説明

噴霧乾燥によりポリマーカプセル化した着色剤

本発明は、有効量の少なくとも一種の着色剤、ポリマーマトリックス、及び該ポリマーマトリックス内に分散している二次粒子を含むポリマー粒子の調製方法に関する。該方法は、次のステップ:A)水相中でモノマーブレンドから形成されるポリマーのエマルジョンを調製するステップ、及び水相中で二次粒子を形成するステップ、B)着色するのに有効な量の少なくとも一種の着色剤を水相に添加するステップ、C)着色剤を水相に分散又は溶解させるステップ、並びにD)エマルジョンを噴霧乾燥装置での脱水にかけるステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔料、染料又はレーキなどの少なくとも一種の有効量の着色剤を含むポリマー粒子の改善された調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2005/123009号及び123796号には、そのポリマー構造内に少なくとも一種の着色剤を含むポリマー粒子の調製方法が開示されている。色材をカプセル化したこれらのポリマーは、油中水型エマルジョンから得られる。該方法は、大量の炭化水素溶媒及び安定剤を利用する。該炭化水素溶媒は、後処理段階でエマルジョンから除去される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2005/123009号
【特許文献2】国際公開第2005/123796号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、パーソナルケア用及び/又は化粧用組成物を調製するのに有用である、技術的により実行可能でより使いやすい方法を提供することである。これらの組成物は、閉じ込められた又はカプセル化された着色剤を含むポリマー粒子を含み、様々な環境にさらされた場合でも、長期にわたって着色剤を保持する。このことは、とりわけ該着色剤が、染料を永続的に保持することが一般には困難である水溶性染料である場合に重要である。化粧用組成物において染料が永続的に保持されないと、このことが長期使用の後に化粧の視覚的効果を低下させる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
驚くべきことに、炭化水素溶媒を含まない水性エマルジョンを噴霧乾燥することが、そのポリマー構造内に少なくとも一種の着色剤を含むポリマー粒子を調製するための代わりの方法であることが見出された。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、有効量の少なくとも一種の着色剤、ポリマーマトリックス、及び該ポリマーマトリックス内に分散している二次粒子を含むポリマー粒子の改善された調製方法に関するものであり、ここで、
該ポリマーマトリックスは、エチレン性不飽和イオン性モノマーである第一モノマー、及び50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成する能力のあるエチレン性不飽和疎水性モノマーである第二モノマーを含むモノマーブレンドから形成され、
該二次粒子は、50℃を超えるガラス転移温度のポリマーを形成する能力のあるエチレン性不飽和疎水性モノマーと場合によってはその他のモノマーとから形成される疎水性ポリマー(該疎水性ポリマーは、ポリマーマトリックスとは異なる)を含み、
該方法は、
A)水相中で第一及び第二モノマーを含むモノマーブレンドから形成されるポリマーのエマルジョンを調製するステップ、水相中で二次粒子を形成する又は二次粒子を水相と合わせるステップ、
B)着色するのに有効な量の少なくとも一種の着色剤を水相に添加するステップ、
C)着色剤を分散させ、水相をホモジナイズするステップ、及び
D)エマルジョンを噴霧乾燥装置での脱水にかけるステップ
から本質的になる。
【0007】
本発明は、さらに、上で定義した方法によって得ることのできるポリマー粒子をパーソナルケア用又は化粧用組成物にさらに加工処理することを含む、パーソナルケア用又は化粧用組成物の調製方法に関する。
【0008】
本発明による微粒子状の着色剤ブレンドは、より自然な皮膚様外見などの向上した視覚的性能を有する。さらに、マトリックスポリマーは、厳しい配合条件又は取扱いのもとで粉砕されず、かくして、貯蔵及び使用中に望ましい美的効果を維持する。
【0009】
好ましくは、マトリックスポリマーを形成するのに使用する第一モノマーは、対イオンを形成する揮発性成分との塩の形態で存在する。脱水ステップD)の間に、塩の中の揮発成分を蒸発させる。蒸発させるとは、対イオン成分の少なくとも一部を蒸発させることを意味する。例えば、モノマー単位のアンモニウム塩からポリマーマトリックスを形成する場合には、脱水ステップ中に揮発性成分であるアンモニアを蒸発させる。次いで、蒸留段階の間に、マトリックスポリマーはその遊離酸の形態に転換される。
【0010】
本発明において有用な粒子は、着色剤を含有する。着色剤は、顔料、染料又はレーキから選択できる。粒子を調製する工程では、着色剤をマトリックスポリマー全体に分散させることが可能になるように、着色剤を水相に溶解又は分散させることがとりわけ望ましい。
【0011】
上記のポリマー性微粒子は、改善された視覚的性能と共に改善された粉砕耐性を示す。さらに、該ポリマーマトリックスは、長期使用のもとでさえも、閉じ込められた着色剤を放出させない。着色剤がマトリックスポリマー全体に分散され、且つマトリックスポリマーが着色剤に対して不浸透性である粒子を提供することがとりわけ望ましい。
【0012】
マトリックスポリマーを架橋させると、ポリマーマトリックスの剛性をさらに高めることができる。このことは、工程に架橋ステップを含めることによって達成できる。このことは、ポリマー中に自己架橋基、例えば、メチロール官能基をもつモノマー繰返し単位を含めることによって達成できる。好ましくは、架橋は、水相のポリマーに架橋剤を含めることによって達成される。適切な架橋剤としては、ポリマー鎖上の官能基と反応する化合物である。例えば、ポリマー鎖がアニオン基を含む場合、適切な架橋剤には、アジリジン、ジエポキシド、カルボジアミド、シラン類、又は多価金属、例えばアルミニウム、亜鉛又はジルコニウムが挙げられる。とりわけ好ましい架橋剤としては、炭酸アンモニウムジルコニウム又は酸化亜鉛である。別のとりわけ好ましい部類の架橋剤には、ポリマー鎖間に共有結合を形成する化合物、例えば、シラン又はジエポキシド類が挙げられる。架橋処理は、望ましくは、脱水ステップ中に行われる。
【0013】
50℃を超える、好ましくは60又は80℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成する能力のある疎水性モノマーの特定の組合せから形成されるポリマーは、着色剤及び他の活性成分への不浸透性に関して著しく改善された性能を示すことが見出された。疎水性モノマーとは、該モノマーが水100mL当たり5g未満である水溶性を有することを意味する。
【0014】
ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、Kirk-Othmer、Encyclopedia of Chemical Technology、19巻、第4版、891頁中で、その温度未満では、(1)分子全体の移動挙動、及び(2)鎖の中の40〜50個の炭素原子セグメントの巻き取り及び巻き戻しが、双方とも凍結される温度として定義される。したがって、そのTg未満で、ポリマーは流動又はゴム弾性を示さない。ポリマーのTgは、示差走査熱量測定法(DSC)を使用して測定できる。
【0015】
一般に、粒子の平均粒子直径は、約100μm(ミクロン、マイクロメートル)未満である。好ましくは、平均粒子直径は、約1〜60μm、例えば、1〜40μm、特に1〜30μmの範囲である。平均粒径は、Sympatec HELOS粒径アナライザーを用い、文献に広く記載されている標準的手法により測定される。
【0016】
マトリックスポリマーを製造するためのモノマーブレンドは、少なくとも50重量%の疎水性モノマーを含むことができ、残りはイオン性モノマーから構成される。好ましい実施形態によれば、該疎水性モノマーは、少なくとも60重量%の量で存在する。好ましい組成は、65〜90重量%、例えばおよそ70又は75重量%の疎水性ポリマーを含む。
【0017】
疎水性モノマーの具体例としては、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、又は(メタ)アクリル酸n-若しくはtert-ブチル、メタクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸C1〜C4アルキル;メタクリル酸シクロヘキシル又はメタクリル酸イソボルニルなどの(メタ)アクリル酸C5〜C12シクロアルキルが挙げられる。
【0018】
好ましい実施形態によれば、Tgは、60℃又は80℃を超えるべきである。
【0019】
イオン性モノマーは、アニオン性又はカチオン性基のどちらかを含むことができ、或いは、潜在的にイオン性、例えば、酸無水物の形態であることができる。好ましくは、イオン性モノマーは、エチレン性で不飽和のアニオン性又は潜在的アニオン性のモノマーである。適切なアニオン性又は潜在的アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチル、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、及び2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。好ましいアニオン性モノマーは、(メタ)アクリル酸などのカルボン酸又は酸無水物である。
【0020】
イオン性モノマーがアニオン性、例えば、カルボン酸又は無水物である場合、揮発性の対イオンはアンモニア又は揮発性アミン成分とすることができる。揮発性アミン成分は、低〜中温で、例えば、200℃までの温度で蒸発させることのできる液体である。揮発性アミンを、減圧下、100℃未満の温度で蒸発させることが可能となることが好ましい。ポリマーを、遊離酸の形態で製造し、次いで、水酸化アンモニウム水溶液又は揮発性アミン、例えば、エタノールアミン、メタノールアミン、1-プロパノールアミン、2-プロパノールアミン、ジメタノールアミン、又はジエタノールアミンで中和することができる。あるいは、ポリマーは、アニオン性モノマーのアンモニウム又は揮発性アミン塩を疎水性モノマーと共重合することによっても調製することができる。
【0021】
マトリックスポリマーは、任意の適切な重合法で調製することができる。例えば、該ポリマーは、欧州特許出願公開第697423号又は米国特許第5,070,136号明細書に記載のように、水性乳化重合によって調製できる。次いで、該ポリマーを、水酸化アンモニウム水溶液又は揮発性アミンを添加して中和することができる。
【0022】
典型的な重合法では、疎水性モノマーとアニオン性モノマーとのブレンドを、適切な量の乳化剤を含む水相中で乳化させる。乳化剤は、水性エマルジョンを形成するのに適した市販の任意の乳化剤でよい。これらの乳化剤は、水不混和性のモノマー相中よりも水相中により溶解できる傾向があり、従って高い親水性-親油性バランス(HLB)を示す傾向がある。モノマーの乳化は、モノマー/水相を激しい撹拌又は剪断にさらすこと、或いは代わりにモノマー/水相をスクリーン又はメッシュを通過させることを含む、既知の乳化技術によって達成できる。次いで、適切な開始剤系、例えば、UV重合開始剤又は熱重合開始剤を使用することによって重合を達成できる。重合を開始させる適切な技術は、モノマーの水性エマルジョンの温度を70又は80℃を超えるまで上昇させること、次いで、モノマーの重量基準で50〜1000ppmの過硫酸アンモニウムを添加することである。
【0023】
マトリックスポリマーは、(標準的な工業的パラメータを使用したGPCで測定して)200,000までの分子量を有する。好ましくは、該ポリマーは、50,000未満、例えば、2,000〜20,000の分子量を有する。好ましい実施形態によれば、マトリックスポリマーのための最適分子量はおよそ6,000〜12,000である。
【0024】
とりわけ好ましいマトリックスポリマーは、スチレンとアクリル酸アンモニウムとのコポリマーである。より好ましくは、このポリマーは、本方法が、特に炭酸アンモニウムジルコニウム又は酸化亜鉛である架橋剤を採用する場合に使用される。
【0025】
本方法の変形において、イオン性モノマーは、カチオン性又は潜在的カチオン性、例えばエチレン性不飽和アミンとすることができる。本発明のこの形態では、揮発性の対イオン成分は揮発性の酸成分である。マトリックスポリマーは、アニオン性モノマーをカチオン性又は潜在的カチオン性モノマーで代替することを除いて、上記のアニオン性マトリックスポリマーと類似の方法で形成することができる。ポリマーを遊離アミンと疎水性モノマーとのコポリマーの形態で調製する場合には、そのポリマーを適切な揮発性酸、例えば酢酸又はギ酸を加えることによって中和する。好ましくは、ポリマーを、揮発性カルボン酸で中和する。
【0026】
適切なカチオン性又は潜在的カチオン性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド又はアリルアミン及びその他のエチレン性不飽和アミン並びにそれらの酸付加塩が挙げられる。適切な(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルとしては、アクリル酸ジメチルアミノメチル、メタクリル酸ジメチルアミノメチル、アクリル酸2-ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸ジエチルアミノプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノプロピル、アクリル酸ジメチルアミノブチル、メタクリル酸ジメチルアミノブチル、アクリル酸ジエチルアミノブチル、及びメタクリル酸ジエチルアミノブチルが挙げられる。典型的なジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、ジメチルアミノメチルアクリルアミド、ジメチルアミノメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノブチルアクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノブチル、アクリル酸ジエチルアミノブチル、及びジエチルアミノブチルメタクリルアミドが挙げられる。典型的なアリルアミンとしては、ジアリルアミン及びトリアリルアミンが挙げられる。
【0027】
二次粒子は、50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成する能力のあるエチレン性不飽和疎水性モノマーと場合によってはその他のモノマーとから形成された疎水性ポリマー(該疎水性ポリマーはマトリックスポリマーとは異なる)を含む。該エチレン性不飽和疎水性モノマーは、マトリックスポリマーを形成するのに使用される第二モノマーに関して前に定義した任意のモノマーでよい。好ましくは、該疎水性モノマーは、マトリックスポリマーを形成するのに使用される第二モノマーと同一である。前記疎水性モノマーの具体例としては、スチレン、(メタ)アクリル酸メチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘキシル、及びメタクリル酸イソボルニルが挙げられる。好ましくは、該疎水性モノマーはスチレンである。
【0028】
疎水性モノマーは、単独で重合させることができ、或いは、場合により前に定義したような一種又は複数のその他の疎水性モノマーと重合させることができる。50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成する能力のある疎水性モノマーではないその他のモノマーとしては、例えば長鎖アルキルのような疎水性モノマー、アクリル酸2-エチルヘキシル又はアクリル酸ステアリルなどのアクリル酸又はメタクリル酸のエステルを挙げることができる。このようなモノマーを含む場合、それらのモノマーは、二次粒子のために使用されるモノマーの重量を基準にして20重量%を超えない量で存在すべきである。好ましくは、これらのモノマーは、10重量%未満、より好ましくは5重量%未満の量で存在する。
【0029】
或いは、その他のモノマーは親水性モノマーでもよい。親水性モノマーは、非イオン性、例えば、アクリルアミドでよいが、例えばマトリックスポリマーを形成するのに使用される第一モノマーに関して定義したようなイオン性であってもよい。このようなモノマーは、ポリマーが疎水性であるように、より小さな比率で使用される傾向がある。このようなモノマーを含める場合、それらのモノマーは、二次粒子のために使用されるモノマーの重量を基準にして20重量%を超えない量で存在すべきである。好ましくは、これらのモノマーは、10重量%未満、より好ましくは5重量%未満の量で存在する。
【0030】
二次粒子は、50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成する能力のある一種又は複数のエチレン性不飽和疎水性モノマーからもっぱら形成された疎水性ポリマーを含むことがとりわけ好ましい。とりわけ適切な疎水性ポリマーは、スチレンとメタクリル酸メチルとのコポリマー、又はスチレンのホモポリマーである。スチレンとメタクリル酸メチルとのポリマーは、一般に、少なくとも40重量%のスチレン及び60重量%までのメタクリル酸メチルから構成される。好ましくは、該コポリマーは、50:50〜95:5、より好ましくは60:40〜80:20、とりわけ好ましくは70:30〜75:25のスチレン:メタクリル酸メチル重量比を有する。
【0031】
二次粒子は、1μm未満、とりわけ750nm未満の平均粒径を有する。好ましくは、二次粒子は、50〜500nmの範囲の平均粒径を有する。二次粒子は、水性乳化重合などの任意の通常的手段によって調製することができる。好ましくは、該粒子は、例えば、欧州特許公開第531005号又は同第449450号に記載されているような、先行技術中に記載されている任意の典型的なマイクロエマルジョン重合法による水性マイクロエマルジョン重合によって調製される。
【0032】
二次粒子は、水性連続相(20〜80重量%)、モノマーを含む油性分散相(10〜30重量%)、並びに界面活性剤及び/又は安定剤(10〜70重量%)を含むマイクロエマルジョンを形成することによって調製できる。一般に、界面活性剤及び/又は安定剤は、主として水相中に存在する。好ましい界面活性剤及び/又は安定剤は、ポリマーマトリックスを形成するのに使用されるポリマーの水溶液である。とりわけ好ましい界面活性剤及び/又は安定剤は、マトリックスポリマーに関して前に定義したような、アクリル酸アンモニウムとスチレンとのコポリマーである。
【0033】
モノマーのマイクロエマルジョンの状態での重合は、適切な開始系、例えばUV重合開始剤又は熱重合開始剤を用いて達成できる。重合を開始する適切な技術は、例えば、モノマーの水性エマルジョンの温度を70又は80℃を超えるまで上昇させること、次いでモノマーの重量基準で50〜1000ppmの過硫酸アンモニウム又はアゾジイソブチロニトリルなどのアゾ化合物を添加することである。あるいは、ペルオキシド、例えば、室温硬化性ペルオキシド、又は光重合開始剤を使用できる。例えば、光重合開始剤を用いてほぼ室温で重合を実施することが好ましいこともある。
【0034】
二次粒子は、(標準的な工業的パラメータを使用したGPCで測定して)2,000,000までの分子量を有するポリマーを含む。好ましくは、ポリマーは、500,000未満、例えば5,000〜300,000の分子量を有する。ポリマー性二次粒子の最適分子量は、100,000〜200,000である。
【0035】
二次粒子は、コア-シェル構造を有し、そのコアは、ポリマーシェルで取り囲まれた疎水性ポリマーからなることが好ましい。より好ましくは、二次粒子は、疎水性ポリマーを含むコア及びポリマーマトリックスを含むシェルを含む。マトリックスポリマーのシェルは、疎水性ポリマーのコアの周りに重合中に形成されることがとりわけ好ましい。
【0036】
本発明の方法による粒子は、着色剤を含む。それらの粒子は、加えて、さらなる活性成分、例えば、UV吸収剤、UV反射剤、難燃剤、又は活性染料トレーサー材料を含むことができる。
【0037】
粒子は、一種又は複数の着色剤、例えば、染料、顔料又はレーキを閉じ込める。適切な着色剤には、レーキ、酸化鉄、二酸化チタン、硫化鉄、又は化粧用配合物で使用されるその他の通常の顔料などの、CTFA及びFDAによって化粧品での使用が認められている任意の有機若しくは無機の顔料又は着色剤が含まれる。
【0038】
適切な顔料の例としては、カーボンブラック、D&C赤色7号(D&C Red 7)、カルシウムレーキ、D&C赤色30号(D&C Red 30)、タルクレーキ、D&C赤色6号(D&C Red 6)、バリウムレーキ、ラセット酸化鉄、イエロー酸化鉄、ブラウン酸化鉄、タルク、カオリン、マイカ、マイカチタン、レッド酸化鉄、ケイ酸マグネシウム及び酸化チタンなどの無機顔料;並びに赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色219号、赤色228号、赤色404号、黄色205号、黄色401号、橙色401号、及び青色404号などの有機顔料が挙げられる。建染め染料の例が、赤色226号、青色204号及び青色201号である。レーキ染料の例としては、アルミニウム、カルシウム又はバリウムでレーキ化される各種酸性染料が挙げられる。
【0039】
一実施形態において、着色剤は、水溶性染料の水溶液である。このような染料としては、FD&C青色11号(FD&C Blue No. 11)、FD&C青色12号(FD&C Blue No. 12)、FD&C緑色13号(FD&C Green No. 13)、FD&C赤色13号(FD&C Red No. 13)、FD&C赤色140号(FD&C Red No. 140)、FD&C黄色15号(FD&C Yellow No. 15)、FD&C黄色16号(FD&C Yellow No. 16)、D&C青色14号(D&C Blue No. 14)、D&C青色19号(D&C Blue No. 19)、D&C緑色15号(D&C Green No. 15)、D&C緑色16号(D&C Green No. 16)、D&C緑色18号(D&C Green No. 18)、D&C橙色14号(D&C Orange No. 14)、D&C橙色15号(D&C Orange No. 15)、D&C橙色110号(D&C Orange No. 110)、D&C橙色111号(D&C Orange No. 111)、D&C橙色117号(D&C Orange No. 117)、FD&C赤色14号(FD&C Red No. 14)、D&C赤色16号(D&C Red No. 16)、D&C赤色17号(D&C Red No. 17)、D&C赤色18号(D&C Red No. 18)、D&C赤色19号(D&C Red No. 19)、D&C赤色117号(D&C Red No. 117)、D&C赤色119号(D&C Red No. 119)、D&C赤色121号(D&C Red No. 121)、D&C赤色122号(D&C Red No. 122)、D&C赤色127号(D&C Red No. 127)、D&C赤色128号(D&C Red No. 128)、D&C赤色130号(D&C Red No. 130)、D&C赤色131号(D&C Red No. 131)、D&C赤色134号(D&C Red No. 134)、D&C赤色139号(D&C Red No. 139)、FD&C赤色140号(FD&C Red No. 140)、D&C紫色12号(D&C Violet No. 12)、D&C黄色17号(D&C Yellow No. 17)、Ext.D&C黄色17号(Ext. D&C Yellow No. 17)、D&C黄色18号(D&C Yellow No. 18)、D&C黄色111号(D&C Yellow No. 111)、D&C褐色11号(D&C Brown No. 11)、Ext.D&C紫色12号(Ext. D&C Violet No. 12)、D&C青色16号(D&C Blue No. 16)、及びD&C黄色110号(D&C Yellow No. 110)を挙げることができる。
【0040】
上記の染料は、広く知られた市販の材料であり、それらの化学構造は、例えば、21 C.F.R.Part 74(1988年4月1日改定)、及びCosmetics,Toiletry and Fragrances Association,Inc.によって出版されたCTFA Cosmetic Ingredient Handbook 1988中に記載されている。
【0041】
認定された染料は、水溶性、又は好ましくはそのレーキであり得る。レーキは、可溶性染料を反応性又は吸収性の層上に沈殿させることによって調製される有機顔料であり、顔料含有組成物の必須部分である。ほとんどのレーキは、アルミニウム、バリウム又はカルシウム誘導性である。これらの不溶性顔料は、主としてメークアップ製品中で粉末又は液体のどちらかで使用され、皮膚を染色しない一時的色材が所望される場合には、油溶性染料として使用される傾向がある。レーキは、これらの製品中で、酸化鉄、酸化亜鉛及び二酸化チタンなどの無機色材と一緒に使用される。
【0042】
着色剤は、また、休眠着色剤(dormant colourant)である物質、例えば、適切なトリガー機構、例えば熱又は照射への暴露で呈色する発色剤であってもよい。このような封じ込められた発色剤は、適切な基質上に被覆されていても、その基質中に組み込まれていてもよく、呈色するように処理される。発色剤は、それがたとえポリマー粒子内に封じ込められていても活性化され得る。
【0043】
以下の表に、食品、医薬及び/又は化粧品での使用が承認されている現在市販の染料及び着色剤を挙げる。本発明中での使用のために選択される着色剤は、次の例示的なリストから好ましくは選択される。
【表1】

【表2】

【表3】

【0044】
アルミニウム粉末、アナトー、オキシ塩化ビスマス、ブロンズ粉末、カラメル、カルミン、β-カロテン、水酸化クロム(chromium hydroxide green)、酸化クロム緑銅(chromium oxide green copper)(金属粉末)、ジヒドロキシアセトン、EDTA二ナトリウム-銅、フェロシアン化第二鉄アンモニウム、フェロシアン化第二鉄、グアニン(真珠エキス)、グアイアズレン(アズレン)、酸化鉄、発光性硫化亜鉛、マンガンバイオレット、マイカ、ピロフィライト、銀(着色マニキュア用)、二酸化チタン、ウルトラマリン類(ブルー、グリーン、ピンク、レッド及びバイオレット)及び酸化亜鉛を含むいくつかの色材添加物が認証を免除され、化粧用のものとして永続的に記載されている。
【0045】
後に続く脱水ステップは、任意の都合のよい手段によって達成できる。一般に、これは、高い温度、例えば、150℃又はそれより高い温度を必要とする。さらにより高い、例えば250℃までの温度を使用することも可能であるが、一般には220℃未満の温度を使用するのが好ましい。脱水は、国際公開第97/34945号に記載されている噴霧乾燥法によって達成できる。
【0046】
脱水ステップは、マトリックスポリマーから水を、またとまた揮発性対イオン成分も除去して、水に不溶性で且つ水で膨潤しない乾燥ポリマーマトリックスをもたらし、該ポリマーマトリックスはその全体に分散している着色剤を含む。
【0047】
ポリマー粒子は、噴霧乾燥法によって得ることができ、ここで、その少なくとも90重量%は、250μm未満、好ましくは100μm未満の大きさである。好ましい実施形態によれば、微粒の少なくとも90%は、50μm未満の粒径である。0.1〜50μm、例えば、1〜40μm、特に1〜30μmの平均直径を有するカプセル化された着色剤微小球が好ましい。
【0048】
好ましい微粒は、少なくとも90%が50〜250μmの範囲の大きさを有する。
【0049】
望ましい粒径の微粒は、上記の水性エマルジョンを、通常の噴霧乾燥機を使用して通常の噴霧乾燥条件にさらすことによって製造することができ、粒径は、噴霧乾燥用オリフィス、オリフィスを通過させるポンプ送液速度、及び乾燥速度(温度及び乾燥機)、噴霧乾燥される材料の寸法を適切に選択することによって周知の方法で調節される。
【0050】
0.1〜60μm、例えば、1〜40μm、特に1〜30μmの平均直径を有するカプセル化された着色剤微小球が好ましい。
【0051】
使用目的に応じて、好ましい平均直径は変化する。例えば、液状の顔用化粧料配合物は、少なくとも二種のカプセル化された着色剤を含み、10〜30μmの好ましい粒径を有する。別の実施形態は、1〜10μmの好ましい粒径を有する少なくとも二種のカプセル化された着色剤を含むリップスティック配合物であってもよい。
【0052】
本発明の方法によって得られる(マイクロ)カプセル化された着色剤を含むパーソナルケア用又は化粧用配合物を利用すると、望ましい効果がもたらされる。特に、特有で独特な色彩を有する少なくとも二種のマイクロカプセル化された着色剤のブレンド、とりわけ複数の原色のブレンドを含む組成物は、自然なキメのある肌の色調効果をもたらすのに有効な手段である。原色は、赤、黄及び青色を意味すると理解される。カプセル化された着色剤のさらなる有利な特徴は、カプセル化されていない着色剤で直面することの多い製粉又は摩砕の排除である。
【0053】
パーソナルケア用又は化粧用組成物は、該組成物の総重量を基準にして0.1〜70重量%、例えば1〜50重量%、特に5〜35重量%の少なくとも一種、好ましくは二種の本発明の方法で得られるカプセル化された着色剤、及び化粧料として許容される担体又は補助薬を含む。水は、化粧料として許容され、ほとんどの場合に、やはり存在するが、「化粧料許容される担体又は補助薬」との記載は、パーソナルケア又は化粧用組成物で慣用的に採用される水以外の少なくとも一種の物質を指すと解釈される。
【0054】
パーソナルケア用又は化粧用製品は、油中水型又は水中油型エマルジョンとして、イオン性又は非イオン性両親媒性脂質の小胞分散液として、ゲル、又は固形スティックとして配合することができる。好ましくは、化粧用製品は液体の形態である。
【0055】
油中水型又は水中油型エマルジョンとして、パーソナルケア用又は化粧用製品は、好ましくは、5〜50%の油相、5〜20%の乳化剤、及び30〜90%の水を含有する。油相は、化粧用配合物に適した任意の油、例えば、一種又は複数の炭化水素油、ワックス、天然油、シリコーン油、脂肪酸エステル、又は脂肪アルコールを含むことができる。
【0056】
化粧用液体は、少量、例えば10重量%までの、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロール又はソルビトールなどのモノ又はポリオールを含むことができる。
【0057】
化粧用配合物は、広範な種類の化粧用製品中に含めることができる。例えば、特に次の製品が考えられる:
・スキンケア製品、例えば、スキンエマルジョン、マルチ-エマルジョン又はスキンオイル及びボディーパウダー;
・化粧用パーソナルケア製品、例えば、リップスティック、リップグロス、アイシャドーの形態での顔用メークアップ、液体メークアップ、昼用のクリーム又はパウダー、フェーシャルローション、クリーム及びパウダー(ルース又はプレスト);並びに
・光保護製品、例えば、サンタン用ローション、クリーム及びオイル、サンブロック及びプレタンニング製品。
【実施例】
【0058】
次の実施例により本発明を説明するが、実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0059】
粒径分析
ポリマー粒子の平均粒径は、Quixcel分散系で構成されたSympatec HELOS粒径アナライザーを用いて測定する。該装置は、Sympatec GmbHから入手できる。
【0060】
[実施例1]
1.1 マイクロエマルジョンポリマーの調製
機械式撹拌機、コンデンサー、窒素送入口、温度プローブ及び供給物送入口を取り付けた1リットル樹脂製ポットに、154.85gの水、及び483.9gの低分子量スチレン-アクリルコポリマーアンモニウム塩32%溶液(モノマー比65/35重量%、分子量6000)を仕込む。内容物を85℃まで加熱し、窒素で30分間脱気する。245.0gのスチレンを105.0gのメタクリル酸メチルと混合することによってモノマー相を準備する。1.97gの過硫酸アンモニウムを63.7gの水に溶解させることによって開始剤供給液を準備する。反応器が所定温度となり脱気された後、反応器に0.66gの過硫酸アンモニウムを添加する。2分後に、モノマー及び開始剤の供給を開始し、それぞれ3時間及び4時間かけて供給する。供給中、反応器の内容物を85℃に維持する。供給を完了した後、反応器の内容物を、さらに1時間85℃に保持し、次いで、25℃まで冷却する。生じる水性生成物は、700cPsのBrookfield RVT粘度を有するpH8.3のマイクロエマルジョンポリマーである。46%のポリマーマイクロエマルジョンは、14重量%のスチレン-アクリル酸(モノマー比65/35重量%、分子量6000)で安定化された32重量%のスチレン-メタクリル酸メチルコポリマー(モノマー比70/30重量%、分子量200,000)のマイクロエマルジョンを含む。スチレン-メタクリル酸メチルコポリマーの分散ラテックスポリマーの平均粒径は195nmである。
【0061】
1.2 この実施例は、10重量%の黄色顔料を含む黄色に着色されたポリマー粒子の調製について説明する。
実施例1.1により調製した155.4gの46%ポリマーマイクロエマルジョンを100.0gの脱イオン水で希釈し、続いて1.0gの消泡剤Burst5470(Cibaから入手)を添加することによって、水性供給液を準備する。この希釈混合物を、オーバーヘッド型ホモジナイザー(Silverson L4R)下に設置し、次いで、高剪断混合下で10.0gの黄色5号Alレーキ粉末(Kingfisherから入手)及び20.0gの酸化亜鉛(Norkem Chemicalsから入手)を添加する。得られた着色混合物を、計15分間ホモジナイズして、水性マイクロエマルジョンポリマー中の顔料の均一で滑らかな分散液を形成する。
【0062】
分散液を、実験室用噴霧乾燥機(Buchi B191型)を使用して、180℃の入り口温度、3mL/分の供給速度で噴霧乾燥する。最終生成物は、25μの平均粒径を有する自由に流動する黄色のマイクロビーズである。マトリックスポリマーは、酸化亜鉛で架橋されたスチレン-アクリル酸コポリマーであり、ここで、スチレン-メタクリル酸メチルからなるおよそ200ナノメートルの大きさのポリマー二次粒子は、マトリックス全体に分散している。
【0063】
[実施例2]
黄色5号Alレーキ粉末の代わりに20.0gの赤色36号顔料(Cibaから入手)を使用することを除き、実施例1に記載したものと同様の方法で、赤色に着色されたマイクロビーズが調製される。
【0064】
[実施例3]
黄色5号Alレーキ粉末の代わりに20.0gの青色Alレーキ(Kingfisherから入手)を使用することを除き、実施例1に記載したものと同様の方法で、青色に着色されたマイクロビーズが調製される。
【0065】
[実施例4]
この実施例では、該方法の実行可能性をパイロット規模の噴霧乾燥機で実証する。実施例1に記載したものと同様の組成を有する309.2kgの46%ポリマーマイクロエマルジョンを、129.2kgの水及び2.0kgの消泡剤Burst5470と混合し、希釈ポリマー溶液を準備する。この希釈ポリマー溶液に、19.9kgのFDC黄色5号Alレーキ及び39.7kgの酸化亜鉛を添加する。得られた混合物を、高剪断混合機(Draisディゾルバー)下に設置し、30分間混合して、黄色に着色した水性分散液を形成する。二つの二流体ノズルを備えたパイロットプラント噴霧乾燥機DT3を使用して黄色に着色した分散液を乾燥した。水性分散液を、ポンプで、200kg/時間の速度、5バールの空気圧、及び110℃の出口温度で送液する。水性供給液を噴霧乾燥して、20μmの平均マイクロビーズ粒径を有し、カールフィッシャー法で測定した含水量が2.3%である黄色の粉末生成物を得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量の少なくとも一種の着色剤、ポリマーマトリックス、及び該ポリマーマトリックス内に分散している二次粒子を含むポリマー粒子の調製方法であって、
該ポリマーマトリックスが、エチレン性不飽和イオン性モノマーである第一モノマー、及び50℃を超えるガラス転移温度のホモポリマーを形成する能力のあるエチレン性不飽和疎水性モノマーである第二モノマーを含むモノマーブレンドから形成され、
該二次粒子が、50℃を超えるガラス転移温度のポリマーを形成する能力のあるエチレン性不飽和疎水性モノマーと場合によってはその他のモノマーとから形成される疎水性ポリマーを含み、該疎水性ポリマーは、該ポリマーマトリックスとは異なり、
A)水相中で第一及び第二モノマーを含むモノマーブレンドから形成されるポリマーのエマルジョンを調製するステップ、水相中で二次粒子を形成するか又は二次粒子を水相と合わせるステップ、
B)着色するのに有効な量の少なくとも一種の着色剤を水相に添加するステップ、
C)着色剤を水相に分散又は溶解させるステップ、及び
D)エマルジョンを噴霧乾燥装置においてで脱水させるステップ
から本質的になる方法。
【請求項2】
ポリマーマトリックスが、低分子量スチレンアクリルコポリマーのアンモニウム塩から形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
二次粒子が、スチレン-メタクリル酸メチルコポリマーから形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ポリマーブレンドと二次粒子から形成されるポリマーのマイクロエマルジョンを調製することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
顔料、染料又はレーキからなる群から選択される少なくとも一種の着色剤からなる群から選択される着色剤を分散させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
A)低分子量スチレン-アクリルコポリマーのアンモニウム塩のエマルジョンを調製するステップ、水相中でスチレン-メタクリル酸メチルコポリマーから二次粒子を形成するステップ、
B)着色するのに有効な量の少なくとも一種の着色剤を水相に添加するステップ、
C)着色剤を水相に分散又は溶解させるステップ、及び
D)エマルジョンを噴霧乾燥装置においてで脱水させるステップ
から本質的になる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ポリマー粒子が100μ未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ポリマー粒子が50μ未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
二次粒子が750nm未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
二種の異なる着色剤が、水相に分散される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法によって得られるポリマー粒子をパーソナルケア用又は化粧用組成物にさらに加工処理することを含む、パーソナルケア用又は化粧用組成物の調製方法。

【公表番号】特表2011−520001(P2011−520001A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507875(P2011−507875)
【出願日】平成21年4月29日(2009.4.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/055188
【国際公開番号】WO2009/135791
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】