説明

同軸ケーブル接続モジュール、同軸ケーブル用多極コネクタ及び多極複合コネクタ

【課題】同軸ケーブルの高周波伝送特性を損なうことなく、また多極コネクタの寸法増加を抑制しつつ、多極コネクタにおいて接続可能なケーブル本数を増加させる。
【解決手段】モジュール10は、互いに反対側の第1及び第2の面20、22を有する本体14と、第1の面20に設けられる第1の信号端子16及び第1の接地端子18と、第2の面22に設けられる第2の信号端子及び第2の接地端子とを備える。第1の信号端子16の第1の信号接触面38aと第1の接地端子18の第1の接地接触面44aとは、第1の面20に、予め定めたピッチで互いに並列に配置される。第2の信号端子の第2の信号接触面と第2の接地端子の第2の接地接触面とは、第2の面22に、上記ピッチで互いに並列に配置される。第1の信号接触面38aの反対側に第2の接地接触面が配置され、第1の接地接触面44aの反対側に第2の信号接触面が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同軸ケーブル接続モジュールに関する。本発明はまた、複数の同軸ケーブル接続モジュールを備えた同軸ケーブル用多極コネクタに関する。本発明はまた、同軸ケーブル用多極コネクタと非同軸ケーブル用コネクタとを一体化した多極複合コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
同軸ケーブルを相手部品に着脱自在に接続するためのコネクタにおいて、回路基板等の接続相手部品に対し複数の同軸ケーブルを同時に接続する多極構造に対応したものが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。
【0003】
特許文献1に記載される同軸コネクタは、同軸ケーブルの信号ラインに接続される信号端子と、同軸ケーブルの接地ラインに接続されるグランド端子と、信号端子に予め一体に成形される電気絶縁性の中継基板とを備えた端子ユニットを具備している。グランド端子は、同軸ケーブルの信号ラインを信号端子に接続した後に、この接続箇所を覆うように中継基板に取り付けられて、当該同軸ケーブルの接地ラインに接続される。信号端子及びグランド端子は、相手方信号端子及び相手方グランド端子にそれぞれ接触する板状の信号接触部及びグランド接触部を有し、それら信号接触部とグランド接触部とが互いに平行に並んで配置される。各々が1本の同軸ケーブルに接続された複数の端子ユニットを、1つのハウジングに組み付けることで、複数の同軸ケーブルの端末に装着された同軸多極コネクタが構成される。
【0004】
特許文献2に記載される多極同軸コネクタは、同軸ケーブルの中心導体に接続される信号用ポストと、同軸ケーブルの外周導体に接続されるGND用ポストと、信号用ポストがインサート成形されるとともにGND用ポストがかしめ固定される樹脂成型部とを備えた同軸ケーブルブロックを具備している。信号用ポスト及びGND用ポストは、接続相手の信号用コンタクト及びGND用コンタクトにそれぞれ弾接する端子板部を有し、それら端子板部が互いに対向して配置される。各々が1本の同軸ケーブルに接続された複数の同軸ケーブルブロックを、1つのハウジングに組み付けることで、複数の同軸ケーブルの端末に装着された多極同軸コネクタ(プラグ)が構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−092677号公報
【特許文献2】特開2009−129863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多極構造に対応可能な同軸ケーブル用のコネクタにおいては、同軸ケーブルの高周波伝送特性を損なうことなく、また多極コネクタの寸法増加を抑制しつつ、接続可能なケーブル本数をさらに増加できるようにすることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、互いに反対側の第1の面及び第2の面を有する電気絶縁性を持つ本体と、第1の同軸ケーブルの信号線に接続される第1の信号端子であって、接続相手の信号導体に接触する平坦な第1の信号接触面を有し、第1の面に設けられる第1の信号端子と、第1の同軸ケーブルのシールド線に接続される第1の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第1の接地接触面を有し、第1の面に設けられる第1の接地端子と、第2の同軸ケーブルの信号線に接続される第2の信号端子であって、接続相手の信号導体に接触する平坦な第2の信号接触面を有し、第2の面に設けられる第2の信号端子と、第2の同軸ケーブルのシールド線に接続される第2の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第2の接地接触面を有し、第2の面に設けられる第2の接地端子とを具備し、第1の信号接触面と第1の接地接触面とは、第1の面に、予め定めたピッチで互いに並列に配置され、第2の信号接触面と第2の接地接触面とは、第2の面に、上記ピッチで互いに並列に配置され、第1の信号接触面の反対側に第2の接地接触面が配置され、第1の接地接触面の反対側に第2の信号接触面が配置される、同軸ケーブル接続モジュールである。
【0008】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、第1の面における第1の信号接触面及び第1の接地接触面の配置と、第2の面における第2の信号接触面及び第2の接地接触面の配置とが、互いに回転対称である構成とすることができる。
【0009】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、第1の面に、1つの第1の信号接触面と1つの第1の接地接触面とが配置され、第2の面に、1つの第2の信号接触面と1つの第2の接地接触面とが配置される構成とすることができる。
【0010】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、本体は、第1の面に、第1の同軸ケーブルを支持する第1のケーブル支持部を有し、第2の面に、第2の同軸ケーブルを支持する第2のケーブル支持部を有する構成とすることができる。
【0011】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、第1の信号端子は、第1の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、第1の接地端子は、第1の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、第1の面において、信号線接続部とシールド線接続部と第1のケーブル支持部とが、第1の信号端子及び第1の接地端子の長手方向に沿って整列配置され、第2の信号端子は、第2の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、第2の接地端子は、第2の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、第2の面において、信号線接続部とシールド線接続部と第2のケーブル支持部とが、第2の信号端子及び第2の接地端子の長手方向に沿って整列配置される構成とすることができる。
【0012】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、第1の同軸ケーブルのシールド線に接続される第3の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第3の接地接触面を有し、第1の面に設けられる第3の接地端子と、第2の同軸ケーブルのシールド線に接続される第4の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第4の接地接触面を有し、第2の面に設けられる第4の接地端子とをさらに具備し、第3の接地接触面は、第1の面において、第1の信号接触面に対し第1の接地接触面とは異なる側に上記ピッチで並列に配置され、第4の接地接触面は、第2の面において、第2の信号接触面に対し第2の接地接触面とは異なる側に上記ピッチで並列に配置される構成とすることができる。
【0013】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、本体は、第1の面に、第1の同軸ケーブルを支持する第1のケーブル支持部を有し、第2の面に、第2の同軸ケーブルを支持する第2のケーブル支持部を有し、第1のケーブル支持部と第2のケーブル支持部とが、上記ピッチの方向へ互いにずれて配置される構成とすることができる。
【0014】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、第1の信号端子は、第1の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、第3の接地端子は、第1の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、第1の面において、信号線接続部とシールド線接続部と第1のケーブル支持部とが、第1の信号端子及び第3の接地端子の長手方向に沿って整列配置され、第2の信号端子は、第2の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、第4の接地端子は、第2の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、第2の面において、信号線接続部とシールド線接続部と第2のケーブル支持部とが、第2の信号端子及び第4の接地端子の長手方向に沿って整列配置される構成とすることができる。
【0015】
上記した同軸ケーブル接続モジュールでは、第1の信号端子と第2の信号端子とが互いに同一の形状を有し、第1の接地端子と第2の接地端子とが互いに同一の形状を有する構成とすることができる。
【0016】
本発明の他の態様は、複数の同軸ケーブル接続モジュールと、複数の同軸ケーブル接続モジュールを並列配置で受容支持するハウジングとを具備する同軸ケーブル用多極コネクタにおいて、複数の同軸ケーブル接続モジュールの各々が、上記した同軸ケーブル接続モジュールであることを特徴とする、同軸ケーブル用多極コネクタである。
【0017】
本発明のさらに他の態様は、同軸ケーブル用多極コネクタと非同軸ケーブル用コネクタとを一体化した多極複合コネクタにおいて、同軸ケーブル用多極コネクタが、上記した同軸ケーブル用多極コネクタであることを特徴とする、多極複合コネクタである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様による同軸ケーブル接続モジュールによれば、1つの同軸ケーブル接続モジュールにより、本体の第1及び第2の面に配置される2本の同軸ケーブルを一括して接続相手部品に接続できるから、多極構造へのアプリケーションに際して、多極コネクタの寸法増加を抑制しつつ、接続可能なケーブル本数を増加させることができる。また、第1の信号接触面の反対側に第2の接地接触面が配置され、第1の接地接触面の反対側に第2の信号接触面が配置される構成としたから、例えば複数個の同軸ケーブル接続モジュールを行列状に並列配置することで、信号接触面を有する1つの信号接点部を、それぞれに接地接触面を有する複数の接地接点部で取り囲む伝送線路形態を、容易に確立することができ、以って、多極構造へのアプリケーションに際して、個々の同軸ケーブルの高周波伝送特性を損なうことなく、接続可能なケーブル本数を増加させることができる。
【0019】
本発明の他の態様による同軸ケーブル用多極コネクタによれば、複数の同軸ケーブル接続モジュールを並列配置でハウジングに受容した構成を有しているから、同軸ケーブル用多極コネクタの寸法増加を抑制しつつ、また、個々の同軸ケーブルの高周波伝送特性を損なうことなく、接続可能なケーブル本数を増加させることができる。
【0020】
本発明のさらに他の態様による多極複合コネクタによれば、同軸ケーブル用多極コネクタと非同軸ケーブル用コネクタとを一体化したことにより、互いに別体の同軸ケーブル用多極コネクタと非同軸ケーブル用コネクタとを用いる構成に比べて、実装作業や嵌合作業を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一実施形態による同軸ケーブル接続モジュールの斜視図である。
【図2】図1の同軸ケーブル接続モジュールを同軸ケーブルと共に示す斜視図である。
【図3】図1の同軸ケーブル接続モジュールの本体の図で、(a)上方、(b)下方から示す斜視図である。
【図4】図1の同軸ケーブル接続モジュールの信号端子の図で、(a)上方、(b)下方から示す斜視図である。
【図5】図1の同軸ケーブル接続モジュールの接地端子の図で、(a)上方、(b)下方から示す斜視図である。
【図6】図1の同軸ケーブル接続モジュールを同軸ケーブルと共に示す分解斜視図である。
【図7】図1の同軸ケーブル接続モジュールの、本体の第2の面側の構成を、同軸ケーブルを結線した状態で示す斜視図である。
【図8】図1の同軸ケーブル接続モジュールを、同軸ケーブルに装着された状態で示す図で、(a)平面図、(b)側面図である。
【図9】図1の同軸ケーブル接続モジュールを、同軸ケーブルに装着された状態で示す図で、(a)図8の線IXa−IXaに沿った断面図、(b)図8の線IXb−IXbに沿った断面図、(c)図8の線IXc−IXcに沿った断面図である。
【図10】一実施形態による同軸ケーブル用多極コネクタを、複数の同軸ケーブルを結線した状態で示す斜視図である。
【図11】図10の同軸ケーブル用多極コネクタのハウジングを、モジュールを取り外した状態で示す斜視図である。
【図12】図10の線XII−XIIに沿った断面図である。
【図13】図10の同軸ケーブル用多極コネクタにおける伝送線路の構成を模式的に示す図である。
【図14】一実施形態による多極複合コネクタを、複数の同軸ケーブルを結線した状態で示す斜視図である。
【図15】図14の多極複合コネクタを、接続相手コネクタと共に示す斜視図である。
【図16】他の実施形態による同軸ケーブル接続モジュールの斜視図である。
【図17】図16の同軸ケーブル接続モジュールを同軸ケーブルと共に示す斜視図である。
【図18】図16の同軸ケーブル接続モジュールを同軸ケーブルと共に示す分解斜視図である。
【図19】図16の同軸ケーブル接続モジュールの、本体の第2の面側の構成を、同軸ケーブルを結線した状態で示す斜視図である。
【図20】他の実施形態による同軸ケーブル用多極コネクタを、複数の同軸ケーブルを結線した状態で示す斜視図である。
【図21】図20の同軸ケーブル用多極コネクタにおける伝送線路の構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。以下の説明において、「前」、「後」、「右」、「左」、「上」、「下」、「縦」、「横」等の方向を表現する語は、理解を助けるための便宜的なものであって、実際の使用時等における方向性を限定するものではない。
【0023】
図1は、第1の実施形態による同軸ケーブル接続モジュール10(以下、モジュール10と略称する)を組立状態で示す斜視図、図2は、モジュール10を装着対象の同軸ケーブル12と共に示す斜視図、図3〜図5は、モジュール10の主要構成要素の斜視図、図6は、モジュール10を同軸ケーブル12と共に示す分解斜視図である。図7〜図9は、モジュール10を第1及び第2の同軸ケーブル12に装着した状態で示す図で、図7は斜視図、図8(a)は平面図、図8(b)は側面図、図9(a)は図8(a)の線IXa−IXaに沿った断面図、図9(b)は図8(a)の線IXb−IXbに沿った断面図、図9(c)は図8(a)の線IXc−IXcに沿った断面図である。
【0024】
モジュール10は、電気絶縁性を持つ本体14と、本体14に取り付けられ、同軸ケーブル12の信号線に接続される信号端子16と、本体14に取り付けられ、同軸ケーブル12のシールド線に接続される接地端子18とを具備する(図1)。モジュール10は、本体14の互いに反対側の第1の面20及び第2の面22のそれぞれに、1つの信号端子16と1つの接地端子18との端子対を備えており、両面20、22に配置される互いに同一構造の第1及び第2の同軸ケーブル12を一括して接続相手部品(図示せず)に接続できるように構成される。
【0025】
第1及び第2の同軸ケーブル12の各々は、信号線(すなわち内部導体)24と、信号線24を包囲する筒状の絶縁体26と、絶縁体26の外側に全周に渡って配置される編組、撚り線、箔等からなるシールド線(すなわち外部導体)28と、シールド線28を包囲する筒状の絶縁外被30とを備えている。この種の同軸ケーブル12は、信号線24の外側にシールド線28が全周に渡って配置されるので、外部ノイズの影響を受け難い特性を有し、通信機器、情報機器、医療機器、計測機器等の種々の電気電子機器で多用されている。モジュール10を同軸ケーブル12に装着する際には、同軸ケーブル12の先端近傍の所定長さに渡り、絶縁外被30、シールド線28及び絶縁体26が段階的に除去されて、シールド線28、絶縁体26及び信号線24を段階的かつ局部的に露出させる端末処理が施される(図2)。
【0026】
モジュール10の本体14は、電気絶縁性の樹脂材料から例えば射出成形工程により一体成形される略直方体形状の棒状部材であり、互いに反対側の第1の面20及び第2の面22を有する。第1の面20と第2の面22とは、本体14の長手方向へ延びる中心軸線14a(図1)に関して、互いに180度回転対称の位置に形成されている。
【0027】
図3(a)は、本体14を上方から示す斜視図、図3(b)は、本体14を下方から示す斜視図である。第1の面20には、1つの第1の信号端子16を支持する第1の信号端子支持部32と、1つの第1の接地端子18を支持する第1の接地端子支持部34と、1本の第1の同軸ケーブル12の絶縁外被30を有する部分(すなわち外被付き部分)を支持する第1のケーブル支持部36とが設けられる。第2の面22には、1つの第2の信号端子16を支持する第2の信号端子支持部32と、1つの第2の接地端子18を支持する第2の接地端子支持部34と、1本の第2の同軸ケーブル12の絶縁外被30を有する部分(すなわち外被付き部分)を支持する第2のケーブル支持部36とが設けられる。
【0028】
図示実施形態では、本体14の第1の面20と第2の面22とは、互いに同一の構造を有する(図1、図7)。したがって、図面において、第1の面20に関連して記載されている構成は、特に断りの無い限り、第2の面22についても同様の構成である。
【0029】
図4(a)は、信号端子16を上方から示す斜視図、図4(b)は、信号端子16を下方から示す斜視図である。第1及び第2の信号端子16の各々は、電気良導性の板金材料から例えばプレス工程を経て成形されるピン状要素であり、接続相手部品の信号導体(図示せず)に接触する長手方向一端(図4で右端)の信号接点部38と、同軸ケーブル12の信号線24に接続される長手方向他端(図4で左端)の信号線接続部40と、信号接点部38と信号線接続部40との間に延びる中間部42とを一体に備えている。信号接点部38と信号線接続部40とは、信号端子16の長手方向に沿って互いに略平行な方向へ延び、中間部42は、信号接点部38と信号線接続部40とが互いに側方へずれるように、信号接点部38及び信号線接続部40の両者に斜交して延びる。
【0030】
信号接点部38には、接続相手部品の信号導体(図示せず)に接触する平坦な信号接触面38aが形成される。信号接触面38aは、平面視で略矩形帯状の輪郭を有する。信号線接続部40には、同軸ケーブル12の信号線24に半田等により接合される平坦な接合面40aが形成される。信号端子16は、全体に渡って平坦な形状を有し、信号接触面38aと接合面40aとが、共通する仮想平面上に配置される。
【0031】
図5(a)は、接地端子18を上方から示す斜視図、図5(b)は、接地端子18を下方から示す斜視図である。第1及び第2の接地端子18の各々は、電気良導性の板金材料から例えばプレス工程を経て成形されるピン状要素であり、接続相手部品の接地導体(図示せず)に接触する長手方向一端(図5で右端)の接地接点部44と、同軸ケーブル12のシールド線28に接続される長手方向他端(図5で左端)のシールド線接続部46と、接地接点部44とシールド線接続部46との間に延びる中間部48とを一体に備えている。接地接点部44とシールド線接続部46と中間部48とは、接地端子18の長手方向に沿って互いに略平行な方向へ延びる。
【0032】
接地接点部44は、中間部48の一端で中間部48に対し略直角に折曲して形成される。接地接点部44には、接続相手部品の接地導体(図示せず)に接触する平坦な接地接触面44aが形成される。接地接触面44aは、信号接触面38aと略同一の、平面視で略矩形帯状の輪郭を有する。シールド線接続部46は、中間部48の他端で中間部48から真っ直ぐに延長される中央部分46aと、中央部分46aに対し略直角に折曲される一対の翼部分46bとを有する。シールド線接続部46には、中央部分46a及び一対の翼部分46bの内面に、同軸ケーブル12のシールド線28を三方から包囲してシールド線28に半田等により接合されるU字状の接合面46cが形成される(図9(c))。
【0033】
本体14の第1及び第2の信号端子支持部32の各々は、各面20、22から信号端子16の素材厚みに近似する一様な深さまで凹設される溝であって、信号端子16の信号接点部38、信号線接続部40及び中間部42をそれぞれにがたつき無く受容可能な寸法及び形状の領域32a、32b及び32cを有する(図3)。信号端子支持部32の領域32aは、各面20、22の長手方向一端(図3で右端)の近傍で、中心軸線14aに対し一方の側へ偏った位置に設けられる(図9(a))。信号端子支持部32の領域32bは、各面20、22の長手方向及び横手方向の略中央に設けられる。信号端子支持部32の領域32cは、領域32aと領域32bとをつなぐ位置に設けられる。信号端子16を信号端子支持部32に取り付けた状態で、信号端子16の信号接触面38a及び接合面40aは、各面20、22から僅かに突出した位置に露出して配置される(図9(a))。
【0034】
本体14の第1及び第2の接地端子支持部34の各々は、各面20、22から所定の深さまで凹設される溝であって、接地端子18の接地接点部44、シールド線接続部46及び中間部48をそれぞれにがたつき無く受容可能な寸法及び形状の領域34a、34b及び34cを有する(図3)。領域34a及び34cは、各面20、22から接地端子18の素材厚みに近似する一様な深さまで凹設され、領域34bは、領域34a及び34cよりもさらに所定寸法(同軸ケーブル12のシールド線28の外径と信号線24の外径との差の半分に略等しい寸法)だけ深く凹設される(図9(c))。接地端子支持部34の領域34aは、各面20、22の長手方向一端(図3で右端)の近傍で、中心軸線14aに対し、信号端子支持部32の領域32aとは反対の側へ偏った位置に設けられる(図9(a))。接地端子支持部34の領域34bは、各面20、22の長手方向及び横手方向の略中央であって、信号端子支持部32の領域32bよりも各面20、22の長手方向他端(図3で左端)側に設けられる。接地端子支持部34の領域34cは、各面20、22の一側縁に沿った位置(図9(b))に、領域34aと領域34bとをつなぐように設けられる。接地端子18を接地端子支持部34に取り付けた状態で、接地端子18の接地接触面44aは、各面20、22から僅かに突出した位置に露出して配置される(図9(a))。
【0035】
本体14の第1及び第2のケーブル支持部36の各々は、各面20、22から所定の深さまで凹設される溝であって、同軸ケーブル12の絶縁外被30を有する部分(外被付き部分)を実質的にがたつき無く受容可能な寸法及び形状を有する。ケーブル支持部36は、接地端子支持部34の領域34bよりも所定寸法(同軸ケーブル12の絶縁外被30の外径とシールド線28の外径との差の半分に略等しい寸法)だけさらに深く、同軸ケーブル12の外被付き部分の円筒形状に対応する半円筒面の形状に凹設される(図1)。ケーブル支持部36は、各面20、22の長手方向他端(図1で左端)に隣接して設けられる。
【0036】
信号端子16及び接地端子18を本体14の第1及び第2の面20、22の各々に取り付けた状態で、信号端子16の信号接点部38と接地端子18の接地接点部44とは、互いに平行に並んで配置され、信号接触面38aと接地接触面44aとが、各面20、22に平行する共通の仮想平面上で、予め定めたピッチPで互いに並列に配置される(図8(a)、図9(a))。また、各面20、22において、信号接触面38aと接地接触面44aとは、各面20、22に直交しかつ中心軸線14aを通る仮想平面に対し、互いに対称に配置される(図9(a))。ここで、ピッチPとは、信号接触面38aと接地接触面44aとの相対応する2点の間の最短距離を意味する。図8及び図9では、信号接触面38aの一側縁と接地接触面44aの対応する側縁との間の最短距離を、ピッチPとして示している。
【0037】
また、本体14の第1及び第2の面20、22の各々において、信号端子16の信号線接続部40と接地端子18のシールド線接続部46とは、信号端子16及び接地端子18の長手方向に沿って実質的に整列して配置される(図8)。また、各面20、22において、信号端子16の信号線接続部40と接地端子18の中間部48とは、本体14の横手方向へ互いに並んで配置され、中間部48が、横手方向略中央に位置する信号線接続部40に干渉しない位置に配置される(図8)。信号端子支持部32及び接地端子支持部34を、各面20、22から凹設される溝として形成したことにより、各面20、22上で信号端子16と接地端子18とが互いに絶縁される。
【0038】
さらに、本体14の第1及び第2の面20、22の各々において、信号端子16の信号線接続部40及び接地端子18のシールド線接続部46は、ケーブル支持部36に対し、信号端子16及び接地端子18の長手方向に沿って実質的に整列して配置される(図1)。この構成により、同軸ケーブル12の先端近傍で段階的に露出したシールド線28、絶縁体26及び信号線24を含む所定長さのケーブル末端部分を真っ直ぐに伸ばした状態で、モジュール10を同軸ケーブル12に装着することができる(図8)。本体14の第1及び第2の面20、22の各々には、信号端子支持部32の領域32bと接地端子支持部34の領域34bとの間に、同軸ケーブル12の末端で真っ直ぐに露出した信号線24を、中心軸線14aに平行に位置決めした状態に保持する一対の壁50が設けられている(図3)。
【0039】
信号端子16は、圧入等の種々の手段により、信号端子支持部32に固定される。図示構成では、信号端子16の信号接点部38の先端に、信号接触面38aの裏面側に突出する突縁52が、例えば信号端子16の素材を曲げることにより形成されている(図4)。これに対応して、信号端子支持部32には、領域32aの先端に、突縁52を受容可能なスリット54が凹設されている(図3)。突縁52をスリット54に圧入することにより、信号端子16が信号端子支持部32に固定される。なお、信号端子16の固定手段として、圧入に加えて、或いは圧入の代りに、接着、溶接等の他の手段を採用することもできる。また、本体14に対し、信号端子16をインサート成形により一体に固定することもできる。
【0040】
接地端子18は、圧入等の種々の手段により、接地端子支持部34に固定される。図示構成では、接地端子18の接地接点部44の先端に、接地接触面44aの裏面側に突出する突縁56が、例えば接地端子18の素材を曲げることにより形成されているとともに、接地端子18の中間部48の外縁略中央に、突縁56と同じ側に突出する爪58が、例えば接地端子18の素材を打ち抜くことにより形成されている(図5)。これらに対応して、接地端子支持部34には、領域34aの先端に、突縁56を受容可能なスリット60が凹設されているとともに、領域34cの略中央に、爪58を嵌着可能なスロット62が凹設されている(図3)。突縁56及び爪58をスリット60及びスロット62にそれぞれ圧入することにより、接地端子18が接地端子支持部34に固定される。なお、接地端子18の固定手段として、圧入に加えて、或いは圧入の代りに、接着、溶接等の他の手段を採用することもできる。また、本体14に対し、接地端子18をインサート成形により一体に固定することもできる。
【0041】
このように、モジュール10においては、本体14の第1の面20に、第1の信号端子16と第1の接地端子18とが、それぞれの第1の信号接触面38aと第1の接地接触面44aとを所定のピッチPで互いに並列に配置して設けられるとともに、本体14の第2の面22に、第2の信号端子16と第2の接地端子18とが、それぞれの第2の信号接触面38aと第2の接地接触面44aとを、第1の面20と同じく、ピッチPで互いに並列に配置して設けられる(図6、図8)。両面20、22における信号端子16と接地端子18との相対位置関係は、互いに同一である(図1、図7)。そして、第1の面20における第1の信号接触面38a(信号接点部38)の反対側に、第2の面22における第2の接地接触面44a(接地接点部44)が配置され、第1の面20における第1の接地接触面44a(接地接点部44)の反対側に、第2の面22における第2の信号接触面38a(信号接点部38)が配置されている(図9(a))。
【0042】
モジュール10は、以下のようにして同軸ケーブル12に装着される。前述した端末処理を施した1本の第1の同軸ケーブル12の末端部分を、露出した信号線24を前方に向けて、本体14の第1の面20の第1のケーブル支持部36の側から、中心軸線14aに沿った方向へ差し込む(図2)。同軸ケーブル12の末端部分で露出した信号線24は、第1の接地端子18のシールド線接続部46を通過して、第1の面20に設けた一対の壁50の間に挿入され、第1の信号端子16の信号線接続部40の接合面40aに当接される。この挿入動作に伴い、同軸ケーブル12の末端部分で露出したシールド線28は、第1の接地端子18のシールド線接続部46に挿入されて、接合面46cに当接される。この状態で、例えば半田により、信号線24を信号線接続部40の接合面40aに接合するとともに、シールド線28をシールド線接続部46の接合面46cに接合する。これにより、本体14の第1の面20に取り付けた第1の信号端子16及び第1の接地端子18に、1本の第1の同軸ケーブル12が結線される。さらに、前述した端末処理を施した1本の第2の同軸ケーブル12の末端部分を、上記と同じ作業により、本体14の第2の面22に取り付けた第2の信号端子16及び第2の接地端子18に結線する(図7)。このようにして、2本の同軸ケーブル12の端末に1つのモジュール10が装着される。
【0043】
モジュール10を装着した第1及び第2の同軸ケーブル12は、それぞれのケーブル末端部分が、真っ直ぐに伸ばされた状態で、本体14の第1及び第2の面20、22における互いに対応する位置(本体14上で互いに反対側の位置)に支持される(図8(a)、図8(b))。この状態で、各同軸ケーブル12の信号線24は、各面20、22の一対の壁50の間に保持されて、本体14の中心軸線14aに沿って位置決めされ(図9(b))、第1及び第2の信号端子16の各々の信号線接続部40の接合面40aに当接される(図9(a))。また、各同軸ケーブル12のシールド線28は、本体14の中心軸線14aに沿って配置され、第1及び第2の接地端子18の各々のシールド線接続部46の接合面46cに当接される(図9(c))。
【0044】
上記構成を有するモジュール10では、1つのモジュール10により、本体14の第1及び第2の面20、22に配置される2本の同軸ケーブル12を一括して接続相手部品(図示せず)に接続できるから、後述する多極構造へのアプリケーションに際して、多極コネクタの寸法増加を抑制しつつ、接続可能なケーブル本数を増加させることができる。また、第1の信号接触面38aの反対側に第2の接地接触面44aが配置され、第1の接地接触面44aの反対側に第2の信号接触面38aが配置される構成としたから、例えば複数個のモジュール10を行列状に並列配置することで、信号接触面38aを有する1つの信号接点部38を、それぞれに接地接触面44aを有する複数の接地接点部44で取り囲む伝送線路形態を、容易に確立することができる。したがって、モジュール10によれば、後述する多極構造へのアプリケーションに際して、個々の同軸ケーブル12の高周波伝送特性を損なうことなく、接続可能なケーブル本数を増加させることができる。
【0045】
また、上記構成を有するモジュール10では、本体14の第1の面20と第2の面22とが、互いに同一の構造を有するとともに、本体14の中心軸線14aに関して互いに180度回転対称の位置に形成されている。したがって、第1の面20における第1の信号接触面38a及び第1の接地接触面44aの配置と、第2の面22における第2の信号接触面38a及び第2の接地接触面44aの配置とは、中心軸線14aに関して互いに180度回転対称である。このような構成により、本体14の第1及び第2の面20、22の方向性を問わずに、モジュール10を接続相手部品に接続することができる。
【0046】
また、上記構成を有するモジュール10では、本体12の第1の面20に、1つの第1の信号端子16と、当該信号端子16の第1の信号接触面38aの片側に第1の接地接触面44aを並列配置する1つの第1の接地端子16とが取り付けられ、本体12の第2の面22に、1つの第2の信号端子16と、当該信号端子16の信号接触面38aの片側に接地接触面44aを並列配置する1つの第2の接地端子18とが取り付けられている。つまり、第1の面20に、1つの第1の信号接触面38aと1つの第1の接地接触面44aとが配置され、第2の面22に、1つの第2の信号接触面38aと1つの第2の接地接触面44aとが配置されている。このような構成により、モジュール10の構造が単純化されている。
【0047】
また、上記構成を有するモジュール10では、第1の信号端子16と第2の信号端子16とが互いに同一の形状を有し、第1の接地端子18と第2の接地端子18とが互いに同一の形状を有している。このような構成により、モジュール10の構成部品の種類が削減されている。
【0048】
また、上記構成を有するモジュール10では、本体14は、第1の面20に、第1の同軸ケーブル12(外被付き部分)を支持する第1のケーブル支持部36を有し、第2の面22に、第2の同軸ケーブル12(外被付き部分)を支持する第2のケーブル支持部36を有している。このような構成により、同軸ケーブル12の所定長さの末端部分を、本体14上で安定した状態に保持することができる。
【0049】
また、上記構成を有するモジュール10では、第1の信号端子16は、第1の同軸ケーブル12の信号線24に接続される信号線接続部40を有し、第1の接地端子18は、第1の同軸ケーブル12のシールド線28に接続されるシールド線接続部46を有し、本体14の第1の面20において、信号線接続部40とシールド線接続部46と第1のケーブル支持部36とが、第1の信号端子16及び第1の接地端子18の長手方向に沿って整列配置されている。同様に、第2の信号端子16は、第2の同軸ケーブル12の信号線24に接続される信号線接続部40を有し、第2の接地端子18は、第2の同軸ケーブル12のシールド線28に接続されるシールド線接続部46を有し、本体14の第2の面22において、信号線接続部40とシールド線接続部46と第2のケーブル支持部36とが、第2の信号端子16及び第2の接地端子18の長手方向に沿って整列配置されている。このような構成により、同軸ケーブル12の所定長さの末端部分を、真っ直ぐに伸ばした状態で、モジュール10を第1及び第2の同軸ケーブル12に装着することができ、本体14の特に横手方向の寸法を、同軸ケーブル12の外被付き部分の外径に近似する水準まで削減することができる。
【0050】
このように、モジュール10は、必要最小数かつ単純構造の構成部品(本体14、信号端子16、接地端子18)から安価に作製でき、簡易な作業により信号端子16及び接地端子18を同軸ケーブル12の信号線24及びシールド線28に安定して接続でき、しかも、本体14の特に横手方向の寸法を削減したことで多極化だけでなく高密度化に対応できるものである。
【0051】
モジュール10は、例えば単体でハウジングに組み込まれることにより、接続相手コネクタに嵌合する同軸ケーブル用コネクタを構成することができる。或いは、複数のモジュール10を1つのハウジングに組み込むことにより、同軸ケーブル用の多極コネクタを構成することもできる。以下、図10〜図13を参照して、一実施形態による同軸ケーブル用多極コネクタ70の構成を説明する。
【0052】
同軸ケーブル用多極コネクタ70(以下、多極コネクタ70と略称する。)は、複数のモジュール10と、それらモジュール10を並列配置で受容支持するハウジング72とを具備する(図10)。ハウジング72は、電気絶縁性の樹脂材料から例えば射出成形工程により一体成形される略直方体形状の箱状部材であり、短手方向の両端に開口74、76(図12)を有する中空の本体部78を備えている。本体部78の長手方向両端には、一方の開口74を囲繞する本体部78の一端面78a(図12)から直立状に突出する一対の嵌合部80と、本体部78の両側面78bから直立状に延長される一対の取付フランジ82とが形成されている(図10)。
【0053】
本体部78は、取付フランジ82が形成される一対の側壁84と、両側壁84に直交する上壁86及び下壁88とを有し、それら側壁84、上壁86及び下壁88の内側に、複数のモジュール10を収容する空間すなわちモジュール支持部が画定される(図11)。図示構成では、ハウジング72は、複数のモジュール10を並列配置で受容支持する第1段(図11で上段)のモジュール支持部90と、第1段のモジュール支持部90に平行に重なって配置され、他の複数のモジュール10を並列配置で受容支持する第2段(図11で下段)のモジュール支持部92とを備えている。これらモジュール支持部90、92は、本体部78の両側壁84の間に上下両壁86、88に平行して延設される隔壁94によって互いに区画され、それぞれに開口74、76を有している(図12)。
【0054】
各段のモジュール支持部90、92は、モジュール10の前半体部分(具体的には信号端子16の信号線接続部40から信号接点部38側(図12で右側)に相当する部分)を受容する前方空洞部96と、前方空洞部96に連通し、モジュール10の後半体部分(具体的には信号端子16の信号線接続部40からケーブル支持部36側(図12で左側)に相当する部分)を受容する後方空洞部98とを備える。前方空洞部96は後方空洞部98よりも上下方向の寸法が小さく、後方空洞部98の前端に前方空洞部96に隣接する肩面100が形成される。前方空洞部96の上下方向寸法は、モジュール10の両面20、22に露出する信号端子16の表面(信号接触面38a等)の間の距離に略等しく、後方空洞部98の上下方向寸法は、モジュール10の両面20、22から突出する接地端子18のシールド線接続部46の最外面の間の距離に略等しい。
【0055】
第1段のモジュール支持部90の後方空洞部98には、本体部78の上壁86の下面と隔壁94の上面とのそれぞれに、開口76と肩面100との間に直線状に延びる複数の突条102が、平行かつ等間隔の配列で、上壁86と隔壁94との間で互いに対向する位置に形成される(隔壁94の上面の突条102を図11に示す。)。同様に、第2段のモジュール支持部92の後方空洞部98には、本体部78の下壁88の上面と隔壁94の下面とのそれぞれに、開口76と肩面100との間に直線状に延びる複数の突条103が、平行かつ等間隔の配列で、下壁88と隔壁94との間で互いに対向する位置に形成される(下壁88の上面の突条103を図11に示す。)。配列内で隣り合う突条102、103の間隔は、1つのモジュール10の本体14の横手方向寸法よりも僅かに小さい。また、上壁86と隔壁94との間で対向する突条102の間隔、及び下壁88と隔壁94との間で対向する突条103の間隔は、本体14の両面20、22の間の距離に略等しい。
【0056】
各段のモジュール支持部90、92の後方空洞部98には、本体部78の上壁86、下壁88及び隔壁94のそれぞれに、個々の配列内で隣り合う一対の突条102、103の間に位置する掛止穴104が形成される(図11、図12)。それら掛止穴104は、モジュール10の両面20、22に取り付けた接地端子18のシールド線接続部46から後方斜め上方に延長される掛止片106(図1、図7)を、個別に受容できるようになっている。
【0057】
第1段及び第2段のモジュール支持部90、92は、互いに同一の構成を有し、同一個数のモジュール10を支持することができる。各段のモジュール支持部90、92に支持される複数のモジュール10の各々は、2本の同軸ケーブル12を前述したように結線した状態で、その前半体部分が前方空洞部96に受容されるとともに、後半体部分が後方空洞部98の、配列内で隣り合う上下二対の突条102、103の間に受容される。各モジュール10は、両面20、22の接地端子18の中間部48がその長手方向前端で肩面100に当接されるとともに、それら接地端子18の掛止片106がばね状に変位してその長手方向後端で掛止穴104の後端縁に当接されることにより、モジュール支持部90、92内で本体14の長手方向へ固定して支持される(図12)。また、各段のモジュール支持部90、92に所定個数のモジュール10を収容した状態で、隣り合うモジュール10の本体14同士が互いに当接され、それにより各モジュール10は、モジュール支持部90、92内で本体14の横手方向へ固定して支持される。さらに、モジュール支持部90、92とモジュール10との前述した寸法関係により、各モジュール10は、モジュール支持部90、92内で上下方向へ固定して支持される。このようにして、個々のモジュール10は、モジュール支持部90、92にがたつき無く安定して固定的に支持される。
【0058】
所定個数のモジュール10が各段のモジュール支持部90、92に上記したように固定的に支持された状態で、それらモジュール10の前半体部分は、ハウジング72の本体部78の一端面78aから所定長さだけ突出し(図12)、それら突出した部分が、一対の嵌合部80の間に平坦に隙間無く並んで配置される(図10)。この状態で、複数のモジュール10の前半体部分と一対の嵌合部80とが協働して、接続相手コネクタに嵌合する嵌合構造を形成する。またこの状態で、各段のモジュール支持部90、92に支持された複数のモジュール10は、それぞれの第1の面20に配置される第1の信号接触面38a及び第1の接地接触面44aが、全体に一様なピッチP(図10)で交互に並列に配置されるとともに、それぞれの第2の面22に配置される第2の信号接触面38a及び第2の接地接触面44aが、全体に一様なピッチPで交互に並列に配置される。
【0059】
図13は、多極コネクタ70が有する複数のモジュール10の信号接触面38a(信号接点部38)及び接地接触面44a(接地接点部44)が構成する伝送線路の形態を、模式的に示す。図示のように、各段のモジュール支持部90、92に複数のモジュール10を支持することにより、それらモジュール10がハウジング72内で行列状に並列配置され、以って、信号接触面38aを有する1つの信号接点部38を、それぞれに接地接触面44aを有する複数の接地接点部44で取り囲む伝送線路形態が確立される。このような伝送線路形態は、信号ライン同士のクロストークを低減し、信号の減衰や反射等の伝送損失を効果的に削減できるものである。なお、図示構成では、多極コネクタ70のハウジング本体部長手方向における信号接触面38a及び接地接触面44aのピッチPと、多極コネクタ70のハウジング本体部上下方向における信号接触面38a及び接地接触面44aのピッチQ、Rとが異なっている。ピッチQ、Rはそれぞれ、ハウジング72の隔壁94の上下方向寸法(厚み)及び個々のモジュール10の本体14の上下方向寸法(厚み)によって決まるので、隔壁94及び本体14の厚みを適宜調整することにより、多極コネクタ70の上下方向においても信号接触面38a及び接地接触面44aをピッチPで配置することは可能である。
【0060】
上記構成を有する多極コネクタ70は、複数のモジュール10を並列配置でハウジング72に受容した構成を有しているから、多極コネクタ70の寸法増加を抑制しつつ、また、個々の同軸ケーブル12の高周波伝送特性を損なうことなく、接続可能なケーブル本数を増加させることができるものである。特に多極コネクタ70は、それぞれに2本の同軸ケーブル12を結線した所定個数のモジュール10を、ハウジング72のモジュール支持部90、92に差し込むだけの極めて簡単な作業で、複数の同軸ケーブル12の端末に固定的に装着された多極コネクタ構造を構成できる。
【0061】
また、ハウジング72に支持された複数のモジュール10は、それぞれの第1及び第2の面20、22に配置される信号接触面38a及び接地接触面44aが、いずれも全体に一様なピッチPで交互に並列に配置されるから、1つの信号接点部38を複数の接地接点部44で取り囲む伝送線路形態において、信号ラインと接地ラインとの間の距離を均一化でき、それによりインピーダンス整合を確保することができる。ハウジング72が2段のモジュール支持部90、92を有している構成では、上下方向にも1つの信号接点部38(信号接触面38a)を複数の接地接点部44(接地接触面44a)で取り囲むことができる。なお、各モジュール支持部90、92に支持されるモジュール10の個数は、特に限定されず、また、モジュール支持部の段数は、2段に限らず1段又は3段以上とすることもできる。多極コネクタ70が具備するモジュール10の個数は、アプリケーションの要求に応じて適宜設定できる。
【0062】
多極コネクタ70は、非同軸ケーブル(例えば低周波信号伝送用の一般的なケーブル)を相手部品に着脱自在に接続するためのコネクタと、構造的に一体化することができる。以下、図14及び図15を参照して、多極コネクタ70と非同軸ケーブル用コネクタとを一体化した一実施形態による多極複合コネクタ110の構成を説明する。
【0063】
多極複合コネクタ110は、多極コネクタ70に対しハウジングを共有する非同軸ケーブル用コネクタ112(以下、低速コネクタ112と略称する。)を備えている。多極複合コネクタ110の複合ハウジング114は、多極コネクタ70のハウジング72の一方(図10で右方)の取付フランジ82の代りに、低速コネクタ112用のハウジング本体116を一体に設けたものである。詳述すると、複合ハウジング114は、多極コネクタ70のハウジング72の本体部78と、本体部78から前方へ突出する一対の嵌合部80と、本体部78から一側方へ延長される1つの取付フランジ82と、本体部78から他側方へ延長されるハウジング本体116と、ハウジング本体116から前方に突出するとともに一方の嵌合部80に一体に連結される第2嵌合部118と、ハウジング本体116から後方に突出する第3嵌合部120と、第3嵌合部120の長手方向両端に隣接してハウジング本体116から後方に突出する一対の取付部122と、ハウジング本体116から側方に延長される取付フランジ124とを、一体に備えている(図14)。
【0064】
低速コネクタ112は、ハウジング本体116に2段並列配置で組み込まれる複数の端子126を備える(図14)。各端子126は、第2嵌合部118に支持される接点部126aと、第3嵌合部120に支持されるリード部126bとを有する。複数の端子126は、アプリケーションに応じて、全ての端子126が信号用であったり、いずれか1つ以上の端子126が接地用であったりすることができる。低速コネクタ112は、一般的な構成を有するものであり、詳細な説明を省略する。
【0065】
図示の低速コネクタ112は、2枚の回路基板128に装着できる基板実装コネクタの構造を有する(図15)。また、多極コネクタ70と低速コネクタ112とを一体化してなる図示の多極複合コネクタ110は、複合型基板実装コネクタ130に嵌合接続可能な構造を有する(図15)。複合型基板実装コネクタ130は、多極コネクタ70の複数の信号端子16及び接地端子18にそれぞれ導通接触する高速伝送用の複数の端子132と、低速コネクタ112の複数の端子126に導通接触する低速伝送用の複数の端子134とを備えて、基板136に実装されている。
【0066】
上記構成を有する多極複合コネクタ110は、多極コネクタ70と低速コネクタ112とを一体化したことにより、互いに別体の同軸ケーブル用多極コネクタと非同軸ケーブル用コネクタとを用いる構成に比べて、実装作業や嵌合作業を簡略化することができる。また多極複合コネクタ110は、多極コネクタ70を具備したことにより、高周波伝送に関する多極コネクタ70の前述した種々の効果を奏するものである。なお、多極複合コネクタ110の低速コネクタ112の構成や接続相手コネクタの構成は、図示の構成に限定されない。
【0067】
図16〜図19は、第2の実施形態による同軸ケーブル接続モジュール140(以下、モジュール140と略称する)を示す。モジュール140は、第1の実施形態のモジュール10に対比して接地ラインの構成が異なるものであって、他の対応する構成要素には共通の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0068】
モジュール140は、電気絶縁性を持つ本体142と、本体142に取り付けられ、同軸ケーブル12の信号線に接続される信号端子16と、本体142に取り付けられ、同軸ケーブル12のシールド線に接続される接地端子18と、本体142に取り付けられ、同軸ケーブル12のシールド線に接続されるもう1つ(接地端子18とは別)の接地端子144とを具備する(図16)。モジュール140は、本体142の互いに反対側の第1の面20及び第2の面22のそれぞれに、1つの信号端子16と2つの接地端子18、144との端子組を備えており、両面20、22に配置される互いに同一構造の第1及び第2の同軸ケーブル12を一括して接続相手部品(図示せず)に接続できるように構成される。
【0069】
本体142は、電気絶縁性の樹脂材料から例えば射出成形工程により一体成形される略直方体形状の棒状部材であり、互いに反対側の第1の面20及び第2の面22を有する。第1の面20と第2の面22とは、本体142の長手方向へ延びる中心軸線142a(図16)に関して、互いに180度回転対称の位置に形成されている。
【0070】
第1の面20には、1つの第1の信号端子16を支持する第1の信号端子支持部32と、1つの第1の接地端子144を支持する第1の接地端子支持部146と、1つの第3の接地端子18を支持する第3の接地端子支持部34と、1本の第1の同軸ケーブル12の絶縁外被30を有する部分(すなわち外被付き部分)を支持する第1のケーブル支持部36とが設けられる(図18)。同様に、第2の面22には、1つの第2の信号端子16を支持する第2の信号端子支持部32と、1つの第2の接地端子144を支持する第2の接地端子支持部146と、1つの第4の接地端子18を支持する第4の接地端子支持部34と、1本の第2の同軸ケーブル12の絶縁外被30を有する部分(すなわち外被付き部分)を支持する第2のケーブル支持部36とが設けられる。
【0071】
図示実施形態では、本体142の第1の面20と第2の面22とは、互いに同一の構造を有する(図16、図19)。したがって、図面において、第1の面20に関連して記載されている構成は、特に断りの無い限り、第2の面22についても同様の構成である。
【0072】
モジュール140の第1及び第2の信号端子16並びに第3及び第4の接地端子18に関連する構成は、以下の点を除き、モジュール10の第1及び第2の信号端子16並びに第1及び第2の接地端子18に関連する構成と実質的に同一である。すなわちモジュール140では、信号端子16は、信号線接続部40が中間部42に対し素材厚み方向への段差を有するように形成されており、信号接触面38aと接合面40aとは、互いに平行な別々の仮想平面上に配置されている。これに対応して、本体142の信号端子支持部32は、信号線接続部40を受容する領域32bが、信号接点部38及び中間部42を受容する領域32a及び32cよりも、さらに深く凹設された形状を有している(図18)。また、本体142の各面20、22において、信号端子支持部32、接地端子支持部34及びケーブル支持部36は、中心軸線142aに対し一方の側へ偏った位置に設けられる。
【0073】
第1及び第2の接地端子144の各々は、電気良導性の板金材料から例えばプレス工程を経て成形されるピン状要素であり、接続相手部品の接地導体(図示せず)に接触する長手方向一端(図16で右端)の接地接点部148と、同軸ケーブル12のシールド線28に接続される長手方向他端(図16で左端)のシールド線接続部150と、接地接点部148とシールド線接続部150との間に延びる中間部152とを一体に備えている(図16)。接地接点部148とシールド線接続部150と中間部152とは、全体として一直線状に延びる。接地接点部148には、接続相手部品の接地導体(図示せず)に接触する平坦な接地接触面148aが形成される。接地接触面148aは、信号接触面38a及び接地接触面44aと略同一の、平面視で略矩形帯状の輪郭を有する。
【0074】
本体142の第1及び第2の接地端子支持部146の各々は、各面20、22から接地端子144の素材厚みに近似する一様な深さまで凹設される溝であって、接地端子144の全体をがたつき無く受容可能な寸法及び形状を有する。接地端子支持部146は、各面20、22において、中心軸線142aに対し、信号端子支持部32、接地端子支持部34及びケーブル支持部36とは反対の側へ偏った位置に設けられる。接地端子144を接地端子支持部146に取り付けた状態で、接地端子144の接地接触面148aは、本体142の各面20、22から僅かに突出した位置に露出して配置される。なお、接地端子144は、信号端子16及び接地端子18と同様に、圧入等の種々の手段により、接地端子支持部146に固定できる。
【0075】
信号端子16、接地端子18及び接地端子144を本体142の第1及び第2の面20、22の各々に取り付けた状態で、信号端子16の信号接点部38と接地端子18の接地接点部44と接地端子144の接地接点部148とは、互いに平行に並んで配置され、信号接触面38aと接地接触面44aと接地接触面148aとが、各面20、22に平行する共通の仮想平面上で、予め定めたピッチPで互いに並列に配置される(図17)。また、本体142の第1及び第2の面20、22の各々において、信号端子16の信号線接続部40と接地端子18のシールド線接続部46とは、信号端子16及び接地端子18の長手方向に沿って実質的に整列して配置され、接地端子18のシールド線接続部46と接地端子144のシールド線接続部150とは、接地端子18、144の横手方向へ互いに隣接して配置される(図16)。信号端子支持部32、接地端子支持部34及び接地端子支持部146を、各面20、22から凹設される溝として形成したことにより、各面20、22上で信号端子16と接地端子18及び接地端子144とが互いに絶縁される。
【0076】
さらに、本体142の第1及び第2の面20、22の各々において、信号端子16の信号線接続部40及び接地端子18のシールド線接続部46は、ケーブル支持部36に対し、信号端子16及び接地端子18の長手方向に沿って実質的に整列して配置される(図16)。この構成により、同軸ケーブル12の先端近傍で段階的に露出したシールド線28、絶縁体26及び信号線24を含む所定長さのケーブル末端部分を真っ直ぐに伸ばした状態で、モジュール140を同軸ケーブル12に装着することができる(図19)。本体142の第1及び第2の面20、22の各々には、信号端子支持部32の領域32b(図18)と接地端子支持部34の領域34b(図18)との間に、同軸ケーブル12の末端で真っ直ぐに露出した信号線24を、中心軸線142aに平行に位置決めした状態に保持する一対の壁154が設けられている(図19)。
【0077】
このように、モジュール140においては、本体142の第1の面20に、1つの第1の信号端子16と、当該信号端子16の第1の信号接触面38aの一方の側に第1の接地接触面148aを並列配置する1つの第1の接地端子144と、当該信号端子16の第1の信号接触面38aの他方の側に第3の接地接触面44aを並列配置する1つの第3の接地端子18とが、それぞれの信号接触面38aと接地接触面148aと接地接触面44aとを所定のピッチPで互いに並列に配置して設けられるとともに、本体142の第2の面22に、1つの第2の信号端子16と、当該信号端子16の第2の信号接触面38aの一方の側に第2の接地接触面148aを並列配置する1つの第2の接地端子144と、当該信号端子16の第2の信号接触面38aの他方の側に第4の接地接触面44aを並列配置する1つの第4の接地端子18とが、それぞれの信号接触面38aと接地接触面148aと接地接触面44aとを、第1の面20と同じく、ピッチPで互いに並列に配置して設けられる。両面20、22における信号端子16と接地端子144と接地端子18との相対位置関係は、互いに同一である(図16、図19)。そして、第1の面20における第1の信号接触面38a(信号接点部38)の反対側に、第2の面22における第2の接地接触面148a(接地接点部148)が配置され、第1の面20における第1の接地接触面148a(接地接点部148)の反対側に、第2の面22における第2の信号接触面38a(信号接点部38)が配置されている。
【0078】
なお、第1の面20における第3の接地接触面44a(接地接点部44)の反対側には、第2の面22において端子が存在しない領域が形成されている。同様に、第2の面20における第4の接地接触面44a(接地接点部44)の反対側には、第1の面20において端子が存在しない領域が形成されている。したがって、本体142の各面20、22の横手方向の寸法は、1つの信号接触面38aと1つの接地接触面148aと2つの接地接触面44aとを並列配置可能な寸法になっている。信号接触面38a並びに接地接触面148a及び44aの寸法が、前述したモジュール10における信号接触面38a及び接地接触面44aの寸法と同一の場合、本体142の横手方向寸法は、本体14の横手方向寸法の約2倍になる。
【0079】
モジュール140は、以下のようにして同軸ケーブル12に装着される。前述した端末処理を施した1本の第1の同軸ケーブル12の末端部分を、露出した信号線24を前方に向けて、本体142の第1の面20の第1のケーブル支持部36の側から、中心軸線142aに沿った方向へ差し込む(図17)。同軸ケーブル12の末端部分で露出した信号線24は、第3の接地端子18のシールド線接続部46を通過して、第1の面20に設けた一対の壁154の間に挿入され、第1の信号端子16の信号線接続部40の接合面40aに当接される。この挿入動作に伴い、同軸ケーブル12の末端部分で露出したシールド線28は、第3の接地端子18のシールド線接続部46に挿入されて、接合面46cに当接されるとともに、第1の接地端子144のシールド線接続部150に隣接して配置される。この状態で、例えば半田により、信号線24を信号線接続部40の接合面40aに接合するとともに、シールド線28をシールド線接続部46の接合面46c及び隣接するシールド線接続部150に接合する。これにより、本体142の第1の面20に取り付けた第1の信号端子16、第1の接地端子144及び第3の接地端子18に、1本の第1の同軸ケーブル12が結線される。さらに、前述した端末処理を施した1本の第2の同軸ケーブル12の末端部分を、上記と同じ作業により、本体142の第2の面22に取り付けた第2の信号端子16、第2の接地端子144及び第4の接地端子18に結線する(図19)。このようにして、2本の同軸ケーブル12の端末に1つのモジュール140が装着される。
【0080】
モジュール140を装着した第1及び第2の同軸ケーブル12は、それぞれのケーブル末端部分が、真っ直ぐに伸ばされた状態で、本体142の第1及び第2の面20、22における互いに対応する位置(本体142の中心軸線142aに関して互いに180度回転対称の位置)に支持される。この状態で、各同軸ケーブル12の信号線24は、各面20、22の一対の壁154の間に保持されて、本体142の中心軸線142aの一側に偏って位置決めされ、第1及び第2の信号端子16の各々の信号線接続部40の接合面40aに当接される。また、各同軸ケーブル12のシールド線28は、本体142の中心軸線142aの一側に偏って配置され、第3及び第4の接地端子18の各々のシールド線接続部46の接合面46cに当接される。
【0081】
上記構成を有するモジュール140においても、前述したモジュール10と同等の効果が奏される。すなわち、1つのモジュール140により、本体142の第1及び第2の面20、22に配置される2本の同軸ケーブル12を一括して接続相手部品(図示せず)に接続できるから、後述する多極構造へのアプリケーションに際して、多極コネクタの寸法増加を抑制しつつ、接続可能なケーブル本数を増加させることができる。また、第1の信号接触面38aの反対側に第2の接地接触面148aが配置され、第1の接地接触面148aの反対側に第2の信号接触面38aが配置される構成としたから、例えば複数個のモジュール140を行列状に並列配置することで、信号接触面38aを有する1つの信号接点部38を、それぞれに接地接触面148aを有する複数の接地接点部148で取り囲む伝送線路形態を、容易に確立することができる。したがって、モジュール140によれば、後述する多極構造へのアプリケーションに際して、個々の同軸ケーブル12の高周波伝送特性を損なうことなく、接続可能なケーブル本数を増加させることができる。
【0082】
また、上記構成を有するモジュール140では、本体142の第1の面20と第2の面22とが、互いに同一の構造を有するとともに、本体142の中心軸線142aに関して互いに180度回転対称の位置に形成されている。したがって、第1の面20における第1の信号接触面38a、第1の接地接触面148a及び第3の接地接触面44aの配置と、第2の面22における第2の信号接触面38a、第2の接地接触面148a及び第4の接地接触面44aの配置とは、中心軸線142aに関して互いに180度回転対称である。このような構成により、本体142の第1及び第2の面20、22の方向性を問わずに、モジュール140を接続相手部品に接続することができる。
【0083】
また、上記構成を有するモジュール140では、第1の信号端子16と第2の信号端子16とが互いに同一の形状を有し、第1の接地端子144と第2の接地端子144とが互いに同一の形状を有し、第3の接地端子18と第4の接地端子18とが互いに同一の形状を有している。このような構成により、モジュール140の構成部品の種類が削減されている。また、第1の接地端子144と第3の接地端子18とが、互いに異なる形状を有して、第1の面20において互いに導通し、第2の接地端子144と第4の接地端子18とが、互いに異なる形状を有して、第2の面22において互いに導通するように構成されている。このような構成により、第1及び第2の接地端子144の形状を単純化して、各面20、22において、1つの信号接触面38aの左右両側に、互いに同一電位の一対の接地接触面148a、44aを無理なく配置することができる。
【0084】
また、上記構成を有するモジュール140では、本体142は、第1の面20に、第1の同軸ケーブル12(外被付き部分)を支持する第1のケーブル支持部36を有し、第2の面22に、第2の同軸ケーブル12(外被付き部分)を支持する第2のケーブル支持部36を有している。このような構成により、同軸ケーブル12の所定長さの末端部分を、本体142上で安定した状態に保持することができる。また、第1のケーブル支持部36と第2のケーブル支持部36とが、信号接触面38aと接地接触面148a、44aとのピッチPの方向(すなわち本体142の横手方向)へ互いにずれて配置されている(図17)。このような構成により、例えばモジュール10の装着対象となる同軸ケーブル12よりも径の太い同軸ケーブル12を、モジュール10と略同等の上下方向寸法を維持しながら、モジュール140に結線することができる。
【0085】
モジュール10の装着対象となる同軸ケーブル12よりも径の太い同軸ケーブル12を、モジュール10と略同等の上下方向寸法を維持しながら、モジュール140に結線できるようにする場合には、上記したように、第1のケーブル支持部36と第2のケーブル支持部36とをピッチPの方向へ互いにずらして配置し、それに伴い、第1の信号接触面38a及び第3の接地接触面44aと、第2の信号接触面38a及び第4の接地接触面44aとを、第1の面20と第2の面22とのそれぞれにおいて、本体142の中心軸線142aに対し一方の側へ偏って配置することになる。この場合であっても、各面面20、22において、1つの信号接触面38aの左右両側に、互いに同一電位の一対の接地接触面148a、44aが配置されるから、各面20、22において信号ラインと接地ラインとの間の距離を均一化でき、それによりインピーダンス整合を確保することができる。
【0086】
また、上記構成を有するモジュール140では、第1の信号端子16は、第1の同軸ケーブル12の信号線24に接続される信号線接続部40を有し、第3の接地端子18は、第1の同軸ケーブル12のシールド線28に接続されるシールド線接続部46を有し、本体142の第1の面20において、信号線接続部40とシールド線接続部46と第1のケーブル支持部36とが、第1の信号端子16及び第1の接地端子18の長手方向に沿って整列配置されている。同様に、第2の信号端子16は、第2の同軸ケーブル12の信号線24に接続される信号線接続部40を有し、第4の接地端子18は、第2の同軸ケーブル12のシールド線28に接続されるシールド線接続部46を有し、本体142の第2の面22において、信号線接続部40とシールド線接続部46と第2のケーブル支持部36とが、第2の信号端子16及び第2の接地端子18の長手方向に沿って整列配置されている。このような構成により、同軸ケーブル12の所定長さの末端部分を、真っ直ぐに伸ばした状態で、モジュール140を第1及び第2の同軸ケーブル12に装着することができ、本体142の特に横手方向の寸法を削減することができる。
【0087】
このように、モジュール140は、必要最小数かつ単純構造の構成部品(本体142、信号端子16、接地端子144、接地端子18)から安価に作製でき、簡易な作業により信号端子16、接地端子144及び接地端子18を同軸ケーブル12の信号線24及びシールド線28に安定して接続でき、しかも、本体142の特に横手方向の寸法を削減したことで多極化だけでなく高密度化に対応できるものである。
【0088】
モジュール140は、例えば単体でハウジングに組み込まれることにより、接続相手コネクタに嵌合する同軸ケーブル用コネクタを構成することができる。或いは、複数のモジュール140を1つのハウジングに組み込むことにより、同軸ケーブル用の多極コネクタを構成することもできる。以下、図20及び図21を参照して、他の実施形態による同軸ケーブル用多極コネクタ160の構成を説明する。
【0089】
同軸ケーブル用多極コネクタ160(以下、多極コネクタ160と略称する。)は、複数のモジュール140と、それらモジュール140を並列配置で受容支持するハウジング72とを具備する。ハウジング72は、前述した多極コネクタ70が具備するハウジング72と同一の構成を有する。したがって、多極コネクタ160では、ハウジング72の第1段のモジュール支持部90と第2段のモジュール支持部92とのそれぞれに、所定個数のモジュール140が並列配置で受容支持される(図20)。各段のモジュール支持部90、92において、それらモジュール140の第1の面20に配置される信号接触面38a、接地接触面148a及び接地接触面44aが、端子の存在しない領域を除いて、全体に一様なピッチPで交互に並列に配置されるとともに、それぞれの第2の面22に配置される信号接触面38a、接地接触面148a及び接地接触面44aが、端子の存在しない領域を除いて、全体に一様なピッチPで交互に並列に配置される。
【0090】
図21は、多極コネクタ160が有する複数のモジュール140の信号接触面38a(信号接点部38)、接地接触面148a(接地接点部148)及び接地接触面44a(接地接点部44)が構成する伝送線路の形態を、模式的に示す。図示のように、各段のモジュール支持部90、92に複数のモジュール140を支持することにより、それらモジュール140がハウジング72内で行列状に並列配置され、以って、信号接触面38aを有する1つの信号接点部38を、それぞれに接地接触面148a、44aを有する複数の接地接点部148、44で取り囲む伝送線路形態が確立される。このような伝送線路形態は、信号ライン同士のクロストークを低減し、信号の減衰や反射等の伝送損失を効果的に削減できるものである。なお、図示構成では、多極コネクタ160のハウジング本体部長手方向における信号接触面38a、接地接触面148a及び接地接触面44aのピッチPと、多極コネクタ70のハウジング本体部上下方向における信号接触面38a、接地接触面148a及び接地接触面44aのピッチQ、Rとが異なっている。ピッチQ、Rはそれぞれ、ハウジング72の隔壁94の上下方向寸法(厚み)及び個々のモジュール140の本体142の上下方向寸法(厚み)によって決まるので、隔壁94及び本体142の厚みを適宜調整することにより、多極コネクタ160の上下方向においても信号接触面38a、接地接触面148a及び接地接触面44aをピッチPで配置することは可能である。
【0091】
上記構成を有する多極コネクタ160においても、前述した多極コネクタ70と同等の効果が奏される。すなわち、複数のモジュール140を並列配置でハウジング72に受容した構成を有しているから、多極コネクタ160の寸法増加を抑制しつつ、また、個々の同軸ケーブル12の高周波伝送特性を損なうことなく、接続可能なケーブル本数を増加させることができるものである。特に多極コネクタ160は、それぞれに2本の同軸ケーブル12を結線した所定個数のモジュール140を、ハウジング72のモジュール支持部90、92に差し込むだけの極めて簡単な作業で、複数の同軸ケーブル12の端末に固定的に装着された多極コネクタ構造を構成できる。
【0092】
また、ハウジング72に支持された複数のモジュール140は、それぞれの第1及び第2の面20、22に配置される信号接触面38a、接地接触面148a及び接地接触面44aが、端子の存在しない領域を除いて、いずれも全体に一様なピッチPで交互に並列に配置されるから、1つの信号接点部38を複数の接地接点部148、44で取り囲む伝送線路形態において、信号ラインと接地ラインとの間の距離を均一化でき、それによりインピーダンス整合を確保することができる。ハウジング72が2段のモジュール支持部90、92を有している構成では、上下方向にも1つの信号接点部38(信号接触面38a)を複数の接地接点部148(接地接触面148a)で取り囲むことができる。特に、モジュール10の装着対象となる同軸ケーブル12よりも径の太い同軸ケーブル12がモジュール140に結線されている構成であっても、多極コネクタ70のハウジング72と同一寸法のハウジング72を用いて、多極コネクタ160を構成することができる。なお、各モジュール支持部90、92に支持されるモジュール140の個数は、特に限定されず、また、モジュール支持部の段数は、2段に限らず1段又は3段以上とすることもできる。多極コネクタ160が具備するモジュール140の個数は、アプリケーションの要求に応じて適宜設定できる。
【0093】
多極コネクタ160は、多極コネクタ70と同様に、低速コネクタ112と一体化されることにより多極複合コネクタを構成することができる。このような多極複合コネクタは、多極複合コネクタ110と同様に、互いに別体の同軸ケーブル用多極コネクタと非同軸ケーブル用コネクタとを用いる構成に比べて、実装作業や嵌合作業を簡略化することができ、また、多極コネクタ160を具備したことにより、高周波伝送に関する多極コネクタ160の種々の効果を奏するものである。
【符号の説明】
【0094】
10、140 同軸ケーブル接続モジュール
12 同軸ケーブル
14、142 本体
16 信号端子
18、144 接地端子
20 第1の面
22 第2の面
24 信号線
28 シールド線
36 ケーブル支持部
38 信号接点部
38a 信号接触面
40 信号線接続部
44、148 接地接点部
44a、148a 接地接触面
46、150 シールド線接続部
70、160 同軸ケーブル用多極コネクタ
90、92 モジュール支持部
104 掛止穴
106 掛止片
110 多極複合コネクタ
112 非同軸ケーブル用コネクタ
114 複合ハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対側の第1の面及び第2の面を有する電気絶縁性を持つ本体と、
第1の同軸ケーブルの信号線に接続される第1の信号端子であって、接続相手の信号導体に接触する平坦な第1の信号接触面を有し、前記第1の面に設けられる第1の信号端子と、
前記第1の同軸ケーブルのシールド線に接続される第1の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第1の接地接触面を有し、前記第1の面に設けられる第1の接地端子と、
第2の同軸ケーブルの信号線に接続される第2の信号端子であって、接続相手の信号導体に接触する平坦な第2の信号接触面を有し、前記第2の面に設けられる第2の信号端子と、
前記第2の同軸ケーブルのシールド線に接続される第2の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第2の接地接触面を有し、前記第2の面に設けられる第2の接地端子とを具備し、
前記第1の信号接触面と前記第1の接地接触面とは、前記第1の面に、予め定めたピッチで互いに並列に配置され、
前記第2の信号接触面と前記第2の接地接触面とは、前記第2の面に、前記ピッチで互いに並列に配置され、
前記第1の信号接触面の反対側に前記第2の接地接触面が配置され、前記第1の接地接触面の反対側に前記第2の信号接触面が配置される、
同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項2】
前記第1の面における前記第1の信号接触面及び前記第1の接地接触面の配置と、前記第2の面における前記第2の信号接触面及び前記第2の接地接触面の配置とが、互いに回転対称である、請求項1に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項3】
前記第1の面に、1つの前記第1の信号接触面と1つの前記第1の接地接触面とが配置され、前記第2の面に、1つの前記第2の信号接触面と1つの前記第2の接地接触面とが配置される、請求項1又は2に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項4】
前記本体は、前記第1の面に、前記第1の同軸ケーブルを支持する第1のケーブル支持部を有し、前記第2の面に、前記第2の同軸ケーブルを支持する第2のケーブル支持部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項5】
前記第1の信号端子は、前記第1の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、前記第1の接地端子は、前記第1の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、前記第1の面において、前記信号線接続部と前記シールド線接続部と前記第1のケーブル支持部とが、前記第1の信号端子及び前記第1の接地端子の長手方向に沿って整列配置され、
前記第2の信号端子は、前記第2の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、前記第2の接地端子は、前記第2の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、前記第2の面において、前記信号線接続部と前記シールド線接続部と前記第2のケーブル支持部とが、前記第2の信号端子及び前記第2の接地端子の長手方向に沿って整列配置される、
請求項4に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項6】
前記第1の同軸ケーブルのシールド線に接続される第3の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第3の接地接触面を有し、前記第1の面に設けられる第3の接地端子と、前記第2の同軸ケーブルのシールド線に接続される第4の接地端子であって、接続相手の接地導体に接触する平坦な第4の接地接触面を有し、前記第2の面に設けられる第4の接地端子とをさらに具備し、
前記第3の接地接触面は、前記第1の面において、前記第1の信号接触面に対し前記第1の接地接触面とは異なる側に前記ピッチで並列に配置され、前記第4の接地接触面は、前記第2の面において、前記第2の信号接触面に対し前記第2の接地接触面とは異なる側に前記ピッチで並列に配置される、
請求項1又は2に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項7】
前記本体は、前記第1の面に、前記第1の同軸ケーブルを支持する第1のケーブル支持部を有し、前記第2の面に、前記第2の同軸ケーブルを支持する第2のケーブル支持部を有し、該第1のケーブル支持部と該第2のケーブル支持部とが、前記ピッチの方向へ互いにずれて配置される、請求項6に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項8】
前記第1の信号端子は、前記第1の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、前記第3の接地端子は、前記第1の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、前記第1の面において、前記信号線接続部と前記シールド線接続部と前記第1のケーブル支持部とが、前記第1の信号端子及び前記第3の接地端子の長手方向に沿って整列配置され、
前記第2の信号端子は、前記第2の同軸ケーブルの信号線に接続される信号線接続部を有し、前記第4の接地端子は、前記第2の同軸ケーブルのシールド線に接続されるシールド線接続部を有し、前記第2の面において、前記信号線接続部と前記シールド線接続部と前記第2のケーブル支持部とが、前記第2の信号端子及び前記第4の接地端子の長手方向に沿って整列配置される、請求項7に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項9】
前記第1の信号端子と前記第2の信号端子とが互いに同一の形状を有し、前記第1の接地端子と前記第2の接地端子とが互いに同一の形状を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の同軸ケーブル接続モジュール。
【請求項10】
複数の同軸ケーブル接続モジュールと、該複数の同軸ケーブル接続モジュールを並列配置で受容支持するハウジングとを具備する同軸ケーブル用多極コネクタにおいて、
前記複数の同軸ケーブル接続モジュールの各々が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の同軸ケーブル接続モジュールであることを特徴とする、同軸ケーブル用多極コネクタ。
【請求項11】
前記ハウジングに支持された前記複数の同軸ケーブル接続モジュールは、それぞれの前記第1の面に配置される前記信号接触面及び前記接地接触面が、全体に一様な前記ピッチで交互に並列に配置されるとともに、それぞれの前記第2の面に配置される前記信号接触面及び前記接地接触面が、全体に一様な前記ピッチで交互に並列に配置される、請求項10に記載の同軸ケーブル用多極コネクタ。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記複数の同軸ケーブル接続モジュールを並列配置で受容支持する第1段のモジュール支持部と、該第1段のモジュール支持部に平行に重ねて設けられ、他の前記複数の同軸ケーブル接続モジュールを並列配置で受容支持する第2段のモジュール支持部とを有する、請求項10又は11に記載の同軸ケーブル用多極コネクタ。
【請求項13】
同軸ケーブル用多極コネクタと非同軸ケーブル用コネクタとを一体化した多極複合コネクタにおいて、
前記同軸ケーブル用多極コネクタが、請求項10〜12のいずれか1項に記載の同軸ケーブル用多極コネクタであることを特徴とする、多極複合コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−109957(P2013−109957A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254126(P2011−254126)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】