説明

圧電アクチュエーター、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

【課題】変位量の大きい圧電アクチュエーター及び液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る圧電アクチュエーター100は、振動板10と、振動板10上に形成された第1電極21と、第1電極21の上方に形成された配向制御層30と、配向制御層30の上方に形成された圧電体層40と、圧電体層40の上方に形成された第2電極50と、を含み、振動板10に収容部11が凹状に加工してあり、第1電極21が収容部11内に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電アクチュエーター、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インクジェットプリンターに代表される液体噴射装置は、圧電アクチュエーターにより圧力室に圧力を加え、インクをノズル孔から吐出している。この圧電アクチュエーターは、下部電極及び上部電極によって電圧が印加されることで圧電体層が変形して駆動し、対応する圧力室毎に吐出が独立して制御されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、液体噴射装置における解像度を向上させるには、さらなる高密度化が必要となり、単位面積あたりに設置する圧電アクチュエーターの数を増やすことが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−119199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、解像度向上のために圧電アクチュエーターを多く設置しようとすると、圧力室の幅が狭くなるため、圧電アクチュエーターの変位量が小さくなるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑み、変位量の大きい圧電アクチュエーター、この圧電アクチュエーターを備えた液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を得ることを目的とし、以下の適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例に係る圧電アクチュエーターは、凹状の収容部が形成された振動板と、前記収容部内に形成された第1電極と、前記第1電極上に形成された配向制御層と、前記配向制御層上に形成された圧電体層と、前記圧電体層上に形成された第2電極とを備えることを特徴とする。
【0008】
本適用例によれば、振動板に凹状の収容部が形成され、収容部内に第1電極が形成されるため、第1電極と第2電極との間に電圧が印加されて圧電体層が変形する際に、共に変形する振動板部分の膜厚が薄くなり、圧電アクチュエーターとして変位量が大きくなる。
【0009】
[適用例2]上記適用例に記載の圧電アクチュエーターは、前記収容部における前記第1電極の前記配向制御層と対向する面が、前記振動板の表面と同一面内にあることが好ましい。
ここで、同一面内とは、厳密に同一である必要はなく、第1電極の前記配向制御層と対向する面が、振動板の表面を含む面からずれていても、製造によるばらつきによるずれであれば同一面内に含まれるものとする。
【0010】
本適用例によれば、振動板の表面と収容された第1電極の表面とが同一面内にあることから、圧電体層を一度に積層することができる。したがって、圧電体層を形成する工程が短縮される。
【0011】
[適用例3]上記適用例に記載の前記圧電体層の側面を少なくとも覆うように形成された保護膜を有する圧電アクチュエーターであることが好ましい。
【0012】
本適用例によれば、圧電体層の側面が大気に露出することがなく、大気中の湿気による圧電特性の劣化を抑制することができる。
【0013】
[適用例4]上記適用例に記載の前記振動板が、ジルコニアからなるのが好ましい。
【0014】
本適用例によれば、圧電体層としてジルコン酸チタン酸鉛を用いた場合、ジルコニアからなる振動板が下層への鉛の拡散を防ぐことができる。
【0015】
[適用例5]上記適用例に記載の圧電アクチュエーターが液体噴射ヘッドに用いられることが好ましい。
【0016】
本適用例によれば、本適用例の態様の1つである圧電アクチュエーターを有する液体噴射ヘッドを提供することができる。
【0017】
[適用例6]上記適用例に記載の液体噴射ヘッドが液体噴射装置に用いられることが好ましい。
【0018】
本適用例によれば、本適用例の態様の1つである液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態に係る圧電アクチュエーターを模式的に示す断面図。
【図2】実施形態に係る圧電アクチュエーターを模式的に示す平面図。
【図3】実施形態に係る圧電アクチュエーターの製造工程を模式的に示す断面図。
【図4】実施形態に係る圧電アクチュエーターの製造工程を模式的に示す断面図。
【図5】変形例に係る圧電アクチュエーターを模式的に示す断面図。
【図6】実施形態に係る液体噴射ヘッドを模式的に示す断面図。
【図7】実施形態に係る液体噴射ヘッドを模式的に示す分解斜視図。
【図8】実施形態に係る液体噴射装置の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。
【0021】
図1は、実施形態に係る圧電アクチュエーター100を模式的に示す断面図である。図2は、圧電アクチュエーター100を模式的に示す平面図である。図2は、複数の圧電アクチュエーター100が並んだ列を示している。図1は、図2におけるA−A断面図である。
まず、実施形態に係る圧電アクチュエーター100の概略構成について説明する。
【0022】
圧電アクチュエーター100は図1に示すように、振動板10と、下部電極としての第1電極21と、配向制御層30と、圧電体層40と、上部電極としての第2電極50とを含む。
振動板10には、第1電極21が収容される収容部11が形成され、収容部11内に、第1電極21が形成されている。第1電極21上には、配向制御層30が第1電極21と振動板10とにわたって形成されている。ここで、収容部11が形成された振動板10の表面12と、配向制御層30と対向する第1電極21の面23(配向制御層30がない場合は表面23)は同一面内にあるように形成されている。
【0023】
配向制御層30上には、図2に示すように圧電体層40が複数形成され、各々の圧電体層40上には、図1に示した第2電極50が形成されている。
図1及び図2では、各々の圧電体層40の共通電極として第1電極21が形成され、第2電極50が個別電極として形成されている。
【0024】
以下に、圧電アクチュエーター100の製造方法について述べる。
図3(a)〜図4(h)に、圧電アクチュエーター100の製造工程を表す断面図を示した。図では、複数の圧電アクチュエーター100が並んだ列を2列形成する場合を示している。
図3(a)において、振動板10を用意する。振動板10の材質は、ジルコニアを用いることができる。
図3(b)において、図1及び図2に示した第1電極21が形成される収容部11を、振動板10を凹状に加工して形成する。この加工には、ドライエッチングやウェットエッチングを用いることができる。
【0025】
図3(c)において、第1電極21を、収容部11内に形成する。より詳しくは、加工された振動板10上に、第1電極21を構成する材料をスパッタ等で厚めに成膜した後、振動板10の表面12が出るまで研磨することで第1電極21が得られる。
第1電極21の膜厚は、例えば、80nm程度とすることができる。また、第1電極21としては、例えば、イリジウム又は白金などの金属を用いることができる。第1電極21は、圧電体層40に電圧を印加するための一方の電極である。
【0026】
第1電極21の表面が振動板10の表面12と同一面内になるよう構成された領域は、図1及び図2に示した圧電体層40が、第1電極21と第2電極50とで挟まれた圧電アクチュエーター100の実質的な駆動領域であり、振動板10は第1電極21の膜厚だけ薄くなり、駆動による変位量を増加させることができる。
【0027】
図3(d)において、配向制御層30を、第1電極21の上に形成する。配向制御層30は、圧電体層40の結晶配向を制御するバッファー層としての機能も有する。配向制御層30の厚さは、例えば、40nm程度とすることができる。また、配向制御層30としては、例えば、導電性酸化物を用いることができる。例えば、ニッケル酸ランタン(LaNiO3:LNO)(以下LNOという)又はストロンチウムとルテニウムの複合酸化物(SrRuO3:SRO)などを用いることができる。
【0028】
図4(e)において、配向制御層30に導電性酸化物を用いる場合、第1電極21間の導通を防止する必要がある。よって、図4(e)に示すように配向制御層30を加工して、圧電アクチュエーター100が並んだ列ごとに配向制御層30を分断する。
【0029】
図4(f)において、圧電体層40を、配向制御層30の上に形成する。圧電体層40には、圧電性を有する材料を用いることができる。圧電体層40は、例えば、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物を用いることができる。Aは、鉛を含み、Bは、ジルコニウム及びチタンのうちの少なくとも一方を含む。Bは、例えば、さらに、ニオブを含むことができる。具体的には、圧電体層40としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3:PZT)、ニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti,Nb)O3:PZTN)などを用いることができる。
【0030】
また、圧電体層40の膜厚は、圧電アクチュエーター100の用途に依るが、例えば、300nm〜3000nmとすることができる。圧電体層40は、図2に示すように、平面視において、短辺と長辺を有するように形成されている。圧電体層40は、対向する短辺が第1電極より外側に位置するよう形成されている。
ここで、収容部11における第1電極21の表面23が、振動板10の表面と同一面内であるようにしたことにより、振動板10の表面と第1電極21の表面23が平坦を成すことから圧電体層40を一度で積層することができる。
【0031】
図4(g)において、第2電極50を、圧電体層40の上に形成する。第2電極50は、第1電極21と対になり他方の電極として機能する。第2電極50の厚みは、例えば、20nm〜200nmとすることができる。第2電極50としては、例えば、白金、イリジウム、それらの導電性酸化物などを用いることができる。また、第2電極50は、例示した材料の単層でもよいし、複数の材料を積層した構造であってもよい。
【0032】
図4(h)において、第2電極50と圧電体層40を加工することで、個々の圧電アクチュエーター100を得ることができる。
【0033】
変形例として、図5に示すように、配向制御層30をチタニアなどの非導電性材料とすることもできる。図5では配向制御層30を加工する必要がないため工程の短縮が見込める。
【0034】
次に、実施形態に係る圧電アクチュエーター100を有する液体噴射ヘッド600について、図面を参照しながら説明する。図6は、実施形態に係る液体噴射ヘッド600の要部を模式的に示す断面図である。図7は、実施形態に係る液体噴射ヘッド600の分解斜視図であり、通常使用される状態とは上下を逆に示したものである。
液体噴射ヘッド600は、上述の圧電アクチュエーター100を有する。
【0035】
液体噴射ヘッド600は、図6及び図7に示すように、ノズル孔5を有するノズル板6と、圧力室7を形成するための圧力室基板8と、圧電アクチュエーター100と、を含む。
圧電アクチュエーター100の数は特に限定されず、複数形成されていてよい。図6において、圧電アクチュエーター100は、基板9に形成されている。また、圧電アクチュエーター100上には、保護膜60が圧電体層40の側面を覆うように形成されている。ここで、第2電極50上の保護膜60の一部は、圧電アクチュエーター100の動きを阻害しないように取り除かれている。
なお、圧電アクチュエーター100が複数形成される場合は、第1電極21又は第2電極50のどちらか一方を共通電極とすることができる。さらに、液体噴射ヘッド600は、筐体80を有することができる。
【0036】
ノズル板6は、図6及び図7に示すように、ノズル孔5を有する。ノズル孔5からは、インクなどの液体等(液体のみならず、各種の機能性材料を溶媒や分散媒によって適当な粘度に調整したもの、又は、メタルフレーク等を含むものなどを含む。以下同じ。)を液体として噴射することができる。ノズル板6には、例えば、多数のノズル孔5が一列に設けられている。ノズル板6の材質としては、例えば、シリコン、ステンレス鋼(SUS)などを挙げることができる。
【0037】
圧力室基板8は、ノズル板6上(図7の例では下)に設けられている。圧力室基板8の材質としては、例えば、シリコンなどを例示することができる。圧力室基板8がノズル板6と基板9との間の空間を区画することにより、圧力室7が設けられている。圧力室7は、振動板10及び基板9の変形により容積が変化する。圧力室7はノズル孔5と連通しており、圧力室7の容積が変化することによって、ノズル孔5から液体等が噴射される。
【0038】
圧電アクチュエーター100は、圧力室基板8上(図7の例では下)に設けられている。圧電アクチュエーター100は、圧電素子駆動回路(図示せず)に電気的に接続され、圧電素子駆動回路の信号に基づいて動作(振動、変形)することができる。振動板10及び基板9は、積層構造(圧電体層40)の動作によって変形し、圧力室7の内部圧力を適宜変化させることができる。
筐体80は、図7に示すように、ノズル板6、圧力室基板8及び圧電アクチュエーター100を収納することができる。筐体80の材質としては、例えば、樹脂、金属などを挙げることができる。
【0039】
なお、ここでは、液体噴射ヘッド600がインクジェット式記録ヘッドである場合について説明した。しかしながら、本発明の液体噴射ヘッドは、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドなどとして用いることもできる。
【0040】
次に、実施形態に係る液体噴射装置700について、図面を参照しながら説明する。液体噴射装置700は、上述の液体噴射ヘッド600を有する。以下では、液体噴射装置700が上述の液体噴射ヘッド600を有するインクジェットプリンターである場合について説明する。図8は、実施形態に係る液体噴射装置700を模式的に示す斜視図である。
【0041】
液体噴射装置700は、図8に示すように、ヘッドユニット730と、駆動部710と、制御部760と、を含む。さらに、液体噴射装置700は、装置本体720と、給紙部750と、記録用紙Pを設置するトレイ721と、記録用紙Pを排出する排出口722と、装置本体720の上面に配置された操作パネル770と、を含むことができる。
【0042】
ヘッドユニット730は、上述した液体噴射ヘッド600から構成されるインクジェット式記録ヘッド(以下単に「ヘッド」ともいう)を有する。ヘッドユニット730は、さらに、ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ731と、ヘッド及びインクカートリッジ731を搭載した運搬部(キャリッジ)732と、を備える。
【0043】
駆動部710は、ヘッドユニット730を往復動させることができる。駆動部710は、ヘッドユニット730の駆動源となるキャリッジモーター741と、キャリッジモーター741の回転を受けて、ヘッドユニット730を往復動させる往復動機構742と、を有する。
【0044】
往復動機構742は、その両端がフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸744と、キャリッジガイド軸744と平行に延在するタイミングベルト743と、を備える。キャリッジガイド軸744は、キャリッジ732が自在に往復動できるようにしながら、キャリッジ732を支持している。さらに、キャリッジ732は、タイミングベルト743の一部に固定されている。キャリッジモーター741の作動により、タイミングベルト743を走行させると、キャリッジガイド軸744に導かれて、ヘッドユニット730が往復動する。この往復動の際に、ヘッドから適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
【0045】
なお、実施形態では、液体噴射ヘッド600及び記録用紙Pがいずれも移動しながら印刷が行われる例を示しているが、本発明の液体噴射装置は、液体噴射ヘッド600及び記録用紙Pが互いに相対的に位置を変えて記録用紙Pに印刷される機構であってもよい。また、実施形態では、記録用紙Pに印刷が行われる例を示しているが、本発明の液体噴射装置によって印刷を施すことができる記録媒体としては、紙に限定されず、布、フィルム、金属など、広範な媒体を挙げることができ、適宜構成を変更することができる。
【0046】
制御部760は、ヘッドユニット730、駆動部710及び給紙部750を制御することができる。
給紙部750は、記録用紙Pをトレイ721からヘッドユニット730側へ送り込むことができる。給紙部750は、その駆動源となる給紙モーター751と、給紙モーター751の作動により回転する給紙ローラー752と、を備える。給紙ローラー752は、記録用紙Pの送り経路を挟んで上下に対向する従動ローラー752a及び駆動ローラー752bを備える。駆動ローラー752bは、給紙モーター751に連結されている。制御部760によって給紙部750が駆動されると、記録用紙Pは、ヘッドユニット730の下方を通過するように送られる。
【0047】
ヘッドユニット730、駆動部710、制御部760及び給紙部750は、装置本体720の内部に設けられている。
液体噴射装置700は、変位量の大きい圧電アクチュエーター100を含んでいる。
【0048】
なお、上記例示した液体噴射装置は、1つの液体噴射ヘッドを有し、この液体噴射ヘッドによって、記録媒体に印刷を行うことができるものであるが、複数の液体噴射ヘッドを有してもよい。液体噴射装置が複数の液体噴射ヘッドを有する場合には、複数の液体噴射ヘッドは、それぞれ独立して上述のように動作されてもよいし、複数の液体噴射ヘッドが互いに連結されて、1つの集合したヘッドとなっていてもよい。このような集合となったヘッドとしては、例えば、複数のヘッドのそれぞれのノズル孔が全体として均一な間隔を有するような、ライン型のヘッドを挙げることができる。
【0049】
以上、本発明に係る液体噴射装置の一例として、インクジェットプリンターとしての液体噴射装置700を説明したが、本発明に係る液体噴射装置は、工業的にも利用することができる。この場合に吐出される液体等(液状材料)としては、各種の機能性材料を溶媒や分散媒によって適当な粘度に調整したものなどを用いることができる。本発明の液体噴射装置は、例示したプリンター等の画像記録装置以外にも、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)、電気泳動ディスプレイ等の電極やカラーフィルターの形成に用いられる液体材料噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機材料噴射装置としても好適に用いられることができる。
【0050】
以上述べたように、実施形態に係る圧電アクチュエーター100によれば、前述した振動板の薄膜化による効果で変位量が増加するため、高密度化による圧力室幅の短縮による変位量不足が解消される。
【符号の説明】
【0051】
10…振動板、11…収容部、12…振動板の表面、21…第1電極、23…第1電極の表面、30…配向制御層、40…圧電体層、50…第2電極、60…保護膜、100…圧電アクチュエーター、600…液体噴射ヘッド、700…液体噴射装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹状の収容部が形成された振動板と、
前記収容部内に形成された第1電極と、
前記第1電極上に形成された配向制御層と、
前記配向制御層上に形成された圧電体層と、
前記圧電体層上に形成された第2電極とを備える
ことを特徴とする圧電アクチュエーター。
【請求項2】
前記収容部における前記第1電極の前記配向制御層と対向する面が、前記振動板の表面と同一面内である
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエーター。
【請求項3】
前記圧電体層の側面を少なくとも覆うように形成された保護膜を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電アクチュエーター。
【請求項4】
前記振動板が、ジルコニアからなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の圧電アクチュエーター。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の圧電アクチュエーターを備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項6】
請求項5に記載の液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−144001(P2012−144001A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5578(P2011−5578)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】