説明

反射防止膜形成用熱酸発生剤、反射防止膜形成用組成物、およびこれを用いた反射防止膜

【課題】耐エッチング特性や、短波長光に対する反射防止能(短波長光の吸収能)が良好であり、さらに上層のホトレジスト膜におけるスカムの発生を抑制することができる、反射防止膜形成用熱酸発生剤、反射防止膜形成用組成物、およびこれを用いた反射防止膜の提供。
【解決手段】熱酸発生剤として下記式(1)を使用した反射防止膜。ここで、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基を示し、Rは炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、Rは水素原子、又はアルキル基を示し、Yは非求核性対向イオンを表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子等の製造工程における微細加工に用いられる反射防止膜形成用熱酸発生剤、反射防止膜形成用組成物、およびこれを用いた反射防止膜に関し、より詳細には300nm以下の波長の光で露光してパターンを形成する際に好適な、反射防止膜形成用熱酸発生剤、反射防止膜形成用組成物、および反射防止膜に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子の製造においては、高集積度の集積回路を得るために、リソグラフィープロセスにおける加工サイズの微細化が進んでいる。このリソグラフィープロセスは、被加工層上にホトレジスト組成物を塗布、露光、現像してレジストパターンを形成し、そのレジストパターンを配線層、誘電体層等の被加工膜に転写する方法である。
従来、レジストパターンから露出した被加工膜の露出領域は、ドライエッチングによって除去されていた。しかし、レジスト層(つまりレジストパターン)は、加工サイズの微細化に伴う露光光源の短波長化等により薄膜化されており、充分なドライエッチング耐性を確保できず、被加工膜の高精度な加工が困難となっている。また、露光光の被加工膜における反射が問題となり、レジストパターンを良好な形状で形成することが困難となっている。
【0003】
そこで、レジストパターンを被加工膜へ精度良く転写するために、反射防止膜(ハードマスク)が被加工膜とホトレジスト層との間に挿入されることが検討されるようになっている。この反射防止膜の特性としては、レジストパターンとのエッチングレートの差が大きいことが求められている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−310019
【特許文献2】特開2005−015779
【特許文献3】特開2005−018054
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記各文献における反射防止膜材は、露光光の反射は防止できるものの、反射防止膜の上層に形成されるホトレジスト膜の現像後におけるスカムの発生を抑制することが困難である。このスカムは、後のエッチングの妨げになり、好ましくない。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、耐エッチング特性や、短波長光に対する反射防止能(短波長光の吸収能)が良好であり、さらに上層のホトレジスト膜におけるスカムの発生を抑制することができる、反射防止膜形成用熱酸発生剤、反射防止膜形成用組成物、および反射防止膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の反射防止膜形成用熱酸発生剤は、下記式(1)で表されることを特徴としている。
【化1】

(ここで、Rは、アルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基(これらの基における水素原子はフッ素原子で置換されている)を示し、Rはアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、アリール基、又はアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、Rは水素原子、又はアルキル基を示し、xは0〜2の整数、yは1〜5の整数を表し、xが2の場合、2つのRは環を形成してもよく、環を形成する場合にはRは炭素数1〜12のアルキレン基を示し、Yは非求核性対向イオンを表す。)
また、本発明の反射防止膜形成用組成物は、上記反射防止膜形成用酸発生剤、ならびに光吸収基および架橋基を有するケイ素含有化合物を含むことを特徴としている。
上記反射防止膜形成用酸発生剤を用いているため、反射防止膜形成用組成物から形成された反射防止膜上に形成されるレジスト膜の現像後の、裾引きの発生、スカムの発生を防止することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の反射防止膜形成用組成物を用いることにより、寸法精度の高いパターンを形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の反射防止膜形成用熱酸発生剤は、下記式(1)で表される。
【化2】

(ここで、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基(これらの基における水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい)を示し、Rはアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、Rは水素原子、又はアルキル基を示し、xは0〜2の整数、yは1〜5の整数を表し、xが2の場合、2つのRは環を形成してもよく、環を形成する場合にはRは炭素数1〜12のアルキレン基を示し、Yは非求核性対向イオンを表す。)
【0010】
上記Rのアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜6のものが挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
上記Rのアルケニル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、炭素数2〜20、好ましくは炭素数1〜6のものが挙げられる。具体的には、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
上記Rのオキソアルキル基としては、具体的には、2−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基等が挙げられ、2−オキソプロピル基、2−シクロペンチル−2−オキソエチル基、2−シクロヘキシル−2−オキソエチル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−オキソエチル基等を挙げることができる。
また、上記Rにおける基の水素原子がフッ素原子で置換されているものは、発生する酸の酸強度を向上させることができ、裾引き、スカムをより一層改善することができる。
【0011】
上記Rのアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基としてはRと同様である。
上記Rのアリール基としては、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜14のものが挙げられる。具体的には、フェニル基、ナフチル基等や、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基、メチルナフチル基、エチルナフチル基等のアルキルナフチル基、メトキシナフチル基、エトキシナフチル基等のアルコキシナフチル基、ジメチルナフチル基、ジエチルナフチル基等のジアルキルナフチル基、ジメトキシナフチル基、ジエトキシナフチル基等のジアルコキシナフチル基等が挙げられる。
上記Rのアラルキル基としては、炭素数7〜20、好ましくは炭素数7〜12ものが挙げられる。具体的には、ベンジル基、フェニルエチル基、フェネチル基等が挙げられる。
上記Rのアリールオキソアルキル基としては、炭素数7〜20好ましくは炭素数7〜12のものが挙げられる。具体的には、2−フェニル−2−オキソエチル基、2−(1−ナフチル)−2−オキソエチル基、2−(2−ナフチル)−2−オキソエチル基等の2−アリール−2−オキソエチル基等が挙げられる。
なお、xが2の場合、2つのRは互いに同一であっても異なっていてもよく、一緒になって環を形成してもよい。一緒になって環を形成する場合には、Rは炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基を表す。
上記Rのアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜6のものが挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
【0012】
の非求核性対向イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン、下記式(c−1)(c−2)(c−3)で表されるものが挙げられる。
【化3】

ここで、R201、R202、R203は、水素原子がフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基、又は置換基をして有していてもよいアリール基(これらの基における水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい)を表す。
【0013】
201、R202、R203としてはRと同様のものが挙げられる。
また、2つのR202は、互いに同一であっても異なっていてもよく、一緒になって環を形成してもよい。一緒になって環を形成する場合には、R202は炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基を表す。
【0014】
上記反射防止膜形成用熱酸発生剤としては、下記式(1a)(1b)(1d)(1e)の化合物等が挙げられる。
【化4】

【0015】
上記反射防止膜形成用熱酸発生剤は、反射防止膜形成用組成物に適用し、反射防止膜を形成した場合、反射防止膜の上層に形成されるレジストパターンにおける裾引きの発生、スカムの発生を防止することができる。
上記の効果は、その理由等について定かではないが、本発明の反射防止膜形成用熱酸発生剤から発生すると考えられる2種の酸(オニウム塩の部位から発生する酸、およびR−COO−の部位から発生する酸)による効果であると推察される。つまり、本発明の反射防止膜形成用熱酸発生剤は、2種以上の酸が発生する酸発生剤と言い換えることができる。
【0016】
本発明の反射防止膜形成用組成物は、光吸収基、および架橋基を有するケイ素含有化合物および上記反射防止膜形成用熱酸発生剤を含んでいるものである。
【0017】
上記反射防止膜形成用熱酸発生剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記反射防止膜形成用熱酸発生剤の添加量は、後述するケイ素含有化合物100質量部に対して好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜40質量部である。0.1質量部以上添加することにより架橋反応の促進効果を十分発揮することができるようになる。
また、上記反射防止膜形成用熱酸発生剤の他に、さらなる熱酸発生剤、光酸発生剤、熱塩基発生剤、光塩基発生剤を組み合わせてもよい。
【0018】
本発明におけるケイ素含有化合物は、光吸収基、および架橋基を有している。
上記光吸収基とは、波長150〜300nmの範囲で吸収を有する基である。この光吸収基としては、例えばベンゼン環、アントラセン環、ナフタレン環等の光吸収部を有する基が挙げられる。上記光吸収部は、1個以上の−O−、−O(CO)−で中断されていてもよい炭素1〜20のアルキレン基を介して主骨格のSi原子に結合されていることが好ましい。また、ベンゼン環、アントラセン環、ナフタレン環等の光吸収部は、炭素数1〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、等の置換基で1個以上置換されていてもよい。これら光吸収基の中でも、ベンゼン環が好ましい。また、上記吸収基の他に、Si−Si結合を持つ吸収部を有する基を用いることもできる。これらの光吸収部は、ケイ素含有化合物の主骨格に含まれていてよい。
さらに、上記光吸収部に下記架橋基が結合していてもよい。
【0019】
上記架橋基とは、他の架橋基と反応することができる、あるいは別途添加した架橋剤と反応することができる基のことをいう。架橋基としては、ヒドロシリル基あるいは架橋可能な有機基が挙げられる。この架橋基は、熱により架橋するものが好ましく、例えばエポキシ基を有する基、グリシジル基を有する基、オキセタニル基を有する有機基が挙げられる。これらのエポキシ基およびまたはオキセタニル基を有する有機基は、1個以上の−O−、−O(CO)−で中断されていてもよい炭素1〜20のアルキレン基を介してSi原子に結合されていることが好ましい。上記架橋基としては、保存安定性の理由から、オキセタニル基を有するものが最も好ましい。
この架橋基としては、エポキシ基、グリシジル基、オキセタニル基を有する炭素数1〜40のアルキル基(ただし、エーテル結合を有していてもよい)が好ましいものとして挙げられる。この前記架橋基としては、特にオキセタニル基を有する炭素数1〜40のアルキル基(ただし、エーテル結合を有していてもよい)が好ましい。さらに、この架橋基としては、−(CHO(CHC(CHOCH)(CHCH(dは1〜20の整数、eは1〜20の整数、fは0〜20の整数)であることが好ましい。
これら架橋基を導入したケイ素含有化合物を用いることにより、150〜350℃、好ましくは150〜250℃の低温ベークにより安定な反射防止膜を形成することができる。
【0020】
上記ケイ素含有化合物としては、例えば、シロキサン化合物、シリコンカーバイド化合物、ポリシラン化合物、及びシラザン化合物等が挙げられる。これらケイ素含有化合物は、質量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定されるものではないが、好ましくは200〜10000、より好ましくは500〜5000である。これは、成膜性、膜の平坦性を確保するとともに、エッチング耐性にも優れるためである。
上記シロキサン化合物は、より詳しくは、少なくとも下記一般式(a1)、および(a2)で表される構成単位を有するシロキサン化合物(A)で表される。
【化5】

【0021】
式中、R101は光吸収基であり、R103は架橋基であり、R102、およびR10
はそれぞれ水素原子、ヒドロキシ基、または炭素数1〜3のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0または1である。
なお、m、nが0の場合のシロキサン化合物はシルセスキオキサンであり、シリコーンラダー構造の重合体である。m、nが1の場合のシロキサン化合物は直鎖状のシリコーン重合体である。それ以外の場合はこれらの共重合体となる。特に、シリコーンラダー型のシロキサン化合物は、反射防止膜形成用組成物において経時安定性の面で好ましい化合物である。
【0022】
上記構成単位(a1)および(a2)を含むシロキサン化合物は、下記(a’1)および(a’2)のケイ素含有化合物を含む混合物を加水分解・縮合することにより得ることができる。
【化6】

(ここで、R101、R102、R103、R104、m、nは、上記と同様であり、Xはハロゲン基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のアルコキシ基であり、Xが複数の場合は同一でも異なっていてもよい。)
また、上記以外の加水分解性基(上記Xに相当する)を有するケイ素含有化合物(a3)を用いて第3の構成単位を導入してもよい。
加水分解反応における水の量は、モノマー1モル当たり0.2〜10モルを添加することが好ましい。この時に、触媒を用いることもでき、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、メチルスルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基、テトラアルコキシチタン、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)チタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどの金属キレート化合物を挙げることができる。また、架橋基としてオキセタニル基、エポキシ基等を有する場合には、開環させない様にするために、系をpH7以上の雰囲気にすることが好ましく、アンモニア、4級アンモニウム塩、有機アミン類等のアルカリ剤が好ましく用いられる。特に塩基触媒としての活性が良好で反応の制御の容易さから、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシドが好ましく用いられる。
【0023】
また、上記シロキサン化合物は、シリル化剤で処理することが好ましい。
上記シリル化剤としては、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジブチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、テトラメチルジビニルジシラザン、テトラビニルジメチルジシラザン、N−トリメチルシリルアセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−トリメチルシリルイミダゾール等が挙げられるが、好ましくはヘキサアルキルジシラザンであり、特にヘキサメチルジシラザンが好ましい。このように、シリル化剤で処理することにより、保存安定性を向上させることができる。
【0024】
上記シロキサン化合物(A)において、構成単位(a1)は0.01〜99モル%であることが好ましく、0.1〜70モル%であることがより好ましく、0.15〜30モル%であることがより一層好ましい。上記の範囲にすることにより、光吸収特性を向上させることができる。特に、レジスト膜の露光にArFレーザーすなわち波長193nmを用いる場合には、この波長の光に対する光学パラメーター(k値)が0.002〜0.95、好ましくは0.01〜0.7、さらに好ましくは0.05〜0.25の範囲内にある反射防止膜が形成されるように調整されることが必要である。この調整は、構成単位(1)の含有割合を増減することによって行うことができる。
また、上記シロキサン化合物(A)において、構成単位(a2)は、0.01〜99モル%であることが好ましく、0.1〜70モル%であることがより好ましく、0.15〜30モル%であることがより一層好ましい。上記の範囲にすることにより、形成された反射防止膜の硬化性を向上させ、上層とのミキシングやひび割れ等を生じ難くすることができる。
またさらに、上記シロキサン化合物においては、SiO単位に対して、炭素数0〜6に設定されていることが好ましい。
【0025】
特に、主骨格に吸収部を有するケイ素含有化合物として好ましいものとしては、上記シリコンカーバイド化合物において、下記の式(B)で表されるものが挙げられる。
【化7】

(式中、R301、R302は、1価の有機基であり、それらの少なくとも一方は、上記と同様の架橋基であり、R303は光吸収基であり、例えばアリーレン基を表し、pおよびqはそれぞれ0〜20の整数であり、lは繰り返し単位数を表す整数であり、lは5〜200の範囲が好ましい。)
上記R301、R302としての1価の有機基としては、炭素数1〜40のアルキル基またはアリール基が挙げられる。
上記(B)で表される化合物は、例えば、下記式(B’)
【化8】

(式中、Rは水素またはR301、R302に相当する1価の有機基であり、2つのRのうちの少なくとも1つは、水素である。)
と、分子末端に炭素−炭素二重結合を有し、前記二重結合の残基に架橋基を有する化合物とをヒドロシリル化反応させることにより、得ることができる。
【0026】
また、上記(B’)の化合物は、下記式(b’1)および(b’2)
【化9】

(Zはハロゲンを示す)をグリニャール反応させて容易に得られる。
なお、主骨格に吸収部を有していない場合(R303がない場合)には、R301、R302のいずれかが光吸収基を有するものも用いることができる。
【0027】
本発明の反射防止膜形成用組成物は、溶剤を含有することが好ましい。この溶剤としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのモノエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロアルキルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル(PGDM)、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の多価アルコールの水酸基をすべてアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類などが挙げられる。これらの中でも、シクロアルキルケトンまたはアルキレングリコールジアルキルエーテルがより好適である。さらに、アルキレングリコールジメチルエーテルとしては、PGDM(プロピレングリコールジメチルエーテル)が好適である。これらの有機溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この溶剤は、上記ケイ素含有化合物に対して、1〜50倍量、好ましくは2〜20倍量の割合で使用されることが好ましい。
【0028】
本発明の反射防止膜形成用組成物には、架橋反応を促進させ、反射防止膜の硬化性を向上させるために架橋剤を添加してもよい。
この架橋剤としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物;ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、トリアクリルホルマール、グリオキザールや多価アルコールのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルや、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリルのアミノ基の少なくとも2個がメチロール基又は低級アルコキシメチル基で置換された化合物等の2個以上の反応性基をもつ化合物;等が挙げられる。
【0029】
上記架橋剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤の添加量は、ケイ素含有化合物100質量部に対して好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜40質量部である。0.1質量部以上添加することにより架橋反応の促進効果を十分発揮することができるようになる。また、50質量部以下にすることにより、架橋反応をさらに促進させ、反射防止膜の硬化性をさらに向上させることができる。
【0030】
(パターン形成方法)
本発明の反射防止膜形成用組成物を用いたパターン形成方法について説明する。このパターン形成方法は、リソグラフィーにより基板等の被加工膜にパターンを形成する方法である。
本パターン形成方法は、少なくとも、下記(1)〜(4)の工程を有する。
(1)被加工膜上に本発明の反射防止膜形成用組成物を塗布し、ベークして反射防止膜を形成する。
(2)反射防止膜上にホトレジスト組成物を塗布し、プリベークしてホトレジスト膜を形成する。
(3)ホトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してレジストパターンを形成する。
(4)レジストパターンをマスクにして反射防止膜および基板をエッチングして被加工膜にパターンを形成する。
【0031】
また、上記のパターン形成方法では、レジストパターンをマスクにして反射防止膜および被加工膜をエッチングして、被加工膜にパターンを形成したが、レジストパターンをマスクにして反射防止膜をエッチングし、さらにパターンが形成された反射防止膜をマスクにして被加工膜をエッチングして被加工膜にパターンを形成することもできる。
【0032】
さらに上記の被加工膜と反射防止膜との間に、下層膜(ボトムレイヤー)を形成することが好ましい。この場合の被加工膜にパターンを形成する方法としては、(i)レジストパターンをマスクにして反射防止膜、下層膜および被加工膜をエッチングして、被加工膜にパターンを形成する方法、(ii)レジストパターンをマスクにして、反射防止膜をエッチングして、さらにパターンが形成された反射防止膜をマスクにして下層膜および被加工膜をエッチングして被加工膜にパターンを形成する方法、(iii)レジストパターンをマスクにして、反射防止膜をエッチングし、さらにパターンが形成された反射防止膜をマスクにして、下層膜および被加工膜をエッチングし、被加工膜にパターンを形成する方法、(iv)レジストパターンをマスクにして、反射防止膜および下層膜をエッチングし、さらにパターンが形成された下層膜をマスクにして、被加工膜にパターンを形成する方法等が挙げられる。
ここで、下層膜としては、クレゾールノボラック、ナフトールノボラック、カトールジシクロペンタジエンノボラック、アモルファスカーボン、ポリヒドロキシスチレン、アクリレート、メタクリレート、ポリイミド、ポリスルフォン等の樹脂が挙げられる。
上記のように、反射防止膜には、その上層および/または下層のエッチングレートに合わせてエッチングレートが調整されることが求められる。
本発明の反射防止膜形成用組成物は、レジストパターン、反射防止膜および下層膜を用いて、被加工膜をパターニングする用途に用いられる。特に、上記(ii)レジストパターンをマスクにして、反射防止膜をエッチングして、さらにパターンが形成された反射防止膜をマスクにして下層膜および被加工膜をエッチングして被加工膜にパターンを形成する方法を用いることが好ましい。
【0033】
この反射防止膜を形成するには、被加工膜あるいは下層膜上に反射防止膜形成用組成物を回転塗布し、乾燥後、加熱して形成すればよい。加熱は、1度の加熱または多段加熱法を用いることができる。多段加熱法を用いる場合には、例えば100〜120℃において、60〜120秒間、次いで200〜250℃において、60〜120秒間加熱することが可能である。このようにして、例えば厚さ30〜200nmの反射防止膜を形成したのち、常法によりこの上にレジスト材料を100〜300nmの厚さで設けてレジスト膜を製造する。上記下層膜は、被加工膜上に反射防止膜と同様に例えば200〜600nmの厚さで形成すればよい。
【0034】
本発明の反射防止膜形成用組成物は、シリコンウエーハのような基材上に慣用のスピンコーティング法を用いて簡単に塗布することができ、所望厚さの反射防止膜を形成させることができる。これまでのレジストプロセスにおいては、蒸着により基材上に酸化膜を形成し、その上にレジスト膜を施すことが必要であったことを考えれば、非常に簡便化されていることが分る。
【0035】
レジスト層の形成に用いるレジスト組成物は、公知のものを使用でき、例えば、ベース樹脂と有機溶媒と酸発生剤の組み合わせを用いることができる。
ベース樹脂としては、ポリヒドロキシスチレン及びその誘導体、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリメタクリル酸及びその誘導体、ヒドロキシスチレンとアクリル酸とメタクリル酸とそれらの誘導体から選ばれ形成される共重合体、シクロオレフィン及びその誘導体と無水マレイン酸とアクリル酸及びその誘導体から選ばれる3以上の共重合体、シクロオレフィン及びその誘導体とマレイミドとアクリル酸及びその誘導体から選ばれる3以上の共重合体、ポリノルボルネン、及びメタセシス開環重合体からなる一群から選択される1種以上の高分子重合体が挙げられる。なお、ここにいう誘導体は、アクリル酸誘導体にはアクリル酸エステル等、メタクリル酸誘導体にはメタクリル酸エステル等、ヒドロキシスチレン誘導体にはアルコキシスチレン等が含まれるように、主要な骨格が誘導後に残っているものを意味する。
【0036】
KrFエキシマレーザー用レジスト用としては、ポリヒドロキシスチレン(PHS)、ヒドロキシスチレンとスチレンとアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとマレイミドNカルボン酸エステルとから選ばれて形成される共重合体、ArFエキシマレーザー用レジストとしては、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル系、ノルボルネンと無水マレイン酸との交互共重合系、テトラシクロドデセンと無水マレイン酸との交互共重合系、ポリノルボルネン系、開環重合によるメタセシス重合系があげられるが、これらの重合系ポリマーに限定されることはない。
【実施例】
【0037】
以下、本発明について実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によりなんら限定されるものではない。
【0038】
(ケイ素含有化合物)
<合成例1−1>
下記式のモノマー(a’1−1a)、および(a’2−1)
【化10】

を加水分解・重合して、下記式の構成単位を含むシロキサン化合物(A1)(分子量Mw:800、a:b=1:1)を得た。
【化11】

【0039】
<合成例1−2>
まず、[1,4−ジブロモベンゼン、ジクロロメチルシランのテトラヒドロフラン溶液に、マグネシウムに1,2−ジブロモエタンを加えて該マグネシウムを活性化させたとトラヒドロフラン溶液を滴下し、反応させることにより下記式
【化12】

で示されるポリカルボシランを得た。
このポリカルボシラン、3−エチル−3−アリルオキシメチルオキセタンのトルエン溶液を加熱し、そこに1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体のキシレン溶液を加え反応させることにより、下記式(B1)のシリコンカーバイド化合物を得た。この化合物の分子量は、4000であった。
【化13】

【0040】
(熱酸発生剤)
<合成例2−1>
下記式(1c)の化合物(ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)の合成
【化14】

塩化ベンジルと4−ヒドロキシフェニルメチルスルフィドを反応させて得られたベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム クロライド30g(0.11モル)を水 500mLに溶解させ、これにビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム 33.9g(0.118モル)と酢酸エチル 500mLを加え、撹拌しながら、5〜10℃で2時間撹拌した。水層を除き、有機層を乾燥させたあと、反応液を減圧濃縮し、真空乾燥させた。得られた油状物をヘキサンで処理し、再度真空乾燥させた。真空乾燥後、白色結晶のベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド 44.1g(収率76.7%)を得た。融点は、76〜80℃であった。
【0041】
<合成例2−2>
(1a)の化合物(4−メトキシカルボニルオキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)の合成
(1c)の化合物 17g(0.033モル)をアセトニトリル300mlに溶解させ、10℃以下でトリエチルアミン3.5g(0.035モル)を加え、30分後、メトキシカルボニルクロライド(0.035モル)を滴下した。3時間撹拌後、副生するトリエチルアミンの塩酸塩をろ過して除き、アセトニトリル層を減圧濃縮した。これにより、微かっ色透明粘凋液体の4−メトキシカルボニルオキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが得られた。
【0042】
<合成例2−3>
(1b)の化合物(4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)の合成
(1c)の化合物 17g(0.033モル)をアセトニトリル300mlに溶解させ、10℃以下でトリエチルアミン3.5g(0.035モル)を加え、30分後、塩化アセチル2.7g(0.035モル)を滴下した。3時間撹拌後、副生するトリエチルアミンの塩酸塩をろ過して除き、アセトニトリル層を減圧濃縮した。これにより、微かっ色透明粘凋液体の4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド9.4g(収率51.5%)が得られた。
【0043】
(参考例1)
上記シロキサン化合物(A1)100質量部、熱酸発生剤として式(1a)の化合物を2質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3000質量部を用いて、ハードマスク形成用組成物(反射防止膜形成用組成物)を調製した。
【0044】
(パターン形成)
シリコンウエーハ上に慣用のレジストコーターを用いて、調製したハードマスク形成用組成物を塗布し、80℃で60秒、150℃で60秒、250℃で60秒の条件にて加熱処理を行うことにより、厚さ40nmのハードマスクを形成した。
【0045】
さらに、上記ハードマスク上にレジスト組成物を塗布してレジスト層を形成し、マスクを介してArF露光装置(ニコン社製;S−302A)で露光し、現像することにより、120nmスペース/120nmピッチのラインパターンを形成した。
そして、得られたレジストパターン形状(断面形状)について、裾引きの発生、スカムの発生について観察した。その結果について表1に示す。
【0046】
上記レジスト組成物としては、以下の各成分
樹脂:下記式で表されるユニット(C1:C2:C3=4:4:2、分子量10000)を有する樹脂 100質量%
【化15】

酸発生剤:1)下記式の化合物 2.0質量%
【化16】

2)下記式の化合物 0.8質量%
【化17】

酸失活剤:1)トリエタノールアミン 0.25質量%
2)γ−ブチロラクトン 25.0質量%
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:プロピレングリコールモノメチルエーテル=6:4を混合し、調製したものを用いた。
【0047】
【表1】

【0048】
(参考例2)
参考例1において、熱酸発生剤として(1b)の化合物を用いた以外には、参考例1と同様にして、ハードマスク、レジストパターンを形成し、そのレジストパターンの形状について評価した。その結果については、表1に示す。
【0049】
(参考例3)
参考例1において、シロキサン化合物(A1)に代えて、シリコンカーバイド化合物(B1)を用いた以外には、参考例1と同様にして、ハードマスク、レジストパターンを形成し、そのレジストパターンの形状について評価した。その結果については、表1に示す。
【0050】
(実施例1)
参考例1において、熱酸発生剤として下記式(1d)の化合物を用いた以外には、参考例1と同様にして、ハードマスク形成用組成物(反射防止膜形成用組成物)を調整した。
【0051】
(パターン形成)
シリコンウエーハ上に慣用のレジストコーターを用いて、調整したハードマスク形成用組成物を塗布し、250℃で90秒の条件にて加熱処理を行うことにより、厚さ45nmのハードマスクを形成した。
【0052】
さらに、上記ハードマスクにレジスト組成物を塗布してレジスト層を形成し、マスクを介してArF露光装置(ニコン社;S−302A)で露光し、現像することにより、120nmスペース/120nmピッチのラインパターンを形成した。そのレジストパターンの形状について評価した。その結果については、表1に示す。なお、レジスト組成物としては、参考例1と同様のレジスト組成物を用いた。
【0053】
【化18】

【0054】
(実施例2)
参考例1において、熱酸発生剤として(1e)の化合物を用いた以外には、参考例1と同様にして、ハードマスク、レジストパターンを形成し、そのレジストパターンの形状について評価した。その結果については、表1に示す。
【0055】
【化19】

【0056】
(比較例1)
参考例1において、熱酸発生剤として(1c)の化合物を用いた以外には、参考例1と同様にして、ハードマスク、レジストパターンを形成し、そのレジストパターンの形状について評価した。
その結果については、表1に示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で示されることを特徴とする反射防止膜形成用熱酸発生剤。
【化1】

(ここで、Rは、アルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基(これらの基における水素原子はフッ素原子で置換されている)を示し、Rはアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、アリール基、又はアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、Rは水素原子、又はアルキル基を示し、xは0〜2の整数、yは1〜5の整数を表し、xが2の場合、2つのRは環を形成してもよく、環を形成する場合にはRは炭素数1〜12のアルキレン基を示し、Yは非求核性対向イオンを表す。)
【請求項2】
前記Rは、炭素数1〜6の直鎖状アルキル又はオキソアルキル基(これらの基における水素原子はフッ素原子で置換されている)であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜形成用熱酸発生剤。
【請求項3】
請求項1または2に記載の反射防止膜形成用熱酸発生剤、ならびに光吸収基および架橋基を有しているケイ素含有化合物を含むことを特徴とする反射防止膜形成用組成物。
【請求項4】
前記架橋基は、ヒドロシリル基またはエポキシ基またはオキセタニル基を有することを特徴とする請求項3に記載の反射防止膜形成用組成物。
【請求項5】
前記架橋基は、オキセタニル基を有する有機基であることを特徴とする請求項4に記載の反射防止膜形成用組成物。
【請求項6】
前記ケイ素含有化合物は、シロキサン化合物またはシリコンカーバイド化合物であることを特徴とする請求項3に記載の反射防止膜形成用組成物。
【請求項7】
請求項3に記載の反射防止膜形成用組成物を塗布し、ベークして得られた反射防止膜。

【公開番号】特開2012−128436(P2012−128436A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−20554(P2012−20554)
【出願日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【分割の表示】特願2007−520056(P2007−520056)の分割
【原出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【出願人】(000220239)東京応化工業株式会社 (1,407)
【Fターム(参考)】