説明

圧電体及び圧電素子

【課題】角型性の良好なヒステリシス特性を有しないことで信頼性を向上させた圧電体及びそれを用いた圧電素子を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、Pb(ZrTiNb)Oで示され、以下の関係、
X+Y+Z=1
0≦Y≦0.25
0.05≦Z≦0.25
が成立することを特徴とする圧電体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電体及びそれを用いた圧電素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の鉛系強誘電体膜としてはPb(Zr、Ti、Nb)Oが挙げられる(例えば特許文献1参照)。この特許文献1には、Pb:Zr:Ti:Nb=1:0.2:0.6:0.2としたPb(Zr、Ti、Nb)Oが角型性の良好なヒステリシス特性を有することが開示されている。
【0003】
上記従来の鉛系強誘電体膜は圧電素子に用いることができる。しかし、圧電素子に用いる場合、角型性の良好なヒステリシス特性を有することが信頼性を低下させる原因となる。その理由は、圧電素子の動作時に強誘電体膜が分極反転する時間が必要となり、その時間だけ動作に遅れが生じるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−333105号公報(段落0077〜0086)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一態様は、角型性の良好なヒステリシス特性を有しないことで信頼性を向上させた圧電体及びそれを用いた圧電素子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、抗電界Ecは25kV/cm以下、残留分極値Prは10μC/cm2以下、かつ比誘電率400以上(好ましくは1000以上)であることを特徴とする圧電体である。
【0007】
また、本発明の一態様に係る圧電体において、
前記圧電体は、P-Eヒステリシス曲線を殆ど有しておらず、電界印加時のヒステリシスカーブ描写時の時間的ロスが殆どないことを特徴とする圧電体である。
【0008】
また、本発明の一態様に係る圧電体において、
前記圧電体は、強誘電体材料を含むアモルファス薄膜を加熱して結晶化することにより形成されるものであり、
前記強誘電体材料は、
ABOあるいは(Bi2+(Am−13m+12−(式中、AはLi、Na、K、Rb、Pb、Ca、Sr、Ba、Bi、La及びHfからなる群から選択される少なくとも1種、BはRu、Fe、Ti、Zr、Nb、Ta、V、W及びMoからなる群から選択される少なくとも1種、mは5以下の自然数である。)で表されるペロブスカイト及びビスマス層状構造酸化物、
LanBaCu、TrmBaCan−1Cu2n+4又はTrmBaCan−1Cu2n+3(式中、LanはY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種、TrmはBi、Tl及びHgからなる群から選択される少なくとも1種、nは5以下の自然数である。)で表される超伝導酸化物、
0.5BO(正方ブロンズ構造)又はA0.3BO(六方ブロンズ構造)(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、Pb、Ca、Sr、Ba、Bi及びLaからなる群から選択される少なくとも1種、BはRu、Fe、Ti、Zr、Nb、Ta、V、W及びMoからなる群から選択される少なくとも1種である。)で表されるタングステンブロンズ構造酸化物、
CaO、BaO、PbO、ZnO、MgO、B、Al、Y、La、Cr、Bi、Ga、ZrO、TiO、HfO、NbO、MoO、WO及びVからなる群から選択される少なくとも1種の材料、
前記少なくとも1種の材料にSiOを含む材料、及び、
前記少なくとも1種の材料にSiO及びGeOを含む材料の少なくとも1つからなることも可能である。
【0009】
本発明の一態様は、Pb(ZrTiNb)Oで示され、以下の関係、
X+Y+Z=1
0≦Y≦0.25
0.05≦Z≦0.25
が成立することを特徴とする圧電体である。
【0010】
また、本発明の一態様に係る圧電素子は、上記のいずれかの圧電体を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の一態様は、下電極と、
前記下電極上に形成された鉛系圧電体と、
前記鉛系圧電体上に形成された上電極と、
を具備し、
前記鉛系圧電体は、Pb(ZrTiNb)Oで示され、以下の関係、
X+Y+Z=1
0≦Y≦0.25
0.05≦Z≦0.25
が成立することを特徴とする圧電素子である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、角型性の良好なヒステリシス特性を有しないことで信頼性を向上させた圧電体及びそれを用いた圧電素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態2におけるPZTN膜をスピンコート法で形成するためのフローチャートを示す図である。
【図2】(A)〜(C)は、PZNのP[μC/cm]−E[kV/cm]ヒステリシス曲線を示す図である。
【図3】実施形態3によるSAWフィルタを説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0015】
(実施形態1)
本実施形態による圧電体は、P-Eヒステリシス曲線を殆ど有していない為、電界印加時のヒステリシスカーブ描写時の時間的ロスが殆どないものである。この圧電体の製造方法について以下に説明する。
【0016】
基板上に所定の結晶面に配向した下地膜を形成する。この下地膜には、例えば(111)配向させたPt膜が用いられる。
【0017】
次いで、この下地膜上に強誘電体材料を含むアモルファス薄膜を形成する。この強誘電体材料には下記の(1)〜(6)のいずれかが用いられる。
(1)ABOあるいは(Bi2+(Am−13m+12−(式中、AはLi、Na、K、Rb、Pb、Ca、Sr、Ba、Bi、La及びHfからなる群から選択される少なくとも1種、BはRu、Fe、Ti、Zr、Nb、Ta、V、W及びMoからなる群から選択される少なくとも1種、mは5以下の自然数である。)で表されるペロブスカイト及びビスマス層状構造酸化物
(2)LanBaCu、TrmBaCan−1Cu2n+4又はTrmBaCan−1Cu2n+3(式中、LanはY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種、TrmはBi、Tl及びHgからなる群から選択される少なくとも1種、nは5以下の自然数である。)で表される超伝導酸化物
(3)A0.5BO(正方ブロンズ構造)又はA0.3BO(六方ブロンズ構造)(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、Pb、Ca、Sr、Ba、Bi及びLaからなる群から選択される少なくとも1種、BはRu、Fe、Ti、Zr、Nb、Ta、V、W及びMoからなる群から選択される少なくとも1種である。)で表されるタングステンブロンズ構造酸化物
(4)CaO、BaO、PbO、ZnO、MgO、B、Al、Y、La、Cr、Bi、Ga、ZrO、TiO、HfO、NbO、MoO、WO及びVからなる群から選択される少なくとも1種の材料、
(5)前記少なくとも1種の材料にSiOを含む材料
(6)前記少なくとも1種の材料にSiO及びGeOを含む材料
【0018】
次に、前記アモルファス薄膜を加熱して結晶化することにより、下地膜上には圧電体が形成される。この圧電体は、P-Eヒステリシス曲線を殆ど有していない為、電界印加時のヒステリシスカーブ描写時の時間的ロスが殆どないものである。
【0019】
上記実施形態1によれば、角型性の良好なヒステリシス特性を有しない圧電体を形成することで信頼性を向上させることができる。
【0020】
(実施形態2)
まず、本実施形態による鉛系強誘電体膜(鉛系圧電体)について説明する。
鉛系強誘電体膜は、Pb(ZrTiNb)Oで示され、以下の関係、
X+Y+Z=1
0≦Y≦0.25
0.05≦Z≦0.25
が成立する鉛系セラミックスからなるものである。
なお、この組成範囲は、特許文献1に記載されているPb(Zr、Ti、Nb)Oの強誘電体膜の組成範囲と重複しない。
【0021】
次に、本実施形態による圧電素子に適用される鉛系強誘電体膜の成膜方法の一例について説明する。
【0022】
鉛系強誘電体膜は、Pb、Zr、Ti、およびNbの少なくともいずれかを含む第1〜第3の原料溶液からなる混合溶液を用意し、これらの混合溶液に含まれる酸化物を熱処理等により結晶化させて得ることができる。
【0023】
第1の原料溶液としては、鉛系強誘電体膜の構成金属元素のうち、PbおよびZrによるPbZrOペロブスカイト結晶を形成するため縮重合体をn−ブタノール等の溶媒に無水状態で溶解した溶液が例示できる。
【0024】
第2の原料溶液としては、鉛系強誘電体膜の構成金属元素のうち、PbおよびTiによるPbTiOペロブスカイト結晶を形成するため縮重合体をn−ブタノール等の溶媒に無水状態で溶解した溶液が例示できる。
【0025】
第3の原料溶液としては、鉛系強誘電体膜の構成金属元素のうち、PbおよびNbによるPbNbOペロブスカイト結晶を形成するため縮重合体をn−ブタノール等の溶媒に無水状態で溶解した溶液が例示できる。
【0026】
上記第1、第2および第3の原料溶液を用いて、例えば、PbZr0.75Ti0.05Nb0.2(PZTN)からなる鉛系強誘電体膜を形成する場合、(第1の原料溶液):(第2の原料溶液):(第3の原料溶液)=7.5:0.5:2の比で混合することになるが、この混合溶液をそのまま結晶化させようとしても、鉛系強誘電体膜を作製するには、高い結晶化温度を必要とする。すなわち、Nbを混合すると、結晶化温度が急激に上昇してしまい、700℃以下の素子化可能な温度範囲では結晶化が不可能なため、従来では5モル%以上のNbはTiの置換元素としては用いられていなかった。
【0027】
そこで、本実施形態では、上記課題を、第4の原料溶液としての、PbSiO結晶を形成するため縮重合体をn−ブタノール等の溶媒に無水状態で溶解した溶液を例えば、1モル%以上5モル%以下で上記混合溶液中に更に添加することで解決することができる。
【0028】
すなわち、上記第1、第2、第3および第4の原料溶液の混合溶液を用いることで、PZTNの結晶化温度を700℃以下の素子化可能な温度範囲で結晶化させることが可能となる。
【0029】
具体的には、図1に示したフローチャートに従い鉛系強誘電体膜を成膜する。混合溶液塗布工程(ステップST11)、アルコール除去工程〜乾燥熱処理工程〜脱脂熱処理工程(ステップST12,ステップST13)の一連の工程を所望の回数行い、その後に結晶化アニール(ステップST14)により焼成して鉛系強誘電体膜を形成する。
【0030】
各工程における条件の例を下記に示す。
【0031】
初めにSi基板上にPt等の電極用貴金属を被覆して下電極を成膜する(ステップST10)。次に、混合溶液の塗布をスピンコートなどの塗布法で行う(ステップST11)。具体的には、Pt被覆基板上に混合溶液を滴下する。滴下された溶液を基板全面に行き渡らせる目的で500rpm程度でスピンを行った後、50rpm以下に回転数を低下させて10秒ほど回転させる。乾燥熱処理工程は150℃〜180℃で行う(ステップST13)。乾燥熱処理は大気雰囲気下でホットプレート等を用いて行う。同様に脱脂熱処理工程では300℃〜350℃に保持されたホットプレート上で、大気雰囲気下で行う(ステップST13)。結晶化のための焼成は、酸素雰囲気中でラピッドサーマルアニール(RTA)等を用いて行う(ステップST14)。
【0032】
また焼成後の膜厚は100〜200nm程度とすることができる。次に、上電極をスパッタ法等により形成した後に(ステップST15)、上電極と鉛系強誘電体膜との界面形成、および鉛系強誘電体膜の結晶性改善を目的としてポストアニールを、焼成時と同様に、酸素雰囲気中でRTA(rapid thermal anneal)等を用いて行い(ステップST16)、鉛系強誘電体膜を得る。なお、下電極及び上電極は、Pt、Ir、Ru等の白金族元素の単体または白金族元素を主体とした複合材料によって形成されていても良い。
【0033】
次に、上記成膜方法を用いて成膜された鉛系強誘電体膜のサンプルA〜Cを作製し、それらのサンプルA〜Cのヒステリシス曲線及び圧電効果を評価した結果を図2(A)〜(C)に示す。
【0034】
サンプルAは、Si基板上にスパッタ法を用いてPtからなる金属膜(電極)を形成し、その電極上にPb(Zr0.7Ti0.1Nb0.2)Oの組成となる鉛系強誘電体膜を作製した。サンプルBは、Si基板上にスパッタ法を用いてPtからなる金属膜(電極)を形成し、その電極上にPb(Zr0.75Ti0.05Nb0.2)Oの組成となる鉛系強誘電体膜を作製した。サンプルCは、Si基板上にスパッタ法を用いてPtからなる金属膜(電極)を形成し、その電極上にPb(Zr0.8Nb0.2)Oの組成となる鉛系強誘電体膜を作製した。全てのサンプルにおいてPbSiOシリケートを5モル%添加している。また、膜形成のための原料となる強誘電体膜形成用ゾルゲル溶液には、コハク酸ジメチルを添加してpHを6とした。成膜フローは全て前述の図1を用いている。
【0035】
図2(A)〜(C)によれば、サンプルA〜Cはすべてヒステリシス特性を有しないが圧電効果のあることが確認された。また、Tiの量は少ないほうがヒステリシスが発生しにくくて良いことも確認された。従って、鉛系強誘電体膜のより好ましい組成範囲は、Pb(ZrTiNb)Oで示され、以下の関係、
X+Y+Z=1
0≦Y≦0.1
0.05≦Z≦0.25
が成立することである。
【0036】
サンプルCでは、図2(C)に示すように、抗電界Ecは25kV/cm以下、残留分極値Prは10μC/cm2以下、かつ比誘電率400以上(好ましくは1000以上)であることが分かる。このようにサンプルCでは、P-Eヒステリシス曲線を殆ど有していない為、電界印加時のヒステリシスカーブ描写時の時間的ロスが殆どない。従って、このような鉛系強誘電体膜を用いた圧電素子では、圧電素子の動作時に強誘電体膜が分極反転する時間が必要ないため、その時間だけ動作に遅れることがない。よって、圧電素子の信頼性を向上させることができる。
【0037】
(実施形態3)
図3は、実施形態3によるSAW(surface acoustic wave)フィルタを説明するための斜視図である。このSAWフィルタは、必要な信号以外の他の周波数を雑音としてカットし、必要な信号だけを取り出すものである。
【0038】
実施形態1又は2による圧電体を用いた圧電体基板1を用意する。この圧電体基板1の上に、規則性のあるくし型電極2a,2bを形成する。くし型電極2a,2bは、取り出したい必要な信号である電波と同じ波長の長さに電極を作ったものである。電波の入口から入った電波は、圧電体基板1上のくし型電極2a,2bを通る際に、くし型電極と同じ長さの波長しか電波の出口に到達することができない。つまり、雑音になる電波は圧電体の表面の波と異なっているため打ち消され、必要な信号のみを出口から取り出すことができる。
【0039】
上記実施形態3によれば、SAWフィルタの圧電体基板1を、実施形態1又は2によるヒステリシス特性を有していない圧電体を用いて形成しているため、SAWフィルタの動作時に圧電体が分極反転することがない。従って、信頼性の高いSAWフィルタを得ることができる。
【符号の説明】
【0040】
1…圧電体基板
2a,2b…くし型電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗電界Ecは25kV/cm以下、残留分極値Prは10μC/cm2以下、かつ比誘電率400以上であることを特徴とする圧電体。
【請求項2】
請求項1において、
前記圧電体は、P-Eヒステリシス曲線を殆ど有しておらず、電界印加時のヒステリシスカーブ描写時の時間的ロスが殆どないことを特徴とする圧電体。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記圧電体は、強誘電体材料を含むアモルファス薄膜を加熱して結晶化することにより形成されるものであり、
前記強誘電体材料は、
ABOあるいは(Bi2+(Am−13m+12−(式中、AはLi、Na、K、Rb、Pb、Ca、Sr、Ba、Bi、La及びHfからなる群から選択される少なくとも1種、BはRu、Fe、Ti、Zr、Nb、Ta、V、W及びMoからなる群から選択される少なくとも1種、mは5以下の自然数である。)で表されるペロブスカイト及びビスマス層状構造酸化物、
LanBaCu、TrmBaCan−1Cu2n+4又はTrmBaCan−1Cu2n+3(式中、LanはY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種、TrmはBi、Tl及びHgからなる群から選択される少なくとも1種、nは5以下の自然数である。)で表される超伝導酸化物、
0.5BO(正方ブロンズ構造)又はA0.3BO(六方ブロンズ構造)(式中、AはLi、Na、K、Rb、Cs、Pb、Ca、Sr、Ba、Bi及びLaからなる群から選択される少なくとも1種、BはRu、Fe、Ti、Zr、Nb、Ta、V、W及びMoからなる群から選択される少なくとも1種である。)で表されるタングステンブロンズ構造酸化物、
CaO、BaO、PbO、ZnO、MgO、B、Al、Y、La、Cr、Bi、Ga、ZrO、TiO、HfO、NbO、MoO、WO及びVからなる群から選択される少なくとも1種の材料、
前記少なくとも1種の材料にSiOを含む材料、及び、
前記少なくとも1種の材料にSiO及びGeOを含む材料の少なくとも1つからなることを特徴とする圧電体。
【請求項4】
Pb(ZrTiNb)Oで示され、以下の関係、
X+Y+Z=1
0≦Y≦0.25
0.05≦Z≦0.25
が成立することを特徴とする圧電体。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の圧電体を有することを特徴とする圧電素子。
【請求項6】
下電極と、
前記下電極上に形成された鉛系圧電体と、
前記鉛系圧電体上に形成された上電極と、
を具備し、
前記鉛系圧電体は、Pb(ZrTiNb)Oで示され、以下の関係、
X+Y+Z=1
0≦Y≦0.25
0.05≦Z≦0.25
が成立することを特徴とする圧電素子。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−114141(P2011−114141A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−268854(P2009−268854)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(595152438)株式会社ユーテック (59)
【Fターム(参考)】