説明

商品搬送装置

【課題】パッケージ商品の搬入および搬出をFIFO状態とすることができる商品搬送装置を提供する。
【解決手段】在庫されているタバコパッケージSTPが最上位の一個から搬出される。在庫されているタバコパッケージSTPが商品保持機構で保持されることにより、上昇されて保持されたタバコパッケージSTPより下方に新規のタバコパッケージSTPが搬入される。従って、タバコパッケージSTPを上方から搬出する構造でありながら、タバコパッケージSTPの搬入および搬出をFIFO状態とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗で対面販売されるパッケージ商品などを搬出および搬入する商品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗では、いわゆる什器や商品在庫ラックなどに様々なパッケージ商品が陳列されて販売されている。さらに、上述のようなサプライチェーン店舗では、いわゆるPOS(Point Of Sales)端末や電子キャッシュレジスタなどと呼称される販売処理装置が設置されている。
【0003】
一般的なサプライチェーン店舗では、いわゆる商品売場に什器や商品在庫ラックが設置されており、いわゆるレジ作業員スペースのレジカウンタに販売処理装置が設置されている。
【0004】
そこで、一般消費者は所望のパッケージ商品を什器や商品在庫ラックから取得してレジ作業員スペースまで移送する。すると、一般消費者と店舗作業員とは、レジカウンタを介して対面することになり、このような状態で店舗作業員は販売処理装置を使用して販売処理を実行することになる。
【0005】
しかし、例えば、タバコパッケージなどの一部商品はコンビニエンスストアのユーザ移動スペースの商品収容ラックには収容されず、レジ作業員スペースの後方の商品収容ラックに収容されていることがある。
【0006】
このような場合、一般消費者が所望のタバコパッケージを購入するためには、その呼称を店舗作業員に口頭で伝達し、商品収容ラックから取得してもらう必要がある。しかし、これでは一般消費者も店舗作業員も煩雑である。
【0007】
また、これでは一般消費者に対面していた店舗作業員が、後方に反転してタバコパッケージを取得することになる。このため、一般消費者との対面状態を維持することができない。
【0008】
なお、ここで云うタバコパッケージとは、いわゆる実際に喫煙される紙巻タバコを、ソフト包装やハードボックスに所定の本数ずつ収容して販売される最小単位のパッケージである。
【0009】
上述のような課題を解決するため、例えば、店内に商品を展示でき、しかも店舗作業員の負担を増やさない商品販売に使用するユニットの提案がある。その技術では、前面に商品見本展示部を設けたレジカウンタと、レジカウンタとは別個の位置に設けた商品貯蔵部、商品搬出部とを備え、商品選択部により選択された商品を商品貯蔵部より商品搬出部により搬出させる(特許文献1)。
【0010】
同様な提案として、店舗作業員が一般消費者と対応するレジカウンタの前面に商品見本展示部を設けて商品見本を複数展示し、一般消費者の申し出により店舗作業員がレジカウンタ上のバーコード表からバーコードリーダにより商品を選択し、選択信号が商品搬出部に送られ、レジカウンタ内部の商品貯蔵部から商品搬出部により商品搬出口に搬出させる提案もある(特許文献2)。
【0011】
また、レジカウンタで代金を精算する販売方式に利用でき、選択した商品を間違いなく取り出すことができ、しかも内部構造を簡略化して製造コストを抑えることができる什器と、この什器を使用した使用品販売システムの提案もある。
【0012】
その技術では、複数種の商品サンプルの陳列棚と、選択ボタンと、複数種の商品を収容するコラムと、各コラムのそれぞれについて選択ボタンにより商品が選択されたときに搬出動作を行うように設置された商品搬送装置と、商品搬送装置により搬出される商品を取り出せるように本体の背面もしくは側面に設けた商品の取出口とを備える什器であり、コラムを上下複数段に設け、各段ごとに取出口を設ける(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2004−298344号公報
【特許文献2】特開2004−275516号公報
【特許文献3】特開2009−098714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述の特許文献1〜3には、商品搬送装置に如何にしてパッケージ商品を搬入するかが開示されていないが、後面を開放してパッケージ商品を投下するものと予想される。ここで、パッケージ商品を商品搬送装置に順次投下して収容した場合、下方の商品は、その上に積載された多数の商品の自重の累積により、商品搬送装置または一つ上の商品に対して密着しやすい状態となる。このことは、タバコパッケージのように、軽量で、かつ樹脂フィルムで包装されているパッケージ商品において顕著である。
【0015】
また、タバコのように、賞味期限が設定され、かつ銘柄ごとに店頭での在庫日数が大きく異なる商品の場合には、商品搬送装置に搬入された日付の古いものから先に搬出される、いわゆるFIFO(First In First Out)状態とすることが好ましい。
【0016】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、パッケージ商品を簡単に効率的に搬入することができ、しかも、そのパッケージ商品の搬入および搬出をFIFO状態とすることができる商品搬送装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の商品搬送装置は、複数のパッケージ商品が上下方向に積載される商品支持部材と、商品支持部材を昇降させ、積載されているパッケージ商品を昇降させる商品昇降機構と、商品昇降機構による商品支持部材の上昇を制御し、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する搬出制御部と、商品取出位置に配置された最上位のパッケージ商品を側方に取り出す商品取出機構と、側方に取り出されたパッケージ商品を所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構と、商品支持部材により上昇されたパッケージ商品を保持する商品保持機構と、パッケージ商品が保持された状態で商品支持部材を下降させて商品投入位置を確保する搬入制御部と、外部から所定の商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品投入位置の側方まで搬入する商品搬入機構と、商品搬入機構に載置されているパッケージ商品を側方の商品投入位置に投入し、商品支持部材に積載する商品投入機構と、を有する。
【0018】
従って、本発明の商品搬送装置では、複数のパッケージ商品が商品支持部材に上下方向に積載される。商品昇降機構が商品支持部材を昇降させて積載されているパッケージ商品を昇降させる。搬出制御部が商品昇降機構による商品支持部材の上昇を制御し、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する。商品取出位置に配置された最上位のパッケージ商品を商品取出機構が側方に取り出す。側方に取り出されたパッケージ商品を商品搬出機構が所定の商品搬出位置から外部に搬出する。商品支持部材により上昇されたパッケージ商品を商品保持機構が保持する。パッケージ商品が保持された状態で搬入制御部が商品支持部材を下降させて商品投入位置を確保する。外部から所定の商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品投入位置の側方まで商品搬入機構が搬入する。商品搬入機構に載置されているパッケージ商品を商品投入機構が側方の商品投入位置に投入して商品支持部材に積載する。このため、パッケージ商品を搬入したいような場合に、例えば、商品搬送装置の後面を開放して内部機構を引き出し、そこに少数のパッケージ商品を搬入するような必要がない。さらに、在庫されているパッケージ商品が最上位の一個から搬出され、上昇されて保持されたパッケージ商品より下方に新規のパッケージ商品が搬入される。
【0019】
また、上述のような商品搬送装置において、商品保持機構は、パッケージ商品を保持する商品保持ラッチを出没自在に支持していてもよい。
【0020】
また、上述のような商品搬送装置において、商品支持部材は、商品保持ラッチが挿入されるラッチ挿入凹部が形成されていてもよい。
【0021】
また、上述のような商品搬送装置において、商品保持機構は、商品投入機構と一体に形成されていてもよい。
【0022】
また、上述のような商品搬送装置において、商品支持部材と商品投入機構とが共用される商品搬入機構を介して離間した左右二列に並列に各々配置されており、商品搬入機構で搬入されるパッケージ商品が共用の商品投入機構で左右二列の商品保持機構に投入されてもよい。
【0023】
また、上述のような商品搬送装置において、複数の商品支持部材とともに複数の商品投入機構が前後方向に配列されており、複数種類のパッケージ商品から一種類の搬入を指定する搬入指定部を、さらに有し、指定されたパッケージ商品を対応する商品投入機構が投入してもよい。
【0024】
また、上述のような商品搬送装置において、一度に連続に搬入されるパッケージ商品の個数を積算する個数積算手段と、積算された個数が所定の個数であるか監視する個数監視手段とを、さらに有してもよい。
【0025】
また、上述のような商品搬送装置において、少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタの下部空間にビルトインされてもよい。
【0026】
また、上述のような商品搬送装置において、少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタと一体に形成されていてもよい。
【0027】
また、上述のような商品搬送装置において、パッケージ商品がタバコパッケージからなってもよい。
【0028】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたコンピュータ装置、コンピュータプログラムによりコンピュータ装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【0029】
また、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でよい。
【0030】
なお、本発明で云う商品搬送装置がレジカウンタの下部空間にビルトインされるとは、商品搬送装置がレジカウンタの下部空間に略間隙なく設置されることを意味しているが、所定の間隙が発生することは許容する。
【発明の効果】
【0031】
本発明の商品搬送装置では、内部に在庫されているパッケージ商品を商品取出機構と商品搬出機構とで商品搬出位置から外部に搬出することだけでなく、外部から商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品搬入機構と商品投入機構とで内部に投入することもできる。従って、パッケージ商品を搬入したいような場合に、例えば、商品搬送装置の後面を開放して内部機構を引き出し、そこに少数のパッケージ商品を搬入するような煩雑な作業が必要がない。さらに、在庫されているパッケージ商品が最上位の一個から搬出され、上昇されて保持されたパッケージ商品より下方に新規のパッケージ商品が搬入される。従って、積載されたタバコパッケージを上方から搬出する構造でありながら、パッケージ商品の搬入および搬出を、いわゆるFIFO状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態の商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。
【図2】商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断背面図である。
【図3】商品搬送装置の後面の外観を示す背面図である。
【図4】商品搬送装置などが設置されたサプライチェーン店舗であるコンビニエンスストアのレジ作業員スペースの外観を示す模式的な斜視図である。
【図5】商品搬送装置の要部の外観を示す拡大背面図である。
【図6】商品搬送装置の要部の外観を示す拡大斜視図である。
【図7】タバコダミーカードを収容したカード収容パネルの外観を示す正面図である。
【図8】カード収容パネルのカード収容ポケットにタバコダミーカードが収容された状態を示す斜視図である。
【図9】各種のタバコダミーカードの外観を示す模式的な正面図である。
【図10】タバコダミーカードの外観を示す模式的な背面図である。
【図11】商品搬送装置がビルトインされているレジカウンタを介して一般消費者と店舗作業員とが対面した状態を示す模式図である。
【図12】商品取出機構である商品取出ユニットがパッケージ商品であるタバコパッケージを搬出する工程を示す模式的な背面図である。
【図13】商品投入機構である商品投入ユニットがタバコパッケージを搬入する工程を示す模式的な背面図である。
【図14】商品投入ユニットがタバコパッケージを搬入する工程を示す模式的な背面図である。
【図15】商品投入ユニットがタバコパッケージを搬入する工程を示す模式的な背面図である。
【図16】商品搬送装置がタバコパッケージを搬出する動作を示すフローチャートである。
【図17】商品搬送装置がタバコパッケージを搬入する動作を示すフローチャートである。
【図18】一変形例の商品取出機構の内部構造を示す模式的な背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態の商品搬送装置100は、図1および図2に示すように、複数のパッケージ商品であるタバコパッケージSTPが上下方向に積載される商品支持部材である商品リフタ110と、商品リフタ110を昇降させ、積載されているタバコパッケージSTPを昇降させる商品昇降機構であるリフタ昇降機構120と、リフタ昇降機構120による商品リフタ110の上昇を制御し、積載されている最上位のタバコパッケージSTPを所定の商品取出位置に配置する搬出制御部である動作制御ユニット130と、商品取出位置に配置された最上位のタバコパッケージSTPを側方に取り出す商品取出機構である商品取出ユニット140と、側方に取り出されたタバコパッケージSTPを所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構である商品搬出コンベア151と、商品リフタ110により上昇された最下位のタバコパッケージSTPを保持する商品保持機構であるパッケージ保持ユニット165と、タバコパッケージSTPが保持された状態で商品リフタ110を下降させて商品投入位置を確保する搬入制御部である動作制御ユニット130と、外部から所定の商品搬入位置に搬入されるタバコパッケージSTPを商品投入位置の側方まで搬入する商品搬入機構である商品搬入コンベア152と、商品搬入コンベア152に載置されているタバコパッケージSTPを側方の商品投入位置に投入し、商品リフタ110に積載する商品投入機構である商品投入ユニット160と、を有する。
【0034】
また、本実施の形態の商品搬送装置100では、図2に示すように、商品リフタ110とリフタ昇降機構120とが左右方向に四列形成されており、それが左右二列の二組として配置されている。
【0035】
なお、ここで云う前後左右上下は厳密に相互に直交した関係になくともよい。例えば、商品リフタ110とリフタ昇降機構120と商品搬出コンベア151との位置が相互に前後左右上下に変位していてもよく、傾斜していてもよい(図示せず)。
【0036】
そして、左右二列の商品リフタ110の上方に共用の商品取出ユニット140が配置されており、共用の商品取出ユニット140で左右二列のタバコパッケージSTPが左右二列の商品搬出コンベア151に取り出される。
【0037】
同様に、左右二列のタバコパッケージSTPの左右両側の下部には、商品投入ユニット160と商品搬入コンベア152とが各々配置されており、左右二列のタバコパッケージSTPに左右両側の商品搬入コンベア152から商品投入ユニット160で投入される。
【0038】
ただし、左右二列の二組からなる商品リフタ110とリフタ昇降機構120の、中央に位置する商品搬出コンベア151と商品投入ユニット160と商品搬入コンベア152とは、各々が共用する一個とされているので、商品搬出コンベア151と商品投入ユニット160と商品搬入コンベア152とは左右方向で三列とされている。
【0039】
そして、本実施の形態の商品搬送装置100では、パッケージ保持ユニット165は、商品投入ユニット160と一体に形成されている。さらに、商品投入ユニット160とは別個のパッケージ保持ユニット165が、左右二列のタバコパッケージSTPの中央の下部にパッケージ保持ユニット165と並列に配置されている。
【0040】
上述のようなパッケージ保持ユニット165は、詳細には図13ないし図15を参照して後述するが、最下位のタバコパッケージSTPを保持する商品保持ラッチ166を出没自在に支持している。
【0041】
これにより、商品リフタ110には、商品保持ラッチ166が挿入されるラッチ挿入凹部114が形成されている。また、本実施の形態の商品保持ラッチ166は、最下位のタバコパッケージSTPの下面を下方支持している。
【0042】
一方、商品リフタ110とリフタ昇降機構120と商品取出ユニット140と商品投入ユニット160とパッケージ保持ユニット165とは、図1に示すように、前後方向に五組が配列されており、その側方に前端から後端まで商品搬出コンベア151と商品搬入コンベア152とが位置している。
【0043】
このため、本実施の形態の商品搬送装置100には、4×5=20種類のタバコパッケージSTPが収容されている。なお、このようにタバコパッケージSTPを種類ごとに収容する部分を、以下では商品カラムと呼称する。
【0044】
本実施の形態の商品搬送装置100では、図1に示すように、商品搬出コンベア151と商品搬入コンベア152とは、いわゆるベルトコンベアからなり、コンベア駆動モータ(図示せず)により所定方向に各々転動される。
【0045】
パッケージ保持ユニット171は、二列ごとにユニット化された商品リフタ110とリフタ昇降機構120などからなり、搬送装置ハウジング170の下面に敷設されているスライドレール172により前後方向にスライド自在に支持されている。
【0046】
また、パッケージ保持ユニット171の前端にはガイドハンドル173が装着されている。そこで、このガイドハンドル173を把持することで、パッケージ保持ユニット171を手動で前後移動させることができる。
【0047】
なお、パッケージ保持ユニット171が搬送装置ハウジング170の前端まで挿入されると、これを検知するユニット検知センサ174が搬送装置ハウジング170の内部前方に装着されている。
【0048】
リフタ昇降機構120は、上下方向に連通するガイドレール(図示せず)で商品リフタ110を上下方向にスライド自在に支持している。図2に示すように、商品リフタ110には、雌ネジ部材111が側方に突設されており、これがリフタ昇降機構120の雄ネジシャフト121に螺合している。
【0049】
雄ネジシャフト121は、軸心方向が上下方向と平行な状態で回転自在に軸支されており、下部がベルト機構122によりリフタ駆動モータ123に連結されている。このため、リフタ駆動モータ123が駆動されると、ベルト機構122により雄ネジシャフト121が回転され、商品リフタ110が昇降する。
【0050】
商品リフタ110が最上位まで上昇したことを検知する上限検知センサ131と、商品リフタ110が最下位まで下降したことを検知する下限検知センサ132とが、雄ネジシャフト121の下部および上部の近傍に配置されている。
【0051】
さらに、本実施の形態の商品搬送装置100では、所定個数である十個のタバコパッケージSTPを積載できる位置に商品リフタ110が配置されると、これを検知する補充検知センサ133も雄ネジシャフト121の側方に配置されている。
【0052】
なお、上述のように商品リフタ110には多数のタバコパッケージSTPが積載されるため、その脱落を防止する脱落防止ガイド124が、左右二列の商品カラムの中央と両側とに立設されている。
【0053】
また、商品取出ユニット140には、商品リフタ110に積載されている最上位の商品取出位置のタバコパッケージSTPを側方に取り出す商品取出アーム141が下方に突設されており、この商品取出アーム141が左右方向に移動自在に支持されている。
【0054】
同様に、商品投入ユニット160にも、商品搬入コンベア152に載置されているタバコパッケージSTPを側方の商品投入位置に投入する商品投入アーム161が下方に突設されており、この商品投入アーム161が左右方向に移動自在に支持されている。
【0055】
商品取出ユニット140には、最上位のタバコパッケージSTPが商品取出位置に配置されたことを検知するパッケージ検知センサ134も下方に突設されており、このパッケージ検知センサ134は上下方向に出没自在に形成されている。
【0056】
また、本実施の形態の商品搬送装置100は、図1ないし図4に示すように、レジカウンタ200の下部空間にビルトインされている。そして、商品搬送装置100の後面には、図1および図3に示すように、三列の商品搬出コンベア151が個々に連通する位置に商品搬出口175が形成されており、これら三つの商品搬出口175には、搬出されるタバコパッケージSTPを保持する商品保持トレー176が形成されている。
【0057】
同様に、三列の商品搬入コンベア152が個々に連通する位置に商品搬入口177が形成されており、これら三つの商品搬入口177には、搬入されるタバコパッケージSTPをガイドする商品投入ガイド178が形成されている。
【0058】
また、商品搬出口175の内部上方には、搬出されるタバコパッケージSTPを検知する搬出検知センサ135が設置されており、商品搬入口177の内部上方には、搬入されるタバコパッケージSTPを検知する搬入検知センサ136が設置されている。さらに、商品搬出口175の外部上方には、タバコパッケージSTPの搬出を報知する搬出完了ランプ181が設置されている。
【0059】
さらに、図3および図5に示すように、商品搬送装置100の後面上方には、四列五組の商品カラムごとにタバコパッケージSTPの在庫状況を発色で報知する二十個のカラー在庫ランプ182が四列五行に設置されている。
【0060】
このカラー在庫ランプ182は、例えば、商品リフタ110が補充検知センサ133に検知されず、在庫個数が充分な場合には緑色に点灯する。また、商品リフタ110が補充検知センサ133に検知された状態では、在庫個数が十個以下であるとして黄色に点灯する。そして、商品リフタ110が上限検知センサ131に検知された状態では、在庫がないとして赤色に点滅する。
【0061】
このようなカラー在庫ランプ182の各々の側方には、対応するタバコパッケージSTPの商品名称を表示するタバコ銘柄スイッチ183が個々に設置されている。なお、詳細には後述するが、このタバコ銘柄スイッチ183は、上述のようにタバコパッケージSTPの商品名称を表示するディスプレイであるとともに、搬出や搬入するタバコパッケージSTPを指定するスイッチを兼用している。
【0062】
また、商品搬送装置100の後面上部中央には、図3および図6に示すように、複数種類のタバコパッケージSTPから一種類の搬出を指定する搬出指定部として、バーコードリーダ184がタバコカードホルダ185とともに設置されている。
【0063】
このタバコカードホルダ185には、図6および図10に示すように、裏面に商品バーコード321が表記されているタバコダミーカード320が着脱自在に挿入される。なお、本実施の形態では、上述のタバコカードホルダ185に、図3および図6に示すように、タバコパッケージSTPの商品バーコードをバーコードリーダ184に読取操作させるための商品挿入凹部186も形成されている。
【0064】
タバコカードホルダ185の側方には、図3に示すように、搬出するタバコパッケージSTPの個数を指定する個数指定スイッチ187が設置されている。この個数指定スイッチ187は、ここでは、一個、二個、三個、の三種類からなる。
【0065】
タバコダミーカード320は、図7ないし図9に示すように、例えば、表面にはタバコパッケージSTPのフェイスを模式した図柄が印刷されている。特に、図9に示すように、必要により宣伝メッセージや販促物330の案内メッセージなども印刷されている。
【0066】
このようなタバコダミーカード320は、図7および図8に示すように、カード収容パネル300のタバコカードポケット310に収容されている。なお、本実施の形態の商品搬送装置100は、前述のように二十種類のタバコパッケージSTPを収容するため、ここではタバコダミーカード320も基本的には二十種類が用意されている。
【0067】
ただし、前述のように販促物330などが付与される場合には、図8(b)および図9(c)に示すように、例えば、そのタバコダミーカード320に販促物330の案内メッセージが表記されるとともに、タバコカードポケット310に販促物330が装着されていてもよい。
【0068】
上述のようなタバコダミーカード320を収容するカード収容パネル300は、図4に示すように、例えば、コンビニエンスストアCVSの店内の一般消費者CUUの移動領域などに設置されている。
【0069】
上述のような構成において、本実施の形態の商品搬送装置100は、図1ないし図3に示すように、少なくとも販売処理装置であるPOS端末210が載置されるレジカウンタ200の下部空間にビルトインされる。
【0070】
そして、商品搬送装置100の四列五組の二十個の商品カラムに二十種類のタバコパッケージSTPが個々に収容される。一方、コンビニエンスストアCVSの店内の一般消費者CUUの移動領域にカード収容パネル300が設置され、このカード収容パネル300に、二十種類のタバコパッケージSTPに対応したタバコダミーカード320が収容される。
【0071】
このような状態で、コンビニエンスストアCVSに来店した一般消費者CUUがタバコパッケージSTPの購入を要望する場合には、図4に示すように、店内の一般消費者CUUの移動領域に設置してあるカード収容パネル300から、所望のタバコダミーカード320を選択して取得する。
【0072】
そして、図11に示すように、このような一般消費者CUUがレジカウンタ200に移動して店舗作業員CSCにタバコダミーカード320を手渡す。この場合、店舗作業員CSCは、図16に示すように、商品搬出モードに設定されている(ステップS1−Y)商品搬送装置100のタバコカードホルダ185にタバコダミーカード320を挿入する。
【0073】
すると、商品搬送装置100は、タバコダミーカード320の商品バーコード321をバーコードリーダ184で読取操作することで(ステップS2−Y)、搬出するタバコパッケージSTPを特定する。
【0074】
また、一般消費者CUUが購入を希望するタバコパッケージSTPを持参している場合もある。このような場合、そのタバコパッケージSTPをタバコカードホルダ185の商品挿入凹部186に挿入する。
【0075】
すると、タバコパッケージSTPの側面の商品バーコードをバーコードリーダ184が読取操作するので(ステップS2−Y)、商品搬送装置100は搬出するタバコパッケージSTPを特定する。
【0076】
また、一般消費者CUUがタバコダミーカード320を持参することなく口頭でタバコパッケージSTPの購入を店舗作業員CSCに伝達する場合もある。このような場合には、店舗作業員CSCが対応するタバコ銘柄スイッチ183を手動操作することで(ステップS3−Y)、商品搬送装置100は搬出するタバコパッケージSTPを特定する。
【0077】
上述のように搬出するタバコパッケージSTPが特定されると(ステップS2−Y,S3−Y)、例えば、三つの個数指定スイッチ187が点滅するので、店舗作業員CSCは一般消費者CUUに購入希望の個数を質問する。
【0078】
そこで、一般消費者CUUから店舗作業員CSCに購入個数が伝達されると、それに対応した個数指定スイッチ187を店舗作業員CSCは手動操作する(ステップS4−Y)。
【0079】
ただし、個数指定スイッチ187は、一個、二個、三個、を指定する三つからなる。そこで、もしも五個が要望された場合には、例えば、二個と三個との個数指定スイッチ187を手動操作し、八個が要望された場合には、例えば、二個の個数指定スイッチ187を一回と三個の個数指定スイッチ187を二回操作する。
【0080】
上述のように搬出するタバコパッケージSTPが個数とともに特定されると、図12(a)〜(c)に示すように、そのタバコパッケージSTPを、対応した位置の商品取出ユニット140の商品取出アーム141が商品カラムから商品搬出コンベア151に搬出する(ステップS5)。
【0081】
このように商品搬出コンベア151にタバコパッケージSTPが載置されると、図12(d)に示すように、商品搬出コンベア151が作動してタバコパッケージSTPを商品搬出口175から商品保持トレー176に搬出する(ステップS6,S10)。
【0082】
このとき、商品カラムから商品搬出コンベア151にタバコパッケージSTPが搬出されると(ステップS5)、商品リフタ110が駆動されて積載されているタバコパッケージSTPがパッケージ検知センサ134に検知されるまで上昇するので、最上位のタバコパッケージSTPは商品搬出コンベア151に取り出される商品取出位置に配置される(ステップS7)。
【0083】
そこで、前述のように複数個のタバコパッケージSTPの購入が要望された場合には、上述のような動作が繰り返され(ステップS5〜S9)、複数個のタバコパッケージSTPが搬出される(ステップS10)。
【0084】
このとき、タバコパッケージSTPが商品搬出口175から商品保持トレー176に搬出されてから、次段のタバコパッケージSTPが搬出されてもよいが、商品搬出コンベア151で複数個のタバコパッケージSTPを一度に搬送してもよい。
【0085】
上述のようにタバコパッケージSTPの搬出が完了すると、その搬出された位置の搬出完了ランプ181が点滅する(ステップS11)。そこで、店舗作業員CSCは商品保持トレー176に保持されているタバコパッケージSTPを一般消費者CUUに販売することができる。
【0086】
なお、当然ながら、タバコパッケージSTPは上述のような搬出により在庫個数が減少する。そこで、搬出したタバコパッケージSTPの在庫個数が0となった場合(ステップS12−Y)、そのタバコパッケージSTPに対応したカラー在庫ランプ182が赤色に点滅する(ステップS17)。
【0087】
また、在庫個数が規定個数である十個より少数となった場合(ステップS13−Y)、カラー在庫ランプ182が黄色に点灯する(ステップS20)。在庫個数が規定個数である十個以上の場合(ステップS13−N)、カラー在庫ランプ182は緑色に点灯したままとなる(ステップS14)。
【0088】
なお、上述のような搬出の途中でタバコパッケージSTPの在庫が不足することもある。この場合、上限検知センサ131が商品リフタ110を検知することで在庫の不足が特定される(ステップS8−Y)。
【0089】
すると、可能な個数だけタバコパッケージSTPが搬出されて(ステップS15)、搬出完了ランプ181が点滅するとともに(ステップS16)、タバコパッケージSTPに対応したカラー在庫ランプ182が赤色に点滅する(ステップS17)。
【0090】
このため、店舗作業員CSCはタバコパッケージSTPの不足を迅速に認識することができる。そこで、店舗作業員CSCは一般消費者CUUに在庫不足を伝達し、例えば、搬出されたタバコパッケージSTPだけを販売することや、即座にバックヤードからタバコパッケージSTPを持ち出して販売することができる。
【0091】
そして、上述のようにカラー在庫ランプ182が黄色に点灯したり赤色に点滅した場合には、店舗作業員CSCは適切なタイミングで対応するタバコパッケージSTPを商品搬送装置100に搬入する。
【0092】
例えば、コンビニエンスストアCVSの店内に一般消費者CUUがおらず、来店も予想されないようなときには、店舗作業員CSCはパッケージ保持ユニット171を後方に引き出し、商品カラムに複数個のタバコパッケージSTPを一度に補充することができる(図示せず)。
【0093】
ただし、その場合は商品カラムにタバコパッケージSTPを上方から搬入することになるので、タバコパッケージSTPの搬入および搬出が、いわゆるLIFO(Last In First Out)状態となってしまう。
【0094】
これを解決するためには、商品カラムに在庫されているタバコパッケージSTPを手動操作で全部取り出し、その商品カラムに新規のタバコパッケージSTPを搬入してから、その上に取り出しておいたタバコパッケージSTPを再度搬入する必要がある。しかし、これでは作業が極度に煩雑である。
【0095】
そこで、本実施の形態の商品搬送装置100では、タバコパッケージSTPの搬入および搬出を、いわゆるFIFOの状態とすることができるように形成されている。その場合、上述のようにパッケージ保持ユニット171を引き出すことなく、商品搬入口177から商品カラムにタバコパッケージSTPを搬入する。
【0096】
より具体的には、図16および図17に示すように、指定操作で商品搬送装置100の動作モードを商品搬出モードから商品搬入モードに切り換える(ステップS1−N,S18−Y,S19,T1−Y)。
【0097】
このような状態で、図17に示すように、例えば、店舗作業員CSCが搬入するタバコパッケージSTPに対応したタバコダミーカード320をタバコカードホルダ185に挿入する。
【0098】
すると、商品搬送装置100は、タバコダミーカード320の商品バーコード321をバーコードリーダ184で読取操作することで(ステップT2−Y)、搬入するタバコパッケージSTPを特定する。
【0099】
なお、前述のようにタバコパッケージSTPをタバコカードホルダ185の商品挿入凹部186に挿入し、タバコパッケージSTPの側面の商品バーコードをバーコードリーダ184に読取操作させても(ステップT2−Y)、搬入するタバコパッケージSTPが特定される。
【0100】
また、店舗作業員CSCが搬入するタバコパッケージSTPに対応したタバコ銘柄スイッチ183を手動操作することでも(ステップT3−Y)、商品搬送装置100は搬入するタバコパッケージSTPを特定する。
【0101】
上述のように搬入するタバコパッケージSTPが特定されると、商品搬送装置100は、図13(a)に示すように、商品投入ユニット160およびパッケージ保持ユニット165が商品保持ラッチ166を突出させる(ステップT4)。
【0102】
さらに、商品投入ユニット160が商品投入アーム161を側方に移動させて準備状態となる(ステップT5)。このような状態で商品リフタ110が商品搬入コンベア152の側方まで下降する。
【0103】
すると、図13(b)に示すように、最上位のタバコパッケージSTPがパッケージ検知センサ134から離間し、最下位のタバコパッケージSTPが商品保持ラッチ166で保持された状態となる。これで最下位のタバコパッケージSTPと商品リフタ110との間隙として商品投入位置が確保されることになる。
【0104】
このような状態で店舗作業員CSCが手動でタバコパッケージSTPを商品搬出口175に挿入すると、これが搬入検知センサ136に検知される(ステップT7−Y)。すると、図14(a)に示すように、商品搬入コンベア152が駆動されてタバコパッケージSTPが対応する商品カラムの側方まで搬送される(ステップT8)。
【0105】
すると、図14(b)に示すように、商品搬出コンベア151に載置されているタバコパッケージSTPが、商品投入ユニット160の商品投入アーム161により、商品カラムの商品投入位置に投入されて商品リフタ110に積載される(ステップT9)。
【0106】
このように商品取出位置に投入されてタバコパッケージSTPを載置した商品リフタ110は、図15に示すように、そのタバコパッケージSTPが商品保持ラッチ166に保持される位置まで上昇する(ステップT10)。
【0107】
このような状態で、商品搬送装置100は、つぎのタバコパッケージSTPの搬入に準備するので(ステップT11−N〜T4〜T6)、店舗作業員CSCが商品搬出口175に搬入するタバコパッケージSTPが順番に商品カラムの最下位に投入される。
【0108】
そして、このようなタバコパッケージSTPの搬入を終了する場合には、店舗作業員CSCはタバコ銘柄スイッチ183を手動操作する。すると、これを検知した商品搬送装置100では、タバコパッケージSTPが搬入された商品カラムの最上位のタバコパッケージSTPが、パッケージ検知センサ134に検知される商品取出位置となるまで、商品リフタ110が上昇される(ステップT12)。
【0109】
なお、上述のような処理動作が完了すると、商品保持ラッチ166の突出も解除される(ステップT13)。この場合も、全部の商品カラムでタバコパッケージSTPの在庫個数が確認される。
【0110】
そこで、タバコパッケージSTPの在庫個数が0となった商品カラムでは(ステップT14−Y)、そのタバコパッケージSTPに対応したカラー在庫ランプ182が赤色に点滅する(ステップT17)。
【0111】
在庫個数が規定個数である十個より少数の商品カラムでは(ステップT15−Y)、対応するカラー在庫ランプ182が黄色に点灯する(ステップT20)。在庫個数が規定個数である十個以上の商品カラムでは(ステップT15−N)、対応するカラー在庫ランプ182は緑色に点灯する(ステップT16)。
【0112】
本実施の形態の商品搬送装置100では、上述のように複数個のタバコパッケージSTPが商品リフタ110に上下方向に積載される。リフタ昇降機構120が商品リフタ110を昇降させて積載されているタバコパッケージSTPを昇降させる。
【0113】
動作制御ユニット130がリフタ昇降機構120による商品リフタ110の上昇を制御し、積載されている最上位のタバコパッケージSTPを所定の商品取出位置に配置する。
【0114】
商品取出位置に配置された最上位のタバコパッケージSTPを商品取出ユニット140が側方に取り出す。側方に取り出されたタバコパッケージSTPを商品搬出コンベア151が所定の商品搬出位置から外部に搬出する。
【0115】
商品リフタ110により上昇された最下位のタバコパッケージSTPをパッケージ保持ユニット165が保持する。タバコパッケージSTPが保持された状態で動作制御ユニット130が商品リフタ110を下降させて商品投入位置を確保する。
【0116】
外部から所定の商品搬入位置に搬入されるタバコパッケージSTPを商品投入位置の側方まで商品搬入コンベア152が搬入する。商品搬入コンベア152に載置されているタバコパッケージSTPを商品投入ユニット160が側方の商品投入位置に投入して商品リフタ110に積載する。
【0117】
このため、本実施の形態の商品搬送装置100では、在庫されているタバコパッケージSTPが最上位の一個から搬出され、最下位のタバコパッケージSTPより下方に新規のタバコパッケージSTPが搬入される。
【0118】
従って、積載されたタバコパッケージSTPを上方から搬出する構造でありながら、タバコパッケージSTPの搬入および搬出を、いわゆるFIFO状態とすることができる。
【0119】
なお、ここで云うFIFO状態とは、在庫されているタバコパッケージSTPの下方に新規のタバコパッケージSTPを搬入できることを意味しており、例えば、最下位のタバコパッケージSTPの下方ではなく、最下位から数個上のタバコパッケージSTPの上方に挿入されてもよい。
【0120】
すなわち、在庫されているタバコパッケージSTPの下方に、賞味期限が同じ複数個の新規のタバコパッケージSTPを搬入する場合において、当該新規の複数個の中での搬入タイミングの先後は、賞味期限管理との関係では任意である。
【0121】
従って、本実施の形態の商品搬送装置100においては、例えば、一度の搬入作業で搬入される複数個のタバコパッケージSTPに関しては下方から順に商品リフタ110に投入し、直前に投入されたタバコパッケージSTPの上方に、次のタバコパッケージSTPを投入してもよい。かかる態様も、本実施の形態におけるFIFO状態と云う。
【0122】
さらに、本実施の形態の商品搬送装置100では、ごく少数のタバコパッケージSTPを搬入したいような場合には、上述のようにパッケージ保持ユニット171を引き出さなくとも、商品搬入口177から商品カラムにタバコパッケージSTPを搬入することができる。
【0123】
しかも、タバコパッケージSTPの搬出は商品搬送装置100の上部で実行されるので、例えば、店舗作業員CSCはレジカウンタ200で一般消費者CUUと対面状態を維持したままタバコパッケージSTPを販売することができる。
【0124】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では商品取出ユニット140の商品取出アーム141や商品投入ユニット160の商品投入アーム161が直線状に水平移動することで、タバコパッケージSTPの搬出や搬入を実行することを例示した。
【0125】
しかし、商品取出アーム141や商品投入アーム161の移動方向は、上述のような直線状の水平移動に限定されるものではない。より具体的には、図18に例示する商品搬出ユニット190では、回転自在に軸支されている雄ネジシャフト191に雌ネジスライダ192が螺合されている。
【0126】
この雌ネジスライダ192に商品取出アーム193が揺動自在に軸支されており、テンションスプリング194により鉛直に弾発的に維持されている。ただし、商品取出アーム193の上端と接離自在に当接するストッパ部材195が両端に位置している。
【0127】
このような構造の商品搬出ユニット190では、雄ネジシャフト191が回転駆動されることで、図18(a)(b)に示すように、初期動作としては雌ネジスライダ192とともに商品取出アーム193が水平に移動するので、これでタバコパッケージSTPが搬出される。
【0128】
そして、水平移動する雌ネジスライダ192が側端まで到達すると、図18(b)(c)に示すように、ストッパ部材195が上端に当接することにより、商品取出アーム193が傾斜する。
【0129】
このため、雄ネジシャフト191が、隣接する他の商品搬出ユニット190と干渉することなく、商品取出アーム193の下端は側方に大幅に移動することになり、タバコパッケージSTPを側方の商品搬出コンベア151の上面まで確実に排出することができる。
【0130】
また、図1に示すように、上記形態では前後方向に複数の商品カラムごとに商品取出ユニット140(および商品投入ユニット160)が個々に設置されていることを想定した。
【0131】
しかし、前後方向に複数の商品カラムに対して商品取出ユニット140(および商品投入ユニット160)を一個ずつとし、タバコパッケージSTPを搬出および搬入する商品カラムの位置まで商品取出ユニット140(および商品投入ユニット160)が前後移動してもよい(図示せず)。
【0132】
なお、タバコパッケージSTPは、種類により平面形状のサイズが相違している。そこで、商品リフタ110に、最小のタバコパッケージSTPに対応した商品ガイド凹部を三方向などに形成しておき、積載するタバコパッケージSTPに対応したガイド部材が商品カラムに立設されて商品ガイド凹部に位置させることで、各種サイズのタバコパッケージSTPに対応させてもよい(図示せず)。
【0133】
さらに、上記形態では商品カラムが四列の商品搬送装置100を例示した。しかし、レジカウンタのスペースなどに対応して、商品カラムが六列や八列の商品搬送装置(図示せず)を形成してもよく、商品カラムが二列の商品搬送装置(図示せず)を形成してもよい。
【0134】
また、上記形態では商品搬入口177からタバコパッケージSTPを搬入するとき、事前にタバコ銘柄スイッチ183やバーコードリーダ184で搬入するタバコパッケージSTPを指定することを例示した。
【0135】
しかし、このようなバーコードリーダ184を商品搬入口177に設置しておき、搬入されるタバコパッケージSTPの銘柄を自動検出してもよい。この場合、商品搬入口177の両側にバーコードリーダ184を設置するか、一方に設置する場合には挿入するタバコパッケージSTPの方向を限定する必要があるが、搬入するタバコパッケージSTPの銘柄を自動的に指定することができる。
【0136】
また、一度に連続に搬入されるタバコパッケージSTPの個数を個数積算手段で積算し、積算された個数が所定の個数であるかを個数監視手段で監視してもよい。この場合、例えば、一度に搬入されるタバコパッケージSTPの個数がタバコカートンの個数に対応していないような場合に、アラートを記録したり出力するようなことができる(図示せず)。
【0137】
さらに、上記形態では商品搬送装置100がパッケージ商品としてタバコパッケージSTPを搬出することを例示した。しかし、このようなパッケージ商品が、タバコカートンなどであってもよい(図示せず)。
【0138】
また、上記形態では商品搬出コンベア151が水平なベルトコンベアからなることを例示した。しかし、このような商品搬出コンベアが、多数のフリーローラをガイドレールで回転自在に軸支し、傾斜させたローラコンベアで形成されていてもよい。
【0139】
この場合、タバコパッケージSTPの搬出に必要な電力を削減することができる。また、複数の商品カラムの商品投入位置の側方まで個々に連通する複数の傾斜したローラコンベアで、複数の商品搬入コンベアを形成することもできる(図示せず)。
【0140】
さらに、上記形態では商品搬送装置100が別体に形成されているレジカウンタ200の下部空間にビルトインされていることを例示した。しかし、このようなレジカウンタと商品搬送装置とが最初から一体に形成されていてもよい(図示せず)。
【0141】
また、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【0142】
100 商品搬送装置
110 商品リフタ
111 雌ネジ部材
114 ラッチ挿入凹部
120 リフタ昇降機構
121 雄ネジシャフト
122 ベルト機構
123 リフタ駆動モータ
124 脱落防止ガイド
130 動作制御ユニット
131 上限検知センサ
132 下限検知センサ
133 補充検知センサ
134 パッケージ検知センサ
135 搬出検知センサ
136 搬入検知センサ
140 商品取出ユニット
140 商品取出機構
141 商品取出アーム
151 商品搬出コンベア
152 商品搬入コンベア
160 商品投入ユニット
161 商品投入アーム
165 パッケージ保持ユニット
166 商品保持ラッチ
170 搬送装置ハウジング
171 パッケージ保持ユニット
172 スライドレール
173 ガイドハンドル
174 ユニット検知センサ
175 商品搬出口
176 商品保持トレー
177 商品搬入口
178 商品投入ガイド
181 搬出完了ランプ
182 カラー在庫ランプ
183 タバコ銘柄スイッチ
184 バーコードリーダ
185 タバコカードホルダ
186 商品挿入凹部
187 個数指定スイッチ
190 商品搬出ユニット
191 雄ネジシャフト
192 雌ネジスライダ
193 商品取出アーム
194 テンションスプリング
195 ストッパ部材
200 レジカウンタ
210 POS端末
300 カード収容パネル
310 タバコカードポケット
320 タバコダミーカード
321 商品バーコード
330 販促物
CSC 店舗作業員
CUU 一般消費者
CVS コンビニエンスストア
STP タバコパッケージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパッケージ商品が上下方向に積載される商品支持部材と、
前記商品支持部材を昇降させ、積載されている前記パッケージ商品を昇降させる商品昇降機構と、
前記商品昇降機構による前記商品支持部材の上昇を制御し、積載されている最上位の前記パッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する搬出制御部と、
前記商品取出位置に配置された最上位の前記パッケージ商品を側方に取り出す商品取出機構と、
側方に取り出された前記パッケージ商品を所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構と、
前記商品支持部材により上昇された前記パッケージ商品を保持する商品保持機構と、
前記パッケージ商品が保持された状態で前記商品支持部材を下降させて商品投入位置を確保する搬入制御部と、
外部から所定の商品搬入位置に搬入される前記パッケージ商品を前記商品投入位置の側方まで搬入する商品搬入機構と、
前記商品搬入機構に載置されている前記パッケージ商品を側方の前記商品投入位置に投入し、前記商品支持部材に積載する商品投入機構と、
を有する商品搬送装置。
【請求項2】
前記商品保持機構は、最下位の前記パッケージ商品を保持する商品保持ラッチを出没自在に支持している請求項1に記載の商品搬送装置。
【請求項3】
前記商品支持部材は、前記商品保持ラッチが挿入されるラッチ挿入凹部が形成されている請求項2に記載の商品搬送装置。
【請求項4】
前記商品保持機構は、前記商品投入機構と一体に形成されている請求項1ないし3の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項5】
前記商品支持部材と前記商品投入機構とが共用される前記商品搬入機構を介して離間した左右二列に並列に各々配置されており、
前記商品搬入機構で搬入される前記パッケージ商品が共用の前記商品投入機構で左右二列の前記商品保持機構に投入される請求項1ないし4の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項6】
複数の前記商品支持部材とともに複数の前記商品投入機構が前後方向に配列されており、
複数種類の前記パッケージ商品から一種類の搬入を指定する搬入指定部を、さらに有し、
指定された前記パッケージ商品を対応する前記商品投入機構が投入する請求項1ないし5の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項7】
一度に連続に搬入される前記パッケージ商品の個数を積算する個数積算手段と、
積算された前記個数が所定の個数であるか監視する個数監視手段とを、
さらに有する請求項1ないし6の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項8】
少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタの下部空間にビルトインされる請求項1ないし7の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項9】
少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタと一体に形成されている請求項1ないし7の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項10】
前記パッケージ商品がタバコパッケージからなる請求項1ないし9の何れか一項に記載の商品搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−207578(P2011−207578A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76875(P2010−76875)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】