回転ロック付きのカテーテルのシース導入器
【課題】カテーテルのシース導入器を提供する。
【解決手段】ハブ及びチューブであって、その中を貫通してカテーテルが延伸するハブ及びチューブ、並びにカテーテルを受け入れるハブの孔の周囲に放射状パターンで配置された複数の突起を作動させる回転ノブを有する固定用組み立て品、を含み、複数の突起は、カテーテルを把持するために1方向に同調して回転し、又はカテーテルを解放するために他の方向に同調して回転する、カテーテルとともに用いられるシース導入器。
【解決手段】ハブ及びチューブであって、その中を貫通してカテーテルが延伸するハブ及びチューブ、並びにカテーテルを受け入れるハブの孔の周囲に放射状パターンで配置された複数の突起を作動させる回転ノブを有する固定用組み立て品、を含み、複数の突起は、カテーテルを把持するために1方向に同調して回転し、又はカテーテルを解放するために他の方向に同調して回転する、カテーテルとともに用いられるシース導入器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は改善されたカテーテルのシース導入器に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルのシース導入器は、多数の用途のための循環器系へのアクセスを提供する手段としてヘルスケア業界ではよく知られている。現在よく知られているプロセスでは、このカテーテルのシース導入器はさまざまな処置を容易にするために所望の血管内に配置される。これらの医療処置の中に、心臓のマッピング及び焼灼、バルーン血管形成術などがあり、これらの処置では、長いカテーテルを操作し及び偏位させて患者の体内の循環器系を通過させ心臓又は他の標的部位まで到達させることを要する。ある場合には、カテーテルの操作及び偏位は、シース導入器の操作及び偏位により達成される。そして、カテーテルがシース導入器内にしっかりと固定されない場合には、シース導入器の操作中に動くことがあり、カテーテルの遠位端を正確に配置し位置決めすることを困難にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
シース導入器は小さな部品を有しており、したがってシース導入器に対してカテーテルを固定する付加的な機構又は手段に対しては、小さな空間及び表面しか提供しない。しかしながら、カテーテルを導入器内に固定することにより、シース導入器の操作及び偏位によって、カテーテルを体内の心室内又は他の部位でより容易に操作することができる。したがって、シース導入器の体積若しくは寸法を大幅に増大することなく、又はシース導入器若しくはそこを通って延伸するカテーテルの操作を妨げることなく、カテーテルを容易に固定及び解放できる改善されたカテーテルのシース導入器が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ハブ、患者への挿入に適合した柔軟なチューブ、及び導入器又はカテーテルの操作を妨げることなくユーザー・インターフェースの回転によりカテーテルを把持又は解放できる固定用組み立て品を有する、カテーテルとともに用いられるシース導入器を対象にする。
【0005】
1つの実施形態では、シース導入器は一端に開口部を有し、もう一方の端に柔軟なチューブを有するハブを含み、この開口部はカテーテルを受け入れるハブ及びチューブを貫通して延伸するルーメンに通じている。固定用組み立て品は、回転ノブ及び開口部の周囲に放射状のパターンで配置された複数の突起又はフィンガーを含み、この位置において複数の突起は、ノブの双方向の回転に反応してカテーテルを開放又は閉鎖するために同時に作動される。
【0006】
より詳細な実施形態では、シース導入器は、ハブの開口部に外接するネック部分を持つ後端キャップを含む。回転ノブがネック部分に対して周縁の関係となるように、回転ノブは中心孔を有し、その中をネック部分が貫通して突出する。このネック部分から突き出しているピンは、開口部の周囲に放射状のパターンで配置される複数の突起のために、個別の回転軸として機能する。それぞれの突起は接触端及びカム部分を有し、接触端は、カテーテルを閉鎖するためにハブの開口部の中心に向かって内向きに、又はカテーテルを解放するために中心から遠ざかるように外向きの回転ノブに反応して、カム部分によって回転させられる。
【0007】
より詳細な実施形態では、それぞれの突起のカム部分は、ノブから延伸するそれぞれのカムピンを受け入れる開口部とともに形成されるので、ノブの回転運動が同時にかつ同調してそれぞれの突起の回転運動に連動され得る。それぞれの突起の回転軸及びそれぞれの開口部の配列は、異なる回転運動、及び/又はカテーテルとそれぞれの突起の接触端との間の圧縮及び摩擦の程度により変化し得る。1つの詳細な実施形態では、この回転軸は中心外にあり、この開口部は角度外にある。
【0008】
別のより詳細な実施形態では、複数の突起は約2〜10、好ましくは4〜8の範囲にあり、この複数の突起は、開口部の周囲で互いから等距離にある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のこれらの及び他の特徴と利点は、添付の図面とともに考慮すれば、以下の詳細な説明を参照することによって更に理解されよう。
【図1】カテーテルとともに用いられる本発明のシース導入器の実施形態の側面図。
【図2】図1のシース導入器の側面断面図。
【図3】閉鎖配置における本発明のシース導入器の実施形態の端面図。
【図4】開放配置における図3のシース導入器の端面図。
【図5】本発明の突起の実施形態の正面図。
【図6】図1のシース導入器の線6−6に沿って見た断面図。
【図7】閉鎖配置における本発明のシース導入器の代替的実施形態の端面図。
【図8】開放配置における図7のシース導入器の端面図。
【図9】本発明のシース導入器の別の代替的実施形態の側面断面図。
【図10】閉鎖配置における本発明のシース導入器の別の代替的実施形態の端面図。
【図11】開放配置における図11のシース導入器の端面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1及び2は、ハブ14、及びハブ14の遠位端に取り付けられたチューブ状シース12を有するカテーテルのシース導入器10の実施形態を示す。このシース導入器は、ハブ14及びシース12を貫通して延伸する中心ルーメン15を通って、シース導入器の縦軸21に沿って延伸するカテーテルの管状体22の周囲のシース12の封止を提供する止血バルブ16を含む。ハブ14からの分岐導管20及び固定用スリーブ21が、特に、食塩水又は薬剤との連結、及び他の医学処置へのアクセスのために設けられている。ガイドワイアは、しばしばカテーテルとともに用いられるために、ガイドワイアが更にシース導入器を貫通して延伸し得ることが理解される。シース導入器は、米国特許第5807350号に記載されており、その内容の全体が本明細書に参照により組み込まれる。
【0011】
ハブの近位に取り付けられているものは、後端キャップ32、及びユーザー・インターフェース34を含む解放式の回転固定用組み立て品30である。例示された実施形態では、このユーザー・インターフェースはノブ36を含む。後端キャップ32は、止血(hemostatis)バルブ16を覆いかつしっかりと固定するために、ハブ14の近位端に設けられている。後端キャップ32は、ハブ14の近位周縁部分40にパチンとはまる遠位部分38を有する。その近位端の後端キャップ32は、シース導入器10の中心ルーメン15に通じる軸方向の開口部44を画成するネック部分42で構成されている。ネック部分42に取り付けられたノブ36は、周縁エッジ50を有する円盤として成形され、外径はおおむね後端キャップ32の外径と等しい。ノブ36は、後端キャップ32のネック部分42を受け入れる中心孔52を有し、ノブ36が導入器10の縦軸21の周囲を双方向で回転及び調節されることを可能にする。ユーザーの指により把持される周縁エッジ50は、摩擦を発生する表面51とともに形成され得る。
【0012】
図3及び4にも示されるように、回転固定用組み立て品30は、ノブ36が1方向に回転されたときに(図3)導入器10を貫通して延伸するカテーテルの管状体22と接触して把持するように、かつノブ36が別の方向に回転されたときに(図4)管状体22を解放するように適合された、後端キャップ38の近位面に取り付けられた複数の固定用部材又は複数の突起60を更に含む。中心ルーメン15への開口部44の周囲に、お互いにおおむね等距離かつ等角度に放射状のパターンで配置された複数の突起60は、それぞれ固定的ではあるが、回転自在又は枢動自在に(本明細書においては互換可能に用いられる)、ネック部分42の近位端からの突起として形成されたそれぞれのピン64に取り付けられている。したがって、ピン64はまた、開口部44の周囲におおむね等距離かつ等角度で配置される。ピン64は、導入器10の縦軸21に対し平行に延伸する。それぞれのピンの近位端は、ピン64上に突起60を、順に、ハブ14のネック部分42上にノブ36を保持するヘッド65を有する。
【0013】
例示された実施形態では、図5に最もよく見られるように、それぞれの突起60は、開口部44の中心と交差する、その縦軸70に沿って引き伸ばされる。突起60は、開口部44に向かって広がるか又は拡大しており、開口部に向かって内向きに向けられたより広い接触端72、及び開口部から外向きに向けられたより狭いカム部分74を有する。それぞれの接触端72は、カテーテルの管状体22を把持するように適合された摩擦を発生する表面76を有する。所望により、接触端は、例えば、凹面又は凸面の屈曲を持つ直線のエッジ又は曲線のエッジであってよい。
【0014】
それぞれのカム部分74は、開口部78で構成され、それを通って、ノブ36の近位面から延伸する突起として形成されたカム作動装置又はピン80のそれぞれが、ノブ36の連結回転運動及びそれぞれの突起60の回転運動において、突起60のカム部分76に係合する。ハブのネック部分42の突起ピン64は、縦軸70及び/又は中間軸90から中心外で、並びにピン64が、ハブの縦軸21に対しおおむね平行である突起ピン64の周囲で、突起の回転軸92を画成する接触端72に近い位置において、突起60を貫通して延伸する。カムの開口部78は、細長く、円形というよりはむしろ楕円形であり、例えば、縦軸70に対して反時計方向の角度を持つように角度外に位置合わせされているが、カム開口部は時計回り又は反時計回りのいずれかに傾けることができ、必要若しくは所望に応じて、多様な形状に構成され得ることが理解される。そのようなものとして、ノブ36の時計回りの回転は、位置80b(図4及び5)においてカム作動装置80がカム開口部78に係合するまで、複数の突起60をその軸92の周囲を時計回りに回転させる、それぞれのカム作動装置80を同時に時計回りに回転させることにより、回転固定用組み立て品30を開放し、このようにして、接触端70が開口部から遠ざかるように外向きに掃引して管状体22を解放するために、複数の突起60を枢動開放する。同様に、ノブ36の反時計回りの回転は、位置80a(図3)においてカム作動装置90がカム開口部78に係合するまで、複数の突起60をその軸92の周囲を反時計回りに回転させる、それぞれのカム作動装置80を同時に反時計回りに回転させることにより、回転固定用組み立て品30を閉鎖又は作動化し、このようにして、接触端70が開口部に向かって内向きに掃引して管状体22を把持及び圧縮するために、複数の突起60を枢動閉鎖する。
【0015】
当業者に理解されるように、複数の突起、開口部、カムピン及び突起ピンの相対的寸法、構成及び配向を含むさまざまな因子は、シース導入器とともに用いられるカテーテル本体のタイプ及び/又は寸法(フレンチ)を含むこれらの部品の相互作用を決定する。図10及び11は、例えば、四隅がより長方形に近く、その1つの隅は、ノブ36が反時計方向に回転されるときに、カテーテルの管状体(図示されていない)に接触する開口部15に近接するように、ノブ36が時計方向に回転されるときに、開口部15から外れるように適合されている複数の突起60の代替的実施形態を示している。更にこの実施形態では、開口部78は角度外にあり反時計方向に傾けられている。回転固定用組み立て品は、逆方向に作動できるように、即ち、時計方向に回転されるときに管状体を固定し、反時計回りに回転されるときに解除するように代替的に構成し得る。カテーテル本体の接触端によりに加えられる十分な量の摩擦力が、ユーザーにより回転又は調節されるまで、ノブを正しい位置にとどめることを可能にすることができるようにするという認識において、これらの因子は更にカテーテル本体の周囲の圧縮量をも決定する。この件について、摩擦を発生する表面をノブ36の内周面及びハブのネック部分42の外周面に設けることができる。例えば、長手方向に延伸する境界面頭部96(図6)は、時計回り又は反時計回り方向のいずれかにおける固定用の増加する回転的調節を提供することができる。
【0016】
本発明のシース導入器は、好適には等距離に離れて直径方向に開口部をはさんでお互いに対向する少なくとも2つの突起を含む。突起の数は約2〜10、より好適には4〜8の範囲にわたることができる。
【0017】
代替的実施形態では、固定用組み立て品30は単一の突起60を用いる。図7及び8に示されるように、この単一の突起60は大きな寸法であり、ネック部分42から突き出し開口部44をはさんで突起60に対向するクレードル100と連動して作動する。突起60がカテーテル管状体22を圧縮できる橋台として機能できるように、クレードルは縦軸21の方向に突き出し、湾曲又は半円状の断面を有する。この実施形態では、例えば、約1〜4の範囲にわたるより少ない数の突起を用い得ることが理解される。
【0018】
図9は、上述の実施形態と多くの類似点を有するシース導入器の別の代替的実施形態を示す。2つの実施形態の間での相違としては、ハブ14の近位端上に取り付けられた前端キャップ39及び管状シース12の近位部分が挙げられ、ネック部分42が前端キャップ39の遠位面から延伸し、中心ルーメンと連通する遠位軸開口部45を画成する。したがって、固定用組み立て品30はハブ14の遠位に取り付けられ、複数の突起60は管状体22を直接把持するかわりに、管状シース12を介してカテーテル管状体22に作用する。この実施形態では、シース12が圧縮下で変形できるように、複数の突起60の数はより少なくなり得、及び/又は複数の突起間の間隙若しくは間隔はより大きくなり得る。そのためには、シース12又は少なくともシースの被圧縮部分は、回復不能又は永久変形を引き起こすことなく、複数の突起60により変形され得るように、十分に柔軟で弾力性のある構造を有する。
【0019】
固定用組み立て品がハブの遠位又は近位にあることができ、実際にハブ上に又はその一部に取り付け得ることが当業者には理解される。また、複数の突起60がシース12を介して直接又は間接のいずれかで、カテーテルのチューブ22に作用して圧縮できる限りは、複数の突起60は近位において又は遠位において対面できることも当業者には理解される。その点に関して、図7及び8の実施形態がまた、単一の突起60が、中を通って延伸するカテーテル管状体22に作用して圧縮するためにシース12に接触して圧縮できるように、ハブ14及び/又は前端キャップ39を遠位に位置づけることも理解される。
【0020】
上記の説明は、本発明の特定の例示的実施形態を参照して提示されたものである。本発明に関連する分野及び技術の当業者には、説明した構造に対する変形及び変更が、本発明の原理、趣旨、及び範囲から大きく逸脱することなく実施され得ることは理解されよう。図面は、必ずしも縮尺通りではないことが理解される。したがって、上記の説明は、添付の図面に記載し説明した厳密な構造のみに関するものとして解釈されるべきではない。むしろ、上記の説明は、以下の特許請求の範囲と整合するものとして、またその特許請求の範囲を支持するものとして解釈されるべきであり、この特許請求の範囲は、最も完全でかつ公正な範囲を有するものである。
【0021】
〔実施の態様〕
(1) カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメンに連通する開口部であって、前記ルーメンが前記カテーテルの受け入れに適合されている、開口部、及び
回転部材、及び前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分に接触し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するのに適合した少なくとも1つの突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
(2) 前記開口部の周囲に放射状パターンに配置された複数の突起を含む、実施態様1に記載のシース導入器。
(3) 前記回転部材により作動化されたときに、それぞれの突起が回転するように適合されている、実施態様1に記載のシース導入器。
(4) それぞれの突起が前記回転部材の回転に反応するカム部分を有する、実施態様1に記載のシース導入器。
(5) 前記回転部材が複数のカムピンを有し、それぞれの前記カムピンがそれぞれの突起の前記カム部分と係合する、実施態様4に記載のシース導入器。
(6) それぞれの突起が、中心を外れたそれぞれの軸の周囲を回転するように適合された、実施態様3に記載のシース導入器。
(7) それぞれの前記カム部分が、前記回転部材から延伸するカムピンを受け入れる開口部を有する、実施態様4に記載のシース導入器。
(8) 前記開口部が角度外にある、実施態様4に記載のシース導入器。
(9) 前記複数の突起の数が約2〜10の範囲である、実施態様2に記載のシース導入器。
(10) 前記複数の突起の数が約4〜8の範囲である、実施態様2に記載のシース導入器。
【0022】
(11) 前記複数の突起が前記開口部の周囲にお互いからおおむね等距離に存在する、実施態様2に記載のシース導入器。
(12) それぞれの突起が前記カテーテルを把持するように構成された接触端を有する、実施態様1に記載のシース導入器。
(13) 前記固定用組み立て品が、前記開口部をはさんで前記少なくとも1つの突起に対しておおむね対向するクレードルを更に含む、実施態様1に記載のシース導入器。
(14) カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記チューブの近位のバルブ、
ネック部分を有する、前記近位端の上の前記バルブに取り付けられた後端キャップであって、ピンが前記ネック部分から延伸する、後端キャップ、及び
前記ネック部分に取り付けられた回転部材、並びに前記ピン上に回転自在に取り付けられ、前記回転部材に回転自在に連結され、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように適合されている複数の突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
(15) それぞれの前記突起がユーザーによる前記回転部材の回転に反応して同時に回転する、実施態様14に記載のシース導入器。
(16) 前記回転部材と前記ネック部分との間の接触面が摩擦を発生するものである、実施態様14に記載のシース導入器。
(17) カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記ハブ上に取り付けられた、前記ルーメンのための開口部を画成する後端キャップ、及び
前記後端キャップ上に取り付けられた回転部材、及び前記後端キャップ上に取り付けられた複数の突起を有する、固定用組み立て品であって、それぞれの前記突起が、それぞれの回転軸の周囲を回転できる、固定用組み立て品、を含み、
前記回転部材はそれぞれの前記突起のためのカムピンを有し、前記カムピンは、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮するように、かつ前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように、ユーザーによる前記回転部材の回転に反応してそれぞれの突起を回転させるように適合されている、シース導入器。
(18) 前記複数の突起が前記開口部の周囲に放射状パターンで取り付けられる、実施態様17に記載のシース導入器。
(19) それぞれの突起の前記回転軸が中心外にある、実施態様17に記載のシース導入器。
(20) 前記ハブが、上に前記回転部材が取り付けられるネック部分を有する、実施態様17に記載のシース導入器。
【技術分野】
【0001】
本発明は改善されたカテーテルのシース導入器に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルのシース導入器は、多数の用途のための循環器系へのアクセスを提供する手段としてヘルスケア業界ではよく知られている。現在よく知られているプロセスでは、このカテーテルのシース導入器はさまざまな処置を容易にするために所望の血管内に配置される。これらの医療処置の中に、心臓のマッピング及び焼灼、バルーン血管形成術などがあり、これらの処置では、長いカテーテルを操作し及び偏位させて患者の体内の循環器系を通過させ心臓又は他の標的部位まで到達させることを要する。ある場合には、カテーテルの操作及び偏位は、シース導入器の操作及び偏位により達成される。そして、カテーテルがシース導入器内にしっかりと固定されない場合には、シース導入器の操作中に動くことがあり、カテーテルの遠位端を正確に配置し位置決めすることを困難にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
シース導入器は小さな部品を有しており、したがってシース導入器に対してカテーテルを固定する付加的な機構又は手段に対しては、小さな空間及び表面しか提供しない。しかしながら、カテーテルを導入器内に固定することにより、シース導入器の操作及び偏位によって、カテーテルを体内の心室内又は他の部位でより容易に操作することができる。したがって、シース導入器の体積若しくは寸法を大幅に増大することなく、又はシース導入器若しくはそこを通って延伸するカテーテルの操作を妨げることなく、カテーテルを容易に固定及び解放できる改善されたカテーテルのシース導入器が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ハブ、患者への挿入に適合した柔軟なチューブ、及び導入器又はカテーテルの操作を妨げることなくユーザー・インターフェースの回転によりカテーテルを把持又は解放できる固定用組み立て品を有する、カテーテルとともに用いられるシース導入器を対象にする。
【0005】
1つの実施形態では、シース導入器は一端に開口部を有し、もう一方の端に柔軟なチューブを有するハブを含み、この開口部はカテーテルを受け入れるハブ及びチューブを貫通して延伸するルーメンに通じている。固定用組み立て品は、回転ノブ及び開口部の周囲に放射状のパターンで配置された複数の突起又はフィンガーを含み、この位置において複数の突起は、ノブの双方向の回転に反応してカテーテルを開放又は閉鎖するために同時に作動される。
【0006】
より詳細な実施形態では、シース導入器は、ハブの開口部に外接するネック部分を持つ後端キャップを含む。回転ノブがネック部分に対して周縁の関係となるように、回転ノブは中心孔を有し、その中をネック部分が貫通して突出する。このネック部分から突き出しているピンは、開口部の周囲に放射状のパターンで配置される複数の突起のために、個別の回転軸として機能する。それぞれの突起は接触端及びカム部分を有し、接触端は、カテーテルを閉鎖するためにハブの開口部の中心に向かって内向きに、又はカテーテルを解放するために中心から遠ざかるように外向きの回転ノブに反応して、カム部分によって回転させられる。
【0007】
より詳細な実施形態では、それぞれの突起のカム部分は、ノブから延伸するそれぞれのカムピンを受け入れる開口部とともに形成されるので、ノブの回転運動が同時にかつ同調してそれぞれの突起の回転運動に連動され得る。それぞれの突起の回転軸及びそれぞれの開口部の配列は、異なる回転運動、及び/又はカテーテルとそれぞれの突起の接触端との間の圧縮及び摩擦の程度により変化し得る。1つの詳細な実施形態では、この回転軸は中心外にあり、この開口部は角度外にある。
【0008】
別のより詳細な実施形態では、複数の突起は約2〜10、好ましくは4〜8の範囲にあり、この複数の突起は、開口部の周囲で互いから等距離にある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のこれらの及び他の特徴と利点は、添付の図面とともに考慮すれば、以下の詳細な説明を参照することによって更に理解されよう。
【図1】カテーテルとともに用いられる本発明のシース導入器の実施形態の側面図。
【図2】図1のシース導入器の側面断面図。
【図3】閉鎖配置における本発明のシース導入器の実施形態の端面図。
【図4】開放配置における図3のシース導入器の端面図。
【図5】本発明の突起の実施形態の正面図。
【図6】図1のシース導入器の線6−6に沿って見た断面図。
【図7】閉鎖配置における本発明のシース導入器の代替的実施形態の端面図。
【図8】開放配置における図7のシース導入器の端面図。
【図9】本発明のシース導入器の別の代替的実施形態の側面断面図。
【図10】閉鎖配置における本発明のシース導入器の別の代替的実施形態の端面図。
【図11】開放配置における図11のシース導入器の端面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1及び2は、ハブ14、及びハブ14の遠位端に取り付けられたチューブ状シース12を有するカテーテルのシース導入器10の実施形態を示す。このシース導入器は、ハブ14及びシース12を貫通して延伸する中心ルーメン15を通って、シース導入器の縦軸21に沿って延伸するカテーテルの管状体22の周囲のシース12の封止を提供する止血バルブ16を含む。ハブ14からの分岐導管20及び固定用スリーブ21が、特に、食塩水又は薬剤との連結、及び他の医学処置へのアクセスのために設けられている。ガイドワイアは、しばしばカテーテルとともに用いられるために、ガイドワイアが更にシース導入器を貫通して延伸し得ることが理解される。シース導入器は、米国特許第5807350号に記載されており、その内容の全体が本明細書に参照により組み込まれる。
【0011】
ハブの近位に取り付けられているものは、後端キャップ32、及びユーザー・インターフェース34を含む解放式の回転固定用組み立て品30である。例示された実施形態では、このユーザー・インターフェースはノブ36を含む。後端キャップ32は、止血(hemostatis)バルブ16を覆いかつしっかりと固定するために、ハブ14の近位端に設けられている。後端キャップ32は、ハブ14の近位周縁部分40にパチンとはまる遠位部分38を有する。その近位端の後端キャップ32は、シース導入器10の中心ルーメン15に通じる軸方向の開口部44を画成するネック部分42で構成されている。ネック部分42に取り付けられたノブ36は、周縁エッジ50を有する円盤として成形され、外径はおおむね後端キャップ32の外径と等しい。ノブ36は、後端キャップ32のネック部分42を受け入れる中心孔52を有し、ノブ36が導入器10の縦軸21の周囲を双方向で回転及び調節されることを可能にする。ユーザーの指により把持される周縁エッジ50は、摩擦を発生する表面51とともに形成され得る。
【0012】
図3及び4にも示されるように、回転固定用組み立て品30は、ノブ36が1方向に回転されたときに(図3)導入器10を貫通して延伸するカテーテルの管状体22と接触して把持するように、かつノブ36が別の方向に回転されたときに(図4)管状体22を解放するように適合された、後端キャップ38の近位面に取り付けられた複数の固定用部材又は複数の突起60を更に含む。中心ルーメン15への開口部44の周囲に、お互いにおおむね等距離かつ等角度に放射状のパターンで配置された複数の突起60は、それぞれ固定的ではあるが、回転自在又は枢動自在に(本明細書においては互換可能に用いられる)、ネック部分42の近位端からの突起として形成されたそれぞれのピン64に取り付けられている。したがって、ピン64はまた、開口部44の周囲におおむね等距離かつ等角度で配置される。ピン64は、導入器10の縦軸21に対し平行に延伸する。それぞれのピンの近位端は、ピン64上に突起60を、順に、ハブ14のネック部分42上にノブ36を保持するヘッド65を有する。
【0013】
例示された実施形態では、図5に最もよく見られるように、それぞれの突起60は、開口部44の中心と交差する、その縦軸70に沿って引き伸ばされる。突起60は、開口部44に向かって広がるか又は拡大しており、開口部に向かって内向きに向けられたより広い接触端72、及び開口部から外向きに向けられたより狭いカム部分74を有する。それぞれの接触端72は、カテーテルの管状体22を把持するように適合された摩擦を発生する表面76を有する。所望により、接触端は、例えば、凹面又は凸面の屈曲を持つ直線のエッジ又は曲線のエッジであってよい。
【0014】
それぞれのカム部分74は、開口部78で構成され、それを通って、ノブ36の近位面から延伸する突起として形成されたカム作動装置又はピン80のそれぞれが、ノブ36の連結回転運動及びそれぞれの突起60の回転運動において、突起60のカム部分76に係合する。ハブのネック部分42の突起ピン64は、縦軸70及び/又は中間軸90から中心外で、並びにピン64が、ハブの縦軸21に対しおおむね平行である突起ピン64の周囲で、突起の回転軸92を画成する接触端72に近い位置において、突起60を貫通して延伸する。カムの開口部78は、細長く、円形というよりはむしろ楕円形であり、例えば、縦軸70に対して反時計方向の角度を持つように角度外に位置合わせされているが、カム開口部は時計回り又は反時計回りのいずれかに傾けることができ、必要若しくは所望に応じて、多様な形状に構成され得ることが理解される。そのようなものとして、ノブ36の時計回りの回転は、位置80b(図4及び5)においてカム作動装置80がカム開口部78に係合するまで、複数の突起60をその軸92の周囲を時計回りに回転させる、それぞれのカム作動装置80を同時に時計回りに回転させることにより、回転固定用組み立て品30を開放し、このようにして、接触端70が開口部から遠ざかるように外向きに掃引して管状体22を解放するために、複数の突起60を枢動開放する。同様に、ノブ36の反時計回りの回転は、位置80a(図3)においてカム作動装置90がカム開口部78に係合するまで、複数の突起60をその軸92の周囲を反時計回りに回転させる、それぞれのカム作動装置80を同時に反時計回りに回転させることにより、回転固定用組み立て品30を閉鎖又は作動化し、このようにして、接触端70が開口部に向かって内向きに掃引して管状体22を把持及び圧縮するために、複数の突起60を枢動閉鎖する。
【0015】
当業者に理解されるように、複数の突起、開口部、カムピン及び突起ピンの相対的寸法、構成及び配向を含むさまざまな因子は、シース導入器とともに用いられるカテーテル本体のタイプ及び/又は寸法(フレンチ)を含むこれらの部品の相互作用を決定する。図10及び11は、例えば、四隅がより長方形に近く、その1つの隅は、ノブ36が反時計方向に回転されるときに、カテーテルの管状体(図示されていない)に接触する開口部15に近接するように、ノブ36が時計方向に回転されるときに、開口部15から外れるように適合されている複数の突起60の代替的実施形態を示している。更にこの実施形態では、開口部78は角度外にあり反時計方向に傾けられている。回転固定用組み立て品は、逆方向に作動できるように、即ち、時計方向に回転されるときに管状体を固定し、反時計回りに回転されるときに解除するように代替的に構成し得る。カテーテル本体の接触端によりに加えられる十分な量の摩擦力が、ユーザーにより回転又は調節されるまで、ノブを正しい位置にとどめることを可能にすることができるようにするという認識において、これらの因子は更にカテーテル本体の周囲の圧縮量をも決定する。この件について、摩擦を発生する表面をノブ36の内周面及びハブのネック部分42の外周面に設けることができる。例えば、長手方向に延伸する境界面頭部96(図6)は、時計回り又は反時計回り方向のいずれかにおける固定用の増加する回転的調節を提供することができる。
【0016】
本発明のシース導入器は、好適には等距離に離れて直径方向に開口部をはさんでお互いに対向する少なくとも2つの突起を含む。突起の数は約2〜10、より好適には4〜8の範囲にわたることができる。
【0017】
代替的実施形態では、固定用組み立て品30は単一の突起60を用いる。図7及び8に示されるように、この単一の突起60は大きな寸法であり、ネック部分42から突き出し開口部44をはさんで突起60に対向するクレードル100と連動して作動する。突起60がカテーテル管状体22を圧縮できる橋台として機能できるように、クレードルは縦軸21の方向に突き出し、湾曲又は半円状の断面を有する。この実施形態では、例えば、約1〜4の範囲にわたるより少ない数の突起を用い得ることが理解される。
【0018】
図9は、上述の実施形態と多くの類似点を有するシース導入器の別の代替的実施形態を示す。2つの実施形態の間での相違としては、ハブ14の近位端上に取り付けられた前端キャップ39及び管状シース12の近位部分が挙げられ、ネック部分42が前端キャップ39の遠位面から延伸し、中心ルーメンと連通する遠位軸開口部45を画成する。したがって、固定用組み立て品30はハブ14の遠位に取り付けられ、複数の突起60は管状体22を直接把持するかわりに、管状シース12を介してカテーテル管状体22に作用する。この実施形態では、シース12が圧縮下で変形できるように、複数の突起60の数はより少なくなり得、及び/又は複数の突起間の間隙若しくは間隔はより大きくなり得る。そのためには、シース12又は少なくともシースの被圧縮部分は、回復不能又は永久変形を引き起こすことなく、複数の突起60により変形され得るように、十分に柔軟で弾力性のある構造を有する。
【0019】
固定用組み立て品がハブの遠位又は近位にあることができ、実際にハブ上に又はその一部に取り付け得ることが当業者には理解される。また、複数の突起60がシース12を介して直接又は間接のいずれかで、カテーテルのチューブ22に作用して圧縮できる限りは、複数の突起60は近位において又は遠位において対面できることも当業者には理解される。その点に関して、図7及び8の実施形態がまた、単一の突起60が、中を通って延伸するカテーテル管状体22に作用して圧縮するためにシース12に接触して圧縮できるように、ハブ14及び/又は前端キャップ39を遠位に位置づけることも理解される。
【0020】
上記の説明は、本発明の特定の例示的実施形態を参照して提示されたものである。本発明に関連する分野及び技術の当業者には、説明した構造に対する変形及び変更が、本発明の原理、趣旨、及び範囲から大きく逸脱することなく実施され得ることは理解されよう。図面は、必ずしも縮尺通りではないことが理解される。したがって、上記の説明は、添付の図面に記載し説明した厳密な構造のみに関するものとして解釈されるべきではない。むしろ、上記の説明は、以下の特許請求の範囲と整合するものとして、またその特許請求の範囲を支持するものとして解釈されるべきであり、この特許請求の範囲は、最も完全でかつ公正な範囲を有するものである。
【0021】
〔実施の態様〕
(1) カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメンに連通する開口部であって、前記ルーメンが前記カテーテルの受け入れに適合されている、開口部、及び
回転部材、及び前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分に接触し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するのに適合した少なくとも1つの突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
(2) 前記開口部の周囲に放射状パターンに配置された複数の突起を含む、実施態様1に記載のシース導入器。
(3) 前記回転部材により作動化されたときに、それぞれの突起が回転するように適合されている、実施態様1に記載のシース導入器。
(4) それぞれの突起が前記回転部材の回転に反応するカム部分を有する、実施態様1に記載のシース導入器。
(5) 前記回転部材が複数のカムピンを有し、それぞれの前記カムピンがそれぞれの突起の前記カム部分と係合する、実施態様4に記載のシース導入器。
(6) それぞれの突起が、中心を外れたそれぞれの軸の周囲を回転するように適合された、実施態様3に記載のシース導入器。
(7) それぞれの前記カム部分が、前記回転部材から延伸するカムピンを受け入れる開口部を有する、実施態様4に記載のシース導入器。
(8) 前記開口部が角度外にある、実施態様4に記載のシース導入器。
(9) 前記複数の突起の数が約2〜10の範囲である、実施態様2に記載のシース導入器。
(10) 前記複数の突起の数が約4〜8の範囲である、実施態様2に記載のシース導入器。
【0022】
(11) 前記複数の突起が前記開口部の周囲にお互いからおおむね等距離に存在する、実施態様2に記載のシース導入器。
(12) それぞれの突起が前記カテーテルを把持するように構成された接触端を有する、実施態様1に記載のシース導入器。
(13) 前記固定用組み立て品が、前記開口部をはさんで前記少なくとも1つの突起に対しておおむね対向するクレードルを更に含む、実施態様1に記載のシース導入器。
(14) カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記チューブの近位のバルブ、
ネック部分を有する、前記近位端の上の前記バルブに取り付けられた後端キャップであって、ピンが前記ネック部分から延伸する、後端キャップ、及び
前記ネック部分に取り付けられた回転部材、並びに前記ピン上に回転自在に取り付けられ、前記回転部材に回転自在に連結され、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように適合されている複数の突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
(15) それぞれの前記突起がユーザーによる前記回転部材の回転に反応して同時に回転する、実施態様14に記載のシース導入器。
(16) 前記回転部材と前記ネック部分との間の接触面が摩擦を発生するものである、実施態様14に記載のシース導入器。
(17) カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記ハブ上に取り付けられた、前記ルーメンのための開口部を画成する後端キャップ、及び
前記後端キャップ上に取り付けられた回転部材、及び前記後端キャップ上に取り付けられた複数の突起を有する、固定用組み立て品であって、それぞれの前記突起が、それぞれの回転軸の周囲を回転できる、固定用組み立て品、を含み、
前記回転部材はそれぞれの前記突起のためのカムピンを有し、前記カムピンは、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮するように、かつ前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように、ユーザーによる前記回転部材の回転に反応してそれぞれの突起を回転させるように適合されている、シース導入器。
(18) 前記複数の突起が前記開口部の周囲に放射状パターンで取り付けられる、実施態様17に記載のシース導入器。
(19) それぞれの突起の前記回転軸が中心外にある、実施態様17に記載のシース導入器。
(20) 前記ハブが、上に前記回転部材が取り付けられるネック部分を有する、実施態様17に記載のシース導入器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメンに連通する開口部であって、前記ルーメンが前記カテーテルの受け入れに適合されている、開口部、及び
回転部材、及び前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分に接触し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するのに適合した少なくとも1つの突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
【請求項2】
前記開口部の周囲に放射状パターンに配置された複数の突起を含む、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項3】
前記回転部材により作動化されたときに、それぞれの突起が回転するように適合されている、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項4】
それぞれの突起が前記回転部材の回転に反応するカム部分を有する、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項5】
前記回転部材が複数のカムピンを有し、それぞれの前記カムピンがそれぞれの突起の前記カム部分と係合する、請求項4に記載のシース導入器。
【請求項6】
それぞれの突起が、中心を外れたそれぞれの軸の周囲を回転するように適合された、請求項3に記載のシース導入器。
【請求項7】
それぞれの前記カム部分が、前記回転部材から延伸するカムピンを受け入れる開口部を有する、請求項4に記載のシース導入器。
【請求項8】
前記開口部が角度外にある、請求項4に記載のシース導入器。
【請求項9】
前記複数の突起の数が約2〜10の範囲である、請求項2に記載のシース導入器。
【請求項10】
前記複数の突起の数が約4〜8の範囲である、請求項2に記載のシース導入器。
【請求項11】
前記複数の突起が前記開口部の周囲にお互いからおおむね等距離に存在する、請求項2に記載のシース導入器。
【請求項12】
それぞれの突起が前記カテーテルを把持するように構成された接触端を有する、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項13】
前記固定用組み立て品が、前記開口部をはさんで前記少なくとも1つの突起に対しておおむね対向するクレードルを更に含む、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項14】
カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記チューブの近位のバルブ、
ネック部分を有する、前記近位端の上の前記バルブに取り付けられた後端キャップであって、ピンが前記ネック部分から延伸する、後端キャップ、及び
前記ネック部分に取り付けられた回転部材、並びに前記ピン上に回転自在に取り付けられ、前記回転部材に回転自在に連結され、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように適合されている複数の突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
【請求項15】
それぞれの前記突起がユーザーによる前記回転部材の回転に反応して同時に回転する、請求項14に記載のシース導入器。
【請求項16】
前記回転部材と前記ネック部分との間の接触面が摩擦を発生するものである、請求項14に記載のシース導入器。
【請求項17】
カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記ハブ上に取り付けられた、前記ルーメンのための開口部を画成する後端キャップ、及び
前記後端キャップ上に取り付けられた回転部材、及び前記後端キャップ上に取り付けられた複数の突起を有する、固定用組み立て品であって、それぞれの前記突起が、それぞれの回転軸の周囲を回転できる、固定用組み立て品、を含み、
前記回転部材はそれぞれの前記突起のためのカムピンを有し、前記カムピンは、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮するように、かつ前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように、ユーザーによる前記回転部材の回転に反応してそれぞれの突起を回転させるように適合されている、シース導入器。
【請求項18】
前記複数の突起が前記開口部の周囲に放射状パターンで取り付けられる、請求項17に記載のシース導入器。
【請求項19】
それぞれの突起の前記回転軸が中心外にある、請求項17に記載のシース導入器。
【請求項20】
前記ハブが、上に前記回転部材が取り付けられるネック部分を有する、請求項17に記載のシース導入器。
【請求項1】
カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメンに連通する開口部であって、前記ルーメンが前記カテーテルの受け入れに適合されている、開口部、及び
回転部材、及び前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分に接触し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するのに適合した少なくとも1つの突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
【請求項2】
前記開口部の周囲に放射状パターンに配置された複数の突起を含む、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項3】
前記回転部材により作動化されたときに、それぞれの突起が回転するように適合されている、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項4】
それぞれの突起が前記回転部材の回転に反応するカム部分を有する、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項5】
前記回転部材が複数のカムピンを有し、それぞれの前記カムピンがそれぞれの突起の前記カム部分と係合する、請求項4に記載のシース導入器。
【請求項6】
それぞれの突起が、中心を外れたそれぞれの軸の周囲を回転するように適合された、請求項3に記載のシース導入器。
【請求項7】
それぞれの前記カム部分が、前記回転部材から延伸するカムピンを受け入れる開口部を有する、請求項4に記載のシース導入器。
【請求項8】
前記開口部が角度外にある、請求項4に記載のシース導入器。
【請求項9】
前記複数の突起の数が約2〜10の範囲である、請求項2に記載のシース導入器。
【請求項10】
前記複数の突起の数が約4〜8の範囲である、請求項2に記載のシース導入器。
【請求項11】
前記複数の突起が前記開口部の周囲にお互いからおおむね等距離に存在する、請求項2に記載のシース導入器。
【請求項12】
それぞれの突起が前記カテーテルを把持するように構成された接触端を有する、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項13】
前記固定用組み立て品が、前記開口部をはさんで前記少なくとも1つの突起に対しておおむね対向するクレードルを更に含む、請求項1に記載のシース導入器。
【請求項14】
カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記チューブの近位のバルブ、
ネック部分を有する、前記近位端の上の前記バルブに取り付けられた後端キャップであって、ピンが前記ネック部分から延伸する、後端キャップ、及び
前記ネック部分に取り付けられた回転部材、並びに前記ピン上に回転自在に取り付けられ、前記回転部材に回転自在に連結され、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮し、前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように適合されている複数の突起を有する、固定用組み立て品、を含む、シース導入器。
【請求項15】
それぞれの前記突起がユーザーによる前記回転部材の回転に反応して同時に回転する、請求項14に記載のシース導入器。
【請求項16】
前記回転部材と前記ネック部分との間の接触面が摩擦を発生するものである、請求項14に記載のシース導入器。
【請求項17】
カテーテルとともに用いられるシース導入器であって、
近位端及び遠位端を有するハブ、
前記遠位端から延伸する、患者の体内への挿入に適合した柔軟なチューブ、
前記ハブ及び前記チューブを貫通して延伸するルーメン、
前記ハブ上に取り付けられた、前記ルーメンのための開口部を画成する後端キャップ、及び
前記後端キャップ上に取り付けられた回転部材、及び前記後端キャップ上に取り付けられた複数の突起を有する、固定用組み立て品であって、それぞれの前記突起が、それぞれの回転軸の周囲を回転できる、固定用組み立て品、を含み、
前記回転部材はそれぞれの前記突起のためのカムピンを有し、前記カムピンは、前記回転部材が1方向に回転されたときに前記カテーテルの一部分を圧縮するように、かつ前記回転部材が別の方向に回転されたときに前記カテーテルの前記一部分を解放するように、ユーザーによる前記回転部材の回転に反応してそれぞれの突起を回転させるように適合されている、シース導入器。
【請求項18】
前記複数の突起が前記開口部の周囲に放射状パターンで取り付けられる、請求項17に記載のシース導入器。
【請求項19】
それぞれの突起の前記回転軸が中心外にある、請求項17に記載のシース導入器。
【請求項20】
前記ハブが、上に前記回転部材が取り付けられるネック部分を有する、請求項17に記載のシース導入器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−83606(P2011−83606A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−231270(P2010−231270)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(508080229)バイオセンス・ウエブスター・インコーポレーテツド (79)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231270(P2010−231270)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(508080229)バイオセンス・ウエブスター・インコーポレーテツド (79)
【Fターム(参考)】
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