説明

基板処理装置

【課題】バンプ整形処理及び配線パターンの電気的特性に関する検査処置を一連の工程で迅速かつ効率よく行うことができるとともに、設備コストや設置面積等の面で効率が図れ、また作業者の手間を削減できる基板処理装置を提供する。
【解決手段】ハンダバンプが付与された基板に対する処理を行う基板処理装置(1)であって、基板に付与されたハンダバンプを整形するバンプ整形部(12)と、基板の搬送経路におけるバンプ整形部(12)の上流側又は下流側に設けられ、ハンダバンプにプローブを導通させて、ハンダバンプを含む基板に設けられた配線パターンの電気的特性を検査する電気特性検査部(11)と、基板を搬送経路に沿って搬送する基板搬送機構(15)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンダバンプが付与された基板に対する検査等の処理を行う基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の装置構成では、基板検査装置は基板の配線パターンの電気的特性に関する検査のみを行うのが通常であり(例えば、特許文献1)、ハンダバンプに対する整形処理を行おうとすると、その整形処理用の装置を別に導入する必要がある。また、このような装置構成では、ハンダバンプに対する整形を行うバンプ整形装置と、基板の検査を行う検査装置との間における検査対象の基板の搬送は、人手で行われるようになっている。
【特許文献1】特開2002−277502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、上記従来の装置構成では、バンプ整形装置と検査装置とが別個の装置構成であるため、基板に対する処理がバンプ整形処理と検査処置との間で寸断され、人手による基板の搬送等に手間がかかるとともに、処理の効率が悪い。また、装置の導入コストや、設置スペースの面等でも効率が悪い。
【0004】
そこで、本発明の解決すべき課題は、バンプ整形処理及び配線パターンの電気的特性に関する検査処置を一連の工程で迅速かつ効率よく行うことができるとともに、設備コストや設置面積等の面で効率が図れ、また作業者の手間を削減できる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、ハンダバンプが付与された基板に対する処理を行う基板処理装置であって、基板に付与された前記ハンダバンプを整形するバンプ整形部と、前記基板の搬送経路における前記バンプ整形部の上流側又は下流側に設けられ、前記ハンダバンプにプローブを導通させて、前記ハンダバンプを含む前記基板に設けられた配線パターンの電気的特性を検査する電気特性検査部と、前記基板を前記搬送経路に沿って搬送する基板搬送機構とを備える。
【0006】
また、請求項2の発明では、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記基板の搬送経路内における前記バンプ整形部の下流側に設けられ、前記バンプ整形部による整形後の前記ハンダバンプの状態を、カメラによる撮像画像に基づいて検査する画像検査部をさらに備える。
【0007】
また、請求項3の発明では、請求項1又は請求項2の発明に係る基板処理装置において、前記基板搬送機構は、前記搬送経路上のいずれかの位置において、上流側から供給された基板を一時的に収容可能とされたバッファ部を備える。
【0008】
また、請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る基板処理装置において、前記バンプ整形部は、プレスにより前記ハンダバンプの上部を平坦化する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1ないし請求項4に記載の発明によれば、バンプ整形部と、基板の搬送経路におけるバンプ整形部の上流側又は下流側に設けられた電気特性検査部と、基板を搬送経路に沿って搬送する基板搬送機構とが1つの基板処理装置内に備えられているため、バンプ整形処理及び配線パターンの電気的特性に関する検査処置を一連の工程で迅速かつ効率よく行うことができる。
【0010】
また、従来のようにバンプ整形装置及び検査装置の複数の装置を導入する必要がないため、設備コストや設置面積等の面での効率が図れる。
【0011】
また、バンプ整形装置と検査装置との間で基板を人手で搬送する必要がなく、作業者の手間を削減できる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、さらに、ハンダバンプの状態をカメラ画像に基づいて検査する画像検査部が1つの基板処理装置内に備えられているため、バンプ整形処理、配線パターンの電気的特性に関する検査処置、及びハンダバンプに対する画像検査処理とを一連の工程で迅速かつ効率よく行うことができ、設備コスト、設置面積及び作業者の手間等をさらに削減できる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、基板搬送機構は、搬送経路上のいずれかの位置に上流側から供給された基板を一時的に収容可能とされたバッファ部を備えているため、上流側の処理部と下流側の処理部との間で基板処理のスループットのバランスが崩れた場合などに、搬送される基板の過不足をバッファ部により吸収して、基板に対する一連の処理を安定して行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を模式的に示す図である。この基板処理装置1は、図1に示すように、電気特性検査部11、バンプ整形部12、第1画像検査部13、第2画像検査部14、基板搬送機構15、基板受取部16及び基板払出部17を備えており、ハンダバンプ21(図6参照)が付与された基板22(図6参照)に対する処理を行う。
【0015】
基板搬送機構15は、図2に示すように、複数の基板22が収容された基板トレイ23を所定の搬送経路に沿って搬送するベルトコンベア等からなる搬送部31と、複数のバッファ部32とを備えている。
【0016】
搬送部31は、基板トレイ23を、所定の搬送経路に沿って、基板受取部16、電気特性検査部11、バンプ整形部12、第1画像検査部13、第2画像検査部14、基板搬送機構15及び基板払出部17の記載順に搬送する。本実施形態では、複数の基板トレイ23が積層された状態で搬送されるようになっている。
【0017】
バッファ部32は、各処理部の間、すなわち電気特性検査部11とバンプ整形部12との間、バンプ整形部12と第1画像検査部13との間、及び、第1画像検査部13と第2画像検査部14との間に設けられ、搬送経路の上流側から供給されてきた基板トレイ23を一時的に収容可能とされている。より具体的には、バッファ部32は、搬送部31に介挿された昇降式で基板トレイ23を搬送する機能を備えた昇降台32aと、搬送部31の下方側(又は上方側)に設けられ、基板トレイ23を収容する収容部32bとを備えている。収容部32bはベルトコンベア等により構成され、基板トレイ23を搬送する機能を有し、この収容部32b及び昇降台32aの搬送機能により、昇降台32aと収容部32bとの間、及び、昇降台32aと搬送部31との間における基板トレイ23の受け渡しが行われる。通常の搬送経路である搬送部31とバッファ用の収容部32bとの間の基板トレイ23の移送は、昇降台32aを昇降させることにより行われる。
【0018】
このようなバッファ部32は、搬送経路の上流側の処理部と下流側の処理部との基板処理のスループットのバランスが崩れた場合などに、基板22の過不足を吸収するため等に用いられる。具体的には、例えば、上流側の処理部のスループットが下流側の処理部のスループットよりも大きくなって、その上流側の処理部からの基板22の払出量が下流側の処理部の処理量に対して過剰になった場合には、バッファ部32にその基板22の過剰分が収容される。また、反対に、上流側の処理部のスループットが下流側の処理部のスループットよりも小さくなって、その上流側の処理部からの基板22の払出量が下流側の処理部の処理量に対して不足した場合には、バッファ部32に収容されている基板22が送りされてその基板22の不足分が補われる。
【0019】
電気特性検査部11では、図3に示すように、基板22が基板トレイ23から1つずつ取り出され、その取り出された基板22に対する電気的特性に関する検査が行われる。基板搬送機構15によって搬送される基板トレイ23と、検査用の処理テーブル(ターンテーブル)36との間の基板22の搬送は、2つのロボットハンド37,38によって行われる。
【0020】
この電気特性検査部11では、処理テーブル36が45°ずつ8段階で1回転するように回転されつつ、基板22に対する電気特性検査が行われる。回転式の処理テーブル36上における回転位置P1にて、ロボットハンド37によって基板トレイ23から取り出された基板22がセットされる。回転位置P2では、カメラユニット39により基板22が撮像されて、基板22の位置情報が取得される。回転位置P3では、コードリーダ40により基板22に付与された識別コードが読み取られる。回転位置P4では、複数のプローブを有する検査治具等からなる検査ユニット41が備えられ、カメラユニット39により得られた位置情報に基づいて位置合わせが行われてプローブが基板22のハンダバンプ21に接触され、ハンダバンプ21を含む各配線パターンに対する電気的特性に関する検査(例えば、各配線パターンの導通検査及び各配線パターン間の絶縁検査など)が行われる。回転位置P5では、マーカユニット42により検査結果に関する情報がレーザマーキング等により基板22に記される。回転位置P6では、ロボットハンド検査後の基板22が処理テーブル36から取り出される。このとき、検査で異常のない基板22は搬送経路内の基板トレイ23に戻され、検査で異常が見つかった基板22は不良基板収容用の基板トレイ23aに入れられる。なお、本実施形態では、処理テーブル36が45°ずつ8段階で1回転するようにしたが、8段階以外の複数段階で処理テーブル36が1回転するようにしてもよい。
【0021】
なお、この電気特性検査部11には、基板トレイ23が積層された状態で搬送されるため、ロボットハンド37,38による各基板トレイ23に対するアクセスを可能とすべく、例えば、積層された基板トレイ23を展開するための展開機構43が備えられている。
【0022】
バンプ整形部12では、図4及び図5に示すように、基板22が基板トレイ23に収容された状態で、基板22に付与されたハンダバンプ21に対する整形が行われる。本実施形態では、基板搬送機構15によって積層状態で送り込まれた基板トレイ23が、トレイ搬送機構46によって1つずつ処理テーブル47上に展開されて、矢印A1方向に搬送されるようになっている。トレイ搬送機構46には基板トレイ23を保持する保持部46aが設けられており、トレイ搬送機構46が矢印A1方向及びその反対方向に往復駆動されることにより、積層された基板トレイ23が1つずつ矢印A1方向に搬送されて展開される。トレイ搬送機構46の上流側及び下流側には、昇降台31a,31bが搬送部31の一部として備えられている。この昇降台31a,31bは、トレイ搬送機構46の受渡位置と、積層された最上段の基板トレイ23の高さ位置とを調節するためのものである。
【0023】
このようにトレイ搬送機構46によって基板トレイ23が搬送される過程で、基板トレイ23内の各基板22に対するバンプ整形処理が行われる。まず初めに、カメラユニット48の撮像画像に基づいて、基板トレイ23の各基板収容部内における基板22の有無及び位置ずれの有無等が検出され、その検出結果に基づいて、バンプ整形処理が行われる。
【0024】
バンプ整形処理は、矢印A2方向に沿って昇降駆動される3つのプレスユニット50を用いて、3つの基板トレイ23に対して同時並行で行われる。すなわち、トレイ搬送機構46によって基板トレイ23が各プレスユニット50の下方にそれぞれ配置された状態で、下面側からヒータ49により基板トレイ23及びその中の基板22を加熱しつつ、プレスユニット50によるバンプ整形処理が行われる。
【0025】
プレスユニット50のプレス整形を行うヘッド部50aは、1回のプレス動作で1つの基板22内に設けられたハンダバンプ21に対する整形を行うようになっている。それ故、プレスユニット50のプレス動作に連動して、基板トレイ23が載置された処理テーブル47をプレスユニット50及びヒータ49に対してxy方向に順次移動させて、基板トレイ23内に備えられる各基板22を各プレスユニット50の下方位置に順番に配置する。これによって、3つの基板トレイ23内の各基板22に対して順番に同時並行でバンプ整形処理が行われる。なお、各プレスユニット50はヒータを内蔵しており、ヘッド部50aが所定温度に加熱されている。
【0026】
図6(a)及び図6(b)に示すように、このようにプレスユニット50のプレスヘッド部50aがハンダバンプ21に押し当てられると、ハンダバンプ21が、略円弧状の断面形状を有した状態から、その上部を中心に下方側に平坦に押しつぶされるように変形する。このようにハンダバンプ21を平坦化することにより、ハンダバンプ21を用いた電子素子の端子や電気接続部材の接合が容易となる。
【0027】
第1画像検査部13では、図7に示すように、バンプ整形処理が施された基板22がカメラユニット56により撮像され、その撮像画像に基づいて各ハンダバンプ22の配置位置の適否や、ハンダバンプ22の欠落の有無等が検査される。
【0028】
第2画像検査部14では、図8に示すように、光源ユニット61により、干渉縞形成用の光(例えば、紫外線)を基板22に向けて照射し、これによって基板22に付与された整形処理後のハンダバンプ21の表面に高低差(3次元形状)に応じた干渉縞パターンを形成し、その干渉縞パターンがカメラユニット62により撮像される。そして、それによって得られた撮像画像に基づいて、各ハンダバンプ21の3次元形状の適否(例えば、整形後のバンプ21の高さ、形状等)について検査が行われる。
【0029】
このように構成された基板処理装置1では、図9に示すように、まず、電気特性検査部11による基板22のハンダバンプ21を含む配線パターンの電気的特性に関する検査が行われ(ステップS1)、続いてバンプ整形部12にてハンダバンプ21に対する整形処理が行われる(ステップS2)。続く第1画像検査部13にて、整形処理後のハンダバンプ21の2次元的な配置位置等に関する検査が行われ(ステップS3)、続く第2画像検査部14にて、整形処理後のハンダバンプ21の3次元形状の適否等に関する検査が行われる(ステップS4)。このような各処理部(11〜14)による処理は、それらの各処理部(11〜14)間で基板トレイ23が基板搬送機構15により自動的に搬送されるため、一連の処理として行われるようになっている。このため、基板22の電気特性に関する電気特性検査処理、ハンダバンプ21に対するバンプ整形処理、第1及び第2画像検査部13,14による画像によるハンダバンプ21の状態に関する検査処理を一連の工程で迅速かつ効率よく行うことができる。
【0030】
また、従来のようにバンプ整形装置及び電気特性検査装置等の複数の装置を導入する必要がないため、設備コストや設置面積等の面での効率が図れる。
【0031】
また、各処理部(11〜14)間で基板22が基板搬送機構15により搬送されるため、従来のように基板22を人手で搬送する必要がなく、作業者の手間を削減できる。
【0032】
また、基板搬送機構15は、各処理部(11〜14)間に基板トレイ23を一時的に収容可能とされたバッファ部32を備えているため、上流側の処理部と下流側の処理部との間で基板処理のスループットのバランスが崩れた場合などに、搬送される基板トレイ23(基板22)の過不足をバッファ部32により吸収して、基板22に対する一連の処理を安定して行うことができる。
【0033】
また、本実施形態では、図10(a)及び図10(b)に示すように、基板22のハンダバンプ21にプローブ66を接触させて行う電気特性検査の後に、バンプ整形処理を行うようになっているため、プローブ66をハンダバンプ21に接触させたときに生じる接触痕21aがバンプ整形処理によって消失(又は軽減)されるようになっている。このため、プローブ66による接触痕21aがハンダバンプ21に残ることによる種々の不都合(例えば、接合不良等)を抑制することができる。
【0034】
図11(a)及び図11(b)は、上述の基板処理装置1における処理手順及び各処理部の配置に関する変形例を示す図である。上述の基板処理装置1の変形例として、処理部(11〜14)の配置順序を、図11(a)に示すように、バンプ整形部12(ステップS21)、電気特性検査部11(ステップS22)、第2画像検査部14(ステップS23)及び第1画像検査部13(ステップS24)の順番に設定してもよい。あるいは、図11(b)に示すように、バンプ整形部12(ステップS31)、電気特性検査部11(ステップS32)、第1画像検査部13(ステップS33)及び第2画像検査部14(ステップS34)の順番に設定してもよい。
【0035】
図12は、図11(a)又は図11(b)に示す装置構成におけるバンプ整形部及び電気特性検査部に関する構成例を模式的に示す図である。この図12に示す構成例では、処理部の配置順序が、基板トレイ23の搬送方向上流側から、バンプ成型部12a、電気特性検査部11aの順に設定されている。
【0036】
バンプ整形部12aにおいても、前述の図4及び図5に示すバンプ整形部12とほぼ同様に、基板22が基板トレイ23に収容された状態で、基板22に付与されたハンダバンプ21に対する整形が行われる。基板搬送機構15によって積層状態で送り込まれた基板トレイ23が、トレイ搬送機構71によって1つずつ処理テーブル72上に展開されて、矢印A11方向に搬送されるようになっている。トレイ搬送機構71には基板トレイ23を保持する保持部71aが設けられており、このトレイ搬送機構71によって積層された基板トレイ23が1つずつ積み降ろされて矢印A11に搬送され、処理テーブル72上に配置される。
【0037】
このバンプ整形部12aでは、上述のバンプ整形部12に備えられるものとほぼ同様な構成の4つのプレスユニット50が備えられており、4つの基板トレイ23に対するバンプ整形処理が同時並行で行われるようになっている。また、4つプレスユニット50の上流側には、カメラユニット48が設けられている。このカメラユニット48によって、基板トレイ23の各基板収容部内における基板22の有無及び位置ずれの有無等が検出され、その検出結果に基づいて、バンプ整形処理が行われる。
【0038】
また、処理テーブル72は、前述のバンプ整形部12に備えられる処理テーブル47とほぼ同様に、xy方向に駆動されるようになっている。そして、プレスユニット50のプレス動作に連動して、基板トレイ23が載置された処理テーブル72をプレスユニット50に対してxy方向に順次移動させて、基板トレイ23内に備えられる各基板22を各プレスユニット50の下方位置に順番に配置する。これによって、4つの基板トレイ23内の各基板22に対して順番に同時並行でバンプ整形処理が行われる。
【0039】
バンプ整形処理が終了すると、基板トレイ23がトレイ搬送機構71によって基板搬送機構15の搬送部31に受け渡され、搬送部31によって電気特性検査部11aに送り込まれる。
【0040】
電気特性検査部11aでは、搬送部31によって搬入された基板トレイ23内から基板22が基板搬送機構76により1つずつ取り出されて、検査用の処理テーブル(ターンテーブル)77上にセットされ、処理テーブル77が45°ずつ8段階で1回転するように回転されつつ、基板22に対する電気特性検査が行われる。基板22の処理テーブル77上からの搬出は、基板搬送機構78,79によって行われる。なお、この図12に示す構成では、処理テーブル77が45°ずつ8段階で1回転するようにしたが、8段階以外の複数段階で処理テーブル77が1回転するようにしてもよい。
【0041】
回転式の処理テーブル77上における回転位置P11にて、バンプ整形部12aから搬入された基板トレイ23から基板搬送機構76によって取り出された基板22がセットされる。基板搬送機構76の基板取出位置にセットされた基板トレイ23からすべての基板22が取り出されると、その空きトレイ23が基板取出位置からトレイ搬送機構80によって排出され、基板取出位置に新たな基板トレイ23が搬入される。
【0042】
回転位置P12では、カメラユニット81により基板22が撮像されて、基板22の位置情報が取得される。回転位置P13では、コードリーダ82により基板22に付与された識別コード(例えば、2次元コード)が読み取られる。
【0043】
回転位置P14では、複数のプローブを有する検査治具等からなる検査ユニット83が備えられ、カメラユニット81により得られた位置情報に基づいて位置合わせが行われてプローブが基板22のハンダバンプ21に接触され、ハンダバンプ21を含む各配線パターンに対する電気的特性に関する検査(各配線パターンの導通検査及び各配線パターン間の絶縁検査)が行われる。
【0044】
回転位置P16では、基板搬送機構78により、電気特性検査の結果が良好と判断された基板22、及び絶縁検査の結果が不良(絶縁不良)と判断された基板22が処理テーブル77上から取り出される。良好と判断された基板22は、トレイ搬送機構84により基板挿入位置にセットされている基板トレイ23A内に基板搬送機構78により順次挿入される。すべての基板収容部に基板22が挿入された基板トレイ23Aは、トレイ搬送機構84により基板搬送機構15の搬送部31に受け渡される。一方、絶縁不良と判断された基板22は、基板搬送機構78によって基板ガイド(案内路)85に受け渡され、基板ガイド85によって絶縁不良基板収容部86に案内される。
【0045】
回転位置P18では、導通検査の結果が不良(導通不良)と判断された基板22、及びプローブと基板22の検査点との適切なコンタクトが得られなかったアライメント不良の基板22が基板搬送機構79によって処理テーブル77上から取り出される。アライメント不良と判断された基板22は、アライメント不良基板収容用の基板トレイ23Bに基板搬送機構79により挿入される。また、導通不良と判断された基板22は、導通不良基板収容用の基板トレイ23Cに基板搬送機構79により挿入される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を模式的に示す図である。
【図2】基板搬送機構及びそのバッファ部の構成を模式的に示す側面図である。
【図3】電気特性検査部の構成を模式的に示す平面図である。
【図4】バンプ整形部の構成を模式的に示す平面図である。
【図5】バンプ形成部の構成を模式的に示す側面図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)はバンプ整形処理の様子を模式的に示す図である。
【図7】第1画像検査部による検査処理の様子を模式的に示す図である。
【図8】第2画像検査部による検査処理の様子を模式的に示す図である。
【図9】図1の基板処理装置の処理手順を示す図である。
【図10】ハンダバンプにプローブが接触される際の様子及びバンプ整形処理が施される際の様子を模式的に示す図である。
【図11】図11(a)及び図11(b)は基板処理装置における処理手順及び各処理部の配置に関する変形例を示す図である。
【図12】図11(a)又は図11(b)に示す装置構成におけるバンプ整形部及び電気特性検査部に関する構成例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 基板処理装置、11,11a 電気特性検査部、12,12a バンプ整形部、13 第1画像検査部、14 第2画像検査部、15 基板搬送機構、16 基板受取部、17 基板払出部、21 ハンダバンプ、22 基板、23基板トレイ、31 搬送部、32 バッファ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンダバンプが付与された基板に対する処理を行う基板処理装置であって、
基板に付与された前記ハンダバンプを整形するバンプ整形部と、
前記基板の搬送経路における前記バンプ整形部の上流側又は下流側に設けられ、前記ハンダバンプにプローブを導通させて、前記ハンダバンプを含む前記基板に設けられた配線パターンの電気的特性を検査する電気特性検査部と、
前記基板を前記搬送経路に沿って搬送する基板搬送機構と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記基板の搬送経路内における前記バンプ整形部の下流側に設けられ、前記バンプ整形部による整形後の前記ハンダバンプの状態を、カメラによる撮像画像に基づいて検査する画像検査部をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の基板処理装置において、
前記基板搬送機構は、前記搬送経路上のいずれかの位置において、上流側から供給された基板を一時的に収容可能とされたバッファ部を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記バンプ整形部は、プレスにより前記ハンダバンプの上部を平坦化することを特徴とする基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−38146(P2009−38146A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−199752(P2007−199752)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(392019709)日本電産リード株式会社 (160)
【Fターム(参考)】