受信機
【課題】ナビ機能を使用することなく自動的に位置情報を取得する受信機において、とくにGPS衛星からの電波の受信をより確実に行なうようにする。
【解決手段】受信機の外筐の断面形状をほぼ3角形あるいはおにぎり形にし、全体が3角柱の形状とするとともに、3角形の1辺に対応する部分を外周側に突出した湾曲面とし、この湾曲面の内側にアンテナ19を配置する。
【解決手段】受信機の外筐の断面形状をほぼ3角形あるいはおにぎり形にし、全体が3角柱の形状とするとともに、3角形の1辺に対応する部分を外周側に突出した湾曲面とし、この湾曲面の内側にアンテナ19を配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は受信機に係り、とくに外部から電波を受信する受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特開2001−218147号公報には、ビデオテープを再生することなく該ビデオテープに記録された画像のシーンや撮像場所等をユーザに対して短時間で容易に認識させるようにした撮像装置が開示されている。この装置は、カメラ部を介して供給された画像データと、GPS受信機を介して検出された撮影場所の位置データと、画像データの記録対象を特定するテープIDを含む属性データとをビデオテープに記録し、指定されたタイミングでのみ画像データ、位置データ、及び属性データを取り込み、着脱自在な携帯型外部メモリに記録するようにしたことにより、指定したタイミングの画像データ、位置データ、及び属性データだけが記録された携帯型外部メモリを再生して表示するだけで、ビデオテープを再生することなくビデオテープに記録されたシーンや撮影場所及びテープIDをユーザに対して短時間で認識させるようにしたものである。
【0003】
また特開2004−32129号公報には、容易な操作のみで、撮影した画像をWebページに公開するようにした情報処理装置が開示されている。この処理装置は、日記サービス提供サーバが、予めWebサーバから天気情報、ニュース、音楽の売上順位に関する情報を取得しておくと共に、地図のデータベースを保有しており、撮像装置に、GPS受信機を内蔵している。そして撮像装置は、撮影した静止画ファイルに、撮影日時と撮影場所の情報を記録して、この画像ファイルを日記サービス提供サーバに送信するようにしており、日記サービス提供サーバが、受信した画像ファイルに記録された撮影日時と、撮影場所に基づいてWebページを作成し、Webページには、撮影日の天気情報、ニュース、音楽の売上情報、撮影場所の印がつけられた地図が盛り込まれるようにしている。
【0004】
ここでとくに特開2004−32129号公報に開示されている情報処理装置に用いられる撮像装置は、GPS受信機を内蔵したポータブル機器である。このようなGPSを使用した電子機器であってポータブル機器においては、ナビゲーション機能を意識して使う場合には、機器を手に持って画面を覗きながら使用するタイプになる。従ってこの場合に、撮像装置内におけるGPSアンテナは、手に持って歩く想定でその配置位置が決められる。GPS衛星を測位していないと、ナビゲーション機能が果たされないために、使用者は測位が認識できるまで、アンテナ面を上に向けたり、天空を探したりと、意識的に受信の努力をすることになる。
【0005】
これに対してGPS衛星からの電波を受信して位置情報を得るようにしたGPS受信機を独立の形態とし、ポータブル型電子機器とは分離して構成する場合であって、自動的に位置情報を記録させるために使用する受信機を使用することがある。このような受信機の場合には、従来の機器のように手で持って測位状態を確認しながら使用することなく、ストラップに吊下げたり、カバンの中に収納したりして持運び、自動的に位置情報を取得する。この場合には、使用者が意識しなくても受信性能が保たれていなければならない必要がある。ところがGPS衛星からの電波としては、1.5GHzのマイクロ波が用いられている。マイクロ波は直進性が高く、障害物で遮断される性質を有する電波である。従ってこのようなGPS衛星からの電波を受信するためには、アンテナが上記GPS衛星に向かうような方向にしなければ良好な受信を行なうことができない。
【特許文献1】特開2001−218147号公報
【特許文献2】特開2004−32129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明の課題は、外筐内に配されたアンテナが電波を受信し易い向きになるように保持できるようにした受信機を提供することである。
【0007】
本願発明の別の課題は、外筐が電波を受信し難い姿勢をとった場合であっても、電波を受信し易い姿勢に変化し易い形態をした受信機を提供することである。
【0008】
本願発明のさらに別の課題は、ストラップによって吊下げて持運びながら電波を受信する場合に、内部に配されているアンテナが電波を受信し易い向きになるようにした受信機を提供することである。
【0009】
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の主要な発明は、外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその断面がほぼ3角形の筒体から構成され、断面が3角形を構成する3つの側面の内の1つの側面が外周面に向かって突出した湾曲面から構成され、該湾曲面から成る側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機に関するものである。
【0011】
ここで、GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得るようにしてよい。また外筐の上端にフックを設けるとともに、該フックを外筐に対して側方に突出させ、前記フックに係止されたストラップによって吊下げたときに、前記アンテナが内側に配される外側面が斜め上方を向くようにしてよい。また側方に突出された前記フックの周方向の中央部に突部を形成し、該突部に対して前記ストラップが側方にずれた位置で係止されてよい。また得られた位置情報を外部機器に転送する転送手段を有してよい。
【0012】
本願の別の主要な発明は、外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその横断面形状がほぼ涙滴形の筒体から構成され、涙滴の上面に相当する湾曲面から成る外側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機に関するものである。
【0013】
ここで、GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得るようにしてよい。
【0014】
本願発明の好ましい態様は、GPS衛星から受信した位置情報を自動的に記録する受信機において、使用者が測位状態を意識せずにストラップ等で吊下げたり、カバンの中に収納する等して持運ぶ際に、受信性能を上げるために、外形の断面形状をほぼ3角形、おにぎり形、あるいは扇形にし、転がり易い形状とし、しかも3角形を構成する3面の内のアンテナが内側に配される面を湾曲形状にし、アンテナの受信に不利な状況を回避し易い形状にしている。またGPS衛星の受信性能を向上させるために、ストラップフック部の形状を、アンテナ面側外形から張出した形状にすることで、本体アンテナ面が上方向を向き易くし、また、本体が転がり易くなり、アンテナ受信に不利な状況を回避している。さらにストラップフック部中央に凸部を設け、ストラップを上記凸部に対してその片側に位置するようにすることで、重心がずれて、本体が転がり易くし、電波の受信に有利なようにしている。
【0015】
本願発明の上述のような態様によると、とくに外筐の断面形状を3角形あるいはおにぎり形にすることによって、本体が転がり易くなり、GPS衛星からの電波の受信性能が向上する。また3つの面の内の1つの面であってアンテナが内側に配される面を湾曲面形状とすることによって、本体が転がり易くなり、アンテナ面が、人やカバン等の遮蔽物に安定に接触するのを避け、GPS衛星からの電波の受信性能を向上させることができる。またストラップフック部の形状を、内側にアンテナが配された外側面よりも外周側に張出した形状とすることによって、本体が上方を向き易くなり、しかも転がり易くなって、アンテナが内側に入っている面が人やカバン等の遮蔽物に安定に接触するのを避け、これによってGPS衛星からの電波の受信性能が向上される。またストラップフックの中央部に凸部を設けることによって、取付け紐の位置によって、重心が中央から側方に移動して転がり易くなり、上方向を向き易くなり、GPS衛星の受信性能が向上する。
【発明の効果】
【0016】
本願の主要な発明は、外部からの電波を受信する受信機において、受信回路を搭載した回路基板と、受信回路に接続されているアンテナと、受信回路を駆動する電池と、回路基板とアンテナと電池とを収納する外筐と、を具備し、外筐はその断面がほぼ3角形の筒体から構成され、断面が3角形を構成する3つの側面の内の1つの側面が外周面に向かって突出した湾曲面から構成され、該湾曲面から成る側面の内側にアンテナが配されるようにしたものである。
【0017】
従ってこのような受信機によると、外部からの電波を受信するアンテナが、外筐を構成する3角形の筒体の3つの外側面の内の外周面に向かって突出した湾曲面の内側に配されることになる。従ってこの湾曲した外側面が下側になった場合には、不安定な姿勢となり、これによって他の2面が下側になるように転動し易くなり、アンテナが外部からの電波を受信し易い配置に変化する。これによって受信性能を高めることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1〜図3は本実施の形態のGPS衛星からの電波を受信して位置情報を得る受信機である。この受信機は断面がほぼ3角形であってほぼ3角柱状をなす外筐10を備えている。このような外筐10は、合成樹脂の成形体から構成される。そして外筐10内には、とくに図3に示すように、電池ケース11が直立して配される。この電池ケース11はその正面で乾電池12を保持するようになっている。そして上記電池ケース11には一体に底蓋13が連設されるとともに、この底蓋13の欠如された部分が開閉自在な電池蓋14になっており、とくに図2Bに示すように、この電池蓋14を開放し、これによって乾電池12の交換を可能にしている。
【0019】
上記電池ケース11の背面側には回路基板17が配される。この回路基板17上には、受信回路が形成される。そして上記受信回路を覆うようにシールドケース18が回路基板17の表面の一部を覆うように取付けられる。そしてシールドケース18の上側にはアンテナ19が配される。アンテナ19はほぼ板状になっているが、棒状のアンテナを複数枚組合わせるものであってもよく、電波を受信できるものであればよい。また回路基板17の上端側の端部にはコネクタジャック20がマウントされる。そしてこの外筐10の上部開口を上蓋21によって開閉自在に覆うようにしている。そして上蓋21の上側にはジャックカバー22が取付けられる。ジャックカバー22は上方に引上げた後に、図2Aに示すように、側方に回転させることによって、上記回路基板17の上端側のコネクタジャック20が露出するようになっている。
【0020】
また外筐10の上端側であって上記上蓋21には、図1Bおよび図2Aに示すように、フック25が一体に連設される。フック25は外筐10のアンテナ19が配される外側面の外周側に突出するように形成され(図5A参照)、しかもフック25には、その周方向の中間部に突部26が下方に向けて突出して形成されている。従ってフック25にストラップ27を取付ける場合には、図5Bに示すように、上記突部26を避けるようにしてこのフック25に引っ掛けて取付けられる。
【0021】
このように本実施の形態の受信機は、使用者がナビ機能を使用しながら用いるものではなく、測位状態を意識することなく用いるようにしている。すなわちストラップ27によって吊下げたり、カバンの中に収納したりして持運ぶことを想定し、このような場合であっても、GPS衛星からの電波の受信性能が保たれるようにしたものである。
【0022】
すなわち本実施の形態の受信機は、その外筐の断面形状が3角形あるいはおにぎり形になっており、その外側面が実質的に3つの側面から形成され、ほぼ3角柱状の外観になっている。しかも3つの外側面の内の1つの外側面の内側には、GPS衛星からの電波を受信するためのアンテナ19が配されており、その面からGPS衛星からの電波を受信するようにしている。ここでアンテナ19の受信性能を向上させるために、使用時に自然にアンテナ19の面が外側または上側に向くような仕様にすることが好ましい。そこで、ストラップ27によって吊下げて使用するときに、外筐10の断面形状の違いによってアンテナ19の外表面がGPS衛星とは反対側の方向、すなわち人やカバン等の障害物に安定して接触する方向に向く不利な状況になるのを防止している。
【0023】
すなわち外筐10を偏平な板状の形状にした場合には、GPS衛星とは反対側の面を向く確率が1/2になる。これに対して3角形の断面形状の場合には、上記の確率が1/3になる。従って断面が3角形の方が不利な状況になる確率が低くなる。また外筐10の内部に配される物品のスペース的な効率の点においても、3角形の方が有利になる(図3、図4参照)。
【0024】
さらに本実施の形態の受信機は、そのアンテナ19が内側に配される外側面が全体が曲面形状になっており、この曲面形状によって外筐10が転がり易くなっている。すなわち図4に示すように、アンテナ19が内側に配される外側面を湾曲面とし、他の2面を平坦面とすることによって、アンテナ19が内側に配されていない平坦な外側面によって安定性が確保される。従ってアンテナ19が臨む外側面が人やカバン等の遮蔽物に安定して接触する状況が避け易くなる(図4参照)。
【0025】
またこの実施の形態の外筐10は、ストラップ27を吊下げて使用する場合に、フック25にストラップ27を係止する。ここでフック25は、とくに図5Aおよび図5Bに示すように、アンテナ19が配されている外側面よりも外周側に張出した形状になっている。従ってストラップ27によって吊下げた場合に、外筐10のアンテナ19が配されている湾曲面、およびその内側のアンテナが斜め上方を向き易くなってGPS衛星からの電波を有利に受信できるようになる(図5B参照)。また転がり易くなるために、アンテナ19の面が人やカバン等の障害物に安定して接触する状態が避け易くなる。
【0026】
またフック25の中央部に突部26を形成し、ストラップ27の紐が上記突部26を避けて取付けられることによって、吊下げ位置が中央から左右何れかの方向にずれるために、より転がり易くなる。従って電波の受信に対して不利な状況を避けるようになる。なお逆に突部26に紐を取付けると、外筐10がどこにも凭れかからない空中にある場合に、アンテナ19が斜め上方を向き、電波の受信に対して有利な姿勢をとることになる。
【0027】
またこのような受信機を自動車や電車等の内部に置いた状態で使用するときに、横向きにして3つの側面の内のアンテナ19が内側に配されている湾曲面以外の2つの平坦な側面の内のどちらかを底面にして置くと、アンテナ19が斜め上方向を向くようになり、これによってアンテナ19による受信に有利な状態になる。また外筐10の断面形状が3角形になっているために、ダッシュボード等に形成された溝を利用して安定に置くことができる。この場合には、一対の平坦面を下側にして溝に差込むことによって、アンテナ19が上を向くようになる。なおパソコンと接続してこの受信機が取得した位置情報を取込むときには、横置きで安定した状態で使用することが可能になる。
【0028】
次にこのような受信機による位置情報の取得と、この位置情報のパソコンへの転送のための構成およびその動作について説明する。図6はGPS装置および記憶装置の2つの機能を供給電源の切換えに応じて切換える構成を持つ情報処理装置の構成を示している。情報処理装置は、装置機能実行部310と、電源制御部320と、インタフェース(I/F)330を有している。
【0029】
装置機能実行部310は、データ処理部311、記憶部(メモリ)312、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316を有する。
【0030】
電源制御部320は、バッテリとしての電源部321、スイッチ322、電圧制御部(DCDC)323、電圧制御部(REG)324を有する。インタフェース(I/F)330は、例えばUSBインタフェースであり、PC等の外部機器に接続されることで、この情報処理装置に対する電力が供給され、情報処理装置と外部機器間のデータ入出力が可能になる。
【0031】
電源制御部320の電源部321は、スイッチ322を介して電圧制御部(DCDC)323に接続されている。電圧制御部(DCDC)323は、電源部321からの入力電圧を予め定められた規定電圧に変換して、装置機能実行部310に入力する。なお、スイッチ322は、装置機能実行部310のデータ処理部311によって制御される。データ処理部311は、I/F(USB接続部)330を介して、外部機器からの電力供給が開始されたことを検出すると、スイッチ322を制御して電源部321からの電力供給を遮断し、外部機器からの電力供給が停止されるとスイッチ322を制御して電源部321からの電力供給を可能とする。なお、電源ボタン325は、ユーザによって操作されるボタンであり、電源ボタン325がONの状態である場合にのみ電源部321からの電力供給が可能になる。
【0032】
外部機器がI/F330に接続され、外部機器からの電力供給が実行される場合は、I/F330からの電圧は、電圧制御部(REG)324によって所定電圧に変換されて装置機能実行部310に入力される。装置機能実行部310のデータ処理部311は、電源部321からの電力供給状態にあるかに応じて装置機能実行部310において実行する機能を変更し、動作周波数を変更する。
【0033】
具体的には、電源部321からの電力供給状態にある場合には、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316における処理を実行して、GPS装置として機能し、衛星からの位置情報の取得を行ない、取得した位置情報を記憶部(メモリ)312に格納する処理を実行する。
【0034】
一方、I/F330を介する外部機器からの電力供給状態にある場合には、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316における処理を停止し、外部機器による記憶部(メモリ)312へのアクセスを許容し、外部機器の利用可能な記憶装置として機能する。
【0035】
しかも装置実行部310が、電源部321からの電力供給状態にあり、GPS装置として機能する場合は、データ処理部311の動作周波数制御部は、装置機能実行部310の実行する処理の動作周波数を4MHzとして設定する。すなわちアンテナ19、増幅部((LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316を利用した衛星からの位置情報取得、取得した位置情報の記憶部(メモリ)312への記憶処理、これら一連の処理の動作周波数を4MHzとして設定する。
【0036】
一方装置機能実行部310が、I/F330を介する外部機器からの電力供給状態にあり、外部機器の利用可能な記憶装置として機能する場合は、処理の動作周波数を16MHzとして設定する。すなわち外部機器からの記憶部(メモリ)312へのデータ記録処理あるいは読取り処理、I/F330を介するデータ転送処理などを16MHzの動作周波数に基づく処理として実行する。
【0037】
情報処理装置が電源部321からの電力供給状態にあり、GPS装置として機能する場合は、I/F330、電圧制御部324は、処理停止状態となり、その他の処理ブロックのみが機能し、電源部321からの電力供給を受けて比較的遅い動作周波数の下にデータ処理を実行してGPS装置として利用される。
【0038】
受信機から成る情報処理装置がGPS装置として機能する場合の処理について、図7を参照して説明する。この情報処理装置を構成する受信機がGPS装置として機能する場合には、アンテナ19は、宇宙空間においてGPS位置情報を送信するGPS衛星31、32、33からの電波を受信し、地球上における現在の緯度、経度、高度座標、および受信時刻を取得する。
【0039】
宇宙空間に位置する複数のGPS衛星31〜33のそれぞれからは、宇宙空間のGPS衛星の位置を表す位置情報および時間情報を含む航法メッセージが送信されている。この情報処理装置の位置情報算出部316は、この航法メッセージから位置情報を割出す。宇宙空間のGPS衛星31〜33の送信する航法メッセージには、衛星の位置情報としての天体暦データ(アルマナック(軌道暦)およびエフェメリス(衛星暦))および信号送信時刻情報が含まれる。
【0040】
情報処理装置の位置情報算出部316は、2次元的な位置と時間(x、y、t)を求める。2次元的な位置を求めるためには、少くとも3個のGPS衛星31〜33の捕捉処理が必要である。すなわち位置が確認された少くとも3個のGPS衛星31〜33からの航法メッセージを受信することが必要となる。そしてこれら少くとも3個のGPS衛星31〜33からの受信情報(航法メッセージ)を用いて三角測量法を適用して位置を決定する。
【0041】
三角測量法を用いて現在の位置を決定するステップは、
[ステップ1]GPS衛星捕捉処理
航法メッセージを受信可能な少くとも3個のGPS衛星からのデータ受信を行ない、各GPS衛星31〜33の位置を確認する。
[ステップ2]GPSモジュール位置決定処理
各GPS衛星までの距離を算出し、地球の中心に対する現在位置を、三角測量法に基づいて算出する。
【0042】
上述した処理ステップを実行して算出した位置情報は、時間情報に対応付けられて記憶部(メモリ)312に記録される。
【0043】
これに対してこの受信機が図8に示すように、I/F330を介してパソコン等の外部機器から電力供給状態にあり、外部機器の利用可能な記憶装置として機能する場合は、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316、電源部321、スイッチ322、電圧制御部(DCDC)323は、処理停止状態となり、その他の処理ブロックのみが機能し、I/F330を介して外部機器からの電力供給を受けて比較的早い動作周波数の下にデータ処理を実行して外部機器の利用可能な記憶装置として機能する。
【0044】
すなわち図8に示すように、USBケーブル35を介して外部機器としてのパソコン34がこの受信機30に接続され、この受信機30の記憶部312からパソコン34によってアクセス可能なメモリ領域として利用されることになる。
【0045】
受信機30を外部機器としてのパソコン34によって、記憶装置として利用する場合の一利用例について説明すると、パソコン34は、デジタルカメラによって撮像された画像データファイルを、図9に示すようにパソコン34のハードディスクに格納している。パソコン34内のハードディスクのPC格納データは、撮影データである画像データとその属性データである撮影日時情報を対応付けたデータになっている。
【0046】
パソコン34によって実行するアプリケーションは、USB接続された受信機の記憶部312に格納されたGPS記録データを読出す。GPS記録データは、位置情報の取得日時と、位置情報(緯度、経度)が対応付けられたデータである。
【0047】
パソコン34のアプリケーションは、デジタルカメラによって撮像された画像データの属性としての撮影日時情報に最も近い位置情報取得日時を持つGPS記録データを選択し、その位置情報をデジタルカメラによって撮像された画像データの撮影位置情報として記録する。すなわち図9に示す格納データのように、画像データに対応する属性情報として、撮影日時情報および撮影位置情報を設定したデータを生成することができる。なおこの処理例は、受信機を情報処理装置として用いたときの利用例の1つであるが、その他にも様々な利用例が実行可能である。
【0048】
次に上記実施の形態の変形例を図10および図11によって説明する。この変形例は、ほぼ3角柱状をなす外筐10を備える受信機の保持形態に関するものであって、ここではこの受信機がまず上方が開放された断面がV字状のカバー40内に収納されるようにしている。ここでカバー40内に収納される受信機は、上記アンテナ19が内側に配されている湾曲した外側面が上方になるように収納される。そしてこの状態で、押さえベルト41によって押さえられる。押さえベルト41はその長さ方向の両端であって内側と外側とにそれぞれ面ファスナ43、44を備えている。従ってこれらの面ファスナ43、44を利用し、カバー40内に収納された受信機を固定することができる。
【0049】
このようにカバー40に収納した後に、図11に示すように、さらに例えばズボンのベルト46に固定するようにしてもよい。この場合には上記カバー40を固定する押さえベルト41によって、カバー40とベルト46とを一緒に固定すればよい。これによってこのGPS受信機を腰の部分等に保持して位置情報を取得することが可能になる。
【0050】
次にさらに別の変形例を図12によって説明する。この変形例は、外筐10の形状を、その断面形状が涙滴形にしており、しかも涙滴の上面に相当する湾曲面の内側にアンテナ19を配するようにしている。またここでは、外筐10の半径方向の寸法が、下に行くに従って大きくなるようにしている。またここでは、吊下げ部25の側方への突出量が、上記実施の形態よりも大きくなっており、側方であってアンテナ19が取付けられている側面側に大きく突出するようにしている。
【0051】
この変形例から分かるように、外筐10の上部の吊下げ部25で吊下げたとき、外筐10の下部が人やカバン等に当たることになるので、少くとも外筐10の下部の部分が涙滴形等の転がり易い形状であれば同様の効果を奏することになる。また、吊下げ部25の上部の中央部をV形状として突部を形成することにより、ストラップ27が中央部を外れた部分に位置するようになる。
【0052】
このような形態によると、吊下げ部25に取付けられたストラップ27で吊下げて位置情報を取得する場合に、アンテナ19を内側に備える湾曲面がより上側を向くことになり、これによってより良好な受信を行なうことが可能になる。またアンテナ19を底面14に対して上向きに傾斜させ、更に良好な受信を行なうようにしている。
【0053】
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば外筐10の寸法や、ストラップ27を吊下げるフック25の突出量等については、各種の変更が可能である。また上記実施の形態の受信機は、USBケーブル35を通してパソコン34に取得した位置情報を転送するようにしているが、このような構成に代えて、ワイヤレスでデータの転送を行なうようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本願発明は、GPS衛星からの電波を受信する受信機に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】受信機の外観形状を示す斜視図である。
【図2】上部あるいは底部の蓋を開いた状態の斜視図である。
【図3】外筐を取外した状態の内部の構造を示す外観斜視図である。
【図4】湾曲面を下側にして置いたときの姿勢の変化を示す断面図である。
【図5】フックに取付けられたストラップによる吊下げの動作を示す側面図である。
【図6】受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】受信機によるGPS衛星からの電波の受信状態を示す正面図である。
【図8】取得した位置情報をパソコンに転送する動作を示す正面図である。
【図9】パソコン上の画像データに対するGPS衛星からの位置情報の付加の動作を示す説明図である。
【図10】変形例の受信機の保持形態を示す斜視図である。
【図11】ベルトへの取付け動作を示す斜視図である。
【図12】変形例の受信機の吊下げ状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0056】
10…外筐、11…電池ケース、12…乾電池、13…底蓋、14…電池蓋、17…回路基板、18…シールドケース、19…アンテナ、20…コネクタジャック、21…上蓋、22…ジャックカバー、25…フック、26…突部、27…ストラップ、30…受信機、31〜33…GPS衛星、34…パソコン、35…USBケーブル、40…カバー、41…押さえベルト、43、44…面ファスナ、46…ベルト、310…装置機能実行部、311…データ処理部、312…記憶部(メモリ)、314…増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)、315…フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)、316…位置情報算出部(GPS IC)、320…電源制御部、321…電源部、322…スイッチ、323…電圧制御部(DCDC)、324…電圧制御部、325…電源ボタン、330…I/F
【技術分野】
【0001】
本発明は受信機に係り、とくに外部から電波を受信する受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特開2001−218147号公報には、ビデオテープを再生することなく該ビデオテープに記録された画像のシーンや撮像場所等をユーザに対して短時間で容易に認識させるようにした撮像装置が開示されている。この装置は、カメラ部を介して供給された画像データと、GPS受信機を介して検出された撮影場所の位置データと、画像データの記録対象を特定するテープIDを含む属性データとをビデオテープに記録し、指定されたタイミングでのみ画像データ、位置データ、及び属性データを取り込み、着脱自在な携帯型外部メモリに記録するようにしたことにより、指定したタイミングの画像データ、位置データ、及び属性データだけが記録された携帯型外部メモリを再生して表示するだけで、ビデオテープを再生することなくビデオテープに記録されたシーンや撮影場所及びテープIDをユーザに対して短時間で認識させるようにしたものである。
【0003】
また特開2004−32129号公報には、容易な操作のみで、撮影した画像をWebページに公開するようにした情報処理装置が開示されている。この処理装置は、日記サービス提供サーバが、予めWebサーバから天気情報、ニュース、音楽の売上順位に関する情報を取得しておくと共に、地図のデータベースを保有しており、撮像装置に、GPS受信機を内蔵している。そして撮像装置は、撮影した静止画ファイルに、撮影日時と撮影場所の情報を記録して、この画像ファイルを日記サービス提供サーバに送信するようにしており、日記サービス提供サーバが、受信した画像ファイルに記録された撮影日時と、撮影場所に基づいてWebページを作成し、Webページには、撮影日の天気情報、ニュース、音楽の売上情報、撮影場所の印がつけられた地図が盛り込まれるようにしている。
【0004】
ここでとくに特開2004−32129号公報に開示されている情報処理装置に用いられる撮像装置は、GPS受信機を内蔵したポータブル機器である。このようなGPSを使用した電子機器であってポータブル機器においては、ナビゲーション機能を意識して使う場合には、機器を手に持って画面を覗きながら使用するタイプになる。従ってこの場合に、撮像装置内におけるGPSアンテナは、手に持って歩く想定でその配置位置が決められる。GPS衛星を測位していないと、ナビゲーション機能が果たされないために、使用者は測位が認識できるまで、アンテナ面を上に向けたり、天空を探したりと、意識的に受信の努力をすることになる。
【0005】
これに対してGPS衛星からの電波を受信して位置情報を得るようにしたGPS受信機を独立の形態とし、ポータブル型電子機器とは分離して構成する場合であって、自動的に位置情報を記録させるために使用する受信機を使用することがある。このような受信機の場合には、従来の機器のように手で持って測位状態を確認しながら使用することなく、ストラップに吊下げたり、カバンの中に収納したりして持運び、自動的に位置情報を取得する。この場合には、使用者が意識しなくても受信性能が保たれていなければならない必要がある。ところがGPS衛星からの電波としては、1.5GHzのマイクロ波が用いられている。マイクロ波は直進性が高く、障害物で遮断される性質を有する電波である。従ってこのようなGPS衛星からの電波を受信するためには、アンテナが上記GPS衛星に向かうような方向にしなければ良好な受信を行なうことができない。
【特許文献1】特開2001−218147号公報
【特許文献2】特開2004−32129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明の課題は、外筐内に配されたアンテナが電波を受信し易い向きになるように保持できるようにした受信機を提供することである。
【0007】
本願発明の別の課題は、外筐が電波を受信し難い姿勢をとった場合であっても、電波を受信し易い姿勢に変化し易い形態をした受信機を提供することである。
【0008】
本願発明のさらに別の課題は、ストラップによって吊下げて持運びながら電波を受信する場合に、内部に配されているアンテナが電波を受信し易い向きになるようにした受信機を提供することである。
【0009】
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の主要な発明は、外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその断面がほぼ3角形の筒体から構成され、断面が3角形を構成する3つの側面の内の1つの側面が外周面に向かって突出した湾曲面から構成され、該湾曲面から成る側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機に関するものである。
【0011】
ここで、GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得るようにしてよい。また外筐の上端にフックを設けるとともに、該フックを外筐に対して側方に突出させ、前記フックに係止されたストラップによって吊下げたときに、前記アンテナが内側に配される外側面が斜め上方を向くようにしてよい。また側方に突出された前記フックの周方向の中央部に突部を形成し、該突部に対して前記ストラップが側方にずれた位置で係止されてよい。また得られた位置情報を外部機器に転送する転送手段を有してよい。
【0012】
本願の別の主要な発明は、外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその横断面形状がほぼ涙滴形の筒体から構成され、涙滴の上面に相当する湾曲面から成る外側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機に関するものである。
【0013】
ここで、GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得るようにしてよい。
【0014】
本願発明の好ましい態様は、GPS衛星から受信した位置情報を自動的に記録する受信機において、使用者が測位状態を意識せずにストラップ等で吊下げたり、カバンの中に収納する等して持運ぶ際に、受信性能を上げるために、外形の断面形状をほぼ3角形、おにぎり形、あるいは扇形にし、転がり易い形状とし、しかも3角形を構成する3面の内のアンテナが内側に配される面を湾曲形状にし、アンテナの受信に不利な状況を回避し易い形状にしている。またGPS衛星の受信性能を向上させるために、ストラップフック部の形状を、アンテナ面側外形から張出した形状にすることで、本体アンテナ面が上方向を向き易くし、また、本体が転がり易くなり、アンテナ受信に不利な状況を回避している。さらにストラップフック部中央に凸部を設け、ストラップを上記凸部に対してその片側に位置するようにすることで、重心がずれて、本体が転がり易くし、電波の受信に有利なようにしている。
【0015】
本願発明の上述のような態様によると、とくに外筐の断面形状を3角形あるいはおにぎり形にすることによって、本体が転がり易くなり、GPS衛星からの電波の受信性能が向上する。また3つの面の内の1つの面であってアンテナが内側に配される面を湾曲面形状とすることによって、本体が転がり易くなり、アンテナ面が、人やカバン等の遮蔽物に安定に接触するのを避け、GPS衛星からの電波の受信性能を向上させることができる。またストラップフック部の形状を、内側にアンテナが配された外側面よりも外周側に張出した形状とすることによって、本体が上方を向き易くなり、しかも転がり易くなって、アンテナが内側に入っている面が人やカバン等の遮蔽物に安定に接触するのを避け、これによってGPS衛星からの電波の受信性能が向上される。またストラップフックの中央部に凸部を設けることによって、取付け紐の位置によって、重心が中央から側方に移動して転がり易くなり、上方向を向き易くなり、GPS衛星の受信性能が向上する。
【発明の効果】
【0016】
本願の主要な発明は、外部からの電波を受信する受信機において、受信回路を搭載した回路基板と、受信回路に接続されているアンテナと、受信回路を駆動する電池と、回路基板とアンテナと電池とを収納する外筐と、を具備し、外筐はその断面がほぼ3角形の筒体から構成され、断面が3角形を構成する3つの側面の内の1つの側面が外周面に向かって突出した湾曲面から構成され、該湾曲面から成る側面の内側にアンテナが配されるようにしたものである。
【0017】
従ってこのような受信機によると、外部からの電波を受信するアンテナが、外筐を構成する3角形の筒体の3つの外側面の内の外周面に向かって突出した湾曲面の内側に配されることになる。従ってこの湾曲した外側面が下側になった場合には、不安定な姿勢となり、これによって他の2面が下側になるように転動し易くなり、アンテナが外部からの電波を受信し易い配置に変化する。これによって受信性能を高めることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1〜図3は本実施の形態のGPS衛星からの電波を受信して位置情報を得る受信機である。この受信機は断面がほぼ3角形であってほぼ3角柱状をなす外筐10を備えている。このような外筐10は、合成樹脂の成形体から構成される。そして外筐10内には、とくに図3に示すように、電池ケース11が直立して配される。この電池ケース11はその正面で乾電池12を保持するようになっている。そして上記電池ケース11には一体に底蓋13が連設されるとともに、この底蓋13の欠如された部分が開閉自在な電池蓋14になっており、とくに図2Bに示すように、この電池蓋14を開放し、これによって乾電池12の交換を可能にしている。
【0019】
上記電池ケース11の背面側には回路基板17が配される。この回路基板17上には、受信回路が形成される。そして上記受信回路を覆うようにシールドケース18が回路基板17の表面の一部を覆うように取付けられる。そしてシールドケース18の上側にはアンテナ19が配される。アンテナ19はほぼ板状になっているが、棒状のアンテナを複数枚組合わせるものであってもよく、電波を受信できるものであればよい。また回路基板17の上端側の端部にはコネクタジャック20がマウントされる。そしてこの外筐10の上部開口を上蓋21によって開閉自在に覆うようにしている。そして上蓋21の上側にはジャックカバー22が取付けられる。ジャックカバー22は上方に引上げた後に、図2Aに示すように、側方に回転させることによって、上記回路基板17の上端側のコネクタジャック20が露出するようになっている。
【0020】
また外筐10の上端側であって上記上蓋21には、図1Bおよび図2Aに示すように、フック25が一体に連設される。フック25は外筐10のアンテナ19が配される外側面の外周側に突出するように形成され(図5A参照)、しかもフック25には、その周方向の中間部に突部26が下方に向けて突出して形成されている。従ってフック25にストラップ27を取付ける場合には、図5Bに示すように、上記突部26を避けるようにしてこのフック25に引っ掛けて取付けられる。
【0021】
このように本実施の形態の受信機は、使用者がナビ機能を使用しながら用いるものではなく、測位状態を意識することなく用いるようにしている。すなわちストラップ27によって吊下げたり、カバンの中に収納したりして持運ぶことを想定し、このような場合であっても、GPS衛星からの電波の受信性能が保たれるようにしたものである。
【0022】
すなわち本実施の形態の受信機は、その外筐の断面形状が3角形あるいはおにぎり形になっており、その外側面が実質的に3つの側面から形成され、ほぼ3角柱状の外観になっている。しかも3つの外側面の内の1つの外側面の内側には、GPS衛星からの電波を受信するためのアンテナ19が配されており、その面からGPS衛星からの電波を受信するようにしている。ここでアンテナ19の受信性能を向上させるために、使用時に自然にアンテナ19の面が外側または上側に向くような仕様にすることが好ましい。そこで、ストラップ27によって吊下げて使用するときに、外筐10の断面形状の違いによってアンテナ19の外表面がGPS衛星とは反対側の方向、すなわち人やカバン等の障害物に安定して接触する方向に向く不利な状況になるのを防止している。
【0023】
すなわち外筐10を偏平な板状の形状にした場合には、GPS衛星とは反対側の面を向く確率が1/2になる。これに対して3角形の断面形状の場合には、上記の確率が1/3になる。従って断面が3角形の方が不利な状況になる確率が低くなる。また外筐10の内部に配される物品のスペース的な効率の点においても、3角形の方が有利になる(図3、図4参照)。
【0024】
さらに本実施の形態の受信機は、そのアンテナ19が内側に配される外側面が全体が曲面形状になっており、この曲面形状によって外筐10が転がり易くなっている。すなわち図4に示すように、アンテナ19が内側に配される外側面を湾曲面とし、他の2面を平坦面とすることによって、アンテナ19が内側に配されていない平坦な外側面によって安定性が確保される。従ってアンテナ19が臨む外側面が人やカバン等の遮蔽物に安定して接触する状況が避け易くなる(図4参照)。
【0025】
またこの実施の形態の外筐10は、ストラップ27を吊下げて使用する場合に、フック25にストラップ27を係止する。ここでフック25は、とくに図5Aおよび図5Bに示すように、アンテナ19が配されている外側面よりも外周側に張出した形状になっている。従ってストラップ27によって吊下げた場合に、外筐10のアンテナ19が配されている湾曲面、およびその内側のアンテナが斜め上方を向き易くなってGPS衛星からの電波を有利に受信できるようになる(図5B参照)。また転がり易くなるために、アンテナ19の面が人やカバン等の障害物に安定して接触する状態が避け易くなる。
【0026】
またフック25の中央部に突部26を形成し、ストラップ27の紐が上記突部26を避けて取付けられることによって、吊下げ位置が中央から左右何れかの方向にずれるために、より転がり易くなる。従って電波の受信に対して不利な状況を避けるようになる。なお逆に突部26に紐を取付けると、外筐10がどこにも凭れかからない空中にある場合に、アンテナ19が斜め上方を向き、電波の受信に対して有利な姿勢をとることになる。
【0027】
またこのような受信機を自動車や電車等の内部に置いた状態で使用するときに、横向きにして3つの側面の内のアンテナ19が内側に配されている湾曲面以外の2つの平坦な側面の内のどちらかを底面にして置くと、アンテナ19が斜め上方向を向くようになり、これによってアンテナ19による受信に有利な状態になる。また外筐10の断面形状が3角形になっているために、ダッシュボード等に形成された溝を利用して安定に置くことができる。この場合には、一対の平坦面を下側にして溝に差込むことによって、アンテナ19が上を向くようになる。なおパソコンと接続してこの受信機が取得した位置情報を取込むときには、横置きで安定した状態で使用することが可能になる。
【0028】
次にこのような受信機による位置情報の取得と、この位置情報のパソコンへの転送のための構成およびその動作について説明する。図6はGPS装置および記憶装置の2つの機能を供給電源の切換えに応じて切換える構成を持つ情報処理装置の構成を示している。情報処理装置は、装置機能実行部310と、電源制御部320と、インタフェース(I/F)330を有している。
【0029】
装置機能実行部310は、データ処理部311、記憶部(メモリ)312、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316を有する。
【0030】
電源制御部320は、バッテリとしての電源部321、スイッチ322、電圧制御部(DCDC)323、電圧制御部(REG)324を有する。インタフェース(I/F)330は、例えばUSBインタフェースであり、PC等の外部機器に接続されることで、この情報処理装置に対する電力が供給され、情報処理装置と外部機器間のデータ入出力が可能になる。
【0031】
電源制御部320の電源部321は、スイッチ322を介して電圧制御部(DCDC)323に接続されている。電圧制御部(DCDC)323は、電源部321からの入力電圧を予め定められた規定電圧に変換して、装置機能実行部310に入力する。なお、スイッチ322は、装置機能実行部310のデータ処理部311によって制御される。データ処理部311は、I/F(USB接続部)330を介して、外部機器からの電力供給が開始されたことを検出すると、スイッチ322を制御して電源部321からの電力供給を遮断し、外部機器からの電力供給が停止されるとスイッチ322を制御して電源部321からの電力供給を可能とする。なお、電源ボタン325は、ユーザによって操作されるボタンであり、電源ボタン325がONの状態である場合にのみ電源部321からの電力供給が可能になる。
【0032】
外部機器がI/F330に接続され、外部機器からの電力供給が実行される場合は、I/F330からの電圧は、電圧制御部(REG)324によって所定電圧に変換されて装置機能実行部310に入力される。装置機能実行部310のデータ処理部311は、電源部321からの電力供給状態にあるかに応じて装置機能実行部310において実行する機能を変更し、動作周波数を変更する。
【0033】
具体的には、電源部321からの電力供給状態にある場合には、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316における処理を実行して、GPS装置として機能し、衛星からの位置情報の取得を行ない、取得した位置情報を記憶部(メモリ)312に格納する処理を実行する。
【0034】
一方、I/F330を介する外部機器からの電力供給状態にある場合には、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316における処理を停止し、外部機器による記憶部(メモリ)312へのアクセスを許容し、外部機器の利用可能な記憶装置として機能する。
【0035】
しかも装置実行部310が、電源部321からの電力供給状態にあり、GPS装置として機能する場合は、データ処理部311の動作周波数制御部は、装置機能実行部310の実行する処理の動作周波数を4MHzとして設定する。すなわちアンテナ19、増幅部((LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316を利用した衛星からの位置情報取得、取得した位置情報の記憶部(メモリ)312への記憶処理、これら一連の処理の動作周波数を4MHzとして設定する。
【0036】
一方装置機能実行部310が、I/F330を介する外部機器からの電力供給状態にあり、外部機器の利用可能な記憶装置として機能する場合は、処理の動作周波数を16MHzとして設定する。すなわち外部機器からの記憶部(メモリ)312へのデータ記録処理あるいは読取り処理、I/F330を介するデータ転送処理などを16MHzの動作周波数に基づく処理として実行する。
【0037】
情報処理装置が電源部321からの電力供給状態にあり、GPS装置として機能する場合は、I/F330、電圧制御部324は、処理停止状態となり、その他の処理ブロックのみが機能し、電源部321からの電力供給を受けて比較的遅い動作周波数の下にデータ処理を実行してGPS装置として利用される。
【0038】
受信機から成る情報処理装置がGPS装置として機能する場合の処理について、図7を参照して説明する。この情報処理装置を構成する受信機がGPS装置として機能する場合には、アンテナ19は、宇宙空間においてGPS位置情報を送信するGPS衛星31、32、33からの電波を受信し、地球上における現在の緯度、経度、高度座標、および受信時刻を取得する。
【0039】
宇宙空間に位置する複数のGPS衛星31〜33のそれぞれからは、宇宙空間のGPS衛星の位置を表す位置情報および時間情報を含む航法メッセージが送信されている。この情報処理装置の位置情報算出部316は、この航法メッセージから位置情報を割出す。宇宙空間のGPS衛星31〜33の送信する航法メッセージには、衛星の位置情報としての天体暦データ(アルマナック(軌道暦)およびエフェメリス(衛星暦))および信号送信時刻情報が含まれる。
【0040】
情報処理装置の位置情報算出部316は、2次元的な位置と時間(x、y、t)を求める。2次元的な位置を求めるためには、少くとも3個のGPS衛星31〜33の捕捉処理が必要である。すなわち位置が確認された少くとも3個のGPS衛星31〜33からの航法メッセージを受信することが必要となる。そしてこれら少くとも3個のGPS衛星31〜33からの受信情報(航法メッセージ)を用いて三角測量法を適用して位置を決定する。
【0041】
三角測量法を用いて現在の位置を決定するステップは、
[ステップ1]GPS衛星捕捉処理
航法メッセージを受信可能な少くとも3個のGPS衛星からのデータ受信を行ない、各GPS衛星31〜33の位置を確認する。
[ステップ2]GPSモジュール位置決定処理
各GPS衛星までの距離を算出し、地球の中心に対する現在位置を、三角測量法に基づいて算出する。
【0042】
上述した処理ステップを実行して算出した位置情報は、時間情報に対応付けられて記憶部(メモリ)312に記録される。
【0043】
これに対してこの受信機が図8に示すように、I/F330を介してパソコン等の外部機器から電力供給状態にあり、外部機器の利用可能な記憶装置として機能する場合は、アンテナ19、増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)314、フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)315、位置情報算出部(GPS IC)316、電源部321、スイッチ322、電圧制御部(DCDC)323は、処理停止状態となり、その他の処理ブロックのみが機能し、I/F330を介して外部機器からの電力供給を受けて比較的早い動作周波数の下にデータ処理を実行して外部機器の利用可能な記憶装置として機能する。
【0044】
すなわち図8に示すように、USBケーブル35を介して外部機器としてのパソコン34がこの受信機30に接続され、この受信機30の記憶部312からパソコン34によってアクセス可能なメモリ領域として利用されることになる。
【0045】
受信機30を外部機器としてのパソコン34によって、記憶装置として利用する場合の一利用例について説明すると、パソコン34は、デジタルカメラによって撮像された画像データファイルを、図9に示すようにパソコン34のハードディスクに格納している。パソコン34内のハードディスクのPC格納データは、撮影データである画像データとその属性データである撮影日時情報を対応付けたデータになっている。
【0046】
パソコン34によって実行するアプリケーションは、USB接続された受信機の記憶部312に格納されたGPS記録データを読出す。GPS記録データは、位置情報の取得日時と、位置情報(緯度、経度)が対応付けられたデータである。
【0047】
パソコン34のアプリケーションは、デジタルカメラによって撮像された画像データの属性としての撮影日時情報に最も近い位置情報取得日時を持つGPS記録データを選択し、その位置情報をデジタルカメラによって撮像された画像データの撮影位置情報として記録する。すなわち図9に示す格納データのように、画像データに対応する属性情報として、撮影日時情報および撮影位置情報を設定したデータを生成することができる。なおこの処理例は、受信機を情報処理装置として用いたときの利用例の1つであるが、その他にも様々な利用例が実行可能である。
【0048】
次に上記実施の形態の変形例を図10および図11によって説明する。この変形例は、ほぼ3角柱状をなす外筐10を備える受信機の保持形態に関するものであって、ここではこの受信機がまず上方が開放された断面がV字状のカバー40内に収納されるようにしている。ここでカバー40内に収納される受信機は、上記アンテナ19が内側に配されている湾曲した外側面が上方になるように収納される。そしてこの状態で、押さえベルト41によって押さえられる。押さえベルト41はその長さ方向の両端であって内側と外側とにそれぞれ面ファスナ43、44を備えている。従ってこれらの面ファスナ43、44を利用し、カバー40内に収納された受信機を固定することができる。
【0049】
このようにカバー40に収納した後に、図11に示すように、さらに例えばズボンのベルト46に固定するようにしてもよい。この場合には上記カバー40を固定する押さえベルト41によって、カバー40とベルト46とを一緒に固定すればよい。これによってこのGPS受信機を腰の部分等に保持して位置情報を取得することが可能になる。
【0050】
次にさらに別の変形例を図12によって説明する。この変形例は、外筐10の形状を、その断面形状が涙滴形にしており、しかも涙滴の上面に相当する湾曲面の内側にアンテナ19を配するようにしている。またここでは、外筐10の半径方向の寸法が、下に行くに従って大きくなるようにしている。またここでは、吊下げ部25の側方への突出量が、上記実施の形態よりも大きくなっており、側方であってアンテナ19が取付けられている側面側に大きく突出するようにしている。
【0051】
この変形例から分かるように、外筐10の上部の吊下げ部25で吊下げたとき、外筐10の下部が人やカバン等に当たることになるので、少くとも外筐10の下部の部分が涙滴形等の転がり易い形状であれば同様の効果を奏することになる。また、吊下げ部25の上部の中央部をV形状として突部を形成することにより、ストラップ27が中央部を外れた部分に位置するようになる。
【0052】
このような形態によると、吊下げ部25に取付けられたストラップ27で吊下げて位置情報を取得する場合に、アンテナ19を内側に備える湾曲面がより上側を向くことになり、これによってより良好な受信を行なうことが可能になる。またアンテナ19を底面14に対して上向きに傾斜させ、更に良好な受信を行なうようにしている。
【0053】
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば外筐10の寸法や、ストラップ27を吊下げるフック25の突出量等については、各種の変更が可能である。また上記実施の形態の受信機は、USBケーブル35を通してパソコン34に取得した位置情報を転送するようにしているが、このような構成に代えて、ワイヤレスでデータの転送を行なうようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本願発明は、GPS衛星からの電波を受信する受信機に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】受信機の外観形状を示す斜視図である。
【図2】上部あるいは底部の蓋を開いた状態の斜視図である。
【図3】外筐を取外した状態の内部の構造を示す外観斜視図である。
【図4】湾曲面を下側にして置いたときの姿勢の変化を示す断面図である。
【図5】フックに取付けられたストラップによる吊下げの動作を示す側面図である。
【図6】受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】受信機によるGPS衛星からの電波の受信状態を示す正面図である。
【図8】取得した位置情報をパソコンに転送する動作を示す正面図である。
【図9】パソコン上の画像データに対するGPS衛星からの位置情報の付加の動作を示す説明図である。
【図10】変形例の受信機の保持形態を示す斜視図である。
【図11】ベルトへの取付け動作を示す斜視図である。
【図12】変形例の受信機の吊下げ状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0056】
10…外筐、11…電池ケース、12…乾電池、13…底蓋、14…電池蓋、17…回路基板、18…シールドケース、19…アンテナ、20…コネクタジャック、21…上蓋、22…ジャックカバー、25…フック、26…突部、27…ストラップ、30…受信機、31〜33…GPS衛星、34…パソコン、35…USBケーブル、40…カバー、41…押さえベルト、43、44…面ファスナ、46…ベルト、310…装置機能実行部、311…データ処理部、312…記憶部(メモリ)、314…増幅部(LNA:Low Noise Amplifier)、315…フィルタ処理部(SAW:Surface Acoustic Wave)、316…位置情報算出部(GPS IC)、320…電源制御部、321…電源部、322…スイッチ、323…電圧制御部(DCDC)、324…電圧制御部、325…電源ボタン、330…I/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその断面がほぼ3角形の筒体から構成され、断面が3角形を構成する3つの側面の内の1つの側面が外周面に向かって突出した湾曲面から構成され、該湾曲面から成る側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機。
【請求項2】
GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得ることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【請求項3】
外筐の上端にフックを設けるとともに、該フックを外筐に対して側方に突出させ、前記フックに係止されたストラップによって吊下げたときに、前記アンテナが内側に配される外側面が斜め上方を向くことを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【請求項4】
側方に突出された前記フックの周方向の中央部に突部を形成し、該突部に対して前記ストラップが側方にずれた位置で係止されることを特徴とする請求項3に記載の受信機。
【請求項5】
得られた位置情報を外部機器に転送する転送手段を有することを特徴とする請求項2に記載の受信機。
【請求項6】
外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその横断面形状がほぼ涙滴形の筒体から構成され、涙滴の上面に相当する湾曲面から成る外側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機。
【請求項7】
GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得ることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【請求項1】
外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその断面がほぼ3角形の筒体から構成され、断面が3角形を構成する3つの側面の内の1つの側面が外周面に向かって突出した湾曲面から構成され、該湾曲面から成る側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機。
【請求項2】
GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得ることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【請求項3】
外筐の上端にフックを設けるとともに、該フックを外筐に対して側方に突出させ、前記フックに係止されたストラップによって吊下げたときに、前記アンテナが内側に配される外側面が斜め上方を向くことを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【請求項4】
側方に突出された前記フックの周方向の中央部に突部を形成し、該突部に対して前記ストラップが側方にずれた位置で係止されることを特徴とする請求項3に記載の受信機。
【請求項5】
得られた位置情報を外部機器に転送する転送手段を有することを特徴とする請求項2に記載の受信機。
【請求項6】
外部からの電波を受信する受信機において、
受信回路を搭載した回路基板と、
前記受信回路に接続されているアンテナと、
前記受信回路を駆動する電池と、
前記回路基板と前記アンテナと前記電池とを収納する外筐と、
を具備し、前記外筐はその横断面形状がほぼ涙滴形の筒体から構成され、涙滴の上面に相当する湾曲面から成る外側面の内側に前記アンテナが配されることを特徴とする受信機。
【請求項7】
GPS衛星からの電波を受信して位置情報を得ることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−324690(P2007−324690A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−149803(P2006−149803)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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