説明

受信データに対するエラー検出を利用する暗号化の検出

本発明の実施形態は、一般的に、受信データに対するエラー検出を利用する暗号化の検出に関する。方法の実施形態は、第1のポートで受信されてコンテンツデータを含むデータストリームの前景処理に向けてこの第1のポートを選択するステップと、前景処理に向けて選択されていない第2のポートで受信されてデータパケット及びエラー補正データを含むデータセットをサンプリングするステップとを含む。更に、本方法は、データパケットのデータを暗号解読するステップ及びエラー補正データを利用してデータパケットがエラーを含むか否かを判断するステップを含むデータセットの背景処理を実施するステップと、データパケットがエラーを含むか否かの判断に少なくとも部分的に基づいて、第2のポートで受信されたデータが暗号化されているか否かを判断するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般的にデータ通信の分野に関し、より具体的には、受信データに対するエラー検出を利用する暗号化の検出に関する。
【背景技術】
【0002】
システムでは、条件、データの種類、係わる装置、及び他のファクタに依存して暗号化形式又は非暗号化形式のいずれかでデータを送信することができる。一例では、表示のための映像データを含むマルチメディアコンテンツを特定のデータに対するセキュリティ要件及び係わる装置の種類に依存して暗号化形式又は非暗号化形式で受信することができる。データは、HDMI(登録商標)(高精細マルチメディアインタフェース)データを含むことができ、HDMIは、非圧縮デジタルデータを送信するための音声/映像インタフェースを提供する。一例では、デジタルコンテンツの保護においてHDCP(登録商標)(高帯域幅デジタルコンテンツ保護)が利用され、HDMIを含むデジタルインタフェースを通じて送信されるコンテンツの暗号化を可能にする。HDMIインタフェースを通じて送信されるコンテンツは、状況に依存してHDCPを利用して暗号化することができ、又は暗号化しなくてもよい。
【0003】
HDCPのような暗号化技術は、能動的に暗号化されたストリームをリンクの受信機端において検出するための継続的な機構を提供することができない。従来のシステムでは、ストリームデータが、例えば、フレーム毎に一度送信されるHDCP通知のような情報を超えて暗号化されているか否かを判断する付加的な処理を必要とする場合がある。送信システム(「ソース」と呼ぶ場合がある)から映像データ又は音声−映像データを受信するためのシステム(「シンク」と呼ぶ場合がある)は、データストリームの暗号化を判断するために暗号化に関するデータ測定を可能にすることができる。例えば、映像データ又は音声−映像データを受信するためのシステムは、OESS(原暗号化ステータス信号伝達)信号又はEESS(強化暗号化ステータス信号伝達)信号の検出を可能にすることができ、そのようなデータは、各フレームの送信の前に一度与えられる。EESS及びOESSは、フレームに対して暗号化が有効であるか又は無効であるかを信号伝達するためのプロトコルであり、EESSは、HDMIプロトコルと共に使用され(かつDVI(登録商標)(デジタルビジュアルインタフェース)プロトコルにおける任意的機能であり)、OESSは、DVIプロトコルと共に使用される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「高性能シリアルバスに関する規格(Standard for a High Performance Serial Bus)」、1394〜1995、IEEE、1996年8月30日発行、1996年、及び相補
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、一般的に、ブランキング間隔内の暗号化データ信号伝達の検出は、システムが、暗号化に関してそのような信号伝達をモニタすることを必要とする。信号伝達が検出されない場合には、従来のシステムは、データが暗号化されていないように判断することになる。しかし、暗号化の検出の欠如がエラーに起因する場合には、システムは、データを非暗号化データとして利用しようと試みることになり、従って、エラー及び処理のリターデーションをもたらす。暗号化の検出の損失又は得られる暗号化における同期の損失は、例えば、暗号化がソースによって一時的に停止された場合であっても、暗号化が再開する時にデータエラーをもたらす可能性がある。同期の損失は、入力ポートにおける不正確なフレームインデックス計数値をもたらす場合があり、それによってリンク整合性検査を失敗し、再認証を必要とするか又は検出されないリンク整合性問題を招く結果になり、それによって暗号解読における実行中エラー及びディスプレイ上での低劣な品質の映像が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一般的に、本発明の実施形態は、受信データに対するエラー検出を利用する暗号化の検出に関する。
本発明の第1の態様では、方法の実施形態は、第1のポートで受信されてコンテンツデータを含むデータストリームの前景処理に向けてこの第1のポートを選択するステップと、前景処理に向けて選択されていない第2のポートで受信されたデータパケット及びエラー補正データを含むデータセットをサンプリングするステップとを含む。更に、本方法は、データパケットのデータを暗号解読するステップ及びエラー補正データを利用してデータパケットがエラーを含むか否かを判断するステップを含むデータセットの背景処理を実施するステップと、データパケットがエラーを含むか否かの判断に少なくとも部分的に基づいて、第2のポートで受信されたデータが暗号化されているか否かを判断するステップとを含む。
【0007】
本発明の第2の態様では、受信装置の実施形態は、データ受信のための複数のポートと、前景処理に向けて第1のポートが選択されるデータストリームの前景処理のための第1の処理エンジンと、データをサンプリングするサンプリングエンジン及びデータサンプリングに対してクロック信号をロックするロッキング回路と、前景処理に向けて選択されなかった各ポートに対するデータの背景処理のための第2の処理エンジンとを含む。サンプリングエンジンは、複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されなかった第2のポートからのデータセットをサンプリングし、第2の処理エンジンは、サンプリングデータを暗号解読し、エラーがサンプリングデータ内に見つかるか否かに少なくとも部分的に基づいてデータセットが暗号化されているか否かを判断する。
【0008】
本発明の実施形態を添付図面の図内に制限としてではなく一例として示し、これらの図では、類似の参照番号が類似の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】データストリームにおける暗号化の検出のためのシステムの図である。
【図2】送信装置の実施形態の図である。
【図3】受信装置の実施形態の図である。
【図4】複数のポートに対して単一のサンプリング回路及びロッキング回路を有する受信装置の実施形態の図である。
【図5】前景サンプリング回路及びロッキング回路と背景サンプリング回路及びロッキング回路とを有する受信装置の実施形態の図である。
【図6】データアイランドの処理を含むデータストリーム内の暗号化を検出するための処理を示す流れ図である。
【図7】コンテンツデータの処理を含むデータストリーム内の暗号化を検出するための処理を示す流れ図である。
【図8】一部の実施形態における暗号化に対して評価されるデータの図である。
【図9】受信装置又は送信装置の実施形態の要素の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一般的に、本発明の実施形態は、受信データに対するエラー検出を利用する暗号化の検出に関する。
【0011】
一部の実施形態では、システムは、受信データ信号のエラー検出処理の使用によって暗号化データの検出を可能にする。一部の実施形態では、システムは、暗号化プロトコルによって提供されるステータス信号伝達の暗号化の検出を必要とせずにエラーの存在を求めるデータ解析を可能にする。暗号化プロトコルは、HDCPを含むことができ、データ信号は、HDMI信号を含むことができるが、実施形態は、そのような技術に限定されない。
【0012】
一部の実施形態では、システムは、複数のポート上のエラー検出をこれらのポートの各々の上でのエラー検出の使用によって可能にする。一部の実施形態では、システムは、エラーを検出するためにある一定の間隔中に複数のポートをサンプリングし、ポートのうちのどれが暗号化データを受信しているかを判断することができる。
【0013】
作動時には、HDMIのような音声−映像信号は、映像データフレームの合間のブランキング間隔においてある一定のデータを供給することができ、そのようなデータは、例えば、音声データ及び制御データを含む。そのようなブランキング間隔は、EESS信号及びOESS信号のような暗号化に関連する信号の送信を含むことができる。作動時には、リンク整合性検査(Ri)フレームインデックスを正確に保つなどで受信データフレームに関するデータを維持するために、受信信号の暗号化に関する把握情報を必要とする場合がある。そのような信号をブランキング間隔において検出しようとする試みは、検出を可能にするのに有意なオーバーヘッドを必要とする可能性があり、暗号化を判断するのにエラーをもたらす可能性がある。システムがEESS信号自体を探し、又は後処理に向けてストリームデータを記憶するように作動するデータ処理に向けて選択されなかった各入力ポートにおいて垂直ブランキング間隔をサンプリングするポートエンジンを使用するための別の処理は、複数のポートからのEESS信号が時間的に一致する可能性があるから、複数のエンジン及びロッキング回路、PLL(位相ロックループ)、又はDLL(遅延ロックループ)を必要とすることになる。
【0014】
一部の実施形態では、各入力ポートにおいてフレーム毎に一度サンプリングが存在するという条件下で、フレーム内のいずれかの改行において水平ブランキングをサンプリングすることができる。一部の実施形態では、複数のHDMI入力ポートのような複数の入力ポートを管理するために、単一のHDCP論理エンジンのような単一の論理エンジンを各入力ポート上のどのフレームが暗号化されているかを検出するための機構を設けるシステム内のチップ内で利用することができる。複数のポート含むシステムの作動時には、ある時点で1つのポートをコンテンツデータの処理(本明細書では前景処理又は1次処理と呼ぶ)に向けて選択することができ、一方、他のポートはそのような使用に向けて選択されない。一部の実施形態では、論理エンジンが、各フレームの前に供給されるOESS信号又はEESS信号を検出することを必要とされない場合には、複数のポートをモニタするのに単一の論理エンジンを使用することができる。例えば、2つのOESS信号又はEESS信号が、2つ又はそれよりも多いポート上で時間的に一致する場合には、単一の単純なエンジンは、各ポートを同時にサンプリングすることができなくなり、従って、1つ又はそれよりも多くのOESS/EESS信号を失うことになる。エラーの結果として、次に、受信は、入力ポートにおいて不正確なフレームインデックス計数値を有する可能性があり、従って、リンク整合性検査を失敗し、再認証を必要とするか又は未検出のリンク整合性問題を招く結果をもたらし、暗号解読における実行中エラー及びディスプレイ上での低劣な品質の映像が生じる。
【0015】
作動時には、HDMI送信機は、音声データ又は他の補助データを伝達するために、各水平ブランキング間隔において様々な種類の「データアイランド」を送信する。一部の実施形態では、データアイランドの処理(本明細書では背景処理又は2次処理と呼ぶ)を通じて暗号化を検出することができる。HDCPが有効な場合には、そのようなデータパケットは、送信機によって暗号化され、受信機によって暗号解読されるペイロードデータを有する。実施では、保護帯域文字の使用により、各パケットの境界を受信機によって検出することができる。一部の実施形態では、先行するフレームからの現在の秘密値及びそのリンク上の認証を用いてパケットが受信機によって暗号解読され(この暗号解読をデータパケットの試験暗号解読と呼ぶ場合がある)、次に、パケットデータがエラーを含むことが見出された場合には、受信機チップは、送信機によってデータアイランドペイロードが暗号化されなかったと結論付けることができる。そのような状況では、そのようなパケットを含むフレームに関する送信機からのOESS信号伝達又はEESS信号伝達の検出を必要とせずに、暗号化のそのような検出をデータの背景処理によって行いながら、このフレームが暗号化されなかったことを結論付けることができる。
【0016】
一部の実施形態では、受信機チップは、サンプリング論理及びロッキング回路、PLL(位相ロックループ)又はDLL(遅延ロックループ)を含むことができる。一部の実施形態では、各入力ポートにおいてサンプリング論理ブロック及びロッキング回路を存在させることができる。一部の実施形態では、各ポートにおけるPLLは、各連続するポートにおいてリンククロックにロックすることができ、ロックされた状態で、暗号解読して検査を行うべきデータアイランド及びデータペイロードを探して水平ブランキング間隔をサンプリングすることになる。一部の実施形態では、ポート及びサンプリング窓の間の切り換えをスケジュール化するために、受信機において、いかなるポートにおけるリンククロックとも関連しないクロックと共にカウンタ及び論理が使用される。
【0017】
例えば、受信機の全ての入力ポートにおいて単一のサンプリング論理ブロック及びロッキング回路が使用されるシステムを含む一部の実施形態では、複数の入力ポートにおいて、サンプリング論理ブロック及びロッキング回路を利用することができる。一部の実施形態では、受信機チップは、データアイランドに関する独特な帯域外保護帯域文字を用いて、データアイランドの存在を得てモニタリングを行うことになる。一部の実施形態では、後の処理に向けてデータを記憶することができる。HDMIのようなプロトコルでは、各データアイランドは最大サイズ(ピクセルクロック単位の)を有し、復号及び暗号解読に向けて一時的に記憶することができる。
【0018】
一部の実施形態では、単一のHDCP処理エンジンが、各入力ポートに独特な秘密値の内外のスワッピングにより、取り込まれたデータアイランドを暗号解読することができる。従って、そのような実施形態では、HDCP処理エンジンは、各入力ポートにおいて複製され、設ける必要はない。しかし、処理エンジンの個数は、異なる実施形態において異なるとすることができる。一部の実施形態では、同様に背景処理エンジンが受信機内に設けられ、受信機上で前景処理に向けて選択されていない各ポートにおいて認証を確立するのに使用される背景処理エンジンは、サンプリングを非重ね合わせ間隔内でスケジュール化することによって全てのポート上のデータアイランドデータをサンプリングするように使用することができる。
【0019】
有効な作動を提供するために、後処理において、暗号化に関連のないリンクエラーが、非暗号化ストリームの指示として受信機によって間違って感知されることになる低い可能性しか存在しないように、データサンプリングは、各ポートから十分なデータ値を取り込むことを必要とする場合がある。一例では、リンク自体の上のビット誤り率が十分に高く、受信機においてエラーをもたらす場合には、受信機が着信ストリームを暗号解読するか否かに関して、受信機は、リンクによってもたらされるエラーを非暗号化ストリームの試験暗号解読によってもたらされるエラーから区別するために、より広範囲にわたる評価を与えることを必要とする場合がある。リンクによってもたらされるエラーは、着信ストリームが暗号化されていないことを受信機に知らせるはずはなく、非暗号化ストリームの試験暗号解読によってもたらされるエラーは、着信ストリームが暗号化されていないことを受信機に知らせるはずである。一部の実施形態では、保証されるリンクエラー率が十分に低くない場合には、受信機は、1つよりも多い水平ブランキング間隔からのデータアイランドをサンプリングし、1つよりも多いデータアイランドデータ列にわたる試験暗号解読によってエラー検出を重み付けすることができる。1つよりも多い水平ブランキング時間をサンプリングする手法は、検査処理を1つよりも多い時間間隔に分離することによって暗号化の検出の堅牢性を高めるように作動させることができる。従って、作動時には、リンク挙動に起因して短いバースト内に集中するリンクエラーが、暗号化に対する検査において検知漏れをもたらす可能性は低いとすることができる。
【0020】
一部の実施形態では、リンクの暗号化法(例えば、HDCP)によって必要とされる値は、着信ストリームのタイミングとは別々に受信機の論理によって生成することができ、次に、各ポートにおいて適正クロックサイクルで着信ストリームに適用することができる。一部の実施形態では、各ポートにおけるサンプリングデータが利用可能になる時に、複数のポートに対する値を生成して背景処理に向けて記憶することができる。例えば、HDCP暗号化は、HDCP暗号によって生成される擬似ランダムデータストリームを用いたHDCPコンテンツのビット毎のXOR(排他的OR)から構成される。垂直ブランキング間隔中には、hdcpBlockCipher関数が、データ間隔中に24ビット幅で鍵依存の擬似ランダムデータストリームを生成するようにHDCPを準備する。インタフェース上の水平ブランキング間隔中には、HDCP暗号は56ピクセルクロックで鍵変更され、ピクセルデータの能動線の直後の水平ブランキング間隔中には、hdcpRekeyCipherが、新しい鍵素材をLFSRモジュールからブロックモジュールに移動させる。例えば、受信機は、その目標とする取り込みデータアイランド列になるものに関するXORマスク列を計算し、これらのマスクを一時メモリに記憶し、その後にそれぞれのデータアイランド列が取り込まれる時にこれらのマスクを使用することができる。各入力ポートは独特なXORマスクシーケンスを有するので、各上流ソースとの初期認証の結果として、1つの入力ストリームに対するXORマスクは、異なる入力ストリームに対して使用することができない。一部の実施形態では、受信機における論理及びメモリの要件を最小にするために、マスク及び関連の暫定値の計算及び記憶を受信機によって最適化することができる。
【0021】
一部の実施形態では、エラー検出による暗号化の検出法は、HDMIモード及びMHLモードを含む様々なプロトコルで作動することになり、これは、そのようなプロトコル内でのECC(エラー補正コード)バイトを含むデータアイランドの存在によるものである。暗号化の検出は、HDMIモード及びMHLモードで必要とされるので、EESSモード検出に関することができる。しかし、本発明の実施形態は、HDMI及びMHLに限定されず、エラー補正符号化を可能にする様々なプロトコルに対して利用することができる。例えば、一部の実施形態では、この暗号化の検出技術は、ECC及びデータアイランドを用い、OESS信号伝達を可能にするリンクプロトコルに適用することができる。
【0022】
一部の実施形態では、更に別の強化は、未使用ビットが存在する映像データ間隔内へのエラー検査ビットの挿入を含むことができ、本明細書では映像データに関するこのビット挿入をピクセルデータECC法と呼ぶ場合がある。一例では、ピクセルデータECC法におけるデータ挿入は、リンクがYCbCr 4:2:2モードにおいて、色毎に12よりも少ないビットで作動している場合にHDMIモードで行うことができる。作動時には、そのようなモードにおける輝度値及び彩度値は、通常はプロトコル内で24ビットフィールド範囲の2つの8ビット値として送信され、従って、フィールドの残りの8ビットは未使用である。HDMIの4:2:2のパッキングプロトコルは、データアイランド間隔中にヘッダ及びECCデータに対して使用されるものと同じフィールドであるチャンネル0フィールド内にこれらの8つの未使用ビットを配置する。一部の実施形態では、ECCビットをこれらの未使用ビット内に入れることにより、リンクは、利用される16ビットにおけるピクセル値に基づいて映像データに関するECCを伝達することができる。一部の実施形態では、挿入された映像ECCは、リンクが暗号化されているか否かを判断するために、データアイランドに対して上述したものと同じ方式でHDCPエンジンによって暗号解読することができる。
【0023】
ピクセルデータECC法によってもたらされる利点は、そのような処理が、いかなるAVIInfoFrameも必要とされない場合のように、いかなるデータアイランドも存在せず、いかなる音声も送信されていない場合であっても機能することになる点である。一部の実施形態では、この処理は、サンプリングエンジンが、(a)データアイランド先頭保護帯域文字とデータアイランド後尾保護帯域文字の間のいずれかの時点、又は(b)映像間隔先頭保護帯域文字の後でDEの後末端の前のいずれかの時点でチャンネルデータを収集することも可能にする。
【0024】
図1は、データストリーム内の暗号化の検出のためのシステムの図である。一部の実施形態では、各々が、ポートP1 112、ポートP2 114、ポートP3 116、及びポートP4 118としてそれぞれ例示しているポートを有する複数の送信装置102〜108は、ポートP1 122、ポートP2 124、ポートP3 126、及びポートP4 128として例示している複数のポートを有する受信装置にデータを送信する。例示していないが、送信装置は、複数のポートを有することができる。例示しているように、データ要素140のストリームをポートの各々において受信することができる。作動時には、受信装置は、データストリームの前景処理に向けて、この図ではポートP2 124であるポートを選択することになる。一部の実施形態では、データは、HDMIのような音声−映像データを含むことができ、映像データストリームは、複数のポートの各々において受信することができる。
【0025】
一部の実施形態では、データストリームは、水平ブランキング間隔(HBI)160中に停止させることができ、その間、送信装置102は、例えば、HDMI音声及び制御データを含むデータアイランド(DI)又はデータセット150を送信することができる。一部の実施形態では、受信装置は、データアイランド150の背景処理を行い、図ではポートP1 122、ポートP3 126、及びポートP4 128である前景データストリーム処理に向けて選択されていないポートからのデータアイランド150をサンプリングし、かつ処理するように作動する。一部の実施形態では、受信装置は、データ内にエラーが存在するか否かを判断するためにサンプリングデータを解析することになり、この処理は、データが暗号化されており、データが処理される時のエラーの存在が、データが暗号化されてないことを示すと仮定する。
【0026】
一部の実施形態では、1つ又はそれよりも多くのデータアイランド150は、そのようなデータアイランドを他のデータの送信において必要とせずに、暗号化の検出の目的で生成することができる。例えば、音声−映像データシステムでは、非コンテンツデータ(ヌルパケット等)を有するECCを含むデータアイランドをそのようなデータアイランドが映像又は音声ストリームに関連するコンテンツを保持しなくても生成することができる。
【0027】
図2は、送信装置の実施形態の図である。送信装置は、音声−映像データの送信のためのソースを含むことができる。送信装置202は、データを暗号化するのに使用することができる符号化エンジン204を含む。暗号化は、HDMIデータのHDCP暗号化を含むことができる。しかし、データは、状況に依存して暗号化してもしなくてもよい。データは、映像データのようなデータストリームを映像データの送信の合間の間隔(水平ブランキング間隔)中に送信されるデータアイランド又は他のデータセットと共に含むことができる。
【0028】
送信装置は、フレームの終端において通知を与えるHDCPシステムのようなデータ暗号化に関する連続的な通知機構を提供しなくてもよい。一部の実施形態では、受信装置は、前景処理に向けて選択されていないデータポートにおけるデータアイランド内に含まれるデータサンプルの背景処理によって暗号化の状態を判断する。送信装置202は、データ処理のためのデータストレージ206、データの送信のための送信機208、この図ではポートP1 212として例示しているデータ送信のための1つ又はそれよりも多くのポートを更に含むことができ、恐らくはポートP2 214のような1つ又はそれよりも多くの追加ポートを含む。更に、送信装置は、外部データソース240からのコンテンツデータの受信のための受信230を含むことができる。そのような受信機に関する詳細内容は、この図には提供していない。
【0029】
図3は、受信装置の実施形態の図である。受信装置は、例えば、音声−映像データの受信のためのシンクとすることができる。受信装置302は、複数のHDMIデータソースを受信する装置のような複数のポートにおいてコンテンツデータを受信する器具又はシステムのための単一チップ装置を含むことができる。一部の実施形態では、受信装置302は、前景処理に向けて選択されたデータポートにおけるデータストリームの処理のための前景又は1次処理論理エンジン304と、前景処理に向けて選択されていないデータポートにおけるサンプリングデータの処理のための背景又は2次処理論理エンジン306とを含むことができる。一部の実施形態では、受信装置302は、背景処理論理エンジンからの処理済みデータを利用して、そのようなデータの処理においてエラーがそのようなデータ内に見つかるか否かに少なくとも部分的に基づいて、前景処理に向けて選択されていないポートにおけるデータが暗号化されているか否かを判断する。受信装置は、データ処理のためのデータストレージ308、及び前景処理に向けて選択されていないデータポートにおけるデータ処理におけるマスク及び他の情報のためのストレージを更に含むことができる。
【0030】
更に、受信装置302は、この図ではポートP1 322、ポートP2 324、ポートP3 326、及びポートP4 328として例示している複数のポートを含むことができる。一部の実施形態では、各ポートは、前景処理に向けて選択されていないポートで受信されるデータセットのサンプリングのための附属のサンプリング論理エンジン332〜338を有することができる。一部の実施形態では、各ポートは、各ポートにおけるリンククロックをロックし、ロックされた状態で、水平ブランキング間隔中にデータアイランドをサンプリングして暗号解読し、かつ検査する位相ロックループ(PLL)342〜348として例示している附属のロッキング回路を有することができる。
【0031】
図4は、複数のポートに対して単一のサンプリング回路及びロッキング回路を有する受信装置の実施形態の図である。図3に関連して上述したように、受信装置402は、前景処理に向けて選択されたデータポートにおけるデータストリームの処理のための前景処理論理エンジン304と、前景処理に向けて選択されていないデータポートにおけるサンプリングデータの処理のための背景処理論理エンジン306と、データ処理のためのデータストレージ308と、前景処理に向けて選択されていないデータポートにおけるデータの処理のためのマスク又は他の情報のためのストレージとを含むことができる。受信装置402は、この図では、ポートP1 322、ポートP2 324、ポートP3 326、及びポートP4 328として例示している複数のポートを更に含むことができる。一部の実施形態では、受信装置302は、各ポートで受信されるデータセットのサンプリングのためのサンプリング論理エンジン432と、各ポートにおけるリンククロックにロックするための位相ロックループ(PLL)442として例示しているロッキング回路とを含むことができる。一部の実施形態では、サンプリング論理エンジン432は、PLL442によってロックされた状態で、前景処理に向けて選択されなかったポートにおいて水平ブランキング間隔中にデータアイランドをサンプリングし、データを暗号解読し、エラーを得て検査することになる。例示しているシステムでは、受信装置402は、受信装置302の前景処理に向けて選択されなかったポートの各々をポーリングするために、単一のサンプリング論理エンジン432及び単一の位相ロックループ442を含む。しかし、他の実施形態では、各々が、ポートのうちで前景処理に向けて選択されなかった全てよりも少ないポートをポーリングするのに使用される複数の論理エンジン及びロッキング回路を実施することができる。
【0032】
図5は、前景サンプリング回路及びロッキング回路と背景サンプリング回路及びロッキング回路とを有する受信装置の実施形態の図である。図3に関連して上述したように、受信装置502は、選択されたデータポートにおけるデータストリーム処理のための前景処理論理エンジン304と、前景処理に向けて選択されていないデータポートにおけるサンプリングデータの処理のための背景処理論理エンジン306と、データ処理のためのデータストレージ308と、前景処理に向けて選択されていないデータポートにおけるデータ処理におけるマスク及び他の情報のためのストレージを含むことができる。更に、受信装置302は、この図ではP1 322、ポートP2 324、ポートP3 326、及びポートP4 328として例示している複数のポートを含むことができる。一部の実施形態では、受信装置302は、前景処理に向けて選択されたポートで受信されるデータのサンプリングのための前景サンプリング論理エンジン532と、選択されたポートにおけるリンククロックをロックするための位相ロックループ(PLL)542として例示しているロッキング回路とを含むことができる。一部の実施形態では、受信装置502は、前景処理に向けて選択されなかったポートで受信されるデータセットのサンプリングのための背景サンプリング論理エンジン552と、各そのようなポートにおけるリンククロックをロックし、ロックされた状態で、水平ブランキング間隔中にデータアイランドをサンプリングしてデータを暗号解読し、かつ検査するためのPLL562として例示しているロッキング回路とを更に含むことになる。一部の実施形態では、PLL562は、ブランキング間隔中にデータをサンプリングするために前景処理に向けて選択されていないポートの各々をポーリングすることができる。
【0033】
図6は、データアイランドの処理を含むデータストリーム内の暗号化を検出するための処理を示す流れ図である。受信されて処理されるデータは、例えば、ブランキング間隔内で受信されるECCデータを含むデータアイランドを含むことができる(600)。送信機は、ブランキング間隔中に送信されるデータアイランド内にECCデータを挿入することができる(602)。一部の実施形態では、受信装置は複数のポートを含むことができ、システムは、前景処理に向けてデータストリームを受信する受信装置のポートのうちの1つを選択することができ(604)、一方、ポートのうちの残りの部分は、そのような処理に向けて選択されない。一部の実施形態では、本方法は、受信データに対するエラー検出に基づいてデータが暗号化されているか否かを判断するために、前景処理に向けて選択されていないポートで受信されるデータのサンプリングを含む背景処理を可能にする。
【0034】
システムは、選択されたポートで受信されたHDMIデータを処理するなどで選択されたデータを処理するように作動する(606)。一部の実施形態では、処理は、例えば、図3〜図5に例示している前景処理論理エンジン304のような第1の処理エンジンによって実施される。一部の実施形態では、背景処理を受けるデータは、前景処理に向けて選択されていないポートで受信されたデータアイランドである(608)。HDMIにおける映像データのようなデータの送信では、データストリームが停止される水平ブランキング間隔又は他の間隔を発生させることができ、そのような間隔が発生するのを受けて(610)、システムは、前景処理に向けて選択されなかった1つ又はそれよりも多くのポートからデータを取得し、サンプリングすることになる(612)。一部の実施形態では、システムは、データを暗号解読し、かつエラー検査するステップを含むサンプリングデータの背景処理を行うことになる(618)。背景処理は、例えば、図3〜図5に例示している背景処理論理エンジン306のような第2の処理エンジンによって行うことができる。エラー検査が、データがエラーを含まないことを示す場合は(620)、システムは、受信データが暗号化されていると結論付けることができる(622)。しかし、エラー検査が、受信データがエラーを含むことを示す場合には、システムは、受信データは暗号化されていない(暗号化の欠如がエラーをもたらした)と結論付けることができ(624)、従って、暗号化が送信機において停止されたと結論付けることができる。
【0035】
次に、システムは、前景処理に向けて選択されなかった他のポートを例えば解析される他のポートが残っているか否かの判断を行うことによって調べ続けることができ(626)、残っていた場合には、前景処理に向けて選択されなかった次のポートにおいてデータの背景処理を実施する(628)。背景処理に対する更に別のポートが存在し、ブランキング間隔が終了していない場合は(610)、そのようなデータのエラー処理は、ポートからのデータの取得及びサンプリングを続けることができる(612)。他の実施形態では、前景処理に向けて選択されていないポートが暗号化データを受信しているか否かを判断するのに、複数のブランキング間隔を使用することができる。
【0036】
図7は、コンテンツデータの処理を含むデータストリーム内の暗号化を検出するための処理を示す流れ図である。受信されて処理されるコンテンツデータは、例えば、ECCデータを含む映像データを含むことができる(700)。一部の実施形態では、送信機は、上述のピクセルデータECC法におけるECCデータの挿入のように、そのようなコンテンツデータ内にECCデータを挿入することができる(702)。一部の実施形態では、受信装置は複数のポートを含むことができ、システムは、前景処理に向けてデータストリームを受信するために受信装置のポートのうちの1つを選択することができ(704)、一方、ポートの残りの部分はそのような処理に向けて選択されない。一部の実施形態では、方法は、受信データに対するエラー検出に基づいて、データが暗号化されているか否かを判断するために、前景処理に向けて選択されていないポートで受信されたデータのサンプリングを含む背景処理を可能にする。
【0037】
システムは、選択されたポートで受信されたHDMIデータを処理するなどで選択されたデータを処理するように作動する(706)。一部の実施形態では、処理は、例えば、図3〜図5に例示している前景処理論理エンジン304のような第1の処理エンジンによって実施される。一部の実施形態では、背景処理を受けるデータは、前景処理に向けて選択されていないポートで受信されたコンテンツデータの処理を含み、これらのデータは、後の背景処理に向けて記憶することができる(716)。一部の実施形態では、システムは、データを暗号解読し、かつエラー検査するステップを含むサンプリングデータの背景処理を行うことになり(718)、この背景処理は、例えば、図3〜図5に例示している背景処理論理エンジン306のような第2の処理エンジンによって行うことができる。エラー検査が、データがエラーを含まないことを示す場合は(720)、システムは、受信データが暗号化されていると結論付けることができる(722)。しかし、エラー検査が、受信データがエラーを含むことを示す場合には、システムは、受信データが暗号化されていない(暗号化の欠如がエラーをもたらした)と結論付けることができ(724)、従って、送信機において暗号化が停止されたと結論付けることができる。
【0038】
次に、システムは、前景処理に向けて選択されなかった他のポートを例えば解析される他のポートが残っているか否かを判断することによって調べ続けることができ(726)、残っていた場合には、前景処理に向けて選択されなかった次のポートで、そのポートで受信されたコンテンツデータの暗号解読及びエラー検査718を含むステップを継続する(728)。
【0039】
図8は、一部の実施形態における暗号化に対して評価されるデータの図である。この図では、データアイランド800又は他のデータセットは、例えば、HDMIデータアイランドを含むことができる。データアイランド800は、前文805を含み、それに先頭保護バンド(LGB)810が続く。一部の実施形態では、データアイランドは、前文805又は先頭保護バンド810を用いて検出することができる。先頭保護バンド810に続く部分は、パケットヘッダ815及びパケット本体825を含む1つ又はそれよりも多くのデータパケットを含むことができる。データパケットには、後尾保護バンド(TGB)830を続けることができる。
【0040】
この例では、各パケット本体は、複数のサブパケット840〜855及びECCデータセクター860〜875を含むことができる。一部の実施形態では、データエラーが存在するか否かを判断するのに、ECCデータの使用によってサブパケットの暗号化を判断することができる。例えば、検出及びサンプリングの処理890は、データアイランド内のデータが暗号化されているか否かを判断するのに、データアイランド880内のデータの暗号解読及びエラー検査、又は他のデータの検査を行うことができる。
【0041】
図9は、受信装置又は送信装置の実施形態の要素の図である。この図には、本説明に関係のないある一定の標準及び公知の構成要素を示していない。一部の実施形態の下では、装置900は、送信装置、受信装置、又はその両方とすることができる。
【0042】
一部の実施形態の下では、装置900は、相互接続部又はクロスバー905又はデータ送信のための他の通信手段を含む。データは、音声−映像データ及び関連の制御データを含むことができる。装置900は、情報を処理するために相互接続部905に結合した1つ又はそれよりも多くのプロセッサ910のような処理手段を含むことができる。プロセッサ910は、1つ又はそれよりも多くの物理プロセッサ及び1つ又はそれよりも多くの論理プロセッサを含むことができる。更に、プロセッサ910の各々は、複数のプロセッサコアを含むことができる。簡略化のために、相互接続部905を単一の相互接続部として例示しているが、相互接続部905は、複数の異なる相互接続部又はバスを表すとすることができ、そのような相互接続部への構成要素の接続は異なるとすることができる。図9に示している相互接続部905は、適切なブリッジ、アダプタ、又はコントローラによって接続したいずれかの1つ又はそれよりも多くの別々の物理的バス、ポイントツーポイント接続、又はその両方を表す抽象化したものである。相互接続部905は、例えば、システムバス、PCI又はPCIeバス、ハイパートランスポート又は工業規格アーキテクチャ(ISA)バス、スモールコンピュータシステムインタフェース(SCSI)バス、HC(I2C)バス、又は恐らくは「ファイヤワイヤ」と呼ばれる米国電気電子学会(IEEE)規格1394バスを含むことができる(「高性能シリアルバスに関する規格(Standard for a High Performance Serial Bus)」、1394〜1995、IEEE、1996年8月30日発行、1996年、及び相補)。更に、装置900は、1つ又はそれよりも多くのUSB互換接続部を取り付けることができるUSBバス970のようなシリアルバスを含むことができる。
【0043】
一部の実施形態では、装置900は、情報及びプロセッサ910によって実行される命令を記憶するための主メモリ920としてランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的記憶装置を含む。主メモリ920は、プロセッサ910による命令の実行中に一時的な変数又は他の中間情報を記憶するために使用することができる。RAMメモリは、メモリ内容の更新を必要とする動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、及び内容を更新することを必要としないが、コストが高い静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)を含む。DRAMメモリは、信号を制御するためのクロック信号を含む同期動的ランダムアクセスメモリ(SDRAM)及び拡張データ出力動的ランダムアクセスメモリ(EDO DRAM)を含むことができる。一部の実施形態では、システムのメモリは、レジスタ又は他の専用メモリを含むことができる。また、装置900は、プロセッサ910に向けての静的情報及び命令を記憶するための読取専用メモリ(ROM)925又は他の静的記憶装置を含むことができる。装置900は、ある一定の要素の記憶のための1つ又はそれよりも多くの不揮発性メモリ要素930を含むことができる。
【0044】
情報及び命令を記憶するために、装置900の相互接続部905にデータストレージ935を結合することができる。データストレージ935は、磁気ディスク、光ディスク、及びそれに対応するドライブ又は他のメモリ装置を含むことができる。そのような要素は、互いに組み合わせるか、又は別々の構成要素とすることができ、装置900の他の要素の一部を利用することができる。
【0045】
装置900は、相互接続部905を通じてディスプレイ又は表示装置940に結合することができる。一部の実施形態では、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、又はエンドユーザに対して情報又はコンテンツを表示するためのいずれかの他の表示技術を含むことができる。一部の実施形態では、ディスプレイ940は、テレビジョン番組を表示するために利用することができる。一部の環境では、ディスプレイ940は、入力装置の少なくとも一部としても利用されるタッチスクリーンを含むことができる。一部の環境では、ディスプレイ940は、テレビジョン番組の音声部分を含む音声情報を提供するためにスピーカのような音声装置とするか又はそれを含むことができる。情報及び/又は指令、並びに選択をプロセッサ910に通信するために、相互接続部905に入力装置945を結合することができる。様々な実施において、入力装置945は、キーボード、キーパッド、タッチスクリーン及びスタイラス、音声起動システム、又は他の入力装置、又はそのような装置の組合せとすることができる。含めることができる別の種類のユーザ入力装置は、方向情報及び指令選択を1つ又はそれよりも多くのプロセッサ910に通信し、ディスプレイ940上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール、又はカーソル方向キーのようなカーソル制御装置950である。
【0046】
相互接続部905には、1つ又はそれよりも多くの送信機又は受信機955を結合することができる。一部の実施形態では、装置900は、データの受信又は送信のための1つ又はそれよりも多くのポート980を含むことができる。受信又は送信することができるデータは、HDMIデータのような映像データ又は音声−映像データを含むことができ、HDCP暗号化データのように暗号化することができる。一部の実施形態では、装置900は受信装置であり、データの受信に向けてポートを選択するように作動し、一方、前景処理に向けて選択されなかったポートで受信されたデータが暗号化されているか否かを判断するために、1つ又はそれよりも多くの他のポートからのデータをサンプリングする。更に、装置900は、無線信号を通じたデータ受信のために1つ又はそれよりも多くのアンテナ958を含むことができる。装置900は、電源、バッテリ、太陽電池、燃料電池、又は電力を供給又は生成するための他のシステム又は装置を含むことができる電源装置又はシステム960を含むことができる。電源装置又はシステム960によって供給される電力は、必要に応じて装置900の要素に分散させることができる。
【0047】
以上の説明では、本発明の完全な理解をもたらすために、説明の目的で数々の特定の詳細内容を示している。しかし、当業者には、これらの特定の詳細内容のうちの一部を用いずに本発明を実施することができることは明らかであろう。他の事例では、公知の構造及び装置をブロック図形式で示している。例示した構成要素の間には中間の構造が存在する可能性がある。本明細書に説明又は例示した構成要素は、例示又は説明しなかった付加的な入力又は出力を有する可能性がある。例示した要素又は構成要素は、いずれかのフィールドの順序変更又はフィールドサイズの修正を含み、異なる配列又は順序で配置することができる。
【0048】
本発明は、様々な処理を含むことができる。本発明の処理は、ハードウエア構成要素によって実施することができ、又は命令がプログラムされた汎用又は専用プロセッサ又は論理回路をして処理を実施させるのに使用することができるコンピュータ可読命令に具現化することができる。代替的に、プロセッサは、ハードウエアとソフトウエアの組合せによって実施することができる。
【0049】
本発明の各部分は、本発明による処理を実施するようにコンピュータ(又は他の電子装置)をプログラムするのに使用することができるコンピュータプログラム命令が記憶されたコンピュータ可読媒体を含むことができるコンピュータプログラム製品として提供することができる。コンピュータ可読媒体は、フロッピー(登録商標)ディスケット、光ディスク、CD−ROM(コンパクトディスク読取専用メモリ)、光磁気ディスク、ROM(読取専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取専用メモリ)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ)、磁気又は光カード、フラッシュメモリ、又は電子命令を記憶するのに適する他の種類の媒体/コンピュータ可読媒体を含むことができるが、これらに限定されない。更に、本発明は、コンピュータプログラム製品としてダウンロードすることができ、プログラムを遠隔コンピュータから要求しているコンピュータに転送することができる。
【0050】
本方法の多くのものをその最も基本的な形式で説明したが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、これらの方法のうちのいずれかのものに処理を追加するか又はこれらのものから処理を削除することができ、説明したメッセージのうちのいずれかに情報を追加するか又はこれらから情報を削除することができる。多くの更に別の修正及び適応化を行うことができることは当業者には明らかであろう。特定的な実施形態は、本発明を限定するのではなく、例示するために提供したものである。
【0051】
要素「A」が要素「B」に又は要素「B」と結合されると説明する場合には、要素Aを要素Bに直接的に結合することができ、又は例えば、要素Cを通じて間接的に結合することができる。本明細書が、構成要素、特徴、構造、処理、又は特性Aが構成要素、特徴、構造、処理、又は特性Bを「もたらす」と説明する場合には、この説明は、「A」が、「B」の少なくとも部分的な原因であるが、「B」をもたらす上で役立つ少なくとも1つの他の構成要素、特徴、構造、処理、又は特性が存在する可能性もあることを意味する。本明細書が、構成要素、特徴、構造、処理、又は特性を含む「場合がある」、「場合があると考えられる」、又は「ことができると考えられる」ことを示す場合には、この特定の構成要素、特徴、構造、処理、又は特性は、含まれることを必要とするわけではない。本明細書が「a」又は「an」付きの要素を参照する場合には、この参照は、説明する要素のうちの1つだけしか存在しないことを意味しない。
【0052】
実施形態は、本発明の実施又は例である。本明細書における「実施形態」、「一実施形態」、「一部の実施形態」、又は「他の実施形態」への参照は、これらの実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも一部の実施形態内に含まれるが、必ずしも全ての実施形態に含まれるわけではないことを意味する。「実施形態」、「一実施形態」、又は「一部の実施形態」の様々な出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照しているわけではない。本発明の例示的な実施形態の以上の説明において、開示を効率化し、様々な本発明の態様のうちの1つ又はそれよりも多くの理解を助けるために、本発明の様々な特徴は、単一の実施形態、図、又は説明に一緒にまとめられる場合があることを認めるべきである。
【符号の説明】
【0053】
600 データアイランドの処理
602 送信機が送信されるデータアイランド内にECCデータを挿入する処理
604 データストリームの受信に向けてポートを選択する処理
606 選択されたデータストリームの処理

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のポートで受信されてコンテンツデータを含むデータストリームの前景処理に向けて複数のポートのうちの第1のポートを選択するステップと、
前記複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されていない第2のポートで受信されてデータパケット及びエラー補正データを含むデータセットをサンプリングするステップと、
前記データパケットのデータを暗号解読するステップ及び前記エラー補正データを利用して該データパケットがエラーを含むか否かを判断するステップを含む前記データセットの背景処理を実施するステップと、
前記データパケットがエラーを含むか否かの前記判断に少なくとも部分的に基づいて、前記第2のポートで受信されたデータが暗号化されているか否かを判断するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記データセットは、前記複数のポートで受信されるデータに対するブランキング間隔中にサンプリングされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データセットは、前記ブランキング間隔中に受信された1つ又はそれよりも多くのデータアイランドを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されなかった各他のポートからのデータをサンプリングして暗号解読するステップを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
データをサンプリングして暗号解読するステップは、前記ブランキング間隔中に前景処理に向けて選択されなかった前記ポートの各々からのデータをサンプリングして暗号解読するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ブランキング間隔と第2のブランキング間隔とを含む複数のブランキング間隔において前記第2のポートでデータをサンプリングするステップを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
背景処理を実施するステップは、前記第2のブランキング間隔においてサンプリングされて第2のデータパケットを含む第2のデータセットからのデータを背景処理するステップを更に含み、
前記第2のポートで受信されたデータが暗号化されているか否かを判断するステップは、前記第2のデータパケットがエラーを含むか否かの判断に更に基づく、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記データストリームは、映像データを含み、
前記第2のポートで受信される前記データセットは、前記ブランキング間隔中に送信される音声データ、制御データ、又は音声データと制御データの両方を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のデータセットは、エラー補正データを含む追加コンテンツを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のデータセットは、前記複数のポートで受信されるデータに対するブランキング間隔外でサンプリングされることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記データセットは、前記第2のポートで受信されたコンテンツデータを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
背景処理に向けて前記第2のポートで受信された前記コンテンツデータを記憶するステップを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記データストリームは、映像データを含み、
前記第2のポートで受信される前記データセットは、少なくとも部分的に前記データストリームと同時に送信される映像データを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
複数のポートの各々のための背景処理における使用に向けてデータ暗号解読値を更に生成するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のポートの各々に対してデータが利用可能になる時に背景処理における使用に向けて前記生成されたデータ暗号解読値を記憶するステップを更に含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記データ暗号解読値は、HDCP(登録商標)(高帯域幅デジタルコンテンツ保護)処理のためのXOR(排他的OR)マスクを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
データ受信のための複数のポートと、
前景処理に向けて前記複数のポートのうちの第1のポートが選択されるデータストリームの前景処理のための第1の処理エンジンと、
データをサンプリングするサンプリングエンジン及びデータサンプリングに対してクロック信号をロックするロッキング回路と、
前記複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されなかった各ポートに対するデータの背景処理のための第2の処理エンジンと、
を含み、
前記サンプリングエンジンは、前記複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されなかった第2のポートからのデータセットをサンプリングするためのものであり、
前記第2の処理エンジンは、前記サンプリングされたデータを暗号解読するためのものであり、かつエラーが該サンプリングされたデータに見つかるか否かの判断に少なくとも部分的に基づいて前記データセットが暗号化されているか否かを判断するためのものである、
ことを特徴とする受信装置。
【請求項18】
前記ロッキング回路は、前記複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されなかった1つ又はそれよりも多くの他のポートに対してクロック信号をロックするように作動し、該ロッキング回路は、前記第2のポート及び該1つ又はそれよりも多くの他のポートをポーリングすることを特徴とする請求項17に記載の受信装置。
【請求項19】
前記ロッキング回路は、位相ロックループ(PLL)回路を含むことを特徴とする請求項18に記載の受信装置。
【請求項20】
データの前景処理のために前記第1のポートに対してクロック信号をロックする第2のロッキング回路を更に含むことを特徴とする請求項17に記載の受信装置。
【請求項21】
前記複数のポートの各ポートのためのサンプリングエンジン及びロッキング回路を更に含むことを特徴とする請求項17に記載の受信装置。
【請求項22】
前記第1のポートで受信される前記データストリームは、映像データを含むことを特徴とする請求項17に記載の受信装置。
【請求項23】
前記第2のポート上で受信される前記データセットは、ブランキング間隔中に転送されるデータアイランドを含むことを特徴とする請求項22に記載の受信装置。
【請求項24】
前記データアイランドは、音声データ、制御データ、又は音声データと制御データの両方を収容することを特徴とする請求項23に記載の受信装置。
【請求項25】
前記第2の処理エンジンによる背景処理の前に前記第2のポート上で受信されて映像データを含む前記データセットを記憶するデータストレージを更に含むことを特徴とする請求項22に記載の受信装置。
【請求項26】
前記データストリームは、HDMI(登録商標)(高精細マルチメディアインタフェース)に適合することを特徴とする請求項22に記載の受信装置。
【請求項27】
前記第2のポート上で受信される前記データセットの暗号化が、HDCP(登録商標)(高帯域幅デジタルコンテンツ保護)に適合することを特徴とする請求項17に記載の受信装置。
【請求項28】
プロセッサによって実行された場合に、該プロセッサをして、
第1のポートで受信されてコンテンツデータを含むデータストリームの前景処理に向けて複数のポートのうちの第1のポートを選択するステップと、
前記複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されていない第2のポートで受信されてデータパケット及びエラー補正データを含むデータセットをサンプリングするステップと、
前記データパケットのデータを暗号解読するステップ及び前記エラー補正データを利用して該データパケットがエラーを含むか否かを判断するステップを含む前記データセットの背景処理を実施するステップと、
前記データパケットがエラーを含むか否かの前記判断に少なくとも部分的に基づいて、前記第2のポートで受信されたデータが暗号化されているか否かを判断するステップと、
を含む作動を実施させる命令のシーケンスを表すデータが記憶されたコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記データセットは、前記複数のポートで受信されるデータに対するブランキング間隔中にサンプリングされることを特徴とする請求項28に記載の媒体。
【請求項30】
前記データセットは、前記ブランキング間隔中に受信された1つ又はそれよりも多くのデータアイランドを含むことを特徴とする請求項29に記載の媒体。
【請求項31】
前記複数のポートのうちで前景処理に向けて選択されなかった各他のポートからのデータをサンプリングして暗号解読するステップを更に含むことを特徴とする請求項29に記載の媒体。
【請求項32】
データをサンプリングして暗号解読するステップは、前記ブランキング間隔中に前景処理に向けて選択されなかった前記ポートの各々からのデータをサンプリングして暗号解読するステップを含むことを特徴とする請求項31に記載の媒体。
【請求項33】
プロセッサによって実行された場合に、該プロセッサをして、
前記ブランキング間隔と第2のブランキング間隔とを含む複数のブランキング間隔において前記第2のポートでデータをサンプリングするステップ、
を含む作動を実施させる命令を更に含むことを特徴とする請求項29に記載の媒体。
【請求項34】
プロセッサによって実行された場合に、該プロセッサをして、
第2のブランキング間隔においてサンプリングされて第2のデータパケットを含む第2のデータセットからのデータの背景処理を実施するステップであって、前記第2のポートで受信されたデータが暗号化されているか否かを判断するステップが、更に、該第2のデータパケットがエラーを含むか否かの判断に基づく前記背景処理を実施するステップ、
を含む作動を実施させる命令を更に含むことを特徴とする請求項33に記載の媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−531098(P2012−531098A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516115(P2012−516115)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/037527
【国際公開番号】WO2010/147774
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(504441048)シリコン イメージ,インコーポレイテッド (69)
【Fターム(参考)】