地中変位測定装置
【課題】精密な変形を計測する光ファイバ格子センサを使用して地盤の傾きが感知できるようにした地中変位測定装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの測定手段Qを含み、測定手段Qは内側に収容部を持つ本体2、本体2内に挿入されるフレーム6、フレーム6の内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、本体2の傾きに連動して回転される重量部材7、本体2及びフレーム6を貫通して挿入され、重量部材7に一端部が固定された光ファイバ5、光ファイバ5の他端部を固定させるようにフレーム6内に設けられた固定部材75、及び光ファイバ5に備えられたFBGセンサ52を含む。
【解決手段】少なくとも1つの測定手段Qを含み、測定手段Qは内側に収容部を持つ本体2、本体2内に挿入されるフレーム6、フレーム6の内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、本体2の傾きに連動して回転される重量部材7、本体2及びフレーム6を貫通して挿入され、重量部材7に一端部が固定された光ファイバ5、光ファイバ5の他端部を固定させるようにフレーム6内に設けられた固定部材75、及び光ファイバ5に備えられたFBGセンサ52を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中変位測定装置に関し、より詳しくは、精密な変形を計測する光ファイバ格子センサを使用して地盤の傾きが感知できるようにした地中変位測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
道路、トンネル、橋梁、ダムなどの土木構造物の変位や、斜面切開地、地下鉄工事現場、高層建物新築用地下基礎工事時に、側壁などの地中水平変位または干拓埋立地、軟弱地盤などの地盤沈下変位は、構造物の設計基準または工事現場の適用工法によって構造物または側壁の変位量を検出して挙動を監視する必要がある。
【0003】
一般に、傾斜センサを用いた土木計測用測定装置は多数あるが、土木工事現場の適用用途によって測定機の外観構造が異なり、一定な長さの傾斜センサをボルトにより連結組立てて、傾斜計管の中に入れて地中に埋設したり、土木構造物に付着する構造となっている。土木分野では、傾斜センサの傾き変位量を長さ単位(mm)に変換して、構造物の勾配程度(Tilt)、あるいは地盤の沈下量を見抜いて、土木現場の安定度判定データに活用している。
【0004】
土木現場で従来の代表的な土木構造物の変位測定装置に対する設置例を説明すると、次の通りである。
【0005】
図1は、従来の地中変位測定装置(Inclinometer System)を地中に埋設した設置断面図を示している。
【0006】
図1に示すように、従来には地中の傾きを測定するために、単一の傾斜計管11(inclinometer casing)を先に土地10の中に埋設し、傾斜計管11の中に多数の傾斜センサ12A、12B(inclinometer sensor)に付着された多数のセンサローラ13A、13Bを用いて傾斜計管11の中に押し込みながら、多数の傾斜センサ12A、12Bを多数のセンサ連結ボルト14A、14Bにより連結して多数の傾斜センサ12A、12Bを設けた。傾斜計管11は、3m位の単位パイプを相互連結したものであって、実質的には単一の管をなす。
【0007】
これによって、従来の地中変位測定装置は、各々の傾斜センサ12A、12Bにより地中水平変位16を感知した後、センサの外部に露出している多数の測定ケーブル15A、15Bを通じて測定データを収集して地中変位を判断する。
【0008】
しかしながら、前述した従来の地中変位測定装置または地盤沈下量測定システムは、構造が複雑で、設置が非常に難しい。即ち、地中10の傾斜と沈下を測定するためには単一の傾斜計管11を使用するので、傾斜計管が傾いている程度は傾斜計管の内側の溝に接しているセンサローラ13を通じて伝えられた傾斜計管の変位をセンサ12が感知する間接計測方法により測定されるので、実変化とはだいぶ大きい誤差がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解消するために案出したものであって、光ファイバ格子センサを用いて微細な変位量が計測できるので、精密度が向上した地中変位測定装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明により、少なくとも1つの測定手段を含み、上記測定手段は、内側に収容部を持つ本体、上記本体内に挿入されるフレーム、上記フレームの内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、上記本体の傾きに連動して回転される重量部材、上記本体及び上記フレームを貫通して挿入され、上記重量部材に一端部が固定された光ファイバ、上記光ファイバの他端部を固定させるように上記フレーム内に設けられた固定部材、及び上記光ファイバに備えられたFBGセンサを含む地中変位測定装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、光ファイバ格子センサを用いて微細な傾斜変位量及び温度変化量が計測できるので、精密度が向上することができ、メインテナンスが簡便な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来の地中水平変位測定装置を地中に埋設した設置断面図である。
【図2】本発明に係る地中変位測定装置を示す分解斜視図である。
【図3】本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する一部拡大図である。
【図4】本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する平面図である。
【図5】本発明の“測定手段”を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す一部平断面図である。
【図7】本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す側断面図である。
【図8】本発明に係る地中変位測定装置における“固定手段”の作動を示す平面図である。
【図9】本発明に係る地中変位測定装置における“固定手段”の作動を示す平面図である。
【図10】本発明に係る地中変位測定装置の他の実施形態を示す側断面図である。
【図11】本発明に係る地中変位測定装置を設けた状態を示す図である。
【図12】地中変位が発生していない場合における本発明に従う地中変位測定装置の状態を示す図である。
【図13】地中変位が発生した場合における本発明に従う地中変位測定装置の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付された図面を参照しつつ詳細に説明すると、次の通りである。
【0014】
添付の図2は、本発明に係る地中変位測定装置を示す分解斜視図である。
【0015】
図2に示すように、本発明に係る地中変位測定装置Aは、地中に埋め込まれる案内管体Pと、案内管体Pに挿入される測定手段Qとから構成される。
【0016】
案内管体Pは内部に通路92が形成されたABS材質のパイプであって、通路92の内周面には長手方向にレール溝93が複数個形成される。
【0017】
レール溝93は断面が三角形または四角形で形成される。
【0018】
添付された図3は本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する一部拡大図であり、図4は本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する平面図であり、図5は本発明の“測定手段”を分解して内部のフレーム部材を示す図である。
【0019】
図3乃至図5に示すように、測定手段Qは、内側に収容部を持つ本体2、本体2の内に挿入されるフレーム6、フレーム6の内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、本体2の傾きに連動して回転される重量部材7、本体2及びフレーム6を貫通して挿入され、重量部材7に一端部が固定された光ファイバ5、光ファイバ5の他端部を固定させるようにフレーム6内に設けられた固定部材75、及び光ファイバ5に備えられたFBGセンサ52(fiber bragg grating sensor)から構成される。
【0020】
本体2は、両端部に弾力支持部材4が設けられて、案内管体Pの内周面に弾力的に支持されたまま挿入できるようになる。
【0021】
本体2の一側には重量部材7の位置を調節する調節ねじ29が結合される(図2参照)。
【0022】
即ち、調節ねじ29を締めて、その先端が重量部材7を押すと、光ファイバ5の緊張状態が変更されることにより敏感度が調節できるようになる。これについては後述する。
【0023】
図3に示すように、弾力支持部材4は案内管体Pの一端に突出するように設けられ、先端にローラRが形成された第1支持台41、及び第1支持台41に対向するように突出形成され、先端にローラRが形成された第2支持台42から構成される。
【0024】
ローラRは、円盤形であるが、最も好ましくは算盤玉のように端部に行くほど厚みが薄くなる形状であり、案内管体Pのレール溝93に結合されて転がることにより本体2が挿入できる。
【0025】
第2支持台42は、第1支持台41と同一な長さの上部脚422、及び上部脚422の端部にヒンジ結合された中間脚424から構成され、中間脚424の一端部は本体2とスプリング426により連結され、他端部はローラRが設けられる。
【0026】
スプリング426の一端は本体2に設けられたブラケット21に連結され、他端は中間脚424に連結されるものであって、中間脚424の端部を常に本体2側へ引っ張る力を提供することで、中間脚424の他端及びローラRは回転により外側に向けて広がる状態に維持される。
【0027】
したがって、ローラRが案内管体Pのレール溝93に密着できる。
【0028】
したがって、ローラRが案内管体Pのレール溝93に支持されることによって、スプリング426は伸びるようになり、ローラRは案内管体Pのレール溝93により一層堅く密着したまま移動するようになるので、揺れることがなく安定した移動が可能である。
【0029】
図5に示すように、フレーム6は両側面に配置された側板62と、側板62の両端部を塞ぐ前・後板63、64で構成されて、前後面が開口され、内部に空間を持つ矩形の筒体で形成される。
【0030】
また、両側面の側板62には相互貫通するヒンジ孔620が形成され、ヒンジ孔620には軸ピン622が結合される。
【0031】
後板64には重量部材7が挿入される貫通孔643が形成される。
【0032】
フレーム6の側板62と前・後板63、64は、熱膨張係数が異なる材質が使われる。
【0033】
具体的には、フレーム6の側板62は鉄材からなり、前・後板63、64はアルミニウム材質からなる。
【0034】
温度が上昇するにつれて、前・後板63、64が伸びるようになるが、前・後板63、64は外周縁が側板62に固定された状態であるので、中間部位が内部に向けて凹んで陥没しながら伸びることができる。
【0035】
この場合、FBGセンサ52は、上・下方から押さえられるので、収縮される力を受けるようになる。なぜならば、光ファイバ5が前・後板63、64に固定された状態であるためである。
【0036】
一方、温度が上昇するにつれて、側板62は上・下方に伸びるようになる。
【0037】
結局、前・後板63、64の伸びる力と側板62の伸びる力とが相互相殺されることによって、光ファイバ5の変形を防止し、これによってFBGセンサ52が収縮されず、形状を維持できるようになる。
【0038】
一方、図5に示すように、前板63には光ファイバ5が通過される通孔630が形成され、内面に固定部材75の上段が固定される。
【0039】
固定部材75は、アルミニウム材質であり、一定の長さを持つ棒形状である。
【0040】
そして、接着剤が注入される接着剤注入孔701が外面に形成され、下段には端部752が形成される。
【0041】
端部752の外面にも接着剤注入孔701と直線で繋がる直線形の案内溝754が形成される。
【0042】
したがって、光ファイバ5が接着剤注入孔701及び案内溝754に挿入されたまま直線で配置されることができる。
【0043】
重量部材7は、図5に示すように、側板62のヒンジ孔620に通じる嵌込孔72Aを持つヒンジ部72が上段に形成され、下部には斜面7Aが形成された金属体である。
【0044】
ヒンジ部72の外面には案内溝754と繋がって直線をなすように形成されて光ファイバ5が通過するスリット722が形成される。
【0045】
重量部材7には光ファイバ5の下段を接着固定させるための接着剤注入孔702が上部に形成される。
【0046】
重量部材7を構成するヒンジ部72はアルミニウムであり、残りの部位は黄銅の合金からなる。
【0047】
一方、固定部材75の端部752と重量部材7のヒンジ部72は、湾曲した表面(rounded surfaces)をなして重量部材7の回転により光ファイバ5が屈折される時に損傷が防止されるようにした。
【0048】
図6は本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す一部抜粋平面図であり、図7は本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す一部抜粋側断面図である。
【0049】
図4、図6、及び図7に示すように、重量部材7の動きを固定させるための固定手段Sが更に備えられる。
【0050】
即ち、固定手段Sは重量部材7の斜面7Aを押さえて、その反対面7Bが本体2の内壁に密着するようにすることで、固定状態が維持されるようにして運搬途中に揺れまたは衝撃による光ファイバ5及びFBGセンサ52の損傷が防止できるようにするためのものである。
【0051】
固定手段Sは、ねじS1の締めにより支持部材S2が重量部材7を押圧させて密着固定される構造でなされる。
【0052】
固定手段Sは、図6に示すように、本体2の下段面22に形成されたホール220にねじ結合されたねじS1、ねじS1の前方にねじ結合され、重量部材7の外面に接触される支持部材S2、ねじS1に結合され、ホール220の内・外側に密着する内外側パッキンS4、S5、及びねじS1に結合され、内側パッキンS4と支持部材S2との間に設けられたナットS6から構成される。
【0053】
特に、ホール220の下部には、ホール220の直径よりも大きい直径を持つパッキン溝221が形成され、外側パッキンS5をパッキン溝221に挿入することができるようなる。
【0054】
図8及び図9は、本発明に係る地中変位測定装置における‘固定手段’の作動を示す側断面図である。
【0055】
図8に示すように、ねじS1を時計方向に回転させれば、支持部材S2が前進して重量部材7の斜面7Aに密着し、これによって重量部材7が本体2の内壁面に密着することによって、固定された状態となる。
【0056】
この際、ねじS1に備えられた外側パッキンS5がホール220のパッキン溝221に挿入されて密着することによって放水状態となる。
【0057】
このように、重量部材7が固定された状態であるので、運搬時に衝撃を受けても光ファイバ5が動かないようになって、破損や変形が防止できる。
【0058】
以後、図9に示すように、ねじS1を反時計方向に回転させれば、支持部材S2が後進して重量部材7から離隔することによって、重量部材7が自由な状態となる。
【0059】
この際、ねじS1に備えられた内側パッキンS4がホール220の内側に密着することによって、相変わらず放水状態が維持できる。
【0060】
一方、本発明の他の実施形態は、光ファイバ5にFBGセンサ52に加えて温度補償型FBGセンサTが更に備えられることもできる。
【0061】
光ファイバ5は、強度または温度のような外部条件の変化によって変化することができる。温度補償型FBGセンサT(temperature-compensating FBG sensor)は、多様な熱的条件下で地盤の実質的変形率のみを測定するためのセンサである。
【0062】
上記のように、FBGセンサ52と温度補償型FBGセンサTが全て備えられる場合は、光ファイバ5が多数のすじで形成される。
【0063】
図10は、本発明に係る地中変位測定装置の他の実施形態を示す側断面図である。
【0064】
図10に示すように、光ファイバ5は前板63の通孔630に挿入されて固定部材75を経てヒンジ部72に巻き取られた後、また上方に上がって折り曲げられた後、また下方に降りて後板64を貫通して引出される。したがって、光ファイバ5の直線部の個数は3すじとなる。
【0065】
光ファイバ5が上方で折り曲げられた部位は固定部材75の外部で折り曲げられる。
【0066】
そして、始めに前板63から挿入されて固定部材75を経た光ファイバ5A(第1のすじという)に第1のFBGセンサ521が付着され、ヒンジ部72に巻き取られた後、上方に上がった垂直の光ファイバ5B(第2のすじという)に第2のFBGセンサ522が付着される。
【0067】
また、上部で折り曲げられた後、下方に下りる光ファイバ5C(第3の光ファイバという)に温度補償型FBGセンサTが付着される。
【0068】
また、温度補償型FBGセンサTを経た後、光ファイバ5C(第3の光ファイバ)の一部分がフレーム6の側板62の内面に部分接着され、部分接着が容易であるように本体2の内面には突出部69が形成される。
【0069】
一方、図12に示すように、光ファイバ5はその下段部がヒンジ部72に固定されて1すじで設けられ、1つのFBGセンサ52が付着される。
【0070】
以下、本発明の結合及び作動関係を添付された図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0071】
下記の説明は、1すじの光ファイバ5と1つのFBGセンサ52を設ける例である。多数のすじ、即ち3すじに対する設置例を前述したことがある。
【0072】
側板62及び前・後板63、64からフレーム6を構成し、かつ後板64を結合する前に開口を通じて重量部材7のヒンジ部72から嵌め込んで、ヒンジ部72の嵌込孔72Aが側板62のヒンジ孔620に一致されるようにした後、軸ピン622を結合させた後、後板64を結合する。
【0073】
以後、前板63の通孔630に光ファイバ5を貫通挿入させた後、固定部材75の案内溝754に挿入し、その端部を重量部材7のヒンジ部72に形成されたスリット722を経由して接着剤注入孔702に入れて接着剤を注入して固定させる。
【0074】
固定部材75の挿入孔701にも接着剤を注入して光ファイバ5を固定させる。
【0075】
このように結合されたフレーム6を本体2内の収容部にむりやりに嵌め込むと、堅く固定される。温度変化に従うフレーム6の引張力を保全するためには、できる限りフレーム6をねじで締結させないことが好ましい。
【0076】
以後、本体2の調節ねじ29を締めるとか緩めることによって、その先端が重量部材7を押すようにして、適正な角度に設定して本願発明に従う測定手段Qの組立が完了される。
【0077】
添付の図11は、本発明に係る地中変位測定装置を設けた状態を示す図である。
【0078】
図11に示すように、地盤をボーリングして挿入孔を形成した後、案内管体Pを挿入する。以後、複数個の測定手段Qを案内管体Pの内側に挿入する。
【0079】
図2及び図3に示すように、本体2の弾力支持部材4に設けられたローラRを案内管体Pのレール溝93に挿入されるようにして押し込む。
【0080】
案内管体Pの内径が小さければ第2支持台42が内側に狭まり、内径が大きくなれば第2支持台42が外側に広がることによって、第2支持台42が常に適正な弾性で案内管体Pの内壁に支持されるようにして、揺れに測定手段Qが影響を受けないようにする。
【0081】
図12は地中変位が発生していない場合における本発明に従う地中変位測定手段の状態を示す図であり、図13は地中変位が発生した場合における本発明に従う地中変位測定手段の状態を示す図である。図12及び図13において、1すじの光ファイバ5に1つのFBGセンサ52が設けられた状態である。
【0082】
図13に示すように、地盤の変位が発生すると、ヒンジ部72を軸にして重量部材7が時計方向または反時計方向に回転するようになり、これによって、光ファイバ5が引張または収縮され、この変位量をFBGセンサ52が感知して送信ケーブルを通じて測定部へ送信するようになる。
【0083】
したがって、測定部を通じて変位量を把握することができる。
【0084】
たとえ本発明が前述した好ましい実施形態と関連して説明されたが、発明の要旨と範囲から外れることなく、多様な修正及び変形が可能であることは、当業者であれば容易に認識できるものであり、このような変更及び修正は全て添付された請求の範囲に属することは自明である。
【符号の説明】
【0085】
2…本体、
4…弾力支持部材、
5…光ファイバ、
6…フレーム、
7…重量部材、
21…ブラケット、
29…調節ねじ、
41…第1支持台、
42…第2支持台、
52…FBGセンサ、
62…側板、
72…ヒンジ部、
74…光ファイバ固定部、
75…固定部材。
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中変位測定装置に関し、より詳しくは、精密な変形を計測する光ファイバ格子センサを使用して地盤の傾きが感知できるようにした地中変位測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
道路、トンネル、橋梁、ダムなどの土木構造物の変位や、斜面切開地、地下鉄工事現場、高層建物新築用地下基礎工事時に、側壁などの地中水平変位または干拓埋立地、軟弱地盤などの地盤沈下変位は、構造物の設計基準または工事現場の適用工法によって構造物または側壁の変位量を検出して挙動を監視する必要がある。
【0003】
一般に、傾斜センサを用いた土木計測用測定装置は多数あるが、土木工事現場の適用用途によって測定機の外観構造が異なり、一定な長さの傾斜センサをボルトにより連結組立てて、傾斜計管の中に入れて地中に埋設したり、土木構造物に付着する構造となっている。土木分野では、傾斜センサの傾き変位量を長さ単位(mm)に変換して、構造物の勾配程度(Tilt)、あるいは地盤の沈下量を見抜いて、土木現場の安定度判定データに活用している。
【0004】
土木現場で従来の代表的な土木構造物の変位測定装置に対する設置例を説明すると、次の通りである。
【0005】
図1は、従来の地中変位測定装置(Inclinometer System)を地中に埋設した設置断面図を示している。
【0006】
図1に示すように、従来には地中の傾きを測定するために、単一の傾斜計管11(inclinometer casing)を先に土地10の中に埋設し、傾斜計管11の中に多数の傾斜センサ12A、12B(inclinometer sensor)に付着された多数のセンサローラ13A、13Bを用いて傾斜計管11の中に押し込みながら、多数の傾斜センサ12A、12Bを多数のセンサ連結ボルト14A、14Bにより連結して多数の傾斜センサ12A、12Bを設けた。傾斜計管11は、3m位の単位パイプを相互連結したものであって、実質的には単一の管をなす。
【0007】
これによって、従来の地中変位測定装置は、各々の傾斜センサ12A、12Bにより地中水平変位16を感知した後、センサの外部に露出している多数の測定ケーブル15A、15Bを通じて測定データを収集して地中変位を判断する。
【0008】
しかしながら、前述した従来の地中変位測定装置または地盤沈下量測定システムは、構造が複雑で、設置が非常に難しい。即ち、地中10の傾斜と沈下を測定するためには単一の傾斜計管11を使用するので、傾斜計管が傾いている程度は傾斜計管の内側の溝に接しているセンサローラ13を通じて伝えられた傾斜計管の変位をセンサ12が感知する間接計測方法により測定されるので、実変化とはだいぶ大きい誤差がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解消するために案出したものであって、光ファイバ格子センサを用いて微細な変位量が計測できるので、精密度が向上した地中変位測定装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明により、少なくとも1つの測定手段を含み、上記測定手段は、内側に収容部を持つ本体、上記本体内に挿入されるフレーム、上記フレームの内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、上記本体の傾きに連動して回転される重量部材、上記本体及び上記フレームを貫通して挿入され、上記重量部材に一端部が固定された光ファイバ、上記光ファイバの他端部を固定させるように上記フレーム内に設けられた固定部材、及び上記光ファイバに備えられたFBGセンサを含む地中変位測定装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、光ファイバ格子センサを用いて微細な傾斜変位量及び温度変化量が計測できるので、精密度が向上することができ、メインテナンスが簡便な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来の地中水平変位測定装置を地中に埋設した設置断面図である。
【図2】本発明に係る地中変位測定装置を示す分解斜視図である。
【図3】本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する一部拡大図である。
【図4】本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する平面図である。
【図5】本発明の“測定手段”を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す一部平断面図である。
【図7】本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す側断面図である。
【図8】本発明に係る地中変位測定装置における“固定手段”の作動を示す平面図である。
【図9】本発明に係る地中変位測定装置における“固定手段”の作動を示す平面図である。
【図10】本発明に係る地中変位測定装置の他の実施形態を示す側断面図である。
【図11】本発明に係る地中変位測定装置を設けた状態を示す図である。
【図12】地中変位が発生していない場合における本発明に従う地中変位測定装置の状態を示す図である。
【図13】地中変位が発生した場合における本発明に従う地中変位測定装置の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付された図面を参照しつつ詳細に説明すると、次の通りである。
【0014】
添付の図2は、本発明に係る地中変位測定装置を示す分解斜視図である。
【0015】
図2に示すように、本発明に係る地中変位測定装置Aは、地中に埋め込まれる案内管体Pと、案内管体Pに挿入される測定手段Qとから構成される。
【0016】
案内管体Pは内部に通路92が形成されたABS材質のパイプであって、通路92の内周面には長手方向にレール溝93が複数個形成される。
【0017】
レール溝93は断面が三角形または四角形で形成される。
【0018】
添付された図3は本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する一部拡大図であり、図4は本発明に係る地中変位測定装置における“測定手段”に対する平面図であり、図5は本発明の“測定手段”を分解して内部のフレーム部材を示す図である。
【0019】
図3乃至図5に示すように、測定手段Qは、内側に収容部を持つ本体2、本体2の内に挿入されるフレーム6、フレーム6の内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、本体2の傾きに連動して回転される重量部材7、本体2及びフレーム6を貫通して挿入され、重量部材7に一端部が固定された光ファイバ5、光ファイバ5の他端部を固定させるようにフレーム6内に設けられた固定部材75、及び光ファイバ5に備えられたFBGセンサ52(fiber bragg grating sensor)から構成される。
【0020】
本体2は、両端部に弾力支持部材4が設けられて、案内管体Pの内周面に弾力的に支持されたまま挿入できるようになる。
【0021】
本体2の一側には重量部材7の位置を調節する調節ねじ29が結合される(図2参照)。
【0022】
即ち、調節ねじ29を締めて、その先端が重量部材7を押すと、光ファイバ5の緊張状態が変更されることにより敏感度が調節できるようになる。これについては後述する。
【0023】
図3に示すように、弾力支持部材4は案内管体Pの一端に突出するように設けられ、先端にローラRが形成された第1支持台41、及び第1支持台41に対向するように突出形成され、先端にローラRが形成された第2支持台42から構成される。
【0024】
ローラRは、円盤形であるが、最も好ましくは算盤玉のように端部に行くほど厚みが薄くなる形状であり、案内管体Pのレール溝93に結合されて転がることにより本体2が挿入できる。
【0025】
第2支持台42は、第1支持台41と同一な長さの上部脚422、及び上部脚422の端部にヒンジ結合された中間脚424から構成され、中間脚424の一端部は本体2とスプリング426により連結され、他端部はローラRが設けられる。
【0026】
スプリング426の一端は本体2に設けられたブラケット21に連結され、他端は中間脚424に連結されるものであって、中間脚424の端部を常に本体2側へ引っ張る力を提供することで、中間脚424の他端及びローラRは回転により外側に向けて広がる状態に維持される。
【0027】
したがって、ローラRが案内管体Pのレール溝93に密着できる。
【0028】
したがって、ローラRが案内管体Pのレール溝93に支持されることによって、スプリング426は伸びるようになり、ローラRは案内管体Pのレール溝93により一層堅く密着したまま移動するようになるので、揺れることがなく安定した移動が可能である。
【0029】
図5に示すように、フレーム6は両側面に配置された側板62と、側板62の両端部を塞ぐ前・後板63、64で構成されて、前後面が開口され、内部に空間を持つ矩形の筒体で形成される。
【0030】
また、両側面の側板62には相互貫通するヒンジ孔620が形成され、ヒンジ孔620には軸ピン622が結合される。
【0031】
後板64には重量部材7が挿入される貫通孔643が形成される。
【0032】
フレーム6の側板62と前・後板63、64は、熱膨張係数が異なる材質が使われる。
【0033】
具体的には、フレーム6の側板62は鉄材からなり、前・後板63、64はアルミニウム材質からなる。
【0034】
温度が上昇するにつれて、前・後板63、64が伸びるようになるが、前・後板63、64は外周縁が側板62に固定された状態であるので、中間部位が内部に向けて凹んで陥没しながら伸びることができる。
【0035】
この場合、FBGセンサ52は、上・下方から押さえられるので、収縮される力を受けるようになる。なぜならば、光ファイバ5が前・後板63、64に固定された状態であるためである。
【0036】
一方、温度が上昇するにつれて、側板62は上・下方に伸びるようになる。
【0037】
結局、前・後板63、64の伸びる力と側板62の伸びる力とが相互相殺されることによって、光ファイバ5の変形を防止し、これによってFBGセンサ52が収縮されず、形状を維持できるようになる。
【0038】
一方、図5に示すように、前板63には光ファイバ5が通過される通孔630が形成され、内面に固定部材75の上段が固定される。
【0039】
固定部材75は、アルミニウム材質であり、一定の長さを持つ棒形状である。
【0040】
そして、接着剤が注入される接着剤注入孔701が外面に形成され、下段には端部752が形成される。
【0041】
端部752の外面にも接着剤注入孔701と直線で繋がる直線形の案内溝754が形成される。
【0042】
したがって、光ファイバ5が接着剤注入孔701及び案内溝754に挿入されたまま直線で配置されることができる。
【0043】
重量部材7は、図5に示すように、側板62のヒンジ孔620に通じる嵌込孔72Aを持つヒンジ部72が上段に形成され、下部には斜面7Aが形成された金属体である。
【0044】
ヒンジ部72の外面には案内溝754と繋がって直線をなすように形成されて光ファイバ5が通過するスリット722が形成される。
【0045】
重量部材7には光ファイバ5の下段を接着固定させるための接着剤注入孔702が上部に形成される。
【0046】
重量部材7を構成するヒンジ部72はアルミニウムであり、残りの部位は黄銅の合金からなる。
【0047】
一方、固定部材75の端部752と重量部材7のヒンジ部72は、湾曲した表面(rounded surfaces)をなして重量部材7の回転により光ファイバ5が屈折される時に損傷が防止されるようにした。
【0048】
図6は本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す一部抜粋平面図であり、図7は本発明に係る地中変位測定装置の内部を示す一部抜粋側断面図である。
【0049】
図4、図6、及び図7に示すように、重量部材7の動きを固定させるための固定手段Sが更に備えられる。
【0050】
即ち、固定手段Sは重量部材7の斜面7Aを押さえて、その反対面7Bが本体2の内壁に密着するようにすることで、固定状態が維持されるようにして運搬途中に揺れまたは衝撃による光ファイバ5及びFBGセンサ52の損傷が防止できるようにするためのものである。
【0051】
固定手段Sは、ねじS1の締めにより支持部材S2が重量部材7を押圧させて密着固定される構造でなされる。
【0052】
固定手段Sは、図6に示すように、本体2の下段面22に形成されたホール220にねじ結合されたねじS1、ねじS1の前方にねじ結合され、重量部材7の外面に接触される支持部材S2、ねじS1に結合され、ホール220の内・外側に密着する内外側パッキンS4、S5、及びねじS1に結合され、内側パッキンS4と支持部材S2との間に設けられたナットS6から構成される。
【0053】
特に、ホール220の下部には、ホール220の直径よりも大きい直径を持つパッキン溝221が形成され、外側パッキンS5をパッキン溝221に挿入することができるようなる。
【0054】
図8及び図9は、本発明に係る地中変位測定装置における‘固定手段’の作動を示す側断面図である。
【0055】
図8に示すように、ねじS1を時計方向に回転させれば、支持部材S2が前進して重量部材7の斜面7Aに密着し、これによって重量部材7が本体2の内壁面に密着することによって、固定された状態となる。
【0056】
この際、ねじS1に備えられた外側パッキンS5がホール220のパッキン溝221に挿入されて密着することによって放水状態となる。
【0057】
このように、重量部材7が固定された状態であるので、運搬時に衝撃を受けても光ファイバ5が動かないようになって、破損や変形が防止できる。
【0058】
以後、図9に示すように、ねじS1を反時計方向に回転させれば、支持部材S2が後進して重量部材7から離隔することによって、重量部材7が自由な状態となる。
【0059】
この際、ねじS1に備えられた内側パッキンS4がホール220の内側に密着することによって、相変わらず放水状態が維持できる。
【0060】
一方、本発明の他の実施形態は、光ファイバ5にFBGセンサ52に加えて温度補償型FBGセンサTが更に備えられることもできる。
【0061】
光ファイバ5は、強度または温度のような外部条件の変化によって変化することができる。温度補償型FBGセンサT(temperature-compensating FBG sensor)は、多様な熱的条件下で地盤の実質的変形率のみを測定するためのセンサである。
【0062】
上記のように、FBGセンサ52と温度補償型FBGセンサTが全て備えられる場合は、光ファイバ5が多数のすじで形成される。
【0063】
図10は、本発明に係る地中変位測定装置の他の実施形態を示す側断面図である。
【0064】
図10に示すように、光ファイバ5は前板63の通孔630に挿入されて固定部材75を経てヒンジ部72に巻き取られた後、また上方に上がって折り曲げられた後、また下方に降りて後板64を貫通して引出される。したがって、光ファイバ5の直線部の個数は3すじとなる。
【0065】
光ファイバ5が上方で折り曲げられた部位は固定部材75の外部で折り曲げられる。
【0066】
そして、始めに前板63から挿入されて固定部材75を経た光ファイバ5A(第1のすじという)に第1のFBGセンサ521が付着され、ヒンジ部72に巻き取られた後、上方に上がった垂直の光ファイバ5B(第2のすじという)に第2のFBGセンサ522が付着される。
【0067】
また、上部で折り曲げられた後、下方に下りる光ファイバ5C(第3の光ファイバという)に温度補償型FBGセンサTが付着される。
【0068】
また、温度補償型FBGセンサTを経た後、光ファイバ5C(第3の光ファイバ)の一部分がフレーム6の側板62の内面に部分接着され、部分接着が容易であるように本体2の内面には突出部69が形成される。
【0069】
一方、図12に示すように、光ファイバ5はその下段部がヒンジ部72に固定されて1すじで設けられ、1つのFBGセンサ52が付着される。
【0070】
以下、本発明の結合及び作動関係を添付された図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0071】
下記の説明は、1すじの光ファイバ5と1つのFBGセンサ52を設ける例である。多数のすじ、即ち3すじに対する設置例を前述したことがある。
【0072】
側板62及び前・後板63、64からフレーム6を構成し、かつ後板64を結合する前に開口を通じて重量部材7のヒンジ部72から嵌め込んで、ヒンジ部72の嵌込孔72Aが側板62のヒンジ孔620に一致されるようにした後、軸ピン622を結合させた後、後板64を結合する。
【0073】
以後、前板63の通孔630に光ファイバ5を貫通挿入させた後、固定部材75の案内溝754に挿入し、その端部を重量部材7のヒンジ部72に形成されたスリット722を経由して接着剤注入孔702に入れて接着剤を注入して固定させる。
【0074】
固定部材75の挿入孔701にも接着剤を注入して光ファイバ5を固定させる。
【0075】
このように結合されたフレーム6を本体2内の収容部にむりやりに嵌め込むと、堅く固定される。温度変化に従うフレーム6の引張力を保全するためには、できる限りフレーム6をねじで締結させないことが好ましい。
【0076】
以後、本体2の調節ねじ29を締めるとか緩めることによって、その先端が重量部材7を押すようにして、適正な角度に設定して本願発明に従う測定手段Qの組立が完了される。
【0077】
添付の図11は、本発明に係る地中変位測定装置を設けた状態を示す図である。
【0078】
図11に示すように、地盤をボーリングして挿入孔を形成した後、案内管体Pを挿入する。以後、複数個の測定手段Qを案内管体Pの内側に挿入する。
【0079】
図2及び図3に示すように、本体2の弾力支持部材4に設けられたローラRを案内管体Pのレール溝93に挿入されるようにして押し込む。
【0080】
案内管体Pの内径が小さければ第2支持台42が内側に狭まり、内径が大きくなれば第2支持台42が外側に広がることによって、第2支持台42が常に適正な弾性で案内管体Pの内壁に支持されるようにして、揺れに測定手段Qが影響を受けないようにする。
【0081】
図12は地中変位が発生していない場合における本発明に従う地中変位測定手段の状態を示す図であり、図13は地中変位が発生した場合における本発明に従う地中変位測定手段の状態を示す図である。図12及び図13において、1すじの光ファイバ5に1つのFBGセンサ52が設けられた状態である。
【0082】
図13に示すように、地盤の変位が発生すると、ヒンジ部72を軸にして重量部材7が時計方向または反時計方向に回転するようになり、これによって、光ファイバ5が引張または収縮され、この変位量をFBGセンサ52が感知して送信ケーブルを通じて測定部へ送信するようになる。
【0083】
したがって、測定部を通じて変位量を把握することができる。
【0084】
たとえ本発明が前述した好ましい実施形態と関連して説明されたが、発明の要旨と範囲から外れることなく、多様な修正及び変形が可能であることは、当業者であれば容易に認識できるものであり、このような変更及び修正は全て添付された請求の範囲に属することは自明である。
【符号の説明】
【0085】
2…本体、
4…弾力支持部材、
5…光ファイバ、
6…フレーム、
7…重量部材、
21…ブラケット、
29…調節ねじ、
41…第1支持台、
42…第2支持台、
52…FBGセンサ、
62…側板、
72…ヒンジ部、
74…光ファイバ固定部、
75…固定部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの測定手段Qを含み、
前記測定手段Qは、
内側に収容部を持つ本体2と、
前記本体2内に挿入されるフレーム6と、
前記フレーム6の内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、前記本体2の傾きに連動して回転される重量部材7と、
前記本体2及び前記フレーム6を貫通して挿入され、前記重量部材7に一端部が固定された光ファイバ5と、
前記光ファイバ5の他端部を固定させるように前記フレーム6内に設けられた固定部材75と、
前記光ファイバ5に備えられたFBGセンサ52と、
を含むことを特徴とする地中変位測定装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの測定手段Qが内設されて地中に埋設される案内管体Pが更に含まれたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項3】
前記フレーム6は、
中間地点に相互貫通するヒンジ孔620が形成された側板62と、
前記光ファイバ5が通過する通孔630が形成され、内面に前記固定部材75の一端部が固定され、前記側板62の端部を塞ぐ前板63と、
重量部材7が嵌められて挿入される貫通ホール643が形成され、側板62の端部を塞ぐ後板64と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項4】
前記重量部材7は四角形の金属体で形成され、
前記重量部材7の上部には前記光ファイバ5の下段を接着固定させるために接着剤注入孔702が形成され、その下部に斜面7Aが形成され、
前記重量部材7の上段にはヒンジ部72が形成され、
前記ヒンジ部72の中央部には前記側板62のヒンジ孔620と通じる嵌込孔72Aが形成され、
前記ヒンジ部72の外面には前記固定部材75の案内溝754と一直線をなして前記光ファイバ5が通過するようにスリット722が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の地中変位測定装置。
【請求項5】
前記固定部材75はアルミニウム材質からなり、
前記固定部材75の外面には接着剤が注入される接着剤注入孔701が形成され、
前記固定部材75の端部752には前記接着剤注入孔701と直線で繋がって光ファイバ5が通過するように直線型の案内溝754が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項6】
前記重量部材7の前記ヒンジ部72はアルミニウムであり、前記重量部材7の残りの部位は黄銅からなることを特徴とする請求項4に記載の地中変位測定装置。
【請求項7】
前記フレーム6の前記側板62は鉄材であり、前記前・後板63、64はアルミニウム材質からなることを特徴とする請求項3に記載の地中変位測定装置。
【請求項8】
前記本体2は案内管体Pの内周面に弾力的に支持できるように弾力支持部材4が設けられ、
前記弾力支持部材4は、
前記案内管体Pの少なくとも一端の一側に設けられ、先端にローラRが設けられた第1支持台41と、
前記第1支持台41の対向側に設けられ、先端にローラRが設けられた第2支持台42と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の地中変位測定装置。
【請求項9】
前記第2支持台42は、
前記第1支持台41の長さと同一な長さを持つ上部脚422と、
前記上部脚422の端部にヒンジ結合された中間脚424とから構成され、
前記中間脚424の一端部はスプリング426を通じて本体2と連結されたことを特徴とする請求項8に記載の地中変位測定装置。
【請求項10】
前記重量部材7の動きを固定させるための固定手段Sが更に備えられたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項11】
前記固定手段Sは、
前記本体2の下段面22に形成されたホール220にねじ結合されたねじS1と、
前記ねじS1の前方にねじ結合され、前記重量部材7の外面に接触される支持部材S2と、
前記ねじS1に結合され、前記ホール220の内・外側に密着する内外側パッキンS4、S5と、
前記ねじS1に結合され、前記内側パッキンS4と前記支持部材S2との間に設けられたナットS6と、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の地中変位測定装置。
【請求項12】
前記光ファイバ5は、1すじまたは2すじで形成され、その光ファイバ5にFBGセンサ52が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項13】
前記光ファイバ5は、3すじ5A、5B、5Cをなし、前記2すじの光ファイバ5A、5CにFBGセンサ521、522が設けられ、残りの1すじの光ファイバ5Cには温度補償型FBGセンサTが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項1】
少なくとも1つの測定手段Qを含み、
前記測定手段Qは、
内側に収容部を持つ本体2と、
前記本体2内に挿入されるフレーム6と、
前記フレーム6の内側に挿入されて一端がヒンジ結合され、前記本体2の傾きに連動して回転される重量部材7と、
前記本体2及び前記フレーム6を貫通して挿入され、前記重量部材7に一端部が固定された光ファイバ5と、
前記光ファイバ5の他端部を固定させるように前記フレーム6内に設けられた固定部材75と、
前記光ファイバ5に備えられたFBGセンサ52と、
を含むことを特徴とする地中変位測定装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの測定手段Qが内設されて地中に埋設される案内管体Pが更に含まれたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項3】
前記フレーム6は、
中間地点に相互貫通するヒンジ孔620が形成された側板62と、
前記光ファイバ5が通過する通孔630が形成され、内面に前記固定部材75の一端部が固定され、前記側板62の端部を塞ぐ前板63と、
重量部材7が嵌められて挿入される貫通ホール643が形成され、側板62の端部を塞ぐ後板64と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項4】
前記重量部材7は四角形の金属体で形成され、
前記重量部材7の上部には前記光ファイバ5の下段を接着固定させるために接着剤注入孔702が形成され、その下部に斜面7Aが形成され、
前記重量部材7の上段にはヒンジ部72が形成され、
前記ヒンジ部72の中央部には前記側板62のヒンジ孔620と通じる嵌込孔72Aが形成され、
前記ヒンジ部72の外面には前記固定部材75の案内溝754と一直線をなして前記光ファイバ5が通過するようにスリット722が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の地中変位測定装置。
【請求項5】
前記固定部材75はアルミニウム材質からなり、
前記固定部材75の外面には接着剤が注入される接着剤注入孔701が形成され、
前記固定部材75の端部752には前記接着剤注入孔701と直線で繋がって光ファイバ5が通過するように直線型の案内溝754が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項6】
前記重量部材7の前記ヒンジ部72はアルミニウムであり、前記重量部材7の残りの部位は黄銅からなることを特徴とする請求項4に記載の地中変位測定装置。
【請求項7】
前記フレーム6の前記側板62は鉄材であり、前記前・後板63、64はアルミニウム材質からなることを特徴とする請求項3に記載の地中変位測定装置。
【請求項8】
前記本体2は案内管体Pの内周面に弾力的に支持できるように弾力支持部材4が設けられ、
前記弾力支持部材4は、
前記案内管体Pの少なくとも一端の一側に設けられ、先端にローラRが設けられた第1支持台41と、
前記第1支持台41の対向側に設けられ、先端にローラRが設けられた第2支持台42と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の地中変位測定装置。
【請求項9】
前記第2支持台42は、
前記第1支持台41の長さと同一な長さを持つ上部脚422と、
前記上部脚422の端部にヒンジ結合された中間脚424とから構成され、
前記中間脚424の一端部はスプリング426を通じて本体2と連結されたことを特徴とする請求項8に記載の地中変位測定装置。
【請求項10】
前記重量部材7の動きを固定させるための固定手段Sが更に備えられたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項11】
前記固定手段Sは、
前記本体2の下段面22に形成されたホール220にねじ結合されたねじS1と、
前記ねじS1の前方にねじ結合され、前記重量部材7の外面に接触される支持部材S2と、
前記ねじS1に結合され、前記ホール220の内・外側に密着する内外側パッキンS4、S5と、
前記ねじS1に結合され、前記内側パッキンS4と前記支持部材S2との間に設けられたナットS6と、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の地中変位測定装置。
【請求項12】
前記光ファイバ5は、1すじまたは2すじで形成され、その光ファイバ5にFBGセンサ52が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【請求項13】
前記光ファイバ5は、3すじ5A、5B、5Cをなし、前記2すじの光ファイバ5A、5CにFBGセンサ521、522が設けられ、残りの1すじの光ファイバ5Cには温度補償型FBGセンサTが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の地中変位測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−71974(P2010−71974A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−143880(P2009−143880)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(508110261)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(508110261)
【Fターム(参考)】
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