された電子文書データと、上記ステップS113の印刷開始操作により指定された印刷設定に基づき、該電子文書データの印刷ジョブを生成する(ステップS115)。
【0108】
その際、親展ボックス331に対するボックス保存印刷が指定されている場合は、電子文書データを画像として描画する命令の他、該ボックス保存印刷を行う旨の指示、該親展ボックス331のボックス番号、具体的な印刷設定内容等を含む印刷ジョブを生成する。
【0109】
上記印刷ジョブの生成が完了すると、次いで、情報登録/取得部142は、上記ステップS114で生成(または、取得)した文書IDに対応付けて、該電子文書のボックス保存印刷に係わる操作履歴の登録を要求する処理(ステップS116)を実施する。
【0110】
この保存印刷操作履歴登録要求処理に際し、情報登録/取得部142は、上記文書ID、印刷設定内容、該文書印刷に関する各種メタデータ(操作属性情報)を含む保存印刷履歴登録要求を文書管理装置50に送出する(ステップS1161)。
【0111】
この保存印刷操作履歴登録要求の送出に際し、操作属性情報生成部144では、上記メタデータとして、該文書の印刷を行った利用者の利用者ID、該文書を印刷した日時、該文書の出力先の画像形成装置30のIPアドレス、操作内容(この場合は「ボックス保存印刷」:具体的印刷設定内容を含む)等の情報を生成する。
【0112】
これに対し、文書管理装置50では、クライアント端末10から送出された上記保存印刷履歴登録要求を処理要求受付部541で受付けると、情報管理部542が、該要求に含まれる文書ID(保存印刷対象の文書の文書ID:基礎番号)に枝番号を付加して該ボックス保存印刷操作に対応する新IDを生成し(ステップS511)、該新IDと旧ID(該保存印刷履歴登録要求に含まれる文書ID)を組にした管理IDに対応して、当該保存印刷履歴登録要求により受信した各種メタデータを文書操作(ボックス保存印刷)履歴情報(図5参照)として文書操作履歴管理テーブル521に格納する(ステップS512:ボックス保存印刷履歴登録処理)。
【0113】
具体例を挙げると、上記ステップS112で文書管理装置50の記憶装置53から取得した、例えば、電子文書1(図6参照)のボックス保存印刷に際しては、クライアント端末10から保存印刷履歴登録要求に含まれる文書ID(=10001)と、該ボックス保存印刷に係わるメタデータに基づき、文書操作履歴管理テーブル521には、図5の符号(B)欄に示すように、管理IDに関して、該文書1の文書ID(=10001)に枝番号を付加した新ID(=10001−11)が生成され、該新IDと旧ID(枝番号を付加する前の管理ID=文書1の文書ID)とを組合せて成る管理IDを持つエントリが新たに生成され、該エントリ内の利用者ID,操作日時,利用端末(IPアドレス),操作内容の各情報項目欄には、当該保存印刷履歴登録要求にメタデータとして含まれる利用者の利用者ID(この例では、00001)、該文書1のボックス保存印刷実施日時(同、2006年9月10日16時50分)、該文書1をボックス保存印刷指示したクライアント端末10のIPアドレス(同、123.456.789.011)、操作内容(=「同、ボックス保存印刷」,6枚,両面,1部)の各情報が該文書の操作(印刷)履歴情報として格納される。
【0114】
上記ステップS512でのボックス保存印刷履歴の登録が完了すると、情報管理部542は、その旨をクライアント端末10に通知する処理を行う(ステップS513)。その際、情報管理部542は、上記ステップS511で生成された新IDを含む登録完了通知をクライアント端末10に送信する(ステップS5131)。
【0115】
これに対し、クライアント端末10は、文書管理装置50から上記登録完了通知を受信すると、印刷ジョブ生成部143が、上記ステップS115で生成した印刷ジョブに基づき、通信I/F部15を通じ、NW90を介して画像形成装置30にボックス保存印刷の指示を行う(ステップS117)。
【0116】
ここで、ボックス保存印刷指示には、上記印刷ジョブの他、クライアント端末10から受信した登録完了通知に含まれる新IDと、保存先である親展ボックス331のボックス番号も含まれる。
【0117】
これに対し、画像形成装置30では、クライアント端末10からの上記ボックス保存印刷指示を通信I/F部37を通じて受信すると、印刷制御部361が、該ボックス印刷指示に含まれる印刷ジョブ、新ID、ボックス番号を抽出したうえで、該印刷ジョブを、上記ボックス番号を有する親展ボックス331内で指定された印刷設定内容に応じて印刷処理し、上記新管理IDに対応付けて当該親展ボックス331内にボックス保存印刷ジョブとして保存する処理を行う(ステップS301:ボックス保存印刷処理)。
【0118】
この状態において、ユーザは、親展ボックス331に保存されている印刷ジョブを選択して印刷実行できる他、該印刷ジョブの印刷設定を変更して再保存し、該変更後の設定に基づき当該印刷ジョブを実行することもできる。
【0119】
図11は、本発明のシステムにおけるボックス保存印刷ジョブに基づく印刷処理に係わる画像形成装置30と文書管理装置50間の制御シーケンスを示す図である。
【0120】
画像形成装置30において、ボックス保存印刷ジョブに基づき印刷処理を行う場合、ユーザは、まず、ユーザ認証操作を行う。
【0121】
ユーザ認証操作を受付けるために、ユーザ認証制御部365は、例えば、表示/操作部35に、ユーザID及びパスワードの入力を促す操作ガイダンスを表示し、入力該操作ガイダンスに従ってユーザにより入力されるユーザID及びパスワードに基づいてユーザ認証処理を行う(ステップS311)。
【0122】
このユーザ認証処理において、ユーザ認証制御部365は、ユーザにより入力されたユーザID及びパスワード(ユーザ認証情報)を含むユーザ認証要求を文書管理装置50に送出する。
【0123】
これに対し、文書管理装置50では、画像形成装置30から送出されたユーザ認証要求を処理要求受付部541で受信すると、ユーザ認証処理部545が、該ユーザ認証要求に含まれるユーザID及びパスワードを抽出し、該ユーザIDをキーにユーザ属性情報管理テーブル(不図示)を検索して該ユーザIDが登録されており、かつ、該ユーザIDに対応して登録されているパスワードが受信したパスワードと一致するか否かによりユーザ認証OKかNGかを判別するユーザ認証処理を行い(ステップS521)、該判別結果(ユーザ認証結果)を画像形成装置30に送出する。
【0124】
他方、画像形成装置30では、文書管理装置50から送出される上記ユーザ認証判別結果を受信すると、ユーザ認証制御部365は、該判別結果がユーザ認証OKかユーザ認証NGかを判別し、ユーザ認証OKである場合に、ユーザによる各種機能の開始操作を受付け可能に制御する。
【0125】
ここで、ボックス保存印刷ジョブを実行する場合、ユーザは、表示/操作部35を操作して所望の親展ボックス331を選択し、パネル上に表示される該親展ボックス331内の印刷ジョブリストの中から所望の印刷ジョブを指定して印刷開始を指示する。
【0126】
その際、ユーザは、上述した如く、該ボックス保存印刷ジョブをそのまま印刷することを指示するか、あるいは、設定変更したうえで印刷を指示するかの操作を行う。
【0127】
かかるユーザ操作を受付けるべく、印刷制御部361は、上記ユーザ認証処理の終了後、ボックス選択操作が行われたか否かを監視し(ステップS312)、ボックス選択操作が行われると(ステップS312YES)、該選択された親展ボックス331に保存されている印刷ジョブのリストを表示し(ステップS313)、該リスト表示中、任意の印刷ジョブに対して設定変更指示操作があるか否かを監視する(ステップS314)。
【0128】
ここで、ジョブ設定変更指示があった場合(ステップS314YES)、設定変更制御部362は、ユーザによる設定変更設定操作を受付けて印刷設定を変更し(ステップS315)、該設定変更の完了後、該印刷ジョブ(設定変更後の印刷ジョブ)に対する印刷指示操作があったか否かをチェックする(ステップS316)。
【0129】
これに対し、上記ステップS314においてジョブ設定変更指示がなかった場合(ステップS314NO)、次いで、表示リスト中の任意の印刷ジョブに対する印刷指示操作があったか否かをチェックする(ステップS316)。
【0130】
上記ステップS316において、設定変更後の印刷ジョブ、若しくは、非設定変更印刷ジョブに対する印刷指示操作がなされると(ステップS316YES)、文書処理許否制御部366は、文書処理権限の問合せ処理を行う(ステップS317)。
【0131】
この文書処理権限問合せ処理において、文書処理許否制御部366は、上記ステップS311のユーザ認証処理に際してユーザから取得したユーザIDと、上記ステップS316で印刷指示された印刷ジョブの管理ID(文書ID)を含む文書処理権限問合せ要求を文書管理装置50に送出する(ステップS3171)。
【0132】
一方、文書管理装置50では、画像形成装置30から送出された上記文書処理権限問合せ要求を処理要求受付部541で受信すると、情報取得配信処理部543が該文書処理権限問合せ要求に基づいて権限情報検索配信処理を行う(ステップS522)。
【0133】
この権限情報検索配信処理において、情報取得配信処理部543は、受信した文書処理権限問合せ要求に含まれるユーザID、管理ID(文書ID)を抽出したうえで、該抽出したユーザIDに対応する権限レベル〔a,b,c(役職等に応じて決められている)〕をユーザ属性管理テーブル(不図示)から取得すると共に、該取得した権限レベルと、該ユーザIDと共に受信された管理ID(文書ID)をキーに、操作権限管理テーブル523(図7参照)から、該管理ID(文書ID)に対応付けされている権限情報中、「印刷」に関する権限情報を調べて、該権限情報を画像形成装置30に通知する(ステップS5221)。
【0134】
他方、画像形成装置30において、文書処理許否制御部366は、文書管理装置50から送られる権限情報を受信し(ステップS318)、該権限情報を解析したうえで、印刷制限等も考慮に入れて、上記ステップS316でユーザにより印刷指示された印刷ジョブが実行可能であるか否かを判別する(ステップS319)。
【0135】
ここで、上記印刷ジョブが実行可能でないと判別された場合(ステップS319で不許可)には、その旨を示すエラーメッセージを表示/操作部35に表示し(ステップS320)、その後、待機状態に復帰する。
【0136】
これに対して、上記ステップS319でユーザにより印刷指示された印刷ジョブが実行可能であると判別された場合(ステップS319で許可)、印刷制御部361は、情報登録/取得部363等と協働し、当該印刷ジョブに基づく印刷を実行する(ステップS330)。
【0137】
このステップS330における印刷処理動作(保存印刷ジョブ実行処理動作)の詳細について、図12に示す画像形成装置30と文書管理装置50間の制御シーケンスを参照して説明する。
【0138】
図12に示す印刷処理(保存印刷ジョブ実行処理)は、図11のステップS319で、ユーザにより印刷指示された保存印刷ジョブが実行可能である旨の判定(ステップS319で許可)がなされることにより開始される。
【0139】
保存印刷ジョブ実行処理(ステップS330)に移行すると、印刷制御部361は、上記ステップS313〜S316の処理の経過を参照して、ステップS316で指示された印刷が設定変更後の印刷ジョブを対象とするものか、非設定変更印刷ジョブを対象とするものかをチェックする(ステップS331)。
【0140】
ここで、印刷が非設定変更印刷ジョブを対象とするものであると判定されると(ステップS331NO)、印刷制御部361は、通常通り、該印刷ジョブを基に画像処理部32で印刷データを生成させ、画像形成部34で該印刷データに基づく画像を記録用紙に形成して出力する印刷制御を実施する(ステップS334)。
【0141】
これに対し、印刷が設定変更印刷ジョブを対象とするものであると判定されると(ステップS331YES)、情報登録/取得部363は、上記ステップS316で印刷指示された設定変更後印刷ジョブの元の印刷ジョブ(設定変更前の印刷ジョブ)に対応して管理されている管理IDに対応付けて、該設定変更印刷に係わる操作履歴の登録を要求する処理(ステップS332)を実施する。
【0142】
この設定変更印刷履歴登録要求処理に際し、情報登録/取得部363は、上記管理ID、印刷設定内容、該設定変更印刷に関する各種メタデータ(操作属性情報)を含む設定変更印刷履歴登録要求を文書管理装置50に送出する(ステップS3321)。
【0143】
その際、情報登録/取得部363では、上記メタデータとして、該設定変更印刷の利用者の利用者ID、該設定変更印刷の実施日時、該設定変更印刷の利用端末(該設定変更印刷を行う画像形成装置30)のIPアドレス、操作内容(この場合は「印刷変更」:具体的印刷設定内容を含む)等の情報を生成する。
【0144】
これに対し、文書管理装置50では、画像形成装置30から送出された上記設定変更印刷履歴登録要求を処理要求受付部541で受付けると、情報管理部542が、該要求に含まれる管理IDに枝番号を付加して該変更設定ボックス保存印刷操作に対応する新IDを生成し(ステップS531)、該新IDと旧ID(該設定変更印刷履歴登録要求に含まれる管理ID)を組にした管理IDに対応して、当該設定変更印刷履歴登録要求により受信した各種メタデータを文書操作(設定変更ボックス保存印刷)履歴情報(図5参照)として文書操作履歴管理テーブル521に格納する(ステップS532:設定変更印刷履歴登録処理)。
【0145】
具体例を挙げると、例えば、図10の一連の処理により親展ボックス331に保存印刷されている文書1のボックス保存印刷ジョブ(管理ID=10001−11)に対して、上記ステップS314,S315(図11参照)を経て設定変更がなされ、印刷指示がなされた(ステップS316:図11参照)際の変更印刷履歴登録処理に際しては、画像形成装置30からの上記設定変更印刷履歴登録要求に含まれる管理ID(=10001−11)と、該設定変更印刷に係わるメタデータに基づき、文書操作履歴管理テーブル521には、図5の符号(C)欄に示すように、管理IDに関して、元のボックス保存印刷ジョブの管理ID(=10001−11)に枝番号を付加した新ID(=10001−11−1)が生成され、該新IDと旧ID(枝番号を付加する前の管理ID=元のボックス保存印刷ジョブの管理ID)とを組合せて成る管理IDを持つエントリが新たに生成され、該エントリ内の利用者ID,操作日時,利用端末(IPアドレス),操作内容の各情報項目欄には、当該変更設定印刷履歴登録要求にメタデータとして含まれる利用者の利用者ID(この例では、00001)、該変更設定印刷の実施日時(同、2006年9月10日16時52分)、該変更設定印刷を実施した画像形成装置30のIPアドレス(同、123.456.789.311)、操作内容(=同、「印刷変更」,6枚,片面,2部)の各情報が該設定変更印刷の操作履歴情報として格納される。
【0146】
上記ステップS532での設定変更印刷履歴の登録が完了すると、情報管理部542は、その旨を画像形成装置30に通知する処理を行う(ステップS533)。その際、情報管理部542は、上記ステップS531で生成された新IDを含む登録完了通知を画像形成装置30に送信する(ステップS5331)。
【0147】
これに対し、画像形成装置30は、文書管理装置50から上記登録完了通知を受信すると、印刷制御部361が、該登録完了通知から新管理IDを抽出したうえで、上記ステップS316(図11参照)で印刷指示された設定変更後の印刷ジョブを、当該親展ボックス331内で上記ステップS314、S315(図11参照)で設定変更された印刷設定内容に応じて印刷処理し、上記新管理IDに対応付けて当該親展ボックス331内に設定変更印刷ジョブとして保存する(ステップS333)。
【0148】
設定変更印刷ジョブの保存が完了すると、引き続き、印刷制御部361は、該設定変更後の印刷ジョブを基に画像処理部32で印刷データを生成させ、画像形成部34で該印刷データに基づく画像を記録用紙に形成して出力する印刷制御を実施し(ステップS334)、その後、図11のステップS312に戻り、ボックス選択操作がなされたか否かを監視する動作を再開する。
【0149】
図11及び図12に示す一連の処理からも分かるように、本発明のシステムでは、画像形成装置30において、親展ボックス331に保存されるボックス保存印刷ジョブが設定変更して実行される毎に、文書管理装置50では、該設定変更後の印刷ジョブに関して新IDと旧IDのペアから成る管理IDが生成され、文書操作履歴管理テーブル521を用いて、該管理IDに対応して、利用者、利用端末、変更された印刷設定)等のメタデータ(設定変更印刷履歴)が登録、管理される。
【0150】
例えば、図5に例示する文書操作履歴管理テーブル521によれば、図8に示す画像形成装置30−1において、ボックス保存印刷ジョブ(=Job1)が、〔「ボックス保存印刷」,「6枚」,「両面」,「1部」〕という元の設定から、〔「6枚」,「片面」,「2部」〕に設定変更されて該ジョブが実行された場合には、符号(C)欄に示す如くの設定変更の履歴と、(D)及び(E)欄に示す該印刷の実行(開始及び終了)履歴が格納、管理される。
【0151】
また、その後更に、画像形成装置30−1において、ボックス保存印刷ジョブ(=Job1)が、〔「ボックス保存印刷」,「6枚」,「両面」,「1部」〕という元の設定から、〔「6枚」,「両面」,「1部」〕に設定変更されて該ジョブが実行された場合には、符号(F)欄に示す如くの設定変更の履歴と、(G)及び(H)欄に示す該印刷の実行(開始及び終了)履歴が格納、管理される。
【0152】
次に、上記の如くの操作履歴情報の管理状態において、画像形成装置30で親展ボックス331からボックス保存印刷ジョブが削除された場合、または、クライアント端末10から文書管理装置50にアクセスしてボックス保存印刷履歴管理対象の文書が削除された場合の処理動作について説明する。
【0153】
図13は、本発明のシステムにおける画像形成装置30−1でのボックス保存印刷ジョブ削除処理に係わる文書管理装置50との間の制御シーケンスを示す図である。
【0154】
画像形成装置30−1において、ユーザは、表示/操作部35を操作して所望の親展ボックス331を選択し、パネル上に表示される該親展ボックス331内の保存ジョブリスト中から所望の印刷ジョブを指定してこれを削除することができる。
【0155】
かかるユーザ操作に対処すべく、ジョブ削除制御部364は、待機中、ボックス選択操作が行われたか否かを監視し(ステップS341)、ボックス選択操作が行われると(ステップS341YES)、該選択された親展ボックス331内に保存されている印刷ジョブのリストを表示し(ステップS342)、該リスト表示中、終了操作がなされたか否か、任意の印刷ジョブに対して削除を要求する操作があるか否かを順次チェックする(ステップS343、S344)。
【0156】
上記リスト表示中、終了操作がなされた場合(ステップS343YES)、待機状態に戻り、ステップS341以降の処理を続行する。
【0157】
これに対して、上記リスト表示中、終了操作がなされず(ステップS343NO)まま、任意のボックス保存印刷ジョブを削除する操作がなされた場合(ステップS344YES、ジョブ削除制御部364は、該指定された印刷ジョブを親展ボックス331内から削除する(ステップS345)。
【0158】
次いで、ジョブ削除制御部364は、該削除された印刷ジョブの管理IDを読み出し、該管理IDを用いて関連ジョブの削除を要求する処理を行う(ステップS346)。
【0159】
この処理において、ジョブ削除制御部364は、上記削除された印刷ジョブの管理IDを含む関連ジョブ削除要求を文書管理装置50に対して送出する(ステップS3461)。
【0160】
これに対し、文書管理装置50では、画像形成装置30−1から送出された上記関連ジョブ削除要求を処理要求受付部541で受付けると、ジョブ削除制御部545が、該削除要求に含まれる管理IDに基づく関連ジョブ一括削除処理を実施する(ステップS540)。
【0161】
この処理において、ジョブ削除制御部545は、まず、受信した関連ジョブ削除要求に含まれる管理IDをキーに文書操作履歴管理テーブル521における管理ID欄を検索して、該管理IDに一致する新IDに対応する旧IDを特定する。
【0162】
次に、該特定した旧ID、及び該旧IDを基に生成されたID(旧ID+枝番号の値を持つID)を旧IDとして持つボックス保存印刷履歴、並びに変更設定印刷履歴を文書操作履歴管理テーブル521から検索し、更に、該ボックス保存印刷履歴、並びに変更設定印刷履歴中のIPアドレスから、当該ボックス保存印刷、並びに変更設定印刷の利用端末である画像形成装置30を特定する。
【0163】
ここで特定される画像形成装置30は、上記処理の流れから、文書管理装置50が画像形成装置30−1から受信した関連ジョブ削除要求に含まれる管理IDに対応する旧ID、及び該旧IDに枝番号を付加したID(旧IDに基づいて生成された管理ID)の値を含む管理IDを持つ全ての関連ジョブ(画像形成装置30−1で削除された印刷ジョブに対しての)をそれぞれに保持する画像形成装置、例えば、30−1,30−2,30−3である(ステップS541)。
【0164】
次いで、ジョブ削除制御部545は、該特定した画像形成装置30−1,30−2,30−3に対して関連ジョブの一括削除を指示する(ステップS542)。その際、ジョブ削除制御部545は、上記特定した全ての画像形成装置30−1,30−2,30−3に対し、受信した関連ジョブ削除要求に含まれる管理IDに対応する旧ID、及び該旧ID+枝番号を削除キーとして含む関連ジョブの一括削除指示を送出する(ステップS5421)。
【0165】
一方、文書管理装置50から上記関連ジョブ一括削除指示を受信した各画像形成装置30−1,30−2,30−3では、それぞれ、ジョブ削除制御部364が、該関連ジョブ一括削除指示に含まれる削除キーの値を含むID(すなわち、画像形成装置30−1からの保存文書削除要求に含まれる管理IDに対応する旧ID、及び該旧ID+枝番号の値を含む管理ID)を持つ関連ジョブ(ボックス保存印刷ジョブ、及び設定変更印刷ジョブ)を該当する親展ボックス331から一括して削除する(ステップS350)。
【0166】
図13に示す制御シーケンスに基づくボックス内保存ジョブ削除処理によれば、図8に示す運用状況下で、例えば、図14に示す如く、画像形成装置30−1の親展ボックス331内に、それぞれ、管理ID(=10001−11),(=10001−12),(=10001−13)で管理されるボックス保存印刷ジョブ11,12,13と、印刷ジョブ11を、ぞれぞれ、設定変更した、各々、管理ID(=10001−11−1),(=10001−11−2)により管理される設定変更印刷ジョブ11−1,11−2が保存されており、かつ、画像形成装置30−2の親展ボックス331内に、それぞれ、管理ID(=10001−21),(=10001−22)で管理されるボックス保存印刷ジョブ21,22が保存されている時、画像形成装置30−1において、親展ボックス331から、例えば、印刷ジョブ11が削除されると、該削除された印刷ジョブ11の管理ID(=10001−11)を含む関連ジョブ削除要求が文書管理装置50に送られる。
【0167】
文書管理装置50では、管理ID(=10001−11)を含む上記関連ジョブ削除要求を受付けると、文書操作履歴管理テーブル521中、該管理ID(=10001−11)に対応する旧ID(=10001)、及び〔該旧ID+枝番号(=10001−11)に対応して管理される操作履歴情報(メタデータ)中の利用端末(IPアドレス)欄から、関連ジョブを保持する画像形成装置30−1,30−2を特定すると共に、該特定した各画像形成装置30−1,30−2のそれぞれに、ID(=10001)、及び(=10001−11)を削除キーとする関連ジョブ一括削除指示を送り、該各画像形成装置30−1,30−2に、それぞれ、文書管理装置50から送られてくる一括削除指示に含まれる削除キー(=10001,10001−11)の値を含むID(=10001−12,10001−13、10001−11−1,10001−11−2)を持つ全ての関連ジョブ〔(印刷ジョブ12,13,11−1,11−2),(印刷ジョブ21,22)〕を該当する親展ボックス331から一括削除させる制御を行なう。
【0168】
図15は、本発明のシステムにおける文書管理装置50でのボックス保存印刷対象文書の削除処理に係わるクライアント端末10、画像形成装置30(30−1,30−2,…)及び文書管理装置50間の制御シーケンスを示す図である。
【0169】
文書管理装置50に登録文書を削除する場合、ユーザは、例えば、クライアント端末10を用いて文書管理装置50にアクセスし、該文書管理装置50に登録されている文書のリストを表示したうえで、該リストの中から、所望の文書を指定して削除する操作を行う。
【0170】
かかるユーザ操作に対処すべく、クライアント端末10において、アプリケーション部141は、文書管理装置50にアクセスして該文書管理装置50に格納される文書のリストを表示中(ステップS361)、文書の削除を指示する操作が行われたか否かを監視し(ステップS362)、文書削除指示操作が行われると(ステップS362YES)、文書管理装置50に対して当該文書の削除を要求する(ステップS363)。
【0171】
この処理において、アプリケーション部141は、文書管理装置50に対して上記文書の削除要求を送出し(ステップS3631)、文書管理装置50では、クライアント端末10からの文書削除要求を処理要求受付部541で受付けると、ジョブ削除制御部545が、登録文書管理テーブル522(図6参照)を参照し、該削除要求に含まれる文書ID(管理ID)に対応する格納場所から該当する文書を削除する(ステップS551)。
【0172】
次いで、ジョブ削除制御部545は、該削除された文書の文書ID(管理ID)を読み出し、該管理IDを用いて関連ジョブを一括削除する処理を行う(ステップS560)。
【0173】
この処理において、ジョブ削除制御部545は、まず、上記削除された文書の文書ID(管理ID)をキーに文書操作履歴管理テーブル521における管理ID欄を検索して、該管理IDに一致する新IDに対応する旧IDを特定する。
【0174】
次に、該特定した旧ID、及び該旧IDを基に生成されたID(旧ID+枝番号の値を持つID)を旧IDとして持つボックス保存印刷履歴、並びに変更設定印刷履歴を文書操作履歴管理テーブル521から検索し、更に、該ボックス保存印刷履歴、並びに変更設定印刷履歴中のIPアドレスから、当該ボックス保存印刷、並びに変更設定印刷の利用端末である画像形成装置30を特定する。
【0175】
ここで特定される画像形成装置30は、上記処理の流れから、文書管理装置50で削除された文書ID(管理ID)に対応する旧ID、及び該旧IDに枝番号を付加したID(旧IDに基づいて生成された管理ID)の値を含む管理IDを持つ全ての関連ジョブ(文書管理装置50で削除された印刷ジョブに対しての)をそれぞれに保持する画像形成装置、例えば、30−1,30−2である(ステップS561)。
【0176】
次いで、ジョブ削除制御部545は、該特定した画像形成装置30−1,30−2に対して関連ジョブの一括削除を指示する(ステップS562)。その際、ジョブ削除制御部545は、上記特定した全ての画像形成装置30−1,30−2に対し、受信した関連ジョブ削除要求に含まれる管理IDに対応する旧ID、及び旧ID+枝番号を削除キーとして含む関連ジョブの一括削除指示を送出する(ステップS563−1,563−2)。
【0177】
一方、文書管理装置50から上記関連ジョブ一括削除指示を受信した各画像形成装置30−1,30−2では、それぞれ、ジョブ削除制御部364が、該関連ジョブ一括削除指示に含まれる削除キーの値を含むID(すなわち、文書管理装置50で削除された文書の管理IDに対応する旧ID、及び該旧ID+枝番号の値を含む管理ID)を持つ関連ジョブ(ボックス保存印刷ジョブ、及び設定変更印刷ジョブ)を該当する親展ボックス331から一括して削除する(ステップS360−1,S360−2)。
【0178】
図15に示す制御シーケンスに基づくボックス内保存ジョブ削除処理によれば、図8に示す運用状況下で、例えば、図16に示す如く、画像形成装置30−1の親展ボックス331内に、それぞれ、管理ID(=10001−11),(=10001−12),(=10001−13)で管理されるボックス保存印刷ジョブ11,12,13と、印刷ジョブ11を、ぞれぞれ、設定変更した、各々、管理ID(=10001−11−1),(=10001−11−2)により管理される設定変更印刷ジョブ11−1,11−2が保存されており、かつ、画像形成装置30−2の親展ボックス331内に、それぞれ、管理ID(=10001−21),(=10001−22)で管理されるボックス保存印刷ジョブ21,22が保存されている時、文書管理装置50において、記憶装置53から文書1〔上記ボックス内印刷ジョブ11,12,13、及び21,23は、それぞれ、当該文書文書1のボックス保存印刷により該当する親展ボックス331に生成されたもの:文書1のボックス保存印刷が指示される毎に固有の管理ID(この例では、同一の基礎番号“10001”+枝番号)が付与される。〕が削除されると、該削除された文書1の文書ID(管理ID=10001)を含む関連ジョブ削除要求が文書管理装置50に送られる。
【0179】
文書管理装置50では、管理ID(=10001)を含む上記関連ジョブ削除要求を受付けると、文書操作履歴管理テーブル521中、該管理ID(=10001)に対応する旧ID(=10001:この場合は旧IDがないので、新管理IDを旧管理IDとして用いる)、及び〔該旧ID+枝番号(=10001−11)に対応して管理される操作履歴情報(メタデータ)中の利用端末(IPアドレス)欄から、関連ジョブを保持する画像形成装置30−1,30−2を特定すると共に、該特定した各画像形成装置30−1,30−2のそれぞれに、ID(=10001)、及び(=10001−11)を削除キーとする関連ジョブ一括削除指示を送り、該各画像形成装置30−1,30−2に、それぞれ、文書管理装置50から送られてくる一括削除指示に含まれる削除キー(=10001,10001−11)の値を含むID(=10001−11,10001−12,10001−13、10001−11−1,10001−11−2)を持つ全ての関連ジョブ〔(印刷ジョブ11,12,13,11−1,11−2),(印刷ジョブ21,22)〕を該当する親展ボックス331から一括削除させる制御を行なう。
【0180】
この他、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0181】
例えば、本発明では、文書管理装置50において、情報管理542に、画像形成装置30からの設定変更履歴登録要求に当該設定変更後の印刷ジョブを複数部数印刷する設定が含まれている場合、該各部数毎に管理IDを生成し、該各管理IDに対応して当該各印刷ジョブの設定変更履歴を管理する機能を持たせ、画像形成装置30においては、文書管理装置50から上記各管理IDを取得し、変更設定後に再保存された設定変更印刷ジョブの各部数毎に各々対応する管理IDを付与する構成としても良い。
【0182】
かかる構成によれば、画像形成装置30で親展ボックス331に保存される印刷ジョブを複数部印刷する時、各ジョブ毎に管理IDが付与され、これが配布された場合でもジョブ単位で管理できる。
【0183】
また、本発明では、文書管理装置50において、操作権限管理テーブル523(図7参照)に管理IDに対応して印刷枚数や印刷種別等の印字制限情報を登録設定し、画像形成装置30で、親展ボックス331に保存された印刷ジョブを印刷する際に、文書管理装置50に対し、該印刷ジョブの管理IDを用いて該印刷の許否判定を要求し、文書管理装置50では、画像形成装置30からの印刷許否判定要求に基づき、該要求に用いられる管理IDに対応する印字制限情報に基づいて該印刷の許否を判定し、その許否判定結果を画像形成装置30に応答送信し、画像形成装置30が、上記許否判定要求に対して文書管理装置50から応答送出される許否判定結果に応じて当該印刷ジョブの印刷の許否を制御する構成としても良い。
【0184】
かかる構成によれば、画像形成装置30で親展ボックス331に保存されるジョブを印刷する時(図11に示すようなケース)、文書管理装置50に問い合わせて、印刷の可否や編集制限を制御できると共に、1部しか印字が許可されていない文書の複数部印刷や、両面でしか印刷できない文書の片面印刷等を規制できる。
【0185】
また、本発明では、画像形成装置30で親展ボックス331に保存されるジョブを印刷変更する際、元の管理IDが更新されている場合に、最新の文書内容に更して印刷できる構成としても良い。
【0186】
この場合の構成は、例えば、文書管理装置50には、クライアント端末10からの更新された電子文書の登録要求に基づき、更新前の電子文書の管理IDに対する新管理IDを生成し、該新管理IDに対応付けて該更新電子文書の登録履歴を管理する機能と、画像形成装置30からの後述する情報変更状況問合せに基づき、該問合せに用いられる管理IDに対応する新管理IDが存在する場合、該新管理IDに対応付けられた更新電子文書を取得して画像形成装置30に配信する機能を設ける一方、画像形成装置30には、親展ボックス331内の印刷ジョブの設定変更印刷に際し、該印刷ジョブの管理IDが変更されているか否かに関する情報変更状況を文書管理装置50に問い合わせる機能と、該情報変更状況の問合せに対して文書管理装置50から配信される更新電子文書を受信し、設定変更印刷対象の印刷ジョブ内の文書内容を該更新電子文書に差し替える機能とを設けることにより実現できる。
【0187】
また、上記実施例においては、画像形成装置30として複合機を用いた例を挙げたが、親展ボックスを用いるボックス保存印刷機能を有するプリンタを用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0188】
本発明は、クライアント端末からの印刷指示に基づき、指定された保存部に印刷ジョブを保存印刷する画像形成装置、該保存印刷や設定変更保存印刷の履歴を新、旧管理IDを用いて管理する文書管理装置等を有するシステムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0189】
【図1】本発明に係わる文書操作履歴管理システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】図1におけるクライアント端末の機能構成を示すブロック図。
【図3】図1における画像形成装置の機能構成を示すブロック図。
【図4】図1における文書管理装置の機能構成を示すブロック図。
【図5】文書操作履歴管理テーブルに登録される文書操作履歴情報の一例を示す表図。
【図6】記憶装置及び登録文書管理テーブルを用いた情報管理形態の一例を示す概念図。
【図7】操作権限管理テーブルに登録される操作権限情報の一例を示す表図。
【図8】本発明のシステムの運用形態の一例を示す概念図。
【図9】文書登録時のクライアント端末と文書管理装置間の制御シーケンスを示す図。
【図10】文書印刷処理に係わるクライアント端末と画像形成装置及び文書管理装置間の制御シーケンスを示す図。
【図11】ボックス保存印刷ジョブに基づく印刷処理に係わる画像形成装置と文書管理装置間の制御シーケンスを示す図。
【図12】図11のステップS330の処理に係わる画像形成装置と文書管理装置間の制御シーケンスを示す図。
【図13】画像形成装置でのボックス保存印刷ジョブ削除処理に係わる文書管理装置との間の制御シーケンスを示す図。
【図14】図13の制御シーケンスによるボックス内ジョブ一括削除の流れを示す概念図。
【図15】文書管理装置での文書削除処理に係わるクライアント端末、画像形成装置及び文書管理装置間の制御シーケンスを示す図。
【図16】図15の制御シーケンスによるボックス内ジョブ一括削除の流れを示す概念図。
【符号の説明】
【0190】
10,10−1,10−2…クライアント端末(PC)、210…登録履歴生成要求機能、215…保存印刷履歴登録要求機能、11…入力/操作部、12…表示部、13…記憶部、14…制御部、141…アプリケーション部、142…情報登録/取得部、143…印刷ジョブ生成部、144…操作属性情報生成部、145…ユーザ認証制御部、146…文書処理許否制御部、15…通信インタフェース(I/F)部、30,30−1,30−2…画像形成装置、230…ジョブ保存部、233…ジョブ設定変更機能、235…設定変更履歴要求機能、237…関連ジョブ削除要求機能、31…読取部、32…画像処理部、33…記憶部、331…親展ボックス、34…画像形成部、35…表示/操作部、36…制御部、361…印刷制御部、362…設定変更制御部、363…情報登録/取得部、364…ジョブ削除制御部、365…ユーザ認証制御部、366…文書処理許否制御部、37…通信インタフェース(I/F)部、50…文書管理装置、250…登録履歴管理機能、253…操作履歴管理機能、255…関連ジョブ一括削除機能、51…通信インタフェース(I/F)部、52…記憶部、521…文書操作履歴管理テーブル(TB)、522…登録文書管理テーブル(TB)、523…操作権限管理テーブル(TB)、53…記憶装置、54…制御部、541…処理要求受付部、542…情報管理部、543…情報取得配信処理部、544…ユーザ認証制御部、545…ジョブ削除制御部、90…ネットワーク(NW)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子文書の印刷指示を行う文書処理装置と、
前記印刷指示に基づき、指定された情報保存部に前記電子文書を保存して印刷する画像形成装置と、
前記電子文書の操作履歴を管理する管理装置と
を備え、
前記文書処理装置は、
前記電子文書の印刷に際し、該電子文書の管理識別情報を用いて印刷履歴の登録を要求する印刷履歴登録要求手段
を具備し、
前記画像形成装置は、
前記情報保存部に保存された電子文書の印刷設定を変更した場合に、該設定変更前の電子文書の管理識別情報を用いて当該設定変更した履歴の登録を要求する設定変更履歴登録要求手段と、
前記情報保存部に保存された電子文書または前記設定変更した電子文書の削除に際し、該削除された電子文書の管理識別情報を用いて関連する保存文書の削除を要求する保存文書削除要求手段と
を具備し、
前記管理装置は、
前記文書処理装置からの前記印刷履歴登録要求、及び前記設定変更履歴登録要求に基づき、前記管理識別情報を旧管理識別情報とする新管理識別情報を生成し、該新管理識別情報及び旧管理識別情報の組み合わせに対応して、前記画像形成装置における前記電子文書の操作履歴を管理する管理手段と、
前記画像形成装置からの前記保存文書削除要求に基づき、前記管理識別情報に対応する旧管理識別情報、及び該旧管理識別情報を基に生成された管理識別情報の値を含む管理識別情報を有する電子文書を、該当画像形成装置の前記情報保存部から一括削除する一括削除手段と
を具備する印刷履歴管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記文書処理装置から、前記管理手段により登録の履歴が管理される電子文書の削除要求を受付けて該電子文書を削除する削除手段
を有し、
前記一括削除手段は、
前記削除手段が削除した電子文書の管理識別情報に対応する旧管理識別情報、及び該旧管理識別情報を基に生成された管理識別情報の値を含む管理識別情報を有する電子文書を、該当画像形成装置の前記情報保存部から一括削除する
請求項1記載の印刷履歴管理システム。
【請求項3】
前記管理手段は、
前記画像形成装置からの前記設定変更履歴登録要求に当該設定変更後の電子文書を複数部数印刷する設定が含まれている場合、該各部数毎に固有の管理識別情報を生成し、該各管理識別情報に対応して当該各電子文書の変更履歴を管理し、
前記画像形成装置は、
前記管理手段から前記各管理識別情報を取得し、前記変更設定後に再保存された前記設定変更電子文書の各部数毎に各々対応する管理識別情報を付与する手段
を具備する請求項1または2記載の印刷履歴管理システム。
【請求項4】
前記管理装置は、
前記管理識別情報に対応して印字制限情報を管理する印字制限情報管理手段と、
前記画像形成装置からの印刷許否判定要求に基づき、該要求に用いられる管理識別情報に対応する印字制限情報に基づいて該印刷の許否を判定し、該許否判定結果を応答送出する応答送出手段と
を有し、
前記画像形成装置は、
前記情報保存部に保存された電子文書の印刷に際し、該電子文書の管理識別情報を用いて該印刷の許否判定を要求し、該許否判定要求に対して前記応答送出手段から応答送出される前記許否判定結果に応じて前記電子文書の印刷の許否を制御する印刷許否制御手段と
を具備する請求項1乃至3のいずれか記載の印刷履歴管理システム。
【請求項5】
前記管理装置は、
前記文書処理装置からの更新された電子文書の登録要求に基づき、更新前の電子文書の管理識別情報に対する新管理識別情報を生成し、該新管理識別情報に対応付けて該更新電子文書の登録履歴を管理する手段と、
前記画像形成装置からの情報変更状況問合せに基づき、該問合せに用いられる管理識別情報に対応する新管理識別情報が存在する場合、該新管理識別情報に対応付けられた前記更新電子文書を取得して前記画像形成装置に配信する配信手段
を有し、
前記画像形成装置は、
前記情報保存部内の電子文書の設定変更印刷に際し、該電子文書の管理識別情報が変更されているか否かに関する情報変更状況を問い合わせる問合せ手段と、
前記情報変更状況の問合せに対して前記管理装置から配信される前記更新電子文書を受信し、前記設定変更印刷対象の電子文書を該更新電子文書に差し替える差替え手段と
を具備する請求項1乃至4のいずれか記載の印刷履歴管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−80775(P2009−80775A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−251402(P2007−251402)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】