説明

印刷設定項目を設定するための印刷設定装置が実行する方法およびプログラム

【課題】ユーザの所望する印刷を余計な手順を踏むことなく実施することを可能ならしめる、印刷設定項目を設定するための印刷設定装置が実行する方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】印刷設定装置としてのPCは、ユーザにより選択されたプリンタが機能面での条件を定めて検索されたものであると判断した場合(S302:YES)、検索時に参照された機能面での条件を、そのプリンタについての印刷設定項目の初期値に反映する(S303)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の印刷装置の中からユーザにより選択された印刷装置における印刷条件を特定する印刷設定項目を設定するための印刷設定装置が実行する方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザは、PC(パーソナルコンピュータ)上でプリンタドライバと呼ばれる制御プログラムを用いて、用紙サイズ、両面印刷等の各種の印刷条件を特定する印刷設定項目を所望の値に指定し、かかる印刷条件が指定された印刷ジョブをプリンタに送信することができる。
【0003】
近年、一つのプリンタドライバで複数モデル(機種)のプリンタに対応でき、印刷実行のたびに出力先のプリンタを切り替えて選択可能な、複数モデル共通のプリンタドライバ(いわゆるユニバーサルプリンタドライバ)が提案されている(下記特許文献1、2参照)。このプリンタドライバによれば、例えば両面印刷可能、ステープル可能、パンチ可能等のプリンタの機能面での条件を定めた上で、プリンタの検索を行うことが可能である。
【0004】
しかしながら、上記特許文献に記載の技術では、検索によりリストアップされたプリンタを選択した場合であっても、検索条件は考慮されることなく、印刷設定画面における印刷設定項目にはデフォルト値が設定されたままになっているという問題があった。
【0005】
例えば、両面印刷可能という条件でプリンタを検索した場合、リストアップされたプリンタを選択して印刷設定画面を開いても、例えば「印刷種類」の項目の設定値はデフォルト値である「片面」のままである。この場合、ユーザは、所望する印刷を実行するために、印刷設定画面を開いて当該印刷設定画面における印刷設定項目をデフォルト値から所望の値に変更するという面倒でしかも忘れてしまいがちな作業を強いられていた。
【特許文献1】特開2007−133611号公報
【特許文献2】特開2002−351631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ユーザの所望する印刷を余計な手順を踏むことなく実施することを可能ならしめる、印刷設定項目を設定するための印刷設定装置が実行する方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0008】
(1)複数の印刷装置の中からユーザにより選択された印刷装置における印刷条件を特定する印刷設定項目を設定するための印刷設定装置が実行する方法であって、ユーザにより選択された印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであるか否かを判断するステップ(a)と、前記ステップ(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであると判断された場合、検索時に参照された機能面での条件を、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値に反映するステップ(b)と、を有することを特徴とする方法。
【0009】
(2)ユーザの指示に基づいて印刷装置を検索するステップ(c)と、前記ステップ(c)において検索された印刷装置のリストをユーザによる選択が可能に表示部に表示するステップ(d)と、前記ステップ(d)において表示されたリスト中からのユーザによる印刷装置の選択を受け付けるステップ(e)と、を前記ステップ(a)の前にさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の方法。
【0010】
(3)前記ステップ(c)において機能面での条件を定めて印刷装置が検索された場合、当該機能面での条件を検索条件記憶部に記憶させるステップ(f)をさらに有し、前記ステップ(b)では、検索時に参照された機能面での条件が前記検索条件記憶部から取得されることを特徴とする上記(2)に記載の方法。
【0011】
(4)前記機能面での条件は、両面印刷機能、ステープル機能、およびパンチ機能の少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法。
【0012】
(5)前記機能面での条件が複数である場合、前記ステップ(b)では、複数の条件の各々に合致するように対応する各印刷設定項目のデフォルト値がそれぞれ変更されることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の方法。
【0013】
(6)前記ステップ(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めずに検索されたと判断された場合、予め定められた継承ルールにしたがって、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値を設定するステップ(g)をさらに有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の方法。
【0014】
(7)前記予め定められた継承ルールは、選択対象が別の印刷装置に切り替えられたときに前記印刷設定項目の初期値として所定条件下で以前に設定された値を引き継ぐルールであることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の方法。
【0015】
(8)複数の印刷装置の中からユーザにより選択された印刷装置における印刷条件を特定する印刷設定項目を設定するためのプログラムであって、ユーザにより選択された印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであるか否かを判断する手順(a)と、前記手順(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであると判断された場合、検索時に参照された機能面での条件を、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値に反映する手順(b)と、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【0016】
(9)ユーザの指示に基づいて印刷装置を検索する手順(c)と、前記手順(c)において検索された印刷装置のリストをユーザによる選択が可能に表示部に表示する手順(d)と、前記手順(d)において表示されたリスト中からのユーザによる印刷装置の選択を受け付ける手順(e)と、を前記手順(a)の前にさらにコンピュータに実行させることを特徴とする上記(8)に記載のプログラム。
【0017】
(10)前記手順(c)において機能面での条件を定めて印刷装置が検索された場合、当該機能面での条件を検索条件記憶部に記憶させる手順(f)をさらにコンピュータに実行させ、前記手順(b)では、検索時に参照された機能面での条件が前記検索条件記憶部から取得されることを特徴とする上記(9)に記載のプログラム。
【0018】
(11)前記機能面での条件は、両面印刷可能、ステープル可能、およびパンチ可能の少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(8)〜(10)のいずれか1項に記載のプログラム。
【0019】
(12)前記機能面での条件が複数である場合、前記手順(b)では、複数の条件の各々に合致するように対応する各印刷設定項目のデフォルト値がそれぞれ変更されることを特徴とする上記(8)〜(11)のいずれか1項に記載のプログラム。
【0020】
(13)前記手順(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めずに検索されたと判断された場合、予め定められた継承ルールにしたがって、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値を設定する手順(g)をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする上記(8)〜(12)のいずれか1項に記載のプログラム。
【0021】
(14)前記予め定められた継承ルールは、選択対象が別の印刷装置に切り替えられたときに前記印刷設定項目の初期値として所定条件下で以前に設定された値を引き継ぐルールであることを特徴とする上記(8)〜(13)のいずれか1項に記載のプログラム。
【0022】
(15)上記(8)〜(14)のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0023】
本発明では、ユーザにより選択された印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであると判断された場合、検索時に参照された機能面での条件が印刷装置についての印刷設定項目の初期値に反映されて、デフォルト値(既定値)が変更される。
【0024】
したがって、ユーザは、検索時に参照された機能面での条件に対応する印刷設定項目をデフォルト値から所望の値に変更する面倒な作業を行わなくて済む。このように、ユーザは、所望する印刷を余計な手順を踏むことなく実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【0027】
図1に示す印刷システムは、印刷設定装置としてのPC(パーソナルコンピュータ)10と、印刷装置としてのプリンタ(デバイス)P1〜P4とを備える。PC10とプリンタP1〜P4とは、ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されている。
【0028】
ネットワーク50は、例えば、イーサネット(登録商標)、トークンリング、およびFDDI等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続したLAN、またはLAN同士を専用線で接続したWAN等の各種のネットワークからなる。なお、ネットワーク50に接続される機器の種類および台数は、図1に示される例に限定されない。
【0029】
図2は、図1に示されるPC10の構成を示すブロック図である。PC10は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、ディスプレイ15、入力装置16、および通信インタフェース17を含み、これらは信号をやり取りするためのバス18を介して相互に接続されている。
【0030】
CPU11は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を行う。ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する。ハードディスク14は、オペレーティングシステム(OS)を含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0031】
ディスプレイ15は、例えばCRTあるいはLCDであり、各種の情報を表示する。入力装置16は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0032】
通信インタフェース17は、プリンタP1〜P4等の他の機器との間で通信を行うためのインタフェースであり、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によるネットワークインタフェースのほか、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等のシリアルインタフェース、SCSI、IEEE1284等のパラレルインタフェース、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11、HomeRF、IrDA等の無線通信インタフェース等の各種ローカル接続インタフェース、電話回線に接続するための電話回線インタフェース等が用いられ得る。
【0033】
ハードディスク14には、文書ファイル作成アプリケーションと、プリンタドライバ100(図3参照)とがインストールされている。
【0034】
プリンタドライバ100は、ホストコンピュータとしてのPC10に格納されているOS上にインストールされ、印刷ジョブを生成するプログラムである。本実施形態では、プリンタドライバ100は、印刷時に、後述するプリンタ検索画面200(図6等参照)を用いたユーザの操作に基づいて、ネットワーク50上の複数のプリンタP1〜P4の中から、出力先のプリンタを選択することができる。
【0035】
図3は、プリンタドライバ100の機能ブロック図である。
【0036】
本実施形態のプリンタドライバ100は、大きく分けて、チャイルドドライバ群110と、コアドライバ120との二つから構成されている。
【0037】
チャイルドドライバ群110は、特定のモデルA,B,Cにそれぞれ対応したチャイルドドライバDA,DB,DCから構成されている。
【0038】
コアドライバ120は、本実施形態に関する機能を実現するための構成要素として、ロード部121、プリンタ検索部122、検索条件記憶部123、継承ルール選択部124、モデル名判別部125、印刷設定記憶部M1,M2,MA,MB,MCを有している。
【0039】
プリンタドライバ100は、起動時にハードディスク14からRAM13上に読み出されて、CPU11により実行される。これにより、プリンタドライバ100の上記構成要素の機能が発揮される。なお、検索条件記憶部123、印刷設定記憶部M1,M2,MA,MB,MCのための領域はRAM13上に確保される。
【0040】
コアドライバ120のロード部121に適切なチャイルドドライバが読み込まれることによって、プリンタドライバ100は、特定のモデル向けのプリンタドライバとして機能する仕組みとなっている。
【0041】
プリンタ検索部122は、ネットワーク50上のプリンタを検索するモジュールである。プリンタの機能面での条件を定めて検索された場合、検索条件記憶部123にその条件が記憶される。検索結果はロード部121に渡され、検索されたプリンタのリストがディスプレイ15に表示される。ユーザは、リストアップされたプリンタの中から任意のプリンタを選択することができる。プリンタが選択された場合、選択されたプリンタに対応した適切なチャイルドドライバがチャイルドドライバ群110の中からコアドライバ120にロードされる。そして、機能面での条件を定めて検索された場合、検索条件記憶部123の内容が、選択されたプリンタにおける印刷条件を特定する印刷設定項目の初期値に反映される。すなわちデフォルト値(既定値)が変更される。検索条件記憶部123の内容は、プリンタの機能面での条件を定めてプリンタが検索されるたびに更新される。
【0042】
他方、機能面での条件を定めずにプリンタの検索が行われた場合、すなわちネットワーク上の近隣のデバイスをすべて検索した場合には、継承ルール選択部124によって選択された継承ルールに基づいて、印刷設定項目の初期値が設定される。印刷設定項目の値である印刷設定値の承継を実現するための機能は次の通りである。すなわち、モデル名判別部125はプリンタのモデル名を判別する。印刷設定記憶部M1は、直前に選択されていたプリンタの印刷設定値を記憶する(直前デバイスのみ)。印刷設定記憶部M2は、過去に選択されたプリンタの印刷設定値を累積して記憶する(過去デバイス累積)。印刷設定記憶部MA,MB,MCは、選択されたプリンタの印刷設定値をモデルA,B,Cごとにそれぞれ記憶する(モデルA専用、モデルB専用、モデルC専用)。
【0043】
なお、図3では、説明の都合上、チャイルドドライバの個数は3個であるが、当然ながら3個に限定されるものではなく、任意の個数のチャイルドドライバを実装することができる。この場合、チャイルドドライバの個数に合わせて、印刷設定記憶部(モデルX専用)が用意される。
【0044】
なお、PC10は、上記した構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記した構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0045】
プリンタP1〜P4は、PC10のプリンタドライバ100によって生成された印刷ジョブをネットワーク50を介して受信し、当該印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う。また、プリンタP1〜P4は、SNMP/MIBに対応している。プリンタP1〜P4は、PC10等のネットワーク50上の構成機器からの問い合わせあるいは要求に基づいて、種々の応答を送信する。したがって、PC10は、プリンタP1〜P4の機能等に関する情報を取得することができる。
【0046】
次に、図4を参照して、PC10におけるプリンタドライバによる処理について説明する。なお、図4のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、PC10のハードディスク14にプログラムとして記憶されており、RAM13上に読み出されてPC10のCPU11によって実行される。
【0047】
まず初めに、プリンタの検索が行われる(S101)。このプリンタ検索処理の詳細は後述する。
【0048】
続いて、ステップS101において検索されたプリンタのリスト中から、ユーザにより所望のプリンタが選択される(S102)。すなわち、ステップS101において検索されたプリンタのリストが、ユーザによる選択が可能にディスプレイ15に表示され、表示されたリスト中からのユーザによるプリンタの選択が受け付けられる。
【0049】
続いて、選択されたプリンタに対応するチャイルドドライバがコアドライバ120にロードされる(S103)。このチャイルドドライバロード処理の詳細は後述する。
【0050】
そして、プリンタドライバによって表示される印刷設定画面を通したユーザの操作に基づいて印刷設定項目の値が設定されて、印刷指示処理が行われる(S104)。この印刷指示処理の詳細は後述する。
【0051】
次に、図5を参照して、プリンタ検索処理(S101)について説明する。
【0052】
プリンタ検索処理が開始されると、まず、プリンタ検索画面がディスプレイ15に表示される。
【0053】
図6は、プリンタ検索画面の一例を示す図である。
【0054】
図6に示すように、プリンタ検索画面200は、検索されたプリンタのリストを表示するリスト表示領域201を有している。また、プリンタ検索画面200は、プリンタの検索時に機能面での条件を定めるための検索条件設定ボタン202と、プリンタの検索を実行するための検索ボタン203と、継承ルールを定めるための継承ルール設定ボタン207とを有している。
【0055】
検索条件設定ボタン202が押下されると、プリンタ検索条件設定部204がプリンタ検索画面200の横に現れる。但し、プリンタ検索条件設定部204は、プリンタ検索画面200内に最初から含まれていてもよい。プリンタ検索条件設定部204は、機能面での条件のユーザによる指定を受け付けるためのチェックボックス205と、機能面での条件の指定をキャンセルするためのキャンセルボタン206とを含む。キャンセルボタン206が押下されると、プリンタ検索条件設定部204の表示が消える。本実施形態では、機能面での条件は、「両面印刷可能」、「ステープル可能」、および「パンチ可能」の少なくとも1つを含むように指定することができる。「両面印刷可能」とはプリンタが両面印刷機能を有していることを示し、「ステープル可能」とはプリンタがステープル機能を有していることを示し、「パンチ可能」とはプリンタがパンチ機能を有していることを示す。これらの機能を備えているプリンタは限られているため、ユーザが指定可能な機能面での条件に含められていることが好ましい。但し、機能面での条件として、「折り加工可能」等の他の機能面での条件が定められ得る構成とされてもよい。
【0056】
継承ルール設定ボタン207が押下されると、継承ルール設定画面が現れる。図7は、継承ルール設定画面の一例を示す図である。
【0057】
継承ルール設定画面300は、継承ルールのユーザによる択一的選択を受け付けるためのラジオボタン301を有している。継承ルールは、プリンタが機能面での条件を定めずに検索された場合に印刷設定項目の初期値を設定するときに参照される。この継承ルールは、選択対象が別のプリンタに切り替えられたときに、切り替え後のプリンタにおける印刷設定項目の初期値として、所定条件下で以前に設定された値を引き継ぐルールである。
【0058】
図7に示されるように、継承ルールとしては、直前に選択されていたプリンタの印刷設定値を可能な範囲で引き継ぐという継承ルールR1、過去に選択されたプリンタの印刷設定値を累積したものを可能な範囲で引き継ぐという継承ルールR2、モデル毎に印刷設定値を管理し、同一のモデルが選択された場合は印刷設定値を引き継ぐという継承ルールR3、および、直前に選択されていたプリンタに対して、新たに選択されたプリンタが同一モデルの場合は印刷設定値を継承し、異なるモデルの場合はデフォルト値(既定値)を使用するという継承ルールR4がある。通常では「継承ルール無し」のラジオボタンがオンとされ、印刷設定値としてデフォルト値(既定値)が使用される。OKボタン302が押下されると、ラジオボタン301で示される継承ルールが設定されて、継承ルール設定画面300の表示が消える。キャンセルボタン303は、継承ルールの設定をキャンセルするためのボタンである。
【0059】
図5の説明に戻って、ステップS201では、機能面での条件を定めてプリンタが検索されたか否かが判断される。具体的には、プリンタ検索条件設定部204で機能面での条件を指定するためのチェックボックス205のいずれか一つ以上にチェックが入れられた上で検索ボタン203が押下されたか否かが判断される。
【0060】
機能面での条件を定めてプリンタが検索されたと判断された場合(S201:YES)、当該機能面での条件が検索条件記憶部123に記憶される(S202)。
【0061】
図8は、検索条件記憶部123へのデータの格納例を示す図である。図8の例では、機能面での条件として、「両面印刷可能」、「ステープル可能」、および「パンチ可能」が定められている。
【0062】
続いて、定められた機能面での条件に合致するプリンタがネットワーク50上で検索され(S203)、検索結果、すなわち検索されたプリンタのリストがプリンタ検索画面200のリスト表示領域201に表示される(S204)。
【0063】
一方、機能面での条件を定めずにプリンタが検索されたと判断された場合(S201:NO)、ネットワーク50上の近隣のプリンタのすべてが検索され(S205)、検索結果、すなわち検索されたプリンタのリストがプリンタ検索画面200のリスト表示領域201に表示される(S206)。近隣のプリンタは、例えば同一のサブネットワーク内のプリンタであり、IPアドレスを用いて検索される。ただし、例えばフロアマップでプリンタが管理されている場合、近隣のプリンタとして同一フロア内のプリンタが検索されてもよい。
【0064】
図5の処理が終了すると、図4のフローチャートに戻り、プリンタ選択処理(S102)が行われる。すなわち、リスト表示領域201に表示されたリスト中からのユーザによるプリンタの選択が受け付けられる。検索結果がリストで表示されるので、リストを見ながらユーザは容易に選択することができる。ここでは、リスト表示領域201に表示されたプリンタ名がユーザによりダブルクリックされることにより、プリンタの選択が受け付けられる。
【0065】
次に、図9を参照して、チャイルドドライバロード処理(S103)について説明する。
【0066】
まず、選択されたプリンタに対応する適切なチャイルドドライバがチャイルドドライバ群110の中から選択されて、コアドライバ120のロード部121にロードされる(S301)。これにより、プリンタドライバ100は、特定のモデル向けのプリンタドライバとして機能する。選択されたプリンタに関する機能等の情報はネットワーク50を介して取得され得る。
【0067】
ステップS302では、ステップS101において機能面での条件を定めてプリンタが検索されたか否かが判断される。
【0068】
機能面での条件を定めてプリンタが検索されたと判断された場合(S302:YES)、検索時に参照された機能面での条件が、選択されたプリンタについての印刷設定項目の初期値に反映される(S303)。具体的には、検索時に参照された機能面での条件が、検索条件記憶部123から取得され、取得された条件に対応する印刷設定項目の初期値に反映される。
【0069】
ステップS303の処理が終了すると、図4のフローチャートに戻り、印刷指示処理(S104)の最初において、選択されたプリンタに対応した印刷設定画面がディスプレイ15に表示される。
【0070】
図10は、印刷設定画面の一例を示す図である。
【0071】
印刷設定画面400は複数のタブ401を有し、各タブには複数の印刷設定項目が機能別に分類されて関連付けられる。タブは、GUI画面のウィンドウにおいて、複数の画面を一つのウィンドウ内で切り替えて使用することを可能にする。印刷設定画面400におけるタブには、例えば、「Myタブ」、「基本設定」、「レイアウト」、「仕上げ」、「カバーシート/挿入紙」、「スタンプ/フォーム」、「画像品質」および「その他」がある。図10に示す例では、「レイアウト」のタブが選択されており、検索時に参照された機能面での条件である「両面印刷可能」が、対応する印刷設定項目である「印刷種類」の初期値に反映されている。すなわち、デフォルト値である「片面」が「両面」に変更されている。
【0072】
一方、機能面での条件を定めずにプリンタが検索されたと判断された場合(S302:NO)、予め定められた継承ルールにしたがって、選択されたプリンタについての印刷設定項目の初期値が設定される(S304)。この継承ルールに基づく印刷設定項目の初期値の変更処理の詳細は後述する。
【0073】
次に、図11を参照して、継承ルールに基づく印刷設定項目の初期値の変更処理(S304)について説明する。
【0074】
まず、継承ルールR1が設定されているか否かが判断される(S401)。
【0075】
継承ルールR1が設定されていると判断された場合(S401:YES)、印刷設定記憶部M1にデータが存在するか否かが判断される(S402)。すなわち、印刷設定記憶部M1に、直前に選択されていたプリンタの印刷設定値が記憶されているか否かが判断される。
【0076】
印刷設定記憶部M1にデータが存在すると判断された場合(S402:YES)、印刷設定記憶部M1に記憶されている内容が、選択されたプリンタにおける印刷設定項目の初期値に反映され、図11の処理が終了する(S403)。一方、印刷設定記憶部M1にデータが存在しないと判断された場合(S402:NO)、そのまま図11の処理が終了する。
【0077】
ステップS401において継承ルールR1が設定されていないと判断された場合(S401:NO)、継承ルールR2が設定されているか否かが判断される(S404)。
【0078】
継承ルールR2が設定されていると判断された場合(S404:YES)、印刷設定記憶部M2にデータが存在するか否かが判断される(S405)。すなわち、印刷設定記憶部M2に、過去に選択されたプリンタの印刷設定値を累積したものが記憶されているか否かが判断される。
【0079】
印刷設定記憶部M2にデータが存在すると判断された場合(S405:YES)、印刷設定記憶部M2に記憶されている内容が、選択されたプリンタにおける印刷設定項目の初期値に反映され、図11の処理が終了する(S406)。一方、印刷設定記憶部M2にデータが存在しないと判断された場合(S405:NO)、そのまま図11の処理が終了する。
【0080】
ステップS404において継承ルールR2が設定されていないと判断された場合(S404:NO)、継承ルールR3が設定されているか否かが判断される(S407)。
【0081】
継承ルールR3が設定されていると判断された場合(S407:YES)、選択されたプリンタのモデル名が判別される(S408)。
【0082】
続いて、印刷設定記憶部MXにデータが存在するか否かが判断される(S409)。すなわち、印刷設定記憶部MXに、選択されたプリンタのモデル専用の印刷設定値が記憶されているか否かが判断される。印刷設定記憶部MXは、モデルに対応する印刷設定記憶部を意味しており、ここでは、印刷設定記憶部MA、MBまたはMCである。
【0083】
印刷設定記憶部MXにデータが存在すると判断された場合(S409:YES)、印刷設定記憶部MXに記憶されている内容が、選択されたプリンタにおける印刷設定項目の初期値に反映され、図11の処理が終了する(S410)。一方、印刷設定記憶部MXにデータが存在しないと判断された場合(S409:NO)、そのまま図11の処理が終了する。
【0084】
ステップS407において継承ルールR3が設定されていないと判断された場合(S407:NO)、継承ルールR4が設定されているか否かが判断される(S411)。
【0085】
継承ルールR4が設定されていると判断された場合(S411:YES)、選択されたプリンタのモデル名が判別される(S412)。
【0086】
続いて、直前に選択されていたプリンタに対して、新たに選択されたプリンタが同一モデルであるか否かが判断される(S413)。同一モデルではないと判断された場合(S413:NO)、そのまま図11の処理が終了する。
【0087】
同一モデルであると判断された場合(S413:YES)、印刷設定記憶部M1にデータが存在するか否かが判断される(S414)。すなわち、印刷設定記憶部M1に、直前に選択されていたプリンタの印刷設定値が記憶されているか否かが判断される。
【0088】
印刷設定記憶部M1にデータが存在すると判断された場合(S414:YES)、印刷設定記憶部M1に記憶されている内容が、選択されたプリンタにおける印刷設定項目の初期値に反映され、図11の処理が終了する(S415)。一方、印刷設定記憶部M1にデータが存在しないと判断された場合(S414:NO)、そのまま図11の処理が終了する。
【0089】
また、ステップS411において継承ルールR4が設定されていないと判断された場合(S411:NO)、そのまま図11の処理が終了する。この場合は、「継承ルール無し」と判断された場合である。
【0090】
次に、具体例を用いて、継承ルールに基づく印刷設定項目の初期値の変更処理について説明する。
【0091】
図12は、プリンタが有する機能をモデルごとに例示する図である。図12では、モデルAは両面印刷機能、ステープル機能およびパンチ機能を備えており、モデルBは両面印刷機能およびステープル機能を備えているがパンチ機能を備えておらず、モデルCは両面印刷機能を備えているがステープル機能およびパンチ機能を備えていない。以降の説明では、プリンタの各モデルが図12に示すような機能を備えている場合について説明する。
【0092】
なお、両面印刷機能、ステープル機能およびパンチ機能に対応する印刷設定項目のデフォルト値(既定値)は、いずれも「OFF」とする。
【0093】
図13は、継承ルールR1に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【0094】
(1)の場合、同一モデルへの切り替えなので、プリンタP1における印刷設定値がプリンタP2における印刷設定項目の初期値に反映される。
【0095】
(2)の場合、異なるモデルへの切り替えであり、プリンタP1における印刷設定値のうちの「パンチ」以外の印刷設定値がプリンタP2における印刷設定項目の初期値に反映される。
【0096】
(3)の場合、異なるモデルへの切り替えであり、プリンタP1における「両面印刷」の印刷設定値がプリンタP2における印刷設定項目の初期値に反映される。
【0097】
図14は、継承ルールR2に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【0098】
図14に示すように、まず、プリンタP1における印刷設定値が印刷設定記憶部M2に保存される。
【0099】
プリンタP2に切り替えられたとき、印刷設定記憶部M2の「両面印刷」および「ステープル」の印刷設定値が印刷設定項目の初期値に反映される。この例ではプリンタP2で印刷設定値が変更されていないが、プリンタP2で設定された内容が印刷設定記憶部M2に保存される。このとき、プリンタP2にはない「パンチ」について印刷設定記憶部M2の内容は変更されることはない。
【0100】
プリンタP3に切り替えられたとき、印刷設定記憶部M2の「両面印刷」の印刷設定値が印刷設定項目の初期値に反映される。この例ではプリンタP3で印刷設定値が変更されていないが、プリンタP3で設定された内容が印刷設定記憶部M2に保存される。
このとき、プリンタP3にはない「ステープル」および「パンチ」について印刷設定記憶部M2の内容は変更されることはない。
【0101】
プリンタP4に切り替えられたとき、印刷設定記憶部M2の「両面印刷」、「ステープル」および「パンチ」の印刷設定値が印刷設定項目の初期値に反映される。直前に選択していたプリンタP3には「ステープル」および「パンチ」の機能はないが、印刷設定記憶部M2には累積的に印刷設定値が保存されているので、以前にプリンタP1で設定した内容がプリンタP4に継承される。この例ではプリンタP4で印刷設定値が変更されていないが、プリンタP4で設定された内容が印刷設定記憶部M2に保存される。
【0102】
図15は、継承ルールR3に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【0103】
図15に示すように、まず、モデル名判別部125によってモデルAと判定された後に、プリンタP1における印刷設定値は印刷設定記憶部MAに保存される。
【0104】
プリンタP2に切り替えられたとき、モデル名判別部125によってモデルBと判定され、プリンタP2における印刷設定値は印刷設定記憶部MBに保存される。
【0105】
プリンタP3に切り替えられたとき、モデル名判別部125によってモデルCと判定され、プリンタP3における印刷設定値は印刷設定記憶部MCに保存される。
【0106】
プリンタP4に切り替えられたとき、モデル名判別部125によってモデルAと判定され、印刷設定記憶部MAの「両面印刷」、「ステープル」および「パンチ」の印刷設定値が印刷設定項目の初期値に反映される。直前に選択していたプリンタP3における印刷設定項目「両面印刷」の値は「ON」であるが、この印刷設定値には影響されず、以前にモデルAに対して設定した内容が継承される。
【0107】
図16は、継承ルールR4に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【0108】
(1)の場合、同一モデルへの切り替えなので、プリンタPlにおける印刷設定値がプリンタP2における印刷設定項目の初期値に反映される。
【0109】
(2)の場合、異なるモデルへの切り替えなので、プリンタP2における印刷設定項目の初期値として、デフォルト値(既定値)が使用される。
【0110】
次に、図17を参照して、印刷指示処理(S104)について説明する。
【0111】
まず、選択されたプリンタに対応した印刷設定画面(図10参照)がディスプレイ15に表示され、印刷設定値の変更があったか否かが判断される(S501)。
【0112】
印刷設定値の変更があった場合(S501:YES)、印刷設定記憶部M1(直前デバイスのみ)、印刷設定記憶部M2(過去デバイス累積)、および印刷設定記憶部MX(モデルX専用)に、選択されたプリンタにおける印刷設定値が記憶される(S502)。この処理は、継承ルールに基づいて印刷設定項目の初期値を管理するために必要である。
【0113】
ステップS503では、印刷指示があったか否かが判断される。すなわち、ユーザにより図示しない印刷ボタンが押下されたか否かが判断される。
【0114】
印刷指示が未だないと判断された場合(S503:NO)、ステップS501に戻る。印刷指示があったと判断された場合(S503:YES)、PC10は、プリンタドライバ100によって生成された印刷設定値を含む印刷ジョブを、ネットワーク50を介して、選択されたプリンタに送信する(S504)。そして、プリンタは受信した印刷ジョブに基づいて印刷を実行する。
【0115】
このように本実施形態では、PC10は、ユーザにより選択されたプリンタが機能面での条件を定めて検索されたものであると判断した場合、検索時に参照された機能面での条件を、そのプリンタについての印刷設定項目の初期値に反映する。
【0116】
したがって、ユーザは、検索時に参照された機能面での条件に対応する印刷設定項目をデフォルト値から所望の値に変更する面倒な作業を行わなくて済む。このように、ユーザは、所望する印刷を余計な手順を踏むことなく実施することができる。ここで、検索時に参照された機能面での条件が複数である場合、これらの複数の条件の各々に合致するように対応する各印刷設定項目のデフォルト値がそれぞれ変更されることになるので、より一層の操作上の手間が省かれる。
【0117】
また、本実施形態では、PC10は、ユーザにより選択されたプリンタが機能面での条件を定めずに検索されたと判断した場合、予め定められた継承ルールにしたがって、そのプリンタについての印刷設定項目の初期値を設定する。
【0118】
したがって、プリンタの選択を切り替えたときに、予め定められた継承ルールに基づいて印刷設定項目のデフォルト値が変更されるので、ユーザは、よりスムーズに印刷のための操作を継続することが可能になるという利点がある。
【0119】
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0120】
例えば上述した実施形態では、ネットワーク上の複数のプリンタの中から所望のプリンタを選択するための機能を実現するためのプログラムは、プリンタドライバとして構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリンタドライバとは別個のアプリケーションプログラムとして提供されることも可能である。
【0121】
また、上述した実施形態では、印刷装置としてプリンタが使用されているが、複写機、MFP(MFP:Multi−Function Peripheral)などの各種の印刷装置が使用され得る。
【0122】
また、上述した実施形態では、印刷設定装置としてPCが使用されているが、ワークステーション、サーバコンピュータ、携帯端末などの各種の印刷設定装置が使用され得る。
【0123】
本実施形態にかかる印刷設定装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えばフレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、印刷設定装置の一機能としてその装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示されるPCの構成を示すブロック図である。
【図3】プリンタドライバの機能ブロック図である。
【図4】PCにおけるプリンタドライバによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】プリンタ検索処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】プリンタ検索画面の一例を示す図である。
【図7】継承ルール設定画面の一例を示す図である。
【図8】検索条件記憶部へのデータの格納例を示す図である。
【図9】チャイルドドライバロード処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】印刷設定画面の一例を示す図である。
【図11】継承ルールに基づく印刷設定項目の初期値の変更処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】プリンタが有する機能をモデルごとに例示する図である。
【図13】継承ルールR1に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【図14】継承ルールR2に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【図15】継承ルールR3に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【図16】継承ルールR4に基づく印刷設定項目の初期値の設定について説明するための図である。
【図17】印刷指示処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0125】
10 PC、
11 CPU、
12 ROM、
13 RAM、
14 ハードディスク、
15 ディスプレイ、
16 入力装置、
17 通信インタフェース、
18 バス、
P1〜P4 プリンタ、
50 ネットワーク、
100 プリンタドライバ、
110 チャイルドドライバ群、
120 コアドライバ、
121 ロード部、
122 プリンタ検索部、
123 検索条件記憶部、
124 継承ルール選択部、
125 モデル名判別部、
200 プリンタ検索画面、
201 リスト表示領域、
202 検索条件設定ボタン、
203 検索ボタン、
204 プリンタ検索条件設定部、
207 継承ルール設定ボタン、
300 継承ルール設定画面、
400 印刷設定画面、
M1,M2,MA,MB,MC 印刷設定記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の印刷装置の中からユーザにより選択された印刷装置における印刷条件を特定する印刷設定項目を設定するための印刷設定装置が実行する方法であって、
ユーザにより選択された印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであるか否かを判断するステップ(a)と、
前記ステップ(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであると判断された場合、検索時に参照された機能面での条件を、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値に反映するステップ(b)と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
ユーザの指示に基づいて印刷装置を検索するステップ(c)と、
前記ステップ(c)において検索された印刷装置のリストをユーザによる選択が可能に表示部に表示するステップ(d)と、
前記ステップ(d)において表示されたリスト中からのユーザによる印刷装置の選択を受け付けるステップ(e)と、
を前記ステップ(a)の前にさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(c)において機能面での条件を定めて印刷装置が検索された場合、当該機能面での条件を検索条件記憶部に記憶させるステップ(f)をさらに有し、
前記ステップ(b)では、検索時に参照された機能面での条件が前記検索条件記憶部から取得されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記機能面での条件は、両面印刷機能、ステープル機能、およびパンチ機能の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記機能面での条件が複数である場合、前記ステップ(b)では、複数の条件の各々に合致するように対応する各印刷設定項目のデフォルト値がそれぞれ変更されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めずに検索されたと判断された場合、予め定められた継承ルールにしたがって、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値を設定するステップ(g)をさらに有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記予め定められた継承ルールは、選択対象が別の印刷装置に切り替えられたときに前記印刷設定項目の初期値として所定条件下で以前に設定された値を引き継ぐルールであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
複数の印刷装置の中からユーザにより選択された印刷装置における印刷条件を特定する印刷設定項目を設定するためのプログラムであって、
ユーザにより選択された印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであるか否かを判断する手順(a)と、
前記手順(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めて検索されたものであると判断された場合、検索時に参照された機能面での条件を、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値に反映する手順(b)と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
ユーザの指示に基づいて印刷装置を検索する手順(c)と、
前記手順(c)において検索された印刷装置のリストをユーザによる選択が可能に表示部に表示する手順(d)と、
前記手順(d)において表示されたリスト中からのユーザによる印刷装置の選択を受け付ける手順(e)と、
を前記手順(a)の前にさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記手順(c)において機能面での条件を定めて印刷装置が検索された場合、当該機能面での条件を検索条件記憶部に記憶させる手順(f)をさらにコンピュータに実行させ、
前記手順(b)では、検索時に参照された機能面での条件が前記検索条件記憶部から取得されることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記機能面での条件は、両面印刷可能、ステープル可能、およびパンチ可能の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記機能面での条件が複数である場合、前記手順(b)では、複数の条件の各々に合致するように対応する各印刷設定項目のデフォルト値がそれぞれ変更されることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記手順(a)において前記印刷装置が機能面での条件を定めずに検索されたと判断された場合、予め定められた継承ルールにしたがって、前記印刷装置についての前記印刷設定項目の初期値を設定する手順(g)をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記予め定められた継承ルールは、選択対象が別の印刷装置に切り替えられたときに前記印刷設定項目の初期値として所定条件下で以前に設定された値を引き継ぐルールであることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
請求項8〜14のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−129043(P2010−129043A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−306359(P2008−306359)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】