場所打ち杭の杭頭処理用キャップ
【課題】 上部構造物またはその基礎に固定される芯鉄筋を備えたコンクリート杭を構築する際に使用される、小型でかつ軽量な場所打ち杭の杭頭処理用キャップを提供する。
【解決手段】 上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋21Mを露出させたコンクリート杭40を構築する際に用いられる場所打ち杭の杭頭処理用キャップ10を、円筒管12の上蓋13と底蓋14とに、トレミー管30を導入するための導入孔13m,14mと、上記芯鉄筋21Mを貫通させるための貫通孔13n,14nとがそれぞれ取付けられた筒状のキャップ本体11と、このキャップ本体11の上蓋13に取付けられる、上記上蓋13から突出する上記芯鉄筋21Mの先端部を収納して保護する保護管15とから構成するとともに、上記キャップ本体11のキャップ長を余盛コンクリート41の打設予定高さよりも10〜30cm大きくした。
【解決手段】 上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋21Mを露出させたコンクリート杭40を構築する際に用いられる場所打ち杭の杭頭処理用キャップ10を、円筒管12の上蓋13と底蓋14とに、トレミー管30を導入するための導入孔13m,14mと、上記芯鉄筋21Mを貫通させるための貫通孔13n,14nとがそれぞれ取付けられた筒状のキャップ本体11と、このキャップ本体11の上蓋13に取付けられる、上記上蓋13から突出する上記芯鉄筋21Mの先端部を収納して保護する保護管15とから構成するとともに、上記キャップ本体11のキャップ長を余盛コンクリート41の打設予定高さよりも10〜30cm大きくした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、場所打ちコンクリート杭を構築するに際して余盛コンクリートを効率的に除去するために用いられる杭頭処理用キャップに関するもので、特に、上部構造物またはその基礎に固定される芯鉄筋を備えたコンクリート杭に好適に用いられる杭頭処理用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、場所打ちコンクリート杭を構築する際には、アースドリル工法等により地盤を機械で掘削し円形状の削孔を形成し、この削孔内にベントナイト液などの安定液を充填して削孔壁を安定させた後、上記削孔内に複数本の直線状の主筋(杭主筋)と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭を建て込み、次いで、上記鉄筋篭中にトレミー管を挿入し、このトレミー管でコンクリートを打設することにより、鉄筋コンクリートの杭(コンクリート杭)を構築する。しかしながら、上記コンクリートの打込み時に、コンクリートが泥水や孔壁の土砂などを巻き込んでしまうため、杭上部のコンクリートの品質が低下してしまうといった問題点があった。そこで、安全を見込んで、コンクリート天端高さに対して80〜100cm程度の余盛りを行い、コンクリートの養生後に、上記余盛コンクリートを斫るなどの杭頭処理をするとともに、上部構造物またはその基礎に固定される上記鉄筋篭の杭主筋を露出させるようにしている。
【0003】
ところで、上記余盛コンクリートの処理作業は、養生後に再び上記コンクリート杭周辺の土砂を取り除く床掘削を行い、その掘削された穴の中で上記余盛コンクリートの斫りを行うなど、劣悪な労働環境下での作業となるだけでなく、杭主筋の損傷や産業廃棄物の発生などの諸問題を抱え込んでいる。そこで、このような問題を解決するため、図4に示すように、杭主筋21と環状のフープ筋22とを筒状に形成した鉄筋篭20の頭部に杭頭処理用キャップ50を取付けて、上記杭主筋21の先端部を保護するとともに、余盛コンクリート41の生成箇所を制限する余盛コンクリートの処理方法が行なわれている。
上記杭頭処理用キャップ50は、具体的には、図5(a),(b)に示すように、外筒管51aとトレミー管30を通入するための内筒管51bとから成る筒状のキャップ本体51と、中心部に上部トレミー口52mが形成された天板52と、周縁部に杭主筋21の先端部を上記杭頭処理用キャップ50内に収納するための複数個の杭主筋孔53n及び中心部に形成された下部トレミー口53mを備えた底板53とから成る、高さが約2000mmの筒状体で、上記底板53の下部トレミー口53mと杭主筋孔53nとの間には、コンクリートの打込み時に上記コンクリートの上部に浮き上がってくるスライムや不良コンクリートが上記内筒管51aと外筒管51bとの間の空間に浸入できるように、複数のスリット53sが必要数だけ形成されている。また、上記空間に上記スライムや不良コンクリートが浸入し易いようにするため、及び、上記杭頭処理用キャップ50が浮力により浮き上がらないようにするために、上記上蓋52の周縁部には複数の空気抜け穴52sが形成されている。
このような杭頭処理用キャップ50を鉄筋篭20の頭部に取付けて、コンクリートを打設することにより、図4に示すように、上記杭頭処理用キャップ50の下部に泥水や孔壁の土砂などの巻き込みのないコンクリート杭40を構築することができるとともに、杭頭処理用キャップ50内には切り離しが容易な質の悪い余盛コンクリート41が形成されるので、杭主筋21を損傷することなく、上記余盛コンクリート41を容易に撤去して上記杭主筋21の先端部を露出させることができる(例えば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特開平1−322020号公報
【特許文献2】特開2000−154542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような杭頭処理用キャップ50は、主に、上部構造物またはその基礎に固定される杭主筋21の先端部をコンクリート杭40から露出させる場合に用いられるものであるが、図6に示すように、上記杭頭処理用キャップ50を、底板53に上記杭主筋孔53nに代えて、芯鉄筋孔53Nを設けた構造に変更した杭頭処理用キャップ50Mを作製すれば、図7(a),(b)に示すような、コンクリート杭40と上部構造物またはその基礎とを連結する鉄筋が、コンクリート杭40の中央部に突出する芯鉄筋21Mである場合にも、上記杭頭処理用キャップ50を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
しかしながら、上記杭頭処理用キャップ50Mは、径も大きく、また、高さも高いことから、重量も重く、更に、製作コストが高いだけでなく、運搬効率もよくないといった問題点があった。
【0005】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、上部構造物またはその基礎に固定される芯鉄筋を備えたコンクリート杭を構築する際に使用される、小型でかつ軽量な場所打ち杭の杭頭処理用キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の請求項1に記載の発明は、複数本の直線状の主筋と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体と、この鉄筋篭内部に配設された、先端側が上記鉄筋篭本体から上部に突出し、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋とを備えた鉄筋篭の先端に取付けられる筒状体から成る場所打ち杭の杭頭処理用キャップであって、筒状体の底蓋と上蓋とに、トレミー管を導入するための導入孔と、上記芯鉄筋を貫通させるための貫通孔とをそれぞれ設けて、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させるように構成したことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記筒状体のキャップ長(上蓋と底蓋との間隔)を、余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記上蓋に、上記上蓋から突出した芯鉄筋を保護するための保護管を取付けたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記筒状体と別体に作製された保護管を、後付けにて上記上蓋に取付けたものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記底蓋に、上記鉄筋篭本体の主筋を貫通するための貫通孔を設けたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数本の直線状の主筋と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体と、この鉄筋篭内部に配設された、先端側が上記鉄筋篭本体から上部に突出し、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋とを備えた鉄筋篭の先端に、底蓋と上蓋とに、トレミー管を導入するための導入孔と、上記芯鉄筋を貫通させるための貫通孔とがそれぞれ設けられ、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させる構成の小型でかつ軽量な筒状の杭頭処理用キャップを取付けてコンクリート杭を打設するようにしたので、コンクリートの付着等による芯鉄筋の損傷を防ぎ高品質の杭を構築することができるとともに、製作コストを低減することができる。このとき、上記筒状体のキャップ長を、必要最低の長さ、具体的には、余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたものとすれば、キャップ全体の重量及び体積を更に減らすことができる。
また、上記上蓋に、上記突出した芯鉄筋を保護する保護管を取付ければ、不良コンクリート処理時の芯鉄筋の保護を確実に行うことができる。更に、上記筒状体と上記保護管とを別体に作製し、後付けにて上記上蓋に取付けるようにすれば、運搬が容易となるので、運搬費についても削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の最良の形態について説明する。
図1(a)〜(c)は、本発明の最良の形態に係る場所打ち杭の杭頭処理用キャップ10の構成を示す図で、同図において、11は孔径よりも数cm大きめの外径を有する外筒管12aとトレミー管30を通入するための内筒管12bとから成る筒状のキャップ円筒管12と、上記キャップ円筒管12の上,下をそれぞれ覆う円盤状の上蓋13及び底蓋14とから成るキャップ本体、15は保護管で、この保護管15は、複数本の直線状の杭主筋21と環状のフープ筋22とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体20Aとこの内部に配設され、先端部が上記鉄筋篭本体20Aから突出する芯鉄筋21Mから成る鉄筋篭20の上記芯鉄筋21Mの先端部を保護するために、上記キャップ本体11の上蓋13に取付けられるものである。
上記上蓋13は、詳細には、中心部に形成された上部トレミー口13mと、この上部トレミー口13mの周囲に形成された、芯鉄筋21Mを貫通させるための複数の上部貫通孔13nと、円盤の周縁部に形成された複数の空気抜け穴13sとを備えている。
一方、上記底蓋14は中心部に形成された下部トレミー口14mと、上記下部トレミー口14mの周囲に形成された、芯鉄筋21Mを貫通させるための複数の下部貫通孔14nと、コンクリートの打込み時に上記コンクリートの上部に浮き上がってくるスライムや不良コンクリートが上記キャップ本体11内の空間に浸入させるために設けられた複数のスリット14sと、周縁部に形成された、鉄筋篭本体20Aの杭主筋21を貫通させるため第2の貫通孔14zとを備えている。
【0009】
本発明の杭頭処理用キャップ10では、上記キャップ円筒管12のキャップ長、すなわち、上記キャップ円筒管12の長さを、上記芯鉄筋21Mの先端部を収容できる長さ(約2000mm)ではなく、上記キャップ円筒管12内部に形成される余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm長くした長さ(約1150mm)なので、その重量及び体積は従来の杭頭処理用キャップ50の重量及び体積の約半分であるが、キャップ長が短いため、芯鉄筋21Mの先端部は上記上蓋13の上部貫通孔13nから突出する。しかしながら、本例では、上記芯鉄筋21Mの上部を、底蓋14の下部貫通孔14nと上蓋13の上部貫通孔13nの2箇所で規制しているので、上記芯鉄筋21Mが曲がることはないが、更に保護のため、上記上蓋13に、上記上蓋13から突出する芯鉄筋21Mを収納するための径と長さとを備え保護管15を取付けるようにしている。
また、底蓋14に設けられた第2の貫通孔14zは、鉄筋篭本体20Aの杭主筋21の保護のために設けられたもので、本例では、上記杭主筋21の長さをコンクリート杭40の上面から若干突出する長さとしてある。
【0010】
上記杭頭処理用キャップ10を鉄筋篭20に取付ける際には、図2(a),(b)に示すように、キャップ本体11内の底蓋14の下部貫通孔14nに芯鉄筋21Mを挿入し、この芯鉄筋21Mを上蓋13の上部貫通孔13nから所定長さだけ突出させた位置で、上記キャップ本体11を鉄筋篭本体20Aの頭部に溶接等により取付ける。このとき、鉄筋篭本体20Aの杭主筋21の先端部を上記底蓋14の第2の貫通孔14zに芯鉄筋21Mを挿入することにより、上記杭主筋21の先端部を保護するとともに上記杭主筋21の曲がりを防止する。
次に、図3(a),(b)に示すように、上記上蓋13に上記保護管15を溶接等で取付けて上記芯鉄筋21Mの突出部分を上記保護管15内に収納する。上記保護管15は、上記キャップ本体11とは別体に作製され、運搬後に、ネジや溶接等により、上蓋13に取付けられる。このとき、上記芯鉄筋21Mの突出部分にキャップ21cを被せておけば、打設時にトレミー管30からコンクリートが漏れた場合でも、上記コンクリートが上記突出部分に付着することを防ぐことができる。なお、図では保護管15を円筒管としているが、芯鉄筋21Mを収納できるものであれば、角型管であってもよい。
コンクリート杭の構築時には、上記鉄筋篭本体20Aの頭部に杭頭処理用キャップ10を取付けた鉄筋篭20を削孔内に建て込み、トレミー管30を上記保護管15の中央部から、上蓋13の上部トレミー口13m及び底蓋14の下部トレミー口14mを通して上記鉄筋篭20中に挿入し、このトレミー管30の下端からコンクリートを排出してコンクリート杭を打設する。これにより、上記杭頭処理用キャップ10の下部に泥水や孔壁の土砂などの巻き込みのないコンクリート杭40を構築することができるとともに、杭頭処理用キャップ10のキャップ本体11内には余盛コンクリート41が形成される。したがって、必要最小限のキャップ長で芯鉄筋21Mを損傷することなく、上記余盛コンクリート41を容易に撤去して上記芯鉄筋21Mの先端部を露出させることができる。
【0011】
このように、本実施の形態によれば、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋21Mを露出させたコンクリート杭40を構築する際に用いられる場所打ち杭の杭頭処理用キャップ10を、円筒管12の上蓋13と底蓋14とに、トレミー管30を導入するための導入孔13m,14mと、上記芯鉄筋21Mを貫通させるための上部貫通孔13n,14nとがそれぞれ取付けられた筒状のキャップ本体11と、このキャップ本体11の上蓋13に取付けられる、上記上蓋13から突出する上記芯鉄筋21Mの先端部を収納して保護する保護管15とから構成するとともに、上記キャップ本体11のキャップ長を余盛コンクリート41の打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたので、最小限の重量及び体積の杭頭処理用キャップ10にて、コンクリートの付着等による芯鉄筋21Mの損傷を防ぎ高品質のコンクリート杭40を構築することができる。
また、上記保護管15をキャップ本体11と別体に作製し、後付けにて上記上蓋13に取付けるようにすれば運搬が容易となり、運搬費についても削減することができる。
更に、上記底蓋14に、上記鉄筋篭本体20Aの杭主筋21を貫通するための第2の下部貫通孔14nを設けて、上記杭主筋21の先端部を上記キャップ本体11内へ収納するようにすれば、上記杭主筋21の曲がりを防ぐことができ、コンクリート杭の品質を更に向上させることができる。
【0012】
なお、上記実施の形態では、キャップ本体11の円筒管12を二重管としたが、外筒管だけであってもよい。また、キャップ本体11は予め組立てておいてもよいし、はじめにキャップ本体11を、上蓋13を外した状態で鉄筋篭20に固定し、しかる後に上蓋13を取付けるようしてもよい。
また、上記例のように鉄筋篭本体20Aの杭主筋21を若干長めにした場合には、上記杭主筋21の長めの部分は、そのままにしておいてもよいし、コンクリート杭40の構築後にカットしてもよい。
また、上記杭主筋21の長さを打設するコンクリートの高さよりも短くしてもよい。このときには、底蓋14の第2の貫通孔14zは不要となる。
【産業上の利用可能性】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋を露出させたコンクリート杭を構築する際に、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させる構成の小型でかつ軽量な筒状の杭頭処理用キャップを取付けてコンクリート杭を打設するようにしたので、高品質の杭を構築することができるとともに、製作コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の最良の形態に係わる場所打ち杭の杭頭処理用キャップの構成を示す図である。
【図2】本発明の杭頭処理用キャップの取付方法を示す図である。
【図3】本発明の杭頭処理用キャップの取付方法を示す図である。
【図4】従来の杭頭処理用キャップを用いた場所打ちコンクリート杭の構築方法を示す図である。
【図5】従来の杭頭処理用キャップの構成を示す図である。
【図6】従来の杭頭処理用キャップを、芯鉄筋を露出させたコンクリート杭を構築する際のキャップに適用した際のキャップの構成を示す図である。
【図7】芯鉄筋を露出させたコンクリート杭の概要を示す図である。
【符号の説明】
【0015】
10 杭頭処理用キャップ、11 キャップ本体、12 円筒管、12a 外筒管、
12b 内筒管、13 上蓋、13m 上部トレミー口、13n 上部貫通孔、
13s 空気抜け穴、14 底蓋、14m 下部トレミー口、14n 下部貫通孔、
14s スリット、14z 第2の貫通孔、15 保護管、20 鉄筋篭、
20A 鉄筋篭本体、21 杭主筋、21M 芯鉄筋、21c キャップ、
22 フープ筋。
【技術分野】
【0001】
本発明は、場所打ちコンクリート杭を構築するに際して余盛コンクリートを効率的に除去するために用いられる杭頭処理用キャップに関するもので、特に、上部構造物またはその基礎に固定される芯鉄筋を備えたコンクリート杭に好適に用いられる杭頭処理用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、場所打ちコンクリート杭を構築する際には、アースドリル工法等により地盤を機械で掘削し円形状の削孔を形成し、この削孔内にベントナイト液などの安定液を充填して削孔壁を安定させた後、上記削孔内に複数本の直線状の主筋(杭主筋)と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭を建て込み、次いで、上記鉄筋篭中にトレミー管を挿入し、このトレミー管でコンクリートを打設することにより、鉄筋コンクリートの杭(コンクリート杭)を構築する。しかしながら、上記コンクリートの打込み時に、コンクリートが泥水や孔壁の土砂などを巻き込んでしまうため、杭上部のコンクリートの品質が低下してしまうといった問題点があった。そこで、安全を見込んで、コンクリート天端高さに対して80〜100cm程度の余盛りを行い、コンクリートの養生後に、上記余盛コンクリートを斫るなどの杭頭処理をするとともに、上部構造物またはその基礎に固定される上記鉄筋篭の杭主筋を露出させるようにしている。
【0003】
ところで、上記余盛コンクリートの処理作業は、養生後に再び上記コンクリート杭周辺の土砂を取り除く床掘削を行い、その掘削された穴の中で上記余盛コンクリートの斫りを行うなど、劣悪な労働環境下での作業となるだけでなく、杭主筋の損傷や産業廃棄物の発生などの諸問題を抱え込んでいる。そこで、このような問題を解決するため、図4に示すように、杭主筋21と環状のフープ筋22とを筒状に形成した鉄筋篭20の頭部に杭頭処理用キャップ50を取付けて、上記杭主筋21の先端部を保護するとともに、余盛コンクリート41の生成箇所を制限する余盛コンクリートの処理方法が行なわれている。
上記杭頭処理用キャップ50は、具体的には、図5(a),(b)に示すように、外筒管51aとトレミー管30を通入するための内筒管51bとから成る筒状のキャップ本体51と、中心部に上部トレミー口52mが形成された天板52と、周縁部に杭主筋21の先端部を上記杭頭処理用キャップ50内に収納するための複数個の杭主筋孔53n及び中心部に形成された下部トレミー口53mを備えた底板53とから成る、高さが約2000mmの筒状体で、上記底板53の下部トレミー口53mと杭主筋孔53nとの間には、コンクリートの打込み時に上記コンクリートの上部に浮き上がってくるスライムや不良コンクリートが上記内筒管51aと外筒管51bとの間の空間に浸入できるように、複数のスリット53sが必要数だけ形成されている。また、上記空間に上記スライムや不良コンクリートが浸入し易いようにするため、及び、上記杭頭処理用キャップ50が浮力により浮き上がらないようにするために、上記上蓋52の周縁部には複数の空気抜け穴52sが形成されている。
このような杭頭処理用キャップ50を鉄筋篭20の頭部に取付けて、コンクリートを打設することにより、図4に示すように、上記杭頭処理用キャップ50の下部に泥水や孔壁の土砂などの巻き込みのないコンクリート杭40を構築することができるとともに、杭頭処理用キャップ50内には切り離しが容易な質の悪い余盛コンクリート41が形成されるので、杭主筋21を損傷することなく、上記余盛コンクリート41を容易に撤去して上記杭主筋21の先端部を露出させることができる(例えば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特開平1−322020号公報
【特許文献2】特開2000−154542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような杭頭処理用キャップ50は、主に、上部構造物またはその基礎に固定される杭主筋21の先端部をコンクリート杭40から露出させる場合に用いられるものであるが、図6に示すように、上記杭頭処理用キャップ50を、底板53に上記杭主筋孔53nに代えて、芯鉄筋孔53Nを設けた構造に変更した杭頭処理用キャップ50Mを作製すれば、図7(a),(b)に示すような、コンクリート杭40と上部構造物またはその基礎とを連結する鉄筋が、コンクリート杭40の中央部に突出する芯鉄筋21Mである場合にも、上記杭頭処理用キャップ50を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
しかしながら、上記杭頭処理用キャップ50Mは、径も大きく、また、高さも高いことから、重量も重く、更に、製作コストが高いだけでなく、運搬効率もよくないといった問題点があった。
【0005】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、上部構造物またはその基礎に固定される芯鉄筋を備えたコンクリート杭を構築する際に使用される、小型でかつ軽量な場所打ち杭の杭頭処理用キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の請求項1に記載の発明は、複数本の直線状の主筋と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体と、この鉄筋篭内部に配設された、先端側が上記鉄筋篭本体から上部に突出し、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋とを備えた鉄筋篭の先端に取付けられる筒状体から成る場所打ち杭の杭頭処理用キャップであって、筒状体の底蓋と上蓋とに、トレミー管を導入するための導入孔と、上記芯鉄筋を貫通させるための貫通孔とをそれぞれ設けて、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させるように構成したことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記筒状体のキャップ長(上蓋と底蓋との間隔)を、余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記上蓋に、上記上蓋から突出した芯鉄筋を保護するための保護管を取付けたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記筒状体と別体に作製された保護管を、後付けにて上記上蓋に取付けたものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップにおいて、上記底蓋に、上記鉄筋篭本体の主筋を貫通するための貫通孔を設けたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数本の直線状の主筋と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体と、この鉄筋篭内部に配設された、先端側が上記鉄筋篭本体から上部に突出し、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋とを備えた鉄筋篭の先端に、底蓋と上蓋とに、トレミー管を導入するための導入孔と、上記芯鉄筋を貫通させるための貫通孔とがそれぞれ設けられ、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させる構成の小型でかつ軽量な筒状の杭頭処理用キャップを取付けてコンクリート杭を打設するようにしたので、コンクリートの付着等による芯鉄筋の損傷を防ぎ高品質の杭を構築することができるとともに、製作コストを低減することができる。このとき、上記筒状体のキャップ長を、必要最低の長さ、具体的には、余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたものとすれば、キャップ全体の重量及び体積を更に減らすことができる。
また、上記上蓋に、上記突出した芯鉄筋を保護する保護管を取付ければ、不良コンクリート処理時の芯鉄筋の保護を確実に行うことができる。更に、上記筒状体と上記保護管とを別体に作製し、後付けにて上記上蓋に取付けるようにすれば、運搬が容易となるので、運搬費についても削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の最良の形態について説明する。
図1(a)〜(c)は、本発明の最良の形態に係る場所打ち杭の杭頭処理用キャップ10の構成を示す図で、同図において、11は孔径よりも数cm大きめの外径を有する外筒管12aとトレミー管30を通入するための内筒管12bとから成る筒状のキャップ円筒管12と、上記キャップ円筒管12の上,下をそれぞれ覆う円盤状の上蓋13及び底蓋14とから成るキャップ本体、15は保護管で、この保護管15は、複数本の直線状の杭主筋21と環状のフープ筋22とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体20Aとこの内部に配設され、先端部が上記鉄筋篭本体20Aから突出する芯鉄筋21Mから成る鉄筋篭20の上記芯鉄筋21Mの先端部を保護するために、上記キャップ本体11の上蓋13に取付けられるものである。
上記上蓋13は、詳細には、中心部に形成された上部トレミー口13mと、この上部トレミー口13mの周囲に形成された、芯鉄筋21Mを貫通させるための複数の上部貫通孔13nと、円盤の周縁部に形成された複数の空気抜け穴13sとを備えている。
一方、上記底蓋14は中心部に形成された下部トレミー口14mと、上記下部トレミー口14mの周囲に形成された、芯鉄筋21Mを貫通させるための複数の下部貫通孔14nと、コンクリートの打込み時に上記コンクリートの上部に浮き上がってくるスライムや不良コンクリートが上記キャップ本体11内の空間に浸入させるために設けられた複数のスリット14sと、周縁部に形成された、鉄筋篭本体20Aの杭主筋21を貫通させるため第2の貫通孔14zとを備えている。
【0009】
本発明の杭頭処理用キャップ10では、上記キャップ円筒管12のキャップ長、すなわち、上記キャップ円筒管12の長さを、上記芯鉄筋21Mの先端部を収容できる長さ(約2000mm)ではなく、上記キャップ円筒管12内部に形成される余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm長くした長さ(約1150mm)なので、その重量及び体積は従来の杭頭処理用キャップ50の重量及び体積の約半分であるが、キャップ長が短いため、芯鉄筋21Mの先端部は上記上蓋13の上部貫通孔13nから突出する。しかしながら、本例では、上記芯鉄筋21Mの上部を、底蓋14の下部貫通孔14nと上蓋13の上部貫通孔13nの2箇所で規制しているので、上記芯鉄筋21Mが曲がることはないが、更に保護のため、上記上蓋13に、上記上蓋13から突出する芯鉄筋21Mを収納するための径と長さとを備え保護管15を取付けるようにしている。
また、底蓋14に設けられた第2の貫通孔14zは、鉄筋篭本体20Aの杭主筋21の保護のために設けられたもので、本例では、上記杭主筋21の長さをコンクリート杭40の上面から若干突出する長さとしてある。
【0010】
上記杭頭処理用キャップ10を鉄筋篭20に取付ける際には、図2(a),(b)に示すように、キャップ本体11内の底蓋14の下部貫通孔14nに芯鉄筋21Mを挿入し、この芯鉄筋21Mを上蓋13の上部貫通孔13nから所定長さだけ突出させた位置で、上記キャップ本体11を鉄筋篭本体20Aの頭部に溶接等により取付ける。このとき、鉄筋篭本体20Aの杭主筋21の先端部を上記底蓋14の第2の貫通孔14zに芯鉄筋21Mを挿入することにより、上記杭主筋21の先端部を保護するとともに上記杭主筋21の曲がりを防止する。
次に、図3(a),(b)に示すように、上記上蓋13に上記保護管15を溶接等で取付けて上記芯鉄筋21Mの突出部分を上記保護管15内に収納する。上記保護管15は、上記キャップ本体11とは別体に作製され、運搬後に、ネジや溶接等により、上蓋13に取付けられる。このとき、上記芯鉄筋21Mの突出部分にキャップ21cを被せておけば、打設時にトレミー管30からコンクリートが漏れた場合でも、上記コンクリートが上記突出部分に付着することを防ぐことができる。なお、図では保護管15を円筒管としているが、芯鉄筋21Mを収納できるものであれば、角型管であってもよい。
コンクリート杭の構築時には、上記鉄筋篭本体20Aの頭部に杭頭処理用キャップ10を取付けた鉄筋篭20を削孔内に建て込み、トレミー管30を上記保護管15の中央部から、上蓋13の上部トレミー口13m及び底蓋14の下部トレミー口14mを通して上記鉄筋篭20中に挿入し、このトレミー管30の下端からコンクリートを排出してコンクリート杭を打設する。これにより、上記杭頭処理用キャップ10の下部に泥水や孔壁の土砂などの巻き込みのないコンクリート杭40を構築することができるとともに、杭頭処理用キャップ10のキャップ本体11内には余盛コンクリート41が形成される。したがって、必要最小限のキャップ長で芯鉄筋21Mを損傷することなく、上記余盛コンクリート41を容易に撤去して上記芯鉄筋21Mの先端部を露出させることができる。
【0011】
このように、本実施の形態によれば、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋21Mを露出させたコンクリート杭40を構築する際に用いられる場所打ち杭の杭頭処理用キャップ10を、円筒管12の上蓋13と底蓋14とに、トレミー管30を導入するための導入孔13m,14mと、上記芯鉄筋21Mを貫通させるための上部貫通孔13n,14nとがそれぞれ取付けられた筒状のキャップ本体11と、このキャップ本体11の上蓋13に取付けられる、上記上蓋13から突出する上記芯鉄筋21Mの先端部を収納して保護する保護管15とから構成するとともに、上記キャップ本体11のキャップ長を余盛コンクリート41の打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたので、最小限の重量及び体積の杭頭処理用キャップ10にて、コンクリートの付着等による芯鉄筋21Mの損傷を防ぎ高品質のコンクリート杭40を構築することができる。
また、上記保護管15をキャップ本体11と別体に作製し、後付けにて上記上蓋13に取付けるようにすれば運搬が容易となり、運搬費についても削減することができる。
更に、上記底蓋14に、上記鉄筋篭本体20Aの杭主筋21を貫通するための第2の下部貫通孔14nを設けて、上記杭主筋21の先端部を上記キャップ本体11内へ収納するようにすれば、上記杭主筋21の曲がりを防ぐことができ、コンクリート杭の品質を更に向上させることができる。
【0012】
なお、上記実施の形態では、キャップ本体11の円筒管12を二重管としたが、外筒管だけであってもよい。また、キャップ本体11は予め組立てておいてもよいし、はじめにキャップ本体11を、上蓋13を外した状態で鉄筋篭20に固定し、しかる後に上蓋13を取付けるようしてもよい。
また、上記例のように鉄筋篭本体20Aの杭主筋21を若干長めにした場合には、上記杭主筋21の長めの部分は、そのままにしておいてもよいし、コンクリート杭40の構築後にカットしてもよい。
また、上記杭主筋21の長さを打設するコンクリートの高さよりも短くしてもよい。このときには、底蓋14の第2の貫通孔14zは不要となる。
【産業上の利用可能性】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋を露出させたコンクリート杭を構築する際に、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させる構成の小型でかつ軽量な筒状の杭頭処理用キャップを取付けてコンクリート杭を打設するようにしたので、高品質の杭を構築することができるとともに、製作コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の最良の形態に係わる場所打ち杭の杭頭処理用キャップの構成を示す図である。
【図2】本発明の杭頭処理用キャップの取付方法を示す図である。
【図3】本発明の杭頭処理用キャップの取付方法を示す図である。
【図4】従来の杭頭処理用キャップを用いた場所打ちコンクリート杭の構築方法を示す図である。
【図5】従来の杭頭処理用キャップの構成を示す図である。
【図6】従来の杭頭処理用キャップを、芯鉄筋を露出させたコンクリート杭を構築する際のキャップに適用した際のキャップの構成を示す図である。
【図7】芯鉄筋を露出させたコンクリート杭の概要を示す図である。
【符号の説明】
【0015】
10 杭頭処理用キャップ、11 キャップ本体、12 円筒管、12a 外筒管、
12b 内筒管、13 上蓋、13m 上部トレミー口、13n 上部貫通孔、
13s 空気抜け穴、14 底蓋、14m 下部トレミー口、14n 下部貫通孔、
14s スリット、14z 第2の貫通孔、15 保護管、20 鉄筋篭、
20A 鉄筋篭本体、21 杭主筋、21M 芯鉄筋、21c キャップ、
22 フープ筋。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の直線状の主筋と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体と、この鉄筋篭内部に配設された、先端側が上記鉄筋篭本体から上部に突出し、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋とを備えた鉄筋篭の先端に取付けられる筒状体から成るキャップであって、筒状体の底蓋と上蓋とに、トレミー管を導入するための導入孔と、上記芯鉄筋を貫通させるための貫通孔とをそれぞれ設けて、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させるように構成したことを特徴とする場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項2】
上記筒状体のキャップ長を、余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項3】
上記上蓋に、上記上蓋から突出した芯鉄筋を保護するための保護管を取付けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項4】
上記筒状体と別体に作製された保護管を、後付けにて上記上蓋に取付けて成ることを特徴とする請求項3に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項5】
上記底蓋に、上記鉄筋篭本体の主筋を貫通するための貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項1】
複数本の直線状の主筋と環状のフープ筋とを組合わせて筒状に形成した鉄筋篭本体と、この鉄筋篭内部に配設された、先端側が上記鉄筋篭本体から上部に突出し、上部構造物またはその基礎に固定される複数本の芯鉄筋とを備えた鉄筋篭の先端に取付けられる筒状体から成るキャップであって、筒状体の底蓋と上蓋とに、トレミー管を導入するための導入孔と、上記芯鉄筋を貫通させるための貫通孔とをそれぞれ設けて、上記芯鉄筋を上記上蓋から突出させるように構成したことを特徴とする場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項2】
上記筒状体のキャップ長を、余盛コンクリートの打設予定高さよりも10〜30cm大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項3】
上記上蓋に、上記上蓋から突出した芯鉄筋を保護するための保護管を取付けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項4】
上記筒状体と別体に作製された保護管を、後付けにて上記上蓋に取付けて成ることを特徴とする請求項3に記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【請求項5】
上記底蓋に、上記鉄筋篭本体の主筋を貫通するための貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の場所打ち杭の杭頭処理用キャップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2006−183339(P2006−183339A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−378718(P2004−378718)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【出願人】(593089046)青木あすなろ建設株式会社 (10)
【出願人】(591028108)安藤建設株式会社 (46)
【出願人】(305025544)大木建設株式会社 (4)
【出願人】(592158969)西武建設株式会社 (4)
【出願人】(000148346)株式会社錢高組 (67)
【出願人】(303057365)株式会社間組 (138)
【出願人】(000112196)株式会社ピーエス三菱 (181)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【出願人】(392001748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【出願人】(593089046)青木あすなろ建設株式会社 (10)
【出願人】(591028108)安藤建設株式会社 (46)
【出願人】(305025544)大木建設株式会社 (4)
【出願人】(592158969)西武建設株式会社 (4)
【出願人】(000148346)株式会社錢高組 (67)
【出願人】(303057365)株式会社間組 (138)
【出願人】(000112196)株式会社ピーエス三菱 (181)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【出願人】(392001748)
【Fターム(参考)】
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