説明

基板検査装置

【課題】基板検査装置部分での基板への部品の組み付けおよび同部品組み付け時の指図書表示を可能する。
【解決手段】検査位置にセットされた実装基板の所望の検査対象位置における電子部品の実際の装着状態を画像データとしてとらえる撮像手段と、該撮像手段でとらえた実際の電子部品の装着状態を示す画像データと同電子部品に対応して指定される正しい装着状態を示す画像データとを一対の状態で記憶する画像記憶手段と、上記実際の電子部品の装着状態を示す画像と同電子部品の正しい装着状態を示す正画像との一致度を判定する画像処理手段と、画像表示手段とを備えてなる基板検査装置において、予じめティーチングされた指図書データを記憶する記憶手段と、該指図書データ記憶手段に記憶された指図書データを上記画像表示手段に表示する指図書表示制御手段とを設け、上記基板検査位置に電子部品等の未装基板をセットして電子部品の実装を行う場合には、対応する基板への電子部品の実装作業を指示する指図書が上記画像表示手段に表示されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、プリント基板の電子部品等実装状態の適否を、所定の撮像手段を用いて外観的に検査判定する基板の検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、所定の検査実行指示データに基づいてプリント基板の電子部品等実装状態の適否検査を行なう基板検査装置として、CCDカメラ等の撮像手段で撮像された電子部品等の実際の装着状態を示す画像データと同電子部品等に対応して指定される予じめティーチングされている正しい実装状態を示す画像データとを一対の状態で記憶する画像記憶手段と、上記実際の撮像画像と上記ティーチング画像との一致度を判定する画像判定手段と、該画像判定手段により一致しないと判定された上記両画像との一致度を再度人の目視によって判定する目視判定手段とを備え、上記画像判定手段による判定とともに、上記目視判定手段による再判定を行えるようにしたものがある(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
このような構成の基板検査装置によると、基板上の検査対象位置毎の各電子部品の実際の装着状態が画像データとして取り込まれ、それらの各々に対応して予じめティーチングされている適正な実装状態の画像データと比較され、その一致又は不一致に基いて適否が自動的に正確に判定される。そして、その後、必要に応じて、上記2つの画像の目視判定が行われる。
【0004】
したがって、同検査装置では目視のみによる判定に比べて遥かに検査精度が高く、しかも多数枚の基板を効率良く検査することができることから、検査専用のものとして、セル生産機種等の多品種・量生産タイプの基板の基板検査はもちろん、インライン仕様などの同一種で多数枚の基板を製造する基板製造ライン中に組み込んで使用するのに適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−178312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、従来の基板検査装置は、あくまでも既に電子部品が実装された実装基板の実装状態の適否を判定するのが役割であり、それ以上の機能を備えてはいなかった。
【0007】
しかし、上述したセル生産機種等の多品種・少量生産の基板の検査について考えると、インライン仕様の場合と異なって、別の場所でマニュアル的に電子部品等を実装した基板を当該基板検査装置の所へ運んできて、1枚ずつセットして検査を行わなければならない。
【0008】
したがって、部品の装着作業と検査作業を連続した工程として行うことができず、非常に生産効率が悪かった。
【0009】
このような問題の改善策として、予じめ電子部品等を装着する前の基板を当該基板検査装置の検査位置にセットし、同セット状態において必要な電子部品を組み付け、その後、続いて実装状態の検査を行うようにすると、ある程度は生産効率が高くなる。
【0010】
しかし、それだけでは単に実装基板の組付スペースと検査スペースの共通化による省スペース化、実装基板の運搬作業の不要化等のメリットしか得ることができず、最も時間のかかる部品の組付け作業そのものの作業効率の向上にはつながっていない。
【0011】
本願発明は、このような事情に基いてなされたもので、上記のように基板検査位置での基板への電子部品の組付けを可能にするとともに、当該基板検査装置が検査機能のためにもっている画像処理機能およびディスプレイ機能を利用して、上記基板検査装置の検査位置にセットされた基板に対して装着すべき電子部品等の種別および組付位置等を示す指図書画像を画面表示することにより、電子部品未装基板への電子部品の組付作業効率をも向上させ得るようにした基板検査装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0013】
(1) 請求項1の発明の課題解決手段
請求項1の発明の課題解決手段は、検査位置にセットされた実装基板の所望の検査対象位置における電子部品の実際の装着状態を画像データとしてとらえる撮像手段と、該撮像手段でとらえた実際の電子部品の装着状態を示す画像データと同電子部品に対応して指定される正しい装着状態を示す画像データとを一対の状態で記憶する画像記憶手段と、上記実際の電子部品の装着状態を示す画像と同電子部品の正しい装着状態を示す正画像との一致度を判定する画像処理手段と、画像表示手段とを備えてなる基板検査装置において、予じめティーチングされた指図書データを記憶する記憶手段と、該指図書データ記憶手段に記憶された指図書データを上記画像表示手段に表示する指図書表示制御手段とを設け、上記基板検査位置に電子部品等の未装基板をセットして電子部品の実装を行う場合には、対応する基板への電子部品の実装作業を指示する指図書が上記画像表示手段に表示されるようにしたことを特徴としている。
【0014】
このような構成によると、対象となる基板の何の位置に何の電子部品を装着するか、その順番をも含めた実装作業の進め方、実装方法が、作業指図書の形で分り易く画像表示手段の画面上に画像表示される。
【0015】
したがって、作業者は、当該表示画面上の指図書に示された指示内容にしたがって、実装作業を進めて行けば良く、適正に、誤りなく、迅速に電子部品のの組付け作業を遂行することができるようになる。
【0016】
その結果、実装作業の作業効率が大きく向上する。
【0017】
そして、実装作業が完了すると、すでに述べた本来の基板検査機能を活用して適正な実装状態のチェックを行ない、必要な適否のデータを得る。
【0018】
この結果、以上の構成では、基板に対する電子部品の実装作業から、実装作業完了後の電子部品実装状態の検査までの一連の工程が、当該基板検査装置の検査位置上で全て実行できるようになり、作業効率、作業精度が大きく向上する。
【0019】
(2) 請求項2の発明の課題解決手段
請求項2の発明の課題解決手段は、上記請求項1の発明の課題解決手段の構成において、指図書作成機能を有し、指図書の作成は良品基板の適正な電子部品装着状態を撮像手段で撮像し、指図書データとしてティーチングするようになっていることを特徴とするものである。
【0020】
このような構成によると、対象となる基板の何の位置に何の電子部品を装着するか、その順番をも含めた実装作業の進め方、実装方法を画像表示の形で示す作業指図書が、実装作業を行う当該基板検査装置の部分で完結的に実現され、ライブラリーデータとして登録管理することも可能となる。
【0021】
(3) 請求項3の発明の課題解決手段
請求項3の発明の課題解決手段は、上記請求項1又は2の発明の課題解決手段の構成において、指図書データは、必要な作業工程フローに従って、同作業工程フローにおける作業単位毎に作成され、画像表示されるようになっていることを特徴とするものである。
【0022】
このような構成によると、基板に対して部品等の組付を行う作業者は、作業工程の進行フローに従がって、当該作業工程において行う作業単位毎に順次指図書画像が示されるので、紙等の指図書では何しい連続した効率の良い実装作業が可能となる。
【0023】
(4) 請求項4の発明の課題解決手段
請求項4の発明の課題解決手段は、上記請求項1,2又は3の発明の課題解決手段の構成において、画像表示手段の画面には、現在行っている作業基板上の作業位置を示す基板の全体画像と同基板上の当該作業位置における部品の組付状態を示す拡大画像が作業見本画像として同時に表示されるようになっていることを特徴とするものである。
【0024】
このような構成によると、基板に対する適正な位置に、適正な状態で容易に部品を組みつけることができるようになり、作業効率が大きく向上する。
【発明の効果】
【0025】
以上の結果、本願発明によると、基板に対する電子部品の実装作業から、実装作業完了後の電子部品実装状態の検査までの一連の工程が、当該基板検査装置の検査位置上で全て実行できるようになり、作業効率、作業精度が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本願発明の実施の形態に係る基板検査装置の本体部の構成を示す断面図である。
【図2】同装置の正面図である。
【図3】同装置の電気的なシステム構成を示すブロック図である。
【図4】同装置を用いて基板に対して電子部品を組み付ける場合の作業環境を示す概念図である。
【図5】同装置における作業指図書作成機能および同作業指図書に基いた部品組付作業、並びにそれに伴う部品の照合検査機能相互の関係を示すフローチャートである。
【図6】同装置のパーソナルコンピュータにおける図5のフローチャートに対応した操作メニュー画面である。
【図7】図5のフローチャートにおける作業指図書データ作成時の登録画面である。
【図8】同装置の作業指図書登録画面の一例(組付られる部品が抵抗の場合)である。
【図9】同装置の作業指図書登録画面の一例(組付られる部品が後付け部品の場合)である。
【図10】同装置の作業指図書登録画面の一例(組付られる部品がコネクタの場合)である。
【図11】同装置の作業指図書の内容を示す画像表示の一例(組付られる部品が抵抗部品の場合)である。
【図12】同装置の作業指図書の内容を示す画像表示の一例(組付られる部品が後付部品の場合)である。
【図13】同装置の作業指図書の内容を示す画像表示の一例(組付られる部品がコネクタ部品の場合)である。
【図14】同装置の部品手挿入完了後に行う目視による部品照合検査の検査データの登録画面を示す図である。
【図15】同装置の目視による部品照合検査時のモニター画面上の画像表示の一例(正画像と実画像とを対比する場合)の図である。
【図16】同装置の目視による部品照合検査時のモニター画面上の画像表示の一例(正画像と実際の基板上の部品とを対比する場合)の図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図1〜16を参照して、電子部品等実装完了後の基板実装状態の検査機能に加えて、未装基板への電子部品実装作業時の作業指図機能を付加した本願発明の実施の形態に係る基板検査装置の構成について説明する。
【0028】
<基板検査装置本体の構成>
この基板検査装置1は、例えば図1及び図2に示すように、被検査物である電子部品C1〜CMを実装したプリント基板(以下単に基板という)2をセットする基板セット装置3と、該基板セット装置3を図1の状態において前後方向に移動させる左右一対のガイドレール4,4を備えた基台5と、上記基板セット装置3の上方において図示紙面と直交する方向に延びるガイドレール7,7により案内されて移動される高速撮像カメラ6と、上記ガイドレール7,7を有し、上記基台5に対して支持されたカメラヘッド支持台8と、各種の駆動電源等を内蔵する電源装置9とを備えて構成されている。
【0029】
上記基板セット装置3は、左右一対のスライド部材11a〜11c、11a〜11cを介して上記左右一対のガイドレール4,4上を前後方向に案内される移動台(基板テーブル)11と、該移動台11を前後方向に駆動するウォームギヤ軸18と、上記移動台11上に上記基板2をセットすべく立設された一対のセット台12a,12bとからなっており、奥側のセット台12aの上端には、上記基板2の先端側(奥側)を係合するための凹部を形成した係止部13aが設けられている一方、前側(手前側)のセット台12b部分には、その上端に設けられた係止部13bに係止された基板2の基端側(前側)をロックする鉤状のロック部材14が支軸10により前後方向に回動可能に軸支されており、同支軸10に巻装されたくの字状の拡開バネ15によりロック方向に付勢された状態で設けられている。
【0030】
また、上記基台5の前端には、上記移動台11が図示前側(図面左側)に移動したときに、上記鉤状のロック部材14の下端を逆方向に押圧して上記拡開バネ15のロック方向への付勢力に抗して上記ロック部材14の先端側ロック片の基板2に対するロックを解除する方向に回動させるロック解除部材(突状片)5aが立設されている。
【0031】
上記移動台11を駆動するウォームギヤ軸18は、その前後両端側を軸受16a,16bで支持され、モータMによって回転駆動されるようになっている一方、その途中には上記移動台11側に固定され、同ギヤ軸18に対して相対的に摺動回動可能な連係部材16cが螺合されている。
【0032】
一方、上記撮像カメラ6は、上記ガイドレール7,7に案内されて移動するスライダ17と、該スライダ17を下面に支持し、かつ撮像手段として作用する高速撮像カメラ(CCD)6のカメラ本体部6aと、該カメラ本体部6aの前端部から下方に垂設された高速撮像カメラ6の倍率レンズ部6bと、該倍率レンズ部6bの下端に連設されたテレセントリックレンズ部6cとからなっている。
【0033】
上記倍率レンズ部6bおよびテレセントリックレンズ部6c部分は、所望の大きさの筒状のフード部材19に覆われており、同フード部材19内には、必要に応じてセンター照明19a、トップ照明19b、サイド照明19cの3組の照明手段が設けられており、撮像時の基板2上の検査対象位置を明るく、かつ反射なく明瞭に撮像するようになっている。
【0034】
そして、上記高速撮像カメラ(以下、単に撮像カメラという)6のカメラ本体部6aによって撮像された画像は、例えば図4に示すパーソナルコンピュータ25よりなる図3のような画像処理装置に送信される。該画像処理装置は、上記照明手段による所定の照明条件の下で上記撮像カメラ6のカメラ本体部6aにより、上記倍率レンズ部6b、テレセントリックレンズ部6cを介して上記基板2および基板2上の電子部品を撮像して得られた各画像データを保持し、後述のような電子部品の実装が行われた基板2の検査および未装基板2への電子部品の実装方法を具体的に指示する電子的な指図書の作成並びに作成された指図書の内容の表示に必要な演算処理を行う。
【0035】
<画像処理装置のシステム構成>
この実施の形態の画像処理装置は、大きく分けて画像入力部、画像処理部、モニター部の3つの部分よりなり、画像処理部の主たる処理機能は図5のパーソナルコンピュータ25によって構成されている。
【0036】
画像入力部は、例えば図3に示されるように、上記基板検査装置1の移動台11上の所定の検査位置にセットされた基板2の上方に対向して設けられた上述の撮像カメラ6と、この撮像カメラ6により撮像された被検査基板2上の被検査部品(IC、抵抗、コンデンサ、コネクタ、コイルその他の電子部品)C1〜CMの画像を一時的にメモリする被検査画像データメモリ20と、パーソナルコンピュータ25側の正画像データメモリ21Aからデータ転送手段22を介して読み出された正画像データを一時的にメモリする良品基板の正画像データメモリ23と、上記被検査画像データメモリ20にメモリされた被検査基板2の被検査画像データと上記正画像データメモリ23にメモリされた良品基板の正画像データとを各々入力して、それらが相互に合致しているか否かを比較判定する画像処理判定手段24と、上記被検査画像データを表示する第1のモニター画面25Aおよび上記良品基板の正画像データを表示する第2のモニター画面25Bと、これら第1,第2のモニター画面25A,25Bに表示された画像を検査者Wが見比べる(照合する)ことにより目視判定し、その判定結果に応じて同検査者Wが手動操作する合致ボタン21d又は非合致ボタン21cを備えた目視判定手段27と、上記第1のモニター画面25Aに入力された被検査画像データの内の不良画像データを不良画像データメモリ33に転送し、順次蓄積させる不良画像データ転送手段32とから構成されている。
【0037】
最初に、予じめティーチングされている検査指示メモリー21中のカメラ位置データ群21Bのうち、被検査基板2上の被検査部品C1に対応する位置データC1′が上記検査データ転送手段22によって被検査画像撮像カメラ6の位置制御手段30に送られ、被検査画像撮像カメラ6は被検査部品C1の位置C1′に位置制御手段30によって移動される。
【0038】
そして、この位置で、実装後の基板2上の部品群の一つである当該被検査部品C1の実際の基板2上への取り付け状況が、被検査画像を入力するための撮像カメラ6によって被検査画像データb1としてとらえられ、被検査画像比較メモリー20に転送されて一時的に記憶される。
【0039】
一方、上記検査指示メモリー21中に上述のカメラ位置データ群21Aと並んで並存する正画像データ群21Aの内、上述の被検査部品C1に対応する正画像データ(当該部品C1が正しく取り付けられている良品基板時の画像データ)a1は、上記検査データ転送手段22によって正画像データメモリー23に転送されて一時的に記憶される。そして、被検査データ画像判定手段24は、上記被検査画像データメモリー20にメモリされた被検査画像データb1と上記正画像データメモリー23にメモリされた正画像データa1とを画像処理判定手段24によって比較する。
【0040】
そして、先ず両データb1とa1が合致していると判断した場合には、次検査開始端子24aから信号中継器31を介して上記データ転送手段22の検査開始端子22aに信号が印加され、次の位置データb2と正画像データa2を使って次の被検査部品C2の検査動作が開始される。
【0041】
一方、画像処理判定手段24が両データb1とa1との間に合致を認められないと判断した場合には、目視検査開始端子24bが画像データの取り込み信号を出力する。そして被検査画像データ表示手段である第1のモニター画面25Aおよび正画像データ表示手段である第2のモニター画面25Bがそれぞれ対応する画像データを取り込んで画像表示する。
【0042】
検査者Wは、上記第1のモニター画面25Aにより表示される被検査画像と第2のモニター画面25Bにより表示される正画像とを目視により比較し、被検査画像が正画像と一致していると判断した場合には、目視判定手段27の合致ボタン21dを押す。すると、それにより次の検査開始端子27bから、信号中継器31を介してデータ転送手段22側の検査開始端子22aに対する検査開始指令信号が出力される。
【0043】
また検査者Wが、それら両画像が同じでないと判断した場合には、非合致ボタン21cを押す。すると、それにより、もう一つの次の検査開始端子27aから、信号中継器31を介して上記検査開始端子22aに対して検査開始指令信号が、また不良被検査画像データメモリー33に不良画像データを転送するための不良被検査画像データ転送手段32に対して不良画像データ転送指示信号が出力される。そして、それにより不良被検査画像データメモリ33に順次不良被検査画像データが蓄積されてゆく。
【0044】
なお、上記第1,第2のモニター画面25A,25Bは、もちろん2台のモニター機器を使用することも可能であるが、この実施の形態場合には、例えば図15に示すように、図4のパーソナルコンピュータ25のモニター画面上に複数フレームの画像を表示することにより、第1,第2のモニター画面21A,21Bとするようにしている。
【0045】
また、上記のように部品照合検査のための正画像データは、上記撮像カメラ6を用いて、良品基板の画像を撮像することによって容易に得られるが、同画像データは、例えば図14に示すような登録画面を用いて管理される。
【0046】
すなわち、検査データの登録画面は、同図14に示すように、基板および部品のどちらでも管理することができるようになっている。そのため、基板および部品の変更時に水平展開することが容易である。
【0047】
また、登録情報に図番や機種名その他を持つことで、検査データの管理や検索が容易となっている。
【0048】
<基板検査装置を用いた電子部品組付作業>
すでに述べたように、従来の基板検査装置は、あくまでも既に電子部品が実装された実装基板2の電子部品実装状態の適否を検査するのが役割であり、それ以上の機能を備えてはいなかった。
【0049】
しかし、前述したセル生産機種等の多品種・少量生産の基板の検査について考えると、インライン仕様の場合と異なって、各々別の場所で対応する紙製の作業指図書に基いてマニュアル的に電子部品を実装した多種の基板を当該基板検査装置の所へ運んできて、1枚ずつセットして検査を行わなければならない。
【0050】
したがって、画像判定すべき良品基板データの撮像および入力も大変であり、しかも部品の装着作業と検査作業を連続した工程として行うことができないために、非常に生産効率が悪い問題があった。
【0051】
このような問題の改善策として、予じめ電子部品等を装着する前の基板を当該基板検査装置の検査位置にセットし、同セット状態において必要な電子部品を組み付け、その後、続いて実装状態の検査を行うようにすると、ある程度は生産効率が高くなる。
【0052】
しかし、それだけでは単に実装基板の組付スペースと検査スペースの共通化による省スペース化、実装基板の運搬作業の不要化等のメリットしか得ることができず、最も時間のかかる部品の組付け作業そのものの作業効率の向上にはつながらない。
【0053】
本願発明は、このような事情に基いてなされたものであり、上述した基板検査装置1の基板検査位置で基板2への電子部品の組付けを可能にするとともに、当該基板検査装置1が検査機能のためにもっている上述した画像処理機能およびディスプレイ機能を利用して、上記基板検査装置1の検査位置にセットされた基板2に対して装着すべき電子部品等の種別および組付位置、組付方法、組付時の注意点等を示す指図書画像(電子指図書)を画面表示することにより、電子部品未装基板2への電子部品の組付作業効率をも向上させ得るようにしている。
【0054】
<指図書作成および指図書表示、部品照合検査機能>
このため、この実施の形態の基板検査装置では、システムとして、例えば図5のフローチャートに示すような電子的な指図書作成機能、同指図書表示機能、部品照合検査データ作成機能、部品照合検査機能をそれぞれ有している。
【0055】
そして、同システムが起動されると、図6のようなメニュー画面が表示され、同メニュー画面上の望むメニューの選択により、ステップS2〜S5の指図書作成制御、またはステップS2,S3,S6〜S8の指図書表示制御、ステップS2,S9,S10,S11,S12の部品照合検査データ作成制御、ステップS2,S9,S10,S13〜S15の部品照合検査制御を行うようになっている。
【0056】
すなわち、この実施の形態の電子指図書システムでは、同システムを起動すると、先ずステップS1として図6のメニュー画面が表示される。
【0057】
このメニュー画面は、電子指図書機能として、電子指図書作成モードと、同電子指図書作成モードにより作成された電子指図書を表示して未装基板への電子部品の組付作業を行う作業モードの2つ、また、そのようにして未装基板への電子部品の組付が完了した後に、同組付部品の組付状態の適否の照合検査を行う部品照合検査機能として、部品照合検査データ作成モードと、同作成モードにより作成された部品照合検査データを用いて部品組付状態の照合検査を行う部品照合検査モードの2つの2種4組の動作メニューよりなっている。
【0058】
そこで、これに対応して必要とする何れかのメニューを選択する。例えば先ず電子指図書機能を選択(ステップS2でYES)、続いて同電子指図書機能における電子指図書作成モードを選択する(ステップS3でYES)、または電子指図書機能ではあるが、電子指図書作成モードにより作成された電子指図書による作業モードを選択する(ステップS6でYES)。他方ユーザーの望むメニューが電子指図書機能ではなく、部品照合検査機能である場合(ステップS2でNO、ステップS9でYES)には、続いて部品照合検査機能における部品照合検査データ作成モードを選択するか(ステップS9でYES、かつステップS10でYESの場合)、または部品照合検査機能における部品照合検査モードを選択する(ステップS9でYES、かつステップS10でNO、ステップS13でYESの場合)。
【0059】
すると、それぞれそれらの各場合に応じて、システム上次のような対応が採られる。
【0060】
すなわち、電子指図書機能が選択され(ステップS2でYES)、その内の電子指図書作成モードが選択された場合(ステップS2でYES、かつステップS3でYESの場合)には、例えば図5のフローチャートに示すように、先ずステップS4に進んで、すでに標準ライブラリーデータとして登録管理されている登録データを参照し、次にステップS5に進んで、必要に応じて同登録データを更新することにより新たな作業内容に対応した電子指図書を作成する。
【0061】
また、一方電子指図書機能が選択され(ステップS2でYES)、その内の電子指図書作業モードが選択された場合(ステップS2でYES、かつステップS3でNO、ステップS6でYESの場合)には、例えば図5のフローチャートに示すように、先ずステップS7に進んで、所定の作業工程における所定の作業内容を選択し、続くステップS8で同作業の適正な作業状態を示す作業見本画面を表示して、対応する作業モードの作業(部品組付)を実行する。
【0062】
他方、部品照合検査機能が選択され(ステップS9でYES)、その内の部品照合検査データ作成システムが選択された場合(ステップS2でNO、ステップS9でYES、かつステップS10でYESの場合)には、例えば図5のフローチャートに示すように、先ずステップS11に進んで、すでに標準ライブラリーデータとして登録管理されている登録データを参照し、さらにステップS12に進んで、必要に応じて上述の電子指図書作成モードによって新たに作成されたデータに基いて新たな部品照合検査データを作成(更新)する。
【0063】
そして、部品照合検査機能が選択され(ステップS9でYES)、その内の部品照合検査モードが選択された場合(ステップS9でYES、かつステップS10でNO、ステップS13でYESの場合)には、例えば図5のフローチャートに示すように、先ずステップS14に進んで部品照合検査作業を選択した後、さらにステップS15に進んで上記部品照合検査データを用いて後述するような部品の照合検査を行う。
【0064】
これらの各作業の詳細は、以下の説明によって示される。
【0065】
<未装基板への電子部品組付作業時の作業環境の概略的な構成>
すなわち、上述の図1〜図3の基板検査装置1を用いた電子部品の組付作業は、例えば図4に示すような作業環境下において行われる。
【0066】
先ず図5中の符号1は、上述した図1〜図3の基板検査装置であり、この場合には、同基板検査装置1の基板セット装置3の移動台11上に、これから電子部品を組み付けようとする未装基板2が正確に位置決めされた状態でセットされている。このセット方法は、基本的に上記基板検査の場合と同様である。
【0067】
そして、同装置1に対して上述したモニター画面を備えた画像処理装置としてのパーソナルコンピュータ25がコンビネーションされている。
【0068】
組付作業者Wは、同基板検査装置1に対して、図示のように向かい合う形で座り、その左右には、当該基板2に実装すべき各種の電子部品その他の部品が収納された部品ボックス41a〜41d,41e〜41hが設置されている。
【0069】
そして、組付作業者Wは、上記パーソナルコンピュータ25のモニター画面上に示される、以下に述べるような作業工程のフローに従って、作業単位毎の作業内容、作業方法を示す適正な部品取付状態の見本画像および作業位置を示す基板全体画像、作業時の注意点の表示を含む電子画面よりなる指図書を基に、各部品ボックス41a〜41d,41e〜41h中の部品を取り出して手で挿入して行く。
【0070】
<指図書の作成方法>
(指図書データ)
上述のように、本実施形態における基板組立のための指図書は、適正な位置に適正な部品が適正な状態で組み付けられた良品基板の画像データを基に作成されているが、該良品基板の画像データは、例えば次のような方法で作成される。
【0071】
(1) 予じめ組立てた良品基板を上述した基板検査装置1の検査位置にセットし、上述した撮像カメラ6で撮像する。
【0072】
(2) 同撮像カメラ6による撮像に加えて、例えばデジタルカメラを用い、上記良品基板上の電子部品の文字が見えるように所定の角度(斜め方向)からの写真を撮る。
【0073】
(3) 基板設計用のCADデータを用いて、部品名等のデータを得る。
【0074】
これらの方法で得られた指図書データは、標準作業用のライブラリーデータとして登録管理され、必要に応じて修正が掛けられる。
【0075】
(指図書登録)
指図書の登録は、通常の図面管理同様に電子ファイルとして管理する。そして、ファイル情報には、例えば図7の機種データ登録画面に示すように、指図書図番、ユーザー図番、機種総称、機種名、機種累進、工程名称、工程番号、登録者、更新日時等の管理項目を登録し、管理検索を容易にしている。
【0076】
(指図書作成)
指図書の作成に当たっては、例えば図8、図10の画面に示すような部品手挿入の場合の作業位置画像(対象となる作業位置を+印で示した基板全体の画像)および具体的な作業見本画像(部品、例えば図8の例では抵抗のリード部を含む具体的な挿入状態を示す拡大画像、図10の例ではコネクタのピン部を含む具体的な挿入状態を示す拡大画像)、また図9の画面に示すような部品後付の場合の作業位置画像(後付部品の組付位置を+印で示した基板全体の画像)および作業見本画像(後付けした部品の適正な取付状態を示す斜視画像)などを作成する。
【0077】
図8、図10の画面中の各部品の見本画像および図8〜図10の画面中の各基板上の作業位置を示す画像は、それぞれ上述した良品基板をサンプルとして上方から撮像カメラ6で撮像した撮像画像を使用し、さらに図9の画面中の部品取付状態を示す作業見本画像には、上述した(2)のデジタルカメラにより撮像したデジカメ画像が採用される。
【0078】
これらの場合、その何れにあっても当該部品の組付作業が行われる作業現場での作成が可能である。
【0079】
また、以上の図8〜図10の各作業工程毎の作業見本画像の作成に当たっては、当該画面の左下部に、アップ又はダウンおよびレフト又はライトの画像移動(調整)用のカーソルキーが示され、所定量の画像移動(表示位置調整)を行うことが可能となっている。
【0080】
さらに、図8、図9の各画面中には、標準ライブラリー登録された情報として、例えば標準作業名や当該作業見本画像に示される作業についての作業ポイントが、それぞれ次のように具体的な説明文の形で示される。
【0081】
図8の画面の場合:
「標準作業ライブラリー情報」
標準作業名 部品手挿入
作業ポイント
(現物確認)
部品表・・・・100kΩ・J
前加工・・・・リード曲げ加工済み品
(作業注意点)
(1) 部品表示相違なきこと。
【0082】
(2) 外観にキズ等のないこと。
【0083】
図9の画面の場合:
「標準作業ライブラリー情報」
標準作業名 部品固定作業
作業ポイント
(作業詳細)
作業箇所 C761−R715間固定
部品固定部 接着面が6mm以上の事
(作業注意点)
(1) ボンドの糸引きに注意し、部位以外に付着しない事。
【0084】
(2) 塗布量に注意し、部品下面が適切に接着されている事。
【0085】
(3) 保管期限内のボンドを使用の事。
【0086】
これらの結果、部品の実装作業についての標準作業の水平展開が容易となる。
【0087】
また、図10に示すコネクタ部品の場合にも、以上と同様にして登録される。
【0088】
<作業工程のフローに従った指図書の表示>
以上のようにして作成された指図書は、例えば図11〜図13の画面に示されるように、作業工程のフローに従って、作業単位毎に表示される。もちろん、この場合にも、当該作業に必要な作業ポイントとして、例えば現物確認:部品表・・・100kΩ・J、前加工・・・リード曲げ加工済み品、作業注意点:部品表示相違なきこと、外観にキズ等のないことなど、登録されている標準的な作業情報の全てが表示される。
【0089】
なお、該図11〜図13の作業工程における作業画面では、例えば画面の下部に、「すすむ」、「もどる」、「終了」の3つのカーソルキーが示されていて、必要に応じて対応する操作を行うことが可能となっている。
【0090】
そして、作業者は、図11〜図13の作業画面内の作業位置画像、作業見本画像、指示コメントに従って、順次必要な工程毎の組付作業を行ない、1つの工程の組付作業が終了すると、上述の「すすむ」キーをONにする。すると、同様にして次の工程の作業に対する指図書が示されるので、再び同指図書の作業位置画像、作業見本画像および作業ポイントのコメントに従って当該工程における必要な作業を行う。なお、この場合、もう1回前の指図書を見たければ、「もどる」キーをONにすれば前の指図書が示される。
【0091】
そして、このようにして全ての工程の作業を終了すれば、「終了」キーをONにして作業を終える。
【0092】
このような構成によると、対象となる基板2の何の位置に何の電子部品を何のように装着するか、その順番をも含めた工程毎の実装作業の進め方、実装方法が、図11〜図13に示す電子的な作業指図書(モニター画面)の形で極めて分り易く具体的に画像表示される。
【0093】
したがって、組付作業者Wは、当該表示画面上の指図書に示された指示内容にしたがって、各工程毎に実装作業を進めて行けば良く、全工程に亘って、適正に、誤りなく、迅速に電子部品の組付け作業を遂行して行くことができるようになる。
【0094】
特に以上の構成の場合、常に現在行っている作業の見本画像の内容を直接拡大画面で確認することができるため、従来のような紙製の指図書では、表現の難しかった工程の作業内容も、各作業者単位で明確に確認することができるようになる。
【0095】
その結果、実装作業の作業効率が大きく向上する。
【0096】
また、以上の構成における基板検査装置1は、上記のように自から指図書作成機能を有し、指図書の作成は良品基板の適正な電子部品装着状態を自からの撮像カメラ6で撮像し、それを指図書データとしてティーチングするようになっている。
【0097】
したがって、このような構成によると、対象となる基板の何の位置に何の電子部品を何のように装着するか、その順番をも含めた工程毎の実装作業の進め方、実装方法を画像表示の形で具体的に示す作業指図書が、実装作業を行う当該基板検査装置の部分で完結的に実現され、標準ライブラリーデータとして登録管理することが可能となる。
【0098】
さらに、その指図書データは、必要な作業工程フローに従って、同作業工程フローにおける作業単位毎に作成され、画像表示されるようになっている。
【0099】
したがって、基板2に対して部品等の組付を行う作業者は、作業工程の進行フローに従がって、当該作業工程において行う作業単位毎に順次指図書画像が示されるので、紙等の指図書では難しい連続した効率の良い実装作業が可能となる。
【0100】
しかも、画像表示手段であるパーソナルコンピュータ25のモニター画面には、現在行っている作業基板2上の作業位置を示す基板の全体画像と同基板上の当該作業位置における部品の組付状態を示す拡大画像とがフレームを分けて同時に表示されるようになっている。
【0101】
このため、基板2に対する適正な位置に、適正な部品を、適正な状態で極めて容易に組みつけることができるようになり、作業効率が大きく向上する。
【0102】
<部品の照合検査>
そして、以上のようにして実装作業が完了すると、すでに述べた図3の基板検査機能を活用して、次のような方法で適正な実装状態のチェックを行ない、必要な適否のデータを得る。
【0103】
すなわち、該部品照合検査に際しては、前述の図6のメニュー画面を出して、部品照合検査メニューを選択する。
【0104】
すると、前述の図5のフローチャートから明らかなように、検査データ作成モード又は検査モード何れかのモードの選択が可能となる。そこで、検査モードを選択すると、図15の部品検査用モニター画面に示すように、機種名、図番、作業工程、部品番号等の表示、部品ライブラリー情報(品番、確認ポイント)とともに、基板2上の検査位置を示す基板2の全体画像A、同検査位置における検査対象部品の良品画像(第2のモニター画面25B)B、同じ検査位置における被検査部品の撮像カメラ6による撮影画像(第1のモニター画面25A)Cがそれぞれ表示される。
【0105】
特に、検査位置における検査対象部品の良品画像Bと同じく検査位置における被検査部品の撮像カメラ6による撮影画像Cとは画面左側の上下に位置して表示され、目視によって容易に一致するか否かの判定ができるようになっている。
【0106】
したがって、判定は非常に容易である。
【0107】
この場合、部品の検査順序は、上記ティーチング時の検査データの登録順序(図14の登録画面参照)に応じてなされ、それに対応して上記対比すべき2つづつの画像B,Cが順次画面上に表示されて行くので、検査者Wは、連続的に作業効率良く全ての部品の適否をチェックして行くことができる。
【0108】
なお、この判定の結果、被検査画像Cが良品基板の正画像Bと一致しており、検査者Wが良と判定した場合には、上述のように図3の目視判定手段27の合致ボタン21bを押す。すると、それによりモニター画面上にパス判定の表示がなされるとともに、次の検査開始端子27bからデータ転送手段22側の検査開始端子22aに対する新たな検査開始指令信号が出力される。
【0109】
また、実際に挿入された部品(抵抗)が、例えば図15のように異なって取り付けられており(抵抗値の相違するものが取り付けられており)、検査者Wが、それら両画像が同じでないと判定した場合(バーコードで判明)には、図3の目視判定手段27の非合致ボタン21aを押す。すると、それによりモニター画面上にフェイル判定結果の表示がなされる一方、もう一つの次の検査開始端子27aから上記検査開始端子22aに対して検査開始指令信号が出力され、不良被検査画像データメモリー33に不良画像データを転送するための不良被検査画像データ転送手段32に対して不良画像データ転送指示信号が出力される。そして、それにより不良被検査画像データメモリ33に順次不良被検査画像データが蓄積されてゆく。
【0110】
なお、この場合、同判定が、例えば前述の図12に示した後付部品の取付状態である場合、上述の固定状態の撮像カメラ6では、比較すべき被検査画像Cを得ることができない。
【0111】
そこで、このような場合には、例えば図16の目視判定画面に示すような作業見本画像Bと実際のプリント基板2上の部品の取付状態とを検査者Wが直接目視で照合して適否を判定し、以上と同様の合否操作を行って、パス又はフェイルの信号を入力する。
【符号の説明】
【0112】
1は基板検査装置、2は基板、3は基板セット装置、6は撮像カメラ、25はパーソナルコンピュータである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査位置にセットされた実装基板の所望の検査対象位置における電子部品の実際の装着状態を画像データとしてとらえる撮像手段と、該撮像手段でとらえた実際の電子部品の装着状態を示す画像データと同電子部品に対応して指定される正しい装着状態を示す画像データとを一対の状態で記憶する画像記憶手段と、上記実際の電子部品の装着状態を示す画像と同電子部品の正しい装着状態を示す正画像との一致度を判定する画像処理手段と、画像表示手段とを備えてなる基板検査装置において、予じめティーチングされた指図書データを記憶する記憶手段と、該指図書データ記憶手段に記憶された指図書データを上記画像表示手段に表示する指図書表示制御手段とを設け、上記基板検査位置に電子部品等の未装基板をセットして電子部品の実装を行う場合には、対応する基板への電子部品の実装作業を指示する指図書が上記画像表示手段に表示されるようにしたことを特徴とする基板検査装置。
【請求項2】
指図書作成機能を有し、指図書の作成は良品基板の適正な電子部品装着状態を撮像手段で撮像し、指図書データとしてティーチングするようにしたことを特徴とする請求項1記載の基板検査装置。
【請求項3】
指図書データは、必要な作業工程フローに従って、同作業工程フローにおける作業単位毎に作成され、画像表示されるようになっていることを特徴とする請求項1又は2記載の基板検査装置。
【請求項4】
画像表示手段の画面には、現在行っている作業基板上の作業位置を示す基板の全体画像と同基板上の当該作業位置における部品の組付状態を示す拡大画像が作業見本画像として同時に表示されるようになっていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の基板検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−58954(P2011−58954A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−208996(P2009−208996)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(390000594)株式会社レクザム (64)
【Fターム(参考)】