説明

埋込みドープ領域を有する半導体デバイスの製造方法

エピタキシャル堆積層の必要なしに、半導体基板(10)の表面の下に埋め込まれる、半導体のドープ領域(40)を設ける方法を提供する。この方法は、半導体基板内に第1及び第2の溝部分(26,28)を形成する工程と、その後、前記溝部分内に、ドーパント(100)を導入する工程と、半導体のドープ領域(40)が第1の溝部分から第2の溝部分まで延在して形成されるように、半導体基板内にドーパントを拡散させる工程とを含む。例えば2本のバリア溝(16,18)の形状をなす拡散バリアは、半導体のドープ領域の上方にドープされていない領域(30)を維持して、ドーピング溝からドーパントの横方向の拡散を抑制するため、ドーピング溝に隣接して基板内に設けられる。有利には、埋込み層の電気的特性は、ドーピング溝や拡散バリアの深さを及び大きさ/間隔、並びにドーピングパラメータや拡散パラメータを変化させることによって調整できる。ドーピング溝は、その後、埋込まれたドープ領域に電気接点を設けるためにポリシリコンで充填することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス内における半導体基板の表面の下に埋め込まれたドープ領域の形成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
集積回路のような半導体デバイスは、多くの場合、基板又はウェーハの表面の下に埋め込まれたドープされた半導体のドープ領域を有する。これらは、例えば、増加した導電率をもつ半導体の領域を設けるのに役立つ。ドープ領域は、例えば、注入しかつ拡散させることによって、半導体内にドーパント、典型的にはn型又はp型を導入することによって形成される。
【0003】
ウェーハの表面の下に、ドープ領域を形成するためのいくつかの知られた方法がある。第1の知られた方法では、半導体ウェーハの表面がドーパントで注入される。ドーパントは、その後、それを加熱することによって、ウェーハ内に拡散させる。半導体の層は、その後、エピタキシャル堆積によってウェーハの表面上に成長させ、それよってドープ領域を「埋め込む」。ドープ領域が埋め込まれる深さは、エピタキシャル厚さに依存する。この方法は、半導体処理の全体にわたって、特にバイポーラ処理のために広く使われる。しかしながら、半導体層のエピタキシャル成長が、最終製品で結晶欠陥の原因となることは知られている。また、産業上の観点からより重要なのは、エピタキシー処理が比較的高価であることである。
【0004】
第2の知られた方法では、ドーパントが、非常に高いエネルギー注入工程で、半導体ウェーハ内に導入される。これは、ドーパントがウェーハの表面の下に埋込まれることを確実にし、それによって、その上方に更なる半導体層を成長させる必要がなくなる。しかしながら、ドーパントイオンが埋め込まれる深さや、埋め込まれたドーパントイオンの濃度は、この方法を用いる場合には、幾分制限される。さらに、高エネルギー注入のプロセスは、結晶格子の上側領域を歪ませることが知られている。
【0005】
米国特許第6,316,336号公報は、エピタキシーなしに埋込み層を形成する方法を開示する。溝が半導体ウェーハ内に形成される。溝の垂直側部は、その後、誘電層で被覆される。ドーパントは、前記溝の底部にイオン注入法によって導入される。溝を不特定材料で充填した後、ドーパントがウェーハ内への拡散をもたらす熱処理をウェーハに施し、それによってウェーハの表面の下に単一のドープ領域を形成する。
【0006】
米国特許第6,316,336号公報によって開示される方法は、溝の側部を回避しながら、溝の底部に導入されるべきドーパントを必要とする。さもなければ、溝に隣接するウェーハの部分は、意図しないで、不純物でドープされうる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、半導体基板の表面の下に、ドープされた半導体のドープ領域を設ける方法であって、該方法は、半導体基板内に第1及び第2の溝部分を形成する工程と、前記第1および第2の溝部分内にドーパントを導入する工程と、ドープされた半導体のドープ領域が、前記第1の溝部分から前記第2の溝部分まで延在して形成されるように、前記半導体基板内にドーパントを拡散させる工程とを有し、前記方法は、前記ドーパントを拡散させる工程の前に、前記半導体基板内の拡散バリアを形成する工程をさらに有し、前記拡散バリアが、前記ドープ領域の上方に、ドープされていない領域を維持して、前記第1及び/又は第2の溝部分からドーパントの拡散を抑制する働きをする方法を提供する。
【0008】
ドーパントを拡散させる工程に先立って、拡散バリアを設けることによって、ドープされていない「ウェル」を囲むウェーハ内の埋め込まれたドープ領域を形成することが可能である。ウェーハが、一つの導電型、n型又はp型で最初にドープされると、そのとき、本発明に従う方法によって設けられるウェルは、埋め込まれた領域とは逆の導電型からなることができる。
【0009】
横方向の拡散は、拡散したドーパントイオンから所望のドープされていないウェル用の容積をシールドするために役立つ拡散バリアによって抑制される。有利には、この技術は、埋め込まれたドープ領域の形成のために、エピタキシャル堆積も高エネルギー注入も必要としない。さらにまた、拡散バリアが横方向拡散を制限するため、ドーパントは、溝の側部を絶縁する必要なしに、溝内に導入することができる。この方法は、簡単に、それゆえ安価に製造ラインに組み入れることができる処理工程を使用することができる。
【0010】
第1及び第2の溝部分は、それらの深さが拡散バリアよりも大きいように形成されるのが好ましい。これは、溝部分の各々からドーパントの横方向拡散が、ドープされていないウェルの下で、単一の埋め込まれたドープ領域を形成するように、重なり合うことが可能となり、ドープされていないウェルの深さは、拡散バリアによって画定される。
【0011】
拡散バリアは、第1と第2の溝部分間で、互いから間隔をおいて位置する第3及び第4の溝部分を形成することによって設けることができる。この方法では、これらのバリア溝部分が、例えばそれらの深さ及び幅を調整することによって、ドープされていないウェルの寸法を規定するために使用することができる。拡散バリアは、シールドされた所望の容積をよりよく画定するために、三本以上の溝部分を有することができる。バリア溝部分は、例えば実質的に環状又は方形の形状とすることができるクローズドループ内に配置される単一のバリア溝によって設けることができる。さらに、第1及び第2の(ドーピング)溝は、実質的に環状又は方形の形状とすることもできるクローズドループ内に配置される単一のドーピング溝によって設けることもできる。ドーピング溝及び/又はバリア溝の種々の数及び配置は、所望のドーピングパターンに適合するように採用することができる。例えば、同心円状のリング内に形成される複数本のドーピング溝及びバリア溝は、ウェーハ内のドープされていない環状のウェル領域を形成するために使用することができる。
【0012】
拡散バリアのために使用される溝は、好ましくは5μmよりも深く、より好ましくは10mmよりも深い。この深さは、ドーパント拡散からシールドされる、あらゆるドープされていない領域の深さを決定する。前記溝部分は、ウェーハの表面を平坦化し、その後のフォトリソグラフィ工程を可能にするため、ドープされていないポリシリコン、又はTEOS又は二酸化シリコンのような誘電材料で充填することができる。
【0013】
ドーパントイオンは、埋め込まれた領域を形成するため、半導体基板内に拡散させた後、第1及び第2の溝部分は、導体材料、半導電体材料又は絶縁材料で充填することができる。絶縁材料の例は、酸化シリコン及び窒化シリコンを含む。半導電体材料の例は、ポリシリコンである。導体材料の例は、アルミニウムやドープされたポリシリコンのような金属を含む。導体材料充填の場合、前記溝は、埋め込まれたドープ領域に接点を設けるため、最終的なデバイス内で利用することができる。しかしながら、絶縁材料充填の場合、埋め込まれたドープ領域への接点は、充填された溝に隣接する導体を設けることによって更に実現することができる。
【0014】
本発明は、例えばCMOS処理によって製造される集積回路チップのような半導体基板の表面の下に埋め込まれる、ドープされた半導体のドープ領域を有する、いずれかの半導体デバイスの製造に適用することができる。
【0015】
図面は単に概略的に示したにすぎないことは理解されるであろう。同一又は類似の部分を示すため、図面の全体にわたって同一の参照番号を用いる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、半導体基板又はウェーハの表面の下に埋設されたドープ領域を形成するための簡単な手段を提供する。序文で述べられるように、このような領域は、例えばCMOS集積回路のシリコンウェーハ上に配置されるトランジスタのような能動素子に必要となる。一般に、pn接合は、p型ドープされた半導体の領域とn型ドープされた半導体の領域との間の界面で形成されることが望ましい。本発明は、半導体基板が、埋込まれたドープ領域によって囲まれる表面で、ドープされていない材料のウェルを残す方法でドープされることを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1を参照すると、半導体ウェーハ10の部分が設けられ、例えばドープされたn型である。本発明に従う埋込み層を製造する前に、半導体ウェーハ10は、ドーピング、拡散、エッチング及び薄膜堆積のような、かなり多数の標準処理工程を受けることができる。このような工程は、同一の半導体ウェーハ上に他の能動素子及び/又は受動素子を設けるために必要となるかもしれない。本発明を記載する目的のために、ウェーハ10の図示された部分は、n型ドープされたシリコンで形成される。しかしながら、他の半導体材料をその代わりに用いることができ、また、ドープされたp型であってもよいことは当業者によって認識されるだろう。また、高い抵抗性のシリコンのような半絶縁材料を用いてもよい。
【0018】
非酸化性の誘電体12は、基板上に堆積させて、その後のドライエッチング工程の間中、保護層を形成する。この堆積は、知られた堆積技術を用いて行うことができる。
【0019】
図2に示すように、バリア溝16、18は、約10μmの深さにエッチングされる。バリア溝16及び18は、ドライエッチングによって設けられる。図7Aは、ウェーハ10の一部の略平面図であり、バリア溝16、18の配置を示したものであって、バリア溝16、18が、実質的に直線状でかつ互いに平行であり、各バリア溝が、等しい有限長さを有する。
【0020】
また図2を参照すると、バリア溝16、18がいったん形成されると、シリコン基板10は、表面を皮膜で保護するため、すなわちダングリングボンドの数を減らすため、酸化される。この工程は任意であり、その要件は最終的なデバイスの所望の品質に依存する。TEOSのような絶縁材料は、その後、バリア溝を充填するように堆積される。バリア溝16、18は、デバイスの製造の後段階でドーパントイオンの拡散に対してバリアを提供するのに役立つ。
【0021】
図3を参照すると、前記溝の外側からTEOSを取り除くため、ドライエッチングが行われる。充填された溝16、18の外側の領域の誘電層12内で、複数の窓がパターン化される。これらの窓の内側で、バリア溝16及び18のいずれかの側の横方向に間隔をおいてドーピング溝26、28を画定するため、ドライエッチングが行われる。ドーピング溝26、28は、充填されたバリア溝16、18の深さよりも大きな深さ、例えば15μmを有するように形成される。溝の配置の断面図及び平面図は、それぞれ図4及び図7Aに示されている。窓の形成が本発明にとって必須ではないことは理解されるであろう。
【0022】
ドーパントイオンは、図5に示されるようなドーピング溝26、28内に導入され、参照番号100が付されている。これらのイオンは、p型であって、気体状、液体又は固体のソースによって導入される。例示的ドーパントソースは、窒化ホウ素(固体)、三臭化ホウ素(液体)及びジボラン(ガス状)を含む。基板は、その後、ドーピング溝内のドーパントイオンがウェーハ10内への拡散を生じさせる、約1000℃の温度まで加熱される。この拡散は、図5の矢印で示すように横方向及び縦方向の両方で生じる。充填されたバリア溝は、ドープされていないウェル30を維持するために、横方向へのイオンの拡散を抑制するのに役立つ。バリア溝より浅い深さで、ドーパントイオンの横方向拡散は、単一の埋め込まれたドープ領域40を形成するように重なる。バリア溝間の縦方向上方への拡散は、ドーパントソースからの距離によって制限される。
【0023】
拡散がいったん行われると、ドーピング溝26、28は、その後、例えば図6に示すようにドープされたポリシリコンで充填される。ドープされたポリシリコン50は、埋め込まれたドープ領域40に接点を設けるために用いることができ、また、それに応じて既知の技術を用いてパターン化してもよい。
【0024】
上述した方法は、半導体ウェーハの表面の下に十分な深さで埋込み層を形成するための簡単な手段を提供する。記載された特定の実施形態は、ウェーハ内に配置される、間隔をおいて平行な細長い2本のドーピング溝と、これらドーピング溝間に配置された同じ長さの、間隔をおいて平行な細長い2本のバリア溝を有する。この配置の平面図は、図7Aに示されている。しかしながら、図7B〜図7Gで図解されている実施例のように、ドーピング溝及びバリア溝の多くの代案の配置が可能であることは想定される。バリア溝はハッチング領域によって表され、また、ドーピング溝はドット領域によって表される。これらの図は、極めて概略的であり、特に相互の関連で、平面図において、ドーピング溝とバリア溝の可能な配置を単に説明するのに役立つことは認識されるべきである。
【0025】
図7Bは、拡散バリアが2本の細長いドーピング溝の間に配置される、単に1本だけの細長いバリア溝からなる配置例を示す。この配置は、絶縁壁がICチップ内のブロック間で必要とされる場合に利用することができる。
【0026】
図7Cは、間隔をおいて平行な細長い3本のドーピング溝を示す。隣接するドーピング溝間に、間隔をおいて平行な細長い2本のバリア溝が、2つのドープされていないウェル領域の位置を画定するように配置される。
【0027】
図7Dに示される配置例は、クローズドループ内に配置される単一のバリア溝の形状をなす拡散バリアを有する。より正確に言うと、バリア溝は方形である。この例では、第1及び第2のドーピング溝部分が、バリア溝を囲むように配置された単一の方形のドーピング溝によって設けられる。本発明のこの実施形態は、実質的に立方形のドープされていないウェル領域を生じる。さらにまた、この配置は、複数の方形のドーピング溝を使用するように延在させることができる。例えば、図7Eは、より大きな寸法からなるもう一つのドーピング溝内に配置される一つの方形のドーピング溝を示す。一連の対応する方形のバリア溝は、ウェーハ内で二つのドープされていないウェル領域を画定するのに役立つ。すなわち、一方のウェル領域は実質的に立方形の体積を有し、もう一方のウェル領域は、前記立方形のウェル領域を取り囲む実質上、方形のループ形状を有する。
【0028】
同様の原理が、図7F及び図7Gに示すような、環状の溝に適用することができる。
【0029】
埋込み層の電気的特性が、個々の溝の深さやサイズ/間隔、およびドーピングパラメータや拡散パラメータを変化させることによって調整できることは、当業者によって認識されるであろう。本発明の適用例は、低コスト受動素子集積化技術における、完全なカプセル化RFピンダイオードを製造することにある。実験によって得られた直流ピンダイオード特性から、アノード/カソード/基板構造の寄生PNPトランジスタは弱電流状況では作動しないことが結論づけられた。これは、埋込み層が実際に存在し、かつ効果的であることを示している。図8は、実験中に作製されたデバイスのSEM断面図を示す。
【0030】
要約すれば、エピタキシャル堆積層の要件なしに、半導体基板の表面の下方に埋め込まれる、ドープされた半導体の領域を形成する方法が提供される。この方法は、半導体基板内に第1及び第2(ドーピング)の溝部分を形成する工程と、その後、前記溝部分内にドーパントを導入する工程と、ドープされた半導体の領域が、第1の溝部分から第2の溝部分まで延在して形成されるように、半導体基板内にドーパントを拡散させる工程とを包含する。例えば2本のバリア溝の形状をなす拡散バリアは、基板内に(ドーピング)溝に隣接して設けられるが、ドーピング溝からドーパントの横方向の拡散を抑制して、ドープされた半導体の領域の上方に、ドープされていない領域を維持するため、(ドーピング)溝から離れて設けられる。有利には、埋込み層の電気的特性は、ドーピング溝や拡散バリアの深さ及び大きさ/間隔、並びにドーピングパラメータ及び拡散パラメータを変化させることによって調整することができる。ドーピング溝は、その後、埋込まれたドープ領域に電気接点を設けるために、ポリシリコンで充填することができる。
【0031】
本願明細書の記載から、他の変更や修正ができることは、当業者にとって明らかであろう。このような変更及び修正は、均等物及び、半導体の設計、製造及び使用においてすでに知られており、また、本明細書で記載される特徴に加えて、あるいは前記特徴に代えて用いることができる他の特徴を含むことができる。特許請求の範囲は、この出願では特徴の特定の組合せに対して策定されたけれども、開示の範囲はまた、明示的か黙示的のいずれかで本明細書に記載されているいずれかの新規な特徴もしくはいずれかの新規な特徴の組合せ、またはいずれかの概念を含むことや、本発明と同じ技術的課題のいずれか又は全てを軽減するかどうかを含むことは理解されるべきである。出願人は、新たな特許請求の範囲が、この出願またはこれから導かれるあらゆる更なる出願の手続の間において、そのようなあらゆる特徴および/またはそのような特徴の組合せに対して策定されることができることをここに通知する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明に従う方法の種々の段階のうちの一の段階での、半導体基板の断面図である。
【図2】図2は、本発明に従う方法の種々の段階のうちの別の段階での、半導体基板の断面図である。
【図3】図3は、本発明に従う方法の種々の段階のうちの他の段階での、半導体基板の断面図である。
【図4】図4は、本発明に従う方法の種々の段階のうちの他の段階での、半導体基板の断面図である。
【図5】図5は、本発明に従う方法の種々の段階のうちの他の段階での、半導体基板の断面図である。
【図6】図6は、本発明に従う方法の種々の段階のうちの他の段階での、半導体基板の断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の一の代替実施形態を示す半導体基板の一部の極めて概略的な平面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の別の代替実施形態を示す半導体基板の一部の極めて概略的な平面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の他の代替実施形態を示す半導体基板の一部の極めて概略的な平面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の他の代替実施形態を示す半導体基板の一部の極めて概略的な平面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の他の代替実施形態を示す半導体基板の一部の極めて概略的な平面図である。
【図7F】図7Fは、本発明の他の代替実施形態を示す半導体基板の一部の極めて概略的な平面図である。
【図7G】図7Gは、本発明の他の代替実施形態を示す半導体基板の一部の極めて概略的な平面図である。
【図8】図8は、埋込み層を有し、本発明に従う方法によって製造される半導体基板のSEM断面像である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の表面の下に、ドープされた半導体のドープ領域を設ける方法であって、
該方法は、
半導体基板内に第1及び第2の溝部分を形成する工程と、
前記第1および第2の溝部分内にドーパントを導入する工程と、
前記半導体基板内の拡散バリアを形成する工程と、
その後、ドープされた半導体のドープ領域が、前記第1の溝部分から前記第2の溝部分まで延在して形成されるように、前記半導体基板内にドーパントを拡散させる工程と
を有し、
前記第1及び第2の溝部分が前記拡散バリアより深く、
前記拡散バリアが、前記ドープ領域の上方に、ドープされていない領域を維持して、前記第1及び/又は第2の溝部分からドーパントの拡散を抑制する働きをし、
前記拡散バリアを形成する工程が、前記第1及び第2の溝部分の間で、互いから間隔をおいて位置する第3及び第4の溝部分を形成することを含む方法。
【請求項2】
前記第3及び第4の溝部分を誘電体材料で充填する工程をさらに有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3及び第4の溝部分の深さが5μmより大きい請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第3及び第4の溝部分の深さが10μmより大きい請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第3及び第4の溝部分が、クローズドループ内に配置される単一のバリア溝によって設けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記単一のバリア溝が環状である請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記単一のバリア溝が実質的に方形である請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第1及び第2の溝部分がクローズドループ内に配置される単一のドーピング溝によって設けられる請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記単一のドーピング溝が環状である請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記単一のドーピング溝が実質的に方形である請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1及び第2の溝部分内に前記ドーパントを導入した後、前記第1及び第2の溝部分を、ポリシリコンで充填する工程を含む請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記半導体基板は、n型又はp型ドープされたシリコンを有し、前記第1及び第2の溝部分内に導入される前記ドーパントは、前記基板のドーパントとは逆の導電型からなる請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
半導体基板の表面の下に埋め込まれ、かつ請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法で製造される、ドープされた半導体のドープ領域を有する集積回路デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−535213(P2008−535213A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502546(P2008−502546)
【出願日】平成18年3月21日(2006.3.21)
【国際出願番号】PCT/IB2006/050862
【国際公開番号】WO2006/100640
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(507219491)エヌエックスピー ビー ヴィ (657)
【Fターム(参考)】