説明

回転電機

【課題】オイルバスを簡易かつ安定して固定でき得る回転電機を提供する。
【解決手段】モータジェネレータは、ロータと、ステータコア16およびコイルからなるステータ14と、ステータコア16の端面から突出するコイルエンド18を覆うオイルバス30と、これらを収容するケース20と、を備えている。オイルバス30は、ステータコア16の端面に密着してコイルエンド18の周囲に冷媒流路を形成する。二つのオイルバス30は、ステータコア16を挟みこんだ状態で、ステータボルト32により共締めされ、ステータコア16とともに、ケース20に螺合締結される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータやジェネレータなどの回転電機に関し、特に、コイルエンドを覆って当該コイルエンドの周囲に冷媒流路を形成するオイルバスを備えた回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からモータやジェネレータなどの回転電機に用いられるコイルの冷却や絶縁のために、コイルエンドの周囲をオイルバスや冷却ジャケットと呼ばれる部材で覆うことが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、モータジェネレータにおいて、コイルエンドを囲繞して液密的な環状空間を形成する冷却ジャケット(オイルバス)を設け、当該環状空間に冷媒を流すことでコイルを冷却する技術が開示されている。
【0004】
こうしたオイルバスは、コイルエンドのギャップ面側の凹部にオイルバスに設けられた凸部を嵌合させたり、ステータコアの両端に設けられた二つのオイルバスを回転電機のケースおよびケースカバーで挟み込んだりすることで位置固定が図られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−323416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、コイルエンドの寸法精度を一定に保つことは難しく、オイルバスの凸部をコイルエンドに嵌合させる場合、その嵌合の強度確保が困難となり、結果として、オイルバスの抜けやシール不良という問題が生じることがあった。もちろん、コイルエンドの寸法精度を向上させることで嵌合の強度確保は可能であるが、その場合、生産コストの大幅な増加を招くことになる。
【0007】
また、ケースおよびケースカバーでオイルバスを挟持保持する方法では、ケース、ケースカバー、オイルバスの寸法公差の累積により、各部材の相対位置が大きくバラつくことが多かった。その結果、ケースおよびケースカバーでの押さえ荷重の不足によるオイルバスの抜けやシール不良、押さえ荷重過多によるオイルバスの変形・破損といった問題が生じやすかった。
【0008】
つまり、従来、オイルバスを簡易かつ安定して固定する技術はなかった。そこで、本実施形態では、オイルバスを簡易かつ安定して固定でき得る回転電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の回転電機は、ロータと、前記ロータの周囲に配されるとともに複数のティースが形成されたステータコアおよび当該ティースに巻回されたコイルを有するステータと、前記ステータコアの端面から突出するコイルエンドを覆い、前記ステータコアの端面に密着して前記コイルエンドの周囲に冷媒流路を形成する少なくとも一つのオイルバスと、前記ロータ、ステータおよびオイルバスを収容するケースと、を備え、前記少なくとも一つのオイルバスは、ステータボルトにより、前記ステータコアと共締めされ、前記ステータコアとともに前記ケースに螺合締結される、ことを特徴とする。
【0010】
好適な態様では、前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、前記二つのオイルバスは、前記ステータコアを挟持した状態で、ステータボルトにより、前記ステータコアと共締めされ、前記ステータコアとともに前記ケースに螺合締結される。別の好適な態様では、前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、一つのオイルバスは、ステータボルトにより、前記ステータコアと共締めされ、前記ステータコアとともに前記ケースに螺合締結され、他のオイルバスは、ステータボルトとは別の締結ボルトにより、前記ステータボルトの頭部に形成された雌ネジに螺合締結される。
【0011】
他の本発明の回転電機は、ロータと、前記ロータの周囲に配されるとともに複数のティースが形成されたステータコアおよび当該ティースに巻回されたコイルを有するステータと、前記ステータコアの端面から突出するコイルエンドを覆い、前記ステータコアの端面に密着して前記コイルエンドの周囲に冷媒流路を形成する少なくとも一つのオイルバスと、前記ロータ、ステータおよびオイルバスを収容するケースと、を備え、前記少なくとも一つのオイルバスは、締結ボルトによる螺合または接着剤による接合により、前記ステータコアに締結され、前記ステータコアは、前記オイルバスが締結された状態で、ステータボルトにより前記ケースに螺合締結される、ことを特徴とする。
【0012】
好適な態様では、前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、前記二つのオイルバスは、ともに、前記締結ボルトまたは接着剤により前記ステータコアに締結される。他の好適な態様では、前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、前記二つのオイルバスの一方は、前記締結ボルトまたは接着剤により前記ステータコアに締結され、前記二つのオイルバスの他方は、前記締結ボルトまたは接着剤により、前記ステータコアが螺合締結された前記ケースに締結される。
【0013】
他の本発明である回転電機は、ロータと、前記ロータの周囲に配されるとともに複数のティースが形成されたステータコアおよび当該ティースに巻回されたコイルを有するステータと、前記ステータコアの端面から突出するコイルエンドを覆い、前記ステータコアの端面に密着して前記コイルエンドの周囲に冷媒流路を形成する少なくとも一つのオイルバスと、前記ロータ、ステータおよびオイルバスを収容するケースと、を備え、前記少なくとも一つのオイルバスは、締結ボルトによる螺合または接着剤による接合により、前記ケースに締結され、前記ステータコアは、ステータボルトにより前記ケースに螺合締結される、ことを特徴とする。
【0014】
好適な態様では、前記ケースは、開口を有するケース本体と、前記開口を覆うカバーと、を備え、前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、前記二つのオイルバスの一方は、前記締結ボルトまたは接着剤により前記ケース本体に締結され、前記二つのオイルバスの他方は、前記締結ボルトまたは接着剤により、前記カバーのうち当該カバーを前記ケース本体に組み付けた際に前記コイルエンドを覆う位置に締結される。別の好適な態様では、前記ケースは、開口を有するケース本体と、前記開口を覆うカバーと、を備え、前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、前記二つのオイルバスは、ともに、前記締結ボルトまたは接着剤により、前記ケース本体に締結される。
【0015】
上述の構成においては、前記オイルバスと、前記ステータコアの端面と、の接触面にはシール手段が設けられる、ことが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、螺合または接着剤による接合によりオイルバスが固定される。その結果、従来技術に比して、オイルバスを簡易かつ安定して固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第一実施形態であるモータジェネレータの概略構成図である。
【図2】第一実施形態におけるステータおよびオイルバスの固定の流れを示す図である。
【図3】第二実施形態におけるステータおよびオイルバスの固定の流れを示す図である。
【図4】第三実施形態におけるステータおよびオイルバスの固定の流れを示す図である。
【図5】第四実施形態におけるステータおよびオイルバスの固定の流れを示す図である。
【図6】第五実施形態におけるステータおよびオイルバスの固定の流れを示す図である。
【図7】第六実施形態におけるステータおよびオイルバスの固定の流れを示す図である。
【図8】第七実施形態におけるステータおよびオイルバスの固定の流れを示す図である。
【図9】シール手段の設置の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態であるモータジェネレータ10の概略構成図である。このモータジェネレータ10は、ロータ12、ステータ14、オイルバス30f,30r(以下両者を区別しない場合は単に「オイルバス30」といい、添字アルファベットを省略する)、および、これらを収容するケース20などを備えている。ケース20は、ロータ12、ステータ14、オイルバス30などのモータジェネレータ10の構成要素を収容するもので、一端が開口されたケース本体22と、当該ケース本体22の開口を覆うカバー体24と、に大別される。
【0019】
ロータ12は、その両端に回転軸12aを備えており、当該回転軸12aはベアリング(図示せず)により回転自在に支持されている。このロータ12の周囲には、略円筒形のステータ14が配されている。ステータ14は、内周面に複数のティースが形成された略円筒形のステータコア16と、当該ティースに巻回されたコイルと、から構成される。ステータコア16は、オイルバス30とともにステータボルト32によりケース20に螺合締結されることで固定されるが、これについては後述する。ティースに巻回されたコイルの一部は、ステータコア16の両端面から突出し、コイルエンド18を形成する。
【0020】
このステータコア16の両端面から突出するコイルエンド18は、一対のオイルバス30により覆われる。オイルバス30は、断面略U字状で、回転軸12a方向からみると略環状の部材である。このオイルバス30でコイルエンド18の冷却のための冷媒流路を形成するとともに、コイルエンド18を絶縁保護するもので、電機絶縁性材料からなる。また、ステータコア16の端面に密着して固定されており、当該固定されることでコイルエンド18の周囲に液密の冷媒流路を形成する。この冷媒流路に冷媒が流れることによりコイルエンド18が効果的に冷却される。
【0021】
ところで、こうしたオイルバス30は、従来、コイルエンド18に形成された凹部(ギャップ)にオイルバス30の一部を嵌合させたり、一対のオイルバス30をステータコア16ごと、ケース本体22およびカバー体24で挟み込んで挟持したりすることで固定されていた。しかし、こうした固定方法では、安定してオイルバス30を固定できないという問題があった。例えば、嵌合による固定方法の場合、コイルエンド18の凹部の寸法のバラツキを抑えることは難しく、嵌め合い強度不足によるオイルバス30の抜けやシール不良が生じていた。また、挟持による固定方法の場合、ケース本体22、カバー体24、オイルバス30、ステータコア16の寸法公差の累積により、ケース本体22およびカバー体24による押さえ荷重が大きくバラついていた。その結果、押さえ荷重不足によるオイルバス30の抜け、シール不良や、逆に押さえ荷重過多によるオイルバス30の変形・破損といった問題が生じていた。もちろん、コイルエンド18の凹部や各部材の寸法精度を向上させることで、こうした問題を低減できるが、この場合、生産コストの大幅な増加という新たな問題が生じることになる。
【0022】
そこで、本実施形態では、簡易かつ安定してオイルバス30を固定するために、オイルバス30とステータコア16を単一のボルト32でケース20に螺合締結するようにしている。これについて図2を参照して説明する。なお、以下では、説明の便宜上、図面左側を前端側、図面右側を後端側と呼ぶ。ただし、これは、あくまで説明の便宜上であり、実際の製品としての前端・後端とは無関係である。また、前端側に設けられるオイルバス30を第一オイルバス30f、後端側に設けられるオイルバス30を第二オイルバス30rと呼ぶ。
【0023】
図2は、オイルバス30およびステータコア16の固定の流れを示す図である。本実施形態のステータコア16には、軸方向に貫通し、ステータボルト32が挿通される締結孔が形成されている。この締結孔は、ティースの基端より外周側、いわゆるコアバック部分に設けられており、ティースやコイルと干渉しないようになっている。また、締結孔は、周方向に均等に複数形成されている。
【0024】
本実施形態において第一オイルバス30fおよび第二オイルバス30rは、いずれも、同じ構成となっている。すなわち、各オイルバス30は、コイルエンド18を収容する断面略U字状の本体部40と、当該本体部40の両端から径方向に延びるフランジ部42,44と、を備えている。この本体部40は、少なくとも、コイルエンド18の高さ以上の深さを有しており、その端部をステータコア16端面に密着させた際に、コイルエンド18と干渉しないようになっている。また、フランジ部42,44は、内周側に延びる小幅の内側フランジ部42および外周側に延びる大幅の外側フランジ部44に区分される。外側フランジ部44には、ステータボルト32が挿通される挿通孔が周方向に複数形成されている。この挿通孔は、ステータコア16端面にオイルバス30を取り付けた際に、当該ステータコア16に形成された締結孔と重なり合うように、締結孔同様、周方向に等間隔に並んで複数形成されている。
【0025】
ケース20には、ステータボルト32が螺合される雌ネジが形成されている。この雌ネジは、オイルバス30を規定の位置に設置した際に、当該オイルバス30に形成された挿通孔と重なり合う位置に設けられている。
【0026】
かかる構成において、オイルバス30およびステータコア16を固定する場合は、次の手順で行う。まず、図2(a)に示すように、第一オイルバス30fを、当該第一オイルバス30fに形成された挿通孔およびケース20に形成された雌ネジが重なり合うように、ケース20内に配置する。
【0027】
次いで、図2(b)に示すように、予めコイルが巻回されたステータ14を、ケース20内に配置する。このとき、前端側のコイルエンド18が第一オイルバス30fの本体部40内に収容され、ステータコア16に形成された締結孔と第一オイルバス30fに形成された挿通孔が重なり合うようにステータ14の位置を調整する。
【0028】
続いて、図2(c)に示すように、ステータコア16の後端面に、第二オイルバス30rを配置する。このときも、後端側のコイルエンド18が第二オイルバス30rの本体部40内に収容され、ステータコア16に形成された締結孔と第二オイルバス30rに形成された挿通孔が重なり合うように、第二オイルバス30rの位置を調整する。
【0029】
最後に、図2(d)に示すように、ステータボルト32で、第一オイルバス30f、ステータコア16、第二オイルバス30rを共締めし、これらをケース20に螺合締結する。すなわち、重ね合わされた第一、第二オイルバス30f,30rの挿通孔およびステータコア16の締結孔に、ステータボルト32を挿し込み、このステータボルト32をケース20の雌ネジに螺合させる。そして、その状態でステータボルト32を締め付けることで、一対のオイルバス30f,30rがステータコア16を挟持した状態で共締めされ、当該ステータコア16とともにケース20に螺合締結されることになる。
【0030】
このとき、オイルバス30は、ケース20に螺合締結されるとともに、ステータコア16にも締結されることになる。換言すれば、オイルバス30は、ステータコア16に直接取り付けられることになる。そのため、オイルバス30とステータコア16との相対位置関係は両者の位置精度にのみ依存することになる。このオイルバス30およびステータコア16は、コイルエンド18と比して、寸法精度を高く維持することが容易である。つまり、本実施形態では、コイルエンド18の凹部にオイルバス30を嵌合させる従来技術に比して、寸法精度の高い部材(ステータコア16)に、オイルバス30を螺合締結している。その結果、コイルエンド18の凹部にオイルバス30を嵌合させる従来技術に比して、ステータコア16およびオイルエンドの相対位置精度を向上させることができ、シール不良といった問題を低減できる。また、螺合による締結であるため、オイルバス30の抜け落ちという問題をほぼ確実に防止できる。
【0031】
また、本実施形態では、オイルバス30とステータコア16との相対的位置の誤差は、オイルバス30およびステータコア16の寸法誤差にのみ依存する。換言すれば、本実施形態では、ケース本体22およびケース20でオイルバス30およびステータコア16を挟み込む従来技術と比較して、オイルバス30とステータコア16との相対的位置の誤差に関係する部材が少なくなる。その結果、当該従来技術に比して、累積誤差を低く抑えることができ、シール不良やオイルバス30の抜けといった問題を効果的に低減できる。また、本実施形態では、ケース本体22およびケース20で挟持する構成ではないため、押さえ荷重過多に起因するオイルバス30の変形・破損といった問題は、ほぼ確実に防止できる。
【0032】
さらに、これまでの説明で明らかなとおり、本実施形態によれば、ステータコア16および一対のオイルバス30を、ステータボルト32により同時に固定している。そのため、これら部材固定のための部品点数を低減でき、コストを低減できる。また、これら部材固定のための手間も低減できるため、モータジェネレータ10の生産工程を簡易化できる。
【0033】
次に、第二実施形態について図3を参照して説明する。図3は、第二実施形態においてステータコア16およびオイルバス30を固定する際の流れを示す図である。この第二実施形態では、二つのオイルバス30のうち、第一オイルバス30fをステータコア16と共締めし、第二オイルバス30rについてはステータボルト32の頭部に螺合締結する点で、第一実施形態と異なっている。
【0034】
具体的に説明すると、本実施形態において、第一オイルバス30fは、第一実施形態のオイルバス30と同様に、締結孔が形成された外側フランジ部44は、本体部40の端部から張り出している。一方、第二オイルバス30rの外側フランジ部44は、本体部40の端部ではなく、本体部40の中間高さ位置から外周方向に張り出している。この本体部40の端部から外側フランジ部44までの高さは、ステータボルト32の頭部高さ相当となっている。また、本実施形態では、ステータボルト32の頭部に雌ネジを形成している。この雌ネジは、第二オイルバス30rを締結するための締結ネジ孔となる。
【0035】
かかる構成において、オイルバス30およびステータコア16を固定する場合は、次の手順で行う。まず、図3(a)、図3(b)に示すように、また、第一実施形態と同様に、第一オイルバス30fおよびステータ14を、挿通孔および締結孔が、ケース20に形成された雌ネジと重なり合うように、ケース20内に配置する。
【0036】
次に、図3(c)に示すように、締結孔および挿通孔にステータボルト32を差し込み、このステータボルト32をケース20の雌ネジに螺合させる。そして、その状態でステータボルト32を締め付けることで、第一オイルバス30fおよびステータコア16を共締めして、これらをケース20に螺合締結する。
【0037】
第一オイルバス30fおよびステータコア16が螺合締結できれば、続いて、図3(d)に示すように、ステータボルト32の頭部に形成された雌ネジと、第二オイルバス30rの挿通孔とが重なり合うように、第二オイルバス30rを配置する。そして、その状態で、図3(e)に示すように、締結ボルト34で第二オイルバス30rをステータボルト32の頭部に螺合締結する。
【0038】
ここで、この第二オイルバス30rは、ステータボルト32を介してステータ14に締結されることになる。このステータボルト32は、コイルエンド18に比して寸法精度を高く維持することが容易である。また、第二オイルバス30rとステータコア16との相対位置の誤差は、第二オイルバス30rおよびステータボルト32の頭部の寸法誤差にのみ依存する。したがって、コイルエンド18に嵌合したり、ケース20で挟持したりする従来技術に比して、ステータコア16と第二オイルエンドとの相対位置誤差を低く抑えることが容易となり、結果として、オイルバス30の抜けや破損、シール不良といった問題を効果的に低減できる。
【0039】
また、第一実施形態と同様に、第一オイルバス30fおよびステータコア16は、ステータボルト32で共締めされ、ケース20に螺合締結されている。その結果、部品点数を低減でき、生産工程をより簡易化できる。
【0040】
次に、第三実施形態について図4を参照して説明する。この第三実施形態では、ステータボルト32とは別の締結ボルト50により、オイルバス30をステータ14に螺合締結する構成となっている。すなわち、図4に示すように、第一、第二オイルバス30f,30rは、いずれも同様の形状となっており、本体部40の端部から延びる外側フランジ部44には、締結ボルト50が挿通される挿通孔が形成されている。また、ステータコア16のうち、このオイルバス30の本体部40にコイルエンド18が収容されるようにオイルバス30を配置した際に、当該オイルバス30の挿通孔と重なり合う位置には、雌ネジが形成されている。また、ステータコア16のうち、この雌ネジと干渉しない位置には、ステータボルト32が挿通・貫通するための締結孔も形成されている。
【0041】
かかる構成において、ステータ14、オイルバス30を固定する場合には、まず、図4(a)に示すように、締結ボルト50を用いて、第一オイルバス30fをステータコア16の前端面に、第二オイルバス30rをステータコア16の後端面に螺合締結する。このようにオイルバス30をステータ14に直接締結することで、累積誤差を低く抑えることができ、オイルバス30およびステータ14の相対位置精度を高く保つことができる。また、この時点でステータ14およびオイルバス30は、ケース20に取り付けられていない独立したユニットとなっている。そのため、このユニットの状態で、絶縁性能やシール性能の検査をすることができ、結果として、最終的に得られるモータジェネレータ10の品質を向上させることができる。
【0042】
ステータ14にオイルバス30が取り付けられれば、次に、図4(b)に示すように、当該オイルバス30が取り付けられたステータ14をケース20内に設置する。このとき、ステータ14に形成された締結孔と、ケース20に形成された雌ネジが重なり合うようにする。そして、図4(c)に示すように、ステータボルト32でステータ14をケース20に螺合締結する。すなわち、ステータ14に設けられた締結孔にステータボルト32を挿し込み、当該ステータボルト32をケース20に形成された雌ネジに螺合する。
【0043】
以上の説明で明らかなとおり、本実施形態では、ステータ14をケース20に固定する前に、オイルバス30をステータ14に締結している。その結果、事前に、シール性能や絶縁性能の検査を行うことができる。また、オイルバス30をステータ14に直接締結しているため、相対位置精度を高く保つことができ、高品質の製品をより簡易に得ることができる。
【0044】
次に第四実施形態について図5を参照して説明する。図5は、第四実施形態におけるステータ14およびオイルバス30の固定の流れを示す図である。本実施形態では、オイルバス30を螺合ではなく、接着剤による接合によりケース20に締結する点で、第三実施形態と異なる。すなわち、本実施形態においては、まず、図5(a)に示すように、第一、第二オイルバス30f,30rを、ステータ14の両端面に接着剤で接合する。このとき、各オイルバス30の本体部40にコイルエンド18が収容されるようにする。
【0045】
接着剤が固化し、オイルバス30がステータ14に固定されれば、以降は、第三実施形態と同様である。すなわち、図5(b)に示すように、当該オイルバス30が取り付けられたステータ14を、ステータ14に形成された締結孔と、ケース20に形成された雌ネジが重なり合うように、ケース20内に設置する。そして、図5(c)に示すように、ステータボルト32でステータ14をケース20に螺合締結する。
【0046】
以上の説明で明らかなとおり、本実施形態でも、ステータ14をケース20に固定する前に、オイルバス30をステータ14に締結している。その結果、事前にシール性能や絶縁性能の検査ができる。また、オイルバス30をステータ14に直接締結しているため、相対位置精度を高く保つことができ、高品質の製品をより簡易に得ることができる。
【0047】
次に、第五実施形態について図6を参照して説明する。図6は、第五実施形態において、ステータ14およびオイルバス30を固定する流れを示す図である。本実施形態では、第一オイルバス30fのみステータ14に螺合締結し、第二オイルバス30rは、ケース20に螺合締結している点で第三実施形態と異なる。
【0048】
具体的に説明すると、本実施形態の第一オイルバス30fには、本体部40の端部から延びる外側フランジ部44が設けられており、当該外側フランジ部44には締結ボルト50が挿通する挿通孔が設けられている。一方、第二オイルバス30rの外側フランジ部44は、本体部40の端部からではなく、本体部40の中間高さ位置から外周方向に張り出している。この本体部40の端部から外側フランジ部44までの高さは、ステータボルト32の頭部高さよりも十分に大きい。また、この第二オイルバス30rの外側フランジ部44は、第一オイルバス30fの外側フランジ部44よりも幅広となっている。そして、第二オイルバス30rの外側フランジ部44のうち、少なくとも、当該第二オイルバス30rをステータコア16に取り付けた際にステータコア16の外周端より外側に位置するような位置には、挿通孔が形成されている。
【0049】
ケース20には、ステータボルト32が螺合される第一雌ネジの他に、さらに、第二オイルバス30rを締結するための締結ボルト50が螺合される第二雌ネジも形成されている。
【0050】
かかる構成において、ステータ14およびオイルバス30を固定する場合は、まず、図6(a)に示すように、ステータコア16の前端面に第一オイルバス30fを螺合締結する。そして、この状態で、第一オイルバス30fに関してシール性能や絶縁性能の検査を行う。
【0051】
続いて、図6(b)に示すように、第一オイルバス30fが締結されたステータ14を、ステータボルト32でケース20に螺合締結する。
【0052】
ステータ14が固定できれば、続いて、図6(c)に示すように、ステータコア16の後端面に第二オイルバス30rを設置する。このとき、第二オイルバス30rの本体部40の後端側のコイルエンド18が収容され、かつ、第二オイルバス30rの挿通孔とケース20に形成された第二雌ネジとが重なり合うようにする。そして、最後に図6(d)に示すように、第二オイルバス30rの挿通孔に締結ボルト50を挿し込み、当該第二オイルバス30rをケース20に螺合締結する。このとき、第二オイルバス30rの周囲は外部に露出されており、その締結状態を確認することができる。そして、かかる確認をすることにより、シール不良などの不具合を効果的に防止することができる。その結果、最終的に得られる製品の品質をより向上させることができる。
【0053】
また、第一オイルバス30fおよび第二オイルバス30rのいずれもが螺合による締結となるため、嵌合や挟持によって固定していた従来に比して、オイルバス30の抜けといった問題を確実に防止できる。
【0054】
次に第六実施形態について図7を参照して説明する。図7は、第六実施形態におけるステータ14およびオイルバス30の固定の流れを示す図である。この第六実施形態は、第一、第二オイルバス30f,30rの両方をケース20に螺合締結する点で、上述の実施形態と異なる。
【0055】
具体的に説明すると、第六実施形態において、第一、第二オイルバス30f,30rは、いずれも、同様の構成をしており、本体部40の上端から外側フランジ部44が張り出している。この外側フランジ部44には、締結ボルト50が挿通される挿通孔が形成されている。
【0056】
ステータ14には、上述の実施形態と同様に、ステータボルト32が挿通される締結孔が形成されている。ケース20は、図1を用いて説明したとおり、一端に開口を有するケース本体22と、当該開口を覆うカバー体24と、に大別される。ケース本体22には、ステータボルト32が螺合される第一雌ネジと、第一オイルバス30fを螺合体締結するための第二雌ネジが形成されている。また、カバー体24には、第二オイルバス30rを螺合締結するための第三雌ネジが形成されている。この第三雌ネジは、カバー体24をケース本体22に組み付けた際に、当該カバー体24に締結された第二オイルバス30rの本体部40に後端側コイルエンド18が収容されるような位置に設けられている。
【0057】
かかる構成において、ステータ14およびオイルバス30を固定する場合には、まず、図7(a)に示すように、ケース本体22に、第一オイルバス30fを螺合締結しておく。また、カバー体24には、第二オイルバス30rを螺合締結しておく。
【0058】
続いて、図7(b)に示すように、ケース20に締結された第一オイルバス30fの本体部40に、前端側コイルエンド18が収容されるように、ステータ14をケース20内に設置する。そして、その状態で、ステータボルト32を締結孔に挿し込み、ステータ14をケース20に螺合締結する(図7(c)参照)。
【0059】
次に、第二オイルバス30rが螺合締結されたカバー体24と、ケース本体22に組み付ける。ここで、第二オイルバス30rの締結に関与する第三雌ネジは、カバー体24をケース本体22に組み付けた際に、当該カバー体24に締結された第二オイルバス30rの本体部40に後端側コイルエンド18が収容されるような位置に設けられている。したがって、カバー体24をケース本体22に組み付けることで、第二オイルバス30rが適切な位置に自動的に固定されることになる。
【0060】
ここで、本実施形態においても、第一、第二オイルバス30f,30rは、螺合により締結されている。そのため、嵌合や挟持により固定を図っていた従来技術と異なり、オイルバス30の抜けの問題をほぼ確実に防止できる。
【0061】
次に、第七実施形態について図8を参照して説明する。図8は、第七実施形態のおけるステータ14およびオイルバス30の固定の流れを示す図である。本実施形態では、第二オイルバス30rを、カバー体24ではなく、ケース本体22に螺合締結する点で、第六実施形態と異なる。
【0062】
具体的には、本実施形態の第一オイルバス30fは、第六実施形態と同様に、本体部40の上端から外側フランジ部44が張り出す構成となっている。一方、第二オイルバス30rの外側フランジ部44は、本体部40の上端ではなく、その中間高さ位置から張り出している。第二オイルバス30rの下端から外側フランジ部44までの高さは、ステータボルト32の頭部高さより十分大きい。
【0063】
また、ケース本体22には、ステータ14を螺合締結するための第一雌ネジ、第一オイルバス30fを螺合締結するための第二雌ネジに加え、さらに、第二オイルバス30rを螺合締結するための第三雌ネジも形成されている。
【0064】
かかる構成において、ステータ14およびオイルバス30を固定する場合は、まず、図8(a)に示すように、第一オイルバス30fをケース本体22に螺合締結する。続いて、図8(b)に示すように、ケース本体22内にステータ14を設置し、ステータボルト32で、当該ステータ14をケース本体22に螺合締結する。
【0065】
続いて、図8(c)に示すように、ケース20に螺合締結されたステータ14の後端面に、第二オイルバス30rを設置する。このとき、第二オイルバス30rの本体部40、後端側コイルエンド18が収容され、かつ、第二オイルバス30rの挿通孔とケース本体22の第三雌ネジとが重なり合うようにする。そして、その状態で、図8(d)に示すように、第二オイルバス30rを、締結ボルト50でケース本体22に螺合締結する。このとき、第二オイルバス30rの周囲は外部に露出しており、目視で、その組み付け状態を確認することができる。その結果、組み付け不良を効果的に防止することができ、シール不良といった問題を効果的に防止できる。また、第一、第二オイルバス30f,30rは、いずれも螺合により締結されている。そのため、嵌合や挟持により固定を図っていた従来技術と異なり、オイルバス30の抜けの問題をほぼ確実に防止できる。
【0066】
以上、説明したように上述の第一〜第七実施形態では、いずれも、螺合または接着剤による接合によりオイルバス30の固定を行っているため、従来技術に比して、オイルバス30の抜けなどをより確実に防止できる。
【0067】
なお、上述した実施形態は一例であり、第一、第二オイルバス30f,30rの固定方法の組み合わせは適宜、変更されてもよい。すなわち、上述の実施形態では、第一オイルバスは、ステータコアと共締め、締結ボルトによるステータコアへの螺合、接着剤によるステータコアへの接合、ケースへの螺合といった固定方法で固定されている。第二オイルバスは、ステータコアと共締め、ステータボルトへの螺合、締結ボルトによるステータコアへの螺合、接着剤によるステータコアへの接合、ケースへの螺合といった固定方法で固定されている。こうした固定方法の組み合わせは、適宜、変更可能であり、例えば、第一オイルバス30fは、締結ボルト50によりケース20に螺合締結し、第二オイルバス30rは、ステータボルトの頭部に螺合締結するなどしてもよい。
【0068】
また、オイルバス30を螺合により締結する場合には、オイルバス30とステータコア16の端面との接触面にはシール手段を設けることが望ましい。シール手段としては、種々の構成が考えられるが、例えば、図9(a)に示すように、ゴムなどの弾性体からなるシール部材54をシール手段としてオイルバス30とステータコア16との間に設けてもよい。また、図9(b)に示すように、Oリング56をシール手段として設けてもよい。さらに、図9(c)に示すように、ステータコア16とオイルバス30との接触面にシール剤を塗布し、これをシール手段として用いてもよい。かかるシール手段を設けることにより、ステータ端面のうねり、ティース開口部の凹凸が吸収でき、シール性能をより確実に確保することができる。
【符号の説明】
【0069】
10 モータジェネレータ、12 ロータ、14 ステータ、16 ステータコア、18 コイルエンド、20 ケース、22 ケース本体、24 カバー体、30 オイルバス、32 ステータボルト、34,50 締結ボルト、42,44 フランジ部、54 シール部材、56 Oリング。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータと、
前記ロータの周囲に配されるとともに複数のティースが形成されたステータコアおよび当該ティースに巻回されたコイルを有するステータと、
前記ステータコアの端面から突出するコイルエンドを覆い、前記ステータコアの端面に密着して前記コイルエンドの周囲に冷媒流路を形成する少なくとも一つのオイルバスと、
前記ロータ、ステータおよびオイルバスを収容するケースと、
を備え、
前記少なくとも一つのオイルバスは、ステータボルトにより、前記ステータコアと共締めされ、前記ステータコアとともに前記ケースに螺合締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項2】
請求項1に記載の回転電機であって、
前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、
前記二つのオイルバスは、前記ステータコアを挟持した状態で、ステータボルトにより、前記ステータコアと共締めされ、前記ステータコアとともに前記ケースに螺合締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項3】
請求項1に記載の回転電機であって、
前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、
一つのオイルバスは、ステータボルトにより、前記ステータコアと共締めされ、前記ステータコアとともに前記ケースに螺合締結され、
他のオイルバスは、ステータボルトとは別の締結ボルトにより、前記ステータボルトの頭部に形成された雌ネジに螺合締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項4】
ロータと、
前記ロータの周囲に配されるとともに複数のティースが形成されたステータコアおよび当該ティースに巻回されたコイルを有するステータと、
前記ステータコアの端面から突出するコイルエンドを覆い、前記ステータコアの端面に密着して前記コイルエンドの周囲に冷媒流路を形成する少なくとも一つのオイルバスと、
前記ロータ、ステータおよびオイルバスを収容するケースと、
を備え、
前記少なくとも一つのオイルバスは、締結ボルトによる螺合または接着剤による接合により、前記ステータコアに締結され、
前記ステータコアは、前記オイルバスが締結された状態で、ステータボルトにより前記ケースに螺合締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項5】
請求項4に記載の回転電機であって、
前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、
前記二つのオイルバスは、ともに、前記締結ボルトまたは接着剤により前記ステータコアに締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項6】
請求項4に記載の回転電機であって、
前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、
前記二つのオイルバスの一方は、前記締結ボルトまたは接着剤により前記ステータコアに締結され、
前記二つのオイルバスの他方は、前記締結ボルトまたは接着剤により、前記ステータコアが螺合締結された前記ケースに締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項7】
ロータと、
前記ロータの周囲に配されるとともに複数のティースが形成されたステータコアおよび当該ティースに巻回されたコイルを有するステータと、
前記ステータコアの端面から突出するコイルエンドを覆い、前記ステータコアの端面に密着して前記コイルエンドの周囲に冷媒流路を形成する少なくとも一つのオイルバスと、
前記ロータ、ステータおよびオイルバスを収容するケースと、
を備え、
前記少なくとも一つのオイルバスは、締結ボルトによる螺合または接着剤による接合により、前記ケースに締結され、
前記ステータコアは、ステータボルトにより前記ケースに螺合締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項8】
請求項7に記載の回転電機であって、
前記ケースは、開口を有するケース本体と、前記開口を覆うカバーと、を備え、
前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、
前記二つのオイルバスの一方は、前記締結ボルトまたは接着剤により前記ケース本体に締結され、
前記二つのオイルバスの他方は、前記締結ボルトまたは接着剤により、前記カバーのうち当該カバーを前記ケース本体に組み付けた際に前記コイルエンドを覆う位置に締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項9】
請求項7に記載の回転電機であって、
前記ケースは、開口を有するケース本体と、前記開口を覆うカバーと、を備え、
前記オイルバスは、前記ステータコアの両端面それぞれから突出するコイルエンドそれぞれを覆うべく二つ設けられており、
前記二つのオイルバスは、ともに、前記締結ボルトまたは接着剤により、前記ケース本体に締結される、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の回転電機であって、
前記オイルバスと、前記ステータコアの端面と、の接触面にはシール手段が設けられる、ことを特徴とする回転電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−55106(P2012−55106A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196538(P2010−196538)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】