説明

固形洗浄料

【課題】 高温多湿条件での軟化や溶解、乾燥条件下での亀裂や割れなどが生じない形状保持性に優れるとともに、泡立ちや濯ぎ、洗浄後の保湿感などの使用性にも優れた固形洗浄料を提供するものである。
【解決手段】 次の成分(a)〜(d);(a)平均分子量が10000以上30000未満のポリエチレングリコールを40〜80質量%、(b)高級脂肪酸塩及びN−アシルアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上の洗浄基剤を15〜55質量%、(c)水溶性カチオン性高分子を0.05〜1質量%、(d)20℃の粘度値が0.001m2/s〜1m2/sの高粘度シリコーンを0.5〜3質量%を含有する固形洗浄料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形洗浄料に関するものであり、更に詳しくは、洗浄基剤、水溶性カチオン性高分子及び特定の高重合シリコーンを平均分子量が10000以上30000未満のポリエチレングリコールで成型固化することにより、使用性や感触を損なうことなく、形状保持性、特に耐水性に優れた固形洗浄料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、固形洗浄料は、洗浄成分として高級脂肪酸やN−アシルアミノ酸を中和し、成型固化したものが一般的である。これらの固形洗浄料は、洗浄成分とその他の成分からなる半固体状の塊を混和、押出し、および型打によって製造される。この従来の製法は、高エネルギーを要する作業工程であることから、簡易的に固形洗浄料を得る技術として、融点40〜100℃の水溶性物質を構造化剤として用いた、固形洗浄料に関する技術が開示されている。(例えば、特許文献1)また、成型固化剤を分子量が5000以上30000以下のポリエチレングリコールに限定することにより、使用中のクリーミィーでコクのある泡質や使用後の保湿感が得られる固形洗浄料に関する技術も検討されている。(例えば、特許文献2)
【0003】
【特許文献1】特許第2740355号公報
【特許文献2】特開2004−123696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、製造工程や使用性、使用感は改善されたものの、ポリエチレングリコールは、水溶解性に富んでいるため浴室等の高温多湿条件下では固形洗浄料が軟化したり、溶解することにより、形状保持できなくなり使用性が極端に低下する。逆に乾燥した条件下では、ポリエチレングリコールと洗浄成分の接着性が低下するため、亀裂を生じたり、割れたりする場合があり、品質安定性上の問題を生じることがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、平均分子量が10000以上30000未満のポリエチレングリコールで洗浄基剤及び水溶性カチオン性高分子、高重合シリコーンを成型固化させることにより、ポリエチレングリコールの効果である保湿感や持続性のあるクリーミィーでコクのある泡質を損なうことなく、形状保持性に優れた固形洗浄料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(d)、
(a)平均分子量が10000以上30000未満のポリエチレングリコールを40〜80質量%
(b)高級脂肪酸塩及びN−アシルアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上の洗浄基剤を15〜55質量%
(c)水溶性カチオン性高分子を0.05〜1質量%
(d)20℃の粘度値が0.001m2/s〜1m2/sの高粘度シリコーンを0.5〜3質量%
を含有することを特徴とする固形洗浄料を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の固形洗浄料は、使用性や特に持続性のあるクリーミィーでコクのある泡質と洗い上がりの保湿感を損なうことなく、形状保持性に優れた固形洗浄料に関するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)のポリエチレングリコールは、平均分子量が10000以上30000未満のものであり、本発明の固形洗浄料において洗浄成分の成型固化剤として用いられるものである。ポリエチレングリコールの平均分子量が10000未満の場合、高温多湿条件下での形状保持性が損なわれ、泡の持続性が悪化し使用性も低下する。また、平均分子量30000以上の場合、高温多湿条件下での軟化は防げる反面、乾燥により亀裂を生じたり、割れる場合がある。さらに、水溶解性が低下し泡立ちが悪くなるなど使用性が低下する。
なお本発明において使用するポリエチレングリコールは平均分子量が10000以上30000未満のものであれば、異なる分子量のものを1種又は2種以上を選択して用いることができる。この中でも特に平均分子量が15000以上25000未満のポリエチレングリコールを用いた場合、他のものに比べ使用性や使用後の保湿感を損なうことなく、形状保持性が著しく向上する。これら成分(a)は1種又は2種以上を用いることができる。
【0009】
本発明の固形洗浄料における成分(a)の含有量は、全成分中40〜80質量%(以下、単に「%」で示す)であり、50〜70%が好ましい。この範囲で用いた場合、使用性や使用後の保湿感を損なうことなく、形状保持性が著しく向上する。成分(a)の含有量が、40%未満の場合、成型性が低下するとともに、形状保持性も低下し、80%を超えた場合、成型性は向上するが、泡立ちが悪く、洗浄効果が著しく低下する。
【0010】
本発明で用いられる成分(b)の洗浄基剤は、高級脂肪酸塩又はN−アシルアミノ酸塩から選ばれる洗浄効果のあるものであれば特に限定されない。例えば、炭素数8〜20の脂肪酸の塩類、N−アシル(炭素数8〜20)アミノ酸の塩類を挙げることができる。具体的には、ヤシ油脂肪酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸の塩類、N−ヤシ油脂肪酸アシル−DL−アラニン、N−ラウロイルメチル−β−アラニン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−グリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、N−ミリストイル−L−グルタミン酸、N−パルミトイル−L−グルタミン酸、N−ステアロイル−L−グルタミン酸、N−オレイル−L−グルタミン酸等のN−アシルアミノ酸の塩類が挙げられる。これらの塩類としては、ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。これら成分(b)の洗浄基剤は、脂肪酸の塩類又はN−アシルアミノ酸の塩類の1種又は2種以上を用いることができる。なお、これらの洗浄基剤は予め塩として含有しても、酸と対イオンとして含有して、工程中で中和しても同様な効果が得られるため、特に限定されるものではない。
また、脂肪酸の塩類とN−アシルアミノ酸の塩類、両者を組み合わせて用いることで、N−アシルアミノ酸の塩類単独で用いた場合に比べ、持続性のあるクリーミィーでコクのある泡が得られる。脂肪酸の塩類とN−アシルアミノ酸の塩類の配合比は、50:1〜1:50が好ましい。
【0011】
本発明の固形洗浄料における成分(b)の含有量は、全成分中15〜55%であり、20〜40%が好ましい。20〜40%用いた場合、持続性のあるクリーミィーでコクのある泡が得られる。また、洗い上がりも、べたつくことなく、保湿感が得られる。成分(b)の洗浄成分の含有量が、15%未満の場合、成型性は向上するが、泡立ちが悪く、洗浄効果が著しく低下する。成分(b)の洗浄成分の含有量が55%を超えた場合、成型性が低下するとともに、形状保持性も低下する。
【0012】
本発明で用いられる成分(c)の水溶性カチオン性高分子は、通常化粧料に用いられる水溶性の高分子で、天然、半合成、合成の高分子でカチオン性のものやカチオン化したものであれば、いずれのものも使用することができるが、のヒドロキシエチルセルロースやグァーガムをカチオン化したものが好ましい。
具体的には、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースや塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム等が挙げられる。市販品としては、例えばカチナール HC−100(東邦化学工業社製)やJAGUAR C−14S(ローディア社製)等が挙げられる。これら成分(c)は1種又は2種以上を用いることができる。
成分(c)の分子量は2000〜3000000が好ましい。分子量が2000未満だと、水への溶解性が増し形状保持性が低下する場合があり、分子量が3000000を超えると、洗い上がり後、べたつくなど使用性が低下する場合がある。また、ヒドロキシエチルセルロースやグァーガムをカチオン化することにより、洗浄剤と水溶性カチオン高分子が複合化し、高温多湿条件下での形状保持性が向上する。成分(c)により成分(a)と成分(b)の接着性が向上し乾燥下での形状保持性が向上する。従って、非イオン性やアニオン性、両性の水溶性高分子では、充分な形状保持性が得られない。
【0013】
本発明の固形洗浄料における成分(c)の含有量は全成分中0.05〜1%であり、0.2〜0.5%が好ましい。特に0.2〜0.5%の範囲で配合した場合、使用性を損なうことなく、形状保持性が向上する。成分(c)の含有量が、0.05%未満の場合、形状保持性が低下し、1%を超える場合、濯ぎが悪くヌルついたり、洗い上がり後、べたついたりなど使用性が低下する。
【0014】
本発明の固形洗浄料における成分(d)の高粘度シリコーンは、20℃の粘度値が0.001m2/s〜1m2/sのジメチルポリシロキサン及び、アミノ変性ポリシロキサンを指し、これらを乳化重合したシリコーンエマルジョンも含まれる。なお、これら成分(d)は1種又は2種以上を用いることができる。
成分(d)の高粘度シリコーンを本発明の固形洗浄料に加えることにより、高温多湿条件下での耐水性が飛躍的に向上する。また、20℃の粘度値が0.001m2/s未満のシリコーンを用いた場合、高温多湿条件下での形状保持性が低下する。また、20℃の粘度値が1m2/sを超えるシリコーンは、洗い上がり後にべたつくなど使用性が低下する。
【0015】
本発明の固形洗浄料における成分(d)の含有量は、0.5〜3%が好ましく、1〜2%がより好ましい。特に1〜2%の範囲で配合した場合、使用性を損なうことなく、高温多湿条件下での形状保持性が飛躍的に向上する。シリコーンエマルジョンを用いた場合、シリコーン量がこの範囲内であれば、何ら問題はない。成分(d)の含有量が0.5%未満であれば、高温多湿条件下での形状保持性が低下し、3%を超えた場合、泡立ちが悪くなり、洗い上がり後にべたつくなど使用性が低下する。
【0016】
本発明の固形洗浄料には、上記の必須成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で、pH調整剤、界面活性剤、乳化助剤、固形油成分、水性成分、紫外線吸収剤、香料、殺菌剤、防腐剤、酸化防止剤、美容成分等、固形洗浄料において汎用である他の成分の含有が可能である。
本発明の固形洗浄料は固形洗顔料、固形ボディソープ、固形シャンプー、等が挙げられるが、中でも、固形洗顔料が好ましい。
【0017】
本発明の固形洗顔料の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば成分(a)を70℃まで加温して均一に溶融した後、成分(b)〜成分(d)を加え均一に分散する。これを容器に流し込み充填し、室温まで冷却後固化させることにより得ることができる。
【実施例】
【0018】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0019】
実施例1〜10および比較例1〜10 固形洗顔料
表1及び2に示す処方の固形洗顔料を製造し、得られた各試料について下記評価方法により、使用性(滑らかでクリーミィーな泡立ち、濯ぎ易さ)、洗顔後のべたつきのない保湿感、成型性、形状保持性(高温多湿下、乾燥条件下)を評価した。その結果もあわせて表1及び表2に示す。
【0020】
【表1】

【0021】
【表2】

【0022】
1:アミソフト LS−11(味の素社製)
2:JAGUAR C14S(ローディア社製)
3:ナトロゾール 250HHR(ハークレス社製)
(製造方法)
A:成分1〜8を均一に混合する。
B:成分9〜10を70℃まで加熱して溶かし均一に混合する。
C:BにAを加え均一に混合し70℃にて容器に充填後、室温まで冷却し固化させ、固形洗顔料を得た。
【0023】
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
イ.滑らかでクリーミィーな泡立ち
ロ.濯ぎ易さ
ハ.洗顔後のべたつきのない保湿感
ニ.成型性
ホ.高温多湿条件下での軟化や溶解
へ.乾燥条件下での亀裂や割れ
イ〜ハについては、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人がイ〜ロは使用中、ハについては洗顔後30分経過して肌の状態を下記絶対評価にて6段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。また、形状保持性の成型性については、成型できなかったものは×の判定をし、成型できたものについては下記の方法で耐衝撃性試験を行い、4段階判定基準により判定した。また、形状保持性については、高温多湿条件下での軟化や溶解の状態及び乾燥条件下での亀裂や割れの状態を、下記の4段階判定基準により判定した。
【0024】
<滑らかでクリーミィーな泡立ち、濯ぎ易さ、洗顔後のべたつきのない保湿感>
絶対評価基準
(評点):(評価)
6点:非常に良好
5点:良好
4点:やや良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
【0025】
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎:5点を超える :非常に良好
○:3点を超える5点以下:良好
△:1点を超える3点以下:やや不良
×:1点以下 :不良
【0026】
<成型性>
各試料を正立方向で高さ50cmからベニヤ板上に1〜5回落とし、その状態を観察し、亀裂や割れや変形が生じた時の回数により、以下に示す判定基準に従って、判定した。
判定基準:
回数 :判定
5回落下しても変化なし :◎
3〜4回目にヒビや割れ、変形が生じる:〇
2回目にヒビや割れ、変形が生じる :△
1回目にヒビや割れ、変形が生じる :×
【0027】
<高温多湿条件下での軟化や溶解>
各試料を20℃の水に10秒間浸水後、40℃、相対湿度100%の条件でそれぞれ、1週間、2週間、1ヶ月間放置し、各試料の外観形状(軟化や溶解)を目視にて評価し、以下に示す判定基準に従って判定した。
判定基準:
:判定
1ヶ月間放置しても形状変化がみられない :◎
2週間では形状変化はないが、1ヶ月放置すると形状変化がみられる:〇
1週間では形状変化はないが、2週間以内に形状変化がみられる :△
1週間以内に形状変化がみられる :×
【0028】
<乾燥条件下での亀裂や割れ>
各試料を、20℃、相対湿度10%の条件でそれぞれ、1週間、2週間、1ヶ月間放置し、各試料の外観形状(亀裂や割れ)を目視にて評価し、以下に示す判定基準に従って判定した。
判定基準:
:判定
1ヶ月間放置しても形状変化がみられない :◎
2週間では形状変化はないが、1ヶ月放置すると形状変化がみられる:〇
1週間では形状変化はないが、2週間以内に形状変化がみられる :△
1週間以内に形状変化がみられる :×
【0029】
表1及び表2の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜10の固形洗浄料(固形洗顔料)は、比較例1〜10の固形洗顔料に比べ、成型性が良好で、高温多湿条件での溶けや乾燥条件下での亀裂、割れなどがなく、形状保持性に優れるとともに、泡立ちや濯ぎ、洗浄後の保湿感などの使用性にも優れたものであった。また、成分(b)の洗浄基剤を2種使用したものは1種のものに比べ、泡立ちは同等であったが、その持続性は非常に優れていた。
これに対し、成分(a)のポリエチレングリコールの含有量が少ない比較例1は泡立ちや成型性、形状保持性が悪く、軟化や溶解、亀裂や割れを生じた。ポリエチレングリコールの含有量が多い比較例2は泡が重くなり泡立ちも低下し、亀裂や割れを生じた。成分(b)の洗浄基剤の含有量が充分でない比較例3は泡立ちが充分ではなく、洗浄基剤の含有量が多い比較例4は、べたつきが生じ、形状保持性が悪く軟化や溶解し、両者ともに亀裂や割れが生じた。比較例5は、成分(c)の水溶性カチオン性高分子の代わりに水溶性非イオン性高分子を含有しているため、形状保持性が悪く軟化や溶解した。水溶性カチオン性高分子が多い比較例6は濯ぎが悪く、洗顔後にべとつくなど使用性に問題があった。成分(d)の高粘度シリコーンの含有量が少ない比較例7は形状保持性が悪く軟化や溶解し、成分(d)の高粘度シリコーンの含有量が多い比較例8は泡立ちや濯ぎ、成型性が悪かった。また、高粘度シリコーンの代わりに、低粘度のシリコーンを含有する比較例9は、保湿感が得られず、形状保持性が悪く軟化や溶解し、粘度値が範囲を超える高粘度のシリコーンを含有する比較例10は、濯ぎが悪く、洗顔後にべとつきがあった。
【0030】
実施例11:固形ボディソープ
(成分) (%)
1.ポリエチレングリコール(平均分子量10000) 58.5
2.ミリスチン酸カリウム 25
3.ステアリン酸カリウム 5
4.グリセリン 10
5.防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.2
6.ジメチルポリシロキサン(1000cs) 1
7.カチオン化ヒドロキシエチルセルロース*2 0.3
*1:アミソフト CS−11(味の素社製)
*2:ポリマーJR(ユニオンカーバイド製)
(製造方法)
A:成分1を70℃に加温して溶融する。
B:成分2〜7を加熱混合し均一に分散する。
C:AにBを加えて均一に混合し、70℃にて容器に流し込み、室温まで冷却し固化させる。
実施例11の固形ボディソープは、高温多湿条件下や乾燥条件下においても形状保持性に優れ、泡立ちや濯ぎ、使用後の保湿感など使用性にも優れた固形ボディソープであった。
【0031】
実施例12:固形シャンプー
(成分) (%)
1.ポリエチレングリコール(平均分子量30000) 60
2.N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 27.5
3.ジグリセリン 10
4.防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.2
5.乳化重合シリコーンエマルジョン(0.1m2/s)*3 1.8
6.カチオン化グァーガム*4 0.5
*3:BY22−067R(東レダウコーニング社)(72%水性分散物)
*4:JAGUAR C−14S(ローディア社)
(製造方法)
A:成分1を70℃に加温して溶融する。
B:成分2〜6を加熱混合し均一に分散する。
C:AにBを加えて均一に混合し、70℃にて容器に流し込み、室温まで冷却し固化させる。
実施例12の固形シャンプーは、高温多湿条件下や乾燥条件下においても形状保持性に優れ、泡立ちや濯ぎ、使用後の保湿感など使用性にも優れた固形シャンプーであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(d);
(a)平均分子量が10000以上30000未満のポリエチレングリコールを40〜80質量%
(b)高級脂肪酸塩及びN−アシルアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上の洗浄基剤を15〜55質量%
(c)水溶性カチオン性高分子を0.05〜1質量%
(d)20℃の粘度値が0.001m2/s〜1m2/sの高粘度シリコーンを0.5〜3質量%
を含有することを特徴とする固形洗浄料。
【請求項2】
成分(b)の洗浄基剤が高級脂肪酸塩及びN−アシルアミノ酸を組み合わせて含有することを特徴とする請求項1記載の固形洗浄料。
【請求項3】
成分(c)の水溶性カチオン性高分子が、カチオン化ヒドロキシセルロース及び/又は、カチオン化グァーガムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の固形洗浄料。

【公開番号】特開2006−257016(P2006−257016A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−76130(P2005−76130)
【出願日】平成17年3月16日(2005.3.16)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】