説明

印刷機のための安全な電気制動装置

【課題】比較的小型の機械式制動部ですませることができる、特に枚葉紙印刷機のための電気制動装置を提供する。
【解決手段】駆動モータ13は電気出力部3を介して直流電圧中間回路に接続されている。駆動モータ13と出力部3の間で他の電気制動装置15が切換可能である。電力網がダウンするとコンピュータ4,5を通じて制御されながら出力部3を介して発電機型の制動プロセスが開始され、電気出力部3がダウンしたときは他の電気制動装置15がオンになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータとしての作動時には出力変換器を介して供給を受け、制動時には電気エネルギーを出力変換器(Stromrichter)へ逆供給する、制動されるべき電気駆動装置を備える、被印刷体処理機械のための電気制動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷機は、圧胴や搬送胴といった回転運動可能な部品を駆動するために、1つまたは複数の電動モータを備えている。電気駆動装置が故障または停止すると、胴の高い質量によって、回転部品は比較的長い惰行時間を有している。このような回転運動可能な部品によって、印刷機の操作員にとって危険が生じるおそれがあるので、危険領域へのアクセスが可能である場合には、胴の惰行時間を最低限に抑えなくてはならない。印刷動作中には、胴は多くの場合カバーで防護されており、このカバーは、操作員にとっての怪我の危険を最低限にするために、カバーが開いたことを検知して印刷機の緊急停止を引き起すセンサを有している。このような停止の場合、印刷機は所定の短い時間内に停止しなければならず、この時間は数秒しか続いてはならない。さらに、電力網がダウンしたときでも印刷機の制御不能な運転状態が生じることがなく、印刷機が停止するまで適正に制動されることを保証すべきである。
【0003】
このような枚葉紙印刷機のための緊急制動装置が、特許文献1により知られている。緊急停止によって、またはセンサによって印刷機の制動が引き起されると、まず純粋に電気式制動が行われ、所定の短い時間の後、主駆動装置が少しの間だけ断路され、それと同時に機械式制動が行われる。機械式制動部は、電気式の主駆動装置が機能を停止したときでも、印刷機を適時に停止させることができるように設計されている。支障のない動作時には、印刷機の制動はほぼ電気式に行われる。特許文献1における機械式制動部は、緊急時に停止までの制動が機械式に行われるので、許容される短い最大時間内に停止までの機械式制動が保証されるように大型にサイズが決められていなくてはならない。近年、比較的大型のフォーマットに基づいて相応に大きな可動の回転質量を有し、そのために、相応に大型のサイズの電気駆動モータのほか、機械式制動部も相応に大型のサイズでなくてはならない枚葉紙印刷機が開発されている。
【特許文献1】欧州特許明細書0726643B1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、比較的小型の機械式制動部ですませることができる、特に枚葉紙印刷機のための電気制動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、この目的は請求項1および7によって達成される。本発明の有利な実施態様は、従属請求項および図面から見て取ることができる。本発明は、特に、大型フォーマットの枚葉紙印刷機に適用するのに適している。枚葉紙印刷機は、圧胴や搬送胴を駆動するために、多くの場合、たいていは機械式歯車列を介して胴を駆動する、少なくとも1つの電気式の主駆動装置を有している。このような電気式の主駆動装置は、回転数やトルクに関して駆動装置を制御できるようにするために、通常、コンバータ(Umrichter)を介して電気エネルギーが」供給される。このコンバータは、整流器またはインバータ(Wechselrichter)を介して公共の三相電力網と接続された直流中間回路に接続されている。安全上の理由から、印刷機の即時の制動が求められる運転状態が印刷機に生じると、電気駆動モータはモータとしてではなく発電機として作動し、そのようにして、印刷機を短時間のうちに停止まで減速させるように、コンバータによってエネルギー流が逆転させられる。そのときに生成される電気エネルギーは、コンバータを介して直流中間回路へ逆供給され、そこから公共の電力網へさらに送られるか、または、いわゆるチョッパ抵抗器で熱に変換される。このチョッパ抵抗器は、主制動抵抗とも呼ばれる。コンバータが不具合によってダウンした場合には、電気制動装置を有する印刷機をもはや安全に停止させることができなくなる。そのため、電気制動装置がダウンした場合に制動プロセスを担う、相応に大型に作られた機械式制動部を利用することが従来技術により知られている。しかし本発明では、電気エネルギーを消費する他の制動装置が設けられていることによって、このような大型に作られた機械制動装置を省略することができる。電気エネルギーを消費するこの制動装置は、コンバータと電気駆動モータとの間で電気的に切換可能である。さらに、この他の制動装置は、正規の電気制動装置の制動プロセスを監視するセンサを有している。正規の電気制動装置のダウンが検知されると、他の制動装置が自動的にオンになり、印刷機が前記のようなやり方で安全に停止するまで制動させられるように作用する。このように、他の電気制動装置に基づいて、高いコストのかかる大型に作られた機械式制動部を省略することができる。
【0006】
本発明の第1の実施態様では、電気駆動装置のモータ電流を監視する監視装置が設けられることが意図される。このような監視装置によって、変換器のダウンを検知することができる。その場合、電気駆動装置とコンバータの間に正常なモータ電流が流れなくなるからである。発電機型の制動時にそのような種類のモータ電流が検出されると、他の電気制動装置が自動的にオンになり、そのようにして、電気駆動装置の制動を停止まで保証する。
【0007】
本発明の他の実施態様では、他の電気制動装置が電気制動抵抗を有していることが意図される。正規の電気制動装置のダウンが検知されると、電気エネルギーを消費する他の制動装置がオンになり、電気式の駆動時には電気制動抵抗を用いて印刷機を制動する。
【0008】
電気制動抵抗はこの場合、適時の制動が可能であるような寸法を有している。さらに、他の電気制動装置は、モータ電圧を制動抵抗に適した直流電圧に変換する整流器を有しているのが好ましい。電気制動抵抗に加えて、他の電気制動装置には電力網への逆供給装置も設けられていてよく、この場合、まず直流電圧レベルへ逆供給をするか、または、公共の電力網へ直接逆供給をすることができる。ただし、公共電力網で停電が起こっているときは、このような逆供給は不可能である。安全上の理由から、このような場合に備えて電気制動抵抗を設けることができる。電気駆動装置の段階的な制動を可能にする複数の制動抵抗を他の制動装置に設けてもよい。
【0009】
本発明の他の実施態様では、電力網がダウンしたときは、コンピュータによる制御のもとで、出力部(Leistungsteil)を通じて発電機型の制動プロセスが開始され、出力部がダウンしたときは、他の制動装置がオンになることが意図される。このような段階的な対処法では、電力網がダウンしたときに、まず、必ず発電機型の制動プロセスが開始され、駆動装置のコンバータまたは追加のコンバータを介して、電源へ供給するために発電機型に生成されたエネルギーが、機械制御部への供給のために使われる。余ったエネルギーは主制動抵抗で熱に変換される。しかし、発電機型の制動プロセスの開始時に、出力部のダウン、すなわち両出力変換器のうちの一方のダウン、ただ1つ設けられている出力変換器のダウン、または、1つもしくは複数の出力変換器の電気駆動装置のダウンが検出されたときは、冗長的な他の制動装置が自動的にオンになり、安全な制動を引き受ける。
【0010】
コンピュータは、出力部に不具合が発見されたとき、出力部によって発電機型の制動が可能かどうかを調べることが意図されるのが好ましい。この場合、出力部に発生した不具合は、まず、記憶されている検査図と照合され、そのようにして、クリティカルな類型かクリティカルでない類型かに振り分けられる。クリティカルではない類型である場合には、発生した不具合が発電機型の制動に明らかに悪影響を与えないので、発電機型の正規の制動プロセスが開始される。しかし、クリティカルな不具合が出力部に発見されたときは、出力部を通じての発電機型の制動はもはや安全ではなくなるので、それに代えて、冗長的な他の制動装置がオンになる。
【0011】
本発明の1つの特別な利点は、所定の最大回転数を上回る制動プロセス中には、駆動モータの機械式制動部が開かれているという点にある。機械式制動部はこの場合、制動されているモータを回転しないように固定するだけの働きをする。モータが所定の最大回転数で作動するようになったときに初めて、機械式制動部が閉じられる。この最大回転数は、小型の機械式制動装置によって駆動モータの安全な固定が可能である程度に低い。機械式制動部を所定の最大回転数を下回ったときに初めて作動させることができることによって、比較的小型の機械式制動部が過負荷を受けず損傷しないことがさらに保証される。
【0012】
本発明の他の実施態様では、他の制動装置による制動時に、出力部が直流電圧中間回路から切り離されることが意図される。他の冗長的な制動装置を通じての発電機型の制動は、出力部に不具合が起こったときに行われる。電気駆動モータまたは他の電気制動装置から、不具合のある出力部を通じて、直流電圧中間回路へ逆作用が生じないようにするために、出力部の、直流電圧中間回路からの分離が不具合の発生時に行われる。
【0013】
現代の安全性要求を満たすためには、停止まで10秒を超えない時間内での電気駆動モータの制動が必要である。したがって、他の電気制動装置、もしくは正常時における発電機型の制動動作は、この所定の時間を超えないように設計される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1には、少なくとも1つの電気駆動モータ13を備える印刷機1を見ることができる。この電気駆動モータ13は主駆動装置として構成されていてよく、歯車列を介して、印刷機1にあるすべての胴を駆動する。大型フォーマットの印刷機では、駆動モータ13は100KWを超える出力を有することができる。そのような場合、胴が大型であることにより、膨大な回転質量を回転させなくてはならないからである。電気駆動モータ13はU,V,Wの三相でモータ出力部3に接続されている。このモータ出力部3は、駆動コンピュータ4と安全性コンピュータ5とを有しており、これら両コンピュータ4,5は原則として同じ設計であってよい。正常な運転時には、駆動コンピュータ4が、電気駆動モータ13を印刷機1のそのつどの運転状態に合わせて調整するために、モータ出力部3およびそれに含まれるコンバータを制御する。モータ出力部3は、供給ユニット10を介して、540ボルト直流電圧の供給を受ける。供給ユニット10は、400ボルトの電源電圧を、540ボルトの直流電圧供給レベル2の直流電圧に変換する出力変換器を有している。供給ユニット10はさらに、主制動抵抗11を制御することができる制動抵抗制御部12を含んでいる。さらに、2つの別々のCANバス6,7を介して、たとえばモータ出力部3を制御する機械コンピュータ8がある。一方のCANバスは安全性経路6として設計されているのに対して、他方のCANバス7は動作経路である。このように、駆動コンピュータ4,5だけでなく、機械コンピュータ8への伝送経路6,7も冗長的に設計されている。これら両伝送経路は、常に並行して同じデータを処理するからである。機械コンピュータ8は印刷機1の中央制御装置であり、そのつどの運転状態に必要な目標値の設定を、個々の駆動部品について計算する。さらに、安全性関連の制御信号を交換するために、安全性出入力インターフェース9があり、これを介して、たとえば供給ユニット10等の部品の正確な運転状態を知らせる信号を交換することができる。このようにして、たとえば主供給ユニット10から知らされた停電が、コンピュータ4,5に伝送される。そのために、主供給ユニット10では入力電圧が絶えず監視される。この入力電圧がクリティカルな値を超えて低下したときは、停電が起こっていると考えることができ、相応の信号が安全性出入力インターフェース9を介してコンピュータ4,5へ送られる。たとえばt>5msの電源電圧停止が生じたときは、印刷機の自動的な制動が生ずる。この場合、コンピュータ4,5は電気駆動モータ13をモータ動作から発電機動作へと切り換え、そのようにして、印刷機1の回転している胴を制動する。その際に生成された電気エネルギーは、駆動装置のコンバータまたは電源部への供給をするための追加のコンバータを介して、機械制御部へ供給するために使われる。余ったエネルギーは、主制動抵抗において熱に変換される。電気駆動モータ13がほぼ停止するまで制動させられたときに初めて機械式ロックブレーキ14が降りて、そのようにして、電気駆動モータ13を回転しないようにロックする。
【0016】
しかし、出力部3における技術的な不具合により、出力部3のコンバータが正しく機能せず、そのために、主制動抵抗11を通じての正常な発電機型の制動プロセスが可能でなくなるという事態が起こる可能性がある。この場合、主制動抵抗11によって印刷機1を制動することはもはやできなくなる。コンピュータ4,5が出力部3のこのような不具合を発見したときは、まず、発見された不具合が主制動抵抗11を通じての発電機型の制動に悪影響を与えるかどうかが調べられる。悪影響を与えなければ、通常の発電機型の制動プロセスが実行される。しかし、発見された不具合が、主制動抵抗11を用いた発電機型の制動プロセスで問題につながる可能性があるときは、他の電気制動装置を含む冗長的な制動制御部17が起動させられる。冗長的な制動制御部17は制動保護回路15と制動整流器18を備えている。制動保護回路15は、まず、機械式制動部14が開いたまま保たれるように作用し、そのようにしてこれを過負荷から守る。冗長的な制動制御部17は一方、発電機として作動する駆動モータ13から来る電気エネルギーを、制動整流器18を介して冗長的な制動抵抗19へ供給する。この冗長的な制動抵抗19は、安全上の理由から、主制動抵抗11に少なくとも類似する寸法を有している。他の電気制動装置を通じて緊急制動が実行される前に、コンピュータ4,5によって、まず出力部3が電源から切り離され、その出力トランジスタが遮断される。次いで、制動整流器18と冗長的な制動抵抗19によって緊急制動が行われる。制動保護回路15が駆動モータ13のクリティカルでない回転数を認識すると、電気駆動モータ13を安全に固定するに、機械式制動部14がただちに閉じられる。機械式ロックブレーキ14が閉じるときの回転数はこの場合、まだ破棄されるべき残留制動エネルギーが、機械式制動部14の出力能力に過度の要求をしない程度に低く設定されている。
【0017】
図2a、図2b、図2cには、冗長的な電気制動装置17のさまざまな実施形態が図示されている。それぞれの回路と並んで、さらに、制動モーメントが電気駆動モータ13の回転数に応じて図示されている。3つのいずれの場合においても、電気駆動モータ13は停止するまで制動されることがわかる。図2aでは、他の電気制動装置17は、Rbremsの符号も付された1つの制動抵抗19だけを有している。冗長的な制動制御部17は、サイリスタまたはIGBTによって制動抵抗19を作動させることができる。制動抵抗19が作動した後、電気式制動が停止まで行われる。
【0018】
図2bに示す実施形態では、Rbrems1およびRbrems2の符号が付された2つの冗長的な制動抵抗19がある。この場合、2段階のカスケード式制動が可能である。そのために、両制動抵抗Rbrems1およびRbrems2は、冗長的な制動制御部17の2つのサイリスタまたはIGBTによって制御可能である。まず、希望する制動作用を実現するために、制動抵抗Rbrems1が利用される。所定の回転数を下回った後に、第2の制動抵抗Rbrems2と並列に位置するサイリスタまたはIGBTが通電され、そのようにして、第2の制動抵抗Rbrems2をオンにする。したがって、この回転数よりも下では、両制動抵抗19によって発電機型の制動が行われ、制動モーメントがもう一度大きくされて、電気駆動モータ13が停止するまで制動される。
【0019】
図2cに示す実施形態では、符号Rbrems1およびRbrems2が付された、並列に切換可能な2つの制動抵抗19を通じて、電気駆動モータ13の3段階の制動が行われる。両制動抵抗Rbrems1,Rbrems2は、冗長的な制動制御部17の2つのIGBTまたはサイリスタを介してオン/オフ可能である。まず、両動作抵抗19において付属のIGBTまたはサイリスタがオンになり、そのようにして、電気駆動モータ13の制動を引き起す。第1の所定の回転数を下回った後に、大きいほうの制動抵抗Rbrems1がオフになり、第2の小さいほうの制動抵抗Rbrems2は接続されたまま保たれる。このようにして、第2の段階では、電気駆動モータ13の比較的強力な制動が行われる。第2の所定の回転数に達した後、両方のうち大きいほうの制動抵抗19Rbrems2がオンされ、Rbrems1は冗長的な制動制御部17の付属のサイリスタまたはIGBTを通じてオフになり、そのようにして、制動モーメントの上昇によっていっそう強力な制動が停止まで行われる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による、印刷機の電気制動回路を示す図である。
【図2a】制動抵抗を備えた冗長的な制動装置を示す図である。
【図2b】2段階に切換可能な制動抵抗を備えた冗長的な制動装置を示す図である。
【図2c】3段階に切換可能な制動抵抗を備えた冗長的な制動装置を示す図である。
【符号の説明】
【0021】
1 印刷機
2 直流電圧供給レベル
3 モータ出力部
4 駆動コンピュータ
5 安全性コンピュータ
6 CANバス安全性経路
7 CANバス動作経路
8 機械コンピュータ
9 安全性出入力インターフェース
10 供給ユニット
11 主制動抵抗
12 制動抵抗制御部
13 駆動モータ
14 機械式制動部
15 制動保護回路
16 モータ電流監視部
17 冗長的な制動制御部
18 制動整流器
19 冗長的な制動抵抗
U,V,W 三相モータ電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータとしての作動時には出力変換器(3)を介して供給を受け、制動時には電気エネルギーを前記出力変換器(3)へ逆供給する、制動されるべき電気駆動装置(13)を備える、被印刷体処理機械(1)のための電気制動装置において、
電気エネルギーを消費する少なくとも1つの他の制動装置(15)がコンバータ(3)と前記電動モータ(13)の間で切換可能であることを特徴とする、被印刷体処理機械のための電気制動装置。
【請求項2】
前記電気駆動装置(13)のモータ電流を監視する監視装置(16)が設けられている、請求項1に記載の電気制動装置。
【請求項3】
前記他の電気制動装置(15)は電気制動抵抗(15)を有している、請求項1または2に記載の電気制動装置。
【請求項4】
前記電気駆動装置(13)は機械式ロックブレーキ(14)によって固定可能である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の電気制動装置。
【請求項5】
前記他の電気制動装置(15)は整流器(18)を有している、請求項1から4までのいずれか1項に記載の電気制動装置。
【請求項6】
前記他の電気制動装置(15)は複数の制動抵抗(19)を有している、請求項5に記載の電気制動装置。
【請求項7】
電気駆動装置(13)が出力部(3)を介して直流電圧中間回路に接続されている、被印刷体処理機械(1)における電気駆動装置(13)を電気式に制動する方法において、
前記電気駆動装置(13)と前記出力部(3)の間で他の電気制動装置(15)を切換可能であり、電力網がダウンするとコンピュータ(4,5)を通じて制御されながら前記電気出力部(3)を介して発電機型の制動プロセスが開始され、前記出力部(3)がダウンしたときは前記他の電気制動装置(15)がオンになることを特徴とする、被印刷体処理機械で電気駆動装置を電気式に制動する方法。
【請求項8】
前記コンピュータ(4,5)は前記出力部(3)に不具合を発見すると前記電気出力部(3)を用いた発電機型の制動が可能かどうか調べる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
所定の最大回転数を上回る制動プロセス中、前記駆動モータ(13)の機械式制動部(14)が開かれている、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記他の制動装置(15)による制動時には前記出力部(3)が前記直流電圧中間回路(2)から切り離される、請求項7から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記電気駆動モータ(13)は10秒よりも短い時間内に停止するように制動される、請求項7から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記出力部(3)を用いた発電機型の制動時には制動エネルギーがチョッパ抵抗(11)によって熱に変換される、請求項7から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記出力部(3)を用いた発電機型の制動時には電気制動エネルギーが直流電圧レベル(2)へ逆供給される、請求項7から12までのいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【公開番号】特開2008−161049(P2008−161049A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−331903(P2007−331903)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(390009232)ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト (347)
【氏名又は名称原語表記】Heidelberger Druckmaschinen AG
【住所又は居所原語表記】Kurfuersten−Anlage 52−60, Heidelberg, Germany
【Fターム(参考)】