反回転接着インサート
【課題】建物要素をコンクリート基礎に固定するのに適した反回転構造を含むアンカーであって、予め孔あけされたボアと一緒に使用され、接着剤によってそこに固定される設置後アンカーに特に適したものを提供する。
【解決手段】接着インサートは、第1端及び第2端を含み、第1端に設けられた円形断面を有するねじ部を含む。固定部が第2端に設けられ、固定部は、建物要素による周期的な荷重下でのインサートの回転に抵抗する、中に形成された反回転構造を含む。反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面でもよい。他の反回転構造が提供される。
【解決手段】接着インサートは、第1端及び第2端を含み、第1端に設けられた円形断面を有するねじ部を含む。固定部が第2端に設けられ、固定部は、建物要素による周期的な荷重下でのインサートの回転に抵抗する、中に形成された反回転構造を含む。反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面でもよい。他の反回転構造が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
アンカーは、建設業において多くのアプリケーションを有する。一つの例示的な使用は、建物基礎を建物のフレームに固定する場合である。建物基礎は、構造荷重を建物から安全に地面に伝達する。基礎は、建物の死荷重や、人、家具及び建物内で変わる要素のもののような活荷重、風荷重、地面及び水の水平圧力、及び地震によって生じる力を含む多数の異なるタイプの荷重を受ける。これらの荷重は、建物に異なるように影響を及ぼす。例えば、風荷重は、横方向、下方向及び上方向の力を付与するが、地震は、水平方向及び垂直方向の力を付与する。
【0003】
基礎を建物に固定するのを助けるために、アンカーが、建物のフレームを基礎に固定するためにコンクリート基礎に埋め込まれている。アンカーは、建物の初期建設または、より古い建物の改装に使用されることができる。改装アンカーは、また、設置後アンカーとも称されるが、アンカーの一端に設けられる外側にねじ切りされた部と、アンカーの他端のインサート部とを備えて構成される。インサート部は、コンクリートまたは石造基礎に予め孔あけされた孔に設置されるように設計される。アンカーのインサート部は、次いで、予め孔あけされた孔内に配置され、強いエポキシ接着剤またはコンクリートや石造をインサートに接合するモルタル混合物を使用して孔に据え付けられる。
【0004】
設置後アンカーの使用の増加により、建物規制は、今、設置後アンカーの設計及び使用に直接取り組む。設置前及び設置後アンカーの性能を改善しようと試みる多くの設計が考えられた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1つの従来技術の設計を図1に示す。図1は、ヒットTZ(Hit-TZ)の名前の元でヒルティコーポレーション(Hilti Corporation)によって製造されるもののような従来技術のインサートロッドを示す。インサートロッド100は、螺旋インサートセクション125と、ねじセクション130と、を含む。螺旋セクションは、インサートロッドを孔に固定するためにモルタルまたは他の接着剤が設けられる予め孔あけされた孔に挿入されるように設計されている。孔は、コンクリートまたは石造ブロック110内に設けられ、モルタルまたは接着剤140は、螺旋セクション136を取り囲む。建物要素120は、ナット146及びワッシャ145によってコンクリート110に固定され、ナットは、インサート100のねじ部130でねじ135に合うねじを有する。
【0006】
インサート100は、比較的平滑な面で設計され、それにより、インサートロッドが、亀裂150が後で形成されるモルタルまたはコンクリートのセクション110に設置されると、、接着剤とコンクリート110の間の任意の接合破損に加えて、接合の任意の破損が、インサートロッド表面と接着剤の間の界面で起こる。
【0007】
破損がロッドと接着剤の間の界面で起こると、そのようなインサートの高ピッチの螺旋セクションは、周期的な荷重下でボルトが接着剤セクションから外れる傾向があることに気づくべきである。これは、インサートロッドが建物要素120をコンクリート110に固定するのに失敗する結果となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
技術は、おおよそ記載すると、建物要素をコンクリート基礎に固定するのに適したアンカーを含む。技術は、アンカーに反回転構造を提供し、予め孔あけされたボアと一緒に使用され、接着剤によってそこに固定される設置後アンカーに特に適する。
【0009】
ある実施形態では、技術によるアンカーは、第1端及び第2端を有し、第1端に設けられたねじ部を有し、ねじ部は、円形断面を有する。固定部が、第2端に設けられ、固定部は、建物要素による周期的な荷重下で機械的なアンカーの回転に抵抗する、そこに形成された半回転構造を含む。
【0010】
反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面であるのがよい。他の反半回転構造も提供される。
【0011】
この課題を解決するための手段は、詳細な説明で以下に更に説明する概念を単純化した形態で選択して紹介するために提供される。この課題を解決するための手段は、請求する手段のキーになる構造または必須の構造を同定する意図ではなく、請求する主題の範囲を決定する助けとして使用される意図でもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
改善された固定技術をここに開示する。一側面では、アンカーは、予め孔あけされた孔に接着的に固定されたアンカー部材の回転を防止する技術を含む。これは、接着剤とアンカー部材の間に破損が発生したとき、アンカーが孔から出て回転するのを防止する。反回転構造の様々な実施形態をここに開示する。技術は、結果として生じる固定構造が、設置後アンカー部材のいかなる失敗からも、よりよく保護されるという利点を提供する。技術は、特に、後設置の、接着的に固定されるアンカー部材と使用するのに適する。
【0013】
図2Aは、ここでの技術によるアンカー部材の第1実施形態の平面図である。アンカー部材200は、ねじ部210と、複数の螺旋ねじ222−229で形成された螺旋固定セクション230と、を含む。セクション210は、直径W2(図2C)を有する円形断面と、適合する規格の任意のUNC内ねじナットが、建物要素をアンカー200に固定するようにねじセクションと係合することができるUNC外ねじと、を有する。スペーサセクション220が、ねじ部210を螺旋部230から分離する。ある構成では、螺旋ねじは、右回りであるが、変形構成では、左回りである。
【0014】
図2Bに示すように、各螺旋ねじ222−229は、スペーサ256によって隣接するねじから分離された、上面252及び下面254によって形成される。
【0015】
図2Cに示すように、螺旋セクション230は、丸まった三角断面(triobular cross section)を有する。図2Cに見られるように、各巻きは、3つの頂点272,274,276で接合されたアーチ側面262,264,266を有する同一の丸まった三角断面を有する。丸まった三角断面は、インサート200の中心線CLに対して180度離れた、側面262,264,266または頂点272,274,276における任意の2つの対向点の間で測定するとき、断面距離W1が同じであるという特徴を有する。中心線CLは、インサートの中心線である(そして、ねじ部の円周断面の中心でもある)ことに気づくべきである。中心線から各頂点までの距離は、距離W2であり、これは、図2Cに点線265によって定められる円の半径を画定することができる。図2Cでは、丸まった三角断面は、側面272,274,276が、ボルトを通して取られた任意の断面に整列するように定められる。しかしながら、変形実施形態では、丸まった三角側面を、ボルトの他の断面に関して回転してもよい。
【0016】
予め孔あけされた孔に接着剤によって固定されるとき、接着剤とインサートの間に起こるアンカーの任意の破損は、インサート部の丸まった三角断面によって、周期的な荷重下でインサートの回転を生じない。
【0017】
ここに記載されたインサートの各々は、亜鉛めっき仕上げで、表面粗さRaが約1.50μmより小さい、SAE J404等級4140,41L40で形成されてもよい。他のタイプの鋼鉄及び他のタイプのアンカー材料が、ここに記載された本発明の範囲を逸脱しない範囲で利用されてもよい。ここに記載されたインサートは、任意の数の異なる寸法に形成されていてもよい。表1は、ここに記載された技術によって形成されたインサート200の様々な実施形態の様々な寸法を示す。
【0018】
【表1】
【0019】
ここに記載された様々な寸法は、例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものではないことは、理解されよう。一側面では、丸まった三角断面は、距離(W2)/2(中心線から頂点272,274,276の外面までの最大距離)の、距離W3(中心線CLから任意のアーチ側面262,264,266の外面までの最大距離)に対する比によって規定されてもよい。一実施形態では、比は、約1.11:1から1.14:1の範囲内である。ここに開示された比は、単に例示的なものであり、アンカーが設計されるアプリケーションによって変えられる。
【0020】
技術によれば、留め具200は、コンクリートまたは石造基礎に予め孔あけされた孔を作り、螺旋セクションを孔に挿入することによって設置される。孔の深さは、ねじ部が建物要素を固定するために露出するように選択される。エポキシ接着剤のような接着剤を、次いで孔に満たし、養生すると、アンカーは、基礎に固定される。他の接着化学物質を用いてもよい。螺旋セクション230がこの方法で固定されると、アンカーに付与される圧力によるアンカーの任意の破損は、高螺旋セクションとボルトの低い面粗さを与えられた接着剤の間に起こるはずである。しかしながら、高螺旋セクションの丸まった三角断面により、インサートは、円形荷重下で回転に抵抗する。螺旋セクションと共に丸まった三角断面セクションを有する任意のインサートは、ここに記載された技術の教示から利益を得る。
【0021】
図2のインサートは、標準的なアンカー形成プロセスを使用して、容易に製造することができるという利点を有する。インサート製造プロセスは、頭付け(heading)、ねじ転造、及びコーティングを含む。初めに、一般に冷間鍛造プロセスによって、全体的なインサート形状を生じる、正味の形状(net shape)のインサートが作られる。この場合には、インサートの固定セクションは、螺旋ねじ222−229を形成するのにねじ転造プロセスを使用する前に、丸まった三角形状と共に形成してもよい。ねじ転造を、次いで、螺旋セクションに適用する。ねじ転造は、インサートフォームを多数のダイを通して回転させる事によって付与される体積変形の冷間成形プロセスである。ねじ転造プロセスは、よい生産効率、効率的な材料使用、より強いねじ、及びよい疲労抵抗を提供する。インサート200は、かくして、従来の冷間成形プロセスで形成され、したがって、容易に製造することができる。
【0022】
図3Bは、反回転構造を含む、ここに記載された技術の第2実施形態の斜視図である。インサート300は、ねじセクション310と、スペーサ320と、固定または円錐セクション330と、を含む。この実施形態では、反回転構造は、インサート300の固定セクション330に設けられた、一連の平坦なセクションまたは切り欠き335,336,337,338,339を含む。
【0023】
固定セクションは、対立する円錐要素322,323,324,325,326,327,328,329を含む。少なくともいくつかの円錐要素は、それぞれ切欠セクション335−339を有する。ある実施形態では、全ての要素が切欠を有しているが、図面では全てが見えていない。他の実施形態では、小集団の要素のみが、切欠を有する。切欠は、接着剤を通した滑りに低い抵抗を与える、せん断面を阻止するために部品の軸線の周りに回転する。
【0024】
図3Bに示すように、インサート300を、表1に挙げられた任意の異なるねじモデルに製造してもよい。ある実施形態では、インサート300は、6.375インチの高さH10を有し、H11は4.25インチであり、H12は3.23インチである。この実施形態では、スペーサ320は、0.46インチの幅W13を有し、各円錐要素は、約0.58インチの最大幅W10を有する。図3Bに示すように、円錐セクション323に関して、各円錐セクションは、上面354と、下面352と、を含み、スペーサ356によって隣接する円錐要素から分離されている。各スペーサは、0.367インチの直径W11を有する円周断面を有する。
【0025】
この実施形態では、切欠セクションは、中心線から0.184インチの距離W12隔てられ、長さ(H16)(図3C)が約0.545インチの面を有する。切欠セクションを、中心線CLから任意の数の形状及び距離になるように形成してもよい。図示された実施形態では、切欠セクションは、固定セクションの一巻きを完成する約3.238のピッチPを有するぎざぎざの螺旋ねじを形成する。各円錐セクションは、約0.41インチの高さH13を有し、隣接する円錐セクションから約0.050インチの距離H14だけ隔てられている。各円錐セクションの下面(例えば面352)は、約0.063インチの高さH15を有し、上面(例えば面354)は、約0.348インチの高さを有する。
【0026】
インサート300は、図2A乃至図2Cに示したインサート200に関して上述したもののような材料で作られていてもよい。インサート300の設置及び機能は、インサート200に関して上述したものと同等である。この場合では、アンカー部材は、固定セクション330に設けられた螺旋切欠セクションによって回転が阻止される。
【0027】
図4A乃至図4Cは、ここに記載される技術の他の変形例を示す。アンカー部材400は、ねじセクション410及びスペーサセクション420と共に円形断面を有する固定セクション430を含む。
【0028】
この実施形態では、固定セクションは、螺旋セクション432と、非螺旋セクション434と、を含む。螺旋セクションは、巻き426−429を含み、非螺旋セクションは、円錐要素422−425を含む。螺旋セクションの各巻きは、図4Cに示すように、0.348インチの高さを有する上面442と、0.063インチの高さH39を有する下面444によって定められるねじを含む。同様に、各非螺旋円錐部材422は、上面442と、下面444と、を含む。
【0029】
この実施形態では、非螺旋セクションは、孔から出る方向におけるインサートの任意の回転が、ボア内の接着剤に対してくさびセクション422−425の効果を有するので、アンカーが緩むのを防止する。
【0030】
再び、インサート400は、任意の数値の異なる寸法で形成されてもよい。ある実施形態では、高さH20,H21、H32は、図3Bの寸法H10、H11、H12と等しい。上セクション432は、約1.644インチの高さH33を有し、固定セクションの高さH32は、約3.23インチである。ねじセクションのピッチ(H37)は、約0.411インチである。円錐セクションは、全て約0.411インチの高さH38を有していてよく、約0.050インチの距離H36だけ間隔を隔てられている。固定セクションの直径H30は、約0.584インチであり、巻きを分離するスペーサセクションの直径は、0.367インチ(H31)である。
【0031】
インサート400は、インサート200に使用されるものと同一のまたは同等の材料で製造されてもよく、同一のまたは同等の材料を用いて同様の方法で設置されてもよい。
【0032】
図5A乃至図5Cは、本技術の他の変形実施形態を示し、ここで、固定セクション530は、逆ねじ螺旋プロファイルを備える。図5Aに示すように、インサート500は、固定セクション530と、ねじセクション510と、スペーサ520と、を含む。固定セクション530は、前または右回りねじセクション532と、左回りねじセクション534と、を含む。固定セクション530は、左回り巻きの第1組のねじ522−525と、右回り巻きの第2組のねじ526−529とを含む、複数のねじ522−529を含む。
【0033】
図5A及び図5Cに示すように、各螺旋ねじ522−529は、スペーサ546によって隣接するねじから分離された上面542及び下面544によって形成される。荷重がアンカーに付与されるとき、アンカーの滑らかな面により、破損は接着剤とアンカーとの間で起こり、ねじの上面は、アンカーの移動を防止するように接着剤に係合する。
【0034】
一般に理解されるように、インサートが予め孔あけされた孔に接着剤で固定されるとき、アンカーは、固定セクションの逆ねじにより、周期的な荷重による回転に抵抗する。
【0035】
インサート500は、インサート200に使用されたものと同一または同等の材料で製造されてもよく、同一または同等の材料を用いて同様な方法で設置される。インサート500は、任意の数の異なる寸法で形成されてもよい。ある実施形態では、右回りのねじセクションのピッチH55は、左回りのねじセクションのピッチH56に等しい。変形実施形態では、ピッチは異なっていてもよい。各ねじセクションの高さH54は、約1.753インチであり、固定セクションの全体の高さは、3.505インチである。図5Cに示すように、各巻きの全体の高さH58は、約0.411インチであり、上壁542は、約0.18インチの高さH57を有し、下壁544は、同じ高さを有する。変形例として、上壁及び下壁は、前述の実施形態におけるように、異なる高さを有していてもよい。
【0036】
各ねじは、スペーサによって隣接するねじから約0.050インチのH59だけ間隔を隔てられている。各ねじの外高さW54は、約0,292インチであり、隣接するねじの間のスペーサセクションにおける巻きの半径は、約0.184インチ(W55)である。アンカーの合計高さH51は、6.375インチであり、スペーサ及び固定セクションの高さH52は、4.250インチで、高さH53は、3.505インチである。各セクションの高さH54は、約1.75インチである。各ねじの半径W55は、0.184インチであり、直径W51は0.584インチで、スペーサは0.367インチの直径W52を有する。
【0037】
多くの利点が、前述のアンカー技術の使用から生じる。技術は、後設置アンカーに関して記載されたが、ここでの教示は、後設置アンカーに限定するものではないことは理解されるであろう。加えて、技術は、アンカーが挿入される前に予め孔あけされた孔が形成されるアプリケーションに有利に採用されるが、アンカーは、注入されたコンクリート基礎の中に設けられてもよい。
【0038】
主題は、構造形状及び/又は方法的な行為に特定して記載されたが、添付の請求項で定められる主題は、上記の特定の形状および行為に不必要に限定されないことは理解されるべきである。むしろ、上述の特定の形状及び行為は、請求項を実施する例示的な形態として開示される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】コンクリートまたは石造に固定された従来技術の後設置アンカーを示す図である。
【図2A】ここに提供された接着インサートの第1実施形態の平面図である。
【図2B】図2AのB−B線に沿った断面図である。
【図2C】図2AのC−C線に沿った端面図である。
【図3A】本発明による接着インサートの第2実施形態の斜視図である。
【図3B】図3Aの接着インサートの平面図である。
【図3C】図3BのC−C線に沿った端面図である。
【図4A】ここに提供された接着インサートの第3実施形態の平面図である。
【図4B】図4AのB−B線に沿った端面図である。
【図4C】図4AのC−C線に沿った部分図である。
【図5A】ここの教示に従って形成された接着インサート第4実施形態の平面図である。
【図5B】図5AのB−B線に沿った端面図である。
【図5C】図5AのC−C線に沿った部分図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
アンカーは、建設業において多くのアプリケーションを有する。一つの例示的な使用は、建物基礎を建物のフレームに固定する場合である。建物基礎は、構造荷重を建物から安全に地面に伝達する。基礎は、建物の死荷重や、人、家具及び建物内で変わる要素のもののような活荷重、風荷重、地面及び水の水平圧力、及び地震によって生じる力を含む多数の異なるタイプの荷重を受ける。これらの荷重は、建物に異なるように影響を及ぼす。例えば、風荷重は、横方向、下方向及び上方向の力を付与するが、地震は、水平方向及び垂直方向の力を付与する。
【0003】
基礎を建物に固定するのを助けるために、アンカーが、建物のフレームを基礎に固定するためにコンクリート基礎に埋め込まれている。アンカーは、建物の初期建設または、より古い建物の改装に使用されることができる。改装アンカーは、また、設置後アンカーとも称されるが、アンカーの一端に設けられる外側にねじ切りされた部と、アンカーの他端のインサート部とを備えて構成される。インサート部は、コンクリートまたは石造基礎に予め孔あけされた孔に設置されるように設計される。アンカーのインサート部は、次いで、予め孔あけされた孔内に配置され、強いエポキシ接着剤またはコンクリートや石造をインサートに接合するモルタル混合物を使用して孔に据え付けられる。
【0004】
設置後アンカーの使用の増加により、建物規制は、今、設置後アンカーの設計及び使用に直接取り組む。設置前及び設置後アンカーの性能を改善しようと試みる多くの設計が考えられた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1つの従来技術の設計を図1に示す。図1は、ヒットTZ(Hit-TZ)の名前の元でヒルティコーポレーション(Hilti Corporation)によって製造されるもののような従来技術のインサートロッドを示す。インサートロッド100は、螺旋インサートセクション125と、ねじセクション130と、を含む。螺旋セクションは、インサートロッドを孔に固定するためにモルタルまたは他の接着剤が設けられる予め孔あけされた孔に挿入されるように設計されている。孔は、コンクリートまたは石造ブロック110内に設けられ、モルタルまたは接着剤140は、螺旋セクション136を取り囲む。建物要素120は、ナット146及びワッシャ145によってコンクリート110に固定され、ナットは、インサート100のねじ部130でねじ135に合うねじを有する。
【0006】
インサート100は、比較的平滑な面で設計され、それにより、インサートロッドが、亀裂150が後で形成されるモルタルまたはコンクリートのセクション110に設置されると、、接着剤とコンクリート110の間の任意の接合破損に加えて、接合の任意の破損が、インサートロッド表面と接着剤の間の界面で起こる。
【0007】
破損がロッドと接着剤の間の界面で起こると、そのようなインサートの高ピッチの螺旋セクションは、周期的な荷重下でボルトが接着剤セクションから外れる傾向があることに気づくべきである。これは、インサートロッドが建物要素120をコンクリート110に固定するのに失敗する結果となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
技術は、おおよそ記載すると、建物要素をコンクリート基礎に固定するのに適したアンカーを含む。技術は、アンカーに反回転構造を提供し、予め孔あけされたボアと一緒に使用され、接着剤によってそこに固定される設置後アンカーに特に適する。
【0009】
ある実施形態では、技術によるアンカーは、第1端及び第2端を有し、第1端に設けられたねじ部を有し、ねじ部は、円形断面を有する。固定部が、第2端に設けられ、固定部は、建物要素による周期的な荷重下で機械的なアンカーの回転に抵抗する、そこに形成された半回転構造を含む。
【0010】
反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面であるのがよい。他の反半回転構造も提供される。
【0011】
この課題を解決するための手段は、詳細な説明で以下に更に説明する概念を単純化した形態で選択して紹介するために提供される。この課題を解決するための手段は、請求する手段のキーになる構造または必須の構造を同定する意図ではなく、請求する主題の範囲を決定する助けとして使用される意図でもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
改善された固定技術をここに開示する。一側面では、アンカーは、予め孔あけされた孔に接着的に固定されたアンカー部材の回転を防止する技術を含む。これは、接着剤とアンカー部材の間に破損が発生したとき、アンカーが孔から出て回転するのを防止する。反回転構造の様々な実施形態をここに開示する。技術は、結果として生じる固定構造が、設置後アンカー部材のいかなる失敗からも、よりよく保護されるという利点を提供する。技術は、特に、後設置の、接着的に固定されるアンカー部材と使用するのに適する。
【0013】
図2Aは、ここでの技術によるアンカー部材の第1実施形態の平面図である。アンカー部材200は、ねじ部210と、複数の螺旋ねじ222−229で形成された螺旋固定セクション230と、を含む。セクション210は、直径W2(図2C)を有する円形断面と、適合する規格の任意のUNC内ねじナットが、建物要素をアンカー200に固定するようにねじセクションと係合することができるUNC外ねじと、を有する。スペーサセクション220が、ねじ部210を螺旋部230から分離する。ある構成では、螺旋ねじは、右回りであるが、変形構成では、左回りである。
【0014】
図2Bに示すように、各螺旋ねじ222−229は、スペーサ256によって隣接するねじから分離された、上面252及び下面254によって形成される。
【0015】
図2Cに示すように、螺旋セクション230は、丸まった三角断面(triobular cross section)を有する。図2Cに見られるように、各巻きは、3つの頂点272,274,276で接合されたアーチ側面262,264,266を有する同一の丸まった三角断面を有する。丸まった三角断面は、インサート200の中心線CLに対して180度離れた、側面262,264,266または頂点272,274,276における任意の2つの対向点の間で測定するとき、断面距離W1が同じであるという特徴を有する。中心線CLは、インサートの中心線である(そして、ねじ部の円周断面の中心でもある)ことに気づくべきである。中心線から各頂点までの距離は、距離W2であり、これは、図2Cに点線265によって定められる円の半径を画定することができる。図2Cでは、丸まった三角断面は、側面272,274,276が、ボルトを通して取られた任意の断面に整列するように定められる。しかしながら、変形実施形態では、丸まった三角側面を、ボルトの他の断面に関して回転してもよい。
【0016】
予め孔あけされた孔に接着剤によって固定されるとき、接着剤とインサートの間に起こるアンカーの任意の破損は、インサート部の丸まった三角断面によって、周期的な荷重下でインサートの回転を生じない。
【0017】
ここに記載されたインサートの各々は、亜鉛めっき仕上げで、表面粗さRaが約1.50μmより小さい、SAE J404等級4140,41L40で形成されてもよい。他のタイプの鋼鉄及び他のタイプのアンカー材料が、ここに記載された本発明の範囲を逸脱しない範囲で利用されてもよい。ここに記載されたインサートは、任意の数の異なる寸法に形成されていてもよい。表1は、ここに記載された技術によって形成されたインサート200の様々な実施形態の様々な寸法を示す。
【0018】
【表1】
【0019】
ここに記載された様々な寸法は、例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものではないことは、理解されよう。一側面では、丸まった三角断面は、距離(W2)/2(中心線から頂点272,274,276の外面までの最大距離)の、距離W3(中心線CLから任意のアーチ側面262,264,266の外面までの最大距離)に対する比によって規定されてもよい。一実施形態では、比は、約1.11:1から1.14:1の範囲内である。ここに開示された比は、単に例示的なものであり、アンカーが設計されるアプリケーションによって変えられる。
【0020】
技術によれば、留め具200は、コンクリートまたは石造基礎に予め孔あけされた孔を作り、螺旋セクションを孔に挿入することによって設置される。孔の深さは、ねじ部が建物要素を固定するために露出するように選択される。エポキシ接着剤のような接着剤を、次いで孔に満たし、養生すると、アンカーは、基礎に固定される。他の接着化学物質を用いてもよい。螺旋セクション230がこの方法で固定されると、アンカーに付与される圧力によるアンカーの任意の破損は、高螺旋セクションとボルトの低い面粗さを与えられた接着剤の間に起こるはずである。しかしながら、高螺旋セクションの丸まった三角断面により、インサートは、円形荷重下で回転に抵抗する。螺旋セクションと共に丸まった三角断面セクションを有する任意のインサートは、ここに記載された技術の教示から利益を得る。
【0021】
図2のインサートは、標準的なアンカー形成プロセスを使用して、容易に製造することができるという利点を有する。インサート製造プロセスは、頭付け(heading)、ねじ転造、及びコーティングを含む。初めに、一般に冷間鍛造プロセスによって、全体的なインサート形状を生じる、正味の形状(net shape)のインサートが作られる。この場合には、インサートの固定セクションは、螺旋ねじ222−229を形成するのにねじ転造プロセスを使用する前に、丸まった三角形状と共に形成してもよい。ねじ転造を、次いで、螺旋セクションに適用する。ねじ転造は、インサートフォームを多数のダイを通して回転させる事によって付与される体積変形の冷間成形プロセスである。ねじ転造プロセスは、よい生産効率、効率的な材料使用、より強いねじ、及びよい疲労抵抗を提供する。インサート200は、かくして、従来の冷間成形プロセスで形成され、したがって、容易に製造することができる。
【0022】
図3Bは、反回転構造を含む、ここに記載された技術の第2実施形態の斜視図である。インサート300は、ねじセクション310と、スペーサ320と、固定または円錐セクション330と、を含む。この実施形態では、反回転構造は、インサート300の固定セクション330に設けられた、一連の平坦なセクションまたは切り欠き335,336,337,338,339を含む。
【0023】
固定セクションは、対立する円錐要素322,323,324,325,326,327,328,329を含む。少なくともいくつかの円錐要素は、それぞれ切欠セクション335−339を有する。ある実施形態では、全ての要素が切欠を有しているが、図面では全てが見えていない。他の実施形態では、小集団の要素のみが、切欠を有する。切欠は、接着剤を通した滑りに低い抵抗を与える、せん断面を阻止するために部品の軸線の周りに回転する。
【0024】
図3Bに示すように、インサート300を、表1に挙げられた任意の異なるねじモデルに製造してもよい。ある実施形態では、インサート300は、6.375インチの高さH10を有し、H11は4.25インチであり、H12は3.23インチである。この実施形態では、スペーサ320は、0.46インチの幅W13を有し、各円錐要素は、約0.58インチの最大幅W10を有する。図3Bに示すように、円錐セクション323に関して、各円錐セクションは、上面354と、下面352と、を含み、スペーサ356によって隣接する円錐要素から分離されている。各スペーサは、0.367インチの直径W11を有する円周断面を有する。
【0025】
この実施形態では、切欠セクションは、中心線から0.184インチの距離W12隔てられ、長さ(H16)(図3C)が約0.545インチの面を有する。切欠セクションを、中心線CLから任意の数の形状及び距離になるように形成してもよい。図示された実施形態では、切欠セクションは、固定セクションの一巻きを完成する約3.238のピッチPを有するぎざぎざの螺旋ねじを形成する。各円錐セクションは、約0.41インチの高さH13を有し、隣接する円錐セクションから約0.050インチの距離H14だけ隔てられている。各円錐セクションの下面(例えば面352)は、約0.063インチの高さH15を有し、上面(例えば面354)は、約0.348インチの高さを有する。
【0026】
インサート300は、図2A乃至図2Cに示したインサート200に関して上述したもののような材料で作られていてもよい。インサート300の設置及び機能は、インサート200に関して上述したものと同等である。この場合では、アンカー部材は、固定セクション330に設けられた螺旋切欠セクションによって回転が阻止される。
【0027】
図4A乃至図4Cは、ここに記載される技術の他の変形例を示す。アンカー部材400は、ねじセクション410及びスペーサセクション420と共に円形断面を有する固定セクション430を含む。
【0028】
この実施形態では、固定セクションは、螺旋セクション432と、非螺旋セクション434と、を含む。螺旋セクションは、巻き426−429を含み、非螺旋セクションは、円錐要素422−425を含む。螺旋セクションの各巻きは、図4Cに示すように、0.348インチの高さを有する上面442と、0.063インチの高さH39を有する下面444によって定められるねじを含む。同様に、各非螺旋円錐部材422は、上面442と、下面444と、を含む。
【0029】
この実施形態では、非螺旋セクションは、孔から出る方向におけるインサートの任意の回転が、ボア内の接着剤に対してくさびセクション422−425の効果を有するので、アンカーが緩むのを防止する。
【0030】
再び、インサート400は、任意の数値の異なる寸法で形成されてもよい。ある実施形態では、高さH20,H21、H32は、図3Bの寸法H10、H11、H12と等しい。上セクション432は、約1.644インチの高さH33を有し、固定セクションの高さH32は、約3.23インチである。ねじセクションのピッチ(H37)は、約0.411インチである。円錐セクションは、全て約0.411インチの高さH38を有していてよく、約0.050インチの距離H36だけ間隔を隔てられている。固定セクションの直径H30は、約0.584インチであり、巻きを分離するスペーサセクションの直径は、0.367インチ(H31)である。
【0031】
インサート400は、インサート200に使用されるものと同一のまたは同等の材料で製造されてもよく、同一のまたは同等の材料を用いて同様の方法で設置されてもよい。
【0032】
図5A乃至図5Cは、本技術の他の変形実施形態を示し、ここで、固定セクション530は、逆ねじ螺旋プロファイルを備える。図5Aに示すように、インサート500は、固定セクション530と、ねじセクション510と、スペーサ520と、を含む。固定セクション530は、前または右回りねじセクション532と、左回りねじセクション534と、を含む。固定セクション530は、左回り巻きの第1組のねじ522−525と、右回り巻きの第2組のねじ526−529とを含む、複数のねじ522−529を含む。
【0033】
図5A及び図5Cに示すように、各螺旋ねじ522−529は、スペーサ546によって隣接するねじから分離された上面542及び下面544によって形成される。荷重がアンカーに付与されるとき、アンカーの滑らかな面により、破損は接着剤とアンカーとの間で起こり、ねじの上面は、アンカーの移動を防止するように接着剤に係合する。
【0034】
一般に理解されるように、インサートが予め孔あけされた孔に接着剤で固定されるとき、アンカーは、固定セクションの逆ねじにより、周期的な荷重による回転に抵抗する。
【0035】
インサート500は、インサート200に使用されたものと同一または同等の材料で製造されてもよく、同一または同等の材料を用いて同様な方法で設置される。インサート500は、任意の数の異なる寸法で形成されてもよい。ある実施形態では、右回りのねじセクションのピッチH55は、左回りのねじセクションのピッチH56に等しい。変形実施形態では、ピッチは異なっていてもよい。各ねじセクションの高さH54は、約1.753インチであり、固定セクションの全体の高さは、3.505インチである。図5Cに示すように、各巻きの全体の高さH58は、約0.411インチであり、上壁542は、約0.18インチの高さH57を有し、下壁544は、同じ高さを有する。変形例として、上壁及び下壁は、前述の実施形態におけるように、異なる高さを有していてもよい。
【0036】
各ねじは、スペーサによって隣接するねじから約0.050インチのH59だけ間隔を隔てられている。各ねじの外高さW54は、約0,292インチであり、隣接するねじの間のスペーサセクションにおける巻きの半径は、約0.184インチ(W55)である。アンカーの合計高さH51は、6.375インチであり、スペーサ及び固定セクションの高さH52は、4.250インチで、高さH53は、3.505インチである。各セクションの高さH54は、約1.75インチである。各ねじの半径W55は、0.184インチであり、直径W51は0.584インチで、スペーサは0.367インチの直径W52を有する。
【0037】
多くの利点が、前述のアンカー技術の使用から生じる。技術は、後設置アンカーに関して記載されたが、ここでの教示は、後設置アンカーに限定するものではないことは理解されるであろう。加えて、技術は、アンカーが挿入される前に予め孔あけされた孔が形成されるアプリケーションに有利に採用されるが、アンカーは、注入されたコンクリート基礎の中に設けられてもよい。
【0038】
主題は、構造形状及び/又は方法的な行為に特定して記載されたが、添付の請求項で定められる主題は、上記の特定の形状および行為に不必要に限定されないことは理解されるべきである。むしろ、上述の特定の形状及び行為は、請求項を実施する例示的な形態として開示される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】コンクリートまたは石造に固定された従来技術の後設置アンカーを示す図である。
【図2A】ここに提供された接着インサートの第1実施形態の平面図である。
【図2B】図2AのB−B線に沿った断面図である。
【図2C】図2AのC−C線に沿った端面図である。
【図3A】本発明による接着インサートの第2実施形態の斜視図である。
【図3B】図3Aの接着インサートの平面図である。
【図3C】図3BのC−C線に沿った端面図である。
【図4A】ここに提供された接着インサートの第3実施形態の平面図である。
【図4B】図4AのB−B線に沿った端面図である。
【図4C】図4AのC−C線に沿った部分図である。
【図5A】ここの教示に従って形成された接着インサート第4実施形態の平面図である。
【図5B】図5AのB−B線に沿った端面図である。
【図5C】図5AのC−C線に沿った部分図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物要素をコンクリートに固定するのに適した接着インサートであって、
第1端及び第2端を有するアンカーは、第1端に設けられ、円形断面を有するねじ部と、
第2端に設けられた固定部と、を含み、固定部は、建物要素による周期的な荷重下でアンカーの回転に抵抗する、そこに形成された反回転構造を含む、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項2】
ねじ部は、基礎の上に延び、建物要素を固定するためにUNCねじナットを受け入れる、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項3】
反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面である、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項4】
固定セクションは、約0.3インチから0.6インチのピッチを有する螺旋巻きを含む、
請求項3に記載の接着インサート。
【請求項5】
固定構造は、複数の螺旋巻きを含み、反回転構造は、螺旋巻きの一つから取り除かれた一連の切欠セクションを含む、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項6】
固定構造は、複数の螺旋旋回を含み、反回転構造は、反対向きに形成された旋回を含む、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項7】
要素をコンクリート基礎に固定するのに適した接着インサートであって、
ねじナットを受け入れ可能な円形断面を有するねじ部と、
丸まった三角断面を有する固定部と、を含む、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項8】
丸まった三角断面は、第1頂点、第2頂点、及び第3頂点でそれぞれ接合される第1アーチ側面、第2アーチ側面、及び第3アーチ側面を含む、
請求項7に記載の接着インサート。
【請求項9】
丸まった三角断面は、インサートの中心線に対して180°離れた側面または頂点の任意の2つの対向点の間に測定される距離が、等しいように定められる、
請求項8に記載の接着インサート。
【請求項10】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離の比は、約0.8:1から0.99:1である、
請求項8に記載の接着インサート。
【請求項11】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離の比は、約0.87:1から0.9:1の範囲内である、
請求項8に記載の接着インサート。
【請求項12】
接着剤によって固定され、予め孔あけされた孔に使用されるのに適した接着インサートであって、
1つまたはそれ以上の螺旋ねじを含むインサートセクションを含み、各螺旋ねじは、丸まった三角断面を有する、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項13】
丸まった三角断面は、第1頂点、第2頂点、及び第3頂点でそれぞれ接合される、第1アーチ側面、第2アーチ側面、及び第3アーチ側面を含む、
請求項12に記載の接着インサート。
【請求項14】
丸まった三角断面は、インサートの中心線に対して180°離れた側面または頂点の任意の2つの対向点の間に測定される距離が等しくなるように、定められる、
請求項13に記載の接着インサート。
【請求項15】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離との比は、約0.8:1から0.99:1である、
請求項13に記載の接着インサート。
【請求項16】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離の比は、約0.87:1から0.9:1の範囲内である、
請求項13に記載の接着インサート。
【請求項17】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離は、約0.2から0.5インチの範囲内である、
請求項15に記載の接着インサート。
【請求項18】
中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離は、約0.2から0.4インチの範囲内である、
請求項15に記載の接着インサート。
【請求項19】
予め孔あけされた孔に使用される接着インサートであって、
予め孔あけされたボアに挿入される先端と後端とを有する軸方向に延びるロッドを含み、先端は、外面で先端から後端に向かって延びる螺旋プロファイルを有する固定領域を有し、予め孔ああ消されたボアの接着剤に相互作用するように配置され、プロファイルは、ロッドに付与された周期的な荷重下でインサートの回転を禁止する、プロファイル内に形成された反回転構造を含む、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項20】
反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面である、
請求項19に記載の接着インサート。
【請求項21】
固定セクションは、約0.3インチから0.6インチのピッチを有する螺旋巻きを含む、
請求項20に記載の接着インサート。
【請求項22】
丸まった三角断面は、第1頂点、第2頂点、及び第3頂点でそれぞれ接合される第1アーチ側面、第2アーチ側面、及び第3アーチ側面を含む、
請求項20に記載の接着インサート。
【請求項23】
丸まった三角断面は、インサートの中心線に対して180°離れた側面または頂点の任意の2つの対向点の間に測定される距離が等しいように定められる、
請求項22に記載の接着インサート。
【請求項24】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意の側面の面までの最大距離の比が約0.87:1から0.9:1である、
請求項23に記載の接着インサート。
【請求項1】
建物要素をコンクリートに固定するのに適した接着インサートであって、
第1端及び第2端を有するアンカーは、第1端に設けられ、円形断面を有するねじ部と、
第2端に設けられた固定部と、を含み、固定部は、建物要素による周期的な荷重下でアンカーの回転に抵抗する、そこに形成された反回転構造を含む、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項2】
ねじ部は、基礎の上に延び、建物要素を固定するためにUNCねじナットを受け入れる、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項3】
反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面である、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項4】
固定セクションは、約0.3インチから0.6インチのピッチを有する螺旋巻きを含む、
請求項3に記載の接着インサート。
【請求項5】
固定構造は、複数の螺旋巻きを含み、反回転構造は、螺旋巻きの一つから取り除かれた一連の切欠セクションを含む、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項6】
固定構造は、複数の螺旋旋回を含み、反回転構造は、反対向きに形成された旋回を含む、
請求項1に記載の接着インサート。
【請求項7】
要素をコンクリート基礎に固定するのに適した接着インサートであって、
ねじナットを受け入れ可能な円形断面を有するねじ部と、
丸まった三角断面を有する固定部と、を含む、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項8】
丸まった三角断面は、第1頂点、第2頂点、及び第3頂点でそれぞれ接合される第1アーチ側面、第2アーチ側面、及び第3アーチ側面を含む、
請求項7に記載の接着インサート。
【請求項9】
丸まった三角断面は、インサートの中心線に対して180°離れた側面または頂点の任意の2つの対向点の間に測定される距離が、等しいように定められる、
請求項8に記載の接着インサート。
【請求項10】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離の比は、約0.8:1から0.99:1である、
請求項8に記載の接着インサート。
【請求項11】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離の比は、約0.87:1から0.9:1の範囲内である、
請求項8に記載の接着インサート。
【請求項12】
接着剤によって固定され、予め孔あけされた孔に使用されるのに適した接着インサートであって、
1つまたはそれ以上の螺旋ねじを含むインサートセクションを含み、各螺旋ねじは、丸まった三角断面を有する、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項13】
丸まった三角断面は、第1頂点、第2頂点、及び第3頂点でそれぞれ接合される、第1アーチ側面、第2アーチ側面、及び第3アーチ側面を含む、
請求項12に記載の接着インサート。
【請求項14】
丸まった三角断面は、インサートの中心線に対して180°離れた側面または頂点の任意の2つの対向点の間に測定される距離が等しくなるように、定められる、
請求項13に記載の接着インサート。
【請求項15】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離との比は、約0.8:1から0.99:1である、
請求項13に記載の接着インサート。
【請求項16】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離の比は、約0.87:1から0.9:1の範囲内である、
請求項13に記載の接着インサート。
【請求項17】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離は、約0.2から0.5インチの範囲内である、
請求項15に記載の接着インサート。
【請求項18】
中心線から任意のアーチ側面の面までの最大距離は、約0.2から0.4インチの範囲内である、
請求項15に記載の接着インサート。
【請求項19】
予め孔あけされた孔に使用される接着インサートであって、
予め孔あけされたボアに挿入される先端と後端とを有する軸方向に延びるロッドを含み、先端は、外面で先端から後端に向かって延びる螺旋プロファイルを有する固定領域を有し、予め孔ああ消されたボアの接着剤に相互作用するように配置され、プロファイルは、ロッドに付与された周期的な荷重下でインサートの回転を禁止する、プロファイル内に形成された反回転構造を含む、
ことを特徴とする接着インサート。
【請求項20】
反回転構造は、固定部に形成された丸まった三角断面である、
請求項19に記載の接着インサート。
【請求項21】
固定セクションは、約0.3インチから0.6インチのピッチを有する螺旋巻きを含む、
請求項20に記載の接着インサート。
【請求項22】
丸まった三角断面は、第1頂点、第2頂点、及び第3頂点でそれぞれ接合される第1アーチ側面、第2アーチ側面、及び第3アーチ側面を含む、
請求項20に記載の接着インサート。
【請求項23】
丸まった三角断面は、インサートの中心線に対して180°離れた側面または頂点の任意の2つの対向点の間に測定される距離が等しいように定められる、
請求項22に記載の接着インサート。
【請求項24】
アンカーの中心線から頂点の1つまでの最大距離と、中心線から任意の側面の面までの最大距離の比が約0.87:1から0.9:1である、
請求項23に記載の接着インサート。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【公開番号】特開2008−150940(P2008−150940A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−341828(P2007−341828)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(506244375)シンプソン ストロング タイ カンパニー インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341828(P2007−341828)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(506244375)シンプソン ストロング タイ カンパニー インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
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