四次元イメージング超高速電子顕微鏡
本発明は、TEM中において超高速時間分解でその場でイメージングする四次元超高速電子顕微鏡(UEM)に関する。単電子イメージングが四次元UEM技術の要素技術として使用されて、従来の技術では得ることができない高空間および時間分解能が得られる。本発明の他の実施形態は、電子ビームを試料に収束して、三次元での構造的な特徴を時間の関数として測定する収束ビーム型のUEMについての方法およびシステムに関する。また、実施形態によって、試料の四次元イメージングだけでなく、電子エネルギーのキャラクタリゼーションが得られて、時間分解電子エネルギー損失分光法(EELS)が実行される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を撮像する四次元電子顕微鏡であって、
前記四次元電子顕微鏡は、
前記試料を支持するように構成されたステージ部と、
1ps未満の第1の光パルスを持続して照射できる第1のレーザ源と、
1ns未満の第2の光パルスを持続して照射できる第2のレーザ源と、
前記第1のレーザ源および前記第2のレーザ源に結合されるとともに、前記第1の光パルスに応答して1ps未満の第1の電子パルスを持続して照射でき、前記第2の光パルスに応答して1ns未満の第2の電子パルスを持続して照射できるカソードと、
前記試料上に前記電子パルスを収束するように構成された電子レンズ部と、
前記試料を通過する1または複数個の電子を捕獲するように構成され、前記試料を通過する1または複数個の電子に関連するデータ信号を送出する検出器と、
前記検出器に結合されるとともに、前記試料を通過する1または複数個の電子に関連するデータ信号を処理し、前記試料の画像に関連する情報を出力するプロセッサと、
前記プロセッサに結合されるとともに、前記試料の前記画像に関連する情報を出力する出力装置と、から構成される、
四次元電子顕微鏡。
【請求項2】
前記第1の電子パルスまたは前記第2の電子パルスの少なくとも一方は、単電子からなる、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項3】
前記試料を、前記第1の光パルスまたは前記第2の光パルスの少なくとも一方に結合する1または複数個の光学要素をさらに含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項4】
前記第1のレーザ源または前記第2のレーザ源の少なくとも一方と前記試料の間の光路に沿って配置される遅延ステージをさらに含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項5】
前記第2のレーザ源は、500fs未満の半値全幅(「FWHM」)を有する光パルスの列を送出するモード同期レーザ発振器を含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項6】
前記半値全幅は、100fs未満である、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項7】
前記カソードは、LaB6構造の結晶を含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項8】
前記検出器は、デジタル電荷結合素子(「CCD」)カメラを含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項9】
前記試料は、生物学的試料、化学的試料、物理的試料、電子的試料の中から選ばれる、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項10】
前記電子レンズ部、前記検出器、前記プロセッサまたは前記出力装置のうちの少なくとも1つを制御するコンピュータコードを含むメモリをさらに含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項11】
連続的な光パルスを送出するレーザシステムと、
前記連続的なレーザパルスを第1の光パルスの組と第2の光パルスの組に分割する第1の光学システムと、
前記第1の光パルスの組の周波数を2倍にする第1の周波数変換ユニットと、
前記周波数が2倍にされた第1の光パルスの組の方向を変えて、試料に衝突させる第2の光学システムと、
前記第2の光パルスの組の周波数を3倍にする第2の周波数変換ユニットと、
前記周波数が3倍にされた第2の光パルスの組の方向を変えて、カソードに衝突させて、電子パケットの列を発生する第3の光学システムと、
前記電子パケットの列を加速する加速器と、
前記電子パルスの列を縮小する第1のレンズと、
前記電子パルスの列を前記試料上に収束する第2のレンズと、から構成される、
収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項12】
前記光学システムは、ビーム分離器を含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項13】
前記第1の周波数変換ユニットは、周波数2倍化結晶を含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項14】
前記レーザシステムは、フェムト秒レーザを含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項15】
前記カソードと前記試料は、TEMのハウジング中に配置される、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項16】
前記第1の光パルスの組または前記周波数が2倍にされた第1の光パルスの組の少なくとも一方の伝播経路を増加あるいは減少する遅延ステージをさらに含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項17】
電子パケットの1または複数個は、単電子を含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項18】
アト秒の電子パルスを発生するシステムであって、
前記システムは、
レーザパルスを送出する第1のレーザ源と、
前記第1のレーザ源と光学的に結合されて、電子パルスを電子の軌道に沿う方向に向けて速度v0で送出するカソードと、
第1の波長で第1の光波を送出する第2のレーザ源と、
第2の波長で第2の光波を送出する第3のレーザ源と、から構成され、
前記第1の光波は、前記電子の軌道に対して第1の角度だけずれた第1の方向に伝播し、
前記第2の光波は、前記電子の軌道に対して第2の角度だけずれた第2の方向に伝播し、
前記第1の光波と前記第2の光波の間の相互作用によって、前記電子パルスと共伝播する定在波が生成される、
システム。
【請求項19】
前記電子パルスの伝播方向と前記第1の方向の間の角度は、90°未満である、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記電子パルスの伝播方向と前記第2の方向の間の角度は、90°と270°の間にある、
請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記定在波は、電子パルスの持続時間より小さい距離に渡って延在する複数のピークを含む、
請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
前記定在波と前記電子パルスの間の相互作用によって、前記アト秒の電子パルスが生成される、
請求項18に記載のシステム。
【請求項23】
前記アト秒の電子パルスの1または複数個は、単電子からなる、
請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記アト秒の電子パルスの持続時間は、10asと100asの間にある、
請求項22に記載にシステム。
【請求項25】
前記カソード、前記電子パルスおよび前記電子パルスと共伝播する前記定在波は、大気圧未満の圧力でハウジング内に配置される、
請求項18に記載のシステム。
【請求項26】
前記ハウジングは、透過電子顕微鏡を含む、
請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
連続的な傾斜アト秒パルスを発生する方法であって、
前記方法は、
電子の経路に沿って伝播するフェムト秒の電子パケットであって、所定時間継続して送出され、所定方向に伝播するフェムト秒の電子パケットを送出するステップ、
前記電子の経路に沿って配置される光学定在波であって、前記伝播方向から所定角度だけ傾いた方向で計測されるピークツーピーク波長によって特徴付けられる光学定在波を得るステップ、
前記フェムト秒の電子パケットと前記光学定在波の間の相互作用の後に、前記連続的な傾斜アト秒パルスを発生するステップ、を有する、
方法。
【請求項28】
前記パケット持続時間は、1fsと100fsの間にある、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記パケット持続時間は15fsである、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記傾斜アト秒パルスは、前記伝播方向に対して、所定の角度だけ方向を変えられる、
請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記傾斜アト秒パルスの1または複数個は、単電子パルスからなる、
請求項27に記載の方法。
【請求項32】
電子エネルギー損失分光(EELS)システムを操作する方法であって、
前記方法は、
パルスレーザ源を用いて、光パルスの列を送出するステップ、
前記光パルスの列を光路に沿う方向に向けるステップ、
前記光パルスの列の一部の周波数を2倍にして、周波数が2倍にされた光パルスの列を送出するステップ、
前記周波数が2倍にされた光パルスの列の一部の周波数を3倍にして、周波数が3倍にされた光パルスの列を送出するステップ、
必要に応じて、可変遅延線を用いて、前記周波数が2倍にされた光パルスの列を光学的に遅延するステップ、
前記周波数が2倍にされた光パルスの列をサンプルに衝突させるステップ、
前記周波数が3倍にされた光パルスの列を光カソードに衝突させるステップ、
電子の経路に沿って電子パルスの列を発生するステップ、
前記電子パルスの列を前記試料に通過させるステップ、
前記電子パルスの列を磁気レンズに通過させるステップ、
カメラの位置で前記電子パルスの列を検出するステップ、を有する、
方法。
【請求項33】
前記光パルスは、500fs未満の持続時間を有する、
請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記持続時間は、1fsと250fsの間にある、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記周波数が2倍にされた光パルスの列を前記試料に衝突させるステップと、および前記電子パルスの列を前記試料に通過させるステップの間の時間を増加させるために、前記可変遅延線を用いるステップをさらに有する、
請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記電子パルスは、単電子パルスからなる、
請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記電子パルスは、500fs未満の持続時間を有する、
請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記持続時間は、15asと250fsの間にある、
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記電子パルスの列を検出するステップは、CCDカメラ上で前記試料の画像を形成するステップを含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項40】
前記電子パルスの列を検出するステップは、回折パターンを形成するステップを含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項41】
前記電子パルスの列を検出するステップは、EELS分光計中で前記電子パルスの列を分散するステップを含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項42】
試料を撮像する方法であって、
前記方法は、
前記試料を支持するように構成されたステージ部を準備するステップ、
レーザ源から光パルスの列を発生するステップ、
光路に沿って光パルスの列の方向を変えて、カソードに衝突させるステップ、
前記カソードに衝突する前記光パルスの列に応答して、各電子パルスが単電子からなる電子パルスの列を発生するステップ、
イメージング経路に沿って前記電子パルスの列の方向を変えて、前記試料上に衝突させるステップ、
前記試料を通過した後の複数の前記電子パルスを検出するステップ、
前記複数の電子パルスを処理して、前記試料の画像を形成するステップ、
前記試料の前記画像を出力装置に出力するステップ、を有する、
方法。
【請求項43】
前記レーザ源は、フェムト秒レーザまたはナノ秒レーザの少なくとも一方を含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項44】
第2の光パルスの列をタイムシフトするステップ、
第2の光路に沿って前記タイムシフトされた第2の光パルスの列の方向を変えて、前記試料に衝突させるステップ、をさらに有する、
請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記試料に衝突するタイムシフトされた第2の光パルスの列に応答して、前記試料の可逆的な動的変化を開始するステップ、をさらに有する、
請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第2の光パルスの列は、部分反射ミラーを通過する前記光パルスの列の一部である、
請求項44に記載の方法。
【請求項47】
運動するナノスケール対象物の連続的な時間フレーム画像を取り込む方法であって、
前記方法は、
a)光クロックパルスを用いて、ナノスケール対象物の運動を惹起するステップ、
b)光トリガパルスの方向を変えて、カソードに衝突させるステップ、
c)電子パルスを発生するステップ、
d)前記光クロックパルスと前記電子パルスの間に所定の時間遅延が生じるようにして、前記電子パルスの方向を定めて、前記電子パルスを試料に衝突させるステップ、
e)前記電子パルスを検出するステップ、
f)前記検出された電子パルスを処理して、画像を形成するステップ、
g)前記光クロックパルスと前記電子パルスの間の所定の時間遅延を増加するステップ、
a)からg)を繰り返して、運動するナノスケール対象物の連続的な時間フレーム画像を取り込むステップ、を有する、
方法。
【請求項48】
前記電子パルスは単電子パルスからなる、
請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記電子パルスは複数の電子を含む、
請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記ナノスケールの対象物はナノメカニカルなカンチレバーを含む、
請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記ナノスケールの対象物は、細胞、プロテイン、核酸、ウイルスまたはこれらの複合物のうちの少なくとも1つから選ばれる生物学的存在を含む、
請求項47に記載の方法。
【請求項52】
試料の特徴を検出する方法であって、
前記方法は、
光学波長(λ0)と伝播方向によって特徴付けられるレーザ波を送出するステップ、
前記レーザ波の向きを光路に沿う方向に変えて、前記レーザの伝播方向に対して第1の角度(α)だけ傾けられた前記試料の探傷面に衝突させるステップ、
速度(vel)、パルス間の間隔(λ0(vel/c))、および前記レーザの伝播方向に対して第2の角度(β)だけ傾けられた伝播方向によって特徴付けられる電子パルスの列を送出するステップ、
sin(α)/sin(α−β)=c/velが成り立つように、前記電子パルスの列の向きを電子の経路に沿う方向に変えて、前記試料の前記探傷面に衝突させるステップ、を有する、
方法。
【請求項53】
前記電子パルスは単電子からなる、
請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記レーザパスルを前記探傷面に衝突させて、前記試料を活性化させる、
請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記電子パルスの列中の前記電子パルスは、単電子からなる、
請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記電子パルスの列中の前記電子パルスの持続時間は、100as未満である、
請求項52に記載の方法。
【請求項57】
前記持続時間は50as未満である、
請求項56に記載の方法。
【請求項58】
化学結合のダイナミクスを撮像する方法であって、
前記方法は、
試料を還元雰囲気中に配置するステップ、
第1のレーザパルスの列を送出するステップ、
前記第1のレーザパルスの列の向きを第1の光路に沿う方向に向けて、試料に衝突させるステップ、
第2のレーザパルスの列を送出するステップ、
前記第2のレーザパルスの列の向きを第2の光路に沿う方向に向けて、光カソードに衝突させるステップ、
電子パルスであって、前記電子パルスの1または複数個は単電子からなる電子パルスの列を発生させるステップ、
前記電子パルスの列を加速するステップ、
前記電子パルスの列の一部を前記試料に透過させるステップ、を有する、
方法。
【請求項59】
前記電子パルスの列の前記透過された一部を分散させるステップと、
エネルギー損失スペクトルを生成するステップをさらに有する、
請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記第1のレーザパスルの列中の前記レーザパルスは、500fs未満のパルス持続時間と可視波長によって特徴付けられる、
請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記第2のレーザパルスの列中の前記レーザパルスは、500fs未満のパルス持続時間と紫外波長によって特徴付けられる、
請求項58に記載の方法。
【請求項62】
試料に衝突する前記第1のレーザパルスの列は、前記試料を励起して、イメージング情報をもたらす前記電子パルスの列になる、
請求項58に記載の方法。
【請求項63】
前記第1の光路に沿って可変遅延線をもたらすステップをさらに有する、
請求項58に記載の方法。
【請求項64】
前記還元雰囲気は真空雰囲気を含む、
請求項58に記載の方法。
【請求項1】
試料を撮像する四次元電子顕微鏡であって、
前記四次元電子顕微鏡は、
前記試料を支持するように構成されたステージ部と、
1ps未満の第1の光パルスを持続して照射できる第1のレーザ源と、
1ns未満の第2の光パルスを持続して照射できる第2のレーザ源と、
前記第1のレーザ源および前記第2のレーザ源に結合されるとともに、前記第1の光パルスに応答して1ps未満の第1の電子パルスを持続して照射でき、前記第2の光パルスに応答して1ns未満の第2の電子パルスを持続して照射できるカソードと、
前記試料上に前記電子パルスを収束するように構成された電子レンズ部と、
前記試料を通過する1または複数個の電子を捕獲するように構成され、前記試料を通過する1または複数個の電子に関連するデータ信号を送出する検出器と、
前記検出器に結合されるとともに、前記試料を通過する1または複数個の電子に関連するデータ信号を処理し、前記試料の画像に関連する情報を出力するプロセッサと、
前記プロセッサに結合されるとともに、前記試料の前記画像に関連する情報を出力する出力装置と、から構成される、
四次元電子顕微鏡。
【請求項2】
前記第1の電子パルスまたは前記第2の電子パルスの少なくとも一方は、単電子からなる、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項3】
前記試料を、前記第1の光パルスまたは前記第2の光パルスの少なくとも一方に結合する1または複数個の光学要素をさらに含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項4】
前記第1のレーザ源または前記第2のレーザ源の少なくとも一方と前記試料の間の光路に沿って配置される遅延ステージをさらに含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項5】
前記第2のレーザ源は、500fs未満の半値全幅(「FWHM」)を有する光パルスの列を送出するモード同期レーザ発振器を含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項6】
前記半値全幅は、100fs未満である、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項7】
前記カソードは、LaB6構造の結晶を含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項8】
前記検出器は、デジタル電荷結合素子(「CCD」)カメラを含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項9】
前記試料は、生物学的試料、化学的試料、物理的試料、電子的試料の中から選ばれる、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項10】
前記電子レンズ部、前記検出器、前記プロセッサまたは前記出力装置のうちの少なくとも1つを制御するコンピュータコードを含むメモリをさらに含む、
請求項1に記載の四次元電子顕微鏡。
【請求項11】
連続的な光パルスを送出するレーザシステムと、
前記連続的なレーザパルスを第1の光パルスの組と第2の光パルスの組に分割する第1の光学システムと、
前記第1の光パルスの組の周波数を2倍にする第1の周波数変換ユニットと、
前記周波数が2倍にされた第1の光パルスの組の方向を変えて、試料に衝突させる第2の光学システムと、
前記第2の光パルスの組の周波数を3倍にする第2の周波数変換ユニットと、
前記周波数が3倍にされた第2の光パルスの組の方向を変えて、カソードに衝突させて、電子パケットの列を発生する第3の光学システムと、
前記電子パケットの列を加速する加速器と、
前記電子パルスの列を縮小する第1のレンズと、
前記電子パルスの列を前記試料上に収束する第2のレンズと、から構成される、
収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項12】
前記光学システムは、ビーム分離器を含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項13】
前記第1の周波数変換ユニットは、周波数2倍化結晶を含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項14】
前記レーザシステムは、フェムト秒レーザを含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項15】
前記カソードと前記試料は、TEMのハウジング中に配置される、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項16】
前記第1の光パルスの組または前記周波数が2倍にされた第1の光パルスの組の少なくとも一方の伝播経路を増加あるいは減少する遅延ステージをさらに含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項17】
電子パケットの1または複数個は、単電子を含む、
請求項11に記載の収束ビーム型四次元電子顕微鏡。
【請求項18】
アト秒の電子パルスを発生するシステムであって、
前記システムは、
レーザパルスを送出する第1のレーザ源と、
前記第1のレーザ源と光学的に結合されて、電子パルスを電子の軌道に沿う方向に向けて速度v0で送出するカソードと、
第1の波長で第1の光波を送出する第2のレーザ源と、
第2の波長で第2の光波を送出する第3のレーザ源と、から構成され、
前記第1の光波は、前記電子の軌道に対して第1の角度だけずれた第1の方向に伝播し、
前記第2の光波は、前記電子の軌道に対して第2の角度だけずれた第2の方向に伝播し、
前記第1の光波と前記第2の光波の間の相互作用によって、前記電子パルスと共伝播する定在波が生成される、
システム。
【請求項19】
前記電子パルスの伝播方向と前記第1の方向の間の角度は、90°未満である、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記電子パルスの伝播方向と前記第2の方向の間の角度は、90°と270°の間にある、
請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記定在波は、電子パルスの持続時間より小さい距離に渡って延在する複数のピークを含む、
請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
前記定在波と前記電子パルスの間の相互作用によって、前記アト秒の電子パルスが生成される、
請求項18に記載のシステム。
【請求項23】
前記アト秒の電子パルスの1または複数個は、単電子からなる、
請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記アト秒の電子パルスの持続時間は、10asと100asの間にある、
請求項22に記載にシステム。
【請求項25】
前記カソード、前記電子パルスおよび前記電子パルスと共伝播する前記定在波は、大気圧未満の圧力でハウジング内に配置される、
請求項18に記載のシステム。
【請求項26】
前記ハウジングは、透過電子顕微鏡を含む、
請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
連続的な傾斜アト秒パルスを発生する方法であって、
前記方法は、
電子の経路に沿って伝播するフェムト秒の電子パケットであって、所定時間継続して送出され、所定方向に伝播するフェムト秒の電子パケットを送出するステップ、
前記電子の経路に沿って配置される光学定在波であって、前記伝播方向から所定角度だけ傾いた方向で計測されるピークツーピーク波長によって特徴付けられる光学定在波を得るステップ、
前記フェムト秒の電子パケットと前記光学定在波の間の相互作用の後に、前記連続的な傾斜アト秒パルスを発生するステップ、を有する、
方法。
【請求項28】
前記パケット持続時間は、1fsと100fsの間にある、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記パケット持続時間は15fsである、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記傾斜アト秒パルスは、前記伝播方向に対して、所定の角度だけ方向を変えられる、
請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記傾斜アト秒パルスの1または複数個は、単電子パルスからなる、
請求項27に記載の方法。
【請求項32】
電子エネルギー損失分光(EELS)システムを操作する方法であって、
前記方法は、
パルスレーザ源を用いて、光パルスの列を送出するステップ、
前記光パルスの列を光路に沿う方向に向けるステップ、
前記光パルスの列の一部の周波数を2倍にして、周波数が2倍にされた光パルスの列を送出するステップ、
前記周波数が2倍にされた光パルスの列の一部の周波数を3倍にして、周波数が3倍にされた光パルスの列を送出するステップ、
必要に応じて、可変遅延線を用いて、前記周波数が2倍にされた光パルスの列を光学的に遅延するステップ、
前記周波数が2倍にされた光パルスの列をサンプルに衝突させるステップ、
前記周波数が3倍にされた光パルスの列を光カソードに衝突させるステップ、
電子の経路に沿って電子パルスの列を発生するステップ、
前記電子パルスの列を前記試料に通過させるステップ、
前記電子パルスの列を磁気レンズに通過させるステップ、
カメラの位置で前記電子パルスの列を検出するステップ、を有する、
方法。
【請求項33】
前記光パルスは、500fs未満の持続時間を有する、
請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記持続時間は、1fsと250fsの間にある、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記周波数が2倍にされた光パルスの列を前記試料に衝突させるステップと、および前記電子パルスの列を前記試料に通過させるステップの間の時間を増加させるために、前記可変遅延線を用いるステップをさらに有する、
請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記電子パルスは、単電子パルスからなる、
請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記電子パルスは、500fs未満の持続時間を有する、
請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記持続時間は、15asと250fsの間にある、
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記電子パルスの列を検出するステップは、CCDカメラ上で前記試料の画像を形成するステップを含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項40】
前記電子パルスの列を検出するステップは、回折パターンを形成するステップを含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項41】
前記電子パルスの列を検出するステップは、EELS分光計中で前記電子パルスの列を分散するステップを含む、
請求項32に記載の方法。
【請求項42】
試料を撮像する方法であって、
前記方法は、
前記試料を支持するように構成されたステージ部を準備するステップ、
レーザ源から光パルスの列を発生するステップ、
光路に沿って光パルスの列の方向を変えて、カソードに衝突させるステップ、
前記カソードに衝突する前記光パルスの列に応答して、各電子パルスが単電子からなる電子パルスの列を発生するステップ、
イメージング経路に沿って前記電子パルスの列の方向を変えて、前記試料上に衝突させるステップ、
前記試料を通過した後の複数の前記電子パルスを検出するステップ、
前記複数の電子パルスを処理して、前記試料の画像を形成するステップ、
前記試料の前記画像を出力装置に出力するステップ、を有する、
方法。
【請求項43】
前記レーザ源は、フェムト秒レーザまたはナノ秒レーザの少なくとも一方を含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項44】
第2の光パルスの列をタイムシフトするステップ、
第2の光路に沿って前記タイムシフトされた第2の光パルスの列の方向を変えて、前記試料に衝突させるステップ、をさらに有する、
請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記試料に衝突するタイムシフトされた第2の光パルスの列に応答して、前記試料の可逆的な動的変化を開始するステップ、をさらに有する、
請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第2の光パルスの列は、部分反射ミラーを通過する前記光パルスの列の一部である、
請求項44に記載の方法。
【請求項47】
運動するナノスケール対象物の連続的な時間フレーム画像を取り込む方法であって、
前記方法は、
a)光クロックパルスを用いて、ナノスケール対象物の運動を惹起するステップ、
b)光トリガパルスの方向を変えて、カソードに衝突させるステップ、
c)電子パルスを発生するステップ、
d)前記光クロックパルスと前記電子パルスの間に所定の時間遅延が生じるようにして、前記電子パルスの方向を定めて、前記電子パルスを試料に衝突させるステップ、
e)前記電子パルスを検出するステップ、
f)前記検出された電子パルスを処理して、画像を形成するステップ、
g)前記光クロックパルスと前記電子パルスの間の所定の時間遅延を増加するステップ、
a)からg)を繰り返して、運動するナノスケール対象物の連続的な時間フレーム画像を取り込むステップ、を有する、
方法。
【請求項48】
前記電子パルスは単電子パルスからなる、
請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記電子パルスは複数の電子を含む、
請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記ナノスケールの対象物はナノメカニカルなカンチレバーを含む、
請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記ナノスケールの対象物は、細胞、プロテイン、核酸、ウイルスまたはこれらの複合物のうちの少なくとも1つから選ばれる生物学的存在を含む、
請求項47に記載の方法。
【請求項52】
試料の特徴を検出する方法であって、
前記方法は、
光学波長(λ0)と伝播方向によって特徴付けられるレーザ波を送出するステップ、
前記レーザ波の向きを光路に沿う方向に変えて、前記レーザの伝播方向に対して第1の角度(α)だけ傾けられた前記試料の探傷面に衝突させるステップ、
速度(vel)、パルス間の間隔(λ0(vel/c))、および前記レーザの伝播方向に対して第2の角度(β)だけ傾けられた伝播方向によって特徴付けられる電子パルスの列を送出するステップ、
sin(α)/sin(α−β)=c/velが成り立つように、前記電子パルスの列の向きを電子の経路に沿う方向に変えて、前記試料の前記探傷面に衝突させるステップ、を有する、
方法。
【請求項53】
前記電子パルスは単電子からなる、
請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記レーザパスルを前記探傷面に衝突させて、前記試料を活性化させる、
請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記電子パルスの列中の前記電子パルスは、単電子からなる、
請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記電子パルスの列中の前記電子パルスの持続時間は、100as未満である、
請求項52に記載の方法。
【請求項57】
前記持続時間は50as未満である、
請求項56に記載の方法。
【請求項58】
化学結合のダイナミクスを撮像する方法であって、
前記方法は、
試料を還元雰囲気中に配置するステップ、
第1のレーザパルスの列を送出するステップ、
前記第1のレーザパルスの列の向きを第1の光路に沿う方向に向けて、試料に衝突させるステップ、
第2のレーザパルスの列を送出するステップ、
前記第2のレーザパルスの列の向きを第2の光路に沿う方向に向けて、光カソードに衝突させるステップ、
電子パルスであって、前記電子パルスの1または複数個は単電子からなる電子パルスの列を発生させるステップ、
前記電子パルスの列を加速するステップ、
前記電子パルスの列の一部を前記試料に透過させるステップ、を有する、
方法。
【請求項59】
前記電子パルスの列の前記透過された一部を分散させるステップと、
エネルギー損失スペクトルを生成するステップをさらに有する、
請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記第1のレーザパスルの列中の前記レーザパルスは、500fs未満のパルス持続時間と可視波長によって特徴付けられる、
請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記第2のレーザパルスの列中の前記レーザパルスは、500fs未満のパルス持続時間と紫外波長によって特徴付けられる、
請求項58に記載の方法。
【請求項62】
試料に衝突する前記第1のレーザパルスの列は、前記試料を励起して、イメージング情報をもたらす前記電子パルスの列になる、
請求項58に記載の方法。
【請求項63】
前記第1の光路に沿って可変遅延線をもたらすステップをさらに有する、
請求項58に記載の方法。
【請求項64】
前記還元雰囲気は真空雰囲気を含む、
請求項58に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図20】
【図21】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図32】
【図33】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図2】
【図2B】
【図2C】
【図2E】
【図2F】
【図17】
【図18】
【図19】
【図22】
【図23】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図34】
【図39】
【図40】
【図2A】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図20】
【図21】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図32】
【図33】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図2】
【図2B】
【図2C】
【図2E】
【図2F】
【図17】
【図18】
【図19】
【図22】
【図23】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図34】
【図39】
【図40】
【公表番号】特表2012−505521(P2012−505521A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531143(P2011−531143)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/059855
【国際公開番号】WO2010/042629
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(305053547)カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー (18)
【出願人】(511090578)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/059855
【国際公開番号】WO2010/042629
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(305053547)カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー (18)
【出願人】(511090578)
【Fターム(参考)】
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