説明

基板収納容器

【課題】基板収納容器を保管中の工場で火災が発生したときに、延焼を抑制可能な基板収納容器を提供する。
【解決手段】開口を有し基板を収納する容器本体2と、容器本体の開口をシールガスケット部材21によってシール可能に閉鎖する蓋体3と、容器本体の外表部に取りつけられる搬送部品とを有する基板収納容器1であって、前記容器本体2と前記蓋体3、並びに前記搬送部品の何れもが自己消火性の材料から形成する基板収納容器1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハ、マスクガラス等の精密基板などを収納し、輸送、搬送、保管などに使用される基板収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェハ(精密基板)を収納する基板収納容器には、精密基板の汚染を防止するために高い密閉性と取扱いの自動化とが求められている。そのため、容器本体の外面には、自動搬送用のハンドルや手動搬送用のハンドルが取り付けられて使用されていた。
加えて、基板収納容器を構成する合成樹脂材料からのアウトガスや溶出イオンの影響を、限りなく少なく出来るような材料選定が行なわれていた。
【0003】
こうした基板収納容器に適した材料としては、添加物を低減すると共に材料ペレットの製造工程での触媒や有機溶媒の残渣やコンタミネーションが極力排除され、高純度化されたポリカーボネートが容器本体として使用され、摺動性を要求される基板との接触部や、装置との位置決め部品としては、ポリブチレンテレフタレートやポリエーテルエーテルケトンなどの合成樹脂が使用されていた(特許文献1参照)。
【0004】
上記のような合成樹脂製の基板収納容器の場合、半導体生産工程内の保管庫で保管中に、半導体生産工程内で火災が発生すると、基板収納容器は燃焼しやすく被害が拡大してしまう事となるので、その対策として、特許文献2に記載のあるように、ドアを難燃性の樹脂材料から形成することが提案されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−58633号公報
【特許文献2】特開2006−505921号公報
【0006】
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載のような従来技術のポリカーボネート樹脂製の基板収納容器の保管庫では、ラックに基板収納容器が整列された状態で保管されていて、ドアが正面に露出する事となる。また、基板収納容器は搬送用のロボティックハンドルが容器本体の天面の外壁から突出するように取り付けられていて、左右の側壁にはマニュアル搬送用のハンドルが取り付けられている。このため、上下に隣接するラックの上面側には、基板収納容器を出し入れしやすくするための空間が存在することになる。また、隣接する左右の基板収納容器の間にも、出し入れのための隙間が存在する。
【0007】
そのため、ドアだけが難燃性の材料で形成されている場合、基板収納容器が隙間無く保管されていれば、保管用のラックか露出するドア正面を難燃性の材料から形成しておくことで、ある程度の延焼を防止できる。しかしながら、実際には、上下方向、左右方向に隣接する基板収納容器の間にはロボティックハンドルやマニュアルハンドルがあるためと、出し入れのためとの空間が存在する。火災が発生したときには、延焼した炎の先端が左右、又は上下に隣接する基板収納容器の間の空間に回りこむこととなり、ここに燃焼しやすい合成樹脂製のロボティックハンドルやマニュアルハンドルが存在することで、容易に隣接する基板収納容器に延焼が進むこととなり、その結果、隣接する基板収納容器にも次々と燃え移ってしまうこととなるといった問題があった。
【0008】
また、基板収納容器の側壁にはサイドレールが設けられ、底部には、ボトムプレートが設けられている。さらに、容器本体の背面には識別用のカードケース等を挿入可能なカードケースホルダが取り付けられて使用されているが、こうしたサイドレール、ボトムプレート、カードケースホルダも、通常の合成樹脂で形成すると、燃えやすくなり、延焼を助長してしまうこととなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、工程内で火災が発生しても基板収納容器の延焼を最小限に抑えて、延焼を抑制可能な基板収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、開口を有し基板を収納する容器本体と、容器本体の開口をガスケット部材によってシール可能に閉鎖する蓋体と、容器本体の外表部に取りつけられる搬送部品とを有する基板収納容器であって、前記容器本体と前記蓋体、並びに前記搬送部品の何れもが自己消火性の材料から形成されていることを特徴とする基板収納容器である。
【0011】
前記搬送部品が、容器本体の天面に取り付けられるロボティックハンドルと、容器本体の側面に取り付けられるマニュアルハンドルである基板収納容器とすることができる。
【0012】
前記基板収納容器がさらに、自己消火性の材料からなるカードケースホルダを備えている基板収納容器とすることができる。
【0013】
前記基板収納容器が、自己消化性の材料から形成されるボトムプレートを容器本体の底面に備えている基板収納容器とすることができる。
【0014】
前記自己消火性の材料が、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルフォンあるいは、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂に、ハロゲン系、リン系、又は無機系の難燃剤の適量を添加した難燃性合成樹脂材料から選択して使用した基板収納容器とすることができる。
【0015】
自己消火性とは、炎にさらされる間は燃えるが、炎から離されれば消火する性質と定義でき、JIS K6911にて規定するA法において、炎を取り去った後に試験片の燃焼が180秒以内に消え、かつ燃焼した長さが25mm以上100mm以下の場合に自己消火性を持つと定めることができる。前記自己消火性の材料とは、このような自己消火性を持つ材料である。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、基板収納容器の外表面に設けられる各種の取り付け部材を自己消火性の材料から形成しているので、基板収納容器を保管中に火災が発生しても、隣接する基板収納容器への延焼を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態の基板収納容器を表す展開斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の基板収納容器の背面図である。
【図3】本発明の実施形態の基板収納容器を保管庫で貯留している状態を表す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明による基板収納容器の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基板収納容器を表す展開斜視図であり、図2は、本発明の実施形態に係わる基板収納容器の背面図である。
基板収納容器1は、正面に開口部が形成されていて、開口部の4つの辺には、開口周縁から外方向に張り出すフランジ部が形成されている容器本体2と、この開口部2をシール可能に閉鎖する蓋体3とから形成されている。
【0019】
容器本体は、一対の側壁と、天壁と、底壁と、奥側壁とからなり、天壁には、基板収納容器を自動搬送するためのロボティックフランジ4が取り付けられている。
ロボティックフランジ4は、上部に位置する板状部5と、板状部5を支持し、容器本体に設けられる係合部への取り付け部6とから形成することができる。
【0020】
容器本体の底壁には、加工装置に基板収納容器を精度良く位置決めするための位置決め部材又は容器本体の底面に設けられる位置決め部材のガイド部を備えたボトムプレート7が取り付けられている。
ボトムプレート7は、板状の部材として形成されていて、容器本体の底部に設けられ得るボスリブに、ボルトを介して固定される。
ボトムプレート7には、各種のセンシングパッドや識別孔、加工装置への固定部品などが設けられる。
【0021】
容器本体の背面には、図2に示したような基板収納容器が使用される工程において、作業員への指図書や情報が記入された書面やタグ10を収納可能なカードケースホルダ8が、取り付けられている。
【0022】
容器本体の左右の側壁の内面には、図1に戻って、基板を一定間隔で水平に支持するための棚を有する支持部11が相対するように形成されていて、左右の外側壁には、手動でハンドリングを行う為のマニュアルハンドル12が取り付けられている。マニュアルハンドル12は、基体部13と基体部13に架設されるグリップ部14と、基部に設けられる係止部15とからなり、容器本体の側壁のそれぞれに設けられる係合部16に嵌合して係止される。
【0023】
容器本体の左右の外側壁には、サイドレール17(図2)をオプション部品として取り付けることができる。サイドレール17は、平板状部18を下面に備え、フォークリフト状の平行爪によって、平板状部18がピックアップされて、搬送される。
【0024】
蓋体は、略矩形に形成されていて、蓋体を容器本体に係止するためのラッチ機構19が内蔵されている。ラッチ機構19は、先行出願(特願2009−211266)に詳述されているので詳細は省くが、外部から操作可能なキー溝を有する回転体と、回転体に係合して、蓋体の側面の貫通孔から出没可能に移動する連結バー部材を有し、この連結バー部材の自由端部が側壁から突出するように移動して、容器本体の係合凹部に係止させて、蓋体を容器本体に係合させる。蓋体の内面には、基板を保持するリテーナ20が配設されている。
【0025】
蓋体3の側面には、容器本体2の開口部周縁と接触してシールを成形するシールガスケット部材21が取り付けられている。シールガスケット部材21は、エンドレス状の基部と基部から突出して容器本体の開口周縁と接触するシール片と、蓋体側面に設けられる嵌合溝に嵌りこむ基部の位置ずれを防止する嵌合突起とを有する。
シール片は、湾曲部または傾斜部が、適度な撓み力で、容器本体開口部の周縁と接触してシールを形成し、基板収納容器外部からの気体の侵入を防止して基板の汚染を防止するように設けられる。
【0026】
具体的には、JIS K7202にて測定する硬度が80°以下のポリエステル系やポリオレフィン系、ポリスチレン系等の熱可塑性エラストマーやふっ素ゴム、IRゴムなどのゴム材から形成することができる。
【0027】
本発明の基板収納容器は、少なくとも外表面を構成する容器本体、蓋体、並びに該容器本体の外表部に取りつけられる搬送部品等、すなわち、ロボティックハンドルやマニュアルハンドル、ボトムプレート、サイドレール、カードケ−スホルダ及びここに挿入保持されるカードケースやタグを、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルフォン、塩化ビニル系樹脂あるいは、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂に、ハロゲン系、リン系、又は無機系の難燃剤の適量(熱可塑性樹脂100重量部に対して0.5重量部〜30重量部)を添加して自己消火性を有する難燃性樹脂群から選択して使用することができる。
【0028】
難燃剤としては、塩素化ポリエチレンや、塩素化パラフィンや、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモジフェニールエーテルなどのハロゲン系の難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズの水和物等の無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、ムーカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機系難燃剤、赤リン、ポリリン酸アンモニウムなどの無機系リン酸塩、ハロゲン不含リン酸エステル、有機リン化合物などのリン系難燃剤が使用でき、これらの複数を併用して添加することもできる。
【0029】
図3は、基板収納容器1が、保管庫22に収納される状態を表す正面図であり、基板収納容器1は、所定の間隔で棚23に整列されて収納されている。
本発明の実施形態の基板収納容器は、上記したように容器本体や蓋体だけでなく、ロボティックハンドル、マニュアルハンドル、サイドレール等の搬送用の部材、ボトムプレート、カードケースホルダ等容器本体に取りつけられる部品を自己消火性の材料から形成しているので、工場や保管庫が火災になって隣接する基板収納容器の間の空間に炎が回り込んでも、延焼を抑制できるので、火災での損害を少なくできる。
【0030】
基板収納容器1の容器本体2と蓋体3及び搬送部材は、ポリエーテルイミドから形成することができるが、特には、炭素繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、金属繊維、金属酸化物、導電性ポリマー等の導電性化合物が添加された導電性のポリエーテルイミドから形成することが好ましい。
【0031】
具体的には、ポリエーテルイミド100重量部に対して、炭素繊維を10〜30重量部添加することができる。このとき表面抵抗値は、10〜10Ωとなるように調整できる。上記炭素繊維には、カーボンパウダー等の他の導電化合物の適量を添加することができる。このように基板収納容器1の主要部分を導電性材料から形成することで、基板収納容器1へのパーティクルの付着を著しく低減できる。
【0032】
また、こうした基板収納容器1に使用される材料は、80℃にて60分放置した時に熱脱離する揮発性有機ガスの総発生アウトガス量が0.3ppm以下のものとすることが好ましい。総発生アウトガス量が、0.3ppm以下の材料を使用することで、基板の有機物汚染を最小限度とすることができる。
【0033】
ここで、図1に示した蓋体3の表面プレート3bは、蓋体3に収納されるラッチ機構19を透視可能となるように透明なポリエーテルイミドから形成することができる。
【0034】
また、容器本体2の背面壁には、図2に示すように容器本体2に収納された基板を透視可能とする窓部材2aを、透明なポリエーテルイミドで形成し、インサート成形で容器本体2と一体化することができる。このように基板収納容器1の一部に透明な材料からなる部材を設けることで、自己消火性を保ちながら、内部を視認できるようになる。
【0035】
基板収納容器1の容器本体2と蓋体3及び搬送部材は、液晶ポリマーから形成することができるが、特には、炭素繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、金属酸化物、金属繊維、導電性ポリマー等の導電性化合物が添加された導電性の液晶ポリマーから形成することが好ましい。
【0036】
このように本発明の基板収納容器1は、基板収納容器1の表面に露出する部分を、自己消火性の樹脂から形成しているので、火災の際の延焼を最小限にできる。なお、マニュアルハンドルやカードケースホルダは、容積が小さく、延焼を防止できる場合は、ポリカーボネート等から形成することができる。
【0037】
以下、本発明の実施形態について、例を挙げる。
【0038】
(実施形態1)
容器本体2、容器本体2に備えられる支持部11、蓋体本体3aは、炭素繊維が添加されて、導電性が付与されたポリエーテルイミド(PEI)から形成することができる。また、容器本体2の背面壁には、内部を視認可能なポリエーテルイミドからなる透明な窓部材2aを形成し、インサート成形により、容器本体2に一体化できる。
【0039】
蓋体3の容器本体2と向き合う内表面に取り付けられる基板保持用のリテーナ20と、蓋体本体3aに収納される1対のラッチ機構19は、耐摩耗性が良好なポリエーテルエーテルケトンから形成することができる。また、蓋体本体3aに取り付けられる蓋体表面プレート3bは、内部を視認可能なポリエーテルイミドから形成することができる。これによりラッチ機構19の作動状況を確認できる。蓋体3の側壁に取り付けられるシール系形成用のシールガスケット21部材は、フッ素系ゴムから形成することができる。
【0040】
搬送部材のうち、容器本体2の天面に取り付けられるロボティックフランジ4、底面に備えられるボトムプレート7は、炭素繊維が添加されて導電性が付与されたポリエーテルイミド(PEI)から形成することができる。サイドレールも同様の導電性が付与されたポリエーテルイミドから形成し、必要に応じて容器本体2の側壁に取り付けることができる。
【0041】
マニュアルハンドル12は、ポリエーテルイミドから形成することができ、各種の色に着色することで、工程や仕様毎に基板収納容器1を区別して使用することができる。
カードケースホルダ8関連の部材は、ポリカーボネート樹脂から形成することができる。
【0042】
(実施形態2)
容器本体2、容器本体2に備えられる支持部11、蓋体本体3aは、炭素繊維が添加されて、導電性が付与された液晶ポリマー(LCP)から形成することができる。導電性が付与された液晶ポリマーは、液晶ポリマー100重量部に対して、炭素繊維を10〜30重量部添加することができる。このとき表面抵抗値は、10〜10Ωとなるように調整できる。上記炭素繊維には、カーボンパウダー等の他の導電化合物の適量を添加することができる。このように基板収納容器1の主要部分を導電性材料から形成することで、基板収納容器1へのパーティクルの付着を著しく低減できる。
【0043】
蓋体3の容器本体2と向き合う内表面に取り付けられるウェハ保持用のリテーナ20と、蓋体本体3aに収納される1対のラッチ機構19は、耐摩耗性が良好なポリエーテルエーテルケトンから形成することができる。蓋体3の側壁に取り付けられるシール系形成用のシールガスケット21部材は、熱可塑性ポリエステル系エラストマーから形成することができる。
【0044】
搬送部材のうち、容器本体2の天面に取り付けられるロボティックフランジ4、底面に備えられるボトムプレート7は、炭素繊維が添加されて、導電性が付与されたポリエーテルイミド(PEI)から寸法精度よく形成することができる。
【0045】
マニュアルハンドル12は、ポリエーテルイミドから形成することができ、各種の色に着色することで、工程や仕様毎に基板収納容器1を区別して使用することができる。
カードケースホルダ8関連の部材は、ポリカーボネート樹脂から形成することができる。
【0046】
(実施形態3)
容器本体2、蓋体本体3aは、内部が視認可能なポリエーテルケトンから形成することができる。また、容器本体2に備えられる支持部11は、炭素繊維が添加されて、導電性が付与されたポリエーテルイミド(PEI)から形成することができる。
【0047】
蓋体3の容器本体2と向き合う内表面に取り付けられるウェハ保持用のリテーナ20と、蓋体本体3aに収納される1対のラッチ機構19は、耐摩耗性が良好なポリエーテルエーテルケトンから形成することができる。また、蓋体本体3aに取り付けられる蓋体表面プレートは、内部を視認可能なポリエーテルイミドから形成することができる。これによりラッチ機構19の作動状況を確認できる。蓋体3の側壁に取り付けられるシール系形成用のシールガスケット21部材は、ポリスチレン系の熱可塑性エラストマーから形成することができる。
【0048】
搬送部材のうち、容器本体2の天面に取り付けられるロボティックフランジ4、底面に備えられるボトムプレート7は、炭素繊維が添加されて、上記した導電性が付与されたポリエーテルイミド(PEI)から形成することができる。
【0049】
マニュアルハンドル12は、ポリエーテルイミドから形成することができ、各種の色に着色することで、工程や仕様毎に基板収納容器1を区別して使用することができる。
また、カードケースホルダ8関連の部材は、ポリスチレン系樹脂から形成することができる。
【符号の説明】
【0050】
1:基板収納容器
2:容器本体
2a:窓部材
3:蓋体
3a:蓋体本体
3b:表面プレート
4:ロボティックフランジ
5:板状部
6:取り付け部
7:ボトムプレート
8:カードケ−スホルダ
9:カードケース
10:書面(タグ)
11:支持部
12:マニュアルハンドル
13:基体部
14:グリップ部
15:係止部
16:係合部
17:サイドレール
18:平板状部
19:ラッチ機構
20:リテーナ
21:シールガスケット部材
22:保管庫
23:棚






【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有し基板を収納する容器本体と、容器本体の開口をガスケット部材によってシール可能に閉鎖する蓋体と、容器本体の外表部に取りつけられる搬送部品とを有する基板収納容器であって、前記容器本体と前記蓋体、並びに前記搬送部品の何れもが自己消火性の材料から形成されていることを特徴とする基板収納容器。
【請求項2】
前記搬送部品が、容器本体の天面に取り付けられるロボティックハンドルと、容器本体の側面に取り付けられるマニュアルハンドルである請求項1に記載の基板収納容器。
【請求項3】
前記基板収納容器が、自己消化性の材料から形成されるカードケースホルダを容器本体の壁面に備えている請求項1又は2に記載の基板収納容器。
【請求項4】
前記基板収納容器が、自己消化性の材料から形成されるボトムプレートを容器本体の底面に備えている請求項1〜3の何れか1項に記載の基板収納容器。
【請求項5】
前記自己消火性の材料が、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルフォンあるいは、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂に、ハロゲン系、リン系、又は無機系の難燃剤の適量を添加した難燃性合成樹脂材料から選択されて使用される請求項1〜4の何れか1項に記載の基板収納容器。




【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−100983(P2011−100983A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224481(P2010−224481)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】