説明

基本ハニカム構造体及びその押し出し成形用ダイス並びに大型ハニカム構造体の製造方法

【課題】 成形時の残留歪みが小さくウォッシュコート層の厚みが小孔の側壁の部位によって異なることが防止された基本ハニカム構造体及びその押し出し成形用ダイス、並びに大型ハニカム構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】 同一断面形状の四角形又は六角形の小孔11が、隣接した状態で並べて配置される基本ハニカム構造体10において、小孔11の隣り合う側壁12が交わる角部内側は、内表面の断面形状が円弧状又は直線状となった連結部13によって滑らかに連結しており、連結部13の断面幅は、連結部13が連接する側壁12の中で短い側の側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にあることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関やボイラーの燃焼器から排出される排ガス中に含まれるカーボン微粒子、未燃焼の炭化水素、及び窒素酸化物等の各種排出物の処理、並びに各種生活環境から放出される化学物質、埃、及び臭いの処理を触媒反応を利用して行なう際に使用する触媒担持用のハニカム構造体及びそれを成形する成形用ダイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、排ガス中の各種排出物を触媒反応を利用して処理する場合、例えば、触媒で形成したハニカム構造体又は表面に触媒が担持されたハニカム構造体を触媒が活性化する温度域に保ちその内部に排ガスを導入し、ハニカム構造体を構成する小孔の側壁と排ガスとの間で十分な接触時間が確保されるようにして排ガスを流通させていた。
ここで、ハニカム構造体の加熱は、流通させる排ガスの熱を利用して行なっているので、内燃機関やボイラーの燃焼器の始動時ではハニカム構造体の温度が低く、しかも排出される排ガスの温度も低いため、触媒が活性化する温度域にハニカム構造体の温度が上昇するまで十分な処理機能を発揮することができないという欠点があった。
そこで、ハニカム構造体加熱用のヒータを設け、側壁の厚みをできるだけ薄くし、ハニカム構造体の温度が素早く触媒が活性化する温度域まで上昇できるようにすることが試みられている。しかし、ハニカム構造体の小孔を形成する側壁の厚みを薄くすると、ハニカム構造体の強度が低下するという問題が生じる。
【0003】
一方、排ガスと小孔の側壁との間で十分な接触時間が確保されるようにするために、ハニカム構造体の小孔の断面積を小さくして、すなわち、単位面積当たりの小孔の個数を多くして排ガスに接触する側壁の面積を増加させることが試みられている。
しかし、ハニカム構造体の小孔の断面積を小さくすると、排ガスとの接触面積は増加するが、排ガスの流れによる差圧が上昇して排ガスが通過し難くなるという問題が生じると共に、ハニカム構造体を押し出し成形する際の押し出し圧力が上昇し成形性が悪くなるという問題が生じる。更に、押し出し成形用ダイスの加工が複雑になり、押し出し成形用ダイスの耐久性も低下するという問題がある。
【0004】
そこで、図11に示すように、内部の基本小孔の隔壁100の厚みtc が0.11mm以下、外壁101の厚みts が0.2mm以上であり、基本小孔の開口率が80%以上であると共に、最外周部の小孔の側壁102の厚みtr 、基本小孔の隔壁100の厚みtc 、及び外壁101の厚みts が、0.7≦tc /tr ≦0.9 0.3≦tr /ts ≦0.7の関係を満たすようにする高強度薄壁ハニカム構造体103が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これによって、小孔の形状が適宜選択された薄壁高強度のハニカム構造体を得ることができる。なお、符号104は最外周部の小孔の側壁102と基本小孔の隔壁100との境界線を示す。
【特許文献1】特開平11−277653号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、ハニカム構造体の表面に触媒を担持させる方法としては、ハニカム構造体を触媒粒子が分散しているウォッシュコート溶液中に浸漬する方法が広く用いられている。しかしながら、小孔の形状が多角形の場合、図12(A)〜(C)にそれぞれ示すように、小孔の隣り合う側壁105、106、107の内側の角部108、109、110では、ウォッシュコート層(コーティング層)の厚みがその他の部位におけるウォッシュコート層の厚みに比較して非常に厚くなるコート溜り111、112、113という現象が生じる。これは、ウォッシュコート溶液の表面張力により、小孔の開口部の形状が円に近づくという原理に起因した結果である。そして、角部108、109、110には必要以上に多くの触媒が担持されることになるため、ハニカム構造体に担持させる触媒の総量が増加し触媒コストの上昇を招くという問題が生じる。
また、角部には周囲の領域に比較して多くの触媒が担持されているため、触媒反応に伴う発熱又は吸熱が大きくなり、角部の温度は周囲の温度と比較して常に高くなる。このため、内燃機関やボイラーの燃焼器が運転と停止を繰り返したり、運転中に運転条件が変動する場合では、角部における温度変動幅は周囲の領域における温度変動幅より大きくなり、角部にはその周囲の領域に比較して大きな熱膨張及び熱収縮が発生することになる。その結果、角部に担持された触媒層にひびが生じ側壁から剥離したり、角部にひび割れが発生したりする。
【0006】
そこで、図13に示すように、小孔の形状を多角形の小孔に内接する円形にすると、側壁に均一厚みのウォッシュコート層を形成することができるが、排ガスが通過する流路の断面積が減少して排ガス流の差圧が大きくなると共に、排ガスが接触する側壁の総面積も減少するという問題がある。更に、隣り合う二つの小孔間の側壁Pの厚みは薄く、隣り合う三つの小孔間の側壁Qの厚みは不必要に厚くなって、側壁間に厚みの不均一が生じる。
このため、ハニカム構造体を押し出し成形によって形成する際、隣り合う二つの小孔間の側壁Pでは断面積が小さくなり押し出し性は低下し、隣り合う三つの小孔間の側壁Qでは断面積が大きくなり押し出し性は向上する。従って、得られたハニカム構造体の中で、隣り合う二つの小孔間の側壁Pには押し出し成形時の歪みが残留して、使用時の熱衝撃や物理的(機械的)衝撃に対して弱くなる傾向を示す。
【0007】
また、排ガスを効率的に処理しようとする場合、大口径のハニカム構造体を使用するのが好ましい。そのためには、大型のダイスを準備する必要があるが、大型のダイスの加工は非常に困難であり、また高価になるという問題がある。しかし、大口径のハニカム構造体の需要と、これに使用されるダイスの加工技術や押し出し成形技術とはトレードオフの関係にあり、これ以上の飛躍的改善はあまり期待できない状況に置かれている。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、成形時の残留歪みが小さくウォッシュコート層の厚みが小孔の側壁の部位によって異なることが防止された基本ハニカム構造体及びその押し出し成形用ダイス、並びに大型ハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的に沿う第1の発明に係る基本ハニカム構造体は、同一断面形状の四角形又は六角形の小孔が、隣接した状態で並べて配置される基本ハニカム構造体において、
前記小孔の隣り合う側壁が交わる角部内側は、内表面の断面形状が円弧状又は直線状となった連結部によって滑らかに連結している。
【0010】
前記目的に沿う第2の発明に係る押し出し成形用ダイスは、ベース部と、該ベース部上に、互いに隙間を設けて並べて配置され、断面が同一形状の四角形又は六角形からなる複数のロッド部とを備え、前記ベース部には、該ベース部と前記複数のロッド部の隙間によって形成される溝に原料を供給する複数の注入口を有する押し出し成形用ダイスにおいて、
前記ロッド部の隣り合う側壁の交差部には、角を滑らかにする角取り部が形成され、しかも、前記角取り部の断面幅は、該角取り部が形成される前記側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にある。なお、角部を形成する2つの側壁の幅が異なる場合は、2つの側壁の幅の平均値を側壁の幅とする。
【0011】
前記目的に沿う第3の発明に係る大型ハニカム構造体の製造方法は、必要とする大型ハニカム構造体を、それぞれ周囲に外壁を有し内部に同一断面形状の四角形又は六角形の複数の小孔を備える同一又は異なる形状の基本ハニカム構造体に分割し、
前記それぞれの基本ハニカム構造体を、ベース部と、該ベース部上に、互いに隙間を設けて並べて配置され、断面が同一形状の四角形又は六角形からなる複数のロッド部とを有し、前記ベース部には、該ベース部と前記複数のロッド部の隙間によって形成される溝に原料を供給する複数の注入口を有し、更に前記ロッド部の隣り合う側壁の交差部には、角を滑らかにする角取り部が形成され、しかも、前記角取り部の断面幅は、該角取り部が形成される前記側壁の中で短い側の側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にある押し出し成形用ダイスによって製造し、
最終的には、前記基本ハニカム構造体を連結する。
【0012】
前記目的に沿う第4の発明に係る大型ハニカム構造体の製造方法は、並べて配置された複数の押し出し成形用ダイスに同時に原料を注入して、大型ハニカム構造体を製造する方法であって、
前記各押し出し成形用ダイスは、ベース部と、該ベース部上に、互いに隙間を設けて並べて配置され、断面が同一形状の四角形又は六角形からなる複数のロッド部とを有し、前記ベース部には、該ベース部と前記複数のロッド部の隙間によって形成される溝に原料を供給する複数の注入口を有し、前記ロッド部の隣り合う側壁の交差部には、角を滑らかにする角取り部が形成され、しかも、前記角取り部の断面幅は、該角取り部が形成される前記側壁の中で短い側の側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にある。
【発明の効果】
【0013】
第1の発明に係る基本ハニカム構造体においては、小孔の隣り合う側壁が交わる角部内側を、内表面の断面形状が円弧状又は直線状となった連結部によって滑らかに連結するので、基本ハニカム構造体を触媒粒子が分散しているウォッシュコート溶液中に浸漬して側壁にウォッシュコート層を形成した際に、隣り合う側壁が交わる角部内側で発生するコート溜りを従来よりも減少させることができる。
特に、連結部の断面幅が、連結部が連接する側壁の中で短い側の側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にある場合は、側壁と連結部の内側に形成される角度を、隣り合う側壁の内側に形成される角度より大きくすることができ、コート溜りを減少させると共に小孔内に均一な厚みのウォッシュコート層を形成し易くすることができる。
【0014】
第2の発明に係る押し出し成形用ダイスにおいては、ロッド部の隣り合う側壁の交差部に、角を滑らかにする角取り部が形成され、しかも、角取り部の断面幅が、角取り部が形成される側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にあるので、注入された原料が溝を通過する際の通過抵抗を小さくすることができ、押し出し成形用ダイス内での原料圧密度の差や押し出し速度の差を小さくすることが可能になる。その結果、内部歪みの少ないハニカム構造体を得ることができ、使用時の急熱急冷に対する耐久性を向上させることができる。
【0015】
第3の発明に係る大型ハニカム構造体の製造方法においては、同一又は異なる形状の基本ハニカム構造体を連結して必要とする大型ハニカム構造体を製造するので、大型ハニカム構造体を容易かつ安価に製造することができる。また、各基本ハニカム構造体では小孔内でのコート溜まりの発生を抑えて均一な厚みのウォッシュコート層を形成することができるので、大型ハニカム構造体の小孔内にウォッシュコート層を形成する際に消費されるウォッシュコート溶液量を減少させることが可能になる。
更に、均一な厚みのウォッシュコート層が形成されることから、各側壁には均一な量の触媒を担持することができ、触媒反応に伴う発熱又は吸熱を大型ハニカム構造体で均一にすることが可能になる。その結果、大型ハニカム構造体で発生する熱膨張及び熱収縮を均一にすることができ、担持された触媒層にひびが生じて側壁から剥離したり、側壁にひび割れが発生するのを防止できる。
【0016】
第4の発明に係る大型ハニカム構造体の製造方法においては、大型ハニカム構造体用の大型成形ダイスを作製する必要がないので、短期間で容易かつ安価に大型ハニカム構造体を製造することができる。また、大型ハニカム構造体の小孔内にコート溜まりの発生を抑えて均一な厚みのウォッシュコート層を形成することができるので、消費されるウォッシュコート溶液量を減少させることが可能になる。
更に、均一な厚みのウォッシュコート層が形成されることから、各側壁には均一な量の触媒を担持することができ、触媒反応に伴う発熱又は吸熱を大型ハニカム構造体で均一にすることが可能になる。その結果、大型ハニカム構造体で発生する熱膨張及び熱収縮を均一にすることができ、担持された触媒層にひびが生じて側壁から剥離したり、側壁にひび割れが発生するのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る基本ハニカム構造体の部分平面図、図2は本発明の第2の実施の形態に係る押し出し成形用ダイスの部分平面図、図3は同押し出し成形用ダイスの部分側面図、図4(A)は本発明の第3の実施の形態に係る大型ハニカム構造体の平面図、(B)及び(C)は同大型ハニカム構造体の製造方法で使用する基本ハニカム構造体の平面図、図5(A)は変形例に係る大型ハニカム構造体の平面図、(B)は同大型ハニカム構造体の製造方法で使用する基本ハニカム構造体の平面図、図6(A)は別の変形例に係る大型ハニカム構造体の平面図、(B)、(C)は同大型ハニカム構造体の製造方法で使用する基本ハニカム構造体の平面図、図7は本発明の第4の実施の形態に係る大型ハニカム構造体の製造方法で使用する複数の押し出し成形用ダイスを組み合わせて構成した大型成形ダイスの平面図、図8は(A)は同大型成形ダイスで製造した大型ハニカム構造体の平面図、(B)は大型ハニカム構造体を収容するケースの平面図、(C)はケース内に収容した大型ハニカム構造体の状態を示す平面図、図9は(A)は同大型成形ダイスで製造した大型ハニカム構造体の平面図、(B)は大型ハニカム構造体を収容する別のケースの平面図、(C)はケース内に収容した大型ハニカム構造体の状態を示す平面図である。
【0018】
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る基本ハニカム構造体10は、同一断面形状の正六角形の小孔11が隣接した状態で並べて配置され、小孔11の隣り合う側壁12が交わる角部内側は、内表面の断面形状が直線状となった連結部13によって滑らかに連結している。
ここで、連結部13の断面幅Wは、連結部13が連接する側壁12の幅Aの0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にある。なお、正六角形の小孔11であるため、側壁12の幅Aはすべて実質的に同一長さである。連結部13が存在しない場合、図10に示すように、隣り合う側壁12の内側の角部の角度α(以下、単に二面角αという)は120°であるが、連結部13が存在する場合、連結部13と側壁12の内側の角部の角度β(以下、単に二面角βという)は150°となる。
このため、基本ハニカム構造体10を触媒粒子が分散しているウォッシュコート溶液中に浸漬して側壁12及び連結部13にウォッシュコート層を形成した際に発生するコート溜りの総量を減少させて、小孔11内にほぼ均一な厚みのウォッシュコート層を形成することができる。
【0019】
連結部の断面幅Wが0.05A未満では、連結部を介して隣り合う側壁12間の距離が小さくなり過ぎて、基本ハニカム構造体10をウォッシュコート溶液中に浸漬して引き上げウォッシュコート層を形成する際に、隣り合う側壁12の影響を直接受けて発生するコート溜りが大きくなる。一方、連結部の断面幅Wが0.45Aを超えると、側壁12の両側に連接する連結部同士が接近し過ぎて、隣り合う連結部の影響が強くなりコート溜りが大きくなる。このため、連結部の断面幅Wを、0.05A以上、好ましくは0.06A以上で0.45A以下好ましくは0.1A以下とした。
なお、基本ハニカム構造体10を構成する材料は、熱膨張係数の小さな耐熱材料であることが好ましく、例えば、コーディエライト、ムライト、窒化珪素、又は炭化硅素を用いて構成することができる。
【0020】
図2、図3に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る押し出し成形用ダイス14は、ベース部15と、ベース部15上に、互いに隙間を設けて並べて配置され、断面が同一形状の正六角形からなる複数のロッド部16とを備え、ベース部15には、ベース部15と複数のロッド部16の隙間によって形成される溝17に原料を供給する複数の注入口18を有している。なお、各溝17の交差部の背面側(ベース部15側)にはロッド部16の基側角部を切り欠いて原料溜まり部18aが形成され、各溝17は原料溜まり部18aを介して注入口18と連通している。そして、ロッド部16の隣り合う側壁の交差部には、角を滑らかにする角取り部19が形成され、角取り部19の断面幅Vは、角取り部19が形成される側壁の幅Cの0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にある。
これによって、原料が各溝17内を通過する際の通過抵抗を小さくすることができ、押し出し成形時における原料圧密度の差や押し出し速度の差を小さくすることができる。
【0021】
角取り部の断面幅Vが0.05C未満では、角取りの効果が小さ過ぎてロッド部16の角部の影響が残り原料が各溝内を通過する際の通過抵抗を下げることができず、押し出し成形時における原料圧密度の差や押し出し速度の差が大きくなる。一方、角取り部の断面幅Vが0.45Cを超えると、溝の幅が場所によって大きく異なるようになるため、押し出し成形時における原料圧密度の差や押し出し速度の差が大きくなる。
このため、角取り部の断面幅Vを、0.05C以上で0.45C以下とした。ここで、最適な角取り部の断面幅Vは原料の状態(粒度分布、可塑変形性)、押し出し成形用ダイスの材質、及び押し出し圧等で若干変化するが、側壁の幅Cの0.06以上で0.1以下の場合に押し出し成形性が最もよくなる。なお、ロッド部16及びベース部15は、例えば、合金工具鋼材を用いて構成することができ、面取りは放電加工により行なうことができる。
【0022】
本発明の第3の実施の形態に係る大型ハニカム構造体の製造方法は、例えば、図4(A)に示すような断面が正六角形の大型ハニカム構造体20を製造する方法で、図4(B)及び(C)に示すように、製造する大型ハニカム構造体20を、周囲に外壁21を有し内部に同一断面形状の正六角形の複数の小孔11を備える第1の基本ハニカム構造体22と、周囲に外壁23を有し内部に同一断面形状の正六角形の複数の小孔11を備える第2の基本ハニカム構造体24に分割する工程を有している。
また、大型ハニカム構造体20の製造方法は、第2の実施の形態に係る押し出し成形用ダイス14を用いて、第1及び第2の基本ハニカム構造体22、24の原形となる成形体をそれぞれ製造し、各成形体を乾燥させてから焼成する工程を有している。更に、大型ハニカム構造体20の製造方法は、焼成して得られた第1及び第2の基本ハニカム構造体22、24を連結して大型ハニカム構造体20を構成する工程を有している。これによって、断面形状が正六角形の大口径のハニカム構造体を容易にかつ安価に得ることができる。
【0023】
また、押し出し成形用ダイス14を用いて、第1及び第2の基本ハニカム構造体22、24の原形となる成形体をそれぞれ製造する場合、各成形体における連結部13の断面幅W及び側壁12の幅Aは、押し出し成形用ダイス14の角取り部19の断面幅V及び側壁の幅Cとそれぞれ実質的に一致する。また、各成形体は乾燥させて乾燥体とし、この乾燥体を焼成することにより基本ハニカム構造体22、24が得られる。
ここで、成形体は乾燥中に収縮するので乾燥体の寸法は成形体の寸法より減少し、乾燥体は焼成中に収縮するので基本ハニカム構造体22、24の寸法は乾燥体の寸法より減少する。従って、押し出し成形用ダイス14の角取り部19の断面幅V及び側壁の幅Cは、第1及び第2の基本ハニカム構造体22、24の連結部13の断面幅W及び側壁12の幅Aに対して、それぞれ焼成収縮率及び乾燥収縮率を考慮して決定する。更に、成形体の外壁の幅の寸法も、第1及び第2の基本ハニカム構造体22、24の外壁21、23の幅の寸法に対して、焼成収縮率及び乾燥収縮率を考慮して決定する。
【0024】
そして、大型ハニカム構造体20を触媒粒子が分散しているウォッシュコート溶液中に浸漬して、第1及び第2の基本ハニカム構造体20、24の各小孔11を形成する側壁12及び連結部13にウォッシュコート層を形成する。小孔11の隣り合う側壁12が交わる角部内側は連結部13によって滑らかに連結されているので、コート溜まりの発生を防止してほぼ均一な厚みのウォッシュコート層を形成することができる。その結果、必要以上に多くの触媒が担持されるのが防止され、触媒の使用量が減少することで触媒コストの低減を図ることができる。
また、小孔11内にほぼ均一な厚みのウォッシュコート層が形成されることから、触媒反応に伴う発熱又は吸熱が大型ハニカム構造体20の各小孔11内で一様に生じ、大型ハニカム構造体20内での温度分布が一様になる。このため、内燃機関やボイラーの燃焼器が運転と停止を繰り返したり、運転中に運転条件が変動する場合の温度変動幅の差が大型ハニカム構造体20内で発生せず、大型ハニカム構造体20全体が一様に熱膨張及び熱収縮して、担持された触媒層にひびが生じ側壁12から剥離したり、側壁12にひび割れが発生するのを防止できる。
【0025】
なお、必要とする大型ハニカム構造体の外形形状に応じて、大型ハニカム構造体を基本ハニカム構造体に分割する方法を選択することにより、大型のハニカム構造体を容易に得ることができる。例えば、図5(A)に示すような断面が矩形の大型ハニカム構造体25を製造する場合では、図5(B)に示すように、大型ハニカム構造体25を、断面が矩形で周囲に外壁26、26aを有し内部に同一断面形状の正六角形の複数の小孔11を備える第3の基本ハニカム構造体27に分割し、第2の実施の形態に係る押し出し成形用ダイス14を用いて第3の基本ハニカム構造体27の原形となる成形体を製造して焼成し、焼成して得られた第3の基本ハニカム構造体27の各外壁26、26a同士を密接させて並べることにより構成する。これによって、断面が矩形の大型ハニカム構造体25を容易にかつ安価に得ることができる。
【0026】
更に、図6(A)に示すような断面が円形の大型ハニカム構造体28を製造する場合では、大型ハニカム構造体28を、例えば、同一中心に対して半径の異なる第1及び第2の円弧外壁28a、28bと各円弧外壁28a、28bの両端を結ぶ平面外壁29を有し内部に同一断面形状の正六角形の複数の小孔11を備える第4の基本ハニカム構造体30と、断面が円形で周囲に外壁31を有し内部に同一断面形状の正六角形の複数の小孔11を備える第5の基本ハニカム構造体32に分割する。そして、第2の実施の形態に係る押し出し成形用ダイス14を用いて各基本ハニカム構造体30、32の原形となる成形体を成形して焼成する。
次いで、得られた第4の基本ハニカム構造体30の平面外壁29同士を密接させて円環状の構造体を形成し、第2の円弧外壁28bで囲まれた孔内に第5の基本ハニカム構造体32を装入し、第5の基本ハニカム構造体32の外壁31と第2の円弧外壁28bとを密接させる。これによって、断面が円形の大型ハニカム構造体28を容易にかつ安価に得ることができる。
【0027】
本発明の第4の実施の形態に係る大型ハニカム構造体の製造方法は、図7に示すように、断面が正六角形となる第2の実施の形態に係る押し出し成形用ダイス14を並べて配置して大型成形ダイス33形成し、この大型成形ダイス33を図示しない押し出し成形機に組み込んで各押し出し成形用ダイス14に同時に原料を注入して、図8(A)及び図9(A)に示すような大型ハニカム構造体34の原形となる成形体を成形する工程と、得られた成形体を乾燥して焼成する工程を有している。これによって、大型ハニカム構造体34を短期間で容易かつ安価に製造できる。
【0028】
更に、大型ハニカム構造体34の有する小孔11では、隣り合う側壁12の内側は連結部13により滑らかに連結しているので、大型ハニカム構造体34を触媒粒子が分散しているウォッシュコート溶液中に浸漬して小孔11を形成する側壁12及び連結部13にウォッシュコート層を形成する際に、コート溜まりの発生を防止してほぼ均一な厚みのウォッシュコート層を形成することができる。
その結果、必要以上に多くの触媒が担持されるのが防止され、触媒の使用量が減少することで触媒コストの低減を図ることができる。また、小孔11内にほぼ均一な厚みのウォッシュコート層が形成されることから、大型ハニカム構造体34内の側壁12及び連結部13の表面に均一な量の触媒を担持させることができる。
【0029】
そして、図8(A)、(B)に示すように内側に、大型ハニカム構造体34の外周側に形成されている凹部35に嵌入する凸部36と、大型ハニカム構造体34の突出部の外壁37に当接する支持部38が形成されたケース39内に大型ハニカム構造体34を装着させて、図8(C)に示すような排ガス処理システム40を構成して排ガスを通過させた際に、大型ハニカム構造体34内の側壁12及び連結部13の表面には均一な量の触媒が担持されているので、触媒反応に伴う発熱又は吸熱が大型ハニカム構造体34内で一様に生じ、大型ハニカム構造体34内での温度分布を一様にすることができる。
このため、内燃機関やボイラーの燃焼器が運転と停止を繰り返したり、運転中に運転条件が変動する場合の温度変動幅の差が大型ハニカム構造体34内で発生せず、大型ハニカム構造体34全体が一様に熱膨張及び熱収縮して、担持された触媒層にひびが生じ側壁12から剥離したり、側壁12にひび割れが発生するのを防止できる。
【0030】
また、図9(A)、(B)に示すように内側に大型ハニカム構造体34の突出部の外壁37に当接する支持部38のみが形成されたケース41内に大型ハニカム構造体34を装着させて、図9(C)に示すような排ガス処理システム42を構成した場合、ケース41の内側と大型ハニカム構造体34との間に貫通する空間部43を形成することができる。そして、この空間部43に、加温した空気を流して触媒反応により生じる反応熱がケース41側に流出するのを防止したり、冷却した空気を流して触媒反応により発生した熱を除去することができ、触媒反応を促進することができる。
なお、押し出し成形用ダイスの組み合わせ方法を変えることにより、あるいは押し出し成形用ダイスの断面形状を変えることにより、種々の断面形状を有する大型成形ダイスを形成することができ、それを用いることにより種々の断面形状を有する大型ハニカム構造体を成形することができる。
【実施例】
【0031】
[実施例1]
合金工具鋼材から直径が25.4mmのベース部と、ベース部の一面側に断面が正六角形のロッドを、隙間を設けて平行かつ立体的に配置(約600本/平方インチ)して隣り合うロッド間に溝が形成されるようにした。また、溝の底部に複数の注入口を設けてベース部内に形成した原料供給路と連通状態にし、更に、ロッド部の角部を放電加工により面取りして押し出し成形用ダイスを作製した。なお、面取り幅は、正六角形の一辺の長さの1/18とした。
作製した押し出し成形用ダイスを押し出し成形機に組み込み、市販のコーディエライトから粒度調整した原料粉末に粘土と水を添加して脱気しながら混練して原料を調製して、押し出し成形用ダイスから原料を押し出して長さが100mmの基本ハニカム構造体を成形した。このときの押し出し圧は4.7MPaで、100mmの基本ハニカム構造体を成形するのに30秒を要した。成形した後24時間乾燥させた乾燥品を1200℃で焼成し、焼成品を得た。焼成品は乾燥品に対して、長手方向に0.08%、径方向に0.06%それぞれ収縮したが、ひびが生じたり小孔を形成している側壁に欠損が生じることはかった。
【0032】
[比較例1]
合金工具鋼材から直径が25.4mmのベース部と、ベース部の一面側に断面が正六角形のロッドを隙間を設けて平行かつ立体的に配置(約600本/平方インチ)して隣り合うロッド間に溝が形成されるようにした。また、溝の底部に複数の注入口を設けてベース部内に形成した原料供給路と連通状態にして押し出し成形用ダイスを作製した。
作製した押し出し成形用ダイスを実施例1で使用した押し出し成形機に組み込み、実施例1と同様に調製した原料をこの押し出し成形用ダイスから押し出して長さが100mmの基本ハニカム構造体を成形した。得られた基本ハニカム構造体の断面状態を図10に示す。このときの押し出し圧は5.3MPaで、100mmの基本ハニカム構造体を成形するのに40秒を要した。成形した後24時間乾燥させた乾燥品を1200℃で焼成し、焼成品を得た。焼成品は乾燥品に対して、長手方向に0.08%、径方向に0.06%それぞれ収縮したが、ひびや、小孔を形成している側壁に欠損が生じた箇所の総計は150箇所であった。
【0033】
このように、実施例1では比較例1より押し出し成形時の圧力が低く、成形時間も短くなっている。従って、ロッド部の角部を面取りすることで、原料が溝を通過する際の通過抵抗を小さくすることができることが確認できた。また、実施例1ではひびや、小孔を形成している側壁に欠損が生じた箇所が存在しないことから、原料が溝を通過する際の通過抵抗を小さくすると、押し出し成形時における原料圧密度の差や押し出し速度の差が小さくなって内部歪みの少ないハニカム構造体が得られることが確認できた。
【0034】
[実施例2]
実施例1で作製した基本ハニカム構造体を、700hPaに減圧して脱気した20重量%アルミナゾル溶液中に2時間浸漬した後取り出し、10時間静置し更に60〜80℃で12時間の乾燥を行なった。そして、乾燥後の基本ハニカム構造体の重量を測定し、浸漬前の基本ハニカム構造体の重量と比較してアルミナゾルのウォッシュコート層の形成による重量増加率を求めると7重量%であった。また、比較例1で作製した基本ハニカム構造体に同様にアルミナゾルのウォッシュコート層を形成させて、そのときの重量増加率を求めると8.5重量%であった。
このように、実施例1で作製した基本ハニカム構造体では、比較例1で作製した基本ハニカム構造体と比べてアルミナゾルのウォッシュコート層形成による重量増加率が小さく、コート溜まりの発生が少ないと考えられる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の基本ハニカム構造体及びその押し出し成形用ダイス並びに大型ハニカム構造体の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、基本ハニカム構造体の小孔の隣り合う側壁が交わる角部内側を内表面の断面形状が直線状となった連結部によって滑らかに連結するようにしたが、内表面の断面形状が円弧状となった連結部によって滑らかに連結するようにしてもよい。また、周囲を実質的に同一幅の6枚の側壁で囲んで正六角形の小孔を形成したが、隣り合う側壁の幅が異なり線対称となる六角形の小孔を形成しても、周囲を4枚の側壁で囲んで形成される正方形又は矩形のいずれかの形状を有する小孔を形成するようにしてもよい。
【0036】
更に、押し出し成形用ダイスを断面が正六角形で隣り合う側壁の交差部に表面の断面形状が直線状となった角取り部を形成したが、表面の断面形状が円弧状となった角取り部を形成してもよい。また、隣り合う辺の長さが異なり線対称となる六角形の断面を有するロッド部を使用しても、断面が正方形又は矩形のいずれかの形状を有するロッド部を使用して押し出し成形用ダイスを構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基本ハニカム構造体の部分平面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る押し出し成形用ダイスの部分平面図である。
【図3】同押し出し成形用ダイスの部分側面図である。
【図4】(A)は本発明の第3の実施の形態に係る大型ハニカム構造体の平面図、(B)及び(C)は同大型ハニカム構造体の製造方法で使用する基本ハニカム構造体の平面図である。
【図5】(A)は変形例に係る大型ハニカム構造体の平面図、(B)は同大型ハニカム構造体の製造方法で使用する基本ハニカム構造体の平面図である。
【図6】(A)は別の変形例に係る大型ハニカム構造体の平面図、(B)、(C)は同大型ハニカム構造体の製造方法で使用する基本ハニカム構造体の平面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係る大型ハニカム構造体の製造方法で使用する複数の押し出し成形用ダイスを組み合わせて構成した大型成形ダイスの平面図である。
【図8】(A)は同大型成形ダイスで製造した大型ハニカム構造体の平面図、(B)は大型ハニカム構造体を収容するケースの平面図、(C)はケース内に収容した大型ハニカム構造体の状態を示す平面図である。
【図9】(A)は同大型成形ダイスで製造した大型ハニカム構造体の平面図、(B)は大型ハニカム構造体を収容する別のケースの平面図、(C)はケース内に収容した大型ハニカム構造体の状態を示す平面図である。
【図10】比較例1の基本ハニカム構造体の部分平面図である。
【図11】従来例に係る薄壁高強度のハニカム構造体の部分平面図である。
【図12】(A)〜(C)はそれぞれ三角形、四角形、及び六角形の小孔をそれぞれ有する従来例に係るハニカム構造体にウォッシュコート層を形成した際の状況を示す部分平面図である。
【図13】円形の小孔を有するハニカム構造体の部分平面図である。
【符号の説明】
【0038】
10:基本ハニカム構造体、11:小孔、12:側壁、13:連結部、14:押し出し成形用ダイス、15:ベース部、16:ロッド部、17:溝、18:注入口、18a:原料溜まり部、19:角取り部、20:大型ハニカム構造体、21:外壁、22:第1の基本ハニカム構造体、23:外壁、24:第2の基本ハニカム構造体、25:大型ハニカム構造体、26、26a:外壁、27:第3の基本ハニカム構造体、28:大型ハニカム構造体、28a:第1の円弧外壁、28b:第2の円弧外壁、29:平面外壁、30:第4の基本ハニカム構造体、31:外壁、32:第5の基本ハニカム構造体、33:大型成形ダイス、34:大型ハニカム構造体、35:凹部、36:凸部、37:外壁、38:支持部、39:ケース、40:排ガス処理システム、41:ケース、42:排ガス処理システム、43:空間部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一断面形状の四角形又は六角形の小孔が、隣接した状態で並べて配置される基本ハニカム構造体において、
前記小孔の隣り合う側壁が交わる角部内側は、内表面の断面形状が円弧状又は直線状となった連結部によって滑らかに連結していることを特徴とする基本ハニカム構造体。
【請求項2】
請求項1記載の基本ハニカム構造体において、前記連結部の断面幅は、該連結部が連接する側壁の中で短い側の側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にあることを特徴とする基本ハニカム構造体。
【請求項3】
ベース部と、該ベース部上に、互いに隙間を設けて並べて配置され、断面が同一形状の四角形又は六角形からなる複数のロッド部とを備え、前記ベース部には、該ベース部と前記複数のロッド部の隙間によって形成される溝に原料を供給する複数の注入口を有する押し出し成形用ダイスにおいて、
前記ロッド部の隣り合う側壁の交差部には、角を滑らかにする角取り部が形成され、しかも、前記角取り部の断面幅は、該角取り部が形成される前記側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にあることを特徴とする押し出し成形用ダイス。
【請求項4】
必要とする大型ハニカム構造体を、それぞれ周囲に外壁を有し内部に同一断面形状の四角形又は六角形の複数の小孔を備える同一又は異なる形状の基本ハニカム構造体に分割し、
前記それぞれの基本ハニカム構造体を、ベース部と、該ベース部上に、互いに隙間を設けて並べて配置され、断面が同一形状の四角形又は六角形からなる複数のロッド部とを有し、前記ベース部には、該ベース部と前記複数のロッド部の隙間によって形成される溝に原料を供給する複数の注入口を有し、更に前記ロッド部の隣り合う側壁の交差部には、角を滑らかにする角取り部が形成され、しかも、前記角取り部の断面幅は、該角取り部が形成される前記側壁の中で短い側の側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にある押し出し成形用ダイスによって製造し、
最終的には、前記基本ハニカム構造体を連結することを特徴とする大型ハニカム構造体の製造方法。
【請求項5】
並べて配置された複数の押し出し成形用ダイスに同時に原料を注入して、大型ハニカム構造体を製造する方法であって、
前記各押し出し成形用ダイスは、ベース部と、該ベース部上に、互いに隙間を設けて並べて配置され、断面が同一形状の四角形又は六角形からなる複数のロッド部とを有し、前記ベース部には、該ベース部と前記複数のロッド部の隙間によって形成される溝に原料を供給する複数の注入口を有し、前記ロッド部の隣り合う側壁の交差部には、角を滑らかにする角取り部が形成され、しかも、前記角取り部の断面幅は、該角取り部が形成される前記側壁の中で短い側の側壁の幅の0.05倍以上で0.45倍以下の範囲にあることを特徴とする大型ハニカム構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−159571(P2006−159571A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−353071(P2004−353071)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【出願人】(504447648)
【Fターム(参考)】