説明

印刷装置

【課題】 表示部は、エラーや解決方法等の表示の他に、記録紙、インク等の交換方法をスライドショウで表示する。しかし表示領域の広さは限定され、十分領域が確保できなかったり、煩雑になったりする。アイコン化して表示する手法があるが、状態の変化を逐次表示することが出来ない。時間表示は、エラー表示、スライドショウ等の優先順位高いものと一緒に表示することが望まれている。
【解決手段】 時間表示する表示部をもつ印刷装置である。起動時間の取得手段と現在時刻の計時手段と印刷時間の計時手段とエラー発生時刻の取得手段と記録紙なしの検出手段と前回記録紙補給日時の取得手段とインクなしの検出手段と前回インク補給日時の取得手段と現在のプリンタ状態の検出手段を具備する。前記計時および取得した結果を表示部の決められた場所にプリンタの状態に合わせて切り替えて表示するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示部を有する印刷装置に関し、特に印刷装置の動作に連動して表示内容を変化させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、印刷装置の多機能化が進み、印刷装置の表示部は、印刷装置のステータスや印刷ジョブ名を表示するのみに留まらず、内蔵するハードディスク装置内の印刷データの表示やヘルプ表示等がある。ヘルプ表示の中には、エラー内容の解説、解決方法等の他に、記録紙の交換方法やインクやヘッドの交換方法をアニメーションやスライドショウで表示するといった機能を備えている印刷装置もある。更に紙ジャムが発生した際には、印刷装置内の紙ジャムが発生した場所を画像で表示してユーザに知らせる機能がある。
【0003】
また、ファクシミリ機能や印刷機能やスキャナ機能等の複数の機能を同一筐体内に備えたマルチファンクションプリンタも考案されている。印刷装置の表示部は各機能の動作に応じた多くの情報を表示することが求められ、表示の一部を小型化して表示することが知れている。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−177851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の印刷装置の表示部は、エラー内容の解説、解決方法等の表示の他に、記録紙の交換方法やインクやヘッドの交換方法をアニメーションやスライドショウで表示する。しかしながら、表示領域の広さは限定されているため、他の情報を表示するのに十分領域が確保できなかったり、表示しても煩雑になったりする。従来から、表示画面の領域を確保する手段として、いわゆるアイコン化して小型化して表示すると言う手法があるが、状態の変化を逐次表示するといったことが出来ないと言う問題があった。このような状態であっても、随時確認したい内容として時間情報がある。時間表示は、エラー表示、スライドショウ等の優先順位高いものと一緒に表示することが望まれている。本発明は、印刷装置のステータス表示、エラー表示、スライドショウ等の表示領域を確保しながら煩雑にもならない、時間情報の表示が可能な印刷装置の表示部を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明によれば、表示部を持つ印刷装置であって、時間情報を取得する手段と印刷装置の状態を記憶する手段と前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、印刷装置の状態に連動して前記時間情報を取得する手段によって得られた情報を表示する構成とする。
【0006】
請求項2記載の発明によれば、印刷装置の状態を示す表示部を持つ印刷装置であって、エラー発生時の時刻を取得する手段と印刷装置の状態を記憶する手段と前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、印刷装置の状態表示と前記エラー発生時の時刻を取得する手段によって得られた情報を同一画面上に表示する構成とする。
【0007】
請求項3記載の発明では、前記エラー発生時の時刻は、記録紙なしであり、請求項4記載の発明では、前記エラー発生時の時刻は、インクなしであり、請求項5記載の発明では、前記エラー発生時の時刻は、記録紙ジャムである構成にする請求項2記載の発明である。
【0008】
請求項6記載の発明によれば、スライドショウを表示することの出来る表示部を持つ印刷装置であって、時間情報を取得する手段と印刷装置の状態を記憶する手段と前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、スライドショウを表示中に予め決めた領域に時間情報を表示する構成とする。
【0009】
請求項7記載の発明によれば、ヘルプを表示することの出来る表示部を持つ印刷装置であって、時間情報を取得する手段と印刷装置の状態を記憶する手段と前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、ヘルプを表示中に予め決めた領域に時間情報を表示する構成とする。
【発明の効果】
【0010】
以上本発明のようにすれば、表示部の一部をエラー表示、スライドショウ等の優先順位高いものと一緒に表示する時間情報表示領域とする。起動中は起動完了時間、データ転送中は転送終了予定時間、印刷中は印刷完了時間、待機中は現在時刻、スリープ中は時間表示なしと言ったように内容の違う時間表示を行う。時間情報表示領域の内容は、プリンタの状態に合わせて自動的に切り替えて表示することで、アイコン化により状態変化を逐次表示することが出来ないと言う問題を解決し、また表示の煩雑化といった問題も解決し、限られた表示領域の中でユーザの利便性を向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
【実施例1】
【0012】
以下に図面に基づいて本発明の第1の実施形態について具体的に説明する。
【0013】
図1は本発明の第1の実施の形態のプリンタの外観斜視図を示す。
【0014】
図1において100は筐体を構成する上ケース、102は筐体を構成する下ケースである。103は筐体を構成する上カバーで上ケース100に設けられた不図示のヒンジを中心に回転する。
【0015】
104は上カバー103に設けられた半透明の表示窓である。表示窓104は半透明のため、印刷装置の内部を見ることができ、キャリッジの移動する状態を知ることができる。105はロール紙を蓄積するロール紙ユニット、106は記録後のロール紙、107はインクタンクユニット、108は操作パネルをそれぞれ表している。インクタンクユニット107には、6色インクが詰まったのインクタンクが納められており、インクは、チューブを介して後述するヘッドユニットに供給される。
【0016】
図2は本発明を実施するための基本的構成を示すブロック図である。
【0017】
図2に示すように、ホストコンピュータ(以下、ホストという)1にプリンタ3が接続されている。ホスト1には、オペレーティングシステム(以下、OSという)7と、アプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)5とがインストールされている。OS7内にはプリンタドライバ9がインストールされている。
【0018】
プリンタドライバ9は、アプリケーション5からの描画命令に対応した印刷データをプリンタ3が理解できるデータ形式で生成するものである。一般に、プリンタ3のメーカが製造してプリンタ3と共にユーザに提供され、ユーザによってOS7内にインストールされる。
【0019】
ホスト1とプリンタ3とは、双方向性の通信インターフェース11を介して接続されている。
【0020】
プリンタ3は、ヘッド駆動機構やキャリッジ機構やロール紙供給・搬送機構等の印刷に必要な機構からなるエンジン13と、ホスト1からの印刷データを処理してプリントエンジンを制御するコントローラ15とを備える。
【0021】
コントローラ15は、一般のプリンタのそれと同様に、ホスト1と通信するためのホストI/F17、ホスト1から受信した印刷データを処理するためのCPU19、CPU19の動作に最低限必要なプログラムを搭載したROM21をもつ。CPU19の動作プログラムと拡張スロットに挿入された拡張ボードの動作プログラムとロール紙交換方法やインク交換方法を操作パネルに表示するための画像データが記憶されているフラッシュROM33をもつ。主記憶やワークエリアや受信バッファやページメモリや印刷バッファ等として利用されるRAM23、RAM23はCPU19の命令でセルフリフレッシュ状態になり、電力の消費を抑えられる。さらに、ホストI/F17からの印刷ジョブを印刷処理が間に合わないときに一時的に蓄えることの出来る受信バッファとしての機能と、ホストI/F17からの印刷データを蓄積保管する機能を有するハードディスク部22を持つ。CPU19は、ハードディスク部22内にあるHDDコントローラ26とデータの送受信をおこない、HDDコントローラ26はRAM23上の印刷データをハードディスク28内に格納したり、読み出しRAM23上に格納したりする機能を備えている。次に印刷ジョブの選択や表示のためのスイッチとLCD55(液晶ディスプレイ)を備えた操作パネル108である。またLCD55は、エラー表示やスライドショウや時間情報等を表示する。プリンタ3の現在の状態やオンラインになるまでの時間の初期値やロール紙の残量やロール紙がなくなった日時やインク残量やインクがなくなった日時やエラーが発生した時刻を保持するためのEEPROM25を備えている。EEPROM25は、CPU19より読み書きされる。また、フォントデータを保持したキャラクタジェネレータ(以下、CGという)27、エンジン13とのデータ通信のためのエンジンインタフェース29、電源24、及び拡張ボード30を格納するための拡張スロット31等も備えている。更に日時を計時するリアルタイムクロック32(以下、RTC)を備えており、CPU19から日時を読み出すことが出来る。
【0022】
エンジン13も、一般のプリンタのそれと同様に、ヘッドユニット36は多数のノズルが形成されたヘッド35と前記ヘッド35を駆動するヘッド駆動回路34からなり、インクタンクユニット107から供給されるインクを吐出する。キャリッジ機構は、前記ヘッドユニット36を搭載すると共に主走査方向(紙送り方向と垂直)に駆動可能な構成をなす。CPU19の制御によりモータドライバ41を介して、CRモータ42を回転させることで、インクの吐出/非吐出に同期させて前記ヘッドユニット36を主走査させる。ロール紙供給・搬送機構は、前記ロール紙ユニット105に蓄積されたロール紙を引き出してインクを吐出する位置まで搬送する機構を備える。CPU19の制御によりモータドライバ41を介して、LFモータ43を回転させることで、インクの吐出/非吐出に同期させて副走査をおこなう。更に前記ロール紙ユニット105には紙なしセンサが内蔵されている。ロール紙が全て引き出されなくなると紙なしを検出し、センサ検出回路44を介してCPU19に伝えられ、その後CPU19はRTC32より日時を読み込み、紙なし状態と日時情報をEEPEOM25に書き込む。また、CPU19はLFモータ43を駆動させるパルスをカウントすることでロール紙の送り量をカウントする機能が備えてある。画像を印刷したときのみならず、メインテナンスや空送り時においても前記駆動させるパルスをカウントし、カウント値よりロール紙の送り量を算出ようになっている。ここで、送り量の算出は、ロール紙の送り量を検出できれば良く、種々の構成が可能である。たとえば、ロールの回転をエンコーダ回路で検出して送り量を算出する機構や、ロール紙をピンチローラで挟み込むと共に該ピンチローラの回転回数をカウントすることで送り量を算出する機構等が考えられる。算出されたロール紙の送り量すなわち使用済みロール紙量をロール紙残量より引いて、前記のEEPROM25にロール紙残量として最新の値が格納される。46はジャムセンサであり、ロール紙の搬送経路上に配置され、CPU19は、前述のLFモータ43を駆動させるパルスをカウントすることでロール紙の送り量のカウントをしながらジャムセンサ46の検出をセンサ検出回路44を介して監視する。所定のロール紙の送り量に達してもセンサが検出しない場合は、紙ジャムが発生したと見なしRTC32より日時を読み込み、紙ジャム状態と日時情報をEEPEOM25に書き込む。47はインクなしセンサであり、インクタンクユニット107内の各インクタンクに1つ設けられており、インクタンク内のインクがなくなるとセンサ回路44を介してCPU19に伝えられる。CPU19は、センサが各色に設けられているため、検出したセンサによりインクがなくなった色のタンクを識別できる構成になっている。また、CPU19はインクなしを検出するとRTC32より日時を読み込み、インクなし状態と日時情報をEEPEOM25に書き込む。
【0023】
図3は、操作パネル108を示した図である。
【0024】
51は電源スイッチで印刷装置の電源をオン/オフするスイッチであり、52はオンラインLEDで印刷装置の印刷準備が完了した際に点灯し、55はLCDであり後述する時間情報等を表示画面に表示する。55(a)はメッセージ表示欄、55(b)は時間情報表示欄、55(c)は画像表示欄である。53はLCD55のカーソルを移動するための上キー、下キー、右キー、左キーであり、54は決定キーである。
【0025】
図4はロール紙を示した図である。
【0026】
図4(a)はロール紙全体を示した図、図4(b)はロール紙を横から見た図である。ロール紙201は中空の紙管202に巻きつけてある。ロール紙の幅は、サイズによって、841mm、1030mm等様々であり、長さは30m、50m等のロール紙が存在する。図4(c)はロール紙のセット状態を示した図である。スプール203は、ロール紙201の両端から紙管202の中空部に挿入され前記ロール紙ユニット105にセットし、軸の両端を支点にしてロール紙ユニット105の内部で回転して、ロール紙を供給する。図4(d)はスプール203を横から見た図であり、透明な材質で作られた保持部材が取り付けられ、真横から見るとロール紙の残量が透過して目視することが出来る。保持部材には、複数の目盛りが印刷してあり、用紙の厚さに応じた目盛りで透過して見えるロール紙の残量を確認することが出来る。ユーザは、ロール紙を交換する際に前記操作パネル108に表示されるロール紙残量設定方法に従いながらロール紙の残量すなわち長さを前述の方法により確認して設定する。交換するロール紙が新品の場合は、予め長さが判っているためその値を同様に設定する。ユーザにより設定されてロール紙残量はCPU19によりEEPROM25にディジタル値として記憶される。
【0027】
図5は、LCD55に表示されるプリンタ3の起動中の画面を示した図である。
【0028】
メッセージ表示欄55(a)は起動中であることから初期化中、時間情報表示欄55(b)は後述する方法により時間情報、画像表示欄55(c)は砂時計が表示されている。
【0029】
前記時間情報は、以下の様にして表示される。ユーザにより電源が投入されるとCPU19は、オンラインになるまでの時間の初期値をEEPROM25より読み込み、更に予め決めた間隔で前記初期値から減算しLCD55に表示する。
【0030】
図6は、LCD55に表示されるプリンタ3の待機状態の画面を示した図である。
【0031】
メッセージ表示欄55(a)は印刷待機状態であることからオンライン、時間情報表示欄55(b)は後述する方法により時間情報、画像表示欄55(c)は本体画像が表示されている。前記時間情報は、以下の様にして表示される。CPU19が、EEPROM25の状態を示すレジスタを読み込むことで、プリンタ3の印刷待機状態を確認すると、RTC32より現在の時刻を読み込み、LCD55に表示する。
【0032】
図7は、LCD55に表示されるプリンタ3のデータ転送状態の画面を示した図である。
【0033】
メッセージ表示欄55(a)はデータ転送状態であることからデータ転送中、時間情報表示欄55(b)は後述する方法により時間情報、画像表示欄55(c)はホスト1から本体へデータ転送が行われている様子を示す画像が表示されている。前記時間情報は、以下の様にして表示される。CPU19は、ホストI/F17を介してホスト1からの印刷ジョブを検出すると、印刷データの総量を印刷ジョブのヘッダ部より読み込む。更に平均データ転送レートより転送完了までの時間を算出し、LCD55に表示する。前記平均データ転送レートは、送られてくるデータ量を予め決められた間隔でサンプリングすることでCPU19により逐次算出される。
【0034】
図8は、LCD55に表示されるプリンタ3の印刷状態の画面を示した図である。
【0035】
メッセージ表示欄55(a)は印刷状態であることから印刷中、時間情報表示欄55(b)は後述する方法により時間情報、画像表示欄55(c)はヘッドユニット36が移動中の本体の様子を示す画像が表示されている。前記時間情報は、以下の様にして表示される。CPU19は、ホストI/F17を介してホスト1からの印刷ジョブをハードディスク部22に蓄積すると並行して印刷データの印刷形式を検査し記憶する。記憶した印刷形式と印刷装置の動作速度値から総印刷時間を後述する方法で算出する。その後、印刷の進行に応じて予め決めた間隔で総印刷時間から印刷時間を減算し、求めた印刷完了時間をLCD55に表示する。前記総印刷時間は、前記印刷形式毎に予め定められた印刷装置の動作速度値で決定される。ヘッドユニット36に関係するものとしては、1回の走査幅、1回の走査長、走査の始点、走査回数、走査方向がある。紙送りの速度に関係するものとしては、紙送り幅、用紙サイズ、用紙の上下マージンがある。上記パラメータからなる印刷形式とハードディスク部22に蓄積された印刷データを解析し、総印刷時間を算出する。
【0036】
図9は、LCD55に表示されるプリンタ3のスリープ状態の画面を示した図である。
【0037】
メッセージ表示欄55(a)、時間情報表示欄55(b)、画像表示欄55(c)は消費電力を抑えるために全て消灯した状態である。
【0038】
図10は、LCD55に表示されるプリンタ3のエラー要因の一状態であるロール紙がなくなった状態(以下、ロール紙エラー状態)の画面を示した図である。
【0039】
メッセージ表示欄55(a)はロール紙エラー状態であることからロール紙がなくなりました、時間情報表示欄55(b)は後述する方法により時間情報、画像表示欄55(c)はロール紙がなくなった状態を示す画像が表示されている。前記時間情報は、以下の様にして表示される。CPU19は、EEPROM25のロール紙交換日時を示すレジスタを読み込むみ、LCD55に表示する。そして、現在の日時をRTC32より読み込み、前記EEPROM25のロール紙交換日時を示すレジスタに値を書き込む。これにより、EEPROM25のロール紙交換日時を示すレジスタには、前回に交換した日時が随時書き換えられることになる。
【0040】
図11は、LCD55に表示されるプリンタ3のエラー要因の一状態であるインクがなくなった状態(以下、インクなしエラー状態)の画面を示した図である。
【0041】
メッセージ表示欄55(a)はインクなしエラー状態であることからインクがなくなりました。図はマゼンダインクがインクなしのためMインクがなくなりました。時間情報表示欄55(b)は後述する方法により時間情報、画像表示欄55(c)はインクがなくなった状態を示す画像が表示されている。前記時間情報は、以下の様にして表示される。CPU19は、EEPROM25のインク交換日時を示すレジスタを読み込むみ、LCD55に表示する。そして、現在の日時をRTC32より読み込み、前記EEPROM25のインク交換日時を示すレジスタに値を書き込む。これにより、EEPROM25のインク交換日時を示すレジスタには、前回に交換した日時が随時書き換えられることになる。本実施のインクタンクは6個ありインクタンク1個に1つインク交換日時を示すレジスタが用意されており各色の交換日時を表示することが出来る。
【0042】
図12は、LCD55に表示されるプリンタ3のエラー要因の一状態である紙ジャムが発生した状態(以下、紙ジャム状態)の画面を示した図である。
【0043】
メッセージ表示欄55(a)は紙ジャム状態であることから紙ジャムが発生しました、時間情報表示欄55(b)は後述する方法により時間情報、画像表示欄55(c)は紙ジャムが発生した状態を示す画像が表示されている。前記時間情報は、以下の様にして表示される。CPU19は、紙ジャムが発生すると現在の日時をRTC32より読み込み、LCD55に表示する。
【0044】
図13は、ロール紙エラーが発生した後に表示されるスライドショウの様子を示した図である。具体的には図10のエラー表示が行われた後、ユーザの操作によりヘルプ表示が不図示の方法により選択されるとロール紙交換シーケンスをスライドショウで表示する。ユーザは、スライドショウにしたがってロール紙交換を実行することが可能である。この場合であっても時間情報表示欄55(b)は時間情報が表示されつづける。
【0045】
図14は、このプリンタ3において、プリンタ3の動作に連動してCPU19が実行するLCD55に表示する内容について示したフローチャートである。
【0046】
CPU19は、EEPROM25からプリンタ3の状態を読み込む。(ステップS1)読み込んだ内容から印刷状態、エラー状態、その他の状態かを判断する。(ステップS2)その他の状態が選択されると初期化中、待機中、スリープ中かを判断する。(ステップS3)初期化中と判断されると前記図5を表示する。(ステップS4)印刷ジョブ待ちの待機中と判断されると前記図6を表示する。(ステップS5)省電力状態のスリープ中と判断されると前記図9を表示する。(ステップS6)ステップS2で印刷状態と選択されると転送中、印刷中かを判断する。(ステップS7)データ転送中と判断されると前記図7を表示する。(ステップS8)印刷中と判断されると前記図8と表示する。(ステップS9)ステップS2でエラー状態と選択されると紙なし状態、インクなし状態、紙ジャム状態かを判断する。(ステップS10)紙なし状態と判断すると前記図10を表示する。(ステップS11)インクなし状態と判断すると前記図11を表示する。(ステップS12)紙ジャム状態と判断すると前記図13を表示する。(ステップS13)
上述した実施例では、インクジェット方式の印刷装置について適応した例を示したがこれに限るものではなく他の方式の印刷装置にも適応できる。また、エラーの種類に記録紙なし、インクなし、記録紙ジャムを例に示したが、エラー検出機能を持った印刷装置であれば本発明の主旨を逸脱しない範囲内において様々に変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施の形態のプリンタの外観斜視図
【図2】本発明を実施するための基本的構成を示すブロック図
【図3】操作パネル108を示した図
【図4】ロール紙を示した図
【図5】LCD55に表示されるプリンタ3の起動中の画面を示した図
【図6】LCD55に表示されるプリンタ3の待機状態の画面を示した図
【図7】LCD55に表示されるプリンタ3のデータ転送状態の画面を示した図
【図8】LCD55に表示されるプリンタ3の印刷状態の画面を示した図
【図9】LCD55に表示されるプリンタ3のスリープ状態の画面を示した図
【図10】LCD55に表示されるプリンタ3のエラー要因の一状態であるロール紙がなくなった状態(以下、ロール紙エラー状態)の画面を示した図
【図11】LCD55に表示されるプリンタ3のエラー要因の一状態であるインクがなくなった状態の画面を示した図
【図12】LCD55に表示されるプリンタ3のエラー要因の一状態である紙ジャムが発生した状態の画面を示した図
【図13】ロール紙エラーが発生した後に表示されるスライドショウの様子を示した図
【図14】プリンタ3の動作に連動してCPU19が実行するLCD55に表示する内容について示したフローチャート
【符号の説明】
【0048】
1 ホストコンピュータ
3 プリンタ
5 アップリケーション
7 オペレーティングシステム
9 プリンタドライバ
11 双方向インターフェース
13 プリンタエンジン
15 コントローラ
17 ホストI/F
19 CPU
21 ROM
22 ハードディスク部
23 RAM
24 電源
25 EEPROM
26 HDDコントローラ
27 CG
28 ハードディスク
29 エンジンI/F
30 拡張ボード
31 拡張スロット
32 RTC
33 フラッシュROM
34 ヘッド駆動回路
35 ヘッド
36 ヘッドユニット
41 モータドライバ
42 CRモータ
43 LFモータ
44 センサ検出回路
45 紙なしセンサ
46 ジャムセンサ
47 インクなしセンサ
51 電源スイッチ
52 オンラインLED
53 上下左右キー
54 決定キー
55 LCD
100 上ケース
102 下ケース
103 上カバー
104 表示窓
105 ロール紙ユニット
106 ロール紙
107 インクタンクユニット
108 操作パネル
201 ロール紙
202 紙管
203 スプール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を持つ印刷装置であって、時間情報を取得する手段と、印刷装置の状態を記憶する手段と、前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、印刷装置の状態に連動して前記時間情報を取得する手段によって得られた情報を表示することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
印刷装置の状態を示す表示部を持つ印刷装置であって、エラー発生時の時刻を取得する手段と、印刷装置の状態を記憶する手段と、前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、印刷装置の状態表示と前記エラー発生時の時刻を取得する手段によって得られた情報を同一画面上に表示することを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
前記エラー発生時の時刻は、記録紙なしであることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記エラー発生時の時刻は、インクなしであることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記エラー発生時の時刻は、記録紙ジャムであることを特徴とする請求項2に記載の自印刷装置。
【請求項6】
スライドショウを表示することの出来る表示部を持つ印刷装置であって、時間情報を取得する手段と、印刷装置の状態を記憶する手段と、前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、スライドショウを表示中に予め決めた領域に時間情報を表示することを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
ヘルプを表示することの出来る表示部を持つ印刷装置であって、時間情報を取得する手段と、印刷装置の状態を記憶する手段と前記表示部の予め決めた領域に時間情報を表示する手段を具備し、ヘルプを表示中に予め決めた領域に時間情報を表示することを特徴とする印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−113417(P2009−113417A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−290901(P2007−290901)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】