説明

受信装置、及び受信制御方法

【課題】運転中であっても容易に所望する番組の選択が出来、かつユーザーが選局用の操作部に対して事前に設定を行う作業量が少ない受信装置を提供する。
【解決手段】受信する各番組にはその番組の属するジャンルがあらかじめ定められている。また、ナビゲーション装置の操作ボタン群の中に、ジャンルボタンと呼ばれるボタンが設けられている。このボタンにはある特定のジャンルを記憶させることが可能であり、ジャンルボタンとボタンに記憶されるジャンルとが一対一の関係で対応している。ジャンルボタンの押下が検知されると、制御部はジャンルボタンに記憶されているジャンルを読み出し、これによりユーザーが指定したジャンルを特定する。そして、特定されたジャンルに属する番組が現在放送中であるかを確認する。ジャンルが一致する番組が放送中である場合、その番組を自動的に受信し、表示部等を用いて番組の表示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置及び受信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載用のナビゲーション装置には多くの機能が設けられる傾向がある。特にユーザーにとって有用な機能としては、出発地から目的地までの経路を自動的に検索し、検索された経路を誘導経路として地図上に表示する経路検索機能が存在する。この機能を用いれば、出発地と目的地とを入力装置から入力することにより、出発地と目的地とを最適ルートで結ぶ誘導経路を自動的に検索し、LCD(液晶表示装置)等の表示装置に表示することが可能である。
【0003】
また、検索された誘導経路に従ってユーザーが走行を行う際に、誘導経路を地図上に表示し、併せて自車位置を表示することにより、ユーザーを目的地まで案内する誘導機能が存在する。この機能を用いれば、例えば走行中に交差点に近付いた際に、その交差点の拡大図(表示装置の所定の表示範囲内に表示される地図を、その表示要素数を減少させてデフォルメした図)を表示する等、走行中の経路に関する様々な情報をリアルタイムでユーザーに対して通知することが可能である。
【0004】
また、検索された誘導経路上に有料道路(高速道路等)が存在する場合において、有料道路の通行料金の決済をスムーズに行う為に、車両に設置した車載器と料金所に設けられた路側アンテナとの間で情報の送受信を行うことによりノンストップで料金決済を行うETC(Electronic Toll Collection System)と呼ばれる自動料金支払いシステムが存在する。ETCは、料金所等の決済場所に設けられた路側アンテナと、車両に設置された車載器との間で近距離無線通信を行うことにより、各種情報(車両ナンバー、通過時刻等)の送受信を行い、通行料金の決済を行うシステムである。
【0005】
上記のETC(自動料金支払いシステム)に於いて、車両に設置した車載器に専用のクレジットカード(通称、ETCカード)を挿入することで、車両が路側アンテナに接近すると自動的に近距離無線通信による通信を開始し、通行料金等の決済を行うことができる。そして、利用者が車両から降車する際には、ETCカードの盗難を防ぐ為に、車載器からETCカードを抜き取り保管することとなる。
【0006】
また、アンテナ等を用いてテレビ放送(無線映像情報)を受信し、LCD等の表示装置を用いて表示するテレビ放送受信機能を備えたナビゲーション装置も存在する。しかし上記のような各種機能を備えた従来のナビゲーション装置は、その機能の多さから入力部の構成が複雑になり、結果として構成要素となるボタン等の数が増加するといった傾向があった。構成要素の増加はユーザーの直感的な操作を難しくする(操作性の低下)と共に、装置全体のサイズの増加にもつながる。操作性の低下および装置サイズの増加は、ユーザーの運転を阻害する可能性がある。これらの問題を回避するため、出来る限りユーザーの操作性を損ねず、かつ装置サイズの小さいナビゲーション装置が必要とされてきた。
【0007】
上記の問題に関連して特許文献1には、交通情報キーに対して任意の放送局を容易にプリセットできるようにしたラジオ受信機が開示されている。特許文献1のラジオ受信機は、交通情報局を呼び出すための交通情報キーと、任意な放送局を選局するための選局手段と、上記交通情報キーにより交通情報モードを選択しているときに、上記選局手段で選択した放送局を交通情報キーへプリセットするためのメモリ手段と、交通情報モードを解除するための手段とより構成されている。
【0008】
上記の構成によれば、交通情報キーにより交通情報モードにした状態で選局手段により任意な放送局を選択するだけで、交通情報キーにその放送局がプリセットできるため、車の運転中でも使用頻度の高い放送局のプリセットが容易かつ安全に行える。また、運転中でも少ない操作手順で選局および受信指示が行えるため、ユーザーにとっての利便性が向上する。
【0009】
しかしながら上記の特許文献1に示すような従来の受信装置においては、キーのプリセットはあくまでユーザーが手動で行わなければならず、また視聴したい放送が変わる度にプリセット設定の変更を行わなければならない。これらの作業は、ユーザー対して煩わしさを感じさせるという問題があった。
【特許文献1】実開平5−78044号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、無線放送受信機能を備えた受信装置であり、運転中であっても容易に所望する番組の選択が出来、かつユーザーが選局用の操作部に対して事前に設定を行う作業量及びその頻度が少ない受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明の受信装置は、
無線放送により放映されている番組を受信する番組受信手段と、
前記番組受信手段を用いて受信する番組を選択する番組選択手段と、
前記番組受信手段を用いて受信した番組を表示する番組表示手段と、
を備えた受信装置において、
前記番組選択手段において、番組単位で設定されている該番組のジャンルを指定することにより、前記番組受信手段を用いて受信する番組を特定するジャンル指定手段と、
ジャンルを記憶したボタンであるジャンルボタンを設定するジャンルボタン設定手段と、
前記ジャンルボタンの押下が検知された際に、前記ジャンルボタンに記憶されているジャンルと同一ジャンルの番組が現在放送中であるかを番組表データを用いて確認する番組表確認手段と、
前記番組表確認手段により、同一ジャンルの番組が放送中であると判断された場合に、前記同一ジャンルの番組を受信して前記番組表示手段を用いて表示するジャンル別受信手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0012】
この構成によると、無線放送により放映されている番組を受信し、かつ受信した番組を液晶ディスプレイ等の表示部を用いて表示する。受信する番組は、例えばユーザーが操作ボタン群(或いはタッチパネル等)を用いて選局操作を行うことにより決定される。各番組にはその番組の所属するジャンル(区分)があらかじめ定められている。ジャンルは、例えばEPG(Electronic Program Guide−電子番組ガイド)において番組単位で記憶されている。また、ナビゲーション装置の操作ボタン群の中に、ジャンルボタンと呼ばれるボタンが設けられている。このボタンにはある特定のジャンルを記憶させることが可能であり、ジャンルボタンとボタンに記憶されるジャンルとが一対一の関係で対応している。なお、ジャンルボタンにどのジャンルを設定するかは、ユーザーが任意に指定することができる。ジャンルボタンの押下が検知されると、制御部はジャンルボタンに記憶されているジャンルを読み出し、これによりユーザーが指定したジャンルを特定する。そして、特定されたジャンルに属する番組が現在放送中であるかを、EPG等を使用して確認する。ジャンルが一致する番組が放送中である場合、その番組を自動的に受信し、表示部等を用いて番組の表示を行う。
【0013】
また、上記目的を達成するために本発明の受信装置は、
前記ジャンル別受信手段において、前記受信ジャンルボタンに記憶されているジャンルと一致するジャンルの番組が複数放送中である場合に、前記ジャンルボタンの押下を検知するたびに、複数の前記番組を交互に表示していく交互表示手段
を備えたことを特徴としている。
【0014】
この構成によると、ユーザーによりジャンルボタンが押下され、かつジャンルボタンにより指定されたジャンルに属する番組が同時に複数放送中である場合において、ジャンルボタンの押下を一度検知する毎に、同一ジャンルの複数の番組を交互に受信する。例えば、チャンネル1とチャンネル3において、ジャンルボタンにより指定されたジャンルの番組が放送中である場合、ジャンルボタンの押下を検知する毎に、チャンネル1からチャンネル3への切替、或いはその逆を行う。受信された番組は、表示部等を用いて表示が行われる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第一の構成によれば、
ユーザーがジャンルボタンを押下することにより、そのジャンルボタンにあらかじめ設定されているジャンルと同一ジャンルの番組が自動的に受信され、表示部等を用いて番組の表示が行なわれる。このためユーザーは、視聴したい番組のジャンルが決まっており、かつ希望するジャンルの番組がどの放送局において放送中であるのかを認識していない場合において、ジャンルボタンを押下するだけで希望ジャンルの番組を容易に視聴することが可能である。このため、ユーザーはEPG等を使用して目的のジャンルの番組が放送中であるかどうかを手動で調査する必要がなく、手間を省くことが可能であるため、ユーザーにとっての利便性が向上する。
【0016】
本発明の第二の構成によれば、
ユーザーによりジャンルボタンが押下され、かつジャンルボタンにより指定されたジャンルに属する番組が同時に複数放送中である場合において、ジャンルボタンの押下を検知する毎に、指定されたジャンルの複数の番組を交互に受信する。このため、ユーザーがジャンルボタンにより指定したジャンルと同一ジャンルの番組が複数放送中であったとしても、ユーザーはジャンルボタンを複数回押下するだけで、指定したジャンルの全番組を確実に視聴することが可能である。これにより、ユーザーが目視で番組を検索する必要がなく、また指定したジャンルの全番組を洩れなく確認することができるため、ユーザーにとっての利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を車載用ナビゲーション装置に用いた実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
[実施の形態]
〈1.ナビゲーション装置の内部構成について〉
ここで、本発明の第一の実施形態におけるナビゲーション装置1の電気回路システムの要部構成を、図1のブロック図を用いながら説明する。
【0018】
図1のブロック図に示すように、本発明のナビゲーション装置1は、少なくとも、制御部11、メモリ12、記憶部13、RF信号復調部14、ベースバンド信号復調部15、データ分離部16、オーディオ信号デコード部17、オーディオ出力部18、ビデオ信号デコード部19、画面表示部20、番組ガイド検索部21、番組表作成部22、画像合成部23、および操作ボタン群30を含むように構成されている。
【0019】
制御部11は、ナビゲーション装置1の各部材の駆動を有機的に制御することによりナビゲーション処理(経路の検索、道路データの表示等)を統括制御するための中央処理装置である。また制御部11は、各装置(例えば記憶部13等)の制御やデータの計算、加工処理等を行なう中枢部分となっている。
【0020】
メモリ12は、ナビゲーション装置1が保持する各種データを一時的に記憶する媒体であり、例えば書込可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ12は、例えば制御部11によって各種ナビゲーション処理が行われる際の処理データや、ユーザーから受けた指示命令等を一時的に記憶しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【0021】
記憶部13は、ナビゲーション装置1が保持する各種データ(道路データ、録音データ等)を記録するための記憶媒体である。なお、記憶部13は、複数の領域(パーティション)に物理的に分割されており、記憶するデータの種別に応じて領域別に記憶することがより望ましい。記憶部13は少なくとも、放送予定の番組情報より構成される番組表データを記憶する領域である番組表データ記憶領域13aを含むように構成されている。
RF信号復調部14は、アンテナ部(不図示)によって受信された電波を、RF(Radio Frequency)信号(高周波信号)に復調するための回路である。復調により得られたRF信号は、ベースバンド信号復調部15に送られる。
【0022】
ベースバンド信号復調部15は、RF信号復調部14により復調されたRF信号を、ベースバンド信号(変調されていない音声情報、映像情報、デジタルデータ等の情報を含んだ信号)へと周波数変換するための回路である。周波数変換により得られたベースバンド信号は、データ分離部16に送られる。
【0023】
データ分離部16は、ベースバンド信号復調部15により周波数変換されたベースバンド信号を、オーディオ信号データ(音声データ)とビデオ信号データ(映像データ)とに分離するための回路である。分離されたオーディオ信号データは、オーディオ信号デコード部17に送られる。また、分離されたビデオ信号データは、ビデオ信号デコード部19に送られる。
【0024】
オーディオ信号デコード部17は、アナログデータ或いはデジタルデータであるオーディオ信号を、オーディオ出力部18により音声出力するための信号に復号する復号用回路である。オーディオ出力部18は、オーディオ信号デコード部17により復号された音声信号を音声として出力するための拡声器である。
【0025】
ビデオ信号デコード部19は、アナログデータ或いはデジタルデータであるビデオ信号を、画像表示部20により映像出力するための信号に復号する復号用回路である。画像表示部20は、ビデオ信号デコード部19により復号された映像信号を映像に変換して表示するための装置であり、例えばLCD(液晶表示装置)等の表示装置から構成される。
【0026】
番組ガイド検索部21は、制御部11からの指示により、記憶部13の番組表データ記憶領域13aに記憶されている番組表データの中から特定の番組ガイドを検索して抽出する処理を行うための回路である。番組ガイド検索部21により抽出されたデータは、番組表作成部22に渡される。
【0027】
番組表作成部22は、番組ガイド検索部21が抽出したデータを元に、画像表示部20を用いてユーザーに対して表示する番組表を作成するための回路である。例えば図4に示すように、チャンネル毎に時間軸に従い、放送予定の番組が示されている番組表が作られる。
【0028】
画像合成部23は、ビデオ信号デコード部19により復号された映像信号と、番組表作成部22により作成された番組表映像信号とを合成するための回路である。主に、ユーザーが番組を試聴しながら、同時に番組表を見る場合などに使用される。
【0029】
操作ボタン群30は、ユーザーが番組を試聴する放送局の選局や、装置の電源のON/OFF等の指示をナビゲーション装置1に対して行なうための入力用インターフェースである。操作ボタン群30にはジャンルボタン30aが一つまたは複数設けられている。ジャンルボタン30aには、あらかじめユーザーにより特定のジャンル情報が設定されている。ユーザーはジャンルボタン30aを押下することにより、あらかじめ設定しておいたジャンル情報に基づいて番組を試聴することが可能である。なお、ジャンルボタン30a押下時の処理の詳細については後述する。ジャンルボタン30aは、例えば物理的に独立した固有のボタンや、或いはタッチパネル式液晶モニタ上に表示されるボタンアイコン等により構成されている。
〈2.受信制御工程について〉
ここで、本発明のナビゲーション装置1における無線放送の受信制御工程を、図1のブロック図と、図2のフロー図と、図3のテーブル図と、図4の画面図とを用いながら説明する。
【0030】
図2に示すように、制御部11が、ユーザーによる本発明のナビゲーション装置1のジャンルボタン30aの押下を検知することにより、本処理が開始される(S110)。なお、ジャンルボタン30aの押下の検知は、例えばユーザーがタッチパネル式液晶モニタに表示されているジャンルボタン30aに触れる等の操作を行った場合に行われる。
【0031】
ユーザーによるジャンルボタン30aの押下を検知した制御部11は、押下されたジャンルボタン30aに対して設定(記憶)されているジャンル情報の内容を確認する(S120)。ジャンル情報とは番組をその内容に従い、ある特定のカテゴリ(ジャンル)に分類するための情報であり、具体的には例えば「映画」、「スポーツ」、「ニュース」等を示した情報である。一つのジャンルボタン30aに対して一つのジャンル情報が、ユーザーからの指示により設定することが可能である。
【0032】
次に制御部11は、記憶部13の番組表データ記憶領域13aより、番組表データを読み出す(S130)。図3は、番組表データの一例を示したテーブル図である。図3のテーブル(a)には、チャンネル1で放送予定の番組に関するデータが示されている。番組に関するデータの種別としては、「放送開始時間」、「番組名」、「内容」、「出演者」、「ジャンル」等が存在し、このうち「ジャンル」に示されている情報(具体的には娯楽、ニュース等)がジャンル情報である。なお各番組は、その放送開始時間によりソート(並び替え)されて記憶されている。また図3のテーブル(b)には、チャンネル2で放送予定の番組に関するデータが、チャンネル1と同様に示されている。なお、図3に示す番組表データと番組表作成部22とを用いて作成した番組表画面の一例を図4に示す。番組表画面は、画像合成部23及び画像表示部20を用いてユーザーに対して表示される。
【0033】
番組表データを読み出した制御部11は、番組データ検索部21を用いて、前記S120において確認したジャンル情報が示すジャンルが、番組表データの「ジャンル」欄に存在し、かつそれが現在放送中の番組であるかどうかをの確認を行う(S140)。例えば現在時刻が19時20分であり、かつ押下されたジャンルボタン30aに設定されているジャンル情報が「スポーツ」であったとする。この場合、図3のテーブル(a)を参照すると、現在放送されている番組のジャンルは「情報」であり「スポーツ」ではない。次に図3のテーブル(b)を参照すると、現在放送されている番組のジャンルは「スポーツ」である(番組名が「野球中継」の番組が該当する)。この結果、ジャンル情報が一致する番組が一つ存在すると判断される。
【0034】
前記140の処理において、ジャンル情報が一致する番組がないと判断された場合、本処理を終了する。逆に前記140の処理において、ジャンル情報が一致する番組があると判断された場合、一致した番組の数が一つであるか、あるいは複数であるかの確認を行う(S150)。
【0035】
前記S150において、一致する番組が一つのみと判断された場合(例えば図3の例では19時20分にジャンル「スポーツ」が指定された場合)、一致した該当ジャンルの番組を受信し、表示を行う(S155)。例えば図3に示す例では、ジャンルが「スポーツ」である番組を放送中であるチャンネル2(テーブル(b)で示されているチャネル)の受信が行われる。制御部11は、受信した無線電波をRF信号復調部14及びベースバンド信号復調部15を用いてデータに変換する。変換により取得された受信データはデータ分離部16により音声データと映像データに分離される。音声データは、オーディオ信号デコード部17及びオーディオ出力部18を用いて、ユーザーに対して出力される。映像データは、ビデオ信号デコード部19及び画像表示部20を用いて、ユーザーに対して表示される。以上の処理の結果、受信された番組(この場合は「野球中継」)を、ユーザーが視聴できるようになる。なおこの際、オーディオ出力部18及び画像表示部20の電源が投入されていない場合は、自動的に両装置の電源の投入を行うようにしてもよい。
【0036】
逆に前記S150において、一致する番組が複数あると判断された場合は、現在受信中の番組のジャンルが前記該当ジャンルと一致するかどうかの確認を行う(S160)。該当ジャンルと一致する場合、現在受信している以外の番組の中からジャンルが一致する番組を検索し、その中から予め定められた法則(例えば前回受信したチャンネルの次の番号のチャンネルの番組を優先的に表示する等)に従って、複数の番組の中から一つの番組を選択する。選択された番組のデータは、前記S155と同様の方法により、ユーザーに対して表示される(S165)。逆に現在放送中の番組が該当ジャンルと一致しない場合、番組表データからジャンル情報が一致する番組を検索し、その中から予め定められた法則に従って、一つの番組を選択する。選択された番組のデータは、前記S155と同様の方法により、ユーザーに対して表示される(S166)。
[その他の実施の形態]
以上、好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0037】
例えば前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、ナビゲーション装置1に供給し、そのナビゲーション装置1内のコンピュータ(例えばCPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0038】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が、前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0039】
なお、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0040】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0041】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0042】
また、本実施形態では、番組情報を検索するための番組表データとして、記憶部13に記憶されている番組表データを用いているが、無線通信等の通信手段によって外部機関より得られたデータを用いて番組表データの取得を行っても良い。
【0043】
また、本発明の受信制御方法は、ナビゲーション装置以外の情報処理装置において用いられたとしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。なお、ナビゲーション装置以外の情報処理装置としては、例えばパソコン、PDA、デジタルテレビ、携帯電話などが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明のナビゲーション装置内部の要部構成を示したブロック図である。
【図2】本発明のナビゲーション装置による受信制御処理の処理フロー図である。
【図3】本発明のナビゲーション装置における番組表データの一例を示したテーブル図である。
【図4】本発明のナビゲーション装置における番組表画面の一例を示した画面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ナビゲーション装置
11 制御部
12 メモリ
13 記憶部
14 RF信号復調部
15 ベースバンド信号復調部
16 データ分離部
17 オーディオ信号デコード部
18 オーディオ出力部
19 ビデオ信号デコード部
20 画像表示部
21 番組データ検索部
22 番組表作成部
23 画像合成部
30 操作ボタン群
30a ジャンルボタン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線放送により放映されている番組を受信する番組受信手段と、
前記番組受信手段を用いて受信する番組を選択する番組選択手段と、
前記番組受信手段を用いて受信した番組を表示する番組表示手段と、
を備えた受信装置において、
前記番組選択手段において、番組単位で設定されている該番組のジャンルを指定することにより、前記番組受信手段を用いて受信する番組を特定するジャンル指定手段と、
ジャンルを記憶したボタンであるジャンルボタンを設定するジャンルボタン設定手段と、
前記ジャンルボタンの押下が検知された際に、前記ジャンルボタンに記憶されているジャンルと同一ジャンルの番組が現在放送中であるかを番組表データを用いて確認する番組表確認手段と、
前記番組表確認手段により、同一ジャンルの番組が放送中であると判断された場合に、前記同一ジャンルの番組を受信して前記番組表示手段を用いて表示するジャンル別受信手段と、
を備えたことを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記ジャンル別受信手段において、前記受信ジャンルボタンに記憶されているジャンルと一致するジャンルの番組が複数放送中である場合に、前記ジャンルボタンの押下を検知するたびに、複数の前記番組を交互に表示していく交互表示手段
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
無線放送により放映されている番組を受信する番組受信工程と、
前記番組受信工程において受信する番組を選択する番組選択工程と、
前記番組受信工程において受信した番組を表示する番組表示工程と、
を有する受信制御方法において、
前記番組選択工程において、番組単位で設定されている該番組のジャンルを指定することにより、前記番組受信工程により受信する番組を特定するジャンル指定工程と、
ジャンルを記憶したボタンであるジャンルボタンを設定するジャンルボタン設定工程と、
前記ジャンルボタンの押下が検知された際に、前記ジャンルボタンに記憶されているジャンルと同一ジャンルの番組が現在放送中であるかを番組表データを用いて確認する番組表確認工程と、
前記番組表確認工程により、同一ジャンルの番組が放送中であると判断された場合に、前記同一ジャンルの番組を受信して前記番組表示工程を用いて表示するジャンル別受信工程と、
を有することを特徴とする受信制御方法。
【請求項4】
前記ジャンル別受信工程において、前記ジャンルボタンに記憶されているジャンルと一致するジャンルの番組が複数放送中である場合に、前記ジャンルボタンの押下を検知するたびに、複数の前記番組を交互に表示していく交互表示工程
を有することを特徴とする請求項3に記載の受信制御方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−129621(P2007−129621A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−322068(P2005−322068)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】