説明

回転式入力装置及び電子機器

【課題】操作部の回転操作中に表示中の画像が範囲終端に到達した場合、操作部と表示部とを連動させて画像の位置を任意の位置まで戻すことにより操作性が向上した回転式入力装置及びこの回転式入力装置を備える電子機器を提供する。
【解決手段】回転操作子と、回転角度を検出する回転検出部14及び回転検出プログラム403aと、回転力を付与する超音波モータ16と、画像をスクロールする表示制御プログラム403bと、回転操作子の回転角度が臨界角度に達したかを判断する判断プログラム403cと、回転操作子の回転角度が臨界角度に達し且つ操作者の回転操作が解除された場合に、回転操作子を初期位置又は基準位置まで逆回転させる回転制御プログラム403eと、を備え、表示制御プログラム403bは、回転操作子が初期位置又は基準位置まで逆回転された場合に、画像を初期位置又は基準位置に対応する表示位置に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転式入力装置及び当該回転式入力装置を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末機やAV機器、パーソナルコンピュータ等の電子機器に採用され、回転操作子の回転操作によって入力操作を行う回転式入力装置が知られている。こうした回転式入力装置では、回転操作子の回転に連動して、電子機器の表示画面に表示された選択項目が順に切替選択されるようになっており、操作者が目的の選択項目が選択されるまで回転操作子を手動で回転させた後に、その選択を確定する操作を行うことで、選択された選択項目に応じた指示が入力される。
【0003】
このような回転式入力装置では、単に回転操作子の回転操作を行うだけで、画面上の各選択項目が切替選択されるため、画面上の選択項目を選択したということを操作者が手や指の感覚として把握しにくいという問題があった。
そこで、例えば、特許文献1には、回転機構部の回転操作の速度に応じて、操作方向と反対方向の中立位置へ押し戻すように操作反力を発生させてレバー操作感覚をユーザに与える機構について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−345499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、回転機構部により操作部が中立位置に戻る動作と表示中の画像とは連動していないため、例えば、表示中の画像が範囲終端に到達した状態で操作部が中立位置に戻ったとしても表示中の画像はそのままの状態となっており、操作性が良くないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、操作部の回転操作中に表示中の画像が範囲終端に到達した場合、操作部と表示部とを連動させて画像の位置を任意の位置まで戻すことにより操作性が向上した回転式入力装置及びこの回転式入力装置を備える電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る回転式入力装置は、
操作者の回転操作を受けて、軸周りに回転可能な回転操作子と、
前記回転操作子の回転角度を検出する回転検出手段と、
前記回転操作子に回転力を付与する回転駆動手段と、
前記回転操作子の回転によって表示部に表示中の画像をスクロールする表示制御手段と、
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度が、前記表示部に表示された画像の範囲終端部に対応する臨界角度に達したか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断され、且つ操作者の前記回転操作子への回転操作が解除された場合に、前記回転操作子を初期位置又は基準位置まで逆回転させる回転制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記回転制御手段により、前記回転操作子が前記初期位置又は前記基準位置まで逆回転された場合に、前記表示部に表示される画像を前記初期位置又は前記基準位置に対応する表示位置に表示させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転式入力装置において、
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度に応じて、前記回転駆動手段により前記回転操作子に負荷回転力を付与して当該回転操作子を操作する操作者に力覚を呈示する力覚呈示手段を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転式入力装置において、
前記力覚呈示手段は、前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断された場合に、前記回転駆動手段により前記回転操作子に順方向及び逆方向の回転力を周期的に付与して操作者へそれ以上回転できないことを伝えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明に係る回転式入力装置は、
操作者の回転操作を受けて、軸周りに回転可能な回転操作子と、
前記回転操作子の回転角度を検出する回転検出手段と、
前記回転操作子に回転力を付与する回転駆動手段と、
前記回転操作子の回転によって表示部に表示中の画像をスクロールする表示制御手段と、
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度が、前記表示部に表示された画像の範囲終端部に対応する臨界角度に達したか否かを判断する判断手段と、
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度に応じて、前記回転駆動手段により前記回転操作子に負荷回転力を付与して当該回転操作子を操作する操作者に力覚を呈示する力覚呈示手段と、
前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断され、且つ操作者の前記回転操作子への回転操作が解除された場合に、前記回転操作子を初期位置又は基準位置まで逆回転させる回転制御手段と、
を備え、
前記力覚呈示手段は、前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断された場合に、前記回転駆動手段により前記回転操作子に順方向及び逆方向の回転力を周期的に付与して操作者へそれ以上回転できないことを伝え、
前記表示制御手段は、前記回転制御手段により、前記回転操作子が前記初期位置又は前記基準位置まで逆回転された場合に、前記表示部に表示される画像を前記初期位置又は前記基準位置に対応する表示位置に表示させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明に係る電子機器は、
請求項1〜4の何れか一項に記載の回転式入力装置と、表示部と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回転操作子の回転角度が臨界角度に達した(表示部に表示された画像が範囲終端部に達した)と判断され、且つ操作者の回転操作子への回転操作が解除された場合、回転操作子及び表示中の画像は初期位置又は基準位置まで戻ることとなる。よって、回転操作によって画像が範囲終端に到達した場合に操作者が感覚的にこれを認識できると共に、操作部と表示部とを連動させて任意の位置まで戻すことができることとなって操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した本実施形態の回転式入力装置を備える携帯電話機の斜視図である。
【図2】本実施形態の携帯電話機の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の回転式入力装置の外観斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線における断面図である。
【図5】本実施形態の回転式入力装置の分解図である。
【図6】表示部に表示された画像と回転操作子の動きを説明するための図である。
【図7】表示部に表示された画像と回転操作子の動きを説明するための図である。
【図8】本実施形態の携帯電話機において行われる回転制御処理及び表示制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、図示例に限定されない。
本実施形態では、本発明に係る回転式入力装置を備える電子機器として、無線通信によって音声通話を行う携帯電話機を例示して説明することとする。
なお、以下の説明では、本実施形態の携帯電話機1において、回転式入力装置10や表示部33が備える表示画面331が配置された側を前側、回転式入力装置10や表示画面331が配置された側と対向する側を後側とする。そして、表示画面331が配置された側を上側、回転式入力装置10が配置された側を下側とし、前後方向及び上下方向の双方に直交する方向を左右方向とする。
【0015】
また、本実施形態では、回転式入力装置10により携帯電話機1に各種の操作入力が行われる。例えば、回転式入力装置10の回転操作子13を回転操作した場合、回転操作に応じて表示部33に表示された画像がスクロールされる。また、この回転操作に応じて回転操作子13に回転力が付与され、操作者に力覚が呈示される。
ここで、「力覚」とは、単なる振動による触覚ではなく、回転操作子を回転させるときに指にかかる重さの感覚をいう。具体的には、回転が軽いと感じたり、重いと感じたりする感覚のことをいう。より具体的には、例えば、回転操作子13を3〜6msec或いは1〜5度で、且つ0.05Ncm以上の力で回転させる場合に指にかかる感覚をいう。
【0016】
携帯電話機1は、例えば、図1及び図2に示すように、操作者が入力操作を行うための回転式入力装置10と、この回転式入力装置10によって操作される携帯電話機ユニット30と、携帯電話機1を統括制御するメイン制御部40と、を備えて構成される。
【0017】
まず、本実施形態の回転式入力装置10について説明する。
回転式入力装置10は、例えば、図2〜図5に示すように、操作者が手動で回転させることが可能な回転操作子13と、回転操作子13の後側に設けられ、回転操作子13を回転自在に支持する支持台18と、を備えており、全体が略円盤形状を成している。
【0018】
回転操作子13は、中央に開口部131aを有する円形状の前面部131と、前面部131の縁部から全周に亘って後方に向かって突出する周面部132と、を備えており、支持台18の前側を覆う位置に設けられることで、回転式入力装置10の前面及び周面を成している。
前面部131は、操作者が回転操作を行うための操作面となっており、操作者は、前面部131の一点を指先で押えながら或いは周面部132を摘んで、回転操作子13を回転させることで、携帯電話機ユニット30に対する入力操作を行う。
回転操作子13は、例えばアルミニウム等の放熱性のある材料、外部からの衝撃に対する耐性が強い材料によって形成されていてもよいし、樹脂などによって形成されていてもよい。
【0019】
支持台18は、ベース181と、このベース181に連結されたPCB基板182と、を備えており、回転操作子13の後側の開口を覆う位置に設けられることで、回転式入力装置10の後面を成している。
【0020】
ベース181は、中央が開口した略ドーナツ盤状の台座部1811と、台座部1811の周縁部から外側に向かって延出する4つの延出部1812と、を備えている。
各延出部1812には、ネジ取り付け用のネジ孔1812aと、ネジ孔1812aよりも外側の後面に後方に向かって延出する突起1812bと、が設けられている。
ベース181は、例えばポリカーボネート等の材料により形成されている。
【0021】
PCB基板182は、回転操作子13と略同一の外径を有する平板円環状を成しており、略中央の開口部182aには、ベース181の台座部1811が嵌め込まれて取り付けられている。また、PCB基板182には、ベース181の各延出部1812の後面に突設された突起1812bを取り付けるための取付孔182bが、各突起1812bに対応して4つ設けられている。そして、ベース181の台座部1811をPCB基板182の開口部182aに取り付けるとともに、ベース181の各突起1812bをPCB基板182の各取付孔182bに嵌入させることによって、PCB基板182とベース181とが一体的に連結されている。
【0022】
また、PCB基板182には、ベース181のネジ孔1812aと重なり合う位置に、ネジ孔1812aよりもやや径の大きい孔部182cが、各ネジ孔1812aに対応して4つ設けられており、PCB基板182の後方側からPCB基板182の孔部182cを介してベース181のネジ孔1812aに、ネジ19が螺合されることによって、PCB基板182とベース181とが固定されている。
また、PCB基板182の後面側には、回転操作子13に対する軸方向(前後方向)圧力を検知する押圧検知部20が配置されている。
【0023】
さらに、回転操作子13の前面部131の開口部131aの内周面には、ベアリング12が配設され、このベアリング12の中央の貫通孔12aには、回転操作子13の回転軸となるビス11が挿通されて設けられている。そして、回転操作子13の前方側から、ビス11をベアリング12の貫通孔12aに挿入し、さらに、後方に突出したビス11の後端部を、ベース181が備える台座部1811の中央の開口1811aの内周面に形成された雌ネジに螺嵌させることによって、ビス11と支持台18とが固定されている。これにより、支持台18に対して回転操作子13がビス11周りに回転自在に連結されている。
【0024】
また、回転操作子13と支持台18との間には空間が形成され、この空間には、回転操作子13の回転位置(回転角度)を検出する回転検出部14と、回転操作子13に回転力を付与する回転駆動手段としての超音波モータ16と、回転式入力装置10を統括制御する制御部21と、メイン制御部40との間で各種信号の送受信を行う入出力部22と、等が配設されている。
【0025】
回転検出部14は、例えば、リング状のコードホイール141と、コードホイール141の回転角変位を検出するフォトインタラプタ142と、から構成される。
【0026】
コードホイール141は、コードホイール141の中心が回転操作子13の中心と一致するように配置された状態で、回転操作子13の前面部131の内面(後面)に固着されており、回転操作子13の回転に連動して回転する。コードホイール141の後面には、光を反射させる反射面が、A相、B相の2つの検出パターンで周方向に沿って所定のピッチで印刷されている。
【0027】
フォトインタラプタ142は、LED等の発光素子1421と、フォトIC等の受光素子1422と、から構成される反射型フォトインタラプタであり、PCB基板182の前面上のコードホイール141に対向する位置に搭載され、制御部21と接続している。
受光素子1422は、少なくとも2つの受光面を有し、互いに90度の位相差を有するA相、B相の検出信号を出力するようになっている。
フォトインタラプタ142は、発光素子1421がコードホイール141に向けて発した光の反射光を受光素子1422で受光してカウントすることで、回転操作子13の回転量及び回転方向を検出し、当該検出結果を制御部21に出力する。制御部21は、フォトインタラプタ142からの検出結果を、入出力部22を介してメイン制御部40に出力し、そして、メイン制御部40において、当該検出結果に基づいて、回転操作子13の回転角度が特定される。
【0028】
超音波モータ16は、例えば、圧電素子163と、リング状のステータ(振動体)162と、ステータ162の前面に接触するロータ161と、等から構成され、制御部21からの制御信号に従って駆動して、回転操作子13を軸周りに回転させる。
【0029】
ステータ162は、ベース181が備える台座部1811の前面に形成されたリング状の凹部1811bに嵌入され、平板円環状の両面テープ17によってベース181に固定されている。
ステータ162の前部には、周方向に沿って配設された複数の凸部が備わり、ステータ162の後面には、駆動信号に基づく駆動電圧の印加に応じて振動エネルギーを発生させる複数の圧電素子163が、ステータ162の周方向に沿って配置されている。
【0030】
ロータ161は、例えば高分子ポリエチレン等の材料により形成されており、平板円環状を成している。
ロータ161は、コードホイール141の内周側であって、ステータ162と回転操作子13とにより挟まれる位置に配設され、ロータ161の中心が回転操作子13の中心と一致するように配置された状態で、平板円環状の両面テープ15によって回転操作子13に固定されており、回転操作子13の回転に連動して回転する。すなわち、ロータ161の前面は、回転操作子13の前面部131の後面に接着された両面テープ15の後面に接着されており、そして、ロータ161は、その後面が、ステータ162の凸部と接触している。ロータ161の後面は摩擦係数が高くなっており、その後面に接触するステータ162の振動により発生する進行波の向きと反対方向に回転するようになっている。
【0031】
圧電素子163は、制御部21と接続しており、制御部21から圧電素子163に所定の駆動信号に応じた駆動電圧が印加されると、圧電素子163の超音波振動によってステータ162全体が振動して進行波がロータ161に伝達され、ロータ161が回転する。そして、このロータ161の回転力が回転操作子13に伝達されることによって、回転操作子13が回転するようになっている。さらに、圧電素子163に印加する駆動電圧の駆動周波数を制御することによって、圧電素子163の超音波振動による回転操作子13の回転力の大きさや回転方向を自在に設定できるようになっている。
【0032】
押圧検知部20は、PCB基板182の後面の上側、下側、左側及び右側の4箇所それぞれに固着された4つの感圧センサ201を備えており、制御部21と接続されている。この4つの感圧センサ201は、回転操作子13の軸周りにおいて等間隔に配置されている。
押圧検知部20は、回転操作子13が軸方向(前後方向)に押圧されたことを各感圧センサ201で検知し、当該検知結果を制御部21に出力する。
制御部21は、押圧検知部20からの検知結果を、入出力部22を介してメイン制御部40に出力する。そして、メイン制御部40において、当該検知結果に基づいて、回転操作子13の押圧された位置が特定され、当該回転操作子13の押圧された位置における押圧力が算出される。
なお、感圧センサ201としては、例えば、抵抗膜式、拡散式、成膜式、静電容量式、機械式等の感圧センサを用いることができる。
また、本実施形態では4つの感圧センサ201を備えた構成について説明したが、感圧センサ201の数は、4つに限ることはなく、3つ以上であれば任意である。
【0033】
また、上述の回転操作子13、コードホイール141、ロータ161は、回転中心軸がそれぞれ同軸となる位置に配設されており、支持台18に固定された回転軸としてのビス11周りに回転されるようになっている。
【0034】
制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、(何れも図示省略。)等を備えて構成されている。
制御部21は、入出力部22を介してメイン制御部40と接続しており、回転式入力装置10を構成する各部から入力された信号を、メイン制御部40に出力すると共に、メイン制御部40から入力される制御信号に従って、回転式入力装置10を構成する各部の動作を集中制御する。
【0035】
具体的には、制御部21は、回転検出部14のフォトインタラプタ142と接続しており、入出力部22を介してメイン制御部40から入力される制御信号に従って、フォトインタラプタ142の発光素子1421に光を発光するよう指示し、フォトインタラプタ142の受光素子1422から入力される検出結果である検出信号を、入出力部22を介してメイン制御部40に出力する。これにより、メイン制御部40において、回転操作子13の回転角度が特定される。
【0036】
また、制御部21は、超音波モータ16と接続しており、入出力部22を介してメイン制御部40から入力される制御信号に従って、超音波モータ16の圧電素子163に所定の駆動信号を出力する。これにより、回転操作子13が軸周りに回転する。
【0037】
また、制御部21は、押圧検知部20と接続しており、押圧検知部20から入力される検知結果である検知信号を、入出力部22を介してメイン制御部40に出力する。これにより、メイン制御部40において、回転操作子13の押圧された位置と、回転操作子13が押圧された際の押圧力と、が特定される。
【0038】
入出力部22は、メイン制御部40と接続され、回転式入力装置10を構成する各部から入力された信号をメイン制御部40に出力する一方、メイン制御部40から入力される制御信号を制御部21に出力する。
具体的には、入出力部22は、回転検出部14から出力される回転量や回転方向に基づいて、制御部21において検出された回転操作子13の回転位置である回転角度を示す信号を、携帯電話機ユニット30側に送信する。また、入出力部22は、PCB基板182の後側に配設された4つの各感圧センサ201から出力される検出値に基づいて、制御部21において検出された回転操作子13の回転操作における押圧力及び押圧位置を示す信号を、携帯電話機ユニット30側に送信する。
なお、回転検出部14や各感圧センサ201から出力される信号を、A/D変換せずに、アナログ信号のまま携帯電話機ユニット30側に送信するように構成されていても良い。
【0039】
次に、本実施形態に係る携帯電話機ユニット30について説明する。
携帯電話機ユニット30は、図2に示すように、アンテナ(図示省略)を備え、外部機器との間で無線信号を送受信する通信部31と、操作者が第三者と通話を行う通話部32と、表示画面331上に各種画面を表示させる表示部33と、携帯電話機1全体を統括制御するメイン制御部40と、を備えて構成される。
なお、外部機器との間で無線信号による通話機能を実現するための通信部31や通話部32は、公知の技術を用いるため、詳しい説明は省略する。
【0040】
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示画面331を備えて構成され、メイン制御部40からの指示にしたがって、表示画面331に各種画像を表示させる。
表示画面331に表示された画像は、操作者による回転操作子13の回転操作に応じてスクロールや、選択切替される。
【0041】
図6は、表示画面331に表示された画像の移動を説明するための図である。
図6において、表示画面331に表示中の画像Sは、時計回りの回転操作で右方向にスクロールし、反時計回りの回転操作で左方向にスクロールするものとする。なお、表示中の画像Sの左右の端部をそれぞれS1、S2とする。
図6(A)に示すように、例えば、表示画面331の中央部に画像Sが表示されている状態で、操作者が回転操作子13を時計回りに回転操作すると、当該回転操作に応じて画像Sは右方向にスクロールする。その後、図6(B)に示すように、画像Sの端部(範囲終端部)S1が表示画面331の端部に達すると、その時点で画像Sはそれ以上スクロールしなくなる。
このとき、回転操作子13に、超音波モータ16により反時計回り方向の回動力が付与され、それ以上回転しないようになっている。この回転しなくなる時点(スクロールしなくなる時点)での回転操作子13の回転角度を臨界角度という。そして、臨界角度に達した時点で操作者が操作位置から指を放した場合、回転操作子13は逆回転して初期位置に戻り、回転操作子13の逆回転に連動して画像Sも回転操作子13の初期位置に対応した当初の位置(移動前)に戻ることとなる。
なお、回転操作子13の回転角度と、回転角度に応じた画像Sの移動距離とは、例えば回転角度10°毎に0.5cm移動するなどのように、予め設定可能である。
また、範囲終端部の位置は任意に設定可能であり、例えば、右方向にスクロールした際の範囲終端部を、画像Sの右側の端部S2としても良い。この場合、画像Sの端部S2が表示画面331の端部に達すると、その時点で画像Sはそれ以上スクロールしなくなる。
【0042】
また、初期位置の代わりに所定の基準位置を予め設定しておき、上記のような回転操作が行われた場合、回転操作子13を当該基準位置まで戻すように構成することもできる。このとき、画像Sは、基準位置に対応した位置まで戻ることとなる。
具体的には、基準位置として、例えば、右方向にスクロールした際、画像Sの端部S2の位置が表示画面の右端部と重なる位置を範囲終端部とした場合、臨界角度に達した時点で操作者が操作位置から指を放すと、画像Sは、かかる位置まで戻る。
【0043】
また、図7に示すように、表示画面331にマトリックス状に配列されたサムネイル画面が表示されている場合には、例えば右下の画像を範囲終端部として設定することができる。すなわち、回転操作に応じて、選択画像が1行目の左から、1行目の中央、右、2行目の左、中央、右、3行目の左、中央、右、と順次切り替えられ、3行目の右の画像が選択された時点でその位置を範囲終端部としてそれ以上スクロールしなくなる。そして、回転操作子13の操作位置から指を放した場合、回転操作子13は初期位置に戻ると共に、選択画像も当初の1行目の左に戻る。
なお、上記の例においても、1つの画像移動させるための回転角度は適宜設定可能である。例えば、回転角度20°毎に1つの画像移動するよう設定した場合、160°が臨界角度となる。
【0044】
メイン制御部40は、メインCPU401、RAM402、ROM403等を備えて構成され、回転式入力装置10の制御部21と接続されている。メイン制御部40は、回転式入力装置10から送られてくる入力操作信号に基づいて、携帯電話機ユニット30の各部を制御する。
【0045】
メインCPU401は、携帯電話機ユニット30および回転式入力装置10の各部から入力された入力信号に応じて、ROM403に格納された処理プログラム等を読み出してRAMに展開して実行し、各部に制御信号を出力することにより、回転式入力装置全体の制御を行う。
【0046】
RAM402は、メインCPU401により実行される各種プログラムを展開するプログラム格納領域や、入力データやこれらの処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域を備え、CPUのワークエリアとして用いられる。
【0047】
ROM403は、処理プログラムやデータ等を予め記憶しており、例えば、回転検出プログラム403a、表示制御プログラム403b、判断プログラム403c、力覚呈示プログラム403d、回転制御プログラム403e、等の各種処理プログラムを格納している。
【0048】
回転検出プログラム403aは、例えば、メインCPU401に、回転操作子13の回転角度を検出する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、メインCPU401は、回転検出プログラム403aを実行することにより、操作者が回転操作子13に対して回転操作を行った場合に、回転操作子13の回転量及び回転方向をフォトインタラプタ142により検出し、当該検出結果に基づいて、回転操作子13の回転角度を特定する。
メインCPU401は、かかる回転検出プログラム403aを実行することで、回転検出部14と共に回転検出手段として機能する。
【0049】
表示制御プログラム403bは、例えば、メインCPU401に、回転操作子13の回転によって表示部33に表示中の画像をスクロールする機能を実現させるプログラムである。
具体的には、メインCPU401は、回転検出プログラム403aの実行によって回転操作子13の回転角度が検出された場合、表示制御プログラム403bを実行することにより、その回転角度に応じた移動距離分だけ表示部33に表示中の画像をスクロールする。ここで、回転操作子13が時計回りに回転された場合には画像は右方向にスクロールし、回転操作子13が反時計回りに回転された場合には画像は左方向にスクロールする。
なお、回転角度と画像の移動距離(スクロール量)とは、予め決められてROM403に記憶されている。
また、メインCPU401は、回転制御プログラム403eの実行によって回転操作子13が初期位置又は基準位置まで逆回転された場合、表示制御プログラム403bを実行することにより、表示部33に表示される画像の表示位置を初期位置又は基準位置に対応する位置に表示させる。
メインCPU401は、かかる表示制御プログラム403bを実行することで、表示制御手段として機能する。
【0050】
判断プログラム403cは、例えば、メインCPU401に、回転操作子13の回転角度が、表示部33に表示された画像の範囲終端部に対応する臨界角度に達したか否かを判断する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、メインCPU401は、回転検出プログラム403aの実行によって回転操作子13の回転角度が検出された場合、判断プログラム403cを実行することにより、その検出された回転角度に応じた画像の移動距離を算出し、算出した移動距離と、臨界角度に応じた移動距離とを比較することで、回転角度が臨界角度に達したか否かを判断する。
メインCPU401は、かかる判断プログラム403cを実行することで、判断手段として機能する。
【0051】
力覚呈示プログラム403dは、例えば、メインCPU401に、回転操作子13の回転角度に応じて当該回転操作子13に負荷回転力を付与して操作者に力覚を呈示する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、メインCPU401は、回転検出プログラム403aの実行によって回転操作子13の回転角度が検出された場合、力覚呈示プログラム403dを実行することにより、超音波モータ16によって回転操作子13にその回転角度に応じた負荷回転力を付与する。負荷回転力は、回転角度が大きいほど大きくなるように設定されている。このため操作者は、回転操作子13を回転させるほど大きな力覚を得ることとなる。つまり、回転操作子13を回転させるほど、操作感が重くなる。
なお、回転角度と付与する負荷回転力の大きさとは、予め対応付けられてROM403に記憶されている。
以下、回転操作子13の回転角度が臨界角度である場合に付与される負荷回転力を「最大力覚」という。
【0052】
また、メインCPU401は、判断プログラム403cの実行によって回転操作子13の回転角度が臨界角度に達したと判断された場合、力覚呈示プログラム403dを実行することによって回転操作子13に順方向及び逆方向の回転力を周期的に付与する。
すなわち、メインCPU401は、回転操作子13の回転角度が臨界角度に達し、操作者が回転操作子13から指を放さない状態(最大力覚以上の順方向の圧力が付加されている場合)には、所定周期で順方向と逆方向とに交互に回転力を付与することとなる。
従って、操作者は、回転操作子13を回転させるほど大きな力覚を得て、最大力覚を得た後もそれまでと同方向の回転操作を続けようとすると、順方向逆方向と交互に付与される回転力を得ることとなる。
メインCPU401は、かかる力覚呈示プログラム403dを実行することで、力覚呈示手段として機能する。
【0053】
回転制御プログラム403e、例えば、メインCPU401に、判断プログラム403cの実行によって回転操作子13の回転角度が臨界角度に達したと判断され、且つ操作者の回転操作子13への回転操作が解除された場合に、回転操作子13を初期位置又は基準位置まで逆回転させる機能を実現させるプログラムである。
具体的には、メインCPU401は、判断プログラム403cの実行によって回転操作子13の回転角度が臨界角度に達したと判断された場合、回転制御プログラム403eを実行することによって、操作者の回転操作における順方向の圧力が、最大力覚より小さいか否か判定し、操作者の回転操作における順方向の圧力が最大力覚より小さい場合、初期位置又は基準位置で付与される力覚がなくなるように超音波モータ16を制御する。
【0054】
つまり、操作者の回転操作における順方向の圧力が最大力覚より小さい場合、回転操作子13は、付与されている力覚によって逆回転することとなる。そして、予め設定された初期位置又は基準位置で付与される力覚がなくなるため回転操作子13の回転が止まることとなる。そして、この場合には、上記表示制御プログラム403bが実行され、表示中の画像が初期位置又は基準位置に対応する位置に表示されることとなる。
一方、操作者の回転操作における順方向の圧力が最大力覚以上の場合、回転操作子13はその位置で停止することとなる。そして、この場合には、操作者の回転操作子13への回転操作が解除されていないものとして、上記力覚呈示プログラム403dが実行され、回転操作子13に順方向及び逆方向の回転力が周期的に付与されることとなる。
【0055】
なお、回転操作子13の初期位置や基準位置は、操作者によって任意に設定され、予めROM403に記憶されている。
メインCPU401は、かかる回転制御プログラム403eを実行することで、回転制御手段として機能する。
【0056】
なお、本実施形態における回転式入力装置10は、上述の回転検出部14、超音波モータ16、押圧検知部20、制御部21、入出力部22、メイン制御部40によって構成されている。
【0057】
次に、本実施形態の携帯電話機1(回転式入力装置10)の回転制御処理及び表示制御処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS1において、操作者により回転操作子13に対する操作が行われると、ステップS2において、メイン制御部40は、かかる操作における回転操作子13の回転角度を検出する。
次に、ステップS3において、メイン制御部40は、ステップS2において検出した回転角度が臨界角度に達するか否かを判断する。
そして、臨界角度に達しない場合(ステップS3;NO)、続くステップS4において、メイン制御部40は、表示部33に表示中の画像を回転角度に応じた距離だけスクロールさせ、続くステップS5において、回転操作子13に回転角度に応じた力覚(負荷回転力)を付与して本処理を終了する。
【0058】
一方、ステップ3において臨界角度に達したと判断した場合(ステップS3;YES)、続くステップS6において、メイン制御部40は、操作者の回転操作における順方向の圧力が、最大力覚より小さいか否か、すなわち、操作者の回転操作子13への回転操作が解除されたか否かを判断する。
そして、回転操作が解除されない場合(ステップS6;NO)、続くステップS7において、メイン制御部40は、回転操作子13に周期的な力覚(順方向・逆方向の回転力)を付与して本処理を終了する。
一方、ステップS6において回転操作が解除された場合(ステップS6;YES)、続くステップS8において、メイン制御部40は、表示部33に表示中の画像を初期位置又は基準位置に戻し、続くステップS9において、回転操作子13を初期位置又は基準位置に戻して本処理を終了する。
【0059】
以上のように、本実施形態によれば、回転操作子13の回転角度が臨界角度に達した(表示部33に表示された画像が範囲終端部に達した)と判断され、且つ操作者の回転操作子13への回転操作が解除された場合、回転操作子13及び表示中の画像は初期位置又は基準位置まで戻ることとなる。よって、回転操作によって画像が範囲終端に到達した場合に操作者が感覚的にこれを認識できると共に、回転操作子13と表示部33とを連動させて任意の位置まで戻すことができることとなって操作性が向上する。
【0060】
また、回転操作子13の回転角度に応じた大きさの負荷回転力が回転操作子13に付与されるため、回転角度を感覚として実感できる。
また、回転操作子13の回転角度が臨界角度に達したと判断された場合に、回転操作子13に順方向及び逆方向の回転力が周期的に付与されるため、回転操作中に範囲終端に到達したことを、操作者が感覚的に認識できる。
また、回転操作子13を前後方向に沈みこませずに力覚の呈示が可能であるため、装置の薄型化を実現することができる。
【0061】
なお、上記実施形態においては、回転操作子13の回転角度に応じて力覚が付与される構成について説明したが、力覚を付与しない構成とすることもできる。
その場合、メインCPU401は、判断プログラム403cの実行によって回転操作子13の回転角度が臨界角度に達したと判断されると、回転制御プログラム403eを実行することによって、操作者の回転操作における順方向の圧力が所定値以下であるか否か判定し、所定値以下の場合、回転操作子13が逆回転して初期位置又は基準位置で停止するように超音波モータ16を制御する。
このときの「所定値」とは、予め設定されてROM403等に記憶させておけばよい。
【0062】
なお、本発明の範囲は上記実施形態に限られることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
【0063】
例えば、上記実施形態では、本発明に係る回転式入力装置を備える電子機器として携帯電話機を例示したが、本発明の回転式入力装置は携帯電話機に限られることなく、回転式入力装置による入力操作を行うことができる限り如何なる電子機器にも適用することができる。例えば、携帯型オーディオプレーヤ、PDA(Personal Digital Assistance)等の他の携帯型端末装置や、テレビジョン受像機等のAV機器、パーソナルコンピュータ等に本発明の回転式入力装置を適用しても良い。また、回転式入力装置は、電子機器に予め組み込まれていても良く、また、単体の外付け装置として電子機器に接続して使用することとしても良い。
【0064】
また、例えば、上記実施形態では、回転操作子13の回転位置を検出する回転検出手段として、円環状のコードホイール141とフォトインタラプタ142とから成る光学式の回転検出部14を例示したが、回転検出部14は回転検出手段の一例であり、回転操作子13の回転位置を検出するものであれば如何なる構成を用いても良い。例えば、メカ式(接点式)、磁気式、電極の静電容量変化によって位置検出を行う静電式の回転検出手段等を用いることができる。
さらに、回転操作子13の回転量及び回転方向に加え、絶対位置を検出可能なアブソリュート型のロータリー・エンコーダを用いても良い。
【0065】
また、例えば、上記実施形態では、回転操作子13を回転駆動させる回転駆動手段として超音波モータ16を例示したが、超音波モータ16は回転駆動手段の一例であり、回転操作子13を回転駆動させるものであれば如何なる構成を用いても良い。例えば、静電荷同士の吸引と反発を動力として駆動する静電アクチュエータや、磁場(磁界)と電力の相互作用による力を利用して駆動する電磁式アクチュエータ、磁歪アクチュエータ、油圧シリンダ、空気圧シリンダによるもの等を用いることができる。また、回転駆動手段における駆動の制御として、アクチュエータの動力をそのまま回転操作子等の被駆動体に伝えるものであってもよく、または、駆動パルス数に比例して動作するステッピングモータ等であっても良い。また、被駆動体を回転させることによって駆動するアクチュエータであってもよく、または、被駆動体をリニアに運動させることによって駆動するリニアアクチュエータであっても良い。
【符号の説明】
【0066】
1 携帯電話機
10 回転式入力装置
13 回転操作子
14 回転検出部(回転検出手段)
141 コードホイール
142 フォトインタラプタ
16 超音波モータ(回転駆動手段)
20 押圧検知部
201 感圧センサ
30 携帯電話機ユニット
33 表示部
331 表示画面
34 音声出力部
40 メイン制御部
401 メインCPU
402 RAM
403 ROM
403a 回転検出プログラム(回転検出手段)
403b 表示制御プログラム(表示制御手段)
403c 判断プログラム(判断手段)
403d 力覚呈示プログラム(力覚呈示手段)
403e 回転制御プログラム(回転制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の回転操作を受けて、軸周りに回転可能な回転操作子と、
前記回転操作子の回転角度を検出する回転検出手段と、
前記回転操作子に回転力を付与する回転駆動手段と、
前記回転操作子の回転によって表示部に表示中の画像をスクロールする表示制御手段と、
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度が、前記表示部に表示された画像の範囲終端部に対応する臨界角度に達したか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断され、且つ操作者の前記回転操作子への回転操作が解除された場合に、前記回転操作子を初期位置又は基準位置まで逆回転させる回転制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記回転制御手段により、前記回転操作子が前記初期位置又は前記基準位置まで逆回転された場合に、前記表示部に表示される画像を前記初期位置又は前記基準位置に対応する表示位置に表示させることを特徴とする回転式入力装置。
【請求項2】
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度に応じて、前記回転駆動手段により前記回転操作子に負荷回転力を付与して当該回転操作子を操作する操作者に力覚を呈示する力覚呈示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の回転式入力装置。
【請求項3】
前記力覚呈示手段は、前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断された場合に、前記回転駆動手段により前記回転操作子に順方向及び逆方向の回転力を周期的に付与して操作者へそれ以上回転できないことを伝えることを特徴とする請求項2に記載の回転式入力装置。
【請求項4】
操作者の回転操作を受けて、軸周りに回転可能な回転操作子と、
前記回転操作子の回転角度を検出する回転検出手段と、
前記回転操作子に回転力を付与する回転駆動手段と、
前記回転操作子の回転によって表示部に表示中の画像をスクロールする表示制御手段と、
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度が、前記表示部に表示された画像の範囲終端部に対応する臨界角度に達したか否かを判断する判断手段と、
前記回転検出手段により検出された前記回転操作子の回転角度に応じて、前記回転駆動手段により前記回転操作子に負荷回転力を付与して当該回転操作子を操作する操作者に力覚を呈示する力覚呈示手段と、
前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断され、且つ操作者の前記回転操作子への回転操作が解除された場合に、前記回転操作子を初期位置又は基準位置まで逆回転させる回転制御手段と、
を備え、
前記力覚呈示手段は、前記判断手段により、前記回転操作子の回転角度が前記臨界角度に達したと判断された場合に、前記回転駆動手段により前記回転操作子に順方向及び逆方向の回転力を周期的に付与して操作者へそれ以上回転できないことを伝え、
前記表示制御手段は、前記回転制御手段により、前記回転操作子が前記初期位置又は前記基準位置まで逆回転された場合に、前記表示部に表示される画像を前記初期位置又は前記基準位置に対応する表示位置に表示させることを特徴とする回転式入力装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載の回転式入力装置と、表示部と、
を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−257055(P2010−257055A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104064(P2009−104064)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【出願人】(506428469)株式会社プロテックデザイン (10)
【Fターム(参考)】