説明

周波数に依存しない少なくとも1つの電気量を検出するための測定システム及び測定方法

本発明は、周波数に依存しない少なくとも1つの電気量を検出するための少なくとも1つの第1の測定手段と、前記周波数に依存しない電気量の時間的推移を検出するための評価ユニットと、を備え、前記評価ユニットは、前記周波数に依存しない電気量の時間的推移の検出によって、少なくとも一部が周波数に依存する信号と同等の信号を自動的に出力する測定システムに関するものである。更に、本発明は、周波数に依存しない少なくとも1つの電気量を少なくとも1つの第1の測定手段によって検出し、評価ユニットによって前記周波数に依存しない電気量の時間的推移を検出し、前記評価ユニットが、前記周波数に依存しない電気量の時間的推移の検出によって、少なくとも一部が周波数に依存する信号と同等の信号を自動的に出力する測定方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に車両における測定システム及び測定方法に関するものである。
【0002】
このような測定方法は、通常、異なる状態を検出するのに周波数依存の電気量を用いる技術として知られている。一定の基準電圧において、電流、充電、また静電容量、又はその他の電気的或いは電磁気的な電気量は、変化状態を明確にするべく所定の使用周波数に依存した状態で測定され、基準値に対する変化量又は値によって、或いはその時間的推移によってシステムが監視される。
【0003】
そのような測定方法又は測定システムは、一般的には車両シートの占有状態を検出する分野にも使用されている。従って、その中でもUS 6,563,231 B1には、車両乗員センサーが開示されており、このセンサーの電界センサーには、車両シートに配置可能な幾つかの第1電極と、少なくとも1つの第2電極が含まれている。この発明によれば、第1及び第2電極に連結された測定回路によって、車両シート上の車両乗員と測定回路の接地との間の容量レベルが制御される。このため、測定回路は、電界センサーに近接する検出体の特性に依存する信号を出力し、その特性が電界に影響を及ぼす。それで、車両シート上の車両乗員が検出されるのみならず、車両シートに着座している車両乗員が危険な領域内にあるかどうかも検出される。このことは、安全システムとして特にエアバッグが非作動の場合に、衝突の際の受傷の危険を最小限に抑えるのに必要とされる。
【0004】
US 6,563,231 B1、およびそれに関連するファミリー、例えばUS 7,180,306 B2、US 6,825,765 B2、US 6,598,900 B2、US 6,577,023 B1、US 6,563,231 B1、US 6,520,535 B1、US 6,517,106 B1、US 6,445,294 B1、US 6,392,542、US 6,378,900 B1、US 6,283,504 B1、及びUS−A5,964,478によれば、周波数依存量に依存する車両用のシート乗員検出がそれぞれ開示されている。電極に付与され、周波数依存電気量、例えば振動電流の適用によって発生される電界の影響が常に基本とされる。検出される検出体は、電界に作用し、すなわち例えば接地又は基準電位に対する電極の静電容量が変化する。これにより、周波数依存信号又は周波数依存電気量が電極に供給され、同時に検出が行なわれ、これにより前記信号電気量の変化が電界内における規定の変化状態(例えばシート占有状態)であるとされる。
【0005】
また、US 6,609,055 B2には、車両シートの着座状態について、更には安全システムの作動又は非作動について、測定された幾つかの静電容量値と、重量センサーによって定まる重量値との論理上の組み合わせに基づいて判断する車両乗員検出システムが開示されている。
【0006】
これにより、これら全ての測定方法又は測定システムの本質的な要素は、シート占有状態又はシート占有状態の種類を定めるために、また更には車両乗員の姿勢や形状について判定するために、周波数依存性の信号が出力されるという点に基づいている。
【0007】
そのような測定方法又は測定システムでは、システム内において1又は幾つかの変更により監視されるシステム内において、出力信号を規定の状態又は規定の状態変化に明確に関連付けることが、それ以上可能でない場合に問題となる。
【0008】
例えば、既に言及した、車両シート乗員を検出するための測定方法又は測定システムの場合には、ISOFIX規格品(自動車の座席にチャイルドシートを固定する方法の国際標準規格品)によるチャイルドシートの装着がそのような変更とされる。ここで、ISOFIXとは、チャイルドシートの確実な固定のための、或いは車両において一般的な子供拘束システムの特定の形態を示すものである。規格化されたプラグ連結によって、チャイルドシート又は子供拘束システムが、車両の本体部又は車両シートのシートフレームに強固に連結される。このようにして、一方では、不完全な使用状態による危険が抑えられ、また保護効果向上が図られる。
【0009】
ISOFIX互換性のチャイルドシートを使用する場合には、当該チャイルドシートは、その連結部を介して電気的な伝導態様で車体又は車両シートのシートフレームに連結され、従って結局は接地される。一方で、言及のこの方法の本質では、例えば、接地又は地面に対する電極の電気容量を測定し、また車両シート上に配設されたチャイルドシートを電界での(容量性が)低くなる影響によって人と区別する。また、通常は、センサーと接地又は地面との間のインピーダンスのリアクタンス及び抵抗要素が測定され、その後、電流のうち実際のまた仮想の要素を使用することによって、車両シートに着座している人であるか或いはチャイルドシートであるかが定められる。一方で、地面又は接地に連結されたISOFIX型チャイルドシートでは、感知領域、すなわち周波数依存電気量(例えば、正弦波電界)を完全に覆う接地シールドが形成されるために、対応する測定システムによって人と区別することができない。測定システムによって出力する、ISOFIX型チャイルドシート及び人に対応する信号は、ほぼ等しく、従って出力信号を、誤差なく又は明確に一定の種類のシート占有状態として関連付けることができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明により根本的に解決される問題は、特に車両に用いられる改良された測定システム及び改良された測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この問題は、請求項1に記載の特徴を有する測定システム、及び請求項15に記載の特徴を有する測定方法によって解決される。
【0012】
これにより、測定システムは、周波数に依存しない少なくとも1つの電気量(「周波数無依存電気量」ないし「周波数無依存量」ともいう)、特には電荷を検出するための少なくとも1つの第1の測定手段と、周波数に依存しない電気量の時間的推移(例えば、コンデンサーの充電時間及び放電時間)を検出するための評価ユニットとを備え、評価ユニットは、周波数に依存しない電気量の時間的推移を、特に2つの構成要素の間(例えば、チャイルドシートと車両シートとの間)の連結状態を特徴付ける信号に変換し、前記信号は、少なくとも一部が周波数に依存する信号と同等とされ、すなわちこの測定システムによって、周波数依存量の挙動の様子を示すことが可能とされる。
【0013】
従って、純粋な周波数依存測定のために以前は可能でなかった、少なくとも1つの周波数依存量、或いは幾つかの周波数依存量の挙動についてもその様子を示すことが可能とされる。例えば、周波数に依存しない電気量の時間的推移を検出することによって、また同時に周波数に依存する電気量(「周波数依存電気量」または「周波数依存量」ともいう)を検出することによって、測定又は監視システムにおいて変化した周波数依存量の挙動を分析することが可能となる。例えば、状態変化が単に検出され或いは定められた場合に、周波数無依存電気量の評価信号によって、周波数依存電気量の反応の又は反応のない時間を明確に定めて評価することが可能となる。
【0014】
これに関し、既に述べたチャイルドシートに再び言及すると、当該チャイルドシートは、例えば、いわゆるISOFIXシステムが装備されたラッチファスナー(ラッチ状の取り付け部材ないし係止留め部材)によって車両シート(例えば、後席シート)に取り付け可能であり、また通常は人とは区別することができない。最初に言及したように、これは、車両シートに取り付けられた状態のそのようなチャイルドシートが、ラッチファスナーを介して車両シートの接地されたシートフレームに電気伝導態様で連結されていることに起因している。その上、このチャイルドシートによって、検知領域、すなわち周波数依存電気量(例えば、正弦波電界)を完全に覆う接地シールドが形成される。
【0015】
本発明の特に好ましい実施形態では、前述のチャイルドシートによって、特に周波数無依存電気量によって、車両シートの占有状態の検出が可能となる。これに関し、周波数無依存電気量の時間的推移ないし挙動に基づく信号、例えば電流又は電荷量は、少なくとも一部が安全関連の車両システムの作動および/又は調整される周波数依存電気量の信号と同等とされる。
【0016】
ここで、本発明の特に好ましい実施形態では、シートでのラッチファスナー(例えば、ISOFIXベイル)の電気伝導部分が電極として使用される。この電極は、一定時間内での充電が可能とされ、また一定時間内での前記充電の解放(放電)が可能とされる。シートにあるラッチファスナーの自由部分の充電及び放電時間ないし回数が基準値とされる。これにより、チャイルドシートは、当該チャイルドシートが車両のシートに連結されていない状態とされる。
【0017】
チャイルドシートにあるラッチファスナーの第1部分が、シートにあるラッチファスナーの第2部分に連結される場合、電極の静電容量が増加し、また前記電極の充電又は放電時間も同様に変更する。基準値に対する充電又は放電時間のこの変化が測定可能とされる。これにより、本発明にかかる測定システムによって、例えば、チャイルドシートが車両のシートに取り付けられているか否かを明確に識別することが可能となる。これに関して、ラッチファスナーの第1部分は、勿論チャイルドシートの更なる別の部位に、又は従ってチャイルドシート全体に、或いはチャイルドシートのフレームに、電気伝導状に連結可能である。
【0018】
ラッチファスナーが、一方がチャイルドシートに設けられ、他方が車両シートに設けられた2つの電気伝導体の部品又は構成要素を有することが重要であり、これにより閉じたラッチファスナー(互いに電気伝導状に連結された2つの部品又は構成要素)は、車両シート上に設けられた部品よりも高い静電容量を有する。そのようなラッチファスナーは、例えば公知のISOFIXファスナーによって構成される。
【0019】
更に、本発明にかかる有利な変更の形態や詳細に関しては、また従属項によって明確化される。
【0020】
これにより、シート占有状態の規定又は検出のために測定システムと同様に、有利で具体的な実施形態として、第1の測定手段は、コンデンサーおよび/又はコイルを含む構成とされる。測定手段は、電気量の検出および/又は記憶、又は評価ユニット部や例えば制御装置への伝送が可能とされた、電気的又は電子的な回路装置、或いは電気的又は電子的な部品の一種であることがわかる。
【0021】
更に好ましくは、電流、電圧および/又は電荷は、周波数に依存しない周波数無依存電気量として測定され、これは例えばこれら電気量の基準値に対する変化、又はこれら電気量の時間的推移ないし挙動に関する変化が、簡便な方法によって検出可能であるからである。従って、周波数無依存性の電気量の挙動に作用する変化又は変更のほぼ特有の関連付けを検出することができる。
【0022】
従って、特に、評価ユニットによって検出された周波数無依存電気量の時間的推移ないし挙動が、充電および/又は放電のプロセスの挙動である場合に有利とされる。
【0023】
ISOFIX型のチャイルドシートを備える上述の実施形態によれば、少なくとも1つの測定手段、及び少なくとも1つの評価ユニットが車両に配設されるのが好ましい。ここで、本発明にかかる測定システムは、勿論、前述の実施形態に限定されるものではなく、他の車両システムや測定システムと連結して使用することが可能である。
【0024】
ISOFIX型のチャイルドシートに関し、本発明にかかる測定システムの上述の実施形態によれば、コンデンサーの第1電極が第1の構成要素の一部とされ、第2の構成要素の第2電極が第1電極に連結可能とされるのが基本的に有利とされる。
【0025】
このとき、更に、コンデンサーの充電および/又は放電によって、第1の構成要素と第2の構成要素との間の機械的な連結状態についての信号を出力可能である。これに関して、前記の連結としては、構成要素の連結の種々の形態が可能とされ、形状適合による連結、物理的な力による連結、また粘着性の接着剤による連結も使用可能とされる。このとき、構成要素の連結を特徴付ける信号は、例えば周波数依存電気量に依存して出力する信号と同等(等価ないし当量ともいう)とされ、当該信号も構成要素の連結状態を特徴付ける。同等の周波数依存出力信号は、構成要素の連結状態を反映しないが、測定システム又は電気制御装置によってそれぞれ形成されることも考えられる。このため、ISOFIX型のチャイルドシートを備える実施形態が、ラッチファスナーの両部品の連結の検出によって信号を出力する場合について再度示され、当該信号は、チャイルドシートが車両シート上に存在することを出力する(報告する)周波数依存出力信号と完全に一致するため有利とされる。ISOFIX規格品のチャイルドシートは、少なくとも周波数依存電気量によって検出可能とされる。
【0026】
よって、少なくとも1つの構成要素、例えば第2の構成要素としてのチャイルドシートは、ラッチファスナーの一部とされるのが好ましく、これにより評価ユニットの少なくとも1つの信号は、接続の検出に利用可能である。これに関し、ISOFIXシステムのラッチファスナーは、そのような係止部材(ラッチ)としてみなされる。
【0027】
これにより、一体化構造を改良し、また公知のシステムの利点を本発明にかかる測定システムと組み合わせるように、周波数依存電気量を検出するための少なくとも1つの測定手段との連結が可能である場合に有利とされる。
【0028】
ここで、シート占有状態の検出が不正確又は不十分であることによる受傷の危険性を最小限に抑えるためには、乗員保護システム、特に車両におけるエアバッグシステムとの連結が目的とされる。
【0029】
ISOFIX型のチャイルドシートの接地のために生じる最初に言及した問題に関しては、接地を防止するために、原則的にラッチ連結部又はいわゆるISOFIXベイルの絶縁が可能とされる。このため、センチメートル単位での厚みを有する絶縁体が必要とされるため、当該絶縁体は効果的でもなく、構造上合理的な形態で実現することもできない。一方で、本発明に係る測定システム及びチャイルドシートを有するその適用形態に関しては、チャイルドシートは、(少なくとも)薄型、すなわち数ミリメートルの厚みの絶縁層を含む構成であるのが好ましい。
【0030】
特には、本発明の主旨では、本発明にかかるシステムに対し、一定又は規定の状態、或いは対応する状態変化が関連する周波数依存電気量によって信号を出力する測定システムが組み合わせられる。これは、例えば、既に述べたように、車両シートの占有状態を規定する測定システムを意味する。
【0031】
これと同様にして、本発明にかかる方法では、少なくとも1つの第1の測定手段によって、周波数に依存しない少なくとも1つの周波数無依存の電気量を検出し、評価ユニットによって周波数に依存しない周波数無依存の電気量の時間的推移を検出し、評価ユニットは、少なくとも一部が周波数に依存する周波数信号と同等とされる周波数無依存の電気量の時間的推移に基づいて、信号を自動的に出力する。
【0032】
このようにして、本発明にかかる方法では、少なくとも一部が周波数依存信号に対応する周波数無依存電気量を介して信号を出力することによって、測定システムの周波数依存性に反対に作用することが許容される。従って、本発明にかかる測定方法では、監視又は測定システム内で周波数に依存する電気量と同様に、周波数に依存しない電気量によって、規定の状態又は規定の変化を検出することが許容される。
【0033】
本発明にかかる測定システムの使用に関しては、本発明にかかる測定方法の適用と同様に、複数の測定手段を用いることが可能とされ、また複数の電気的な周波数無依存電気量を検出し評価することが可能とされる。また、評価ユニット内での論理的な組み合わせが可能であり、これにより評価ユニットによって出力される信号は、周波数依存電気量の全部又は一部の時間的推移が、測定(監視)システム内での変化を示すまでは出力されない。例えば、車両シートでの評価ユニットは、チャイルドシートの幾つかのISOFIXラッチベイルが、車両シートのISOFIXラッチフックと係合するまでは、信号を出力しない。
【0034】
本発明の更なる詳細な点や有利な点に関しては、図面を参照しつつ以下に説明する実施形態によって明確化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1には、特に、互いにシート調整機構10を介して既知の方法でヒンジ状に取り付けられたシート部401とバックレスト402とからなる車両シート4のシートフレーム4を、斜め後方から視た図が示されている。バックレスト402が被覆物によって覆われた状態においてもなお、当該バックレスト402がシート部401に対して確実に旋回可能となるようにするため、車両シート4の前述の両部品(シート部401とバックレスト402)は、両部品の側部を接続するシート調整機構10の間の領域403において、所定距離を隔てて配設されている。組み付け状態において車両後方側に向かうこの領域403では、シート部401或いはシートフレーム4のそれぞれにISOFIXラッチベイル2が取り付けられている。このISOFIXラッチベイル(ISOFIX対応型シートにおいて引っ掛け状にラッチ係合するための「取り付け部材」又は「支柱部材」ともいう)2において、2つのISOFIXラッチフック(ISOFIX対応型シートにおいて引っ掛け状にラッチ係合するための「フック部材」ともいう)1は、互いに所定距離を隔てて、且つシートの長軸に対して対称となるように装着され、或いは前記のラッチベイル2と一体状に構成される。前記のフックは、車両シート4のシートフレーム4aとの接続のために設けられ、或いはシートフレーム4aの部品として構成される。
【0036】
図2に示す断面図では、図1の車両シート4にクッション材が入れられた状態が示されている。クッション材の入ったシート領域90を形成するためにシート部401にクッション部9が設けられ、またバックレスト402のうちシート部401に面する領域にクッション部8が設けられている。この断面図では、バックレスト402の固定された後壁11も明確に示されており、この後壁はバックレスト402のうちクッション材の入ったシート部401のシート領域90とは反対側に設けられている。
【0037】
バックレスト402とシート部401との間の自由領域403には、いわゆるelo−box12、すなわちコンピューター又は評価ユニット(「演算ユニット」ともいう)がISOFIXラッチベイル2に連結された状態で装着される。もちろん、それがISOFIXラッチフック1に直接的に連結されてもよい。ISOFIXラッチアームのISOFIXラッチフック1との係合を検出することができるように、elo−box12がシートフレーム4aのISOFIX構成要素に係合することが重要とされる。これに関しては、応力付与時の充電又は放電プロセス、或いは電極としてのISOFIXラッチベイル2又はISOFIXラッチフック1の時間的推移を検出して評価することが可能となる。
【0038】
図3の斜視図によれば、ISOFIX対応のチャイルドシートシステムの機能上の原理が明確になる。ここで、車両シート4は、車両の後席シートであって、クッション材の入ったシート部401とクッション材の入ったバックレスト402との間に開口部405を備えており、当該開口部405は、シートベルトのバックルトング(舌状体)が挿入されるベルトバックル収容体405に隣接して配設されている。チャイルドシート3のISOFIXラッチベイル301は、この開口部405を通じて挿入されて、チャイルドシート3のチャイルドシートフレーム3a上に配設される。従って、ISOFIXラッチアーム301は、チャイルドシート3のうちバックレスト402に面する後ろ側に配設されて、バックレスト402の延在方向に実質的に垂直に延在する。
【0039】
図4の横から視た断面図に示されるように、ISOFIXラッチアーム301(ISOFIX対応型シートにおいてラッチ係合にかかる「アーム部材」ともいう)は、バックレスト402とシート部401との間の開口部405に挿入された後に、車両シートにおいてISOFIXラッチベイル2のISOFIXラッチフック1と係合する。このようにして、チャイルドシート3又はチャイルドシートフレーム3aは、車両シート4のシートフレーム4aと強固に連結されることとなる。十分に強固な連結状態を得るために、ISOFIXラッチアーム301は、ISOFIXラッチフック1と同様に金属材料によって構成される。チャイルドシートフレーム3aを、車両シート1のシートフレーム1aに電気伝導的に連結(電気伝導性を有する状態で連結)するためには、両方のフレームが同じ電位とされ、或いはシートフレーム4aが接地される場合には、チャイルドシートフレーム3aも接地される。従って、以下に図5〜図8によって示される測定原理では、周波数依存電位又は静電容量によるため、シートフレーム4aに連結されたチャイルドシート3と、車両シート4に着座している人との区別がなされない。出力電界に基づいて周波数依存電気量によって出力され、また車両の安全システムの作動又は非作動を誘発する信号を、正常に或いは正確に関連付けるのがもはや不可能とされる。
【0040】
この理由のため、図4に示すように、ISOFIXラッチベイル2又は1つのISOFIXラッチフック1は、測定手段の検出においてコンデンサー(「蓄電器」ともいう)の第1電極として用いられ、非連結状態、すなわちISOFIX方式のチャイルドシート3に連結されない状態においては、基準値を定めるべく周波数に依存しない周波数無依存電気量において作動する。これにより、例えばISOFIXラッチベイル2又はISOFIXラッチフック1は、間もなくしてコンデンサーの第1電極として繰り返しの充電又は放電が可能となり、また充電又は放電プロセスの時間的推移が基準として定められる。このため、ISOFIXラッチフック1は、接点120又は電気伝導要素を介して、前記の時間的推移を検出して評価するelo−box12の形態の評価ユニットに連結される。これに関しては、充電又は放電プロセスが、連続して或いは一定の時間間隔で、例えば車両の開放後の予め定められた時期に、および/又は付与された周波数で実行可能とされる。
【0041】
チャイルドシート3のISOFIXラッチアーム301が、電気伝導態様でISOFIXラッチフック1に連結されている場合には、当該ISOFIXラッチフック1がコンデンサーの第2電極を形成し、充電又は放電プロセスの時間的推移が変化する。従って、コンデンサーとしてのISOFIXラッチフック1の静電容量は、ISOFIXラッチベイル2との組み合わせにおいて増加し、またISOFIXラッチベイル2の充電又は放電態様が検出可能な状態で変化する。elo−box12は、周波数無依存電気量、例えば充電又は放電電流の時間的推移のよって生じる変化を検出し、例えばエアバッグシステムを非作動とする信号を出力する。そのうえ、基本的には、チャイルドシート3に着座した子供が、衝突の際に展開するエアバッグによって受傷する危険性が減少する。これに関して、elo−box12の対応する信号は、シート占有状態のための周波数依存型の検出又は測定装置によって出力される信号と同等(等価ないし当量ともいう)とされ、これにより例えばISOFIXが装備されていないチャイルドシートによる車両シート4の占有状態が定められる。
【0042】
充電又は放電プロセスの時間的推移の検出に関しては、図4におけるelo−box12である評価ユニットの接点120がISOFIXラッチフック1又はISOFIXラッチベイル2に常時に連結されない。その代わりに、チャイルドシート3のISOFIXラッチアーム301の挿入によって、接点120は、例えばISOFIXラッチフック1から分離可能とされ、ISOFIXラッチアーム301に直接的に連結可能とされる。このため、この接点は、プリテンションが付与された状態の電気伝導スプリングとして構成されることが可能であり、或いは弾性的に支持されることが可能である。このとき、開口部405を通じて挿入されたISOFIXラッチアーム301の一端部は、スプリング力(弾発力)に打ち勝つ間に接点120の位置を変更することが可能とされ、例えば当該接点がISOFIXラッチアーム301の挿入方向に移動する。更に、ISOFIXラッチフック1に対する接点120の連結が解除可能とされ、同時にISOFIXラッチアーム301への接点120の電気伝導連結が実現される。従って、またこれと同時に、例えば、接点120を介して供給される充電又は放電の電流の時間的推移の変化が検出可能となる。
【0043】
周波数に依存する電気量によって車両シート4の占有状態を検出するために実質的に図5〜図7に示す測定システムが適用され、またこれによりISFIX型のチャイルドシート3による占有状態が明確に検出され、これにより車両乗員の危険を引き起こす受動的又は能動的な安全システムが非作動状態とされ、或いは作動が防止される。
【0044】
そこで、図5には、バッテリー供給電圧VBatterieでのエネルギー供給部14を備える制御システム21のブロック図が示されている。この制御システム21は、更に、シートのケーブルハーネス16との連結部、例えば受動的又は能動的な安全システムに連結するための連結部を備える。ケーブルハーネス16とのこの連結は、CAN−BUS15、すなわち制御装置との連結を確立するための車両セクターにおける通常の通信システムによって実現される。CAN−BUS15は、引き続いて正弦波発生器18と、それに連結された検出電流測定器19とを制御するマイクロプロセッサ17に連結される。
【0045】
検出電流測定器19には、制御システム21外において、検知又は検出要素5、例えば電気式のセンサー又は発熱マット(ないし加熱マット)を備える測定手段としての検出ユニット20が連結されている。検出ユニット20に正弦波信号として、例えば12kHzの調波信号を供給したときに、マイクロプロセッサ17によって評価ないし演算される電流I及び電荷Qが測定可能とされる。
【0046】
検出要素5又はセンサーは、従って本発明における測定手段としての検出ユニット20から独立しているとみなすことができ、通常はシート部401のクッション部9及びバックレスト402において、シート領域90よりも下方に配設される。検出要素5は、所定の振動信号の供給によって、所定の電界を発生する。検出要素5は、容量性のセンサーとして設計され、これにより検出要素5の第1電極の接地、例えばシートフレーム4a又は車両床部7の基準電位に対する静電容量が測定可能である点において有利とされる。電界、及びそれに加えて測定される電気容量は、車両シート4上の物や人によって影響を受ける。このとき、周波数依存性の電気量のこの影響から、シート占有物又はシート占有物の種類が検出可能とされる。それで、検出される静電容量は、通常の場合には車両シート4上にいる車両乗員6によって明らかに増加し、またISOFIX型のシステムを備えていないチャイルドシートによって静電容量が僅かなものとなり、或いは殆ど増加しない。検出されるこの周波数依存性の電気量の増加に対応して、例えば車両シート4用の車両安全システムを作動させる信号が出力される。
【0047】
車両シート4又は検出要素5が設けられたクッション部8及び9の湿気が、基準電位又は接地に対する検出要素5の静電容量に重要な効果をもたらすことが可能となる。それにより、検出要素5における電気導電性の液体によって、検出される静電容量が増加する。従って、ウェットシート用として検出要素5と、通常は地面である接地との間のインピーダンスのリアクタンス及び抵抗要素が一定基準に基づいて更に測定され、また電流の実要素又は仮想要素を使用することによってウェットシートの場合のシート占有状態に関する識別がなされる。そこで、図5では、マイクロプロセッサ17で検出されたIとQの値は、同位相で、また検出要素5に送られる供給電流のアイドル電流要素とされ、湿気のある場合やシートがぬれている場合にシートシート占有物を識別するのに用いられる。
【0048】
車両シート4の占有状態を検出するための測定システムの一実施の形態が、図6のブロック図に示されている。これに関し、接地された車両シート4、及び検出要素5又は検出ユニットとしてのそのシート部401に配設された発熱マットに関連して検出が生じる。
【0049】
その点について、バックレスト402及びシート部401が接地用の電気伝導体33又は34を介して接地可能とされ、規定のシステムが形成される。更に、電気式制御装置23は、ここではVBatterieに連結された8ピン型連結部を介して、接地30、第1のCAN−BUS31、第2のCAN−BUS32、車両シート4の接地用の電気伝導体33及び34、発熱装置(ないし加熱装置)27用の第1及び第2の電気伝導体35及び36に連結されている。前記の8つの連結体、又は連結された電気伝導体はまた、発熱装置27用の電気式制御装置26に導かれ、ケーブルハーネス連結片28へと分岐している。このケーブルハーネス連結片28は、発熱装置27の連結片27aとの連結用に設けられている。このとき発熱装置27は、センサー或いは発熱マットとして形成される検出要素5を備え、また電気式制御装置23と発熱マットとの間に常設連結部25を備える。これに関し、常設連結部25は、2コア連結部24を介して電気式制御装置23に連結されている。
【0050】
そのような装置、及び検出ユニット又は検出要素5の電気回路によって、それぞれ特に車両乗員6のように車両シート4に着座する人と車両底部7との間の静電容量Cogが、検出要素5(センサー)と車両床部7との間の静電容量Csgや、検出要素5(センサー)と車両乗員6との間の静電容量Csoと同様に検出可能とされ、また車両シート4の占有状態を検出するのに使用可能とされる。
【0051】
また、人6の存在をいわゆる容量性の検出方法によって検出するそのような装置が、図8に示されている。ここでは、またこの関係に適用されるキルヒホッフの法則が図面によって明確化される。そこで、また容量性の検出要素5を備える提案の測定システムは、発生した検出要素5の電界電流が閉回路の一部を形成しなければならないという自然法則に従う。それにより、センサーユニット38は、検出要素5を備える検出電極37に連結されるだけでなく、また近隣の周辺領域39に対しCx1で容量的に連結される。また、検出電極37によってCx2で検出される人6も、周辺領域39との容量連結部(Cx3)を有する。このようにして所定の電気回路が形成され、この場合、検出電極37又は検出要素5の接地と検出される人6とが互いに連結される。
【0052】
図6の電気回路では、車両シート4又はそのバックレスト402、及びそのシート部401は、シート占有状態検出のために接地されなければならないという必須条件が考慮される。
【0053】
これにより、チャイルドシートフレーム3aが、ISOFIX型システムを介して車両シート4のシートフレーム4aに連結され、また、チャイルドシート3の金属部分もまた車両シート4の支持部分(土台)と同一電位とされる場合に、そのような測定システムの機能が阻害される。測定システムによる出力値が等しく(図6〜図8参照)、或いはI及びQが同様であるため(図5参照)、人6とISOFIX型システムを備えるチャイルドシート3との識別が不可能とされる。
【0054】
「直流電圧、抵抗」でなくインピーダンス(交流における電圧と電流の比)が処理されるため、ISOFIX型のラッチベイル2を接地と分離するには簡便な絶縁では十分でない。
【0055】
本発明によれば、アナログ式の測定方法が、特に図5〜図7に示す種類の周波数依存型の測定方法と組み合わせられ、これにより特に好ましい実施形態でISOFIX型のチャイルドシート3が検出され、また車両乗員の危険を引き起こす受動的又は能動的な安全システムが非作動状態とされ、或いは作動が防止される。勿論、その上で、ISOFIX規格品でないチャイルドシートの検出が可能とされる一方、共通の制約によって前述の周波数依存型の方法又はシステムによっては人を明確に識別することができない。
【0056】
更に、車両シート4のISOFIX部品、例えばISOFIXラッチベイル2が、簡単な(薄型の)絶縁体を備える場合には、シートフレーム4aに対する「直流電圧絶縁」がなされるため有利となる。或いは、換言すれば、センサー電極としての機能を果たすISOFIXラッチベイル2が絶縁体を備え、当該絶縁体は、直流電圧下での作動の場合に、実際にISOFIXラッチベイル2とシートフレーム4aとの間の絶縁を十分確実なものとする一方、本実施形態の場合にこの絶縁では電磁的な絶縁を完全なものとするには明らかに小さすぎる。
【0057】
本発明に係り既に上述の測定方法によれば、本実施の形態において、連続的な充電及び放電がなされるコンデンサーが設けられる。充電時間及び放電時間が基準として用いられる。ISOFIXラッチベイル2は、電極として使用される。幾何学的な特徴を有するこの電極の充電には、コンデンサーの場合のような所定時間を要する。この時間は、(基準時間から差し引かれた後に)「0(ゼロ)」である状態を示すのに用いられる。チャイルドシート3の連結によって電極領域が増える場合には、前記の時間も増え、ISOFIX型のチャイルドシート3が装着されたことが検出される。これにより、「1」の状態になる。
【0058】
図9には、(例えば電極7aの充電時間及び放電時間のような)電極7aの電気依存電気量特性を検出するためのブロック図が示されている。この電極7aは、例えばチャイルドシート3用の(ISOFIX型の)ラッチファスナー(ラッチ状の取り付け部材ないし係止留め部材)の一部、特には車両シート4に設けられる(ISOFIX型の)ラッチファスナーの第2の部分、例えばISOFIX型のラッチベイル2、又はISOFIX型のラッチフック1とされる。同様に、図9に示す電気回路は、前述の図1〜図4に示される評価ユニット又はelo−box12の一部とされる。
【0059】
電気式の信号連続コントローラー46(いわゆる「バーストコントローラー」)に入力される開始指示45によって、コンデンサー又は1ランプ方式(一重傾斜型)で切り換わるアナログ−デジタル変換器(コンバーター)40が制御される。このコンデンサーによって、電極7aの充電量又は放電量、及び感度に依存する静電容量Csが演算され、その電極がアナログ−デジタル変換器40に接続用電気伝導体41及び42を介して連結されている。これに関し、この電極は、電気容量性の接地Cxを備える。また、アンプ(増幅器)43を介しても接続用電気伝導体41及び42に連結され、充電及び放電のプロセスの時間的推移が、アナログ−デジタル変換器40へと伝送される。当該変換器は、一方では、充電及び放電のプロセスの終了についての応答44を伝送する。当該変換器は、他方では、電極7aの実際の検出状態を示す検出状態信号47を出力し、従って電極7aの静電容量が増えた場合には、例えば「1」の状態が表示される。
【0060】
この信号47によって、例えばチャイルドシート3が、電気伝導態様によって、そのISOFIXラッチアーム301を介してISOFIXラッチベイル2に連結されているかが規定され、これにより電極の充電時間又は放電時間が変更され、これにはISOFIXラッチアーム301、ISOFIXラッチフック1、したがってISOFIXラッチベイル2が含まれる。この充電時間又は放電時間の変更により、チャイルドシート3による車両シート4の占有状態を定めるための検出が可能となる。
【0061】
上述の事項とは関係なく、本発明にかかる測定方法或いは測定システムの応用が、他方応用領域においても可能とされ、所定の状態を検出するのに周波数依存性の測定値が規定される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、車両の特に後席シートにチャイルドシートを取り付けるためのラッチファスナー(係止留め部材)を備える車両シートの斜視図である。
【図2】図2は、本発明にかかる測定システムを備える図1に示すタイプの車両シートの断面図である。
【図3】図3は、(ラッチ式の係止構造によって)車両シートにチャイルドシートを取り付けるためのラッチファスナー(ISOFIX)を備える図1及び図2に示すタイプの車両シートの一部の領域を示す図である。
【図4】図4は、図3に示すラッチファスナーの部分断面図である。
【図5】図5は、車両シートの占有状態を検出するための測定システムのブロック図である。これに関し、「I」及び「Q」は、センサーから送られる電流のうち同位相のアイドル電流の要素となる。これらは、ウェットシートの場合の識別に使用される。
【図6】図6は、車両シートの占有状態を検出するための測定システムの更なる別のブロック図を、接地された車両シートと共に示す図である。
【図7】図7は、乗員がシートに着座している車両シートの断面図である。
【図8】図8は、静電容量測定によって人の存在を検出するための装置を示す図である。
【図9】図9は、車両シートの(例えばチャイルドシートによる)占有状態を検出するための測定システムのブロック図である。
【符号の説明】
【0063】
1 ISOFIXラッチフック
1a シートフレーム
2 ISOFIXラッチベイル
3 チャイルドシート
3a チャイルドシートフレーム
4 車両シート
4a シートフレーム
5 検出要素/センサー
6 車両乗員
7 車両床部
7a 電極
8 クッション部
9 クッション部
10 シート機構
11 後壁
12 elo−box(コンピューター/評価ユニット)
13 VBatterie
14 エネルギー供給部
15 CAN−BUS
16 シートケーブルハーネス
17 マイクロプロセッサ
18 正弦波発生器
19 検出電流測定器
20 検出ユニット
21 制御システム
22 8ピン型連結部
23 電気式制御装置
24 2コア連結部
25 電磁気制御装置とセンサーマットとの間の常設連結部
26 発熱装置用の電気式制御装置
27 発熱装置
27a 発熱装置の連結片(連結部)
28 ケーブルハーネス連結片
29 VBatterie
30 接地
31 第1のCAN−BUS
32 第2のCAN−BUS
33 接地用の電気伝導バックレスト
34 接地用の電気伝導シート部
35 第1の電気伝導体発熱装置
36 第2の電気伝導体発熱装置
so センサーと車両乗員との間の静電容量
og 車両乗員と接地との間の静電容量
sg センサーと接地との間の静電容量
37 検出電極(検出ユニット)
38 センサー
39 周辺領域
40 1ランプ方式(一重傾斜型)切換コンデンサーADU
41 第1の接続用電気伝導体
42 第2の接続用電気伝導体
43 充電アンプ
44 応答(「準備完了」)
45 開始指示/信号(「開始」)
46 信号連続コントローラー(バーストコントローラー)
47 検出状態信号(「結果」)
90 シート領域
120 接点
301 ISOFIXラッチアーム
401 シート部
402 バックレスト
403 バックレストとシート部との間の領域
404 ベルトバックル収容体
405 車両シートにおけるISOFIXラッチアーム挿入用開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)周波数に依存しない少なくとも1つの電気量を検出するための少なくとも1つの測定手段と、
b)前記周波数に依存しない電気量の時間的推移を検出するための評価ユニットと、
を備え、
c)前記評価ユニットは、前記周波数に依存しない電気量の時間的推移の検出によって、少なくとも一部が周波数に依存する信号と同等の信号を自動的に出力することを特徴とする測定システム。
【請求項2】
請求項1に記載の測定システムであって、
前記測定手段は、コンデンサーおよび/又はコイルを含むことを特徴とする測定システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の測定システムであって、
前記周波数に依存しない電気量は、電流、電圧、および/又は電荷を含むことを特徴とする測定システム。
【請求項4】
請求項1から3のうちの少なくとも一項に記載の測定システムであって、
充電および/又は放電のプロセスの時間的推移が前記評価ユニットによって検出されることを特徴とする測定システム。
【請求項5】
請求項1から4のうちの少なくとも一項に記載の測定システムであって、
少なくとも1つの測定手段及び少なくとも1つの評価ユニットが車両に装着されていることを特徴とする測定システム。
【請求項6】
請求項1から5のうちの少なくとも一項に記載の測定システムであって、
コンデンサーの第1電極が第1の構成要素の一部とされ、第2の構成要素の第2電極が前記第1電極に連結可能とされることを特徴とする測定システム。
【請求項7】
請求項6に記載の測定システムであって、
前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の機械的連結に関する信号が、前記コンデンサーの充電および/又は放電の原理によって出力されることを特徴とする測定システム。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の測定システムであって、
前記コンデンサーの前記第1電極が、ISOFIX型のチャイルドシートの取り付け部材に連結され、また前記コンデンサーの前記第2電極が車両用のチャイルドシートに連結されることを特徴とする測定システム。
【請求項9】
請求項6から8のうちの少なくとも一項に記載の測定システムであって、
少なくとも1つの構成要素が係止留め部材の一部とされ、これにより前記評価ユニットの少なくとも1つの信号が所定の連結を検出するのに用いられることを特徴とする測定システム。
【請求項10】
請求項1から9のうちの少なくとも一項に記載の測定システムであって、
前記周波数に依存しない電気量を検出するための少なくとも1つの測定手段に連結されることを特徴とする測定システム。
【請求項11】
請求項1から10のうちの少なくとも一項に記載の測定システムであって、
乗員保護システムとして特に車両のエアバッグシステムに連結されることを特徴とする測定システム。
【請求項12】
車両に搭載される装置であって、請求項1から11のうちの少なくとも一項に記載の測定システムに連結可能とされることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置であって、
車両用のチャイルドシートとして構成されることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置であって、
前記チャイルドシートは薄型の絶縁層を含むことを特徴とする装置。
【請求項15】
a)周波数に依存しない少なくとも1つの電気量を、少なくとも1つの第1の測定手段によって検出し、
b)評価ユニットによって、前記周波数に依存しない電気量の時間的推移を検出し、
c)前記評価ユニットは、前記周波数に依存しない電気量の時間的推移の検出によって、少なくとも一部が周波数に依存する信号と同等の信号を自動的に出力することを特徴とする測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−528258(P2010−528258A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−506941(P2010−506941)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際出願番号】PCT/EP2008/055716
【国際公開番号】WO2008/138870
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(594101503)タカタ・ペトリ アーゲー (146)
【Fターム(参考)】