型枠・内装下地兼用断熱パネルとこれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法
【課題】 本発明は、優れた断熱性と強度を有する、型枠・内装下地兼用断熱パネル及びこれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法を提供する。
【解決手段】 本発明の断熱パネルは、合成樹脂発泡体よりなる断熱板1と、その一方の面に配置された複数本の複合補強材2とからなり、複合補強材2は、断熱板の凹溝内に嵌め込まれると共に、複合補強材の両側にはさらに複合補強材の表面までの厚さを有する補助断熱体3が設けられる。
【解決手段】 本発明の断熱パネルは、合成樹脂発泡体よりなる断熱板1と、その一方の面に配置された複数本の複合補強材2とからなり、複合補強材2は、断熱板の凹溝内に嵌め込まれると共に、複合補強材の両側にはさらに複合補強材の表面までの厚さを有する補助断熱体3が設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の鉄筋コンクリート基礎や鉄筋コンクリート壁等のコンクリートが固まった後に、これらと一体のものとして残すことのできる断熱パネルの型枠部材、及びそれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の基礎や建物の壁等の鉄筋コンクリート構造物を形成するための型枠は、木材、金属、プラスチック等の種々の材料のせき板を、通常は外側から固定して、場合によってはコンクリートが満たされる型枠の内側を連結して固定して形成する。
特に鉄筋コンクリート製建物の壁の場合は、型枠の支持は鉄パイプ等を用いた強固なものが組み立てられ、その重量は相当大きなものとなる。
近年、住宅を高断熱化、高気密化して住宅の規格を上げるために、また、施工を容易にして住宅建築価格の大幅なコストダウンや工期の短縮を図る目的で、ツーバイフォー等の木造住宅の布基礎の施工方法や、鉄筋コンクリート構造物を形成する為の合成樹脂成形体組合せ式コンクリート型枠を用いた施工方法が注目され、その普及が大いに期待されている。
そして最近は、コンクリート基礎等の型枠として、取りはずすことなくそのまま断熱材としても用いることのできる合成樹脂発泡体が使用されており、これにより、コンクリート打設後に型枠となるせき板を取り外すことや、そのためのボルトの取り外し作業が不要となる。
【0003】
例えば特許文献1には、コンクリートの壁面を形成する合板からなるコンクリート打ち込み型枠の内側に、合成樹脂発泡体を釘止めし、次いで、コンクリート壁厚を保持するためのセパレータと、コンクリート打設時におけるコンクリート打ち込み型枠の膨出を抑えるための縦横方向の端太材とを止め金具にて固定し、この状態でコンクリートを打設するコンクリート基礎の施工方法が記載されている。
さらに、このような合成樹脂成形体の組合せ式コンクリート型枠には、特許文献2に記載されるように、縁に接合端として凹凸構造を有し、接合端から中心に向かってのびるT形断面の溝を有している発泡ポリスチレン等の合成樹脂製のサイドパネル部材と、向かい合うサイドパネル部材同士の間隔を固定する為に、そのサイドパネルの中に差込まれるセパレータ又はスペーサ部材とを組立てて型枠を形成するものがある。
あるいは、特許文献3に記載されるように、断熱板とその一方の面に形成された凹溝に埋め込まれた桟木とを備える形態の型枠兼用断熱パネルにおいて、断熱板の一方の面に形成する凹溝に所定深さの凹陥部を所定間隔で形成し、該凹陥部の底面には断熱板の他方の面に抜ける貫通孔を形成し、さらに、桟木には突起体を設けておき、打設コンクリートが貫通孔及び凹陥部内に流入して硬化することにより、打設コンクリートと断熱板及び桟木との間の高い一体性を確保するものがある。
【0004】
このような合成樹脂製の発泡体は、成形が自由にできて軽量であり、取り扱いが容易なものを作ることができると共に、ある程度の剛性があり施行期間の短縮により大幅な経費削減が期待できるので型枠材料として適している。そして単なる型枠としての機能にとどまらず、合成樹脂製の発泡体は断熱性が良好であることから、型枠内のコンクリートが固まった後に、そのまま断熱材として使用されている。
しかしながら、これらの合成樹脂製の発泡体において、充分な断熱性と強度を有するものは未だ開発されていないのが現状である。これに対し、本発明者らは鋭意研究した結果、従来にはない充分な断熱性と共に、充分な強度を有する、型枠・内装下地兼用断熱パネルと、これを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法を発明した。
【特許文献1】特開平6−41981号公報
【特許文献2】特開平6−129099号公報
【特許文献3】特開2002−201748号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を解決すると共に、工事期間の短縮とコストの削減を可能とする断熱パネルの型枠部材、及びこれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法を提供する。なお、ここで鉄筋コンクリート構造物とは、建物の鉄筋コンクリート基礎及び/又は鉄筋コンクリート壁等の広い概念をさすものである。
一般に、断熱効果を充分なものとするためには、断熱材の施工において断熱材を均一に隙間なく施工する必要があるが、特に、隅角や突起部では断熱の施工が一様にできないので、注意が必要である。
【0006】
そして、高い気密性を求める住宅の省エネルギー基準や省エネ法をクリアする断熱施工に際し、湿度の高い我が国においては、これまでの断熱性の向上に加えて湿気対策も考慮する必要がある。
そのため優れた断熱材の選択と、断熱材と駆体または軸組との隙間を生じないような施工方法の改善が必須である。
特に、断熱材が短く端部に隙間が発生する場合や、端部において断熱材層の厚さが減少している場合は、断熱欠損となり、この部分での結露が心配される。また熱貫流率が低下し、隙間の室内側に結露の恐れが生じる。
【0007】
さらに、局部的断熱欠損に起因する過度な熱移動にヒートブリッジがある。これは断熱施工時に構造駆体によって遮られるために生じる現象で、駆体に内断熱を施した際に梁やスラブに断熱材の施工をしない場合、スラブを通じて熱伝導が発生して断熱材を施工している部位としない部位で駆体内温度、室内表面温度が極端に異なることとなる。駆体内等温部を線で結び表すと等温線の間隔が広がっている部分がヒートブリッジの発生場所といえる。
したがって、これらの問題を防ぐための断熱施工を行う必要があり、そのための型枠・内装下地兼用断熱パネルを開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般に、型枠は、コンクリートが凝結、硬化するまでの間、一定の形状と寸法を保持し、その硬化に必要な水分を保持し、気温の影響を保護し、且つ有害な振動や衝撃をコンクリートに与えない強度を持った構造としなければならないが、本発明は次のような構成により、これらの課題を解決するものである。
すなわち、本発明は、充分な断熱性と強度に配慮したもので、連結されたときに鉄筋コンクリート構造物の型枠内面部を形成し、型枠内に流し込まれたコンクリートが固まった後には構造物の一部としてそのまま残すこともできる改良された型枠・内装下地兼用断熱パネルである。また、せき板を、一定の間隔を保つように向い合って配置し、セパレータで緊結した後、型枠内にコンクリートを打って固化することからなる鉄筋コンクリート構造物の施工方法において、該断熱パネルはセパレータの取り付け手段を有し、該セパレータの一端は繋留部を有し、断熱パネルに設けられた取り付け手段に固定できるようになっており、さらにセパレータの他端はフォームタイとの係合部を有することを特徴とする施工方法である。
【0009】
本発明は、断熱性の要求される建物の外側部分に断熱パネルを用いることにより、断熱パネルを施工後、直ちにその外面の工事を可能とし、また建物の内側部分をフォームタイ等とせき板で形成することにより、建物内側においては費用の軽減と様々な装飾を可能とし、さらにこれらを施工上の自由度を増大するセパレータで緊結するものである。すなわち、型枠の一方に改良された断熱性を有する断熱パネルを使用し、他方に施工後取り外すことの容易なせき板を用いる工法とすることから、それぞれ両方の効果を合わせ持つ施工が可能となる。
以下に、本発明の施工方法及びそれに用いる断熱パネルについてさらに詳しく説明するが、本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルの具体例を、図1から図11に示す。
本発明に用いる断熱パネルは、コンクリート壁又はコンクリートスラブの施工時に用いる型枠・内装下地兼用断熱パネルであって、図1に示すように、合成樹脂発泡体よりなる断熱板1と、その一方の面に端太間隔に配置され固定一体化された複数本の複合補強材2とからなり、複合補強材2は、断熱板1の該一方の面に形成された凹溝内に嵌め込まれると共に、複合補強材2の両側にはさらに複合補強材2の表面までの厚さ等を有する補助断熱体3が設けられた型枠・内装下地兼用断熱パネルである。
以下に、断熱パネルを構成する各部について説明する。
【0010】
「断熱板1」
本発明の断熱パネルの基礎部分、すなわち断熱板1の素材は、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡フェノール樹脂、発泡ポリウレタン等が好ましい。さらに、大鋸屑等をかためた木質系の成形品を用いることもできる。また、型枠の片側を断熱パネルとし、型枠の反対側をコンクリート成形体とすることもできる。例えば、壁の外側がコンクリート、内側を断熱材とする際にはこのような型枠が適している場合がある。
さらに、断熱パネルの断熱性の向上と、強度の向上の両立を図るために、これら発泡性材料の発泡密度についても充分に考慮する必要がある。発明者らの研究の結果、発泡倍率で34〜35倍、密度30kg/m3程度のものが適しており、例えば、「住宅の省エネルギー基準」にいう、ビーズ法ポリスチレンフォーム特号が好適に使用可能である。これに対し、ビーズ法ポリスチレンフォーム1、2、3号のものは、強度は確保されるものの、断熱性においてやや問題がある。
【0011】
「複合補強材2」
本発明の複合補強材2は、金属、プラスチック、木材又はそれらの再生材、廃棄物材と発泡剤、セラミックス、ガラス繊維等の複合材料を成型加工して構成された剛性の強い複合補強材2を用いることができる。
複合補強材2として特に適しているのは、日本農業規格(JAS)で単板積層材と呼ばれる、無垢材の1.5倍以上の強度を有する材料である。単板積層材は、構造用LVL(Laminated Veneer Lumber)とも呼ばれ、厚さ2〜4mmの単板を、その繊維方向を互いに平行にして積層接着して作られている。構造用LVLは、強度設計が自由にでき、高い寸法安定性を有することからバラツキの少ない構造材料として高い評価を得ており、又、再生できる建築材料として地球環境にも優しい材料である。
そして、複数本の複合補強材2は、角棒状にしたものを、それぞれが平行になるように配置することができ、さらに、断熱パネルの外周を取り囲むように設けてもよい。
複合補強体の、断熱パネルへの取り付けは、断熱板1の一方の面に形成された凹溝内に嵌め込むことにより行うが、さらに固着手段としては、接着剤、釘止め、ネジ等による固着方法、あるいは、これらと凹溝内に嵌め込む方法を併用してもよい。
【0012】
「補助断熱体3」
複合補強材2は、断熱板1の一方の面に形成された凹溝内に嵌め込むが、複合補強材2の両側には、複合補強材2の表面までの厚さを有する補助断熱体3がさらに設けられて型枠・内装下地兼用断熱パネルが形成される。すなわち、図2や図3に示すとおり、複合補強材2の表面と、補助断熱体3の表面とは同じ高さとなり、その面は同一の平面を形成することとなる。
また、複合補強材2の両側に設けた補助断熱体3の厚さを、複合補強材2と多少の段差を生じる程度の厚さとすることもできる。
本発明の補助断熱体3の材質は、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡フェノール樹脂、発泡ポリウレタン等が好ましい。さらに、大鋸屑等をかためた木質系の成形品を用いることもできる。そして、補助断熱体3は、断熱体と同一の材料であってもよいし、あるいは異なっていてもよい。
複合補強材2は、断熱板1の凹溝内、及び、断熱板1から突出した複合補強材の両側に、複合補強材2の表面までの厚さに形成された補助断熱体3の内部に嵌め込むことから、断熱パネル内に強固に固定され、さらに、その表面が補助断熱体3の表面と同じレベル、あるいはほぼ同じレベルであることから、バタ材との固定も充分かつ安定的に行うことができる。
また、断熱パネルの表面は、複合補強材2と補助断熱体3により形成される凸部と、その他の部分の凹部を有することからリブ構造となり、断熱パネル全体の強度を向上することができると共に、コンクリート面からの圧力に対しても補強材料となる。
さらに、上記凹部は、施工後に電気配線や配管等の設置場所としても有効に活用することができる。
【0013】
「セパレータ設置張出部4」
本発明の補助断熱体3は、その一部分に、セパレータを設置するためのセパレータ設置張出部4を設けることができる。このセパレータ設置張出部4には、図4で示すとおり、セパレータを保持するためのセパレータ孔5を設ける。そしてセパレータ孔5は、台座つきのセパレータ穴を有する。セパレータ孔5は、円形や楕円形の貫通孔を有し、様々なタイプのセパレータに対応することができるようになっている。また、貫通孔は、セパレータ設置張出部4に複数設けてもよい。そして、セパレータ設置張出部4は、例えば、等間隔、左右対称等、使用目的に応じて適宜に設けられ、セパレータを設置する際の補強の基礎となる。
本発明は、このように、セパレータ設置張出部4に台座つきのセパレータ穴を有することから、セパレータを確実に取り付けることができると共に、施工時の作業性が向上して施工時間を短縮することができる。すなわち、型枠の加工や、型枠の組み立てには熟練工を必要とするところ、近年は、熟練工の老齢化が進み、その確保が難しくなっていることから、本発明のように簡便に作業を行いうることは、特に重要である。
【0014】
「コンクリートと結合をするための凹凸部」
本発明は、図7から図11に示すとおり、さらに、複合補強材2を設けた断熱板1の一方の面とは反対側の面に、コンクリートと強固な結合をするための、任意形状の凸部及び/又は凹部6を形成することができる。
発泡体の型枠部材をつないで造った型枠は、コンクリートを挟んで向い合う両側の発泡体同士が各々結合されていない場合や、その結合点の密度がまばらな場合に、強い剥がし力が加えられた際に、コンクリートとの境界面で剥がれる恐れがある。また、建物のコンクリートの外壁の場合には、外壁の外側にある発泡体の表面にモルタル等を吹き付けたとしても、外からの力に弱く、また長年の使用によって発泡体が収縮して層の厚みが小さくなるという問題も生じる。
本発明の型枠部材の型枠内面をなす表面は、凸部及び/又は凹部を有するが、その形状は、コンクリート面と発泡体面とが離れる方向に対して抵抗力、即ち、面と面とのぶつかり合い、及び摩擦抵抗を生じる任意の形状のものを含むものである。したがって、凸部は峰状、突起状等、凹部は溝状、窪み状等の形状をとることができる。
コンクリートとのかみ合いを形成する、又は剥がしに対抗する摩擦抵抗を増加する任意の形状は、必ずしも突起や窪み等がオーバーハング部分を有しなくてもよいが、突起や窪み等がオーバーハング部分を有しコンクリートとのかみ合いを形成するのが好ましい。但し、発泡体が型枠内面をなす表面上に、単にはがれに対する摩擦抵抗を増加するだけの形状の凸部又は凹部を有する場合には、発泡体の成形後の離型が容易となる。
凸部又は凹部は、型枠内面をなす表面上にある凸部及び/又は凹部である限り、即ち、向い合った型枠同士を連結するものでなく向い合ったそれぞれの型枠部材の内面に存在する限り、発泡体自体の一部でも、発泡体に取り付けられた別の材質の部材でもよい。
更に、凸部又は凹部が合成樹脂発泡体とは別の材質の部材を合成樹脂発泡体に取り付けたものである場合には、ラス網や、サイディングや、タイル等を取り付ける取り付け手段を設けるときに、これが凸部又は凹部を形成するために取り付けた別の材質の部材の一部と一体であることもでき、そうすればその取り付け手段がコンクリート壁に直接強固に支持される。
また、本発明の断熱パネルの表面に施工される外壁は、断熱パネルとコンクリートの接着強度に依存して維持することとなるが、経年変化における安定性も確保できる。
また、コンクリートと結合をするための凹凸部については、本発明者らの出願に係る特開平10−121485号公報にも示されており、これらの技術を本発明にも活用できる。
さらに、図11に示すとおり、複合補強材2を配置した断熱板1の一方の面とは反対側の面に、任意の形状の凹部を設け、該凹部内の凹部側より複合補強材2に向けて凹部表面より突出しない程度にまでネジ又は釘等の係止部材9を打ち込み、すなわち、凹部側より複合補強材2に対してステンレス製のネジ等を数カ所止めて、さらにネジ等の頭を凹部底面より飛び出させることにより、コンクリートと強固に結合可能な型枠・内装下地兼用断熱パネルとすることができる。
【0015】
「断熱パネルの接続」
断熱パネルは、縦方向あるいは横方向に繋ぎ合わせ、所定のコンクリート構造物を製造するための型枠を形成するが、複数の断熱パネルの繋ぎ目は、コンクリートが漏れないものでなければならない。従って、本発明においては、図5に示すように、例えば、二つの断熱パネルの、それぞれの最も外側外周に設けられた複合補強材2同士に、接合部材8を挿入するための接合孔7を設け、例えばピン等の接合部材8で接合して係止・連結する。これにより隣接する断熱パネル相互の段違い(目違い)が無くなり、断熱パネル同士の接続が強固になり安定する。
又、別の接続方法としては、二つの断熱パネルの、それぞれの最も外側外周に設けられた複合補強材2同士を、Uクリップを用いて接続する方法や、クランプ、その他の接合部材8、締め付け金具で接続する方法もある。
さらに断熱パネルは、一方の辺の端面に連続した谷状の凹部と、その反対側の辺の端面に連続した峰状の凸部とを、相補的な形状で有し、さらに繋ぎ目の結合力を増す為に、連続した峰状の凸部は峰上の所々に多角柱形又は円柱形の一段高い凸部を有し、それに対応して連続した谷状の凹部も谷上の所々に多角柱形又は円柱形の一段窪んだ凹部を有する形態のものとすることもできる。
【0016】
「施工方法」
本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルを用いた施工方法は、連結したときに鉄筋コンクリート型枠内面部を形成し型枠内に流し込まれたコンクリートが固まった後には鉄筋コンクリート構造物の一部としてそのまま残すこともできる断熱パネルと、せき板を、一定の間隔を保つように向い合って配置し、セパレータで緊結した後、型枠内にコンクリートを打って固化する鉄筋コンクリート構造物の施工方法である。
さらに具体的には、上記に示された特定の型枠・内装下地兼用断熱パネル、すなわち、図1から図11に示される断熱パネルを型枠のせき板替わりに用いて建込み、セパレータ、フォームタイを取り付けたのち、外端太を所定間隔で設けてサーポートで固定したのち、生コンクリートを流し込み、コンクリート養生硬化後は支保工を取外し、内装ボードを複合補強材2に釘等で打込み内装壁張りを行う。
そして、二つの断熱パネルを接合部材8等で接合して係止・連結し、断熱パネル同士の接続を安定的に行う。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記のとおりの構成により、次のような作用効果を生じる。
1.優れた断熱性と結露防止効果
断熱効果を充分なものとするためには、断熱材の施工において断熱材を均一に隙間なく施工する必要があり、さらに、高い気密性を求める断熱施工に際しては、断熱性の向上に加えて湿気対策も必要であるが、本発明の断熱パネルは、優れた断熱性を有すると共に、断熱材が端部において断熱材層の厚さが減少しないことから断熱欠損が生じず結露の心配がない。さらに、局部的断熱欠損に起因する過度な熱移動によるヒートブリッジが生じない。
【0018】
2.充分な強度の確保
本発明の断熱パネルは、発泡プラスチック断熱パネルの表面に、剛性の強い複合補強材が固定されていることから、断熱パネルとして充分な強度を確保することができる。さらに、本発明の断熱パネルは、基材としての発泡性材料の発泡密度についても充分な考慮がなされていることから、断熱パネルの断熱性の向上と、強度の向上の両立を図ることができる。
さらに、複合補強材は、断熱板の凹溝内、及び、断熱板から突出した複合補強材の両側に、複合補強材の表面までの厚さに形成された補助断熱体の内部に嵌め込まれることから、断熱パネル内に強固に固定され、さらに、その表面が補助断熱体の表面と同じレベルであることから、バタ材との固定も安定的に行うことができる。
また、断熱パネルの表面は、複合補強材と補助断熱体により形成される凸部と、その他の部分の凹部を有することからリブ構造となり、断熱パネル全体の強度を向上することができると共に、コンクリート面からの圧力に対しても補強材料となる。
すなわち、断熱パネルの表面に施工される外壁は、断熱パネルの取り付け部に固定され、さらに埋め殺されるセパレータにより強固に接着された、発泡性断熱体とコンクリートの接着強度に依存し維持されることから、経年変化に対しても安定である。
【0019】
3.コンクリートとの強固な結合
本発明は、複合補強材を設けた断熱板の一方の面とは反対側の面に、コンクリートと強固な結合をするための、任意形状の凸部及び/又は凹部が形成されていることから、施工後、恒久的な断熱パネルと、コンクリートが強固に結合する。そのため、コンクリートとの境界面で剥離が生じることがなく、建物のコンクリートの外壁の場合には外からの力に強く、また長年の使用によって発泡体が収縮して層の厚みが小さくなるという問題も生じない。
【0020】
4.作業の簡便性と経費の節減
本発明は、工事期間の短縮とコストの削減を可能とする断熱パネルの型枠部材、及びこれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法を提供するが、本発明の補助断熱体は、セパレータを確実に保持するため、セパレータ設置張出部に、台座つきのセパレータ孔を有し、様々なタイプのセパレータに対応することができる。そして、セパレータ設置張出部に台座つきのセパレータ穴を有することから、セパレータを確実に取り付けることができると共に、施工時の作業性が向上して施工時間を短縮することができる。
また、軽量な断熱パネルを用い、簡単に取り付けられることから、施工性が向上すると共に、従来の型枠工事のようにせき板・内端太材を使用しないことから、これらの運搬、組立、解体等の作業が減少して工期の短縮やコストの低減を図ることができる。
そしてコンクリート基礎等の型枠として、取りはずさずにそのまま断熱材としても用いることから、コンクリート打設後に型枠となるせき板を取り外すことや、そのためのボルトの取り外し作業が不要となる。また、断熱板自体が躯体に付着しているので断熱材張付け工事も省略でき、施工後は躯体にボードを取り付けるために内装下地材としても使用できるため、内装下地工事を省くことができる。
上記のとおり本発明により、工程を合理化することができ、材料費、運搬費、労務費等の大幅な削減が可能となる。
【0021】
5.断熱パネルの安定的な接続
複数の断熱パネルは、それぞれのパネルの外周に設けた複合補強材同士がピン等の接合部材により連結されるので、隣接する断熱パネル相互の段違い(目違い)が無くなり、接続が安定する。
【0022】
6.断熱パネル凹部の活用
本発明の断熱パネルは、その表面に凹部を有することから、この凹部を利用して、施工後に電気配線や配管等の設置場所としても有効に活用することができる。
【実施例】
【0023】
本発明の実施例について、図面等を参照しながら説明する。
金型を用いた成型方法により、発泡ポリスチレンよりなる発泡プラスチック断熱板1の表面に、内端太間隔(174mmピッチ)に断面凹状の縦溝を有する、高さ2700mm、幅900mm、厚さ60mm、密度30kg/m3の成型品である断熱板1を得た。そして上記縦溝に、単板積層材(LVL)からなる複合補強材2を配置し接着剤(水性ポリイソシアネート系)で固定して、型枠・内装下地兼用断熱パネルを作成した。
次に、この型枠・内装下地兼用断熱パネルを型枠のせき板替わりに使用し、高さ2700mm、幅900mm、厚さ60mmの型枠を建込み、セパレータ、フォームタイを取り付け、さらに直径48.6mmの単管パイプを外端太として300mm間隔に設けてサーポートで固定したのち、スランプ15〜16の生コンクリートを流し込んだ。
コンクリートが養生硬化後に支保工を取外し、内装ボードを複合補強材2に平頭らせん釘等の釘を打ち込み内装壁張り工事を行った。その結果、変形・亀裂は認められず、ノロの発生もなかった。又、コンクリート型枠パネル・内端太・内装下地材を使用することなく、型枠工事から内装下地工事までを一貫して施工できるため、各工程が迅速化しかつ簡素化された。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルの具体例を示す平面図である。
【図2】図1で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルのA−A断面図である。
【図3】図1で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルのB−B断面図である。
【図4】セパレータ設置張出部の拡大図である。
【図5】2つの型枠・内装下地兼用断熱パネルの接合を示す図面である。
【図6】本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルの、他の具体例を示す平面図である。
【図7】図6で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルのC−C断面図である。
【図8】図6で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルの、凹部が形成された裏面である。
【図9】型枠・内装下地兼用断熱パネルに設けられた凸部を示す図面である。
【図10】型枠・内装下地兼用断熱パネルに設けられた凹部を示す図面である。
【図11】型枠・内装下地兼用断熱パネルに設けられた凹部に、複合補強材に向けて係止部材を打ち込んだ例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0025】
1.断熱板、2.複合補強材、3.補助断熱体、4.セパレータ設置張出部、5.セパレータ孔、6.凸部及び/又は凹部、7.接合孔、8.接合部材、9.係止部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の鉄筋コンクリート基礎や鉄筋コンクリート壁等のコンクリートが固まった後に、これらと一体のものとして残すことのできる断熱パネルの型枠部材、及びそれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の基礎や建物の壁等の鉄筋コンクリート構造物を形成するための型枠は、木材、金属、プラスチック等の種々の材料のせき板を、通常は外側から固定して、場合によってはコンクリートが満たされる型枠の内側を連結して固定して形成する。
特に鉄筋コンクリート製建物の壁の場合は、型枠の支持は鉄パイプ等を用いた強固なものが組み立てられ、その重量は相当大きなものとなる。
近年、住宅を高断熱化、高気密化して住宅の規格を上げるために、また、施工を容易にして住宅建築価格の大幅なコストダウンや工期の短縮を図る目的で、ツーバイフォー等の木造住宅の布基礎の施工方法や、鉄筋コンクリート構造物を形成する為の合成樹脂成形体組合せ式コンクリート型枠を用いた施工方法が注目され、その普及が大いに期待されている。
そして最近は、コンクリート基礎等の型枠として、取りはずすことなくそのまま断熱材としても用いることのできる合成樹脂発泡体が使用されており、これにより、コンクリート打設後に型枠となるせき板を取り外すことや、そのためのボルトの取り外し作業が不要となる。
【0003】
例えば特許文献1には、コンクリートの壁面を形成する合板からなるコンクリート打ち込み型枠の内側に、合成樹脂発泡体を釘止めし、次いで、コンクリート壁厚を保持するためのセパレータと、コンクリート打設時におけるコンクリート打ち込み型枠の膨出を抑えるための縦横方向の端太材とを止め金具にて固定し、この状態でコンクリートを打設するコンクリート基礎の施工方法が記載されている。
さらに、このような合成樹脂成形体の組合せ式コンクリート型枠には、特許文献2に記載されるように、縁に接合端として凹凸構造を有し、接合端から中心に向かってのびるT形断面の溝を有している発泡ポリスチレン等の合成樹脂製のサイドパネル部材と、向かい合うサイドパネル部材同士の間隔を固定する為に、そのサイドパネルの中に差込まれるセパレータ又はスペーサ部材とを組立てて型枠を形成するものがある。
あるいは、特許文献3に記載されるように、断熱板とその一方の面に形成された凹溝に埋め込まれた桟木とを備える形態の型枠兼用断熱パネルにおいて、断熱板の一方の面に形成する凹溝に所定深さの凹陥部を所定間隔で形成し、該凹陥部の底面には断熱板の他方の面に抜ける貫通孔を形成し、さらに、桟木には突起体を設けておき、打設コンクリートが貫通孔及び凹陥部内に流入して硬化することにより、打設コンクリートと断熱板及び桟木との間の高い一体性を確保するものがある。
【0004】
このような合成樹脂製の発泡体は、成形が自由にできて軽量であり、取り扱いが容易なものを作ることができると共に、ある程度の剛性があり施行期間の短縮により大幅な経費削減が期待できるので型枠材料として適している。そして単なる型枠としての機能にとどまらず、合成樹脂製の発泡体は断熱性が良好であることから、型枠内のコンクリートが固まった後に、そのまま断熱材として使用されている。
しかしながら、これらの合成樹脂製の発泡体において、充分な断熱性と強度を有するものは未だ開発されていないのが現状である。これに対し、本発明者らは鋭意研究した結果、従来にはない充分な断熱性と共に、充分な強度を有する、型枠・内装下地兼用断熱パネルと、これを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法を発明した。
【特許文献1】特開平6−41981号公報
【特許文献2】特開平6−129099号公報
【特許文献3】特開2002−201748号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を解決すると共に、工事期間の短縮とコストの削減を可能とする断熱パネルの型枠部材、及びこれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法を提供する。なお、ここで鉄筋コンクリート構造物とは、建物の鉄筋コンクリート基礎及び/又は鉄筋コンクリート壁等の広い概念をさすものである。
一般に、断熱効果を充分なものとするためには、断熱材の施工において断熱材を均一に隙間なく施工する必要があるが、特に、隅角や突起部では断熱の施工が一様にできないので、注意が必要である。
【0006】
そして、高い気密性を求める住宅の省エネルギー基準や省エネ法をクリアする断熱施工に際し、湿度の高い我が国においては、これまでの断熱性の向上に加えて湿気対策も考慮する必要がある。
そのため優れた断熱材の選択と、断熱材と駆体または軸組との隙間を生じないような施工方法の改善が必須である。
特に、断熱材が短く端部に隙間が発生する場合や、端部において断熱材層の厚さが減少している場合は、断熱欠損となり、この部分での結露が心配される。また熱貫流率が低下し、隙間の室内側に結露の恐れが生じる。
【0007】
さらに、局部的断熱欠損に起因する過度な熱移動にヒートブリッジがある。これは断熱施工時に構造駆体によって遮られるために生じる現象で、駆体に内断熱を施した際に梁やスラブに断熱材の施工をしない場合、スラブを通じて熱伝導が発生して断熱材を施工している部位としない部位で駆体内温度、室内表面温度が極端に異なることとなる。駆体内等温部を線で結び表すと等温線の間隔が広がっている部分がヒートブリッジの発生場所といえる。
したがって、これらの問題を防ぐための断熱施工を行う必要があり、そのための型枠・内装下地兼用断熱パネルを開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般に、型枠は、コンクリートが凝結、硬化するまでの間、一定の形状と寸法を保持し、その硬化に必要な水分を保持し、気温の影響を保護し、且つ有害な振動や衝撃をコンクリートに与えない強度を持った構造としなければならないが、本発明は次のような構成により、これらの課題を解決するものである。
すなわち、本発明は、充分な断熱性と強度に配慮したもので、連結されたときに鉄筋コンクリート構造物の型枠内面部を形成し、型枠内に流し込まれたコンクリートが固まった後には構造物の一部としてそのまま残すこともできる改良された型枠・内装下地兼用断熱パネルである。また、せき板を、一定の間隔を保つように向い合って配置し、セパレータで緊結した後、型枠内にコンクリートを打って固化することからなる鉄筋コンクリート構造物の施工方法において、該断熱パネルはセパレータの取り付け手段を有し、該セパレータの一端は繋留部を有し、断熱パネルに設けられた取り付け手段に固定できるようになっており、さらにセパレータの他端はフォームタイとの係合部を有することを特徴とする施工方法である。
【0009】
本発明は、断熱性の要求される建物の外側部分に断熱パネルを用いることにより、断熱パネルを施工後、直ちにその外面の工事を可能とし、また建物の内側部分をフォームタイ等とせき板で形成することにより、建物内側においては費用の軽減と様々な装飾を可能とし、さらにこれらを施工上の自由度を増大するセパレータで緊結するものである。すなわち、型枠の一方に改良された断熱性を有する断熱パネルを使用し、他方に施工後取り外すことの容易なせき板を用いる工法とすることから、それぞれ両方の効果を合わせ持つ施工が可能となる。
以下に、本発明の施工方法及びそれに用いる断熱パネルについてさらに詳しく説明するが、本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルの具体例を、図1から図11に示す。
本発明に用いる断熱パネルは、コンクリート壁又はコンクリートスラブの施工時に用いる型枠・内装下地兼用断熱パネルであって、図1に示すように、合成樹脂発泡体よりなる断熱板1と、その一方の面に端太間隔に配置され固定一体化された複数本の複合補強材2とからなり、複合補強材2は、断熱板1の該一方の面に形成された凹溝内に嵌め込まれると共に、複合補強材2の両側にはさらに複合補強材2の表面までの厚さ等を有する補助断熱体3が設けられた型枠・内装下地兼用断熱パネルである。
以下に、断熱パネルを構成する各部について説明する。
【0010】
「断熱板1」
本発明の断熱パネルの基礎部分、すなわち断熱板1の素材は、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡フェノール樹脂、発泡ポリウレタン等が好ましい。さらに、大鋸屑等をかためた木質系の成形品を用いることもできる。また、型枠の片側を断熱パネルとし、型枠の反対側をコンクリート成形体とすることもできる。例えば、壁の外側がコンクリート、内側を断熱材とする際にはこのような型枠が適している場合がある。
さらに、断熱パネルの断熱性の向上と、強度の向上の両立を図るために、これら発泡性材料の発泡密度についても充分に考慮する必要がある。発明者らの研究の結果、発泡倍率で34〜35倍、密度30kg/m3程度のものが適しており、例えば、「住宅の省エネルギー基準」にいう、ビーズ法ポリスチレンフォーム特号が好適に使用可能である。これに対し、ビーズ法ポリスチレンフォーム1、2、3号のものは、強度は確保されるものの、断熱性においてやや問題がある。
【0011】
「複合補強材2」
本発明の複合補強材2は、金属、プラスチック、木材又はそれらの再生材、廃棄物材と発泡剤、セラミックス、ガラス繊維等の複合材料を成型加工して構成された剛性の強い複合補強材2を用いることができる。
複合補強材2として特に適しているのは、日本農業規格(JAS)で単板積層材と呼ばれる、無垢材の1.5倍以上の強度を有する材料である。単板積層材は、構造用LVL(Laminated Veneer Lumber)とも呼ばれ、厚さ2〜4mmの単板を、その繊維方向を互いに平行にして積層接着して作られている。構造用LVLは、強度設計が自由にでき、高い寸法安定性を有することからバラツキの少ない構造材料として高い評価を得ており、又、再生できる建築材料として地球環境にも優しい材料である。
そして、複数本の複合補強材2は、角棒状にしたものを、それぞれが平行になるように配置することができ、さらに、断熱パネルの外周を取り囲むように設けてもよい。
複合補強体の、断熱パネルへの取り付けは、断熱板1の一方の面に形成された凹溝内に嵌め込むことにより行うが、さらに固着手段としては、接着剤、釘止め、ネジ等による固着方法、あるいは、これらと凹溝内に嵌め込む方法を併用してもよい。
【0012】
「補助断熱体3」
複合補強材2は、断熱板1の一方の面に形成された凹溝内に嵌め込むが、複合補強材2の両側には、複合補強材2の表面までの厚さを有する補助断熱体3がさらに設けられて型枠・内装下地兼用断熱パネルが形成される。すなわち、図2や図3に示すとおり、複合補強材2の表面と、補助断熱体3の表面とは同じ高さとなり、その面は同一の平面を形成することとなる。
また、複合補強材2の両側に設けた補助断熱体3の厚さを、複合補強材2と多少の段差を生じる程度の厚さとすることもできる。
本発明の補助断熱体3の材質は、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡フェノール樹脂、発泡ポリウレタン等が好ましい。さらに、大鋸屑等をかためた木質系の成形品を用いることもできる。そして、補助断熱体3は、断熱体と同一の材料であってもよいし、あるいは異なっていてもよい。
複合補強材2は、断熱板1の凹溝内、及び、断熱板1から突出した複合補強材の両側に、複合補強材2の表面までの厚さに形成された補助断熱体3の内部に嵌め込むことから、断熱パネル内に強固に固定され、さらに、その表面が補助断熱体3の表面と同じレベル、あるいはほぼ同じレベルであることから、バタ材との固定も充分かつ安定的に行うことができる。
また、断熱パネルの表面は、複合補強材2と補助断熱体3により形成される凸部と、その他の部分の凹部を有することからリブ構造となり、断熱パネル全体の強度を向上することができると共に、コンクリート面からの圧力に対しても補強材料となる。
さらに、上記凹部は、施工後に電気配線や配管等の設置場所としても有効に活用することができる。
【0013】
「セパレータ設置張出部4」
本発明の補助断熱体3は、その一部分に、セパレータを設置するためのセパレータ設置張出部4を設けることができる。このセパレータ設置張出部4には、図4で示すとおり、セパレータを保持するためのセパレータ孔5を設ける。そしてセパレータ孔5は、台座つきのセパレータ穴を有する。セパレータ孔5は、円形や楕円形の貫通孔を有し、様々なタイプのセパレータに対応することができるようになっている。また、貫通孔は、セパレータ設置張出部4に複数設けてもよい。そして、セパレータ設置張出部4は、例えば、等間隔、左右対称等、使用目的に応じて適宜に設けられ、セパレータを設置する際の補強の基礎となる。
本発明は、このように、セパレータ設置張出部4に台座つきのセパレータ穴を有することから、セパレータを確実に取り付けることができると共に、施工時の作業性が向上して施工時間を短縮することができる。すなわち、型枠の加工や、型枠の組み立てには熟練工を必要とするところ、近年は、熟練工の老齢化が進み、その確保が難しくなっていることから、本発明のように簡便に作業を行いうることは、特に重要である。
【0014】
「コンクリートと結合をするための凹凸部」
本発明は、図7から図11に示すとおり、さらに、複合補強材2を設けた断熱板1の一方の面とは反対側の面に、コンクリートと強固な結合をするための、任意形状の凸部及び/又は凹部6を形成することができる。
発泡体の型枠部材をつないで造った型枠は、コンクリートを挟んで向い合う両側の発泡体同士が各々結合されていない場合や、その結合点の密度がまばらな場合に、強い剥がし力が加えられた際に、コンクリートとの境界面で剥がれる恐れがある。また、建物のコンクリートの外壁の場合には、外壁の外側にある発泡体の表面にモルタル等を吹き付けたとしても、外からの力に弱く、また長年の使用によって発泡体が収縮して層の厚みが小さくなるという問題も生じる。
本発明の型枠部材の型枠内面をなす表面は、凸部及び/又は凹部を有するが、その形状は、コンクリート面と発泡体面とが離れる方向に対して抵抗力、即ち、面と面とのぶつかり合い、及び摩擦抵抗を生じる任意の形状のものを含むものである。したがって、凸部は峰状、突起状等、凹部は溝状、窪み状等の形状をとることができる。
コンクリートとのかみ合いを形成する、又は剥がしに対抗する摩擦抵抗を増加する任意の形状は、必ずしも突起や窪み等がオーバーハング部分を有しなくてもよいが、突起や窪み等がオーバーハング部分を有しコンクリートとのかみ合いを形成するのが好ましい。但し、発泡体が型枠内面をなす表面上に、単にはがれに対する摩擦抵抗を増加するだけの形状の凸部又は凹部を有する場合には、発泡体の成形後の離型が容易となる。
凸部又は凹部は、型枠内面をなす表面上にある凸部及び/又は凹部である限り、即ち、向い合った型枠同士を連結するものでなく向い合ったそれぞれの型枠部材の内面に存在する限り、発泡体自体の一部でも、発泡体に取り付けられた別の材質の部材でもよい。
更に、凸部又は凹部が合成樹脂発泡体とは別の材質の部材を合成樹脂発泡体に取り付けたものである場合には、ラス網や、サイディングや、タイル等を取り付ける取り付け手段を設けるときに、これが凸部又は凹部を形成するために取り付けた別の材質の部材の一部と一体であることもでき、そうすればその取り付け手段がコンクリート壁に直接強固に支持される。
また、本発明の断熱パネルの表面に施工される外壁は、断熱パネルとコンクリートの接着強度に依存して維持することとなるが、経年変化における安定性も確保できる。
また、コンクリートと結合をするための凹凸部については、本発明者らの出願に係る特開平10−121485号公報にも示されており、これらの技術を本発明にも活用できる。
さらに、図11に示すとおり、複合補強材2を配置した断熱板1の一方の面とは反対側の面に、任意の形状の凹部を設け、該凹部内の凹部側より複合補強材2に向けて凹部表面より突出しない程度にまでネジ又は釘等の係止部材9を打ち込み、すなわち、凹部側より複合補強材2に対してステンレス製のネジ等を数カ所止めて、さらにネジ等の頭を凹部底面より飛び出させることにより、コンクリートと強固に結合可能な型枠・内装下地兼用断熱パネルとすることができる。
【0015】
「断熱パネルの接続」
断熱パネルは、縦方向あるいは横方向に繋ぎ合わせ、所定のコンクリート構造物を製造するための型枠を形成するが、複数の断熱パネルの繋ぎ目は、コンクリートが漏れないものでなければならない。従って、本発明においては、図5に示すように、例えば、二つの断熱パネルの、それぞれの最も外側外周に設けられた複合補強材2同士に、接合部材8を挿入するための接合孔7を設け、例えばピン等の接合部材8で接合して係止・連結する。これにより隣接する断熱パネル相互の段違い(目違い)が無くなり、断熱パネル同士の接続が強固になり安定する。
又、別の接続方法としては、二つの断熱パネルの、それぞれの最も外側外周に設けられた複合補強材2同士を、Uクリップを用いて接続する方法や、クランプ、その他の接合部材8、締め付け金具で接続する方法もある。
さらに断熱パネルは、一方の辺の端面に連続した谷状の凹部と、その反対側の辺の端面に連続した峰状の凸部とを、相補的な形状で有し、さらに繋ぎ目の結合力を増す為に、連続した峰状の凸部は峰上の所々に多角柱形又は円柱形の一段高い凸部を有し、それに対応して連続した谷状の凹部も谷上の所々に多角柱形又は円柱形の一段窪んだ凹部を有する形態のものとすることもできる。
【0016】
「施工方法」
本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルを用いた施工方法は、連結したときに鉄筋コンクリート型枠内面部を形成し型枠内に流し込まれたコンクリートが固まった後には鉄筋コンクリート構造物の一部としてそのまま残すこともできる断熱パネルと、せき板を、一定の間隔を保つように向い合って配置し、セパレータで緊結した後、型枠内にコンクリートを打って固化する鉄筋コンクリート構造物の施工方法である。
さらに具体的には、上記に示された特定の型枠・内装下地兼用断熱パネル、すなわち、図1から図11に示される断熱パネルを型枠のせき板替わりに用いて建込み、セパレータ、フォームタイを取り付けたのち、外端太を所定間隔で設けてサーポートで固定したのち、生コンクリートを流し込み、コンクリート養生硬化後は支保工を取外し、内装ボードを複合補強材2に釘等で打込み内装壁張りを行う。
そして、二つの断熱パネルを接合部材8等で接合して係止・連結し、断熱パネル同士の接続を安定的に行う。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記のとおりの構成により、次のような作用効果を生じる。
1.優れた断熱性と結露防止効果
断熱効果を充分なものとするためには、断熱材の施工において断熱材を均一に隙間なく施工する必要があり、さらに、高い気密性を求める断熱施工に際しては、断熱性の向上に加えて湿気対策も必要であるが、本発明の断熱パネルは、優れた断熱性を有すると共に、断熱材が端部において断熱材層の厚さが減少しないことから断熱欠損が生じず結露の心配がない。さらに、局部的断熱欠損に起因する過度な熱移動によるヒートブリッジが生じない。
【0018】
2.充分な強度の確保
本発明の断熱パネルは、発泡プラスチック断熱パネルの表面に、剛性の強い複合補強材が固定されていることから、断熱パネルとして充分な強度を確保することができる。さらに、本発明の断熱パネルは、基材としての発泡性材料の発泡密度についても充分な考慮がなされていることから、断熱パネルの断熱性の向上と、強度の向上の両立を図ることができる。
さらに、複合補強材は、断熱板の凹溝内、及び、断熱板から突出した複合補強材の両側に、複合補強材の表面までの厚さに形成された補助断熱体の内部に嵌め込まれることから、断熱パネル内に強固に固定され、さらに、その表面が補助断熱体の表面と同じレベルであることから、バタ材との固定も安定的に行うことができる。
また、断熱パネルの表面は、複合補強材と補助断熱体により形成される凸部と、その他の部分の凹部を有することからリブ構造となり、断熱パネル全体の強度を向上することができると共に、コンクリート面からの圧力に対しても補強材料となる。
すなわち、断熱パネルの表面に施工される外壁は、断熱パネルの取り付け部に固定され、さらに埋め殺されるセパレータにより強固に接着された、発泡性断熱体とコンクリートの接着強度に依存し維持されることから、経年変化に対しても安定である。
【0019】
3.コンクリートとの強固な結合
本発明は、複合補強材を設けた断熱板の一方の面とは反対側の面に、コンクリートと強固な結合をするための、任意形状の凸部及び/又は凹部が形成されていることから、施工後、恒久的な断熱パネルと、コンクリートが強固に結合する。そのため、コンクリートとの境界面で剥離が生じることがなく、建物のコンクリートの外壁の場合には外からの力に強く、また長年の使用によって発泡体が収縮して層の厚みが小さくなるという問題も生じない。
【0020】
4.作業の簡便性と経費の節減
本発明は、工事期間の短縮とコストの削減を可能とする断熱パネルの型枠部材、及びこれを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法を提供するが、本発明の補助断熱体は、セパレータを確実に保持するため、セパレータ設置張出部に、台座つきのセパレータ孔を有し、様々なタイプのセパレータに対応することができる。そして、セパレータ設置張出部に台座つきのセパレータ穴を有することから、セパレータを確実に取り付けることができると共に、施工時の作業性が向上して施工時間を短縮することができる。
また、軽量な断熱パネルを用い、簡単に取り付けられることから、施工性が向上すると共に、従来の型枠工事のようにせき板・内端太材を使用しないことから、これらの運搬、組立、解体等の作業が減少して工期の短縮やコストの低減を図ることができる。
そしてコンクリート基礎等の型枠として、取りはずさずにそのまま断熱材としても用いることから、コンクリート打設後に型枠となるせき板を取り外すことや、そのためのボルトの取り外し作業が不要となる。また、断熱板自体が躯体に付着しているので断熱材張付け工事も省略でき、施工後は躯体にボードを取り付けるために内装下地材としても使用できるため、内装下地工事を省くことができる。
上記のとおり本発明により、工程を合理化することができ、材料費、運搬費、労務費等の大幅な削減が可能となる。
【0021】
5.断熱パネルの安定的な接続
複数の断熱パネルは、それぞれのパネルの外周に設けた複合補強材同士がピン等の接合部材により連結されるので、隣接する断熱パネル相互の段違い(目違い)が無くなり、接続が安定する。
【0022】
6.断熱パネル凹部の活用
本発明の断熱パネルは、その表面に凹部を有することから、この凹部を利用して、施工後に電気配線や配管等の設置場所としても有効に活用することができる。
【実施例】
【0023】
本発明の実施例について、図面等を参照しながら説明する。
金型を用いた成型方法により、発泡ポリスチレンよりなる発泡プラスチック断熱板1の表面に、内端太間隔(174mmピッチ)に断面凹状の縦溝を有する、高さ2700mm、幅900mm、厚さ60mm、密度30kg/m3の成型品である断熱板1を得た。そして上記縦溝に、単板積層材(LVL)からなる複合補強材2を配置し接着剤(水性ポリイソシアネート系)で固定して、型枠・内装下地兼用断熱パネルを作成した。
次に、この型枠・内装下地兼用断熱パネルを型枠のせき板替わりに使用し、高さ2700mm、幅900mm、厚さ60mmの型枠を建込み、セパレータ、フォームタイを取り付け、さらに直径48.6mmの単管パイプを外端太として300mm間隔に設けてサーポートで固定したのち、スランプ15〜16の生コンクリートを流し込んだ。
コンクリートが養生硬化後に支保工を取外し、内装ボードを複合補強材2に平頭らせん釘等の釘を打ち込み内装壁張り工事を行った。その結果、変形・亀裂は認められず、ノロの発生もなかった。又、コンクリート型枠パネル・内端太・内装下地材を使用することなく、型枠工事から内装下地工事までを一貫して施工できるため、各工程が迅速化しかつ簡素化された。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルの具体例を示す平面図である。
【図2】図1で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルのA−A断面図である。
【図3】図1で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルのB−B断面図である。
【図4】セパレータ設置張出部の拡大図である。
【図5】2つの型枠・内装下地兼用断熱パネルの接合を示す図面である。
【図6】本発明の型枠・内装下地兼用断熱パネルの、他の具体例を示す平面図である。
【図7】図6で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルのC−C断面図である。
【図8】図6で示す型枠・内装下地兼用断熱パネルの、凹部が形成された裏面である。
【図9】型枠・内装下地兼用断熱パネルに設けられた凸部を示す図面である。
【図10】型枠・内装下地兼用断熱パネルに設けられた凹部を示す図面である。
【図11】型枠・内装下地兼用断熱パネルに設けられた凹部に、複合補強材に向けて係止部材を打ち込んだ例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0025】
1.断熱板、2.複合補強材、3.補助断熱体、4.セパレータ設置張出部、5.セパレータ孔、6.凸部及び/又は凹部、7.接合孔、8.接合部材、9.係止部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート壁又はコンクリートスラブの施工時に用いる型枠・内装下地兼用断熱パネルであって、合成樹脂発泡体よりなる断熱板1と、その一方の面に端太間隔に配置し固定一体化した複数本の複合補強材2とからなり、複合補強材2は、断熱板1の一方の面に形成された凹溝内に嵌め込まれると共に、複合補強材2の両側に、複合補強材2の表面までの厚さを有する補助断熱体3、または、複合補強材2と段差を生じる程度の厚さを有する補助断熱体3を設けることを特徴とする型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項2】
前記補助断熱体3の一部分に、セパレータを設置するためのセパレータ設置張出部4を有し、該セパレータ設置張出部4には、セパレータを保持するためのセパレータ孔5を設けることを特徴とする、請求項1記載の型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項3】
複合補強材2を配置した断熱板1の一方の面とは反対側の面に、コンクリートと強固な結合をするための任意の形状の凸部及び/又は凹部6を設けることを特徴とする、請求項1又は2に記載の型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項4】
複合補強材2を配置した断熱板1の一方の面とは反対側の面に、任意の形状の凹部を設け、該凹部内の凹部側より複合補強材2に向けて凹部表面より突出しない程度にまで係止部材9を打ち込んだ、コンクリートと強固に結合することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の型枠・内装下地兼用断熱パネルを、型枠のせき板替わりに用いて建込み、セパレータ、フォームタイを取り付けたのち、外端太を所定間隔で設けてサーポートで固定したのち、生コンクリートを流し込み、コンクリート養生硬化後は支保工を取外し、内装ボードを複合補強材2に固定して内装壁張りを行う、型枠・内装下地兼用断熱パネルを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法。
【請求項6】
複数の型枠・内装下地兼用断熱パネルの、それぞれの外周に設けた複合補強材2同士を接合部材8で連結する、請求項5記載の鉄筋コンクリート構造物の施工方法。
【請求項1】
コンクリート壁又はコンクリートスラブの施工時に用いる型枠・内装下地兼用断熱パネルであって、合成樹脂発泡体よりなる断熱板1と、その一方の面に端太間隔に配置し固定一体化した複数本の複合補強材2とからなり、複合補強材2は、断熱板1の一方の面に形成された凹溝内に嵌め込まれると共に、複合補強材2の両側に、複合補強材2の表面までの厚さを有する補助断熱体3、または、複合補強材2と段差を生じる程度の厚さを有する補助断熱体3を設けることを特徴とする型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項2】
前記補助断熱体3の一部分に、セパレータを設置するためのセパレータ設置張出部4を有し、該セパレータ設置張出部4には、セパレータを保持するためのセパレータ孔5を設けることを特徴とする、請求項1記載の型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項3】
複合補強材2を配置した断熱板1の一方の面とは反対側の面に、コンクリートと強固な結合をするための任意の形状の凸部及び/又は凹部6を設けることを特徴とする、請求項1又は2に記載の型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項4】
複合補強材2を配置した断熱板1の一方の面とは反対側の面に、任意の形状の凹部を設け、該凹部内の凹部側より複合補強材2に向けて凹部表面より突出しない程度にまで係止部材9を打ち込んだ、コンクリートと強固に結合することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の型枠・内装下地兼用断熱パネル。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の型枠・内装下地兼用断熱パネルを、型枠のせき板替わりに用いて建込み、セパレータ、フォームタイを取り付けたのち、外端太を所定間隔で設けてサーポートで固定したのち、生コンクリートを流し込み、コンクリート養生硬化後は支保工を取外し、内装ボードを複合補強材2に固定して内装壁張りを行う、型枠・内装下地兼用断熱パネルを用いた鉄筋コンクリート構造物の施工方法。
【請求項6】
複数の型枠・内装下地兼用断熱パネルの、それぞれの外周に設けた複合補強材2同士を接合部材8で連結する、請求項5記載の鉄筋コンクリート構造物の施工方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−221821(P2009−221821A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−70669(P2008−70669)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フォームタイ
【出願人】(508040463)コンフォートフォーム株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フォームタイ
【出願人】(508040463)コンフォートフォーム株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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