説明

地図表示装置

【課題】 過去にスクロールで参照した地図を再現できるようにした使い勝手に優れた地図表示装置を提供する。
【解決手段】 地図情報を取得する地図情報取得手段12と、地図を表示する表示手段11と、操作により指示を入力する入力手段10と、入力手段の操作により入力された指示に応じて、地図情報取得手段で取得した地図情報に基づき表示手段に地図を描画する表示制御手段14とを備えた地図表示装置において、入力手段の操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶する記憶手段13を備え、表示制御手段は、入力手段の操作により入力された広域表示への縮尺変更の指示に応じて、記憶手段から読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段に表示されていた地図の範囲を表す表示エリア枠を作成し、縮尺変更によって広域表示された地図上に重ねて描画する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばナビゲーションシステムで使用される地図表示装置に関し、特に地図のスクロールを制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば車両に搭載されて目的地まで運転者を地図表示装置に表示された地図で案内するナビゲーションシステムが知られている。このようなナビゲーションシステムにおいては、目的地や現在地周辺の詳細を知りたいとか、現在地から目的地までの道を知りたいといった利用者の要求に応じて、地図の表示状態を変更する必要がある。地図の表示状態の変更方法としては、所望の場所が画面の中央近くに位置するようにスクロールさせる方法や、地図の縮尺を変更して拡大画面や縮小画面を表示する方法がある。
【0003】
このような地図表示装置として、例えば、特許文献1は、詳細地図と広域地図とを表示する2画面表示モードで相互の対応をわかりやすくした地図表示装置を開示している。この地図表示装置は、経路探索や経路案内に関する地図データや案内データを格納する記憶手段と、経路探索や経路案内の指令や情報を入力する入力手段と、経路探索や経路案内に関する地図や案内画面を1画面表示モードと画面を分割した2画面表示モードで切り換え表示する表示手段と、入力手段の入力指令に応じて記憶手段より案内データを読み出して表示手段に表示する案内画面の制御を行う表示制御手段とを備え、2画面表示モードで表示する広域地図とその詳細地図に対して広域地図上の詳細地図に対応する位置に枠を表示する。
【0004】
また、特許文献2は、自車位置マークとカーソルマーク(地図の中心座標)の位置関係を明確にしながら地図をスクロールするナビゲーション装置を開示している。このナビゲーション装置は、ユーザのスクロール操作によって、所定の縮尺の地図画像内に自車位置マークとカーソルマークが表示できなくなるとき、同一画面上に表示できるような他の縮尺の地図画像に自動的に変更する。さらに、スクロール操作が継続されて、カーソルマークと自車位置マークが、他の縮尺において表示できなくなったときは、両マークを表示できるさらに他の縮尺の地図画像に変更して表示する。
【0005】
さらに、特許文献3は、次に走行方向を変更する必要のある交差点などがどのあたりに存在するのかといった情報などを、簡単な操作でユーザに提供できるナビゲーション装置を開示している。このナビゲーション装置は、ユーザからの指示があると、所定の領域内から、所定の条件に該当する地点を検索する検索手段と、該当する地点Pが見つけられると、表示画面上に地点Pを含む地図が表示されるように、地図をスクロールさせる第1のスクロール手段と、スクロールによって、地点Pを含む地図が表示された後、所定のタイミングで、スクロール前の元の状態へ戻す第1の復帰手段とを備えている。このナビゲーション装置は、自車位置から一定範囲で地点検索(次の案内点など)を行い、ある条件になると検索地点まで自動的に地図のスクロールを行う。また、自車位置とスクロールカーソル位置が一画面に収まるように、スクロール中に地図の縮尺を自動的に変更する。
【0006】
【特許文献1】特開平11−52844号公報
【特許文献2】特開2002−286467号公報
【特許文献3】特開2002−357426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の地図表示装置は、広域地図上に詳細地図の位置をエリア枠で示して左右画面の関係を明確にしているだけであり、過去にスクロールで参照した地図のエリアを表示させることはできない。また、特許文献2に記載のナビゲーション装置は、手動スクロール中に地図の縮尺を自動的に変更できるが、過去にスクロールで参照した地図の縮尺を変更して表示させることはできない。さらに、特許文献3に記載のナビゲーション装置は、走行中の自車位置から検索地点までの2地点間の地図を自動スクロールで表示させることができるが、ユーザのスクロール操作を再現できず、また、過去にスクロールで参照した地図の縮尺を変更して表示させることはできない。そこで、過去にスクロールで参照した地図を再現できるようにした使い勝手に優れた地図表示装置が望まれている。
【0008】
この発明は、上述した要請に応えるためになされたものであり、過去にスクロールで参照した地図を再現できるようにした使い勝手に優れた地図表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る地図表示装置は、地図情報を取得する地図情報取得手段と、地図を表示する表示手段と、操作により指示を入力する入力手段と、入力手段の操作により入力された指示に応じて、地図情報取得手段で取得した地図情報に基づき表示手段に地図を描画する表示制御手段とを備えた地図表示装置において、入力手段の操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶する記憶手段を備え、表示制御手段は、入力手段の操作により入力された広域表示への縮尺変更の指示に応じて、記憶手段から読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段に表示されていた地図の範囲を表す表示エリア枠を作成し、縮尺変更によって広域表示された地図上に重ねて描画する。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、入力手段の操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶しておき、広域表示への縮尺変更の指示がなされた場合に、記憶されているスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段に表示されていた地図の範囲を表す表示エリア枠を作成し、縮尺変更によって広域表示された地図上に重ねて描画するように構成したので、過去に参照した地図のエリアを確認できると同時に、未だ参照していない地図のエリア確認することができる。従って、地図をスクロールさせて地点を検索する場合に、既にスクロールにより参照したエリアが明確になることにより、次の2つの効果が得られる。第1の効果は、前回のスクロールによって目的の地点が見つかっておらず、且つ、これ以降も検索を継続する場合、既に検索済みエリアをスクロールで探す必要がないので、以降にスクロールすべきエリアが絞られる。第2の効果は、前回のスクロールで目的の地点が見つかっており、且つ、再び同じ地点を探すときには、スクロールすべきエリアが絞られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る地図表示装置の構成を示すブロック図である。この地図表示装置は、入力手段10、表示手段11、地図情報取得手段12、記憶手段13および表示制御手段14から構成されている。
【0012】
入力手段10は、例えば地図表示装置の操作パネルやリモートコントローラに設けられたジョイスティックや操作釦、および表示手段11の表示画面上に設けられたタッチパネルなどから構成されている。この入力手段10は、表示手段11の画面に表示された地図のスクロール、画面に表示させる地図の縮尺の設定、メニューによる選択などといったユーザによる操作を受付けるために使用される。この入力手段10の操作によって発生された操作データは、表示制御手段14に送られる。
【0013】
表示手段11は、例えば液晶パネルから構成されており、表示制御手段14から送られてくる表示データに従って、その画面上に、地図(画面内のファンクションスイッチを含む)、メニュー、その他の種々のメッセージを表示する。地図情報取得手段12は、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、HDD(Hard Disk Drive)などといった大容量ストレージ(リムーバブルメディアも含む)から、または外部のサーバから通信装置を介して地図情報を取得する。この地図情報取得手段12で取得された地図情報は、表示制御手段14に送られる。
【0014】
記憶手段13は、例えばRAM(Random Access Memory)から構成されており、表示制御手段14がデータを一時的に記憶するために使用される。この記憶手段13は、例えば、ユーザによって行われたスクロール操作の履歴を表すスクロール履歴データおよび地図上に描かれる表示エリア枠の表示モードを規定する表示エリア枠データを記憶する。スクロール履歴データは、画面に表示されている地図の中央位置(緯度・経度)および縮尺から成る初期データ、スクロール方向および移動量から成るスクロール操作データ、ならびに、タイトルと操作日時とを含む管理データから構成されている。また、表示エリア枠データは、表示エリア枠のモード選択メニューによって選択される(詳細は後述する)。
【0015】
表示制御手段14は、例えばマイクロコンピュータから構成されており、入力手段10から送られてくる操作データをトリガとして、地図情報取得手段12からの地図情報、記憶手段13からのスクロール履歴データや表示エリア枠データに基づき、表示手段11に地図やメニューを描画する処理を実行する。この表示制御手段14は、表示中心算出手段20、表示縮尺算出手段21、エリア枠算出手段22、メニュー制御手段23および地図描画制御手段24から構成されている。
【0016】
表示中心算出手段20は、入力手段10から送られてくる操作データに含まれるスクロール操作データまたは地図描画制御手段24から送られてくるデータに基づき、表示すべき地図の中心座標を算出する。この表示中心算出手段20で算出された中心座標は、地図描画制御手段24に送られる。
【0017】
表示縮尺算出手段21は、入力手段10から送られてくる操作データに含まれる、縮尺変更を指示する縮尺変更データまたは地図描画制御手段24から送られてくるデータに基づき表示すべき地図の縮尺を計算したり、スクロール操作の後に、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段11に表示されていた地図が表示手段11の画面にフルに表示されるようなスケールを計算する。この表示縮尺算出手段21で算出された縮尺やスケールは、地図描画制御手段24に送られる。
【0018】
エリア枠算出手段22は、スクロール操作後の縮尺変更操作において、画面内の地図上にスクロール前後の表示エリア枠を表示するために、または地図描画制御手段24から送られてくるデータに基づき、各表示エリア枠の表示中心位置や枠の大きさを算出する。このエリア枠算出手段22で算出された表示中心位置や枠の大きさは、地図描画制御手段24に送られる。表示エリア枠の表示方法としては、透過色枠で囲む、塗りつぶしにより色を変える、点滅させる、明度を変化させる、強調表示を行う、などを採用することができる。なお、これらの表示方法の何れかをユーザが選択するように構成することもできる。
【0019】
メニュー制御手段23は、表示エリア枠のモード選択メニューやスクロール操作の履歴リストメニューの制御を行う。具体的には、表示エリア枠のモード選択メニューやスクロール操作の履歴リストメニューのデータを地図描画制御手段24に送ることにより表示手段11にメニューを表示させるとともに、入力手段10からの操作データに従って選択されたメニュー内の項目を地図描画制御手段24に送る。
【0020】
地図描画制御手段24は、表示中心算出手段20、表示縮尺算出手段21、エリア枠算出手段22およびメニュー制御手段23から送られてくるデータに基づいて地図、表示エリア枠、メニューなどを描画するための表示データを生成する。この地図描画制御手段24で生成された表示データは、表示手段11に送られる。これにより、表示手段11の画面に地図、表示エリア枠、メニューなどが表示される。
【0021】
次に、上記のように構成される、この発明の実施の形態1に係る地図表示装置の動作を説明する。
【0022】
(1)地図画面のスクロール操作
まず、地図画面のスクロール操作がなされた時の動作を、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0023】
まず、ユーザが、入力手段10を操作して地図のスクロール操作を開始すると、スクロール開始位置および縮尺の記憶が行われる(ステップST11)。すなわち、スクロール操作を開始する直前において表示手段11の画面に表示されている地図の中央位置(緯度・経度)および縮尺が初期データとして記憶手段13に記憶される。その後、ユーザによる入力操作を一定時間だけ待つ状態に入る(ステップST12)。そして、一定時間が経過した後に、入力手段10の操作によってスクロール継続またはスクロール方向の変更が指示されたかどうかが調べられる(ステップST13)。具体的には、入力手段10からスクロール方向および移動量を指定する操作データが入カされたかどうかが調べられる。
【0024】
このステップST13で、スクロール継続またはスクロール方向の変更が指示されたことが判断されると、次いで、地図画面のスクロール処理が実行される(ステップST14)。この地図画面のスクロール処理では、表示中心算出手段20は、入力手段10からの操作データ(スクロール方向および移動量)に従って表示中心位置を算出して地図描画制御手段24に送り、地図描画制御手段24は、表示中心算出手段20から送られてくる表示中心位置に地図を移動させて再描画する。これにより、地図画面の表示範囲が、操作データによって指定されたスクロール方向に指定された移動量だけ移動される。
【0025】
次いで、スクロール操作履歴の記憶が行われる(ステップST15)。すなわち、ステップST14で使用されたスクロール操作データ(スクロール方向および移動量)がスクロール履歴データとして記憶手段13に記憶される。その後、シーケンスはステップST12に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0026】
上記ステップST12〜ST15の繰り返し実行の途中で、ステップST13において、スクロール継続またはスクロール方向の変更が指示されていないことが判断されると、その時点で1回のスクロール操作の区切りと認識され、スクロール履歴リストへの記憶が行われる(ステップST16)。すなわち、記憶手段13に保存されている一連のスクロール操作データ(スクロール方向および移動量)と、初期データ(スクロール操作の開始時に画面に表示されていた地図の中央位置(緯度・経度)および縮尺)とがグループ化され、スクロール履歴リストを構成する1つのスクロール履歴データとして記憶手段13に記億される。このとき、各スクロール履歴データにタイトルおよび操作日時を含む管理データが付加される。
【0027】
次いで、ファンクションスイッチが表示される(ステップST17)。ファンクションスイッチは、図8に示すように、画面の下部に表示され、例えば「終了」、「自動スクロール」、「自動縮尺」の各スイッチから構成されている。ユーザは、ファンクションスイッチにタッチ、つまり入力手段10を構成するタッチパネルにタッチすることにより、所望のファンクションを選択することができる。次いで、機能操作が実行される(ステップST18)。この機能操作では、図8に示した「終了」、「自動スクロール」、「自動縮尺」のファンクションスイッチに対応する処理が実行される(詳細は後述する)。
【0028】
上記の機能操作が終了すると、画面下部のファンクションスイッチが消去される(ステップST19)。なお、表示エリア枠が地図上に表示されている場合は、その表示エリア枠も消去される。以上により地図画面のスクロール操作に対する処理は終了する。
【0029】
(2)スクロール履歴リスト操作
次に、スクロール履歴リストの操作がなされた時の動作を、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0030】
ユーザが入力手段10を操作してスクロール履歴リストの操作を開始すると、まず、スクロール履歴リストのデータが読み出される(ステップST21)。すなわち、メニュー制御手段23は、記憶手段13に記憶されているスクロール履歴リストの中から複数のスクロール履歴データを読み出す。次いで、リスト表示が行われる(ステップST22)。具体的には、図11に示すように、ステップST21で読み出された複数のスクロール履歴データがリスト形式で、スクロール操作の履歴リストメニューとして表示される。その後、リスト選択の入カ待ちになる(ステップST23)。
【0031】
このリスト選択の入力待ち状態で、ユーザが入力手段10を用いて何れかのスクロール履歴データを選択すると、スクロール履歴データの読み出しが行われる(ステップST24)。すなわち、地図描画制御手段24は、記憶手段13から選択されたスクロール履歴データを読み出す。次いで、地図表示が行われる(ステップST25)。すなわち、地図描画制御手段24は、ステップST24で読み出したスクロール履歴データ初期データを取り出し、この初期データによって指定された地図の中央位置(緯度・経度)および縮尺に基づいて地図を描画する。これにより、スクロール操作が開始された時の地図が表示手段11に表示される。
【0032】
次いで、ファンクションスイッチが表示される(ステップST26)。ファンクションスイッチは、上述した地図画面のスクロール操作の場合と同様に、画面の下部に表示され、例えば「終了」、「自動スクロール」、「自動縮尺」の各スイッチから構成されている(図8参照)。次いで、機能操作が実行される(ステップST27)。この機能操作では、「終了」、「自動スクロール」、「自動縮尺」のファンクションスイッチに対応する処理が実行される(詳細は後述する)。
【0033】
上記の機能操作が終了すると、画面下部のファンクションスイッチが消去される(ステップST28)。なお、表示エリア枠が地図上に表示されている場合は、その表示エリア枠も消去される。以上によりスクロール履歴リストの操作に対する処理は終了する。
【0034】
(3)機能操作概要
次に、上述した図2のステップST18および図3のステップST27において機能操作がなされた時の動作を、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0035】
まず、ユーザによる入力操作を一定時間だけ待つ状態に入る(ステップST31)。そして、一定時間が経過した後、入力手段10によって縮尺変更の操作がなされたかどうかが調べられる(ステップST32)。すなわち、地図描画制御手段24は、入力手段10からの操作データが縮尺変更を表しているかどうかを調べる。このステップST32で、縮尺変更の操作がなされたことが判断されると、縮尺変更処理が行われる(ステップST33)。この縮尺変更処理の詳細は後述する。その後、シーケンスはステップST34に進む。ステップST32において、縮尺変更の操作がなされていないことが判断されると、ステップST33の処理はスキップされ、シーケンスはステップST34へ進む。
【0036】
ステップST34では、入力手段10によって自動縮尺の操作がなされたかどうかが調べられる。すなわち、地図描画制御手段24は、入力手段10からの操作データに基づいて、画面に表示されているファンクションスイッチの「自動縮尺」スイッチがタッチされたかどうかを調べる。このステップST34で、自動縮尺の操作がなされたことが判断されると、自動縮尺表示処理が行われる(ステップST35)。この自動縮尺表示処理の詳細は後述する。その後、シーケンスはステップST36に進む。ステップST34において、自動縮尺の操作がなされていないことが判断されると、ステップST35の処理はスキップされ、シーケンスはステップST36へ進む。
【0037】
ステップST36では、入力手段10によってスクロール再生の操作がなされたかどうかが調べられる。すなわち、地図描画制御手段24は、入力手段10からの操作データに基づいて、画面に表示されているファンクションスイッチの「自動スクロール」スイッチがタッチされたかどうかを調べる。このステップST36で、スクロール再生の操作がなされたことが判断されると、スクロール再生処理が行われる(ステップST37)。このスクロール再生処理の詳細は後述する。その後、シーケンスはステップST38に進む。ステップST36において、スクロール再生の操作がなされていないことが判断されると、ステップST37の処理はスキップされ、シーケンスはステップST38へ進む。
【0038】
ステップST38では、入力手段10によって終了の操作がなされたかどうかが調べられる。このステップST38で、終了の操作がなされたことが判断されると、機能操作に対する処理は終了する。一方、終了の操作がなされていないことが判断されると、シーケンスはステップST31に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0039】
(4)縮尺変更処理
次に、上述した図4のステップST33で行われる縮尺変更処理の詳細を、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0040】
まず、変更された縮尺での地図が描画される(ステップST41)。すなわち、地図描画制御手段24は、現在の地図の表示中心位置はそのままにして、現在表示されている地図の縮尺を、入力手段10からのユーザの指定に応じて表示縮尺算出手段21で算出された縮尺に変更して再描画する。次に、表示エリア枠の表示モードが読み出される(ステップST42)。すなわち、地図描画制御手段24は、記憶手段13から、表示エリア枠の表示モードを規定する表示エリア枠データを読み出す。
【0041】
次いで、スクロール履歴データが読み出される(ステップST43)。すなわち、地図描画制御手段24は、記憶手段13からスクロール履歴データを読み出し、その中に含まれる初期データ(スクロール開始時の地図の中央位置および縮尺)と管理データとを取得してエリア枠算出手段22に送る。
【0042】
次いで、スクロールエリア枠の算出が行われる(ステップST44)。すなわち、エリア枠算出手段22は、地図描画制御手段24から送られてくるスクロール履歴データに基づき、スクロール開始時の表示エリア枠およびスクロール終了時の表示エリア枠を算出する。なお、表示モード(詳細は後述する)によっては、スクロール開始時の表示エリア枠からスクロール終了時の表示エリア枠に至る表示エリア枠の軌跡も算出される。
【0043】
次いで、スクロールエリア枠の表示が行われる(ステップST45)。すなわち、地図描画制御手段24は、地図上にスクロール開始時の表示エリア枠およびスクロール終了時の表示エリア枠を地図上に重ねて描画する。これにより、広域表示への縮尺変更が指示された場合には、図9に示すように、地図上にスクロール開始時の表示エリア枠およびスクロール終了時の表示エリア枠が表示される。なお、表示モードによっては、スクロール開始時の表示エリア枠からスクロール終了時の表示エリア枠に至る表示エリア枠の軌跡も表示される。
【0044】
以上の処理により、スクロール操作の後に広域表示への縮尺変更を指示すると、広域表示された地図上にスクロール開始時およびスクロール終了時の表示エリア枠が表示されるので、先にスクロール操作を行って表示させた地図のエリアを容易に確認することが可能になっている。
(5)自動縮尺表示処理
次に、上述した図4のステップST35で行われる自動縮尺表示処理の詳細を、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0045】
まず、表示エリア枠の表示モードが読み出される(ステップST51)。すなわち、地図描画制御手段24は、記憶手段13から、表示エリア枠の表示モードを規定する表示エリア枠データを読み出す。次いで、スクロール履歴データが読み出される(ステップST52)。すなわち、地図描画制御手段24は、記憶手段13からスクロール履歴データを読み出し、その中に含まれる初期データ(スクロール開始時の地図の中央位置および縮尺)、スクロール操作データ(スクロール方向および移動量)および管理データを取得して表示中心算出手段20および表示縮尺算出手段21に送る。
【0046】
次いで、表示中心位置および縮尺の算出が行われる(ステップST53)。すなわち、表示中心算出手段20は、スクロール開始時の地図の位置およびスクロール終了時の地図の位置を元に表示中心位置を算出する。また、表示縮尺算出手段21は、スクロール開始時の地図の位置およびスクロール終了時の地図の位置に加え、スクロール操作がなされた時の縮尺も考慮し、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段11に表示されていた地図が、表示手段11の画面にフルに表示されるような縮尺を算出する。
【0047】
次いで、ステップST53で算出された地図の表示中心位置および縮尺に従って地図が表示される(ステップST54)。すなわち、地図描画制御手段24は、表示中心算出手段20から受け取った表示中心位置および表示縮尺算出手段21から受け取った縮尺に従って地図を再描画する。これにより、図11に示すように、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段11に表示されていた地図が、表示手段11の画面にフルに表示される。
【0048】
次いで、スクロールエリア枠が算出される(ステップST55)。すなわち、エリア枠算出手段22は、地図描画制御手段24から送られてくるスクロール履歴データに基づき、スクロール開始時の表示エリア枠およびスクロール終了時の表示エリア枠を算出する。なお、表示モード(詳細は後述する)によっては、スクロール開始時の表示エリア枠からスクロール終了時の表示エリア枠に至る表示エリア枠の軌跡も算出される。
【0049】
次いで、スクロールエリア枠の表示が行われる(ステップST56)。すなわち、地図描画制御手段24は、地図上にスクロール開始時の表示エリア枠およびスクロール終了時の表示エリア枠を地図上に重ねて描画する。これにより、図11に示すように、表示手段11の画面にフルに表示された地図上にスクロール開始時の表示エリア枠およびスクロール終了時の表示エリア枠が表示される。なお、表示モードによっては、スクロール開始時の表示エリア枠からスクロール終了時の表示エリア枠に至る表示エリア枠の軌跡も表示される。
【0050】
以上の処理により、スクロール開始時からスクロール終了時までに画面に表示した地図が表示エリア枠とともに表示手段11の画面にフルに表示されるので、上述した縮尺変更操作によって表示させた場合よりも明確な表示が可能になる。
(6)スクロール再生処理
次に、上述した図4のステップST37で行われるスクロール再生処理の詳細を、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0051】
上述したスクロール履歴リストの操作における機能操作によってスクロール再生の操作がなされると、図12に示すような、画面の下部に「終了」、「順方向」および「逆方向」といったファンクションスイッチを含む地図が表示される。この状態で、ユーザによる入力操作を一定時間だけ待つ状態に入る(ステップST61)。そして、一定時間が経過した後、入力手段10によって順(または逆)方向再生の操作がなされたかどうかが調べられる(ステップST62)。このステップST62で、順(または逆)方向再生の操作がなされた、つまり、入力手段10を構成するタッチパネルにタッチすることによって「順方向」(または「逆方向」)のファンクションスイッチが選択されたことが判断されると、スクロール履歴データの読み出しが行われる(ステップST63)。すなわち、地図描画制御手段24は、記憶手段13からスクロール履歴データを読み出し、その中に含まれる初期データ(スクロール開始時の地図の中央位置および縮尺)、スクロール操作データ(スクロール方向および移動量)および管理データを取得して表示中心算出手段20に送る。
【0052】
次いで、順(逆)方向へ表示中心位置の移動が行われる(ステップST64)。すなわち、表示中心算出手段20は、スクロール履歴データを元に、次に描画する表示中心位置を算出する。次いで、地図の再描画が行われる(ステップST65)。すなわち、地図描画制御手段24は、ステップST64で算出された表示中心位置に基づき地図を再描画する。これにより、表示手段11に表示される地図が、スクロール操作データで示される方向へ移動量で示される距離だけ移動される。
【0053】
次いで、終端まで再生が完了したかどうかが調べられる(ステップST66)。ここで、終端まで再生が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST64に戻り、自動スクロールが継続される。一方、ステップST66において、終端まで再生が完了したことが判断されると、自動スクロールが停止され、シーケンスはステップST61に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0054】
上記ステップST62において、順(または逆)方向再生の操作がなされていないことが判断されると、次いで、入力手段10によって縮尺変更の操作がなされたかどうかが調べられる(ステップST67)。ここで、縮尺変更の操作がなされたことが判断されると、現在の表示中心位置はそのままにして、地図の縮尺が、ユーザが指定した新しい縮尺に変更されて再描画される(ステップST68)。一方、ステップST67において、縮尺変更の操作がなされていないことが判断されると、スクロール再生処理は終了する。
【0055】
(7)表示エリア枠の選択操作
次に、表示エリア枠の選択の操作がなされた時の動作を説明する(なお、フローチャートは省略する)。ユーザが入力手段10を操作して表示エリア枠の選択の操作を開始すると、まず、表示エリア枠のモード選択メニューが表示される。すなわち、メニュー制御手段23は、表示手段11に所定の表示データを送ることにより、図13に示すような、表示エリア枠のモード選択メニューを表示させる。この表示エリア枠のモード選択メニューでは、ユーザは、「開始・終了を表示」、「開始・終了時、エリア枠を表示」または「開始〜終了(途中を含む)、エリア枠を表示」といった3つの表示モードの何れかを選択できる。
【0056】
その後、表示モード選択の入カ待ちになるので、この入力待ち状態で、ユーザが入力手段10を用いて何れかを選択すると、選択された表示モードが記憶手段13に記憶される。この記憶手段13に記憶された表示モードは、上述した縮尺変更処理や自動縮尺表示処理において読み出され表示エリア枠を表示の表示態様を決定するために使用される。
【0057】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る地図表示装置によれば、入力手段10の操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶手段13に記憶しておき、入力手段10の操作により広域表示への縮尺変更の指示がなされた場合に、記憶手段13に記憶されているスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段11に表示されていた地図の範囲を表す表示エリア枠を作成し、縮尺変更によって広域表示された地図上に重ねて描画するように構成したので、過去にスクロールした地図のエリアを確認できる。このことは、過去にスクロールしていない地図のエリアを確認にもなる。従って、スクロール操作によって地点を検索する場合に、既にスクロールによって表示させたエリア、つまり操作履歴が明確になることにより、次の2つの効果が得られる。第1の効果は、前回のスクロール操作によって目的の地点が見つかっておらず、且つ、これ以降も検索を継続する場合、以降にスクロールすべき地図のエリアが絞られる。すなわち、既に検索済みエリアをスクロールしなくて済む。第2の効果は、前回のスクロール操作で目的の地点が見つかっており、且つ、再び同じ地点を探すときには、スクロールすべきエリアが絞られる。
【0058】
また、入力手段10の連続的な操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶手段13に順次記憶しておき、入力手段10の操作により入力された広域表示への縮尺変更の指示に応じて、記憶手段13から順次読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時の表示エリア枠のみならず、スクロール開始時の表示エリア枠からスクロール終了時の表示エリア枠に至る表示エリア枠の軌跡をも作成し、広域表示された地図上に重ねて描画するように構成したので、ユーザは、スクロールした地図上のエリアを更に明確に知ることができる。
【0059】
また、入力手段10の連続的な操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶手段13に順次記憶しておき、入力手段10の操作により入力された自動スクロールの指示に応じて、記憶手段13から順次読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時の地図からスクロール終了時の地図に向けて(順方向に)、またはスクロール終了時の地図からスクロール開始時の地図に向けて(逆方向に)自動的にスクロールさせながら地図を描画するように構成したので、前回のスクロール操作で目的の地点が見つかっており、且つ、再び同じ地点を探すときには、再び手動でスクロール操作を行う手間が省略できる。
【0060】
また、入力手段10の連続的な操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶手段13に順次記憶しておき、表示すべき地図の縮尺がスクロール時から変更されている場合に、入力手段10の操作により入力された自動スクロールの指示に応じて、記憶手段13から順次読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時の地図からスクロール終了時の地図に向けて(順方向に)、またはスクロール終了時の地図からスクロール開始時の地図に向けて(逆方向に)自動的にスクロールさせながら縮尺が変更された地図を描画するように構成したので、前回のスクロール操作で目的の地点が見つかっており、且つ、再び同じ地点を探すときの利便性がさらに向上する。
【0061】
また、入力手段10の操作により入力された自動縮尺表示の指示に応じて、記憶手段13から読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段11に表示されていた地図が表示手段11の画面にフルに表示されるように縮尺を変更した地図を描画するように構成したので、スクロール前後のエリア間を詳細に表示することが可能になっている。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置において地図画面のスクロール操作がなされた時の動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置においてスクロール履歴リストの操作がなされた時の動作を示すフローチャートである。
【図4】図2および図3における機能操作がなされた時の動作を示すフローチャートである。
【図5】図4に示す縮尺変更処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】図4に示す自動縮尺表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】図4に示すスクロール再生処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置において地図画面に表示されるファンクションスイッチの例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置において縮尺変更が指示された場合に表示される地図および表示エリア枠の例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置において自動縮尺表示が指示された場合に表示される地図および表示エリア枠の例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置において使用されるスクロール操作の履歴リストメニューを示す図である。
【図12】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置においてスクロール再生が指示された場合に表示される地図の例を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態1に係る地図表示装置において使用される表示エリア枠のモード選択メニューを示す図である。
【符号の説明】
【0063】
10 入力手段、11 表示手段、12 地図情報取得手段、13 記憶手段、14 表示制御手段、20 表示中心算出手段、21 表示縮尺算出手段、22 エリア枠算出手段、23 メニュー制御手段、24 地図描画制御手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報を取得する地図情報取得手段と、
地図を表示する表示手段と、
操作により指示を入力する入力手段と、
前記入力手段の操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして記憶する記憶手段を備え、
前記入力手段の操作により入力された広域表示への縮尺変更の指示に応じて、前記記憶手段から読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時に前記表示手段に表示されていた地図の範囲を表す表示エリア枠を作成し、縮尺変更によって広域表示された地図上に重ねて描画する表示制御手段とを備えた地図表示装置。
【請求項2】
記憶手段は、入力手段の連続的な操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして順次記憶し、
表示制御手段は、前記入力手段の操作により入力された広域表示への縮尺変更の指示に応じて、前記記憶手段から順次読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時の表示エリア枠、スクロール終了時の表示エリア枠およびスクロール開始時の表示エリア枠からスクロール終了時の表示エリア枠に至る表示エリア枠の軌跡を作成し、縮尺変更によって広域表示された地図上に重ねて描画することを特徴とする請求項1記載の地図表示装置。
【請求項3】
記憶手段は、入力手段の連続的な操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして順次記憶し、
表示制御手段は、前記入力手段の操作により入力された自動スクロールの指示に応じて、前記記憶手段から順次読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時の地図からスクロール終了時の地図に向けて、またはスクロール終了時の地図からスクロール開始時の地図に向けて自動的にスクロールさせながら地図を描画することを特徴とする請求項1記載の地図表示装置。
【請求項4】
表示制御手段は、表示すべき地図の縮尺がスクロール時から変更されている場合に、入力手段の操作により入力された自動スクロールの指示に応じて、記憶手段から順次読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時の地図からスクロール終了時の地図に向けて、またはスクロール終了時の地図からスクロール開始時の地図に向けて自動的にスクロールさせながら縮尺が変更された地図を描画することを特徴とする請求項3記載の地図表示装置。
【請求項5】
表示制御手段は、入力手段の操作により入力された自動縮尺表示の指示に応じて、記憶手段から読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時およびスクロール終了時に表示手段に表示されていた地図が前記表示手段の画面にフルに表示されるように縮尺を変更した地図を描画することを特徴とする請求項1記載の地図表示装置。
【請求項6】
記憶手段は、入力手段の連続的な操作により入力されたスクロールの指示をスクロール履歴データとして順次記憶し、
表示制御手段は、入力手段の操作により入力された自動縮尺表示の指示に応じて、前記記憶手段から読み出したスクロール履歴データに基づいて、スクロール開始時の表示エリア枠、スクロール終了時の表示エリア枠およびスクロール開始時の表示エリア枠からスクロール終了時の表示エリア枠に至る表示エリア枠の軌跡を含む地図が、表示手段の画面にフルに表示されるように縮尺を変更して描画することを特徴とする請求項1記載の地図表示装置。
【請求項7】
記憶手段は、複数のスクロール履歴データを記憶し、
入力手段は、前記記憶手段に記憶されている複数のスクロール履歴データの中から処理に使用する1つのスクロール履歴データを選択することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の地図表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2006−145980(P2006−145980A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−337719(P2004−337719)
【出願日】平成16年11月22日(2004.11.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】