基地局パラメータ投入システム及び基地局
【課題】基地局設置位置に応じて基地局パラメータを自動的に設定する。
【解決手段】制御装置100は、基地局装置200の設置される位置情報と基地局装置200の種別情報とに対応してパラメータが記憶されるメモリ部を有する。基地局装置200は、GPS装置を用いて、基地局装置200が設置された位置の位置情報を取得し、取得された位置情報と予め設定された基地局装置200の種別情報とを制御装置100に送信する。制御装置100は、基地局装置200から受信される位置情報と基地局装置200の種別情報に基づき、メモリ部から対応するパラメータを取得して、基地局装置200に送信する。基地局装置200は、該位置情報と該種別情報に対応したパラメータを該制御装置100から受信して設定し、位置情報に基づき設定されたパラメータに従い運用される。
【解決手段】制御装置100は、基地局装置200の設置される位置情報と基地局装置200の種別情報とに対応してパラメータが記憶されるメモリ部を有する。基地局装置200は、GPS装置を用いて、基地局装置200が設置された位置の位置情報を取得し、取得された位置情報と予め設定された基地局装置200の種別情報とを制御装置100に送信する。制御装置100は、基地局装置200から受信される位置情報と基地局装置200の種別情報に基づき、メモリ部から対応するパラメータを取得して、基地局装置200に送信する。基地局装置200は、該位置情報と該種別情報に対応したパラメータを該制御装置100から受信して設定し、位置情報に基づき設定されたパラメータに従い運用される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局パラメータ投入システム及び基地局に係り、特に、無線通信基地局のシステムパラメータを自動投入する基地局パラメータ投入システム及び基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信(又は移動体通信)の分野では、エリア設計、基地局設置工事から運用・保守(システム最適化)まで、事業者の運用コスト低減のための自動化が進められている。基地局設置工事における基地局パラメータの設定は、基地局を設置する工事担当者が設定ファイルを持参して現地で設定しているが、今後このパラメータの設定も自動化されることが想定される(自動コンフィグレーション)。例えば、非特許文献1を参照すると、パラメータを自動で設定することが求められている。また、非特許文献2には、コンフィグデータ(config data)をダウンロードすることが開示されている。
また、特許文献1には、無線基地局は無線制御局から制御プログラムをダウンロードによって更新可能であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−157247号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Next Generation Mobile Networks Informative List of SON Use Case、3 Deployment、3.5 Transport Parameter Setup、3.6 Radio Parameter Setup
【非特許文献2】3GPP TS 32.501 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Concepts and Requirements、6.4.2 Use Case Self−configuration of a new eNodeB
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基地局装置のパラメータは、基地局装置が設置される位置(環境)に応じて、予め制御装置(基地局装置のパラメータ情報を登録、保持、管理する装置)に、基地局装置200毎に準備される。自動コンフィグレーション機能によって、当該設置位置に設置された基地局装置に当該パラメータがダウンロードされ、設定される。この機能を正しく動作させるためには、当該基地局装置が、計画された位置に正しく設置されていることを担保する必要があり、当該基地局装置が他の基地局設置位置に誤って設置された場合や、他の基地局装置と取り違えられて設置された場合には、これを検出し、誤ったパラメータの設定を防止し、修正する仕組みが必要となる。
【0006】
以下、具体例をあげて説明する。
図12は、基地局装置パラメータ自動投入手順の説明図である。
基地局装置と制御装置がネットワークで接続され、制御装置に格納されるパラメータを基地局装置に送信して設定する例を説明する。なお、課題を理解しやすくするため本発明に即して説明するが、図12の処理が従来技術を示すものではない。
【0007】
まず、制御装置は、各基地局装置に設定するパラメータを予め格納しておく。ここでは、例えば、基地局装置に固有の識別IDと対応してパラメータを格納する。
基地局装置が所定の場所に設置されると、基地局装置は、アドレス管理装置(DHCPサーバ等)から、自局と制御装置のIPアドレスを取得する。基地局装置は、制御装置に自身の基地局装置識別IDを通知する。制御装置は、受信した基地局装置識別IDから、対応するパラメータを検索し、該当するパラメータを基地局装置に送信する。基地局装置は、受信したパラメータを設定する。制御装置は、パラメータを送付した記録を格納する。
【0008】
図13及び図14は、課題の説明図である。
制御装置1100に格納されるパラメータは、基地局装置の設置計画位置に応じて設計・設定される。例えば、山間部の基地局装置と繁華街の基地局装置とでは、アンテナから電波を送出する角度などのパラメータが異なる場合がある。また、隣接基地局を示すネイバーリストなども基地局装置の設置位置によって異なる。
【0009】
一方、上述の例では、制御装置において基地局のID毎にパラメータを格納し、基地局装置から受信される基地局装置のIDに応じたパラメータを送信している。例えば、設置位置A用の基地局装置A1200を設置位置B向けに搬出し、設置位置Bに基地局装置A1200を設置した場合、基地局装置A1200は設置位置A用のパラメータを取得して設定することになる。そして、設置位置Bで、設置位置A用のパラメータを設定された基地局装置A1200が運用を開始する。このような、パラメータが誤って設定された状況では、設置位置に応じた所望の運用がなされないことになる。
【0010】
上記のような設置位置A用の基地局装置を設置位置B向けに搬出し、パラメータ設定誤りの原因となりうることが想定されるケースとして、一例を挙げると以下のようなものがある。
・設置位置A用の基地局装置を、設置位置B向けに誤って搬出する場合
・装置故障を検出し予備品に切り替える場合(装置識別IDが変わる)
・設置工事日程の変更で、在庫基地局装置を他の設置位置に転用する操作を行う場合
なお、図14の点線枠内は、自動化によって工数、コストの低減を図りたい部分である。人手による設定から自動化に伴い、誤りを検出して修正する機能が必要となっている。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑み、基地局装置の設置位置に応じて基地局装置パラメータを自動的に設定する基地局パラメータ投入システム及び基地局を提供することを目的とする。また、本発明は、基地局設置計画と異なる基地局装置が設置された場合に、これを検出し、誤ったパラメータの設定を防止する仕組み、及び、誤ったパラメータの設定を修正する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、設定の誤りの防止、検出、修正機能を、例えば、
・パラメータ情報と共に予め制御装置に格納された位置情報と、基地局装置に搭載されるGPS(Grobal Positioning System)装置から得られる位置情報との照合、又は、
・パラメータ情報と共に予め制御装置に格納された設置位置識別情報と、設置工事担当者が設置工事の際に基地局装置に設定する設置位置識別情報との照合
によって実現する。
【0013】
本発明の第1の解決手段によると、
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、前記基地局の設置される位置情報に対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応した前記パラメータを該制御装置から受信して設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局が、位置情報に基づき設定された前記パラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システムが提供される。
【0014】
本発明の第2の解決手段によると、
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、基地局識別子と、前記基地局の設置される位置情報とに対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される基地局識別子と位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記基地局から受信される前記基地局の識別子に基づき前記メモリ部を参照して、対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、基地局識別子に対応する該パラメータを受信して設定し、
前記基地局の前記第2制御部は、起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、基地局識別子と位置情報を受信し、該基地局識別子に対応する前記メモリ部の位置情報と、受信された位置情報が一致しない場合、受信された位置情報に基づき前記メモリ部を検索して、該位置情報に対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、設定されたパラメータを、前記基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
前記基地局が、位置情報に応じたパラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システムが提供される。
【0015】
本発明の第3の解決手段によると、
端末と無線で通信するための基地局と、前記基地局の設置される位置情報に対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応したパラメータを該制御装置から受信して設定する制御部と
を有し、
位置情報に基づき設定されたパラメータに従い運用される前記基地局が提供される。
本発明の第4の解決手段によると、
端末と無線で通信する基地局と、基地局識別子と前記基地局の設置される位置情報とに対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する制御部と
を有し、
前記制御部は、
前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
該基地局識別子に対応するパラメータを前記制御装置から受信して設定し、
起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記基地局の位置情報に対応するパラメータを前記制御装置から受信し、設定されたパラメータを、該基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
位置情報に応じたパラメータに従い運用される前記基地局が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、基地局装置の設置位置に応じて基地局装置パラメータを自動的に設定する基地局パラメータ投入システム及び基地局を提供することができる。また、本発明によると、基地局設置計画と異なる基地局装置が設置された場合に、これを検出し、誤ったパラメータの設定を防止する仕組み、及び、誤ったパラメータの設定を修正する仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】システム全体の構成図である。
【図2】制御装置及び基地局装置の構成図である。
【図3】基地局装置のパラメータの例を示す。
【図4】制御装置に記憶される基地局装置パラメータ情報の構成例である。
【図5】第1の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)である。
【図6】第1の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(2)である。
【図7】基地局装置パラメータ自動投入のシーケンス図である。
【図8】第1の実施の形態の変形例における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態における基地局装置及び制御装置のメモリの構成例である。
【図10】第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)である。
【図11】第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(2)である。
【図12】基地局装置パラメータ自動投入の説明図である。
【図13】基地局装置パラメータ自動投入における課題の説明図(1)である。
【図14】基地局装置パラメータ自動投入における課題の説明図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
1.第1の実施の形態
図1は、システム全体の構成図である。
基地局装置パラメータ自動投入システムは、例えば、制御装置100と基地局装置(基地局)200とを備える。
制御装置100は、基地局装置200の運用に関するパラメータ(基地局装置パラメータ)を、基地局装置200に設定する。制御装置100は、表示装置又は出力装置を接続することができる。基地局装置200は、設定されたパラメータに従い運用される。例えば、基地局装置200は、端末300と無線で通信する。なお、基地局装置200は複数備えることができる。
【0019】
図2は、制御装置及び基地局装置の構成図である。
図2(a)に、制御装置100の構成図を示す。制御装置100は、制御部(第1制御部)110と、メモリ部(第1メモリ部)120と、インタフェース部(IF部)130とを有する。
第1制御部110は、基地局装置200から受信される位置情報と基地局装置200の基地局タイプ情報(機種情報、種別情報)に基づき、第1メモリ部120から対応するパラメータを取得して、基地局装置200に送信する。第1メモリ部120は、例えば、基地局装置パラメータ情報が記憶される。基地局装置パラメータ情報については、後に詳細に説明する。IF部130は、ネットワークとのインタフェースであり、制御装置100はネットワークを介して基地局装置200と通信できる。
【0020】
図2(b)に、基地局装置200の構成図を示す。基地局装置200は、RF部(無線部)210と、ベースバンド部220と、ネットワークインタフェース部(NW−IF部)230と、制御部(第2制御部)240と、メモリ部(第2メモリ部)250と、GPS装置(位置情報取得部)260と、GPSアンテナ270と、アンテナ280とを有する。
【0021】
GPS装置260は、GPSアンテナ270を利用して、基地局装置200が設置された位置の位置情報(例えば、経度情報と緯度情報)を取得する。制御部240は、基地局装置200全体を制御する。また、制御部240は、GPS部260で取得された位置情報と、予め設定された基地局タイプ情報とを制御装置100に送信し、位置情報と基地局タイプ情報に対応したパラメータを制御装置100から受信して設定する。メモリ部(第2メモリ部)250は、例えば、設定される基地局装置パラメータが記憶される。
【0022】
アンテナ280は、基地局装置200が無線信号を端末300に送信及び端末300から受信するためのアンテナである。RF部(無線部)210は、ベースバンド部220から受け取ったベースバンド信号を所定の搬送無線周波数に載せてアンテナ280から無線信号として送出する。また、RF部210は、アンテナ280を介して受信した無線信号から搬送無線周波数を除去してベースバンド信号に戻し、ベースバンド部220へ出力する。ベースバンド部220は、端末300に送信するパケットをベースバンド信号に変調する。また、ベースバンド部220は、端末300から受信したベースバンド信号を復調する。ネットワークインタフェース部(NW−IF部)230は、例えば、基地局装置200に接続される有線ネットワークとのインタフェースである。
【0023】
図3は、基地局装置のパラメータの例を示す。
本実施の形態におけるパラメータは、基地局装置200の各ブロックで用いられるパラメータを含むことができる。本実施の形態においてパラメータは、複数のパラメータを含むパラメータ群を指すが、ひとつのパラメータであってよい。
RF部210に関連するパラメータとしては、例えば、送信電力、周波数帯域、アンテナ情報などがある。ベースバンド部220に関連するパラメータとしては、例えば、基地局ID(PCI:Physical Cell ID)、帯域、送信電力パラメータ(FFR:Fractional Frequency Reuse、高出力の周波数、出力等)、ネイバーリスト(隣接基地局のPCI)、ハンドオーバパラメータ(切替しきい値等)などがある。第2制御部240に関連するパラメータとしては、例えば、リポート情報がある。リポート情報は、例えば、基地局装置200から何を制御装置100に報告させるか、どのタイミング・周期で報告させるかなど、基地局装置200から制御装置100への報告に関する情報である。ネットワークインタフェース部230に関連するパラメータとしては、例えば、隣接局IPアドレスがある。なお、これらに限らず、基地局装置200の運用・設定に関する適宜のパラメータを含むこともできる。また、これらのパラメータの一部を設定するようにしてもよい。
【0024】
図4は、制御装置100に記憶される基地局装置パラメータ情報の構成例である。
図4に示す基地局装置パラメータ情報は、基地局配置計画などに基づき予め設計され、制御装置100の第1メモリ部120に記憶される。
基地局装置パラメータ情報は、例えば、基地局装置200が設置される設置位置情報と基地局装置200の基地局タイプ情報と、パラメータとが対応して記憶される。また、基地局番号、装置識別ID、設定完了確認フラグが対応して記憶されてもよい。
【0025】
基地局番号及び装置識別IDはいずれも基地局装置200を識別するための識別情報である。いずれか一方を用いてもよいし、両方を対応づけて記憶してもよい。基地局番号は、各基地局に割り当てられる論理的な番号である。番号に限らず文字などの適宜の識別子でもよい。装置識別IDは、基地局装置200固有の物理的な識別子である。例えば、製造番号などを用いることができる。
【0026】
設置位置情報は、基地局装置200が設置される位置を示し、例えば、経度情報と緯度情報を含む。経度情報及び緯度情報は、特定の値でもよいが、ある範囲をもつようにしてもよい。基地局装置のタイプ情報は、基地局装置の型式などを示す。例えば、ネットワークシステム内には複数の基地局装置が設置されるが、各基地局装置には大きさが異なる場合がある。例えば、基地局装置の密集するエリア(例えば、市街地)に配置される基地局装置は比較的小さい規模のものが用いられ、ひとつの基地局装置でカバーする範囲が広いエリア(例えば、山間部)に配置される基地局装置は比較的大きい規模のものが用いられる。これらの小さい規模の基地局装置と大きい規模の基地局装置が誤設置されると、位置情報に応じたパラメータが設定されても所望の運用をすることができない場合がある。本実施の形態ではこのような誤設置も検出してアラームを出力することができる。
【0027】
パラメータは、基地局の設置位置に応じた上述の各パラメータが記憶される。設定完了確認フラグは、対応するパラメータを基地局装置200に設定したか等を示す。例えば、パラメータを設定していないことを示す「未完了」、パラメータを基地局に設定したことを示す「完了」、装置識別IDに基づきパラメータを設定し、位置情報に基づくパラメータの照合待ちであることを示す「仮完了」などが設定される。
【0028】
図5及び図6は、第1の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)及び(2)である。図7は、基地局装置パラメータ自動投入のシーケンス図である。図7は、設置位置Aに設置される計画だった基地局Aが、設置位置Bに設置された場合のシーケンス図である。
まず、制御装置100は、基地局装置200毎に、基地局装置識別IDと、設置位置情報と、基地局タイプ情報(以下、基地局タイプと記す)と、基地局装置200が設置される位置に応じて設計された基地局装置パラメータとを第1メモリ部120に格納する(S201、S301、S303)。
【0029】
基地局装置200が現場に設置されると(S101、S305)、基地局装置200(例えば、第2制御部240、以下同様)は、GPS装置260を起動し(S103)、GPS装置260より位置情報を取得する(S107、S307)。また、基地局装置200は、DHCPサーバ等のアドレス管理装置から自局のIPアドレスと、制御装置100のIPアドレスを取得する(S109、S309)。なお、IPアドレスは適宜のタイミングで取得してもよい。基地局装置200は、制御装置100に自基地局の装置識別IDと、取得された位置情報と、基地局タイプを通知する(S111、S311)。自基地局の装置識別IDと基地局タイプは、予め記憶されることができる。
【0030】
制御装置100(例えば、第1制御部110、以下同様)は、基地局装置200から基地局装置識別IDと位置情報と基地局タイプを受信する(S203)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび位置情報をキーに、第1メモリ部120に格納されている基地局装置パラメータ情報を検索する(S205)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび位置情報が一致するエントリがあれば(S207、Yes)、対応する基地局タイプを参照し、受信した基地局タイプと一致するか判定する(S209)。
【0031】
基地局タイプも一致する場合(S209、Yes)は、設置計画通りの位置に基地局装置200が設置された場合に相当する。制御装置100は、基地局装置200にパラメータを送付する(S211)。基地局装置200は、制御装置100よりパラメータを受信し(S113)、受信したパラメータを設定する(S115)。例えば、受信したパラメータを第2メモリ部250に記憶する。基地局装置200は、パラメータ設定の完了を制御装置100に通知する(S117)。
【0032】
制御装置100は、基地局装置200から設定完了の通知を受信する(S213)。また、制御装置100は、基地局装置200に送信したパラメータに対応する、第2メモリ部250のパラメータ設定完了確認フラグに「完了」を設定する(S215)。基地局装置200は、設定したパラメータで運用を開始する(S119)。
【0033】
一方、ステップS207において、基地局装置識別IDおよび位置情報の双方が一致するエントリがなければ(S207:No、S313)、図6のステップS217に移る。
ステップS217では、制御装置100は、ステップS203で基地局装置200から受信した位置情報に基づき第1メモリ部120を参照し、位置情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがあるか判定する(S217)。例えば、制御装置100は、位置情報が一致するエントリを検索する。位置情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがある場合(S217、Yes)、制御装置100は、位置情報が一致するパラメータの基地局タイプと、ステップS203で基地局装置200から受信した基地局タイプが一致するか判定する(S219)。例えば、制御装置100は、位置情報が一致するエントリの基地局タイプと、基地局装置200から受信した基地局タイプが一致するか判定する。
【0034】
制御装置100は、位置情報が一致するパラメータの基地局タイプと、基地局装置200から受信した基地局タイプが一致する場合(S219、Yes)、位置情報と基地局タイプが一致するパラメータを読み出し、基地局装置200に送付する(S221、S315、S317)。ここでは、設置位置B用のパラメータが送信される。
基地局装置200は、制御装置100から受信したパラメータを設定し(S319)、パラメータ設定の完了を制御装置100に通知する(S321)。また、基地局装置200は、設定したパラメータで運用を開始する(S323)。ステップS319〜S323は、上述のステップS113〜S119に相当する。
【0035】
制御装置100は、基地局装置200から設定完了の通知を受信する(S223)。制御装置100は、基地局装置200に送信したパラメータに対応するエントリの装置識別IDを、基地局装置200の装置識別IDに修正する。基地局装置200の装置識別IDは、ステップ203で受信したものを用いてもよいし、パラメータの設定完了の通知に基地局装置200の装置識別IDを含めてもよい。制御装置100は、送信したパラメータの設定完了確認フラグに「完了」を設定する(S225、S327)。
【0036】
制御装置100は、第2メモリ部250内の装置識別IDと、基地局装置200より通知された装置識別IDが一致するパラメータがあれば、対応する基地局識別ID欄のデータを消去する(S227、S329)。また、制御装置100は、表示装置にアラームを出力する(S229、S331)。例えば、パラメータ情報不整合あり、位置情報一致パラメータの設定完了などを表示又は出力する。
上述のステップS209、S217、S219でNoと判断された場合には、制御装置100は、表示装置にアラームを出力(誤設置を通知)し(S231)、基地局装置200にアラームを通知する(S233)。
【0037】
なお、本実施の形態において、GPS装置260は、基地局装置200に備えられてもよいし、例えば、基地局装置200を設置しパラメータを設定する際に外部のGPS装置に接続されるようにしてもよい。この場合、基地局装置200は、位置情報取得部により外部のGPSから自基地局の位置情報を取得する。
本実施の形態によると、GPSによる位置情報からパラメータを引き出して、装置異存のない自動コンフィグレーションを実現できる。また、本実施の形態によると、GPS装置260で位置情報を取得するので、操作者の設定誤りを防止することもできる。
【0038】
(変形例)
図8は、第1の実施の形態の変形例における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャートである。
本変形例では、基地局装置200の設置された位置の確認を行う前にパラメータを一旦設定し、その後、GPSより取得した位置情報を基に、照合を実施する。一般的に、基地局装置200を設置後、GPS装置260を起動し、GPS装置260が衛星からの信号を安定的に受信して位置情報を取得できるようになるまでには、数十分かかる場合がある。本変形例は、工事時間の削減を目的のひとつとし、工事作業者がGPSの起動完了を待たずに、その他の必要な作業を順次行えるようにすることができる。例えば、GPS装置260を起動後、基地局装置200の装置識別IDを基にパラメータを設定して工事作業者が必要な作業を行い、GPS装置260から位置情報を取得後、照合・修正する。
【0039】
基地局装置200及び制御装置100の動作を説明する。なお、上述の処理と同じものについては、同様の符号を付し、説明を省略する。
基地局装置200におけるステップS101〜S109、制御装置100におけるステップS201は上述の通りである。
【0040】
ステップS509では、基地局装置200は、制御装置100に基地局装置200の装置識別IDと基地局タイプを通知する(S509)。制御装置100は、基地局装置200から基地局装置200の装置識別IDと基地局タイプを受信する(S603)。制御装置100は、受信された基地局装置識別IDおよび基地局タイプをキーに、第1メモリ部120に格納されている基地局装置パラメータ情報を検索する(S605)。また、制御装置100は、基地局装置識別IDおよび基地局タイプが一致するパラメータがあるか判定する(S607)。例えば、受信した基地局装置識別IDおよび基地局タイプが一致するエントリがあれば、該当パラメータがあると判定し、ステップS211に移る。
【0041】
なお、該当パラメータがなければ(S607、No)、制御装置100は、表示装置にアラームを出力(誤設置を通知)し(S621)、基地局装置200にアラームを通知する(S623)。
ステップ211〜213、ステップS113〜S119は上述の通りである。制御装置100は、基地局装置200から設定完了の通知を受信すると(S213)、基地局装置200に送信したパラメータに対応する、第1メモリ部120のパラメータ設定完了確認フラグに「仮完了」を設定する(S6)。
【0042】
基地局装置200は、GPS装置260の動作が安定すると、GPS装置260より位置情報を取得する(S521)。基地局装置200は、制御装置100に基地局装置200の装置識別IDと、取得された位置情報と、基地局タイプを通知する(S523)。制御装置100は、基地局装置200から基地局装置識別IDと位置情報と基地局タイプを受信すると(S617)、第1メモリ部120を参照して、受信した位置情報が、送付したパラメータに対応する位置情報と一致するか判定する(S619)。例えば、受信した装置識別IDに基づき第1メモリ部120を検索し、対応する位置情報と、受信した位置情報とが一致するか判定する。一致する場合は(S619、Yes)、基地局装置200が設置計画通りの位置に設置された場合に相当し、ステップS215の処理を実行する。一方、一致しない場合(S619、No)、図6のステップS217の処理に移る。以降の処理は、図6の各処理と同様である。
本変形例によると、プレインストールされているIDからパラメータを引き出して設定し、GPS情報に基づいた確認フェーズを持つ自動コンフィグレーションを実現できる。
【0043】
2.第2の実施の形態
本実施の形態では、GPS装置により位置情報を取得するかわりに、基地局装置200を設置する作業者の操作により設置位置の位置識別情報を入力する。
【0044】
図9は、第2の実施の形態における基地局装置及び制御装置のメモリの構成例である。
図9(a)に、本実施の形態における基地局装置200の構成図を示す。基地局装置200は、RF部(無線部)210と、ベースバンド部220と、ネットワークインタフェース部(NW−IF部)230と、制御部(第2制御部)240と、メモリ部(第2メモリ部)250と、アンテナ280と、入力部290を有する。
入力部290は、操作者の操作により位置識別情報を入力する。入力部290としては、例えば、テンキーやキーボードなどの入力手段や、キーボードや外部のPCなどに接続可能なインタフェース等を用いることができる。他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、同じ符号を付し、説明を省略する。
【0045】
図9(b)は、第2の実施の形態において制御装置100に記憶される基地局装置パラメータ情報の構成例である。
図4に示す第1の実施の形態の構成と比べると、経度情報と緯度情報が記憶された設置位置情報が、位置識別情報に変わる。位置識別情報は、基地局装置200が設置される位置を特定するためのものであり、例えば地名や地番などを用いてもよい。また、図9(b)の例では「SHIBUYA」などを用いているが、「SHIBUYA−1」、「SHIBUYA−2」など、地名と数字・文字を組み合わせた識別情報でもよい。位置識別情報は予め定められており、基地局装置200を設置する作業者も位置識別情報を知っている。
【0046】
図10は、第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)である。図11は、第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(2)である。
まず、制御装置100は、基地局装置200毎に、基地局装置識別IDと、設置位置識別情報と、基地局タイプと、基地局装置200が設置される位置に応じて設計された基地局装置パラメータとを第1メモリ部120に格納する(S801)。
【0047】
基地局装置200が現場に設置されると(S101)、基地局装置200(例えば、第2制御部240、以下同様)は、入力部290より設置位置識別情報を取得する(S703)。例えば、操作者の操作により基地局装置200が設置された位置に応じた設置位置識別情報が入力される。また、基地局装置200は、DHCPサーバ等のアドレス管理装置から自局のIPアドレスと、制御装置100のIPアドレスを取得する(S109)。なお、IPアドレスは適宜のタイミングで取得してもよい。基地局装置200は、制御装置100に自基地局の装置識別IDと、入力された設置位置識別情報と、基地局タイプを通知する(S711)。自基地局の装置識別IDと基地局タイプは、予め記憶されることができる。
【0048】
制御装置100(例えば、第1制御部110、以下同様)は、基地局装置200から基地局装置識別IDと設置位置識別情報と基地局タイプを受信する(S803)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび設置位置識別情報をキーに、第1メモリ部120に格納されている基地局装置パラメータ情報を検索する(S805)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび設置位置識別情報が一致するエントリがあれば(S807、Yes)、対応する基地局タイプを参照し、受信した基地局タイプと一致するか判定する(S809)。
【0049】
基地局タイプも一致する場合(S809、Yes)は、設置計画通りの位置に基地局装置200が設置された場合に相当する。制御装置100におけるステップS211〜S215、及び、基地局装置200におけるステップS113〜S119は、第1の実施の形態と同様である。
【0050】
一方、ステップS807において、基地局装置識別IDおよび設置位置識別情報の双方が一致するエントリがなければ(S807:No)、図11のステップS817に移る。
ステップS817では、制御装置100は、ステップS803で基地局装置200から受信した設置位置識別情報に基づき第1メモリ部120を参照し、設置位置識別情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがあるか判定する(S817)。例えば、制御装置100は、設置位置識別情報が一致するエントリを検索する。設置位置識別情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがある場合(S817、Yes)、制御装置100は、設置位置識別情報が一致するパラメータの基地局タイプと、受信した基地局タイプが一致するか判定する(S819)。例えば、制御装置100は、設置位置識別情報が一致するエントリの基地局タイプと、ステップS803で基地局装置200から受信した基地局タイプが一致するか判定する。
【0051】
制御装置100は、設置位置識別情報が一致するパラメータの基地局タイプと、受信した基地局タイプが一致する場合(S819、Yes)、設置位置識別情報と基地局タイプが一致するパラメータを読み出し、基地局装置200に送付する(S821)。
基地局装置200は、制御装置100から受信したパラメータを設定し、パラメータ設定の完了を制御装置100に通知する。また、基地局装置200は、設定したパラメータで運用を開始する。これらのステップは、上述のステップS113〜S119に相当する。
【0052】
制御装置100におけるステップS223〜S229は、第1の実施の形態と同様である。また、上述のステップS809、S817、S819でNoと判断された場合には、制御装置100は、表示装置にアラームを出力(誤設置を通知)し(S231)、基地局装置200にアラームを通知する(S233)。
本実施の形態によると、GPS装置などの構成がなくても、位置情報に基づくパラメータ設定ができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、例えば、無線基地局を有する無線通信システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0054】
100 制御装置
110 制御部(第1制御部)
120 メモリ部(第1メモリ部)
130 インタフェース部(IF部)
200 基地局装置
210 RF部(無線部)
220 ベースバンド部
230 ネットワークインタフェース部(NW−IF部)
240 制御部(第2制御部)
250 メモリ部(第2メモリ部)
260 GPS装置(位置情報取得部)
270 GPSアンテナ
280 アンテナ
290 入力部
300 端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局パラメータ投入システム及び基地局に係り、特に、無線通信基地局のシステムパラメータを自動投入する基地局パラメータ投入システム及び基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信(又は移動体通信)の分野では、エリア設計、基地局設置工事から運用・保守(システム最適化)まで、事業者の運用コスト低減のための自動化が進められている。基地局設置工事における基地局パラメータの設定は、基地局を設置する工事担当者が設定ファイルを持参して現地で設定しているが、今後このパラメータの設定も自動化されることが想定される(自動コンフィグレーション)。例えば、非特許文献1を参照すると、パラメータを自動で設定することが求められている。また、非特許文献2には、コンフィグデータ(config data)をダウンロードすることが開示されている。
また、特許文献1には、無線基地局は無線制御局から制御プログラムをダウンロードによって更新可能であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−157247号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Next Generation Mobile Networks Informative List of SON Use Case、3 Deployment、3.5 Transport Parameter Setup、3.6 Radio Parameter Setup
【非特許文献2】3GPP TS 32.501 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Concepts and Requirements、6.4.2 Use Case Self−configuration of a new eNodeB
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基地局装置のパラメータは、基地局装置が設置される位置(環境)に応じて、予め制御装置(基地局装置のパラメータ情報を登録、保持、管理する装置)に、基地局装置200毎に準備される。自動コンフィグレーション機能によって、当該設置位置に設置された基地局装置に当該パラメータがダウンロードされ、設定される。この機能を正しく動作させるためには、当該基地局装置が、計画された位置に正しく設置されていることを担保する必要があり、当該基地局装置が他の基地局設置位置に誤って設置された場合や、他の基地局装置と取り違えられて設置された場合には、これを検出し、誤ったパラメータの設定を防止し、修正する仕組みが必要となる。
【0006】
以下、具体例をあげて説明する。
図12は、基地局装置パラメータ自動投入手順の説明図である。
基地局装置と制御装置がネットワークで接続され、制御装置に格納されるパラメータを基地局装置に送信して設定する例を説明する。なお、課題を理解しやすくするため本発明に即して説明するが、図12の処理が従来技術を示すものではない。
【0007】
まず、制御装置は、各基地局装置に設定するパラメータを予め格納しておく。ここでは、例えば、基地局装置に固有の識別IDと対応してパラメータを格納する。
基地局装置が所定の場所に設置されると、基地局装置は、アドレス管理装置(DHCPサーバ等)から、自局と制御装置のIPアドレスを取得する。基地局装置は、制御装置に自身の基地局装置識別IDを通知する。制御装置は、受信した基地局装置識別IDから、対応するパラメータを検索し、該当するパラメータを基地局装置に送信する。基地局装置は、受信したパラメータを設定する。制御装置は、パラメータを送付した記録を格納する。
【0008】
図13及び図14は、課題の説明図である。
制御装置1100に格納されるパラメータは、基地局装置の設置計画位置に応じて設計・設定される。例えば、山間部の基地局装置と繁華街の基地局装置とでは、アンテナから電波を送出する角度などのパラメータが異なる場合がある。また、隣接基地局を示すネイバーリストなども基地局装置の設置位置によって異なる。
【0009】
一方、上述の例では、制御装置において基地局のID毎にパラメータを格納し、基地局装置から受信される基地局装置のIDに応じたパラメータを送信している。例えば、設置位置A用の基地局装置A1200を設置位置B向けに搬出し、設置位置Bに基地局装置A1200を設置した場合、基地局装置A1200は設置位置A用のパラメータを取得して設定することになる。そして、設置位置Bで、設置位置A用のパラメータを設定された基地局装置A1200が運用を開始する。このような、パラメータが誤って設定された状況では、設置位置に応じた所望の運用がなされないことになる。
【0010】
上記のような設置位置A用の基地局装置を設置位置B向けに搬出し、パラメータ設定誤りの原因となりうることが想定されるケースとして、一例を挙げると以下のようなものがある。
・設置位置A用の基地局装置を、設置位置B向けに誤って搬出する場合
・装置故障を検出し予備品に切り替える場合(装置識別IDが変わる)
・設置工事日程の変更で、在庫基地局装置を他の設置位置に転用する操作を行う場合
なお、図14の点線枠内は、自動化によって工数、コストの低減を図りたい部分である。人手による設定から自動化に伴い、誤りを検出して修正する機能が必要となっている。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑み、基地局装置の設置位置に応じて基地局装置パラメータを自動的に設定する基地局パラメータ投入システム及び基地局を提供することを目的とする。また、本発明は、基地局設置計画と異なる基地局装置が設置された場合に、これを検出し、誤ったパラメータの設定を防止する仕組み、及び、誤ったパラメータの設定を修正する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、設定の誤りの防止、検出、修正機能を、例えば、
・パラメータ情報と共に予め制御装置に格納された位置情報と、基地局装置に搭載されるGPS(Grobal Positioning System)装置から得られる位置情報との照合、又は、
・パラメータ情報と共に予め制御装置に格納された設置位置識別情報と、設置工事担当者が設置工事の際に基地局装置に設定する設置位置識別情報との照合
によって実現する。
【0013】
本発明の第1の解決手段によると、
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、前記基地局の設置される位置情報に対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応した前記パラメータを該制御装置から受信して設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局が、位置情報に基づき設定された前記パラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システムが提供される。
【0014】
本発明の第2の解決手段によると、
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、基地局識別子と、前記基地局の設置される位置情報とに対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される基地局識別子と位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記基地局から受信される前記基地局の識別子に基づき前記メモリ部を参照して、対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、基地局識別子に対応する該パラメータを受信して設定し、
前記基地局の前記第2制御部は、起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、基地局識別子と位置情報を受信し、該基地局識別子に対応する前記メモリ部の位置情報と、受信された位置情報が一致しない場合、受信された位置情報に基づき前記メモリ部を検索して、該位置情報に対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、設定されたパラメータを、前記基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
前記基地局が、位置情報に応じたパラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システムが提供される。
【0015】
本発明の第3の解決手段によると、
端末と無線で通信するための基地局と、前記基地局の設置される位置情報に対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応したパラメータを該制御装置から受信して設定する制御部と
を有し、
位置情報に基づき設定されたパラメータに従い運用される前記基地局が提供される。
本発明の第4の解決手段によると、
端末と無線で通信する基地局と、基地局識別子と前記基地局の設置される位置情報とに対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する制御部と
を有し、
前記制御部は、
前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
該基地局識別子に対応するパラメータを前記制御装置から受信して設定し、
起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記基地局の位置情報に対応するパラメータを前記制御装置から受信し、設定されたパラメータを、該基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
位置情報に応じたパラメータに従い運用される前記基地局が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、基地局装置の設置位置に応じて基地局装置パラメータを自動的に設定する基地局パラメータ投入システム及び基地局を提供することができる。また、本発明によると、基地局設置計画と異なる基地局装置が設置された場合に、これを検出し、誤ったパラメータの設定を防止する仕組み、及び、誤ったパラメータの設定を修正する仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】システム全体の構成図である。
【図2】制御装置及び基地局装置の構成図である。
【図3】基地局装置のパラメータの例を示す。
【図4】制御装置に記憶される基地局装置パラメータ情報の構成例である。
【図5】第1の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)である。
【図6】第1の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(2)である。
【図7】基地局装置パラメータ自動投入のシーケンス図である。
【図8】第1の実施の形態の変形例における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態における基地局装置及び制御装置のメモリの構成例である。
【図10】第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)である。
【図11】第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(2)である。
【図12】基地局装置パラメータ自動投入の説明図である。
【図13】基地局装置パラメータ自動投入における課題の説明図(1)である。
【図14】基地局装置パラメータ自動投入における課題の説明図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
1.第1の実施の形態
図1は、システム全体の構成図である。
基地局装置パラメータ自動投入システムは、例えば、制御装置100と基地局装置(基地局)200とを備える。
制御装置100は、基地局装置200の運用に関するパラメータ(基地局装置パラメータ)を、基地局装置200に設定する。制御装置100は、表示装置又は出力装置を接続することができる。基地局装置200は、設定されたパラメータに従い運用される。例えば、基地局装置200は、端末300と無線で通信する。なお、基地局装置200は複数備えることができる。
【0019】
図2は、制御装置及び基地局装置の構成図である。
図2(a)に、制御装置100の構成図を示す。制御装置100は、制御部(第1制御部)110と、メモリ部(第1メモリ部)120と、インタフェース部(IF部)130とを有する。
第1制御部110は、基地局装置200から受信される位置情報と基地局装置200の基地局タイプ情報(機種情報、種別情報)に基づき、第1メモリ部120から対応するパラメータを取得して、基地局装置200に送信する。第1メモリ部120は、例えば、基地局装置パラメータ情報が記憶される。基地局装置パラメータ情報については、後に詳細に説明する。IF部130は、ネットワークとのインタフェースであり、制御装置100はネットワークを介して基地局装置200と通信できる。
【0020】
図2(b)に、基地局装置200の構成図を示す。基地局装置200は、RF部(無線部)210と、ベースバンド部220と、ネットワークインタフェース部(NW−IF部)230と、制御部(第2制御部)240と、メモリ部(第2メモリ部)250と、GPS装置(位置情報取得部)260と、GPSアンテナ270と、アンテナ280とを有する。
【0021】
GPS装置260は、GPSアンテナ270を利用して、基地局装置200が設置された位置の位置情報(例えば、経度情報と緯度情報)を取得する。制御部240は、基地局装置200全体を制御する。また、制御部240は、GPS部260で取得された位置情報と、予め設定された基地局タイプ情報とを制御装置100に送信し、位置情報と基地局タイプ情報に対応したパラメータを制御装置100から受信して設定する。メモリ部(第2メモリ部)250は、例えば、設定される基地局装置パラメータが記憶される。
【0022】
アンテナ280は、基地局装置200が無線信号を端末300に送信及び端末300から受信するためのアンテナである。RF部(無線部)210は、ベースバンド部220から受け取ったベースバンド信号を所定の搬送無線周波数に載せてアンテナ280から無線信号として送出する。また、RF部210は、アンテナ280を介して受信した無線信号から搬送無線周波数を除去してベースバンド信号に戻し、ベースバンド部220へ出力する。ベースバンド部220は、端末300に送信するパケットをベースバンド信号に変調する。また、ベースバンド部220は、端末300から受信したベースバンド信号を復調する。ネットワークインタフェース部(NW−IF部)230は、例えば、基地局装置200に接続される有線ネットワークとのインタフェースである。
【0023】
図3は、基地局装置のパラメータの例を示す。
本実施の形態におけるパラメータは、基地局装置200の各ブロックで用いられるパラメータを含むことができる。本実施の形態においてパラメータは、複数のパラメータを含むパラメータ群を指すが、ひとつのパラメータであってよい。
RF部210に関連するパラメータとしては、例えば、送信電力、周波数帯域、アンテナ情報などがある。ベースバンド部220に関連するパラメータとしては、例えば、基地局ID(PCI:Physical Cell ID)、帯域、送信電力パラメータ(FFR:Fractional Frequency Reuse、高出力の周波数、出力等)、ネイバーリスト(隣接基地局のPCI)、ハンドオーバパラメータ(切替しきい値等)などがある。第2制御部240に関連するパラメータとしては、例えば、リポート情報がある。リポート情報は、例えば、基地局装置200から何を制御装置100に報告させるか、どのタイミング・周期で報告させるかなど、基地局装置200から制御装置100への報告に関する情報である。ネットワークインタフェース部230に関連するパラメータとしては、例えば、隣接局IPアドレスがある。なお、これらに限らず、基地局装置200の運用・設定に関する適宜のパラメータを含むこともできる。また、これらのパラメータの一部を設定するようにしてもよい。
【0024】
図4は、制御装置100に記憶される基地局装置パラメータ情報の構成例である。
図4に示す基地局装置パラメータ情報は、基地局配置計画などに基づき予め設計され、制御装置100の第1メモリ部120に記憶される。
基地局装置パラメータ情報は、例えば、基地局装置200が設置される設置位置情報と基地局装置200の基地局タイプ情報と、パラメータとが対応して記憶される。また、基地局番号、装置識別ID、設定完了確認フラグが対応して記憶されてもよい。
【0025】
基地局番号及び装置識別IDはいずれも基地局装置200を識別するための識別情報である。いずれか一方を用いてもよいし、両方を対応づけて記憶してもよい。基地局番号は、各基地局に割り当てられる論理的な番号である。番号に限らず文字などの適宜の識別子でもよい。装置識別IDは、基地局装置200固有の物理的な識別子である。例えば、製造番号などを用いることができる。
【0026】
設置位置情報は、基地局装置200が設置される位置を示し、例えば、経度情報と緯度情報を含む。経度情報及び緯度情報は、特定の値でもよいが、ある範囲をもつようにしてもよい。基地局装置のタイプ情報は、基地局装置の型式などを示す。例えば、ネットワークシステム内には複数の基地局装置が設置されるが、各基地局装置には大きさが異なる場合がある。例えば、基地局装置の密集するエリア(例えば、市街地)に配置される基地局装置は比較的小さい規模のものが用いられ、ひとつの基地局装置でカバーする範囲が広いエリア(例えば、山間部)に配置される基地局装置は比較的大きい規模のものが用いられる。これらの小さい規模の基地局装置と大きい規模の基地局装置が誤設置されると、位置情報に応じたパラメータが設定されても所望の運用をすることができない場合がある。本実施の形態ではこのような誤設置も検出してアラームを出力することができる。
【0027】
パラメータは、基地局の設置位置に応じた上述の各パラメータが記憶される。設定完了確認フラグは、対応するパラメータを基地局装置200に設定したか等を示す。例えば、パラメータを設定していないことを示す「未完了」、パラメータを基地局に設定したことを示す「完了」、装置識別IDに基づきパラメータを設定し、位置情報に基づくパラメータの照合待ちであることを示す「仮完了」などが設定される。
【0028】
図5及び図6は、第1の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)及び(2)である。図7は、基地局装置パラメータ自動投入のシーケンス図である。図7は、設置位置Aに設置される計画だった基地局Aが、設置位置Bに設置された場合のシーケンス図である。
まず、制御装置100は、基地局装置200毎に、基地局装置識別IDと、設置位置情報と、基地局タイプ情報(以下、基地局タイプと記す)と、基地局装置200が設置される位置に応じて設計された基地局装置パラメータとを第1メモリ部120に格納する(S201、S301、S303)。
【0029】
基地局装置200が現場に設置されると(S101、S305)、基地局装置200(例えば、第2制御部240、以下同様)は、GPS装置260を起動し(S103)、GPS装置260より位置情報を取得する(S107、S307)。また、基地局装置200は、DHCPサーバ等のアドレス管理装置から自局のIPアドレスと、制御装置100のIPアドレスを取得する(S109、S309)。なお、IPアドレスは適宜のタイミングで取得してもよい。基地局装置200は、制御装置100に自基地局の装置識別IDと、取得された位置情報と、基地局タイプを通知する(S111、S311)。自基地局の装置識別IDと基地局タイプは、予め記憶されることができる。
【0030】
制御装置100(例えば、第1制御部110、以下同様)は、基地局装置200から基地局装置識別IDと位置情報と基地局タイプを受信する(S203)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび位置情報をキーに、第1メモリ部120に格納されている基地局装置パラメータ情報を検索する(S205)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび位置情報が一致するエントリがあれば(S207、Yes)、対応する基地局タイプを参照し、受信した基地局タイプと一致するか判定する(S209)。
【0031】
基地局タイプも一致する場合(S209、Yes)は、設置計画通りの位置に基地局装置200が設置された場合に相当する。制御装置100は、基地局装置200にパラメータを送付する(S211)。基地局装置200は、制御装置100よりパラメータを受信し(S113)、受信したパラメータを設定する(S115)。例えば、受信したパラメータを第2メモリ部250に記憶する。基地局装置200は、パラメータ設定の完了を制御装置100に通知する(S117)。
【0032】
制御装置100は、基地局装置200から設定完了の通知を受信する(S213)。また、制御装置100は、基地局装置200に送信したパラメータに対応する、第2メモリ部250のパラメータ設定完了確認フラグに「完了」を設定する(S215)。基地局装置200は、設定したパラメータで運用を開始する(S119)。
【0033】
一方、ステップS207において、基地局装置識別IDおよび位置情報の双方が一致するエントリがなければ(S207:No、S313)、図6のステップS217に移る。
ステップS217では、制御装置100は、ステップS203で基地局装置200から受信した位置情報に基づき第1メモリ部120を参照し、位置情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがあるか判定する(S217)。例えば、制御装置100は、位置情報が一致するエントリを検索する。位置情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがある場合(S217、Yes)、制御装置100は、位置情報が一致するパラメータの基地局タイプと、ステップS203で基地局装置200から受信した基地局タイプが一致するか判定する(S219)。例えば、制御装置100は、位置情報が一致するエントリの基地局タイプと、基地局装置200から受信した基地局タイプが一致するか判定する。
【0034】
制御装置100は、位置情報が一致するパラメータの基地局タイプと、基地局装置200から受信した基地局タイプが一致する場合(S219、Yes)、位置情報と基地局タイプが一致するパラメータを読み出し、基地局装置200に送付する(S221、S315、S317)。ここでは、設置位置B用のパラメータが送信される。
基地局装置200は、制御装置100から受信したパラメータを設定し(S319)、パラメータ設定の完了を制御装置100に通知する(S321)。また、基地局装置200は、設定したパラメータで運用を開始する(S323)。ステップS319〜S323は、上述のステップS113〜S119に相当する。
【0035】
制御装置100は、基地局装置200から設定完了の通知を受信する(S223)。制御装置100は、基地局装置200に送信したパラメータに対応するエントリの装置識別IDを、基地局装置200の装置識別IDに修正する。基地局装置200の装置識別IDは、ステップ203で受信したものを用いてもよいし、パラメータの設定完了の通知に基地局装置200の装置識別IDを含めてもよい。制御装置100は、送信したパラメータの設定完了確認フラグに「完了」を設定する(S225、S327)。
【0036】
制御装置100は、第2メモリ部250内の装置識別IDと、基地局装置200より通知された装置識別IDが一致するパラメータがあれば、対応する基地局識別ID欄のデータを消去する(S227、S329)。また、制御装置100は、表示装置にアラームを出力する(S229、S331)。例えば、パラメータ情報不整合あり、位置情報一致パラメータの設定完了などを表示又は出力する。
上述のステップS209、S217、S219でNoと判断された場合には、制御装置100は、表示装置にアラームを出力(誤設置を通知)し(S231)、基地局装置200にアラームを通知する(S233)。
【0037】
なお、本実施の形態において、GPS装置260は、基地局装置200に備えられてもよいし、例えば、基地局装置200を設置しパラメータを設定する際に外部のGPS装置に接続されるようにしてもよい。この場合、基地局装置200は、位置情報取得部により外部のGPSから自基地局の位置情報を取得する。
本実施の形態によると、GPSによる位置情報からパラメータを引き出して、装置異存のない自動コンフィグレーションを実現できる。また、本実施の形態によると、GPS装置260で位置情報を取得するので、操作者の設定誤りを防止することもできる。
【0038】
(変形例)
図8は、第1の実施の形態の変形例における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャートである。
本変形例では、基地局装置200の設置された位置の確認を行う前にパラメータを一旦設定し、その後、GPSより取得した位置情報を基に、照合を実施する。一般的に、基地局装置200を設置後、GPS装置260を起動し、GPS装置260が衛星からの信号を安定的に受信して位置情報を取得できるようになるまでには、数十分かかる場合がある。本変形例は、工事時間の削減を目的のひとつとし、工事作業者がGPSの起動完了を待たずに、その他の必要な作業を順次行えるようにすることができる。例えば、GPS装置260を起動後、基地局装置200の装置識別IDを基にパラメータを設定して工事作業者が必要な作業を行い、GPS装置260から位置情報を取得後、照合・修正する。
【0039】
基地局装置200及び制御装置100の動作を説明する。なお、上述の処理と同じものについては、同様の符号を付し、説明を省略する。
基地局装置200におけるステップS101〜S109、制御装置100におけるステップS201は上述の通りである。
【0040】
ステップS509では、基地局装置200は、制御装置100に基地局装置200の装置識別IDと基地局タイプを通知する(S509)。制御装置100は、基地局装置200から基地局装置200の装置識別IDと基地局タイプを受信する(S603)。制御装置100は、受信された基地局装置識別IDおよび基地局タイプをキーに、第1メモリ部120に格納されている基地局装置パラメータ情報を検索する(S605)。また、制御装置100は、基地局装置識別IDおよび基地局タイプが一致するパラメータがあるか判定する(S607)。例えば、受信した基地局装置識別IDおよび基地局タイプが一致するエントリがあれば、該当パラメータがあると判定し、ステップS211に移る。
【0041】
なお、該当パラメータがなければ(S607、No)、制御装置100は、表示装置にアラームを出力(誤設置を通知)し(S621)、基地局装置200にアラームを通知する(S623)。
ステップ211〜213、ステップS113〜S119は上述の通りである。制御装置100は、基地局装置200から設定完了の通知を受信すると(S213)、基地局装置200に送信したパラメータに対応する、第1メモリ部120のパラメータ設定完了確認フラグに「仮完了」を設定する(S6)。
【0042】
基地局装置200は、GPS装置260の動作が安定すると、GPS装置260より位置情報を取得する(S521)。基地局装置200は、制御装置100に基地局装置200の装置識別IDと、取得された位置情報と、基地局タイプを通知する(S523)。制御装置100は、基地局装置200から基地局装置識別IDと位置情報と基地局タイプを受信すると(S617)、第1メモリ部120を参照して、受信した位置情報が、送付したパラメータに対応する位置情報と一致するか判定する(S619)。例えば、受信した装置識別IDに基づき第1メモリ部120を検索し、対応する位置情報と、受信した位置情報とが一致するか判定する。一致する場合は(S619、Yes)、基地局装置200が設置計画通りの位置に設置された場合に相当し、ステップS215の処理を実行する。一方、一致しない場合(S619、No)、図6のステップS217の処理に移る。以降の処理は、図6の各処理と同様である。
本変形例によると、プレインストールされているIDからパラメータを引き出して設定し、GPS情報に基づいた確認フェーズを持つ自動コンフィグレーションを実現できる。
【0043】
2.第2の実施の形態
本実施の形態では、GPS装置により位置情報を取得するかわりに、基地局装置200を設置する作業者の操作により設置位置の位置識別情報を入力する。
【0044】
図9は、第2の実施の形態における基地局装置及び制御装置のメモリの構成例である。
図9(a)に、本実施の形態における基地局装置200の構成図を示す。基地局装置200は、RF部(無線部)210と、ベースバンド部220と、ネットワークインタフェース部(NW−IF部)230と、制御部(第2制御部)240と、メモリ部(第2メモリ部)250と、アンテナ280と、入力部290を有する。
入力部290は、操作者の操作により位置識別情報を入力する。入力部290としては、例えば、テンキーやキーボードなどの入力手段や、キーボードや外部のPCなどに接続可能なインタフェース等を用いることができる。他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、同じ符号を付し、説明を省略する。
【0045】
図9(b)は、第2の実施の形態において制御装置100に記憶される基地局装置パラメータ情報の構成例である。
図4に示す第1の実施の形態の構成と比べると、経度情報と緯度情報が記憶された設置位置情報が、位置識別情報に変わる。位置識別情報は、基地局装置200が設置される位置を特定するためのものであり、例えば地名や地番などを用いてもよい。また、図9(b)の例では「SHIBUYA」などを用いているが、「SHIBUYA−1」、「SHIBUYA−2」など、地名と数字・文字を組み合わせた識別情報でもよい。位置識別情報は予め定められており、基地局装置200を設置する作業者も位置識別情報を知っている。
【0046】
図10は、第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(1)である。図11は、第2の実施の形態における基地局装置パラメータ自動投入のフローチャート(2)である。
まず、制御装置100は、基地局装置200毎に、基地局装置識別IDと、設置位置識別情報と、基地局タイプと、基地局装置200が設置される位置に応じて設計された基地局装置パラメータとを第1メモリ部120に格納する(S801)。
【0047】
基地局装置200が現場に設置されると(S101)、基地局装置200(例えば、第2制御部240、以下同様)は、入力部290より設置位置識別情報を取得する(S703)。例えば、操作者の操作により基地局装置200が設置された位置に応じた設置位置識別情報が入力される。また、基地局装置200は、DHCPサーバ等のアドレス管理装置から自局のIPアドレスと、制御装置100のIPアドレスを取得する(S109)。なお、IPアドレスは適宜のタイミングで取得してもよい。基地局装置200は、制御装置100に自基地局の装置識別IDと、入力された設置位置識別情報と、基地局タイプを通知する(S711)。自基地局の装置識別IDと基地局タイプは、予め記憶されることができる。
【0048】
制御装置100(例えば、第1制御部110、以下同様)は、基地局装置200から基地局装置識別IDと設置位置識別情報と基地局タイプを受信する(S803)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび設置位置識別情報をキーに、第1メモリ部120に格納されている基地局装置パラメータ情報を検索する(S805)。制御装置100は、基地局装置識別IDおよび設置位置識別情報が一致するエントリがあれば(S807、Yes)、対応する基地局タイプを参照し、受信した基地局タイプと一致するか判定する(S809)。
【0049】
基地局タイプも一致する場合(S809、Yes)は、設置計画通りの位置に基地局装置200が設置された場合に相当する。制御装置100におけるステップS211〜S215、及び、基地局装置200におけるステップS113〜S119は、第1の実施の形態と同様である。
【0050】
一方、ステップS807において、基地局装置識別IDおよび設置位置識別情報の双方が一致するエントリがなければ(S807:No)、図11のステップS817に移る。
ステップS817では、制御装置100は、ステップS803で基地局装置200から受信した設置位置識別情報に基づき第1メモリ部120を参照し、設置位置識別情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがあるか判定する(S817)。例えば、制御装置100は、設置位置識別情報が一致するエントリを検索する。設置位置識別情報が一致する他の基地局装置識別IDのパラメータがある場合(S817、Yes)、制御装置100は、設置位置識別情報が一致するパラメータの基地局タイプと、受信した基地局タイプが一致するか判定する(S819)。例えば、制御装置100は、設置位置識別情報が一致するエントリの基地局タイプと、ステップS803で基地局装置200から受信した基地局タイプが一致するか判定する。
【0051】
制御装置100は、設置位置識別情報が一致するパラメータの基地局タイプと、受信した基地局タイプが一致する場合(S819、Yes)、設置位置識別情報と基地局タイプが一致するパラメータを読み出し、基地局装置200に送付する(S821)。
基地局装置200は、制御装置100から受信したパラメータを設定し、パラメータ設定の完了を制御装置100に通知する。また、基地局装置200は、設定したパラメータで運用を開始する。これらのステップは、上述のステップS113〜S119に相当する。
【0052】
制御装置100におけるステップS223〜S229は、第1の実施の形態と同様である。また、上述のステップS809、S817、S819でNoと判断された場合には、制御装置100は、表示装置にアラームを出力(誤設置を通知)し(S231)、基地局装置200にアラームを通知する(S233)。
本実施の形態によると、GPS装置などの構成がなくても、位置情報に基づくパラメータ設定ができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、例えば、無線基地局を有する無線通信システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0054】
100 制御装置
110 制御部(第1制御部)
120 メモリ部(第1メモリ部)
130 インタフェース部(IF部)
200 基地局装置
210 RF部(無線部)
220 ベースバンド部
230 ネットワークインタフェース部(NW−IF部)
240 制御部(第2制御部)
250 メモリ部(第2メモリ部)
260 GPS装置(位置情報取得部)
270 GPSアンテナ
280 アンテナ
290 入力部
300 端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、前記基地局の設置される位置情報に対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応した前記パラメータを該制御装置から受信して設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局が、位置情報に基づき設定された前記パラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システム。
【請求項2】
前記位置情報取得部は、GPS装置であり、
前記位置情報は、経度情報と緯度情報を含む請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項3】
前記制御装置の前記メモリ部は、前記基地局の設置される前記位置情報と前記基地局の種別情報とに対応して前記パラメータが記憶され、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報取得部で取得された位置情報と、予め設定された基地局の種別情報とを前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記基地局から受信される位置情報と基地局の種別情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報と前記種別情報に対応したパラメータを該制御装置から受信して設定する請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項4】
前記パラメータは、配置される位置に応じて前記基地局ごとに異なるパラメータを含む請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項5】
前記基地局は、無線部と、ベースバンド部と、インタフェース部をさらに有し、
前記パラメータは、前記第2制御部、前記無線部、前記ベースバンド部及び前記インタフェース部のいずれかで用いられるパラメータを含む請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項6】
前記制御装置の前記メモリ部は、基地局識別子が位置情報に対応してさらに記憶され、
前記基地局の前記第2制御部は、前記制御装置に自基地局の基地局識別子をさらに送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記メモリ部を参照し、前記基地局から受信した前記位置情報が一致し、かつ、前記基地局識別子が一致しないエントリのパラメータを前記基地局に送信した場合、アラームを表示又は出力する請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項7】
前記位置情報は、前記基地局が設置される位置に応じて予め定められた位置識別情報であり、
前記位置情報取得部は、操作者の操作により位置識別情報を入力する入力部であり、
前記基地局の前記第2制御部は、前記入力部により入力された位置識別情報を前記制御装置に送信する請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項8】
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、基地局識別子と、前記基地局の設置される位置情報とに対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される基地局識別子と位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記基地局から受信される前記基地局の識別子に基づき前記メモリ部を参照して、対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、基地局識別子に対応する該パラメータを受信して設定し、
前記基地局の前記第2制御部は、起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、基地局識別子と位置情報を受信し、該基地局識別子に対応する前記メモリ部の位置情報と、受信された位置情報が一致しない場合、受信された位置情報に基づき前記メモリ部を検索して、該位置情報に対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、設定されたパラメータを、前記基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
前記基地局が、位置情報に応じたパラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システム。
【請求項9】
端末と無線で通信するための基地局と、前記基地局の設置される位置情報に対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応したパラメータを該制御装置から受信して設定する制御部と
を有し、
位置情報に基づき設定されたパラメータに従い運用される前記基地局。
【請求項10】
端末と無線で通信する基地局と、基地局識別子と前記基地局の設置される位置情報とに対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する制御部と
を有し、
前記制御部は、
前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
該基地局識別子に対応するパラメータを前記制御装置から受信して設定し、
起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記基地局の位置情報に対応するパラメータを前記制御装置から受信し、設定されたパラメータを、該基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
位置情報に応じたパラメータに従い運用される前記基地局。
【請求項1】
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、前記基地局の設置される位置情報に対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応した前記パラメータを該制御装置から受信して設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局が、位置情報に基づき設定された前記パラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システム。
【請求項2】
前記位置情報取得部は、GPS装置であり、
前記位置情報は、経度情報と緯度情報を含む請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項3】
前記制御装置の前記メモリ部は、前記基地局の設置される前記位置情報と前記基地局の種別情報とに対応して前記パラメータが記憶され、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報取得部で取得された位置情報と、予め設定された基地局の種別情報とを前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記基地局から受信される位置情報と基地局の種別情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報と前記種別情報に対応したパラメータを該制御装置から受信して設定する請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項4】
前記パラメータは、配置される位置に応じて前記基地局ごとに異なるパラメータを含む請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項5】
前記基地局は、無線部と、ベースバンド部と、インタフェース部をさらに有し、
前記パラメータは、前記第2制御部、前記無線部、前記ベースバンド部及び前記インタフェース部のいずれかで用いられるパラメータを含む請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項6】
前記制御装置の前記メモリ部は、基地局識別子が位置情報に対応してさらに記憶され、
前記基地局の前記第2制御部は、前記制御装置に自基地局の基地局識別子をさらに送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記メモリ部を参照し、前記基地局から受信した前記位置情報が一致し、かつ、前記基地局識別子が一致しないエントリのパラメータを前記基地局に送信した場合、アラームを表示又は出力する請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項7】
前記位置情報は、前記基地局が設置される位置に応じて予め定められた位置識別情報であり、
前記位置情報取得部は、操作者の操作により位置識別情報を入力する入力部であり、
前記基地局の前記第2制御部は、前記入力部により入力された位置識別情報を前記制御装置に送信する請求項1に記載の基地局パラメータ投入システム。
【請求項8】
端末と無線で通信するための基地局と、
該基地局の運用に関するパラメータを、新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置と
を備え、
前記制御装置は、基地局識別子と、前記基地局の設置される位置情報とに対応して前記パラメータが記憶されるメモリ部と、
前記基地局から受信される基地局識別子と位置情報に基づき、前記メモリ部から対応する前記パラメータを取得して、前記基地局に送信する第1制御部と
を有し、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する第2制御部と
を有し、
前記基地局の前記第2制御部は、前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、前記基地局から受信される前記基地局の識別子に基づき前記メモリ部を参照して、対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、基地局識別子に対応する該パラメータを受信して設定し、
前記基地局の前記第2制御部は、起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記制御装置の前記第1制御部は、基地局識別子と位置情報を受信し、該基地局識別子に対応する前記メモリ部の位置情報と、受信された位置情報が一致しない場合、受信された位置情報に基づき前記メモリ部を検索して、該位置情報に対応するパラメータを前記基地局に送信し、
前記基地局の前記第2制御部は、設定されたパラメータを、前記基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
前記基地局が、位置情報に応じたパラメータに従い運用される基地局パラメータ投入システム。
【請求項9】
端末と無線で通信するための基地局と、前記基地局の設置される位置情報に対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部で取得された位置情報を前記制御装置に送信し、該位置情報に対応したパラメータを該制御装置から受信して設定する制御部と
を有し、
位置情報に基づき設定されたパラメータに従い運用される前記基地局。
【請求項10】
端末と無線で通信する基地局と、基地局識別子と前記基地局の設置される位置情報とに対応して該基地局の運用に関するパラメータが記憶され、該パラメータを新たに設置される前記基地局に設定するための制御装置とを備えた無線通信システムにおける前記基地局であって、
前記基地局は、
該基地局が設置された位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記制御装置から受信されるパラメータを設定する制御部と
を有し、
前記制御部は、
前記位置情報取得部を起動し、及び、基地局識別子を前記制御装置に送信し、
該基地局識別子に対応するパラメータを前記制御装置から受信して設定し、
起動した前記位置情報取得部から自基地局の位置情報を取得し、基地局識別子と取得された位置情報とを前記制御装置に送信し、
前記基地局の位置情報に対応するパラメータを前記制御装置から受信し、設定されたパラメータを、該基地局の位置情報に対応するパラメータに更新し、
位置情報に応じたパラメータに従い運用される前記基地局。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−283638(P2010−283638A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135791(P2009−135791)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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