説明

原稿読取装置

【課題】原稿台に置き忘れた原稿からの情報漏洩防止が効果的な技術を提供することである。
【解決手段】透明部を有する原稿台と、前記原稿台の透明部上に置かれた原稿を覆うカバー体と、前記原稿台の透明部上に置かれた原稿の情報を読み取る読取手段と、前記原稿台の透明部上に置かれた原稿の置き忘れを検出する検出手段と、保管されている原稿を外部からは勝手に取り出すことが出来ない構造の保管手段と、前記原稿台の透明部上に置かれた原稿を前記保管手段に搬送する搬送手段と、記憶手段と、前記検出手段が前記透明部上に置かれている原稿の置き忘れを検出した場合、前記搬送手段を作動させて該原稿を前記保管手段に搬送させて保管せしめると共に、該保管手段における該原稿の保管情報をユーザの識別情報に関連付けて前記記憶手段に記憶させる制御手段とを具備する原稿読取装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は原稿読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介してネットワーク機器と複数のネットワーク端末とが接続され、指認証により特定のネットワーク端末のユーザであることが確認できて初めて前記ネットワーク機器の使用許可を出すようにして、ネットワーク機器の共用化を図る指認証によるネットワーク管理システムであって、前記ネットワーク機器は、使用ユーザの指紋情報を採取する指紋情報採取手段と、該指紋情報採取手段で採取された指紋情報を予め登録されている指紋情報と照合して指認証を行う指認証手段とを備え、前記ネットワーク端末のユーザは、前記ネットワーク機器を使用する際にユーザの指情報をネットワーク上に送出し、前記ネットワーク機器側では指紋情報採取手段でユーザの指紋情報を採取して、ネットワーク上に送出された指情報に基づくユーザの指紋情報と照合することで指認証を行い、ネットワーク機器を使用するユーザとネットワーク端末のユーザとが一致する場合のみネットワーク機器の使用を許可するようにしてなり、必要に応じて、前記指認証手段で指認証を行う際に照合する予め登録された指紋情報は、前記ネットワーク上に接続されたサーバ内にユーザのID情報に対応させて格納され、前記ネットワーク端末から当該ユーザのID情報をネットワーク上に送出すると、前記サーバがそのID情報に対応した指紋情報に変換して前記ネットワーク機器へ送出するようにしてなり、更に、前記ネットワーク端末は、文書データの作成や保存が可能なものであり、前記ネットワーク機器は、前記ネットワーク端末からネットワークを介して送られてきた文書データを用紙に印字出力する文書出力装置であって、前記ネットワーク端末からネットワーク上に文書データを送出する場合は、ユーザのID情報と共に送出し、前記サーバ内でID情報が指紋情報に変換され、前記ネットワーク機器で採取したネットワーク機器の使用者の指紋情報と文書データの送出者の指紋情報とを照合して一致すれば、その文書データの印字出力結果を当該使用者に渡すようにしていて、前記文書出力装置は、印字出力した文書をユーザ毎に分けてストックすることができる複数の排紙トレイを備えると共に、各排紙トレイには出力された文書を取り出す開閉可能な取出し口が設けられ、前記文書出力装置でネットワーク機器の使用者の指紋情報と文書データの送出者の指紋情報とが一致すると、該当するユーザの文書が出力された排紙トレイの取出し口のみが開くように制御する指認証によるネットワーク管理システムが提案(特開2001−265739号公報)されている。
【0003】
原稿給紙テーブルと、原稿給紙テーブルの下方に間隔をおいて配設された原稿排出トレイと、原稿給紙テーブル上にセットされた原稿を原稿搬送径路を通して搬送して原稿排出トレイ上に排出する原稿搬送手段とを含む原稿搬送装置を備えた画像形成機において、原稿排出トレイ上に排出された原稿の有無を検出する排出原稿検出手段と、原稿排出トレイ上に原稿有りを表示しうる表示手段と、排出原稿検出手段により原稿排出トレイ上に原稿有りが検出された場合に表示手段に原稿排出トレイ上に原稿有りを表示させることができる制御装置とを備えており、必要に応じて、原稿給紙テーブルにセットされた原稿が全数、原稿排出トレイ上に排出されたことを検出する全原稿排出完了検出手段を備え、制御装置は、全原稿排出完了検出手段により原稿給紙テーブルにセットされた原稿が全数、原稿排出トレイ上に排出されたことが検出されかつ排出原稿検出手段により原稿排出トレイ上に原稿有りが検出された場合に表示手段に原稿排出トレイ上に原稿有りを表示させる画像形成機が提案(特開2001−312106号公報)されている。
【0004】
原稿ガラス上に載置された原稿を押圧する開閉自在な原稿カバーと、前記原稿カバーに押圧された原稿の画像情報を読み取る画像読取手段を備えてなる原稿読取装置であって、前記画像読取手段による読み取り終了後の原稿の取出しを禁止する原稿保持手段と、特定の操作者を識別する操作者識別手段と、前記操作者識別手段により識別された特定の操作者に対してのみ前記原稿保持手段による原稿の保持状態を解除する原稿保持解除手段を設けてあり、前記原稿保持手段は、場合によっては、前記原稿カバーの開放を阻止するロック機構で構成されていたり、又は、前記原稿を収容する原稿収容部と、前記原稿収容部をロックするロック機構と、前記原稿ガラス上の原稿を前記原稿収容部に移送する原稿移送手段とを備えて構成されている原稿読取装置が提案(特開2005−340894号公報)されている。
【0005】
コンタクトガラス上に置かれた原稿の画像を読み取る画像読取装置であって、前記コンタクトガラス上の原稿を検出する原稿検出手段と、前記原稿を保管する保管手段と、前記コンタクトガラス上の原稿を前記保管手段まで搬送する原稿搬送手段と、前記原稿の画像読取動作が終了した後に、前記原稿検出手段による原稿の検出結果が原稿置き忘れと見なす条件を満たした場合に、前記原稿搬送手段により、前記コンタクトガラス上の原稿を前記保管手段まで搬送する制御手段とを備えてなり、場合によっては、前記保管手段は、所定の条件を満たした場合に開放する電気錠を備えていることを特徴とする画像読取装置が提案(特開2006−262097号公報)されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−265739号公報
【特許文献2】特開2001−312106号公報
【特許文献3】特開2005−340894号公報
【特許文献4】特開2006−262097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ネットワークシステムにおけるプリンタ等のネットワーク機器では、何人ものユーザが、同時期に、プリント出力する状況が生じ易く、印字出力される文書も社内機密レベルのものから個人のプライバシに関わるものまで様々ある為、プリント出力された文書内容がユーザ本人以外に漏洩したり、他人の文書に紛れ込んで紛失したりする可能性が高い。そこで、ユーザのセキュリティやプライバシを守る観点から、指紋などを照合して個人の認証を行うシステムが開発されつつあるものの、これ等は、1つの個人認証装置を使って複数の機器を制御するものである。従って、複数のユーザが1台の機器を共用する場合は、複数の人が短期間に何度も利用する為、その都度、指紋の照合を行わなければならず、手間や時間が掛る問題が有る。このような問題点を解決する為、即ち、ネットワークを介して接続された複数のネットワーク端末が特定のネットワーク機器を共用する場合に、各ネットワーク端末のユーザのセキュリティやプライバシを手間や時間を掛けずに守ることが出来る指認証によるネットワーク管理システムを提供することを目的として、特許文献1の技術が提案されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1にあっては、プリンタ出力された文書(情報)の漏洩防止を目的としており、例えば複写機の原稿台に置き忘れた(原稿台から取り忘れた)原稿の情報漏洩を如何に防ぐかの発想は皆無である。
【0009】
尚、特許文献1には、印字出力した文書をユーザ毎に分けてストックすることが出来る複数の排紙トレイを備えると共に、各排紙トレイには出力された文書を取り出す開閉可能な取出し口が設けられ、前記文書出力装置でネットワーク機器の使用者の指紋情報と文書データの送出者の指紋情報とが一致すると、該当するユーザの文書が出力された排紙トレイの取出し口のみが開くように制御する文書出力装置が開示されている。
【0010】
しかしながら、特許文献1にあっては、印字出力された文書をユーザ毎に分けて排紙トレイにストックするものである。従って、ユーザ数に限定が有る。すなわち、不特定数のものには対応できない。例えば、10人分の排紙トレイしか用意されていない場合には、11人による使用は不可能である。
【0011】
特許文献2は、原稿排出トレイ上に排出された原稿の置き忘れを防止するものである。特に、原稿排出トレイ上に排出された原稿を置き忘れたとしても、比較的短時間の中に気付かされ、紛失等のトラブル発生の可能性を少なくすることを目的としている。
【0012】
しかしながら、特許文献2には、例えば複写機の原稿台に置き忘れた原稿の情報漏洩を如何に防ぐかの発想が皆無である。
【0013】
特許文献3には、特許文献1,2とは異なり、複写機の原稿台に置き忘れた原稿からの情報漏洩防止の技術思想が示されている。すなわち、原稿カバーの開放を阻止するロック機構を設けることの開示が有る。しかしながら、この技術は、原稿の置き忘れが有る状態では原稿カバーを開けることが出来ない為、置き忘れ原稿をユーザが取り出すまでの間、第三者による使用が不可能になる。
【0014】
特許文献3には、別の態様として、原稿ガラス上の原稿を原稿収容部に移送する原稿移送手段を設けることの開示が有る。しかしながら、この技術のものは、原稿収容部を開けることが許されている者であれば、誰もが開けることが出来る。従って、A氏の置き忘れ原稿をB氏が取り出すことが出来る。と言うことは情報漏洩防止が不十分である。
【0015】
特許文献4にも、特許文献1,2とは異なり、複写機の原稿台に置き忘れた原稿からの情報漏洩防止の技術思想が示されている。しかしながら、特許文献4のものでも、保管箱の錠を開けることが許されている者であれば、誰もが開けることが出来る。従って、A氏の置き忘れ原稿をB氏が取り出すことが出来る。と言うことは情報漏洩防止が不十分である。
【0016】
従って、本発明が解決しようとする課題は、原稿台に置き忘れた(原稿台から取り忘れた)原稿からの情報漏洩防止が効果的な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記の課題は、
透明部を有する原稿台と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿を覆うカバー体と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿の情報を読み取る読取手段と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿の置き忘れを検出する検出手段と、
保管されている原稿を外部からは勝手に取り出すことが出来ない構造の保管手段と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿を前記保管手段に搬送する搬送手段と、
記憶手段と、
前記検出手段が前記透明部上に置かれている原稿の置き忘れを検出した場合、前記搬送手段を作動させて該原稿を前記保管手段に搬送させて保管せしめると共に、該保管手段における該原稿の保管情報をユーザの識別情報に関連付けて前記記憶手段に記憶させる制御手段
とを具備することを特徴とする原稿読取装置によって解決される。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、検出手段が透明部上に置かれている原稿の置き忘れ(原稿の取り忘れ)を検出した場合、搬送手段を作動させて該原稿を保管手段に搬送させて保管せしめると共に、該保管手段における該原稿の保管情報をユーザ識別情報に関連付けて記憶手段に記憶させる制御手段を具備している。従って、保管手段から取り出す場合、特定のユーザ識別情報に関連付けられている特定の原稿のみしか取り出せないようにすることが出来る。例えば、A氏の識別情報を知らないB氏は、A氏の置き忘れ(取り忘れ)原稿を取り出すことが出来ない。従って、情報漏洩が効果的に防止される。すなわち、特許文献3,4では奏することが出来ない特長を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態になる原稿読取装置を備えた複写機の概略図
【図2】ブロック図
【図3】ブロック図
【図4】全体のフローチャート
【図5】置き忘れ原稿保管のフローチャート
【図6】保管原稿の取出しのフローチャート
【図7】保管原稿管理テーブル
【図8】他の実施形態になる複写機のブロック図
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は原稿読取装置である。例えば、原稿読取装置を具備した複写機である。本装置は、透明部を有する原稿台を具備する。この原稿台は、例えば透明なガラスである。本装置は、原稿台の透明部上に置かれた原稿を覆うカバー体を具備する。このカバー体は、例えば原稿抑えとしての機能を奏する。前記カバー体は、好ましくは、不透明材(場合によっては、半透明材)で構成されている。本装置は、原稿台の透明部上に置かれた原稿の情報を読み取る読取手段を具備する。例えば、前記カバー体で押圧された前記原稿の情報を読み取る読取手段を具備する。これ等の構成要件は、一般的な複写機にも備わっている。本装置は、前記原稿台の透明部上に置かれた原稿の置き忘れ(取り忘れ)を検出する検出手段を具備する。検出手段は、例えばカバー体が、一度、開かれ、そして閉じられた後、所定時間経過しても開かれることが無い場合、原稿置き忘れが有ると判断するものでも良い。或いは、例えばカバー体が、一度、開かれ、そして閉じられた後において、透明部上に置かれた原稿の撮像手段による撮像情報が判断されることで、原稿置き忘れが有ると判断するものでも良い。置き忘れ原稿が存在している場合、撮像情報が全面均一で無いことから、置き忘れ原稿有りと判定できる。或いは、カバー体が、一度、開かれ、そして閉じられた後において、原稿の撮像手段が一定時間内に作動しない場合には、原稿置き忘れが有ると判断するものでも良い。勿論、これ以外にも、各種の手法を採用することが出来る。本装置は保管手段を具備する。この保管手段は、保管されている原稿を、外部からは勝手に取り出すことが出来ない構造のものである。保管手段は、例えば装置内に設けられている。この場合は、例えば天面が解放されたケースの如きの構造でも良い。なぜならば、通常、装置内部に手を差し込むことは出来ないからである。勿論、原稿投入用のスリット及び原稿排出用のスリット(一つのスリットで原稿投入用のスリットと原稿排出用のスリットとが兼用されたものでも良い。)が形成された箱であっても良い。このような場合には、装置内部のみでは無く、装置本体の外壁面に取り付けられていても差し支えが無い。なぜならば、このような構造のものであれば、箱内の原稿を人力のみで取り出すことは出来ないからである。但し、保管手段内の原稿を取り出す為の機構をメカニカルな手段によって構成しようとした場合、保管手段は、好ましくは、比較的大きな開口部を有する方が好ましい。とすると、保管手段は装置内部に設けられている方が好ましい。本装置は、前記原稿台の透明部上に置かれた原稿を前記保管手段に搬送する搬送手段を具備する。本装置は、記憶手段を具備する。本装置は、前記検出手段が前記透明部上に置かれている原稿の置き忘れを検出した場合、前記搬送手段を作動させて該原稿を前記保管手段に搬送させて保管せしめると共に、該保管手段における該原稿の保管情報をユーザ識別情報に関連付けて前記記憶手段に記憶させる制御手段を具備する。例えば、保管手段内に保管されている原稿の中、一番下に置かれている原稿はA氏、その上とその上とに置かれている原稿はB氏、その上に置かれている原稿はA氏、その上に置かれている原稿はC氏、……と言った如く、保管手段内に保管されている原稿の位置情報と、該原稿が誰のものになるかの情報とが、対応付けられて記憶手段に記憶される。
【0021】
本装置は、好ましくは、保管手段に保管されている原稿を取り出す取出手段を更に具備する。この場合、制御手段は、ユーザ識別情報に基づいた原稿保管情報(保管位置情報)を記憶手段から読み出して対応する原稿を前記取出手段に取り出させる。
従って、上記装置によれば、原稿台上に置かれた原稿が置き忘れたままの状態で、ユーザが装置から離れてしまった場合、装置が原稿の置き忘れを検出すると、置き忘れ原稿ごとにユーザ識別情報を識別できる状態で保管手段に保管される。そして、ユーザが原稿の置き忘れに気付いた場合、原稿保管手段に在る全ての置き忘れ原稿の中から該ユーザの置き忘れ原稿のみを識別して取り出すことが可能になる。この結果、原稿保管室は複数有っても良いが、一つの原稿保管室をA氏とB氏との共有形態での使用が可能になる。すなわち、共有形態の使用でも不都合が起きない。尚、保管室の数が少なくなれば、特に、保管室が一つで済めば、保管手段の構成コストはそれだけ低廉なものとなる。前記取出手段も一つで済んだりする。
【0022】
本装置は、好ましくは、ユーザ識別情報を入力できる入力手段を更に具備する。この入力手段は、例えば複写枚数を入力する為のテンキーで構成することが出来る。この場合、制御手段は、原稿の保管情報(保管位置情報)を、前記入力手段で入力されたユーザ識別情報に関連付けて記憶手段に記憶させるものである。
【0023】
本装置は、好ましくは、印刷(複写)手段と、前記印刷手段による印刷済の用紙を収容する排紙トレイと、前記排紙トレイに置き忘れている用紙を検出する検出手段と、前記排紙トレイに収容されている用紙を、外部からは勝手に取り出すことが出来ない構造の保管手段に搬送する搬送手段と、前記検出手段が前記排紙トレイに印刷(複写)済用紙の置き忘れを検出した場合、前記搬送手段を作動させて該用紙を前記保管手段に搬送させて保管せしめると共に、該保管手段における該用紙の保管情報をユーザの識別情報に関連付けて記憶手段に記憶させる制御手段を具備する。このように構成させることで、排紙トレイに印刷(複写)済の用紙を置き忘れた場合、その安全性が高い。特に、複写機にあっては、原稿のみならず、印刷(複写)済の用紙をも取り忘れた場合、情報漏洩の恐れが有るから、原稿および印刷(複写)済用紙の双方が保管室に取り込まれるようにしておくことが好ましい。
【0024】
コンビニ店などに設置されている場合、通常、課金手段が設けられている。このような場合、課金手段はユーザの識別情報に相当する識別情報を出力できるように構成させておくことが好ましい。このようにすれば、課金手段から出力された識別情報と保管情報とを関連付けて記憶手段に記憶させることが出来るようになる。従って、本装置がコンビニ店などに設置されている場合、原稿取り忘れが起きても、情報漏洩の恐れが少なくなる。
【0025】
本装置における保管手段は、好ましくは、異なるユーザ識別情報に対応する原稿(及び/又は印刷(複写)済用紙)が共通保管室に保管されるよう構成されたものである。例えば、保管室が一つであり、この保管室に第1者(A氏)、第2者(B氏)、第3者(C氏)、……、第n者(nは任意の整数)の置き忘れ原稿が投入・保管されるようになっている。
【0026】
以下、本発明を更に具体的に説明する。
【0027】
図1〜図7は本発明の第1実施形態になる原稿読取装置を備えた複写機の説明図であり、図1は複写機の概略図、図2,3は要部のブロック図、図4,5,6は原稿読取装置のフローチャート、図7は保管原稿管理テーブルである。
【0028】
各図中、1は自動原稿搬送手段、2は不透明材製のカバー体、3は透明ガラス製の原稿台である。4は、原稿台3上に置かれている原稿5を、原稿保管室6に、搬送する搬送ベルト(原稿保管場所(原稿保管室6)への搬送手段)である。原稿保管室6は、例えば複写機本体内に設けられている。従って、原稿保管室6内に手を入れ、原稿保管室6内の原稿を手にすることは出来ない。すなわち、原稿保管室6内に取り込まれて保管されている原稿5を、勝手に、外部に取り出すことが出来ないものとなっている。7は、搬送ベルト4の作動により搬送されて来た原稿5を、原稿保管室6内に、取り込む為の一対のローラである。8は、原稿保管室6内に保管されている原稿中から特定された特定の原稿を原稿取出手段(原稿保管場所(原稿保管室6)からの取出手段)によって取り出されて排出された特定の原稿を受け入れる排紙トレイである。排紙トレイ8に送りこまれた原稿は、直接、手にすることが出来る。9は、前記原稿取出手段によって特定の原稿が取り出されて原稿保管室6から排出されて来た際、その原稿5を挟み込んで排紙トレイ8に送り込む為の一対のローラである。尚、必要に応じて、ローラ9を作動させることで、排紙トレイ8に排紙された用紙を原稿保管室6内に取り込むことも出来るようになっている。10,11は給紙トレイ(用紙格納手段)である。12,13は、給紙トレイ10,11内のコピー用紙を所定位置に搬送する為の一対のローラである。14は転写ローラである。
【0029】
本複写機は、上記装置(パーツ)の他にも、図2,3に示される各種装置(パーツ)を具備している。例えば、CPUで構成される主制御部(制御手段)21を具備する。原稿台3上に置かれている原稿5の情報を読み取るCCD等で構成される原稿読取手段(原稿読取部:画像読取部)22を具備する。原稿読取手段(原稿読取部:画像読取部)22で読み取った原稿の情報をコピー用紙に印刷(印字)する印刷手段(印刷部:印字手段:印字部)23を具備する。原稿台3上に置かれている原稿5の置き忘れを検出する原稿置忘検出手段(原稿置忘検出部)24を具備する。本複写機の使用が許されている者であることを示す操作者の識別情報(認証情報)を入力することが出来る操作者識別情報入力手段(操作者認証情報入力手段:操作者識別情報入力部:操作者認証情報入力部)25を具備する。操作・表示手段(操作表示部)26を具備する。画像記憶部27を具備する。原稿取出手段(原稿保管室6からの原稿の取出手段:例えば、ローラ9等)を制御する原稿取出手段制御部28を具備する。その他にも、記憶部(RAM)29、記憶部(ROM)30、バックアップ用メモリ31を具備する。
【0030】
主制御部(制御手段)21は、記憶部(ROM)30に格納されている各種のプログラム(例えば、原稿台3上に置かれている原稿5の置き忘れを検出するプログラム、置き忘れている原稿5を原稿保管室6に搬送して保管するプログラム、原稿保管室6に保管されている原稿5を取り出して排紙トレイ8に送り込むプログラム)の機能処理に則って、バスに接続されている各ハードウェアを制御する。又、バスを介して、ハードウェアからハードウェアへのデータの移動命令、記憶部(RAM)29へのデータの格納、記憶部(RAM)29に格納されたデータの取り出しを行う。画像記憶部27は、画像読取部22が原稿5から読み取った原稿の画像データを記憶する。原稿取出手段制御部28は、主制御部21が、原稿保管室6に保管された置き忘れ原稿の中、記憶部(RAM)29に格納されている原稿置き忘れユーザの情報と該ユーザの原稿が原稿保管室6のどの位置(積層されている原稿の中の何枚目の位置)に保管されているかの保管情報(保管位置(場所)情報)とが関連付けられて記録されているテーブル(保管原稿管理テーブル(図7参照))を参照し、保管場所から取り出そうとしているユーザ情報が保管原稿管理テーブルにある場合は、該ユーザ情報と対になっている原稿を原稿保管室6から取り出して排紙トレイ8に排出するよう制御する。バックアップ用メモリ31は、装置の電源が落ちた場合に記憶部(RAM)29に格納されている情報が消去されてしまう為、電源が落ちた場合でも保持しておきたい情報が格納されている。尚、保管原稿管理テーブルが更新された場合、この情報は記憶部(RAM)29からバックアップ用メモリ31にコピーされる。操作表示部26は、タッチパネルやスタートキー等の各種操作キーを備えると共に、ディスプレイを備えている。操作キーからは原稿読取時の操作等の各種命令の入力操作が行われ、ディスプレイには、操作キーから入力された命令内容や装置からユーザに通知する各種情報が表示される。原稿を置き忘れたユーザが該原稿を装置内の原稿保管室6から取り出そうとした際、操作表示部26に表示されるメニュー画面にて、ユーザが置き忘れた原稿を原稿保管室6から取り出す処理を操作表示部26から選択することにより、原稿保管室6から置き忘れた原稿を取り出す処理を行う。画像読取部22は、原稿台3上に置かれている原稿5に対してカバー体2が閉じられた(重ねられた)状態で読み取りを行うブックスキャナ型のものであり、原稿5の情報を読み取り、画像データを出力する。画像読取部22によって読み取られた画像データは、主制御部21によって、画像記憶部27に格納された後、出力される。記憶部(RAM)29は、主制御部21のワーク用領域として使用され、プログラムの実行時に発生する一時的なデータが記憶される。装置操作時に操作者認証情報入力部(操作者識別情報入力手段:操作者認証情報入力手段:操作者識別情報入力部:)25から認証を行い取得したユーザ情報や保管原稿管理テーブルも、記憶部(RAM)29に格納される。記憶部(ROM)30には、原稿台3上に置かれている原稿5の置き忘れを検出するプログラム、置き忘れている原稿5を原稿保管室6に搬送して保管するプログラム、原稿保管室6に保管されている原稿5を取り出して排紙トレイ8に送り込むプログラム、その他にも原稿保管装置の動作に必要なプログラムが格納されている。操作者認証情報入力部25には装置操作を行う為のユーザ認証情報が入力される。ユーザ認証が行われると、操作表示部26にて認証結果が表示され、認証成功した場合のみ、装置操作が可能となる。ユーザが原稿を置き忘れた場合、置き忘れ原稿を装置内の原稿保管室6から取り出す為に操作者認証情報入力部25から入力されたユーザ情報を基に原稿保管室6から該ユーザの原稿を識別して取り出す処理が行われる。操作者認証情報入力部25で行われるユーザ認証は、ICカードによる認証、指紋認証、操作表示部26から入力されるユーザIDとパスワードとによる認証等が用いられる。尚、原稿をブックスキャナで読み込んで印刷する方法、操作者認証情報入力部25から入力されたユーザ情報を基にユーザ認証が行われる方法等は当業者にも良く知られているので、これ等の詳細な説明は省略される。
【0031】
次に、図4,5,6に示されたフローチャートを基にして本発明の処理が説明される。
【0032】
自動原稿搬送手段1を用いず、ユーザが原稿台3上に原稿5を載せてカバー体2を閉じた状態でコピーする場合を考える。この時、コピーした・して無いの有無に拘わらず、何かの用事で、本複写機から離れ、他の用事に取り掛ったとする。そうすると、原稿5はカバー体2で覆われていることから、視界外に有り、忙しさ故に、原稿5を原稿台3上に載せたままであることは縷々起きている。このような場合、原稿置き忘れの検出処理S1が行われる。すなわち、原稿置忘検出部24が原稿5の置き忘れを検出する。本実施形態では、原稿5が原稿台3上に載ったままの状態でコピー開始後から一定時間の間、何らの操作も行われなかった場合に、原稿置き忘れ状態であると判断する手法が採用されている。勿論、この手法に限られないことは、前述の通りである。原稿置き忘れを検出するプログラムは記憶部(ROM)30に格納されている。従って、ユーザがコピー操作を行い、給紙トレイ10(11)内のコピー用紙がローラ12(13)の動作により給紙され、画像読取部22によって読み取られた画像データが転写ローラ14により給紙された用紙に転写され、転写(コピー)された用紙が排紙トレイ8に排出されると共に、コピー操作開始時点から次の動作が一定時間内に行われなかった場合、次の処理が行われる。或いは、転写(コピー)された用紙が排紙トレイ8に排出された後、次の動作が一定時間内に行われなかった場合、次の処理が行われる。主制御部21は「原稿置き忘れ検出プログラム」を実行させる。主制御部21は、原稿置き忘れ状態を検出すると、装置内の原稿保管室6に置き忘れ原稿を搬送・保管するプログラムを実行させる。置き忘れ原稿の原稿保管室6への搬送は、搬送ベルト4及びローラ7を作動させることにより、実行される。すなわち、原稿置き忘れの検出処理S1によって原稿の置き忘れが検出されると、置き忘れ原稿が保管場所(原稿保管室6)まで搬送処理S2される。原稿保管場所に置き忘れ原稿が搬送された後、保管処理S3が行われる。この処理S2,S3は、主制御部21が、記憶部(ROM)30に格納されている「置き忘れ原稿を原稿保管室に搬送して保管するプログラム」を実行させることにより行われる。
【0033】
前記置き忘れ原稿の保管処理S3に際しては、置き忘れ原稿はユーザ毎に識別・保管される。図5に示される通り、最初に、保管場所(原稿保管室6)に保管済みの置き忘れ原稿が存在しないかどうかが調べられる。原稿保管室6に保管済みの置き忘れ原稿が存在しないか否かを調べる処理S11は、記憶部(RAM)29に格納されている保管原稿管理テーブル(図7参照)が参照され、該当する設定ユーザ情報の有無で判断される。保管原稿管理テーブルに設定ユーザ情報が存在しない場合には、原稿保管室6に保管済みの置き忘れ原稿が存在しないことである。この保管済み原稿が存在しない状態で原稿が搬送されて来た場合、その原稿と該ユーザの情報とがセットにして(関連付けられて)保管原稿管理テーブルに書き込まれ、更新され、記憶部(RAM)29に格納される(S15)。尚、この時の原稿は、原稿台3上に置かれている原稿5であるから、1枚である。次に、別のユーザの置き忘れ原稿が原稿保管室6に搬送されて来ると、該2枚目の原稿と該ユーザの情報とがセットになって保管原稿管理テーブルに書き込まれ、更新され、記憶部(RAM)29に格納される。原稿保管室6に保管済みの置き忘れ原稿が存在する場合はS13にて保管済みの原稿枚数が設定され、次の置き忘れ原稿に対してユーザ情報が設定されて保管原稿管理テーブルが更新される。
【0034】
原稿を置き忘れたユーザが原稿保管室6から原稿を取り出したい場合、操作者認証情報入力部25から入力されたユーザ情報を基にユーザ認証が行われる。認証確認後、操作表示部26から操作メニューの中にある置き忘れ原稿の取り出しが選択される。この結果、記憶部(RAM)29に格納されている保管原稿管理テーブルが参照される(S21)。そして、ユーザ認証により取得したユーザ情報と一致したユーザ情報が保管原稿管理テーブルに有るか否かが検索される。すなわち、ユーザ認証を行ったユーザの情報と一致したユーザ情報が保管原稿管理テーブルに設定済みか否かが調べられる(S22)。ユーザ情報で一致したものが有る場合、原稿保管室6からの原稿取り出しが行われる。すなわち、設定済みのユーザ情報が保管原稿管理テーブルから検出された場合、そのユーザ情報と対応した保管原稿管理配列の値が設定される(S23)。そして、原稿保管室6から対象の置き忘れ原稿が排紙トレイに排出される(S24)。次に、保管原稿管理テーブルから排出した置き忘れ原稿とそのユーザ情報のクリアが行われる(S25)。クリアしたユーザ情報より後に保管原稿管理テーブルに設定されたユーザ情報が有るか否かが調べられる。クリアしたユーザ情報より後に保管原稿管理テーブルに設定されたユーザ情報が有る場合は、保管原稿管理テーブルにクリアしたユーザ情報分の空きが出来る為、ユーザ情報を1つずつ前に移動させる。S27で保管原稿管理配列にユーザ情報がクリアされた箇所が存在しないことの確認が出来た場合は、テーブルの更新処理が終了する。原稿保管場所(原稿保管室6)から置き忘れ原稿を取り出して排紙トレイに排出するプログラムが動作すると、ローラ9が動作して対象の置き忘れ原稿が原稿保管室6から所定場所に搬送される。ユーザ情報が一致しなかった場合は、操作表示部26に置き忘れ原稿が無いことの表示が行われて終了する。原稿保管室6から置き忘れ原稿を取り出す手段としては、操作者認証情報入力部25からの情報を基にユーザ認証が行われ、操作者を識別して取り出す以外に、装置管理者については操作表示部26の管理者専用メニューから指定した置き忘れ原稿を取り出す処理を選択し、対象の置き忘れ原稿を原稿保管室6から排紙トレイに排出して自由に取り出すことができるようにもなっている。
【0035】
図8は、本発明の第2実施形態になる原稿読取装置を備えた複写機の要部のブロック図である。本実施形態の複写機は、コンビニエンスストアなどの不特定多数のユーザの使用を前提としたものである。図2と図8との対比から判る通り、本実施形態の複写機は、第1実施形態の複写機が具備している操作者識別情報入力手段(操作者認証情報入力手段:操作者識別情報入力部:操作者認証情報入力部)を具備していない。但し、不特定多数のユーザが使用する環境に設置されている複写機は、一般的に、課金管理装置を具備している。そこで、この課金管理装置を利用することで、ICカードや指紋認証、ユーザIDとパスワードとによる個人認証を行う為の操作者識別手段を具備しない場合でも、装置内の原稿保管場所(原稿保管室6)から原稿を取り出すことが出来るようになっている。課金管理装置は、ユーザがコピーを行う際に必要な料金を投入する為の投入口を持ち、投入された金額分のコピー処理を行う。課金管理装置は、コピー処理終了後には、レシートを出力する。この時、課金管理装置制御部35による制御が行われる。すなわち、コピー処理終了後、課金管理装置制御部35は、課金管理装置に対してコピー処理毎に固有の識別情報(識別番号:例えば領収番号)を生成する。そして、この生成された識別情報が課金管理装置に送信される。この識別情報を受信した課金管理装置は、出力したレシートに該識別情報を印刷する。一方、前記識別情報が記憶部(RAM)29に格納される。特に、該識別情報と原稿保管室6に保管された置き忘れ原稿の保管情報(例えば、原稿保管室6の下から(上から)何枚目と言った保管情報)と関連付けられて、記憶部(RAM)29に格納される。原稿保管場所から置き忘れ原稿を取り出す場合、ユーザは操作表示部26から操作メニューの中にある置き忘れ原稿の取り出しを選択すると、識別情報(番号)の入力が求められる。従って、ユーザはレシートに記載された識別番号を操作表示部26から入力する。そうすると、記憶部(RAM)29に格納されている識別番号と入力された識別番号とが一致するか否かが調べられる。一致した場合は、該識別番号と関連付けられている保管情報の原稿が取り出される。このように、本実施形態では、原稿保管場所から置き忘れ原稿を取り出す際に、ICカードや指紋認証装置と言った手段が無い場合でも、課金管理装置を具備した複写機にあっては、本発明の実施が可能であることが判る。
【0036】
上記実施形態にあっては、原稿台上に置き忘れた原稿が自動的に原稿保管場所(原稿保管室6)に搬送され保管されるようにしたものである。この技術思想は、排紙トレイ8に送り込まれた(排紙された)コピー(複写)済のコピー用紙に対しても、適用できる。すなわち、原稿台3上に置かれている原稿5を原稿保管室6に搬送する搬送手段と同様な搬送手段が排紙トレイに対応して設けられ、かつ、排紙トレイにおける用紙の置き忘れを検出する検出手段が設けられ、更に、制御手段を、前記検出手段が用紙の置き忘れを検出した場合、前記搬送手段を作動させて該用紙を前記保管室6に搬送させて保管せしめると共に、該保管室6における該用紙の保管情報をユーザ識別情報に関連付けて記憶手段に記憶させるように構成させておけば、排紙トレイ8に置き忘れたコピー済のコピー用紙の安全性を高めることが出来る。上記の如くに構成させておけば、排紙トレイに排出された用紙の置き忘れていることが検出手段で検出されると、搬送手段が作動する。この搬送手段の作動により、用紙が保管室6の側に搬送され始める。そして、ローラ9の作動により、用紙が保管室6内に送り込まれる。この時、原稿台上に置き忘れた原稿を保管室6に保管する場合と同様な方法が採用される。すなわち、保管室6に保管される用紙の保管場所(保管位置)とユーザ情報とが関連付けられて記憶手段に記憶される。つまり、図7の如きの管理テーブルが使用される。例えば、最初に、保管室6に原稿およびコピー用紙が存在しない状態で排紙トレイ8から用紙が搬送されて来たとする。この時、1枚目の用紙と該ユーザの情報とがセットで記憶部(RAM)29に格納される。この時、原稿台上の置き忘れ原稿とは異なり、コピー済の用紙であることから、保管室6に搬送されて来る用紙の枚数は複数枚(N枚)である可能性が高い。このような場合、1枚目〜N枚目までの用紙の各々にユーザ情報をセットする。次に、保管室6にN枚の原稿が在る状態で、別のユーザの用紙1枚が保管室6に搬送されて来る、N+1枚目の原稿と該ユーザの情報とがセットで記憶部(RAM)29に格納される。そして、保管室6に保管された用紙のユーザが保管室6から用紙を取り出した場合、1枚目の用紙とセットになっているユーザの情報を記憶部(RAM)29から削除し、2枚目の用紙とセットになっているユーザの情報は1枚目の用紙と該ユーザの情報にセットで保管原稿管理テーブルを更新する。N枚取り出す場合は、取り出すユーザの識別情報がついている最初の用紙からN枚目までのユーザ情報を削除し、N+1枚目のユーザ情報をN+1−N枚目の用紙とセットにして保管原稿管理テーブルを更新する。
【符号の説明】
【0037】
1 自動原稿搬送手段
2 カバー体
3 原稿台
4 搬送ベルト(搬送手段)
5 原稿
6 原稿保管室(原稿保管場所)
7 ローラ
8 排紙トレイ
9 ローラ
10,11 給紙トレイ
12,13 ローラ
14 転写ローラ
21 主制御部(制御手段)2
22 原稿読取手段(原稿読取部:画像読取部)
23 印刷手段(印刷部:印字手段:印字部)
24 原稿置忘検出手段(原稿置忘検出部)
25 操作者識別情報入力手段(操作者認証情報入力手段:操作者識別情報入力部:操作者認証情報入力部)
26 操作・表示手段(操作表示部)
27 画像記憶部
28 原稿取出手段制御部
29 記憶部(RAM)
30 記憶部(ROM)
31 バックアップ用メモリ
35 課金管理装置制御部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明部を有する原稿台と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿を覆うカバー体と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿の情報を読み取る読取手段と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿の置き忘れを検出する検出手段と、
保管されている原稿を外部からは勝手に取り出すことが出来ない構造の保管手段と、
前記原稿台の透明部上に置かれた原稿を前記保管手段に搬送する搬送手段と、
記憶手段と、
前記検出手段が前記透明部上に置かれている原稿の置き忘れを検出した場合、前記搬送手段を作動させて該原稿を前記保管手段に搬送させて保管せしめると共に、該保管手段における該原稿の保管情報をユーザの識別情報に関連付けて前記記憶手段に記憶させる制御手段
とを具備することを特徴とする原稿読取装置。
【請求項2】
ユーザ識別情報を入力できる入力手段を更に具備してなり、
制御手段は、原稿の保管情報を、前記入力手段で入力されたユーザの識別情報に関連付けて記憶手段に記憶させるよう構成されてなる
ことを特徴とする請求項1の原稿読取装置。
【請求項3】
印刷手段と、
前記印刷手段による印刷済の用紙を収容する排紙トレイと、
前記排紙トレイに置き忘れている用紙を検出する検出手段と、
前記排紙トレイに収容されている用紙を、外部からは勝手に取り出すことが出来ない構造の保管手段に搬送する搬送手段と、
前記検出手段が前記排紙トレイに印刷済用紙の置き忘れを検出した場合、前記搬送手段を作動させて該用紙を前記保管手段に搬送させて保管せしめると共に、該保管手段における該用紙の保管情報をユーザの識別情報に関連付けて記憶手段に記憶させる制御手段
とを更に具備することを特徴とする請求項1又は請求項2の原稿読取装置。
【請求項4】
ユーザの識別情報に相当する識別情報を出力できる課金手段を更に具備してなり、
制御手段は、前記課金手段から出力された前記識別情報と保管情報とを関連付けて記憶手段に記憶させることが出来るよう構成されてなる
ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかの原稿読取装置。
【請求項5】
保管手段に保管されている原稿を取り出す取出手段を更に具備してなり、
制御手段は、識別情報に基づいた原稿保管情報を記憶手段から読み出して対応する原稿を前記取出手段に取り出させるよう構成されてなる
ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかの原稿読取装置。
【請求項6】
保管手段は、異なるユーザの識別情報に対応する原稿が共通保管室に保管されるよう構成されたものである
ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかの原稿読取装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−118149(P2012−118149A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265930(P2010−265930)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】