説明

固形癌の増殖状態を画像化するためのシグマ−2受容体ラジオトレーサー

式(I)、式(II)及び式(III)の新規ベンズアミド化合物、その塩、水溶性塩、アナローグ、及び固形癌の増殖状態を画像化するためのσ2受容体ラジオトレーサーとしての放射性同位体標識対応物。哺乳動物の腫瘍の存在について哺乳動物を診断する方法であって、式(I)、式(III)及び式(III)で示される構造を有するベンズアミド化合物の診断的画像検出可能な有効量を当該哺乳動物に投与するステップ、及び当該哺乳動物中の腫瘍への当該化合物の結合を検出するステップを含む、前記方法。細胞表面σ-2受容体を有する哺乳動物組織の診断的画像化方法であって、式(I)、式(II)及び式(III)で図解される構造を有する化合物の診断的画像量を哺乳動物に投与するステップ、及びσ-2受容体により十分な細胞を有する組織の画像を検出するステップを含む、前記方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参考文献として本明細書に援用されている、2003年7月31日に出願された米国仮出願番号60/491,582の利益を請求する。
【0002】
連邦政府委託研究及び開発に関する記載
この研究は、DA 12647、国立衛生研究所により授与されたCA86307及びCA102869の助成金により資金提供を受けており、米国陸軍医薬研究及び材料指令事務局の国防省乳癌研究プログラムにより授与されたDAMD17-01-1-0446によって資金提供を受けている。政府は本発明についてある権利を有する。
【0003】
発明の分野
本発明は、ベンズアミド化合物、その塩及びそのアナローグを含むベンズアミド組成物に関する。本発明はまた、放射性同位体標識ベンズアミドを調製するためのベンズアミド組成物及びベンズアミド化合物の使用、及び医薬及び研究ツールとしてのその使用に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
癌(悪性新生物)は、米国における人々の第二の殺人犯である。百万を越える人々が毎年米国では、癌と診断され、その半数がその病気から死に至る。癌は、多くの他の生存哺乳動物をも冒す。
【0005】
通常の生哺乳動物細胞が新生(悪性)転換を経験する場合に、癌が発症する。癌は、哺乳動物の体を通して制御できずに転移する能力の点で頑固であり、その結果、多くの状況、特に乳癌では高い死亡率を招く。
【0006】
乳癌は、患者によってかなり変化する高い増殖能によって特徴付けられる。乳癌の予防又は治療にはワクチン又は他の世界的に成功している方法は、現在使用できない。癌細胞増殖率が乳癌では明らかにされ、放射線療法及び化学療法に対する反応を予測することができる。現在、癌細胞増殖の測定は、組織的又はフローサイトメトリー分析によって得られる。両方法は、サンプリング方法により制限され、及び不幸なことに、患者試料の約60%〜約7%がフローサイトメトリー分析に適しているにすぎない。
【0007】
シグマ-2(σ2)受容体は、多数のヒト及び齧歯動物の乳癌細胞株で高度に発現されることが証明されている(Cancer Research, 55,408 (1995))。しかしながら、かかる細胞株でのこの発現は外来性であり、その機能は未知である。
【0008】
シグマ(σ)受容体はまた、肝臓、腎臓、エンドセリン腺及び中枢神経系で発現される明確な受容体類として同定されている。これらの組織におけるシグマ受容体の一般的発現とは別に、いくつかの研究は、ヒト及びネズミ癌におけるその過剰発現を報告している。この受容体には2種、σ1及びσ2受容体が存在することも明らかになっている(1-3)。σ2受容体は、固形癌の増殖状態の信頼性の高いバイオマーカーであることが証明されている(2-4)。増殖中のσ2受容体のアップレギュレーションは、細胞を休止及び増殖状態に選択的に採用し、次いで受容体濃度を測定することによって明らかとなった(2-4)。細胞が増殖状態に採用される場合に、σ2受容体濃度が10倍に増加した、ことが見出された。従って、非侵襲性の診断画像化方法、例えばPET及びSPECTを用いる、ヒト固形癌の増殖状態の非侵襲性評価のためのトレーサーとして、σ2受容体には、高親和性及び高選択性を有する放射性リガンドが望まれる。このために、高親和性及び高選択的σ2放射性リガンドが腫瘍状態の評価に必要とされる。
【0009】
乳癌の臨床管理における主な問題の1つは、好適な治療法の早期発見及び同定である。乳癌が患者によってかなり変動する悪性能を有するため、成功的治療を制限する厄介な問題は、乳癌の増殖状態の評価が困難なことである。腋窩リンパ節における腫瘍の存在又は不存在のような増殖の代替的マーカーの使用は、低感度及び特異性という問題を有する。その他の方法、例えば腫瘍生検又は細針吸引のS-相画分の決定は、腫瘍異質性に関連する問題を取り上げるという問題点を有し、固形癌の増殖状態の真の表示を提供することができない。
【0010】
近年の方法は、腫瘍全体の増殖状態を評価するために、非侵襲性画像方法、例えば陽電子断層撮影法(PET)を用いる点に焦点が置かれてきた。この方法は、腫瘍増殖と関連する、代謝活性(すなわち[18F] FDG)の向上又はDNA(DNA前駆体、例えば[11C] チミジン)又はタンパク質(すなわち[11C] メチオニン)合成の増加を標的とする薬剤の開発に主に頼ってきた。しかしながら、これらの薬剤のほとんどは、多数の理由により、固形癌の増殖状態の正確な測定を提供するには十分でないことが判明した。
【0011】
癌の治癒率は、劇的に数年間で増えている。これは、癌の早期診断/発見に繋がることが多い、改良スクリーニング法の幅広い使用の結果としての傾向である。しかしながら、選択的治療法が開発されてくると、腫瘍の生物学的性質及び増殖に基づく可能性のある治療法を決定するためにより早く使用できる、新規かつ改良診断法を開発する必要がある。加えて、できるだけ早期に、治療法に対して陽性又は陰性のいずれかを決定する方法を提供でき、その結果、哺乳動物宿主の生存に拡大することができる非侵襲的方法を開発し、及び利用できることが望ましい。
【0012】
加えて、乳癌の増殖状態を正確に評価することができる改良非侵襲的方法、例えば、ヒト乳癌患者を治療するための至適方法の決定に重要な正の影響力を有する方法、の継続的な必要性が存在する。
【0013】
発明の簡単な説明
1つの局面では、発見は、ベンズアミド化合物(複数)、その塩、アナローグ及び放射性同位体標識対応物を含むベンズアミド組成物であって、式(I)、式(II)及び式(III)の1以上において下記に例証する少なくとも1つの構造又はそれと実質的に類似の構造、そのアナローグ及び塩、及び、放射性画像化剤(複数)としての使用を有する、かかるベンズアミド化合物、その塩及びアナローグの各々の放射活性標識対応物を有する、前記組成物を含む。
【0014】
1つの局面では、ベンズアミド組成物は、式(I):
【0015】
【化1】

【0016】
[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、2〜約10の範囲の整数であり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【0017】
【化2】

【0018】
(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、C1-C4アルコキシ、フルオロアルキル(C1-C4)、フルオロアルコキシ(C1-C4)、からなる群より選択される、Ar'上の置換可能な部分である。)、又は
【0019】
【化3】

【0020】
(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された置換可能な部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、上記(a)のN及び本明細書のNと同一又は異なる整数であり、独立して1〜10、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、
Ar、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造に示される構造を有するベンズアミド化合物、化合物13及び化合物14、並びにそれらのアナローグ、塩及びそれらの放射活性標識された対応物、を含む。
【0021】
1つの局面では、式(I)の化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12及び23、式(II)の化合物13及び式(III)の化合物14をそれぞれ以下に構造的に示す:
【0022】
【化4】

【0023】
化合物1
【0024】
【化5】

【0025】
化合物2
【0026】
【化6】

【0027】
化合物3
【0028】
【化7】

【0029】
化合物4
【0030】
【化8】

【0031】
化合物5
【0032】
【化9】

【0033】
化合物6
【0034】
【化10】

【0035】
化合物7
【0036】
【化11】

【0037】
化合物8
【0038】
【化12】

【0039】
化合物9
【0040】
【化13】

【0041】
化合物10
【0042】
【化14】

【0043】
化合物11
【0044】
【化15】

【0045】
化合物12
【0046】
【化16】

【0047】
化合物13
【0048】
【化17】

【0049】
化合物14
【0050】
及び化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12、13、14及び23の化合物の各々の放射性同位体標識対応物。
【0051】
1つの局面では、ベンズアミド組成物は、ベンズアミド化合物を含み、更に、76Br、123I、124I及び125Iの少なくとも1つで標識された化合物6を含む。1つの局面では、化合物は(11C)で標識された化合物10である。
【0052】
1つの局面では、新規化合物6は、76Brを含む。
【0053】
【化18】

【0054】
1つの局面では、新規化合物6iは、123Iを含む。
【0055】
【化19】

【0056】
1つの局面では、新規化合物6iは、124Iを含む。
【0057】
【化20】

【0058】
1つの局面では、新規化合物6iは、125Iを含む。
【0059】
【化21】

【0060】
1つの局面では、新規化合物10は、11Cを含む。
【0061】
【化22】

【0062】
1つの局面では、図4に構造的に示された化合物1、2、3、4、5、6の1つから選ばれる化合物の調製方法は、
(a)下記式の化合物
【0063】
【化23】

【0064】
(式中、Rは、水素又はメトキシである。)のそれぞれと、式:
【0065】
【化24】

【0066】
(式中、構造表示中のRは、水素原子又はメトキシから選ばれる置換可能な部分であり、独立にmは、1〜3の整数である。)
の化合物とを、ブロモアセトニトリル又はブロモブチロニトリルと共に反応させて、下記式:
【0067】
【化25】

【0068】
(式中、Rが水素である場合、nは、独立して2〜4の整数であり、及びRが独立してメトキシである場合、nは独立して2〜4の整数である。)
のN-アルキル化された生成物を製造するステップ;並びに
(b)N-アルキル化された生成物を、THF中で水素化アルミニウムリチウムで還元するか、又はN-アルキル化された化合物を炭素上に担持されたパラジウム上で水素化し、図4の化合物19、20、21及び22として示された中間体アミン生成物を提供するステップ;及び
(c)中間体アミン生成物を、2-メトキシ-5-ブロモナフトイルクロリド又は5-ブロモ-2,3-ジメトキシ安息香酸のいずれかと縮合し、その構造として化合物1〜6に示されたひとつの構造から選択された構造を有する化合物を製造するステップ、を含む。
【0069】
1つの局面では、図5に構造的に示されている化合物7、8、9及び10の調製方法は、式:
【0070】
【化26】

【0071】
(ここで、Xはハロゲン又はアルキルC1〜C8とは独立に置換可能な部分である。)
の化合物と、塩化チオニル及びブチロニトリル又はブロモブチロニトリルの1つと反応して、図5の7、8、9及び10の化合物を製造することを含む。1つの局面では、Xはメチルを含む。
【0072】
1つの局面では、11及び/又は12として示される構造を有する化合物の調製方法は以下を含む:
(a)式:
【0073】
【化27】

【0074】
の構造を有する化合物と、(b)ブロモアセトニトリルを反応させて、式
【0075】
【化28】

【0076】
で示される構造を有する化合物を製造し、
(c)パラジウム炭素上でその化合物を水添し、構造式
【0077】
【化29】

【0078】
の化合物を調製し、及び
(c)2-メトキシ-5-ブロモナフトイルクロリド又は5-ブロモ-2,3-ジメトキシ安息香酸と、当該化合物とをそれぞれ縮合して、化合物(11)及び化合物(12)をそれぞれ得る。
【0079】
1つの局面では、化合物23として示される構造を有する化合物の調製方法は、対応するフェノールと1-ブロモ-2-フルオロエタンとの反応を含む。
【0080】
【化30】

【0081】
化合物23は式Iで表される。化合物23は、この発見の診断的、治療的、医薬的及び研究ツール使用局面の全ての局面において有用である。
【0082】
1つの局面では、癌に存在について哺乳動物を診断する非侵襲的方法は、式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物、式(II)に示される化合物13、式(III)に示された化合物14の少なくとも1つのから選択される構造を有する、ベンズアミド検出可能放射性同位体標識化合物を含むベンズアミド組成物の診断的画像検出可能有効量を、哺乳動物に投与するステップ、及び哺乳動物における少なくとも1つのベンズアミド化合物の結合を検出するステップを含む。1つの局面では、本方法は、結合の検出に基づく哺乳動物中に存在する哺乳動物腫瘍を決定し、その結果、哺乳動物を診断することを含む。1つの局面では、本方法は、検出法を取得することを含む。
【0083】
1つの局面では、癌マーカーは、式(I)に例示的に示される構造、式(II)に示される化合物13及び式(III)に示される化合物14の少なくとも1つを有し、及び生動物における腫瘍に対する明白な誘発的結合を有する、ベンズアミド化合物を含む検出可能標識ベンズアミド組成物を含む。1つの局面では、検出可能な標識ベンズアミド化合物は、放射活性リガンドで効果的かつ機能的に付加された前述の構造を有する、高選択的σ2放射性リガンドである。
【0084】
1つの局面では、新規医薬組成物は、式(I)に例示的に示される新規ベンズアミド化合物の構造、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14を有するベンズアミド化合物の少なくとも1つの構造を有するベンズアミド化合物、及び薬学的(薬理学的)に許容される希釈剤又は単体を含むベンズアミド組成物を含む。1つの局面では、医薬組成物は、式(I)で例示的に示される化合物1〜12及び23、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の内の1つとして例示的に示される構造を有する検出可能標識ベンズアミド化合物、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む。1つの局面では、放射活性リガンドが付加された前記構造を有する、検出可能標識ベンズアミド化合物は、高選択的σ2放射性リガンドである。
【0085】
1つの局面では、ヒト又は非ヒト新生物疾患を治療するために有効な医薬組成物は、式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物の1つとして例示的に示される構造、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の少なくとも1つの構造を有する少なくとも1つのベンズアミド化合物の検出可能な標識薬学的に有効量を含み、当該組成物中に薬学的に許容される担体を含む。1つの局面では、検出可能標識ベンズアミド化合物は、放射活性リガンドが付加された前述のベンズアミド構造を有する、高選択的σ2放射性リガンドである。
【0086】
1つの局面では、生哺乳動物中の癌細胞の増殖状態を決定する非侵襲的方法は、固形悪性腫瘍に罹患した生哺乳動物に、式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物12、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の内の少なくとも1つの構造を有するベンズアミド化合物を含む検出可能な標識ベンズアミド組成物の有効量を投与するステップ、及び当該検出可能な標識ベンズアミド化合物が哺乳動物中の腫瘍細胞と結合する程度であって、癌細胞の増殖状態の測定を提供する程度を決定するステップを含む。1つの局面では、生哺乳動物はヒトである。1つの局面では、増殖状態を決定することが、乳癌性腫瘍の増殖状態を評価することを含む。
【0087】
1つの局面では、哺乳動物における疾患としての哺乳動物の腫瘍を薬理学的に治療する方法は、式(I)で例示的に示される少なくとも1つの示される構造、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の構造を有する少なくとも1つの検出可能標識ベンズアミド化合物の腫瘍阻害量を含む組成物を、腫瘍を有する哺乳動物に投与するステップを含む。1つの局面では、哺乳動物は生存ヒトである。
【0088】
1つの局面では、十分な細胞表面σ-2受容体を有する哺乳動物組織の診断的画像化の非侵襲的方法は、式(I)で例示的に示される少なくとも1つの検出可能標識ベンズアミド化合物、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の構造を有する少なくとも1つの化合物の診断的画像化量を、哺乳動物の組織に投与するステップ、及びσ-2受容体で十分な細胞を有する組織の画像を検出するステップを含む。1つの局面では、哺乳動物はヒトである。1つの局面では、画像は、生存哺乳動物の組織を診断するために使用される。
【0089】
1つの局面では、生存哺乳動物における癌細胞のin vitro検出の非侵襲的方法は、細胞を含む哺乳動物の組織試料を、in vitroで、式(I)で例示的に示される少なくとも1つのベンズアミド化合物、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の構造を有するベンズアミド化合物を含む少なくとも検出可能な放射性同位体標識ベンズアミド組成物の診断的画像化量と、化合物が細胞に結合し及び癌の存在と関連するそのような結合指標を検出するために十分かつ効果的時間及び条件下で、接触させるステップを含む。1つの局面では、哺乳動物は生存ヒトである。1つの局面では、検出は画像取得による。
【0090】
1つの局面では、細胞(複数)は、予め得られた哺乳動物由来の代表的生物試料中に存在する。1つの局面では、放射性同位体標識対応物を含む本明細書の新規化合物は、癌の治療に有用である。
【0091】
1つの局面では、生存哺乳動物組織試料における癌細胞のin vitroでの検出の非侵襲的方法は、哺乳動物の組織試料を、in vitroで、式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物の少なくとも1つの構造、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14を1構造として有する少なくとも1つの検出可能な放射性同位体標識ベンズアミド組成物/化合物のin vitroでの診断的画像検出量及びその取得量と、化合物が癌細胞に結合し及びそのような結合を検出するために十分かつ効果的時間及び条件下で、接触させるステップを含む。1つの局面では、かかる結合は癌細胞の存在の指標である。1つの局面では、哺乳動物はヒトである。
【0092】
1つの局面では、生存哺乳動物における疾患としての癌の増殖及び/又は進行の決定方法は、式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物の少なくとも1つの構造、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14を1構造として有するベンズアミド化合物を含む少なくとも1つの診断的画像検出量を、哺乳動物に、第1の選択した時期に投与するステップ、σ-2受容体により十分な細胞を有する組織の画像を第2の選択した(遅い)時期に検出するステップ、σ-2受容体により十分な細胞を有する組織の画像を両方の時期に各々検出するステップ、画像を比較するステップ、並びに、後の時期で検出した画像が最初の時期に検出した画像よりも小さいか否かを決定するステップを含む。1つの局面では、第1の時期から第2の時期までの経過時間が、有意な量の時間であると選択される。1つの局面では、哺乳動物は、生存ヒトである。1つの局面では、この比較は哺乳動物における癌の増殖及び/又は進行を決定するために使用される。
【0093】
1つの局面では、疾患を有する生存哺乳動物内の癌の調節効果(及び縮退効果)を特定する非侵襲的方法は、
ベンズアミド化合物を含み、その化合物が式(I)、式(II)及び式(III)で例示的に示される構造の少なくとも1つの構造を有する少なくとも1つの検出可能標識ベンズアミド組成物の診断的画像検出量を、哺乳動物に、第1の時期に投与するステップ、及びσ-2受容体で十分な細胞を有する組織の画像を検出及び取得するステップ、
化合物23を含む式(I)、式(II)及び式(III)で例示的に示される化合物構造の少なくとも1つの構造を有する検出可能標識ベンズアミド化合物を、哺乳動物に、第2(遅い)時期に投与するステップ、及びσ受容体で十分な細胞を有する組織の画像を検出及び取得するステップ、
各々の画像を比較し、及び、予防効果及び/又は縮退効果及び/又は調節効果が存在することを決定するステップ
を含む。1つの局面では、その比較は、期間の縮退量を示す。1つの局面では、哺乳動物は生存ヒトである。1つの局面では、この比較は、癌に対する化合物の予防効果及びその毒性を示す。1つの局面では、この比較は、生存哺乳動物における殺癌に対する化合物の効力を示す。1つの局面では、検出可能な標識ベンズアミド化合物は、放射活性リガンドが付加される。
【0094】
1つの局面では、疾患を有する哺乳動物患者(複数)のテーラーメード薬物療法への反応を診断及び決定するための非侵襲的方法は、化合物23を含む式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の少なくとも1つの構造を有する少なくとも1つの検出可能標識ベンズアミド化合物の診断的画像検出量を、哺乳動物に、第1及び第2(遅い)の時期に各々投与するステップ、σ受容体により十分な細胞を有する組織の画像を両時期に検出するステップ、画像を比較するステップ、及び遅い時期での画像が第1の時期の画像よりも大きい場合には、癌の増殖効果及び縮退効果が存在していると決定/診断するステップを含む。1つの局面では、動的比較は、経過した時間での癌の増殖及び進行を示す。1つの局面では、哺乳動物は生存ヒトである。1つの局面では、反応の診断方法及び決定方法は、新生細胞と関連する疾患の予防又は管理の決定である。
【0095】
1つの局面では、癌に対する毒性/致死候補化学物質のスクリーニングの非侵襲的方法は、化合物23を含む式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14から選択される少なくとも1つの検出可能標識ベンズアミド化合物の診断的画像検出量を、哺乳動物に、第1又は最初の時期に投与するステップ、σ-2受容体により十分な細胞を有する組織の画像を検出及び取得するステップ、候補化学物質を哺乳動物に投与するステップ、σ-2受容体により十分な細胞を有する組織の画像を、第1の時期以降の安全な時期に、検出及び取得するステップ、検出画像を比較するステップ、及び癌の増殖効果及び縮退効果が存在しているか否かについて決定するステップを含む。1つの局面では、哺乳動物はヒトである。1つの局面では、化学物質は有機又は無機である。
【0096】
1つの局面では、哺乳動物の非侵襲的医療及び哺乳動物の薬物治療法は、化合物23を含む式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の少なくとも1つの構造を有する少なくとも1つの検出可能標識ベンズアミド化合物の診断的画像検出量を、哺乳動物に、第1又は第2(遅い)の時期に各々投与するステップ、σ受容体により十分な細胞を有する組織の画像を第1又は第2の時期に検出するステップ、第1の時期及びその後の第2の時期に各々取得した画像を比較するステップ、及び第1の時期での画像よりもその後時期での画像が大きい場合には、癌の増殖効果及び縮退効果が存在していると決定するステップを含む。1つの局面では、哺乳動物はヒトである。1つの局面では、治療は癌の治療である。1つの局面では、医療は、哺乳動物における疾患又は医療的苦痛の遅延、予防及び改善の方法を含む。
【0097】
1つの局面では、生存哺乳動物対象のための薬物療法をオーダーメイドする非侵襲的方法は、化合物23を含む式(I)で例示的に示されるベンズアミド化合物、式(II)に示される化合物13及び式(III)で示される化合物14の少なくとも1つの構造を有する少なくとも1つの放射性同位体標識ベンズアミド化合物の診断的画像検出量を、当該対象、すなわち薬物療法を受ける哺乳動物に効果的に投与することができるステップ、十分な放射性核種検出可能σ-2受容体を有する腫瘍の画像を検出するステップ、及び取得画像に基づいて薬物療法に関して決定するステップを含む。1つの局面では、この決定は、薬物療法に対するアジュバンド療法を含む。
【発明の開示】
【0098】
発明の詳細な説明
本発見は、以下の本発見の詳細な説明及び本明細書に含まれる実施例を参考により容易に理解される。
【0099】
本明細書で用いる、化合物23を含む式(I)で例示的に示される用語「ベンズアミド化合物」、式(II)で示される化合物13及び式(III)で示される化合物14は、任意の形態、例えば、その薬学的に有効でかつ許容される水溶性塩形態、ラジカル、アナローグ、イオン形態、立体配座形態、放射性同位体標識立体配座位形態、放射性同位体標識イオン、及び哺乳動物の代謝誘導体におけるベンズアミド化合物から誘導される任意の部分、又は当該ベンズアミド化合物の任意の部分を含む。許容される塩は、トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α-ケトグルタル酸塩、及びα-グリセロリン酸塩を含むがこれらに制限されない。好適な無機塩は、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩及び炭酸塩を含む。
【0100】
本発見は、生存哺乳動物、例えばヒトにおける悪性腫瘍(複数)及び黒色腫(複数)の存在の指標であると考えられる、σ-2受容体に特異的親和性を有するベンズアミド化合物に関する。更に、本発見は、固形癌の増殖状態を画像化するためのσ-2受容体ラジオトレーサーとしてのベンズアミド組成物に関する。
【0101】
本発明は、ベンズアミド化合物、及びそのアナローグ及び塩、並びに、癌又は前癌症状に関連するσ-2受容体の存在を試験し及び検出するための生物的競争試験おいて有用な、その塩及びアナローグを含む、検出可能な放射性同位体標識ベンズアミド化合物を調製するための、ベンズアミド化合物、その塩及びアナローグの使用に関する。本発見は、生存哺乳動物の癌の検出用の創薬化学及び診断化学において有用な、その塩及びアナローグを含む放射性同位体標識ベンズアミドとしてのベンズアミド化合物(複数)の使用に更に関する。
【0102】
1つの局面では、ベンズアミド化合物は、放射する放射性核種に関連するベンズアミドの塩又はベンズアミドのアナローグ塩を含む水溶性組成物(例えば、生理食塩水組成物)の、関連する(標識)放射する放射性核種との、生存哺乳動物、例えばヒトに対する効果的併用投与により、生存哺乳動物、例えばヒトに提供される。1つの局面では、塩は水溶性塩である。アジュバントは、本発明の水溶性組成物において必要ならば使用することができる。
【0103】
本明細書で用いる用語「放射性同位体標識対応物」は、それも新規である、各放射性同位体標識ベンズアミド化合物を含む。
【0104】
本明細書で用いる用語「腫瘍:バックグランド率」(すなわち、腫瘍:脂質比、腫瘍:筋肉比、腫瘍:肺比、腫瘍:血液比)は、%注射用量/g腫瘍中のラジオトレーサーの組織を、%注射用量/gバックグランド組織(すなわち、脂質、筋肉、肺、血液)中の腫瘍で割った値を言う。
【0105】
本明細書で用いる用語「検出可能に標識された」は、そこに放射する放射性標識の有効量を有し、生存哺乳動物へ投与において使用するための放射する放射性標識を好適に受け入れる、各々の薬理学的に許容される放射性同位体標識ベンズアミドを含む。
【0106】
本明細書で用いる用語「76Br化合物6」は、76Brで放射性同位体標識された構造6で示される構造を有する化合物、同様に図式で示す123I、124I、125Iについての化合物6、及び11C化合物1Oを意味する。
【0107】
1つの局面では、用語「C1〜C4」は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル及びイソブチルの少なくとも1つを含む。
【0108】
1つの局面では、用語「アルコキシC1〜C4」は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びブトキシの少なくとも1つを含む。
【0109】
本明細書で用いる用語「フルオロアルキル」は、フルオロC1〜C4を含み、フルオロメチル、フルオロエチル、フルオロプロピル及びフルオロブチルを含む。
【0110】
本明細書で用いる用語「フルオロアルコキシ」は、フルオロC1〜C4アルコキシを含み、フルオロメトキシ、フルオロエトキシ、フルオロプロポキシ及びフルオロブトキシを含む。
【0111】
本明細書で用いる用語「塩」は、水溶性塩を含み、例えばナトリウム、マグネシウム及びカルシウムに限定されない、アルカリ及びアルカリ土類金属塩を含む。
【0112】
本明細書で用いる用語「アルキル」及び「アルコキシ」は、置換アルキル及び置換アルコキシを含む。
【0113】
本明細書で用いる文字「I」」はヨウ素、文字「Br」は臭素、文字「Cl」は塩素、文字「F」はフッ素、及び文字「H」は水素を意味する。
【0114】
本明細書で用いる用語「誘発的に」は、攻撃的にかつ活性に、十分かつ効果的な反応性を有することを意味する。
【0115】
本明細書で用いる用語「創薬化学」は、1以上の生物化学、医化学及び薬学を含む化学系医薬実務を意味する。
【0116】
本明細書で用いる用語「投与」は、医薬用途としてのベンズアミドの投与を受ける哺乳動物に対して、化合物、その塩、そのイオン、代謝物、アナローグ、放射性核種又は誘導体が生物的に利用できるような効果的方法で、有用な効果的手段による化合物の生存哺乳動物への提供、及び哺乳動物、例えば、胃腸管へのその成功的導入を含む。1つの局面では、生存細胞は、非ヒト、例えばイヌ類又はネコ類である。1つの局面では、ベンズアミド化合物は、哺乳動物患者の胃腸管に生物的に利用できる。
【0117】
本明細書で用いる表現「薬学的に又は薬理学的に許容される」は、ベンズアミド化合物及びその放射性同位体標識対応物を含むベンズアミド組成物を含む。この組成物は、過剰な望ましくない及び許容されない生理的な効果、又は医薬組成物を投与される哺乳動物に与える有害な影響が発生することなく、当該組成物の他の成分と適合でき、同時に、レシピエント例えば哺乳動物例えば生存ヒトに生理的に許容される組成物成分を含む。1つの局面では、使用のための組成物は、1以上の担体、有用な賦形剤及び/又は希釈剤を含む。
【0118】
本明細書で用いる用語「投薬量」は、生存哺乳動物に有効に投与される場合に、生物的に利用可能なベンズアミド化合物の有効量を生存哺乳動物に提供する新規ベンズアミド化合物の量を含む。
【0119】
1つの局面では、本明細書で用いる用語「患者」は、ヒト対象及びヒト個体を含む。1つの局面では、患者はヒト及び非ヒト、例えばネコ類、イヌ類及びネズミ類を含む。
【0120】
本明細書で用いる専門用語は、特定の局面を述べる目的のために過ぎず、任意の点に限定する意図ではない。
【0121】
留意されたいが、本明細書で用いる単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」及び「その(the)」は、文脈が明確にその他を指示しない場合には、複数形を含む。
【0122】
本明細書、請求の範囲及び図面で用いるように、簡便な番号1〜12は、図1、2及び3に各々示される、式(I)の新規ベンズアミド化合物、図7の式(II)及び式(III)の様々な構造をそれぞれ言う。
【0123】
本発明は、式(I)、式(II)、式(III)のベンズアミド化合物、及び生存哺乳動物における癌、例えば芽球腫、神経膠腫、褐色細胞腫、黒色腫、直腸癌、腎癌、肺癌及び乳癌には限定されない癌を検出及び治療するための患者に投与されるこのような化合物を用いる医薬的方法を提供する。
【0124】
【化31】

【0125】
[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、2〜約10の範囲の整数であり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【0126】
【化32】

【0127】
(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、C1-C4アルコキシ、フルオロアルキル(C1-C4)、フルオロアルコキシ(C1-C4)、からなる群より選択される、Ar'上の置換可能な部分である。)、又は
【0128】
【化33】

【0129】
(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された置換可能な部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、1〜10、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10で変動し独立して変動する整数であり、ここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
;それらの各々の新規な放射活性標識された対応物。
【0130】
【化34】

【0131】
【化35】

【0132】
【化36】

【0133】
【化37】

【0134】
【化38】

【0135】
【化39】

【0136】
【化40】

【0137】
【化41】

【0138】
【化42】

【0139】
【化43】

【0140】
【化44】

【0141】
【化45】

【0142】
式(II)の化合物13、及び
【0143】
【化46】

【0144】
式(III)の化合物14。
【0145】
【化47】

【0146】
化学的局面では、化合物1、2、3、4、5、6及び23は、ベンズアミドアナローグである。化合物7、8、9及び10はベンズアミドであり、化合物11及び12は、2及び3-ジクロロフェニルピペラジンベンズアミド及びナフトアミドアナローグである。
【0147】
1つの局面では、本発明の化合物は、化合物23を含む式(I)、式(II)及び式(III)の立体構造的に可撓な検出可能標識ベンズアミド化合物を含み、細胞表面σ受容体に誘発的に結合し、生存哺乳動物における癌細胞、例えば、前記の芽球腫、神経膠腫、褐色細胞腫、黒色腫、直腸癌、腎癌、肺癌及び乳癌の少なくとも1つ、及びσ-2受容体を有する細胞に、最大の細胞特異性及び親和性を示す。
【0148】
本発明はまた、ベンズアミド化合物及びその放射性同位体標識対応物、塩、アナローグ及び医薬組成物の調製方法という目的を達する。
【0149】
1つの局面では、式(I)の化合物1、2、3、4、5、6及び23から選ばれるベンズアミド化合物の調製方法であって、以下を各々含む:
(a)下記式:
【0150】
【化48】

【0151】
(式中、Rは水素又はメトキシである。)
を有する化合物と、下記式:
【0152】
【化49】

【0153】
(式中、Rは、水素又はメトキシから選択された置換可能な部分であり、及びmは独立して、1〜3の整数である。)
の化合物とをブロモアセトニトリル又はブロモブチロニトリルと共に反応させ、下記式:
【0154】
【化50】

【0155】
(式中、Rが水素である場合、nは、独立して2〜4の整数であり、及びRが独立してメトキシである場合、nは独立して2〜4の整数である。)
のN-アルキル化された生成物を製造するステップ;
(b)N-アルキル化された生成物を、THF中で水素化アルミニウムリチウムで還元するか、又はN-アルキル化された化合物を炭素上に担持されたパラジウム上で水添し、図4の化合物19、20、21及び22として示された中間体アミン生成物を提供するステップ;及び
(c)中間体アミン生成物を、2-メトキシ-5-ブロモナフトイルクロリド又は5-ブロモ-2,3-ジメトキシ安息香酸のいずれかと縮合し、その構造として化合物1〜6に示されたひとつの構造から選択された構造を有する化合物を製造するステップ。
【0156】
1つの局面では、式(I)の7、8、9及び10として示される化合物の調製法であって、下記式:
【0157】
【化51】

【0158】
(式中、Xは、置換可能なハロゲン又はアルキルC1〜C8
の化合物と、とチオニルクロリド、及びブチロニトリル及びブロモブチロニトリルの1つとを反応させて、各々、図5で構造的に示される化合物7、8、9及び10を製造するステップを含む。1つの局面では、Xは臭素を含む。1つの局面では、Xはメチルを含む。
【0159】
1つの局面では、式(III)の11及び12として各々記載される化合物(複数)の調製法であって、以下を含む:
(a)式:
【0160】
【化52】

【0161】
の構造を有する化合物と、ブロモアセトニトリルとを反応させて、式:
【0162】
【化53】

【0163】
の化合物を製造するステップ;
(b)炭素上パラジウムで当該化合物を水添して、式:
【0164】
【化54】

【0165】
の化合物を製造するステップ、及び
2-メトキシ-5-ブロモナフトイルクロリド又は5-ブロモ-2,3-ジメトキシ安息香酸のいずれかと、当該化合物を縮合させて、化合物11及び化合物12を提供するステップ。
【0166】
1つの局面では、本明細書に開示された反応方法の有効な反応を提供する反応条件が採用される。1つの局面では、効果的反応時間及び反応条件は、所望の中間体及び反応の最終生成物を調製することができるように、提供される。
【0167】
より特には、本発明は、σ-2受容体を発現する細胞を有する生存哺乳動物組織の非侵襲的診断画像化のための、式(I)、式(II)及び式(III)の1以上の検出可能放射性同位体標識ベンズアミド化合物(複数)、及び薬学的に許容される塩に関する。
【0168】
本発明は、生存哺乳動物における癌細胞を画像化するための及び検出及び治療するための薬剤としての、式(I)、式(II)及び式(III)の検出可能な放射性同位体標識ベンズアミド化合物、及びそれらの放射性同位体標識核種、及びそれらの薬学的に許容される塩を提供する。
【0169】
本発明はまた、生存哺乳動物における癌の増殖効果及び癌の進行を決定する方法を提供する。
【0170】
式(I)、式(II)及び式(III)の新規ベンズアミド化合物及びそれらの放射性同位体標識核種を用いる非侵襲的な新規な方法は、癌細胞を検出し、及びσ-2(σ2)受容体を発現する癌細胞、例えば固形癌細胞の増殖性状態をin vitro及びin vivoで評価するために提供される。
【0171】
1つの局面では、式(I)、式(II)及び式(III)の化合物は、生存哺乳動物又はその生物試料中の癌の存在を診断するために使用される。式(I)の化合物は、図1、2及び3に構造的に示される化合物、及びその薬学的に許容される塩、その放射性同位体標識対応物、及びその哺乳動物代謝誘導体を含む。式(II)及び式(III)の化合物は、図7で構造的に示される化合物、及びその薬学的に許容される塩、その放射性同位体標識対応物、及びその哺乳動物代謝誘導体を含む。
【0172】
1つの局面では、固形癌例えば乳癌に罹患したヒト患者に、式(I)、式(II)及び式(III)で示される少なくとも1つの構造の内の構造を有する検出可能な標識された構造的に可撓なベンズアミド化合物の機能上有効量を投与するステップ、及び化合物が癌細胞に結合する程度を決定するステップであって、その程度は、細胞の存在及び/または増殖状態の指標を提供し、状態は当該細胞によるσ-2受容体発現の程度に関連する、ステップを含む。本方法は、図1、2、3及び7に説明的に記載の化合物の、σ-2(σ2)受容体対σ1受容体に対して選択的に結合する能力に依拠する。
【0173】
1つの局面では、式(I)、式(II)及び式(III)で示される構造の1つの構造を有するベンズアミド化合物が放射性リガンドとして放射性同位体標識される。1つの局面では、この放射性リガンドは、放射する放射性リガンドである。
【0174】
典型的には、標識は、蛍光標識、又は放射性核種(M)、例えばハロゲン(125I、123I、124I、76Br、77Br、18F)又は(11C)の放射性同位体である。1つの局面では、放射性同位体標識ベンズアミド化合物(複数)の機能的放射有効量が、非経口的、すなわち静脈内、腹腔内、骨髄下又は経腸投与により生存哺乳動物患者に投与される。1つの局面では、放射性同位体標識は、所望の放射活性の機能的に検出量を放射する。医薬面では、放射された放射活性の量は、癌を有する哺乳動物患者に治療的利点を与える量である。1つの局面では、治療的利点は、癌に罹患した生存哺乳動物に治療効果的に及び治療上有益である利点である。1つの局面では、細胞傷害性量は、癌細胞を有利に殺し又はその進行を遅らせる治療上化合物の有効致死量である。
【0175】
1つの局面では、式(I)、式(II)及び式(III)で示される構造の少なくとも1つの構造を有する非標識ベンズアミド化合物は、対応する放射性同位体標識された新規な検出可能標識化合物を作るための前駆中間体として、又は本明細書で後述するσ-2受容体の存在を試験するための競争アッセイに使用され得るσ-2特異的リガンドとして、用いられる。
【0176】
1つの局面では、式(I)、式(II)及び式(III)で示される構造の少なくとも1つの構造を有する検出可能標識ベンズアミド化合物は、生存哺乳動物に、又はそのもしくはそれ由来の生物試料に効果的に投与され、試料は分析され及び診断がなされ又は得られる。1つの局面では、哺乳動物の生物試料は、血液、体内の管、アテローム、肝臓及び他の身体の組織、並びに身体の器官の生検、例えば生存哺乳動物の肝臓生検又は筋肉生検、の少なくとも1つから得られる代表的試料を含む。
【0177】
1つの局面では、生物試料の重量は、約1 mgの最小組織、約2000の細胞数及び約2 μlの血液又は他の生物試料(複数)の比較可能な機能的に十分な量、質量及び体積である。1つ局面では、生物試料の量は、分析に提供するために十分な量及び体積である。
【0178】
本明細書で用いる用語「生物試料」又は「生物的試料」は、好適なサイズの試料、例えば試料のサイズ、及び本明細書に開示の方法に使用するために好適な組成物を含む。
【0179】
式(I)、式(II)及び式(III)で示される構造の少なくとも1つの構造を有する例証される新規ベンズアミド化合物の新規調製方法は、本発明の更なる局面として、図4、5及び6の例示的調製図で提供され、これらの方法により説明される。特に限定しない限りは、ラジカルの名称の意味は上記の通りである。
【0180】
例えば、反応は、実施例1に記載の条件と類似の条件下で都合よく実行され得る。
【0181】
上記の合成方法で採用される出発物質は、商業的に入手可能であり、科学文献に報告され、当該文献に記載の方法に類似の方法を用いて調製することができる。反応条件は、例えば、所望の反応を所望の完了程度まで成功的に実行する条件となろう。
【0182】
安定な非毒性酸性塩又は塩基性塩を形成するための新規ベンズアミド化合物が十分に塩基性又は酸性である例では、塩としての化合物の投与が好適である。薬学的に許容される塩の例は、哺乳動物に生理的に許容されるアニオンを生成する酸によって形成される有機酸付加塩であり、例えば、トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α-ケトグルタル酸塩及びα-グリセロリン酸塩である。好適な無機塩は、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩及び炭酸塩を含む。
【0183】
1つの局面では、薬学的に許容される塩は、例えば、塩基性化合物例えばアミンと好適な酸との反応により、哺乳動物に生理的に許容されるアニオンを調製する、当該分野で周知の方法を用いて調製される。アルカリ金属(ナトリウム、カリウム又はリチウム)及びアルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム)塩が作製され得る。1つの局面では、シュウ酸塩は、式(I)、式(II)及び(III)の化合物の薬学的に許容される塩である。1つの局面では、シュウ酸塩が調製される。
【0184】
1つの局面では、式(I)、式(II)及び(III)の少なくとも1つで示される構造を有する化合物は、その各々の薬学的に許容される塩として一般的に、医薬組成物として調合され、哺乳動物宿主に効果的に投与される。
【0185】
1つの局面では、放射性同位体標識ベンズアミド化合物とし、式(I)、式(II)及び(III)で示される構造の少なくとも1つで示される構造を有する少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物が調製される。
【0186】
1つの局面では、生存哺乳動物宿主は、ヒト及び非ヒト動物、例えばイヌ類、ネコ類、ウマ類、ネズミ類、例えばイヌ、ネコ、ウサギ、ギニーピッグ、ハムスター、ネズミ、ラット、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ブタ及び牛の少なくとも1つから選択される。1つの局面では、獣医は癌のイヌを治療する。1つの局面では、哺乳動物宿主は患者である。
【0187】
1つの局面では、本発明のベンズアミド化合物は、薬学的に許容されるビヒクル例えば不活性希釈剤又は吸収可能な哺乳動物の食用担体と組み合わせて、例えば経口的に、患者に全身的に首尾良く投与される。新規ベンズアミド化合物は、ゼラチンカプセル剤に包含することができ、錠剤に圧縮することができ、又は患者の食事の一部でもよい。化合物は、1以上の適合可能な機能性賦形剤と組み合わせられ、摂取可能な錠剤、舌下錠、錠剤、トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、ウエハー、クラッカー及びピルとして投与することができる。1つの局面では、選択される投与は、効果的投与である、経口的、非経口的、静脈内、筋肉内、局所的又は皮下経路である。
【0188】
医薬組成物は、例えば、1以上のベンズアミド放射性同位体標識化合物により、容易に入手できる調合成分を用いて調合される組成物である。1つの局面では、図1、2、3及び7で示される構造を有する少なくとも1つの新規ベンズアミド化合物は、場合により他の活性物質と共に、1以上の慣用的な薬理学的に許容される担体、希釈剤及び/又は賦形剤と共に組み込まれ、慣用的調製物(複数)、例えば錠剤、ピル、粉剤、トローチ剤、サシェ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、液剤、シロップ剤、エアロゾル、軟膏、ゼラチンカプセル剤、座剤、殺菌注射液剤及び殺菌包装粉剤に調合される。
【0189】
1つの局面では、このような組成物及び調製物は、少なくともベンズアミド化合物の薬学的に有効量を、通常少なくとも化合物の約0.1%含む。組成物及び調製物のパーセンテージは、当然のことながら変動してもよく、一般的に、所与の単位剤形の重量の約2%〜約60%剤形でよい。このような治療上有効な組成物中のベンズアミド化合物の量は、例えば、有効な哺乳動物投与レベルが投与について得られることになる量である。1つの局面では、この量は限界検出量である。1つの局面では、投与は2種のベンズアミド化合物を含む。1以上のベンズアミド化合物は、個別に、連続的に、同時に、ほとんど同時に及びほとんど連続的に投与することができる。化合物は、必要ならば徐放組成物として調合することができる。
【0190】
1つの局面では、調製物は生存哺乳動物により経口的に摂取される。1つ局面では、組成物はヒトによって摂取される。1つの局面では、2種の化合物が生存哺乳動物に投与される。
【0191】
1つの局面では、その剤形により、投与される製剤は、結合剤、崩壊剤、滑剤、甘味料、液状担体を含んでもよい。ピルは、コーティングされても又はコーティングされなくてもよい。シロップ剤は、スクロース又はフルクトースを甘味料として含むことができる。任意の単位剤形を調製するために使用される製剤成分は、生存哺乳動物に薬学的に許容され、かつ使用量において実質的に毒性がないことが必要である。加えて、必要ならば、化合物は徐放調製物に組み込まれ、そのための器具を用いて投与することができる。1つの局面では、抗菌成分も含まれる。1つの局面では、保存料も含まれる。
【0192】
1つの局面では、ベンズアミド化合物は、薬理学的に許容される組成物、例えば水溶性組成物として哺乳動物に投与される。薬理学的に許容される組成物、例えばベンズアミド化合物又はその塩の液剤は、水で、場合により非毒性界面活性剤と混合して調製することができる。分散剤も調製することができる。ベンズアミド化合物の有効な放射性同位体標識量が哺乳動物の生化学系に利用できるように、任意の薬理学的に好適な人道的投与方法を採用することができる。
【0193】
1つの局面では、注射又は輸液に好適な医薬剤形は、殺菌注射用もしくは殺菌輸液用液剤又は分散剤、場合によりリポソーム中に包接される、の調製に適した、式(I)、式(II)及び式(III)の放射性同位体標識又は非標識化合物を含む、殺菌水溶性液剤もしくは分散剤、又は殺菌粉剤を含む。投与剤形は、殺菌され、液体かつ安定であることが必要である。液状担体又はビヒクルは、水、エタノール、ポリオール、植物油及び非毒性グリセリルエステルを含む溶媒又は液状分散媒体でよい。
【0194】
調製物の流動性は、リポソームの形成、及び分散剤の場合の必要な粒子サイズの維持、又は界面活性剤の使用によって維持することができる。抗菌剤及び抗真菌剤も使用できる。等張剤、例えば糖類、緩衝剤又は塩化ナトリウムの有効量も使用できる。遅延吸収剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンも必要ならば使用できる。
【0195】
1つの局面では、殺菌注射液剤は、好適な溶媒中で所望の量の新規ベンズアミド化合物(複数)を必要な他の成分と共に組み込み、次いでフィルター殺菌により、調製される。
殺菌注射液剤の調製のための殺菌粉体の場合には、好ましい調製方法は、真空乾燥法及び凍結乾燥法であり、これらの方法により、式(I)、式(II)及び式(III)の標識又は非標識化合物、並びに予め殺菌された濾過溶液中に存在する任意の追加の所望の成分の粉体が得られる。
【0196】
局所投与に関しては、式(I)、式(II)及び式(III)のベンズアミド化合物は、純粋な形態、すなわちそれらが液状である場合、で適用することができる。しかしながら、一般的には、固体でも又は液状でもよい皮膚的に許容される担体と組み合わせて、それらを組成物又は製剤として皮膚に投与することが望ましいだろう。
【0197】
式(I)、式(II)及び式(III)のベンズアミド化合物の有用な有効投薬量は、動物Mモデルを用いて、そのin vitro活性及びin vivo活性を比較することにより決定することができる。マウス及び他の動物におけるいくらかの部分の有効投薬量のヒトへの推定法は公知であり、例えば米国特許第4,938,949号明細書を参照されたい。
【0198】
1つの局面では、画像化に要する時間は、得られる画像の有益かつ意義のある比較を提供する時間である。
【0199】
1つの局面では、ベンズアミド化合物は、放射性同位体標識ベンズアミド化合物として使用される。
【0200】
一般的に、液状組成物、例えばローション中の、式(I)、式(II)及び式(III)のベンズアミド化合物(複数)の濃度は、約0.1-〜約25重量-%、好ましくは約0.5-〜約10重量-%になる。半固体又は固体組成物、例えばゲル又は粉体中の濃度は、約0.1-〜約5重量-%、好ましくは約0.5-〜約2.5重量-%になる。注射、輸液又は摂食の単一投薬量は、一般的に、50〜1500 mgで変化してもよく、日に1〜3回投与し、成人で約0.5〜50 mg/kgのレベルになる。
【0201】
従って、この発見は、上記の式(I)、式(II)及び式(III)の標識又は非標識化合物;又は薬学的に許容される塩;及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を含む。
【0202】
1つの局面では、薬学的に許容される塩は、ベンズアミド又は放射性同位体標識化合物の哺乳動物レシピエントに薬学的に好適である任意の水溶性塩を含む。1つの局面では、薬学的に許容される希釈剤又は担体は、ベンズアミド化合物の哺乳動物レシピエントに無害であり、ベンズアミド化合物(複数)及びその放射性核種対応物の投与を助ける、水溶性希釈剤又は任意の希釈剤もしくは担体を含む。
【0203】
投与される検出可能標識ベンズアミド化合物の正確な投薬量及び投与が行われる時間の長さは、哺乳動物患者の年齢及び体重、及び投与経路を含む多数の要因に依拠するだろう。
【0204】
1つの局面では、治癒率の滴定が実行されるが、この治癒率は、癌に罹患している又は癌に罹患していると考えられる生存哺乳動物に一連の投薬量を投与し、それ由来の又はその後の各々効果を、各々の投薬量及び時間において本明細書に記載の発明方法によって決定するものである。この方法では、治療投薬量曲線又は適定は、当該哺乳動物患者の投薬量を決定する目的で得られる。
【0205】
1つの局面では、放射性核種は精製される。
【0206】
投与は、好適には、局所又は全身性適用によって実行することができる。組成物の投与は、吸入、経口的、直腸的又は非経口的、例えば筋肉内、皮下、関節内、頭蓋内、皮内、眼内、腹腔内、髄膜下及び静脈内注射により行うことができる。注射は、定位注射によるものでよい。局所投与は、例えば感染部位に、カテーテル又はシリンジの使用によって実行することもできる。組成物、例えば軟膏の皮膚への局所適用による治療は、好適である。投与は、時間間隔をおいて実行することができ、例えばいくらかの間隔、例えば日に数回、又は日に時間間隔をおいてもしくは毎日、2以上の適用を実行することができる。
【0207】
式(I)、式(II)及び式(III)の化合物は、当該分野で周知の任意の多数の方法を用いて、好適に放射性同位体標識することができる。例えば、放射性同位体は、当該分野で周知の方法、例えば、Arthur Murry III, D. Lloyd Williams; Organic Synthesis with Isotopes, vol. I and II, Interscience Publishers Inc., N. Y. (1958)及びMelvin Calvin他 Isotopic Carbon John Wiley and Sons Inc., N. Y. (1949)に記載の方法に類似の方法を用いて、式(I)の前記化合物に組み込む又は付加することができる。好ましくは、式(I)の化合物は、ハロゲンの放射性同位体をAr、Ar'及びAr”を含む芳香族環に付加することにより効率的に標識することができる。1つの局面では、式(I)、式(II)及び式(III)の化合物は、調合及び投与の前に放射性同位体標識される。
【0208】
加えて、式(I)、式(II)及び式(III)のベンズアミド化合物は、場合により放射性核種、例えば金属性放射性同位体を含む金属キレート基によって標識することができる。かかるキレート基は当該分野では周知であり、ポリカルボン酸、例えばジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸等、又はそのアナローグもしくは同族体、並びにAnderson and Welch (Chem Rev. 99: 2219-2234, 1999) and Jurisson and Lydon (Chem. Rev. 99: 2205-2218, 1999)に開示されるキレート基を含む。
【0209】
本明細書のキレート基又は放射性核種は、式(I)、式(II)及び式(III)の化合物に直接結合することができ、又は二価又は二官能価有機リンカー基の手段により、式(I)、式(II)及び式(III)の化合物に結合することができる。かかる二官能価有機リンカー基は、当該分野で周知であり、好ましくは、約50オングストローム長未満である。好適な二官能価リンカー基の例は、2-カルボキシメチル、3-カルボキシプロピル、4-カルボキシブチル等を含む。好ましくは、二官能価リンカー基は、式(I)の基NRR’によって置換されるアミノ窒素において、式(I)の化合物に結合される。リンカー基はまた、任意の合成的に適した位置で結合することができる。例えば、図7は、本発明の2化合物を示し(化合物II及びIII)、これらは、放射性核種(M)を含む金属性キレート基で標識された式(I)の化合物である。
【0210】
PETもしくはSPECT又はmicroPET診断画像化方法で検出することができる任意の金属性放射性同位体は、機能性放射性核種として採用することができる。有用な放射性核種の好適な非限定的例は、以下を含む:アクチニウム-225、アスタチン-211、ビスマス-2l2、ビスマス-23、臭素-75、臭素-76、炭素-11、セシウム-141、クロム-51、銅-60、銅-61、銅-62、銅-64、銅-67、ジスプロシウム-166、フッ素-18、ガドリニウム-152、ガドリニウム-153、金-195m、ホルミウム-166、インディゥム-111、インディゥム-113m、ヨウ素-123、ヨウ素-124、ヨウ素-121、鉄-55、鉄-59、ルテニウム-177、窒素-13、酸素-15、パラジウム-103、ラジウム-223、ラジウム-224、レニウム-186、レニウム-188、ルビジウム-81、ルビジウム-82、ルビジウム-86、ルテニウム-103、ルテニウム-106、サマリウム-153、スカンジウム-46、タンタル-178、テクネチウム-94m、テクネチウム-99m、タリウム-201、チタニウム-45、イットリビウム-169、イットリウム-86、イットリウム-90、及びジルコニウム-89
1つの局面では、テクネチウム-99mは、SPECT画像試験に用いられ、レニウム-186、レニウム-188、銅-64及びイットリウム-90は、乳癌の放射線療法に有用である。1つの局面では、化合物23を含む式(I)、式(II)及び式(III)の化合物は、標準的放射性同位体標識条件を用いて、トリチウム及びヨウ素125放射性同位体標識の少なくとも1つで放射性同位体標識さ、腫瘍及び健常組織中のσ2受容体のin vitro検出に用いられる、トリチウム及びヨウ素125標識アナローグの少なくとも1つを与える。
【0211】
PET(又は「陽電子放出断層撮影」)及びSPECTは、複数収集、すなわち身体の生物的機能の画像を形成する(すなわち、捕獲及び場合により記録)非侵襲的分子的診断画像(標準的)治療法であり、1つの局面では、悪性腫瘍疾患の程度を決定するために用いられる。1つの局面では、これらの画像化方法は、放射性同位体標識検出可能な機能的に放射する放射性同位体標識化学物質、すなわち様々な選択され時間で収集された放射性核種の存在及び分布を示す。有利なことには、これらの2種の画像化方法は、組織の代謝特性及びその変化を示す。
【0212】
1つの局面では、陽電子放出断層撮影(PET画像)は、陽電子放射によって崩壊し、哺乳動物患者の体内に位置する、放射性核種、例えば76Br化合物6、123I化合物6、124I化合物6、125I化合物6及び11C化合物10から放射されるγ-線の検出を含む。1つの局面ではこれは、放射性同位体標識ベンズアミド化合物の患者への投与によって可能である。
【0213】
1つの局面では、単一光子放射型コンピュータ断層(「SPECT画像」)は、治療を受ける哺乳動物の体内及び分析内に、放射性医薬分布、例えば本発明のベンズアミド化合物又はベンズアミド化合物を含む医薬組成物を放射する検出可能な放射活性によって放射されるガンマ線の視準を含む。一般的に、SPECT画像化の視準は、ガンマ線が通過できかつ通過できるに過ぎない、多数の様々な形状の並行チェンネルに通じ及びこれらを含む。一般的に、このような視準は、Angerカメラとも称される配置内のガンマカメラに含まれるNaIの単一結晶上に位置決めされる(http://www. amershamhealth. com/medcyclopaedia/Volume% 20I/Anger% 20camera)。カメラからの画像又は収集は、視覚画像の一部としてオペレーターに提供される捕獲画像である。これは、スクリーンショット又は捕獲デジタル画像でもよく、コンピュータ記憶装置に格納できる。1つの局面では、複数収集が用いられる。1つの局面では、複数収集は経過時間間隔で実行される。
【0214】
単一光子放射型コンピュータ断層(SPECT)は、生体組織及び機能を呈する内部器官の3次元画像を形成する。極めて少量の放射活性トレーサーは血管に注射され、これらのトレーサーによって放射される放射線をカメラが検出する。
【0215】
1つの局面では、陽電子を放射する放射性核種が患者内で崩壊する場合に、反対方向に放射される2種の高エネルギー光量子から外的な測定がなされる。多数のシンチレーション検出器は、測定を受ける患者を介して多くの異なった経路で、これらの光量子対を検出し、放射活性の総量を測定する。操作機器に関連する好適なソフトウェアは、患者の3次元画像を再構築し、放射性核種の濃度は、ラジオトレーサー濃度/ml組織の定量的単位で表される。
【0216】
1つの局面では、画像は、哺乳動物患者内で進行している又は変化している状況の進行又は発症シナリオを集めるために、動的な形式で時間の間隔を置いて収集(採取)される。腫瘍又は癌性部位は周囲の健常組織よりもこれらの受容体の高濃度であり、そのためこの部位は画像上に現れる、と考えられる。
【0217】
1つの局面では、PET及び/又はSPECT画像は、生存哺乳動物への式(I)、式(II)及び式(III)の化合物の投与後に、生存哺乳動物について収集される。必要ならば、画像はコンピュータ記憶装置に保存することができる。多数の画像は、画像の長時間でのプロファイルを作製するために、経過時間の1関数として収集することができる。
【0218】
1つの局面では、放射性物質は、ある方法で製造され、放射性同位体標識と言われるベンズアミド化合物に結合又は付加される。76Br、123I、124I、125Iで標識された化合物6又は11Cで標識された化合物10としてのこの放射性同位体標識ベンズアミドが患者に投与された後、放射活性は、胃腸管から体の血管循環(血液)系に運ばれ、体の好適な部位に位置し、PET又はSPECTスキャナーによって検出される。
【0219】
典型的には、治療された生存哺乳動物(すなわち、放射性同位体標識ベンズアミドを受け取った)が、ベンズアミド放射性リガンドの哺乳動物への満足のいく投与後の平衡状態に達するには十分な時間が経過することが必要である。典型的には、PET機器及び/又はSPECT機器が十分に操作できるように、哺乳動物は、PET機器又はSPECT機器又はmicroPET(登録商標)機器の近くの位置に置かれる。PET及びSPECT機器には、全ての必要な操作可能なソフトウェア及び操作必要物が備えられている。これらの機器は、100ボルトの電圧を機器に供給することによって可動する。
【0220】
一般的に、哺乳動物が放射性同位体標識ベンズアミドの投与を受けた後に、当該哺乳動物はPETスキャナー内/中に置かれる。PETスキャナーの中央は開いている。PETスキャナー内には、哺乳動物内に現存する放射活性物質からのエネルギー放出を記録する検出器の多数のリングが存在する。1つの局面では、哺乳動物は、機械の穴に気持ちよく移動する。画像は、コンピュータのモニター上に映し出される。このモニターは、収集のために、PETスキャナー機器に好適に備えられかつ可動的に結合される。
【0221】
以下の実施例1〜5は例示に過ぎず、本発見を限定することを意図しない。
【実施例】
【0222】
実施例 1
目的のテトラヒドロイソキノリンアナローグの合成は、図4及び図5に示す。化合物13及び14の第二アミンと、ブロモアセトニトリル又はブロモブチロニトリルとの反応は、N-アルキル化生成物15、16、17及び18を75〜85%の収率で与えた。THF中での水素化アルミニウムリチウムとの反応又はパラジウム炭素を用いる水添反応は、定量的収率で対応するアミン19、20、21、22を与えた。アミン19、20、21、22と塩化2-メトキシナフトイル又は5-ブロモ-2,3-ジメトキシ安息香酸との縮合は、90%以上の収率で対応するアミンアナローグ1、2、3、4、5、6を与えた。アミン19、21及び22と、5-ブロモ-2-メトキシ安息香酸又は5-メチル-2-メトキシ安息香酸との縮合は、90%以上の収率で対応するアミド7、8、9及び10を与えた。2,3-ジクロロフェニルピペラジンベンズアミド及びナフトアミドアナローグ、11及び12の合成は、図5に概略した類似の反応手順を用いて実行した。
【0223】
実施例 2
物理データ
以下の物理データは、ベンズアミド化合物について得られ、ベンズアミド化合物を特定し特徴付けるものであり、本明細書に記載の数(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12)によって各々表示されるその調製物を証明する。例えば、すぐ下の項は、各シュウ酸塩の融点、NMR(核磁気共鳴分析)の結果、及び計算値及び実測値に分子量の比較を示す。
【0224】
化合物1の物理的データ。MP (融点)142℃〜144℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) δ 2.99 (s, 2H), 3.10 (s, 2H), 3.61-3.63 (m, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.85 (s, 3H), 4.15 (s, 3H), 7.13-7.23 (m, 4H), 7.34 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 8.59 (t, J = 5.0 Hz, 1H). 計算値: C: 51.88; H: 4.95; N: 5. 50. 実測値: C: 51.73; H: 4.95; N: 5.51.
【0225】
化合物2の物理的データ。MP 91℃〜93℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) δ 2.92 (s, 2H), 3.13 (s, 2H), 3.59-3.63 (m, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.85 (s, 3H), 4.10 (s, 3H), 6.72 (s, 1H), 6 78 (s, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 8.60 (s, 1H). 計算値: C: 50.63 ; H: 5.13 ; N: 4.92. 実測値: C: 50.49 ; H: 5.30 ; N: 4.60.
【0226】
化合物3の物理的データ。 MP 180℃〜182℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) δ 3.02 (s, 2H), 3.19 9s, 2H), 3.72-3. 74 (m, 3H), 3.94 (s, 3H), 4.21 (s, 3H), 7.16-7.25 (m, 4H), 7.75 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.81 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.15 (d, J = 8.3 Hz,1H), 8.24 (d, J = 8.3 Hz,1H), 8.77 (t, J = 5. 4 Hz, 1H). 計算値: C: 56.72 ; H: 4.76 ; N: 5.29. 実測値: C: 56.50 ; H: 4.91 ; N: 5.14.
【0227】
化合物4の物理的データ。MP 187℃〜189℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) δ 2.94 (s, 3H), 3.19 (s, 4H), 3.71 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 4.12 (s, 3H), 6.74 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 7.75 (t, J = 7.6 Hz,1H), 7.82 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.15 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.76 (s, 1H). 計算値: C: 55.02 ; H: 4.96 ; N: 4.75. 実測値: C: 54.76 ; H: 5.04 ; N: 4.65.
【0228】
化合物5の物理的データ。MP 165℃〜167℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) 8 1.61-1.80 (m, 4H), 2.96 (s, 2H), 3.36-3.39(m,5H), 3.71 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.95 (s, 3H), 4.19 (s, 3H), 6.77 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 7.75 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.81 (t, J = 7. 4 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.15 (d, J = 8. 3 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.60 (t, J = 5.6 Hz, 1H). 計算値: C: 56.41 ; H: 5.39 ; N: 4.54. 実測値: C: 56.32 ; H: 5.45 ; N: 4.45.
【0229】
化合物6の物理的でデータ。1H-NMR (CDCl3) δ 1.70-1.79 (m, 4H), 2.59 (s, 2H), 2.73-2.76 (m, 2H), 2.81-2.84 (m, 2H), 3.51-3.52 (m, 2H), 3.58 (s, 2H), 3. 85 (s, 3H), 3.86 (s, 3H), 3.88 (s, 3H), 3.90 (s, 3H), 6.52 (s, 1H), 6.60 (s,1H), 7.12 (d, J = 2.7 Hz,1H), 7.78 (d, J = 2.7 Hz,1H), 8.05 (s,1H).
【0230】
化合物7の物理的でデータ。MP 166℃〜168℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) δ8 3.02 (s,3H), 3.14 (s, 2H), 3.66 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 4.19 (s, 3H), 7.12-7.25 (m, 5H), 7.65-7.67 (m, 1H), 7.86 (s, 1H), 8.56 (t, J = 5.4 Hz, 1H). 計算値: C: 52.62 ; H: 4.84 ; N: 5.84. 実測値: C: 52.38 ; H: 4.75 ; N: 5.69.
【0231】
化合物8の物理的でデータ。MP 158℃〜160℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) δ 2.93 (s,2H), 3.16 (s, 2H), 3.60-3 66 (m, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.14 (s, 3H), 6.73 (s, 1H), 6.78 (s, 1H), 7.13 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.66 (d, J= 8.7 Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 8.57 (t, J = 5.4 Hz, 1H). 計算値: C: 51.22 ; H: 5.05 ; N: 5.19. 実測値: C: 51.23 ; H: 5.07 ; N: 5.04.
【0232】
化合物9の物理的でデータ。MP 160℃〜162℃ (シュウ酸塩); 1H-NMR (d6-DMSO) δ 2.27 (s, 3H), 2.94 (s, 2H), 3.16 (s, 2H), 3.65-3. 66 (m, 3H), 3.72 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 3.82 (s, 3H), 4.14 (s, 3H), 6.73 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 7.03 (d, J = 8.4 Hz,1H), 7.29 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 8.51 (s, 1H). 計算値: C: 60.18 ; H: 6.42 ; N: 5.85. 実測値: C: 60.32 ; H: 6.39 ; N: 5.56.
【0233】
化合物10の物理的データ。1H-NMR (CDCl3) δ 1.70-1.79 (m, 4H), 2.32 (s, 3H), 2.59 (s, 2H), 2.73-2.76 (m, 2H), 2.81-2.84 (m, 2H), 3.51-3.52 (m, 2H), 3.58 (s, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 3.89 (s, 3H), 6.50 (s, 1H), 6.58 (s, 1H), 6.86-6.96 (m, 2H), 7.11 (s, 1H), 8.00 (s, 1H).
【0234】
化合物11の物理的データ。1H-NMR (CDCl3) δ 1.66 (s, 4H), 2.44-2.66 (m, 6H), 3.06 (s, 2H), 3.17-3.21 (m, 2H), 3.48-3.50 (m, 2H), 3.88 (s, 6H), 6.76-6.96 (m, 2H), 7.12-7.16 (m, 2H), 7.77-7.79 (m, 1H), 7.99 (s, 1H).
【0235】
化合物12の物理的データ。1H-NMR (CDC13) δ 1.72 (s, 4H), 2.47-2.67 (m, 6H), 3.03 (s, 2H), 3.15-3.20 (m, 2H), 3.54-3.63 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 6.73-6.93 (m, 2H), 7.11-7.17 (m, 1H), 7.60-7.72 (m, 2H), 8.01-8.26 (m, 3H), 8.38 (s, 1H).
【0236】
化合物23の物理的データ。1H-NMR (CDC13) δ 1.60-1.70 (m,4H), 2.33 (s, 3H), 2.51-2.56(t, 2H), 2.67-2. 72 (t, 2H), 2.78-2.83 (t, 2H), 3.48-3.54 (m, 4H), 3.82-3.83 (s, 6H), 4.21-4.25 (t, 1H), 4.30-4.34(t, 1H), 4.68-4.72 (t. 1H), 4.84-4.88 (t. 1H), 6.49 (s, 1H), 6.57 (s, 1H), 6.99-6.83 (d, 1H), 7.19-7.30 (d, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.99 (d,1H).
【0237】
実施例 3 σ受容体結合試験
ギニアピッグ脳膜ホモジネート(100 μgタンパク質)を用いてσ1受容体結合試験を行った。膜ホモジネートを3 nM [3H] (+)-ペンタゾシン (31.6 Ci/mmol)の50 mM Tris-Cl (pH 8.0)で、25℃で120又は240分、インキュベートした。試験化合物をエタノールに溶解し、その後、緩衝液で総インキュベーション体積0.5 mlに希釈した。試験化合物を0.005〜1000 nMの範囲の濃度で加えた。氷冷10 mM Tris-Cl (pH 8.0)の添加で試験を停止し、Brandelセル・ハーベスター(Gaithersburg, MD)を用いて、Whatman GF/Bガラスファイバーフィルター(0.5 %ポリエチレンイミンで予備洗浄)により迅速濾過した。フィルターを5 mlの氷冷緩衝液で2回洗浄した。10 μM (+)-ペンタゾシンの存在下で非特異的結合を測定した。Beckman LS6000ICスペクトロメータを用い、EcoLite (+) (ICN Radiochemicals; Costa Mesa, CA now Valeant Pharmaceuticals International, Valeant Plaza, 3300 Hyland Avenue, Costa Mesa, CA 92626 USA)内で、50%の計数効率で、液体シンチレーション計数を行った。
【0238】
ラット肝臓膜ホモジネート(35 μgタンパク質)を用い、σ2受容体結合試験を行った。σ1部位をブロックするために、100nM (+)-ペンタゾシンの存在下、3 nM [3H] DTG (38.3 Ci/mmol)で、膜ホモジネートをインキュベートした。総インキュベーション体積0.5 ml中で、50 mM Tris-Cl (pH 8.0)で、25℃で120分、インキュベートした。試験化合物を0.005〜1000 nMの範囲の濃度で加えた。氷冷10 mM Tris-Cl (pH 8.0)の添加で試験を停止し、Brandelセル・ハーベスター(Brandel, 8561 Atlas Dr., Gaithersburg, MD 20877, USA)を用いて、Whatman GF/Bガラスファイバーフィルター(0.5 %ポリエチレンイミンで予備洗浄)により迅速濾過した。フィルターを5 mlの氷冷緩衝液で2回洗浄した。5 μM DTGの存在下で非特異的結合を測定した。Beckman LS6000ICスペクトロメータを用い、EcoLite (+) (ICN Radiochemicals; Costa Mesa, CA now Valeant Pharmaceuticals International, Valeant Plaza, 3300 Hyland Avenue, Costa Mesa, CA 92626 USA)内で、50%の計数効率で、液体シンチレーション計数を行った。
【0239】
シグマ部位でのIC50値は、通常、各化合物の8種の濃度を用い、JMP (SAS InstituteIncv., JMP Software, SAS Campus Drive; Cary, NC 27513)により分析した結合データの非直線回帰から、3点で決定した。Ki値は、Cheng-Prusoff (Biochem. Pharmacol. 1973,22, 3099-4022)を用いて計算し、平均±SEMを示す。全ての曲線は1つの部位に最もよく適合し、0.8〜1.0のHill計数を与えた。ラット肝臓内の[3H] DTGに用いるKd値は、17.9 nMであり、ギニアピッグ脳内の[3H] (+)-ペンタゾシンでは4.8 nMであった11,12
【0240】
一般的には、本発明の化合物は、シグマ-2対シグマ-1受容体に高い選択性を実証する(表)。
【0241】
実施例 4
σ2放射性リガンド(([76Br] 6)を、親電子脱スタニル化反応により76Brで標識した。反応は、5% 過酢酸/酢酸(40 μL)の存在下、水性(200 μL ミリ-Q)条件で40分、行った。 (A)をHPLC収率で典型的には50〜60%収率で精製した。
【0242】
EMT-6哺乳動物腫瘍を移植した成熟Balb/Cマウスで、この化合物を試験した。マウスは試験前7日に、首筋に移植を受けた。生物分布試験は以下の3群より成った:1時間低用量(約6 Ci)、4時間低用量及び4時間高用量(約150 Ci)。腫瘍、脳、脂質、血液及び肝臓に関する1時間での% I.D./gは、それぞれ、4.0±0.4、0.25±0.02、1.1±0.4、2.1±0.3、及び5.40±4.0であった。低用量動物では4時間で、値は、それぞれ、1.2±0.2、0.15±0.02、0.3±0.2、0.82±0.08、及び1.3±0.2に減少した。4時間高用量動物の% I.D./gは、大きく相違しなかった。高用量動物へ注射された活性は、microPET(登録商標)画像試験を実行するには十分であった。1及び2時間では、注射された3動物とは明確に腫瘍が特定された。この初期試験は、このσ2受容体化合物がEMT-6哺乳動物腫瘍に高い取り込みを有し、非侵襲的に画像化することができる、ことを示した。(MicroPET(登録商標)は、小研究用動物の高分解画像用に設計されたPETスキャナーのものある。Concorde Microsystems, Inc. 10427 Cogdill Rd, Suite 500Knoxville, TN 37932 USAから入手できる。)
【0243】
特定の理論に拘束されるものではないが、検出可能な放射性核種で標識された式(I)、式(II)及び式(III)の化合物は、癌細胞に選択的に結合する検出可能な標識リガンドを与え、1以上の機能的画像化技術、例えばMicroPET(登録商標)を含む陽電子断層撮影法(PET)、単一光子放射型コンピュータ断層(SPECT)、MRI、コンピュータ断層撮影(CT)及び機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いて定量化することができる。前記要素は、膀胱、結腸、前立腺、乳房、肺、内臓、膵臓、再生産系、脳等における、知られている又は疑われる腫瘍細胞又は細胞対象の肥厚化への増殖状態を非侵襲的に評価する能力を有する。式(I)で示される構造を有する標識化合物も、その増殖を選択的に阻害することにより、癌又は異常分割細胞を治療するために使用することができる。
【0244】
式(I)のベンズアミドは、ドパミンD3受容体を化合物11を含むPETで画像化するためのラジオトレーサーとして有用である(表IA及び表II)。表IAは、構造及びin vitro結合データを示す。
【0245】
【表1】

【0246】
表IAに記載の化合物(1〜12)の多くは、ドパミンD3受容体に高い親和性を有するので、それらは、精神分裂症及び鬱病等の情動障害、並びにパーキンソン病等の運動障害の治療に有用である。
【0247】
実施例 5 生物的データ
この項は、腫瘍増殖バイオマーカーとしてのシグマ-2(σ2)受容体の使用に焦点を当てる。これは、σ2受容体が、in vitro(細胞培養)及びin vivo(腫瘍異種移植)条件下で、増殖性マウス哺乳動物腺癌細胞対非増殖性又は静止細胞群において、約10倍以上の濃度で発現される、ことを示す発明者らのデータに基づく。従って、σ2受容体PETライオトレーサーは、乳癌の増殖状態に関する情報を提供する能力を有する。原発性乳癌の増殖状態についての情報を提供することができるin vivo画像化方法は、この評価の作成に用いられる一般的方法に重要な改善を示すことになる。我々の予備的データも、σ2-選択的ラジオトレーサーが、PET癌研究における増殖を評価するために通常使用される、他の薬剤例えばFDG、及びDNA前駆体よりも優れた腫瘍:非腫瘍比を有すると予測される、ことを示す。
【0248】
A.炭素-11標識アナローグ。発明者らは、σ2対σ1受容体の高親和性及び選択性を有する多数の候補化合物を特定した(表1)。当該候補化合物中の2-メトキシ基の存在は、標準的放射化学的方法を用いるσ2リガンドの11C-標識体を調製することができる、ことを示す。これは、フェノール前駆体のO-アルキル化によって達成された。全収率([11C]ヨウ化メチルから15〜75%)及び各ラジオトレーサーの具体的活性(1000〜4000 mCi/μmol)はin vivo試験には好適であった。
【0249】
【表2】

【0250】
B. 腫瘍担持マウスにおける11Cアナローグの生物分布試験。生物分布試験は、EMT-6 BALB/Cマウスとして本明細書で特定されたEMT-6哺乳動物腫瘍を移植した成熟Balb/cマウスで行い、研究用腫瘍担持マウスを作製した。試験7日前に、マウスの肩部に移植した。マウスに、11C-標識ラジオトレーサーの100〜150 μCiを注射し、動物をラジトレーサーのi.v.注射後5、30及び60分に殺した。
【0251】
生物分布試験の結果をそれぞれ以下の表II〜Vに示す。
【0252】
【表3】

【0253】
【表4】

【0254】
【表5】

【0255】
【表6】

【0256】
C. 放射性ハロゲン化σ2受容体リガンドの合成及びin vivo試験。化合物8及び6(表I)の臭素原子の存在は、B-76による同位体置換又はI-125による臭素原子の置換によって、σ2受容体の放射性ハロゲン化プローブを調製できる、ことを示す。これは、対応するスズ前駆体を調製し、スキームI及びIIで概略した酸化的放射性ハロゲン化を行うことにより達成できた。125I-標識アナローグ、6i及び8iを全収率50%及び特異的活性2200 mCi/μmolで得た。同様に、5及び7の76Br-標識アナローグを収率50〜60%及び特異的活性>1,000 mCi/μmolで得た。
【0257】
【化55】

【0258】
腫瘍担持マウスにおける一連の生物分布試験も、[76Br] 8、[76Br] 6、[125I] 8i及び[125I] 6iを用いて行った。これらの試験結果を表VI〜IXに示す。
【0259】
【表7】

【0260】
【表8】

【0261】
【表9】

【0262】
【表10】

【0263】
E. ブロッキング試験。腫瘍担持齧歯動物(マウス)における上記生物分布試験の結果は、更なる評価用の可能性のある候補として、[11C] 10、[76Br] 6及び[125I] 6iの有用性を示した。
【0264】
発明者らは、次いで、ラジオトレーサーが乳癌中のσ2受容体を標識することを確認するために、ブロッキング試験を行った。これらの試験は非選択的シグマリガンド、YUN 143 (1 mg/kg, i. v.)を用いて行った。これは、σ1及びσ2受容体に高い親和性を有する。我々は、[18F] YUN 143が乳癌異種移植片中のσ1及びσ2受容体を標識する、ことを先に報告している(Mach他, 2001)。我々のブロッキング試験結果を図2に示す。これはin vivoでのσ2受容体の標識に一致する。
【0265】
F. [18F] FLTとの比較。このプロジェクトの具体的目的の1つは、σ2受容体画像化方法をヌクレオシドアナローグ、[18F] FLTを用いる比較することであった。これらの試験を行い、結果を図3〜5に纏めた。当該試験では、1時間での[18F] FLTの取り込みを、[11C] 化合物10の1時間でのデータと比較した。[18F] FLTと、[76Br] 6及び[125I] 6iとを比較する試験については、i.v.注射後2時間の時点を使用した。
【0266】
G. MicroPET(登録商標)画像化試験−発明者らは、癌に罹患した生存哺乳動物のモデルを作製するために、E MT-6乳癌異種移植片を担持するBalb-cマウス中の [76Br] 6で、microPET(登録商標)画像化試験を行った。画像化試験の結果を図6に示す。NCA試験(左画像)でのラジオトレーサーの高取り込みに留意されたい。これは、公知のシグマ受容体リガンドでブロックすることができる(右画像)。これらのデータは、[76Br] 化合物6が乳癌のσ2受容体状態を画像化するための可能なラジオトレーサーである、ことを示す。
【0267】
H. Log P計算。プログラムClog Pを用いて各化合物の親油性を計算した(Advanced Chemistry Development, Inc.; Toronto, Canada)。log P計算の結果を表Xに示す。log P値は2.31〜3.43の範囲であった。
【0268】
【表11】

【0269】
放射性同位体標識ベンズアミドアナローグの取り込み(i.v.注射5分後の% I.D.)とlog Pとの関係を図Xに示す。log Pと腫瘍取り込み(グラフ上)、及び腫瘍:脂質比(グラフ下)については明確な傾向は存在しなかった。[76Br] 6及び[125I] 6iのより高い腫瘍:脂質比は、対C-11の半減期に対するより長いBr-76及びI-125の半減期のために画像化することができる時点が遅れたことに原因した。
【0270】
本発明者らは、[18F] FLTと同等又はこれより高いin vivoでの性質を有するσ2受容体画像化剤を特定した。上記データに基づいて、我々は、3種のσ2ラジオトレーサーを特定した:
1.[11C] 10は、腫瘍:肺比及び腫瘍:脂質比が、[18F] FLTに等しく、腫瘍:血液比、腫瘍:筋肉比及び腫瘍:心臓比が、[18F] FLTのそれよりも高い;
2. [76Br] 6は、腫瘍:バックグランド比が、[18F] FLTについて観察されるよりも高い;
3. [125I] 6iは、[18F] FLTと同程度の腫瘍:脂質比を有し、全ての他の腫瘍:バックグランド比において [18F] FLTを越える。
【0271】
我々は、2種の可能なPETラジオトレーサー(([11C] 10及び[76Br] 6)、及び乳癌のσ2受容体状態を画像化するための1つのSPECTラジオトレーサー([123I] 6i)を具体的に特定した。加えて、6iも、124Iにより標識することができ、乳癌中のσ2受容体を画像化するための別のPETラジオトレーサーを与える可能性がある。
【0272】
結論として、本発明者らは、生存齧歯動物の乳癌モデルにおける、[18F] FLTと同等又はこれより高い3種のラジオトレーサーを特定しかつ調製することに成功した。
【0273】
参考文献:
Mach RH, Smith CR, Al-Nabulsi I, Whirrett BR, Childers SR, Wheeler KT. Sigma-2 receptors as potential biomarkers of profileration in breast cancer. Cancer Res 1997; 57: 156-161.
Al-Nabulsi I, Mach RH, Wang L-M, Wallen CA, Keng PC, Sten K, Childers SR, Wheeler KT. Effect of ploidy, recruitment, environmental factors, and tamoxifen treatment on the expression of sigma-2 receptors in proliferating and quiescent tumor cells. Br J Cancer 1999; 81: 925-933.
Wheeler KT, Wang L-M, Wallen CA, Childers SR, Cline JM, Keng PC, Mach RH. Sigma-2 receptors as a biomarker of proliferation in solid tumors. Br J Cancer 2000; 86: 1223-1232.
Mach RH, Huang Y, Buchheimer N, Kuhner R, Wu L, Morton TE, Wang L-M, Ehrenkaufer RL, Wallen CA, Wheeler KT.[18F] N-4'-fluorobenzyl-4- (3-bromophenyl) acetamide for imaging the sigma receptor status of shown tumors: comparison with[18F] FDG and[12sI IUDR Nucl Med Biol 2001; 28: 451-458.
【0274】
本発明を、様々な具体的実施態様の点から記載してきたが、当業者であれば、本発明が精神及び請求の範囲の範囲内で変更して実施できることが理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0275】
【図1】図1は、式(I)の新規な構造的に可撓なベンズアミド化合物1、2、3、4、5及び6及び化合物23の構造的表示を例示的に示す。
【図2】図2は、式(I)の新規な構造的に可撓なベンズアミド化合物7、8、9及び10の構造的表示を例示的に示す。
【図3】図3は、式(I)の新規な構造的に可撓なベンズアミド化合物11及び12の構造的表示を例示的に示す。
【図4】図4は、式(I)の新規な構造的に可撓なベンズアミド化合物(1、2、3、4、5及び6)の例示的調製方法を示す。
【図5】図5は、式(I)の新規な構造的に可撓なベンズアミド化合物(7、8、9及び10)の例示的調製方法を示す。
【図6】図6は、式(I)の新規な構造的に可撓なベンズアミド化合物(11及び12)の例示的調製方法を示す。
【図7】図7は、放射性核種「(M)」を含む金属キレート基で各々標識された、式(II)の構造的に可撓なベンズアミド化合物(13)、及び式(II)の構造的に可撓なベンズアミド化合物(14)の構造的表示を示す。
【図8】図8は、腫瘍担持マウスにおける[125I] 6i(左)、[76Br] 6(中央)及び[11C] 10 (右)のin vivoブロッキング試験を示す。ブロッキング剤はYUN 143であり、これは、σ1及びσ2受容体に高い親和性を有する。最も高い% I.D./g腫瘍を示す時点で動物を殺した。データは、各ラジオトレーサーによるin vivoでのσ2受容体の標識と一致する。
【図9】図9は、[18F] FLT((18) F-3'-フルオロ-3'-デオキシ-L-チミジン PET (FLT PET))及び[11C] 10の比較を示す。[18F] FLTは、腫瘍における高い取り込み(グラフ上)を有するが、通常の組織における放射活性の高取り込みは、[11C] 10と比べると[18F] FLTの腫瘍:バックグランド比がより低い:特に腫瘍:筋肉、腫瘍:血液及び腫瘍:心臓比では低い(グラフ下)。
【図10】図10は、i.v.注射後2時間での[18F] FLTと[76Br]との比較を示す。[18F] FLTの腫瘍:バックグランド比が[76Br]の腫瘍:バックグランド比に比べて高いことに留意されたい。
【図11】図11は、i.v.注射後2時間での[18F] FLTと[125I] 6iとの比較を示す。[125I] 6iの腫瘍:血液、腫瘍:筋肉、及び腫瘍:心臓比が、[18F] FLTの腫瘍:血液、腫瘍:筋肉、及び腫瘍:心臓比に比べて高いことに留意されたい。
【図12】図12は、EMT-6乳癌異種移植片(EMT-6 BALB-Cマウス)を有するBalb-cマウスにおける[76Br] 6のMicroPET(登録商標)画像試験を示す。担体を加えない(NCA)試験を左に、シグマ受容体ブロッキング試験(1mg/kg, i.v. YUN-143)を右に示す。
【図13】図13は、5分での乳癌の%取り込みと、ベンズアミドアナローグの取り込みとを比較するグラフ(上)、及び至適画像時間での腫瘍:脂質比のグラフ(下)を示す。腫瘍取り込み又は腫瘍:脂質比と、logPとの間には関連がなかった。全ての化合物は注射後5分で高い腫瘍取り込みを有したことに留意されたい。Br-76及びI-125の半減期がC-11の半減期に対して長いために、[76Br] 6及び[125I] 6iの高い腫瘍:脂質比は、注射後のより遅い時点に起因した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、2〜約10の範囲の整数であり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化2】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、C1-C4アルコキシ、フルオロアルキル(C1-C4)、フルオロアルコキシ(C1-C4)、からなる群より選択される、Ar'上の置換可能な部分である。)、又は
【化3】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された置換可能な部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、1〜10で独立して変動する整数であり、ここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造に示される構造を有するベンズアミド化合物、化合物13及び化合物14、並びにそれらのアナローグ、塩及びそれらの放射活性標識された対応物。
【請求項2】
下記:
化合物1
【化4】

化合物2
【化5】

化合物3
【化6】

化合物4
【化7】

化合物5
【化8】

化合物6
【化9】

化合物7
【化10】

化合物8
【化11】

化合物9
【化12】

化合物10
【化13】

化合物11
【化14】

化合物12
【化15】

化合物13
【化16】

化合物14
【化17】

の少なくとも1つの構造を有する、請求項1記載の化合物及び、それらの各々の放射標識された対応物。
【請求項3】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項3記載の化合物。
【請求項6】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項3記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項6記載の化合物。
【請求項8】
図4の化合物1、2、3、4、5及び6の1つから選択される化合物の製造法であって、
各々、下記式:
【化18】

(式中、Rは水素又はメトキシである。)
を有する化合物を、下記式:
【化19】

(式中、Rは、水素又はメトキシから選択された置換可能な部分であり、及びmは独立して、1〜3の整数である。)
で表される化合物と、ブロモアセトニトリル又はブロモブチロニトリルと共に反応させ、下記式:
【化20】

(式中、Rが水素である場合、nは、独立して2〜4の整数であり、及びRが独立してメトキシである場合、nは独立して2〜4の整数である。)
で表されるN-アルキル化された生成物を製造するステップ;
(b)当該N-アルキル化された生成物を、THF中で水素化アルミニウムリチウムで還元するか、又は当該N-アルキル化された化合物を炭素上に担持されたパラジウム上で水添し、図4の化合物19、20、21及び22として示される中間体アミン生成物を提供するステップ;並びに
(c)当該中間体アミン生成物を、2-メトキシ-5-ブロモナフトイルクロリド又は5-ブロモ-2,3-ジメトキシ安息香酸のいずれかと縮合し、その構造として化合物1〜6に示される1つの構造から選択される構造を有する化合物を製造するステップ
を含む、前記方法。
【請求項9】
前記化合物が、化合物1である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記化合物が、化合物2である、請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記化合物が、化合物3である、請求項8記載の方法。
【請求項12】
前記化合物が、化合物4である、請求項8記載の方法。
【請求項13】
前記化合物が、化合物5である、請求項8記載の方法。
【請求項14】
前記化合物が、化合物6である、請求項8記載の方法。
【請求項15】
図5の化合物7、8、9及び10の製造法であって、
下記式:
【化21】

(式中、Xは、独立してハロゲン又はアルキルC1-C8の置換可能な部分である。)
で表される化合物を、塩化チオニル及びブチロニトリル又はブロモブチロニトリルの1つと反応させ、図5の化合物7、8、9及び10を製造するステップ(1つの局面において、Xは臭素を含む。)
を含む、前記方法。
【請求項16】
1つの局面において、Xは、メチル及び臭素の少なくとも1つを含む。
【請求項17】
前記化合物が、化合物7である、請求項15記載の方法。
【請求項18】
前記化合物が、化合物8である、請求項15記載の方法。
【請求項19】
前記化合物が、化合物9である、請求項15記載の方法。
【請求項20】
前記化合物が、化合物10である、請求項15記載の方法。
【請求項21】
化合物11及び12として示された化合物の製造法であって、
(c)下記式:
【化22】

の化合物を、(d)ブロモアセトニトリルと反応させ、下記式:
【化23】

の化合物を製造し、
(d)炭素上に担持されたパラジウム上でその化合物を水添し、下記式:
【化24】

の化合物を提供し、並びにこの化合物を、2-メトキシ-5-ブロモナフトイルクロリド又は5-ブロモ-2,3-ジメトキシ安息香酸のいずれかと縮合し、各々化合物11及び化合物12を製造するステップを含む、前記方法。
【請求項22】
前記化合物が、化合物11である、請求項15記載の方法。
【請求項23】
前記化合物が、化合物12である、請求項15記載の方法。
【請求項24】
癌の存在について哺乳類を診断する方法であって、
式(I):
【化25】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれ1つを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立した2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化26】

(式中、A及びA1は、各々独立してH、アルキル(C1-C4)もしくはC1-C4アルコキシからなる群より独立して選択される、Ar'上の置換可能な化学部分である。)、又は
【化27】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、前記(a)のNと同じ又は異なる整数であり、及びここでNは、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10などの1〜10で独立して変動する整数であり、ここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
で表されるベンズアミド化合物、式(II)に構造が示された化合物13及び式(III)に構造が示された化合物14の少なくとも1つから選択される構造を有する新規ベンズアミドの検出可能に標識された化合物、並びにそれらの各々放射標識された対応物、並びに下記化合物13
【化28】

及び化合物14
【化29】

の画像診断で検出可能な有効量を当該哺乳類に投与するステップ;並びに、
少なくとも1つのベンズアミド化合物の哺乳類内の腫瘍への結合を検出するステップ
を含む、前記方法。
【請求項25】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項24記載の化合物。
【請求項26】
前記化合物6が、76Brで放射標識されている、請求項25記載の化合物。
【請求項27】
前記化合物6が、123I、124I、及び125Iの少なくとも1種で放射標識されている、請求項25記載の化合物。
【請求項28】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項24記載の化合物。
【請求項29】
前記化合物10が、11Cで標識されている、請求項28記載の化合物。
【請求項30】
哺乳類の腫瘍が、結合の検出時に存在することを決定するステップを含む、請求項24記載の方法。
【請求項31】
検出の捕捉を更に生じる、請求項24記載の方法。
【請求項32】
化合物23を含む式(I):
【化30】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立した2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化31】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシ、からなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)又は
【化32】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10まで独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
で表されるベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14に図示された構造の少なくとも1種の構造を有し、並びに生存している哺乳類における腫瘍に対し明白な誘発的な結合効率を有する、検出可能に標識されたベンズアミド化合物を含有する、癌のマーカーであって、
1つの局面において、検出可能に標識されたベンズアミド化合物は、放射活性リガンドが付加された前述の構造を有する高度に選択的なσ2放射性リガンド、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化33】

及び化合物14
【化34】

である、前記マーカー。
【請求項33】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項32記載の化合物。
【請求項34】
前記化合物6が、76Brで放射標識されている、請求項33記載の化合物。
【請求項35】
前記化合物6が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項32記載の化合物。
【請求項36】
腫瘍及び正常組織におけるシグマ-2受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及びヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項32記載の化合物。
【請求項37】
前記化合物が、トリチウム及びヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項32記載の化合物。
【請求項38】
腫瘍及び正常組織におけるシグマ-2受容体のin vitro検出において使用することができるトリチウム化及びヨウ素125標識されたアナローグの少なくとも1種を製造するために、標準的な放射標識条件を用いる、トリチウム及び/又はヨウ素125の放射標識物の少なくとも1種を有する化合物23を含む、式(I)、式(II)及び式(III)の放射標識化合物。
【請求項39】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項32記載の化合物。
【請求項40】
前記化合物10が、11Cで標識されている、請求項36記載の化合物。
【請求項41】
式(I)に図示された新規ベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14に示された構造の少なくとも1種を構造として有するベンズアミド化合物、並びに医薬として許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物であって、
立体配置に柔軟性のあるベンズアミド化合物は、式(I):
【化35】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化36】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシ、からなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化37】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
で表される構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化38】

及び化合物14
【化39】

に示された構造を有するような化合物を含む、前記医薬組成物。
【請求項42】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項41記載の化合物。
【請求項43】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項42記載の化合物。
【請求項44】
前記化合物が、123I、124I、125I及び/又はトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項42記載の化合物。
【請求項45】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項41記載の化合物。
【請求項46】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項45記載の化合物。
【請求項47】
高度に選択性なσ2放射性リガンドを含む検出可能に標識されたベンズアミド化合物を更に含有する、ベンズアミド組成物。
【請求項48】
医薬として許容される担体を含む組成物中に、式(I)に図示されたベンズアミド化合物の1つ、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14に図示された構造の少なくとも1種の構造を有する少なくとも1種の化合物を、検出可能に標識された医薬として有効量含む、ヒト又は非-ヒトの新生物性疾患を治療するのに有効な医薬組成物。
【請求項49】
検出可能に標識されたベンズアミド化合物が、放射活性リガンドが付加された前述の構造を有する高度に選択的なσ2放射性リガンドである、請求項48記載の組成物であって、
こで当該ベンズアミド化合物は、式(I):
【化40】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化41】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシ、からなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化42】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、及び化合物13
【化43】

及び化合物14
【化44】

で示された構造を有するそのような化合物を含む、前記組成物。
【請求項50】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項49記載の化合物。
【請求項51】
化合物が、76Brで放射標識されている、請求項50記載の化合物。
【請求項52】
前記化合物が、123I、124I、及び/又は125Iの少なくとも1種で放射標識されている、請求項50記載の化合物。
【請求項53】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項49記載の化合物。
【請求項54】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項53記載の化合物。
【請求項55】
生存している哺乳類における癌細胞の増殖状態を決定する方法であって、
式(I)に図示されたベンズアミド化合物の1つ、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の構造の少なくとも1種の構造を有する検出可能に標識されたベンズアミド化合物を有効量、固形悪性腫瘍に罹患した生存している哺乳類に投与するステップ、並びに
検出可能に標識されたベンズアミド化合物が哺乳類の腫瘍細胞に結合する程度を決定するステップ
を含み、この程度は、細胞の増殖状態の測定を提供する、前記方法。
【請求項56】
前記生存している哺乳類がヒトであり、並びにベンズアミド化合物が、式(I):
【化45】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化46】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシ、からなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化47】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、及び化合物23及び化合物13
【化48】

及び化合物14
【化49】

に示した構造を有するそのような化合物を含む、請求項55記載の方法。
【請求項57】
前記ベンズアミド化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項56記載の方法。
【請求項58】
前記ベンズアミド化合物が、76Brで放射標識されている、請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記ベンズアミド化合物が、123I、124I、125I及び/又はトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項57記載の方法。
【請求項60】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記ベンズアミド化合物が、構造(化合物10に示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項55記載の方法。
【請求項61】
前記ベンズアミド化合物が、トリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項60記載の方法。
【請求項62】
少なくとも1種のベンズアミド化合物(複数)は、腫瘍及び正常組織におけるシグマ-2受容体のin vitro検出において使用することができるトリチウム化及びヨウ素125標識されたアナローグの少なくとも1種を製造するために、標準的な放射標識条件を用いる、トリチウム及び/又はヨウ素125の放射標識物の少なくとも1種で放射標識されている、化合物23を含む、式(I)、式(II)及び式(III)の放射標識化合物及び組成物。
【請求項63】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項55記載の化合物。
【請求項64】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項63記載の化合物。
【請求項65】
増殖状態の決定は、乳癌の腫瘍の増殖状態を評価することを含む、請求項64記載の方法。
【請求項66】
哺乳類の疾患としての哺乳類腫瘍を薬理学的に治療する方法であって、
腫瘍を有する哺乳類へ、式(I)に図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の少なくとも1種に示された構造のある構造を有する少なくとも1種の検出可能に標識されたベンズアミド化合物の腫瘍-阻害量を含む組成物を、腫瘍を有する哺乳類に投与するステップを含み;
1つの局面において、当該哺乳類はヒトであり;
新規の立体配置が柔軟なベンズアミド化合物は、式(I):
【化50】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化51】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシ、からなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化52】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化53】

及び化合物14
【化54】

で示された構造を有するそのような化合物を含む、前記方法。
【請求項67】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項66記載の化合物。
【請求項68】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項67記載の化合物。
【請求項69】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項67記載の化合物。
【請求項70】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項66記載の化合物。
【請求項71】
化合物が、11Cで標識されている、請求項70記載の化合物。
【請求項72】
豊富な細胞表面シグマ-2受容体を有する哺乳類組織の画像診断のための方法であって、式(I)に図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の少なくとも1種の構造を有する少なくとも1種の化合物を画像診断量、哺乳類の組織に投与するステップ、並びに
シグマ-2受容体を伴う豊富な細胞を有し及び式(I):
【化55】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化56】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシ、からなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化57】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、2つの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化58】

及び化合物14
【化59】

で示された構造を有するそのような化合物を含む組織の画像を検出するステップ
を含む、前記方法。
【請求項73】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項72記載の化合物。
【請求項74】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項73記載の化合物。
【請求項75】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項73記載の化合物。
【請求項76】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項72記載の化合物。
【請求項77】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項76記載の化合物。
【請求項78】
生存している哺乳類の組織試料中の癌細胞をin vitro検出する方法であって、
細胞を含有する哺乳類の組織試料を、式(I)に図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の構造の少なくとも1種の構造を有する検出可能に標識されたベンズアミド化合物の少なくとも1種のin vitro画像診断量と、化合物の細胞への結合に十分かつ有効な時間及び条件下で接触するステップ、並びに
癌の存在に関連したそのような結合指標を検出するステップ
を含む、前記方法。
【請求項79】
前記哺乳類が、生存しているヒトである、請求項78記載の方法。
【請求項80】
前記検出が、画像捕捉による、請求項79記載の方法。
【請求項81】
化合物が、式(I):
【化60】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化61】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化62】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物23及び化合物13
【化63】

及び化合物14
【化64】

に示された構造を有するそのような化合物を含む、新規の立体配置が柔軟なベンズアミド化合物から選択される、請求項80記載の方法。
【請求項82】
生存している哺乳類の組織試料中の癌細胞をin vitro検出する方法であって、
哺乳類の組織試料を、式(I)に図示された化合物23を含むベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の少なくとも1種の構造を構造として有する検出可能に標識されたベンズアミド化合物の少なくとも1種のin vitro画像診断で検出可能かつ捕捉可能な量と、化合物の癌細胞への結合に十分かつ有効な時間及び細胞条件下で接触するステップ、並びに
そのような結合を検出するステップ
を含む、前記方法。
【請求項83】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項82記載の化合物。
【請求項84】
前記化合物が、トリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項82記載の化合物。
【請求項85】
腫瘍及び正常組織におけるシグマ2受容体のin vitro検出において使用することができるトリチウム化及びヨウ素125標識されたアナローグの少なくとも1種を製造するために、標準的な放射標識条件を用いる、トリチウム及び/又はヨウ素125の放射標識物の少なくとも1種で放射標識されている、化合物23を含む式(I)、式(II)及び式(III)の放射標識化合物。
【請求項86】
式(I):
【化65】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化66】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化67】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物23及び化合物13
【化68】

及び化合物14
【化69】

に示された構造を有する、ベンズアミド化合物。
【請求項87】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項86記載の化合物。
【請求項88】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項87記載の化合物。
【請求項89】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項87記載の化合物。
【請求項90】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項86記載の化合物。
【請求項91】
前記化合物が、トリチウム及びヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項86記載の化合物。
【請求項92】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項86記載の化合物。
【請求項93】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項92記載の化合物。
【請求項94】
前記哺乳類がヒトである、請求項93記載の方法。
【請求項95】
生存している哺乳類の疾患としての癌の増殖及び進行を決定する方法であって、
式(I)に構造が図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の少なくとも1種の構造を構造として有する検出可能に標識されたベンズアミド化合物の少なくとも1種を画像診断で検出可能な量、第一の選択された時点で生存している哺乳類に投与するステップ、
第二の時点(遅れて)でシグマ-2受容体を伴う豊富な細胞を有する組織の画像を検出し、両方の時点でシグマ-2受容体を伴う豊富な細胞を有する組織の画像を各々検出するステップ、並びに
遅れた時点で検出された画像が、第一の時点で検出された画像よりも小さいかどうかを決定するステップ
を含み;
新規の立体配置が柔軟なベンズアミド化合物は、式(I):
【化70】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化71】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化72】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化73】

及び化合物14
【化74】

に示された構造を有するそのような化合物を含む、前記方法。
【請求項96】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項95記載の化合物。
【請求項97】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項96記載の化合物。
【請求項98】
前記化合物が、123I、124I及び125Iの少なくとも1種で放射標識されている、請求項96記載の化合物。
【請求項99】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項96記載の化合物。
【請求項100】
前記化合物が、トリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項96記載の化合物。
【請求項101】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項96記載の化合物。
【請求項102】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項101記載の化合物。
【請求項103】
第一の時点と第二の時点の間の前記経過時間が、有意な量の時間期間であるように選択される、請求項102記載の方法。
【請求項104】
前記哺乳類が生存しているヒトである、請求項103記載の方法。
【請求項105】
疾患を有する生存している哺乳類において癌の変調作用(及び退行作用)を同定する方法であって、
哺乳類へ、式(I)、式(II)及び式(III)に示された構造の少なくとも1種の構造を有する検出可能に標識されたベンズアミド化合物の少なくとも1種を画像診断で検出可能な量を第一の時点で哺乳類に投与するステップ、
シグマ-2受容体を伴う豊富な入手可能な細胞を有する組織の画像を検出及び捕捉する工程、式(I)、式(II)及び式(III)に示された化合物構造の少なくとも1種の構造を有する検出可能に標識されたベンズアミド化合物を哺乳類へ、第二の時点(遅れて)で投与し、シグマ受容体を伴う豊富な細胞を有する組織の画像を各々検出及び捕捉するステップ、
各々の画像を比較するステップ、並びに
予防的作用及び/又は退行が存在することを決定するステップ
を含み;
新規の立体配置が柔軟なベンズアミド化合物は、式(I):
【化75】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化76】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化77】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化78】

及び化合物14
【化79】

に示された構造を有するそのような化合物を含む、前記方法。
【請求項106】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項105記載の化合物。
【請求項107】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項106記載の化合物。
【請求項108】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項108記載の化合物。
【請求項109】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項106記載の化合物。
【請求項110】
前記化合物が、トリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項106記載の化合物。
【請求項111】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項106記載の化合物。
【請求項112】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項111記載の化合物。
【請求項113】
前記比較が、経時的な退行する量を示している、請求項112記載の方法。
【請求項114】
前記哺乳類が、生存しているヒトである、請求項113記載の方法。
【請求項115】
前記比較が、化合物の癌に対する予防的作用及びその毒性を示す、請求項114記載の方法。
【請求項116】
前記比較が、生存している哺乳類における癌の殺傷に対する化合物の効力を示し、ここで検出可能に標識されたベンズアミド化合物は、放射活性リガンドでタグ付けされている、請求項114記載の方法。
【請求項117】
追跡された薬物療法に対する、疾患を有する哺乳類の患者(複数)の反応を診断及び決定する方法であって、
式(I)に図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の少なくとも1種の構造を有する検出可能に標識されたベンズアミド化合物の少なくとも1種を画像診断で検出可能な量を哺乳類に、第一及び第二の時点(遅れて)で各々投与するステップ、
両方の時点でシグマ受容体を伴う豊富な細胞を有する組織の画像を検出する工程、画像を比較するステップ、並びに
遅い時点の画像が、第一の時点の画像よりも大きい場合、ここでは癌の増殖作用及び進行が存在することを決定するステップ
を含み;
新規の立体配置が柔軟なベンズアミド化合物は、式(I):
【化80】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化81】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化82】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物23及び化合物13
【化83】

及び化合物14
【化84】

に示された構造を有するそのような化合物を含む、前記方法。
【請求項118】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項117記載の化合物。
【請求項119】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項118記載の化合物。
【請求項120】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項118記載の化合物。
【請求項121】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項117記載の化合物。
【請求項122】
前記化合物が、トリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項117記載の化合物。
【請求項123】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項117記載の化合物。
【請求項124】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項123記載の化合物。
【請求項125】
前記動的比較が、経過時間にわたり癌の増殖及び進行を示し、1つの局面において哺乳類は生存しているヒトである、請求項117記載の方法。
【請求項126】
反応の診断及び検出の方法が、新生物性細胞に関連した疾患の予防又は管理を決定することである、請求項125記載の方法。
【請求項127】
癌の毒性/致死性に関する候補化学物質をスクリーニングする方法であって、
式(I)に図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14から選択された検出可能に標識されたベンズアミド化合物の少なくとも1種を画像診断で検出可能な量を第一の時点で哺乳類に投与するステップ、
シグマ-2受容体を伴う豊富な細胞を有する組織の画像を検出及び捕捉するステップ、
哺乳類へ候補化学物質を投与するステップ、
シグマ-2受容体を伴う豊富な細胞を有する組織の画像を検出及び捕捉するステップ、
検出された画像を比較するステップ、並びに
癌の増殖作用及び進行が存在するかどうかを決定するステップ
を含み;
新規の立体配置が柔軟なベンズアミド化合物は、式(I):
【化85】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化86】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化87】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化88】

及び化合物14
【化89】

に示された構造を有するそのような化合物を含む、前記方法。
【請求項128】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項127記載の化合物。
【請求項129】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項128記載の化合物。
【請求項130】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項128記載の化合物。
【請求項131】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項128記載の化合物。
【請求項132】
前記化合物が、トリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項128記載の化合物。
【請求項133】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造を有する、請求項128記載の化合物。
【請求項134】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項133記載の化合物。
【請求項135】
前記哺乳類が、ヒトである、請求項134記載の方法。
【請求項136】
哺乳類の医学的処置及び哺乳類を医学的に処置する方法であって、
式(I)に図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の少なくとも1種の構造を有する少なくとも1種のベンズアミド化合物を画像診断で検出可能な量を、第一及び第二(遅れて)の時点で哺乳類に各々投与するステップ、
第一及び第二の時点でのシグマ受容体を伴う豊富な細胞を有する組織の画像を検出するステップ、
各々撮影された画像を比較するステップ、並びに
遅れた時点の画像が、第一の時点の画像よりも大きい場合、ここで癌の増殖作用及び進行が存在することを決定するステップ
を含み;
ここでベンズアミド化合物は、式(I):
【化90】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化91】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化92】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化93】

及び化合物14
【化94】

に示された構造を有するそのような化合物を含む、前記方法。
【請求項137】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項136記載の化合物。
【請求項138】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項137記載の化合物。
【請求項139】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項137記載の化合物。
【請求項140】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造で示された構造を有する、請求項136記載の化合物。
【請求項141】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項136記載の化合物。
【請求項142】
前記哺乳類が、ヒトである、請求項141記載の方法。
【請求項143】
前記治療が、癌治療である、請求項142記載の方法。
【請求項144】
医学的処置が、哺乳類における疾患又は医学的苦痛を、遅延、予防、及び改善する方法を含む、請求項143記載の方法。
【請求項145】
生存している哺乳類対象のための薬物療法をカスタマイズする方法であって、
薬物療法を受けている哺乳類対象へ、ベンズアミド式(I)に図示されたベンズアミド化合物、式(II)に示された化合物13及び式(III)に示された化合物14の少なくとも1種の構造を有する少なくとも1種のベンズアミド化合物を画像診断で検出可能な量を投与するステップ、
豊富なシグマ-2受容体を有する腫瘍の画像を検出するステップ、並びに
捕獲された画像を基に、薬物療法に関して決定を下すステップ
を含み;
立体配置が柔軟なベンズアミド化合物は、式(I):
【化95】

[式中、
Arは、置換可能な芳香環又は置換可能なヘテロ芳香環のいずれかを含む置換可能な化学部分であり;X、Y、Zは、Ar上の置換可能な部分であり、及びH、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3、NH2からなる群より選択され;nは、独立して2〜約10の範囲の整数、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10などであり;並びに、NRR'は、少なくとも1種の(a):
【化96】

(式中、A及びA1は、各々、独立してH、アルキル(C1-C4)、又はC1-C4アルコキシからなる群より選択される、Ar'上の独立して置換可能な化学部分である。)、又は
【化97】

(式中、B、Cは、各々、H、ハロゲン(I、Br、Cl、F)、C1-C4アルコキシ、アルキル(C1-C4)、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4フルオロアルコキシ、CF3、OCF3、SCH3、SCF3及びNH2からなる群より独立して選択された独立した置換可能な化学部分である。)の1つであり、並びに、R及びR1は、ふたつの独立して選択された結合された及び/又は連結された環式芳香族有機部分であり、nは、先の(a)におけるNと同じ又は異なる整数であり、及びNはここでは1〜10で独立して変動し、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10であり、並びにここでAr、Ar'、Ar"は、独立して選択された置換可能な芳香環である。)。]
の構造、並びに、それらの各々放射活性標識された対応物、並びに化合物13
【化98】

及び化合物14
【化99】

に示された構造を有するそのような化合物を含む、前記方法。
【請求項146】
前記化合物が、化合物6の構造に示された構造を有する、請求項145記載の化合物。
【請求項147】
前記化合物が、76Brで放射標識されている、請求項146記載の化合物。
【請求項148】
前記化合物が、123I、124I、125I及びトリチウムの少なくとも1種で放射標識されている、請求項146記載の化合物。
【請求項149】
腫瘍及び正常組織におけるこれらの受容体のin vitro測定のために、前記化合物が、構造(化合物10で示された)に示された構造を有し、並びにトリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項146記載の化合物。
【請求項150】
前記化合物が、トリチウム及び/又はヨウ素125の少なくとも1種で放射標識されている、請求項149記載の化合物。
【請求項151】
前記化合物が、化合物10の構造に示された構造で示された構造を有する、請求項146記載の化合物。
【請求項152】
前記化合物が、11Cで標識されている、請求項151記載の化合物。
【請求項153】
前記化合物23として示された構造を有する化合物。
【化100】

【請求項154】
前記化合物が、放射標識されている、請求項153記載の化合物。
【請求項155】
化合物23:
【化101】

として示された構造を有する化合物の製造法であって、対応するフェノールを、1-ブロモ-2-フルオロエタンと反応させることを含む、前記方法。
【請求項156】
放射標識物としてそれに会合した123ヨウ素を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項157】
放射標識物としてそれに会合した124ヨウ素を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項158】
放射標識物としてそれに会合した125ヨウ素を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項159】
放射標識物としてそれに会合した11炭素を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項160】
放射標識物としてそれに会合したトリチウムを有する、請求項1記載の化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−500730(P2007−500730A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522145(P2006−522145)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/025304
【国際公開番号】WO2005/048810
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(504056369)ワシントン ユニバーシティ イン セント ルイス (2)
【Fターム(参考)】