説明

場所打ち杭打設地盤の調査方法および地盤調査機アタッチメント

【課題】作業工数を削減するとともに、地盤の支持力を精度よく把握することができる場所打ち杭打設地盤の調査方法および地盤調査機アタッチメントを提供する。
【解決手段】場所打ち杭を打設する位置でケーシングロッド11を用いて地盤を掘削し、ケーシングロッド11を内設した掘削孔Hの孔底まで延設した保護管6の上端部および下端部を所定位置に保持するとともに、保護管6にロッド3を挿入した状態にして、掘削孔Hの上方位置に、オートマチックラムサウンディング調査機1を設置してセッティングを完了し、次いで、このロッド3をハンマ2によって打撃して、調査機1による地盤の調査を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、場所打ち杭打設地盤の調査方法および地盤調査機アタッチメントに関し、さらに詳しくは、作業工数を削減するとともに、地盤の支持力を精度よく把握することができる場所打ち杭打設地盤の調査方法および地盤調査機アタッチメントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
場所打ち杭を打設する際には、地盤の支持力を把握するため、一般に打設工事をする地盤の調査を行なう。従来、この地盤調査は、まず、図4に例示するように場所打ち杭を打設する位置P1、P2、P3、P4、P5、P6の近傍の位置PBでボーリングを行ない、採取したボーリングサンプルによって予め地質を把握しておく。次いで、実際に場所打ち杭を打設する位置P1、P2、P3、P4、P5、P6で地盤を掘削し、掘削した地盤の地質を、ボーリングサンプルと目視により比較していた。この方法では、場所打ち杭を打設する地盤の支持力を定量的に把握できないので、精度に欠けるという問題があった。
【0003】
比較的簡易に地盤を調査する調査機としては、オートマチックラムサウンディング調査機が知られている(例えば、特許文献1参照)。オートマチックラムサウンディング調査機は、先端コーンを備えたロッドをハンマによって打撃して地盤中に貫入させる調査機である。ロッドに対してハンマを高さ50cm位置から自動的に自由落下させ、先端コーンが地盤に20cm貫通するのに要する打撃回数を記録し、この記録した打撃回数に基づいて地盤の支持力を把握することができる。即ち、この調査機を用いれば、地盤の支持力を迅速、かつ、定量的に把握することが可能になる。
【0004】
ところが、場所打ち杭の打設地盤の調査をする場合は、通常の地盤上に調査機を設置してその地盤を調査する場合とは異なり、そのまま用いるには問題がある。即ち、対象となる地盤が掘削孔の孔底の地盤となるので、掘削孔の孔底にこの調査機を降ろして設置する必要がある。そのため、掘削孔の深さが深くなる程、調査機を降ろして設置する作業に時間を要し、調査後に調査機を引き揚げる作業にも時間を要するため、多大な作業工数が必要になるという問題があった。
【0005】
また、掘削孔の内部に地下水が存在する場合は、調査機をそのまま孔底に降ろすことできず、調査機を防水仕様にする必要がある。しかしながら、調査機を防水仕様にするのは難しい。
【0006】
そこで、調査機を、掘削孔の上方位置に設置すれば、迅速に設置ができるので作業時間を短縮することができる。しかしながら、この場合、ロッドは地盤上から掘削孔の孔底に至るまで露出した状態(地盤に埋設されない状態)になるため、掘削孔の深さが深くなるに連れて、ハンマによって打撃を受けた際に大きなロッド振れが生じたり、ロッドが座屈する危険が高くなる。大きなロッド振れが生じたり、ロッドが座屈すると、正確なデータが得られなくなるため、地盤の支持力を精度よく把握できなくなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−213661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、作業工数を削減するとともに、地盤の支持力を精度よく把握することができる場所打ち杭打設地盤の調査方法および地盤調査機アタッチメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の場所打ち杭打設地盤の調査方法は、先端コーンを有するロッドと、このロッドを打撃するハンマとを備えたオートマチックラムサウンディング調査機を用いた場所打ち杭打設地盤の調査方法であって、場所打ち杭を打設する位置でケーシングロッドを用いて地盤を掘削して掘削孔を形成し、地盤上から前記ケーシングロッドを内設した掘削孔の孔底まで延設した保護管の上端部および下端部を所定位置に保持するとともに、前記保護管にロッドを挿入した状態にして、この掘削孔の上方位置に前記調査機を設置してセッティングを完了し、次いで、このロッドを前記ハンマによって打撃して、前記調査機による地盤の調査を実施することを特徴とする。
【0010】
本発明の場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメントは、先端コーンを有するロッドと、このロッドを打撃するハンマとを備えたオートマチックラムサウンディング調査機に取り付けられる場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメントであって、前記調査機の下方に延設されて前記ロッドが内挿される保護管と、この保護管に取り付けられて、この保護管から外周側に広がる保持部材とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の場所打ち杭打設地盤の調査方法によれば、掘削孔の上方位置にオートマチックラムサウンディング調査機を設置するので、調査機の設置および撤収に要する作業工数が低減し、作業の迅速化を図ることができる。
【0012】
また、地盤上から前記ケーシングロッドを内設した掘削孔の孔底まで延設した保護管の上端部および下端部を所定位置に保持するとともに、前記保護管にロッドを挿入した状態にして、この掘削孔の上方位置に前記調査機を設置してセッティングを完了する。これにより、掘削孔が深い場合であっても、ロッドがハンマによって打撃を受けた際の左右振れは保護管によって規制されるので振れが抑制され、大きなロッド振れが生じたり、ロッドが座屈するという不具合は回避され、地盤の支持力を精度よく把握するには有利になる。
【0013】
ここで、例えば、前記保護管に、この保護管から外周側に広がる保持部材を取付け、この保持部材の外周部を前記ケーシングロッドの内壁面に対向させることにより、保護管を掘削孔の中で左右方向所定位置に保持するようにセッティングする。この保持部材によって、保護管を一段と安定して保持できるので、打撃されたロッドの振れや座屈を防ぐには益々有利になる。
【0014】
前記保持部材が、保護管を中心にして外周側に放射状に延びる少なくとも3本の脚部を有し、これら脚部の先端を前記保持部材の外周部として前記ケーシングロッドの内壁面に対向させることもできる。
【0015】
また、前記掘削孔の深さが5m以上である場合は、ロッドがハンマによって打撃を受けた際の左右振れが大きくなり易いので、本願発明を適用するとより効果的である。
【0016】
本発明の場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメントによれば、オートマチックラムサウンディング調査機の下方に延設されて、この調査機のロッドが内挿される保護管と、この保護管に取り付けられて、この保護管から外周側に広がる保持部材とを有するので、掘削孔の上方位置にオートマチックラムサウンディング調査機を設置でき、設置に要する作業工数が削減される。また、掘削孔が深い場合であっても、ロッドがハンマによって打撃を受けた際の左右振れは保護管によって規制されるので振れが抑制され、大きなロッド振れが生じたり、ロッドが座屈するという不具合は回避され、地盤の支持力を精度よく把握するには有利になる。
【0017】
ここで、例えば、前記保持部材は、前記保護管を中心として外周側に放射状に延びる少なくとも3本の脚部を有する仕様にする。
【0018】
また、前記脚部の長さが伸縮するように構成されている仕様にすることもできる。この仕様によれば、1種類の保持部材であっても、様々な内径の掘削孔に対応して保護管を安定して保持できる。
【0019】
前記保持部材が保護管に対して管長手方向に移動可能であり、所定の位置で保護管に固定されるように構成されている仕様にすることもできる。この仕様によれば、保護管の長手方向の所望の位置に保持部材を固定できるので、現場の状況に応じて適切な位置に保持部材を配置することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のアタッチメントを装備した地質調査機の全体概要を例示する説明図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】アタッチメントの変形例を示す説明図である。
【図4】ボーリングする位置と場所打ち杭を打設する位置とを例示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の場所打ち杭打設地盤の調査方法および地盤調査機アタッチメントを、実施形態に基づいて説明する。
【0022】
図1に例示するように、場所打ち杭を打設する際には、場所打ち杭を打設する位置でケーシングロッド11を用いて地盤を掘削する。形成した掘削孔Hにはケーシングロッド11が内設された状態になっている。本発明では、掘削孔Hの孔底の地盤が調査対象となる。
【0023】
図1、図2に例示するように、本発明の場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメント5(以下、アタッチメント5という)は、公知のオートマチックラムサウンディング調査機1(以下、調査機1という)に取り付けられる。調査機1は、先端コーン3aを有するロッド3と、このロッド3を打撃するハンマ2と、演算装置4とを備えている。ハンマ2の質量は63.5kgである。ロッド3の外径は32mm、先端コーン3aの外径は45mmである。調査機1は、ケーシングロッド11の上端開口に架け渡されたステージ板12上に、サポート1aに支えられて設置される。
【0024】
アタッチメント5は、調査機1の下方位置に設置されて、調査機1から下方に延設されてロッド3が内挿される保護管6と、この保護管6に取り付けられる保持部材7とを備えている。保護管6は、剛性のある管体であり、例えば、鋼管等の金属管が用いられる。
【0025】
保護管6の内径は、ロッド3が円滑に移動可能な大きさであり、例えば、36mm〜60mm程度である。保護管6の内径を先端コーン3aの外径よりも大きくするだけでなく、先端コーン3aの外径以下にすることもできる。先端コーン3aの外径以下の内径を有する保護管6を用いる場合は、先端コーン3aを取り付けたロッド3に対して保護管6を後端側から外挿する。
【0026】
保持部材7は保護管6に外嵌される筒状の固定部8と、固定部8から水平方向に放射状に延びる4本の脚部9とを有し、固定部8は保護管6に固定されている。脚部9は3本、5本でもよく、少なくとも3本であればよい。この実施形態では、それぞれの脚部先端9aは、保護管6に向かって反り返った円弧状に形成されている。保持部材7は、例えば、鋼等の金属や硬質樹脂などで形成される。尚、保持部材7は、保護管6に外嵌される筒状の固定部8を有する構成に限らず、例えば、継ぎ足す保護管6どうしの間に介在させる構成にすることもできる。
【0027】
保持部材7は保護管6に取り付けられた際に、保護管6から外周側に広がる形状のものを採用することができる。例えば、円板状体やこれに類似するものを保持部材7として採用することができる。
【0028】
このアタッチメント5および調査機1のセッティングは、以下の手順で行なう。
【0029】
まず、ケーシングロッド11が内設された掘削孔Hに、地盤上から保護管6を挿入して孔底まで延設する。1本の保護管6では長さが足りない場合は、複数本の保護管6を継ぎ足す。保護管6の下端部は孔底で地盤中に埋め込まれ、上端部はステージ板12に固定されることにより、上下端部が所定位置で保持された状態になる。この掘削孔Hの上方位置となるステージ板12の上に調査機1の本体を設置し、調査機1の下方位置に配置した保護管6にロッド3を挿入した状態にしてセッティングが完了する。
【0030】
次いで、ハンマ2によりロッド3の上端を自動的に連続して打撃することにより、この調査機1が通常行なう地盤の調査を実施する。即ち、ハンマ2を、ロッド3の上端に対して高さ50cm位置から自動的に連続して自由落下させて(24回/分)ロッド3を打撃する。そして、先端コーン3aが地盤に20cm貫通するのに要する打撃回数Ndを演算装置4で記録する。
【0031】
詳しくは、補正された打撃回数Nd値を、下記(1)式により算出、記録する。
Nd=Ndm−Nmantle=Nd−0.00041Mv・・・(1)
Nd:補正された打撃回数
Ndm:測定した打撃回数
Nmantle:周面摩擦に相当する打撃回数
Mv:回転トルク(N・cm)
【0032】
上記の周面摩擦を補正するためのトルク計測は以下のとおりである。Ndm値が5回を超える場合は、先端コーン3aの貫入量20cm毎にトルクレンチでロッド3を2回転させ、その際の最大トルク(Mv)を測定する。Ndm値が5回以下の場合は、1m毎のロッド3接続時にロッド3を2回転させるだけで、最大トルク(Mv)を測定しない(Mv=0とする)。
【0033】
このNd値は、標準貫入試験によるN値(地盤の支持力を示す値)とほぼ等しいとされている。それ故、算出した打撃回数Ndに基づいて、孔底の地盤(実際に場所打ち杭を打設する位置の地盤)の支持力を迅速、かつ、定量的に把握することができる。
【0034】
上述したとおり、本発明の調査方法では、掘削孔Hの上方位置に調査機1を設置するので、調査機1を孔底に降ろして設置する作業、調査後に調査機1を地盤上に引き揚げて撤収する作業が不要になり、作業の迅速化を図ることができる。調査機1を掘削孔Hの上方位置に設置するので、掘削孔Hの内部に地下水が存在していても調査機1を防水仕様にする必要もない。
【0035】
また、地盤上から掘削孔Hの孔底まで延設した保護管6の上端部および下端部を所定位置に保持した状態にして、保護管6に挿入されたロッド3をハンマ2によって打撃するので、掘削孔Hが深くても、打撃を受けた際にロッド3が左右に振れようとしても保護管6によって振れが規制される。それ故、大きなロッド振れが生じたり、ロッド3が座屈するという不具合が回避される。振れが何ら規制されず、大きなロッド振れや座屈が生じると、ハンマ2による打撃力が散逸してしまうが、本発明ではこのような不具合を防止できるので、地盤の支持力を精度よく把握するには有利になる。
【0036】
掘削孔Hの深さが5m以上である場合は、ロッド3がハンマ2によって打撃を受けた際の左右振れが大きくなり易いので、本発明を適用するとより効果的である。
【0037】
この実施形態では、保護管6に取り付けた保持部材7の脚部9が保護管6を中心にして外周側に放射状に延び、脚部先端9aが、ケーシングロッド11の内壁面に多少のすき間(10mm以下、例えば5mm〜10mm)をあけて、或いは、当接して対向している。これにより、保護管6は掘削孔Hの中で左右方向所定位置に保持されている。即ち、保持部材7によって、保護管6が一段と安定して掘削孔Hの中で保持される。それ故、ロッド3が振れようとしても、保持部材7(脚部9)で所定位置に保持された保護管6によって、打撃されたロッド3の振れが確実に抑制されるので、ロッド3の振れや座屈を防ぐには益々有利になる。
【0038】
円板状体やこれに類似する形状の保持部材7を用いた場合は、その外周部をケーシングロッド11の内壁面に、多少のすき間をあけて、或いは、当接して対向させることにより、保護管6を掘削孔Hの中で左右方向所定位置に保持する。
【0039】
ロッド6の上下端部を、左右方向所定位置に保持できるのであれば、保持部材7を省略することもできる。即ち、アタッチメント5を保護管6だけで構成することもできる。保持部材7を省略できれば、作業の迅速化には一段と有利になる。
【0040】
保持部材7の数は、保護管6の長さ(掘削孔Hの深さ)に応じて適宜決定される。また、保持部材7を保護管6に対して管長手方向に移動可能にして、所定の位置で保護管6に固定されるように構成することもできる。この仕様によれば、保護管6の長手方向の所望の位置に保持部材7を固定できるので、現場の状況に応じて機動的に適切な位置に保持部材7を配置することが可能になる。
【0041】
例えば、保持部材7を構成する筒状の固定部8を、保護管6にスライド可能に外嵌される大きさにしておき、固定ボルト等の止め具によって固定部8を保護管6の管長手方向の任意の位置で固定できるようにする。保持部材7を保護管6の長手方向の所望の位置に固定するには、その他の構造を採用することもできる。
【0042】
尚、保持部材7を保護管6に対して予め設定された所定位置に固定して、保持部材7と保護管6とを一体化させた構造にすることもできる。
【0043】
また、この実施形態では、脚部先端9aが円弧状なので、保護管6をケーシングロッド11に挿入する際および取出す際に、脚部先端9aがケーシングロッド11の内壁面に接触しても、円滑に保護管6を挿入、取出しすることができる。
【0044】
調査が終了した後は、掘削孔Hに鉄筋を建て込み、その後、コンクリートを打ち込む。次いで、ケーシングロッド11を地盤上に引き抜いて場所打ち杭の打設が完了する。
【0045】
保持部材7の脚部9は、図3に例示するように、長さ方向中途に伸縮機構10を設けて長さが伸縮するように構成することもできる。図3では、太径の脚部9Aに細径の脚部9Bが出入りするテレスコピック状の脚部9になっている。そして、細径の脚部9Bを太径の脚部9Aから適宜突出させた位置で伸縮機構10の固定ネジを締めることにより、細径の脚部9Bが固定されて脚部9の長さが設定される。
【0046】
掘削孔Hの内径は現場等によって様々であるが、この保持部材7であれば1種類であっても、様々な内径の掘削孔Hに対応するように脚部9の長さを変更でき、汎用性が高い仕様になっている。それ故、掘削孔Hの内径によらず、この保持部材7によって掘削孔Hの中で保護管6を安定して保持することができる。
【0047】
また、それぞれの脚部9の長さを調整することにより、掘削孔Hの孔底の地盤の適切な位置に先端コーン3aを貫入させることができる。例えば、孔底中心位置だけでなく、中心から偏心した位置で先端コーン3aを地盤に貫入させることができる。
【符号の説明】
【0048】
1 オートマチックラムサンディング調査機
1a サポート
2 ハンマ
3 ロッド
3a 先端コーン
4 演算装置
5 アタッチメント
6 保護管
7 保持部材
8 固定部
9、9A、9B 脚部
9a 脚部先端
10 伸縮機構
11 ケーシングロッド
12 ステージ板
H 掘削孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端コーンを有するロッドと、このロッドを打撃するハンマとを備えたオートマチックラムサウンディング調査機を用いた場所打ち杭打設地盤の調査方法であって、場所打ち杭を打設する位置でケーシングロッドを用いて地盤を掘削して掘削孔を形成し、地盤上から前記ケーシングロッドを内設した掘削孔の孔底まで延設した保護管の上端部および下端部を所定位置に保持するとともに、前記保護管にロッドを挿入した状態にして、この掘削孔の上方位置に前記調査機を設置してセッティングを完了し、次いで、このロッドを前記ハンマによって打撃して、前記調査機による地盤の調査を実施することを特徴とする場所打ち杭打設地盤の調査方法。
【請求項2】
前記保護管に、この保護管から外周側に広がる保持部材を取付け、この保持部材の外周部を前記ケーシングロッドの内壁面に対向させることにより、保護管を掘削孔の中で左右方向所定位置に保持するようにセッティングする請求項1に記載の場所打ち杭打設地盤の調査方法。
【請求項3】
前記保持部材が、保護管を中心にして外周側に放射状に延びる少なくとも3本の脚部を有し、これら脚部の先端を前記保持部材の外周部として前記ケーシングロッドの内壁面に対向させる請求項2に記載の場所打ち杭打設地盤の調査方法。
【請求項4】
前記掘削孔の深さが5m以上である請求項1〜3のいずれかに記載の場所打ち杭打設地盤の調査方法。
【請求項5】
先端コーンを有するロッドと、このロッドを打撃するハンマとを備えたオートマチックラムサウンディング調査機に取り付けられる場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメントであって、前記調査機の下方に延設されて前記ロッドが内挿される保護管と、この保護管に取り付けられて、この保護管から外周側に広がる保持部材とを有することを特徴とする場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメント。
【請求項6】
前記保持部材は、前記保護管を中心として外周側に放射状に延びる少なくとも3本の脚部を有する請求項5に記載の場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメント。
【請求項7】
前記脚部の長さが伸縮するように構成されている請求項6に記載の場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメント。
【請求項8】
前記保持部材が保護管に対して管長手方向に移動可能であり、所定の位置で保護管に固定されるように構成されている請求項5〜7のいずれかに記載の場所打ち杭打設地盤の地盤調査機アタッチメント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−172473(P2012−172473A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37806(P2011−37806)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000219406)東亜建設工業株式会社 (177)
【Fターム(参考)】