基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システム
【課題】カラーフィルタ及び半導体の製造工程における処理装置の稼働率の向上、消費材料のムダの防止を可能とし、更には仕掛カセット保管のためのストッカ容積増加をに伴う設備導入費用や維持費用の増加を防ぐ基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムを提供する
【解決手段】処理工程に投入するカセットがカセットをストックするストッカ設備内に存在する場合は、該カセットを投入装置に投入するカセットとして選択し、処理工程に投入するカセットがストッカ設備内に存在しない場合は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数と該処理工程の前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板数から、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するか否かを判断することを特徴とする基板収納カセット選択方法。
【解決手段】処理工程に投入するカセットがカセットをストックするストッカ設備内に存在する場合は、該カセットを投入装置に投入するカセットとして選択し、処理工程に投入するカセットがストッカ設備内に存在しない場合は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数と該処理工程の前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板数から、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するか否かを判断することを特徴とする基板収納カセット選択方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーフィルタ製造工程や半導体製造工程においてガラス基板を収納するカセットを搬送する際に搬送する基板収納カセットを選択する方法及び基板収納カセット搬送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
カラーフィルタ製造工程や半導体製造工程において用いられるガラス基板としてカラーフィルタ基板を例として説明する。
【0003】
図1はガラス基板の一例としてカラー液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ基板の断面を示した図である。カラーフィルタ1は、ガラス基板2上にブラックマトリックス(以下、BM)3、レッドRの着色画素(以下、R画素)4−1、グリーンGの着色画素(以下、G画素)4−2、ブルーBの着色画素(以下、B画素)4−3、透明電極5、及びフォトスペーサー(Photo Spacer)(以下、PS)6、バーティカルアライメント(Vertical Alignment)(以下、VA)7が順次形成されたものである。
【0004】
上記構造のカラーフィルタの製造方法は、フォトリソグラフィー法、印刷法、インクジェット法が知られているが、図2は一般的に用いられているフォトリソグラフィー法の工程を示すフロー図である。カラーフィルタは、先ず、ガラス基板上にBMを形成処理する工程(K1)、ガラス基板を洗浄処理する工程(K2)、着色フォトレジストを塗布および予備乾燥処理する工程(K3)、着色フォトレジストを乾燥、硬化処理するプリベーク工程(K4)、露光処理する工程(K5)、現像処理する工程(K6)、着色フォトレジストを硬化処理する工程(K7)、透明電極(例えばITO(Indium Tin Oxide))を成膜処理する工程(K8)、PS、VAを形成処理する工程(K9)がこの順に行われ製造される。
【0005】
例えば、R画素、G画素、B画素の順に画素が形成される場合には、カラーフィルタ用ガラス基板を洗浄処理する工程(K2)から、着色フォトレジストを硬化処理する工程間(K7)ではレッドR、グリーンG、ブルーBの順に着色レジストを変更して3回繰り返されてR画素、G画素、B画素が形成される。
【0006】
上記各処理工程で処理された基板は、次の処理工程に直接搬送される場合や、仕掛り基板として一時的に格納する設備(以下、ストッカ設備)に格納され場合がある。ストッカ設備は、各処理装置と連結された構成を有している。
【0007】
図3にカラーフィルタ製造工程における処理装置と、ストッカ設備と、処理装置と、ストッカ設備と処理装置の間の基板投入、回収装置の構成の一例を示す。カラーフィルタ製造工程は、BM形成工程(工程(1)、R/G/B着色画素形成工程(工程(2))、透明電極形成工程(工程(3))、PS形成工程(工程(4))があり、これらの工程処理を行うために、処理用基板は各工程に搬送される。
【0008】
BM形成工程に投入されるガラス基板は、ストッカのカセットに格納されている。これらのカセットは、ストッカ設備からBM形成工程工程の基板投入装置に搬送される。基板投入装置は、搬送されたカセットから基板を一枚ずつ抜き取り、BM膜塗布装置へと搬送する。BM膜塗布装置にて処理された基板は、露光装置、現像装置、及びオーブンなどのプロセス装置にて処理された後、基板回収装置にてカセットに一旦格納される。基板回収
装置は、回収用カセットの基板収納枚数が上限値に達した後、カセットをストッカに搬送する。ストッカに搬送されたカセットは、次工程であるR/G/B着色画素形成工程の仕掛りカセットとしてストッカ設備で、一時保管される。
【0009】
R/G/B着色画素形成工程の仕掛りカセットは、ストッカ設備からR/G/B着色画素形成工程の基板投入装置に搬送される。基板投入装置は、搬送されたカセットから基板を一枚ずつ抜き取り、R/G/B膜塗布装置へ搬送する。R/G/B膜塗布装置にて処理された基板は、露光装置、現像装置、及びオーブンにて処理された後、基板回収装置にて回収用カセットに一旦格納される。基板回収装置は、回収用カセットの基板収納枚数が上限値に達した後、カセットをストッカに搬送する。ストッカに搬送されたカセットは、次工程である透明電極形成工程の仕掛りカセットとしてストッカ設備で、一時保管される。
【0010】
以降、工程(3)、工程(4)においても同様に、各工程処理をおこなうための工程に搬送された仕掛カセットは、処理された後、基板回収装置にて回収用カセットに収納され、次工程へ搬送されるまでの間、ストッカ設備にて一旦保管される。
【0011】
上記、基板回収装置からストッカへのカセット搬送について説明する。基板回収装置に到着した回収用カセットは、装置にて収納枚数の上限に達するまで基板を格納される。収納可能枚数の上限値になった時点で、基板回収装置は、工程管理システムに対して、カセット払い出し要求を行う。(基板回収装置は、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し要求をおこなう場合もある。)カセット払い出し要求を受信した工程管理システムは、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの搬送指示を出す。(その際、次工程処理装置に近いストッカ棚へ搬送指示を出す。)工程管理システムよりカセット搬送指示を受けたストッカ設備管理システムは、カセットを自設備内に搬送する。
【0012】
図4はカセットを搬送するカセット搬送システムの概略構成を示した図で、カセット搬送システムはストッカ設備の在庫カセット及びカセット搬送を管理する「ストッカ設備管理システム」と「基板投入装置、基板回収装置、プロセス装置に備えられたコントローラ」と「工程管理システム」によって構成されており、これらは互いに、EtherNet(登録商標)、CC Link(Control & Communication Link)、光ケーブル等を介して接続され、以下に示す物流制御を実現する。ここで述べる「ストッカ設備管理システム」、「工程管理システム」は、ネットワークを介した信号受信、送信により、各装置のコントローラに動作指示を与え、また自ら、その履歴をデータとしてデータベース(以下、DB)に保持する機能を備えている。
【0013】
上記のようなカラーフィルタ製造工程で用いられる、一般的なカセット搬送に用いられるカセット搬送システムの処理フローを図5〜図8に示す。
【0014】
図5の基板投入装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フローを説明する。基板投入装置は、基板投入装置に仕掛かりカセットが到着(A1)後、基板投入を開始し(A2)、カセット内の基板収納枚数が0枚になるまで基板を投入し投入を終了する(A3)。全ての基板を投入した後、基板投入装置は、工程管理システムに対して、カセット払い出し要求を送信する(A4)(基板投入装置は、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し要求をおこなう場合もある)。工程管理システムはカセット払い出し要求を受信した後(A5)、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し指示を出す。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット搬送指示を受信(A7)した後、カセット搬送を実行し(A8)、ストッカ設備内に搬送する。
【0015】
図6はストッカ設備から基板投入装置への仕掛かりカセットの搬送処理のフローを示す。基板投入装置は、基板投入設備にカセットがない状態で(B1)、カセット搬送要求を工程管理システムに送信する(B2)。工程管理システムは、カセット搬送要求を受信した(B3)後、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの搬送指示を出す(B4)。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット搬送指示を受信し(B5)、受けたカセット搬送を実行し(B6)、ストッカ設備内に搬送する。
【0016】
図7は基板回収装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フローを示す。基板回収装置に回収用カセットが到着すると(C1)、基板回収装置は基板回収を開始する(C2)。回収カセットの収納枚数が限界値に達すると基板回収は終了し(C3)、基板回収装置はカセット払い出し要求を工程管理システムに送信する(C4)。カセット払い出し要求を受信(C5)した(C5)工程管理システムは、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し指示を出す(C6)。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット払い出し指示を受信した(C7)後、カセット搬送を実行し(C8)、ストッカ設備内に搬送する。
【0017】
図8はストッカ設備から基板回収装置へのカセットの搬送処理のフローを示す。基板回収装置は、基板回収設備にカセットがない状態(D1)で、カセット搬送要求を工程管理システムに送信する(D2)。工程管理システムは、カセット搬送要求を受信した(D3)後、ストッカ設備管理システムに対しカセットの搬送指示(D4)を出す。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット搬送指示を受信した(D5)後、カセット搬送を実行し(D8)、ストッカ設備内に搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2004−54014号公報
【特許文献2】特開2004−109968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
上記のようにカラーフィルタの製造工程では、各処理工程で処理を終えた基板を基板回収装置で回収する際、従来は、回収用カセットの収納枚数上限値まで基板を収納し、次工程の仕掛りカセットとしストッカ設備に搬送、ストックしていた。しかしながらこの場合、以下に述べる問題点がある。
【0020】
即ち、(a)処理装置が処理基板を待つ間に発生による稼動率低下や、(b)処理装置が処理基板を待つ間に発生する材料費の消費(待ち時間のメンテナンス処理に消費する)の増加や、(c)仕掛カセット保管のためのストッカ容積増加に伴う、設備導入や維持費用の増加といった問題点がある。
【0021】
任意の処理工程で仕掛りカセットがなくなると、基板投入装置からの基板搬送が途絶え、処理装置への連続した基板供給ができなくなる。従来、前処理工程の基板回収装置は、次工程の仕掛かり状況在庫状況を加味せず、回収用カセットの収納枚数の限界値に達するまで回収処理を継続している。そのため、次処理工程では、一時的な仕掛りカセット搬送待ちが起きる場合があり、(a)処理装置が処理基板を待つ間に発生する稼動率低下の問題が発生する。
【0022】
また、カラーフィルタ並びに半導体製造工程には、主だった処理装置として基板あるはウエハー上に塗布液を供給する塗布装置が存在する。これらの塗布装置は、上流装置から基板の供給が一定時間停止した場合、その塗布部が乾燥し、異物となって塗布部に付着する恐れがある。これを防ぐために、装置停止時には、塗布部を溶剤に吹き付けて乾燥することを防いでいる。(また、装置停止後の基板処理前には、塗布部に浸透した溶剤を取り
除くため、塗布液による溶剤の押し出し処理をおこなっている。)一旦、プロセス装置への基板供給が途絶えると、このようなメンテナンス動作を行う必要があり、(b)プロセス装置の処理基板待ち発生による溶剤や塗布液の材料消費が増加する問題が発生する。
【0023】
更には、上記した処理装置への基板供給停止を防ぐため、各処理工程には一定数の仕掛りカセットを確保する運用を行うことがある。このような運用を想定し、ストッカ設備には、各処理工程の仕掛かりカセットを確保するための格納棚を備えている。しかし、基板サイズの大型化に伴い、カラーフィルタ並びに半導体工程では、(c)仕掛カセット保管のためのストッカ容積増加に伴う、設備導入や維持費用が増加するといった問題が発生する。
【0024】
そこで本発明は係る問題点に鑑みて、カラーフィルタ及び半導体の製造工程における処理装置の稼働率の向上、消費材料のムダの防止を可能とし、更には仕掛カセット保管のためのストッカ容積増加に伴う設備導入や維持費用の増加を防ぐ基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の請求項1に係る発明は、液晶表示装置等に用いられる基板を製造する処理工程で、処理工程の基板投入装置に投入する基板収納カセットを選択する方法であって
処理工程に投入するカセットがカセットをストックするストッカ設備内に存在する場合は、該カセットを投入装置に投入するカセットとして選択し、
処理工程に投入するカセットがストッカ設備内に存在しない場合は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数と該処理工程の前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板数から、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するか否かを判断することを特徴とする基板収納カセット選択方法である。
【0026】
本発明の請求項2に係る発明は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数が、予め設定された第1設定値以下の場合には前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断し、予め設定された第2設定値以上の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断せず、更に第1設定値以上で第2設定値以下の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットの空きスロットに前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板が収納し切れる場合には前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断することを特徴とする請求項1記載の基板収納カセット選択方法である。
【0027】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の基板収納カセット選択方法を用いて基板収納カセットを搬送することを特徴とする基板収納カセット搬送システムである。
【発明の効果】
【0028】
本発明の基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムによれば、処理装置の稼働率向上が可能となり、また処理装置の処理基板の待ち時間による材料消費のムダを防ぐことができ、更には、仕掛カセット保管のためのストッカ容積の増大を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】カラー液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を断面で示した図。
【図2】一般的に用いられているフォトリソグラフィー法の工程フロー図。
【図3】カラーフィルタ製造工程における処理装置と、ストッカ設備と、処理装置とストッカ設備と処理装置の間の基板投入、回収装置の構成の一例を示す図。
【図4】カセットを搬送するカセット搬送システムの概略構成を示した図。
【図5】基板投入装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フロー図。
【図6】ストッカ設備から基板投入装置への仕掛かりカセットの搬送処理フロー図。
【図7】基板回収装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フロー図。
【図8】ストッカ設備から基板回収装置へのカセットの搬送処理フロー図。
【図9】本発明に係る基板収納カセット搬送システムが適用されるネットワーク環境の一例を示す図。
【図10】本発明に係る工程管理システムが収集、管理する情報を説明するための図。
【図11】本発明に係る基板収納カセット選択方法におけるカセット搬送処理フローの概要を示す図。
【図12】図11のステップ(E4)に示す本発明に係る基板収納カセットを選択する方法を示す処理フロー図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムを実施するための形態を説明する。
【0031】
図9は、本発明に係る基板収納カセット搬送システムが適用されるネットワーク環境の一例を示す。カラーフィルタ製造工程で用いられている各処理装置は、Ethernet(登録商標)接続によりローカルエリアネットワーク(LAN)を介して工程管理システムと接続している。(各処理装置が持つPLC(programmable logic
controller)と工程管理システムは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)やUDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)といった通信規格によりデータの送受信を行う。)また、ストッカ設備を管理するストッカ設備管理システムも同様にネットワークを介して工程管理システムと接続している。(ストッカ設備管理システムと工程管理システムも同様に、TCP/IPやUDP/IPといった通信規格によりデータの送受信を行う。)
【0032】
このような環境において、工程管理システムは、各処理装置から、「装置内に滞在している基板数」及び「基板投入装置、基板回収装置の状態(カセット払い出し要求、カセット搬送要求等)」を収集、管理する。また、工程管理システムは、ストッカ設備管理システムに対し、カセット搬送の指示を行う。
【0033】
工程管理システムが「各処理装置」及び「ストッカ管理システム」から収集、管理する情報について図10を用いて説明する。
【0034】
各処理装置の情報定義として「U(n−1)」とは、工程「N−1」に配置された主要な装置(例えば、BM膜形成工程に配置されたBM膜塗布装置、露光装置、現像装置、オーブンの内、処理時間を一番長く要する露光装置を指す)であって(工程「N−1」は工程「N」の前工程とする)、「Unld(n−1)」とは工程「N−1」に配置された基板回収装置を示す。同様に「U(n)」とは工程「N」に配置された主要な装置であって、「Load(n)」とは工程「N」に配置された基板投入装置を示す。
【0035】
本発明に係る工程管理システムが収集、管理する情報は、各工程に配置された装置から出力される情報をもとに、F{U2(n−1)}、F{Unld(n−1)}(図示せず)、F{U1(n)}を収集、管理する。
【0036】
ここで云う、F{U2(n−1)}は工程「N−1」に存在する主要な装置「U(n−1)」から、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」までに存在する基板数(基板回収装置「Unld(n−1)」に存在する基板は除く)を示し、F{Unld(n−1)}は工程「N−1」の基板回収装置において、現在カセットに格納している基板数を示す。F{U1(n)}は工程「N」に存在する主要な装置「U(n)」から、工程「N」の基板回収装置「Unld(n)」までに存在する基板数(基板回収装置「Unld(n)」に存在する基板は除く)を示す。
【0037】
更に、図示していないがFmax{Unld(n−1)}は工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」におけるカセット格納可能枚数の最大値を示す。
【0038】
また、「F{C(n)}」はストッカ在庫となっている工程「N」の仕掛りカセット数を示す。
【0039】
本発明に係る基板収納カセット選択方法におけるカセット搬送処理フローの概要を図11に示す。基板投入装置にカセットがない状態(E1)で、基板投入装置から(ネットワークで繋がっているストッカ設備管理システムからでも良い)工程管理システムへカセット搬送要求送信を行う(E2)。工程管理システムは、工程「N」の基板投入装置からのカセット搬送要求を受信した(E3)後、搬送対象とするカセットを選択する(E4)。その際、前工程の基板回収装置に存在するカセットについても搬送対象とする。カセットの存在場所の判別(E5)においてカセットがストッカ設備内に存在する場合(E5のストッカに存在)、ストッカ設備に対してそのカセットの搬送指示を行い(E11)、カセットの搬送指示を受信(E12)したストッカ設備はカセットの搬送を実行する(E13)。
【0040】
一方、搬送対象のカセットが前工程の基板回収装置に存在する場合(E5の前工程に存在)、前工程の基板回収装置に対し、カセットの払い出し要求を送信する(E6)。前工程基板回収装置はカセットの払い出し要求を受信した後(E7)、カセットの払い出しの可/不可信号を工程管理システムへ送信し(E8)、カセットの払い出しの可/不可信号を受信した(E9)工程管理システムは、払い出しが可能であった場合は(E10の可)、該カセットの搬送指示をストッカ管理システムに送信し(E12)、カセットの搬送指示を受信(E12)したストッカ設備はカセットの搬送を実行する(E13)。
【0041】
ステップ(E10)で払い出し不可の場合は(E10の不可)、再度ステップ(E4)の搬送カセットを選択するフローに戻る。
【0042】
図11のステップ(E4)に示す本発明に係る工程管理システムが基板収納カセットを選択する方法を示す処理フローを図12に示す。工程管理システムは、各工程におけるF{Unld(n−1)}、F{U2(n−1)}、F{U1(n)}の値を処理装置から収集、管理している。
【0043】
工程管理システムは、基板投入装置からカセット搬送要求を受信(S1)した際、工程「N」の仕掛りカセットがストッカ内に存在するか確認する。ここで、ストッカ内に工程「N」の仕掛りカセットが1個以上存在する場合(F{C(n)}≧1の場合)(S2のYES)、ストッカ在庫カセットを搬送対象とする(S11)。
【0044】
一方、ストッカ内に工程「N」の仕掛りカセットが存在しない場合(S2のNO)、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」に回収中のカセットが存在する(言い換えればF{Unld(n−1)}が1以上)かを確認する(S3)。ここで、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」に回収中のカセットがない場合(S3のNO)、搬送対象とするカセットがないと判断し、ステップ(S2)に戻る。一方、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」に回収中のカセットがある場合(F{Unld(n−1)}≧1の場合)(S3のYES)、工程[N]に対してストッカ設備が搬送可能状態か否かを確認する(S4)。この場合の搬送可能状態とは、現在、ストッカ設備が他のカセットを搬送中、または他の搬送ジョブを持っていない状態であって、工程管理システムからの搬送指示を直ぐに受付け、搬送開始可能な状態を指す。
【0045】
ストッカ設備が搬送可能な状態の場合(S4のYES)は次のステップ(S5)に移行する。ストッカ設備が搬送可能でない場合(S4のNO)は、ステップ(S2)に戻る。
【0046】
ストッカ設備が搬送可能な状態の場合(S4のYES)、工程管理システムは、工程「N」の装置「U(n)」が稼動中であるかを確認する。装置「U(n)」が稼動中の場合(S5のYES)は、次のステップ(S6、S7、S8)のいずれかに移行する。装置「U(n)」が稼動中ではない場合(S5のNO)は、ステップ(S2)に戻る。
【0047】
ステップ(S5)において、装置「U(n)」が稼動中の場合(S5のYES)、次の3つの条件に基づいて次のステップ(S6、S7、S8)のいずれかに移行する。
【0048】
ステップ(S8)に移行する場合の条件は、F{U1(n)}<αの場合である(ここで云う第1設定値αは予め設定された運用上の規定値とする)。F{U1(n)}(工程「N」の基板投入装置から主要な装置「U(n)」に存在する基板数)が、α以下の場合、工程「N」上の装置「U(n)」が処理する十分な仕掛り基板がない(即ち、装置「U(n)」への基板供給が途絶え装置が停止する)と工程管理システムは判断し、工程「N−1」の基板回収装置で回収中のカセットを工程「N」の基板投入装置への搬送対象カセットとする。
【0049】
ステップ(S6)に移行する場合の条件は、(α´≦F{U1(n)})の場合である(ここで云う第2設定値α’は予め設定された運用上の規定値とする)。F{U1(n)}(工程「N」の基板投入装置から主要な装置「U(n)」の間に存在する基板数)が、α’以上の場合、装置「U(n)」には工程「N」上に十分な仕掛り基板があると工程管理システムは判断し、この時点でカセット搬送を行う必要はなく、ステップ(S2)に戻る。
【0050】
ステップ(S7)に移行する場合の条件は、(α≦F{U1(n)}<α´)の場合である。F{U1(n)}(工程「N」の基板投入装置から装置「U(n)」に存在する基板数)がα以上でα’以下の場合、ステップ(S7)に移行した後、ステップ(S9)に進む。
【0051】
ステップ(S9)では工程「N−1」の基板回収装置において、Fmax{Unld(n−1)}−F{Unld(n−1)}<F{U2(n−1)}の場合(S9のNOの場合)(即ち、現在工程「N−1」で基板回収中カセットの空スロット数(Fmax{Unld(n−1)}−F{Unld(n−1)})が同じ工程「N−1」にある主要な装置「U(n−1)」から基板回収装置「Unld(n−1)」の間に存在する基板数F{U2(n−1)}よりも少ない場合(言い換えれば「N−1」に存在する基板が基板回収中のカセットに収納し切れない))は、該当カセットを工程「N」の基板投入装置へ搬送せずに、工程「N−1」の基板回収装置にて基板回収を継続し、ステップ(S2)に戻る。
【0052】
一方、工程「N−1」の基板回収装置において、Fmax{Unld(n−1)}−F{Unld(n−1)}≧F{U2(n−1)}の場合(S9のYESの場合)(即ち、現在工程「N−1」で基板回収中カセットの空スロット数(Fmax{Unld(n−1
)}−F{Unld(n−1)})が同じ工程「N−1」にある主要な装置「U(n−1)」から基板回収装置「Unld(n−1)」の間に存在する基板数F{U2(n−1)}よりも多い場合(言い換えれば「N−1」に存在する基板が基板回収中のカセットに収納できる場合))は、「Unld(n−1)」で回収中のカセットを工程「N」の基板投入装置へ搬送する対象とする。
【0053】
尚、本発明を実施するための形態をカラーフィルタ基板を例示したが、カラーフィルタ基板に限定されず、本発明は広くカラーフィルタ製造工程や半導体製造工程において基板を収納するカセットを搬送するシステムに適用される。
【0054】
以上のように本発明による基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムによれば、基板投入装置に搬送するカセットを選択することが出来、その結果、処理装置の稼働率向上や処理装置の処理基板の待ち時間による材料消費のムダを防ぐことができ、更には、仕掛カセット保管のためのストッカ容積の増大を防ぐことを可能とする。
【符号の説明】
【0055】
1・・・カラーフィルタ
2・・・ガラス基板
3・・・ブラックマトリックス(BM)
4−1・・・レッドRの着色画素(R画素)
4−2・・・グリーンGの着色画素(G画素)
4−3・・・ブルーBの着色画素(B画素)
5・・・透明電極
6・・・フォトスペーサー(PS)
7・・・バーティカルアライメント(VA)
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーフィルタ製造工程や半導体製造工程においてガラス基板を収納するカセットを搬送する際に搬送する基板収納カセットを選択する方法及び基板収納カセット搬送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
カラーフィルタ製造工程や半導体製造工程において用いられるガラス基板としてカラーフィルタ基板を例として説明する。
【0003】
図1はガラス基板の一例としてカラー液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ基板の断面を示した図である。カラーフィルタ1は、ガラス基板2上にブラックマトリックス(以下、BM)3、レッドRの着色画素(以下、R画素)4−1、グリーンGの着色画素(以下、G画素)4−2、ブルーBの着色画素(以下、B画素)4−3、透明電極5、及びフォトスペーサー(Photo Spacer)(以下、PS)6、バーティカルアライメント(Vertical Alignment)(以下、VA)7が順次形成されたものである。
【0004】
上記構造のカラーフィルタの製造方法は、フォトリソグラフィー法、印刷法、インクジェット法が知られているが、図2は一般的に用いられているフォトリソグラフィー法の工程を示すフロー図である。カラーフィルタは、先ず、ガラス基板上にBMを形成処理する工程(K1)、ガラス基板を洗浄処理する工程(K2)、着色フォトレジストを塗布および予備乾燥処理する工程(K3)、着色フォトレジストを乾燥、硬化処理するプリベーク工程(K4)、露光処理する工程(K5)、現像処理する工程(K6)、着色フォトレジストを硬化処理する工程(K7)、透明電極(例えばITO(Indium Tin Oxide))を成膜処理する工程(K8)、PS、VAを形成処理する工程(K9)がこの順に行われ製造される。
【0005】
例えば、R画素、G画素、B画素の順に画素が形成される場合には、カラーフィルタ用ガラス基板を洗浄処理する工程(K2)から、着色フォトレジストを硬化処理する工程間(K7)ではレッドR、グリーンG、ブルーBの順に着色レジストを変更して3回繰り返されてR画素、G画素、B画素が形成される。
【0006】
上記各処理工程で処理された基板は、次の処理工程に直接搬送される場合や、仕掛り基板として一時的に格納する設備(以下、ストッカ設備)に格納され場合がある。ストッカ設備は、各処理装置と連結された構成を有している。
【0007】
図3にカラーフィルタ製造工程における処理装置と、ストッカ設備と、処理装置と、ストッカ設備と処理装置の間の基板投入、回収装置の構成の一例を示す。カラーフィルタ製造工程は、BM形成工程(工程(1)、R/G/B着色画素形成工程(工程(2))、透明電極形成工程(工程(3))、PS形成工程(工程(4))があり、これらの工程処理を行うために、処理用基板は各工程に搬送される。
【0008】
BM形成工程に投入されるガラス基板は、ストッカのカセットに格納されている。これらのカセットは、ストッカ設備からBM形成工程工程の基板投入装置に搬送される。基板投入装置は、搬送されたカセットから基板を一枚ずつ抜き取り、BM膜塗布装置へと搬送する。BM膜塗布装置にて処理された基板は、露光装置、現像装置、及びオーブンなどのプロセス装置にて処理された後、基板回収装置にてカセットに一旦格納される。基板回収
装置は、回収用カセットの基板収納枚数が上限値に達した後、カセットをストッカに搬送する。ストッカに搬送されたカセットは、次工程であるR/G/B着色画素形成工程の仕掛りカセットとしてストッカ設備で、一時保管される。
【0009】
R/G/B着色画素形成工程の仕掛りカセットは、ストッカ設備からR/G/B着色画素形成工程の基板投入装置に搬送される。基板投入装置は、搬送されたカセットから基板を一枚ずつ抜き取り、R/G/B膜塗布装置へ搬送する。R/G/B膜塗布装置にて処理された基板は、露光装置、現像装置、及びオーブンにて処理された後、基板回収装置にて回収用カセットに一旦格納される。基板回収装置は、回収用カセットの基板収納枚数が上限値に達した後、カセットをストッカに搬送する。ストッカに搬送されたカセットは、次工程である透明電極形成工程の仕掛りカセットとしてストッカ設備で、一時保管される。
【0010】
以降、工程(3)、工程(4)においても同様に、各工程処理をおこなうための工程に搬送された仕掛カセットは、処理された後、基板回収装置にて回収用カセットに収納され、次工程へ搬送されるまでの間、ストッカ設備にて一旦保管される。
【0011】
上記、基板回収装置からストッカへのカセット搬送について説明する。基板回収装置に到着した回収用カセットは、装置にて収納枚数の上限に達するまで基板を格納される。収納可能枚数の上限値になった時点で、基板回収装置は、工程管理システムに対して、カセット払い出し要求を行う。(基板回収装置は、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し要求をおこなう場合もある。)カセット払い出し要求を受信した工程管理システムは、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの搬送指示を出す。(その際、次工程処理装置に近いストッカ棚へ搬送指示を出す。)工程管理システムよりカセット搬送指示を受けたストッカ設備管理システムは、カセットを自設備内に搬送する。
【0012】
図4はカセットを搬送するカセット搬送システムの概略構成を示した図で、カセット搬送システムはストッカ設備の在庫カセット及びカセット搬送を管理する「ストッカ設備管理システム」と「基板投入装置、基板回収装置、プロセス装置に備えられたコントローラ」と「工程管理システム」によって構成されており、これらは互いに、EtherNet(登録商標)、CC Link(Control & Communication Link)、光ケーブル等を介して接続され、以下に示す物流制御を実現する。ここで述べる「ストッカ設備管理システム」、「工程管理システム」は、ネットワークを介した信号受信、送信により、各装置のコントローラに動作指示を与え、また自ら、その履歴をデータとしてデータベース(以下、DB)に保持する機能を備えている。
【0013】
上記のようなカラーフィルタ製造工程で用いられる、一般的なカセット搬送に用いられるカセット搬送システムの処理フローを図5〜図8に示す。
【0014】
図5の基板投入装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フローを説明する。基板投入装置は、基板投入装置に仕掛かりカセットが到着(A1)後、基板投入を開始し(A2)、カセット内の基板収納枚数が0枚になるまで基板を投入し投入を終了する(A3)。全ての基板を投入した後、基板投入装置は、工程管理システムに対して、カセット払い出し要求を送信する(A4)(基板投入装置は、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し要求をおこなう場合もある)。工程管理システムはカセット払い出し要求を受信した後(A5)、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し指示を出す。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット搬送指示を受信(A7)した後、カセット搬送を実行し(A8)、ストッカ設備内に搬送する。
【0015】
図6はストッカ設備から基板投入装置への仕掛かりカセットの搬送処理のフローを示す。基板投入装置は、基板投入設備にカセットがない状態で(B1)、カセット搬送要求を工程管理システムに送信する(B2)。工程管理システムは、カセット搬送要求を受信した(B3)後、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの搬送指示を出す(B4)。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット搬送指示を受信し(B5)、受けたカセット搬送を実行し(B6)、ストッカ設備内に搬送する。
【0016】
図7は基板回収装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フローを示す。基板回収装置に回収用カセットが到着すると(C1)、基板回収装置は基板回収を開始する(C2)。回収カセットの収納枚数が限界値に達すると基板回収は終了し(C3)、基板回収装置はカセット払い出し要求を工程管理システムに送信する(C4)。カセット払い出し要求を受信(C5)した(C5)工程管理システムは、ストッカ設備管理システムに対し、カセットの払い出し指示を出す(C6)。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット払い出し指示を受信した(C7)後、カセット搬送を実行し(C8)、ストッカ設備内に搬送する。
【0017】
図8はストッカ設備から基板回収装置へのカセットの搬送処理のフローを示す。基板回収装置は、基板回収設備にカセットがない状態(D1)で、カセット搬送要求を工程管理システムに送信する(D2)。工程管理システムは、カセット搬送要求を受信した(D3)後、ストッカ設備管理システムに対しカセットの搬送指示(D4)を出す。ストッカ設備管理システムは、工程管理システムよりカセット搬送指示を受信した(D5)後、カセット搬送を実行し(D8)、ストッカ設備内に搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2004−54014号公報
【特許文献2】特開2004−109968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
上記のようにカラーフィルタの製造工程では、各処理工程で処理を終えた基板を基板回収装置で回収する際、従来は、回収用カセットの収納枚数上限値まで基板を収納し、次工程の仕掛りカセットとしストッカ設備に搬送、ストックしていた。しかしながらこの場合、以下に述べる問題点がある。
【0020】
即ち、(a)処理装置が処理基板を待つ間に発生による稼動率低下や、(b)処理装置が処理基板を待つ間に発生する材料費の消費(待ち時間のメンテナンス処理に消費する)の増加や、(c)仕掛カセット保管のためのストッカ容積増加に伴う、設備導入や維持費用の増加といった問題点がある。
【0021】
任意の処理工程で仕掛りカセットがなくなると、基板投入装置からの基板搬送が途絶え、処理装置への連続した基板供給ができなくなる。従来、前処理工程の基板回収装置は、次工程の仕掛かり状況在庫状況を加味せず、回収用カセットの収納枚数の限界値に達するまで回収処理を継続している。そのため、次処理工程では、一時的な仕掛りカセット搬送待ちが起きる場合があり、(a)処理装置が処理基板を待つ間に発生する稼動率低下の問題が発生する。
【0022】
また、カラーフィルタ並びに半導体製造工程には、主だった処理装置として基板あるはウエハー上に塗布液を供給する塗布装置が存在する。これらの塗布装置は、上流装置から基板の供給が一定時間停止した場合、その塗布部が乾燥し、異物となって塗布部に付着する恐れがある。これを防ぐために、装置停止時には、塗布部を溶剤に吹き付けて乾燥することを防いでいる。(また、装置停止後の基板処理前には、塗布部に浸透した溶剤を取り
除くため、塗布液による溶剤の押し出し処理をおこなっている。)一旦、プロセス装置への基板供給が途絶えると、このようなメンテナンス動作を行う必要があり、(b)プロセス装置の処理基板待ち発生による溶剤や塗布液の材料消費が増加する問題が発生する。
【0023】
更には、上記した処理装置への基板供給停止を防ぐため、各処理工程には一定数の仕掛りカセットを確保する運用を行うことがある。このような運用を想定し、ストッカ設備には、各処理工程の仕掛かりカセットを確保するための格納棚を備えている。しかし、基板サイズの大型化に伴い、カラーフィルタ並びに半導体工程では、(c)仕掛カセット保管のためのストッカ容積増加に伴う、設備導入や維持費用が増加するといった問題が発生する。
【0024】
そこで本発明は係る問題点に鑑みて、カラーフィルタ及び半導体の製造工程における処理装置の稼働率の向上、消費材料のムダの防止を可能とし、更には仕掛カセット保管のためのストッカ容積増加に伴う設備導入や維持費用の増加を防ぐ基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の請求項1に係る発明は、液晶表示装置等に用いられる基板を製造する処理工程で、処理工程の基板投入装置に投入する基板収納カセットを選択する方法であって
処理工程に投入するカセットがカセットをストックするストッカ設備内に存在する場合は、該カセットを投入装置に投入するカセットとして選択し、
処理工程に投入するカセットがストッカ設備内に存在しない場合は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数と該処理工程の前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板数から、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するか否かを判断することを特徴とする基板収納カセット選択方法である。
【0026】
本発明の請求項2に係る発明は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数が、予め設定された第1設定値以下の場合には前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断し、予め設定された第2設定値以上の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断せず、更に第1設定値以上で第2設定値以下の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットの空きスロットに前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板が収納し切れる場合には前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断することを特徴とする請求項1記載の基板収納カセット選択方法である。
【0027】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の基板収納カセット選択方法を用いて基板収納カセットを搬送することを特徴とする基板収納カセット搬送システムである。
【発明の効果】
【0028】
本発明の基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムによれば、処理装置の稼働率向上が可能となり、また処理装置の処理基板の待ち時間による材料消費のムダを防ぐことができ、更には、仕掛カセット保管のためのストッカ容積の増大を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】カラー液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を断面で示した図。
【図2】一般的に用いられているフォトリソグラフィー法の工程フロー図。
【図3】カラーフィルタ製造工程における処理装置と、ストッカ設備と、処理装置とストッカ設備と処理装置の間の基板投入、回収装置の構成の一例を示す図。
【図4】カセットを搬送するカセット搬送システムの概略構成を示した図。
【図5】基板投入装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フロー図。
【図6】ストッカ設備から基板投入装置への仕掛かりカセットの搬送処理フロー図。
【図7】基板回収装置からストッカ設備へのカセット搬送処理フロー図。
【図8】ストッカ設備から基板回収装置へのカセットの搬送処理フロー図。
【図9】本発明に係る基板収納カセット搬送システムが適用されるネットワーク環境の一例を示す図。
【図10】本発明に係る工程管理システムが収集、管理する情報を説明するための図。
【図11】本発明に係る基板収納カセット選択方法におけるカセット搬送処理フローの概要を示す図。
【図12】図11のステップ(E4)に示す本発明に係る基板収納カセットを選択する方法を示す処理フロー図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムを実施するための形態を説明する。
【0031】
図9は、本発明に係る基板収納カセット搬送システムが適用されるネットワーク環境の一例を示す。カラーフィルタ製造工程で用いられている各処理装置は、Ethernet(登録商標)接続によりローカルエリアネットワーク(LAN)を介して工程管理システムと接続している。(各処理装置が持つPLC(programmable logic
controller)と工程管理システムは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)やUDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)といった通信規格によりデータの送受信を行う。)また、ストッカ設備を管理するストッカ設備管理システムも同様にネットワークを介して工程管理システムと接続している。(ストッカ設備管理システムと工程管理システムも同様に、TCP/IPやUDP/IPといった通信規格によりデータの送受信を行う。)
【0032】
このような環境において、工程管理システムは、各処理装置から、「装置内に滞在している基板数」及び「基板投入装置、基板回収装置の状態(カセット払い出し要求、カセット搬送要求等)」を収集、管理する。また、工程管理システムは、ストッカ設備管理システムに対し、カセット搬送の指示を行う。
【0033】
工程管理システムが「各処理装置」及び「ストッカ管理システム」から収集、管理する情報について図10を用いて説明する。
【0034】
各処理装置の情報定義として「U(n−1)」とは、工程「N−1」に配置された主要な装置(例えば、BM膜形成工程に配置されたBM膜塗布装置、露光装置、現像装置、オーブンの内、処理時間を一番長く要する露光装置を指す)であって(工程「N−1」は工程「N」の前工程とする)、「Unld(n−1)」とは工程「N−1」に配置された基板回収装置を示す。同様に「U(n)」とは工程「N」に配置された主要な装置であって、「Load(n)」とは工程「N」に配置された基板投入装置を示す。
【0035】
本発明に係る工程管理システムが収集、管理する情報は、各工程に配置された装置から出力される情報をもとに、F{U2(n−1)}、F{Unld(n−1)}(図示せず)、F{U1(n)}を収集、管理する。
【0036】
ここで云う、F{U2(n−1)}は工程「N−1」に存在する主要な装置「U(n−1)」から、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」までに存在する基板数(基板回収装置「Unld(n−1)」に存在する基板は除く)を示し、F{Unld(n−1)}は工程「N−1」の基板回収装置において、現在カセットに格納している基板数を示す。F{U1(n)}は工程「N」に存在する主要な装置「U(n)」から、工程「N」の基板回収装置「Unld(n)」までに存在する基板数(基板回収装置「Unld(n)」に存在する基板は除く)を示す。
【0037】
更に、図示していないがFmax{Unld(n−1)}は工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」におけるカセット格納可能枚数の最大値を示す。
【0038】
また、「F{C(n)}」はストッカ在庫となっている工程「N」の仕掛りカセット数を示す。
【0039】
本発明に係る基板収納カセット選択方法におけるカセット搬送処理フローの概要を図11に示す。基板投入装置にカセットがない状態(E1)で、基板投入装置から(ネットワークで繋がっているストッカ設備管理システムからでも良い)工程管理システムへカセット搬送要求送信を行う(E2)。工程管理システムは、工程「N」の基板投入装置からのカセット搬送要求を受信した(E3)後、搬送対象とするカセットを選択する(E4)。その際、前工程の基板回収装置に存在するカセットについても搬送対象とする。カセットの存在場所の判別(E5)においてカセットがストッカ設備内に存在する場合(E5のストッカに存在)、ストッカ設備に対してそのカセットの搬送指示を行い(E11)、カセットの搬送指示を受信(E12)したストッカ設備はカセットの搬送を実行する(E13)。
【0040】
一方、搬送対象のカセットが前工程の基板回収装置に存在する場合(E5の前工程に存在)、前工程の基板回収装置に対し、カセットの払い出し要求を送信する(E6)。前工程基板回収装置はカセットの払い出し要求を受信した後(E7)、カセットの払い出しの可/不可信号を工程管理システムへ送信し(E8)、カセットの払い出しの可/不可信号を受信した(E9)工程管理システムは、払い出しが可能であった場合は(E10の可)、該カセットの搬送指示をストッカ管理システムに送信し(E12)、カセットの搬送指示を受信(E12)したストッカ設備はカセットの搬送を実行する(E13)。
【0041】
ステップ(E10)で払い出し不可の場合は(E10の不可)、再度ステップ(E4)の搬送カセットを選択するフローに戻る。
【0042】
図11のステップ(E4)に示す本発明に係る工程管理システムが基板収納カセットを選択する方法を示す処理フローを図12に示す。工程管理システムは、各工程におけるF{Unld(n−1)}、F{U2(n−1)}、F{U1(n)}の値を処理装置から収集、管理している。
【0043】
工程管理システムは、基板投入装置からカセット搬送要求を受信(S1)した際、工程「N」の仕掛りカセットがストッカ内に存在するか確認する。ここで、ストッカ内に工程「N」の仕掛りカセットが1個以上存在する場合(F{C(n)}≧1の場合)(S2のYES)、ストッカ在庫カセットを搬送対象とする(S11)。
【0044】
一方、ストッカ内に工程「N」の仕掛りカセットが存在しない場合(S2のNO)、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」に回収中のカセットが存在する(言い換えればF{Unld(n−1)}が1以上)かを確認する(S3)。ここで、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」に回収中のカセットがない場合(S3のNO)、搬送対象とするカセットがないと判断し、ステップ(S2)に戻る。一方、工程「N−1」の基板回収装置「Unld(n−1)」に回収中のカセットがある場合(F{Unld(n−1)}≧1の場合)(S3のYES)、工程[N]に対してストッカ設備が搬送可能状態か否かを確認する(S4)。この場合の搬送可能状態とは、現在、ストッカ設備が他のカセットを搬送中、または他の搬送ジョブを持っていない状態であって、工程管理システムからの搬送指示を直ぐに受付け、搬送開始可能な状態を指す。
【0045】
ストッカ設備が搬送可能な状態の場合(S4のYES)は次のステップ(S5)に移行する。ストッカ設備が搬送可能でない場合(S4のNO)は、ステップ(S2)に戻る。
【0046】
ストッカ設備が搬送可能な状態の場合(S4のYES)、工程管理システムは、工程「N」の装置「U(n)」が稼動中であるかを確認する。装置「U(n)」が稼動中の場合(S5のYES)は、次のステップ(S6、S7、S8)のいずれかに移行する。装置「U(n)」が稼動中ではない場合(S5のNO)は、ステップ(S2)に戻る。
【0047】
ステップ(S5)において、装置「U(n)」が稼動中の場合(S5のYES)、次の3つの条件に基づいて次のステップ(S6、S7、S8)のいずれかに移行する。
【0048】
ステップ(S8)に移行する場合の条件は、F{U1(n)}<αの場合である(ここで云う第1設定値αは予め設定された運用上の規定値とする)。F{U1(n)}(工程「N」の基板投入装置から主要な装置「U(n)」に存在する基板数)が、α以下の場合、工程「N」上の装置「U(n)」が処理する十分な仕掛り基板がない(即ち、装置「U(n)」への基板供給が途絶え装置が停止する)と工程管理システムは判断し、工程「N−1」の基板回収装置で回収中のカセットを工程「N」の基板投入装置への搬送対象カセットとする。
【0049】
ステップ(S6)に移行する場合の条件は、(α´≦F{U1(n)})の場合である(ここで云う第2設定値α’は予め設定された運用上の規定値とする)。F{U1(n)}(工程「N」の基板投入装置から主要な装置「U(n)」の間に存在する基板数)が、α’以上の場合、装置「U(n)」には工程「N」上に十分な仕掛り基板があると工程管理システムは判断し、この時点でカセット搬送を行う必要はなく、ステップ(S2)に戻る。
【0050】
ステップ(S7)に移行する場合の条件は、(α≦F{U1(n)}<α´)の場合である。F{U1(n)}(工程「N」の基板投入装置から装置「U(n)」に存在する基板数)がα以上でα’以下の場合、ステップ(S7)に移行した後、ステップ(S9)に進む。
【0051】
ステップ(S9)では工程「N−1」の基板回収装置において、Fmax{Unld(n−1)}−F{Unld(n−1)}<F{U2(n−1)}の場合(S9のNOの場合)(即ち、現在工程「N−1」で基板回収中カセットの空スロット数(Fmax{Unld(n−1)}−F{Unld(n−1)})が同じ工程「N−1」にある主要な装置「U(n−1)」から基板回収装置「Unld(n−1)」の間に存在する基板数F{U2(n−1)}よりも少ない場合(言い換えれば「N−1」に存在する基板が基板回収中のカセットに収納し切れない))は、該当カセットを工程「N」の基板投入装置へ搬送せずに、工程「N−1」の基板回収装置にて基板回収を継続し、ステップ(S2)に戻る。
【0052】
一方、工程「N−1」の基板回収装置において、Fmax{Unld(n−1)}−F{Unld(n−1)}≧F{U2(n−1)}の場合(S9のYESの場合)(即ち、現在工程「N−1」で基板回収中カセットの空スロット数(Fmax{Unld(n−1
)}−F{Unld(n−1)})が同じ工程「N−1」にある主要な装置「U(n−1)」から基板回収装置「Unld(n−1)」の間に存在する基板数F{U2(n−1)}よりも多い場合(言い換えれば「N−1」に存在する基板が基板回収中のカセットに収納できる場合))は、「Unld(n−1)」で回収中のカセットを工程「N」の基板投入装置へ搬送する対象とする。
【0053】
尚、本発明を実施するための形態をカラーフィルタ基板を例示したが、カラーフィルタ基板に限定されず、本発明は広くカラーフィルタ製造工程や半導体製造工程において基板を収納するカセットを搬送するシステムに適用される。
【0054】
以上のように本発明による基板収納カセット選択方法及び基板収納カセット搬送システムによれば、基板投入装置に搬送するカセットを選択することが出来、その結果、処理装置の稼働率向上や処理装置の処理基板の待ち時間による材料消費のムダを防ぐことができ、更には、仕掛カセット保管のためのストッカ容積の増大を防ぐことを可能とする。
【符号の説明】
【0055】
1・・・カラーフィルタ
2・・・ガラス基板
3・・・ブラックマトリックス(BM)
4−1・・・レッドRの着色画素(R画素)
4−2・・・グリーンGの着色画素(G画素)
4−3・・・ブルーBの着色画素(B画素)
5・・・透明電極
6・・・フォトスペーサー(PS)
7・・・バーティカルアライメント(VA)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶表示装置等に用いられる基板を製造する処理工程で、処理工程の基板投入装置に投入する基板収納カセットを選択する方法であって、
処理工程に投入するカセットがカセットをストックするストッカ設備内に存在する場合は、該カセットを投入装置に投入するカセットとして選択し、
処理工程に投入するカセットがストッカ設備内に存在しない場合は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数と、該処理工程の前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置の間に存在する基板数から、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するか否かを判断することを特徴とする基板収納カセット選択方法。
【請求項2】
基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数が予め設定された第1設定値以下の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断し、予め設定された第2設定値以上の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断せず、更に第1設定値以上で第2設定値以下の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットの空きスロットに前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板が収納し切れる場合には前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断することを特徴とする請求項1記載の基板収納カセット選択方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の基板収納カセット選択方法を用いて基板収納カセットを搬送することを特徴とする基板収納カセット搬送システム。
【請求項1】
液晶表示装置等に用いられる基板を製造する処理工程で、処理工程の基板投入装置に投入する基板収納カセットを選択する方法であって、
処理工程に投入するカセットがカセットをストックするストッカ設備内に存在する場合は、該カセットを投入装置に投入するカセットとして選択し、
処理工程に投入するカセットがストッカ設備内に存在しない場合は、基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数と、該処理工程の前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置の間に存在する基板数から、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するか否かを判断することを特徴とする基板収納カセット選択方法。
【請求項2】
基板投入装置から処理工程内の主要な処理装置の間に存在する基板数が予め設定された第1設定値以下の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断し、予め設定された第2設定値以上の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断せず、更に第1設定値以上で第2設定値以下の場合には、前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットの空きスロットに前処理工程内の主要な処理装置から前処理工程内の基板回収装置に存在する基板が収納し切れる場合には前処理工程の基板回収装置で回収中のカセットを投入装置に投入するカセットと判断することを特徴とする請求項1記載の基板収納カセット選択方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の基板収納カセット選択方法を用いて基板収納カセットを搬送することを特徴とする基板収納カセット搬送システム。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1】
【公開番号】特開2011−175152(P2011−175152A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39915(P2010−39915)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
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