説明

図柄組合せ遊戯装置

【課題】当選している状態にあることを表示手段に明示させて遊戯者に負担を与えず興味を持続させることができる魅力ある図柄組合せ遊戯装置を供する。
【解決手段】表示窓とは別に設けられた画像表示手段16と、メインCPU20は、抽選手段による抽選結果に基づき前記蹴飛ばし処理手段と前記引込み処理手段とを制御して入賞ライン上に並ぶ図柄を決定して出現させるとともに、出現させた図柄組合せ情報をサブCPU40に出力する制御を行い、サブCPU40は、メインCPU20から入力された図柄組合せ情報に基づいて情報処理をして画像を画像表示手段16に表示する図柄組合せ遊戯装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン,パチスロ等の図柄の組合せにより配当を受ける図柄組合せ遊戯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンについては、その図柄の組合せ制御の例(例えば特公平2−16154号,特公平3−72313号等)が種々提案されているが、一般的に左右水平方向に指向した回転中心軸を中心に回転する3個の回胴が左右に並んで配置され、各回胴は外周面に数種類の図柄が適当に配列されて互いに独立に回転するようになっている。
【0003】
そしてメダルを投入し、スタートレバーを引くと3個の回胴が回転し、各回胴に対応してそれぞれ設けられたストップボタンを押すごとに、対応する回胴が適当に停止する。
3個の回胴が停止した時点で、表示窓に表示された各回胴の図柄の入賞ライン上の組合せが、予め決められた入賞の組合せと一致すると入賞の役に応じた数のメダルの払出しがある。
【0004】
ここにストップボタンを押した時点と実際に回胴が停止する時点との間の時間差は、一定ではなくコンピュータによって制御される。
したがって遊戯者は、特定の図柄を狙ってストップボタンを押したとしても当該図柄を入賞ライン上に出現できるとは限らず、熟練者においてペイアウト率が極端に高くなるようなことは回避され、遊戯者の熟練の度合いにかかわらず略一定のペイアウト率が確保されるように制御されている。
【0005】
すなわち予め決められた種々の入賞の図柄の組合せを、その入賞の組合せごとにある確率で選択されるようにコンピュータにより抽選作業が行われ、当選すればその図柄の組合せが出現するように制御している。
【0006】
したがって当選していない他の入賞の図柄組合せが入賞ライン上に出現しないようにする蹴飛ばし処理と、入賞ライン上に当選した図柄組合せを引き込む引込み処理が行われている。
【0007】
なおストップボタンを押してから実際に回胴が停止するまでの時間差は、最大時間が短く決められており、ストップボタンが押された時点で表示できる図柄が限定されるので、引込み処理によって常に当選した図柄組合せを出現させることができるとは限らない。
【0008】
一度抽選作業により当選すると、当選した図柄組合せを出現させることができなかったときは、次回においても当選した図柄組合せを引き込む引込み処理がなされ、当選した図柄組合せが出現するまで引込み処理が繰り返されるので、当選している状態が継続する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の引込み処理において、引込みができない場合でも当選した図柄組合せのうち2つの図柄が入賞ライン上に出現する等して、当選している状態にあることをその時の入賞ライン上の図柄の組合せ(リーチ目と称する)からある程度知ることが可能であるが、リーチ目の表現が必ずしも明確ではない。
【0010】
したがって遊戯者は何度もプレイすることによりリーチ目を見極めかつ暗記することにより有利にプレイすることができるようになり興味も増すことになるが、遊戯者に相当の努力が要求される。
そのためかかるパチスロ遊戯機でプレイするのを敬遠する遊戯者も結構存在する。
【0011】
そこでパチスロ遊戯機にリーチ目表というものを貼付して遊戯機の特性を予め知らせるようにしている場合もあるが、遊戯者がプレイ中に一々図柄の組合せを照合しなければならず煩わしくプレイの興味が削がれる欠点を有する。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、当選している状態にあることを表示手段に明示させて遊戯者に負担を与えず興味を持続させることができる魅力ある図柄組合せ遊戯装置を供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、
外周面に複数種の図柄が所定数配列され回転して順次繰り返し図柄を表示窓に表示する回胴が複数並んで配置され、前記全ての回胴の回転を開始させる開始手段と、前記各回胴ごとに回転を停止させる停止手段を備え、停止した各回胴の表示窓の入賞ライン上に並んだ図柄の組み合わせによって配当が決まる図柄組合せ遊戯装置において、予め決められた入賞の図柄組合せの抽選を行う抽選手段と、前記停止手段を作動して入賞ラインに当選していない入賞の図柄組合せを出現させないように前記回胴を停止させる蹴飛ばし処理手段と、前記停止手段を作動して入賞ラインに当選の図柄組合せを引き込むように前記回胴を停止させる引込み処理手段と、前記表示窓とは別に設けられた画像表示手段と、前記回胴を駆動制御するとともにゲームを進行するメインCPUと、情報処理をして画像を前記画像表示手段に表示するサブCPUとを備え、前記メインCPUは、前記抽選手段による抽選結果に基づき前記蹴飛ばし処理手段と前記引込み処理手段とを制御して入賞ライン上に並ぶ図柄を決定して出現させるとともに、出現させた図柄組合せ情報を前記サブCPUに出力する制御を行い、前記サブCPUは、前記メインCPUから入力された前記図柄組合せ情報に基づいて情報処理をして画像を画像表示手段に表示する図柄組合せ遊戯装置とした。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の図柄組合せ遊戯装置において、前記抽選手段により当選しているが前記引込み処理手段による引込みができない場合に出現する図柄組合せのうち前記抽選手段により外れた場合に出現する図柄組合せと異なり特殊な図柄組合せを予め複数決めて記憶している記憶手段を備え、前記サブCPUは、前記メインCPUから入力された前記図柄組合せ情報を前記記憶手段が記憶する複数の図柄組合せと照合して一致するものがあるか否かを判断する照合手段と、前記照合手段が照合の結果一致するものがあると判断した場合に当選している状態にあることを前記画像表示手段に表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の図柄組合せ遊戯装置において、前記記憶手段は、前記メインCPUが用いるメイン記憶手段と前記サブCPUが用いるサブ記憶手段とに別々に存在することを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3記載の図柄組合せ遊戯装置において、前記表示制御手段は、前記照合手段が照合の結果一致するものがあると判断した図柄組合せを前記画像表示手段に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の図柄組合せ遊戯装置によれば、回胴を駆動制御するとともにゲームを進行するメインCPUとは別にサブCPUが設けられ、サブCPUがメインCPUから入力された前記図柄組合せ情報に基づいて情報処理をして画像を表示窓とは別に設けられた画像表示手段に表示するので、特別に画像表示手段に当選している状態にあることを表示することで、遊戯者は出現した図柄から自ら判断する必要はなく当選している状態にあることを確実に知ることができる。
【0018】
請求項4記載の図柄組合せ遊戯装置によれば、前記照合手段が照合の結果一致するものがあると判断した図柄組合せを表示手段に改めて表示するので、遊戯者は当選している状態にあることすなわちリーチ目であることを明確に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施の形態に係る図柄組合せ遊戯装置の外観図である。
【図2】同装置の回胴表示部を示す正面図である。
【図3】同装置における制御系の概略ブロック図である。
【図4】メインCPUによる抽選を含む回胴駆動制御の手順を示すフローチャートである。
【図5】サブCPUによる画像処理制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】モニターテレビの表示の1例を示す図である。
【図7】モニターテレビの表示の別の例を示す図である。
【図8】モニターテレビの表示の別の例を示す図である。
【図9】モニターテレビの表示の別の例を示す図である。
【図10】モニターテレビの表示の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下本発明に係る一実施の形態について図1ないし図10に図示し説明する。
本実施の形態に係る図柄組合せ遊戯装置1は、所謂パチスロと称されるものであり、図1にその外観を示す。
【0021】
筐体2の前面において、上部に入賞の図柄組合せおよびその払出しメダル数等を表示した表示パネル3が張設され、表示パネル3の一部をモニターテレビ16の画面が占めている。
【0022】
中央の透明板に覆われた内側に縦長矩形の表示窓5が3つ左右に配列されており、各表示窓5にそれぞれ外周の前面部分を表示させて3個の回胴6が回転自在に設けられている。
【0023】
回胴6は、偏平円筒状をなし外周面に複数種の図柄7が一周に亘って配列されたものであり、かかる回胴6が3個左右水平方向に指向した回転中心軸を中心に回転自在に支持され、それぞれステップモータ20により同一方向に回転され、各表示窓5には対応する回胴6の前面に位置した3個の図柄7が表示される。
【0024】
3個の回胴6が停止した状態で、各回胴6につき3個の図柄7が表示されて全体で9個の図柄7が、3行3列に配置されることになり、上中下の水平一直線の3行および中央の図柄を通る斜め一直線の2行の合計5行のラインが入賞ライン8であり(図2参照)、各入賞ラインの両端部に入賞有効ランプ9が配設されている。
【0025】
かかる回胴表示部の右側には、プレイ状態を示す各種表示器10が設けられている。
回胴表示部および表示器10の下端は若干前方に張り出していて、その上面右端にはメダル投入口11が、左端にはスタートレバー12が配設され、張出部の前面には前記3個の回胴6の下方にそれぞれ対応してストップボタン13が配設されている。
【0026】
筐体2の下部には、払出し口14があり、受け皿15が前方に突設されていて、筐体2内部に設けられたホッパーにより排出されたメダルが払出し口14から受け皿15に払い出される。
筐体2の側板に沿ってスピーカ17が内蔵されており、種々の効果音を発生するようになっている。
【0027】
図2に示す回胴表示部において、3行3列に配置される図柄のうち入賞ライン8上に並ぶ3個の図柄の組合せが当落を決めることになり、中位の水平入賞ライン8にIのマークが付され、その上下の水平入賞ライン8にIIのマークが付され、斜めの入賞ライン8に IIIのマークが付されている。
【0028】
上記5本の入賞ライン8のうちメダルの投入枚数が1枚の場合は、Iマークの中位の水平入賞ライン8が1本だけ有効となり、同Iマーク入賞ライン上に入賞の図柄組合わせが並んだ場合にのみ当たりとなる。
【0029】
メダルの投入枚数が2枚の場合は、IマークとIIマークの上中下3本の水平入賞ライン8が有効となり、この3本の入賞ライン8のいずれかに入賞の図柄組合わせが並んだ場合に当たりとなる。
【0030】
メダルの投入枚数が3枚の場合は、 IIIマークの斜めの入賞ライン8を含め5本全ての入賞ライン8が有効となる。
なお有効となった入賞ライン8の両端の入賞有効ランプ9は点灯して、遊戯者に有効な入賞ラインを知らせるようにしている。
【0031】
本図柄組合せ遊戯装置1における制御系の概略ブロック図を図3に示す。
コンピュータにより制御され、メインCPU20とサブCPU40が制御してゲームを進行させる。
サブCPU40は、モニターテレビ16に映し出す映像の画像処理を行う。
【0032】
メインCPU20は、ROM21に書き込まれたプログラムに従いRAM22を利用して信号処理・駆動制御・抽選作業などを行う。
ROM21には、予め決められた入賞の図柄組合せ、各入賞の当選確率、払出し枚数等のテーブルが書き込まれている。
【0033】
メインCPU20には、入力ポート23を介して種々の信号が入力される。
すなわち前記メダル投入口11から投入されたメダルを検出するメダル投入センサ30、前記スタートレバー12の操作で作動するスタートスイッチ31、前記3個のストップボタン13の各操作でそれぞれ作動するストップスイッチ32、前記3個の回胴6のそれぞれについて回転の所定位置を検知してリセット信号を出力する回胴位置検出センサ33、払い出されるメダルを検知するメダル払出センサ34等からの信号が入力ポート23を介してメインCPU20に入力される。
【0034】
一方メインCPU20からは、出力ポート24を介してモータ制御部35に指示信号が出力され、同モータ制御部35は3個のステップモータを駆動して前記3個の回胴6をそれぞれ回転制御する。
【0035】
回胴6の各図柄は、前記リセット信号を受けてから何パルスだけステップモータを駆動すれば表示されるかが決められており、リセット信号を基準にパルス数をカウントして回胴6の蹴飛ばし処理や引込み処理をすることができる。
【0036】
さらにメインCPU20は、スピーカ17を駆動するサウンド発生部36および種々の表示器10等を点灯するランプ制御部37に出力ポート24を介して指示信号を出力する。
【0037】
またメインCPU20からは回胴6を回転させて出現させた図柄の図柄コード信号を出力ポート25を介してサブCPU40に転送する。
サブCPU40は、ROM41に書き込まれたプログラムに従いRAM42を利用して信号処理を行う。
【0038】
ROM41には予め決められた複数のリーチ目のテーブルが書き込まれている。
リーチ目は、抽選により当選したが当選した図柄組合せを出現させることができなかった場合に生じる図柄組合せであり、当選している状態にあることを示し、ROM21には予め決められたリーチ目が記憶されている。
【0039】
サブCPU40は、出現した図柄の図柄コードをメインCPU20から入力して信号処理し指示信号をグラフィックコントロール43に出力する。
そしてグラフィックコントロール43がV−RAM44を用いて画像信号を表示ユニット45に出力し、表示ユニット45がモニターテレビ16に所要の画像を映し出す。
【0040】
以上のような制御系により本図柄組合せ遊戯装置1は制御され、ゲームが進行する。
メインCPU20による抽選を含む回胴駆動制御の手順を図4に示し、サブCPU40による画像処理制御の手順を図5に示す。
【0041】
図4の回胴駆動ルーチンにおいて、メダルを投入してスタートレバー12を引くと、ゲームがスタートし(ステップ1)、3つの回胴6が一斉に回転を開始する(ステップ2)。
次に抽選が行われて(ステップ3)、図柄組合せが所定の確率で選定され、その図柄組合せから当選か外れかが決定される。
【0042】
この抽選の結果選定された図柄組合せの図柄コードは画像制御ルーチンのステップ12において入力される。
遊戯者は、回転している3つの回胴6を順次ストップボタン13を押して停止させていく。
【0043】
左中右の3つの回胴6を停止させていく順序は自由であり、1番目にいずれかのストップボタン13が押されると(ステップ4)、対応する回胴6が適当なタイミングで停止する(ステップ5)。
【0044】
同様に2番目に残りのいずれかのストップボタン13が押されると(ステップ6)、対応する回胴6が停止し(ステップ7)、3番目に残りのストップボタン13が押されると(ステップ8)、対応する回胴6が停止する(ステップ9)。
【0045】
このようにして出現する図柄組合せは、実際にはメインCPU20により蹴飛ばし処理と引込み処理がソフト上で実行されて予め出現させる図柄は決められ、その図柄が出るように制御される。
【0046】
ステップ5,7,9において順次停止した回胴6の出現図柄の図柄コードは、画像制御ルーチンのステップ13,14,18において順次入力される。
なお以上の制御手順は抽選が当選した場合はもちろん外れた場合も同様に行われる。
【0047】
図5に示す画像制御ルーチンでは、ゲームスタートまでモニターテレビ16にアドバタイズ画面を映し出しており(ステップ11)、前記抽選があり1つの図柄組合せが選定されると、同図柄組合せの図柄コードを入力する(ステップ12)。
【0048】
次いで前記1番目の回胴の停止があると、その停止回胴の位置と出現図柄コードを入力し(ステップ13)、2番目の回胴の停止があると、その停止回胴の位置と出現図柄コードを入力する(ステップ14)。
【0049】
このように1番目と2番目の回胴が停止され、その2つの出現図柄コードが入力されると、この2つの図柄組合せについてROM41に記憶されたリーチ目テーブルと照合する(ステップ15)。
【0050】
例えばIマークの水平入賞ライン8において左回胴と中回胴がともに”7”を表示して停止したとすると、リーチ目テーブルにIマークの水平入賞ライン上のリーチ目として”7−7− ”が記憶されていれば、ステップ16で一致するものがあるとしてステップ17に進み、モニターテレビ16に図6(1)に示すような画像を表示する。
【0051】
モニターテレビ16には3列の表示窓5を模して3行3列の枡目が表示され、Iマークの水平入賞ライン上の”7”が2行1列目と2行2列目に表示されている。
【0052】
すなわちこの場合は、前記抽選は当選しており当選した図柄組合せの引込みがなされて実際に当選している状態にあることを、遊戯者はモニターテレビ16の上記表示により明瞭に知ることができる。
図柄2つの組合わせでリーチ目をなすのは、一部の特殊な当選図柄組合せの場合である。
【0053】
前記ステップ16で2つの図柄組合せがリーチ目テーブルに一致するものがないと判断されたときは、ステップ18に進み3番目の回胴が停止され、その停止回胴の位置と出現図柄コードが入力されと、3つの出現した図柄の図柄組合せをリーチ目テーブルと照合する(ステップ19)。
【0054】
そして照合の結果、次のステップ20で一致するものがあると判断されると、ステップ21に進み、出現した図柄組合せが当選ラインにあるか否かが判断される。
すなわち入賞ラインのうち当選図柄組合せが並ぶ入賞ラインを当選ラインとし、出現したリーチ目の図柄組合せの少なくとも2つの図柄が当選ラインに並んでいるか、それとも当選ラインでない入賞ラインに並んでいるのかを判別する。
【0055】
出現したリーチ目の図柄組合せの少なくとも2つが当選ラインにあるときはステップ22に進み、出現した図柄組合せをそのままモニターテレビ16に表示する(図7(2)参照)。
【0056】
例えば図7に示すようにモニターテレビ16に表示された場合について説明すると、当選図柄組合せは”7”がIII マークの右下がりの斜め入賞ラインに並んだ状態でありこの右下がりの入賞ラインが当選ラインであり、リーチ目テーブルには1行1列目に”7”,2行2列目に”7”,1行3列目に”BAR”の組合せのリーチ目が書き込まれており、出現図柄組合せがこのリーチ目と一致した場合である。
【0057】
モニターテレビ16には、この出現図柄組合せが図7に示すようにそのまま表示される。
したがって遊戯者は、リーチ目が出たことを明らかに知ることができ、それも当選ライン上に2つの当選図柄が並んで残りの場所に当選図柄が出れば当たりとなることを知ることができる。
【0058】
ステップ21でリーチ目の図柄組合せの少なくとも2つの図柄が当選ラインでない入賞ラインに並んでいると判断したときは、ステップ23に進み、出現図柄組合せをそのままモニターテレビ16に表示し、その後該図柄組合せを当選ラインに並べ替えた状態を表示する(図8(3)参照)。
【0059】
遊戯者は、上記の表示によりリーチ目ではあるが、出現図柄組合せが当選ラインになく、後からモニターテレビ16に表示された図柄組合せの並んだラインが当選ラインであることを知ることができる。
【0060】
次にステップ20で出現図柄組合せがリーチ目テーブルのいずれにも一致しなかった場合は、前記抽選は外れた場合であるが、そのときはステップ24に進み、出現図柄組合せがリーチ目テーブルのいずれかの図柄組合せと1つの図柄だけが違うだけであるか否かを判断する。
【0061】
1図柄違いでないすなわち2図柄以上が違う場合はズテップ25に進んで、モニターテレビ16には、3行3列の枡目だけを表示して中に図柄を表示しない。
したがってかかる場合、遊戯者はリーチ目が出ず当選していないことを知ることができる。
【0062】
また1図柄違いであるときは、ステップ24からステップ26に進み、その違いのある図柄が中回胴の図柄が違うのか否かを判断し、中回胴の図柄が違う場合はステップ27に進み、まず出現図柄組合せをモニターテレビ16に表示し、その後2列目の図柄を変えてリーチ目を表示するとともに変えた図柄を点滅させる(図9(4)参照)。
【0063】
図9に示す例では、2行2列目の”7”が点滅し、出現図柄の中回胴の”BAR”が”7”であればリーチ目であったこと示しており、遊戯者はこの事をモニターテレビ16から知ることができる。
【0064】
右回胴の図柄がリーチ目と違うときは、ステップ26からステップ28に進んで右回胴の図柄が違うことが判別されステップ29に進み、まず出現図柄組合せをモニターテレビ16に表示し、その後3列目の図柄を変えてリーチ目を表示するとともに変えた図柄を点滅させる(図10(5)参照)。
【0065】
そして中回胴でも右回胴でもなく左回胴の図柄がリーチ目と違う場合はステップ28,ステップ29,ステップ30と進んで、まず出現図柄組合せをモニターテレビ16に表示し、その後1列目の図柄を変えてリーチ目を表示するとともに変えた図柄を点滅させる(図示せず)。
【0066】
以上のようにROM41が記憶するリーチ目テーブルと出現した図柄組合せとを照合して一致するものがあれば、その図柄組合せをモニターテレビ16に表示する(図6(1),図7(2),図8(3)参照)ので、自らの暗記に頼って判断することなく遊戯者はリーチ目であることを確実に知ることができ、当選している状態にあることを認識してゲームを続行することができる。
したがって熟練者に限らず初心者でも平等にゲームを楽しむことができる。
【0067】
そして出現した図柄組合せがリーチ目で当選ライン上になければ、当選ライン上に並べ替えた図柄組合せを表示するので(図8(3)参照)、遊戯者は当選ラインも知ることができ、次のゲームにおいてストップボタン13を押すタイミングの目安となり、益々ゲームへの興味が増してプレイに熱中することができる。
【0068】
また本図柄組合せ遊戯装置1では、出現図柄組合せがリーチ目の図柄組合せと1つの図柄のみが異なるか否かも判断しており、1図柄違いのときは、リーチ目の図柄組合せをモニターテレビ16に表示し、変えた図柄を点滅させるので、リーチ目に近い図柄組合せが出現したことおよびリーチ目とどの図柄が違っていたか等の情報を得ることができ、ゲームへの関心を高めることができる。
【0069】
なおリーチ目が出現したときの表示の仕方は、他にも種々考えられる。
例えば情報量は少ないがランプだけを点滅させたり、ランプの発光色を変えたり、”リーチ目です”といった文字を表示したり、あるいは音声で表示したりすることも考えられる。
その他前記モニターテレビ16に映し出す枡目内の表示も図柄を表示せず当選ラインの枡目を色違いに示す等種々の方法がある。
【符号の説明】
【0070】
1…図柄組合せ遊戯装置、2…筐体、3…表示パネル、5…表示窓、6…回胴、7…図柄、8…入賞ライン、9…入賞有効ランプ、10…表示器、11…メダル投入口、12…スタートレバー、13…ストップボタン、14…払出し口、15…受け皿、
20…メインCPU、21…ROM、22…RAM、23…入力ポート、24,25…出力ポート、30…メダル投入センサ、31…スタートスイッチ、32…ストップスイッチ、33…回胴位置検出センサ、34…メダル払出センサ、35…モータ制御部、36…サウンド発生部、37…ランプ制御部、
40…サブCPU、41…ROM、42…RAM、43…グラフィックコントロール、44…V−RAM、45…表示ユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に複数種の図柄が所定数配列され回転して順次繰り返し図柄を表示窓に表示する回胴が複数並んで配置され、前記全ての回胴の回転を開始させる開始手段と、前記各回胴ごとに回転を停止させる停止手段を備え、停止した各回胴の表示窓の入賞ライン上に並んだ図柄の組み合わせによって配当が決まる図柄組合せ遊戯装置において、
予め決められた入賞の図柄組合せの抽選を行う抽選手段と、
前記停止手段を作動して入賞ラインに当選していない入賞の図柄組合せを出現させないように前記回胴を停止させる蹴飛ばし処理手段と、
前記停止手段を作動して入賞ラインに当選の図柄組合せを引き込むように前記回胴を停止させる引込み処理手段と、
前記表示窓とは別に設けられた画像表示手段と、
前記回胴を駆動制御するとともにゲームを進行するメインCPUと、
情報処理をして画像を前記画像表示手段に表示するサブCPUとを備え、
前記メインCPUは、
前記抽選手段による抽選結果に基づき前記蹴飛ばし処理手段と前記引込み処理手段とを制御して入賞ライン上に並ぶ図柄を決定して出現させるとともに、出現させた図柄組合せ情報を前記サブCPUに出力する制御を行い、
前記サブCPUは、
前記メインCPUから入力された前記図柄組合せ情報に基づいて情報処理をして画像を画像表示手段に表示することを特徴とする図柄組合せ遊戯装置。
【請求項2】
前記抽選手段により当選しているが前記引込み処理手段による引込みができない場合に出現する図柄組合せのうち前記抽選手段により外れた場合に出現する図柄組合せと異なり特殊な図柄組合せを予め複数決めて記憶している記憶手段を備え、
前記サブCPUは、
前記メインCPUから入力された前記図柄組合せ情報を前記記憶手段が記憶する複数の図柄組合せと照合して一致するものがあるか否かを判断する照合手段と、
前記照合手段が照合の結果一致するものがあると判断した場合に当選している状態にあることを前記画像表示手段に表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の図柄組合せ遊戯装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記メインCPUが用いるメイン記憶手段と前記サブCPUが用いるサブ記憶手段とに別々に存在することを特徴とする請求項2記載の図柄組合せ遊戯装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記照合手段が照合の結果一致するものがあると判断した図柄組合せを前記画像表示手段に表示させることを特徴とする請求項2または請求項3記載の図柄組合せ遊戯装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−179148(P2010−179148A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94890(P2010−94890)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【分割の表示】特願2008−58921(P2008−58921)の分割
【原出願日】平成9年7月11日(1997.7.11)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】